特許第6740106号(P6740106)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6740106
(24)【登録日】2020年7月28日
(45)【発行日】2020年8月12日
(54)【発明の名称】暴露試験台
(51)【国際特許分類】
   G01N 17/00 20060101AFI20200730BHJP
【FI】
   G01N17/00
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-232030(P2016-232030)
(22)【出願日】2016年11月30日
(65)【公開番号】特開2018-87787(P2018-87787A)
(43)【公開日】2018年6月7日
【審査請求日】2019年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】大西 正人
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩平
【審査官】 野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭55−060553(JP,U)
【文献】 特開平09−264836(JP,A)
【文献】 特開2005−351766(JP,A)
【文献】 特開2006−105809(JP,A)
【文献】 特開2015−78578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向及び左右方向に拡がる支持面を有する基礎台と、
上記基礎台の上記支持面と当接する第1面、及び当該第1面と交差するように傾斜した第2面を有しており、上記基礎台に固定されて上記左右方向へ延びる角柱形状の第1フレーム材と、
上記第1フレーム材の上記第2面と当接する第3面、及び当該第3面と平行な第4面を有しており、上記第1フレーム材に固定されて上下方向に対して傾斜しつつ上記前後方向へ延びる角柱形状の第2フレーム材と、
上記第2フレーム材の上記第4面と当接する第5面、及び当該第5面と交差するように傾斜した第6面を有しており、上記第2フレーム材に固定されて上記左右方向へ延びつつ並列された複数の第3フレーム材と、
上記各第3フレーム材にそれぞれ固定されており、暴露試験を受ける外壁試験片を支持する複数の保持具と、を備える暴露試験台。
【請求項2】
上記第2面が水平面に対して傾斜する第1鋭角は、上記第6面が水平面に対して傾斜する第2鋭角より小さい請求項1に記載の暴露試験台。
【請求項3】
上記保持具は、上記外壁試験片が固定される第7面を有する固定板を備えており、
上記固定板の上記第7面は、上記第6面と平行である請求項1又は2に記載の暴露試験台。
【請求項4】
上記固定板の上部に配置され、上記固定板に対する近位端が遠位端より下方に位置して上記第7面と交差するように傾斜する第8面を有する雨水受け材を更に具備しており、
上記雨水受け材の近位端は、上記第7面より上記外壁試験片の表面に近い請求項3に記載の暴露試験台。
【請求項5】
上記雨水受け材は、上記近位端の位置が上記前後方向に変更可能に上記固定板に接続されている請求項4に記載の暴露試験台。
【請求項6】
上記第3フレーム材は、上記左右方向に延びる凹溝を上記第6面に有しており、
上記各保持具は、上記凹溝に係合されて上記第3フレーム材における固定位置を上記左右方向へ変更可能である請求項1から5のいずれかに記載の暴露試験台。
【請求項7】
上記第1フレーム材は、上記前後方向に離れた一対が少なくとも配置されており、
上記第2フレーム材は、上記左右方向に離れた一対が少なくとも配置されている請求項1から6のいずれかに記載の暴露試験台。
【請求項8】
上記基礎台は、複数のフレーム材が組み付けられたフレーム構造である請求項1から7のいずれかに記載の暴露試験台。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外での暴露試験を受ける外壁試験片を支持する暴露試験台に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の外壁面、すなわち外壁材又は当該外壁材間の目地に配置されたシーリング材の外面には、塵埃の付着による汚染が発生する。このような汚染を発生させる原因の1つに降雨がある。降雨による汚染が雨筋汚染と呼ばれる。
【0003】
雨筋汚染の発生や程度を確認する方法として、屋外暴露試験が行われている。屋外暴露試験では、外壁材及びシーリング材を含む板状の外壁試験片が、風、塵埃、及び雨水などに曝されるように屋外に設置される。屋外暴露試験の一例として、特許文献1に開示される技術がある。
【0004】
図10に示されるように、複数の外壁試験片を同時に試験可能な試験台として、上下方式の試験台、前後方式の試験台、及び横方式の試験台がある。図10(a)に示される上下方式の試験台では、複数の外壁試験片15が上下方向18に配置される。図10(b)に示される前後方式の試験台では、複数の外壁試験片15が前後方向17に配置される。図10(c)に示される左右方式の試験台では、複数の外壁試験片15が左右方向16に配置される。外壁試験片15には、塵埃及び雨水が、風により前後方向17から当たると共に、自重により上下方向18から当たる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−189475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前後方式の試験台では、前後方向17に向かって進む塵埃及び雨水は、後方に配置された外壁試験片15に対して、前方に配置された外壁試験片15が塵埃及び雨水を遮断する。このため、前後方式の試験台は、各外壁試験片15に対して塵埃及び雨水が同等に当たらないという問題がある。上下方式の試験台では、前後方向17及び上下方向18からの塵埃及び雨水が、各外壁試験片15に当たる。しかしながら、上方の外壁試験片15の汚れが下方の外壁試験片15に流れてしまうという問題がある。左右方式の試験台では、前後方向17及び上下方向18からの塵埃及び雨水が、各外壁試験片15に当たる。左右方式の試験台では、ある外壁試験片15の汚れが別の外壁試験片15に流れることはない。しかしながら、外壁試験片15の数を増やすためには、各外壁試験片15を支持する支持台を左右方向16に長くする必要があり、大きな設置場所が必要となる。
【0007】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、実環境で生じる雨筋汚染を各外壁試験片に対して同じ条件で効果的に再現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明に係る暴露試験台は、前後方向及び左右方向に拡がる支持面を有する基礎台と、上記基礎台の上記支持面と当接する第1面、及び当該第1面と交差するように傾斜した第2面を有しており、上記基礎台に固定されて上記左右方向へ延びる角柱形状の第1フレーム材と、上記第1フレーム材の上記第2面と当接する第3面、及び当該第3面と平行な第4面を有しており、上記第1フレーム材に固定されて上下方向に対して傾斜しつつ上記前後方向へ延びる角柱形状の第2フレーム材と、上記第2フレーム材の上記第4面と当接する第5面、及び当該第5面と交差するように傾斜した第6面を有しており、上記第2フレーム材に固定されて上記左右方向へ延びつつ並列された複数の第3フレーム材と、上記各第3フレーム材にそれぞれ固定されており、暴露試験を受ける外壁試験片を支持する複数の保持具と、を備える。
【0009】
上記構成によれば、上下方向に対して傾斜しつつ前後方向へ延びる第2フレーム材に、左右方向へ延びつつ並列された複数の第3フレーム材が固定され、各第3フレーム材に複数の保持具が固定されている。外壁試験片が左右方向だけでなく、前後方向及び上下方向にも並んで配置されている。そのため、外壁試験片の配置数の増大に伴って暴露試験台が左右方向に長くなることが抑制される。外壁試験片が上下方向に並んでいるので、前後方向及び上下方向からの塵埃及び雨水が、各外壁試験片に他の外壁試験片によって遮られることなく当たる。外壁試験片が前後方向に並んでいるので、上側の外壁試験片の汚れが下側の外壁試験片に流れることがない。したがって、各外壁試験片が、外壁試験片の配置された位置に関係なく、同じ条件で試験され、実環境で生じる雨筋汚染が各外壁試験片に対して同じ条件で効果的に再現される。
【0010】
(2) 好ましくは、上記第2面が水平面に対して傾斜する第1鋭角は、上記第6面が水平面に対して傾斜する第2鋭角より小さい。
【0011】
上記構成によれば、第1鋭角が第2鋭角より小さいので、第2面に当接する第3面を有する第2フレーム材の姿勢とは独立して、保持具の姿勢を起立させることができる。したがって、保持具に支持された外壁試験片に、前後方向からの塵埃及び雨水を良好に当てることができる。
【0012】
(3) 好ましくは、上記保持具は、上記外壁試験片が固定される第7面を有する固定板を備えており、上記固定板の上記第7面は、上記第6面と平行である。
【0013】
(4) 好ましくは、上記固定板の上部に配置され、上記固定板に対する近位端が遠位端より下方に位置して上記第7面と交差するように傾斜する第8面を有する雨水受け材を更に具備しており、上記雨水受け材の近位端は、上記第7面より上記外壁試験片の表面に近い。
【0014】
上記構成によれば、暴露試験台が雨水受け材を備えているので、雨水受け材に当たった塵埃及び雨水が雨水受け材を伝って、保持具に支持された外壁試験片に流れうる。各外壁試験片に当たる塵埃及び雨水の量を増大させることができるので、より効率的な暴露試験が実施可能となる。
【0015】
(5) 好ましくは、上記雨水受け材は、上記近位端の位置が上記前後方向に変更可能に上記固定板に接続されている。
【0016】
上記構成によれば、雨水受け材の近位端の位置が前後方向において変更可能であるので、雨水受け材に当たった塵埃及び雨水が適切に外壁試験片に流される。
【0017】
(6) 好ましくは、上記第3フレーム材は、上記左右方向に延びる凹溝を上記第6面に有しており、上記各保持具は、上記凹溝に係合されて上記第3フレーム材における固定位置を上記左右方向へ変更可能である。
【0018】
上記構成によれば、保持具は、第3フレーム材における固定位置を左右方向に変更可能であるので、保持具の固定位置に自由度がある。
【0019】
(7) 好ましくは、上記第1フレーム材は、上記前後方向に離れた一対が少なくとも配置されており、上記第2フレーム材は、上記左右方向に離れた一対が少なくとも配置されている。
【0020】
上記構成によれば、複数の第1フレーム材及び複数の第2フレーム材が設けられているので、暴露試験台の剛性が強化され、各外壁試験片がより安定的に支持される。
【0021】
(8) 好ましくは、上記基礎台は、複数のフレーム材が組み付けられたフレーム構造である。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る暴露試験台は、実環境で生じる雨筋汚染を各外壁試験片に対して同じ条件で効果的に再現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、第1実施形態に係る暴露試験台100の斜視図である。
図2図2は、第1実施形態に係る暴露試験台100の正面図である。
図3図3は、第1実施形態に係る暴露試験台100の側面図である。
図4図4は、第1実施形態に係る第1フレーム材11、第2フレーム材12、第3フレーム材13、及び第3フレーム材13に支持された保持具14の側面図である。
図5図5は、連結具25の構成を示す斜視図である。
図6図6は、第2実施形態に係る暴露試験台200の正面図である。
図7図7は、第2実施形態に係る暴露試験台200の側面図である。
図8図8は、第2実施形態に係る第3前フレーム材113、及び第3前フレーム材113に支持された保持具14の側面図である。
図9図9は、第2実施形態に係る第3後フレーム材213、第3後フレーム材213に支持された保持具14、及び保持具14に固定された雨水受け材19の側面図である。
図10図10は、暴露試験の試験方式を示す模式図であり、図10(a)は上下方式を示し、図10(b)は前後方式を示し、図10(c)は左右方式を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、各実施形態は、本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様が変更できることは言うまでもない。
【0025】
[第1実施形態に係る暴露試験台100]
図1から図3に示されるように、第1実施形態に係る暴露試験台100は、基礎台10と、2つの第1フレーム材11と、3つの第2フレーム材12と、3つの第3フレーム材13と、18個の保持具14と、を備えている。各保持具14には、暴露試験を受ける外壁試験片15が固定されている。これらのフレーム材11、12、13及び保持具14の材質は、本実施形態ではアルミニウムである。外壁試験片15に雨水及び塵埃が当たって外壁試験片15が試験されるように、暴露試験台100は、屋外に配置される。
【0026】
暴露試験台100の方向について、左右方向16、前後方向17、及び上下方向18は、以下のように規定されている。暴露試験台100に支持された複数の外壁試験片15が並んでいる方向が左右方向16であり、水平面内で左右方向16に直交する方向が前後方向17である。上下方向18は、暴露試験台100が設置された地面又は床面に直交する方向である。
【0027】
基礎台10は、複数のフレーム材21、22、23、24が組み付けられたフレーム構造である。このフレーム構造は、2つの前フレーム材21、2つの後フレーム材22、4つの縦フレーム材23、及び3つの横フレーム材24を有する。これらのフレーム材21、22、23、24は、直方体のいずれかの辺に相当する位置に配置されて互いに組み付けられている。フレーム材21、22、23、24の材質は、本実施形態ではアルミニウムである。
【0028】
フレーム材21、22、23、24は、四角柱形状を有している。前フレーム材21の軸線は上下方向に向けられており、2つの前フレーム材21は左右方向に並んで配置されている。後フレーム材22の軸線は上下方向に向けられており、2つの後フレーム材22は左右方向に並んで配置されている。2つの後フレーム材22はそれぞれ、2つの前フレーム材21の後方に位置している。後フレーム材22の軸線に沿った長さは、前フレーム材21の軸線に沿った長さよりも長い。縦フレーム材23の軸線は前後方向17を向いており、4つの縦フレーム材23は互いに平行に配置されている。2つの縦フレーム材23は、前フレーム材21の下端部と後フレーム材22の下端部との間に配置されている。残りの2つの縦フレーム材23は、前フレーム材21の上端部と後フレーム材22の中途部との間に配置されている。また、フレーム材21、22、23、24は、直交する2つのフレーム材21、22、23、24の隅部に配置された連結具25により互いに連結されている。連結具25については、図5を参照して後述される。
【0029】
図3に示されるように、基礎台10は、第1フレーム材11を支持する支持面を有している。支持面は、前フレーム材21の上端面26及び後フレーム材22の上端面27である。前フレーム材21の上端面26は、前フレーム材21の一対の軸端面のうち、前フレーム材21が配置された状態において上方に位置する面である。後フレーム材22の上端面27は、後フレーム材22の一対の軸端面のうち、後フレーム材22が配置された状態において上方に位置する面である。前フレーム材21の上端面26及び後フレーム材22の上端面27は、水平面と平行であり、前後方向17及び左右方向16に拡がる面である。基礎台10は、2つの前フレーム材21及び2つの後フレーム材22を備えているので、基礎台10は、4つの支持面を有している。これらの4つの支持面は、水平面と平行である。
【0030】
図1から図4に示されるように、暴露試験台100は、前後方向17に離れて配置された一対の第1フレーム材11を備えている。第1フレーム材11は、6角柱形状を有している。第1フレーム材11の軸線周りの外周面は、6つの外面からなっている。6つの外面は、第1面31及び第2面32と、2つの短手面71と、2つの長手面72とからなる。2つの短手面71は、第1面31の一端及び第2面32の一端を連結している。2つの長手面72は、第1面31の他端及び第2面32の他端を連結している。2つの短手面71のなす角度は、180°よりも小さく、2つの短手面71の間で第1フレーム材11の外周面に窪みが形成されている。第1面31は、基礎台10の前フレーム材21の上端面26と当接する外面である。第2面32は、第1面31と交差するように傾斜した外面である。第1実施形態では第2面32が第1面31となす角度は、30°である。
【0031】
第1フレーム材11の軸線は左右方向に向けられている。前側の第1フレーム材11の第1面31に前フレーム材21の2つの上端面26が当接している。後側の第1フレーム材11の第1面31に後フレーム材22の2つの上端面27が当接している。図1に示されるように、前側の第1フレーム材11は、2つの連結具25によりそれぞれ2つの前フレーム材21に固定されている。2つの連結具25は、第1フレーム材11の両端部にそれぞれ配置されている。同様に、後側の第1フレーム材11は、2つの連結具25によりそれぞれ2つの後フレーム材22に固定されている。
【0032】
前側の第1フレーム材11において、第1面31に前フレーム材21の上端面26が当接しており、前フレーム材21の上端面26は支持面である。そのため、第2面32が水平面に対して傾斜する第1鋭角81は、第2面32が第1面31に対して傾斜する角度(30°)に等しい。同じく、後側の第1フレーム材11において、第2面32が水平面に対して傾斜する第1鋭角81は、第2面32が第1面31に対して傾斜する角度(30°)に等しい。
【0033】
図4に示されるように、第1フレーム材11は、第1面31及び第2面にそれぞれに開口する2つのレール溝41を有する。レール溝41は、第1フレーム材11の軸線に沿って延びる凹溝である。第1フレーム材11の軸線は左右方向16に向けられているので、レール溝41は左右方向16に延びている。レール溝41を介して、第1フレーム材11が連結具25に固定されている。
【0034】
図5に示されるように、連結具25は、ブラケット28、先入れボルト29、及びナット30から構成されている。概略的には、ブラケット28と第1フレーム材11のような相手側部品とを、先入れボルト29及びナット30により締結することで、ブラケット28と相手側部品とが固定される。
【0035】
ブラケット28は、L字状の本体部28aと、2つの三角形状の板部28bとを有する。2つの板部28bはそれぞれ本体部28aの両端部に固定されている。本体部28aには、互いに直交する方向に延びる2つの貫通孔28cが形成されている。先入れボルト29は、軸部29aと頭部29bとを有する。頭部29bは、軸部29aの軸線と直交する軸線に沿って延びる角柱形状を有している。そのため、頭部29bが第1フレーム材11のレール溝41に挿入された状態では、頭部29bはレール溝41内で左右方向16(第1フレーム材11の軸線方向)に移動可能かつ回転不能となる。したがって、第1フレーム材11の外部に配置されたナット30を空回りさせることなく、第1フレーム材11のレール溝41に配置された先入れボルト29に、ナット30を締結させることができる。
【0036】
第1面31に当接して配置された連結具25(図1図2)により、第1フレーム材11が前フレーム材21に固定され、第1フレーム材11が後フレーム材22に固定されている。
【0037】
図1から図4に示されるように、暴露試験台100は、左右方向16に離れて配置された3つの第2フレーム材12を備えている。第2フレーム材12は、4角柱形状を有している。第2フレーム材12の軸線周りの外周面は、4つの外面からなっている。4つの外面は、第3面33及び第4面34と、2つの側面83とからなる。各側面83は、第3面33及び第4面34の両端間をそれぞれ連結している。第3面33は、第1フレーム材11の第2面32と当接する外面である。第4面34は、第3面33と平行である。
【0038】
第2フレーム材12の軸線は、上下方向18に対して傾斜しつつ前後方向17に延びる傾斜方向20に向けられている。第2フレーム材12の第3面33に、前後に配置された2つの第1フレーム材11の第2面32がそれぞれ当接している。図1図2に示されるように、各第2フレーム材12は、2つの連結具25により、前後に配置された2つの第1フレーム材11にそれぞれ固定されている。
【0039】
第2フレーム材12は、4つの外面にそれぞれ開口する4つのレール溝42を有する。レール溝42は、第2フレーム材12の軸線に沿って延びる凹溝である。第2フレーム材12の軸線は傾斜方向20に向けられているので、レール溝42は傾斜方向20に延びている。第2フレーム材12のレール溝42の軸断面形状は、第1フレーム材11のレール溝41の軸断面形状と同一である。したがって、第2フレーム材12は、連結具25を用いて、他の部品に固定可能である。第3面33に当接して配置された連結具25(図1図2図4)により、第2フレーム材12が第1フレーム材11に固定されている。
【0040】
図1から図4に示されるように、暴露試験台100は、前後方向17に並列して配置された3つの第3フレーム材13を備えている。第3フレーム材13は、6角柱形状を有している。第3フレーム材13の軸線周りの外周面は、6つの外面からなっている。6つの外面は、固定面40及び第6面36と、2つの短手面73と、第5面35及び長手面74とからなる。2つの短手面73は、固定面40の一端及び第6面36の一端を連結している。第5面35及び長手面74は、固定面40の他端及び第6面36の他端を連結している。2つの短手面73のなす角度は、180°よりも小さく、2つの短手面73の間で第3フレーム材13の外周面に窪みが形成されている。第5面35は、第2フレーム材12の第4面34と当接する外面である。固定面40は、連結具25に当接する外面である。第6面36は、第5面35と交差するように傾斜した外面である。第1実施形態では第6面36が第5面35となす角度75は、30°である。また、第6面36が固定面40となす角度76は、60°である。固定面40が第6面36となす角度を除いて、第3フレーム材13は、第1フレーム材11と同一の構成を有している。
【0041】
第3フレーム材13の軸線は、左右方向16に向けられている。第3フレーム材13の第5面35に、左右に配置された2つの第2フレーム材12の第4面34がそれぞれ当接している。図1から図4に示されるように、各第3フレーム材13は、2つの連結具25により、左右方向16に配置された3つの第2フレーム材12にそれぞれ固定されている。
【0042】
第3フレーム材13は、固定面40及び第6面36にそれぞれ開口する2つのレール溝43を有する。レール溝43は、第3フレーム材13の軸線に沿って延びる凹溝である。第3フレーム材13の軸線は左右方向16に向けられているので、レール溝43は左右方向16に延びている。第3フレーム材13のレール溝43の軸断面形状は、第1フレーム材11のレール溝41の軸断面形状と同一である。したがって、第3フレーム材13は、連結具25を用いて、他の部品に固定可能である。固定面40に当接して配置された連結具25(図1から図4)により、第3フレーム材13が第2フレーム材12に固定されている。
【0043】
第6面36が水平面に対して傾斜する第2鋭角82は、第6面36が第5面35に対して傾斜する角度75に、第5面35が水平面に対して傾斜する角度を加えた角度である。第6面36が第5面35に対して傾斜する角度75は、上述したように30°である。第5面35が水平面に対して傾斜する角度は、第2面32が水平面に対して傾斜する第1鋭角81に等しく、第1鋭角81は、上述したように30°である。したがって、第2鋭角82は、30°に30°を加えて得られる60°である。
【0044】
第1鋭角81は30°であり、第2鋭角82は60°であるので、第1鋭角81は第2鋭角82よりも小さい。
【0045】
図1から図4に示されるように、暴露試験台100は、第3フレーム材13に固定された10個の保持具14を備えている。図1に示されるように、前側の第3フレーム材13に2つの保持具14が固定され、中間の第3フレーム材13に8つの保持具14が固定され、後側の第3フレーム材13に8つの保持具14が固定されている。
【0046】
保持具14は、外壁試験片15が固定される固定板50を備えている。固定板50は、平板であり、固定板50の板厚方向に直交する2つの外面を有している。これらの2つの外面の一方の面が、外壁試験片15が固定される第7面37である。これらの2つの外面は、互いに平行である。固定板50が第3フレーム材13の第6面36に当接した状態では、固定板50の第7面37は第6面36と平行である。第7面37は第6面36と平行であるので、外壁試験片15は、水平面に対して第2鋭角82(60°)で傾斜している。
【0047】
固定板50の周縁部には、2つの貫通孔51が形成されている。貫通孔51に先入れボルト29の軸部29aが挿入可能である。第3フレーム材13のレール溝43内に挿入された先入れボルト29と、先入れボルト29に締結されるナット30とにより、固定板50は第3フレーム材13に固定されている。
【0048】
先入れボルト29の頭部29bはレール溝43に沿って左右方向16に移動可能且つ回転不能である。そのため、連結具25による固定板50の第3フレーム材13に対する固定位置は、左右方向16において変更可能である。
【0049】
図1から図4に示されるように、外壁試験片15は、2つの外壁材52と、2つの外壁材52の間に配置されたシーリング材53と、を備えている。外壁材52及びシーリング材53は、暴露試験を受ける対象物である。外壁試験片15は、保持具14の固定板50に固定されている。
【0050】
[第1実施形態の作用効果]
第1実施形態に係る暴露試験台100によれば、上下方向18に対して傾斜しつつ前後方向17へ延びる第2フレーム材12に、左右方向16へ延びつつ並列された複数の第3フレーム材13が固定され、各第3フレーム材13に複数の保持具14が固定されている。外壁試験片15が左右方向16だけでなく、前後方向17及び上下方向18にも並んで配置されている。そのため、外壁試験片15の配置数の増大に伴って暴露試験台100が左右方向16に長くなることが抑制される。外壁試験片15が上下方向18に並んでいるので、前後方向17及び上下方向18からの塵埃及び雨水が、各外壁試験片15に他の外壁試験片15によって遮られることなく当たる。外壁試験片15が前後方向17に並んでいるので、上側の外壁試験片15の汚れが下側の外壁試験片15に流れることがない。したがって、各外壁試験片15が、外壁試験片15の配置された位置に関係なく、同じ条件で試験され、実環境で生じる雨筋汚染が各外壁試験片に対して同じ条件で効果的に再現される。
【0051】
また、第1鋭角81が第2鋭角82より小さいので、第2面32に当接する第3面33を有する第2フレーム材12の姿勢とは独立して、保持具14の姿勢を起立させることができる。したがって、保持具14に支持された外壁試験片15に、前後方向17からの塵埃及び雨水を良好に当てることができる。
【0052】
また、保持具14は、第3フレーム材13における固定位置を左右方向16に変更可能であるので、保持具14の固定位置に自由度がある。
【0053】
また、複数の第1フレーム材11及び複数の第2フレーム材12が設けられているので、暴露試験台100の剛性が強化され、各外壁試験片15がより安定的に支持される。
【0054】
[第2実施形態に係る暴露試験台200]
図6から図9を参照して、第2実施形態に係る暴露試験台200が説明される。第2実施形態に係る暴露試験台200は、第1フレーム材211、第3前フレーム材113、第3後フレーム材213、及び雨水受け材19の点で、第1実施形態に係る暴露試験台100とは相違している。同一の構成については、同一の符号が用いられると共に、その説明が省略されている。
【0055】
図6図7に示されるように、第2実施形態に係る暴露試験台200は、基礎台10と、2つの第1フレーム材211と、3つの第2フレーム材12と、第3前フレーム材113、第3後フレーム材213と、24個の保持具14と、8個の雨水受け材19と、を備えている。各保持具14には、暴露試験を受ける外壁試験片15が固定されている。
【0056】
図7に示されるように、第2実施形態に係る第1フレーム材211は、6角柱形状を有している。第1フレーム材211は、6つの外周面のうちの2つの外面として、基礎台10の支持面に当接する第1面231と、第1面231と交差するように傾斜した第2面232と、を有している。第2面232が第1面231となす角度は、45°である。第2面232が第1面231となす角度を除いて、第2実施形態に係る第1フレーム材211は、第1実施形態に係る第1フレーム材11と同一の構成を有している。
【0057】
第2実施形態に係る第2フレーム材12は、第1実施形態に係る第2フレーム材12と同一の構成を有している。ただし、第2実施形態では、第1フレーム材211において第2面232が第1面231となす角度、すなわち第1鋭角181が45°であるため、第2フレーム材12が水平面に対して傾斜する角度は、45°となっている。
【0058】
図7図8に示されるように、第2実施形態に係る第3前フレーム材(第3フレーム材の一例)113は、第1実施形態に係る第2フレーム材12と同一の構造を有している。第2フレーム材12の軸線が傾斜方向120に向けられているのに対して、第3前フレーム材113の軸線は左右方向に向けられている。第3前フレーム材113は、4つの外周面のうちの3つの外面として、第5面135、固定面140、及び第6面136を備えている。第5面135は、第2実施形態に係る第2フレーム材12の第4面34と当接する外面である。固定面140は、連結具25に当接する外面である。第6面136は、保持具14が固定される外面である。
【0059】
第3前フレーム材113は、4つの外面にそれぞれ開口する4つのレール溝142を有する。レール溝142は、第3前フレーム材113の軸線に沿って延びる凹溝である。レール溝142は左右方向16に延びている。第3前フレーム材113のレール溝142の軸断面形状は、第1フレーム材11のレール溝41の軸断面形状と同一である。したがって、第2フレーム材12は、連結具25を用いて、他の部品に固定可能である。第5面135に当接して配置された連結具25(図7図8)により、第3前フレーム材113が第2フレーム材12に固定されている。
【0060】
第3前フレーム材113のレール溝142内に挿入された先入れボルト29と、先入れボルト29に締結されるナット30とにより、保持具14の固定板50が第3前フレーム材113に固定されている。
【0061】
第2実施形態では、第2面32が第1面31に対して傾斜する角度、すなわち第1鋭角181は45°であり、第2面32が水平面に対して傾斜する第1鋭角281は45°である。第2面32は、第3面33、及び第4面34と平行である。第3前フレーム材113に固定された保持具14において、第7面37は、第6面36、及び第4面34と平行であり、第6面が水平面に対して傾斜する第2鋭角282も45°である。
【0062】
図7図9に示されるように、第2実施形態に係る第3後フレーム材(第3フレーム材の一例)213は、第2実施形態に係る第1フレーム材211と同一の構造を有している。第3後フレーム材213の軸線は、第1フレーム材211の軸線と同様に、左右方向16に向けられている。ただし、第3後フレーム材213の姿勢は、第1フレーム材211の姿勢に対して、90°回転した姿勢である。第3後フレーム材213は、6つの外周面のうちの3つの外面として、第5面235、固定面240、及び第6面236を備えている。第5面235は、第2フレーム材12の第4面34と当接する外面である。固定面240は、連結具25に当接する外面である。第6面236は、保持具14が固定される外面である。
【0063】
第3後フレーム材213は、固定面240及び第6面236にそれぞれ開口する2つのレール溝243を有する。レール溝243は、第3後フレーム材213の軸線に沿って延びる凹溝である。第3後フレーム材213の軸線は左右方向16に向けられているので、レール溝243は左右方向16に延びている。第3後フレーム材213のレール溝243の軸断面形状は、第1フレーム材11のレール溝41の軸断面形状と同一である。したがって、第3後フレーム材213は、連結具25を用いて、他の部品に固定可能である。固定面240に当接して配置された連結具25(図7図9)により、第3後フレーム材213が第2フレーム材12に固定されている。
【0064】
第3後フレーム材213のレール溝143内に挿入された先入れボルト29と、先入れボルト29に締結されるナット30とにより、保持具14の固定板50が第3後フレーム材213に固定されている。
【0065】
図7図9に示されるように、暴露試験台200は、固定板50の上部に配置された雨水受け材19を備えている。第2実施形態では、前後方向17に並んで配置された第3後フレーム材213のうち、前側に位置する第3後フレーム材213に固定された保持具14に、雨水受け材19が設けられている。
【0066】
雨水受け材19は、受け板54と、受け板54を保持具14の固定板50に連結する連結金具60と、を備えている。
【0067】
受け板54は、平板であり、受け板54の板厚方向に直交する2つの外面を有している。これらの2つの外面の一方の面が、上方に向けられた雨水及び塵埃を受ける第8面38である。これらの2つの外面は、互いに平行である。受け板54が固定板50に対して固定された状態では、受け板54の第8面38は固定板50の第7面37に対して傾斜している。より詳しくは、受け板54の固定板50に対する近位端が遠位端よりも下方に位置する。受け板54の第8面38は、固定板50の第7面37と交差するように傾斜している。受け板54の近位端は、固定板50の第7面37よりも、固定板50に固定された外壁試験片15の表面に近い。
【0068】
受け板54は、第8面38に沿って一方向39に形成された長孔55を有している。受け板54は、一方向39である長孔55の長手方向が前後方向17の成分を含むように、固定板50に固定される。受け板54は、長孔55内に挿入されたボルト56と、ボルト56を締結するナット57とによって、連結金具60に固定される。詳しくは後述されるが、連結金具60は固定板50に固定されている。緩められた状態のボルト56は、長孔55内で前後方向17に移動可能である。そのため、受け板54の固定板50に対する固定位置は、前後方向17において変更可能である。
【0069】
連結金具60は、V字状に屈曲された板状部材である。連結金具60は、第1板部61及び第2板部62を有しており、第2板部62は第1板部61に対して屈曲している。第1板部61は貫通孔63を有しており、固定板50は上端部に貫通孔58を有している。貫通孔63及び貫通孔58を介して挿通されたボルト56と、ボルト56に締結されるナット57とにより、第1板部61は固定板50に固定されている。第2板部62は貫通孔64を有している。貫通孔64及び長孔55を介して挿通されたボルト56と、ボルト56に締結されるナット57とにより、第2板部62は受け板54に固定されている。したがって、第2板部62の第1板部61に対する傾斜角度77が、受け板54の第8面38の固定板50の第7面37に対する傾斜角度77となっている。
【0070】
第3後フレーム材213に固定された保持具14において、第7面37は、第6面36と平行であり、第6面36は第5面及び第4面に対して45°だけ傾斜している。第2実施形態では、第4面34が水平面に対して傾斜する第1鋭角281は45°であるため、第3後フレーム材213に固定された保持具14の第7面37が水平面に対して傾斜する第2鋭角282は、90°である。本明細書では、第2鋭角は、0°から90°までの角度を含んでいる。つまり、第3後フレーム材213に支持された外壁試験片15は、上下方向18に沿った姿勢に起立している。
【0071】
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態に係る暴露試験台200は、第1実施形態に係る暴露試験台100と同様の効果を有する。
【0072】
さらに、第2実施形態に係る暴露試験台200によれば、暴露試験台200が雨水受け材19を備えているので、雨水受け材19に当たった塵埃及び雨水が雨水受け材19を伝って、保持具14に支持された外壁試験片15に流れうる。各外壁試験片15に当たる塵埃及び雨水の量を増大させることができるので、より効率的な暴露試験が実施可能となる。
【0073】
また、雨水受け材19の近位端の位置が前後方向17において変更可能であるので、雨水受け材19に当たった塵埃及び雨水が適切に外壁試験片15に流される。
【0074】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。第1及び第2実施形態に係る暴露試験台100、200の各構成要素に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。また、暴露試験台100、200の各構成要素の形状及び大きさも、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。例えば、以下の変更が可能である。
【0075】
第1及び第2実施形態に係る暴露試験台100、200は、2つの第1フレーム材と、3つの第2フレーム材と、3つの第3フレーム材を組み合わせて構成されているが、これらのフレーム材の配設数は限定されるものではない。暴露試験台は、少なくとも1つの第1フレーム材と、少なくとも1つの第2フレーム材と、2以上の第3フレーム材を有していればよい。
【0076】
第1及び第2実施形態に係る暴露試験台100、200では、第1フレーム材11、211、第2フレーム材12、及び第3フレーム材13、113、213として、市場で流通している汎用品が用いられている。第1フレーム材については、軸線回りの外周面が、第1面と、第1面と交差するように傾斜した第2面を有するフレーム材であれば、外周面を構成する面の数及び外周面を構成する面の位置関係は、限定されない。第2フレーム材については、軸線回りの外周面が、第3面と、第3面と交差するように傾斜した第4面を有するフレーム材であれば、外周面を構成する面の数及び外周面を構成する面の位置関係は、限定されない。第3フレーム材については、軸線回りの外周面が、第5面と、第5面と交差するように傾斜した第6面を有するフレーム材であれば、外周面を構成する面の数及び外周面を構成する面の位置関係は、限定されない。
【0077】
第1実施形態に係る暴露試験台100では、第6面36の水平面に対する第2鋭角82、すなわち保持具14の傾斜角度は、全ての保持具14において同一である。この第2鋭角82は60°である。第2実施形態に係る暴露試験台100では、前側に配置された第3前フレーム材113に支持された保持具14の傾斜角度(第2鋭角182)は、45°であり、中央及び後ろ側に配置された第3後フレーム材213に支持された保持具14の傾斜角度(第2鋭角282)は、90°である。暴露試験台において、第6面36の水平面に対する第2鋭角、つまり保持具14の傾斜角度は、同一であっても異なっていても良い。
【0078】
第2実施形態に係る暴露試験台200では、雨水受け材19が、中央に配置された第3後フレーム材213に支持された保持具14に固定されている。雨水受け材19は、暴露試験台に設けられた保持具14の一部だけではなく、暴露試験台に設けられた保持具14の全部に設けられても良い。
【0079】
第1及び第2実施形態に係る暴露試験台100、200では、同一構成の複数の外壁試験片15が設けられている。構成の異なる複数の外壁試験片15が設けられてもよい。あるいは、同一構成の外壁試験片15について、第2実施形態に係る暴露試験台200のように、水平面に対する姿勢(傾斜角度)が異なる複数の外壁試験片15が設けられてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10・・・基礎台
11、211・・・第1フレーム材
12・・・第2フレーム材
13・・・第3フレーム材
14・・・保持具
15・・・外壁試験片
16・・・左右方向
17・・・前後方向
18・・・上下方向
19・・・雨水受け材
25・・・連結具
26・・・上端面(支持面の一例)
27・・・上端面(支持面の一例)
31、231・・・第1面
32、232・・・第2面
33・・・第3面
34・・・第4面
35、135、235・・・第5面
36、136、236・・・第6面
37・・・第7面
38・・・第8面
40、140、240・・・固定面
41、42、43、142、143、243・・・レール溝
50・・・固定板
54・・・受け板
55・・・長孔
81、181、281・・・第1鋭角
82、182、282・・・第2鋭角
100、200・・・暴露試験台
113・・・第3前フレーム材(第3フレーム材の一例)
213・・・第3後フレーム材(第3フレーム材の一例)
300・・・縦材



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10