特許第6740946号(P6740946)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6740946
(24)【登録日】2020年7月29日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】回路装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20200806BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20200806BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20200806BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20200806BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20200806BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20200806BHJP
   H01L 23/34 20060101ALI20200806BHJP
【FI】
   H05K7/20 T
   H05K1/18 S
   H05K1/02 F
   H01L25/04 C
   H01L23/36 D
   H01L23/36 Z
   H01L23/36 C
   H01L23/34 A
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-68332(P2017-68332)
(22)【出願日】2017年3月30日
(65)【公開番号】特開2018-170462(P2018-170462A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2019年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】平谷 俊悟
(72)【発明者】
【氏名】田原 秀哲
(72)【発明者】
【氏名】服部 佑一
(72)【発明者】
【氏名】原口 章
(72)【発明者】
【氏名】池田 潤
(72)【発明者】
【氏名】中村 有延
【審査官】 小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/158826(WO,A1)
【文献】 特開2006−325352(JP,A)
【文献】 特開2010−245174(JP,A)
【文献】 特開平06−252573(JP,A)
【文献】 特開2012−069902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H05K 1/18
H05K 7/20
H01L 23/34
H01L 23/36
H01L 25/07
H01L 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放熱体と、
絶縁部材を介して該放熱体に載置される導電体と、
該導電体に電気的に接続され、発熱する回路部品と、
該導電体に載置される回路基板と、
該回路基板に載置され、前記回路部品の動作を制御する制御信号を出力する制御素子と
前記回路基板を補強する補強体と、
前記制御素子と電気的に接続されているコネクタと
を備え、
前記放熱体は、
前記導電体が載置される第1載置部分と、
該第1載置部分から延設された第1延設部分と
を有し、
前記回路基板は、
前記導電体に載置され、前記第1載置部分との間で前記導電体及び絶縁部材を挟む第2載置部分と、
該第2載置部分から延設され、前記第1延設部分に間隔を隔てて対向する第2延設部分と
を有し、
前記制御素子は前記第2延設部分に載置され
前記補強体は、前記第1延設部分及び第2延設部分間に配置され、前記第2延設部分に接着し、
前記コネクタは、前記第2延設部分に設けられ、
前記制御素子は、前記回路基板の前記第2延設部分を介して空気と対向しており、
前記コネクタは、前記回路基板の前記第2延設部分と、前記補強体とを介して空気と対向している
回路装置。
【請求項2】
前記第1延設部分及び第2延設部分間の距離は、前記第1載置部分及び第2載置部分間の距離よりも長い
請求項1に記載の回路装置。
【請求項3】
前記回路基板の周縁に沿って配置され、前記回路基板を囲み、前記補強体を支持する枠体を備える
請求項1又は請求項2に記載の回路装置。
【請求項4】
前記回路基板の周縁に沿って配置され、前記回路基板を囲む枠体と、
該回路基板に対向し、該枠体の内側を覆う蓋体と
を備え、
前記放熱体及び蓋体間に、前記導電体、回路部品、回路基板及び制御素子が配置されている
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の回路装置。
【請求項5】
前記導電体の数は2以上であり、
前記回路部品は、2つの前記導電体に電気的に接続される半導体スイッチであり、
前記制御信号は、前記回路部品のオン又はオフを指示するための信号である
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、バッテリと、ヘッドランプ又はワイパー等の負荷とに接続される電気接続箱(例えば、特許文献1を参照)が搭載されている。特許文献1に記載の電気接続箱では、放熱体の載置面に、絶縁部材を介して、板状をなす複数の導電体が載置され、複数の導電体夫々の一方の板面は載置面に対向している。複数の導電体中の2つの導電体夫々に半導体スイッチの一端及び他端が接続されている。半導体スイッチの一端は、2つの導電体中の一方を介してバッテリに接続され、半導体スイッチの他端は、2つの導電体中の他方を介して負荷に接続されている。
【0003】
複数の導電体の他方の板面に回路基板が配置され、回路基板の一方の板面は複数の導電体の他方の板面に対向している。回路基板の他方の板面には、制御素子が配置され、制御素子は、半導体スイッチのオン又はオフを指示する制御信号を出力する。半導体スイッチのオンを指示する制御信号を制御素子が出力した場合、半導体スイッチはオンに切替わり、バッテリから負荷に電力が供給され、半導体スイッチを介して電流が流れる。半導体スイッチのオフを指示する制御信号を制御素子が出力した場合、半導体スイッチはオフに切替わり、バッテリから負荷への電力供給が停止され、半導体スイッチを介して流れる電流が遮断される。
【0004】
半導体スイッチを介して電流が流れている場合、半導体スイッチは発熱する。半導体スイッチから発生した熱は、導電体及び放熱体の順に伝導し、放熱体から放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−164039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の電気接続箱では、放熱体、導電体、回路基板及び制御素子の順に配置されている。このため、半導体スイッチから発生した熱は、導電体及び回路基板を介して制御素子に伝導する。従って、半導体スイッチの温度が上昇した場合、制御素子の温度は、半導体スイッチの温度の上昇速度と略同じ速度で上昇する。
【0007】
制御素子の耐熱性は弱いため、正常な動作が確保される半導体スイッチの温度の上限値は、通常、正常な動作が確保される制御素子の温度の上限値よりも高い。この場合、半導体スイッチの動作は、半導体スイッチの温度が制御素子の温度の上限値以上にならないように制御される。例えば、制御素子は、半導体スイッチの温度が、制御素子の温度の上限値に近い温度になった場合、半導体スイッチのオフを指示する制御信号を出力し、半導体スイッチをオフに切替え、半導体スイッチを介した通電を停止する。
【0008】
以上のように、特許文献1に記載の電気接続箱には、許容される半導体スイッチの温度の上限値が、実際の半導体スイッチの温度の上限値よりも低いという問題がある。
【0009】
このような問題が生じる回路装置は、特許文献1に記載の電気接続箱に限定されない。放熱体、導電体、回路基板及び制御素子の順に配置され、導電体に、発熱する回路部品が接続された回路装置には、同様の問題が生じる。
【0010】
この回路装置では、制御素子は回路部品の動作を制御する制御信号を出力し、正常な動作が確保される回路部品の温度の上限値は、正常な動作が確保される制御素子の温度の上限値よりも高い。このため、許容される回路部品の温度の上限値が、実際の回路部品の温度の上限値よりも低い。
【0011】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、許容される回路部品の温度の上限値が高い回路装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様に係る回路装置は、放熱体と、絶縁部材を介して該放熱体に載置される導電体と、該導電体に電気的に接続され、発熱する回路部品と、該導電体に載置される回路基板と、該回路基板に載置され、前記回路部品の動作を制御する制御信号を出力する制御素子と、前記回路基板を補強する補強体と、前記制御素子と電気的に接続されているコネクタとを備え、前記放熱体は、前記導電体が載置される第1載置部分と、該第1載置部分から延設された第1延設部分とを有し、前記回路基板は、前記導電体に載置され、前記第1載置部分との間で前記導電体及び絶縁部材を挟む第2載置部分と、該第2載置部分から延設され、前記第1延設部分に間隔を隔てて対向する第2延設部分とを有し、前記制御素子は前記第2延設部分に載置され、前記補強体は、前記第1延設部分及び第2延設部分間に配置され、前記第2延設部分に接着し、前記コネクタは、前記第2延設部分に設けられ、前記制御素子は、前記回路基板の前記第2延設部分を介して空気と対向しており、前記コネクタは、前記回路基板の前記第2延設部分と、前記補強体とを介して空気と対向している
【発明の効果】
【0013】
上記の態様によれば、許容される回路部品の温度の上限値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態1における電気接続箱の回路図である。
図2】電気接続箱の斜視図である。
図3図2におけるA−A線の断面図である。
図4】蓋体が外された電気接続箱の斜視図である。
図5】蓋体が外された電気接続箱の平面図である。
図6図5におけるB−B線の断面図である。
図7図6におけるC部分の拡大図である。
図8図5におけるD−D線の断面図である。
図9】実施形態2における電気接続箱の平面図である。
図10図9におけるE−E線の断面図である。
図11】実施形態3における電気接続箱の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0016】
(1)本発明の一態様に係る回路装置は、放熱体と、絶縁部材を介して該放熱体に載置される導電体と、該導電体に電気的に接続され、発熱する回路部品と、該導電体に載置される回路基板と、該回路基板に載置され、前記回路部品の動作を制御する制御信号を出力する制御素子とを備え、前記放熱体は、前記導電体が載置される第1載置部分と、該第1載置部分から延設された第1延設部分とを有し、前記回路基板は、前記導電体に載置され、前記第1載置部分との間で前記導電体及び絶縁部材を挟む第2載置部分と、該第2載置部分から延設され、前記第1延設部分に間隔を隔てて対向する第2延設部分とを有し、前記制御素子は前記第2延設部分に載置される。
【0017】
上記の一態様にあっては、放熱体の第1載置部分と、回路基板の第2載置部分との間で導電体及び絶縁部材が挟まれており、第1載置部分及び第2載置部分間には空気層は存在しない。一方で、放熱体の第1延設部分は回路基板の第2延設部分と間隔を隔てて対向し、第1延設部分及び第2延設部分間に空気層が存在する。制御素子は、例えば、回路基板を介して空気層を対向するように、回路基板の第2延設部分に載置される。この場合、回路部品から発生した熱は、導電体又は放熱体を介して制御素子に伝導することは殆どない。このため、回路部品の温度が上昇した場合であっても、制御素子の温度が上昇することは殆どない。結果、許容される回路部品の温度の上限値は、正常な動作が確保される制御素子の温度の上限値によって制限されず、高い。
また、放熱体に第1延設部分が設けられているため、回路部品から発生した熱は効率的に放出される。
【0018】
(2)本発明の一態様に係る回路装置では、前記第1延設部分及び第2延設部分間の距離は、前記第1載置部分及び第2載置部分間の距離よりも長い。
【0019】
上記の一態様ににあっては、放熱体の第1延設部分と回路基板の第2延設部分との間隔が大きいので、空気層の厚みが大きく、空気層の断熱効果が大きい。
【0020】
(3)本発明の一態様に係る回路装置は、前記第1延設部分及び第2延設部分間に配置され、前記第2延設部分に接着し、前記回路基板を補強する補強体を備える。
【0021】
上記の一態様にあっては、回路基板の第2延設部分は補強体によって補強されている。
【0022】
(4)本発明の一態様に係る回路装置は、前記回路基板の周縁に沿って配置され、前記回路基板を囲み、前記補強体を支持する枠体を備える。
【0023】
上記の一態様ににあっては、回路基板を囲む枠体が設けられており、補強体は枠体によって支持されている。このため、回路基板の第2延設部分の強度はより強い。
【0024】
(5)本発明の一態様に係る回路装置は、前記回路基板の周縁に沿って配置され、前記回路基板を囲む枠体と、該回路基板に対向し、該枠体の内側を覆う蓋体とを備え、前記放熱体及び蓋体間に、前記導電体、回路部品、回路基板及び制御素子が配置されている。
【0025】
上記の一態様にあっては、回路部品が枠体及び蓋体によって覆われているので、回路部品に接触している空気は装置外に放出されにくい。このため、回路部品から発生した熱の大部分が導電体及び放熱体を伝導する。枠体及び蓋体が設けられている構成では、空気層がより効果的に作用する。
【0026】
(6)本発明の一態様に係る回路装置では、前記導電体の数は2以上であり、前記回路部品は、2つの前記導電体に電気的に接続される半導体スイッチであり、前記制御信号は、前記回路部品のオン又はオフを指示するための信号である。
【0027】
上記の一態様ににあっては、2つの導電体と、回路部品として機能する半導体スイッチを介して電流が流れる。半導体スイッチがオンである場合、2つの導電体を介して電流が流れることが可能であり、半導体スイッチがオフである場合、2つの導体を介して電流が流れることはない。
【0028】
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る電気接続箱(回路装置)の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0029】
(実施形態1)
図1は実施形態1における電気接続箱1の回路図である。電気接続箱1は、好適に車両に搭載されており、導電体20,21,22、6つのNチャネル型のFET(Field Effect Transistor)3,4、駆動回路50及びマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)51を備える。導電体20,21,22夫々は、所謂バスバーであり、例えば、銅合金製である。電気接続箱1は回路装置として機能する。
【0030】
FET3はFET本体3a及びダイオード3bを有し、ダイオード3bはFET本体3aのドレイン及びソース間に接続されている。FET4はFET本体4a及びダイオード4bを有し、ダイオード4bはFET本体4aのドレイン及びソース間に接続されている。ダイオード3b,4bは寄生ダイオードである。
【0031】
3つのFET本体3aは導電体20,21間に並列に接続され、3つのFET本体4aは導電体21,22間に並列に接続されている。3つのFET本体3aのドレインは導電体20に接続され、6つのFET本体3a,4aのソースは導電体21に接続され、3つのFET本体4aのドレインは導電体22に接続されている。6つのFET本体3a,4aのゲートは駆動回路50に接続されている。駆動回路50には、更に、マイコン51が接続されている。
FET3,4夫々は半導体スイッチとして機能する。駆動回路50は、6つのFET3,4について、固定電位を基準としたゲートの電圧を調整する。これにより、駆動回路50は、6つのFET3,4をオン又はオフに切替える。
【0032】
6つのFET3,4がオンである場合、導電体20,21,22及び6つのFET3,4を介して電流が流れることが可能である。6つのFET3,4がオフである場合、導電体20,21,22及び6つのFET3,4を介して電流が流れることはない。
FET3においてドレイン及びソース間に電流が流れた場合、FET3は発熱する。同様に、FET4においてドレイン及びソース間に電流が流れた場合、FET4は発熱する。FET3,4夫々は回路部品としても機能する。
【0033】
3つのダイオード3bのアノードは、導電体21を介して、3つのダイオード4bのアノードに接続されている。このため、6つのFET3,4がオフである場合、6つのダイオード3b,4bを介して電流が流れることはない。
【0034】
マイコン51には、6つのFET3,4のオンを指示するオン信号と、6つのFET3,4のオフを指示するオフ信号とが入力される。マイコン51は、入力された信号に応じて、駆動回路50に6つのFET3,4のオン又はオフを指示する制御信号を出力する。
【0035】
具体的に、マイコン51は、オン信号が入力された場合、6つのFET3,4のオンを指示する制御信号を駆動回路50に出力し、駆動回路50は、6つのFET3,4をオンに切替える。また、マイコン51は、オフ信号が入力された場合、6つのFET3,4のオフを指示する制御信号を駆動回路50に出力し、駆動回路50は、6つのFET3,4をオフに切替える。
制御信号は、6つのFET3,4夫々の動作を制御するための信号である。
【0036】
図2は電気接続箱1の斜視図である。電気接続箱1は、更に、箱体状をなす収容体6を備え、6つのFET3,4、駆動回路50及びマイコン51は収容体6内に収容されている。収容体6は、矩形状の枠体60と蓋体61とを有する。蓋体61は、電気接続箱1の上側に配置され、枠体60の内側に嵌め込まれ、枠体60の内側を覆っている。
【0037】
導電体20,22は板状をなす。導電体20の板面は、枠体60の一辺部の上側を覆い、導電体22の板面は、枠体60の他辺部の上側を覆っている。導電体20が覆っている枠体60の一辺部と、導電体22が覆っている枠体60の一辺部とは、左右方向に並置され、前後方向に延びている。従って、導電体20が覆っている枠体60の一辺部は、導電体22が覆っている枠体60の一辺部に対向している。以下では、導電体20が覆っている枠体60の一辺部を左辺部と記載し、導電体22が覆っている枠体60の一辺部を右辺部と記載する。
【0038】
枠体60の左辺部の上面から、円柱状のスタッドボルト52が上側に突出している。導電体20には、上下方向に貫通する貫通孔20aが設けられており、スタッドボルト52は、貫通孔20aを挿通している。同様に、枠体60の右辺部の上面から、円柱状のスタッドボルト53が上側に突出している。導電体22には、上下方向に貫通している貫通孔22aが設けられており、スタッドボルト53は、貫通孔22aを挿通している。2つのスタッドボルト52,53は左右方向に対向しており、スタッドボルト52,53夫々には螺子溝が設けられている。
【0039】
スタッドボルト52には、開口を有する図示しない端子が取付けられる。具体的には、スタッドボルト52を、端子の開口に挿通させた状態でスタッドボルト52に図示しないナットを締める。これにより、導電体20と端子とが接触し、導電体20はこの端子に電気的に接続する。
同様に、スタッドボルト53には、開口を有する図示しない端子が取付けられる。具体的には、スタッドボルト53を、端子の開口に挿通させた状態でスタッドボルト53に図示しないナットを締める。これにより、導電体22と端子とが接触し、導電体22はこの端子に電気的に接続する。
【0040】
スタッドボルト52に取付けられた端子は、例えばバッテリの正極に接続され、スタッドボルト53に取付けられた端子は、例えば、負荷の一端に接続されている。電気接続箱1を介して、バッテリから負荷に電力が供給される。
電気接続箱1はコネクタ54を有し、コネクタ54には、図示しない信号線の端部に設けられた図示しないコネクタが嵌め込まれる。オン信号及びオフ信号は、信号線を介して電気接続箱1のマイコン51に入力される。
【0041】
図3は、図2におけるA−A線の断面図である。枠体60内には、板状の放熱体23が収容されている。放熱体23は、例えばアルミニウム製である。放熱体23は第1載置部分23aを有し、第1載置部分23aには導電体20,21,22が載置されている。枠体60は放熱体23の第1載置部分23aの上面における左縁部及び右縁部を覆っている。導電体20は複数回屈曲されており、導電体20の板面は、枠体60の左辺部の上面だけではなく、枠体60内における放熱体23の第1載置部分23aの上面の左側部分と、枠体60の左辺部の内面とを覆っている。同様に、導電体22は複数回屈曲されており、導電体22の板面は、枠体60の右辺部の上面だけではなく、枠体60内における放熱体23の第1載置部分23aの上面の右側部分と、枠体60の右辺部の内面とを覆っている。
【0042】
導電体21も板状をなす。放熱体23の第1載置部分23aの上面において、導電体20,22の間に導電体21が載置されている。放熱体23の第1載置部分23aの上面は、導電体20,21,22の下面に対向しており、接着剤として機能する絶縁部材24(図7参照)によって、放熱体23の第1載置部分23aの上面は導電体20,21,22の下面に接着している。
以上のように、放熱体23の第1載置部分23aの上面に絶縁部材24を介して導電体20,21,22が載置されている。放熱体23は、第1載置部分23aの他に、第1載置部分23aから延設された第1延設部分23b(図6及び図7参照)を有する。
【0043】
枠体60内において、導電体20,21,22の上側には、チップ状のFET3,4が配置されている。前述したように、FET3のドレインは導電体20に電気的に接続され、FET3,4のソースは導電体21に電気的に接続され、FET4のドレインは導電体22に電気的に接続されている。枠体60内において、導電体20,21,22の上面には、回路基板25が載置されている。具体的には、回路基板25は、導電体20,21,22の上面に載置される第2載置部分25aを有し、第2載置部分25aの下面は導電体20,21,22の上面と対向している。回路基板25の第2載置部分25aには、6つの開口25b(図4参照)が設けられている。6つのFET3,4夫々は、6つの開口25bを挿通している。
【0044】
FET3から発生した熱は、導電体20、絶縁部材24及び放熱体23の順に伝導すると共に、導電体21、絶縁部材24及び放熱体23の順に伝導する。FET4から発生した熱は、導電体21、絶縁部材24及び放熱体23の順に伝導すると共に、導電体22、絶縁部材24及び放熱体23の順に伝導する。放熱体23に伝導した熱は、放熱体23から電気接続箱1の外側に放出される。
【0045】
図4は、蓋体61が外された電気接続箱1の斜視図であり、図5は、蓋体61が外された電気接続箱1の平面図である。回路基板25は、矩形状をなし、前後方向に延びている。第2載置部分25aは、回路基板25の後側に設けられている。回路基板25は、第2載置部分25aから前側に延設されている第2延設部分25cを更に有する。枠体60は、回路基板25の周縁に沿って配置され、回路基板25を囲んでいる。
【0046】
回路基板25の第2載置部分25aにおいて、6つの開口25bは格子状に設けられている。3つの開口25bが前後方向に並設されており、2つの開口25bが左右方向に並設されている。3つのFET3夫々は、回路基板25の第2載置部分25aの左側に設けられた3つの開口25b内に配置されている。3つのFET4夫々は、回路基板25の第2載置部分25aの右側に設けられた3つの開口25b内に配置されている。6つのFET3,4のゲートは、回路基板25の上面に設けられた図示しない導電パターンに電気的に接続している。
【0047】
マイコン51は、チップ状をなし、回路基板25の第2延設部分25cの上面に載置されている。また、回路基板25の第2延設部分25cの上面の前側にコネクタ54が設けられている。駆動回路50は回路基板25の上面に形成されている。マイコン51は制御素子として機能する。なお、図4及び図5において、駆動回路50の図示を省略している。
【0048】
マイコン51は、回路基板25の上面に設けられた導電パターンによって、駆動回路50と、コネクタ54とに各別に電気的に接続されている。駆動回路50は、回路基板25の上面に設けられた導電パターンによって、6つのFET3,4のゲートに電気的に接続されている。
【0049】
前述したように、コネクタ54には信号線のコネクタが嵌め込まれる。マイコン51には、信号線及び導電パターンを介して、オン信号及びオフ信号が入力される。また、導電パターンを介して、マイコン51から駆動回路50に制御信号が入力される。更に、駆動回路50は、導電パターンを介して、6つのFET3,4のゲートに電圧を印加し、固定電位を基準としたこれらのゲートの電圧を調整する。
【0050】
前述したように、マイコン51は、オン信号が入力された場合、6つのFET3,4のオンを指示する制御信号を駆動回路50に出力し、駆動回路50は6つのFET3,4をオンに切替える。マイコン51は、オフ信号が入力された場合、6つのFET3,4のオフを指示する制御信号を駆動回路50に出力し、駆動回路50は6つのFET3,4をオフに切替える。
図3及び図4に示すように、蓋体61は回路基板25の上面に対向し、6つのFET3,4、回路基板25及びマイコン51を覆っている。6つのFET3,4、3つの導電体20,21,22、回路基板25及びマイコン51は、放熱体23及び蓋体61間に配置されている。
【0051】
図6は、図5におけるB−B線の断面図である。放熱体23の第1載置部分23aの断面はL字状をなす。放熱体23の第1載置部分23aは、前後方向に延びる矩形状の平板と、平板の前側の縁部から下側に突出している矩形状の突出板とを有する。第1載置部分23aの平板の上面は回路基板25の第2載置部分25aの下面と対向している。放熱体23の第1延設部分23bは、矩形板状をなし、第1載置部分23aの突出板の下側の縁部分から前側に延設され、第1延設部分23bの先端面は枠体60の前側の一辺部の内面に当接している。
放熱体23は、例えば、アルミニウム製の金属板に折り曲げ加工を施すことによって作成される。
【0052】
前述したように、回路基板25では、第2延設部分25cは第2載置部分25aから前側に延設されている。回路基板25の第2延設部分25cの下面は、放熱体23の第1延設部分23bの上面と間隔を隔てて対向し、放熱体23の第1延設部分23bと、回路基板25の第2延設部分25cとの間には、空気層が存在する。放熱体23及び回路基板25に関して、第1延設部分23bの上面と、第2延設部分25cの下面との距離は、第1載置部分23aの上面と、第2載置部分25aの平板の下面との間の距離よりも長い。このため、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間の間隔は大きく、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間に存在する空気層の厚みは大きい。
【0053】
マイコン51は、前述したように回路基板25の第2延設部分25cの上面に配置されている。コネクタ54は、回路基板25の第2延設部分25cと、枠体60とによって支持されている。
【0054】
図7は、図6におけるC部分の拡大図である。前述したように、導電体20,21,22の下面は、接着剤として機能する絶縁部材24によって、放熱体23における第1載置部分23aの平板の上面と接着しており、絶縁部材24は層の形状をなしている。具体的には、放熱体23における第1載置部分23aの平板の上面に絶縁部材24が塗布され、絶縁部材24の上側に導電体20,21,22が配置される。この状態で、絶縁部材24を加熱する。これにより、絶縁部材24は硬化し、導電体20,21,22夫々は絶縁部材24によって放熱体23の上面に接着する。導電体20及び絶縁部材24は、放熱体23の第1載置部分23aと、回路基板25の第2載置部分25aとの間で挟まれている。導電体21及び絶縁部材24も第1載置部分23a及び第2載置部分25aとの間で挟まれ、導電体22及び絶縁部材24も第1載置部分23a及び第2載置部分25aとの間で挟まれている。
【0055】
絶縁部材24に電流が流れることはないため、導電体20,21,22から放熱体23に電流が流れることはない。絶縁部材24は、放熱性を有する。このため、導電体20,21,22夫々から絶縁部材24を介して放熱体23に熱が伝導する。絶縁部材24は、例えば、熱伝導性フィラを含むエポキシ樹脂製である。熱伝導性フィラとして、例えば、酸化アルミニウムが用いられる。
【0056】
図8は、図5におけるD−D線の断面図である。図8には、D−D線の断面が概略的に示されている。電気接続箱1は矩形板状の補強体26を更に備える。補強体26は放熱体23の第1延設部分23bと、回路基板25の第2延設部分25cとの間に配置され、補強体26の上面は、図6及び図8に示すように、回路基板25の第2延設部分25cにおける前側の縁部分の下面に接着している。このため、回路基板25の第2延設部分25cが補強体26によって補強されている。図6に示すように、マイコン51は回路基板25の第2延設部分25cを介して空気層と対向しており、コネクタ54は、回路基板25の第2延設部分25cと、補強体26とを介して空気層と対向している。補強体26は、導電体20,21,22及び放熱体23は離れされており、導電体20,21,22及び放熱体23に接触していない。補強体26は導電体20,21,22及び放熱体23に電気的に接続していない。
【0057】
以上のように構成された電気接続箱1において、放熱体23の第1載置部分23aと、回路基板の第2載置部分との間で導電体及び絶縁部材が挟まれており、第1載置部分23a及び第2載置部分25a間には空気層は存在しない。一方で、放熱体23の第1延設部分23bは、回路基板25の第2延設部分25cに間隔を隔てて対向し、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間に空気層が存在する。マイコン51は、回路基板25の第2延設部分25cの上面に載置され、回路基板25の第2延設部分25cを介して空気層と対向している。このため、6つのFET3,4から発生した熱は、導電体20,21,22中の1つ又は放熱体23を介して、マイコン51に伝導することは殆どない。結果、6つのFET3,4の温度が上昇した場合であっても、マイコン51の温度が上昇することは殆どない。
【0058】
マイコン51の耐熱性は弱いため、正常な動作が確保されるFET3,4の温度の上限値は、正常な動作が確保されるマイコン51の温度の上限値よりも高い。しかしながら、6つのFET3,4の温度が上昇した場合であっても、マイコン51の温度が上昇することは殆どないので、許容されるFET3,4の温度の上限値は、正常な動作が確保されるマイコン51の温度の上限値によって制限されず、高い。
また、放熱体23に第1延設部分23bが設けられているため、放熱体23において、外気に接触している表面積が大きい。このため、6つのFET3,4から発生した熱は効率的に外部に放出される。
【0059】
電気接続箱1では、正常な動作が確保される温度、即ち、適正温度の上限値が、FET3,4の適正温度の上限値よりも低い低温素子が、マイコン51だけではない可能性がある。低温素子として、制御IC(Integrated Circuit)又はアルミニウム電解コンデンサ等が挙げられる。低温素子がマイコン51だけではない場合、例えば、駆動回路50に低温素子が含まれる場合、マイコン51を除く他の低温素子も、回路基板25の第2延設部分25cの上面に載置されることが好ましい。
【0060】
更に、放熱体23の第1延設部分23bと、回路基板25の第2延設部分25cとの間の距離は、放熱体23の第1載置部分23aの平板と、回路基板25の第2載置部分25aとの間の距離よりも長いので、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間の間隔が大きい。このため、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間に存在する空気層の厚みが大きく、空気層の断熱効果が大きい。
【0061】
更に、6つのFET3,4は、枠体60及び蓋体61によって覆われている。このため、6つのFET3,4に接触している空気が電気接続箱1の外側に放出されにくい。従って、6つのFET3,4から発生した熱の大部分が導電体20,21,22中の1つと、放熱体23とを伝導する。このため、枠体60及び蓋体61が設けられている構成では、空気層がより効果的に作用する。
なお、6つのFET3,4、回路基板25、駆動回路50及びマイコン51は、放熱体23、枠体60及び蓋体61等によって液密に封止されている。
【0062】
(実施形態2)
図9は、実施形態2における電気接続箱1の平面図である。
以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通しているため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0063】
実施形態2における電気接続箱1では、実施形態1における電気接続箱1と比較して、補強体26及び枠体60の構成が異なる。図9は、図5に対応し、図9には、蓋体61が外された電気接続箱1が示されている。図9に示すように、矩形板状の補強体26は、回路基板25の第2延設部分25cから枠体60の左辺部の内面まで延びていると共に、第2延設部分25cから枠体60の右辺部の内面まで延びている。補強体26の左端面は枠体60の左辺部の内面に当接し、補強体26の右端面は枠体60の右辺部の内面に当接している。
【0064】
図10は、図9におけるE−E線の断面図である。図10図8に対応し、図10にはE−E線の断面が概略的に示されている。図10に示すように、枠体60の左辺部の内面から右側に矩形状の突出板60aが突出している。同様に、枠体60の右辺部の内面から左側に矩形状の突出板60bが突出している。突出板60a,60b夫々の板面は補強体26の板面に対向しており、突出板60a,60b夫々の上面は補強体26の下面と接触している。突出板60a,60bは、補強体26を支持している。このため、回路基板25の第2延設部分25cの強度はより強い。
実施形態2における電気接続箱1は、実施形態1における電気接続箱1が奏する効果を同様に奏する。
【0065】
なお、実施形態2において、補強体26を支持する構成は突出板60a,60bによって支持される構成に限定されず、枠体60が補強体26を支持していればよい。従って、例えば、枠体60の左辺部及び右辺部夫々の内面に挿通孔が設けられ、補強体26の左端部が枠体60の左辺部に設けられた挿通孔に挿通され、補強体26の右端部が枠体60の右辺部に設けられた挿通孔に挿通されてもよい。
【0066】
(実施形態3)
図11は、実施形態3における電気接続箱1の断面図である。
以下では、実施形態3について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通しているため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0067】
実施形態3における電気接続箱1では、実施形態1における電気接続箱1と比較して、放熱体23の形状が異なる。図11は、図6に対応し、図11には、蓋体61が外された電気接続箱1の断面が示されている。実施形態3における放熱体23は実施形態1と同様に前後方向に延びている。図11に示すように、放熱体23の第1載置部分23a及び第1延設部分23b夫々は実施形態1と同様に矩形状をなしている。
【0068】
放熱体23において、第1載置部分23aの上下方向の厚さは、第1延設部分23bの上下方向の厚さよりも太い。第1延設部分23bは、第1載置部分23aの前側の端面から前側に突出している。第1延設部分23bの上面と、第2延設部分25cの下面との距離は、実施形態1と同様に、第1載置部分23aの上面と、第2載置部分25aの平板の下面との間の距離よりも長い。また、実施形態1と同様に、放熱体23の第1延設部分23bは、回路基板25の第2延設部分25cから離れており、第1延設部分23b及び第2延設部分25c間に空気層が存在する。
【0069】
実施形態3における電気接続箱1は、実施形態1における電気接続箱1が奏する効果を同様に奏する。
なお、実施形態3において、補強体26は、実施形態2と同様に、枠体60によって支持されてもよい。
【0070】
なお、実施形態1〜3において、3つのFET3のソースが導電体20に接続され、6つのFET3,4のドレインが導電体21に接続され、3つのFET4のソースが導電体22に接続されてもよい。この場合であっても、6のFET3,4がオフである限り、6つのダイオード3b,4bを介して電流が流れることはない。
【0071】
また、FET3,4夫々の数は、3に限定されず、1、2又は4以上であってもよい。また、FET3の数はFET4の数と一致していなくてもよい。更に、FET3,4夫々のタイプはNチャネル型に限定されない。FET3,4夫々のタイプはPチャネル型であってもよい。ただし、FET3,4のタイプは一致している。
【0072】
また、FET3,4は半導体スイッチとして機能すればよいため、FET3,4の代わりに、バイポーラトランジスタ又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等を用いてもよい。半導体スイッチ内において、寄生ダイオードが形成されていない場合においては、半導体スイッチがオフであるとき、半導体スイッチを介して電流が流れることはない。このため、半導体スイッチ内において、寄生ダイオードが形成されていない場合、導電体21,22間に電気的に接続される半導体スイッチを設けなくてもよい。この場合、導電体21,22は、一体化され、1つの導電体として扱われる。更に、電流が導電体22,21,20の順に流れる可能性がない場合、電気接続箱1内にFET4を設ける必要はない。この場合も、導電体21,22は、一体化され、1つの導電体として扱われる。導電体21,22が1つの導電体として扱われた場合、導電体の数は2つである。
【0073】
導電体20,21,22に接続される回路部品は、半導体スイッチに限定されず、発熱する部品であればよい。更に、マイコン51は、制御信号を出力する制御素子として機能すればよい。このため、マイコン51の代わりに、制御信号を出力する素子を用いてもよい。また、導電体の数は、2又は3に限定されず、1又は4以上であってもよい。
【0074】
開示された実施形態1〜3はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0075】
1 電気接続箱(回路装置)
3,4 FET(回路部品、半導体スイッチ)
3a,4a FET本体
3b,4b ダイオード
6 収容体
20,21,22 導電体
20a,22a 貫通孔
23 放熱体
23a 第1載置部分
23b 第1延設部分
24 絶縁部材
25 回路基板
25a 第2載置部分
25b 開口
25c 第2延設部分
26 補強体
50 駆動回路
51 マイコン(制御素子)
52,53 スタッドボルト
54 コネクタ
60 枠体
60a,60b 突出板
61 蓋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11