(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1支持部は、欠陥を有し、前記装置は、前記欠陥を含んではいない前記有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の組を有することを特徴とする請求項1に記載の振動装置。
前記第1支持部は、欠陥を有し、前記装置は、前記欠陥を含んではいないいくつかの有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の組を有することを特徴とする請求項1に記載の振動装置。
前記第1支持部は、周辺部において丸めを有し、前記装置は、前記丸めを含んではいない前記有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の少なくとも1つのペアを有することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の振動装置。
前記第2支持部に対向しているものとは反対側の、前記第1支持部の表面上において位置決めされた少なくとも1つ又は複数のアクチュエータを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の振動装置。
前記第2支持部に対向する、前記第1支持部の表面上において位置決めされた少なくとも1つ又は複数のアクチュエータを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の振動装置。
前記埋め込み型機械的反射器は、前記欠陥を前記有効ゾーンから隔離できるようにする距離だけ、互いに分離された基本個別要素を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動装置。
前記第1支持部を前記第2支持部に局所的に接着すると共に前記埋め込み型機械的反射器を定義する少なくとも1つの接着剤要素を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の振動装置。
前記触覚フェースプレートは、10cm〜12cmの対角線と、2mm〜10mmの幅を有する埋め込み型機械的反射器と、を有することを特徴とする請求項14又は15に記載の振動装置。
機械的反射器の2つの列を有し、前記2つの列のうちの1つが、丸め限度において、前記フェースプレートの端部において位置決めされていることを特徴とする請求項15に記載の又は請求項15に従属した請求項16に記載の振動装置。
【背景技術】
【0002】
実際に、現在、タッチスクリーンのモバイル部門に参入したセル電話機の製造者は、触覚インターフェイスを内蔵することにより、差別化を試みている。この結果、ユーザーが、画面上に位置したアイコン上において、自身の指をスライドさせた際に、ユーザーは、モバイル装置に由来するわずかな振動を感じ取ることが可能であり、検知された振動は、ボタンに対する圧力の結果をユーザーに返している。
【0003】
この文脈において、本出願人らは、薄い圧電層をアクチュエータとして使用した解決策を開発し、且つ、反対称ラム波又はレイリー波伝播モードなどのプレートモードの作動を可能にするPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電材料を使用することにより、触覚場を取得する可能性を実証した。この振動モードは、「スクイーズ膜」効果と呼称されるエアブレードを指とプレートの間において誘発し、これにより、プレートと指の間の摩擦係数の変化が生成される。プレート内において生成された波の振動は、指とプレートの間における摩擦係数の制御された変動を誘発する。
【0004】
一般に、振動モードは、矩形プレートの文脈においては、良好に制御されるが、使用される形状が、従来型ではなく、且つ、例えば、丸められたコーナーを有している際には、中断される。このケースにおいては、このタイプの形状における波の伝播の乱れの問題に対する解決策を見出さなければならない。
【0005】
多数の参考文献が、様々な構造におけるこれらの振動モードの研究について報告しており、且つ、ラム波の伝播は、多数の研究の主題であり続けてはいるものの、一般には、構造の非破壊検査を目的としている。
【0006】
従って、矩形プレート内におけるラム波の伝播の研究に関係した多数の参考文献が存在しており、且つ、特に引用されうる文献は、触覚システムとの関係においては、P.Sergeant,F.Giraud,B.Lemaire−Semail,“Geometrical optimization of an ultrasonic tactile plate”,Sensors and Actuators A 161,pp.91−100,2010、並びに、M.Biet,F.Giraud,B.Lemaire−Semail,“Squeeze film effect for the design of an ultrasonic tactile plate”,IEEE transactions on ultrasonics,Ferroelectrics and Frequency control,vol.54,n° 12,December 2007,pp.2678−2688である
【0007】
Y.Gomez−Ullate and al,“Lamb waves generation in plates using glued piezoceramics”,bulletin from the Spanish company Ceramica y Vidrio,vol 45,2006,pp.188−191などのその他の文献は、構造の非破壊検査を目的として、矩形プレート内におけるラム波の伝播について研究している。
【0008】
非矩形プレート又はその端部において特定の特徴を有するプレートに関する研究が、既に実施されている。実際に、特に、航空宇宙産業においては、面取りされたプレートの研究について報告する文献が存在しており、即ち、プレートの端部における面取りが、様々な部分の組立の技法により、実施されている。このタイプの研究は、MR.Mofakhami and C.Boller,“Lamb wave interaction with non−symmetric features at structural boundaries”,GAMM 2008,N.Wilkie−Chancellierという文献において見出すことができる。これらの文献においては、目的は、非破壊検査を実施するべく、このタイプの特定の特徴におけるラム波の反射について研究するというものである。プレートの端部における特定の特徴を克服してラム波を保持する方法については、報告されておらず、研究されてもいない。
【0009】
F.Benmeddour and E.Moulin,“Generation of a selected Lamb mode by piezoceramic transducers: Application to nondestructive testing of Aeronautical structures”,in Piezoelectric materials and devices − Practice and applications,ISBN 978−953−51,published February 27,2013],circular or rectangular holes,through or blind、O.Diligent,“Interaction between fundamental Lamb modes and defects in plates”,Thesis of the University of London,2003、MV.Predoi,A.Negrea,“Ultrasonic guided waves sensitivity to flaws near plate edge”,UPC.Sci.Bull.,Series D,Vol 72,Iss.2,2010などの多くの参考文献は、不連続性などの欠陥を有する矩形プレート内におけるラム波の伝播の研究について報告している。この場合にも、目的は、構造の非破壊試験のためのシステムについて研究するというものである。ラム波は、欠陥を明らかにするべく使用されており、且つ、その克服については、研究されていない。
【0010】
又、S.Ceribasi,G.Altay,“free vibration of super elliptical plates with constant and variable thickness by Ritz method”,Journal of Sound and Vibration 319,2009,pp.668−680などのように、丸められたコーナーを有する矩形プレート(超楕円形プレート)の振動について研究した参考文献も存在している。但し、これらの参考文献のなかに、例えば、限度条件を変更することにより、丸められたコーナーを有するこれらのプレート内において、矩形プレート内において得られうるものなどのモードを保持できるようにする解決策を提案しているものは、存在しない。
【0011】
又、例えば、円板内の表面波について研究したM.Destrade,YB.Fu,“A wave near the edge of a circular disk”,The open acoustic journal,2008,pp.15−18という文献においては、円形プレートも、カバーされてはいるが、これは、本発明に関係する研究ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
要すれば、上述の参考文献は、基本的に、構造の非破壊試験に対して適合されたものであり、且つ、振動モードは、欠陥を明らかにするために使用されている。これらの参考文献は、存在する欠陥を克服して望ましい形態の波を取得できるようにする、なんらの解決策をも提示してはいない。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この欠陥の存在の問題に対処するために、本出願人らは、この課題(プレート、ラム波)から離れ、目的が、厳密に、最良の可能な品質係数を有する振動モードを保持することである、音響共振器の課題に向かうほうが、より適切であると考えた。
【0015】
表面音波共振器のケースにおいては、インターデジタルコムのシステムであるSAWが、共振器のプレート内において伝播する表面波を生成するべく、使用されている。MF.Hribsek,DV.Tosic,MR.Radosavljevic,“Surface Acoustic Wave sensors in mechanical engineering”,FME transactions,38,2010,pp.11−18という文献において示されているように、装置の品質係数を最適化すると共に波の分散によるエネルギーの損失を回避するべく、インターデジタルコムシステムの両側には、反射器が配置されている。
【0016】
これらの反射器の狙いは、音響インピーダンスの差を生成するというものである。この結果、伝播している波は、この異なるインピーダンスの媒体において反射され、且つ、共振器の「有効」部分内において閉じ込めることができる。
【0017】
この文脈において、本発明は、それが、エッジ欠陥タイプの幾何学的特性を有しているかどうかを問わず、或いは、その欠陥が、構造的異質性(孔、過度な厚さ、材料の変化など)に対応しているかどうかを問わず、欠陥を有する支持部内におけるプレートモードの乱れの問題を軽減できるようにする解決策を提案している。
【0018】
従って、本発明の主題は、振動装置であり、振動装置は、
−方向X及びYにおけるプレーン内において定義された表面を有する、変形するように構成された第1支持部と、
−前記第1支持部内において伝播するプレートモードを生成するように構成された少なくとも1つのアクチュエータと、
を有し、
−前記支持部は、
・プレートモードの伝播との関係における少なくとも1つの欠陥を有し、
・前記欠陥は、幾何学的特性を有するか又は構造的異質性に対応している、振動装置において、
−第2支持部と、
−前記方向X及びYに対して直角である少なくとも1つの方向Zにおいて前記第1支持部を不動化するように構成された、前記第1支持部に固定されると共に前記第1支持部との接触状態にある、少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器であって、前記第2支持部に固定されている少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器と、
を有し、且つ、
−前記埋め込み型機械的反射器は、プレートモードが伝播する方向X及びYにおけるプレート内において定義された前記表面に属する所謂有効ゾーンを隔離するように構成されており、前記有効ゾーンは、前記欠陥を含んではおらず、
−前記アクチュエータは、前記有効領域内に位置している、
ことを特徴としている。
【0019】
プレートモードは、ラム波又はレイリー波伝播モードなどのモードとして定義される。
【0020】
本発明によれば、埋め込み型機械的反射器は、生成されたプレートモード用の、且つ、振動するべく意図された第1支持部内における不動化位置を構成する、反射構造として定義され、前記不動化位置は、前記第2支持部に固定されている。
【0021】
本発明の埋め込み型反射器は、第1支持部との接触状態にある、例えば、プレート、壁、ブロックの組などの、材料要素である。これらの材料要素は、波が、その端部において通過できるようにするスリットに相当するものではない。
【0022】
本発明の反射器は、任意の手段により、且つ、例えば、直接的な接触により、接合により、嵌め込みなどにより、第1支持部との接触状態にあってもよい。
【0023】
更には、プレートモードの伝播との関係における欠陥は、欠陥を有していない支持部、即ち、本発明の文脈においては、矩形形状の均質な支持部、の内部において生成される同一モードの伝播のケースにおいて得られるものとの関係において、伝播モードの波腹及び波節における乱れを生成する欠陥として定義される。
【0024】
本発明の一変形によれば、第1支持部は、欠陥を有し、装置は、前記欠陥を含んでいない前記有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の組を有する。
【0025】
本発明の一変形によれば、第1支持部は、欠陥を有し、装置は、前記欠陥を含んでいないいくつかの有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の組を有する。
【0026】
本発明の一変形によれば、前記第1支持部は、周辺部において丸めを有し、前記装置は、前記丸めを含んでいない前記有効ゾーンを定義するように構成された埋め込み型機械的反射器の少なくとも1つのペアを有する。
【0027】
本発明の一変形によれば、前記装置は、アクチュエータの組を有する。
【0028】
本発明の一変形によれば、アクチュエータは、方向X及び/又はYにおいて直線状に分布している。
【0029】
本発明の一変形によれば、装置は、前記第2支持部に対向しているものとは反対側の、前記第1支持部の表面上において位置決めされた少なくとも1つ又は複数のアクチュエータを有する。
【0030】
本発明の一変形によれば、装置は、前記第2支持部に対向している、前記第1支持部の表面上において位置決めされた少なくとも1つ又は複数のアクチュエータを有する。
【0031】
本発明の一変形によれば、埋め込み型機械的反射器は、前記欠陥を前記有効ゾーンから隔離できる距離だけ、互いに分離された基本個別要素を有する。
【0032】
本発明の一変形によれば、前記第1支持部は、プレートである。
【0033】
本発明の一変形によれば、第2支持部は、第1支持部がその内部において位置決めされるケーシングである。
【0034】
本発明の一変形によれば、第1支持部は、少なくとも1つの埋め込み領域を有し、第2支持部は、前記埋め込み領域を方向Zにおいて不動化すると共に隆起部を第1支持部に固定された状態とするべく、前記埋め込み領域と協働する能力を有する少なくとも1つの隆起部を有し、隆起部及び埋め込み領域は、前記埋め込み型機械的反射器を定義している。
【0035】
本発明の一変形によれば、装置は、第1支持部を第2支持部に局所的に接着すると共に前記埋め込み型機械的反射器を定義する少なくとも1つの接着剤要素を有する。
【0036】
本発明の一変形によれば、装置は、少なくとも1つの欠陥を有する触覚フェースプレートを有する。
【0037】
本発明の一変形によれば、触覚フェースプレートは、丸められたコーナーを有する矩形形状を有する。
【0038】
本発明の一変形によれば、触覚フェースプレートは、10cm〜12cmの対角線と、2mm〜10mmの幅を有する埋め込み型機械的反射器と、を有する。
【0039】
本発明の一変形によれば、装置は、機械的反射器の2つの列を有し、これらの列のうちの1つは、丸め限度において、フェースプレートの端部において位置決めされている。
【0040】
本発明の一変形によれば、触覚フェースプレートは、少なくとも1つの透明部分を有する。
【0041】
本発明の別の主題は、本発明による装置を有するモバイルユニットであり、このユニットは、機能の観点において進化した電話機である「スマートフォン」や携帯型コンピュータなどであってもよい。
【0042】
非限定的な方式で付与される以下の説明を参照することにより、且つ、以下の添付の図から、本発明について更に十分に理解できると共に、その他の利点について明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1a】少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器を有する本発明の振動装置を概略的に示す。
【
図1b】少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器を有する本発明の振動装置を概略的に示す。
【
図2a】矩形プレート上における反対称ラムモードを示す。
【
図2b】矩形プレート上における反対称ラムモードを示す。
【
図3】丸められた端部を有するプレートを有すると共に音響反射器のペアを有する第1支持部の一例を概略的に示す。
【
図4】4つの異なるタイプの埋め込みについて、X上の位置の関数として、ドラゴントレイルガラスから製造されたルミア920
(商標)の画面の14個の波腹を有するラムモードの波腹の振幅の絶対値を示す。
【
図5】本発明の装置の第1支持部の一例において使用されうると共に、丸めと、ラウドスピーカを配置する孔に対応した材料欠陥と、を有するルミア920
(商標)のフェースプレートを概略的に示す。
【
図6】13個の波腹を有するモードについて、X上の位置の関数として、埋め込み型機械的反射器を有する、或いは、自由型と呼称される、これを有していない、ルミア920
(商標)タイプの丸められたコーナーを有するプレート上において得られたラムモードの振幅を示す。
【
図7】Y上の位置の関数として、ルミア920
(商標)タイプの丸められたコーナーを有するプレート上において得られた、且つ、プレートの3つの地点における3つの観察状態における、ラムモードの振幅を示す。
【
図8】アクチュエータの2つの列と、埋め込み型機械的反射器の2つの列と、を有するセル電話機の画面を概略的に示す。
【
図9a】それぞれ、
図8に示されている画面のケースにおいて得られた11個の波腹を有するモードにおいて、埋め込みの方向Xにおける寸法の関数として得られた、方向Yにおける振幅及び逸脱を示す。
【
図9b】それぞれ、
図8に示されている画面のケースにおいて得られた11個の波腹を有するモードにおいて、埋め込みの方向Xにおける寸法の関数として得られた、方向Yにおける振幅及び逸脱を示す。
【
図10a】
図8に示されている画面のケースにおいて得られた11個の波腹を有するモードについて、埋め込みの幅の関数として、Y上の振幅及び逸脱を示しており、埋め込み型機械的反射器は、第1支持部の丸めら限度において配置されている。
【
図10b】
図8に示されている画面のケースにおいて得られた11個の波腹を有するモードについて、埋め込みの幅の関数として、Y上の振幅及び逸脱を示しており、埋め込み型機械的反射器は、第1支持部の丸めら限度において配置されている。
【
図11】可視ゾーンと、アクチュエータと、グループ化された埋め込み型機械的反射器の2つの連続体と、を有するルミア920
(商標)の画面を概略的に示す。
【
図12a】埋め込みの方向Xにおいて一定の寸法を有する装着点の数の関数として、Y上の振幅及び逸脱を示す。
【
図12b】埋め込みの方向Xにおいて一定の寸法を有する装着点の数の関数として、Y上の振幅及び逸脱を示す。
【
図13】ラウドスピーカの孔の上部において埋め込みを有するルミア920
(商標)の画面を概略的に示す。
【
図14】埋め込み型機械的反射器の列を有する装置を示しており、波は、方向Yにおける伝播を有するものと見なされている。
【
図15】本発明において使用されうると共に埋め込み型機械的反射器の2つの直交する連続体を有する任意のプレート形状を示す。
【
図16】接着によって生成された埋め込み型反射器を有する本発明の第1実施形態を示す。
【
図17】スナップ嵌めによって製造された埋め込み型反射器との間におけるプレートの第2の統合モードを示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
一般に、本発明は、支持部の表面上における適切なプレートモードの伝播を保証できるようにする少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器を有する装置に関する。従って、
図1aは、本発明の文脈における少なくとも1つの欠陥を有する、正規直交基準フレーム(X、Y、Z)内において直交した方向X及びY(又は、軸X及びY)によって定義されるプレーンX、Yにおいて定義された表面Sを有する第1支持部1を概略的に示している。図示のケースにおいて、これは、例えば、部分的に丸められると共に非矩形の周辺部などのアウトライン欠陥である。従って、支持部1は、ラム波タイプの、Osという参照符号が付与されたプレートモードを生成する能力を有する少なくとも1つのアクチュエータ2と、非直線的なアウトライン部分から隔離された、所謂有効表面Saを定義できるようにする少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器3と、を有しており、有効表面Saにおいては、プレートモードの伝播は、正しく使用可能となるように、生成される。
図1bにおいて概略的に示されているように、第1支持部1は、第2支持部4に対して固定され、これにより、埋め込み型機械的反射器を構成している固定された領域を軸Z上において局所的に不動化することが可能になっており、シェーディングは、埋め込み型機械的反射器の機能を概略的に示している(アクチュエータは、反射器の反対側の面上において、或いは、同一の面上において、位置しうることに留意されたい)。
【0045】
従って、少なくとも1つの埋め込み型機械的反射器を導入することにより、プレートモードを使用した装置内におけるプレートモードの伝播との関係における欠陥の存在を軽減することが提案されている。
【0046】
本出願人らは、以下、このような装置を設計するべく使用される採用された方式について説明する。一般に、ラム波伝播モードタイプのプレートモードの伝播を使用した装置は、通常は矩形形状を有する、プレートを有することができる。
【0047】
このタイプの形状から開始し、本出願人らは、エネルギー最大値に対応した波腹及び振動の際のヌル変位に対応した波節の数を強調表示した
図2a(市販のCoventorソフトウェアの下において、且つ、断面において観察された、「Finite Element Method」の略称である「FEM」という頭文字によって呼称される方法である有限要素シミュレーションから得られた3D図)において示されているように、(725μmの厚さを有する)40×30mm
2の表面面積を有するプレート上において巧妙に配置された圧電アクチュエータを使用することによって得られた反対称ラムモードA
0を検討した。この場合には矩形プレートの上部である、例えば、反対称ラムモードなどの、求められている振動モードを更に具体的に示している
図2bにおいては、モードは、例えば、波節Niによって分離された8つの波腹Viを示している。
【0048】
本出願人らは、非矩形プレート内において、例えば、
図2a及び
図2bにおいて提示されている反対称ラム定在モードA
0などの、望ましい振動モードを維持する方式についてサーチしている。
【0049】
検討された例は、丸められたコーナーを有する矩形プレートであるが、本発明は、恐らくは、プレーン(X,Y)内において任意の形状を示すその他のタイプの非矩形プレート形状に拡張することもできる。
【0050】
丸められたエッジを有するプレートにおいては、丸めによって生成される干渉に起因し、アクチュエータの位置決めの努力を払った場合にも、同一の振動モードを薄層アクチュエータによって生成することはできなかった。
【0051】
これが、本出願人らが、SAWの場合に生じるものとの間において類似点を見出しうる音響反射器の使用に注目した理由である。
図3は、丸められた端部を有すると共に反射器のペアR
1及びR
2を有するプレート1の一例の平面図を概略的に示している。
【0052】
これらの反射器が、本明細書において後述するように、巧妙に配置された際に、FEMシミュレーションにより、方向Yにおける寸法に対応した寸法(w
m)、方向Xにおける寸法に対応した寸法(l
m)、及び方向Zにおける寸法に対応した反射器の厚さ(t
m)、並びに、使用される材料の適切な特性(密度)、を判定することができる。丸められたコーナーを有するプレート上において望ましいラムモードを取得できるようにする特性については、例えば、Asahi Glass社のドラゴントレイルガラスのプレート(厚さが800μm)などの、検討対象である丸められたコーナーを有するプレート上においてラムモードを取得できるようにする反射器の寸法設定を表す以下の表において、付与されている。
【0053】
異なる丸めの曲率半径に対応した2つのタイプのプレートがシミュレートされている(既存のセル電話機のフェースプレートの具体的なケースがシミュレートされている)。
【0054】
必要とされる厚さt
m及び/又は密度は、非常に重要であり、且つ、物理的にアクセスすることが困難であり、この結果、既知の音波反射器の使用以外の解決策を探すことが必要であることに留意されたい。
【0056】
これを理由として、この観察から開始し、本出願人らは、別の解決策に注目したのであり、且つ、「従来」の音響反射器の代わりに、非矩形プレートにおいて望ましいモードを保証する波の音響反射に加えて、矩形構成のプレートと同様の伝播特性を維持できるようにする、少なくとも1つの機械的反射器を使用した振動装置を提案している。
【0057】
従って、本発明は、機械的埋め込みが機械的波との関係における反射器として使用されている解決策を提案している。
【0058】
市販のシミュレーションツールであるANSYSによるFEMシミュレーションから取得された
図4は、4つの異なるタイプの埋め込みにおける、フェースプレートとも呼称されるドラゴントレイルガラス(厚さが800μm)から製造されたルミア920
(商標)の画面の14個の波腹を有するモードの波腹の振幅の絶対値をX上の位置の関数として提供しており、曲線C
4Xは、方向Xにおける不動化に関係し、且つ、曲線C
4Yは、方向Yにおける不動化に関係し、曲線C
4Zは、方向Zにおける不動化に関係し、且つ、曲線C
4XYZは、すべての3つの方向X、Y、及びZにおける不動化に関係している。この図は、丸められたコーナーを有する矩形プレート(ルミア920
(商標)の画面の寸法は、対角線が4.5インチ(又は、11.43cm)であり、ドラゴントレイルガラスの厚さは、800μmである)のケースにおいては、埋め込み型機械的反射器により、望ましいラムモードを回復できることを示している。又、これらの曲線のすべてから、必要とされる埋め込みは、どうやら、方向Zにおけるフェースプレートの不動化のみである、即ち、フェースプレートが、このオフプレーン方向において変位することを防止する不動化のみである、ことが明らかである。
【0059】
又、その他のタイプの非矩形プレートの埋め込み型機械的反射器を寸法設定するべく、本出願人らは、既存のスマートフォンから導出される寸法を有する非矩形プレートをも検討したが、この方法は、その他のタイプの非矩形プレートの埋め込み型機械的反射器を寸法設定するべく使用することもできた。
【0060】
従って、詳しくは、本出願人らは、ルミア920
(商標)のフェースプレートの寸法(この既存のスマートフォンの場合には、4.5インチである)に対応した丸められたコーナーを有する、且つ、
図5において示されている、プレートを、即ち、透明な画面Eを有し、その周辺部には、2つの埋め込み型機械的反射器31
1及び31
2と、ラウドスピーカHPと、が配置されている第1支持部11を、(このフェースプレート内において本発明を実装することによって)検討した。
【0061】
従って、このプレートは、アウトライン欠陥(丸められたコーナー)と、材料欠陥(ラウドスピーカの位置において残された孔)と、を有し、機械的反射器は、プレートの空間を最大限に活用するように、即ち、アウトラインの丸めをロックすることによって可能な限り大きな有効表面を定義することにより、位置決めされている。
【0062】
これを目的として、以下の方法が適用されている。
−振動プレートの形状のモデルが生成され、このモデル上において、埋め込み型機械的反射器の2つのビードが位置決めされ、
−求められているモードの周波数を識別するべく、市販のFEMソフトウェア(ANSYS)の下において、モデル分析が開始され、
−FEMモデルに従って、保持されたモードの周波数に応じて、圧電アクチュエータが振動波腹上において位置決めされ(アクチュエータの位置決めを最適化する方法については、当業者に既知である)、
−次いで、埋め込み型機械的反射器を最良に位置決めするべく、単一の高調波シミュレーション、或いは、一連の高調波シミュレーションが実行され、アクチュエータの位置は、この反射器の位置決めから導出される。実際には、有効表面の境界の画定を可能にする1つ又は複数の埋め込み型機械的反射器の位置を判定した後に、この有効表面上において1つ又は複数のアクチュエータを位置決めしなければならない。
【0063】
図6は、13個の波腹を有するモードについて、X上の位置の関数として、埋め込み型機械的反射器を有していない、所謂、自由型構成の(曲線C
6A)、或いは、埋め込み型機械的反射器を有する(曲線C
6B)、ルミア920
(商標)タイプの丸められたコーナーを有するプレート上において得られたラムモードの振幅を示している。
【0064】
図7は、方向Yにおけるy上の位置の関数として、ルミア920
(商標)タイプの丸められたコーナーを有するプレート上において得られた、且つ、(方向Xにおける)左端部、右端部、及び中心というプレートの3つの地点における3つの観察状態における、ラムモードの振幅を示している。曲線C
7Aは、左端部において取得された自由構成に関係し、曲線C
7Bは、中心において取得された自由構成に関係し、曲線C
7Cは、右端部において取得された自由構成に関係している。曲線C
7Dは、左端部において取得された埋め込み型機械的反射器を有する構成に関係し、曲線C
7Eは、中心において取得された埋め込み型機械的反射器を有する構成に関係し、曲線C
7Fは、右端部において取得された埋め込み型機械的反射器を有する構成に関係している。
【0065】
これらの図は、埋め込み型機械的反射器により、丸められたコーナーを有する矩形プレート上において、矩形プレート上において得られるものなどのラムモードを、即ち、方向Yにおける変調をほとんど伴わない方向Xにおける振動波腹及び波節のサブセットを、回復できることを示している。
【0066】
従って、本出願人は、埋め込み型機械的反射器によれば、丸められたコーナーなどの欠陥のみならず、材料異質性の欠陥(このケースにおいては、ラウドスピーカの地点において残された孔)の存在によって生成される乱れを克服することが可能であり、且つ、従って、アクチュエータが位置決めされる欠陥なし有効表面の境界を画定することにより、非矩形プレートにおいて望ましい振動モードを保持することができることを証明した。
【0067】
設計規則を定義するべく、本出願人らは、ドラゴントレイルガラスの800μmの基材上におけるモードの均一性に対する、且つ、iPhone5
(商標)(4インチの寸法)に対応した形状における、例えば、
図5の右側の、埋め込み型機械的反射器の幅などの、幅(l
m)の影響を検討した。反射器の幅は、方向Xにおける反射器の寸法に対応している。検討対象の構成は、
図8に示されているものであり、第1支持部12上において、埋め込み型機械的反射器のペア32
1及び32
2と、アクチュエータの2つの列22
1及び22
2と、を有する。ラウドスピーカHPの孔が、埋め込み型機械的反射器のレベルにおいて並置された状態で位置決めされており、右側の機械的反射器は、フェースプレートの端部において位置決めされているが、幅の観点において、これは、アウトラインの丸めをそれなりに妨げている(それぞれの反射器は、波が、背後に配置されている欠陥を「観察」することを妨げており、従って、ある意味において、反射器は、それぞれの欠陥ごとに必要とされている)。
【0068】
これを目的として、右側32
2において、前記埋め込み型機械的反射器の、方向Xにおける、寸法を変化させると共に、取得されるモードを観察することができる。それぞれのケースにおいて、アクチュエータの最適な位置を見出さなければならない。
図9a及び
図9bは、それぞれ、方向Xにおける寸法の関数として得られた、11個の波腹を有するモードにおける、埋め込みの方向Yにおける振幅及び逸脱を示している(曲線C
9a:左端部において取得された構成、曲線
9b:中心において取得された構成、及び曲線C
9c:右端部において取得された構成)。
【0069】
方向Xにおける相対的に大きな寸法の埋め込みは、プレート上における相対的に良好なモードの均一性と、従って、フェースプレートの中心における相対的に大きな振幅と、を許容するものと思われる。但し、(このケースにおいては)、方向Xにおける約10〜11mmの寸法を超過することが有用であるとは考えられず、その理由は、一般に、反射器の方向Xにおける最適な寸法は、波長に依存しているからである。
【0070】
実際には、丸めは、これらの範囲においては、相対的に小さな影響しか有していない。
【0071】
又、本出願人は、埋め込みの方向Xにおける寸法の影響と、フェースプレート上におけるその位置の影響と、についても、分析した。
【0072】
右側の埋め込み型機械的反射器が丸めの限度において配置された状態において、且つ、方向Xにおけるその寸法を変化させることにより、上述のものと同一のシステムをモデル化した。この結果、丸めは、もはや、振動に介入しないはずであり、この方式によれば、埋め込み型機械的反射器の方向Xにおける寸法が振幅、周波数、又は均一性に介入するかどうかを判定することができる。結果は、
図10a及び
図10bに提示されており、これらの図も、埋め込みの方向Xにおける寸法の関数として、11個の波腹を有するモードにおける、方向Yにおける振幅及び逸脱を示している(曲線C
10a:左端部において取得された構成、曲線
10b:中心において取得された構成、及び曲線C
10c:右端部において取得された構成)。
【0073】
この幅が十分な状態(約2mm)に留まっている限り、振幅及び均一性は、埋め込み型機械的反射器の方向Xにおける寸法によって変化しないものと思われる。この値未満の埋め込み型機械的反射器の軸X上の寸法の場合には、埋め込みに後続するように位置したフェースプレートの一部分の大きな変形は、エネルギーの損失に関連するものと思われる。これは、40%のレベルの均一性の損失として反映される。
【0074】
従って、少なくとも2mmに等しい方向Xにおける寸法を有する埋め込み型機械的反射器によれば、フェースプレート上のモードの振幅及び均一性を最適化できるものと思われる。
【0075】
従って、本出願人らは、埋め込み型機械的反射器の2つの方向X及びYにおいて、最適な位置を判定するべく試みた。右側においては、利用可能な空間を最大限保持するべく、埋め込み型機械的反射器をフェースプレートの端部において位置決めできることが示された。従って、本出願人は、埋め込み型機械的反射器が、フェースプレートの軸Y上のすべての寸法をカバーしなければならないかどうか、並びに、ラウドスピーカ孔のレベルにおいて位置決めされうるかどうか、を判定するべく試みた。これを目的として、800μmの厚さを有するルミア920
(商標)の画面上において本発明の実装の検討を実行した。
【0076】
まず、埋め込み型機械的反射器の軸Y上の位置を検討した。わかりやすさを目的として、それぞれ、反射器33
1i及び33
2jから構成された同一の埋め込み型機械的反射器の2つの列を考慮した。第1列は、ラウドスピーカHPの孔の直後において位置決めされている。第2列は、フェースプレートの端部において位置決めされている。これは、
図11に示されており、
図11は、本発明の装置内において使用されうると共に、可視ゾーンEと、アクチュエータの2つの連続体23
1及び23
2と、を有する第1支持構成を示している。埋め込み型機械的反射器の数が変更され、これらの埋め込み型機械的反射器は、フェースプレートの幅の半分をカバーしている。振幅は、埋め込み型機械的反射器の数に伴って増大するものと思われる。フェースプレートの軸Y上のすべての寸法にわたって単一の埋め込み型機械的反射器を有することは、必須ではない。但し、期待されている効果を維持するべく、埋め込み型機械的反射器を互いに十分に近接した状態に維持することは、適切である。
図12a及び
図12bは、埋め込み型機械的反射器の数の関数として、方向Yにおけるy上の振幅及び逸脱を示しており、埋め込みの方向Xにおける寸法は、一定である(曲線C
12a:左端部において取得された構成、曲線C
12b:中心において取得された構成、及び曲線C
12c:右端部において取得された構成)。
【0077】
十分な数の埋め込み型機械的反射器よれば、得られる性能レベルは、満足できるものである。実際には、軸Y上の所与の寸法において、反射器の数を増大させることにより、反射器の間の自由空間が低減される可能性がある。
【0078】
又、
図13に示されている本発明の一変形によれば、ラウドスピーカHPを埋め込み型機械的反射器のうちの1つの反射器34
1のレベルにおいて位置決めすることもできる。
【0079】
要すれば、スマートフォンに内蔵可能となるように意図された、本発明による効率的な振動装置の一例は、ラウドスピーカ孔を装備した、4〜4.5インチのフェースプレート上において、
−方向Zにおいてプレートを不動化できるようにする埋め込み型機械的反射器の2つの列を有することが可能であり、
−これらの列のうちの1つは、フェースプレートの端部において位置決めすることが可能であり、
−埋め込み型機械的反射器の軸X上の寸法は、約2mm〜約10mm未満であり、
−埋め込み型機械的反射器の2つの列は、グループ化されており、埋め込み型機械的反射器は、5.5mm未満の距離だけ、分離された状態にある。
【0080】
埋め込み型反射器が、丸められたコーナーを有する矩形フェースプレートの短い辺に対して平行な状態で位置決めされている構成について上述した。この原理は、プレート15を有する装置を示す
図14に示されているように、このようなプレートの長い辺に対して平行な状態における反射器の位置決めにも拡張することが可能であり、図示されてはいないアクチュエータの列は、反射器35
1及び35
2に対して平行に又は直交するように配置することが可能であり、波は、方向Yにおける伝播を有するOsであるものと考えられる。実際に、励起周波数に従って、方向Yにおいて、即ち、埋め込み型機械的反射器の位置に対して直交するように、位置決めされたアクチュエータの場合にも、その波面が前記埋め込み型機械的反射器に対して直角である波を生成することができる。
【0081】
一般に、本発明は、
図15に示されているものなどの、任意のプレート形状に関係することができる。有効表面Saの境界を画定するべく、反射器36
1及び36
2、並びに、反射器36
3及び36
4という反射器の2つの連続体が、それぞれ、軸X上において、且つ、軸Y上において、配置されている。反射器の位置決めを最適化するべく、検討対象の波やアクチュエータの位置などに従って、上述の検討方法を使用することができる。
【0082】
触覚フェースプレートに対する適用の例
触覚フェースプレートは、その振動によってフェースプレートの表面上において生成されるエアブレード効果により、動作する。この振動は、プレート上において接着された、或いは、堆積及びエッチングされた、圧電アクチュエータによって生成される。良好な触覚効果のためには、ラムモードA
0において約1μmの振動振幅を取得する必要がある。本出願人らは、本説明の全体を通じて以上において概略的に提示されている丸められたコーナーを有するスマートフォンにおける適用において、特に有利であると共に求められている材料である、PZTの薄層アクチュエータを使用することにより、触感を取得する可能性を証明した。
【0083】
例示用の第1実施形態
実施形態は、目的である用途に依存しうる。多くのケースにおいて、ハプティクスのものと同様に、少なくとも方向Zにおける不動化を保証する埋め込み型機械的反射器の製造は、プレートを固定し、これにより、第1支持部が、前記第1支持部に固定されたケーシングとの間において相乗効果を発揮することを保証することにより、実装が「容易」である。
【0084】
埋め込み型機械的反射器は、方向Zにおけるプレートの運動を防止しなくてはならない。これは、例えば、ケーシングを共振プレートと接着することにより、保証することができる。埋め込み型機械的反射器を構成している、前記プレートのレベルにおける接着された領域。
【0085】
接着剤のビードは、望ましい寸法を有する埋め込み型機械的反射器を生成するように、上述したもののように寸法設定された(プレーン内の)x、y上の寸法を有する。
【0086】
又、接着剤の厚さは、使用される材料に従って設定することができる。接着剤は、エポキシ接着剤、UV接着剤、又は任意のその他の適切な接着剤であってよい。この構成は、
図16に示されており、且つ、
−第1支持部17と、
−2つのアクチュエータ27
1及び27
2(アクチュエータは、優先的に、反射器と同一の側部上において位置することも可能であり、且つ、第1支持部の両側部上において位置することも可能であることに留意されたい)と、
−接着剤のビードによって生成された2つの埋め込み型機械的反射器37
1及び37
2と、
−第2支持部47と、
を強調表示している。
【0087】
例示用の第2実施形態
この第2の例によれば、埋め込み型機械的反射器は、フェースプレートをケーシング上にスナップ嵌めするステップから、構成されている。このケースにおいては、振動フェースプレートは、寸法設定ステップによって提供された埋め込みゾーン内においてフェースプレートを部分的にエッチングし、且つ、これにより、空洞を定義するように、レーザー、イオン機械加工、又は任意のその他の適切な方法により、機械加工されている。
【0088】
このエッチングは、数マイクロメートル〜数百マイクロメートルの範囲の深さを有することができる。反対側において、ケーシングは、ケーシングのものと、同一の材料において、同時に生成された、或いは、後から、且つ、恐らくは、ケーシングのものとは別の材料において、生成された、ピンを有する。ピンの軸X及びY上の寸法は、反対側の空洞の寸法によって(且つ、フェースプレートレベルにおいてその固定を誘発するためのピンの挿入のための設計規則によって)設定される。ピンの高さは、カバーの深さに対してマッチングされている。ケーシングの、且つ、振動するフェースプレートの、組立の際に、ピンは、方向Zにおいてプレートの運動を不動化するように、挿入され、且つ、フェースプレートの空洞内において不動化される。この構成は、
図17に示されており、この図は、
−第1支持部18と、
−2つのアクチュエータ28
1及び28
2と、この例においては、アクチュエータは、第2支持部の反対側面上において(及び/又は、その他の面上において)等しく位置しうる。
−プレート18のレベルにおいて生成されたエッチングと協働する能力を有するピンによって生成された2つの埋め込み型機械的反射器38
1及び38
2と、
−フェースプレートがその内部において位置決めされるケーシングに対応した第2支持部48と、
を強調表示している。
【0089】
アクチュエータの構成は、純粋に一例として、2つの列の形態において付与されており、アクチュエータの単一の列や、列として構成されておらず、フェースプレートの長い辺に沿って位置決めされたアクチュエータなどのように、多数のその他の構成が想定されうることに留意されたい。