特許第6740823号(P6740823)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6740823表示制御装置、表示装置、及び表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6740823
(24)【登録日】2020年7月29日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示装置、及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20200806BHJP
【FI】
   G06F3/0482
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-175032(P2016-175032)
(22)【出願日】2016年9月7日
(65)【公開番号】特開2018-41279(P2018-41279A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年7月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 隆直
【審査官】 佐伯 憲太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−152779(JP,A)
【文献】 特開2010−211483(JP,A)
【文献】 特開2012−181854(JP,A)
【文献】 特開2014−081775(JP,A)
【文献】 特開2007−004773(JP,A)
【文献】 特開2015−121869(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0152564(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段の姿勢の変化を検出する検出手段と、
前記表示手段の姿勢の変化が検出された場合、前記表示手段に表示されている表示要素の識別情報取得する取得手段と、
前記表示要素の識別情報と、前回、前記表示手段の姿勢の変化が検出された際に前記表示手段に表示されていた表示要素の識別情報とを対応付けて履歴情報を更新する更新手段と、
前記履歴情報から、前記表示手段に表示されている表示要素からの遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する制御手段と、
を備えた表示制御装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記表示手段の向きの変化及び前記表示手段の位置の変化の少なくとも一方を前記姿勢の変化として検出する
請求項1記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記履歴情報において、前記表示手段に表示されている表示要素と最も多く対応付けられている表示要素を遷移先候補とする
請求項1又は2記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記履歴情報において、前記表示手段に表示されている表示要素と対応付けられている数が多い順に遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する
請求項3記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記表示手段に表示されている表示要素の識別情報と、前回以前に、前記表示手段の姿勢の変化が検出された際に前記表示手段に表示されていた複数の表示要素の識別情報とを取得する
請求項1〜4の何れか1項記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記表示手段に表示される表示要素は、階層化された複数の表示要素のうちの何れかの表示要素であり、
前記制御手段は、前記遷移先候補とする表示要素の上位階層の表示要素を前記遷移先候補として前記表示手段に表示させるように制御する
請求項1〜5の何れか1項記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記表示手段に表示されている表示要素から前記遷移先候補とする表示要素までの距離が予め定めた閾値以上である場合、前記遷移先候補とする表示要素の上位階層の表示要素を記遷移先候補として前記表示手段に表示させるように制御する
請求項6記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記取得手段は、ユーザ毎、イベント毎、場所毎、及び期間毎のうちの少なくとも1つの条件で前記識別情報を取得する
請求項1〜7の何れか1項記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記遷移先候補の何れかが選択された場合、選択された遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する
請求項1〜8の何れか1項記載の表示制御装置。
【請求項10】
複数の表示要素の何れかを表示する表示手段と、
請求項1〜9の何れか1項記載の表示制御装置と、
を備えた表示装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1〜9の何れか1項記載の表示制御装置を構成する各手段として機能させるための表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示装置、及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザ操作を受け付けるためのユーザインターフェースを備えた電子機器であって、該電子機器を使用するユーザの種別を示すユーザ情報を入力するユーザ情報入力部と、前記電子機器と同種の複数の他の電子機器においてユーザ操作により変更されたユーザインターフェースに関する設定値について、前記他の電子機器を使用したユーザについての前記ユーザ情報に基づいて分類された統計値を格納した外部の情報処理装置から、ネットワークを介して該統計値を受信する統計値受信部と、前記電子機器を使用するユーザが前記電子機器に対して前記設定値の変更を行っていない場合、前記設定値に関するデフォルト値を、前記ユーザ情報入力部で入力された前記ユーザ情報に対応する前記統計値に応じて変更する設定変更部と、を備えたことを特徴とする電子機器が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、階層化された複数のメニュー項目の内の何れかを選択表示するメニュー端末であって、複数のメニュー項目毎に、そのメニュー項目のメニュー種別と、そのメニュー項目のメニュー階層と、を記憶するメニュー記憶手段と、複数のメニュー種別毎にそのメニュー種別に対応した第1ガイダンスを記憶し、複数のメニュー階層毎にそのメニュー階層に対応した第2ガイダンスを記憶するガイダンス記憶手段と、前記複数のメニュー項目の中から任意に選択して表示されたメニュー項目について、前記メニュー記憶手段を参照することで当該メニュー項目のメニュー種別とメニュー階層とを取得し、その取得した前記第1ガイダンスと前記第2ガイダンスとを、前記ガイダンス記憶手段を参照することで取得する取得手段と、前記取得手段で取得した第1ガイダンスあるいは第2ガイダンスを出力するガイダンス出力手段と、を具備することを特徴とするメニュー端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−029550号公報
【特許文献2】特開2015−165427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、店員が表示装置にガイド情報、マニュアル情報、商品情報等を予め記憶させておき、店員と顧客とが対面した状態で、店員が表示装置にこれらの情報を表示させながら顧客に対して商品を説明する場合があった。このような場合に、店員が表示手段に表示させたい表示要素を検索する際、所望の表示要素に辿り着くまでに時間がかかってしまう場合がある。そこで、表示装置に表示履歴を蓄積させておき、蓄積された表示履歴から遷移先を選択することにより、表示装置に表示させたい表示要素に簡単に遷移させる手法が用いられていた。
【0006】
しかし、店員が所望の表示要素に辿り着くまでに、顧客が必要としていない複数の表示要素を経由してしまう場合がある。このような場合には、表示履歴に所望の表示要素と経由したのみの表示要素とが混在してしまい、表示履歴から遷移先を適切に選択できない場合がある。
【0007】
本発明は、過去に表示させた全ての表示要素の履歴情報に基づいて遷移先候補を提示する場合と比較して、より適切な遷移先候補を提示することができる表示制御装置、表示装置、及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した表示制御装置は、表示手段の姿勢の変化を検出する検出手段と、前記表示手段の姿勢の変化が検出された場合、前記表示手段に表示されている表示要素の識別情報取得する取得手段と、前記表示要素の識別情報と、前回、前記表示手段の姿勢の変化が検出された際に前記表示手段に表示されていた表示要素の識別情報とを対応付けて履歴情報を更新する更新手段と、前記履歴情報から、前記表示手段に表示されている表示要素からの遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する制御手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項2に記載した表示制御装置は、請求項1記載の発明において、前記検出手段は、前記表示手段の向きの変化及び前記表示手段の位置の変化の少なくとも一方を前記姿勢の変化として検出する。
【0010】
また、請求項3に記載した表示制御装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記制御手段は、前記履歴情報において、前記表示手段に表示されている表示要素と最も多く対応付けられている表示要素を遷移先候補とする。
【0011】
また、請求項4に記載した表示制御装置は、請求項3記載の発明において、前記制御手段は、前記履歴情報において、前記表示手段に表示されている表示要素と対応付けられている数が多い順に遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する。
【0012】
また、請求項5に記載した表示制御装置は、請求項1〜4の何れか1項記載の発明において、前記取得手段は、前記表示手段に表示されている表示要素の識別情報と、前回以前に、前記表示手段の姿勢の変化が検出された際に前記表示手段に表示されていた複数の表示要素の識別情報とを取得する。
【0013】
また、請求項6に記載した表示制御装置は、請求項1〜5の何れか1項記載の発明において、前記表示手段に表示される表示要素は、階層化された複数の表示要素のうちの何れかの表示要素であり、前記制御手段は、前記遷移先候補とする表示要素の上位階層の表示要素を前記遷移先候補として前記表示手段に表示させるように制御する。
【0014】
また、請求項7に記載した表示制御装置は、請求項6記載の発明において、前記制御手段は、前記表示手段に表示されている表示要素から前記遷移先候補とする表示要素までの距離が予め定めた閾値以上である場合、前記遷移先候補とする表示要素の上位階層の表示要素を記遷移先候補として前記表示手段に表示させるように制御する。
【0015】
また、請求項8に記載した表示制御装置は、請求項1〜7の何れか1項記載の発明において、前記取得手段は、ユーザ毎、イベント毎、場所毎、及び期間毎のうちの少なくとも1つの条件で前記識別情報を取得する。
【0016】
また、請求項9に記載した表示制御装置は、請求項1〜8の何れか1項記載の発明において、前記制御手段は、前記遷移先候補の何れかが選択された場合、選択された遷移先候補を前記表示手段に表示させるように制御する。
【0017】
一方、上記目的を達成するために、請求項10に記載した表示装置は、複数の表示要素の何れかを表示する表示手段と、請求項1〜9の何れか1項記載の表示制御装置と、を備えている。
【0018】
さらに、上記目的を達成するために、請求項11に記載したプログラムは、コンピュータを、請求項1〜9の何れか1項記載の表示制御装置における制御手段として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
請求項1、10、11に記載の発明によれば、過去に表示させた全ての表示要素の履歴情報に基づいて遷移先候補を提示する場合と比較して、より適切な遷移先候補を提示することができる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明によれば、表示手段の向き又は表示手段の位置を考慮せずに遷移先候補を抽出する場合と比較して、ユーザに意識させることなく適切な遷移先候補を抽出することができる。
【0021】
また、請求項3に記載の発明によれば、履歴情報における遷移回数を考慮せずに遷移先候補を抽出する場合と比較して、ユーザの傾向に応じた遷移先候補を抽出することができる。
【0022】
また、請求項4に記載の発明によれば、遷移先候補の表示順を考慮しない場合と比較して、ユーザに適切な遷移先候補の選択を促すことができる。
【0023】
また、請求項5に記載の発明によれば、前回の遷移元のみを考慮して遷移先候補を抽出する場合と比較して、より適切な遷移先候補を提示することができる。
【0024】
また、請求項6に記載の発明によれば、表示している文書の階層を考慮せずに遷移先候補を提示する場合と比較して、遷移先候補の表示要素を段階的に提示することができる。
【0025】
また、請求項7に記載の発明によれば、遷移元と遷移先との繋がりの度合いを考慮せずに遷移先候補を提示する場合と比較して、表示中の表示要素と遷移先候補の表示要素との繋がりが薄い場合でも、遷移先候補の表示要素を段階的に提示することができる。
【0026】
また、請求項8に記載の発明によれば、ユーザ、イベント、場所、及び期間のうちの何れも考慮していない履歴情報を取得する場合と比較して、状況に適した遷移先候補を提示することができる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明によれば、遷移先候補の提示のみを行う場合と比較して、表示中の表示要素から遷移先候補により簡単に遷移させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態に係る表示装置の外観を示す斜視図である。
図2】実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る表示装置の機能を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る表示装置の表示対象とする文書の文書構造の一例を示す正面図である。
図5】実施形態に係る履歴情報の一例を示す模式図である。
図6】実施形態に係る遷移先情報の一例を示す模式図である。
図7】実施形態に係る表示制御処理の流れの説明に供する説明図である。
図8】実施形態に係る表示制御処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
図9】実施形態に係る表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図10】実施形態に係る表示画面の構成の別例を示す正面図である。
図11】実施形態に係る履歴情報記憶処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
図12】実施形態に係る表示装置の表示対象とする文書の文書構造の一例を示す正面図である。
図13】実施形態に係る表示画面の構成の別例を示す正面図である。
図14】実施形態に係る履歴情報の別例を示す模式図である。
図15】実施形態に係る履歴情報の別例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明を、タッチパネル・ディスプレイを備えた携帯型の表示装置に適用した場合を例に挙げて説明する。しかし、これに限らず、本発明は、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、ゲーム機等、表示手段を有する他の装置にも適用可能である。また、本発明は、据置型のパーソナルコンピュータであっても、表示手段の位置、向き等を変更できるパーソナルコンピュータにも適用可能である。
【0030】
図1に示すように、本実施形態に係る表示装置10は、平板状の筐体12を有し、筐体12の一方の面に表示手段として構成された表示パネル14Aと、タッチパネルとして構成された操作パネル14Bとが一体となった表示入力部14を備えている。また、筐体12は、スピーカ16、マイクロホン18、及び操作部20を備えている。
【0031】
図2に示すように、表示装置10は、主たる構成要素として、上述した表示入力部14、操作部20、無線通信部24、通話部26、記憶部28、外部入出力部30、電源部36、及び主制御部38を備えている。なお、表示装置10は、主たる機能として、基地局装置と移動通信網とを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備えている。
【0032】
無線通信部24は、主制御部38の指示にしたがって、上記移動通信網に収容された基地局装置に対し無線通信を行うものである。無線通信部24は、無線通信を使用して、外部装置との間で音声データ、画像データ等の各種ファイルデータ、及び電子メールデータの送受信と、ウェブデータ、ストリーミングデータ等の受信とを行う。
【0033】
一方、表示入力部14は、主制御部38の制御により、画像、文字情報等を表示して視覚的にユーザに情報を伝達するとともに、表示した表示要素に対するユーザ操作を検出する、いわゆるタッチパネル・ディスプレイである。前述したように、本実施形態に係る表示入力部14は、表示パネル14Aと、操作パネル14Bとを備える。
【0034】
ここで、表示パネル14Aは、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro-Luminescence Display)等を表示デバイスとして用いたものである。また、操作パネル14Bは、表示パネル14Aの表示面上に表示される画像を視認可能に表示パネル14Aに積層され、ユーザの指、タッチペン等によって操作される1又は複数の座標を検出するデバイスである。このデバイスをユーザの指やタッチペン等によって操作すると、当該デバイスは、操作に起因して発生する検出信号を主制御部38に出力する。次いで、主制御部38は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル14A上の操作位置(座標)を検出する。
【0035】
なお、表示パネル14Aの表示領域の大きさと表示パネル14Aの大きさとを完全に一致させても良いが、両者を必ずしも一致させる必要は無い。また、操作パネル14Bで採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等が挙げられ、いずれの方式を採用しても良い。
【0036】
一方、通話部26は、前述したスピーカ16、及びマイクロホン18を備える。通話部26は、マイクロホン18を通じて入力されたユーザの音声を主制御部38にて処理可能な音声データに変換して主制御部38に出力したり、無線通信部24または外部入出力部30により受信された音声データを復号してスピーカ16から出力したりする。なお、図1に示すように、例えば、スピーカ16及びマイクロホン18を表示入力部14が設けられた面と同じ面に搭載する。
【0037】
また、操作部20は、キースイッチ等を用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付けるものである。例えば、図1に示すように、操作部20は、表示装置10の筐体12の側面に搭載され、指等で押下されるとオンとなり、指を離すとバネ等の復元力によってオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。
【0038】
さらに、記憶部28は、主制御部38により実行される制御プログラム、制御データ、アプリケーションソフトウェア、送受信した電子メールのデータ等を記憶する。また、記憶部28は、ウェブブラウジングによりダウンロードしたウェブデータ、ダウンロードしたコンテンツデータ等を記憶する。さらに、記憶部28は、ストリーミングデータ等を一時的に記憶する。
【0039】
ここで、本実施形態に係る記憶部28は、表示装置10に内蔵された内部記憶部28Aと表示装置10に着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部28Bとを含んで構成される。なお、記憶部28を構成する内部記憶部28Aと外部記憶部28Bは、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)の格納媒体等を用いて実現される。なお、当該格納媒体は、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、MicroSD(登録商標)メモリ等)であっても良い。また、上記メモリは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の格納媒体であっても良い。
【0040】
一方、外部入出力部30は、表示装置10に連結される外部機器とのインターフェースの役割を果たす。本実施形態に係る外部入出力部30は、他の外部機器に予め定められた通信規格等により直接的又は間接的に接続する。なお、当該通信規格等は、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394、ネットワーク(例えば、インターネット、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等)である。または、上記通信規格等は、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA(登録商標))であっても良い。さらに、上記通信規格等は、UWB(Ultra Wideband(登録商標))、ジグビー(ZigBee(登録商標))であっても良い。
【0041】
ここで、本実施形態に係る表示装置10に連結される外部機器は、例えば、有線/無線ヘッドセット、有線/無線外部充電器、有線/無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード(Memory card)等である。なお、当該外部機器は、SIM(Subscriber Identity Module Card)/UIM(User Identity Module)カード、オーディオ・ビデオI/O(Input/Output)端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器であっても良い。また、当該外部機器は、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有線/無線接続される表示装置、有線/無線接続されるパーソナルコンピュータ、有線/無線接続されるPDA、イヤホンであっても良い。本実施形態に係る外部入出力部30は、これらの外部機器から伝送されたデータを表示装置10の内部の各構成要素に伝達することや、表示装置10の内部のデータを外部機器に伝送する。
【0042】
また、電源部36は、主制御部38の指示にしたがって、表示装置10の各部に、バッテリ(図示しない)に蓄えられる電力を供給するものである。
【0043】
さらに、主制御部38は、マイクロプロセッサを備え、記憶部28に記憶されている制御処理プログラムや制御データにしたがって動作し、表示装置10の各部を統括して制御するものである。また、主制御部38は、無線通信部24を通じて、音声通信やデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能を備える。
【0044】
ここで、アプリケーション処理機能は、記憶部28が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって主制御部38が動作することにより実現するものである。なお、アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部30を制御して対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能や、電子メールの送受信を行う電子メール機能、ウェブページを閲覧するウェブブラウジング機能等がある。
【0045】
また、主制御部38は、受信データ、ダウンロードしたストリーミングデータ等の画像データ(静止画像や動画像のデータ)に基づいて、映像を表示入力部14に表示する等の画像処理機能を備える。なお、ここでいう画像処理機能とは、主制御部38が、上記画像データを復号し、復号によって得られた画像データに画像処理を施して、画像を表示入力部14に表示する機能のことをいう。
【0046】
更に、主制御部38は、表示パネル14Aに対する各種情報の表示制御と、操作部20や操作パネル14B等を介したユーザ操作を検出する操作検出制御とを実行する。
【0047】
上記表示制御の実行により、主制御部38は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコン、スクロールバー等のソフトウェアキーを表示したり、あるいは電子メールを作成するためのウィンドウを表示したりする。なお、ここでいうスクロールは、表示パネル14Aの表示領域に収まりきれない文書、画像等について、一部分のみを表示させる場合に、表示されていない部分を表示させるために文書、画像等における表示部分を移動させることである。また、ここでいうスクロールバーとは、文書、画像等の表示部分を移動させるための指示を受け付けるためのソフトウェアキーである。
【0048】
また、上記操作検出制御の実行により、主制御部38は、操作部20を介したユーザ操作を検出したり、操作パネル14Bを介して、上記アイコンに対する操作や、上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力等を受け付けたりする。
【0049】
姿勢検出部32は、GPS(Global Positioning System)、加速度センサ、ジャイロスコープ等を備え、これらを用いて表示装置10の姿勢を検出する。ここでいう姿勢は、表示装置10の位置、及び表示装置10の向きの少なくとも一方である。すなわち、姿勢検出部32は、例えば、GPSにより表示装置10の位置を検出したり、加速度センサにより表示装置10の向き、及び表示装置10を検出したり、ジャイロスコープにより表示装置10の向きを検出したりする。姿勢検出部32は、表示装置10の姿勢を検出し、表示装置10の姿勢を示す姿勢情報を生成して、後述する姿勢変化判定部42に出力する。なお、表示装置10の姿勢はこれらに限らず、例えば、表示入力部14の向きを変更可能に設けると共に、表示入力部14の向きを検出しても良い。本実施形態では、姿勢検出部32が、ジャイロスコープによる検出結果に基づき、表示装置10の向きを検出する場合について説明する。
【0050】
次に、本実施形態に係る表示装置10の機能について説明する。
【0051】
図2の表示装置10を機能ブロック図で表すと、図3に示すように、表示装置10は、表示制御部40、姿勢変化判定部42、表示情報取得部44、表示情報保持部46、及び、表示情報記憶部48を備えている。また、表示情報記憶部48は、文書情報記憶部48a、履歴情報記憶部48b、遷移先情報記憶部48c、及び、姿勢情報記憶部48dを有している。
【0052】
文書情報記憶部48aには、表示入力部14に表示させるための文書を示す文書情報が複数記憶されている。本実施形態では、一例として図4に示すように、複数の表示要素52を含み、かつ当該表示要素52が階層化されている文書50を示す文書情報が複数記憶されている場合について説明する。なお、図4において各々の表示要素52に示されている「1」、「1−1」、「1−1−1」等の文字列は、各々の表示要素52の階層構造における位置を表している。
【0053】
履歴情報記憶部48bには、表示入力部14に表示された表示要素の表示履歴を示す履歴情報が記憶されている。履歴情報は、一例として図5に示すように、表示日時と、今回、表示入力部14に表示されている表示要素の識別情報である表示要素IDと、前回、表示入力部14に表示されていた表示要素の表示要素IDと、がそれぞれ対応付けられた情報である。なお、ここでいう「前回、表示入力部14に表示されていた表示要素」は、表示要素を遷移させた際の遷移元の表示要素である。また、ここでいう「今回、表示入力部14に表示されている表示要素」は、表示要素を遷移させた際の遷移先の表示要素である。
【0054】
遷移先情報記憶部48cには、各々の表示要素からの遷移先候補を示す遷移先候補情報が記憶されている。遷移先情報は、一例として図6に示すように、遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先候補とする表示要素の表示要素IDと、が対応付けられた情報である。本実施形態では、各々の表示要素からの遷移回数が多い順に並べられた予め定めた数(例えば、3つ)の表示要素が、遷移先候補とされる場合について説明するが、これに限らない。例えば、各々の表示要素からの遷移回数が予め定めた回数(例えば、5回)以上の表示要素が、遷移先候補とされても良い。あるいは、全ての表示要素が遷移先候補とされても良く、この場合には、遷移先候補を提示する際に、表示中の表示要素からの遷移回数が多い予め定めた数の表示要素を遷移先候補として提示すると良い。
【0055】
姿勢情報記憶部48dには、前回の表示装置10の姿勢を示す姿勢情報が記憶されている。なお、後述する姿勢変化判定部42は、姿勢情報記憶部48dに記憶されている、前回の表示装置10の姿勢に基づき、表示装置10の姿勢が変化したか否かを判定する。また、ここでいう前回の表示装置10の姿勢は、前回、姿勢変化判定部42により表示装置10の姿勢が変化したと判定された際の、変化後の表示装置10の姿勢である。
【0056】
表示制御部40は、操作パネル14Bを介したユーザ操作に応じて、表示パネル14Aに表示させる表示要素を制御する。本実施形態では、文書情報記憶部48aに記憶されている文書情報のうちの何れかの文書情報によって示される文書を表示させる場合について説明するが、これに限らない。例えば、無線通信部24を介して受信した文書情報、画像情報等によって示される文書、画像等を表示パネル14Aに表示させても良い。
【0057】
姿勢変化判定部42は、検出手段の一例であり、表示装置10の姿勢を示す姿勢情報を姿勢検出部32から取得し、今回の表示装置10の姿勢とする。また、姿勢変化判定部42は、姿勢情報記憶部48dに記憶されている姿勢情報を読出し、前回の表示装置10の姿勢とする。更に、姿勢変化判定部42は、今回の表示装置10の姿勢と前回の表示装置10の姿勢とを比較し、表示装置10の姿勢が変化したか否かを判定する。本実施形態では、姿勢変化判定部42は、表示装置10の向きが水平方向において予め定めた角度以上変化した場合に、表示装置10の姿勢が変化したと判定する。当該予め定めた角度は、表示装置10を参照するユーザが変更されたか否かを判定するための判定基準とする角度である。表示装置10の姿勢として表示装置10の位置を検出している場合には、姿勢変化判定部42は、表示装置10の位置が予め定めた距離以上移動した場合に、表示装置10の姿勢が変化したと判定する。当該予め定めた距離は、表示装置10を参照するユーザが変更されたか否かを判定するための判定基準とする距離である。また、表示装置10の姿勢として表示装置10の向き及び位置を検出している場合には、姿勢変化判定部42は、表示装置10の向きが予め定めた角度以上変化し、かつ表示装置10の位置が予め定めた距離以上移動した場合に、表示装置10の姿勢が変化したと判定する。
【0058】
表示情報取得部44は、取得手段の一例であり、姿勢変化判定部42により表示装置10の姿勢が変化したと判定された際に、表示入力部14に表示されている表示要素を示す表示要素IDを取得する。表示情報取得部44は、取得した表示要素IDを、今回、表示入力部14に表示されている表示要素の表示要素IDとする。
【0059】
また、表示情報取得部44は、姿勢変化判定部42により表示装置10の姿勢が変化したと判定された際に、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報から、最も新しく表示入力部14に表示された表示要素を示す表示要素IDを取得する。また、表示情報取得部44は、取得した表示要素IDを、前回、表示入力部14に表示されていた表示要素の表示要素IDとする。
【0060】
表示情報保持部46は、今回、表示入力部14に表示されている表示要素を示す表示要素IDと、前回、表示入力部14に表示されていた表示要素を示す表示要素IDと、を対応付ける。また、表示情報保持部46は、対応付けた情報が履歴情報に含まれるように、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報を更新する。
【0061】
また、表示情報保持部46は、履歴情報を更新した際に、更新内容に応じて、遷移先情報記憶部48cに記憶されている遷移先情報を更新する。なお、遷移先情報を更新するタイミングは、履歴情報を更新したタイミングに限らず、例えば、一定期間が経過する毎に遷移先情報を更新しても良く、遷移先候補を提示する際に遷移先情報を更新しても良い。
【0062】
ここで、本実施形態に係る表示装置10において、階層化された文書を表示入力部14に表示させる表示制御の一連の流れについて説明する。本実施形態では、一例として図7に示すように、店員54と顧客56が対面した状態で、店員54が表示装置10に所望の表示要素を表示させ、顧客56に表示装置10に表示された表示要素を参照させる場合について説明する。しかし、表示入力部14に表示させる文書は階層化された文書に限らず、複数の段落(表示要素に対応)を含む文書、複数の画像(表示要素に対応)を含む文書等、複数の表示要素を含んでいる文書であれば良い。
【0063】
まず、ステップS1で、店員54は、表示装置10の電源を投入する。また、ステップS2で、店員54は、表示装置10に表示させたい表示要素を検索し、検索された所望の表示要素を表示装置10に表示させる。ステップS3で、店員54は、表示装置10を回転させることにより、表示装置10に表示された表示要素を顧客56に参照させる。ステップS4で、顧客56が表示装置10に表示された表示要素を参照すると、表示装置10を回転されると共に、店員54に質問又は要望を伝える。ステップS5で、店員54は、表示装置10に表示させたい表示要素を更に検索し、検索された所望の表示要素を表示装置10に表示させる。ステップS6で、店員54は、表示装置10を再び回転させることにより、表示装置10に表示された表示要素を顧客56に参照させる。店員54は、上述したステップS2乃至S4の処理を繰り返すことにより、顧客56に商品説明、契約案内等を行う。
【0064】
この際、店員54が表示履歴として記憶させたい表示要素は、ステップS3及びS6で顧客56に参照させた表示要素のみであるのに対し、一般的に、履歴情報には、表示された全ての表示要素が記憶されてしまう。すなわち、店員54が所望の表示要素を検索している間に、顧客56に参照させる必要がない複数の表示要素が経由される可能性がある。その場合に、各々の表示要素について顧客57に参照させた表示要素であるか否かを判定することは困難であるため、経由した全ての表示要素が表示履歴に含まれてしまう。履歴情報には、顧客56に参照させた表示要素のみを含めることが望ましい。
【0065】
そこで、本実施形態に係る表示装置10は、店員54が表示装置10を回転させることにより、表示装置10に表示された表示要素を顧客56に参照させることに着目し、表示装置10の回転が検出された場合のみ、表示されている表示要素を履歴情報に記憶させる。また、本実施形態に係る表示装置10は、記憶された履歴情報に基づいて、表示装置10に表示されている表示要素に対応する遷移先候補を表示させる。これにより、表示装置10の表示制御を行う際に、適切な遷移先候補が表示される。
【0066】
次に、図8を参照して、本実施形態に係る表示装置10の作用を説明する。なお、図8は、操作パネル14Bまたは操作部20を介して電源が投入され、表示開始の指示が入力された際に表示装置10の主制御部38によって実行される表示制御処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。当該プログラムは、内部記憶部28Aの予め定められた領域に予め記憶されている。
【0067】
本実施形態では、ユーザが表示装置10の電源を投入し、表示入力部14に表示させた表示要素を検索し、所望の表示要素を表示入力部14に表示させる場合について説明する。
【0068】
ステップS101では、表示制御部40が、操作パネル14Bが操作されて表示パネル14Aに新たな表示要素を表示したか否かを判定する。ステップS101で新たな表示要素を表示したと判定した場合(S101,Y)は、ステップS103に移行し、新たな表示要素を表示していないと判定した場合(S101,N)はステップS117に移行する。
【0069】
ステップS103では、表示制御部40が、履歴情報記憶部48bから履歴情報を読み出すことにより、履歴情報を取得する。
【0070】
ステップS105では、表示制御部40が、表示入力部14に表示されている表示要素の表示要素IDを取得する。なお、表示入力部14に複数の表示要素が表示されている場合には、表示されている表示要素のうちの最上部に表示されている表示要素を取得すると良い。
【0071】
ステップS107では、表示制御部40が、遷移先情報記憶部48cに記憶されている遷移先情報に基づき、ステップS105で取得した、表示入力部14に表示されている表示要素からの遷移先候補を取得する。
【0072】
ステップS109では、表示制御部40が、ステップS107で抽出した表示要素を、表示入力部14に遷移先候補として表示させ、ステップS101に移行する。
【0073】
一方、ステップS111では、表示制御部40が、例えば表示入力部14を用いて予め定めた操作がされることにより、表示の終了が指示されたか否かを判定する。ステップS117で表示の終了が指示されていない場合(S111,N)はステップS101に移行し、表示の終了が指示された場合(S111,Y)は、本表示制御処理のプログラムの実行を終了する。
【0074】
図9に、表示入力部14に遷移先候補に遷移するための遷移ボタン58を表示させた場合の表示入力部14の表示画面の一例を示した。本実施形態では、予め定めた数(例えば、3つ)の遷移ボタン58が、表示入力部14に表示されている表示要素から、各々の遷移ボタン58に対応する表示要素への遷移回数が多い順に表示される。また、ユーザにより何れかの遷移ボタン58が選択された場合、表示制御部40は、選択された遷移ボタン58に対応する遷移先候補の表示要素を表示入力部14に表示させる。なお、図9では、文書50全体を一点鎖線で示し、文書50のうちの表示入力部14に表示されている部分を太枠60で示した。
【0075】
例えば、表示入力部14に表示された遷移ボタン58がユーザにより選択されたとする。この場合には、一例として図10に示すように、表示制御部40が、文書50のうちの選択された遷移ボタン58に対応する領域が表示入力部14に表示されるように制御する。
【0076】
次に、図11を参照して、本実施形態に係る表示装置10の作用を説明する。なお、図11は、操作パネル14Bまたは操作部20を介して電源が投入され、表示開始の指示が入力された際に表示装置10の主制御部38によって実行される履歴情報記憶処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。当該プログラムは、内部記憶部28Aの予め定められた領域に予め記憶されている。
【0077】
本実施形態では、ユーザが表示装置10の電源を投入し、表示入力部14に表示させた表示要素を検索し、所望の表示要素を表示入力部14に表示させる場合について説明する。
【0078】
ステップS201では、姿勢変化判定部42が、表示装置10の電源投入時の姿勢を姿勢検出部32から取得し、前回の姿勢として姿勢情報記憶部48dに記憶させる。
【0079】
ステップS203では、姿勢変化判定部42が、表示装置10の現在の姿勢を姿勢検出部32から取得する。
【0080】
ステップS205では、姿勢変化判定部42が、姿勢情報記憶部48dに記憶されている姿勢情報を読み出すことにより、表示装置10の前回の姿勢を取得する。
【0081】
ステップS207では、姿勢変化判定部42が、表示装置10の前回の姿勢と、表示装置10の現在の姿勢とを比較することにより、表示装置10の姿勢が変化したか否かを判定する。ステップS207で表示装置10の姿勢が変化したと判定した場合(S207,Y)は、ステップS209に移行し、表示装置10の姿勢が変化していないと判定した場合(S207,N)は、ステップS217に移行する。
ステップS209では、姿勢変化判定部42が、ステップS203で取得した表示装置10の現在の姿勢を示す姿勢情報を生成し、生成した姿勢情報を、表示装置10の前回の姿勢を示す姿勢情報として姿勢情報記憶部48dに記憶させる。
【0082】
ステップS211では、表示情報取得部44が、表示入力部14に表示されている表示要素の表示要素IDを取得する。
【0083】
ステップS213では、表示情報取得部44が、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報から、前回、表示入力部14に表示されていた表示要素の表示要素IDを取得する。
【0084】
ステップS215では、表示情報保持部46が、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報を更新し、ステップS203に移行する。本実施形態では、ステップS211で取得した表示要素IDと、ステップS213で取得した表示要素IDとを対応付けた情報を、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報に追加する。これにより、履歴情報記憶部48bに記憶されている履歴情報が更新される。
【0085】
一方、ステップS217では、表示制御部40が、例えば表示入力部14を用いて予め定めた操作がされることにより、表示の終了が指示されたか否かを判定する。ステップS217で表示の終了が指示されていない場合(S217,N)はステップS203に移行し、表示の終了が指示された場合(S217,Y)は、本履歴情報記憶処理のプログラムの実行を終了する。
【0086】
このように、本実施形態では、表示装置10の姿勢の変化が検出された場合、表示装置10に表示された表示要素の遷移履歴を示す履歴情報を取得する。また、履歴情報から予測される、表示装置10に表示されている表示要素からの遷移先候補を表示装置10に表示させる。これにより、表示装置10の姿勢が変化した場合のみの遷移履歴が得られ、より適切な遷移先候補を提示することができる。
【0087】
なお、本実施形態では、遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先の表示要素の表示要素IDとの組み合わせを用いて抽出された遷移先候補を、そのまま遷移先候補とする場合について説明したが、これに限らない。例えば、抽出された遷移先候補に対応する表示要素と、表示入力部14に表示されている表示要素との距離が離れている場合には、遷移元候補と遷移先候補との繋がりを認識し難く、ユーザが混乱する可能性がある。そこで、上記距離が予め定めた閾値以上である場合、遷移先候補に対応する表示要素の上位の階層の表示要素を、遷移先候補としても良い。なお、ここでいう表示要素間の距離は、例えば、表示要素間を複数の経路で移動する場合に、各々の経路で中継する表示要素の数のうちの最小値とする。
【0088】
一例として図12に示すように、表示入力部14に表示されている表示要素の階層構造における位置が「1−1−1−1−2」であり、遷移先候補に対応する表示要素の階層構造における位置が「1−1−2−2−1」であったとする。この場合、表示入力部14に表示されている表示要素から遷移先候補に対応する表示要素までに中継する表示要素は、「1−1−1−1」、「1−1−1」、「1−1−2」、「1−1−2−2」の4つの位置における表示要素であるため、表示要素間の距離は4となる。上記予め定めた閾値を3とすると、この場合の表示要素間の距離(4)は閾値以上となる。そこで、一例として図13に示すように、遷移先候補に対応する階層構造における位置「1−1−2−2−1」の表示要素をそのまま遷移先候補とせずに、階層構造における位置「1−1−2−2−1」の上位の階層構造における位置「1−1−2」又は「1−1−2−2」の表示要素を遷移先候補とする。これにより、ユーザに対してより適切な遷移先候補が提供される。
【0089】
また、本実施形態では、遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先の表示要素の表示要素IDとの1対1の組み合わせを用いて遷移先候補を抽出する場合について説明したが、これに限らない。例えば、複数の遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先の表示要素の表示要素IDとの、複数対1の組み合わせを用いて遷移先候補を抽出しても良い。この場合には、一例として図14に示すように、履歴情報として、前回以前(前回、前々回等)の複数の表示要素の表示要素IDと、今回の表示要素の表示要素IDとを対応付けて記憶しておく。そして、前回以前の複数の表示要素の表示要素IDの少なくとも一部に対応付けられた表示要素IDを用いて、遷移先候補を抽出する。
【0090】
また、本実施形態では、遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先の表示要素の表示要素IDとの1対1の組み合わせを用いて遷移先候補を抽出する場合について説明したが、これに限らない。例えば、遷移元の表示要素の表示要素IDと、遷移先の表示要素の表示要素IDとの1対1の組み合わせをユーザ毎に生成し、ユーザ毎に遷移先候補を抽出しても良い。この場合には、一例として図15に示すように、履歴情報として、前回の表示要素の表示要素IDと、今回の表示要素の表示要素IDと、ユーザと、を対応付けて記憶しておく。そして、表示装置10を操作しているユーザに応じて、前回の表示要素の表示要素IDを用いて、遷移先候補を抽出する。
【0091】
あるいは、図15の履歴情報においてユーザの代わりにイベント、場所、期間等の情報を併せて記憶しておき、期間毎に遷移先候補を抽出したり、イベント毎に遷移先候補を抽出したり、場所毎の遷移先候補を抽出したりしても良い。すなわち、ユーザ毎、イベント毎、場所毎、及び期間毎のうちの少なくとも一つの情報を付加した履歴情報を用いて、ユーザ毎、イベント毎、場所毎、及び期間毎のうちの少なくとも一つの条件に基づいて遷移先候補を選択しても良い。
【0092】
また、本実施形態では、表示装置10に表示制御装置が組み込まれている場合について説明したが、これに限らない。例えば、表示装置とは別個に、例えばパーソナルコンピュータ等の表示制御装置が設けられていても良い。この場合には、図3に示される表示入力部14及び姿勢検出部32以外の各部はパーソナルコンピュータに設けられると共に、パーソナルコンピュータの制御に基づき、表示装置10における上述した表示制御処理及び履歴情報記憶処理が実行される。
【符号の説明】
【0093】
10 表示装置
14 表示入力部
14A 表示パネル
14B 操作パネル
32 姿勢検出部
40 表示制御部
42 姿勢変化判定部
44 表示情報取得部
46 表示情報保持部
48 表示情報記憶部
48a 文書情報記憶部
48b 履歴情報記憶部
48c 遷移先情報記憶部
48d 姿勢情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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