特許第6739714号(P6739714)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6739714
(24)【登録日】2020年7月28日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】自動車両側のドアの同時組立装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 65/06 20060101AFI20200730BHJP
   B23P 21/00 20060101ALI20200730BHJP
【FI】
   B62D65/06 A
   B23P21/00 303B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-37996(P2020-37996)
(22)【出願日】2020年3月5日
【審査請求日】2020年3月5日
(31)【優先権主張番号】201910419947.9
(32)【優先日】2019年5月20日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520201385
【氏名又は名称】平湖市超凱科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】葉連波
【審査官】 マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−146689(JP,A)
【文献】 特開昭62−83255(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/218083(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 65/06
B23P 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両側のドアの同時組立装置であって、トップフレーム1、左側ドア組立装置2、右
側ドア組立装置3、および両側組立装置対向移動機構4を含み、トップフレーム1は、組
立作業場の天井部に滑り可能に設置されており、左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置
3がトップフレーム1の長手方向に対称的に設置され、かついずれもトップフレーム1の
下方に位置されており、両側組立装置対向移動機構4がトップフレーム1に設けられ、左
側ドア組立装置2と右側ドア組立装置3がそれぞれ鉛直に設置された案内ロッド5を介し
て両側組立装置対向移動機構4に接続されており、各案内ロッド5の上端がそれぞれ両側
組立装置対向移動機構4に回転自在に接続され、左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置
3の構成が同様でかつ対称的であり、それぞれの左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置
3は、組立車6、三軸移動滑り台7、真空吸盤型ドア固定装置8と器具車9を含み、三軸
移動滑り台7が組立車6の上端に固定設置され、真空吸盤型ドア固定装置8が三軸移動滑
り台7に設置され、器具車9が組立車6の長手方向の一端にヒンジ接続されており、器具
車9と組立車6がそれぞれ対応位置の別々の案内ロッド5に滑り自在に接続されているこ
とを特徴とする自動車両側のドアの同時組立装置。
【請求項2】
前記真空吸盤型ドア固定装置8は、真空吸盤81、回転ロッド82、回転電気シリンダ8
3と気体ポンプ84を含み、真空吸盤81が支持ロッド85を介して回転ロッド82に設
置されており、回転電気シリンダ83が固定ホルダ86を介して三軸移動滑り台7に設置
されており、気体ポンプ84が組立車6における器具車9と反対側の一端に設置されてお
り、気体ポンプ84と真空吸盤81が連通しており、回転ロッド82の下端と回転電気シ
リンダ83の出力端とが固定接続されており、支持ロッド85が回転ロッド82に固定設
置され、かつ支持ロッド85の長手方向が回転ロッド82の長手方向に垂直するように設
置されており、固定ホルダ86が三軸移動滑り台7に設置されていることを特徴とする請
求項1に記載の自動車両側のドアの同時組立装置。
【請求項3】
前記三軸移動滑り台7は、X軸直線移動装置71、Y軸直線移動装置72とZ軸直線移動
装置73を含み、X軸直線移動装置71が組立車6の長手方向に沿って組立車6に固定設
置されており、Y軸直線移動装置72がX軸直線移動装置71に設置され、Z軸直線移動
装置73がY軸直線移動装置72に設置されており、固定ホルダ86がZ軸直線移動装置
73に固定設置されていることを特徴とする請求項2に記載の自動車両側のドアの同時組
立装置。
【請求項4】
前記器具車9に同期ベルト滑り台91と器具プレート92が備えられており、器具プレー
ト92が昇降装置93を介して同期ベルト滑り台91に設置されており、昇降装置93が
同期ベルト滑り台91に鉛直的に設置されており、器具プレート92が昇降装置93の頂
部に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車両側のドアの同時組立装置
【請求項5】
前記両側組立装置対向移動機構4は、両サーボモータ41と2本の両方向スクリュー42
を含み、両サーボモータ41がそれぞれトップフレーム1の短手方向の両側に設置され、
かつトップフレーム1の長手方向の同一端に位置しており、2本の両方向スクリュー42
がトップフレーム1の下端に回転可能に設置され、かつそれぞれトップフレーム1の短手
方向の両端に位置しており、2本の両方向スクリュー42の長手方向とトップフレーム1
の長手方向とが一致し、2本の両方向スクリュー42におけるサーボモータ41寄りの一
端がそれぞれトップフレーム1を貫通して1セットのスプロケット43を介してサーボモ
ータ41と伝動接続され、各スプロケット43のセットが、いずれも対応するサーボモー
タ41および両方向スクリュー42に設けられ、各両方向スクリュー42の両端の螺旋方
向が相互に反対であり、各両方向スクリュー42がそれぞれ対応する位置の両案内ロッド
5の上端に回転自在に接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車両側のドアの
同時組立装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の組立技術領域に関し、具体的には自動車両側のドアの同時組立装置に
関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車製造において、ドアの保管、移送、組立などは、様々な器具によりそれぞれ
に行わなければならない。例えばドアを組み立てる時には、組立作業場内で専用の移送具
によりドアの組立エリアに移送し、また人により組立具に搬送して組み立てる必要がある
。このため、一つのドアを組み立てるには、多種類の位置手段(Position Ap
paratus)を使う必要もあり、人により各位置手段間で移送する必要もあり、組立
効率が低くて、人の労働強度も大きい。また、車種によって、ドアの構造も違うために、
各車種の間に位置手段が共通できず、各車種ごとに位置手段を大量に備えなければならず
、作業場の保管面積の大量占用、資源の巨大な浪費、および位置手段の管理上の混乱が現
状である。なお、一般的には、ドアの組立ては、1つのドアずつ行っていて、両側のドア
を同時に組み立てることはできていない様子である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、自動車両側のドアの同時組立装置を提供することにある。
当該目的を達成するために、下記の技術方案を採用する。
【0004】
自動車両側のドアの同時組立装置は、トップフレーム、左側ドア組立装置、右側ドア組立
装置、および両側組立装置対向移動機構を含み、トップフレームは、組立作業場の天井部
に滑り可能に設置されており、左側ドア組立装置と右側ドア組立装置がトップフレームの
長手方向に対称的に設置され、かついずれもトップフレームの下方に位置されており、両
側組立装置対向移動機構がトップフレームに設けられ、左側ドア組立装置と右側ドア組立
装置がそれぞれ鉛直に設置された案内ロッドを介して両側組立装置対向移動機構に接続さ
れており、各案内ロッドの上端がそれぞれ両側組立装置対向移動機構に回転自在に接続さ
れ、左側ドア組立装置と右側ドア組立装置の構成が同様でかつ対称的であり、それぞれの
左側ドア組立装置と右側ドア組立装置は、組立車、三軸移動滑り台、真空吸盤型ドア固定
装置と器具車を含み、三軸移動滑り台が組立車の上端に固定設置され、真空吸盤型ドア固
定装置が三軸移動滑り台に設置され、器具車が組立車の長手方向の一端にヒンジ接続され
ており、器具車と組立車がそれぞれ対応位置の別々の案内ロッドに滑り自在に接続されて
いる。
【0005】
前記真空吸盤型ドア固定装置は、真空吸盤、回転ロッド、回転電気シリンダと気体ポンプ
を含み、真空吸盤が支持ロッドを介して回転ロッドに設置されており、回転電気シリンダ
が固定ホルダを介して三軸移動滑り台に設置されており、気体ポンプが組立車における器
具車と反対側の一端に設置されており、気体ポンプと真空吸盤が連通しており、回転ロッ
ドの下端と回転電気シリンダの出力端とが固定接続されており、支持ロッドが回転ロッド
に固定設置され、かつ支持ロッドの長手方向が回転ロッドの長手方向に垂直するように設
置されており、固定ホルダが三軸移動滑り台に設置されている。
【0006】
前記三軸移動滑り台は、X軸直線移動装置、Y軸直線移動装置とZ軸直線移動装置を含み
、X軸直線移動装置が組立車の長手方向に沿って組立車に固定設置されており、Y軸直線
移動装置がX軸直線移動装置に設置され、Z軸直線移動装置がY軸直線移動装置に設置さ
れており、固定ホルダがZ軸直線移動装置に固定設置されている。
【0007】
前記器具車に同期ベルト滑り台と器具プレートが備えられており、器具プレートが昇降装
置を介して同期ベルト滑り台に設置されており、昇降装置が同期ベルト滑り台に鉛直的に
設置されており、器具プレートが昇降装置の頂部に設置されている。
【0008】
前記両側組立装置対向移動機構は、両サーボモータと本の両方向スクリューを含み、両サ
ーボモータがそれぞれトップフレームの短手方向の両側に設置され、かつトップフレーム
の長手方向の同一端に位置しており、本の両方向スクリューがトップフレームの下端に回
転可能に設置され、かつそれぞれトップフレームの短手方向の両端に位置しており、本の
両方向スクリューの長手方向とトップフレームの長手方向とが一致し、本の両方向スクリ
ューにおけるサーボモータ寄りの一端がそれぞれトップフレームを貫通してセットのスプ
ロケットを介してサーボモータと伝動接続され、各スプロケットのセットが、いずれも対
応するサーボモータおよび両方向スクリューに設けられ、各両方向スクリューの両端の螺
旋方向が相互に反対であり、各両方向スクリューがそれぞれ対応する位置の両案内ロッド
の上端に回転自在に接続される。
【0009】
両サーボモータに連動して、スプロケットのセットと両方向スクリューを回転させ、これ
によりトップフレームの短手方向の同一側にある両案内ロッドを対向移動させ、さらにこ
れによりトップフレームの長手方向の両側にある両組立車と両器具車を相互に近づいたり
離れたりさせることにより、異なる幅の車種の組み付け要求を満足する。自動車ドアが真
空吸盤と気体ポンプにより支持ロッドに固定されるが、ドアを組み付けるには異なる角度
からも車体への近接を可能にするために、回転電気シリンダにより回転ロッドを回転移動
させることにより、それに連動して支持ロッドとドアを回転させる。それとともに、三軸
移動滑り台によりドアのX軸、Y軸とZ軸における位置を調整することにより、さらに組
立て要求を満足する。X軸直線移動装置、Y軸直線移動装置とZ軸直線移動装置により固
定ホルダのX軸、Y軸とZ軸における位置を調整することにより、ドアの組み付け位置を
容易に調整することができる。同期ベルト滑り台と昇降装置により器具プレートの位置を
変化させることにより、器具を操作者が容易に取ったり戻したりすることができる。本発
明は、どんな車類でも、どんなドアの組立位置でも適合可能で、人による搬送を要するこ
となく、自動的にドアの位置を調整できる。また、操作者の組み立て習慣や要求によって
、組立てに必要の器具車における器具の位置を調整することもでき、便利で、かつ操作が
はやく、労働力を節約するとともに、操作効率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態の技術的な態様をより明確に説明するために、本発明の実施形態におい
て必要とされる図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明する図面は本発明の一部の
実施形態にすぎず、当業者にとっては、創造的労働を支払わない前提で、これらの図面に
基づいて他の図面を得ることもできる。
【0011】
図1】本発明の立体構造の概略図である。
図2】本発明の正面図である。
図3】本発明の部分的な立体構造の概略図1である。
図4】本発明の部分的な立体構造の概略図2である。
【0012】
[符号の説明]
1 トップフレーム
2 左側ドア組立装置
3 右側ドア組立装置
4 両側組立装置対向移動機構
5 案内ロッド
6 組立車
7 三軸移動滑り台
8 真空吸盤型ドア固定装置
9 器具車
81 真空吸盤
82 回転ロッド
83 回転電気シリンダ
84 気体ポンプ
85 支持棒
86 固定ホルダ
71 X軸直線移動装置
72 Y軸直線移動装置
73 Z軸直線移動装置
91 同期ベルト滑り台
92 器具プレート
93 昇降装置
41 サーボモータ
42 両方向スクリュー
43 スプロケット
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を用いて、本発明の技術的な態様をより詳細に説明する。
【0014】
ここで、図面は例示的な説明のためだけに使用されており、単なる模式図であり、本特許
に対する制限として理解してはいけない。本発明の実施形態をより良く説明するために、
図面のいくつかの部品は省略、拡大または縮小され、実際の製品のサイズを表していない
。当業者にとっては、図面のいくつかの公知構造およびその説明は省略されてもよいとい
うことは理解できる。
【0015】
本発明の実施形態の図面では、同じまたは同様の符号は同じまたは同様の構成要素に対応
しており、本発明の説明では、用語「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」な
どが示す方位または位置関係が図面に基づく方位または位置関係であれば、本発明の説明
と説明の簡略化を容易にするためだけであることが理解されるべきである。このように、
位置関係を示す用語は例示的な説明のためだけに用いられ、本特許に対する制限とは解釈
してはならず、当業者にとっては、具体的な状況に応じて上記用語の具体的な意味を理解
することができる。
【0016】
本発明の説明では、特に明確な規定と限定がない限り、「接続」などの用語が部品間の接
続関係を示す場合、この用語は広義的な理解をすべきであり、例えば固定接続であっても
良いし、取り外し可能な接続であっても良いし、あるいは一体としても良いし、機械的接
続であっても良いし、電気的接続であっても良いし、直接的に接続であっても良いし、中
間媒体を介して間接的に相であっても良い。接続は、2つの部品の内部の連結または2つの
部品の相互作用関係とすることができる。上記の用語の本発明における具体的な意味は、
当業者にとって具体的に理解され得る。
【0017】
図1から図4に示すように、自動車両側のドアの同時組立装置は、トップフレーム1、左
側ドア組立装置2、右側ドア組立装置3、および両側組立装置対向移動機構4を含む。ト
ップフレーム1は、組立作業場の天井部に滑り可能に設置されている。左側ドア組立装置
2と右側ドア組立装置3がトップフレーム1の長手方向に対称的に設置され、かついずれ
もトップフレーム1の下方に位置されている。両側組立装置対向移動機構4がトップフレ
ーム1に設けられ、左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置3がそれぞれ鉛直に設置され
た案内ロッド5を介して両側組立装置対向移動機構4に接続されている。各案内ロッド5
の上端がそれぞれ両側組立装置対向移動機構4に回転自在に接続される。左側ドア組立装
置2と右側ドア組立装置3の構成が同様でかつ対称的である。それぞれの左側ドア組立装
置2と右側ドア組立装置3は、組立車6、三軸移動滑り台7、真空吸盤型ドア固定装置8
と器具車9を含み、三軸移動滑り台7が組立車6の上端に固定設置され、真空吸盤型ドア
固定装置8が三軸移動滑り台7に設置され、器具車9が組立車6の長手方向の一端にヒン
ジ接続されている。器具車9と組立車6がそれぞれ対応位置の別々の案内ロッド5に滑り
自在に接続されている。
【0018】
前記真空吸盤型ドア固定装置8は、真空吸盤81、回転ロッド82、回転電気シリンダ8
3と気体ポンプ84を含む。真空吸盤81が支持ロッド85を介して回転ロッド82に設
置されている。回転電気シリンダ83が固定ホルダ86を介して三軸移動滑り台7に設置
されている。気体ポンプ84が組立車6における器具車9と反対側の一端に設置されてい
る。気体ポンプ84と真空吸盤81が連通している。回転ロッド82の下端と回転電気シ
リンダ83の出力端とが固定接続されている。支持ロッド85が回転ロッド82に固定設
置され、かつ支持ロッド85の長手方向が回転ロッド82の長手方向に垂直するように設
置されている。固定ホルダ86が三軸移動滑り台7に設置されている。自動車ドアが真空
吸盤81と気体ポンプ84により支持ロッド85に固定されるが、ドアの組み付けは異な
る角度からも車体への近接を可能にするために、回転電気シリンダ83により回転ロッド
82を回転駆動させることにより、それに連動して支持ロッド85とドアを回転させる。
それとともに、三軸移動滑り台7によりX軸、Y軸とZ軸におけるドアの位置を調整する
ことにより、さらに組立ての要求を満足することができる。
【0019】
前記三軸移動滑り台7は、X軸直線移動装置71、Y軸直線移動装置72とZ軸直線移動
装置73を含む。X軸直線移動装置71が組立車6の長手方向に沿って組立車6に固定設
置されている。Y軸直線移動装置72がX軸直線移動装置71に設置され、Z軸直線移動
装置73がY軸直線移動装置72に設置されている。また、固定ホルダ86がZ軸直線移
動装置73に固定設置されている。X軸直線移動装置71、Y軸直線移動装置72とZ軸
直線移動装置73によりX軸、Y軸とZ軸における固定ホルダ86の位置を調整すること
により、ドアの組み付け位置を調整する。
【0020】
前記器具車9に同期ベルト滑り台91と器具プレート92が備えられている。器具プレー
ト92が昇降装置93を介して同期ベルト滑り台91に設置されている。昇降装置93が
同期ベルト滑り台91に鉛直的に設置されている。器具プレート92が昇降装置93の頂
部に設置されている。同期ベルト滑り台91と昇降装置93により器具プレート92の位
置を変化させることにより、器具を操作者が容易に取ったり戻したりすることができる。
【0021】
前記両側組立装置対向移動機構4は、両サーボモータ41と2本の両方向スクリュー42
を含み、両サーボモータ41がそれぞれトップフレーム1の短手方向の両側に設置され、
かつトップフレーム1の長手方向の同一端に位置される。2本の両方向スクリュー42が
トップフレーム1の下端に回転可能に設置され、かつそれぞれトップフレーム1の短手方
向の両端に位置される。2本の両方向スクリュー42の長手方向とトップフレーム1の長
手方向とが一致する。2本の両方向スクリュー42におけるサーボモータ41寄りの一端
がそれぞれトップフレーム1を貫通して1セットのスプロケット43を介してサーボモー
タ41と伝動接続される。各スプロケット43のセットが、いずれも対応のサーボモータ
41および両方向スクリュー42に設けられる。各2本の両方向スクリュー42ごとの両
端の螺旋方向が相互に反対である。各両方向スクリュー42がそれぞれ対応位置の両案内
ロッド5の上端に回転自在に接続される。両サーボモータ41により、それに連動してス
プロケット43のセットと両方向スクリュー42を回転させる。これによりトップフレー
ム1の短手方向の同一側にある両案内ロッド5を対向移動させる。さらにこれにより、ト
ップフレーム1の長手方向の両側の両組立車と両器具車9とを相互に近づいたり離れたり
させることにより、異なる幅の車種の組み付け要求を満足することができる。
【0022】
作動原理について説明する。両サーボモータ41に連動して、スプロケット43のセット
と両方向スクリュー42を回転させ、これによりトップフレーム1の短手方向の同一側に
ある両案内ロッド5を対向移動させ、さらにこれによりトップフレーム1の長手方向の両
側にある両組立車と両器具車9を相互に近づいたり離れたりさせることにより、異なる幅
の車種の組み付け要求を満足する。自動車ドアが真空吸盤81と気体ポンプ84により支
持ロッド85に固定されるが、ドアを組み付けるには異なる角度からも車体への近接を可
能にするために、回転電気シリンダ83により回転ロッド82を回転移動させることによ
り、それに連動して支持ロッド85とドアを回転させる。それとともに、三軸移動滑り台
7によりドアのX軸、Y軸とZ軸における位置を調整することにより、さらに組立て要求
を満足する。X軸直線移動装置71、Y軸直線移動装置72とZ軸直線移動装置73によ
り固定ホルダ86のX軸、Y軸とZ軸における位置を調整することにより、ドアの組み付
け位置を容易に調整することができる。同期ベルト滑り台91と昇降装置93により器具
プレート92の位置を変化させることにより、器具を操作者が容易に取ったり戻したりす
ることができる。
【0023】
上記の具体的な実施形態は、本発明のより良い実施形態および応用された技術原理にすぎ
ないということを声明する必要がある。当業者は、本発明に対しても様々な修正、均等な
置換、変化等が可能であることを理解するであろう。しかしながら、これらの変換は、本
発明の精神を逸脱しない限り、本発明の保護範囲内にあるべきである。また、本明細書お
よび特許請求の範囲で使用される用語のいくつかは、限定されるものではなく、説明を容
易にするためにのみ使用される。
【要約】      (修正有)
【課題】どんなドアの組立位置でも適合可能な自動車両側ドアの同時組立装置を提供する。
【解決手段】トップフレーム1の長手方向に対称的に、かつトップフレーム1の下方に配置された左側ドア組立装置2及び右側ドア組立装置3と、トップフレーム1に設けられた両側組立装置対向移動機構4と、を含み、左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置3が案内ロッド5を介して両側組立装置対向移動機構4に接続され、案内ロッド5の上端が両側組立装置対向移動機構4に回転自在に接続され、それぞれの左側ドア組立装置2と右側ドア組立装置3は、組立車6、三軸移動滑り台7、真空吸盤型ドア固定装置8と器具車9を含み、三軸移動滑り台7が組立車6の上端に固定設置され、真空吸盤型ドア固定装置8が三軸移動滑り台7に設置され、器具車9が組立車6の長手方向の一端にヒンジ接続されており、器具車9と組立車6が対応位置の案内ロッド5に滑り自在に接続される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4