特許第6742485号(P6742485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフエスコリア インダストリーズ インクの特許一覧

特許6742485改善した化粧用ブラシおよびその製造方法
<>
  • 特許6742485-改善した化粧用ブラシおよびその製造方法 図000002
  • 特許6742485-改善した化粧用ブラシおよびその製造方法 図000003
  • 特許6742485-改善した化粧用ブラシおよびその製造方法 図000004
  • 特許6742485-改善した化粧用ブラシおよびその製造方法 図000005
  • 特許6742485-改善した化粧用ブラシおよびその製造方法 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6742485
(24)【登録日】2020年7月30日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】改善した化粧用ブラシおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A46B 5/00 20060101AFI20200806BHJP
【FI】
   A46B5/00 C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-131869(P2019-131869)
(22)【出願日】2019年7月17日
(65)【公開番号】特開2020-32172(P2020-32172A)
(43)【公開日】2020年3月5日
【審査請求日】2019年7月17日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0102637
(32)【優先日】2018年8月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516008327
【氏名又は名称】エフエスコリア インダストリーズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジェグァン
(72)【発明者】
【氏名】チョン インフン
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョンス
【審査官】 芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−184888(JP,A)
【文献】 特開2017−113570(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3070810(JP,U)
【文献】 実公平1−18102(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A46B 5/00 − 5/02
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ毛が一側部に結合したブラシ毛結合部と;
前記ブラシ毛結合部が内部に結合した連結固定部;および
一側部に前記ブラシ毛結合部と前記連結固定部とが結合したハンドル部とを含み、
前記ハンドル部は、ハンドルボディー、前記ハンドルボディーの端部に段差ができるように設けられ、前記連結固定部の端部が加圧結合した第1段差ボディーおよび前記第1段差ボディーの端部に段差ができるように設けられ、前記連結固定部と前記ブラシ毛結合部の端部が加圧結合した第2段差ボディーとを含む
改善した化粧用ブラシ。
【請求項2】
前記連結固定部は、
前記第1段差ボディーと前記第2段差ボディーに一側部が結合して、内部に前記ブラシ毛結合部が収容される連結固定ボディーを含み、
前記連結固定ボディーは、
前記第1段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定ボディーを加圧して設けられる第1加圧領域部;および
前記第2段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定ボディーと前記ブラシ毛結合部を加圧して設けられる第2加圧領域部とを含む
請求項1に記載の改善した化粧用ブラシ。
【請求項3】
前記ブラシ毛結合部は、
前記第2段差ボディーに一側部が挿入結合して、前記第2加圧領域部が設けられる固定ボディーと;
前記固定ボディーの他側部に延長して設けられ、前記ブラシ毛を内部に固定させる屈曲ボディー;および
前記屈曲ボディーの端部に設けられ、前記ブラシ毛をたばねる端部ボディーとを含む
請求項2に記載の改善した化粧用ブラシ。
【請求項4】
ブラシ毛結合部の一側部を加圧して、前記ブラシ毛結合部の内部にブラシ毛を結合させる段階と;
前記ブラシ毛が結合された前記ブラシ毛結合部を連結固定部の内部に挿入させる段階と;
ハンドルボディー、前記ハンドルボディーの端部に段差ができるように設けられる第1段差ボディーおよび前記第1段差ボディーの端部に段差ができるように設けられる第2段差ボディーを備えるハンドル部の前記第1段差ボディーに前記連結固定部の一側部を嵌合とともに前記第2段差ボディーに前記ブラシ毛結合部の一側部が嵌合するように前記ブラシ毛結合部と前記連結固定部を嵌合させる段階;および
前記第1段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定部を加圧し、第1加圧領域部を設け、前記第2段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定部と前記ブラシ毛結合部を加圧し、第2加圧領域部を設ける段階とを含む
改善した化粧用ブラシの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧用ブラシおよびその製造方法に関する。より詳しくは、化粧品を顔にぬるために用いる改善した化粧用ブラシおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に化粧をするために用いられる化粧品は、液体、固体、液体と固体とを混合した状態を成す。このうち、固体の形態の化粧品を顔にぬるために、様々な形や大きさのブラシが開発され使われている。
【0003】
化粧では、鏡、化粧用ブラシなどの補助器具が必要であり、化粧用ブラシの場合にも使用目的によって、リップブラシ(Lip brush)、ブレンダーブラシ(Blender brush)、アイシャドーブラシ(Eye shadow brush)、マスカラブラシ(Mascara brush)、チークブラシ(Cheek brush)など、様々な種類が使われる。
【0004】
前述のブラシは、固体の粉からなる化粧品をブラシのはけに付けて、適当に顔などに塗布できるように設けられる。このようなブラシは、使用者が手で把持できるハンドルと、そのハンドルの先端に設けて複数の毛からなるはけとからなる。
【0005】
昔は、はけをハンドルに接着剤のような化学物質を用いて結合させた。こういう場合、接着剤は化学物質からなって、人体に有害な影響を及ぼすことがあって、その点を考え、人体に無害な接着剤を用いる場合、製造単価が上昇する問題があった。
また、接着剤は、熱に弱い物質であるため、熱に露出される場合、接着部分がはがれて、耐久性が低下する問題があった。
【0006】
前述の技術構成は、本発明の理解を助けるための背景技術であって、本発明の属する技術分野でよく知られた従来技術を意味することではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10−1493055号(株式会社エスエフコリア)2015.02.06.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の技術的課題は、接着剤を使わずに製作することができて、結合した構造を安定的に保持することのできる改善した化粧用ブラシおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面によると、ブラシ毛が一側部に結合したブラシ毛結合部と;前記ブラシ毛結合部が内部に結合した連結固定部;および一側部に前記ブラシ毛結合部と前記連結固定部とが結合したハンドル部を含み、前記ハンドル部は、ハンドルボディー、前記ハンドルボディーの端部に段差ができるように設けられて、前記連結固定部の端部が加圧結合した第1段差ボディーおよび前記第1段差ボディーの端部に段差ができるように設けられて、前記連結固定部と前記ブラシ毛結合部の端部が加圧結合した第2段差ボディーとを含む改善した化粧用ブラシを提供する。
【0010】
前記連結固定部は、前記第1段差ボディーと前記第2段差ボディーに一側部が結合し、内部に前記ブラシ毛結合部が収容される連結固定ボディーとを含み、前記連結固定ボディーは、前記第1段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定ボディーを加圧して設けられる第1加圧領域部;および前記第2段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定ボディーと前記ブラシ毛結合部を加圧して設けられる第2加圧領域部とを含むことができる。
【0011】
前記ブラシ毛結合部は、前記第2段差ボディーに一側部が挿入結合して、前記第2加圧領域部が設けられる固定ボディーと;前記固定ボディーの他側部に延長して設けられて、前記ブラシ毛を内部に固定させる屈曲ボディー;および前記屈曲ボディーの端部に設けられて、前記ブラシ毛をたばねる端部ボディーとを含むことができる。
【0012】
また、本発明の他側面によると、ブラシ毛結合部の一側部を加圧して、前記ブラシ毛結合部の内部にブラシ毛を結合させる段階と;前記ブラシ毛が結合された前記ブラシ毛結合部を連結固定部の内部に挿入させる段階と;ハンドルボディーと、前記ハンドルボディーの端部に段差ができるように設けられる第1段差ボディーおよび前記第1段差ボディーの端部に段差ができるように設けられる第2段差ボディーとを備えるハンドル部の前記第1段差ボディーに前記連結固定部の一側部を嵌合とともに前記第2段差ボディーに前記ブラシ毛結合部の一側部が嵌合するように前記ブラシ毛結合部と前記連結固定部を嵌合させる段階;および前記第1段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定部を加圧し、第1加圧領域部を設けて、前記第2段差ボディーの領域と対応する領域の前記連結固定部と前記ブラシ毛結合部を加圧して、第2加圧領域部を設ける段階とを含む改善した化粧用ブラシの製造方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施例等は、接着剤を使わずにブラシ毛結合部と連結固定部とハンドル部とを結合することができるため、接着剤の有害成分を根本的に防ぐことができる。
また、ハンドル部をハンドルボディーと第1段差ボディーと第2段差ボディーとで設け、連結固定部の端部を第1段差ボディーに加圧結合するとともに連結固定部とブラシ毛結合部との端部を第1段差ボディーに加圧結合することによって、結合した構造を安定的に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例による改善した化粧用ブラシを概略的に図示した図面である。
図2図1の分解図であり、結合する前の構成を図示した図面である。
図3図1の主要部を拡大図示した図面である。
図4図2に図示のブラシ毛結合部の他実施例である。
図5】本発明の他実施例による化粧用ブラシを概略的に図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明と本発明の動作上のメリットおよび本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の好ましい実施例を例示する添付図面および添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0016】
以下に、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施例を説明することによって、本発明を詳しく説明する。各図面に提示の同一参照符号は同一部材を示す。
【0017】
図1は、本発明の一実施例による改善した化粧用ブラシを概略的に図示した図面であり、図2は、図1の分解図で、結合する前の構成を図示した図面であり、図3は、図1の主要部を拡大図示した図面であり、図4は、図2に図示したブラシ毛結合部の他実施例である。
【0018】
これら図面に図示のように、本実施例による改善した化粧用ブラシ1は、ブラシ毛10が一側部に結合したブラシ毛結合部100と、ブラシ毛結合部100が内部に結合した連結固定部200と、一側部にブラシ毛結合部100と連結固定部200とが結合したハンドル部300とを備える。
【0019】
ブラシ毛結合部100は、図2に図示のように、ブラシ毛10の結合場所として提供され、図1に図示のように、ハンドル部300の第2段差ボディー330に結合することができる。
【0020】
本実施例のブラシ毛結合部100は、図1および図2に図示のように、第2段差ボディー330に下側部が挿入結合する固定ボディー110と、固定ボディー110の上側部に延長して設けられ、ブラシ毛10を内部に固定させる屈曲ボディー120と、屈曲ボディー120の端部に設けられ、ブラシ毛10をたばねる端部ボディー130とを含む。
【0021】
ブラシ毛結合部100の固定ボディー110は、内部が空いていて、その下側部を第2段差ボディー330に嵌合結合させることができる。
【0022】
本実施例の第2加圧結合部が設けられた領域の固定ボディー110は、図3に図示のように、第2段差ボディー330の方向に折り曲げることができる。
【0023】
これは、連結固定部200の第2加圧領域部212を設けるために連結固定ボディー210をクランプ装置などで加圧する場合、固定ボディー110が連結固定ボディー210とともに加圧され発生する。
【0024】
ブラシ毛結合部100の屈曲ボディー120は、図2に図示のように、固定ボディー110の上端部に延長して設けられ、ブラシ毛10を加圧力によって固定結合させることをする。
【0025】
本実施例は、ブラシ毛10の下側部を屈曲ボディー120の内部に挿入させた後、クランプ装置に屈曲ボディー120を図2に図示の形で加圧することによって、接着剤を使わずにブラシ毛10を屈曲ボディー120に固定結合させることができる。
【0026】
ブラシ毛結合部100の端部ボディー130は、図2に図示のように、屈曲ボディー120の上端部に延長して設けられ、ブラシ毛10をたばねることをする。
本実施例の端部ボディー130は、屈曲ボディー120の上端部で延長して設けられることができて、端部ボディー130の外壁は、連結固定ボディー210の内壁に支持されることができる。
【0027】
また、本実施例のブラシ毛結合部100は、図3に図示のように、全体的に連結固定ボディー210の内部に配置することができる。
【0028】
一方、本実施例のブラシ毛結合部100aは、図4に図示のように、固定ボディー110のみで設けることもある。
【0029】
連結固定部200は、図1に図示のように、ブラシ毛固定部をハンドル部300に結合させることをする。
【0030】
本実施例の連結固定部200は、図3に図示のように、内部にブラシ毛固定部が収容され、下側部がハンドル部300の第1段差ボディー320に嵌合結合される連結固定ボディー210と、連結固定ボディー210の上端部に設けられるラウンディング部220とを含む。
【0031】
連結固定部200の連結固定ボディー210は、内部の空いている円筒形の形を有することができて、図3に図示のように、第1加圧領域部211と第2加圧領域部212とが設けられる。
【0032】
本実施例の第1加圧領域部211は、第1段差ボディー320の領域と対応する領域の連結固定ボディー210を第1段差ボディー320の方向に加圧して設けることができる。
【0033】
また、本実施例の第2加圧領域部212は、第2段差ボディー330の領域と対応する領域の連結固定ボディー210とブラシ毛結合部100を第2段差ボディー330の方向に加圧して設けることができる。
【0034】
本実施例は、第1加圧領域部211が第1段差ボディー320の領域に設けられ、第2加圧領域部212が第1加圧領域部211と離隔された位置の第2段差ボディー330に設けられるため、連結固定部200とブラシ毛結合部100の結合力を向上させることができて、結合した状態を安定的に保持できるメリットがある。
【0035】
連結固定部200のラウンディング部220は、図3に図示のように、連結固定ボディー210の上端部に設けられ、連結固定ボディー210の内部にブラシ毛結合部100の挿入が容易に成されるようにガイドすることができる。
【0036】
また、本実施例のラウンディング部220が設けられた領域の連結固定ボディー210は、ブラシ毛10を支持してブラシ毛10が開くことを防ぐことができる。
【0037】
ハンドル部300は、使用者のハンドルの場所として提供されるものであり、図2に図示のように、ハンドルボディー310と、ハンドルボディー310の上端部に段差ができるように設けられる第1段差ボディー320と、第1段差ボディー320の上端部に段差ができるように設けられる第2段差ボディー330とを含む。
【0038】
本実施例のハンドルボディー310の直径は、第1段差ボディー320の直径より大きく設けられ、第1段差ボディー320の直径は、第2段差ボディー330の直径より大きく設けられることができる。
【0039】
また、本実施例の第1段差ボディー320には、連結固定部200の端部が加圧結合することができて、第2段差ボディー330には、連結固定部200とブラシ毛結合部100の端部が加圧結合することができる。
【0040】
図5は、本発明の他実施例による改善した化粧用ブラシを概略的に図示した図面である。
本実施例による改善した化粧用ブラシ1aは、前述の実施例と構成が同一で、全体的な長さや横幅を相違するようにしたことから、前述の実施例と異なる。
【0041】
以上のように本実施例は、接着剤を使わずにブラシ毛結合部と連結固定部とハンドル部とを結合することができるため、接着剤の有害成分を根本的に防ぐことができる。
【0042】
また、ハンドル部をハンドルボディーと第1段差ボディーと第2段差ボディーとで設けて、連結固定部の端部を第1段差ボディーに加圧結合するとともに連結固定部とブラシ毛結合部の端部を第1段差ボディーに加圧結合することによって、結合した構造を安定的に保持することができる。
【0043】
以上のように、本発明は、記載の実施例に限られることなく、本発明の事象および範囲を外れないで色々と修正および変形できることは、この技術の分野で通常の知識を有する者には自明である。従って、そのような修正例、または、変形例は、本発明の特許請求の範囲に属するというべきである。
【符号の説明】
【0044】
1、1a:改善した化粧用ブラシ
10:ブラシ毛
100、100a:ブラシ毛結合部
110:固定ボディー
120:屈曲ボディー
130:端部ボディー
200:連結固定部
210:連結固定ボディー
211:第1加圧領域部
212:第2加圧領域部
220:ラウンディング部
300:ハンドル部
310:ハンドルボディー
320:第1段差ボディー
330:第2段差ボディー
図1
図2
図3
図4
図5