(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図面に示され、以下の明細書に記載される特定の装置およびプロセスは、添付の特許請求の範囲において定義された発明の概念の単なる例示的な実施の形態であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示された実施の形態に関連する物理的な特徴は、特許請求の範囲に別段の記載がない限り、限定的であるとみなされるべきではない。
【0009】
ソリッドステート無線周波数(RF)調理機器は、閉じられたキャビティの中に電磁放射を導入することによって食品を加熱し調理する。閉じられたキャビティ内の異なる位置にある複数のRFフィードが、放射するときに動的電磁波パターンを生成する。閉じられたキャビティ内で波形パターンを制御および形成するために、複数のRFフィードは閉じられたキャビティ内でコヒーレンス(すなわち、固定干渉パターン)を維持するために個別に制御された電磁特性を有する波を放射することができる。たとえば、各RFフィードは、他のフィードに対して 異なる周波数、位相、または振幅を伝送することができる。その他の電磁特性はRFフィード間で共通であり得る。たとえば、各RFフィードは共通であるが可変である周波数を伝送することができる。
【0010】
以下の実施の形態は、RFフィードが、閉じられたキャビティ内にある物体を加熱するように電磁放射を誘導する調理機器に関するものであるが、本明細書に記載された方法および本明細書から派生する発明の概念は、これに限定されるものではない。本明細書でカバーされる概念および方法は、複数のRFフィードが、1つの物体に対して作用するよう共用空間に向けて電磁放射を誘導する任意のRF装置に対して適用可能である。共用空間とは、閉じられたキャビティまたは自由空間内の領域を含み得る。例示的な装置として、オーブン、ドライヤー、蒸し器等が挙げられる。
【0011】
図1は、一実施形態による複数のコヒーレントRFフィード26A〜26Dを有する電磁調理器10のブロック図を示す。
図1に示されるように、電磁調理器10は、電力供給部12と、コントローラ14と、RF信号発生部16と、ヒューマンマシンインターフェース28と、複数のRFフィード26A〜26Dに接続された複数の高電力RF増幅器18A〜18Dとを備える。複数のRFフィード26A〜26Dはそれぞれ、複数の高電力RF増幅器18A〜18Dのうちの1つから閉じられたキャビティ20にRF電力を接続する。
【0012】
電力供給部12は、主電源から得られた電力を、コントローラ14と、RF信号発生部16と、ヒューマンマシンインターフェース28と、複数の高電力RF増幅器18A〜18Dとに供給する。電力供給部12は、電力供給部12が電力を供給するそれぞれの装置に必要な電力レベルに主電源を変換する。電力供給部12は、可変の出力電圧レベルを供給することができる。たとえば、電力供給部12は、0.5ボルト刻みで選択的に制御される電圧レベルを出力することができる。このようにして、電力供給部12は、通常、28ボルトの直流を高電力RF増幅器18A〜18Dに供給するよう構成され得るが、15ボルトの直流のようにより低い電圧を供給して、所望のレベルでRF出力電力レベルを低下させることができる。
【0013】
コントローラ14は、電磁調理器10に含まれていてもよく、調理サイクルを実施するために電磁調理器10のさまざまな構成要素と動作可能に接続され得る。コントローラ14はまた、ユーザ選択の入力の受信およびユーザへの情報伝達のために、コントロールパネルまたはヒューマンマシンインターフェース28と動作可能に接続され得る。ヒューマンマシンインターフェース28は、ダイヤル、照明、スイッチ、タッチスクリーン要素、およびディスプレイ等の、調理サイクルのようなコマンドをコントローラ14へ入力することおよび情報を受信することを、ユーザに対して可能にするような動作制御を含めることができる。ユーザインタフェース28は、相互に集中または分散させることができる1つまたは複数の要素を含み得る。コントローラ14はまた、電力供給部12により供給された電圧レベルを選択してもよい。
【0014】
コントローラ14は、メモリおよび中央演算装置(CPU)を備えることができ、好ましくは、マイクロコントローラにより実現され得る。メモリは、調理サイクルを完了する際にCPUによって実行される制御ソフトウェアを格納するために使用され得る。たとえば、メモリは、ユーザにより選択され、電磁調理器10により完了することができる、1つ以上のあらかじめプログラムされた調理サイクルを格納することができる。コントローラ14はまた、1つまたは複数のセンサからの入力を受信することができる。コントローラ14と通信可能に接続され得るセンサの非限定的な例には、RF電力レベルを計測するRFエンジニアリングの分野で知られているピークレベル検出器、および閉じられたキャビティまたは1つ以上の高電力RF増幅器18A〜18Dの温度を計測する温度センサを含む。
【0015】
RF信号発生部16は、高電力増幅器に対して出力される実際の周波数、位相、および振幅を決定し発生する1つまたは複数の構成要素を含むことができる。RF信号発生部16は、好ましくはデジタル制御インターフェースとして実装される、プログラム制御可能なRF制御部を含むことができる。RF信号発生部16は、調理コントローラ14からは物理的に分離することができる。または、RF信号発生部16は、コントローラ14に物理的に搭載、または統合されていてもよい。RF信号発生部16は、特注の集積回路を含むがこれに限定されないRF信号を発生するのに適した電子部品で形成することができる。
【0016】
図1に示されるように、RF信号発生部16は、共通であるが可変の周波数(たとえば、2.4GHzから2.5GHzの範囲)を共有するが、各RFフィード26A〜26Dに対して位相および増幅を設定可能である4つのRFチャネルを出力する。本明細書に記載された構成は、例示的なものであり、限定的なものとみなされるべきではない。たとえば、RF信号発生部16は、より多いまたはより少ないRFフィードに対して出力するよう構成されていてもよく、実装に応じてそれぞれのチャネルに対して固有の可変周波数を出力する機能を備えていてもよい。
【0017】
ヒューマンマシンインターフェース28により提供されるユーザ入力、および複数の高電力増幅器18A〜18Dからの(
図1において、RF信号発生部16を介してコントローラ14に至る高電力増幅器18A〜18Dのそれぞれからの経路によって示される)順方向および逆方向(または反射)電力の大きさを含むデータに基づいて、コントローラ14は調理の方針を決定し、RF信号発生部16の設定を計算することができる。このように、コントローラ14の主な機能の1つは、ユーザにより開始されたときに、調理サイクルを例示するように電磁調理器10を作動させることである。RF信号発生部16は、複数のRF波形、すなわち、コントローラ14により示された設定に基づいてそれぞれの高電力RF増幅器18A〜18Dごとに1つの波形を発生することができる。
【0018】
高電力増幅器18A〜18Dは、それぞれRFフィード26A〜26Dのうちの1つに接続されてなる。高電力増幅器18A〜18Dは、RF信号発生部16により供給される低電力共通参照RF信号に基づいて、それぞれ高電力RF信号を出力する。それぞれの高電力増幅器18A〜18Dへ入力される低電力RF信号は、電力供給部12により供給された直流電力を高電力RF信号に変換することにより増幅され得る。1つの非限定的な例では、それぞれの高電力増幅器18A〜18Dは、50〜250ワットの範囲のRF信号を出力するよう構成され得る。それぞれの高電力増幅器の最大出力ワット数は、実装に応じて250ワットより大きくてもよいし小さくてもよい。それぞれの高電力増幅器18A〜18Dは、過度のRF反射を吸収するようにダミー負荷を含むことができる。
【0019】
複数のRFフィード26A〜26Dは、複数の高電力RF増幅器18A〜18Dからの電力を閉じられたキャビティ20に接続する。複数のRFフィード26A〜26Dは、空間的に分離されているが固定された物理的位置において、閉じられたキャビティ20に接続され得る。複数のRFフィード26A〜26Dは、導波管やアンテナを含むがそれに限定されない低電力損失伝搬のために設計された任意の構造を介して実装され得る。1つの非限定的な例として、マイクロ波工学において知られている金属製の方形導波管は、およそ0.03db/mの電力損失で、高電力増幅器18A〜18Dから閉じられたキャビティへRF電力を案内することができる。
【0020】
さらに、それぞれのRFフィード26A〜26Dは、増幅器の出力において順方向および逆方向電力レベルまたは位相の大きさを計測する検出能力を含むことができる。高電力増幅器18A〜18Dと閉じられたキャビティ20との間のインピーダンス不整合の結果として、計測された逆方向の電力は高電力増幅器18A〜18Dに戻された電力レベルを示す。調理の方針を部分的に実施するためにコントローラ14およびRF信号発生部16へのフィードバックを提供することに加えて、逆方向電力レベルは、高電力増幅器18A〜18Dに損傷を与えうる過度の反射電力を示すことができる。
【0021】
それぞれの高電力増幅器18A〜18Dにおける逆方向電力レベルの決定とともに、高電力増幅器18A〜18Dにおける温度検出は、逆方向電力レベルが所定の閾値を超えたかどうかを決定するのに要するデータを供給することができる。閾値を超える場合、電力供給部12、コントローラ14、RF信号発生部16、または高電力増幅器18A〜18Dを含むRF伝送チェーンにおける制御要素のいずれも、高電力増幅器18A〜18Dが低電力レベルに切り替わるか、完全に停止されるかを決定することができる。たとえば、それぞれの高電力増幅器18A〜18Dは、逆方向電力レベルまたは検出された温度が数ミリ秒の間に高くなりすぎる場合、自動的に停止され得る。あるいは、電力供給部12は高電力増幅器18A〜18Dに供給される直流電力を遮断することができる。
【0022】
閉じられたキャビティ20は、任意の仕切り24を挿入することにより、サブキャビティ22A、22Bを選択的に含むことができる。閉じられたキャビティ20は、少なくとも一方の側に、食品または任意の仕切り24の載置および回収のために、閉じられたキャビティ20へのユーザアクセスを可能にする遮断ドアを含むことができる。
【0023】
それぞれのRFフィード26A〜26Dの伝送帯域幅は、2.4GHzから2.5GHzの範囲の周波数を含むことができる。RFフィード26A〜26Dは他のRF帯域を伝送するよう構成されていてもよい。たとえば、2.4GHzから2.5GHzの周波数帯域は、産業科学医療用(ISM)バンドを構成するいくつかの帯域のうちの1つである。他のRF帯域の伝送も考えられ、13.553MHzから13.567MHz、26.957MHzから27.283MHz、902MHzから928MHz、5.725GHzから5.875GHz、および24GHzから24.250GHzの周波数により定義されるISMバンドに含まれる非限定的な例を含み得る。
【0024】
電磁調理器10は、複数のRFフィード26A〜26Dで制御された量の電力を、閉じられたキャビティ20へ供給することができる。さらに、それぞれのRFフィード26A〜26Dから供給される電磁エネルギーの振幅、周波数、および位相の制御を維持することにより、電磁調理器10は、閉じられたキャビティ20に供給される電力をコヒーレントに制御することができる。コヒーレントRF源は、電磁波の干渉特性を引き出すために制御された方法により電力を供給する。つまり、空間および継続時間の定義された領域を超えて、コヒーレントRF源は、電場が加法的に分布されるように、固定干渉パターンを生成することができる。その結果、干渉パターンは、振幅はいずれのRF源よりも大きい(すなわち、強め合う干渉)、またはいずれのRF源よりも小さい(すなわち、弱めあう干渉)電磁場分布を生成するよう追加することができる。
【0025】
RF源の調整および動作環境(たとえば、閉じられたキャビティ20およびその中の内容物)の特徴化は、電磁調理のコヒーレントな制御を可能にし、RF電力と閉じられたキャビティ20内の対象物との接続を最大化することができる。動作環境への効率的な伝送は、RF発生手順の較正を必要とし得る。電磁加熱システムにおいて、電力レベルは、電力供給部12からの出力電力、高電力増幅器18A〜18Dの利得を含む多くの構成要素により制御され得る。出力電力に作用する他の要因は、構成要素の寿命、構成要素間の相互作用、および構成要素の温度を含む。
【0026】
閉じられたキャビティ20の内部で生成される干渉パターンの制御は、それぞれのRFフィード26A〜26Dから出力される電磁信号間の相対位相差の精度に依存する。電磁調理器10のRF信号発生部16、高電力増幅器18A〜18D、およびRFフィード26A〜26Dは、同じ周波数および信号間の調整可能な位相差を有する2つまたはそれ以上の周期信号を同時に出力するよう構成され得るRF電磁エネルギー供給システムの好例である。
【0027】
ここで
図2を参照すると、RF電磁エネルギー供給システム100のブロック図が示されている。電磁エネルギー供給システム100は、一連の位相シフト部112A〜112D、増幅部114A〜114D、および伝送部116A〜116Dを含む。それぞれの位相シフト部112A〜112Dの出力は、増幅部114A〜114Dの入力に接続される。それぞれの増幅部114A〜114Dの出力は、伝送部116A〜116Dの入力に接続される。位相シフト部112A〜112Dから増幅部114A〜114D、伝送部116A〜116Dの直列接続により特徴づけられる信号経路は、RFチャネル122A〜122Dを形成する。
【0028】
周期入力信号110は、それぞれの位相シフト部112A〜112Dに印加される。周期入力信号110は、RF信号発生部(
図1の要素16を参照)により供給される低電力共通参照RF信号を含むがそれに限定されず、RF電磁エネルギー供給システムにおいて増幅されるのに適した任意の信号であり得る。
【0029】
位相シフト部112A〜112Dはそれぞれ、周期入力信号110に対して変位される周期信号113A〜113Dを出力する。信号は周期的であるため、変位は位相シフトとして説明される。位相シフトは繰り返す周期信号の進行を表す円における2点間の角度である。位相シフト部112A〜112Dのそれぞれは、周期入力信号110に対して選択された位相差を有する周期信号113A〜113Dを出力するよう構成される。位相シフト部112A〜112Dは、デジタルプログラマブルRF位相調整器を含むがそれに限定されず、周期RF信号の位相を調整するのに適した任意の電子機器により形成され得る。
【0030】
位相シフト部112A〜112Dは制御信号118A〜118Dにしたがって入力信号110に位相シフトを印加することができる。制御信号118A〜118Dは、位相シフト部112A〜112Dからの出力周期信号113A〜113Dがそれぞれ、入力信号110に対して制御された位相差を有するように位相シフトを特定することができる。出力周期信号113A〜113Dのそれぞれと入力信号110との間の位相差は、0°〜360°の間の範囲であり得る。さらに、出力周期信号113A〜113Dは、互いに0°〜360°の範囲の間の位相差を有し得る。制御信号118A〜118Dは、コントローラ108から出力されるデジタルワードK1〜K4を含むがそれに限らず、位相シフト部から出力される位相シフトを制御するのに適した任意の信号により形成される。
【0031】
位相シフト部から出力された信号113A〜113Dは、それぞれの伝送部116A〜116Dを駆動する増幅部114A〜114Dへ入力される。増幅部114A〜114Dはそれぞれ、位相シフト部112A〜112Dにより印加された位相シフトを有する低電力入力信号110に基づいて高電力RF信号を出力する。増幅部114A〜114Dは、ソリッドステート高電力増幅器(たとえば、
図1の要素18A〜18D)を含むがそれに限らず、RF信号を増幅するのに適した任意の増幅器とすることができる。
【0032】
伝送部116A〜116Dは、増幅部114A〜114Dにおいて増幅された電気出力をRF波120A〜120Dに変換する。伝送部116A〜116Dは、導波管、アンテナ、およびそれらの組み合わせ(たとえば、
図1のRFフィード26A〜26D)を含むがそれに限定されず、RF電力を伝送し、RF電力を電磁波に変換する、任意の構成部品により形成することができる。RF波120A〜120Dは、電磁エネルギーの伝播に適した、用途に応じて閉じられたキャビティ(たとえば、
図1の要素20)またはフリースペースを含む、任意の空間に伝送され得る。
【0033】
RF波120A〜120Dにより生成される干渉パターンを制御する電磁エネルギー供給システム100の能力は、位相シフト部112A〜112Dの組み合わせにより実現される位相シフトの精度、および増幅部114A〜114Dの伝送部116A〜116Dに対して付加された遅延に依存する。
【0034】
ここで
図3を参照すると、本明細書に記載される様々な態様において、出力信号の位相が設定される電磁エネルギー供給システムの単一チャネル222が図示されたブロック図が示されている。チャネル222は、直列に接続された位相シフト部212、増幅部214、および伝送部216を含む。入力信号210は、同じ周波数であり、互いに1/4周期または90°位相がずれている、2つの振幅変調正弦波を含む。2つの振幅変調正弦波は、当技術分野において直交信号と呼ばれ、同相成分211Aおよび直交成分211Bを含む。
【0035】
位相シフト部212は、加算増幅器228への入力を供給するRF混合器224、226を含んでいてもよい。位相シフトされた出力信号213は、係数αが同相成分211Aの振幅を変調し、係数βが直交成分211Bの振幅を変調するように、2つの直交信号211A、211Bの線形結合として形成される。振幅変調直交信号211A、211Bは、加算増幅器228に入力される。このように、位相シフトされた出力信号213は、位相シフトが係数αおよびβの値によって決定される2つの直交信号211A、211Bの結合である。
【0036】
位相シフト部212は、増幅部214に入力される位相シフトされた出力信号213を出力する。増幅部214は、位相シフトされた出力信号213の増幅されたバージョンである高電力RF信号を出力する。伝送部216は増幅部214の増幅された電気出力をRF波220に変換する。電磁エネルギー供給システムの複数のチャネルは同様に構成され、動作中に、それぞれのチャネルのαおよびβの値を個別に変更することができる。
【0037】
閉じられたキャビティ(たとえば、
図1の要素20)内で電磁エネルギー供給システムにより生成された干渉パターンの正確な構築および制御を助けるために、無線周波数チャネルは、入力信号の位相に関連する位相を有する出力信号を生成する制御システムを備えていてもよい。そのような制御システムは、通常、位相同期回路(PLL)と呼ばれる。
【0038】
ここで
図4を参照すると、本明細書に記載されている様々な態様において、出力信号332の位相が位相同期回路により制御される、電磁エネルギー供給システム(たとえば、
図1の10)の単一チャネル300の一態様を示すブロック図が示される。位相同期回路を実装するために、単一チャネル300は、シグナルミキサ312およびローパスフィルタ314のような位相検出部、電圧制御発振器322、およびフィードバックループ330を備えていてもよい。フィードバックループ330は、出力信号332を入力参照信号310に向けて戻す。単一チャネル300は、入力参照信号310に対してプログラム可能な位相差を有する出力信号332を生成する。
【0039】
同時に、シグナルミキサ312およびローパスフィルタ314は、位相検出部として機能する。シグナルミキサ312は、参照信号をフィードバックループ300の出力と結合する。混合された信号は、ローパスフィルタ314に入力される。シグナルミキサ312およびローパスフィルタ314は、位相を検出し入力信号を安定させるのに適した、二重平衡ミキサまたはギルバートセルを含むがそれに限定されない任意の電子部品により構成され得る。
【0040】
加算増幅器318は、ローパスフィルタ314の出力から電圧としてエンコードされた既知の位相オフセット信号316を減算する。増幅部320は、ローパスフィルタ314の出力と既知の位相オフセット316との間のあらゆる差を増幅する。増幅された出力は、電圧制御発振器322を駆動する電圧制御信号326を形成する。電圧制御発振器322は、発振周波数が電圧入力により制御され、印加された入力電圧が瞬時発振周波数を決定する、任意の形式の発振回路により形成することができる。電圧制御発振器322の出力信号328は、無線周波数チャネル300の出力信号332の位相を制御するのに有用な、周波数変調信号、位相変調信号等を含むがそれに限定されない任意の形式の変調信号であり得る。
【0041】
変換増幅器324は、電圧制御発振器322の出力信号328を、単一チャネル300からの伝送に適した出力信号332へ変換または増幅することができる。変換増幅器324は、ある形式の電子信号を受信し別の形式の信号を出力するのに適した、ハードウェアまたはソフトウェアにより構成される、デジタルアナログ変換器、アナログデジタル変換器、周波数変換器、電圧変換器、周波数電圧変換器、電圧周波数変換器、電流電圧変換器、シュミットトリガ、およびそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない任意の形式の電子機器から形成することができる。
【0042】
動作中、電磁エネルギー供給システムの単一チャネル300が出力信号332を制御するためにフィードバックループ330を使用すると、出力信号332は、参照信号310に対する位相オフセット信号316によりエンコードされた所望の位相差に安定する。単一チャネル300がシングルミキサ312およびローパスフィルタ314を実装するために二重平衡ミキサを有する場合、フィードバックループ330は負のフィードバックを使用する。
【0043】
ここで
図5を参照すると、電磁エネルギー供給システムの1つのチャネルに対する、入力参照信号(たとえば、
図4の310)および出力信号(たとえば、
図4の332)の間の角度において、印加された位相オフセット電圧410と位相差412との間の関係を特徴づける伝達関数414がグラフ400に示される。理想伝達関数418が完全に線形である一方、実際のチャネルにおける伝達関数414は非線形である。たとえば、
図5に示すように、伝達関数414における位相差412が90°から逸脱すると、伝達関数414は非線形領域416を含む。非線形性の程度は、無線周波数チャネルの基本的な電子機器の処理速度と、入力信号および出力信号の周波数との関数である。より高い周波数(すなわち、ギガヘルツ領域において)に対して、伝達関数414は、45°または45°付近から90°または90°付近の位相差412の範囲において、十分に線形であると考えられる。
【0044】
したがって、参照信号に対してすべての可能な位相差を有する信号を生成することができる電磁エネルギー供給システム(たとえば、
図1の10)において、1つまたは複数の無線周波数チャネル(たとえば、
図4の300)は複数の参照信号を使用することができる。1つの非限定的な例において、無線周波数チャネルは、一連の4つの参照信号を使用することができ、一連の4つの参照信号の構成要素は位相が90°ずれている。
図3の直交信号の説明に戻ると、4つの参照信号は、同相信号、直交信号、負の同相信号、および負の直交信号により形成され得る。無線周波数チャネルは、一連の参照信号を生成する電子機器およびソフトウェアの任意の組み合わせを使用することができる。電子機器およびソフトウェアの任意の組み合わせは、同相成分および直交成分だけが生成され、負の同相成分および負の直交成分はスイッチマトリクスにより差分信号を交換されることにより選択される差分信号の使用を含むがこれに限定されない。
【0045】
ここで
図6を参照すると、参照信号が複数である場合の、電磁エネルギー供給システムの1つのチャネルに対する、印加された位相オフセット電圧510と同相参照信号および出力信号の間の位相差512との間の関係を特徴づける伝達関数522が示されている。位相差に対する伝達関数が90°の範囲にわたって十分に線形である位相同期回路を有する無線周波数チャネルにおいて、360°の全範囲の位相差は4つの参照信号の段階的なセットによりカバーされ得る。一連の参照信号は、直交信号514、同相信号520、負の同相信号516、および負の直交信号518を含むことができる。
図5に戻ると、位相同期回路を有する無線周波数チャネルは、参照信号からの90°のオフセットを中心とした範囲に対して十分に線形である。したがって、無線周波数チャネルは、45°から135°の範囲の同相信号に対する位相差を有する信号を出力するために、同相信号520を選択する。同様に、無線周波数チャネルは、135°から225°の範囲の位相差を有する出力信号に対する参照信号として直交信号514を含み、225°から315°の範囲の位相差を出力信号に対する参照信号として負の同相信号516を含み、315°から45°の範囲の位相差を有する出力信号に対する参照信号として負の直交信号518を含む。
【0046】
しかし、同相参照信号および直交参照信号の間の位相誤差が存在し、それらが90°により完全に分離されていない場合、位相誤差は無線周波数チャネルを介して伝播する。無線周波数チャネルが直交信号514または負の直交信号518を参照として選択した場合、出力信号の位相は意図された理想伝達関数524から、いくつかのイプシロン526によりシフトされる。複数の参照信号が選択された場合、無線周波数チャネルの位相検出部は、参照信号間の位相誤差を位相差の測定値にコピーする。
【0047】
ここで
図7を参照すると、同相参照信号610Aと直交参照信号610Bとの間の位相誤差を補正する補正部612を有する無線周波数チャネル600を示すブロック図が示されている。
図4に図示されたチャネルと同様に、無線周波数チャネル600は位相同期回路部614を有する。一連の参照信号610A、610Bは補正部612および位相同期回路部614の両方に並列に接続され得る。参照信号610A、610Bは一連の参照信号から1つの参照信号を出力するよう選択的に構成されているスイッチマトリクス638に直接接続され得る。参照信号は、一連の参照信号のうち1つを選択するのに有用な任意の適切なコントローラであり得る参照選択部634により選択され得る。参照選択部634は、デジタル制御インターフェースを含むが、これに限定されない。
【0048】
補正部612は、位相測定部616を含む。位相測定部616は、ローパスフィルタ620に直列接続されたシグナルミキサ618を含み得る。同相信号610Aおよび直交信号610Bは、シグナルミキサ618に入力され、その結果は、ローパスフィルタ620を通してフィルタリングされ得る。シグナルミキサ618およびローパスフィルタ620を含む位相測定部616は、位相を検出し入力信号を安定化させるのに適した任意の電子部品から構成され得る。任意の電子部品は、二重平衡ミキサおよびギルバートセルを含むが、それに限定されない。
【0049】
位相検出部616から出力された測定位相誤差を示す信号は、スイッチ622、624に接続される。一連の参照信号から選択された現在の参照信号は、スイッチ622、624の状態を決定する。直交信号および負の直交信号が参照信号として使用される場合、スイッチ622は閉状態に設定され、スイッチ624は開状態に設定され得る。位相誤差出力632は加算増幅器628への入力を供給する。所望の位相オフセット630は加算増幅器628に接続される。所望の位相オフセット630は、デジタル制御インターフェースのようなコントローラ626を含むがそれに限定されない任意の適切なRF制御部に由来する。加算増幅器628は、位相誤差632から所望の位相オフセット630を減算し、補正された位相オフセット648を出力するよう構成される。このように、位相検出部616は位相同期回路614において位相誤差を補正するのに使用され得る。同相信号および負の同相信号が参照信号として使用される場合、スイッチ622は開状態に設定され、スイッチ624は閉状態に設定される。それにより、位相誤差632が0に設定される。つまり、同相信号または負の同相信号が参照信号として使用される場合、補正は不要である。
【0050】
位相同期回路部614は、シグナルミキサ642およびローパスフィルタ644のような位相検出部、電圧制御発振器656、およびフィードバックループ640を有していてもよい。フィードバックループ640は、出力信号660をスイッチマトリクス638から出力された入力参照信号に向けて戻す。位相同期回路部614は、スイッチマトリクス638から出力される入力参照信号に対するプログラム可能な位相差を有する出力信号660を生成することができる。
【0051】
シグナルミキサ642およびローパスフィルタ644は、位相検出部として機能する。シグナルミキサ642は、スイッチマトリクス638から出力される選択された参照信号をフィードバックループ640の出力に結合する。混合された信号はローパスフィルタ644に入力される。シグナルミキサ642およびローパスフィルタ644は、位相を検出し入力信号を安定化させるのに適した任意の電子機器から形成され得る。任意の電子機器は二重平衡ミキサまたはギルバートセルを含むがそれに限定されない。
【0052】
加算増幅器646は、ローパスフィルタ644の出力650から補正された位相オフセット648を減算する。増幅部652はローパスフィルタ644の出力650と補正された位相オフセット信号648との間のあらゆる差を増幅することができる。増幅された出力は、電圧制御発振器656を駆動する電圧制御信号654を形成する。電圧制御発振器656は、発振周波数が電圧入力により制御され、印加された入力電圧が瞬時発振周波数を決定する、任意の形式の発振回路により形成することができる。
【0053】
変換増幅器658は、電圧制御発振器656の出力信号を、位相補正する無線周波数チャネル600からの伝送に適した出力信号660へ変換または増幅することができる。変換増幅器658は、ある形式の電気信号を受信し別の形式の信号を出力するのに適した、ハードウェアまたはソフトウェアにより構成される、デジタルアナログ変換器、アナログデジタル変換器、周波数変換器、電圧変換器、周波数電圧変換器、電圧周波数変換器、電流電圧変換器、シュミットトリガ、およびこれらの組み合わせを含むがそれに限定されない任意の形式の電子機器から形成することができる。
【0054】
動作中、無線周波数チャネル600は、部分的に、補正部612の位相測定部616に起因して、継続的に位相誤差測定を実行することができる。このように、チャネル600は、参照信号の補正された位相オフセット648に基づいて位相シフトされた出力信号660を生成するため、補正部612および位相同期回路部614を、並列に、繰り返し動作させるよう構成される。
【0055】
図8を参照すると、補正部712を有する無線周波数チャネル700の第2の実施の形態が示されている。無線周波数チャネル700は、
図7に図示されている単一チャネル600と同様である。したがって、
図7と同様の部分は、100加算した同様の符号により識別され、
図7に示す実施の形態と同様の部分の説明は、特に断りのない限り、
図8に示す実施の形態に適用されることを理解されたい。図示された実施の形態において、補正部712は位相誤差を測定して記憶し、直交参照信号または負の直交参照信号が使用される場合、補正された位相オフセットを位相同期回路部714に適用する。つまり、無線周波数チャネル700は、正常動作モードまたは較正モードで動作することができる。
【0056】
スイッチ762、764、769は正常動作モードと較正モードとを切り替えることができる。較正モードでは、直交参照信号と同相参照信号との間の位相誤差が測定される。スイッチ762は、同相参照信号に接続するよう構成される。スイッチ764は直交参照信号に接続するよう構成される。スイッチ769は位相同期回路部714の位相測定部740の出力を方向づけるよう構成される。このように、位相測定部740は、直交参照信号と同相参照信号との間の位相誤差を測定することができる。測定された位相誤差は、コンバータブロック768に入力される。コンバータブロック768は、位相誤差信号を電子記憶部772へ入力するのに適切な値に変換することができる。コンバータブロック768は、ある形式の電気信号を受信し別の形式の信号を出力するのに適した、ハードウェアまたはソフトウェアにより構成される、アナログデジタル変換器、デジタルアナログ変換器、周波数変換器、電圧変換器、周波数電圧変換器、電圧周波数変換器、電流電圧変換器、およびそれらの組み合わせを含むがそれに限定されない任意の形式の電子機器から形成することができる。
【0057】
電子記憶部772は、コントローラ726から伝送された所望の位相オフセットと同様に、測定された位相誤差を記憶することができる。電子記憶部772およびコントローラ726は、電気信号の読み込み、記憶、伝送に適した、デジタル制御インターフェースを含むがそれに限定されない1つまたは複数の構成要素から形成することができる。電子記憶部772は、コンバータブロック770に位相補正された信号を出力することができる。コンバータブロック770は、電子記憶部772に記憶された値を加算増幅器746への入力に適した位相誤差信号に変換することができる。コンバータブロック770は、ある形式の電気信号を受信し別の形式の信号を出力するのに適した、ハードウェアまたはソフトウェアにより構成される、アナログデジタル変換器、デジタルアナログ変換器、周波数変換器、電圧変換器、周波数電圧変換器、電圧周波数変換器、電流電圧変換器、およびそれらの組み合わせを含むがそれに限定されない任意の形式の電子機器から形成することができる。
【0058】
正常動作モードでは、スイッチ762、764、769は、参照信号を位相同期回路部714に投入するよう構成される。直交参照信号また負の直交参照信号が位相同期回路714に対する参照信号として使用される場合、記憶された較正モードからの位相誤差は加算増幅器により減算される。このように、位相同期回路は、直交参照信号と同相参照信号との間の誤差を修正するために補正された位相オフセット信号を含む。
【0059】
ここで
図9を参照すると、本明細書に記載されている様々な態様において、位相同期回路で位相シフトされた出力信号を生成する方法800を示すフローチャートが示されている。方法800は、直交参照信号を受信する工程、補正部を動作させる工程、位相同期回路部を動作させる工程、および位相シフトされた出力信号を生成する工程を含む。補正部を動作させる工程には、参照信号間の位相差を決定する工程、決定された位相差を所定の参照位相差と比較する工程、および参照信号の補正されたオフセット値を決定する工程を含み得る。無線周波数チャネルは、補正部と位相同期回路部とを並列に動作させることにより、位相シフトされた出力信号を生成することができる。
【0060】
ステップ810において、電磁エネルギー供給システムの無線周波数チャネルは、1つまたは複数の一連の直交参照信号を受信する。一連の参照信号は、任意の周期信号であり得る。任意の周期信号には、同じ周波数を有し1/4周期または90°等の固定量により互いの位相がずれている2つの振幅変調無線周波数正弦波、互いに反転した2つの無線周波数正弦波、およびそれらの組み合わせを含むが、それに限定されない。たとえば、一連の参照信号は、同相信号、直交信号、負の同相信号、および負の直交信号を含み得る。
【0061】
ステップ812において、電磁エネルギー供給システムの無線周波数チャネルは、補正部を動作させるよう構成され得る。補正部を動作させることにより、無線周波数チャネルは、ステップ814において参照信号間の位相を決定することができる。たとえば、補正部は、直交参照信号および同相参照信号の間の位相差を決定する位相測定部を含み得る。無線周波数チャネルは、ステップ816において、決定された位相差を所定の参照位相差と比較するよう構成され得る。このように、無線周波数チャネルは、参照信号間の位相誤差を決定するよう構成され得る。たとえば、無線周波数チャネルは、決定された位相差が90°でない場合、同相参照信号と直交参照信号との間の誤差を決定するよう構成され得る。ステップ818において、無線周波数チャネルは、参照信号の補正されたオフセット値を決定する。この値は、参照信号間の位相差を補正するため、無線周波数チャネルの位相同期回路部に投入されるのに必要なオフセットを表す。この値は、デジタル信号、アナログ信号、電圧、電流等を含むがそれらに限定されず、位相誤差を補正するのに適した任意の形式であり得る。
【0062】
ステップ820において、電磁エネルギー供給システムの無線周波数チャネルは、位相同期回路部を動作させるよう構成され得る。位相同期回路部は、出力信号の位相を調整して所望の出力位相に安定させるフィードバックループを含む。ステップ822において、電磁エネルギー供給システムの無線周波数チャネルは、位相シフトされた出力信号を生成するよう構成され得る。電磁エネルギー供給システムの無線周波数チャネルのそれぞれは、アンテナからの信号を伝送すること等により、出力無線周波数信号を供給するよう構成され得る。
図1に関して上述したような調理機器において、それぞれのチャネルは、動作サイクルにしたがって調理される食品を保持する閉じられたキャビティに、無線周波数信号を出力するよう構成され得る。電磁エネルギー供給システムは、それぞれのチャネルに対する出力RF信号の位相の変調を決定および制御する、任意の適切な技術および構成要素を含み得る。技術および構成要素は、フィードバックおよびフィードフォワードトポロジー、RF位相器、プロセッサ、ループアンプ等を含むが、それらに限定されない。
【0063】
上述したように、方法は、一連の無線周波数電磁エネルギー伝送の位相を決定し設定するステップを含む。この方法は、ソリッドステート電磁調理器に実装されるような、無線周波数電磁エネルギー供給システムが、所望の位相差を有する一連の無線周波数信号を正確に伝送することを可能にする。この方法は、直交参照信号における誤差およびバイアスを補正することにより、伝送された信号において結果として得られる位相差が所望の位相差に近づくため、出力無線周波数信号のより良好なコヒーレンスをもたらす。
【0064】
本開示の目的のために、用語「接続された(coupled)」(接続(couple)、接続している(coupling)、接続された(coupled)等、その形式のすべてについて)は、一般的に、(電気的にまたは機械的に)2つの構成要素の直接的なまたは間接的な相互の接合を意味する。そのような接合は、実際は固定されていてもよく、または実際は可動であってもよい。そのような接合は、(電気的にまたは機械的に)2つの構成要素、および相互にまたは2つの構成要素により完全に単体として形成された任意の追加の中間構成要素により実現され得る。そのような接合は、本質的に恒久的なものでもよいし、特に明記がない限り、本来は着脱可能であっても、または本来は切離可能であってもよい。
【0065】
また、例示的な実施の形態に示されている装置の要素の構成および配置は、例示に過ぎないことに留意することも重要である。本発明の少数の実施の形態だけが本明細書に詳細に記載されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示および利点に実質的に逸脱することなく、多くの修正(たとえば、さまざまな要素の、サイズ、寸法、構造、形状、および割合、パラメータの値、取り付け位置、材料の使用、色彩、方向づけ、等)が可能であることを容易に理解するであろう。たとえば、一体的に形成されたものとして示されている要素は、複数の部品から構成されていてもよく、あるいは、複数の部品として示されている要素は、一体的に形成されていてもよい。また、インターフェースの動作は、逆転されるか、そうでなければ変更されてもよい。また、構造および/または要素の長さまたは幅、システムのコネクタまたは他の要素は変更されてもよい。また、要素間に供給される調整位置の性質または数は変更されてもよい。システムの要素および/または部品は、さまざまな色、質感、および組み合わせにおいて、十分な強度または耐久性を持つ、多種多様な材料のうち任意のものにより構成され得ることに留意されたい。したがって、すべてのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。その他の代用、修正、変更、および省略は、本発明の主旨に逸脱することなく、所望のおよび他の例示的な実施の形態の設計動作条件、および配置についてなされ得る。
【0066】
記載されたプロセス内の任意の記載されたプロセスまたはステップは、本装置の範囲内の構造を形成するために、他の記載されたプロセスまたはステップと組み合わされていてもよいことを理解されたい。本明細書において開示された例示的な構造またはプロセスは、説明目的のためのものであり、限定として解釈されるものではない。
【0067】
本装置の概念から逸脱することなく、前述の構造および方法に対して変更や修正が行われることも理解されたい。さらに、それらの概念は、その言語による特許請求の範囲が明示的に述べない限り、添付の特許請求の範囲によりカバーされるよう意図されることを理解されたい。
【0068】
上記の説明は、例示された実施の形態のみに関するものと考えられる。装置の修正は、当業者および装置を製造または使用する者に思いつくものであろう。したがって、図示され上述された実施の形態は、単に説明目的のためであり、均等論を含む特許法の原則に従って解釈される添付の特許請求の範囲によって定義される、装置の範囲を限定することを意図するものではない。