(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0020】
(第1の実施の形態)
<鋳造支援システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る鋳造支援システム1のシステム構成を概念的に示す図である。以下の各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
鋳造支援システム1は、各鋳造工場9(顧客ユーザ(図中、ユーザU1、U2、U3、・・・と示す))に様々なサービスの提供を行う。
【0021】
鋳造支援システム1は、複数の鋳造工場9の鋳型製造装置10における鋳造を支援する鋳造支援装置100(管理サーバ40およびウェブサーバ50)と、各鋳造工場9の事務所30で顧客が利用するユーザ端末32と、を含む。
【0022】
鋳造支援装置100(管理サーバ40およびウェブサーバ50)は、クラウドデータセンタ7(以下、クラウド7とも呼ぶ)に含まれる。クラウドデータセンタ7は、多数のコンピュータを含む。
【0023】
各鋳造工場9の鋳型製造装置10は、複数のコントローラ20を含む。各コントローラ20は、有線ケーブルで互いに接続され、ゲートウェイ(GW:Gate Way)14等の通信ユニットを経由して携帯電話通信網3に接続する。そして、各コントローラ20と管理サーバ40は携帯電話通信網3を介して互いに通信する。管理サーバ40は、コントローラ20から鋳型製造装置10に関する情報を受信する。受信した情報は、データベース42に格納される。
【0024】
鋳造支援装置100は、各鋳造工場9から収集した情報を用いて、顧客ユーザ(鋳造工場9)に鋳型製造に関連する様々な情報およびサービスを提供する。また、鋳造支援装置100が収集した情報は、鋳造支援システム1の各部門(メンテナンス部門60、管理部門70、営業販売部門80)にも提供される。
【0025】
各部門は、鋳造支援システム1の顧客ユーザに、各部門の専門分野に関わる様々なサービスを提供する。例えば、メンテナンス部門60は、鋳造工場9の鋳型製造装置10の警報および保守管理に関するサービスを顧客に提供する。管理部門70は、各鋳造工場9の顧客管理を行うとともに、鋳型製造装置10の稼働情報の管理を行う。営業販売部門80は、鋳型製造装置10、および材料の販売に関するサービスを顧客に提供する。
【0026】
各部門は、それぞれコンピュータ62、72、82を有する。各コンピュータはインターネット5等のネットワークを介してクラウド7にアクセスする。
【0027】
なお、各部門のシステム構成は、様々考えられ、限定されない。例えば、コンピュータは、サーバやパーソナルコンピュータ等を含む。さらに、スタッフが携帯して利用する携帯端末、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等を含んでもよい。
【0028】
顧客ユーザの事務所30のユーザ端末32は、たとえば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯電話機、PHS、PDAなどを含むが、これらに限定されない。ユーザ端末32は、インターネット5を介してウェブサーバ50に接続される。
【0029】
各鋳造工場9は、鋳造支援システム1のサービス利用開始の際、予めユーザ登録を行う。
管理サーバ40は、さらに、ユーザ毎に情報を管理する。例えば、鋳造工場9毎に、ユーザ情報を登録する。
ウェブサーバ50は、ユーザ専用のウェブページをウェブサイト52に構築し、各ユーザがユーザ端末32を用いてログインすることで、ユーザ専用ページにアクセスし、各種サービスを受けることができる。
【0030】
上述したように、顧客ユーザの鋳型製造装置10と鋳造支援装置100の間は、携帯電話通信網3にて直接接続され、インターネット5等を経由しないので、鋳型製造装置10の稼働状況等の情報のセキュリティを確保できる。また、インターネット5を経由した鋳造支援装置100とユーザ端末32、または、各部門のコンピュータ間の通信は、ユーザIDとパスワードによるログイン後に通信可能とする点、および通信時に送受信する情報を暗号化処理すること等により、セキュリティを確保できる。
【0031】
<鋳型製造装置の構成>
次に、鋳造工場9の鋳型製造装置10について説明する。
図2は、本実施形態の鋳型製造装置10を模式的に示す概略図である。
鋳型製造装置10は、硬化剤Aタンク110a、硬化剤Bタンク110b、硬化剤A供給部112a、硬化剤B供給部112b、硬化剤A用流量計116a、硬化剤B用流量計116b、粘結剤タンク120、粘結剤供給部122、ホッパ130、砂温センサ132、混練機140、および制御盤142を有する。
硬化剤A供給部112a、硬化剤B供給部112b、および粘結剤供給部122は、コントローラ20にそれぞれ接続され、硬化剤および粘結剤の供給量を制御条件に従い制御する。
【0032】
本実施形態では、異なる2種類の硬化剤Aおよび硬化剤Bが所定の配合で硬化剤Aタンク110aおよび硬化剤Bタンク110bから配管114を通って混練機140に供給される。
【0033】
硬化剤A用流量計116aおよび硬化剤B用流量計116bは、各硬化剤タンク(硬化剤Aタンク110aおよび硬化剤Bタンク110b)から各硬化剤供給部(硬化剤A供給部112aおよび硬化剤B供給部112b)により供給される各硬化剤の流量を配管114の外部から非接触で計測するクランプオン式流量計である。硬化剤A用流量計116aおよび硬化剤B用流量計116bは、配管114の外部から配管114内を流れる硬化剤Aおよび硬化剤Bの流量をそれぞれ計測し、コントローラ20に計測値を送信する。
【0034】
各流量計116としては、電磁式、コリオリ式、超音波式、渦式など、様々な測定原理を用いた流量計を用いることができるが、特に、超音波式のクランプオン式流量計が好ましい。
クランプオン式流量計は、他の流量計、例えば、電磁式流量計やコリオリ式流量計と比較して、低価格である。
【0035】
また、クランプオン式流量計の特徴としては以下の点が挙げられる。
(i)外部から取り付け可能なため、配管工事の手間とコストがかからない。
(ii)取り付け位置を移動できるので、製造ラインを停止させることなく、計測精度のよい場所に調整できる。
(iii)圧力損失がないので、生産条件に影響しない。
(iv)計測対象の材料と接触しないので、計測対象の材料が腐食性液体(酸性、アルカリ性、溶剤など)であっても計器に悪影響がない。計測対象の材料と接触しないので、計器の劣化がなく、高精度で安定した計測ができる。また、粉塵などが液体に混入した場合でも、計器の劣化がなく、高精度で安定した計測ができる。
【0036】
このように、クランプオン式流量計を用いることで、実際に配管114を流れる硬化剤の流量が正確に計測できるので、流量の計測値と硬化剤の供給量の指示値(すなわち、タンクから配管114に硬化剤を供給するポンプの出力指示値)の差分を補正することで、硬化剤をより正確に供給することができ、鋳型の硬化速度や可使時間を安定化できる。
【0037】
クランプオン式流量計は、このような特徴を有するので、他の流量計を用いる場合とは異なる観点からの供給量の監視が可能になる。例えば、硬化剤の供給量の経時変化を正確にとらえることができるので、例えば、長いスパンで徐々に流量が減少したり増加したりした場合に、異常の予兆として検知することも可能となる。
【0038】
硬化剤Aタンク110aおよび硬化剤Bタンク110bから混練機140への配管114の外側に硬化剤A用流量計116aおよび硬化剤B用流量計116bがそれぞれ取り付けられる。取り付け方法は様々考えられるが、例えば、まず、各流量計116の台座を配管114の両側から配管114を挟持するように取り付ける。そして、台座に流量計116を脱着可能に装着する。
【0039】
配管114と流量計116の間には、グリース等の接触媒体を介在させてもよい。このように、配管114にグリースを塗布することにより、センシング面と配管114表面の密着を良好にし、超音波信号の伝達を向上させることができる。また、各流量計116を取り付ける配管114は、略鉛直に設けられるのが好ましい。その理由は、配管114内の気泡により計測精度が低下するのを防ぐためである。
【0040】
また、各流量計116は、
図8で説明したように、コントローラ20に計測値を送信する。流量計116とコントローラ20間は、アナログ接続でもよいし、デジタル接続でもよい。また、流量計116は、無線通信部を備えてもよい。無線通信部は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、又は近距離通信のブルートゥース(登録商標)等でもよい。無線通信部を備えている場合は、流量計116は、コントローラ20に計測値を送信してもよいし、GW14に計測値を送信してもよい。コントローラ20を経由せずにGW14に直接計測値を送信する場合は、GW14は、予め流量計116のIPアドレス等の識別情報と、コントローラ20の識別情報とを紐付けて管理しておく。
【0041】
計測値は、逐次、又は、定期的に、あるいは、随時リクエストに応じて、出力される。また、各流量計116は、計測値を所定期間分保持するメモリを有してもよい。この構成により、通信環境が悪くなった場合に、所定期間分の計測値をメモリに記憶し、通信環境が良好になった時に送信することができる。
【0042】
硬化剤は、粘結剤に硬化反応を生じさせる液状の触媒である。粘結剤が有機自硬性樹脂の場合、硬化剤は、硫酸、リン酸、有機スルホン酸を含む酸性の硬化触媒で酸強度と酸濃度を調節し速硬性及び遅硬性のものに分類されるものや、加水分解度及び相溶性の大小によって硬化速度が調節できる有機エステルを用いることができる。粘結剤が無機自硬性樹脂の場合、硬化剤は、加水分解度及び相溶性の大小によって硬化速度が調節できる有機エステルを用いることができる。
【0043】
ホッパ130は、珪砂または人工砂などの耐火性粒子のタンクであり、混練機140に耐火性粒子を投入する。砂温センサ132は、ホッパ130の耐火性粒子の投入口付近に設けられ、耐火性粒子の温度を検出し、コントローラ20に砂温を送信する。
【0044】
耐火性粒子としては、例えば硅砂、ジルコン、クロマイト、オリビン、アルミナ、合成ムライト等の単独砂あるいは混合砂を用いることができ、新砂および再生砂のいずれであってもよい。なお、再生砂とは過去に鋳型材料として用いられたものを再生した耐火性粒子である。
【0045】
混練機140は、耐火性粒子と、粘結剤と、硬化剤を混練し、得られた混練物を枠144に流し込む。混練機140の制御盤142は、コントローラ20と接続され、混練機140の撹拌動作が制御される。
粘結剤供給部122は、粘結剤タンク120から粘結剤を混練機140に投入する。粘結剤タンク120から混練機140に供給される粘結剤の流量も、流量計(不図示)により計測され、コントローラ20に送信されてもよい。粘結剤の供給量はコントローラ20により制御される。コントローラ20は、流量計(不図示)による流量計測値をさらに用いて粘結剤の供給量を調整することもできる。
【0046】
粘結剤としては、例えば酸硬化性樹脂であるフラン樹脂、フェノール樹脂やエステル硬化性樹脂であるアルカリフェノール樹脂といった有機自硬性樹脂を用いることができ、また、水ガラス等の無機自硬性樹脂を用いることができる。
【0047】
<鋳型製造装置10の製造工程>
図3は、本実施形態の鋳造工場9における鋳型製造装置10の鋳型製造工程を説明するための図である。
鋳型製造工程は、造型工程S1と、抜型工程S2と、注湯工程S3と、を含む。
まず、造型工程S1では、珪砂または人工砂などの耐火性粒子が、ホッパ130から混練機140に投入される。混練機140には、さらに、粘結剤と硬化剤が投入される。混練機140には、制御盤142が設けられ、混練機140の撹拌が制御される。
【0048】
混練機140に投入される硬化剤は、その組成および供給量が、コントローラ20により調整される。例えば、硬化剤は、異なる2種類以上が砂温に応じて所定の配合比の供給量に調整されて供給される。砂温センサ132は、ホッパ130の出口付近に設けられ、コントローラ20は、砂温センサ132から砂温を受信し、硬化剤の調整時に制御条件として用いたり、砂温を監視したりする。さらに、コントローラ20は、制御盤142の信号も受信し、混練機140の動作状態を監視する。
【0049】
硬化剤の組成および供給量とは、例えば、硬化剤の種類と、配合比と、供給量のことである。コントローラ20により、例えば、硬化剤タンクから配管114に硬化剤を供給する各硬化剤供給部112a、112bの出力量(例えば、ポンプの周波数設定)を制御することで、供給される硬化剤の種類が選択され、複数種類の硬化剤の配合比、各硬化剤の供給量等が調整される。
【0050】
混練機140で、耐火性粒子と、粘結剤と、硬化剤が混練された混練砂が、木型等の原型に充填され、鋳型が造型される。
次に、抜型工程S2では、混練砂が硬化後、木型等の原型を抜くことで、鋳型が製造される(図では上型のみが示されている。)。ここで製造された鋳型は、例えば、上型、下型、中子等を組み合わせて次の工程で使用される。
次に、注湯工程S3では、上型、下型、中子などを型合わせした鋳型に溶融金属を注入する。そして、溶融された金属が冷却し、固化した後、それを製品として鋳型から取り出す。なお、砂は再生処理され、再び造型工程S1で利用することができる。
【0051】
<コントローラ20の機能構成>
図4は、本実施形態の鋳型製造装置10を制御するコントローラ20の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
図4は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
コントローラ20は、制御部152と、供給量取得部154と、砂温取得部156と、通信部158と、を備える。
【0052】
砂温取得部156は、耐火性粒子の温度を取得する。具体的には、砂温センサ132から砂温を受信する。
供給量取得部154は、耐火性粒子および粘結剤に添加される各硬化剤の供給量の計測値を取得する。具体的には、硬化剤A用流量計116aおよび硬化剤B用流量計116bから各硬化剤の供給量の計測値を受信する。
【0053】
制御部152は、耐火性粒子(より具体的には、硅砂)に添加される硬化剤または粘結剤(より具体的には、フラン樹脂、アルカリフェノール樹脂)の組成および供給量を、各鋳造工場9の条件(砂温等)に応じて調整する。本実施形態では、硬化剤は2種類の硬化剤Aおよび硬化剤Bを所定の配合比で供給する。
【0054】
本実施形態では、例えば、耐火性粒子に対し、粘結剤と2つの異なる硬化剤A、硬化剤Bを添加する。ここでは、硬化剤Aは硬化剤Bよりも酸濃度が高いものを用いており、硬化剤Bより速い硬化速度を有する。
図5に示すように、制御部152が、砂温に応じて、2種類の硬化剤AおよびBの配合比を調整することで、硬化速度を一定に保つことができる。
【0055】
次に、コントローラ20の入出力データについて説明する。
図6は、コントローラ20の入出力データを説明するための図である。
図6(a)の入力データ160は、砂温センサ132から受信した砂温、図示されない温度計から受信した鋳造工場9の環境気温、図示されない湿度計から受信した鋳造工場9の環境湿度、外部設定値、および内部設定値を含む。これらの情報は、各値の更新日時の情報とともに記憶されるのが好ましい。
【0056】
ここで、外部設定値とは、たとえば、作業者が現場でコントローラ20の操作部を操作することで設定される値であり、以下に例示されるが、これらに限定されない。
(a1)鋳型の形状や大きさにより作業者が設定する硬化速度、可使時間、抜型時間
(a2)使用する砂種(新砂、再生砂、特殊砂などの中から選択)
(a3)求める鋳型の強度や砂種により変更される粘結剤の添加量(多い〜少ないまで段階的に設定)
(a4)硬化剤供給部112のポンプをある周波数で回転させて、一定時間各硬化剤を吐出させた時の実際の吐出量
(a5)ある一定時間、混練機140を稼働させた時の砂の重量(砂流量)
(a6)硬化速度、可使時間、抜型時間の補正(速め、遅め等を段階的に調整)
【0057】
また、内部設定値とは、たとえば、コントローラ20のメモリまたはストレージに予め格納されている設定値やプログラムである。また、内部設定値は、ROMの書き換えや、プログラムのバージョンアップや変更等により更新できる。あるいは、操作部を用いて作業者により変更されたり、ユーザ端末32から所定のアプリケーションを用いて変更されたりしてもよい。
【0058】
内部設定値は、例えば、硬化剤の種類や、硬化剤配合パターン等である。
ここで、硬化剤配合パターンとしては、例えば、砂温、温度、湿度等の条件に応じて、硬化剤Aと硬化剤Bの配合比を対粘結剤で設定される場合である。
【0059】
さらに、
図6(b)の出力データ170は、コントローラ20で演算されたデータやコントローラ20が検知または取得したアラーム等である。たとえば、出力データ170は、硬化剤設定値、硬化剤計測値、粘結剤添加量設定値、粘結剤添加量計測値、設備稼働情報、アラーム情報、および異常情報を含む。これらの情報は、各値の更新日時の情報とともに記憶されるのが好ましい。
【0060】
ここで、硬化剤設定値とは、コントローラ20が硬化剤供給部112に対して指示した値であり、たとえば、硬化剤の配合比、吐出量、および積算値を含む。硬化剤計測値とは、流量計116から受信した各硬化剤の供給量の計測値である。さらに、各硬化剤の計測値に基づいて、演算された硬化剤の配合比、吐出量、および積算値を含む。
【0061】
粘結剤添加量設定値とは、コントローラ20で設定された値から算出された値で、コントローラ20が粘結剤供給部122に対して指示した値であり、例えば、粘結剤添加量、吐出量、および積算値を含む。粘結剤添加量計測値は、粘結剤用流量計(不図示)からコントローラ20が受信した粘結剤の供給量の計測値である。
【0062】
なお、硬化剤または粘結剤の計測値は、流量計による計測値に替えて、現場で作業員が、供給されている硬化剤または粘結剤の一定時間当たりの流量を秤を用いて実際に計った検量値を入力できてもよい。検量値の入力方法は、現場で作業員がコントローラ20に入力してもよいし、顧客がユーザ端末32を用いて、所定の画面や所定のフォームから入力してもよいし、メンテナンス部門60のコンピュータ62を用いて所定の画面や所定のフォームから入力してもよい。鋳造工場9の現場でコントローラ20に入力された値は、携帯電話通信網3を介して管理サーバ40に送信される。また、顧客のユーザ端末32やメンテナンス部門60のコンピュータ62を用いて入力された値は、インターネット5を介して管理サーバ40に送信されるとともに、コントローラ20の設定値を管理サーバ40から更新できてもよい。
【0063】
設備稼働情報は、各装置(例えば、混練機を制御するコントローラ20、ポンプ)の稼働状態を示す情報(動作中、停止中等)、ポンプの吐出圧力(ポンプから受信した計測値)を含む。
【0064】
アラーム情報は、砂温が第1閾値以上(高温)、または第1閾値より低い第2閾値以下(低温)、あるいは、所定範囲外となったことを検知して出力される情報を含む。さらに、アラーム情報は、硬化剤A、Bの少なくともいずれか一方が単独使用領域に入ったことを検知して出力されてもよい。
異常情報は、ポンプ、センサ(砂温、温度、または湿度)、圧力計、コントローラ20の基盤、インバータなどから受信する異常信号、硬化剤タンクレベル計異常信号、コントローラ20の応答異常(タイムアウト等)、シーケンサ異常、設定異常(例えば、検量値が低い場合等)等が検知されたことを示す情報を含む。
【0065】
<コントローラ20のハードウェア構成>
次に、鋳型製造装置10の各装置を制御するコントローラ20について説明する。
図7は、本実施形態のコントローラ20のハードウェア構成を示すブロック図である。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)21と、メモリ22と、ストレージ23と、I/O(Input/Output)24と、通信I/F(InterFace)25と、操作部(図中、「SW」(SWitch)と示す)26と、表示部27と、を有する。
【0066】
CPU21は、コントローラ20の各要素とバス28を介して接続され、各要素とともにコントローラ20全体を制御する。ストレージ23は、例えば、ROM(Read Only Memory)であり、コントローラ20を動作させるためのプログラム(不図示)や、そのプログラムが動作する際に使用する各種設定データなどを記憶する。メモリ22は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムが動作するための作業領域や、送受信データを一時的記憶する領域を有する。
【0067】
なお、メモリ22およびストレージ23は、フラッシュメモリやディスクドライブ等、他のメモリやストレージデバイスであってもよい。
【0068】
I/O24は、CPU21と、コントローラ20内の他の要素間、または、コントローラ20と他の装置間のデータおよび制御信号の入出力制御を行う。他の装置とは、たとえば、コントローラ20に接続される制御盤142、砂温センサ132、流量計116a、流量計116b等と、これらの装置とコントローラ20のインタフェースとを含む。さらに、I/O24は、他の記録媒体の読み取りまたは書き込み装置(不図示)とのデータの入出力制御を行ってもよい。
【0069】
通信I/F25は、コントローラ20と外部の装置との通信を行うためのネットワーク接続用インタフェースである。通信I/F25は、有線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよいし、無線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよい。本実施形態では、コントローラ20は、通信I/F25により携帯電話通信網3に接続し、管理サーバ40とGW14を介して通信する。または、コントローラ20が直列接続の場合は、他のコントローラ20と通信する。
【0070】
操作部26は、キー、ボタン、スイッチ、ダイヤルなどを含む。操作部26は、ユーザによる操作部26の操作を受け付け、CPU21に通知する。表示部27は、LED(Light Emitting Diode)表示器、ランプ、液晶ディスプレイ、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどを含む。表示部27は、CPU21からの指示に従い、各表示器の点灯、点滅、又は消灯の制御や各種表示を行う。
【0071】
上述した
図4のコントローラ20の各構成要素は、
図7のコントローラ20を実現するコンピュータのCPU21、メモリ22、メモリ22にロードされた
図4の構成要素を実現するプログラム(不図示)、そのプログラムを格納するストレージ23、ネットワーク接続用インタフェース(通信I/F25)を中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0072】
図8は、本実施形態のコントローラ20の接続例を示す図である。
複数のコントローラ20(コントローラA、B、C)は、流量計116a、116bと、通信ユニット(GW14)にそれぞれ接続される。
コントローラ20と流量計116は、図示されない流量計監視盤を経由して接続されてもよい。また、コントローラ20とGW14の接続方法は、例えば、
図8(a)および
図8(b)の例が考えられる。
図8(a)の例では、複数のコントローラ20とGW14は、並列に接続される。
図8(b)の例では、複数のコントローラ20とGW14は、直列に接続される。
【0073】
<鋳造支援装置100の機能構成>
次に、本実施形態の鋳造支援装置100について説明する。
図9は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
図9は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
鋳造支援装置100は、受信部102と、情報蓄積部104と、提供部106と、を備える。
例えば、受信部102、情報蓄積部104は、
図1の管理サーバ40により構成され、提供部106は、
図1のウェブサーバ50により構成される。しかし、管理サーバ40とウェブサーバ50の機能分担は一例であり、これに限定されない。
【0074】
受信部102は、各鋳造工場9のコントローラ20から、少なくとも硬化剤の供給量の計測値および砂温情報を含む鋳型製造装置10の情報を携帯電話通信網3を介して受信する。
情報蓄積部104は、受信部102が受信した鋳型製造装置10の情報をデータベース42に蓄積する。
【0075】
提供部106は、顧客ユーザのユーザ端末32からインターネット5を介してアクセス可能な顧客専用のウェブページを提供する。ウェブページでは、鋳造に関する様々な情報が提供される。具体的には、ユーザ端末32を用いて、例えば、ブラウザまたは専用のアプリケーションプログラムを起動し、顧客専用のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることで、顧客専用のウェブページを開き、閲覧できる。
【0076】
図10は、鋳造支援装置100(ウェブサーバ50)がユーザ端末32に提供するウェブページの画面構成の一例を示す図である。
ログイン画面200で、予めユーザ登録したユーザIDとパスワードを入力してログインすると、顧客専用のウェブサイトのトップページにメニュー210が表示される。さらに、メニュー210から、例えば、稼働管理画面220、警報・保守管理画面230、および材料管理画面240に遷移することができる。
【0077】
さらに、鋳造支援システム1では、提供部106は、顧客用のウェブサイトとは別に、システム管理者専用のウェブサイトを提供することもできる。管理者側のコンピュータを用いて、例えば、ブラウザまたは専用のアプリケーションプログラムを起動し、管理者専用のウェブサイトのURLにアクセスすることで、管理者専用のウェブページを開き、閲覧できる。
【0078】
管理者専用のウェブページでは、ログイン画面200、メニュー210、稼働管理画面220、警報・保守管理画面230、および材料管理画面240に加え、顧客管理画面250、およびアプリ管理画面260(一点鎖線で囲まれた管理者用メニュー270)を閲覧することができる。
【0079】
図11は、鋳造支援装置100が提供するウェブページのメニューの例を示す図である。
図11(a)は、管理者用メニュー270の例であり、
図11(b)は、顧客ユーザ用メニュー210の例である。
【0080】
顧客ユーザ用メニュー210は、顧客ユーザへのお知らせ情報を表示する画面に移行するお知らせ一覧と、設備情報を表示する画面に移行するメニューを含む。各メニューは、上述した稼働管理画面220(設備ごと、設備詳細、リアルタイム)と警報・保守管理画面230(メンテナンス履歴保存、メール送信)に対応する。
【0081】
管理者用メニュー270は、顧客ユーザ用メニュー210に加え、さらに、顧客情報を検索するお客様設備検索メニュー、工場別の設備に関する情報を表示するメニュー、マスタデータの管理メニュー等を含む。マスタデータの管理メニューは、さらに、顧客ユーザの情報を登録するメニュー、設備情報を登録するメニュー、コントローラ20、ユーザ端末32(モニタリング端末とも呼ぶ)の通信ログを表示するメニュー、お知らせ登録メニュー、および運営者登録メニューを含む。
【0082】
お知らせ登録メニューでは、システムの管理者が入力した顧客ユーザに対するお知らせ情報を受け付けて登録したり、登録されたお知らせ情報の修正を受け付けて更新したり、登録されたお知らせ情報の削除指示を受け付けて削除する。複数の顧客ユーザのすべてまたは一部に共通のお知らせ情報を登録することもできるし、特定の顧客ユーザのみにお知らせ情報を登録することもできる。
【0083】
お知らせ情報の提供対象となる顧客ユーザの識別情報を紐付けて登録し、提供部106は、顧客ユーザの識別情報に基づいて、お知らせ情報を抽出して提供する。このようにして、ユーザ端末32では、対応するお知らせのみを閲覧できる。
【0084】
<鋳造支援システム1の動作>
このように構成された本実施形態の鋳造支援システム1の動作について、説明する。
図12は、本実施形態の鋳造支援システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、鋳造工場9の鋳型製造装置10のコントローラ20において、砂温取得部156が、ホッパ130の出口付近の砂温の計測値を砂温センサ132から受信する(ステップS11)。そして、供給量取得部154が、各流量計116から硬化剤Aおよび硬化剤Bの流量の計測値を受信する(ステップS12)。そして、制御部152が、砂温に従い、硬化剤Aと硬化剤Bの配合比および供給量を調整する(ステップS13)。
【0085】
管理サーバ40において、受信部102は、複数の鋳造工場9のコントローラ20から、携帯電話通信網3を経由して上述した入出力データの各種情報を受信する(ステップS21)。受信データには、各鋳造工場9の工場ID、各コントローラ20の装置ID、および送信日時等の情報が含まれる。受信部102によるデータ受信のタイミングは、限定されないが、アラーム等の情報を管理サーバ40側で素早く検知できる所定の周期、たとえば、1分毎、5分毎等で定期的であるのが好ましい。具体的な受信周期の設定は、監視対象となる設備、装置、機器、および部品の種類や仕様、アラームの重要度や緊急性、顧客のニーズ等に応じて、顧客ユーザまたはシステム管理者が行えるのが好ましい。また、すべてのデータを受信するのではなく、アラーム以外の情報と異なる短い周期でアラーム等に関連する情報のみを受信してもよい。
【0086】
さらに、コントローラ20のストレージ23の記憶容量によって決められてもよい。たとえば、容量が比較的小さい場合には、容量オーバーになる前に管理サーバ40に送信する必要がある。また、管理サーバ40側から、コントローラ20に対してデータの送信を要求してもよいし、コントローラ20から管理サーバ40に対して自発的に送信してもよい。
【0087】
情報蓄積部104は、各鋳造工場9のコントローラ20から受信したデータをデータベース42に格納する(ステップS22)。ここで、複数の鋳造工場9から受信したデータは、データベース42に各鋳造工場9の工場ID、各コントローラ20の装置ID、および送信日時等の情報に対応付けて格納される。そして、各データは、鋳造工場9毎に演算、分析、監視等に利用される。また、他の鋳造工場9の情報機密部分は非公開の状態で、統計処理や分析に用いることで、複数の鋳造工場9の情報を互いに共有して利用できる。一つの鋳造工場9の情報だけでなく複数の鋳造工場9の情報を共有できるので、元となる情報量が増え、精度が向上し、信頼性も向上する。
【0088】
そして、提供部106は、様々な情報およびサービスを顧客ユーザに提供するためのウェブページを生成し、ウェブサイト52に格納する。例えば、提供部106か、稼働状況および設備管理に関する情報およびサービスを提供する(ステップS23)。あるいは、提供部106は、鋳造工場9の警報および保守管理に関する情報およびサービスを提供する(ステップS24)。あるいは、提供部106は、鋳型製造に使用する材料管理に関する情報およびサービスを提供する(ステップS25)。ステップS23〜ステップS25の処理は、順に処理されるのでなく、顧客ユーザの要求に応じて随時実行することができる。ステップS23、ステップS24等の処理については、後述する実施形態でそれぞれ詳細に説明する。
【0089】
そして、顧客ユーザが、ユーザ端末32を用いてブラウザまたはアプリケーションを起動する(ステップS41)。そして、鋳造支援システム1のサービス専用のURLを入力すると、ログインページが開く。そして、ユーザ端末32から顧客ユーザがユーザIDおよびパスワードのログイン情報を入力すると(ステップS42)、ウェブサーバ50が受信し、受信したログイン情報に基づいて、認証処理を行う(ステップS31)。
【0090】
認証後に、提供部106が、顧客ユーザ専用のウェブページの閲覧を許可すると(ステップS32)、顧客ユーザは、ユーザ端末32を用いてブラウザやアプリケーションからウェブページを閲覧する(ステップS43)。また、提供部106は、予め指定された顧客ユーザのメールアドレスに、予め取り決められた情報をメールで送信することもできる(ステップS33)。顧客ユーザは、ユーザ端末32等を用いて、メールを受信する(ステップS44)。
メール送受信機能についても、後述する実施形態で説明する。
【0091】
さらに、ステップS41〜ステップS44の顧客ユーザのユーザ端末32の手順は、システム側の各部門(メンテナンス部門60、管理部門70、および営業販売部門80)の各コンピュータ62、72、および82等のオペレータ端末にも同様に適用できる。各コンピュータ62、72、および82を用いて、各部門のスタッフや専門家が、ブラウザまたはアプリケーションを起動する(ステップS41)。そして、鋳造支援システム1のサービス専用のURLを入力すると、ログインページが開く。そして、各コンピュータ62、72、および82から各部門のスタッフや専門家がユーザIDおよびパスワードのログイン情報を入力すると(ステップS42)、ウェブサーバ50が受信し、受信したログイン情報に基づいて、認証処理を行う(ステップS31)。
【0092】
認証後に、提供部106が、各部門専用のウェブページの閲覧を許可すると(ステップS32)、各部門のスタッフや専門家は、各コンピュータ62、72、および82を用いてブラウザやアプリケーションからウェブページを閲覧する(ステップS43)。また、提供部106は、予め指定された各部門のスタッフや専門家のメールアドレスに、予め取り決められた情報をメールで送信することもできる(ステップS33)。各部門のスタッフや専門家は、各コンピュータ62、72、および82等を用いて、メールを受信する(ステップS44)。
【0093】
このようにして、各部門のスタッフや専門家は、各鋳造工場9の情報を閲覧することができるので、それぞれの部門の専門家が、情報を分析することができる。そして、各部門の専門家は、各々専門的知識に基づいたアドバイスや指針を作成し、各鋳造工場9または所定の鋳造工場9群に提示できる。例えば、後述するFAQ情報等を編集して登録して、提供部106がウェブページ上で公開したり、メールを作成して顧客ユーザに送信したりすることができる。また、提供部106が、作成されたアドバイスや指針を、鋳造工場9の顧客ユーザだけでなく各部門内の技術者に提示するもでき、これにより、各部門の技術者が、鋳造工場9の顧客ユーザにさらにアドバイスや指針を作成して提示することもできる。このように、様々な立場の複数のユーザがクラウド7のウェブサーバ50にアクセスすることで、公開されている情報を共有でき、互いの専門的な知識に基づいた情報交換を活発に行うことが可能になる。
【0094】
以上説明したように、本実施形態の鋳造支援システム1によれば、複数の鋳造工場9の鋳型製造装置10のコントローラ20から得られる情報を携帯電話通信網3を経由してセキュリティを保ちながら収集して管理サーバ40(鋳造支援装置100)に蓄積することができる。各鋳造工場9から受信した各データは、鋳造工場9毎に演算、分析、監視等に利用される。
これにより、複数の鋳造工場9から収集した情報を管理サーバ40が匿名化して分析し、工程管理、設備管理、材料管理、保守点検、故障予測、監視等の様々なアクションを可能とする情報を、インターネット5を介してクラウド7にアクセスしている鋳造工場9およびシステム側にリアルタイムにおよび随時提供できる。
【0095】
クラウド7上のウェブサーバ50にインターネット5を介してアクセスするだけで、鋳造工場9の現場だけでなく、事務所等からも容易にアクセスでき、複数の人々の間で情報をリアルタイムにおよび随時共有できる。これにより、鋳型製造装置10の現場に行かずとも、事務所30から鋳型製造装置10の状況を画面で確認でき、さらに、メールによる通知も受け取ることができるので、効率よく鋳型製造工程の管理を行うことができる。
【0096】
さらに、本実施形態によれば、ウェブサーバ50にインターネット5を介して、システム側の複数の部門(メンテナンス部門60、管理部門70、および営業販売部門80)から、情報を閲覧することができるので、それぞれの部門のスタッフや専門家が、情報を分析することができる。そして、専門的知識に基づいたアドバイスや指針を作成し、各鋳造工場9または所定の鋳造工場9群に提示することができる。さらに、各部門内でも複数のユーザが情報を共有することができる。このように、様々な立場の複数のユーザがクラウド7のウェブサーバ50にアクセスすることで、公開されている情報を共有でき、互いの専門的な知識に基づいた情報交換を活発に行うことが可能になる。
【0097】
また、他の鋳造工場9の情報機密部分は非公開の状態で、統計処理や分析に用いることで、複数の鋳造工場9の情報を互いに共有して利用できる。一つの鋳造工場9の情報だけなく複数の鋳造工場9の情報を共有できるので、元となる情報量が増え、精度が向上し、信頼性も向上する。このように、鋳造工場9毎に独自に所有してしたノウハウに関連する情報を元に生成される様々な情報を他の複数の鋳造工場9の間で共有できるようになる。
【0098】
また、本実施形態によれば、クランプオン式流量計を用いることで、実際に配管114を流れる硬化剤または粘結剤の流量の差分を正確に計測できるので、流量の計測値と硬化剤または粘結剤の供給量の指示値(すなわち、タンクから配管114に硬化剤を供給するポンプの出力指示値)の差分の演算結果の精度を向上させることができる。さらに、硬化剤の供給量の経時変化を正確にとらえ、長いスパンで徐々に流量が減少したり増加したりした場合に、異常の予兆として検知することも可能となり、他の流量計を用いる場合とは異なる観点からの供給量の監視が可能になる。
【0099】
(第2の実施の形態)
<稼働情報管理>
図13は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、鋳造工場9の鋳型製造装置10の稼働状況および設備管理に関する情報およびサービスを提供する稼働管理部410をさらに有する。本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0100】
本実施形態において、受信部(動作状態取得部)102は、各鋳造工場9の鋳型製造装置10の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する。稼働管理部410は、取得した動作状態情報および硬化剤の供給量の計測値を元に、鋳型製造装置10の各設備の稼働時間および硬化剤の計測値をそれぞれ積算し、鋳型製造装置10の各設備の稼働時間および硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および耐火性粒子の温度に関する情報を提供部106によりユーザ端末32などにインターネット5を介して提供する。
【0101】
動作状態情報とは、例えば、鋳造工場9の各設備(鋳型製造装置10、コントローラ20、混練機140、各硬化剤のタンクのポンプ等)の電源投入時刻、電源切断時刻、通電中、運転中、待機中、一時停止中、停止中、緊急停止中等を含む運転状態を示す情報、およびコントローラ20が検知したアラーム又は異常の情報(砂温警報(上限又は下限)、ポンプの異常、設定異常、非常停止等)を含む。
【0102】
図14は、稼働管理画面220の画面構成の一例を示す図である。
本実施形態の鋳造支援装置100の稼働管理部410は、以下の画面によって、顧客ユーザに稼働状況および設備管理に関する情報を稼働管理画面220により提供する。
稼働管理画面220は、日間設備一覧221、月間設備一覧222、年間設備一覧223、稼働詳細日報224、稼働詳細月報225、稼働詳細年報226、およびコントローラリアルタイムモニタ画面227を含む。
【0103】
設備一覧および稼働詳細は、日毎、月毎、年毎に画面を切り替えて表示できる。
図15〜
図17は、稼働詳細月報225の例を示す。
図15は、ある設備の月毎の稼働情報が一覧表示される。稼働情報は、その設備の稼働時間、砂温の最低値/最高値/平均値、推定砂量、粘結剤使用量、粘結剤の添加割合(砂量に対する)、各硬化剤の添加量、各硬化剤の添加割合(砂量に対する)等を含む。これらは一例であり、これらに限定されない。
【0104】
稼働管理部410は、受信部102が受信したコントローラ20のデータを元に、稼働管理画面220に表示される各値を算出し、稼働情報記憶部412に格納する。稼働管理画面220には、稼働情報記憶部412からデータが読み出されて表示される。
【0105】
例えば、稼働管理部410は、設備毎に装置(例えば、混練機を制御するコントローラ20やポンプ)の稼働状態を示す情報(動作中、停止中)等を時刻情報とともに取得し、各設備の稼働時間を算出し、単位時間(1時間、1日、1月)毎に積算して求めて稼働情報記憶部412に格納する。各値は、日報、月報、年報等の表示に使用される。
【0106】
さらに、稼働管理部410は、設備毎に硬化剤や粘結剤の流量計測値を時刻情報とともに取得し、各設備の硬化剤と粘結剤の積算使用量を単位時間(1時間、1日、1月)毎に積算して求めて稼働情報記憶部412に格納する。各値は、日報、月報、年報等の表示に使用される。
【0107】
図16および
図17は、ある設備の月毎の稼働情報が、グラフ化されて表示されたものである。
図16は、稼働時間と、粘結剤積算値と、各硬化剤の積算値のグラフを示す画面例を示している。
図17(a)は、砂温の月間推移グラフを示す画面例を示している。
図17(b)は、硬化剤量の月間推移グラフを示す画面例を示している。
【0108】
砂温や硬硬化剤量の推移グラフは、日毎、月毎、年毎の画面を切り替えて表示できる。また、砂温は、単位時間毎(1時間、1日、1月)の平均値と、最高温度と、最低温度とが表示できてよい。また、硬化剤量は、種類毎に計測値が示される。例えば、
図17(b)の月報の例では、半月を単位時間として月の前半と後半毎に、1日積算値の平均値を算出するとともに、さらに、月の前半と後半の中の各日の1日積算値の中から最高値と最低値をそれぞれ求め、グラフ化する。
【0109】
図18は、コントローラリアルタイムモニタ画面227の一例を示す図である。
コントローラ20の盤面の状態を示す図と、コントローラ20から受信した値の一覧が表示される。画面表示は定期的に更新表示される。また、表示更新ボタン228の押下により随時更新することもできる。
図18のコントローラリアルタイムモニタ画面227は、
図6のコントローラ20の入出力データを受信部102が受信し、コントローラ20の盤面を模式図化した画像に、表示器の各値やスイッチの設定を描画して表示することができる。さらに、コントローラ20から受信した各値を一覧表にして表示してもよい。受信部102が、コントローラ20に最新のデータを要求し、受信したデータを表示してもよいし、既に受信部102が受信し、稼働情報記憶部412に格納されているデータの中から最新のもので更新してもよい。
【0110】
さらに、稼働管理部410が複数の鋳造工場9から収集した稼働情報を蓄積し、匿名化した上でシステム側の各部門が分析に利用できる情報を生成し、各部門のコンピュータから閲覧できるようにしてもよい。各部門は、これらの情報を元に様々な角度から鋳型製造工程の効率化を図ったり、顧客にサービス向上の提案を行ったりすることができる。
【0111】
以上説明したように、本実施形態の鋳造支援システム1によれば、稼働管理部410が、各鋳造工場9の鋳型製造装置10の稼働情報を受信し、積算値等を算出し、一覧表またはグラフ化して画面表示したり、印字出力したりするので、現場に出向く必要がなく、事務所30で稼働状況等を知ることができる。また、稼働状況のリアルタイムな情報を見ることも、過去の実績を確認することもできるので、利便性がよい。
【0112】
複数の鋳造工場9から収集した稼働情報を蓄積し、匿名化した上でシステム側の各部門が分析に利用できる情報を提供できるので、複数の鋳造工場9の情報を顧客だけでなく、システム側の各部門間でも共有でき、様々な角度から鋳型製造工程の効率化を図ったり、顧客にサービス向上の提案を行ったりすることができる。
【0113】
(第3の実施の形態)
<顧客管理>
図19は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、鋳造工場9の鋳型製造装置10の顧客情報を管理する顧客管理部430をさらに有する。本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。この機能は、顧客ユーザ用ではなく、鋳造支援システム1の管理者用のものである。
【0114】
本実施形態において、顧客管理部430は、鋳造工場9毎に、受信する情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、鋳造工場9毎に、提供部106によりユーザ端末32に提供される情報またはサービスを制限する。
【0115】
図20は、顧客管理画面250のシステム導入先一覧画面251の一例を示す図である。
システム導入先一覧画面251は、本システムを導入している顧客の情報が一覧表示される。システム導入先一覧画面251の画面は、以下のマスタ情報300の情報を利用して表示される。
【0116】
図21は、鋳造支援装置100のマスタ情報300の例を示す図である。
マスタ情報300は、会社マスタ310、工場マスタ320、設備マスタ330、装置マスタ340、ユーザマスタ350、ユーザ設備マスタ360を含む。
【0117】
会社マスタ310は、会社の識別情報(会社ID)と会社名を含む。工場マスタ320は、各会社の鋳造工場9の情報であり、会社IDと、工場の識別情報(工場ID)と、工場名と、工場の所在地の情報(例えば、郵便番号、都道府県名、区市町村名、住所情報、エリアコード等)等とを含む。設備マスタ330は、各鋳造工場9の設備の情報であり、会社IDと、工場IDと、設備の識別情報(設備ID)と、設備名と、設備情報と、コントローラ20の識別情報(装置ID)等を含む。装置マスタ340は、コントローラ20の情報であり、装置IDと、型番名とを含む。ユーザマスタ350は、顧客ユーザの情報であり、ユーザの識別情報(ユーザID)と、ログイン認証に用いるパスワードと、ユーザ権限レベルと、会社IDと、メールアドレス等の情報を含む。ユーザ設備マスタ360は、ユーザID、会社ID、工場ID、設備IDを紐付けている。
【0118】
会社マスタ310と工場マスタ320は、会社IDで紐付けられている。工場マスタ320と設備マスタ330は、会社IDおよび工場IDで紐付けられている。ユーザマスタ350とユーザ設備マスタ360は、ユーザIDで紐付けられている。
【0119】
ここで、ユーザマスタ350の権限について、以下説明する。
顧客ユーザは、鋳造支援システム1のサービス利用にあたり、鋳造支援システム1に送信する情報の種類と範囲、および鋳造支援システム1が利用できる情報の種類と範囲を選択し、予め登録することができる。例えば、鋳造支援システム1が利用できる情報の種類と範囲に応じて、提供を受けることができる情報およびサービスの種類や範囲が決定されてもよい。
【0120】
単純な例では、鋳造支援システム1に送信した情報の全てを公開するか、または非公開とするかを選択して登録することができる。あるいは、情報の種類毎に、公開/非公開の設定ができてもよい。また、例えば、公開の場合は、全てのメニューを利用できるが、非公開の場合は、警報・保守管理機能のみ利用でき、稼働管理機能および材料管理機能は利用できないようにしてもよい。あるいは、例えば、稼働管理機能のうち、コントローラリアルタイムモニタ画面227のみ利用可能としてもよい。
【0121】
以上説明したように、本実施形態の鋳造支援システム1によれば、顧客毎に権限を設定できるので、情報の公開レベルに従って、顧客に提供される情報やサービスの種類や範囲が決まる。よって、多くの情報を提供および公開している顧客に対して、よりよいサービスを提供すること等も可能となる。これにより、情報収集率が上がる可能性が増し、それらの情報を元に算出または分析される結果の精度を上げることも可能になる。
【0122】
また、他の鋳造工場9の情報機密部分は非公開の状態で、統計処理や分析に用いることで、複数の鋳造工場9の情報を互いに共有して利用できる。一つの鋳造工場9の情報だけなく複数の鋳造工場9の情報を共有できるので、元となる情報量が増え、精度が向上し、信頼性も向上する。このように、鋳造工場9毎に独自に所有してしたノウハウに関連する情報を元に生成される様々な情報を他の複数の鋳造工場9の間で共有できるようになる。
このようにして、複数の鋳造工場9の情報を共有して有効活用できることになる。
【0123】
(第4の実施の形態)
<警報・保守管理>
図22は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、鋳造工場9の鋳型製造装置10の警報および保守情報を管理する保守管理部420をさらに有する。本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0124】
保守管理部420は、さらに、鋳造工場9の鋳型製造装置10から取得した各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場9のユーザ端末32に報知する報知部(不図示)を有する。
【0125】
報知部は、アラームが発生した警報発生日時、設備名、設備型番、警報の種類やレベルを示す情報(例えば、エラーコード等)、および警報発生場所を示す情報を含む情報を通知する。
【0126】
報知部が顧客ユーザにアラームの発生を報知する方法は、以下に例示されるがこれらに限定されない。また、以下を複数組み合わせてもよい。
(b1)ユーザ端末32がアクセスするウェブページの画面にアラームが発生したことを報知する情報を提示する。
例えば、設備一覧画面にアラームの発生を通知するアイコン等の画像を描画したり、メッセージを表示したりしてもよい。点滅表示、色替え、アニメーションまたは3D表示等の強調表示により、ユーザが注目できるように表示するのが好ましい。ポップアップ表示で別ウインドウを開いて報知してもよい。
(b2)アラーム発生を通知する音声またはアラーム音をユーザ端末32の音声出力部(不図示)から出力する。
(b3)携帯電話機やスマートフォン等のユーザ端末32の振動部(不図示)を振動させて報知する。
(b4)顧客ユーザが予め指定したメールアドレスにアラームが発生したことを報知する情報を記載したメールを送信する。
(b5)ユーザ端末32のLED表示器等(不図示)を所定の色や所定の点滅または点灯表示パターンで表示させることで、所定のアラームが発生したことを報知する。
【0127】
図23は、警報・保守管理画面230の画面構成の一例を示す図である。
本実施形態の鋳造支援装置100は、以下の画面によって、顧客ユーザに鋳型製造装置10における各種警報および異常に関する情報や、保守点検に関する情報およびサービスを提供する。
警報・保守管理画面230は、警報履歴231、異常時FAQ232、メンテナンス記録233、メンテナンス履歴234、交換時期情報235、および故障予兆236のいずれか1機能以上を含むことができる。
【0128】
警報履歴231は、例えば、鋳造工場9毎に、警報発生日時、設備名、設備型番、警報の種類やレベルを示す情報(例えば、エラーコード等)、および警報発生場所の情報等を含む。履歴情報は、例えば、期間を指定した一覧表示にて、画面表示または印字出力ができてよい。また、項目を指定した絞り込み、ソート処理等を行えてもよい。
【0129】
保守管理部420の報知部は、受信部102が鋳造工場9の鋳型製造装置10のコントローラ20から定期的または随時受信したデータを元に警報履歴231の情報を生成する。保守管理部420は、
図6の出力データ170のアラーム情報および異常情報等、直接的に警報発生を示すデータを用いて警報または異常発生の有無を検知する。さらに、保守管理部420は、砂温、気温、湿度、硬化剤流量計測値、設備稼働情報等の情報を監視し、予め設定された条件に基づいて、警報または異常発生の有無を検知してもよい。
【0130】
例えば、
図24に示すように、コントローラ20から受信する砂温データに基づいて、砂温が所定の範囲外になった場合(図中、丸で囲んだ箇所)、保守管理部420は、アラーム発生を検知してもよい。さらに、
図24のように、アラームが発生した箇所を丸で囲む画像を描画する、さらに、その画像を点滅表示する等、視覚的にアラームの発生を認識しやすい方法で表示してもよい。
【0131】
また、流量計測値に基づいて、配管経路内のストレーナの詰まり、ポンプの劣化などの異常を検知することもできる。
【0132】
異常時FAQ232は、発生した警報について、考えられる原因と対策に関する情報が表示される。
保守管理部420は、例えば、警報履歴231の画面の一覧表示の中から、レコードを顧客ユーザが指定すると、受け付けたレコードの少なくともいずれか一つの情報(設備名、型番、警報の種類、エラーコード、発生場所等)に基づいて、対応するFAQ情報をFAQ情報記憶部422から抽出する。そして、抽出されたFAQを元に異常時FAQ232を表示する。
【0133】
FAQ情報記憶部422は、鋳造支援装置100がアクセス可能な記憶装置であれば、鋳造支援装置100の内部および外部のいずれにあってもよい。FAQ情報記憶部422は、
図1のメンテナンス部門60により管理されてもよく、メンテナンス部門60の管理者によりコンピュータ62を用いて更新されてもよい。
【0134】
また、異常時FAQ232は、警報履歴231画面以外の画面やメニューから閲覧できてもよい。
【0135】
さらに、本発明では、複数の鋳造工場9の情報を収集し、メンテナンス部門60で参照することもできる。多数の鋳造工場9の情報を収集できるので、多くの情報を元に適切なFAQ情報を作成することが可能となる。
【0136】
例えば、メンテナンス部門60の技術者が、各鋳造工場9の現場に出向いて対処した保守点検や故障対応等に関する情報、あるいは、各鋳造工場9の作業員や管理者から聞き取りした情報、または、各鋳造工場9で後述するメンテナンス記録画面233から入力された情報、あるいは、設備や機器について、仕様、規格、マニュアル、保守点検サービスに関わる情報を収集し、これらの情報を統合して、事象と対処法のFAQ情報を作成して入力してもよい。保守管理部420は、入力されたFAQ情報を受け付け、FAQ情報記憶部422に格納する。
【0137】
これにより、多くの情報を元に、適切なFAQ情報を構築することができ、信頼性の高いサービスを提供できる。
【0138】
さらに、保守管理部420は、故障や保守点検に関する、質問、さらに、対処情報(ノウハウ)等を各顧客ユーザに入力させる編集画面を有し、編集画面で受け付けた内容を管理サーバ40に送信してもよい。顧客ユーザのユーザ端末32から受信した情報は、ユーザ発信の情報としてFAQ情報記憶部422に蓄積される。なお、顧客ユーザから寄せられた質問に対しては、システム側の各部門のエキスパートが回答を作成し、編集画面に入力して受け付け、FAQ情報記憶部422に蓄積される。また、質問に対する回答は、指定されている顧客ユーザのメールアドレスにメールにより直接返信されてもよい。また、顧客ユーザから寄せられた対処情報に関しても、システム側の各部門のエキスパートが内容を検証し、編集画面で内容を修正または加筆できてもよい。
【0139】
なお、ノウハウに関する情報は、顧客ユーザ(鋳造工場9)内でのみ共有可能か、他のユーザ(他の鋳造工場9)に提供可能かを指定できるものとする。顧客ユーザ内のみで共有可能な場合は、他の鋳造工場9にその情報は提供せず、一鋳造工場9内で、複数の作業員間でのみ共有できるようにする。これにより、今までは、熟練の作業員が個別に持っていたノウハウを、同一の鋳造工場9内の複数の作業員または管理者によって共有できるようになる。
【0140】
なお、これらの情報の共有設定は、上述した顧客の権限と連動した設定であってもよいし、連動せず、個別に設定できてもよい。
【0141】
メンテナンス記録画面233は、例えば、メンテナンスが必要な部位、部位別の症状または数値、メンテナンス内容(例えば、部品交換、調整、経過観察等)等の情報を入力できる画面である。顧客ユーザは、この画面からメンテナンス記録を行うことができる。保守管理部420は、メンテナンス記録233の画面で受け付けた情報を提供部106を介して各ユーザ端末32から受信することができる。受信したメンテナンス情報は、メンテナンス記録蓄積部423に格納される。また、他の例では、顧客ユーザではなく、メンテナンス部門60の技術者やスタッフがコンピュータ62を用いてメンテナンス記録233の画面からメンテナンス記録を入力してもよい。
【0142】
メンテナンス履歴234は、メンテナンス記録233の画面から記録され、蓄積されたメンテナンス記録を、例えば、期間を指定した一覧表示にて、画面表示または印字出力できてよい。また、項目を指定した絞り込み、ソート処理等を行えてもよい。
【0143】
また、例えば、FAQ情報記憶部422やメンテナンス記録蓄積部423の情報には、設備(ポンプ、混練機、電源等)や機器や計器(流量計等)や部品(バルブ等)の種類や型番、使用しているコントローラ20の型番やプログラミングのバージョン、材料の種類、鋳造工場9の居所地域、製造している製品の形状やサイズ等の属性情報に紐付けて格納されてもよい。保守管理部420は、顧客ユーザの属性に対応する情報をFAQ情報記憶部422またはメンテナンス記録蓄積部423から抽出して、当該顧客ユーザに提供する構成を有してもよい。
【0144】
さらに、保守管理部420は、所定の属性または複数の属性の組み合わせに適合する顧客ユーザをグループ化して、特定グループの顧客ユーザに、当該属性に対応する情報をFAQ情報記憶部422またはメンテナンス記録蓄積部423から抽出して提供する構成としてもよい。グループ毎に閲覧可能な情報提供ウェブページを設けてもよいし、同一グループ内の各顧客ユーザに同じウェブページをそれぞれ設けてもよい。あるいは、同一グループの各顧客ユーザに情報提供のメールを送信してもよい。例えば、ある部品の不具合情報等を、その部品を利用している全ての顧客ユーザに一括でメール送信してもよい。
【0145】
また、顧客ユーザが、得たい情報の属性を指定し、指定された属性に対応する情報をFAQ情報記憶部422またはメンテナンス記録蓄積部423から抽出して提供する構成を有してもよい。
【0146】
保守管理部420は、鋳造工場9の鋳型製造装置10毎に、消耗部品および検量が必要な機器の情報を顧客ユーザたまはメンテナンス部門60の作業者によりメンテナンス記録蓄積部423に予め登録する。さらに、保守管理部420は、予め設定された消耗部品および機器毎に交換または検量サイクルに従い、交換時期または検量予定日、および交換日または前回検量日等からの経過日数を算出する。これらの情報は、交換時期情報235にて画面表示または印字出力できる。
【0147】
さらに、保守管理部420は、交換時期または検量予定日の通知を予め指定されたメールアドレスにメール送信する機能を有してもよい。通知は、顧客ユーザにより予め指定された日数および回数で、交換時期または検量予定日より前に送信される。
【0148】
さらに、保守管理部420は、メンテナンス部門60等による鋳造工場9への巡回スケジュールの提案および予約の受け付け等を行う機能を含んでもよい。これらの機能も、交換時期情報235にて画面表示できてよい。また、保守管理部420は、巡回スケジュールの提案や予約受け付け時には、顧客ユーザ指定のメールアドレスに通知受領をメール送信してもよい。
【0149】
さらに、保守管理部420は、稼働時間の積算値に基づいて、各設備のメンテナンス時期を予測する予測部(不図示)と、メンテナンス時期をユーザ端末に通知する通知部(不図示)を有してもよい。
【0150】
保守管理部420の予測部は、鋳造工場9の鋳型製造装置10のコントローラ20および機器の故障の予兆を検知し、検知した故障箇所を推定する機能を有する。故障予兆は、例えば、コントローラ20から受信する入力データ160および出力データ170を元に分析することで検知できる。具体的には、保守管理部420は、例えば、鋳造工場9の鋳型製造装置10のコントローラ20から受信する稼働時間の積算値と、バルブやポンプ等の耐久使用期間の情報に基づいて、これらの交換またはメンテナンス時期を予測することができる。また、コントローラ20から受信する流量計測値の経時変化を監視し、故障予兆の検知を行うことも可能である。例えば、流量計測値の経時変化が長いスパンで徐々に流量が減少したり増加したりした場合に、異常の予兆として検知してもよい。
【0151】
保守管理部420の通知部は、故障予兆の情報を、故障予兆236の画面に表示して、顧客ユーザに通知する。また、保守管理部420の通知部は、検知した故障予兆に関する情報を、顧客ユーザ指定のメールアドレスにメール送信してもよい。
【0152】
複数の鋳造工場9の情報を元に、各鋳造工場9の巡回やメンテナンスのスケジュールを事前に調整することもできる。例えば、カレンダ機能を有してもよく、メンテナンスの作業員のスケジュールと、部品の調達スケジュールと、顧客ユーザのスケジュール等を組み合わせて閲覧できるように表示する画面を設けてもよい。そして、メンテナンス予定の調整を行い、スケジュールを決定し、顧客ユーザ指定のメールアドレスに提案メールを送信してもよい。スケジュールは、各顧客ユーザのメンテナンス日程が重ならないように調整される。スケジュールの調整は、プログラムにより自動的に行うこともできるし、オペレータによる日程の指定を受け付ける構成としてもよい。
【0153】
以上説明したように、本実施形態の鋳造支援システム1によれば、鋳造工場9の鋳型製造装置10から収集した情報に基づいて、メンテナンス時期や部品交換時期の予測を行い、ユーザに通知することができる。これにより、ユーザにとっては、故障などが発生する前に部品交換やメンテナンスを行うことができるので、故障などによりラインを無駄に停止することを防止できるので、生産性を向上できる。また、実際の稼働時間に基づいて、メンテナンス時期を推定するので、稼働時間を考慮しない場合に比べて適切な時期にメンテナンスを行うことができるので、効率がよい。
【0154】
また、複数の鋳造工場9の情報を元に、各鋳造工場9のメンテナンスのスケジュールを事前に把握できるので、複数の鋳造工場9のメンテナンスのスケジュールの調整を事前に行うことが可能になり、効率よく作業を割り振ることができる。また、FAQ情報やメンテナンス情報を複数の鋳造工場9の情報を元に構築していくことができるので、保守点検内容の最適化および充実を図ることができ、サービスの質を向上させることができる。
【0155】
(第5の実施の形態)
<推奨情報提供機能>
図27は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、ユーザ毎の環境気温、湿度、および砂温等の製造条件に応じた硬化剤と粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成する生成部500をさらに有する。なお、
図27において、本実施形態の機能に関わらない構成については図示していない。また、本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0156】
生成部500は、鋳造工場9の気温および製造する鋳型に関する情報を含む製造条件を受け付けると、製造条件に応じて、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成する。
提供部106は、生成された推奨情報を当該鋳造工場9のユーザ端末32に提供する。
【0157】
推奨情報とは、ユーザの製造条件に対して推奨される、硬化剤または粘結剤の組成と供給量の処方情報であり、粘結剤の種類や品番と、少なくとも2種類の硬化剤(第1の実施形態では、硬化剤Aと硬化剤B)の種類や品番等の情報と、少なくとも2種類の硬化剤の供給量の配合比の情報を含む。推奨情報は、硬化剤の複数の推奨処方パターンとして製造条件別に予め記憶されている。また、これらの情報の記録を更新することもできる。
【0158】
以下、製造条件として、鋳造工場9の環境気温を例に説明する。製造条件は、さらに、上記第1の実施形態で説明した、コントローラ20の操作部又は操作画面を顧客ユーザが操作して入力した外部設定値(a1)〜(a6)のいずれか少なくとも一つを含んでもよい。この外部設定値は、受信部102がコントローラ20から受信する。
【0159】
鋳造工場9の環境気温等の情報は、鋳造支援装置100の操作部(不図示)を用いて入力できる。気温の値を入力してもよいし、あるいは、鋳造工場9の居所地域と製造時期の情報を入力してもよいし、予め管理サーバ40が管理している鋳造工場9の居所地域の情報を読み出してもよい。
【0160】
鋳造支援装置100は、気温又は地域に、推奨処方パターンを対応付けたテーブルを記憶部(不図示)に記憶している。記憶部は、例えば、気温別推奨処方テーブル502、又は地域別推奨処方テーブル506、あるいは、地域別平均気温テーブル504と気温別推奨処方テーブル502を記憶している。
【0161】
気温別推奨処方テーブル502は、気温別に推奨処方のパターンを紐付けて記憶している。生成部500は、入力された気温に対応する推奨の処方パターンを気温別推奨処方テーブル502から読み出して取得する。
【0162】
地域別平均気温テーブル504は、地域(例えば、都道府県別)と季節(例えば、月別)に平均気温を紐付けて記憶している。生成部500は、入力された地域と季節に対応する平均気温を地域別平均気温テーブル504から読み出し、読み出した平均気温に対応する推奨処方のパターンを気温別推奨処方テーブル502から読み出して取得する。
【0163】
地域別推奨処方テーブル506は、地域(例えば、都道府県別)と季節(例えば、月別)に推奨処方のパターンを紐付けて記憶している。生成部500は、入力された地域と季節に対応する推奨処方のパターンを地域別推奨処方テーブル506読み出して取得する。
【0164】
また、上記第1の実施形態で説明したように、粘結剤に対して設定される、硬化剤Aと硬化剤Bの供給量の配合比は、コントローラ20の制御部152によって、砂温、温度、湿度等の条件に応じて調整される。コントローラ20の制御部152は、硬化剤配合パターン別に複数準備されるプログラムに従って動作する。
【0165】
ユーザの製造条件に対して推奨される硬化剤配合パターンに対応するプログラムはコントローラ20のメモリまたはストレージに格納されている。そして、このプログラムをCPUが実行する。なお、硬化剤配合パターンに対応するプログラムは、硬化剤配合パターンが決定し、粘結剤、硬化剤等の材料の準備が顧客ユーザ又はメンテナンス部門60の担当者によって行われる際に切り替えられるのが望ましい。
【0166】
コントローラ20のメモリ又はストレージにプログラムを格納する方法は、特に限定されないが、例えば、管理サーバ40からダウンロードしてコントローラ20のメモリ又はストレージにロードしてもよいし、ROMに新たなプログラムをロードしたものを顧客ユーザ又はメンテナンス部門60の担当者がコントローラ20に装着してもよいし、予め複数のプログラムをコントローラ20のストレージに格納しておき、管理者用の管理用プログラムにより、起動するプログラムを切り替えてもよい。あるいは、コントローラ20の操作パネル上で、顧客ユーザ又はメンテナンス部門60の担当者による選択操作を受け付け、選択されたプログラムを起動する構成としてもよい。
【0167】
提供部106は、生成部500によって生成された推奨情報を、ユーザ端末32に提供する。提供方法は、上記実施形態と同様であり、推奨情報を、顧客ユーザ用のウェブページに表示してもよいし、ユーザ端末32にメールで送信してもよい。
【0168】
また、提供部106は、推奨情報を、営業販売部門80のコンピュータ82に提供してもよい。コンピュータ82から営業販売部門80専用のウェブページにアクセスして、推奨情報を閲覧してもよいし、営業販売部門80の担当者宛に推奨情報を含むメールを送信してもよい。営業販売部門80の担当者は、推奨情報を元に、顧客ユーザに材料購入の営業を行うことができる。
【0169】
また、生成部500は、粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、鋳型の硬化速度、砂温、耐火性粒子のうち、再生砂の割合、再生砂の酸消費量、並びに、鋳造工場9の環境温度および湿度のうち少なくともいずれか一つを示す情報を受け付け、推奨情報を更新する。
【0170】
上記第1の実施形態で説明したように、耐火性粒子に添加される硬化剤は、粘結剤に硬化反応を生じさせる触媒であり、少なくとも2つの異なる種類の硬化剤を混合して用いる。粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、要求される硬化速度、砂温(耐火性粒子の温度)、再生砂の酸消費量、鋳造工場9の環境気温、湿度等の条件によって、各硬化剤の配合比が変わる。
【0171】
そこで、本実施形態では、以下の情報の計測値、設定値又は入力値を取得し、製造条件に応じて、推奨情報を更新する。
(c1)粘結剤の種類、又は製造される鋳型の形状の情報の入力値
顧客ユーザ専用のウェブページに、これらの情報を入力する入力画面(不図示)を設け、ユーザ端末32を用いて顧客ユーザに入力させる。
(c2)鋳型の硬化速度の計測値、又は入力値
入力画面における、要求される鋳型の硬化速度の入力を受け付けてもよいし、下記の方法による実測値を用いてもよい。
鋳型の硬化速度は、例えば、鋳型の温度を計測することで、計測することができる。よって、鋳型製造装置10は、鋳型の温度を計測する温度センサを備える。
また、鋳型の硬化速度は、鋳型の導電率を計測することで計測することもできる。例えば、特開昭63−230252号公報に記載される方法を用いることができる。よって、鋳型製造装置10は、鋳型の導電率を計測するセンサを備えてもよい。
(c3)砂温の計測値
砂温センサ132(
図2)を用いて砂温を計測する。
(c4)再生砂の酸消費量の計測値
再生砂の酸消費量を所定の検査方法で測定し、その結果をユーザ端末32を用いて顧客ユーザ専用のウェブページの入力画面に顧客ユーザ又は営業販売部門80の担当者に入力させる。
(c5)鋳造工場9の環境気温の計測値
鋳型製造装置10が、鋳造工場9の環境気温又は湿度を計測する温度センサ又は湿度センサの計測値を取得してもよいし、鋳造工場9に設置されている温度計又は湿度計の値を、ユーザ端末32を用いて顧客ユーザ専用のウェブページの入力画面に顧客ユーザが入力してもよい。
【0172】
以下、上記(c4)の再生砂の酸消費量を例に、推奨情報の更新方法について説明する。
フラン樹脂、硬化剤を用いた場合には、耐火性粒子として使用される再生砂に粘結剤や硬化剤が残留することにより、耐火性粒子が酸性に傾く傾向があり、その酸性度に応じて硬化剤の配合比を変えるのが望ましい。そこで、本実施形態では、再生砂の酸消費量を示す情報を受け付け、硬化剤の推奨処方パターンを更新する。
【0173】
新品の耐火性粒子の酸性度はわかっているため、耐火性粒子の酸性度は、例えば、酸消費量を計測又は推定した再生砂の、耐火性粒子に対する混合割合から求めることもできる。よって、生成部500は、耐火性粒子の酸性度を示す情報として、再生砂の酸消費量の計測値、および再生砂の割合の少なくともいずれかの入力を受け付ける。
【0174】
再生砂の酸消費量の計測値、および再生砂の割合の情報は、鋳造工場9の顧客ユーザがユーザ端末32を用いて顧客ユーザ用のウェブページにアクセスし、耐火性粒子の情報の入力画面(不図示)で入力することができる。
【0175】
鋳造支援装置100は、再生砂の酸消費量に応じた硬化剤の配合比の推奨処方パターンを予め対応付けて記憶しておく。例えば、気温別酸性度別推奨処方テーブル(不図示)には、気温別に再生砂の酸消費量に応じて、推奨処方パターンが対応付けられている。また、再生砂の酸消費量は2段階で分類してもよいし、3段階以上の多段階で分類してもよい。生成部500は、再生砂の酸消費量に対応する推奨処方パターンを取得し、推奨情報として出力する。
【0176】
そして、提供部106により更新された推奨情報がユーザ端末32に提供される。
【0177】
以上説明したように、本実施形態によれば、製造条件に応じて、硬化剤または粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成し、顧客ユーザに提供することができる。これにより、ユーザの環境に適した推奨処方パターンのプログラムでコントローラ20を動作させることができる。また、営業販売部門80は、推奨処方パターンの硬化剤の購入を顧客ユーザに勧めることができる。
【0178】
また、本実施形態によれば、顧客ユーザの環境の変化に応じて、推奨情報を更新して提供できる。これにより、環境変化に適応した適切な処方パターンのプログラムでコントローラ20を動作させることができる。また、営業販売部門80は、適切な処方パターンの硬化剤の購入を顧客ユーザに勧めることができる。
【0179】
(第6の実施の形態)
<アラーム既読通知機能>
図28は、本実施形態のコントローラ20と鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態のコントローラ20は、
図4のコントローラ20の構成に加え、出力部510をさらに有する。鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、通知部512をさらに有する。なお、
図28において、本実施形態の機能に関わらない構成については図示していない。また、本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0180】
上記第1実施形態で説明したように、コントローラ20の出力データ170には、各設備のアラーム情報または異常情報が含まれる。出力部510は、この各設備のアラーム情報または異常情報を鋳造支援装置100に通信部158を介して送信する。
鋳造支援装置100において、通知部512は、コントローラ20から各設備のアラーム情報または異常情報を受信すると、鋳造支援装置100の担当者が当該アラーム情報または異常情報を確認し、鋳造支援装置100の担当者が確認したことを当該コントローラ20の鋳造工場9の担当者に通知する。
【0181】
例えば、上記第1実施形態で説明したように、鋳造支援装置100の受信部102は、コントローラ20からアラーム情報又は異常情報を受信すると、
図18に示すコントローラリアルタイムモニタ画面227に、設備の状況を表示する。この画面227は、ユーザ端末32から顧客ユーザ用のウェブページにアクセスすることで顧客が閲覧することができる。なお、ユーザ端末32には、他のアラーム又は異常を顧客に通知するためのアラーム画面(不図示)を表示してもよい。
【0182】
また、この画面227又はアラーム画面は、メンテナンス部門60のコンピュータ62にも表示される。よって、これらの画面をメンテナンス部門60のオペレータが閲覧することで、鋳造工場9で発生した設備のアラームや異常を認識することができる。
【0183】
また、アラームや異常のレベルに応じて、例えば、ポップアップ画面表示、点滅表示、反転表示、アニメーション、音声出力、アラーム音出力等の少なくともいずれか一つをメンテナンス部門60のコンピュータ62に出力してもよい。これにより、メンテナンス部門60のオペレータが迅速にアラーム又は異常に気付くこができる。
【0184】
図29は、本実施形態の鋳造支援システム1のアラーム又は異常発生時の情報表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、コントローラ20でアラーム又は異常が検知されて、その情報が鋳造支援装置100(管理サーバ40)に送信される(ステップS101)。管理サーバ40は情報を受信し、データベース42に受信した情報を格納する(ステップS103)。そして、受信した情報が、アラーム又は異常を示すことを検知すると(ステップS105のYES)、上述したアラーム画面にアラーム又は異常を示す情報を表示する(ステップS107)。
【0185】
そして、顧客ユーザは、ユーザ端末32を用いて顧客ユーザ専用のウェブページを閲覧し、アラーム画面でアラーム又は異常が発生したことを認識する(ステップS109)。また、メンテナンス部門60においても、コンピュータ62にアラーム画面が表示され、オペレータはアラーム画面でアラーム又は異常が発生したことを認識する(ステップS111)。
【0186】
そして、メンテナンス部門60のオペレータは、アラーム又は異常を認識すると、操作部を操作し、アラーム又は異常の発生を認識したことを示す確認操作を行う(ステップS113)。操作部の操作とは、例えば、所定キー操作、画面操作等、特に限定されない。通知部512は、このオペレータによる確認操作を受け付けると、鋳造支援装置100(管理サーバ40)は、コントローラリアルタイムモニタ画面227又はアラーム画面に、メンテナンス部門60でアラーム又は異常を認識したことを示す警報既読マークを表示する(ステップS115)。
【0187】
ユーザ端末32では、アラーム画面にメンテナンス部門60でアラーム又は異常を認識したことを示す警報既読マークが表示されるので、鋳造工場9の顧客ユーザは、メンテナンス部門60がアラームを認識したことを確認できる。なお、コンピュータ62のアラーム画面にも警報既読マークが表示される(不図示)。
【0188】
例えば、警報既読マークは、「アラーム認知」、「調査中」、「対応中」、「対策済」等のメンテナンス部門60での対応状況を示す情報を含んで表示してもよい。警報既読マークは、テキスト、又はアイコン等のイメージで表示してもよいし、警報(アラーム又は異常)表示の色変え、点滅表示の停止等の表示制御を行ってもよい。また、警報既読マークとともに、確認時刻(更新時刻)を表示してもよい。鋳造工場9では、担当者が、ユーザ端末32から顧客ユーザ用のウェブページのコントローラリアルタイムモニタ画面227又はアラーム画面を閲覧した時、メンテナンス部門60でのアラーム又は異常の確認状態、又は対応状況を知ることができる。
【0189】
以上説明したように、本実施形態によれば、アラーム又は異常情報をメンテナンス部門60の担当者が確認したことを、顧客ユーザに通知することができるので、顧客ユーザの不安が低減する。さらに、メンテナンス部門60における対応状況を通知する構成を有することで、顧客ユーザは現在の状況を確認できる。
【0190】
(第7の実施の形態)
<統計処理機能>
図30は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、統計処理部520をさらに有する。なお、
図30において、本実施形態の機能に関わらない構成については図示していない。また、本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0191】
統計処理部520は、蓄積された複数の鋳造工場9の情報に対して統計処理を行う。提供部106は、統計処理後の情報を各鋳造工場9のユーザ端末32に提供する。
【0192】
統計処理対象となる情報は、例えば、上記各実施形態で説明してきた、設備稼働情報、アラーム情報、異常情報、鋳型製造装置10の情報、鋳型製造に使用する材料管理に関する情報等を含むことができる。統計処理は、例えば、平均値、中間値、標準偏差等を算出する処理を含む。
【0193】
統計処理部520は、情報に含まれる少なくとも一つの項目が予め定められた条件を満たす複数の情報を抽出し、抽出した複数の情報に対して統計処理を行う。
【0194】
例えば、粘結剤や硬化剤の推奨処方パターンは、上記したように、鋳造工場9の環境気温によってある程度定まる。つまり、鋳造工場9の居所地域や季節(夏と冬)によって推奨処方パターンを特定することが可能である。例えば、複数の鋳造工場9から収集した処方パターンの情報を地域別かつ季節別に抽出して集計することで、その季節のその地域の気候に適した処方パターンを特定できる。そして、その地域の鋳造工場9の顧客ユーザに適切な情報を提供することができる。
【0195】
以上説明したように、本実施形態によれば、異なる複数の顧客の鋳造工場9の情報に対して統計処理を行い、情報を一般化して匿名性を持たせた上で、他の顧客に情報を提供することができる。これにより、他の鋳造工場9の情報機密部分は非公開の状態で、複数の鋳造工場9の情報を互いに共有して利用できる。一つの鋳造工場9の情報だけなく複数の鋳造工場9の情報を共有できるので、元となる情報量が増え、精度が向上し、信頼性も向上する。このように、鋳造工場9毎に独自に所有してしたノウハウに関連する情報を元に生成される様々な情報を他の複数の鋳造工場9の間で共有できるようになる。
【0196】
(第8の実施の形態)
<材料使用実績の提示機能>
図31は、本実施形態の鋳造支援装置100の論理的な構成の要部を示す機能ブロック図である。鋳造支援装置100は、
図9の鋳造支援装置100の構成に加え、さらに、集計部530と、発注時期通知部532と、を備える。また、鋳造支援装置100は、さらに、発注受付部540と、発注処理部542とを備えてもよい。なお、
図31において、本実施形態の機能に関わらない構成については図示していない。また、本実施形態の機能は、他の実施形態の機能と組み合わせてもよい。
【0197】
本実施形態の鋳造支援装置100の提供部106は、
図10の材料管理画面240において、材料の使用実績などの情報を顧客ユーザおよび営業販売部門80の担当者に提供する機能を有する。
集計部530は、鋳造工場9毎、又は、鋳造工場9の設備毎に、粘結剤、硬化剤、および砂量の使用量の計測値又は入力値をそれぞれ集計し、集計値を記憶する。前記計測値は、受信部102が各鋳造工場9から受信した情報や、情報蓄積部104によりデータベース42に蓄積されている情報を用いることができる。
【0198】
発注時期通知部532は、各集計値が、それぞれ所定の規定値又は規定した数量を超えた場合に、規定値又は規定した数量を超えた材料の発注時期を通知する。集計は、材料の納品日を初日として累計してもよいし、顧客ユーザに初日の設定を促し入力させてもよい。
【0199】
発注時期通知部532は、顧客ユーザのユーザ端末32又は営業販売部門80のコンピュータ82に、材料の発注時期を通知する。通知方法は、ウェブページに発注時期通知画面534を表示するか、又は、メールで送信することを含む。
【0200】
発注受付部540は、各集計値が、それぞれ規定値又は規定した数量を超えた場合に、規定値又は規定した数量を超えた材料の発注を受け付ける。発注処理部542は、受け付けた材料の注文に基づき、発注処理を行う。
【0201】
発注受付部540は、顧客ユーザ専用のウェブページの発注受付画面546から注文手続きを受け付ける。このとき、上記実施形態で、推奨処方パターンに基づいて、推奨される材料を提示してもよい。
材料の品番と、数量の入力を受け付け、受け付けた注文情報を発注処理部542が受信する。
発注処理部542は、受信した注文情報に基づいて、発注処理を行う。
【0202】
また、営業販売部門80では、発注時期の通知を受けて、さらに、当該顧客ユーザの推奨情報をさらに参照し、ユーザに新しい材料の購入の営業活動を行うこともできる。また、顧客ユーザに発注時期を通知する集計値の規定値又は規定した数量と、営業販売部門80に発注時期を通知する集計値の規定値又は規定した数量は異ならせてもよい。
【0203】
本実施形態によれば、材料の使用実績に応じて、材料の発注時期を顧客ユーザ又は営業販売部門80に通知できるので、顧客ユーザは材料の欠品を防止でき、または、そのまま注文処理を行うこともできるので利便性がよい。また、営業販売部門80は、当該顧客の推奨情報を参照して、新たな材料販売の営業活動を行うこともできる。
【0204】
(他の実施形態)
<製造方法>
また、本発明の製造方法は、鋳造工場の鋳型製造装置を用いた鋳型の製造方法であって、上記第1〜第8の実施形態の少なくともいずれか一つに記載の鋳造支援システムを組み込んだ鋳型製造装置を用いた鋳型の製造方法である。
以下、本実施形態の鋳造支援システム1における鋳型の製造方法について、上記第1の実施形態で説明した、
図12のフローチャートを用いて説明する。
鋳型製造装置10(コントローラ20)が、耐火性粒子の温度(砂温)を取得する工程(S11)と、硬化剤または粘結剤の組成および供給量を、各鋳造工場の砂温を含む条件に応じて調整する工程(S13)とを含む。さらに、鋳造支援装置(サーバ装置)100が、鋳造工場9の鋳型製造装置10から各設備の各工程における動作状態を示す動作状態情報を受信して蓄積する工程(S22)と、蓄積された情報を用いて、各設備の各工程における動作状態を監視し、アラーム又は異常を検出する工程(S24)と、検出したアラーム又は異常の情報をユーザ端末に送信する工程(S32、S33)とを含む。
そして、ユーザ端末32が、鋳造支援装置100からアラーム又は異常の情報を受信し、オペレータに通知する工程(S43、44)を含む。
【0205】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、本発明の各装置(コントローラ20、管理サーバ40、ウェブサーバ50、ユーザ端末32、コンピュータ62、72、82)は、コンピュータプログラムが、各コンピュータ上で実行されたとき、各コンピュータにより実現される。
【0206】
以下、鋳造支援装置100について説明するが、他の装置についても同様なコンピュータにより構成することができ、詳細な説明は省略する。なお、コントローラ20については第1実施形態で説明した。
【0207】
<鋳造支援装置100のハードウェア構成>
図25は、本実施形態の鋳造支援装置100(
図1の管理サーバ40およびウェブサーバ50)を実現するコンピュータ90の構成の一例を示す図である。また、
図1のユーザ端末32、および管理者コンピュータ62、72、82も、同様なコンピュータによって実現される。
【0208】
本実施形態のコンピュータ90は、CPU(Central Processing Unit)91、メモリ92、メモリ92にロードされた鋳造支援装置100を実現するプログラム98、そのプログラム98を格納するストレージ93、I/O(Input/Output)94、およびネットワーク接続用インタフェース(通信I/F)95を備える。
【0209】
上述した
図9、
図13、
図19、および
図22等の機能ブロック図の鋳造支援装置100の各構成要素は、
図25のコンピュータ90のCPU91、メモリ92、メモリ92にロードされたプログラム98、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット(ストレージ93)、ネットワーク接続用インタフェース(通信I/F)95を中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0210】
CPU91、メモリ92、ストレージ93、I/O94、通信I/F95は、バス96を介して互いに接続され、CPU91により鋳造支援装置100全体が制御される。ただし、CPU91などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0211】
メモリ92は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。ストレージ93は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、またはメモリカードなどの記憶装置である。また、ストレージ93は、RAMやROMなどのメモリであってもよい。
CPU91が、例えば、ストレージ93に記憶されるプログラム98をメモリ92に読み出して実行することにより、鋳造支援装置100の各要素の各機能を実現することができる。
【0212】
I/O94は、CPU91と、コンピュータ90内の他の要素間、または、コンピュータ90と他の入出力装置間のデータおよび制御信号の入出力制御を行う。他の入出力装置とは、たとえば、コンピュータ90に接続されるキーボード、タッチパネル、マウス、およびマイクロフォン等の入力装置(不図示)と、ディスプレイ、プリンタ、およびスピーカ等の出力装置(不図示)と、これらの入出力装置とコンピュータ90のインタフェースとを含む。さらに、I/O94は、他の記録媒体の読み取りまたは書き込み装置(不図示)とのデータの入出力制御を行ってもよい。
【0213】
通信I/F95は、コンピュータ90と外部の装置との通信を行うためのネットワーク接続用インタフェースである。通信I/F95は、有線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよいし、無線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよい。たとえば、鋳造支援装置100を実現するコンピュータ90は、通信I/F95により携帯電話通信網3に接続し、鋳造工場9の鋳型製造装置10の各コントローラ20とGW14を介して通信する。
あるいは、コンピュータ90は、通信I/F95によりインターネット5に接続し、メンテナンス部門60、管理部門70および営業販売部門80のコンピュータ、あるいは、各鋳造工場9のユーザ端末32と通信する。
【0214】
鋳造支援装置100は、複数のコンピュータ90により構成されてもよいし、仮想サーバなどにより構成されてもよい。
【0215】
本実施形態のコンピュータプログラムは、鋳造支援装置100を実現させるためのコンピュータに、鋳型製造装置10から、各鋳造工場9の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子および粘結剤に添加される硬化剤の組成と供給量、および製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を携帯電話通信網3を介して受信する手順、受信した鋳造情報を記憶装置に蓄積する手順、ユーザ端末32にインターネット5を介して、蓄積された鋳造情報に基づくサービスを提供する手順、を実行させるように記述されている。
【0216】
本実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。記録媒体は限定されず、様々な形態のものが考えられる。また、プログラムは、記録媒体からコンピュータのメモリにロードされてもよいし、ネットワークを通じてコンピュータにダウンロードされ、メモリにロードされてもよい。
【0217】
コンピュータプログラムを記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ90が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ90が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれる。コンピュータプログラムが、コンピュータ90上で実行されたとき、コンピュータ90に、鋳造支援装置100を実現するデータ処理方法を実行させる。
【0218】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上記実施形態では、鋳造支援装置100とコントローラ20間を接続する第1通信網を携帯電話通信網3としたが、他の通信網でもよく、例えば、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)、VPN(Virtual Private Network)等としてもよい。あるいは、ケーブルテレビのデータ通信サービスを利用して通信してもよい。
【0219】
また、鋳造支援装置100とユーザ端末32または各コンピュータ62、72、および82間を接続する第2通信網をインターネット5としたが、他の通信網でもよく、例えば、WAN(Wide Area Network)等としてもよい。また、事務所30内の各ユーザ端末32、または、各部門の各コンピュータは、互いにLAN(Local Area Network)等で接続されていてもよい。
【0220】
また、上記実施形態では、2種類の硬化剤を所定の配合比で用いる構成としたが、3種類以上の硬化剤を所定の配合比で用いてもよいし、1種類の硬化剤を供給する構成としてもよい。
【0221】
また、
図15の月間設備一覧222に示すような、設備情報を示す画面おいて、さらに、所定期間(月報の場合は、1ヶ月間)のコントローラ20の運転チャート(例えば、棒グラフまたは線グラフ)を表示してもよい。例えば、各日毎のコントローラ20の稼働時間を1ヶ月分ずつ一覧の中に表示してもよい。
さらに、所定期間(月報の場合は1ヶ月)の間の稼働時間以外に、運転日数、鋳造工場9の1日の操業時間(8時間)に対する稼働時間の割合を示す稼働率(%)、緊急停止回数、各種アラーム情報等を月間設備一覧222に含めて表示してもよい。
【0222】
また、ユーザ端末32に各種の通知をメールで送信する以外に、予め指定された携帯電話機やスマートフォンの電話番号にSMS(Short Message Service)によるショートメッセージやMMS(Multimedia Messaging Service)でメッセージを送信する構成としてもよい。あるいは、ユーザ端末32にインストールされているメッセージ交換ができるアプリケーションの予め指定されたユーザ識別情報にメッセージを送信する構成としてもよい。
【0223】
また、
図26に、本発明の実施の形態のコントローラ20の最小構成を有する例を示す。この構成において、コントローラ20は、
図3の制御部152と、砂温取得部156と、通信部158と、を有する。
【0224】
また、上記実施形態の鋳造支援システム1では、鋳造工場9に設置されている鋳型製造装置10(コントローラ20)から情報を収集して蓄積する構成例を示したが、鋳造工場9以外に設置されている鋳型製造装置10(コントローラ20)から情報を収集して蓄積する構成も排除されない。また、鋳造工場9が複数の現場を含み、その各々を個別に管理したい場合等は、同一事業場内に設置されていても、別のユーザとして、鋳造支援システム1に複数登録して管理してもよい。
【0225】
さらに、上記実施形態の鋳造支援システム1では、複数の鋳造工場9の鋳型製造装置10(コントローラ20)から情報を収集する構成について説明したが、少なくとも一つの鋳造工場9の鋳型製造装置10(コントローラ20)から情報を収集する構成についても、本発明は適用可能である。
【0226】
また、上記実施形態の鋳造支援システム1では、鋳造工場9の鋳型製造装置10が、複数のコントローラ20を含む構成について説明したが、鋳型製造装置10は少なくとも一つのコントローラ20を含めばよい。
【0227】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本発明において利用者(鋳造工場9および顧客ユーザ等)に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0228】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 複数の鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援システムであって、
各鋳造工場の鋳型製造装置と、
前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続されるサーバ装置と、
前記サーバ装置と第2通信網を介して接続される各前記鋳造工場のユーザ端末と、を備え、
前記鋳型製造装置は、
耐火性粒子、粘結剤、および硬化剤を用いて鋳型を製造する装置であり、
前記耐火性粒子の温度を取得する温度取得手段と、
前記耐火性粒子および前記粘結剤に添加される前記硬化剤の供給量の計測値を取得する供給量取得手段と、
前記硬化剤の組成および供給量を、各前記鋳造工場の前記耐火性粒子の温度を含む条件に応じて調整する制御手段と、
を有し、
前記サーバ装置は、
各前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から鋳造に関する情報を受信して蓄積する情報蓄積手段と、
蓄積された前記情報を用いて、鋳造を支援する情報およびサービスを各前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する情報提供手段と、
を有する鋳造支援システム。
2. 1.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記鋳型製造装置は、さらに、
前記耐火性粒子に添加される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量の計測値を取得する供給量取得手段を有する鋳造支援システム。
3. 2.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記供給量取得手段は、
前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測するクランプオン式流量計である鋳造支援システム。
4. 2.または3.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、さらに、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する動作状態取得手段と、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ所定の単位期間で積算する積算手段と、を有し、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提示する、鋳造支援システム。
5. 4.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を、日報、月報、または年報で、一覧表示またはグラフ化して表示する画面を提供する、鋳造支援システム。
6. 4.または5.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置から受信した情報に基づいて、リアルタイムに前記鋳型製造装置の情報を描画した画像を表示する画面を提供する、鋳造支援システム。
7. 4.から6.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、さらに、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する予測手段と、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する通知手段と、を有する鋳造支援システム。
8. 7.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置において、
前記通知手段は、前記予測手段により予測された複数の前記鋳造工場の前記メンテナンス時期が重ならないように調整して、各前記鋳造工場に通知する、鋳造支援システム。
9. 1.から8.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した前記各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する報知手段をさらに有する鋳造支援システム。
10. 1.から9.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置において、
前記情報提供手段は、前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する、鋳造支援システム。
11. 1.から10.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置に前記第2通信網を介して接続されるオペレータ端末をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を前記オペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援システム。
12. 11.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、各前記鋳造工場の部品のメンテナンス記録を入力させ、受け付けて記録するメンテナンス記録手段をさらに有し、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記メンテナンス記録を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援システム。
13. 11.または12.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、鋳造に関するFAQ情報を入力させ、受け付けてFAQ情報として蓄積するFAQ情報記憶手段をさらに有し、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記FAQ情報を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援システム。
14. 13.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置において、
前記FAQ情報記憶手段および前記メンテナンス記録手段は、前記FAQ情報または前記メンテナンス記録を、前記鋳造工場の属性情報と紐付けて記憶し、
前記情報提供手段は、他の前記鋳造工場の情報を含む前記FAQ情報および前記メンテナンス記録から、各前記鋳造工場の属性に対応する情報を抽出して当該前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援システム。
15. 1.から14.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置を備え、
前記サーバ装置は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記サーバ装置の前記情報蓄積手段は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援システム。
【0229】
16. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置であって、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信する受信手段と、
受信した前記鋳造情報を蓄積する情報蓄積手段と、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する情報提供手段と、
を備える鋳造支援装置。
17. 16.に記載の鋳造支援装置において、
前記受信手段は、前記鋳型製造装置から、前記耐火性粒子に添加される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量の計測値を受信する鋳造支援装置。
18. 17.に記載の鋳造支援装置において、
前記受信手段は、前記鋳型製造装置がクランプオン式流量計を用いて、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測した前記計測値を受信する、鋳造支援装置。
19. 17.または18.に記載の鋳造支援装置において、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する動作状態取得手段と、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ所定の単位期間で積算する積算手段と、
をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提示する、鋳造支援装置。
20. 19.に記載の鋳造支援装置において、
前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を、日報、月報、または年報で、一覧表示またはグラフ化して表示する画面を提供する、鋳造支援装置。
21. 19.または20.に記載の鋳造支援装置において、
前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置から受信した情報に基づいて、リアルタイムに前記鋳型製造装置の情報を描画した画像を表示する画面を提供する、鋳造支援装置。
22. 19.から21.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する予測手段と、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する通知手段と、をさらに備える鋳造支援装置。
23. 22.に記載の鋳造支援装置において、
前記通知手段は、前記予測手段により予測された複数の前記鋳造工場の前記メンテナンス時期が重ならないように調整して、各前記鋳造工場に通知する、鋳造支援装置。
24. 16.から23.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した前記各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する報知手段をさらに備える鋳造支援装置。
25. 16.から24.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記情報提供手段は、前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する、鋳造支援装置。
26. 16.から25.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記第2通信網を介してオペレータ端末にさらに接続され、
前記情報提供手段は、前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を前記オペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援装置。
27. 26.に記載の鋳造支援装置において、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、各前記鋳造工場の部品のメンテナンス記録を入力させ、受け付けて記録するメンテナンス記録手段をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記メンテナンス記録を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援装置。
28. 26.または27.に記載の鋳造支援装置において、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、鋳造に関するFAQ情報を入力させ、受け付けてFAQ情報として蓄積するFAQ情報記憶手段をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記FAQ情報を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援装置。
29. 28.に記載の鋳造支援装置において、
前記FAQ情報記憶手段および前記メンテナンス記録手段は、前記FAQ情報または前記メンテナンス記録を、前記鋳造工場の属性情報と紐付けて記憶し、
前記情報提供手段は、他の前記鋳造工場の情報を含む前記FAQ情報および前記メンテナンス記録から、各前記鋳造工場の属性に対応する情報を抽出して当該前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置。
30. 16.から29.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記情報蓄積手段は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援装置。
【0230】
31. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置の処理方法であって、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信し、
受信した前記鋳造情報を記憶装置に蓄積し、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する、鋳造支援装置の処理方法。
32. 31.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳型製造装置から、前記耐火性粒子に添加される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量の計測値を受信する、鋳造支援装置の処理方法。
33. 32.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳型製造装置がクランプオン式流量計を用いて、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測した前記計測値を受信する、鋳造支援装置の処理方法。
34. 32.または33.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得し、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ所定の単位期間で積算し、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提示する、鋳造支援装置の処理方法。
35. 34.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を、日報、月報、または年報で、一覧表示またはグラフ化して表示する画面を提供する、鋳造支援装置の処理方法。
36. 34.または35.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳型製造装置から受信した情報に基づいて、リアルタイムに前記鋳型製造装置の情報を描画した画像を表示する画面を提供する、鋳造支援装置の処理方法。
37. 34.から36.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測し、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する、鋳造支援装置の処理方法。
38. 37.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
予測された複数の前記鋳造工場の前記メンテナンス時期が重ならないように調整して、各前記鋳造工場に通知する、鋳造支援装置の処理方法。
39. 31.から38.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した前記各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する、鋳造支援装置の処理方法。
40. 31.から39.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する、鋳造支援装置の処理方法。
41. 31.から40.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報をオペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援装置の処理方法。
42. 41.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、各前記鋳造工場の部品のメンテナンス記録を入力させ、受け付けて記録する、
前記メンテナンス記録を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援装置の処理方法。
43. 41.または42.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、鋳造に関するFAQ情報を入力させ、受け付けてFAQ情報として蓄積し、
前記FAQ情報を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する、鋳造支援装置の処理方法。
44. 43.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記FAQ情報または前記メンテナンス記録を、前記鋳造工場の属性情報と紐付けて記憶し、
他の前記鋳造工場の情報を含む前記FAQ情報および前記メンテナンス記録から、各前記鋳造工場の属性に対応する情報を抽出して当該前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置の処理方法。
45. 31.から44.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置を備え、
前記鋳造支援装置は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記鋳造支援装置が、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援装置の処理方法。
【0231】
46. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置が、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳造支援装置を実現するコンピュータに、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信する手順、
受信した前記鋳造情報を記憶装置に蓄積する手順、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
47. 46.に記載のプログラムにおいて、
さらに、前記鋳型製造装置から、前記耐火性粒子に添加される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量の計測値を受信する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
48. 47.に記載のプログラムにおいて、
前記鋳型製造装置がクランプオン式流量計を用いて、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測した前記計測値を受信する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
49. 47.または48.に記載のプログラムにおいて、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する手順、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ所定の単位期間で積算する手順、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提示する手順、をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
50. 49.に記載のプログラムにおいて、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を、日報、月報、または年報で、一覧表示またはグラフ化して表示する画面を提供する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
51. 49.または50.に記載のプログラムにおいて、
前記鋳型製造装置から受信した情報に基づいて、リアルタイムに前記鋳型製造装置の情報を描画した画像を表示する画面を提供する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
52. 49.から51.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する手順、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
53. 52.に記載のプログラムにおいて、
予測された複数の前記鋳造工場の前記メンテナンス時期が重ならないように調整して、各前記鋳造工場に通知する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
54. 46.から53.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した前記各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
55. 46.から54.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
56. 46.から55.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報をオペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する手順をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
57. 56.に記載のプログラムにおいて、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、各前記鋳造工場の部品のメンテナンス記録を入力させ、受け付けて記録する手順、
前記メンテナンス記録を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する手順、をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
58. 56.または57.に記載のプログラムにおいて、
前記ユーザ端末または前記オペレータ端末を用いて、鋳造に関するFAQ情報を入力させ、受け付けてFAQ情報として蓄積する手順、
前記FAQ情報を前記ユーザ端末または前記オペレータ端末に提供する手順、をさらにコンピュータに実行させるためのプログラム。
59. 58.に記載のプログラムにおいて、
さらに、前記FAQ情報または前記メンテナンス記録を、前記鋳造工場の属性情報と紐付けて記憶する手順、
他の前記鋳造工場の情報を含む前記FAQ情報および前記メンテナンス記録から、各前記鋳造工場の属性に対応する情報を抽出して当該前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
60. 46.から59.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から前記第1通信網を介して前記鋳造に関する情報を受信する手順、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0232】
さらに、本発明は以下の参考態様も含む。
1. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援システムであって、
前記鋳造工場の鋳型製造装置と、
前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続されるサーバ装置と、
前記サーバ装置と第2通信網を介して接続される各前記鋳造工場のユーザ端末と、を備え、
前記鋳型製造装置は、
耐火性粒子、粘結剤、および硬化剤を用いて鋳型を製造する装置であり、
前記耐火性粒子の温度を取得する温度取得手段と、
前記硬化剤または前記粘結剤の組成および供給量を、各前記鋳造工場の前記耐火性粒子の温度を含む条件に応じて調整する制御手段と、
を有し、
前記サーバ装置は、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から鋳造に関する情報を受信して蓄積する情報蓄積手段と、
蓄積された前記情報を用いて、鋳造を支援する情報およびサービスを前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する情報提供手段と、
を有する鋳造支援システム。
2. 1.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、さらに、
前記鋳造工場の気温および製造する鋳型に関する情報を含む製造条件を受け付けると、前記製造条件に応じて、前記耐火性粒子に添加される前記硬化剤または前記粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成する生成手段をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記推奨情報を当該鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援システム。
3. 2.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置の前記生成手段は、
前記粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、前記鋳型の硬化速度、前記耐火性粒子の温度、前記耐火性粒子のうち、再生砂の割合、前記耐火性粒子の酸消費量、並びに、前記鋳造工場の環境温度および湿度のうち少なくともいずれか一つを示す情報を受け付け、受け付けた前記情報に応じて、前記推奨情報を更新する、鋳造支援システム。
4. 1.から3.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記鋳型製造装置は、さらに、
前記耐火性粒子に添加される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量の計測値を取得する供給量取得手段を有する鋳造支援システム。
5. 4.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記供給量取得手段は、
前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測するクランプオン式流量計である鋳造支援システム。
6. 4.または5.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、さらに、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する動作状態取得手段と、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ積算する積算手段と、を有し、
前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提供する、鋳造支援システム。
7. 6.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、さらに、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する予測手段と、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する通知手段と、を有する鋳造支援システム。
8. 1.から7.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する報知手段をさらに有する鋳造支援システム。
9. 1.から8.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記鋳型製造装置は、
前記各設備のアラーム情報または異常情報を前記サーバ装置に送信する送信手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、
前記鋳型製造装置から前記各設備の前記アラーム情報または前記異常情報を受信すると、前記サーバ装置の担当者が当該アラーム情報または異常情報を確認し、前記サーバ装置の前記担当者が確認したことを当該鋳型製造装置の前記鋳造工場の担当者に通知する通知手段をさらに備える鋳造支援システム。
10. 1.から9.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記情報提供手段により前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する制限手段をさらに有する、鋳造支援システム。
11. 1.から10.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置に前記第2通信網を介して接続されるオペレータ端末をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を前記オペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援システム。
12. 1.から11.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記蓄積された複数の前記鋳造工場の前記情報に対して統計処理を行う統計処理手段をさらに備え、
前記サーバ装置の前記情報提供手段は、前記統計処理後の情報を各前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援システム。
13. 12.に記載の鋳造支援システムにおいて、
前記サーバ装置の前記統計処理手段は、前記情報に含まれる少なくとも一つの項目が予め定められた条件を満たす複数の前記情報を抽出し、抽出した前記複数の情報に対して前記統計処理を行う、鋳造支援システム。
14. 1.から13.いずれか一つに記載の鋳造支援システムにおいて、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置を備え、
前記サーバ装置は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記サーバ装置の前記情報蓄積手段は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援システム。
【0233】
15. 鋳造工場の鋳型製造装置を用いた鋳型の製造方法であって、1.から14.のいずれか一つに記載の鋳造支援システムを組み込んだ鋳型製造装置を用いた鋳型の製造方法。
16. 15.に記載の製造方法において、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置は、第1通信網を介してサーバ装置と接続され、
前記サーバ装置は、第2通信網を介して各前記鋳造工場のユーザ端末と接続され、
前記鋳型製造装置は、
耐火性粒子、粘結剤、および硬化剤を用いて鋳型を製造する装置であり、
前記鋳型製造装置が前記耐火性粒子の温度を取得する工程と、
前記鋳型製造装置が前記硬化剤または前記粘結剤の組成および供給量を、各前記鋳造工場の前記耐火性粒子の温度を含む条件に応じて調整する工程と、
前記サーバ装置が、前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から各設備の各工程における動作状態を示す動作状態情報を受信して蓄積する工程と、
前記サーバ装置が、蓄積された前記情報を用いて、前記各設備の前記各工程における前記動作状態を監視し、アラーム又は異常を検出する工程と、
前記サーバ装置が、検出したアラーム又は異常の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
前記ユーザ端末が、前記サーバ装置から前記アラーム又は異常の情報を受信し、オペレータに通知する工程と、を含む製造方法。
【0234】
17. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置であって、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、かつ、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信する受信手段と、
受信した前記鋳造情報を蓄積する情報蓄積手段と、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する提供手段と、
を備える鋳造支援装置。
18. 17.に記載の鋳造支援装置において、
前記鋳造工場の気温および製造する鋳型に関する情報を含む製造条件を受け付けると、前記製造条件に応じて、前記耐火性粒子に添加される前記硬化剤または前記粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成する生成手段をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記推奨情報を当該鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置。
19. 18.に記載の鋳造支援装置において、
前記生成手段は、前記粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、前記鋳型の硬化速度、前記耐火性粒子の温度、前記耐火性粒子のうち、再生砂の割合、前記耐火性粒子の酸消費量、並びに、前記鋳造工場の環境温度および湿度のうち少なくともいずれか一つを示す情報を受け付け、受け付けた前記情報に応じて、前記推奨情報を更新する、鋳造支援装置。
20. 17.から19.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記受信手段が受信する前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量は、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測するクランプオン式流量計により計測された計測値である鋳造支援装置。
21. 20.に記載の鋳造支援装置において、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する動作状態取得手段と、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ積算する積算手段と、をさらに有し、
前記情報提供手段は、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提供する、鋳造支援装置。
22. 21.に記載の鋳造支援装置において、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する予測手段と、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する通知手段と、をさらに有する鋳造支援装置。
23. 17.から22.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する報知手段をさらに有する鋳造支援装置。
24. 17.から23.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記鋳型製造装置から前記各設備のアラーム情報または異常情報を受信すると、当該装置の担当者が当該アラーム情報または異常情報を確認し、当該装置の前記担当者が確認したことを当該鋳型製造装置の前記鋳造工場の担当者に通知する通知手段をさらに備える鋳造支援装置。
25. 17.から24.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記情報提供手段により前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する制限手段をさらに有する、鋳造支援装置。
26. 17.から25.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記情報提供手段は、前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を、前記第2通信網を介して接続されるオペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援装置。
27. 17.から26.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
前記蓄積された複数の前記鋳造工場の前記情報に対して統計処理を行う統計処理手段をさらに備え、
前記情報提供手段は、前記統計処理後の情報を各前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置。
28. 27.に記載の鋳造支援装置において、
前記統計処理手段は、前記情報に含まれる少なくとも一つの項目が予め定められた条件を満たす複数の前記情報を抽出し、抽出した前記複数の情報に対して前記統計処理を行う、鋳造支援装置。
29. 17.から28.いずれか一つに記載の鋳造支援装置において、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記情報蓄積手段は、複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援装置。
【0235】
30. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置の処理方法であって、
前記鋳造支援装置が、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信し、
受信した前記鋳造情報を記憶装置に蓄積し、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する、鋳造支援装置の処理方法。
31. 30.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記鋳造工場の気温および製造する鋳型に関する情報を含む製造条件を受け付けると、前記製造条件に応じて、前記耐火性粒子に添加される前記硬化剤または前記粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成し、
前記推奨情報を当該鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置の処理方法。
32. 31.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、前記鋳型の硬化速度、前記耐火性粒子の温度、前記耐火性粒子のうち、再生砂の割合、前記耐火性粒子の酸消費量、並びに、前記鋳造工場の環境温度および湿度のうち少なくともいずれか一つを示す情報を受け付け、受け付けた前記情報に応じて、前記推奨情報を更新する、鋳造支援装置の処理方法。
33. 30.から32.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
受信される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量は、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測するクランプオン式流量計により計測された計測値である鋳造支援装置の処理方法。
34. 33.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得し、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ積算し、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提供する、鋳造支援装置の処理方法。
35. 34.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測し、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する、鋳造支援装置の処理方法。
36. 30.から35.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する鋳造支援装置の処理方法。
37. 30.から36.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記鋳型製造装置から前記各設備のアラーム情報または異常情報を受信すると、当該装置の担当者が当該アラーム情報または異常情報を確認し、当該装置の前記担当者が確認したことを当該鋳型製造装置の前記鋳造工場の担当者に通知する鋳造支援装置の処理方法。
38. 30.から37.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する、鋳造支援装置の処理方法。
39. 30.から38.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を、前記第2通信網を介して接続されるオペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する、鋳造支援装置の処理方法。
40. 30.から39.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、さらに、
前記蓄積された複数の前記鋳造工場の前記情報に対して統計処理を行い、
前記統計処理後の情報を各前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する、鋳造支援装置の処理方法。
41. 40.に記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
前記情報に含まれる少なくとも一つの項目が予め定められた条件を満たす複数の前記情報を抽出し、抽出した前記複数の情報に対して前記統計処理を行う、鋳造支援装置の処理方法。
42. 30.から41.いずれか一つに記載の鋳造支援装置の処理方法において、
前記鋳造支援装置が、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と前記第1通信網を介して接続され、
前記鋳造支援装置が、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する、鋳造支援装置の処理方法。
【0236】
43. 鋳造工場の鋳型製造装置における鋳造を支援する鋳造支援装置が、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置と第1通信網を介して接続され、
前記鋳造工場のユーザが利用するユーザ端末と第2通信網を介して接続され、
前記鋳造支援装置を実現するコンピュータに、
前記鋳型製造装置から、前記鋳造工場の製造条件に応じて調整される、耐火性粒子に添加される硬化剤または粘結剤の組成と供給量、および前記製造条件を含む鋳型製造に関する鋳造情報を前記第1通信網を介して受信する手順、
受信した前記鋳造情報を記憶装置に蓄積する手順、
前記ユーザ端末に前記第2通信網を介して、蓄積された前記鋳造情報に基づくサービスを提供する手順、を実行させるためのプログラム。
44. 43.に記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記鋳造工場の気温および製造する鋳型に関する情報を含む製造条件を受け付けると、前記製造条件に応じて、前記耐火性粒子に添加される前記硬化剤または前記粘結剤の組成と供給量の推奨情報を生成する手順、
前記推奨情報を当該鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
45. 44.に記載のプログラムにおいて、
さらに、前記粘結剤の種類、製造される鋳型の形状、前記鋳型の硬化速度、前記耐火性粒子の温度、前記耐火性粒子のうち、再生砂の割合、前記耐火性粒子の酸消費量、並びに、前記鋳造工場の環境温度および湿度のうち少なくともいずれか一つを示す情報を受け付け、受け付けた前記情報に応じて、前記推奨情報を更新する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
46. 43.から45.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
受信する手順で受信される前記粘結剤、または前記硬化剤の供給量は、前記硬化剤を供給する配管の外部から非接触で前記硬化剤の流量を計測するクランプオン式流量計により計測された計測値であるプログラム。
47. 46.に記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記各鋳造工場の前記鋳型製造装置の各設備の動作状態を示す動作状態情報を取得する手順、
取得した前記動作状態情報および前記硬化剤の供給量の前記計測値を元に、前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値をそれぞれ積算する手順、
前記鋳型製造装置の各設備の稼働時間および前記硬化剤の計測値の積算値に関する情報、および前記耐火性粒子の温度に関する情報を提供する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
48. 47.に記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記稼働時間の積算値に基づいて、前記各設備のメンテナンス時期を予測する手順、
前記メンテナンス時期を前記ユーザ端末に通知する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
49. 43.から48.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から取得した各設備の情報に基づいて、アラームを検出し、当該鋳造工場の前記ユーザ端末に報知する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
50. 43.から49.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記鋳型製造装置から前記各設備のアラーム情報または異常情報を受信すると、当該装置の担当者が当該アラーム情報または異常情報を確認し、当該装置の前記担当者が確認したことを当該鋳型製造装置の前記鋳造工場の担当者に通知する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
51. 43.から50.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記鋳造工場毎に、受信する前記情報の公開制限レベルを設定し、当該公開制限レベルに基づいて、前記鋳造工場毎に、前記ユーザ端末に提供される情報またはサービスを制限する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
52. 43.から51.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記鋳造を支援する情報およびサービスに関する情報を、前記第2通信網を介して接続されるオペレータ端末に前記第2通信網を介して提供する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
53. 43.から52.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
さらに、
前記蓄積された複数の前記鋳造工場の前記情報に対して統計処理を行う手順、
前記統計処理後の情報を各前記鋳造工場の前記ユーザ端末に提供する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
54. 53.に記載のプログラムにおいて、
前記情報に含まれる少なくとも一つの項目が予め定められた条件を満たす複数の前記情報を抽出し、抽出した前記複数の情報に対して前記統計処理を行う手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
55. 43.から54.いずれか一つに記載のプログラムにおいて、
複数の前記鋳造工場の前記鋳型製造装置から前記第1通信網を介して受信した前記鋳造に関する情報を蓄積する手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。