特許第6741772号(P6741772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6741772
(24)【登録日】2020年7月29日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】バスケットボールのシュート練習装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20200806BHJP
【FI】
   A63B69/00 504A
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-545536(P2018-545536)
(86)(22)【出願日】2016年10月20日
(65)【公表番号】特表2018-538117(P2018-538117A)
(43)【公表日】2018年12月27日
(86)【国際出願番号】CN2016102695
(87)【国際公開番号】WO2017088614
(87)【国際公開日】20170601
【審査請求日】2018年5月21日
(31)【優先権主張番号】14/949,852
(32)【優先日】2015年11月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518178213
【氏名又は名称】リアオ,チェン−イー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】リアオ,チェン−イー
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04717149(US,A)
【文献】 米国特許第05688212(US,A)
【文献】 米国特許第04565527(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00
A63B 69/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向フレーム部と、保持面上で直立させるための直立フレーム部とを有する主フレームであって、該横方向フレーム部は該直立フレーム部に接続される、主フレームと、
前記横方向フレーム部上に配置される第1の垂直レール構造であって、該第1の垂直レール構造は垂直レール部及び傾斜レール部を有し、該傾斜レール部は円弧状レール区画及び傾斜レール区画を有し、該円弧状レール区画は前記垂直レール部の上端及び該傾斜レール区画に接続される、第1の垂直レール構造と、
第1のベース部及び第1のアーム部を有する第1の摺動ベースであって、該第1のベース部は前記第1の垂直レール構造に被さり、前記第1の垂直レール構造に沿って摺動するために前記第1の垂直レール構造の第1の側と摺動接触するように構成され、該第1のアーム部は該第1のベース部から延在する、第1の摺動ベースと
前記第1のアーム部に接続される第1の疑似バスケットボール部材であって、前記第1の側は該第1の疑似バスケットボール部材に対向する前記第1の垂直レール構造の外端部である、第1の疑似バスケットボール部材と、
を含むバスケットボールのシュート練習装置であって、
ユーザーの手で前記第1の疑似バスケットボール部材が支えられ、その後に上方へと推進された場合、前記第1のベース部は、前記第1の垂直レール構造に沿ってセットショットが打たれるよう前記ユーザーの手をガイドするために前記垂直レール部上の第1の初期位置から前記傾斜レール部上のシュート位置に摺動するとともに、前記垂直レール部に対して枢動することなく前記垂直レール部と接触を維持して、前記第1の疑似バスケットボール部材を前記垂直レール部に沿って真っ直ぐ且つ上方に動かし、前記円弧状レール区画に沿って動かし、次いで前記傾斜レール区画に沿って真っ直ぐ且つ斜めに動かす、バスケットボールのシュート練習装置。
【請求項2】
前記第1の垂直レール構造の第1の側にアームガイドベースが配置され、該アームガイドベースは前記第1の摺動ベースの下に位置し、該アームガイドベースは該アームガイドベース上で離間される2つのガイドシートを有し、該2つのガイドシートは該2つのガイドシートの間に置かれる前記ユーザーの前腕を前記ユーザーの上腕と同じ垂直面で制約するためのものである、請求項1に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項3】
前記2つのガイドシートは前記アームガイドベースに可動に配置され、前記第1の垂直レール構造は、前記ユーザーに対する前記2つのガイドシートの位置を調節して前記ユーザーの前腕を前記ユーザーの上腕と同じ垂直面で揃えるために前記横方向フレーム部に対して左右に可動であるとともに前後に枢動可能である、請求項2に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項4】
前記第1の疑似バスケットボール部材は、前記第1のベース部が前記傾斜レール部上のシュート位置に摺動した場合に前記ユーザーの指が前記第1の疑似バスケットボール部材を特定の角度で回転できるようにして前記ユーザーの指がフォロースルー動作を最後まで行えるようにするために、前記第1のアーム部に回転可能に接続される、請求項1に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項5】
前記主フレームから離間されるとともに前記直立フレーム部に接続される第2の垂直レール構造と、
前記第2の垂直レール構造に摺動可能に配置される胴体取付部材であって、該胴体取付部材は、前記ユーザーの胴体に取り付けて、前記第2の垂直レール構造に沿って膝が曲がった位置から前記第1の初期位置に垂直に動くよう前記ユーザーの胴体をガイドするためのものである、胴体取付部材と、
をさらに含む、請求項1に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項6】
第2のベース部及び第2のアーム部を有する第2の摺動ベースであって、該第2のベース部は、前記第の垂直レール構造に沿って摺動するために、前記第1のベース部と反対側の前記第1の垂直レール構造の第2の側に摺動可能に配置され、該第2のアーム部は該第2のベース部から延在する、第2の摺動ベースと、
前記第2のアーム部に接続される第2の疑似バスケットボール部材と、
をさらに含み、
前記ユーザーの手で前記第2の疑似バスケットボール部材が支えられ、その後に上方に推進された場合に、前記第2のベース部は、前記第1の垂直レール構造に沿ってフックショットが打たれるよう前記ユーザーの手をガイドするために前記垂直レール部上の第2の初期位置から前記傾斜レール部上のフック位置に摺動する、請求項に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項7】
前記第2の疑似バスケットボール部材は、前記第2のベース部が前記傾斜レール部上のフック位置に摺動した場合に前記ユーザーの指が前記第2の疑似バスケットボール部材を特定の角度で回転できるようにして前記ユーザーの指がフォロースルー動作を行えるようにするために、前記第2のアーム部に回転可能に接続される、請求項6に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項8】
前記第1の摺動ベースに配置されるブレーキ装置であって、該ブレーキ装置は、前記第1の疑似バスケットボール部材の重さにより前記第1のベース部が摺動して前記傾斜レール部上のシュート位置から前記垂直レール部上の第1の初期位置に戻る間に前記第1の摺動ベースにブレーキをかけるためのものである、ブレーキ装置をさらに含む、請求項1に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項9】
前記第1の摺動ベースは前記第1の垂直レール構造に枢結され、前記ブレーキ装置は屈曲アーム及びブレーキパッドを含み、該屈曲アームは前記第1のベース部から延在し、該ブレーキパッドは該屈曲アームの下端に配置され、
前記第1の疑似バスケットボール部材が支えられていない場合、前記第1の摺動ベースは、前記第1の摺動ベースを前記第1の初期位置で止めるために、前記第1の疑似バスケットボール部材の重さにより前記屈曲アームと協働して前記第1の垂直レール構造に対して枢動して前記ブレーキパッドを前記第1の垂直レール構造と接触させ、
前記ユーザーの手で前記第1の疑似バスケットボール部材が上方に推進された場合、前記第1の摺動ベースは、前記屈曲アームと協働して前記第1の垂直レール構造に対して枢動して前記ブレーキパッドを前記第1の垂直レール構造から離す、請求項8に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【請求項10】
前記傾斜レール部は、前記垂直レール部に対する前記傾斜レール部の斜角を調節するために前記垂直レール部の上端に枢結される、請求項1に記載のバスケットボールのシュート練習装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバスケットボールのシュート練習装置に関し、より具体的には、ユーザーの手をガイドして垂直レール構造に沿ったセットショットを打てるようにするためのバスケットボールのシュート練習装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、適切なシュートを打つための技術は、バスケットボール選手がバスケットボールをシュートしてバスケット内に上手に入れるようにするのに役立ち得る。バスケットボール選手のシュート技術を改善するための練習用の装置を用いることが知られている。例えば、特許文献1にはバスケットボールのフリースロー技術を改善するためのフリースロー練習装置が記載されている。特許文献1に記載のフリースロー練習装置はバスケットボールと、バスケットボールを高い位置で支持するための支持手段と、バスケットボールの近くに設けられるとともに、ユーザーの腕をガイドするように構成されたアームガイドと、バスケットボールの高さを調節するための調節手段を含む直立フレーム構造とを含む。ユーザーはアームガイドを介して、バスケットボールに対し自身の腕を正確に垂直及び前方に動かすことができるため、フリースローに適した正しい腕の動きを学習できる。特許文献1に記載の装置以外にも、バスケットボールのシュート技術を改善するために様々な装置や方法が下記文献において提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4623148号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0171229号明細書
【特許文献3】中国特許出願特許出願公開第103691118号明細書
【特許文献4】中国特許出願特許出願公開第102179038号明細書
【特許文献5】米国特許第4717149号明細書
【特許文献6】米国特許第4565527号明細書
【特許文献7】米国特許第5688212号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バスケットボールのシュートを改善する上で1つの重要な技術は適切な手首の動きである。バスケットボール選手がバスケットボールをシュートする間、バスケットボール選手は自身の手首を曲げ、その後にバスケットボールを空中で推進させてバスケットに入れる。しかしながら、バスケットボールをシュートする間にバスケットボール選手が自身の上腕と同じ垂直面に自身の前腕を適切な形で配置できないと、適切な手首の動きは十分でない。そのため、バスケットボール選手が適切な手首の動き及び適切な腕の動きの双方を習得するのを練習するための装置をどう設計するかがバスケットボールのシュート練習における重要な課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はバスケットボールのシュート練習装置を開示する。バスケットボールのシュート練習装置は主フレーム、第1の垂直レール構造、第1の摺動ベース及び第1の疑似バスケットボール部材を含む。主フレームは横方向フレーム部と、保持面上で直立させるための直立フレーム部とを有する。横方向フレーム部は直立フレーム部に接続される。第1の垂直レール構造は横方向フレーム部上に配置される。第1の垂直レール構造は垂直レール部と、垂直レール部の上端に接続される傾斜レール部とを有する。第1の摺動ベースは 第1のベース部及び第1のアーム部を有する。第1のベース部は、第1の垂直レール構造に沿って摺動するために第1の垂直レール構造の第1の側に摺動可能に配置される。第1のアーム部は第1のベース部から延在する。第1の疑似バスケットボール部材は第1のアーム部に接続される。ユーザーの手で第1の疑似バスケットボール部材が支えられ、その後に上方に推進された(propped and then propelled upwardly)場合、第1のベース部は、第1の垂直レール構造に沿ってセットショットが打たれるようユーザーの手をガイドするために垂直レール部上の第1の初期位置から傾斜レール部上のシュート位置に摺動する。
【0006】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るバスケットボールのシュート練習装置の図である。
図2図2は、胴体取付部材を着用し、膝を曲げた位置で第1の疑似バスケットボール部材を支えるユーザーの側面図である。
図3図3は、ユーザーの胴体が第2の垂直レール構造に沿って第1の初期位置に垂直に動くようにガイドする図2の胴体取付部材の側面図である。
図4図4は、傾斜レール部上のシュート位置に摺動する図3の第1のベース部の側面図である。
図5図5は、本発明の別の実施形態に係る、第1の摺動ベース上に配置されたブレーキ装置の側面図である。
図6図6は、第1の垂直レール構造からブレーキ装置を分離させるために第1の垂直レール構造に対して枢動する第1の摺動ベースの側面図である。
図7図7は、本発明の別の実施形態に係る、第2の疑似バスケットボール部材を支えるユーザーのシュートを打つ手の側面図である。
図8図8は、フックショットを打つために第2の疑似バスケットボール部材を上方に推進させるユーザーのシュートを打つ手の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照されたい。図1は、本発明の一実施形態に係るバスケットボールのシュート練習装置10の図である。図1に示すように、バスケットボールのシュート練習装置10は主フレーム12、第1の垂直レール構造14、第1の摺動ベース16、第1の疑似バスケットボール部材18、第2の垂直レール構造20及び胴体取付部材22を含む。主フレーム12は直立フレーム部24及び横方向フレーム部26を有する。横方向フレーム部26は直立フレーム部24に接続され、直立フレーム部24は、ユーザー(例えばバスケットボール選手)が便利に操作できるようにバスケットボールのシュート練習装置10を保持面(グランドの面等)上で動かないよう設置できるよう保持面上で直立させるのに用いられる。第1の垂直レール構造14は横方向フレーム部26上に配置されるとともに、垂直レール部28と、垂直レール部28の上端Pに接続される傾斜レール部30とを有する。本実施形態では、傾斜レール部30は(限定されないが例えばヒンジにより)垂直レール部28の上端Pに枢結されることが好ましい。これにより、ユーザーは垂直レール部28に対する傾斜レール部30の斜角を調節することにより自身のシュート角度を適切に調節できる。
【0009】
第1の摺動ベース16は第1のベース部32及び第1のアーム部34を有する。第1のベース部32は、第1の垂直レール構造14に沿って摺動するために第1の垂直レール構造14の第1の側S1に摺動可能に配置される。第1のアーム部34は第1のベース部32から延びる。第1の疑似バスケットボール部材18は、ユーザーがシュートの動作を行うために自身のシュートを打つ手で第1の疑似バスケットボール部材18を支えることができるように第1のアーム部34に接続されている。実際の用途では、筋肉のトレーニングの目的を実現するために、第1の疑似バスケットボール部材18に充填物(例えば水又は砂)を加えることにより第1の疑似バスケットボール部材18の重さを増やしてもよい。
【0010】
さらに、第2の垂直レール構造20は主フレーム12から離間されるとともに直立フレーム部24に接続される。胴体取付部材22は、ユーザーの胴体に取り付けて、第2の垂直レール構造20に沿って垂直に動くようユーザーの胴体をガイドし、ユーザーがシュートの動作を行う間にユーザーの姿勢の安定性を改善するために第2の垂直レール構造20に摺動可能に配置されている。本実施形態では、胴体取付部材22は限定されないが着用可能な器具(例えばウエラブルベスト)であり得る。即ち、別の実施形態では、本発明はユーザーの胴体に取り付けられ得る他の取付器具(例えば膝と肩のハーネス(lap-shoulder harness))が採用され得る。なお、第2の垂直レール構造20及び胴体取付部材22は、バスケットボールのシュート練習装置10の機械設計を簡素化するために省略可能な構成要素であり得る。
【0011】
さらに、シュートを打つ手で第1の疑似バスケットボール部材18を支え、その後に上方に推進させる間にユーザーが自身の前腕を自身の上腕と同じ面で適切に位置配置できるように、バスケットボールのシュート練習装置10は、図1に示すようにアームガイドベース36をさらに含み得る。アームガイドベース36は第1の垂直レール構造14の第1の側S1に配置されるとともに第1の摺動ベース16の下に位置する。アームガイドベース36は2つのガイドシート38を有する。2つのガイドシート38はアームガイドベース36上で離間され、それらの間に置かれるユーザーの前腕がユーザーの上腕と同じ垂直面にあるように制約する。実際の用途では、2つのガイドシート38はアームガイドベース36上で可動に配置され、第1の垂直レール構造14は、横方向フレーム部26に対して左右方向に移動可能であるとともに前後に枢動可能であり得る。そのため、ユーザーは、ユーザーの前腕をユーザーの上腕と同じ垂直面で揃えるためにユーザーに対して2つのガイドシート38の部分を便利に調節できる。2つのガイドシート38をアームガイドベース36上で可動に配置させ、第1の垂直レール構造14を横方向フレーム部26上で移動可能に且つ枢動可能に配置させるための機械設計に関連する説明については、先行技術において多く見受けられるため、本願では省略する。さらに、別の実施形態では、垂直レール部28は、図1に示すような直線レールの代わりに、ユーザーが第1の垂直レール構造14に沿ってセットショットをよりスムーズに打てるように円弧状のレールであり得る。
【0012】
バスケットボールのシュート練習装置10の操作について以下でより詳細に説明する。図2図3及び図4を参照されたい。図2は、胴体取付部材22を着用し、膝を曲げた位置で第1の疑似バスケットボール部材18を支えるユーザーの側面図である。図3は、第2の垂直レール構造20に沿って第1の初期位置に垂直に動ごくようユーザーの胴体をガイドする図2の胴体取付部材22の側面図である。図4は、傾斜レール部30上のシュート位置に摺動する図3の第1のベース部32の側面図である。ユーザーが胴体取付部材22を着用した後、ユーザーは自身の前腕40を2つのガイドシート38の間に置き、自身のシュートを打つ手42で第1の疑似バスケットボール部材18を支持し、次いでユーザーの前腕40をユーザーの上腕44と同じ垂直面(即ち、図2に示すXY面)で揃えるために、第1の垂直レール構造14を左右に適切に動かし且つ第1の垂直レール構造14を前後に枢動させることによりユーザーに対して2つのガイドシート38の位置を調節できる。その後、ユーザーは自身の膝を曲げて、バスケットボールのシュートを打つために図2に示す膝屈曲状態で素早い動作(ready action)を行うことができる。次いで、胴体取付部材22は、ユーザーが自身の膝を伸ばす間に第2の垂直レール構造20に沿って図2に示す膝を曲げた位置から図3に示す第1の初期位置に垂直に動くようにユーザーの胴体をガイドする。その後、ユーザーは、自身のシュートを打つ手42で第1の疑似バスケットボール部材18を上方に推進させて、第1のベース部32を図3に示す垂直レール部28上の第1の初期位置から図4に示す傾斜レール部30上のシュート位置に摺動させることができる。
【0013】
なお、本実施形態では、第1のベース部32が図4に示す傾斜レール部30上のシュート位置に摺動した場合に、ユーザーの指で第1の疑似バスケットボール部材18を特定の角度(限定されないが例えば30°)で反時計回りに回転させることができるようにしてユーザーの指がフォロースルーを行えるように、第1の疑似バスケットボール部材18が第1のアーム部34に回転可能に接続され得る(例えば、ねじりバネを通じて第1の疑似バスケットボール部材18を第1のアーム部34に接続することにより)。
【0014】
そのような形で、バスケットボールのシュート練習装置10は、ユーザーの前腕40が上腕44と同じ垂直面に位置している場合にユーザーがシュートを打つ手42をガイドして第1の垂直レール構造14に沿ったセットショットを打つことができるようにする。そのため、バスケットボールのシュート練習装置10は、ユーザーがバスケットボールをバスケット内に上手くシュートするための適切な手首の動き及び適切な腕の動きの双方を習得するとともに、(ユーザーは前述のバスケットボールのシュートの練習プロセスを繰り返し行うために)動作制限目的(motion restriction purpose)を実現できるよう訓練させる。
【0015】
さらに、第1のベース部32は、第1の疑似バスケットボール部材がユーザーのシュートを打つ手42によって支えられていない間は第1の疑似バスケットボール部材18の重さにより傾斜レール部30上のシュート位置から垂直レール部28上の第1の初期位置に摺動して戻ることができるため、本発明はさらに第1の初期位置で第1のベース部32を止めるためのブレーキ設計をさらに採用でき得る。それにより、第1の疑似バスケットボール部材18が速く落下してユーザーが誤ってケガをするのを効率的に防止できる。即ち、バスケットボールのシュート練習装置10はブレーキ装置46をさらに含み得る。ブレーキ装置46は第1の摺動ベース16に配置されて、第1のベース部32が傾斜レール部30上のシュート位置から摺動して垂直レール部28上の第1の初期位置に戻る間に第1の摺動ベース16にブレーキをかける。
【0016】
例えば、図5及び図6を参照されたい。図5は、本発明の別の実施形態に係る、第1の摺動ベース16上に配置されたブレーキ装置46の側面図である。図6は、ブレーキ装置46を第1の垂直レール構造14から離すために第1の垂直レール構造14に対して枢動する第1の摺動ベース16の側面図である。本実施形態及び前述の実施形態の双方で言及する構成要素は同様の構造又は機能を有する構成要素を表し、それらに関連する説明はここでは省略する。
【0017】
図5及び図6に示すように、本実施形態では、第1の摺動ベース16は第1の垂直レール構造14に枢結され、ブレーキ装置46は屈曲アーム48及びブレーキパッド50を含み得る。屈曲アーム48は第1のベース部32から延び得る。ブレーキパッド50は屈曲アーム48の下端に配置される。したがって、図5に示すように、第1の摺動ベース16は、第1の疑似バスケットボール部材の重さにより屈曲アーム48と協働して第1の垂直レール構造14に対して枢動して、第1の疑似バスケットボール部材18が支えられていない場合に第1の摺動ベース16を第1の初期位置で停止させるためにブレーキパッド50を第1の垂直レール構造14と接触させる。他方、図6に示すように、ユーザーがシュートを打つ手42によって第1の疑似バスケットボール部材18が上方に推進された場合、第1の摺動ベース16は屈曲アーム48と協働して第1の垂直レール構造14に対して枢動してブレーキパッド50を第1の垂直レール構造14から離す。そのため、ユーザーは第1の疑似バスケットボール部材18を上方に推進させ続けることができ得る。上述のブレーキ設計を通じて、バスケットボールのシュート練習装置10の動作安全性が大幅に改善し得る。
【0018】
なお、バスケットボールのシュート練習装置10はフックシュート練習機能をさらに有し得る。図7及び図8を参照されたい。図7は、本発明の別の実施形態に係る第2の疑似バスケットボール部材52を支えるユーザーのシュートを打つ手42の側面図である。図8は、フックショットを打つために図7の第2の疑似バスケットボール部材52を上方に推進させるユーザーのシュートを打つ手42の側面図である。本実施形態及び上述の実施形態の双方で言及する構成要素は同様の構造又は機能を有する構成要素を表し、それらに関連する説明はここでは省略する。
【0019】
図7及び図8に示すように、本実施形態では、バスケットボールのシュート練習装置10は第2の疑似バスケットボール部材52及び第2の摺動ベース54をさらに含み得る。第2の摺動ベース54は第2のベース部56及び第2のアーム部58を有する。第2のベース部56は、第1の垂直レール構造14に沿って摺動するために第1のベース部32の反対側の第1の垂直レール構造14の第2の側S2に摺動可能に配置される。第2のアーム部58は第2のベース部56から延びる。ユーザーがフック動作を行うために第2の疑似バスケットボール部材52を自身がシュートを打つ手で支えることができるように、第2の疑似バスケットボール部材52は第2のアーム部58に接続され得る。実際の用途では、筋肉のトレーニングの目的を実現するために、第2の疑似バスケットボール部材52内に充填物(例えば水又は砂)を加えることにより第2の疑似バスケットボール部材52の重さを増やすことができ得る。
【0020】
さらに、本実施形態では、第2のベース部32が図8に示す傾斜レール部30上のフック位置に摺動した場合に、ユーザーの指で第2の疑似バスケットボール部材52を特定の角度(限定されないが例えば30°)で回転させることができるようにしてユーザーの指がフォロースルーを行えるように、第2の疑似バスケットボール部材52が第2のアーム部34に回転可能に接続され得る(例えば、ねじりバネを通じて第2の疑似バスケットボール部材52を第2のアーム部34に接続することにより)。
【0021】
なお、上述の腕の位置決めデザインも、第2の疑似バスケットボール部材52をユーザーがシュートを打つ手で支え、その後に上方に推進させる間にユーザーの前腕をユーザーの上腕と同じ面で位置決めするために適用可能であり得る。関連する説明は上述の実施形態に従って類推することにより理解でき得るため、ここでは省略する。
【0022】
このように、ユーザーは自身がシュートを打つ手42で第2の疑似バスケットボール部材52を支え、その後に上方に推進させて第2のベース部58を図7に示す垂直レール部28上にある第2の初期位置から図8に示す傾斜レール部30上にあるフック位置に摺動させて第1の垂直レール構造14に沿ったフックショットを打つことができる。したがって、バスケットボールのシュート練習装置10は、ユーザーがバスケットボールをバスケット内に上手くシュートするための適切な手首の動き及び適切な腕の動きの双方を習得するとともに、(ユーザーは前述のバスケットボールのシュートの練習プロセスを繰り返し行うために)動作制限目的を実現できるよう訓練させる。
【0023】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8