(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0010】
[第1実施形態]
図1〜
図4を参照して第1実施形態を説明する。
図1は第1実施形態に係るコンソールドロワー1の外観を示す斜視図である。コンソールドロワー1は、入力装置としてのキーボード21と、出力装置としてのディスプレイ3とを、共通の筐体であるボトムプレート4に設置して構成される。コンソールドロワー1は、例えばサーバールームに設置されるラック等の、所定の搭載領域寸法を有する棚構造体(図示せず)の各棚に対して、ガイドレール12を介して取り付けた状態で引出し式に出し入れできるものである。
【0011】
以下では、コンソールドロワー1の各構成要素の形状や位置関係の説明の際に、相互に直交する3軸(x軸、y軸、z軸)を基準とする。
図1に示すように、x軸正方向はコンソールドロワー1のラックからの引き出し方向であり、コンソールドロワー1の手前側である。x軸負方向はコンソールドロワー1をラックへ収容する方向であり、コンソールドロワー1の奥側である。y軸はコンソールドロワー1の幅方向であり、手前側から視たときの左側を正方向、右側を負方向としている。z軸正方向はキーボードプレート2の上面側であり、z軸負方向はボトムプレート4の底壁41側である。例えば、z軸が鉛直方向であり、z軸正方向が鉛直上方、z軸負方向が鉛直下方である。また、x軸およびy軸がz軸に直交する水平方向である。
【0012】
図1に示すように、コンソールドロワー1は、キーボードプレート2と、ディスプレイ3と、ボトムプレート4と、フロントベース5と、を備える。
【0013】
キーボードプレート2は、その上面にキーボード21とタッチパッド22とを有し、ボトムプレート4の底壁41の上に設置されている。
【0014】
ディスプレイ3は、LCD(液晶ディスプレイ)等の薄型表示素子を有し、キーボードプレート2の奥側でボトムプレート4の底壁41に回動可能に設置されている。これにより、ディスプレイ3は、コンソールドロワー1の収納時には、ディスプレイ3をキーボード21に向けて回動させることで、キーボードプレート2の上に重なるよう倒すことができる。なお、コンソールドロワー1の収納時には、ディスプレイ3の手前側の端面と、キーボードプレート2の手前側の端面とがx軸方向で重なるように、キーボードプレート2及びディスプレイ3の形状及び設置位置が定められている(
図6参照)。
【0015】
ボトムプレート4は、矩形状の底壁41と、底壁41の両端からz軸正方向に屈曲して立設される一対の側壁42とを有する。側壁42の高さは、ラックの規格単位高さ(1U=44.45mm)の棚区画に格納可能な寸法がとられている。キーボードプレート2及びディスプレイ3は、ディスプレイ3をキーボードプレート2の上に倒して重ねたときに一対の側壁42の間に配置され、かつ、重ねられたキーボードプレート2及びディスプレイ3の全体が側壁42の上端より下に入るようにサイズが設定されており、ボトムプレート4は、キーボードプレート2及びディスプレイ3を収納可能に構成されている。また、側壁42は、外側にてそれぞれガイドレール12と連結され、ガイドレール12に沿ってラックに対して摺動可能となっている。すなわち、ボトムプレート4は、ガイドレール12によりラックに引出し可能に取り付けられている。
【0016】
フロントベース5は、ボトムプレート4の前端に取り付けられる板状部材である。フロントベース5は側壁42に回動可能に取り付けられ、コンソールドロワー1の収納時にはz軸正方向に立設してボトムプレート4の前端を塞ぐ閉状態となり(
図4参照)、コンソールドロワー1の使用時には、前方に略90度回転させて倒すことで、キーボードプレート2の上面と同じ程度の高さを持つ平面51を形成する開状態となるよう構成されている。フロントベース5を可動とすることにより、コンソールドロワー1の使用時に、キーボードプレート2の上面と同じ程度の高さの平面を手前側に増やすことができるので、キーボード21手前の操作スペースを拡大できる。
【0017】
コンソールドロワー1は、ポインティングデバイスであるマウス10を、例えばUSBポートを介して接続することができる。本実施形態では、キーボードプレート2とフロントベース5との間の位置に、コンソールドロワー1の収納時にマウス10を収納するための収納部6が設けられている。
【0018】
収納部6は、キーボードプレート2の前端面と、フロントベース5と、一方の側壁42と、後述するケーブル収納部7に囲まれた略矩形状の領域である。収納部6の底面はボトムプレートの底壁41であり、収納部6は、キーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51より下方に凹んで設けられている。これにより、側壁42の高さに収めることができるマウス10の高さを大きくできる。
【0019】
また、キーボードプレート2の一端(本実施形態では右端)には、収納部6と隣接してケーブル収納部7が設けられている。ケーブル収納部7は、上部に設けられる上蓋71により区画されており、マウス10が収納部6に収納された際にマウス10のケーブル11を巻回して内部に収納することができる。マウス10を使用する際は、ケーブル11は上蓋71の孔部72から収納部6側に引き出される。上蓋71は、キーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51と同様の高さとなるように設けられており、コンソールドロワー1の使用時にはマウス10の操作領域として利用できる。
【0020】
本実施形態では、キーボードプレート2の前側の左側に収納部6が設けられ、右側にケーブル収納部7が収納部6と隣接して設けられている。
【0021】
フロントベース5はその両端にて側壁42と一対のヒンジ8,9により開閉可能に接続されている。このうち左側、すなわち収納部6側のヒンジ8が側壁42の外側に配置されている。
【0022】
図2は、
図1に示されるヒンジ8の分解斜視図である。
図3は、フロントベース5を倒した開状態のヒンジ8の斜視図である。
図4は、フロントベース5を立てた閉状態のヒンジの斜視図である。
【0023】
図2に示すように、ヒンジ8は、リンク81と、ワッシャー83と、ブッシュ84と、ロゼットワッシャー85と、皿コネジ86と、ワッシャー87と、ガイド用のピン88と、フロントベース用のピン89とを有する。ピン89は、側壁42の前端かつ下端にて内側に突出し、ワッシャー87を通してフロントベース5の左側端面に回動可能に接続されている。フロントベース5はピン89を中心として回動する。
【0024】
リンク81は長手形状の板部材であり、その一端がフロントベース5左側の端面に回動可能に接続され、他端には長手方向に延びるガイド82が連通されている。
図2〜
図4に示すように、リンク81が接続されるフロントベース5の端面は側壁42より外側に位置しており、一方ピン89が接続されるフロントベース5の端面は、側壁42より内側に位置する。
【0025】
ガイド82側は側壁42の外側に配置される。ピン88は側壁42を内側から外側へ貫通し、ワッシャー83、ブッシュ84、ガイド82、ロゼットワッシャー85の順で通してから皿コネジ86により側壁42に固定されている。
【0026】
図3に示すようにフロントベース5が前方に倒される開状態のとき、フロントベース5は、リンク81と、ガイド82を貫通するピン88とによって、これ以上下側に回動しないように支持されている。また、側壁42の先端部42Aが斜めに切り欠かれているので(
図2参照)、
図4に示すように、フロントベース5が立てられボトムプレート4の前端を塞ぐ閉状態のとき、フロントベース5が側壁42と干渉することを防止できる。また、フロントベース5の閉状態のとき、
図4に示すようにリンク81がピン88より後方側に突き出る状態となるため、リンク81と干渉しないようにガイドレール12の先端が後方側にずらされている。
【0027】
第1実施形態に係るコンソールドロワー1の効果を説明する。第1実施形態のコンソールドロワー1では、収納部6とケーブル収納部7とが、共にキーボードプレート2の前側に隣接して配置される。ケーブル収納部7にはコンソールドロワー1のUSBポートが設けられており、マウスケーブル11のUSB端子をコンソールドロワー1の前端部で接続できるので、コンソールドロワー1へのマウス10の取り付け作業を容易にできる。また、収納部6がコンソールドロワー1の前端部にあるので、コンソールドロワー1の収納時におけるマウス10の収納作業を容易にできる。また、ケーブル収納部7の上蓋71はマウス10の操作領域としても使われるが、収納部6とケーブル収納部7とが隣接して配置され、マウス10の収納位置と使用位置とが近いので、コンソールドロワー1の使用開始時には収納部6に収納されているマウス10を上蓋71のマウス10の使用位置へ簡易かつ迅速に移動させることができる。
【0028】
ところで、本実施形態では、収納部6とケーブル収納部7とが共にキーボードプレート2の前側に隣接して配置され、ケーブル収納部7の上蓋71はマウス10の操作領域としても使われる。図示したコンソールドロワー1では、キーボードプレート2の前方領域の右側をマウス操作に利用している。また、図示したキーボード21では、右側にテンキーが設けられている。そのため、本実施形態では、キーボード21のホームポジションが左側に寄っている。
【0029】
このとき、ボトムプレート4とフロントベース5とを連結するヒンジ8、9がボトムプレート4の内側に設置されていると、操作者がキーボード21を使用する際に、操作者の腕、ホームポジションが左に寄っていることから特に左腕がヒンジ8と接触しやすく、操作者に不快感を与える可能性がある。また、キーボード操作中にヒンジ8が邪魔となり、操作への集中力を削がれるなど操作性に影響が出る可能性もある。
【0030】
これに対して、第1実施形態のコンソールドロワー1では、上述のとおり、一対のヒンジ8,9のうち、左側のヒンジ8がボトムプレート4の側壁42の外側に配置されるので、操作者がキーボード21を使用する際に操作者の腕がヒンジ8に接触することを防止でき、操作性を向上できる。
【0031】
なお、第1実施形態では、一対のヒンジ8,9のうち右側、すなわちケーブル収納部7側のヒンジ9は、ヒンジ8とは異なりボトムプレート4の側壁42の内側に配置されている。しかし、右側のヒンジ9も左側のヒンジ8と同様にボトムプレート4の側壁42の外側に配置する構成とすることもできる。
【0032】
[第2実施形態]
図5及び
図6を参照して第2実施形態を説明する。
図5は、第2実施形態に係るコンソールドロワー1Aの使用時の外観を示す斜視図である。
図6はコンソールドロワー1Aの収納時の外観を示す斜視図である。
【0033】
図5に示すように、第2実施形態のコンソールドロワー1Aは、リストレスト20を備える。リストレスト20は、キーボード21の使用時に収納部6を塞ぎ、キーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51と同様の高さを持つ平面を設けるための部材である。リストレスト20は、キーボード21の手前に配置され操作者の手首や腕を乗せるためのものであり、キーボード21の入力操作の際の手や腕にかかる負担を軽減することができる。
【0034】
リストレスト20は、収納部6の全体を塞ぐ板材である。リストレスト20の上面側から視た形状は、基本的には収納部6と同様の矩形であり、これにより収納部6の全体を塞ぐことができる。リストレスト20の一つの角部には切欠きが設けられ、収納部6に嵌めこまれたリストレスト20を容易に取り出せるよう構成される。また、リストレスト20の厚さは収納部6の深さと同等であり、これにより収納部6にリストレスト20を嵌めこんだ際に、リストレスト20の上面がキーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51と同程度の高さの平面となるよう構成される。リストレスト20の材質は、例えば樹脂、金属、シリコンゴム等である。
【0035】
このように、コンソールドロワー1Aの使用時にリストレスト20を収納部6に挿入する構成とすることで、キーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51と収納部6との間の段差を無くすことができ、キーボード21より前方の領域を一連の平面とすることができるので、操作者がキーボード21を使用する際の操作性をさらに向上できる。
【0036】
また、
図6に示すように、マウス10が収納部6に収納される際には、リストレスト20はケーブル収納部7の上蓋71と、倒されたディスプレイ3の前端面と、立てられた閉状態のフロントベース5(
図6では図示の便宜上、フロントベース5は開状態で示されている)との間の空間に収納される。上述のとおり、コンソールドロワー1Aの収納時には、
図6に示すように、ディスプレイ3の前端面と、キーボードプレート2の前端面とが重なる。また、ディスプレイ3の前端面とフロントベース5との間の長さは、収納部6の前後方向の長さにほぼ等しい。したがって、コンソールドロワー1Aの収納時にも、ディスプレイ3とフロントベース5との間の空間にリストレスト20を収納できる。
【0037】
なお、リストレスト20は、必ずしも収納部6の全体を塞ぐ形状でなくてもよく、収納部6の幅方向の少なくとも一部を塞ぐ形状であればよい。
【0038】
[第3実施形態]
図7及び
図8を参照して第3実施形態を説明する。
図7は、第3実施形態に係るコンソールドロワー1Bの使用時の外観を示す斜視図である。
図8はコンソールドロワー1Bの収納時の外観を示す斜視図である。
【0039】
図7に示すように、第3実施形態のコンソールドロワー1Bでは、リストレスト120が収納部6の全体を塞ぐ形状ではない。リストレスト120は、収納部6のうちマウス10を収納する際に必要な収納スペースを除く部分を埋める板材である。
図7では、リストレスト120の形状は、奥行きの寸法が収納部6の奥行きと同等であり、幅が収納部6の幅より短い略矩形状である。リストレスト120は、コンソールドロワー1Bの使用時には収納部6の左端に配置され、これにより特に操作者の左腕の下を平坦状にできるよう構成される。
【0040】
また、
図8に示すように、マウス10が収納部6に収納される際には、リストレスト120は、収納部6にマウスと共に収納される。より詳細には、リストレスト120は、コンソールドロワー1Bの使用時に配置される左端位置から、ケーブル収納部7側の右端の位置に移動して配置される。これに応じて、マウス10は、収納部6の側壁42の側の左端に設けられた収納スペースに収納される。
【0041】
第3実施形態のコンソールドロワー1Bも、リストレスト120によってキーボード21の使用時に収納部6の一部を塞ぐことができる。
【0042】
なお、リストレスト120の形状及び配置は、マウス10の収納スペースを確保できればよく、例えばリストレスト120を収納部6の左端に固定する構成としてもよい。この場合、コンソールドロワー1Bの収納時には、マウス10は収納部6の右側(ケーブル収納部7側)に設けられるスペース(
図7参照)に収納される。同様に、リストレスト120を収納部6の右端や中央に固定する構成としてもよい。
【0043】
[第4実施形態]
図9〜
図11を参照して第4実施形態を説明する。
図9は、第4実施形態に係るリストレスト220を上側から視た斜視図である。
図10は、リストレスト220を裏側から視た斜視図である。
図11は、第4実施形態に係るコンソールドロワー1Cにおいて、マウスが収納部に収納された状態を示す斜視図である。
【0044】
図9及び
図10に示すように、第4実施形態に係るコンソールドロワー1Cでは、リストレスト220の形状が有底の箱状である。リストレスト220は、収納部6と同様の矩形状であり、かつ収納部6の深さより薄い板材である上板221と、上板221の外縁に立設される側板222とを有する。側板222の高さは、第2実施形態のリストレスト20の板厚や収納部6の深さと同様である。また、リストレスト220は、
図10に示すように、上板221と側板222により形成される空隙223を有する。
【0045】
リストレスト220は、キーボード21の使用時、すなわちコンソールドロワー1Cの使用時には、
図9に示す上板221を上側とした状態で収納部6に設置される。この状態のコンソールドロワー1Cの外観は
図5と同様であり、リストレスト220の上板221がキーボードプレート2の上面及びフロントベース5の平面51と同じ程度の高さを有する平面となる。
【0046】
また、
図10及び
図11に示すように、マウス10が収納部6に収納される際には、リストレスト220は、上板221が下側となるように収納部6に設置される。マウス10は、リストレスト220の空隙223に収納される。
【0047】
第4実施形態のコンソールドロワー1Cも、リストレスト220によってキーボード21の使用時に収納部6の全体を塞ぐことができる。
【0048】
なお、リストレスト220の上板221の形状は、必ずしも収納部6と同じ矩形状でなくてもよく、少なくともマウス10を収納する際に必要なスペースより大きい形状であって、空隙223にマウス10を収納できる形状であればよい。
【0049】
[第5実施形態]
図12を参照して第5実施形態を説明する。
図12は、第5実施形態に係るリストレスト320の斜視図である。
【0050】
図12に示すように、第5実施形態に係るコンソールドロワー1Dでは、リストレスト320がキーボードプレート2から前後方向に出し入れ可能な板材である。
【0051】
リストレスト320の本体部321は、キーボードプレート2の内部に設置されるガイド322に沿って、
図12に矢印A,Bで示す前後方向に水平移動可能に設置されている。本体部321は、キーボード21の使用時、すなわちコンソールドロワー1Dの使用時には、
図12に矢印Aで示すようにキーボードプレート2から引き出されて収納部6に配置される。また、マウス10が収納部6に収納される際には、
図12に矢印Bで示すようにキーボードプレート2の内部に入れ込まれる。
【0052】
また、本体部321は、キーボードプレート2の内部に設置されるバネ323(付勢手段)によって、
図12に矢印Aで示す方向に付勢されている。これにより、本体部321は、マウス10が収納部6に収納される際にはバネ323の付勢力によってマウス10をフロントベース5との間で挟持して、マウス10を収納部6に固定させることができる。
【0053】
さらに、本体部321のマウス10との接触部分には、スポンジ等の衝撃吸収材324が設置されている。これにより、本体部321による押圧によってマウス10が傷つくのを防止することができる。
【0054】
第5実施形態のコンソールドロワー1Dも、リストレスト320によってキーボード21の使用時に収納部6の一部を塞ぐことができる。
【0055】
なお、リストレスト320は、バネ323を設けずに手動によって本体部321をキーボードプレート2から出し入れする構成としてもよい。また、本体部321に衝撃吸収材324を設置しない構成としてもよい。
【0056】
[第6実施形態]
図13及び
図14を参照して第6実施形態を説明する。
図13は第6実施形態に係るコンソールドロワー1E使用時のリストレスト420の斜視図である。
図14は、コンソールドロワー1E収納時のリストレスト420の斜視図である。
【0057】
図13及び
図14に示すように、第6実施形態に係るリストレスト420は、回転軸422まわりにx平面内で回動してキーボードプレート2の前端部から出し入れ可能な板材である。
【0058】
リストレスト420の本体部421は、キーボード21の使用時、すなわちコンソールドロワー1Eの使用時には、
図13に矢印Cで示すように、回転軸422まわりに回動してキーボードプレート2から引き出されて収納部6に配置される。また、マウス10が収納部6に収納される際には、
図14に矢印Dで示すように、回転軸422まわりに回動してキーボードプレート2の内部に入れ込まれる。
【0059】
また、本体部421は、回転軸422に設置されるバネ423(付勢手段)によって、
図14に矢印Cで示すキーボードプレート2から収納部6の方向に付勢されている。これにより、本体部421は、マウス10が収納部6に収納される際にバネ423の付勢力によってマウス10をフロントベース5との間で挟持して、マウス10を収納部6に固定させることができる。
【0060】
さらに、本体部421のマウス10との接触部分には、スポンジ等の衝撃吸収材424が設置されている。これにより、本体部421による押圧によってマウス10が傷つくのを防止する。
【0061】
第6実施形態のコンソールドロワー1Eも、本体部421によってキーボード21の使用時に収納部6の一部を塞ぐことができる。
【0062】
なお、リストレスト420は、バネ423を設けずに手動によって本体部421をキーボードプレート2から出し入れする構成としてもよい。また、本体部421に衝撃吸収材424を設置しない構成としてもよい。また、
図13及び
図14には本体部421が回転軸422を中心とする扇形状となる構成を例示したが、回動によってキーボードプレート2から出し入れ可能であれば本体部421は他の形状でもよい。
【0063】
[第7実施形態]
図15〜
図17を参照して第7実施形態を説明する。
図15は第7実施形態に係るコンソールドロワー1F使用時のリストレスト520を示す斜視図である。
図16はリストレスト520を使用時から収納時の形状へ変形している状態を示す斜視図である。
図17は、コンソールドロワー1F収納時のリストレスト520の斜視図である。
【0064】
図15〜
図17に示すように、第7実施形態に係るリストレスト520は、相互に連結され折り畳み可能な2つの板材である。
【0065】
図15に示すように、リストレスト520は、可動板521及び固定板522の2つの板材と、可動板521と固定板522とを連結するヒンジ523とを有する。可動板521及び固定板522は、共に収納部6の約半分の大きさを有する矩形状であり、ヒンジ523によって、
図15に示す並列配置の状態と、
図17に示す折り畳み状態とに変形することができる。
【0066】
図15に示すように、キーボード21の使用時には、リストレスト520は、収納部6上に可動板521及び固定板522が並列配置される。また、マウス10が収納部6に収納される際には、
図16に矢印Eで示すようにヒンジ523を回転中心として可動板521を固定板522側に回動させることで、
図17に示すように可動板521が固定板522の上に重なって折り畳まれる。この変形によって空いた収納部6のスペースにマウス10が収納される。
【0067】
第7実施形態のコンソールドロワー1Fも、リストレスト520の可動板521及び固定板522によってキーボード21の使用時に収納部6を塞ぐことができる。
【0068】
なお、リストレスト520は、3枚以上の板材が折り畳み可能に連結される構成であってもよい。
【0069】
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【0070】
上記第2〜第7実施形態のリストレスト20,120,220,320,420,520は、第1実施形態に示したヒンジ8,9をボトムプレート4の側壁42の外側に配置する構成の他にも、ヒンジ8,9をボトムプレート4の側壁42の内側に配置する構成のコンソールドロワーにも適用できる。