特許第6741706号(P6741706)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6741706
(24)【登録日】2020年7月29日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】格子
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/07 20130101AFI20200806BHJP
   A61F 2/915 20130101ALI20200806BHJP
【FI】
   A61F2/07
   A61F2/915
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2018-38894(P2018-38894)
(22)【出願日】2018年3月5日
(62)【分割の表示】特願2014-542410(P2014-542410)の分割
【原出願日】2012年11月14日
(65)【公開番号】特開2018-134425(P2018-134425A)
(43)【公開日】2018年8月30日
【審査請求日】2018年4月3日
(31)【優先権主張番号】13/675,959
(32)【優先日】2012年11月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/598,828
(32)【優先日】2012年2月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/298,060
(32)【優先日】2011年11月16日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ アール.アームストロング
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ビー.ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】マーク ワイ.ハンセン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ディー.モンゴメリ
(72)【発明者】
【氏名】ウェンディ ジェイ.テリー
【審査官】 白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−158968(JP,A)
【文献】 特表2005−503881(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0005854(US,A1)
【文献】 米国特許第05843158(US,A)
【文献】 特表2005−530549(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/02−2/97
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフト部品で形成され、且つ複数の開口を含む格子構造によって拘束される中間区間;
近位端; および
遠位端;
を含む内部プロテーゼであって、
該近位および遠位端のそれぞれが該中間区間と関連して広がり、該中間区間より大きな直径を有し、該中間区間は径方向の力に対して配備されたときの直径から延伸するように構成され、該近位および遠位端が膨張とクリープに抵抗し、該径方向の力がなければ該配備されたときの直径のままであり、該径方向の力がかかった後は延伸した径のままである、内部プロテーゼ。
【請求項2】
該格子構造がスロープ状および階段状の少なくとも1つで延伸するように構成される、請求項1に記載の内部プロテーゼ。
【請求項3】
該格子の該複数の開口が約10μmから約40μmの間のサイズを有する請求項2に記載の内部プロテーゼ。
【請求項4】
ステント構造をさらに含み、該ステント構造は該近位端、該遠位端、および該中間区間とともに配置され、且つ自己延伸する、請求項1に記載の内部プロテーゼ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
本出願は、2012年2月14日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第61/598,828号の優先権を主張するものであり、2011年11月16日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第13/298,060号の部分継続出願となっている。なお後者は、35 U.S.C.第119条(e)のもとで2011年1月14日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第61/433,069号と2011年8月12日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第61/523,115号の優先権を主張している。なおここに記載したすべての出願の内容の全体が、この明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、全体として、生体内の管腔、通路、開口部のいずれかを支持または維持または修復するための医用インプラントと、その医用インプラントの利用法に関する。本発明は特に、体内の管腔内に挿入する設計の医用装置に関する。
【背景技術】
【0003】
医用ステントが一般に知られている。医用ステントの1つの利用法は、例えばアテロームと呼ばれる病変の結果、またはがん性腫瘍の発生によって直径が狭くなった身体の管腔(例えば血管)を広げることである。アテロームは動脈内の病変を意味し、その中には、血管を通過する血流を詰まらせる可能性のあるプラークの蓄積が含まれる。時間が経過するとプラークはサイズと厚さが大きくなって最終的に臨床的に重大な動脈狭窄、それどころか完全な閉塞につながる可能性がある。医用ステントは、直径が小さくなった身体の管腔を広げるとき、身体のその管腔内でチューブ状支持構造を提供する。ステントは、カバーと組み合わせて動脈瘤の血管内修復に用いることもできる。動脈瘤とは、身体の管腔の一部の異常な拡張または膨張であり、身体のその管腔の壁の弱さと関係している可能性がある。さまざまな設計のステントが知られている。ステントは、典型的にはチューブ状であり、相対的に小さな直径をより大きな直径まで拡張させること、または自己拡張することができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明のプロテーゼは身体のさまざまな血管または開口部に埋め込むのに適しており、身体のその血管または開口部のサイズ(長さまたは直径)に合わせて調節することが可能である。さらに、本発明のプロテーゼは、膨張やクリープに抵抗する血管内プロテーゼであり、スロープ状または階段状の膨張力の作用下で径方向または長手方向に延伸する構成にできる。このプロテーゼは、1つ以上のステント、または1つ以上のグラフト、またはステントとグラフトの組み合わせとともに提供されるか、それらなしで提供される。
【0005】
一実施態様では、プロテーゼは、複数の開口部を規定する格子とともに提供される。格子は膨張とクリープに抵抗し、スロープ状または階段状の膨張力の作用下で径方向または長手方向に延伸する構成にできる。格子は、少なくとも2つの外周区間を備えている。外周区間は、プロテーゼの長軸に対して約45°と約90°の間の角度をなしている。プロテーゼと格子は、コンパクトな状態でないときには径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになる。そのときプロテーゼの完全に延伸した状態が格子によって拘束される。格子の少なくとも1つの外周区間は、さらなる延伸に抵抗する。格子に膨張力が加えられると、プロテーゼと格子を調節してより拡張された第2の直径サイズにすることができ、そのときさらなる延伸に抵抗する外周区間は塑性変形する(すなわち伸びてもほとんど復元しないか、まったく復元しない)か破断する。外周区間が塑性変形する場合には、格子は階段式に延伸する。プロテーゼが径方向に延伸して拡張された第2の直径サイズになると、格子の少なくとも1つの外周区間がさらなる延伸に抵抗する。一実施態様は、少なくとも2つの連続した長手方向区間と、少なくとも2つの連続した外周区間を備えており、その長手方向区間と外周区間が複数の開口部を規定している。このような一実施態様では、長手方向区間は、プロテーゼの長軸に実質的に平行である。
【0006】
別の一実施態様では、プロテーゼは、スロープ状または階段状の膨張力の作用下で長手方向に延伸する構成にできる格子を備えており、その膨張力を受けて長手方向の区間は可塑変形するか破断する。別の一実施態様では、そのプロテーゼは、径方向と長手方向に延伸する構成にできる格子を備えている。
【0007】
別の一実施態様では、プロテーゼは、複数の開口部を規定する多層格子を備えている。格子は膨張とクリープに抵抗し、スロープ状または階段状の膨張力の作用下で径方向に延伸する構成にすることができる。格子は、プロテーゼが径方向に拘束されていないときに第1の拡張された直径を持つチューブ状ユニット構造を形成する。格子内の少なくとも1つの層は、プロテーゼが径方向に拘束されていないときに負荷を受けている。このような層は、プロテーゼがさらに径方向に延伸することに抵抗する。格子に膨張力が加えられると、プロテーゼを調節して第1の直径よりも大きい拡張された第2の直径にすることができる。所定の圧力において、膨張力により、プロテーゼがさらに径方向に延伸するのに抵抗する格子のその層が破断するか可塑変形する。その層が可塑変形する場合には、格子はスロープ状に延伸する。その層が破断する場合には、格子は階段状に延伸する。すると格子は径方向に延伸して拡張された第2の直径になる。格子内の少なくとも1つの層は、拡張された第2の直径で負荷を受けている。このような層は、プロテーゼがさらに径方向に延伸するのに抵抗する。格子内にあって拡張されたさまざまな直径を有する層の数は特に限定されない。すべての層が同じ拡張された直径を有する場合には、所定の圧力の膨張力を利用した延伸によって個々の層またはいくつかの層を同時に破断または可塑変形させ続けることができ、その結果としてすべての層が破断するか可塑変形し、留置プロテーゼは、拘束されていない完全な直径を実現することが可能になる。あるいはプロテーゼは、内蔵された“ハード-ストップ”に到達し、その地点に来ると格子はそれ以上延伸できなくなる。
【0008】
別の一実施態様では、プロテーゼは、階段状またはスロープ状に長手方向に延伸するが膨張とクリープに抵抗する構成にできる多層格子を備えている。別の一実施態様では、プロテーゼは、径方向および/または長手方向に延伸する構成にできる多層格子を備えている。別の一実施態様では、プロテーゼは、一部が階段状に、一部がスロープ状に径方向および/または長手方向に延伸する構成にできる多層格子を備えている。その場合、例えば1つの層の区間は破断し、別の層の区間は可塑変形する。
【0009】
別の一実施態様では、プロテーゼは、一端または両端にステント・フレームを持つか持たない格子を有する補助プロテーゼである。ステント・フレームは、バルーンによって延伸可能であってもよいし、自己延伸式でもよい。格子は複数の開口部を規定し、少なくとも2つの連続的な長手方向区間と、少なくとも2つの連続的な外周区間を有する。格子は、径方向および/または長手方向に階段状またはスロープ状に延伸する構成にすることができる。補助プロテーゼは、主要プロテーゼを配備する前に所定の管腔の中に配備することができ、主要プロテーゼはその中に配備することができる。補助プロテーゼの機能は、主要プロテーゼを小さなサイズに拘束しつつ、それでも必要に応じて直径を調節できるようにするというものである。
【0010】
別の一実施態様では、プロテーゼは薬溶離格子を有する。格子は、2つの非浸透層の間に配置された治療剤を有する少なくとも1つの層を備えている。治療剤は、格子内で2つの非浸透層の間に封止される。格子は複数の開口部も規定しており、治療剤は、格子内で格子の開口部の内壁の位置に封止される。プロテーゼが膨張力を感知すると、非浸透層は例えば径方向に延伸して拡張された直径サイズになる一方で、開口部の内壁が崩れたり、破断したり、割れたり、裂けたり、破れたりすることで、治療剤の放出が可能になる。
【0011】
別の一実施態様では、脈動式に追従する構成にされたプロテーゼが提供される。プロテーゼはステント(すなわち自己延伸ステント)を備えていて、広がった遠位端および/または近位端を持つことができるため、ステントの端部における直径は、ステントの中央部での直径よりも大きくなる。プロテーゼはさらに、複数の開口部を有する格子を備えている。プロテーゼのこれら2つの部品は、力学的特性が大きく異なっている。格子は弾性または可撓性を大きくできるのと比べ、ステントは一般に非常に堅い。したがってこの組み合わせにより、天然の管(それは血管などであり、その中には例えば病気の血管が含まれる)の生理学的圧力の範囲内で弾性応答が生じる。一実施態様では、この組み合わせにより、天然の管の生理学的圧力の範囲内で非線形弾性応答が生じる。宿主の血管が脈動式に伸縮するというこの性質は、プロテーゼが優れた力学的コンプライアンスを持つことを要求する。すなわちプロテーゼ装置が天然の管の力学とタイミングをうまく真似て、血圧の変化に合わせて膨張と復元を繰り返すことが要求される。ステントの外面にある弾性格子カバーがステントに弾性拘束力(すなわち内向きの力)を提供する一方で、ステントは、延伸力(すなわち外向きの力)を提供することができる。これは、格子カバーがステントの管腔スペースに入るのを回避するのに有利であることに加え、脈動式の追従を提供することができる。
【0012】
別の一実施態様では、格子は、複数の開口部と管腔(内側)と外面(外側)を有する一般にチューブ状の部材を備えている。開口部は、それぞれ、サイズを約2.0mm未満、または1.0mm未満、それどころか0.5mm未満にすることができる。一般にチューブ状の部材は、延伸フルオロポリマー膜と好ましくはエラストマーを有する複合材料を含んでいる。フルオロポリマーとして延伸ポリテトラフルオロエチレンが可能である。いくつかの実施態様では、延伸フルオロポリマー膜は波状フィブリルを含んでいる。少なくとも1つの実施態様では、延伸フルオロポリマー膜は複数の波状フィブリルを含んでいる。
【0013】
血管内プロテーゼの一実施態様は、少なくとも2つの外周区間を有する一般にチューブ状の格子を備えることができ、それら外周区間は、その一般にチューブ状の格子の長軸に対して約45°〜約90°の角度をなしている。一般にチューブ状の格子は、径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになることができ、そのとき格子の少なくとも1つの外周区間はさらなる延伸に抵抗し、そこで膨張力が加えられると、一般にチューブ状の格子を調節してより拡張された第2の直径サイズにすることができ、そのときさらなる膨張に抵抗する外周区間は、塑性変形するか破断する。格子はさらに、一般にチューブ状の格子の長軸に実質的に平行な少なくとも2つの長手方向区間を備えることができ、それら少なくとも2つの長手方向区間と少なくとも2つの外周区間が複数の開口部を規定する。
【0014】
血管内プロテーゼの別の一実施態様は、複数の開口部を規定する格子を備えていて、その格子は、(ii)プロテーゼの長軸に対して約45°〜約90°の角度をなす少なくとも2つの外周区間を持ち、プロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、少なくとも1つの外周区間は長さが余っており、格子の少なくとも1つの外周区間はさらなる延伸に抵抗する。
【0015】
血管内プロテーゼの一実施態様は、膨張とクリープに抵抗する多層格子を備えることができる。格子の各層は複数の開口部を規定していて、プロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、格子の少なくとも1つの層はさらなる延伸に抵抗し、そこで膨張力が加えられると、プロテーゼを調節してより拡張された第2の直径サイズにすることができて、さらなる延伸に抵抗する前記の層は危殆化する。
【0016】
血管内プロテーゼの別の一実施態様は、複数の開口部を規定していて一般にチューブ上の形態を持つ格子を備えている。格子は、(i)格子の長軸に実質的に平行な少なくとも2つの長手方向区間と、(ii)長軸に対してある角度をなす少なくとも2つの外周区間を備えていて、少なくとも1つの外周区間または長手方向区間は、格子が径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、または格子が長手方向に延伸して拡張された第1の直線サイズになるとき、格子の少なくとも1つの外周区間または長手方向区間がさらなる延伸に抵抗する。
【0017】
治療用格子リザーバを有する血管内プロテーゼの一実施態様は、治療剤が浸透しない少なくとも2つの層を有する格子と、その2つの層の間に配置されていて1種類以上の治療剤を含むリザーバ層を備えている。格子は、内壁を有する複数の開口部を規定しており、治療剤は、リザーバ層内で開口部の内壁の位置に封止される。加えられた膨張力によってプロテーゼが調節されて拡張された直径サイズになるとき、開口部の内壁は膨張に抵抗して、治療剤を放出することが可能になる。
【0018】
脈動式に追従する血管内プロテーゼの一実施態様は、1つ以上の端部を有するステントと、そのステントを覆う複数の開口部を規定する格子を備えている。ステントと格子の組み合わせが、病気の血管の生理学的圧力の範囲内で弾性応答を生み出す。
【0019】
多層格子式血管内プロテーゼの一実施態様は、生理学的圧力に抵抗する多層格子を備えている。格子の各層は複数の開口部を規定していて、プロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、格子の少なくとも1つの層はさらなる延伸に抵抗し、そこで膨張力が加えられるとプロテーゼが調節されてより拡張された第2の直径サイズになることができて、さらなる延伸に抵抗する前記の層は危殆化する。
【0020】
格子の一実施態様は、内部にある複数の開口部と、管腔面と、外面とを有する一般にチューブ状の部材を備えている。この部材は、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料を備えていて、そのフルオロポリマー膜は、波状フィブリルを含んでいる。
【0021】
この明細書に記載した装置はさまざまな用途を有する。用途の一例は、血管の狭窄を治療する方法である。例えば装置は、輪郭が小さくされた挿入状態と、挿入輪郭よりも大きな輪郭の配備状態とを持つ格子を有するステントである。このステントは、患者の血管内に挿入される。その後ステントは血管内に位置決めされて配備される。
【0022】
プロテーゼのこれらの例とその利用法には多数のバリエーションと改変例が考えられる。本発明の別の特徴と利点は、説明の中に現われるか、本発明を実施することによって学習できる。本発明のこれらの特徴と他の利点は、明細書および請求項と添付の図面の中で特に指摘した構造によって実現される。
【0023】
上記の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方とも例示と説明のためのものであり、請求項の本発明のさらに詳しい説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
添付の図面は、本発明をよりよく理解するために含まれているのであり、この明細書に含まれていてその一部を構成するとともに、本発明の実施態様を示しており、説明と合わさって本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0025】
図1A】正方形の格子カバーを備えるステントの平面図である。
図1B図1Aに示したステントを近くから見た図である。
図1C】菱形の格子カバーを備えるステントの平面図である。
図2A】正方形の格子カバーを備えるステントの全体図である。
図2B】正方形の格子を備えるステントの一端を近くから見た図である。
図2C】菱形の格子を備えるステントの一端を近くから見た図である。
図3A】格子の開口部を通じてマイクロ-カテーテルを前進させる前の格子の一部を近くから見た図である。
図3B】格子の開口部を通じてマイクロ-カテーテルを前進させているときの格子の一部を近くから見た図である。
図3C】格子の開口部を通じてマイクロ-カテーテルを前進させた後の格子の一部を近くから見た図である。
図4A】格子の一部を近くから見た図である。
図4B】格子の一部を近くから見た図である。
図4C図4Aの格子に適用した図4Bの格子の一部を近くから見た図である。
図4D図4Cの格子の開口部の一部を近くから見た図である。
図5A-5C】径方向に延伸させている間に長さが変化する外周区間を有する格子の一部を近くから見た図である。
図6A-6C】長手方向に延伸させている間に長さが変化する長手方向区間を有する格子の一部を近くから見た図である。
図7A-7C】多層格子内の各層の一部を近くから見た図である。
図7D】多層格子の一部を近くから見た図である。
図8A】スロープ状に延伸する構成の格子の直径を膨張圧力の関数としてプロットしたグラフである。
図8B】階段状に延伸する構成の格子の直径を膨張圧力の関数としてプロットしたグラフである。
図9A】薬溶離格子の一部を近くから見た図である。
図9B】径方向/長手方向に延伸している間の薬溶離格子の一部を近くから見た図である。
図10】薬溶離格子を作製して配備するステップを示している。
図11A】補助格子である。
図11B-11D】補助格子を配備するステップを示している。
図12】脈動に追従するプロテーゼを作製して配備する操作を示している。
図13】格子構造によって拘束された中央区間を有するプロテーゼである。
図14】理想的な波状フィブリルの一例の概略図である。
図15】コポリマーを除去した弾性複合材料の表面の走査電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
特に断わらない限り、この明細書で用いるあらゆる科学技術用語は、本発明が属する分野の当業者が一般に理解しているのと同じ意味である。図面では、線、層、領域の厚さは、見やすくするため強調している可能性がある。全図面で同じ数字が見られる場合には、同じ要素を表わす。
【0027】
プロテーゼは、体内に挿入した後にその体内(例えば頸動脈)に配備することのできる装置である。プロテーゼは、支柱のフレームまたは相対的に堅固な区間を有するステントを備えている。あるいはプロテーゼは、例えば複数の外周環状足場要素によって支持された可撓性のある円筒形チューブを有するグラフトを備えている。さらに別の代替例では、プロテーゼはステントとグラフトを備えていて、ステント-グラフトを形成する。このような装置の例は、Martinらのアメリカ合衆国特許第6,361,637号と、Cullyらのアメリカ合衆国特許出願公開第2007/0198077号に記載されている(これらの全開示内容は、参考としてこの明細書に組み込まれている)。最も一般的なのは、プロテーゼが、宿主の血管の管腔を構造的に支持するのを助けたり、血管、通路、開口部が通じている状態を維持したり、内膜弁または解離部を有する血管を修復したり、宿主の血管管腔のある区間(例えば動脈瘤)を隔離したりすることである。別の一実施態様では、プロテーゼは血管グラフト(例えばGORE-TEX(登録商標)血管グラフト)であり、特に血液透析の間に繰り返して血液にアクセスするための管を作り出すのに使用されるか、血管間の管として使用される。本発明の一実施態様によれば、上記のプロテーゼのどれも、特定の解剖学的構造にフィットするようカスタム化すること(その中には長さと内径の調節が含まれる)ができる。別の一実施態様では、プロテーゼをその長さの全体または一部に沿ってテーパー状にすることで、内径を長さに沿って変化させることもできる。
【0028】
ステント、グラフト、ステント-グラフトにカバーを取り付けることができる。あるいはカバーは独立に使用することができる。ステント、グラフト、ステント-グラフトにカバーを組み合わせて用いると、例えば血流の中に塞栓が入るリスクを最小にすること、または少なくとも減らすこと、および/または組織がステントによって規定される管腔の中に侵入するのに抵抗すること、および/または血管の弱い部分に及ぼされる圧力を低下させて血管が破断するリスクを減らすこと、および/または少なくとも2つの血管に取り付けるための管を作ることに役立つ。カバーは、拡大しないと肉眼では見えない穴のない連続した材料で製造することができる。
【0029】
さまざまなカバーは、独立に取り付けること、またはステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの内面と外面の一方または両方に取り付けることができる。一実施態様のプロテーゼは、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの管腔面(内面)または外面に取り付けたカバーを備えることができる。カバー付きプロテーゼは、細胞、動脈瘤、血管壁の欠陥などを隔離するのに使用できる。適切なカバー材料として、生体吸収性ポリマー(例えばポリ酢酸、ポリ(炭酸トリメチレン)、PGA/TMC)、フルオロポリマー(例えばフッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸フルオロポリマー(例えば延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)))、フルオロエラストマー(例えばTFE/PMVEコポリマー)、ポリエステル(例えばポリテレフタル酸エチレン(PET))、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、金属メッシュ(例えば織るかカットしたニチノール製シート)、シリコーンなどが挙げられる。
【0030】
カバー材料は、複数の開口部を有する格子を形成することができる。一実施態様では、複数の開口部を有するカバー格子材料は、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの1つ以上の面に取り付けられる。そのような一実施態様では、カバー格子材料は、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの1つ以上の面の一部を覆うことができる。
【0031】
格子カバーにはさまざまな用途が可能である。格子カバーは、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの1つの面または複数の面に取り付けることができる。例えば格子で覆われたステントは、プラークの安定化と足場を提供することができると同時に、開口部が適切なサイズである場合には血液がステントの内側の管腔から灌流することを可能にする。これは、例えば側方に分岐した血管に灌流させる上で有利である可能性がある。あるいは(例えば脳動脈瘤を治療するため)格子に比較的小さな開口部(例えば約40μmまたは50μm)を設けて圧力を血管の弱い部分から解放することができる。格子の比較的小さな開口部は、(例えばステントをがん組織の近くに配置するときに)患者からの組織がステントの内側の管腔に侵入するのを阻止する一方で、側方に分岐した灌流にも役立つ可能性がある。
【0032】
図1A図1Bは、2種類のカバーを示している。これらのカバーは格子200と呼ぶことができ、ステント100と呼ぶことのできる構造に取り付けられる。これら格子はユニット構造である。一連の互いに接続された連続区間が、格子内に1つ以上のパターンの開口部を規定している。格子の区間の幅は、約0.02mm〜約0.2mm、または約0.02mm〜約0.1mm、または約0.05mmである。格子の区間の厚さは、約0.02mm〜約0.2mm、または約0.02mm〜約0.1mm、または約0.05mmである。格子の開口部のサイズは、最大内接円の直径であり、約40μm〜約1mm、または約50μm〜約800μm、または約100μm〜約750μm、または約200μm〜約500μmである。格子の開口部のサイズは、レーザーの最小断面幅のサイズにすることができる。動脈瘤隔離などの用途に用いるための格子の開口部は、約10μm〜約40μm、または約12μm〜約30μm、または約15μm〜約20μmである。
【0033】
格子の開口部は、規則的な、または不規則なさまざまなパターンで配置して、直径方向に安定な機能が提供されるようにできる。開口部はさまざまな形にすることができ、例えば三角形、正方形、菱形、平行四辺形、六角形、円や、他の任意の幾何学的形状や、これらの形の組み合わせが可能である。図1A図1Cは、それぞれ正方形と菱形の開口部を示している。
【0034】
図1A図1Bの正方形をした格子は、プロテーゼの長軸に実質的に平行な方向に延びる一連の連続した長手方向区間(204)と、プロテーゼの長軸をほぼ横断する角度方向に延びる一連の連続した外周区間(201)を備えている。図1Bでは、正方形の開口部は、同じか実質的に同じ4つの辺を持ち、その内角はすべて、直角(90°)であるかほぼ直角である。
【0035】
図1Bの正方形をした格子の構成だと、挿入状態すなわち拘束された状態(プロテーゼ(例えばステント)が、小さくされた輪郭を有するとき)と、配備状態(プロテーゼ(例えばステント)が、挿入時の輪郭よりも大きな拡張された輪郭を有するとき)において、長さが実質的に一定の長手方向区間を提供することができる。格子の長手方向区間は、例えば配備状態にあるときの格子の長手方向区間の全長と比較すると、挿入状態では±5%の長さ、または±4%の長さ、または±2%の長さを持つことができる。
【0036】
あるいは格子カバーは、平行四辺形の開口部を持つことができる。連続的な長手方向区間は、プロテーゼ(例えばステント)の長軸に実質的に平行な方向に延びている。連続的な外周区間は、長軸に対して0°よりも大きく、かつ90°よりも小さい角度をなして延びている。例えば外周区間は、長軸に対して約45°の角度にすることができる。一実施態様では、平行四辺形の格子は、ステントに対し、1つ以上の長手方向区間が閉鎖セル・コネクタの長さに沿って延びるように配置することができる。
【0037】
さらに、格子カバーは、図1Cに示してあるように菱形の開口部を持つことができる。2セットの連続した外周区間が、プロテーゼの長軸に対して異なる角度で延びている。例えば第1のセットの外周区間は長軸に対して約45°の角度をなしているのに対し、第2のセットの外周区間は長軸に対して約-45°〜約-90°の角度をなしている。図1Cに示した格子には、長手方向区間は存在しない。
【0038】
追加の格子区間を用いて格子の開口部をさらに別の形、例えば三角形や台形にすることができる。例えば格子は、2セットの外周区間と、長手方向区間を備えることができる。1つのセットの外周区間は長軸に対して約45°〜約90°の角度にし、第2のセットの外周区間は長軸に対して約-45°〜約-90°の角度にすることができる。
【0039】
格子がステントのカバーとして提供される場合、長手方向区間および/または外周区間は、ステントの1つ以上の支柱に沿って延びる配置にすることができる。例えば図2Bでは、正方形開口部の長手方向区間は、外周部材の閉鎖セル・コネクタのうちの1つに沿って延びるとともに、長手方向でその閉鎖セル・コネクタと揃っている。格子カバーの長手方向区間の数は、各外周部材に含まれる閉鎖セル・コネクタの数と同じかそれよりも多くすることができる。長手方向部材の1つ、またはいくつか、またはすべてを閉鎖セル・コネクタと接合することができる。同様に、格子の別の形の開口部は、1つ以上の辺がステント内で1つ以上のコネクタの支柱の長さに沿って延びるように揃えることができる。
【0040】
ステントと格子カバーの間の付着部の数は、さまざまな因子(例えばステント開口部のサイズ、格子開口部のサイズ、ステントに対する格子の向き)に合わせて変えることができる。図2B図2Cでは、ステントの閉鎖セルは、長軸に沿った方向でより大きなサイズに、長軸を横断する方向でより小さなサイズにされている。図2Bでは、正方形の格子カバーは、閉鎖セルの大きいほうのサイズに沿っては格子開口部の数がより少なくなるように、閉鎖セルの小さいほうのサイズに沿っては格子開口部が同数かより少なくなるような向きにされている。図2Cでは、菱形の格子カバーは、閉鎖セルの小さいほうのサイズに沿った格子開口部の数が図2Bよりも多くなる向きにされている。
【0041】
実質的に一様な格子開口部のパターンを図1A図1Cに示してある。これらの格子では、開口部のサイズと形は全体を通じて実質的に同じである。しかし格子開口部のパターンは不規則にすることもできる。格子開口部を格子の一部に設け、残りの部分には設けないようにすることができる。例えば格子の第1のアーチには格子の全長に沿って開口部があるのに対し、第1のアーチとは反対側の第2のアーチには開口部が実質的に存在しない。あるいは格子開口部を長軸に沿って螺旋状に設けることができる。さらに別の格子は、開口部が設けられた灌流領域と、開口部がない除外領域を備えることができるため、血管内で灌流領域の向きを決めることを可能にする構成になっている。
【0042】
あるいは格子開口部は、いくつかのパターンを持つことができる。サイズと形が似た開口部を少なくとも2セットの開口部にグループ化し、各セットが所定のサイズと形を持つようにすること、またはサイズと形が似た開口部を格子全体に一様に分布させることができる。例えば外周部材に対応する格子開口部は図1Aに示した正方形にする一方で、螺旋要素に対応する格子開口部は図1Cに示した菱形にすることができる。
【0043】
あるいは格子は、格子の長さに沿って分布した3セットの開口部を持つことができ、そのとき1つのセットは近位端に、1つのセットは遠位端に、1つのセットはその両者の間に位置する。例えば近位セットの開口部は菱形開口部を持つことができ、最大内接円によって測定したときの直径の公称値は約300μmである。例えば遠位セットの開口部も菱形開口部を持つことができるが、最大内接円によって測定したときの直径の公称値は約500μmである。それに対して近位セットと遠位セットの間にある中央セットの開口部は正方形の開口部を持つことができ、最大内接円によって測定したときの直径の公称値は約100μmである。他の順列、セット、グループ化も考えられる。例えば正方形または菱形の格子開口部に加え、側方に分岐した灌流を可能にする1つ以上の大きな楕円形開口部を設けることができる。
【0044】
格子は、例えば適切な1種類のカバー材料、または適切なカバー材料の組み合わせから製造した6層の二軸配向フィルムを長手方向に巻いて作ったチューブからレーザー切断(例えばCO2レーザー)によって製造し、不織ユニット構造にすることができる。このような格子は、厚さの公称値が約10μm〜約250μm、または約20μm〜約60μm、または約35μm〜約50μmにすることができよう。別のフィルムを二軸配向フィルムとともに用いて、または別のフィルムを二軸配向フィルムの代わりに用いて格子を形成することができる。例えば一軸配向フィルムまたは多軸配向フィルムを使用できる。これらのフィルムは、上記のように長手方向に巻くこと、または別の構成で巻くことができる。例えばフィルムを螺旋状に巻いてチューブ構造を形成することができる。格子を作る別の方法として、Armstrongらのアメリカ合衆国出願公開第2008/0119943号、またはBacinoらのアメリカ合衆国特許第7,306,729号(その全開示内容が参考としてこの明細書に組み込まれている)に記載されている手続きに従う方法も考えられる。あるいは格子は、編んだり、織ったり、鉤針編みをしたりといった技術によって繊維から形成することもできる。
【0045】
格子のあるステントと格子のないステントの追従性は、公知のさまざまな試験法に従って測定できる。例えばISO 25539-2(2008年)には、医用装置が血管壁に追従する能力を評価するための1つのプロトコルが記載されており、そのISO 25539-2(2008年)が、この明細書に組み込まれてその一部を構成している。最も一般的には、その試験法により、ステントが屈曲することなく耐えられる湾曲の最長半径を測定する。追従性がより大きいステントは、より小さい半径の湾曲で屈曲せずに曲がることのできる能力がより大きく、追従性がより小さいステントは、屈曲せずにそのような曲げに追従する能力がより小さい。
【0046】
格子のあるステントと格子のないステントの可撓性は、配備されたステントに対する3点曲げ試験によって評価することができる。このような試験のための1つの方法はASTM F2606-08に記載されており、その全開示内容が参考としてこの明細書に組み込まれている。最も一般的には、ステントを特定の3点曲げ固定具の中に配置した後、ステントを曲げるのに必要な力の大きさを測定する。得られる負荷-偏位曲線を用いてステントの可撓性を評価することができる。可撓性がより大きいステントは、より小さな力で曲がる能力がより大きく、可撓性がより小さいステントは、より小さな力で曲がる能力がより小さい。
【0047】
ステントおよび/またはステント-グラフトおよび/または血管グラフトは、格子と同じサイズまたは異なるサイズにすることができる。例えば図1A図1C図2A図2Bに示したステントを覆う格子は、ステントを強く拘束してはいない。例えばステントは外径が約8mmであり、格子は内径が約8mmである。
【0048】
あるいは格子は、その幾何学的形状と選択した材料によっては、ステント(例えば自己延伸ステント)が完全に延伸することに抵抗できる。これは、ステントのサイズを格子カバーよりも大きくすることによって実現できる。ステントは、格子カバーよりも約10%〜約100%大きな、または約20%〜約70%大きな、または約30%〜約50%大きな外径を持つことができる。例えば自己延伸ステントは約10mmの外径を持つことができ、格子は約8mmの内径を持つことができる。ステントを格子よりも大きなサイズにすること(この実施例では約20%まで)の効果は、配備されたステントをつぶそうとする力に抵抗する最終的な自己延伸装置を得るためである。配備されたステントの直径を小さくするのに必要な力は、大きいサイズの自己延伸ステントを用いるときのほうが、大きくないサイズの同じステントを用いる場合よりも大きい。
【0049】
ステントを格子よりも大きなサイズにすることに加え、引き伸ばした後の復元が可能な急速に復元する膨張性材料で格子を製造することができる。格子のための急速に復元する膨張性材料は、公知のさまざまな技術、例えばHouseらのアメリカ合衆国第4,877,661号と第5,026,513号に記載されている手続き(その全開示内容が参考としてこの明細書に組み込まれている)に従って製造することができる。急速に復元する膨張性材料で作られた格子は、約5.5%超、または約15%超、または約30%超の急速な復元率を持つことができる。例えばステントは約8mmの外径を持つサイズにでき、急速に復元する膨張可能な格子は、約6mmの内径を持つサイズにできる。上記の実施態様ではステントと格子を説明したが、他のプロテーゼを格子(例えばステント-グラフトや血管グラフトなどだが、これらに限定されない)と組み合わせて使用することができる。
【0050】
格子は、膨張とクリープに抵抗し、スロープ式または階段式に延伸する構成の、長さが変化する長手方向格子区間および/または外周格子区間を備えることができる。この明細書では、“膨張”と“クリープ”という用語は、プロテーゼに対する生理学的応力またはステントによって誘導される応力に応答してそのプロテーゼが時間に依存して恒常的に径方向または長手方向に延伸することを意味する。格子内の区間は、所定の直径サイズと加えられる圧力の値に応じて塑性変形するか破断する構成にすることができる。図5Aに示した格子カバー200は拘束されておらず、径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズd1になる。格子200の外周区間201は負荷を受けていてさらなる延伸に抵抗するのに対し、外周区間202と203は張力を受けていない。外周区間202は長さが余る(1つのこぶで示す)ようにされているため、外周区間202は延伸して拡張された第2の直径サイズd2になることができる。外周区間203も長さが余る(2つのこぶで示す)ようにされているため、外周区間203は延伸して拡張された第2の直径サイズd3になることができる。膨張力が格子200に加えられるとき、格子200を調節して図5Bに示したより拡張された第2の直径サイズd2にすることができる。膨張力が所定の圧力に達すると、外周区間201は破断する。あるいは外周区間201は、破断する代わりに塑性変形することもできる。バルーン・カテーテルを用いて膨張力を及ぼすことができる。格子200が径方向に延伸して拡張された第2の直径サイズd2になると、外周区間202はさらなる延伸に抵抗するのに対し、外周区間203はまだ弛緩している。膨張力が格子200に加えられるとき、格子200を調節して図5Cに示したより拡張された第3の直径サイズd3にすることができる。膨張力が所定の圧力に達すると、外周区間202は破断し、外周区間203は負荷を受ける。あるいは外周区間201は、破断する代わりに可塑変形することができる。長さが変化する3つの区間しか図5A図5Cには示していないが、数は2〜1000の範囲が可能である。区間の幅も、圧力を区間を塑性変形させる値と区間を破断させる値のどちらにすることを望むかに応じて変えることができる。
【0051】
図8A図8Bは、格子の延伸中に加えられる圧力と格子の直径の関係を示している。区間が塑性変形する場合には、図8Aに示してあるように、格子はスロープ状に延伸する。例えば格子は直径を8mmにすることができ、圧力が約6気圧に達するまでその直径を保持する。6気圧を超えると、格子は塑性変形を始める。圧力を継続して加えると、格子が破断するまで直径が連続的に増加する。すなわち図8Aに示してあるように、格子は、その格子に組み込まれた例えば直径12mmの“ハード-ストップ”に到達する。区間が破断する場合には、図8Bに示してあるように、格子は階段式に延伸するため、離散的な直径ステップが可能になる。例えば格子は8mmの直径を持つことができ、圧力が約6気圧に達するまでそのような直径を保持する。6気圧を超えると、さらなる延伸に抵抗するいくつかの区間が破断し、格子はただちに延伸して直径が約10mmになる。今度も格子は、圧力が約8気圧に達するまでそのような直径を保持する。8気圧を超えると、さらなる延伸に抵抗するいくつかの区間が破断し、格子はただちに延伸して直径が約12mmになる。
【0052】
プロテーゼ全体を延伸させることに加え、一部だけを径方向または長手方向に延伸させることができる。すると埋め込み時の精度を高くすることができる。プロテーゼの任意の部分を延伸させて任意の形(例えばイヌの骨の形、砂時計の形、テーパー形)にすることができる。例えばプロテーゼの近位端と遠位端を延伸させると、膨張とクリープに抵抗する図13に示したイヌの骨の形を保持することができる。プロテーゼをその長さの全体または一部に沿ってテーパー状にすることで、直径が長さに沿って変化するようにできる。テーパー状の長さ区間をプロテーゼのいずれかの端部のより近くに配置することや、テーパーが、プロテーゼの両端部の間で一様に徐々に変化していくようにすることができる。
【0053】
格子カバーによって自らの長さを調節することが可能になる。図6Aに示した格子200は、プロテーゼの長軸に実質的に平行で長さが変化する長手方向区間を有する。図6Aに示した格子200は拘束されておらず、長手方向に延伸して拡張された第1の直線サイズl1になる。格子200の長手方向区間204には負荷がかかっており、さらなる延伸に抵抗するのに対し、長手方向区間205と206には負荷がかかっていない。格子200に力が加えられると、格子200を調節して、図6Bに示してあるようにより拡張された第2の直線サイズl2にすることができる。力が所定の圧力に達すると、長手方向区間204は破断し、格子200は延伸してより拡張された第2の直線サイズl2になる。あるいは長手方向区間204は、破断する代わりに塑性変形することができる。このプロセスは、直線状の延伸が継続して図6Cに示した拡張された第3の直線サイズl3になるときに再び繰り返すことができる。
【0054】
スロープ状または階段状に延伸する長さが変化する格子区間を持つことのできる格子を提供することに加え、格子は、その格子の各端部に取り付けられたステントまたはステント・フレームも備えること、すなわち2つのステントまたはステント・フレームの間に配置することができる。2つのステント・フレームの間に格子を組み込むことにより、このような装置は“補助”プロテーゼとして機能し、主要プロテーゼをその中で配備状態に拘束しつつ、必要な場合に直径の調節が可能となるようにすることができる。この明細書では、“主要プロテーゼ”は、治療部位のために治療として選択される主要な装置と定義される。補助プロテーゼ300を図11Aに示してある。補助プロテーゼ300は、その遠位端と近位端に位置する2つのステント・フレーム150の間に配置された格子200を有する。補助プロテーゼは、図11Bに示してあるように、主要プロテーゼを配備する前に所定の管腔の中に配備することができる。このような装置の送達システムとして、機械式または水圧式の膨張手段が可能であり、装置が自己延伸式の構成である場合には、鞘型送達システムが可能である。補助プロテーゼの配備は、主要プロテーゼを配備する直前に実施すること、または段階を追って実施することができる。段階を追った手続きの場合には、主要プロテーゼを配備する1日前、2日前、1週間前、2週間前、またはそれ以外の所定の任意の時間前に補助プロテーゼを配備することができる。主要プロテーゼを配備する直前に補助プロテーゼを配備する場合には、補助プロテーゼと主要プロテーゼの両方を同じカテーテルに搭載できるが、軸方向に互いに離しておく。補助プロテーゼ格子装置が配備されると、カテーテル・システムを前進させ、主要プロテーゼをその中に配備する。このような設定にすると、カテーテルの交換が不要になる一方で導入時に輪郭が最小にもなるため、手続きの時間と放射線への曝露を減らすことができる。図11Cに示してあるように、ステント100は補助プロテーゼ300の中に配備される。必要な場合には、図11Dに示してあるように、ステント100を用いて補助プロテーゼ300を径方向に延伸させることができる。格子200が開いた構造になっていることで、想定する宿主の生物学的応答と、主要プロテーゼの反管腔側表面との相互作用が可能になる。例えば主要プロテーゼの反管腔側表面が薬で覆われている場合や、細胞の増殖を促進するため主要プロテーゼの反管腔側表面に加工された微細構造がある場合には、格子がこれらの機能を妨げることは最少になろう。
【0055】
格子カバーは、カテーテルまたはそれ以外のツールを配備システムから前進させるときに伸長するか変形することができるため、側方分岐装置またはそれ以外の装置に格子カバーの側壁を通過させて配備することができる。側方分岐装置またはそれ以外の装置が配備され、配備システムが格子から取り除かれると、格子は、実質的に元の構造、サイズ、形に復帰することができる。図3Aは、マイクロ-カテーテルを前進させる前の格子カバーの部分図である。図3Bは、格子開口部の1つを通じてマイクロ-カテーテルを前進させているときの格子の部分図であり、開口部が変形してマイクロ-カテーテルの外径の形を取っていることが示されている。図3Cは、カテーテルを取り除いた後の図3Bと同じ格子の部分図であり、格子開口部が実質的に元のサイズと形に復帰していることを示している。別の方法では、格子開口部の1つを通じてマイクロ-カテーテルの代わりにバルーン・カテーテルを前進させる。バルーンは、側方分岐ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの代わりに開口部のサイズに合わせて配備される。サイズを決めるとき、格子開口部は変形してバルーンの外径の形を取ることができる。側方分岐ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかが格子のバルーン・サイズの開口部の中に入れられると、格子開口部は、側方分岐ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの形に従う。
【0056】
格子カバーは、この明細書に記載した任意のカバー材料からなる細長いストリップから形成することができる。例えば、接合すること、または織ることによってバスケット織、メッシュ、格子パターンにし、複数の開口部を規定する。
【0057】
場合によっては、ステント、グラフト、ステント-グラフトを多層からなるカバーで覆うことができる。格子は、2つ以上の層からなる格子カバーで形成することができる。2つ以上の層は、開口部を揃えた状態で、または開口図をずらした状態で接合することができる。1つ以上の層が弾性特性を持つようにできる。この明細書では、“弾性”という用語は、力を加えられると材料が伸長し、その力が解放されたとき、材料の収縮力が原因でほぼ元のサイズに復帰する特性を意味する。図4A図4Bに示した2つの格子カバーは、図4Cに示してあるように、開口部がずれた状態で重ねることができる。得られる開いた領域は、図4Dに示してあるように、単一の格子カバーを用いて実現できるよりも小さな壁貫通穴を提供することができる。
【0058】
格子内の1つ以上の層は、延伸時の直径が同じでも異なっていてもよい。延伸時の直径が異なる多数の層を有する格子は、膨張とクリープに対する抵抗力を提供しつつ、スロープ状ではなくて階段状に延伸する構成にすることができる。このような格子の少なくとも1つの層は、同じ格子内の少なくとも1つの別の層よりも大きな完全に延伸した直径サイズを有する。格子は、拘束されていないとき、径方向に延伸して、2つのうちの小さな方の拡張された直径サイズになることができる。この延伸レベルでは、少なくとも1つの層が張力を受けており、さらなる膨張に抵抗する。しかし格子に膨張力が加えられると、格子を調節して別の拡張された直径サイズにすることができ、所定の圧力において、さらなる延伸に抵抗する層が破損する。例えば層内の連結された区間が塑性変形するか破断する。格子が径方向に延伸して拡張された第2の直径サイズになると、少なくとも1つの別の層が負荷を受けてさらなる延伸に抵抗する。
【0059】
図7A図7Dに示してあるように、格子200は3つの層200a、200b、200cを有する。各層は少なくとも2つの長手方向区間(204、205、206)と、少なくとも2つの外周区間(201、202、203)を有する。層200の各外周区間201は、完全に延伸したサイズxを有する。層200bの各外周区間202はサイズxにされているが、完全に延伸したサイズyを有する。図示したサイズの間の関係は、z>y>xである。格子200は、拘束されていないとき、径方向に延伸して拡張された直径サイズxになることができる。この延伸レベルでは、層200aが張力下にあり、さらなる膨張に抵抗する。膨張力が格子200に加えられるとき、格子200を調節してより拡張された第2の直径サイズyにすることができる。所定の圧力を超えると、格子200の層200aは機能しなくなる。すなわち破断または塑性変形する。例えば層200a内の外周区間201は塑性変形または破断する。格子200は径方向に延伸して拡張された第2の直径サイズyになる。格子200の層200bは負荷を受けた状態になり、さらなる延伸に抵抗する。膨張力が格子に加えられるとき、格子200を再び調節してより拡張された第3の直径サイズzにすることができる。所定の圧力を超えると、格子200の層200bは機能しなくなる。格子200は径方向に延伸して拡張された第3の直径サイズzになる。格子200が径方向に延伸して拡張された第3の直径サイズzになると、格子200の層200cは負荷を受けた状態になり、さらなる延伸に抵抗する。
【0060】
あるいは多層格子は、径方向および/または長手方向に、一部が階段状に、一部がスロープ状に延伸する構成にすることができる。例えば図7Dを参照すると、層200a内の区間は破断し、層200b内の区間は塑性変形し、層200c内の区間は破断している。
【0061】
脈動式に追従する構成のプロテーゼが提供される。血管は脈動式に膨張収縮する性質を持つため、プロテーゼには力学的コンプライアンスが必要とされる。すなわち血圧が変化するときに天然の血管が膨張して復元する力学とタイミングをプロテーゼ装置がうまく真似ることが必要とされる。このようなプロテーゼはステントを有する。ステントは、1つ以上の端部を広がった形にすることができる。例えばステントの両端部を広がった形にすることができる。すなわちステントの一端における直径は、ステントの中央部における直径よりも大きい。プロテーゼは、複数の開口部を規定する格子をさらに備えている。プロテーゼのこれら2つの部品は力学的特性に大きな差がある。格子は可撓性または弾性が大きく、それと比較するとステントは、典型的には非常に堅い。したがって組み合わせることで、天然の血管の生理学的圧力の範囲内で非線形弾性応答が生まれる。格子は、急速に復元する膨張性材料および/または弾性特性を有する材料、例えば複合材料(その中には少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーが含まれる)から製造することができる。図12は、少なくとも一端が広がったステント100と格子200の組み合わせを示しており、それを血管内に配備された状態にして、直径dとd’の間で生理学的圧力に対する非線形弾性応答を生じさせることができる。
【0062】
医師にとってイメージング(例えば超音波、蛍光撮影、MRIなど)がやりやすくなるよう、格子にはPVA(ポリビニルアルコール)または他の材料(例えば金、白金/イリジウムなど)を含浸させることができる。格子には1種類以上の治療剤を含浸させることができる。この明細書では、“含浸させた、または含浸させる”という用語は、多孔性材料(例えばePTFEなど)の空孔の一部の少なくとも一部を満たす任意の手段を意味する。これは、製造中に例えば含浸させて実現すること、またはカテーテルのフラッシング中に1種類以上の治療剤を格子の中に含浸させるか表面に被覆して実行することができる。治療剤の含浸または被覆により、時間をかけてその治療剤を放出させることができる。当業者であれば、適切な治療剤を選択することができる。治療剤としては、シロリムス、デキサメタゾン、パクリタキセル、ホスホリルコリン、エベロリムスや、同様の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。この明細書では、治療剤として、薬や他の医薬製品(例えば非遺伝因子、遺伝因子、細胞材料など)が可能である。適切な非遺伝因子のいくつかの例として、抗血栓剤(ヘパリン、ヘパリン誘導体)、血管細胞増殖プロモータ、成長因子阻害剤、パクリタキセル)などがあるが、これらに限定されない。薬剤が治療用遺伝因子を含んでいる場合には、そのような遺伝因子には、DNA、RNA、そのそれぞれの誘導体および/または成分:ヘッジホッグ・タンパク質などが含まれるが、これらに限定されない。治療剤が細胞材料を含んでいる場合、その細胞材料として、ヒト起源および/または非ヒト起源の細胞のほか、そのそれぞれの成分および/または誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。治療剤がポリマー剤を含んでいる場合、そのポリマー剤として、ポリ-スチレン-ポリイソブチレン-ポリスチレン3ブロック・コポリマー(SIBS)、ポリエチレンオキシド、シリコーンゴム、および/または適切な他の任意の基質が可能である。治療剤は、この明細書に記載した被覆材料になることもできる。
【0063】
格子には、膨張中に放出させることのできる1種類以上の治療剤を含浸させることができる。図9A図10に示してあるように、これは、治療剤を含むリザーバ層211を有する多層格子200を作製することにより、製造中に実施することができる。リザーバ層211は、治療剤が浸透しない少なくとも2つの層210(例えばePTFE)の間に配置される。格子の開口部212は、レーザー切断(例えばCO2レーザー)によって作ることができる。レーザー切断中、多層格子の製造に用いるポリマー製接着剤(例えばFEPまたはTFE/PMVE)が流れて開口部212の内壁を封止し、治療剤をリザーバ層211の内部に保持する。製造中に好ましくない熱効果が治療剤にまったく及ばないようにするには、格子に開口部を形成するのに用いるレーザーを実質的に収束させ、層を、圧縮と、開口部212の内壁でのポリマー製接着剤のリフローとによって互いに接合することができる。機械式または水圧式の膨張によって配備中にプロテーゼが延伸するとき、非浸透層210は例えば径方向に延伸して拡張された直径サイズになる。非浸透層210は、延伸した状態でさえ、一般に治療剤の放出を許さない。逆に、開口部212の内壁は、延伸するとただちに損傷する。図9B図10に示してあるように、内壁は、崩れたり、破損したり、破断したり、割れたり、破れたりすることで、治療剤211aの放出が可能になる。内壁の割れは、一般に格子全体を横断して広がるため、治療剤をリザーバ層から容易かつ迅速に拡散させることのできる通路となって格子全体に大きな割合の放出を実現するのに役立つ。
【0064】
格子にはアルギン酸塩を含浸させることもできる。アルギン酸塩は、格子全体に含浸させること、または格子の1つ以上の部分に選択的に含浸させることができる。アルギン酸塩は、カテーテルまたはプロテーゼ送達系を通じて2価または3価の陽イオン(例えばカルシウム)をプロテーゼ送達部位に送達することによって架橋させることができる。格子の架橋したアルギン酸塩部分は、(例えば脳動脈瘤を治療するため)血管の弱くなった部分から圧力を解放するのに、またはステントの側壁に隣接する他の開口部または血管を塞ぐのに使用できる。格子にはカルシウムを含浸させることができる。アルギン酸塩は、プロテーゼ送達システムを通じて、または別のカテーテル・システムにより、カルシウムを含浸させた格子に送達し、格子の表面またはその近傍で架橋させることができる。カルシウムを含浸させた格子を有するステントは動脈瘤の首部の上に配置することができ、その後、格子を通じてアルギン酸塩を導入して動脈瘤の中に入れることができる。アルギン酸塩は、カルシウムを含浸させた格子を通って流れている間、カルシウムと反応して動脈瘤の袋の中にゲルを形成させることができる。
【0065】
図1A図1Bには、格子が全体として一様な状態を示してある。あるいは格子カバーは、長さに沿って変化させることができる。例えば開口部のサイズ、開口部の向き、その形は、格子カバー全体で同じである必要はない。格子カバーの一部には正方形の開口部があり、格子カバーの別の一部には菱形の開口部があってもよい。
【0066】
これらのカバーは、装置の長さ全体で、または一部だけで、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかに接合することができる。カバーは間欠的に接合することができる。例えば格子カバーは、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの両端部だけで、またはステントの閉鎖セル部の位置で、または閉鎖セルコネクタの位置でだけ接合することができる。カバーは、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの外側に設けることができるが、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの内側にあってもよく、外側と内側の両方にあってもよい。
【0067】
ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかへの格子カバーの取り付けは、機械式手段(例えば繊維、締まりばめや、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかへの格子の編み込み、離散的な機械式取り付け点(クリップなど))によって実現できる。カバーは単一の細長いストリップによって取り付けることもできる。これらの部品は、熱処理すること(例えば材料を互いに焼結させること)、またはカバーの外側とステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかの外側のまわりに(連続的に、または不連続に)包装部材(例えばチューブ、テープ、膜)を使用し、それを熱可塑性接着剤または熱硬化性接着剤で接着して互いに接合することもできる。カバーは、ステント、グラフト、ステント-グラフトいずれかに、適切な接着剤を利用してその両者を接着することによって取り付けることもできる。カバーは、摩擦を通じて、または締まりばめとして所定の場所に保持することもできる。カバーは、一端または両端に保持することができる。これらの方法の組み合わせも利用できる。この分野で一般に知られているように、不活性ガス条件下で、これらの方法と、これらの方法の組み合わせを利用してステントとカバーを取り付けることができる。
【0068】
適切な生体適合性接着剤として、熱可塑性接着剤(例えばフッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリウレタン、シアノアクリレート)、熱可塑性フルオロポリマー(例えばアメリカ合衆国特許第7,049,380号に開示されているフルオロエラストマー[TFE/PMVE])などが挙げられる。熱硬化性接着剤も有用であり、シリコーン(例えば室温加硫(RTV)シリコーン)などが挙げられる。
【0069】
例えばカバーがePTFE格子である場合、フッ化エチレンプロピレン(FEP)を接着剤として使用できる。このようなコーティングは、さまざまな方法で付着させることができる。例えば、カバーの上に押し出す方法、粉末FEPを用いて粉末コーティングした後、その粉末FEPを溶融させて格子の表面に流す方法、カバーを溶融FEP浴に通した後、必要に応じてカバーを引っ張ってダイスを通過させてコーティングを一様にする方法がある。あるいはFEPの粉末コーティングにより、またはFEP包装部材(例えばチューブ、テープ、膜)を用い、ステントに接着剤のコーティングを連続的に、または不連続に設けることができる。一実施態様では、FEPによって格子をステントの外面に付着させ、ステントの全面を覆うことができる。
【0070】
例えばシリコーンまたはそれ以外の弾性材料を用い、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかをカバー材料の中に埋め込むことを可能にするカバーを設けることができる。
【0071】
カバーは、図1A図1C図2A図2Cに示してあるように、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの長さと同じにすること、またはステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかよりも短くするか長くすることができる。カバーは、ステントの一部だけを覆うようにすること、またはステントの2つ以上の部分を別々に覆うようにすることができる。複数の部分を覆う場合には、カバーは、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの上で重なっていてもよい。例えばVoneshらのアメリカ合衆国特許第6,673,102号(その全開示内容が参考としてこの明細書に組み込まれている)に記載されているように、ステントの1つの部分を覆う一方で、別の部分は覆われていないままにすることができる。一実施態様では、アメリカ合衆国特許第6,673,102号のステント-グラフトの覆われていない部分は、格子によって拘束されていて、格子で覆われたそのステントは、上記の方法のいずれかに従って直径を調節することができる。このような装置によってプロテーゼのサイズをカスタム化し、プロテーゼを独自の解剖学的構造に合わせることができる。
【0072】
それに加え、格子カバーと、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの一方または両方に、追加の処理剤または治療剤(例えば薬、放射線、放射線不透過性マーカー、コーティング)、または生体内の可視化を促進する他の化学物質を取り付けることができる。例えば、カバーと、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの一方または両方の全体または一部にさまざまなコーティングをすることができる。適切なコーティング材料として、フルオロエラストマー、セラミック、シリコーン、ポリエチレン、炭素、金、ヘパリン、ヒドロゲル、潤滑性コーティング、抗生物質、抗凝固剤、抗炎症剤、抗代謝剤、抗菌剤、抗移動剤、抗血小板剤、抗増殖剤、アンチセンス剤、細胞分裂停止剤、一酸化炭素放出剤、内皮促進剤、選択的遺伝子送達ベクター、スーパーオキシドディスムターゼ、スーパーオキシドディスムターゼ模倣剤、血管活性剤や、これらの組み合わせが挙げられ、具体的には、アクチノマイシンD、シクロスポリン、クロベタゾール、デキサメタゾン、エストラジオール、エベロリムス、ヘパリン、パクリタキセル、ピメクロリムス、ラパマイシン、シロリムス、タクロリムスや、これら化合物の誘導体がある。コーティング材料は多くの利点を提供する。それは例えば、下にあるステント材料の保護、薬その他の治療物質を送達するための基板の提供、ステント材料を周囲の細胞と相互作用することからの隔離、蛍光透視の可視化の改善などである。コーティングは、材料に合った任意の方法(例えば浸漬コーティング、スプレー・コーティング、電着、化学蒸着)で取り付けることができる。
【0073】
このようなプロテーゼを用いて身体のさまざまな管腔を治療できる。管腔としては、大動脈回腸動脈、頸動脈、脳動脈・静脈、冠状動脈・静脈、肝臓動脈・静脈、鼠径下動脈・静脈、腸間膜動脈・静脈、腎臓動脈・静脈、脾臓動脈・静脈、鎖骨下動脈・静脈、上腸間膜動脈・静脈のほか、身体の他の管(例えば総胆管、膵液管、尿道、小腸、大腸)などがある。プロテーゼのこのような構成により、プロテーゼを血管や身体の他の管腔の元の解剖学的構造に適合させるとともに、ステントの疲労性能とつぶれ耐性を改善することもできる。
【0074】
例えばこの明細書に記載したプロテーゼを用いて患者の頸動脈の狭窄を治療することができる。プロテーゼには、輪郭が小さくされた挿入状態と、挿入輪郭よりも大きな輪郭の配備状態がある。例えばプロテーゼは、拘束が取り除かれたときに配備状態へと自己延伸することのできるニチノール製ステントを備えることができる。プロテーゼは、患者の血管内に挿入される。その後プロテーゼは、患者の動脈内(例えばプラークによって動脈が狭くなっている場所)に位置決めされて配備される。
【0075】
プロテーゼは、カテーテル送達システムまたは手術(例えば血管グラフトの埋め込み)によって埋め込むことができる。プロテーゼがカテーテルによって埋め込まれる場合には、プロテーゼを径方向に圧縮し、鞘(または任意の拘束装置)の中に配置することができる。その後、鞘は、プロテーゼおよび/またはそのプロテーゼが送達されることになる解剖学的構造に応じ、導入装置-鞘に適合性のある3F〜25Fの送達システムに取り付けることができる。送達中に可視化しやすくするため、1種類以上の放射線不透過性マーカーを送達システムに組み込むことができる。例えばカテーテルの遠位端で使用するポリマーの中に1種類の放射線不透過性マーカー(例えばBaSO4)を入れることができる。別の放射線不透過性マーカー(例えば白金/イリジウム・バンド)を鞘材料に組み込み、ステントを配備している間の鞘の引っ込め操作の進展状況を示すことができる。それに加え、2種類のマーカー(例えば金、白金、タンタル)を圧縮されたステントの近位端と遠位端の近くに配置して位置決めを容易にすることができる。
【0076】
この明細書に開示したプロテーゼと組み合わせて使用できる配備システムの例として、アメリカ合衆国特許第6,139,572号、第6,352,561号、第7,198,636号がある(その内容は参考としてこの明細書に組み込まれている)。
【0077】
開示したカバーをステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかで独立に使用すると好ましい可能性がある。例えばカバーは、塞栓が放出されて血流に入るリスクを減らすための足場を提供することができる。カバーは、組織がステントによって規定される管腔の中に入らないようにすることもできる。さらに、カバーは、血管の弱くなった部分への圧力を低下させるのを助け、その結果として血管が破断するリスクを減らすことができる。
【0078】
例えば頸動脈への応用では、格子を有するステント(図1A図1B参照)が頸動脈狭窄の治療に役立つ可能性がある。格子で覆ったステントは可撓性があるため、ステントと格子を膨張させて血管を望むサイズと形にすることで、解剖学的構造に適合させることができる。
【0079】
そのための方法にはいくつかのステップが含まれる。第1に、格子とステントを有するプロテーゼを用意する。第2に、プロテーゼを患者に挿入する。そのときプロテーゼは、輪郭が小さくされた挿入状態になっている。第3に、患者の血管内でプロテーゼを移動させ、頸動脈の治療する部分に位置させる。第4に、プロテーゼを配備状態にして挿入輪郭よりも大きな輪郭にする。第5に、膨張圧をステントと格子に加えてステントを膨張させ、血管の解剖学的構造にフィットさせる。この膨張力は、例えば医用バルーンを通じて加えることができる。
【0080】
この方法では、格子とステントは、配備後には、ステントが、動脈が広がった状態を維持するのに必要な足場を提供するとともに十分な血流を確保する一方で、それと同時に格子が、ステントと組み合わさって正しいサイズと形を提供するような状態と位置になる。
【0081】
この用途では、格子開口部は、適切に配置されると、側方に分岐した血管への灌流をさらに提供することができる。例えば格子は、開口部を有する灌流領域と、開口部が実質的にない除外領域を備えることができる。血管内で灌流領域の向きを決めることにより、格子で覆われたステントを、灌流領域が側方に分岐した灌流を可能にするような位置にすることができる。向きは、格子の中に組み込んだ1種類以上の放射線不透過性マーカーの蛍光透視視覚化によって判断することができる。
【0082】
また、格子で覆われたステントを例えばバルーン・カテーテルおよび/またはガイドワイヤと組み合わせて用いて側方に分岐した血管に灌流させることができる。格子で覆われたステントを最初に上記のように配備した後、バルーン・カテーテルを血管内に導入して格子の開口部の1つの中に入れて延伸させ、格子カバーを恒久的に膨張させること、または破断させることができる。こうすることで、少なくとも1つの開口部のサイズと形を血管内で変えることができる。また、こうすることで、特に、側方に分岐した灌流を容易にすることができる。
【0083】
別の一実施態様では、実質的に強度特性を保持しつつ大きく伸長するフルオロポリマー膜を有する格子カバーを用い、ステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの少なくとも一部を覆う。上述のように、カバーは、独立に設けること、またはステント、グラフト、ステント-グラフトのいずれかの内面または外面に設けることができる。この明細書では、“伸長”または“伸長した”という用語は、引っ張り力の印加に応答して長さが増加することを意味する。このような膜は、波状フィブリル(例えば図14に示した理想的な波状フィブリル)を有することを特徴とする。図14に全体を示してあるように、波状フィブリルは、一般に矢印10で示した一方向に湾曲するか曲がった後、一般に矢印20で示した別の方向に湾曲するか曲がっている。図14に示した波状フィブリルの振幅および/または振動数は変えることができる。一実施態様では、フルオロポリマー膜は、延伸可能なフルオロポリマー膜である。延伸可能なフルオロポリマーの非限定的な例として、延伸PTFE、延伸修飾PTFE、PTFEの延伸コポリマーがある。PTFEと、延伸修飾PTFEと、PTFEの延伸コポリマーの延伸可能な混合物について、以下の特許、すなわちBrancaのアメリカ合衆国特許第5,708,044号、Baillieのアメリカ合衆国特許第6,541,589号、Sabolらのアメリカ合衆国特許第7,531,611号、Fordのアメリカ合衆国特許出願第11/906,877号、Xuらのアメリカ合衆国特許出願第12/410,050号が出願されている。
【0084】
大きな伸長は、比較的まっすぐなフィブリルを、圧縮方向とは逆方向に力を加えたときに実質的にまっすぐになる波状フィブリルにすることによって可能になる。波状フィブリルは、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を熱によって誘導される制御された収縮を通じて、または製品を溶媒(例えばイソプロピルアルコール、Fluorinert(登録商標)(3M社(セントポール、ミネソタ州)から入手できる過フッ化溶媒))で湿らせることを通じて、またはこれら2つの技術の組み合わせによって実現できる。この明細書では、“制御された収縮”という用語は、熱を加えることによって、または溶媒で濡らすことによって、または他の適切な任意の手段かそれらの組み合わせによって、製品の少なくとも1つの方向の長さを短くすることで、得られる製品の肉眼で見える折れ目、襞、皺を阻止することを意味する。
【0085】
機械式圧縮の間に起こることとは異なり、製品の収縮によってePTFEに目に見える襞、折れ目、皺が生じることはない。収縮は、公知の方法とは異なり、非常に薄い膜にも適用できる。収縮プロセスの間、フィブリルは形が波状になるだけでなく、幅も広くなる可能性がある。延伸フルオロポリマー膜は、収縮させたときに波状フィブリルを有する。収縮によって得られたこれらの膜は、波状フィブリルを有することを特徴としていて、皺がない。
【0086】
前駆材料として二軸性延伸ePTFE膜が可能である。一実施態様では、特に空孔のサイズが小さい製品が望ましい場合には、Bacinoらのアメリカ合衆国特許第7,306,729号の一般的な教示に従って製造される材料が、適切な前駆膜である。その膜は、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を備えることができる。いくつかの実施態様では、膜は、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を備えることができる。少なくとも1つの実施態様では、フルオロポリマー膜は、複数の波状フィブリルを含んでいる。この明細書では、“複数の波状フィブリル”という表現は、あとで説明するように、視野内のフルオロポリマー膜の中に2本以上、または5本以上、または10本以上、または15本以上の波状フィブリルが存在することを意味する。波状フィブリルは幅が約1.0ミクロン以下であり、いくつかの実施態様では、約0.5ミクロン以下である。一実施態様では、波状フィブリルは、幅が約0.1〜約1.0ミクロン、または約0.1〜約0.5ミクロンである。前駆膜は、アモルファス状態でロックされていてもいなくてもよい。前駆膜は、少なくとも一部を別の材料で満たすこと、または覆うこと、またはそれ以外のやり方で別の材料と組み合わせることも可能である。
【0087】
前駆膜は、最終製品の望ましい伸長量を決めるため、収縮プロセスの間は1つ以上の方向を拘束することができる。伸長量は収縮量と直接関係しており、伸長量によって決まる。
【0088】
一実施態様では、収縮は、一軸性テンター・フレームの中でレールを前駆膜の幅よりも狭い距離に配置した後、熱と溶媒の一方または両方を適用することによって実現できる。二軸性テンター・フレームを用いるときには、グリップ、ピンや、他の適切な取り付け手段の一方または両方のセットを同様に前駆膜のサイズよりも小さな距離に配置することができる。これら収縮手段は、上に指摘したHouseとSowinskiの特許が教示している機械式圧縮とは異なることに注意されたい。
【0089】
上記の前駆膜には、収縮によって複合体を形成する前、または形成している間、または形成した後に弾性材料を含浸させることができる。この明細書では、“浸漬した、または浸漬している”という用語は、多孔性材料(例えばePTFEなど)の空孔の少なくとも一部の少なくとも一部を満たす任意の手段を記述するのに用いる。この明細書では、“空孔の全部または少なくとも一部”という表現は、エラストマーがePTFE膜の空孔のすべてまたはほとんどすべての少なくとも一部に存在することを意味する。そのような弾性材料が存在しないと、波状フィブリルを有するフルオロポリマー製品は、伸長後に大きな復元を示さない。適切な弾性材料として、PMVE/TFE(ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン)コポリマー、PAVE-TFE(ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン)コポリマー、シリコーン、ポリウレタンなどが挙げられるが、これらに限定されない。他のフルオロエラストマーとして、当業者に認められている適切な弾性材料がある。収縮によって得られた製品は、フルオロポリマー膜の強度特性を実質的に保持しつつ、大きく伸長する。
【0090】
一実施態様として、図1A図2Bに示した正方形開口部を有するタイプの格子を作製することができる。任意の形の開口部を格子に形成できることと、この明細書に記載した正方形の開口部は単なる代表例であることを理解されたい。このような格子を形成するには、マンドレルを弾性複合材料(例えば以下の実施例7に記載する弾性複合材料)で包むとよい。複合材料には皺がない。次に、このフィルム-マンドレル組立体を約320℃にした炉の中に約12分間入れて層を互いに接合させる。接合後、この組立体を炉から取り出して室温で放置して冷却し、ePTFEチューブにする。次に、例えばCO2レーザーを用いて規則的な正方形のパターンをePTFEチューブに切り込む。開口部は、約2.0mm、または約1.0mm、または約0.5mmのサイズにすることができる。それに加え、格子区間の幅は、約0.01mmまたは約0.05mmよりも大きくすることができる(図1B参照)。次に、この正方形の格子を約370℃の対流炉の中に約12分間入れることができる。加熱中に材料が収縮し、直径がそれぞれ約2.0mm、または約1.0mm、または約0.5mmとなる可能性のある正方形を形成するとともに、幅がそれぞれ約0.01mmまたは約0.05mmになる可能性のある内接円と格子区間を形成する。適切な任意の手段を用いて弾性複合材料をステントまたは他の支持構造に取り付けられること、そしてそのような手段は本発明の範囲に含まれることに注意されたい。
【0091】
弾性複合材料で作られた格子は、長手方向または径方向に伸長または延伸する設計にすることができる。それに加え、格子を径方向に伸縮させても管腔に入るような折れ目ができることはない。例えば格子を過剰に膨張させること(例えばその中を過剰なサイズのカテーテルを通過させるとき)ができるが、複合材料は、皺または折れ目なしに復元(収縮)することになる。本発明の目的では、装置の1cm分の長さの中でグラフト部に肉眼で見て皺と折れ目がない場合に、装置全体に“皺なし”と見なされる。装置の全長が1cm未満でなければ装置の1cm分の長さを用いるべきであることに注意されたい。1cm未満の場合には、装置が“皺なし”であるかどうかを判断するのに装置全体を用いるべきである。“折れ目がない”、“折れ目が欠けている”、“折れ目なし”という用語は、この明細書では同じ意味で用いる。
【0092】
弾性複合材料の中の波状フィブリルが伸長して実質的にまっすぐな向きになると、フルオロポリマー膜の強度は、実質的に元のフルオロポリマー膜の強度になる。また、弾性複合材料は、比較的小さな引っ張り応力で伸長させて、それ以上伸長させるには大きな引っ張り応力が必要となる点に到達させることができる。さらに、複合材料は、フルオロポリマー膜の強度特性を実質的に維持した状態で大きな伸長を示す。それに加え、格子で覆われたステントは、長手方向に伸長させると、湾曲部の内径が屈曲することなく小さな半径で曲がることができる。
【0093】
さらに、格子カバーよりも小さなサイズのステント-グラフトを埋め込む場合には、格子カバーには折れ目が存在しない。それに加え、必要な場合には、覆われたステントをステントの直径の公称値を超えて延伸させることができる。格子カバーは皺なしのままに留まれるため、材料の折れ曲がりがより少なくなるかまったくなくなり、そのために今度は覆われたステント装置がより小さな輪郭を持てるようになる(例えば送達輪郭の減少が少なくとも1Fr)。
【0094】
本発明の全体を説明し終えたため、以下に示すいくつかの具体的な実施例を参照することでさらに理解を深めることができる。それらの実施例は説明だけを目的として提示してあるため、特に断わらない限り、すべてを含むことや、本発明を制限することは意図していない。
【0095】
この明細書に開示したステントを用いた方法は例示であり、本発明を制限することはない。当業者であれば、別の用途を思いつくであろう。
【0096】
試験法
【0097】
いくつかの方法と装置を以下に説明するが、当業者が適切であると判断する任意の方法または装置を代わりに用いてもよい。
【0098】
質量、厚さ、密度
【0099】
膜サンプルをダイスで切断して約2.54cm×15.24cmの長方形の切片を形成し、重量(Mettler-Toledo化学天秤モデルAG204を使用)と厚さ(Kafer Fz1000/30挟みゲージを使用)を測定する。これらのデータを使用し、公式:ρ=m/(w×l×t)から密度を計算する(ただしρ=密度(g/cm3)、m=質量(g)、w=幅(cm)、l=長さ(cm)、t=厚さ(cm)である)。3回の測定の平均値を記録する。
【0100】
膜のマトリックス引っ張り強さ(MTS)
【0101】
平坦面グリップと0.445kNの負荷セルを備えたINSTRON 122引っ張り試験機械を用いて引っ張り破断負荷を測定する。ゲージ長は約5.08cmであり、クロス-ヘッドの速度は約50.8cm/分である。最大強度を測定するには、サンプルの長い方の辺を最大強度の向きにする。直交MTS測定では、サンプルの長い方の辺を最大強度の向きとは垂直な向きにする。Mettler-Toledo天秤モデルAG204を用いて各サンプルを計量した後、Kafer Fz1000/30挟みゲージを用いて厚さを測定する。あるいは厚さの測定には適切な任意の手段を用いてもよい。次に、サンプルを引っ張り試験機で個別に試験する。各サンプルの異なる3つの区間を測定する。3回の最大負荷(すなわちピーク力)測定の平均値を記録する。式:MTS=(最大負荷/断面積)×(PTFEのバルク密度)/(多孔性膜の密度)を用いて長手方向と横断方向の最大引っ張り強さ(MTS)を計算する(ただし、PTFEのバルク密度は約2.2g/cm3とする)。
【0102】
延伸試験
【0103】
収縮製品の伸長は、引っ張り力を加える適切な任意の手段によって(例えば引っ張り試験機械を使用して、または手で、またはチューブ状製品に内圧を加えることによって)測定することができる。本発明では、伸長させるすべての方向で約10%/秒の速度で伸長させる。伸長は、最終長から初期長を引き、初期長で割ることによって計算され、その値を%で記録する。
【0104】
走査電子顕微鏡の利用
【0105】
フィブリルを同定するのに適切な倍率を選択して走査電子顕微鏡写真を撮影する。本発明の教示に従う収縮製品は、波状フィブリルを同定するのに収縮方向に伸長させる必要がある。波状フィブリルの数を調べることを目的として、サンプルの7ミクロン×7ミクロンの視野を用いる。
【0106】
それに加え、フィブリルの幅を調べるには、まとまっていたり、膜の中で別のやり方で互いに平行な一連のフィブリルを形成していたりする波状フィブリルではなく、互いに実質的に離れている波状フィブリルで測定を行なう必要がある。フィブリルの幅を求めるため、SEM画像を二分する線を一本引く。二分したその画像の一端から出発し、二分線と交差する連続した最初の5本の波状フィブリルの幅を測定する。測定は、フィブリルが二分線と交差する位置で行なう。次に、5本の測定値を平均し、その平均測定値を記録する。
【0107】
格子材料からのエラストマーの除去
【0108】
エラストマーを含む格子材料では、適切な溶媒を用いてエラストマーを溶解させるか分解させた後に流し去り、望む特性を測定するか調べる。
【0109】
例えば格子材料のフルオロエラストマー成分の一部またはほぼ全部を除去すると、ePTFE構造のSEM画像を得ることが可能になる。サンプルを95gのFluoronert Electronic Liquid FC-72(3M社、セントポール、ミネソタ州)の中に沈め、撹拌することなく放置して浸漬状態にする。約1時間後、フッ化された溶媒を流して除去し、95gの新鮮な溶媒と置換する。このプロセスを合計で5回の浸漬サイクルにわたって繰り返す。最初の4サイクルには約1時間かけ、5回目のサイクルには約24時間かける。あるいはエラストマーを除去しやすくするため、超音波クリーナ(例えばBranson 200超音波クリーナ(モデル - B200))を用いてサンプルを撹拌することもできる。
【実施例1】
【0110】
正方形の開口部を有する図1A図2Bに示したタイプの格子を作製する。厚さが約0.05mmの不連続なFEPコーティングを有するePTFEフィルムでマンドレルを包む。フィルム-マンドレル組立体を320℃の炉の中に12分間入れて層を互いに接合する。この組立体を炉から取り出して室温で放置して冷却すると、ePTFEチューブが得られる。CO2レーザーを用いて規則的な正方形開口部のパターンをチューブに切り込む。開口部は、サイズが約0.5mm未満の正方形である。格子区間の幅は、約0.05mmよりも大きい(図1B参照)。作製した正方形の格子を370℃に設定した対流炉の中に12分間入れる。材料が加熱中に収縮し、内接円の直径が約0.5mmの正方形と、幅が約0.05mmの格子区間が形成される。
【実施例2】
【0111】
菱形の開口部を有する図1B図2Cに示したタイプの格子を作製する。ステントの直径の公称値よりも約25%大きいサイズのマンドレルを、厚さが約0.05mmの不連続なFEPコーティングを有するePTFEフィルムで包む。
【0112】
フィルム-マンドレル組立体を320℃の炉の中に12分間入れて層を互いに接合する。接合後、この組立体を炉から取り出して室温で放置して冷却すると、ePTFEチューブが得られる。CO2レーザーを用い、最終内接円の直径よりも約40%長くてマンドレルの長軸を横断する方向を向いたスリットのパターンをチューブに切り込む。スリットを有するこのチューブをマンドレルから外し、ステントの公称値の直径を持つマンドレル上でスリットを引っ張り、菱形を形成する。チューブの両端をePTFEテープで一時的にマンドレルの長さに固定する。次にこの組立体を370℃に設定した対流炉の中に12分間入れる。マンドレルは収縮し、内接円の直径が約0.5mm、格子区間の幅が約0.05mmの菱形が形成される。
【実施例3】
【0113】
机上ブレンダの中にステントを吊るし、そのステントをFEP粉末(DuPont(登録商標)FEPフルオロポリマー樹脂、製品型5101)の薄い層で粉末コーティングする。ステントをFEP粉末とともにブレンダの中に配置した後、このブレンダを作動させる。粉末はブレンダの部屋の体積内に分散し、ステントは粉末コーティングされる。約3秒後、ステントを取り出し、320℃に設定した対流炉の中に5分間入れる。この時間が経過した後、ステントを取り出して空中に放置して冷却する。
【0114】
次に、ステントの内径とほぼ等しい外径を持つマンドレルにステントを取り付ける。マンドレルは外径がポリイミド・フィルムで覆われている。ステントをマンドレルに一時的に固定するため、ステントを320℃に設定した対流炉の中に4分間入れる。
【0115】
ステントとマンドレルの組立体を炉から取り出して冷却した後、実施例1に従う正方形の開口部を有する格子をステント上で同軸に配置する。
【0116】
ステント上で格子を軸方向に引っ張ると、格子はステントの外径と密着する。カバーの端部をePTFEテープによってマンドレル上で所定の長さに固定する。次にePTFEの一時的な層を組立体のまわりに強く巻き付ける。次に、穴が空いたカバーを320℃に設定した対流炉の中に4分間入れてそのカバーをステントに接着させる。炉から取り出して周囲温度に放置して冷却した後、巻き付けた一時的フィルムを除去し、ステントと格子カバーをマンドレルから外す。次に格子をステントの端部にぴったり合わせて切断する。
【実施例4】
【0117】
上の実施例3に記載したようにしてステントを粉末コーティングする。実施例2で作製した菱形開口部を有する格子をステント上で同軸に配置する。格子をステント上で軸方向に引っ張ると、格子は直径が小さくなり、ステントの外径と密着する。格子の端部をePTFEテープによってマンドレル上で所定の長さに固定する。次にePTFEの一時的な層を組立体のまわりに強く巻き付ける。次に格子を320℃に設定した対流炉の中に12分間入れる。炉から取り出して周囲温度に放置して冷却した後、巻き付けた一時的フィルムを除去し、ステントと格子カバーをマンドレルから外す。次に格子をステントの端部にぴったり合わせて切断する。
【実施例5】
【0118】
正方形開口部と長さが変化する区間を有する図5A図5C図6A図6Cに示したタイプの格子を作製する。厚さが約0.05mmの不連続なFEPコーティングを有するePTFEフィルムでマンドレルを包む。フィルム-マンドレル組立体を320℃の炉の中に12分間入れて層を互いに接合する。この組立体を炉から取り出して室温で放置して冷却すると、ePTFEチューブが得られる。CO2レーザーを用い、(1)不規則な平行四辺形開口部のパターンをチューブに切り込む(図5A図6A参照)。開口部は、長さが過剰でない区間、または長さがいくらか過剰な区間(例えば曲がりがない区間、または曲がりが1つある区間、または曲がりが2つある区間)が得られる形にする。開口部のサイズは、1つの方向が約0.5mm未満、第2の方向が約0.17mm未満である。格子区間の幅は、0.05mm超である(図1B参照)。作製した格子を370℃に設定した対流炉の中に12分間入れる。材料が加熱中に収縮し、格子区間の幅が約0.05mmで、長さが長辺方向に約0.5mm、短辺方向に約0.17mm過剰な平行四辺形、または長さが過剰でない平行四辺形が形成される。
【実施例6】
【0119】
正方形開口部を有する図9A図10に示したタイプの薬溶離格子を作る。治療剤を含む少なくとも1つのリザーバ層のある厚さが約0.05mmの不連続なFEPコーティングを有するePTFEフィルムでマンドレルを包む。CO2レーザーを用い、規則的な正方形開口部のパターンをチューブに切り込む。レーザー切断の間、多層格子の製造に用いるFEPは開口部の内壁にリフローし、治療剤をリザーバ層の中に封止して保持する。開口部は、サイズが約0.5mm未満の正方形である。作製した正方形の格子を370℃に設定した対流炉の中に12分間入れる。加熱中に材料が収縮し、内接円の直径が約0.5mm、格子区間の幅が約0.05mmの正方形が形成される。
【実施例7】
【0120】
弾性複合材料の一例を以下のようにして作った。
【0121】
前駆膜
【0122】
アモルファス状にロックされていて以下の特性を有する二軸性延伸ePTFE膜を取得した:厚さ=0.002mm、密度=0.837g/cc、最強方向のマトリックス引っ張り強さ=475MPa、最強方向と直交する方向のマトリックス引っ張り強さ=390MPa、最大負荷での最強方向の伸長=68%、最大負荷での最強方向と直交する方向の伸長=86%。手で引っ張ると、その張力を解放したときに膜は顕著には収縮しなかった。
【0123】
収縮膜
【0124】
長さ方向が膜の最も弱い方向に対応している前駆膜のロールを、加熱した一軸性テンター・フレームのクランプの中に拘束し、テンター・フレームの加熱した部屋の中に供給した。炉の温度は約270℃に設定した。加熱した部屋の中のテンター・フレームのレールは内側に角度をなしていて、膜は熱に応答して元の幅の約39%に収縮することができた。ラインの速度は、加熱した部屋の中に滞在する時間が約1.5分間となるように設定した。
【0125】
膜の初期幅と最終幅は、それぞれ1625mmと632mmであった。収縮膜は、以下の特性を持っていた:厚さ=0.003mm、密度=1.36g/cc、前駆膜の最強方向のマトリックス引っ張り強さ=158MPa、最強方向と直交する方向のマトリックス引っ張り強さ=409MPa、最大負荷での最強方向の伸長=301%、最大負荷での最強方向と直交する方向の伸長=85%。
【0126】
押し出したエラストマー
【0127】
Changらのアメリカ合衆国特許第7,049,380号に記載されているテトラフルオロエチレン(TFE)とペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)を含むコポリマーで、PMVE/TFE比が2:1のものを取得した。このコポリマーを350℃で押し出して薄いフィルムにした。このフィルムは以下の特性を持っていた:厚さ=0.025mm、幅=115mm。
【0128】
弾性複合材料
【0129】
押し出されたエラストマーを引っ込められた膜の表面に供給し、厚さ0.064mmの高密度ポリエチレン剥離フィルムを用いて巻いた。弾性複合材料は以下の特性を持っていた:厚さ=0.033mm、幅=115mm。
【0130】
膜のフィブリルは、コポリマーを除去した弾性複合材料を10,000倍の倍率で見た走査電子顕微鏡写真である図15に示してあるように、波状の形であることがわかった。
【0131】
上記の教示と以下の請求項の教示内容に加え、上に説明した特徴と以下の請求項の特徴のさまざまな組み合わせを有する装置および/または方法が考えられる。そのためここに記載した説明は、以下の従属請求項の特徴の可能な他の任意の組み合わせを持つ他の装置および/または方法にも関する。
【0132】
多数の利点と特徴をここまでに記載してきた。その中には、さまざまな代替物と、装置の構造と機能、および/または方法の詳細が含まれる。開示は説明だけを目的としており、そのままですべてを尽くすことは意図していない。当業者には、特に構造、材料、要素、部品、形、サイズ、部品配置に関し、さまざまな改変が、本発明の原理の範囲内での組み合わせを含め、添付の請求項を表現する用語の広くて一般的な意味によって示される程度まで可能であることが明らかであろう。これらのさまざまな改変は、添付の請求項の精神と範囲を逸脱しない限り、請求項に含まれる。
本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[194]に記載する。
[1]
少なくとも2つの外周区間を含む一般にチューブ状の格子を備えていて、それら外周区間は前記一般にチューブ状の格子の長軸に対して約45°〜約90°の角度をなしている血管内プロテーゼであって;
前記一般にチューブ状の格子は、径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになることができ、そのとき前記格子の少なくとも1つの外周区間がさらなる延伸に抵抗し;
そこで膨張力が加えられると、前記一般にチューブ状の格子を調節してより拡張された第2の直径サイズにすることができ、そのときさらなる延伸に抵抗する前記外周区間は、塑性変形するか破断する、血管内プロテーゼ。
[2]
前記格子が、前記一般にチューブ状の格子の軸に実質的に平行な少なくとも2つの長手方向区間をさらに備え、その少なくとも2つの長手方向区間と前記少なくとも2つの外周区間が複数の開口部を規定している、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[3]
前記開口部が正方形である、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[4]
前記格子がユニット構造である、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[5]
前記開口部が平行四辺形である、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[6]
前記開口部の公称直径が、最大内接円によって測定したとき約40μm〜約1000μmである、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[7]
前記開口部のサイズと形が前記格子全体で実質的に同じである、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[8]
前記開口部のサイズと形が前記格子全体で変化している、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[9]
前記開口部が、あるパターンで前記格子の中に配置されている、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[10]
前記パターンが上記長軸に沿った螺旋である、項目9に記載の血管内プロテーゼ。
[11]
前記パターンが、側方に分岐した灌流を可能にする大きな楕円形開口部を有する、項目9に記載の血管内プロテーゼ。
[12]
前記格子が、その全長に沿って複数の開口部を有する第1のアーチを規定するとともに、その第1のアーチの反対側にあって実質的に開口部のない第2のアーチを規定している、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[13]
前記開口部が少なくとも2セットの開口部を含み、その各セットは所定のサイズと形を有する、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[14]
前記格子が3セットの開口部を持ち、開口部の各セットが、プロテーゼのある1つの領域内に位置する、項目13に記載の血管内プロテーゼ。
[15]
開口部の近位セットが、前記一般にチューブ状の格子の近位端でその格子の約1/3に広がっており、その近位セットの開口部の直径の公称値は、最大内接円として測定して約300μmである、項目14に記載の血管内プロテーゼ。
[16]
前記近位セットの開口部が菱形である、項目15に記載の血管内プロテーゼ。
[17]
開口部の遠位セットが、前記一般にチューブ状の格子の遠位端でその格子の約1/3に広がっており、その遠位セットの開口部の直径の公称値は、最大内接円として測定して約500μmである、項目15に記載の血管内プロテーゼ。
[18]
前記遠位セットの開口部が菱形である、項目17に記載の血管内プロテーゼ。
[19]
開口部の中央セットが、前記近位端と前記遠位端の間で前記一般にチューブ状の格子の約1/3に広がっており、その中央セットの開口部の直径の公称値は、最大内接円として測定して約100μmである、項目17に記載の血管内プロテーゼ。
[20]
前記中央セットの開口部が正方形である、項目19に記載の血管内プロテーゼ。
[21]
項目1に記載の血管内プロテーゼにおいて、前記格子が、開口部が設けられた灌流領域と、開口部のない除外領域とを備えていて、このプロテーゼが、血管内で前記灌流領域の向きを決めることを可能にする構成にされている、血管内プロテーゼ。
[22]
蛍光透視の視覚化がしやすくなるよう、前記格子内に組み込まれた放射線不透過性材料をさらに備える、項目21に記載の血管内プロテーゼ。
[23]
前記放射線不透過性材料が金またはタンタルである、項目22に記載の血管内プロテーゼ。
[24]
前記格子に付随する1種類以上の治療剤をさらに備える、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[25]
前記治療剤が、前記格子に取り付けられるヘパリン・コーティングを含む、項目24に記載の血管内プロテーゼ。
[26]
ステントを備える、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[27]
前記ステントがバルーンによって延伸可能である、項目26に記載の血管内プロテーゼ。
[28]
前記ステントが自己延伸式である、項目26に記載の血管内プロテーゼ。
[29]
輪郭が小さくされた挿入状態と、その挿入輪郭よりも大きい拡張された輪郭を持つ配備状態を持ち、前記長手方向区間の長さが挿入状態と配備状態の間で実質的に一定に留まるように前記格子がステントに固定されている、項目26に記載の血管内プロテーゼ。
[30]
グラフトをさらに備える、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[31]
ステント-グラフトをさらに備える、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[32]
前記格子がポリマーである、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[33]
前記格子がフルオロポリマーである、項目32に記載の血管内プロテーゼ。
[34]
前記格子がポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目33に記載の血管内プロテーゼ。
[35]
前記格子が、急速に復元する膨張性ポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目34に記載の血管内プロテーゼ。
[36]
前記格子が階段状に径方向に延伸する、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[37]
前記格子が、離散的な直径方向のステップで径方向に延伸する、項目36に記載の血管内プロテーゼ。
[38]
前記格子がスロープ状に径方向に延伸する、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[39]
前記格子が膨張とクリープに抵抗する、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[40]
前記格子内の区間が所定の圧力で破断する、項目36に記載の血管内プロテーゼ。
[41]
前記格子内の区間が所定の圧力で塑性変形する、項目38に記載の血管内プロテーゼ。
[42]
ステントと血管グラフトである、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[43]
複数の開口部を規定する格子を備える血管内プロテーゼであって;
前記格子は、このプロテーゼの長軸に対して約45°〜約90°の間の角度をなす少なくとも2つの外周区間を備え;
このプロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、少なくとも1つの外周区間は長さが余っており、前記格子の少なくとも1つの外周区間はさらなる延伸に抵抗する、血管内プロテーゼ。
[44]
ステントを備える、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[45]
前記ステントがバルーンによって延伸可能である、項目44に記載の血管内プロテーゼ。
[46]
前記ステントが自己延伸式である、項目44に記載の血管内プロテーゼ。
[47]
前記格子がポリマーである、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[48]
前記格子がフルオロポリマーである、項目47に記載の血管内プロテーゼ。
[49]
前記格子がポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目48に記載の血管内プロテーゼ。
[50]
前記格子が、急速に復元する膨張性ポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目49に記載の血管内プロテーゼ。
[51]
前記格子が階段状に径方向に延伸する、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[52]
前記格子がスロープ状に径方向に延伸する、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[53]
前記格子が膨張とクリープに抵抗する、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[54]
前記格子内の区間が所定の圧力で破断する、項目51に記載の血管内プロテーゼ。
[55]
前記格子内の区間が所定の圧力で塑性変形する、項目52に記載の血管内プロテーゼ。
[56]
グラフトを備える、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[57]
ステント-グラフトを備える、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[58]
膨張とクリープに抵抗する多層格子を備えていて、この格子の各層が複数の開口部を規定している血管内プロテーゼであって;
このプロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、前記格子の少なくとも1つの層がさらなる延伸に抵抗し;
膨張力が加えられるとこのプロテーゼを調節してさらに拡張された第2の直径サイズにすることができて、さらなる延伸に抵抗する前記層が危殆化する、血管内プロテーゼ。
[59]
前記格子の各層が、
(i)プロテーゼの長軸に実質的に平行は少なくとも2つの連続した長手方向区間と;
(ii)前記長軸に対して約45°〜約90°の間の角度をなす少なくとも2つの連続した外周区間を備える、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[60]
前記層内の外周区間が塑性変形するか破断するとき、さらなる延伸に抵抗する前記層が危殆化する、項目59に記載の血管内プロテーゼ。
[61]
前記開口部が平行四辺形である、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[62]
前記格子がポリマーである、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[63]
前記格子がフルオロポリマーを含む、項目62に記載の血管内プロテーゼ。
[64]
前記格子がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、項目63に記載の血管内プロテーゼ。
[65]
前記格子に取り付けられるヘパリン・コーティングをさらに備える、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[66]
ステントを備える、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[67]
前記ステントがバルーンによって延伸可能である、項目66に記載の血管内プロテーゼ。
[68]
前記ステントが自己延伸式である、項目66に記載の血管内プロテーゼ。
[69]
輪郭が小さくされた挿入状態と、その挿入状態よりも大きい拡張された輪郭を持つ配備状態を持ち、前記長手方向区間の長さが挿入状態と配備状態の間で実質的に一定に留まるように前記格子がステントに固定されている、項目66に記載の血管内プロテーゼ。
[70]
前記ステントが複数のステント・フレームを備え、前記格子がそれらステント・フレームのすべてに接合される、項目66に記載の血管内プロテーゼ。
[71]
前記格子がユニット構造である、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[72]
グラフトを備える、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[73]
ステント-グラフトを備える、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[74]
複数の開口部を規定していて一般にチューブ状の形態を持つ格子を備える血管内プロテーゼであって、前記格子が、
(i)その格子の長軸に実質的に平行な少なくとも2つの長手方向区間と;
(ii)前記長軸に対してある角度をなす少なくとも2つの外周区間を備え;
前記格子が径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるか、長手方向に延伸して拡張された第1の直線サイズになるとき、少なくとも1つの外周区間または長手方向区間は長さが余っていて、前記格子の少なくとも1つの外周区間または長手方向区間はさらなる延伸に抵抗する、血管内プロテーゼ。
[75]
前記格子がポリマーである、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[76]
前記格子がフルオロポリマーである、項目75に記載の血管内プロテーゼ。
[77]
前記格子がポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目76に記載の血管内プロテーゼ。
[78]
前記格子が、急速に復元する膨張性ポリテトラフルオロエチレンから製造される、項目77に記載の血管内プロテーゼ。
[79]
前記格子が膨張とクリープに抵抗する、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[80]
前記格子が階段状に径方向または長手方向に延伸する、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[81]
前記格子内の区間が所定の圧力で破断する、項目80に記載の血管内プロテーゼ。
[82]
前記格子がスロープ状に径方向または長手方向に延伸する、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[83]
前記格子内の区間が所定の圧力で塑性変形する、項目82に記載の血管内プロテーゼ。
[84]
ステントをさらに備えていて、前記格子がそのステントの表面に取り付けられる、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[85]
前記格子の一端または両端に配置されたステント・フレームを備える、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[86]
前記ステントがバルーンによって延伸可能である、項目84に記載の血管内プロテーゼ。
[87]
前記ステントが自己延伸式である、項目84に記載の血管内プロテーゼ。
[88]
前記ステント・フレームがバルーンによって延伸可能である、項目85に記載の血管内プロテーゼ。
[89]
前記ステント・フレームが自己延伸式である、項目85に記載の血管内プロテーゼ。
[90]
グラフトを備える、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[91]
ステント-グラフトを備える、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[92]
治療剤を透過させない少なくとも2つの層を有する格子と;それら2つの層の間に配置されていて1種類以上の治療剤を含むリザーバ層を備える血管内プロテーゼであって、前記格子が、内壁を有する複数の開口部を規定していて、前記治療剤が、前記リザーバ層内で前記開口部の内壁の位置に封止され;
膨張力が加えられることによって前記プロテーゼが調節されて拡張された直径サイズになるとき、前記開口部の内壁は膨張に抵抗して、前記治療剤を放出させることが可能である、血管内プロテーゼ。
[93]
前記非浸透層がePTFEとFEPを含む、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[94]
前記開口部が正方形である、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[95]
前記格子がユニット構造である、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[96]
前記開口部が平行四辺形である、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[97]
前記開口部が、最大内接円によって測定したとき、約40μm〜約1000μmの公称直径を持つ、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[98]
前記開口部のサイズと形が前記格子全体で実質的に同じである、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[99]
前記開口部のサイズと形が前記格子全体で変化する、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[100]
前記格子が、その全長に沿った複数の開口部を有する第1のアーチを規定するとともに、その第1のアーチの反対側にあって実質的に開口部のない第2のアーチを規定している、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[101]
前記開口部が少なくとも2セットの開口部を持ち、各セットが所定のサイズと形を持つ、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[102]
項目101に記載の血管内プロテーゼにおいて、前記開口部が3セットの開口部を持ち、開口部の各セットが、このプロテーゼのある1つの領域内に位置する、血管内プロテーゼ。
[103]
項目102に記載の血管内プロテーゼにおいて、開口部の近位セットが、近位端の位置でこのプロテーゼの約1/3に広がっており、この近位セットの開口部は、最大内接円によって測定したとき、約300μmの公称直径を持つ、血管内プロテーゼ。
[104]
前記近位グループの開口部が菱形である、項目103に記載の血管内プロテーゼ。
[105]
項目102に記載の血管内プロテーゼにおいて、開口部の遠位セットが、遠位端の位置でこのプロテーゼの約1/3に広がっており、この遠位セットの開口部は、最大内接円によって測定したとき、約500μmの公称直径を持つ、血管内プロテーゼ。
[106]
前記遠位グループの開口部が菱形である、項目105に記載の血管内プロテーゼ。
[107]
項目102に記載の血管内プロテーゼにおいて、開口部の中央セットが、前記近位端と前記遠位端の間でこのプロテーゼの約1/3に広がっており、この中央セットの開口部は、最大内接円によって測定したとき、約100μmの公称直径を持つ、血管内プロテーゼ。
[108]
前記中央グループの開口部が正方形である、項目107に記載の血管内プロテーゼ。
[109]
項目92に記載の血管内プロテーゼにおいて、前記格子が、開口部が設けられた灌流領域と、開口部がない除外領域とを備え、このプロテーゼが、血管内で前記灌流領域の向きを決めることを可能にする構成にされている、血管内プロテーゼ。
[110]
蛍光透視の視覚化がしやすくなるよう、前記格子内に組み込まれた放射線不透過性材料をさらに含む、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[111]
前記放射線不透過性材料が金またはタンタルである、項目110に記載の血管内プロテーゼ。
[112]
ステントを備える、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[113]
前記ステントがバルーンによって延伸可能である、項目112に記載の血管内プロテーゼ。
[114]
前記ステントが自己延伸式である、項目112に記載の血管内プロテーゼ。
[115]
輪郭が小さくされた挿入状態と、その挿入輪郭よりも大きい拡張された輪郭を持つ配備状態を持ち、前記長手方向区間の長さが挿入状態と配備状態の間で実質的に一定に留まるように前記格子がステントに固定されている、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[116]
グラフトである、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[117]
ステント-グラフトである、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[118]
1つ以上の端部を有するステントと;
複数の開口部を規定していて前記ステントを覆う格子を備える血管内プロテーゼであって、
前記ステントと前記格子の組み合わせにより、病気の血管の生理学的圧力の範囲内で弾性応答が生じる、血管内プロテーゼ。
[119]
前記弾性応答が、宿主の血管の脈動式伸縮と特徴とする、項目118に記載の血管内プロテーゼ。
[120]
血圧の変動下で前記病気の血管の膨張と復元の力学とタイミングを真似る、項目119に記載の血管内プロテーゼ。
[121]
前記ステントの1つ以上の端部が広がっていて、そのステントの端部が広がっているのは、そのステントの端部での直径がそのステントの中央部での直径よりも大きいときである、項目118に記載の血管内プロテーゼ。
[122]
前記ステントがニチノールを含み、前記格子がePTFEを含む、項目118に記載の血管内プロテーゼ。
[123]
前記格子が、少なくとも1つの延伸フルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記延伸フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目1に記載の血管内プロテーゼ。
[124]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[125]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目124に記載の血管内プロテーゼ。
[126]
前記格子に皺がない、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[127]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[128]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[129]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[130]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[131]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[132]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目123に記載の血管内プロテーゼ。
[133]
前記格子が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[134]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[135]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目34に記載の血管内プロテーゼ。
[136]
前記格子に皺がない、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[137]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[138]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[139]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[140]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[141]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[142]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目133に記載の血管内プロテーゼ。
[143]
前記格子が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目58に記載の血管内プロテーゼ。
[144]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[145]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目144に記載の血管内プロテーゼ。
[146]
前記格子に皺がない、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[147]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[148]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[149]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[150]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目43に記載の血管内プロテーゼ。
[151]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[152]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目143に記載の血管内プロテーゼ。
[153]
前記格子が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目74に記載の血管内プロテーゼ。
[154]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[155]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目154に記載の血管内プロテーゼ。
[156]
前記格子に皺がない、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[157]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[158]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[159]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[160]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[161]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[162]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目153に記載の血管内プロテーゼ。
[163]
前記格子が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目92に記載の血管内プロテーゼ。
[164]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[165]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目164に記載の血管内プロテーゼ。
[166]
前記格子に皺がない、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[167]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[168]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[169]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[170]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[171]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[172]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目163に記載の血管内プロテーゼ。
[173]
前記格子が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料から製造され、前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含む、項目118に記載の血管内プロテーゼ。
[174]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0ミクロン以下である、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[175]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目174に記載の血管内プロテーゼ。
[176]
前記格子に皺がない、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[177]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[178]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[179]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[180]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[181]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[182]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目173に記載の血管内プロテーゼ。
[183]
内部にある複数の開口部と、管腔面と、外面とを有する一般にチューブ状の部材を備える格子であって、
前記部材が、少なくとも1つのフルオロポリマー膜とエラストマーを含む複合材料を含有し、
前記フルオロポリマー膜が波状フィブリルを含み、
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が1.0以下である、格子。
[184]
前記波状フィブリルのそれぞれの幅が0.5ミクロン以下である、項目183に記載のステントグラフト。
[185]
皺がない、項目183に記載のステントグラフト。
[186]
前記フルオロポリマー膜が複数の波状フィブリルを含む、項目183に記載の格子。
[187]
前記エラストマーが前記フルオロポリマー膜の空孔内に存在している、項目183に記載の格子。
[188]
前記エラストマーの選択が、ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン・コポリマー、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)-テトラフルオロエチレン・コポリマー、シリコーン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、項目183に記載の格子。
[189]
前記少なくとも1つのフルオロポリマー膜が延伸ポリテトラフルオロエチレン膜を含む、項目183に記載の格子。
[190]
前記フルオロポリマー膜が空孔を含み、前記エラストマーが前記空孔の実質的にすべての中に存在している、項目183に記載の格子。
[191]
前記フルオロポリマー膜が、実質的にフィブリルだけからなる微細構造を含む、項目183に記載の格子。
[192]
前記フルオロポリマー膜が、実質的に波状フィブリルだけからなる微細構造を含む、項目183に記載の格子。
[193]
前記開口部それぞれのサイズが約2mm未満である、項目183に記載の格子。
[194]
生理学的圧力に抵抗する多層格子を備える血管内プロテーゼであって、前記格子の各層が複数の開口部を規定しており、
前記プロテーゼが径方向に延伸して拡張された第1の直径サイズになるとき、前記格子の少なくとも1つの層がさらなる延伸に抵抗し;
膨張力が加えられると前記プロテーゼを調節してさらに拡張された第2の直径サイズにすることができて、さらなる延伸に抵抗する前記層が危殆化する、血管内プロテーゼ。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A-5C】
図6A-6C】
図7A-7C】
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B-11D】
図12
図13
図14
図15