【実施例】
【0084】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、部とある場合は質量部を意味し、%とある場合は質量%を意味する。
【0085】
<重量平均分子量分析条件>
ポリエチレングリコールの重量平均分子量については、市販品でカタログやホームページ上で公開されている場合は、実施例および比較例において特記(例えば、「実測値」などと記載)していない限り、その値を採用した(カタログやホームページ上での公開が「平均分子量」等の他の表現になっている場合はその値を採用した)。
・使用カラム:東ソー株式会社製、TSKguardcolumnα+TSKgelα−5000+TSKgelα−4000+TSKgelα−3000を各1本ずつ連結して使用した。
・溶離液:リン酸二水素ナトリウム・2H
2O:62.4g、リン酸水素二ナトリウム・12H
2O:143.3gを、イオン交換水:7794.3gに溶解させた溶液に、アセトニトリル:2000gを混合した溶液を用いた。
・検出器:Viscotek社製のトリプル検出器「Model302光散乱検出器」、直角光散乱として90°散乱角度、低角度光散乱として7°散乱角度、セル容量として18μL、波長として670nm。
・標準試料:東ソー株式会社製、ポリエチレングリコールSE−8(Mw=l07000)を用い、そのdn/dCを0.135ml/g、溶離液の屈折率を1.333として装置定数を決定した。
・打ち込み量
標準試料:ポリマー濃度が0.2vol%になるように上記溶離液で溶解させた溶液を100μL注入した。
サンプル:ポリマー濃度が1.0vol%になるように上記溶離液で溶解させた溶液を100μL注入した。
・流速:0.8ml/min
・カラム温度:40℃
【0086】
<28日圧縮強度の測定>
(フロー値と空気量の測定)
セメントとして普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)、細骨材として大井川水系産陸砂、粗骨材として青海産砕石、A成分および/またはB成分、減水剤、混練水として水道水を用い、セメント:382kg/m
3、水:172kg/m
3、細骨材:796kg/m
3、粗骨材:930kg/m
3、細骨材率(細骨材/細粗骨材+粗骨材)(容積比):47%、水/セメント比(質量比)=0.45の配合にてセメント組成物を調製した。
なお、セメント組成物の温度が20℃の測定温度になるように、測定に使用する材料、強制練りミキサー、測定器具類を上記の測定温度雰囲気下で調温し、混練および各測定は上記の測定温度雰囲気下で行った。また、セメント組成物中の気泡がセメント組成物の流動性に及ぼす影響を避けるために、必要に応じてオキシアルキレン系消泡剤を用い、空気量が1.0±0.5%となるように調整した。
上記条件下に強制練りミキサーを用いて混練時間90秒間でコンクリートを製造し、フロー値と空気量を測定した。なお、フロー値と空気量の測定は、日本工業規格(JIS−A−1101、1128)に準拠して行った。また、A成分および/またはB成分、減水剤の添加量は、フロー値が37.5〜42.5cmになる添加量とした。
(28日圧縮強度)
フロー値と空気量を測定した後、圧縮強度試験用試料を作成し、以下の条件にて、28日後の圧縮強度を測定した。
供試体作成:100mm×200mm
供試体養生(28日):温度約20℃、湿度60%、恒温恒湿空気養生を24時間行った後、27日間水中で養生
供試体研磨:供試体面研磨(供試体研磨仕上げ機使用)
圧縮強度測定:自動圧縮強度測定器(前川製作所)
なお、実施例、比較例における「強度(%)対比較例28or比較例29
*」とは、減水剤として共重合体(1)を用いた実施例、比較例については比較例28(共重合体(1)を用いたブランク試験に相当)で測定された28日圧縮強度を100(%)としたときの強度比、減水剤として共重合体(2)を用いた実施例、比較例については比較例29(共重合体(2)を用いたブランク試験に相当)で測定された28日圧縮強度を100としたときの強度比のことである。また、「強度(%)相乗効果分」とは、A成分とB成分を併用した実施例において、「用いたA成分のみを用いた場合の対応する比較例における強度(%)−100(%)」と「用いたB成分のみを用いた場合の対応する比較例における強度(%)−100(%)」との単純和をX(%)とし、「該A成分とB成分を併用した実施例における強度(%)−100(%)」をY(%)としたときの、「Y(%)−X(%)」のことであり、この値が大きいほど、A成分とB成分を併用したことによる単純和に対する相乗効果が大きいことを示している。
【0087】
〔製造例1〕:セメント混和剤用ポリマーの製造
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水80.0部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数9個)133.4部、メタクリル酸26.6部、メルカプトプロピオン酸1.53部およびイオン交換水106.7部の混合溶液を4時間かけて滴下し、それと同時に過硫酸アンモニウム1.19部とイオン交換水50.6部の混合溶液を5時間かけて滴下した。滴下完了後1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量100000の共重合体(1)の水溶液を得た。
【0088】
〔製造例2〕:セメント混和剤用ポリマーの製造
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器に、3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)の水酸基にエチレンオキシドを付加(エチレンオキシドの平均付加モル数50)させたもの(以下、IPN−50と称す)(80%水溶液)198.2部、アクリル酸0.32部、過酸化水素水(2%水溶液)12.47部、イオン交換水44.75部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら58℃まで加温した。次に、アクリル酸27.12部、イオン交換水108.5部からなる混合溶液を3時間かけ滴下し、それと同時にL−アスコルビン酸0.74部、3−メルカプトプロピオン酸1.61部、イオン交換水86.31部からなる混合溶液を3時間30分かけて滴下した。滴下完了後1時間、58℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量140000の共重合体(2)の水溶液を得た。
【0089】
〔製造例3〕
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水103.7部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、IPN−50(80%水溶液)188部、アクリルアミド9.6部、イオン交換水53.07部からなる混合溶液を4時間かけ滴下し、それと同時に3−メルカプトプロピオン酸0.13部、イオン交換水29.47部からなる混合溶液と過硫酸アンモニウム0.48部とイオン交換水15.55部の混合溶液をそれぞれ5時間かけて滴下した。滴下完了後1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量130000の共重合体(3)の水溶液を得た。
【0090】
〔製造例4〕
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水117.3部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、IPN−50(80%水溶液)188部、アクリルアミド9.6部、イオン交換水53.07部からなる混合溶液を4時間かけ滴下し、それと同時に過硫酸アンモニウム0.48部とイオン交換水31.59部の混合溶液を5時間かけて滴下した。滴下完了後1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量210000の共重合体(4)の水溶液を得た。
【0091】
〔製造例5〕
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水:103.7部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、IPN−50(80%水溶液)180部、ヒドロキシエチルアクリレート16.0部、イオン交換水44.0部からなる混合溶液を4時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸0.06部とイオン交換水40.2部からなる混合溶液と、過硫酸アンモニウム1.98部とイオン交換水64.05部からなる混合溶液をそれぞれ5時間かけて滴下した。滴下完了後、1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量350000の共重合体(5)の水溶液を得た。
【0092】
〔製造例6〕
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水:143.97部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、IPN−50(80%水溶液)180部、ヒドロキシエチルアクリレート16.0部、イオン交換水44.0部からなる混合溶液を4時間かけて滴下し、それと同時に、過硫酸アンモニウム1.98部とイオン交換水64.05部からなる混合溶液を5時間かけて滴下した。滴下完了後、1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量740000の共重合体(6)の水溶液を得た。
【0093】
〔実施例1〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万(http://www.wako−chem.co.jp/siyaku/qa/ccn/pdf/ccn52.pdfに記載の平均分子量値)、以下同様)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(1)を調製した。
【0094】
〔実施例2〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、酒石酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(2)を調製した。
【0095】
〔実施例3〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、クエン酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(3)を調製した。
【0096】
〔実施例4〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、リンゴ酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(4)を調製した。
【0097】
〔実施例5〕
PEG50万の配合量を表1のように変えた以外は実施例1と同様に行い、セメント用添加剤(5)を調製した。
【0098】
〔実施例6〕
PEG50万の配合量を表1のように変えた以外は実施例2と同様に行い、セメント用添加剤(6)を調製した。
【0099】
〔実施例7〕
PEG50万の配合量を表1のように変えた以外は実施例3と同様に行い、セメント用添加剤(7)を調製した。
【0100】
〔実施例8〕
PEG50万の配合量を表1のように変えた以外は実施例4と同様に行い、セメント用添加剤(8)を調製した。
【0101】
〔実施例9〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、グルコース(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(9)を調製した。
【0102】
〔実施例10〕
PEG50万の配合量を表1のように変えた以外は実施例1と同様に行い、セメント用添加剤(10)を調製した。
【0103】
〔実施例11〕
グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例5と同様に行い、セメント用添加剤(11)を調製した。
【0104】
〔実施例12〕
グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例5と同様に行い、セメント用添加剤(12)を調製した。
【0105】
〔実施例13〕
酒石酸の配合量を表1のように変えた以外は実施例6と同様に行い、セメント用添加剤(13)を調製した。
【0106】
〔実施例14〕
PEG200万(ポリエチレングリコール2,000,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=200万(http://www.wako−chem.co.jp/siyaku/qa/ccn/pdf/ccn52.pdfに記載の平均分子量値)、以下同様)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(14)を調製した。
【0107】
〔実施例15〕
製造例3で得られた共重合体(3)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(15)を調製した。
【0108】
〔実施例16〕
共重合体(3)、グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例14と同様に行い、セメント用添加剤(16)を調製した。
【0109】
〔実施例17〕
製造例3で得られた共重合体(3)、酒石酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(17)を調製した。
【0110】
〔実施例18〕
製造例4で得られた共重合体(4)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(18)を調製した。
【0111】
〔実施例19〕
グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例17と同様に行い、セメント用添加剤(19)を調製した。
【0112】
〔実施例20〕
製造例4で得られた共重合体(4)、クエン酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(20)を調製した。
【0113】
〔実施例21〕
製造例5で得られた共重合体(5)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(21)を調製した。
【0114】
〔実施例22〕
グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例20と同様に行い、セメント用添加剤(22)を調製した。
【0115】
〔実施例23〕
製造例5で得られた共重合体(5)、ソルビトール(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(23)を調製した。
【0116】
〔実施例24〕
製造例6で得られた共重合体(6)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(24)を調製した。
【0117】
〔実施例25〕
製造例6で得られた共重合体(6)、リンゴ酸(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(25)を調製した。
【0118】
〔実施例26〕
ESP(重量平均分子量=23000、ポリエチレンイミン(重量平均分子量=600)のアミノ基の活性水素1モルに対してエチレンオキシドを20モル付加したもの)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(26)を調製した。
【0119】
〔実施例27〕
ESP、グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例25と同様に行い、セメント用添加剤(27)を調製した。
【0120】
〔実施例28〕
SB300(重量平均分子量=13000、ソルビトール1モルに対してエチレンオキシドを300モル付加したもの)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(28)を調製した。
【0121】
〔実施例29〕
グルコン酸ナトリウムの配合量を表1のように変えた以外は実施例27と同様に行い、セメント用添加剤(29)を調製した。
【0122】
〔実施例30〕
PEG20万(ポリエチレングリコール、アルドリッチ社製、重量平均分子量=313000(実測値))、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、EDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を0.02質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(30)を調製した。
【0123】
〔実施例31〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、TIPA(トリイソプロパノールアミン、和光純薬工業社製)を0.005質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(31)を調製した。
【0124】
〔実施例32〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、EDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を0.01質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(32)を調製した。
【0125】
〔実施例33〕
PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、THEDA(N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、東京化成社製)を0.005質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(33)を調製した。
【0126】
〔実施例34〕
ESP(重量平均分子量=23000、ポリエチレンイミン(重量平均分子量=600)のアミノ基の活性水素1モルに対してエチレンオキシドを20モル付加したもの)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、TIPA(トリイソプロパノールアミン、和光純薬工業社製)を0.02質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(34)を調製した。
【0127】
〔実施例35〕
SB300(重量平均分子量=13000、ソルビトール1モルに対してエチレンオキシドを300モル付加したもの)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、TIPA(トリイソプロパノールアミン、和光純薬工業社製)を0.01質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(35)を調製した。
【0128】
〔実施例36〕
製造例3で得られた共重合体(3)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、THEDA(N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、東京化成社製)を0.01質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(36)を調製した。
【0129】
〔実施例37〕
製造例4で得られた共重合体(4)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、TIPA(トリイソプロパノールアミン、和光純薬工業社製)を0.01質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(37)を調製した。
【0130】
〔実施例38〕
製造例5で得られた共重合体(5)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、EDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を0.005質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(38)を調製した。
【0131】
〔実施例39〕
製造例6で得られた共重合体(6)、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を表1の条件で配合し、さらに、THEDA(N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、東京化成社製)を0.005質量%/セメントとなる量で添加し、セメント用添加剤(39)を調製した。
【0132】
〔比較例1〕
表2のように、PEG2万(ポリエチレングリコール20,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=15000〜25000(http://www.wako−chem.co.jp/siyaku/qa/ccn/pdf/ccn52.pdfに記載の平均分子量値)、以下同様)をセメント用添加剤(C1)とした。
【0133】
〔比較例2〕
表2のように、PEG10万(ポリエチレングリコール、アルドリッチ社製、重量平均分子量=148000(実測値))をセメント用添加剤(C2)とした。
【0134】
〔比較例3〕
表2のように、PEG20万(ポリエチレングリコール、アルドリッチ社製、重量平均分子量=313000(実測値))をセメント用添加剤(C3)とした。
【0135】
〔比較例4〕
表2のように、PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)をセメント用添加剤(C4)とした。
【0136】
〔比較例5〕
表2のように、PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)をセメント用添加剤(C5)とした。
【0137】
〔比較例6〕
表2のように、PEG50万(ポリエチレングリコール500,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=50万)をセメント用添加剤(C6)とした。
【0138】
〔比較例7〕
表2のように、PEG200万(ポリエチレングリコール2,000,000、和光純薬工業社製、重量平均分子量=200万)をセメント用添加剤(C7)とした。
【0139】
〔比較例8〕
表2のように、製造例3で得られた共重合体(3)をセメント用添加剤(C8)とした。
【0140】
〔比較例9〕
表2のように、製造例3で得られた共重合体(3)をセメント用添加剤(C9)とした。
【0141】
〔比較例10〕
表2のように、製造例4で得られた共重合体(4)をセメント用添加剤(C10)とした。
【0142】
〔比較例11〕
表2のように、製造例5で得られた共重合体(5)をセメント用添加剤(C11)とした。
【0143】
〔比較例12〕
表2のように、製造例6で得られた共重合体(6)をセメント用添加剤(C12)とした。
【0144】
〔比較例13〕
表2のように、製造例6で得られた共重合体(6)をセメント用添加剤(C13)とした。
【0145】
〔比較例14〕
表2のように、ESP(重量平均分子量=23000、ポリエチレンイミン(重量平均分子量=600)のアミノ基の活性水素1モルに対してエチレンオキシドを20モル付加したもの)をセメント用添加剤(C14)とした。
【0146】
〔比較例15〕
表2のように、ESP(重量平均分子量=23000、ポリエチレンイミン(重量平均分子量=600)のアミノ基の活性水素1モルに対してエチレンオキシドを20モル付加したもの)をセメント用添加剤(C15)とした。
【0147】
〔比較例16〕
表2のように、SB300(重量平均分子量=13000、ソルビトール1モルに対してエチレンオキシドを300モル付加したもの)をセメント用添加剤(C16)とした。
【0148】
〔比較例17〕
表2のように、SB300(重量平均分子量=13000、ソルビトール1モルに対してエチレンオキシドを300モル付加したもの)をセメント用添加剤(C17)とした。
【0149】
〔比較例18〕
表2のように、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C18)とした。
【0150】
〔比較例19〕
表2のように、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C19)とした。
【0151】
〔比較例20〕
表2のように、グルコン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C20)とした。
【0152】
〔比較例21〕
表2のように、酒石酸(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C21)とした。
【0153】
〔比較例22〕
表2のように、酒石酸(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C22)とした。
【0154】
〔比較例23〕
表2のように、酒石酸(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C23)とした。
【0155】
〔比較例24〕
表2のように、クエン酸(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C24)とした。
【0156】
〔比較例25〕
表2のように、リンゴ酸(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C25)とした。
【0157】
〔比較例26〕
表2のように、グルコース(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C26)とした。
【0158】
〔比較例27〕
表2のように、ソルビトール(和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C27)とした。
【0159】
【表1】
【0160】
【表2】
【0161】
〔実施例40〜78〕
表3に示す条件にて、減水剤とA成分およびB成分(実施例69〜78においては、実施例30〜39で用いた、A成分およびB成分以外のその他成分も)を用いて28日圧縮強度を測定した。すなわち、セメント組成物を調製して28日圧縮強度を測定した。なお、その他成分のセメントに対する配合割合は、実施例30〜40と同様とした。
なお、セメント組成物を調製するにあたって、A成分およびB成分(実施例69〜78においては、実施例30〜39で用いた、A成分およびB成分以外のその他成分も)として、実施例1〜39で得られたセメント用添加剤(1)〜(39)を用いた場合であっても、A成分およびB成分(実施例69〜78においては、実施例30〜39で用いた、A成分およびB成分以外のその他成分も)をそれぞれ独立に添加して用いた場合であっても、同様の結果が得られた。
結果を表3に示した。
【0162】
〔比較例28〜56〕
表4に示す条件にて、減水剤と比較例1〜27で得られたセメント用添加剤(C1)〜(C27)を用いて28日圧縮強度を測定した。すなわち、セメント組成物を調製して28日圧縮強度を測定した。
結果を表4に示した。
【表3】
【0163】
【表4】
【0164】
表3、4に示すように、A成分とB成分を併用した実施例40〜78における28日圧縮強度の強度比は、「各実施例において用いたA成分のみを用いた対応する比較例における強度(%)−100(%)」と「各実施例において用いたB成分のみを用いた対応する比較例における強度(%)−100(%)」との単純和に比べて、「実施例における強度(%)−100(%)」(表3における「強度(%)対比較例28or比較例29
*」)が有意に増加しており、顕著な相乗効果が見られた。