特許第6739666号(P6739666)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6739666多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム及びその双眼鏡光学システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6739666
(24)【登録日】2020年7月27日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム及びその双眼鏡光学システム
(51)【国際特許分類】
   G02B 23/02 20060101AFI20200730BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   G02B23/02
   G02B5/04 A
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-555523(P2019-555523)
(86)(22)【出願日】2016年12月23日
(65)【公表番号】特表2020-514838(P2020-514838A)
(43)【公表日】2020年5月21日
(86)【国際出願番号】CN2016111830
(87)【国際公開番号】WO2018112929
(87)【国際公開日】20180628
【審査請求日】2019年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】519226654
【氏名又は名称】重慶海藍川馬光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHONGQING HYLON CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】朱 杰
(72)【発明者】
【氏名】高 明暁
【審査官】 岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭47−006374(JP,Y1)
【文献】 実開昭56−040531(JP,U)
【文献】 特開昭50−137154(JP,A)
【文献】 英国特許出願公告第01088431(GB,A)
【文献】 米国特許第04747667(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 23/00−23/22
G02B 5/00−5/136
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一ハーフペンタプリズム(2)、ルーフプリズム(3)及び第二ハーフペンタプリズム(4)を含み、第一ハーフペンタプリズム(2)及び第二ハーフペンタプリズム(4)の長直角面はいずれもルーフプリズム(3)の底面と接着し、ルーフプリズム(3)の光線入射面及び射出面は同一平面であり、且つルーフプリズム(3)のルーフ縁と平行することによって、複合プリズムの入射光軸は射出光軸と平行することを特徴とする多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項2】
前記第一ハーフペンタプリズム(2)の長直角面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされていることを特徴とする請求項1に記載の多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項3】
前記第二ハーフペンタプリズム(4)を三角プリズム(10)及び楔形プリズム(11)に置き換え、三角プリズム(10)の一つの鈍角面はルーフプリズム(3)と接着し、別の鈍角面は楔形プリズム(11)と接着し、三角プリズム(10)と楔形プリズム(11)との接着面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過することができる分光フィルムがメッキされていることを特徴とする請求項1に記載の多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項4】
前記ルーフプリズム(3)の二つの端面は透過面であり、且つ複合プリズムの入射光軸と垂直であり、前記第二ハーフペンタプリズム(4)を三角プリズム(10)及び二等辺プリズム(12)に置き換え、三角プリズム(10)の一つの鈍角面はルーフプリズム(3)と接着し、別の鈍角面は二等辺プリズム(12)と接着し、三角プリズム(10)と二等辺プリズム(12)との接着面に、赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされていることを特徴とする請求項1に記載の多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項5】
前記第一ハーフペンタプリズム(2)の長直角面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、三角プリズム(10)と二等辺プリズム(12)との接着面に、赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされていることを特徴とする請求項4に記載の多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項6】
前記三角プリズム(10)と二等辺プリズム(12)との接着面に、レーザー及び赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされていることを特徴とする請求項4に記載の多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム。
【請求項7】
対物レンズ(1)、複合プリズム、分割レンズ(5)及び接眼レンズ(6)を含み、分割レンズ(5)は照準を刻むか又は分割を測定するためのガラス板であってもよく、透過型LCD又はOLEDであってもよく、光線は対物レンズ(1)を経て第一ハーフペンタプリズム(2)に入り、第一ハーフペンタプリズム(2)の斜面で反射した後、第一ハーフペンタプリズム(2)とルーフプリズム(3)との接着面からルーフプリズム(3)に入り、ルーフプリズム(3)のルーフ面で反射した後、第二ハーフペンタプリズム(4)に入り、第二ハーフペンタプリズム(4)の斜面で反射した後、第二ハーフペンタプリズム(4)の別の直角面から射出され、被写体を分割レンズ(5)の上に像を形成し、接眼レンズ(6)を介して観察及び照準を行うことを特徴とする請求項1又は3又は4に記載の複合プリズムを応用する双眼鏡光学システム。
【請求項8】
前記第一ハーフペンタプリズム(2)の長直角面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、第一ハーフペンタプリズム(2)の斜面と垂直である光路上にレーザー機器(7)又はレーザー受信機(9)が設置されることを特徴とする請求項7に記載の双眼鏡光学システム。
【請求項9】
三角プリズム(10)と楔形プリズム(11)との接着面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、前記三角プリズム(10)の斜面と垂直である光路上にレーザー機器(7)又はレーザー受信機(9)が設置されることを特徴とする請求項7に記載の双眼鏡光学システム。
【請求項10】
前記ルーフプリズム(3)の二つの端面は複合プリズムの入射光軸と垂直である透過面であり、三角プリズム(10)と二等辺プリズム(12)との接着面に、赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、ルーフプリズム(3)の二つの端面と垂直である光路上にディスプレイ(14)が設置され、ディスプレイ(14)から発する光はルーフプリズム(3)の二つの端面を通り抜け,レンズ(15)によって像が形成され、反射鏡で反射した後、二等辺プリズム(12)に入り、また二等辺プリズム(12)の非接着面から射出され、ディスプレイ(14)の表示内容を対物レンズ(1)の焦点面上に像を形成することを特徴とする請求項7に記載の双眼鏡光学システム。
【請求項11】
前記第一ハーフペンタプリズム(2)の長直角面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、第一ハーフペンタプリズム(2)の斜面と垂直である光路上にレーザー機器(10)又はレーザー受信機(9)が設置されることを特徴とする請求項7に記載の双眼鏡光学システム。
【請求項12】
前記三角プリズム(10)と二等辺プリズム(12)との接着面に、レーザー及び赤光を反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、三角プリズム(10)の大反射面と垂直である光路上にレーザー機器(7)又はレーザー受信機(9)が設置されることを特徴とする請求項10に記載の双眼鏡光学システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学システムの分野に関し、具体的には多機能望遠鏡に用いられる複合プリズム及びその双眼鏡光学システムである。
【背景技術】
【0002】
望遠鏡はすでに人々のファッショナブルな消費材になっている。ただし、現在の望遠鏡は一般的に望遠の観察機能しか備えず、一般のレーザーで距離を測定するための望遠鏡は単眼で観察するものであり、応用者にとって観察しにくいという欠陥を有する。双眼で観察する機能を有するだけでなく、さらにレーザーを発射することによって目標距離、目標速度を迅速に測定することができ、自身の経緯度、方位角度、高低角度及び海抜高さ、水平度、北方向方位等を同時に又は選択的に測定することができ、視野内において測定されたデータを透過型液晶(LCD)又はOLEDを介して直接表示するか又はOLED、LEDを介して投影して表示することができる望遠鏡を設計すれば、この欠陥を補うことができる。ここで、光学システムは技術的難点の一つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この点に鑑みて、本発明は距離と速度を測定するという機能及び投影して表示するという機能を有する双眼鏡光学システム、及び該システムに用いられる複合プリズムを提供する。本双眼鏡光学システムは双眼で望遠し、観察するという機能を有するだけでなく、さらにレーザーを反射することによって目標距離、目標速度を迅速に測定することができ、視野内において測定されたデータを透過型液晶(LCD)又はOLEDを介して直接表示するか、又はOLED、LEDを介して投影して表示することができ、且つ中軸を介して焦点距離及び瞳孔間距離を調節し、左右のレンズで視度をそれぞれ調節することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的を実現するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。複合プリズムであって、第一ハーフペンタプリズム、ルーフプリズム及び第二ハーフペンタプリズムを含み、第一ハーフペンタプリズム及び第二ハーフペンタプリズムの長直角面はいずれもルーフプリズムの底面と接着し、ルーフプリズムの光線入射面及び射出面は同一平面であり、且つルーフプリズムのルーフ縁と平行することによって、複合プリズムの入射光軸は射出光軸と平行するという多機能望遠鏡に用いられる。
【0005】
以上の複合プリズムの構造を踏まえ、さらに前記第二ハーフペンタプリズムを三角プリズムに置き換えて楔形プリズム又は二等辺プリズムと接着して構成してもよく、三角プリズムの一つの鈍角面はルーフプリズムと接着し、別の鈍角面は楔形プリズム又は二等辺プリズムと接着する。他の構造は変わらない。
【0006】
上記二種類の構造では、ルーフプリズムの二つの端面は複合プリズムの入射光軸と垂直ではない非透過面であってもよく、複合プリズムの入射光軸と垂直である透過面であってもよい。
【0007】
以上の複合プリズムに基づく双眼鏡光学システムは、下記技術的解決手段を採用する。対物レンズ、複合プリズム及び接眼レンズを含み、光線は対物レンズを経て第一ハーフペンタプリズムに入り、その斜面で反射した後、第一ハーフペンタプリズムとルーフプリズムとの接着面からルーフプリズムに入り、ルーフプリズムのルーフ面で反射した後、ルーフプリズムの底面から射出され、第二ハーフペンタプリズムに入り、第二ハーフペンタプリズムの斜面で反射した後、第二ハーフペンタプリズムの別の直角面から接眼レンズに入り、また接眼レンズから射出され、接眼レンズを介して観察する。
【0008】
上記の双眼鏡光学システムの対物レンズの焦点面に板ガラス又は透過型LCD又はOLEDで作製された分割レンズを設置することによって、それに照準、測定及び情報表示の機能を有させることができる。
【0009】
さらに、前記第一ハーフペンタプリズムとルーフプリズムとの接着面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされる。第一ハーフペンタプリズムの斜辺と垂直である光路上にレーザー機器又はレーザー受信機が設置されるか、又は三角プリズムと楔形プリズム又は二等辺プリズムとの接着面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、且つ三角プリズムの大反射面と垂直である光路上にレーザー機器又はレーザー受信機を設置して、レーザーで距離を測定するという機能、速度を測定するという機能を有させる。
【0010】
前記ルーフプリズムの二つの端面は複合プリズムの入射光軸と垂直である透過面であれば、前記三角プリズムと二等辺プリズムとの接着面に、レーザー及び赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされ、且つルーフプリズムの端面と垂直である光路上にディスプレイが設置されると、ディスプレイから発する光はルーフプリズムの二つの端面を通り抜け、レンズによって像が形成され、反射鏡で反射した後、二等辺プリズムに入り、また二等辺プリズムの接着面上の分光フィルムで反射した後、二等辺プリズムから射出され、ディスプレイの表示内容を対物レンズの焦点面上に投影する。
【発明の効果】
【0011】
前記多機能望遠鏡の複合プリズム及びその双眼鏡光学システムの利点は以下のとおりである:
(1)複合プリズムの各部分は接着されて一体となり、光学透過率を向上させ、光路の安定性を維持することに役に立つ。
(2)複合プリズムの各部分は接着されて一体となり、各部分は必要に応じて柔軟に変化し、様々な対物レンズの孔径及び倍率の双眼鏡光学システムに広く用いられるだけでなく、双眼鏡光学システムに様々な機能又は選択的に様々な機能を実現させることができる。
(3)光線の複合プリズムの分光面上の入射角はより小さく(30°より小さい)、そのため、偏光が非常に小さく、分光フィルムのメッキ難易度を大幅に低下させるか又は分光フィルムの性能を向上させることができる。
(4)ディスプレイの投影システムと複合プリズムを巧みに組み合わせるため、占用スペースを低減し、構造をコンパクトにする。
(5)対物レンズの焦点面に板ガラス又は透過型LCD又はOLEDで作製された分割レンズを取り付けてもよく、投影システムを用いて様々な数字と図案を対物レンズの焦点面に投影して分割レンズを代替してもよく、これによって光学システムの透過率を向上させる。特に投影システムを透過率がより低い透過型LCD又はOLEDに代替すれば、透過率をより顕著に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は実施例1の光路システムの概略図である。
図2図2は実施例2の光路システムの概略図である。
図3図3は実施例3の光路システムの概略図である。
図4図4は実施例4の光路システムの概略図である。
図5図5は実施例5の光路システムの概略図である。
図6図6は実施例6の光路システムの概略図である。
図7図7は実施例7の光路システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は多機能望遠鏡光学システムに独特に設計された複合プリズムを用い、本発明においてそれをHYLONプリズムとし、HYLONプリズムは複数のプリズムの接着体である。その主体プリズムはルーフプリズムである。該ルーフプリズムの入射面及び射出面は同一平面であり、且つルーフプリズムと平行し、光軸はその入射及び射出面と垂直であるとき、直角プリズムに相当し、従って、応用する場合、光軸はその入射及び射出面と非垂直状態にある。その二つの端面は複合プリズムの入射光軸と垂直ではない非透過面であってもよく、入射面と垂直である透過面であってもよい。HYLONプリズムは六種類の具体的な物理的な形を有し、それぞれ、HYLON−A、HYLON−A1、HYLON−A2、HYLON−B、HYLON−B1、HYLON−B2である。様々なHYLONプリズムで設計された望遠鏡光学システムは様々な機能を有し、その具体的な形及び対応する光学システムは以下のとおりである。
【0014】
実施例1 HYLON−Aプリズム及び応用模範例
図1に示すように、HYLON−Aプリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3及び第二ハーフペンタプリズム4の三つの部品を接着して形成される。図1に示す。対物レンズ1、HYLON−Aプリズム及び接眼レンズ6は双眼鏡光学システムを構成する。その中の一つの鏡筒内に分割レンズ5を設けると、様々な分割に対応する測定又は照準機能を有する。
【0015】
実施例2 HYLON−A1プリズム及び応用模範例
この実施例では、HYLON−A1プリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3及び第二ハーフペンタプリズム4の三つの部品を接着して形成される。そのHYLON−Aプリズムとの相違点は以下のとおりである:ハーフペンタプリズム2の長直角面に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされている。図2に示す。対物レンズ1、HYLON−A1プリズム、分割レンズ5及び接眼レンズ6は照準及び双眼観察機能を有する望遠光学システムを構成する。レーザー機器7及びレーザー受信機9は、レンズ8、HYLON−A1プリズム、及び対物レンズ1とそれぞれレーザー送信システム及びレーザー受信システムを構成する。上記四つのシステムはレーザーで距離を測定するための双眼鏡を構成する。図2に示す。その測定されたレーザー信号は、信号処理回路を介してデータ情報に変換され、また透過型液晶(LCD)又はOLEDで構成される分割レンズ5を介して望遠鏡の視野内に表示される。
【0016】
実施例3 HYLON−A2プリズム及び応用模範例
この実施例では、HYLON−A2プリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3、三角プリズム10と楔形プリズム11の四つの部品を接着して形成される。そのHYLON−Aプリズムとの相違点は以下のとおりである:第二ハーフペンタプリズムは三角プリズム10と楔形プリズム11を接着して形成され、接着面の上に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされている。図3に示す。対物レンズ1、HYLON−A2プリズム、分割レンズ5及び接眼レンズ6は照準及び双眼観察機能を有する望遠光学システムを構成する。レーザー機器7及びレーザー受信機9は、それぞれHYLON−A2プリズム、及び対物レンズ1とレーザー送信システム及びレーザー受信システムを構成する。上記四つのシステムはレーザーで距離を測定するための双眼鏡を構成する。図3に示す。その測定されたレーザー信号は、信号処理回路を介してデータ情報に変換され、また透過型液晶(LCD)又はOLEDで構成される分割レンズ5を介して望遠鏡の視野内に表示される。
【0017】
実施例4 HYLON−Bプリズム及び応用模範例
この実施例では、HYLON−Bプリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3、三角プリズム10と二等辺プリズム12の四つの部品を接着して形成される。三角プリズム10と二等辺プリズム12との接着面に、赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされている。ルーフプリズム3の二つの端面P1、P2は透過面であり、且つルーフプリズムの入射光軸と垂直であり、透過板を形成する。図4に示す。対物レンズ1、HYLON−Bプリズム及び接眼レンズ6は双眼鏡光学システムを構成する。ディスプレイ14、ルーフプリズム3、レンズ15、反射鏡13、二等辺プリズム12及び三角プリズム10は投影システムを構成する。その中の鏡筒内部に分割レンズ5を設けると、様々な分割に対応する測定又は照準機能を有することができ、上記投影システムを介してディスプレイ14が表示した図案を対物レンズの焦点面位置に投影し、分割レンズ5を代替し、分割レンズの機能を実現できる。図4に示す。
【0018】
実施例5 HYLON−B1プリズム及び応用模範例
この実施例では、HYLON−B1プリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3、三角プリズム10及び二等辺プリズム12の四つの部品を接着して形成され、そのHYLON−Bプリズムとの相違点は以下のとおりである:第一ハーフペンタプリズム2の接着面の上に、レーザーを反射し且つ可視光を透過するための分光フィルムがメッキされる。図5に示す。対物レンズ1、HYLON−B1プリズム、分割レンズ5及び接眼レンズ6は、照準及び双眼観察機能を有する望遠光学システムを構成する。レーザー機器7及びレーザー受信機9は、それぞれレンズ8、HYLON−B1プリズム、及び対物レンズ1とレーザー送信システム及びレーザー受信システムを構成する。上記四つのシステムはレーザーで距離を測定するための双眼鏡を構成する。図5に示す。その測定されたレーザー信号は、信号処理回路を介してデータ情報に変換され、またディスプレイ14、HYLON−B1プリズム、レンズ15、反射鏡13で構成される投影システムを介して対物レンズ1の焦点面上に投影され、望遠鏡の視野内に表示される。
【0019】
実施例6 HYLON−B2プリズム及び応用模範例
この実施例では、HYLON−B2プリズムは、第一ハーフペンタプリズム2、ルーフプリズム3、三角プリズム10及び二等辺プリズム12の四つの部品を接着して形成され、そのHYLON−Bプリズムとの相違点は以下のとおりである:三角プリズム10と二等辺プリズム12との接着面の上に、レーザーと赤光を反射し且つ残りの可視光を透過するための分光フィルムがメッキされている。図6に示す。対物レンズ1、HYLON−B2プリズム、分割レンズ5及び接眼レンズ6は、照準及び双眼観察機能を有する望遠光学システムを構成する。レーザー機器7及びレーザー受信機9は、HYLON−B2プリズム、及び対物レンズ1とそれぞれレーザー送信システム及びレーザー受信システムを構成する。上記四つのシステムはレーザーで距離を測定するための双眼鏡を構成する。図6に示す。その測定されたレーザー信号は、信号処理回路を介してデータ情報に変換され、またディスプレイ14、HYLON−B2プリズム、レンズ15、反射鏡13で構成される投影システムを介して対物レンズ1の焦点面上に投影され、望遠鏡の視野内に表示される。
【0020】
実施例7 HYLONプリズム及び応用模範例
この実施例では、対物レンズ1、HYLONプリズム、分割レンズ5及び接眼レンズ6は、照準及び観察機能を有する望遠光学システムを構成する。レーザー機器7(又はレーザー受信機9)は、HYLONプリズム及び対物レンズ1とレーザー送信システム(又はレーザー受信システム)を構成する。レーザー受信機9(又はレーザー機器7)は、HYLONプリズム及び対物レンズ1と組み合わせないで、対物レンズ16とレーザー受信システム(又はレーザー送信システム)を構成し、上記三つのシステムはレーザーで距離を測定するための単眼望遠鏡を構成する。図7に示す。その測定されたレーザー信号は、信号処理回路を介してデータ情報に変換され、またLCD又はOLEDで作製された分割レンズ5を介して望遠鏡の視野内に表示される。
又はディスプレイ14、HYLONプリズム、レンズ15、反射鏡13で構成される投影システムを介して対物レンズ1の焦点面上に投影され、望遠鏡の視野内に表示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7