(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る表示プログラム、表示方法、及び端末装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る表示プログラム、表示方法、及び端末装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.表示処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る表示処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。
図1では、端末装置10には、各種のアプリケーション(以下、単に「アプリ」ともいう)がインストール済みであるものとする。
図1では、端末装置10が、表示されるアプリケーションがフィルタの設定の有無に応じて、フィルタの表示を切り替える場合を示す。フィルタの設定がされているアプリケーション(アプリ)を「対象アプリケーション(対象アプリ)」とする場合がある。また、ここでいうフィルタとは、端末装置10による制御によりフィルタである。例えば、フィルタは、フィルタアプリであり、起動されることにより所定の透過率(例えば、0%より大きく100%未満)で画面に重畳表示される画像情報であってもよい。
【0011】
図1では、端末装置10における表示内容の変更に応じて、端末装置10を端末装置10−1〜端末装置10−3として説明する。なお、端末装置10−1〜10−3は同一の端末装置10である。また、以下では、端末装置10−1〜端末装置10−3について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0012】
図1中の端末装置10−1は、ホーム画面HM11が表示された状態の端末装置10を示す。
図1中の端末装置10−1のホーム画面HM11には、アイコンIC11〜IC14を含む複数のアイコンが一覧表示される。各アイコンは、アプリやサービス等に対応する。例えば、アイコンIC11は、
図1中のアプリ情報記憶部141に示すアプリID「AP11」により識別されるアプリケーション(以下、「電子メールアプリAP11」ともいう)に対応するアイコンであるものとする。例えば、アイコンIC11が端末装置10を利用するユーザに選択された場合、電子メールアプリAP11が起動される。また、電子メールアプリAP11が起動済みである場合、電子メールアプリAP11を起動中の複数のアプリのうち最前面に表示されるように各アプリの順位を変更してもよい。例えば、アイコンIC11が端末装置10を利用するユーザに選択された場合、電子メールアプリAP11にフォーカスが当たるように変更されてもよい。アプリにフォーカスが当たることを「アプリがアクティブになる」とする場合がある。例えば、電子メールアプリAP11にフォーカスが当たることにより、電子メールアプリAP11がアクティブになる。また、電子メールアプリAP11にフォーカスが当たることにより、電子メールアプリAP11が複数のアプリのうちで最前面に表示される。
【0013】
例えば、アイコンIC12は、
図1中のアプリ情報記憶部141に示すアプリID「AP12」により識別されるアプリケーション(以下、「地図アプリAP12」ともいう)に対応するアイコンであるものとする。例えば、アイコンIC12が端末装置10を利用するユーザに選択された場合、電子メールアプリAP12が起動される。また、地図アプリAP12が起動済みである場合、地図アプリAP12を起動中の複数のアプリのうち最前面に表示されるように各アプリの順位を変更してもよい。例えば、アイコンIC12が端末装置10を利用するユーザに選択された場合、地図アプリAP12にフォーカスが当たるように変更されてもよい。
【0014】
また、例えば、アイコンIC13は、
図1中のアプリ情報記憶部141に示すアプリID「AP13」により識別されるアプリケーション(以下、「天気アプリAP13」ともいう)に対応するアイコンであるものとする。また、例えば、アイコンIC14は、
図1中のアプリ情報記憶部141に示すアプリID「AP14」により識別されるアプリケーション(以下、「画像編集アプリAP14」ともいう)に対応するアイコンであるものとする。また、ホーム画面HM11中の他のアイコンについても、同様にアプリやサービスが対応する。
【0015】
まず、端末装置10−1においては、ユーザの操作によりアイコンIC11が選択される(ステップS11)。この場合、端末装置10−1においては、アイコンIC11に対応する電子メールアプリAP11が選択される。
【0016】
そして、電子メールアプリAP11の表示に応じて、端末装置10は、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う(ステップS12)。例えば、端末装置10は、電子メールアプリAP11が対象アプリかどうかの判定を行う。例えば、端末装置10は、
図1中のフィルタ情報記憶部142に記憶された情報に基づいて、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。
【0017】
図1中のフィルタ情報記憶部142に示す「フィルタID」は、フィルタを識別するための識別情報を示す。
図1中のフィルタ情報記憶部142に示す「フィルタデータ」は、対応するフィルタのデータを示す。
図6では「フィルタデータ」に「FTD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、フィルタの画像情報等のフィルタを画面に表示するために必要な種々の情報、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0018】
図1中のフィルタ情報記憶部142に示す「対象アプリケーション」には、フィルタを表示させるアプリケーションを指定する指定情報が格納される。
図1中のフィルタ情報記憶部142に示す「対象アプリケーション」には、「#1」、「#2」といった項目が含まれる。
【0019】
例えば、
図1に示す例では、フィルタID「FT11」により識別されるフィルタ(フィルタFT11)のデータは、フィルタデータ「FTD11」であること示す。また、フィルタFT11の対象アプリケーションは、アプリID「AP11」により識別されるアプリケーション(電子メールアプリAP11)やアプリID「AP14」により識別されるアプリケーション(画像編集アプリAP14)等であることを示す。
【0020】
そのため、端末装置10は、電子メールアプリAP11がフィルタFT11を重畳表示させる対象アプリであると判定する。
【0021】
フィルタFT11を重畳表示させると判定した端末装置10は、電子メールアプリAP11とともにフィルタFT11を重畳表示させる(ステップS13)。
図1の例では、端末装置10−1から端末装置10−2へ表示が遷移される。
【0022】
端末装置10−2の画面には、電子メールアプリAP11とともにフィルタFT11が重畳表示される。例えば、端末装置10は、対象アプリケーションである電子メールアプリAP11が配置される層(以下、「レイヤ」ともいう)よりも前面の層(レイヤ)にフィルタFT11を配置する。この場合、
図7に示すような配置関係になる。
図7は、実施形態に係るアプリとフィルタの関係の一例を示す図である。
【0023】
図7に示すように、端末装置10の画面においては、アプリAPが配置されるレイヤLY11よりも前面側にフィルタFTが配置されるレイヤLY12が位置する。そのため、端末装置10−2の画面においては、電子メールアプリAP11にフィルタFT11が所定の透過率で重畳表示される。これにより、端末装置10−2の画面には、電子メールアプリAP11が表示する情報にフィルタFT11が重畳表示されることにより、電子メールアプリAP11が表示する情報が他のユーザから視認しにくくなるため、プライバシが保護された態様で表示される。また、
図1の例では、端末装置10−2は、レイヤLY12にフィルタFT11の表示中においても、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作として認識せず、レイヤLY12よりも下層のレイヤLY11に配置されたアプリケーションへの操作として受け付ける。例えば、端末装置10−2は、レイヤLY11よりも上位のレイヤであるレイヤLY12にフィルタFT11の表示中においても、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作として取得せず、レイヤLY12よりも下層のレイヤLY11に配置されたアプリケーションへの操作として取得してもよい。例えば、端末装置10−2は、レイヤLY12にフィルタFT11の表示した場合に、ユーザの操作をフィルタFT11への操作として取得しないようにする所定のフラグの設定により、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作として認識しなくてもよい。例えば、端末装置10−2は、OS(Operating System)が提供する機能を用いて、アプリが表示されるレイヤLY11よりも上層のレイヤLY12にフィルタFT11に対応する画像(画面)を描画することにより、フィルタFT11が重畳表示されるように画面表示を変更してもよい。なお、上述したような、表示処理はフィルタアプリにより実行されてもよい。
【0024】
また、端末装置10−1において、ユーザの操作によりアイコンIC12が選択される(ステップS14)。例えば、ステップS13後において、ユーザがホーム画面HM11を表示させる操作を行うことにより、端末装置10−1に表示を遷移させた後、アイコンIC12が選択される。例えば、ステップS13後において、ユーザはホームボタン等を押下することにより、端末装置10にホーム画面HM11を表示させる。端末装置10−1においては、電子メールアプリAP11がアクティブではないため、フィルタFT11の重畳表示は解除される。
【0025】
図1の例ではステップS14において、端末装置10−1に表示されたアイコンIC12に対応する地図アプリAP12が選択される。そして、地図アプリAP12の表示に応じて、端末装置10は、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う(ステップS15)。例えば、端末装置10は、地図アプリAP12が対象アプリかどうかの判定を行う。例えば、端末装置10は、
図1中のフィルタ情報記憶部142に記憶された情報に基づいて、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。
【0026】
例えば、
図1に示す例では、フィルタFT11の対象アプリケーションは、電子メールアプリAP11や画像編集アプリAP14であり、地図アプリAP12は含まれないため、端末装置10は、地図アプリAP12にフィルタは重畳表示させないと判定する。
【0027】
フィルタを重畳表示させないと判定した端末装置10は、地図アプリAP12をフィルタなしで表示させる(ステップS16)。
図1の例では、端末装置10−1から端末装置10−3へ表示が遷移される。
【0028】
端末装置10−3の画面には、地図アプリAP12が表示される。これにより、端末装置10−3の画面には、フィルタが重畳表示されることなく、地図アプリAP12のみが表示されることにより、ユーザがプライバシ保護を必要としない地図アプリAP12については、フィルタなしの態様で表示される。
【0029】
また、端末装置10−3の状態において、ユーザが電子メールアプリAP11を最前面に表示する操作を行った場合、端末装置10は、電子メールアプリAP11とともにフィルタFT11を重畳表示させる(ステップS17)。
図1の例では、端末装置10−3から端末装置10−2へ表示が遷移される。
【0030】
また、端末装置10−2の状態において、ユーザが地図アプリAP12を最前面に表示する操作を行った場合、端末装置10は、フィルタの表示を解除し、地図アプリAP12を表示させる(ステップS18)。
図1の例では、端末装置10−2から端末装置10−3へ表示が遷移される。
【0031】
上述したように、端末装置10は、フィルタをかける対象となる対象アプリケーションの指定を示す指定情報に基づいて、対象アプリケーションが画面に表示された場合に、対象アプリケーションにフィルタを重畳表示させる。また、端末装置10は、フィルタをかける対象となる対象アプリケーションとなっていないアプリケーションが画面に表示された場合に、フィルタの表示を解除する。このように、端末装置10は、各アプリに対するフィルタの表示要不要の有無を示す指定情報に基づいて、フィルタの表示を切り替えることにより、端末装置の画面における表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。また、端末装置10は、各アプリに対するフィルタの表示要不要の有無を示す指定情報に基づいて、フィルタの表示を切り替えることにより、ユーザのプライバシを適切に保護することが可能となる。
【0032】
このように、
図1の例では、端末装置10は、予め指定しておいたアプリ(対象アプリ)の起動や終了等に応じて、フィルタが自動的に重畳表示したり、非表示にしたりする。一方で、従来では、ユーザが任意のタイミングでフィルタの表示を重畳表示したり、非表示にしたりすることを切り替えていた。このように、従来では、どのアプリが起動さているかや、どのアプリが表示されているか等をユーザが自身で確認し、ユーザが手動でフィルタの表示と非表示とを切り替える必要があった。そのため、従来では、フィルタを利用することはユーザにとって煩雑であった。しかしながら、
図1に示すように、端末装置10は、対象アプリが表示されている場合、自動的にフィルタを重畳表示する。また、
図1に示すように、端末装置10は、対象アプリが表示されなくなった場合、自動的にフィルタを非表示する。これにより、例えば覗かれたくないアプリ(例えば個人的なやり取りをするアプリ等)が所定の表示状態になった際に、その都度ごとにフィルタの表示と非表示との設定を手動で切り替えることがなく、端末装置10は、自動的にフィルタの表示と非表示とを切り替えることができる。したがって、端末装置10は、ユーザがフィルタを利用する際の煩雑さを低減することができる。端末装置10は、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることにより、ユーザビリティ(ユーザの利便性)を向上させることができる。
【0033】
〔1−1.アプリの表示内容に基づくフィルタ〕
図1の例では、対象アプリが画面に表示された場合に端末装置10がフィルタをかける場合を示したが、端末装置10は、対象アプリにおいて表示される情報に基づいて、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリである電子メールアプリAP11が表示されている場合、表示されているメールの送信先となる相手先(ユーザ)に応じて、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリである電子メールアプリAP11が表示されている場合、表示されているメールの送信先のメールアドレスに応じて、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。
【0034】
この場合、例えば、端末装置10は、ユーザにフィルタの表示対象としたいメールアドレスや表示名等を電子メールアプリAP11に対応付けて登録させてもよい。例えば、端末装置10は、電子メールアプリAP11が表示されている場合、画面に表示されている文字情報(以下、「表示文字情報」ともいう)を取得し、取得した文字情報と、ユーザが登録したメールアドレスや表示名等とを比較することにより、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。
【0035】
例えば、端末装置10は、電子メールアプリAP11の表示中において、ユーザが登録したメールアドレスや表示名等が表示文字情報に含まれる場合、電子メールアプリAP11にフィルタを重畳表示してもよい。例えば、端末装置10は、電子メールアプリAP11の表示中において、ユーザが登録したメールアドレスや表示名等が表示文字情報に含まれない場合、電子メールアプリAP11にフィルタを重畳表示しなくてもよい。
【0036】
例えば、端末装置10は、OSが提供する機能やAPI(Application Programming Interface)等により、表示文字情報を取得してもよい。なお、例えば、端末装置10は、上記に限らず種々の方法により、表示文字情報を取得してもよい。すなわち、端末装置10は、表示文字情報が取得可能であれば、どのような方法により、表示文字情報を取得してもよい。例えば、端末装置10は、画面のキャプチャ画像を取得し、取得したキャプチャ画像を解析することにより、表示文字情報を取得してもよい。例えば、端末装置10は、画面のキャプチャ画像を撮像し、撮像したキャプチャ画像に基づいて、表示文字情報を取得してもよい。
【0037】
また、例えば、端末装置10は、対象アプリにおいて表示される情報に基づいて、フィルタの透過率を段階的に設定可能であってもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリにおいて、第1レベルでプライバシを保護したい内容が表示される場合、フィルタの透過率を最も低い値(X%)に設定してもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリにおいて、第1レベルよりも低い第2レベルでプライバシを保護したい内容が表示される場合、フィルタの透過率をX%よりも低い値(Y%)に設定してもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリにおいて、第2レベルよりも低い第3レベルでプライバシを保護したい内容が表示される場合、フィルタの透過率をY%よりも低いく0%よりも大きい値(Z%)に設定してもよい。例えば、端末装置10は、対象アプリにおいて、第3レベル未満の内容が表示される場合、フィルタを非表示に設定してもよい。
【0038】
〔1−2.他のアプリについて〕
なお、上述した対象アプリにおける表示内容に基づくフィルタの表示と非表示との切り替えを種々のアプリにおいて行ってもよい。例えば、端末装置10は、LINE(登録商標)等のメッセージサービスに関するアプリ(以下、「メッセージアプリ」ともいう)が対象アプリである場合、表示内容に基づくフィルタの表示と非表示との切り替えを行ってもよい。
【0039】
この場合、例えば、端末装置10は、ユーザにフィルタの表示対象としたいメッセージの通信相手の名称や表示名等をメッセージアプリに対応付けて登録させてもよい。例えば、端末装置10は、メッセージアプリが表示されている場合、表示文字情報を取得し、取得した文字情報と、ユーザが登録した通信相手の名称や表示名等とを比較することにより、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。
【0040】
例えば、端末装置10は、メッセージアプリの表示中において、ユーザが登録した通信相手の名称等が表示文字情報に含まれる場合、メッセージアプリにフィルタを重畳表示してもよい。例えば、端末装置10は、メッセージアプリの表示中において、ユーザが登録した通信相手の名称等が表示文字情報に含まれない場合、メッセージアプリにフィルタを重畳表示しなくてもよい。
【0041】
なお、表示内容に基づくフィルタの表示と非表示との切り替えを行うアプリは、上記に限らず、どのようなアプリであってもよい。例えば、端末装置10は、パスワードを入力したログインする操作が必要なアプリについては、パスワードの入力を行う際に、フィルを重畳表示してもよい。この場合、例えば、端末装置10は、ユーザに「パスワード入力」等の指定をアプリに対応付けて登録させてもよい。そして、端末装置10は、アプリにおいてパスワードを入力する画面が表示されている場合、アプリにフィルタを重畳表示してもよい。
【0042】
例えば、端末装置10は、画面のキャプチャ画像を取得し、取得したキャプチャ画像を解析することにより、表示中の画面がパスワード入力画面であるかを判定してもよい。例えば、端末装置10は、アプリの表示画面中に「パスワード」が表示文字情報に含まれる場合、アプリにフィルタを重畳表示してもよい。また、例えば、端末装置10は、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)等のソーシャルネットワーキングサービスに関するアプリについても同様に、表示内容に基づくフィルタの表示と非表示との切り替えを行ってもよい。
【0043】
〔1−3.状況に応じたフィルタの切換え〕
また、端末装置10は、対象アプリにおけるフィルタの表示と非表示との切り替えを、端末装置10において対象アプリが表示されている状況に応じて行ってもよい。
【0044】
例えば、端末装置10は、対象アプリが表示されている際の時間に応じて、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。この場合、例えば、端末装置10は、ユーザにフィルタの表示対象としたい時間を対象アプリに対応付けて登録させてもよい。例えば、端末装置10は、9−17時等のフィルタの表示対象としたい時間帯を対象アプリに対応付けて登録させてもよい。
【0045】
例えば、端末装置10は、ユーザが登録した時間帯に対象アプリの表示中において、対象アプリにフィルタを重畳表示してもよい。例えば、端末装置10は、ユーザが登録した時間帯以外に対象アプリの表示中において、対象アプリにフィルタを重畳表示しなくてもよい。
【0046】
例えば、端末装置10は、対象アプリが表示されている際の位置情報に応じて、フィルタの表示と非表示とを切り替えてもよい。この場合、例えば、端末装置10は、ユーザにフィルタの表示対象としたい位置情報を対象アプリに対応付けて登録させてもよい。例えば、端末装置10は、Aエリア等のフィルタの表示対象としたいエリア(範囲)を対象アプリに対応付けて登録させてもよい。
【0047】
例えば、端末装置10は、ユーザが登録したエリアに位置する場合に、対象アプリが表示されていれば、対象アプリにフィルタを重畳表示してもよい。例えば、端末装置10は、ユーザが登録したエリア外に位置する場合に、対象アプリが表示されていれば、対象アプリにフィルタを重畳表示しなくてもよい。
【0048】
〔1−4.レイヤ(層)の構成〕
なお、
図1の例では、説明を簡単にするために、
図7に示す2つのレイヤLY11、LY12の位置関係のみについて説明したが、端末装置10においては、レイヤLY11、LY12以外にもレイヤが設けられてもよい。例えば、アプリAPが配置されるレイヤLY11よりも前面側にフィルタFTが配置されるレイヤLY12が位置すれば、レイヤLY11とレイヤLY12との間に他のレイヤが介在してもよい。例えば、レイヤLY11とレイヤLY12との間には、電話アプリに対応するレイヤが介在してもよい。例えば、レイヤLY11とレイヤLY12との間には、簡易なメッセージ等の表示に対応するレイヤが介在してもよい。
【0049】
また、例えば、レイヤLY12よりも前面側に他のレイヤが位置してもよい。例えば、レイヤLY12よりも前面側にシステムエラー等を表示するレイヤが位置してもよい。なお、上記は一例であり、端末装置10においては、アプリAPが配置されるレイヤLY11よりも前面側にフィルタFTが配置されるレイヤLY12が位置すれば、どのようなレイヤの構成であってもよい。また、フィルタFTがレイヤLY12に配置されていなくても、フィルタFTがアプリAPの前面側に配置されれば、どのような構成であってもよい。
【0050】
〔2.表示システムの構成〕
図2に示すように、表示システム1には、端末装置10と、サービス提供装置50とが含まれる。端末装置10と、サービス提供装置50とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図2は、実施形態に係る表示システムの構成例を示す図である。なお、
図2に示した表示システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のサービス提供装置50が含まれてもよい。また、サービス提供装置50が配信する各種アプリにおいて表示される各種情報の提供は、サービス提供装置50以外の装置が行ってもよい。
【0051】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、対象アプリケーションが所定の表示状態である場合、対象アプリケーションに前記フィルタを重畳表示させる表示装置(コンピュータ)である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。なお、
図1の例では、端末装置10がスマートフォンである場合を一例として示す。
【0052】
サービス提供装置50は、端末装置10を利用するユーザに各種アプリを提供する情報処理装置である。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10を利用するユーザに電子メールアプリAP11に関する電子メールサービスを提供する。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10に電子メールアプリAP11に関する各種情報を提供する。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10を利用するユーザに地図アプリAP12に関する地図サービスを提供する。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10に地図アプリAP12に関する各種情報を提供する。
【0053】
また、例えば、サービス提供装置50は、端末装置10を利用するユーザに天気アプリAP13に関する気象情報サービスを提供する。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10に天気アプリAP13に関する各種情報を提供する。また、例えば、サービス提供装置50は、端末装置10を利用するユーザに画像編集アプリAP14に関する画像編集・加工サービスを提供する。例えば、サービス提供装置50は、端末装置10に画像編集アプリAP14に関する各種情報を提供する。なお、表示システム1には、複数のサービス提供装置50が含まれ、アプリごとに別のービス提供装置50であってもよい。
【0054】
〔3.端末装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。
【0055】
(通信部11)
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、図示しない所定の通信網と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、所定のネットワークN(
図2参照)と有線または無線で接続され、サービス提供装置50との間で情報の送受信を行う。
【0056】
(入力部12)
入力部12は、ユーザから各種操作が入力される。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面(例えば出力部13)を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0057】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
【0058】
(記憶部14)
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部14は、例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。また、実施形態に係る記憶部14は、
図3に示すように、アプリ情報記憶部141と、フィルタ情報記憶部142とを有する。
【0059】
(アプリ情報記憶部141)
実施形態に係るアプリ情報記憶部141は、アプリに関する各種情報を記憶する。例えば、アプリ情報記憶部141は、アプリ情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るアプリ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すアプリ情報記憶部141は、「アプリID」、「アプリ名」、「種別」、「データ」といった項目が含まれる。
【0060】
「アプリID」は、アプリケーションを識別するための識別情報を示す。また、「アプリ名」は、対応するアプリの具体的な名称等を示す。また、「種別」は、対応するアプリの種別を示す。「データ」は、対応するアプリのデータを示す。
図4では「データ」に「APD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、アプリケーションを実行するための情報や端末装置10を利用するユーザのそのアプリの利用情報等のアプリが端末装置10において動作するために必要な種々の情報、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0061】
例えば、
図4に示す例では、アプリID「AP11」により識別されるアプリケーション(電子メールアプリAP11)は、種別が「メール」であり、名称が「Aアプリ」であることを示す。また、端末装置10における電子メールアプリAP11のデータは、データ「APD11」であること示す。
【0062】
なお、アプリ情報記憶部141は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0063】
(フィルタ情報記憶部142)
実施形態に係るフィルタ情報記憶部142は、フィルタに関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るフィルタ情報記憶部の一例を示す図である。例えば、フィルタ情報記憶部142は、フィルタに関する情報を記憶する。
図5に示すフィルタ情報記憶部142には、「フィルタID」、「フィルタデータ」、「対象アプリケーション」といった項目が含まれる。「対象アプリケーション」には、フィルタを表示させるアプリケーションを指定する指定情報が格納される。「対象アプリケーション」には、「#1」、「#2」といった項目が含まれる。なお、「対象アプリケーション」には、「#1」、「#2」に限らず、「#3」や「#4」等の項目が含まれる。例えば、対象に対応付けられた対象アプリケーションが5個ある場合、「対象アプリケーション」には、「#1」、「#2」、「#3」、「#4」、及び「#5」といった項目が含まれる。
【0064】
「フィルタID」は、フィルタを識別するための識別情報を示す。「フィルタデータ」は、対応するフィルタのデータを示す。
図5では「フィルタデータ」に「FTD11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、フィルタの画像情報等のフィルタを画面に表示するために必要な種々の情報、または、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0065】
例えば、
図5に示す例では、フィルタID「FT11」により識別されるフィルタ(フィルタFT11)のデータは、フィルタデータ「FTD11」であること示す。また、フィルタFT11の対象アプリケーションは、アプリID「AP11」により識別されるアプリケーション(電子メールアプリAP11)やアプリID「AP14」により識別されるアプリケーション(画像編集アプリAP14)等であることを示す。
【0066】
なお、フィルタ情報記憶部142は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、フィルタ情報記憶部142は、メールの送受信に限らず、ユーザが生成した文書等の文字情報を記憶してもよい。例えば、フィルタ情報記憶部142は、行動が所定の期間継続して行われたものであれば、その期間に関する情報を記憶してもよい。
【0067】
(制御部15)
制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶部14などの記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、表示処理を行うアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0068】
図3に示すように、制御部15は、取得部151と、判定部152と、表示部153と、送信部154とを有し、以下に説明する表示処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する表示処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0069】
(取得部151)
取得部151は、各種情報を取得する。例えば、取得部151は、アプリ情報記憶部141やフィルタ情報記憶部142等から各種情報を取得する。また、取得部151は、各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。
【0070】
例えば、取得部151は、サービス提供装置50から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、サービス提供装置50から電子メールアプリAP11に関する各種情報を取得する。例えば、取得部151は、サービス提供装置50から電子メールアプリAP11のインストールに用いる情報や電子メールアプリAP11のアップデートに用いる情報を取得する。例えば、取得部151は、サービス提供装置50から電子メールアプリAP11において提供される商品に関する各種情報を取得する。
【0071】
例えば、取得部151は、入力部12を介して、端末装置10を利用するユーザによる各種操作の入力を取得する。例えば、取得部151は、端末装置10を利用するユーザにより入力されたアプリの選択を取得する。例えば、取得部151は、レイヤLY12にフィルタが表示された場合に、ユーザの操作をフィルタへの操作として取得しないようにする所定のフラグが設定されることにより、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得してもよい。例えば、取得部151は、フラグ(例えばFLAG_NOT_TOUCHABLE)が設定されることにより、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得してもよい。例えば、取得部151は、フラグ(例えばFLAG_NOT_FOCUSABLE)が設定され、フィルタFT11がフォーカスを取得しないようにすることにより、ユーザによる操作をフィルタFT11への操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得してもよい。
【0072】
例えば、取得部151は、端末装置10にインストールされたアプリケーションのうち、フィルタをかける対象となる対象アプリケーションの指定を示す指定情報を取得する。例えば、取得部151は、フィルタ情報記憶部142から対象アプリケーションの指定を示す指定情報を取得する。
【0073】
例えば、取得部151は、端末装置10の画面表示の変更(更新)に関する情報を取得する。例えば、取得部151は、端末装置10の画面の表示が変更されたタイミングで、端末装置10の画面表示の変更に関する情報を取得する。例えば、取得部151は、端末装置10のOSが提供するユーザ補助の機能により、端末装置10の画面表示の変更(更新)に関する情報を取得してもよい。例えば、端末装置10のOSがAndroid(登録商標)である場合、アクセシビリティ(Accessibility)機能により、端末装置10の画面表示の変更(更新)に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部151は、上記のアクセシビリティ機能のような種々の機能を適宜用いて、その時点において端末装置10の画面の最前面に表示されているアプリが、どのアプリであるかを示す情報を随時(リアルタイムに)取得する。
【0074】
なお、上記は一例であり、取得部151は、他のOSにおいても同様の方法により、端末装置10の画面表示の変更(更新)に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部151は、プロセスコマンド等により端末装置10において実行中のプロセス(アプリケーション等)に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部151は、上述のような種々の端末装置10における機能により、端末装置10の画面の表示が変更されたタイミングで、随時端末装置10の画面表示の変更に関する情報を取得する。
【0075】
図1の例では、取得部151は、画面の変更に応じて、端末装置10の画面表示の変更(更新)に関する情報を取得する。例えば、取得部151は、OSが提供するユーザ補助の機能により、電子メールアプリAP11がアプリの最前面に表示されたことを示す情報を取得する。例えば、取得部151は、OSが提供するユーザ補助の機能により、地図アプリAP12がアプリの最前面に表示されたことを示す情報を取得する。
【0076】
(判定部152)
判定部152は、種々の情報を判定する。例えば、判定部152は、対象アプリケーションが所定の表示状態であるかどうかを判定する。例えば、判定部152は、対象アプリケーションが所定のアクティブ状態であるかを判定する。例えば、判定部152は、端末装置10の画面に対象アプリケーションが表示されているかを判定する。例えば、判定部152は、取得部151により取得された端末装置10の画面表示の変更に関する情報に基づいて、対象アプリケーションが所定の表示状態であるかどうかを判定する。
【0077】
例えば、判定部152は、レイヤLY12にフィルタが表示された場合に、ユーザの操作をフィルタへの操作として取得しないようにする所定のフラグを設定してもよい。例えば、判定部152は、フィルタが表示された場合であっても対象アプリへの操作と認識されるように、フラグ(例えばFLAG_NOT_TOUCHABLE)を設定してもよい。例えば、判定部152は、フィルタが表示された場合に、フラグ(例えばFLAG_NOT_FOCUSABLE)を設定してもよい。
【0078】
図1の例では、電子メールアプリAP11の表示に応じて、判定部152は、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。例えば、判定部152は、電子メールアプリAP11が対象アプリかどうかの判定を行う。例えば、判定部152は、
図1中のフィルタ情報記憶部142に記憶された情報に基づいて、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。
【0079】
図1の例では、フィルタFT11の対象アプリケーションは、電子メールアプリAP11や画像編集アプリAP14であるため、判定部152は、電子メールアプリAP11がフィルタFT11を重畳表示させる対象アプリであると判定する。
【0080】
図1の例では、地図アプリAP12の表示に応じて、判定部152は、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。例えば、判定部152は、地図アプリAP12が対象アプリかどうかの判定を行う。例えば、判定部152は、
図1中のフィルタ情報記憶部142に記憶された情報に基づいて、フィルタを重畳表示するかどうかの判定を行う。
【0081】
例えば、
図1に示す例では、フィルタFT11の対象アプリケーションは、電子メールアプリAP11や画像編集アプリAP14であり、地図アプリAP12は含まれないため、判定部152は、地図アプリAP12にフィルタは重畳表示させないと判定する。
【0082】
(表示部153)
表示部153は、種々の情報を表示する。例えば、表示部153は、出力部13を介して各種情報を表示する。例えば、表示部153は、アプリ情報記憶部141やフィルタ情報記憶部142等の記憶部14に記憶された各種情報を用いて、種々の情報を表示する。例えば、表示部153は、アプリ情報記憶部141やフィルタ情報記憶部142等の記憶部14に記憶された各種情報に基づいて、画面の表示を変更する。例えば、表示部153は、判定部152によりフィルタを重畳表示させると判定された場合、フィルタを画面に表示する。例えば、表示部153は、AndroidのWindowManager等の種々の機能を適宜用いて、アプリが表示されるレイヤよりも更に上のレイヤに色や模様付きの画像(画面)を描画することにより、フィルタ(画像)が重畳表示された態様に画面表示を変更してもよい。
【0083】
また、表示部153は、取得部151により取得された指定情報に基づいて、対象アプリケーションが所定の表示状態である場合、対象アプリケーションにフィルタを重畳表示させる。例えば、表示部153は、対象アプリケーションが所定の表示状態になった後、対象アプリケーションが所定の表示状態でなくなった場合、フィルタを非表示にする。
【0084】
また、例えば、表示部153は、対象アプリケーションが表示中である場合、フィルタを重畳表示させる。例えば、表示部153は、端末装置10において起動中の複数のアプリケーションのうち、対象アプリケーションが最前面に位置する場合、フィルタを重畳表示させる。例えば、表示部153は、対象アプリケーションが配置される層よりも前面の層にフィルタを配置する。例えば、表示部153は、取得部151により取得された端末装置10の画面表示の変更に関する情報に基づいて、フィルタの表示態様を変更する。
【0085】
例えば、表示部153は、端末装置10において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させる。例えば、表示部153は、複数のアプリケーションが分割表示された端末装置において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させる。
【0086】
例えば、表示部153は、ユーザの操作をフィルタへの操作として取得しないようにする所定のフラグが設定されていることにより、ユーザによる操作をフィルタへの操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得するように、フィルタを表示する。例えば、表示部153は、フラグ(例えばFLAG_NOT_TOUCHABLE)が設定されることにより、ユーザによる操作をフィルタへの操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得するように、フィルタを表示する。例えば、表示部153は、フラグ(例えばFLAG_NOT_FOCUSABLE)が設定され、フィルタがフォーカスを取得しないようにすることにより、ユーザによる操作をフィルタへの操作としてではなく、対象アプリへの操作として取得するように、フィルタを表示する。
【0087】
図1の例では、表示部153は、電子メールアプリAP11とともにフィルタFT11を重畳表示する。例えば、表示部153は、電子メールアプリAP11にフィルタFT11を所定の透過率で重畳表示させる。
図1の例では、表示部153は、地図アプリAP12をフィルタなしで表示する。
【0088】
(送信部154)
送信部154は、各種情報を送信する。例えば、送信部154は、各種情報を外部の情報処理装置へ送信する。また、例えば、送信部154は、サービス提供装置50に各種情報を提供する。例えば、送信部154は、サービス提供装置50に電子メールアプリAP11に関する各種情報の要求を送信する。例えば、送信部154は、サービス提供装置50に地図アプリAP12に関する各種情報の要求を送信する。例えば、送信部154は、入力部12により入力されたユーザ操作に従って、外部の情報処理装置へ種々の情報を送信してもよい。
【0089】
なお、上述した制御部15による表示処理等の処理は、所定のアプリケーションにより行われる場合、制御部15の各部は、例えば、所定のアプリケーションにより実現されてもよい。例えば、制御部15による表示処理や表示処理等の処理は、JavaScript(登録商標)などを含む制御情報により実現されてもよい。また、上述した表示処理や表示処理等が専用アプリにより行われる場合、制御部15は、例えば、所定のアプリ(例えば
図1の電子メールアプリAP11や地図アプリAP12等)や専用アプリを制御するアプリ制御部を有してもよい。
【0090】
〔4.表示処理のフロー〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る端末装置10による表示処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る端末装置による表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0091】
図6に示すように、端末装置10は、表示の変更に関する情報を取得する(ステップS101)。
図1の例では、端末装置10は、電子メールアプリAP11がアプリの最前面に表示されることを示す情報を取得する。
【0092】
そして、端末装置10は、対象アプリが画面に表示されたかどうかを判定する(ステップS102)。例えば、端末装置10は、対象アプリが画面に表示された場合(ステップS102:Yes)、対象アプリにフィルタを重畳表示する(ステップS103)。
図1の例では、端末装置10は、電子メールアプリAP11がフィルタFT11に対応付けられた対象アプリであるため、電子メールアプリAP11にフィルタFT11を重畳表示する。
【0093】
一方、端末装置10は、対象アプリが画面に表示されていない場合(ステップS102:No)、フィルタを重畳表示することなく、処理を繰り返す。
図1の例では、端末装置10は、対象アプリではない地図アプリAP12のみが画面に表示されている場合、フィルタを重畳表示させることなく、地図アプリAP12のみを表示する。
【0094】
〔5.分割表示〕
なお、
図1の例では、端末装置10の全画面に1つのアプリが表示される場合を一例として説明したが、端末装置10には複数のアプリが分割表示されてもよい。例えば、端末装置10は、マルチウィンドウの機能により複数のアプリを同時に画面に表示してもよい。この点について、
図8を用いて説明する。
図8は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。なお、
図1と同様の点については適宜説明を省略する。
【0095】
図8中の端末装置10の画面には、電子メールアプリAP11と地図アプリAP12との2つのアプリが上下方向に並べて表示される。具体的には、端末装置10の画面中の上側の領域AR11には、電子メールアプリAP11が表示され、端末装置10の画面中の下側の領域AR12には、地図アプリAP12が表示される。このように、複数のアプリが端末装置10の画面上に分割して表示される場合、端末装置10は、フィルタの対象アプリとなっているアプリが表示されている領域のみにフィルタを重畳表示させてもよい。
【0096】
図8の例では、電子メールアプリAP11のみがフィルタFT11の対象アプリであるため、端末装置10は、電子メールアプリAP11が表示された領域AR11にのみフィルタFT11を重畳表示させる。なお、端末装置10は、画面中のどの領域にどのアプリが表示されているかを種々の従来技術を適宜用いて判定してもよい。
【0097】
例えば、端末装置10は、各アプリが表示されている領域を示す座標情報を取得し、取得した座標情報に基づいて、フィルタFT11を重畳表示させる領域を判定してもよい。例えば、端末装置10は、各アプリが表示されている領域を示す座標情報をOS等から取得し、取得した座標情報に基づいて、フィルタFT11を重畳表示させる領域を判定してもよい。また、例えば、端末装置10は、画面のキャプチャ画像を取得し、取得したキャプチャ画像を解析することにより、フィルタFT11を重畳表示させる領域を判定してもよい。例えば、端末装置10は、画面のキャプチャ画像を撮像し、撮像したキャプチャ画像に基づいて、フィルタFT11を重畳表示させる領域を判定してもよい。なお、上記は一例であり、端末装置10は、画面中のどの領域にどのアプリが表示されているかを判定可能であれば、どのような技術を用いて判定してもよい。
【0098】
一方、地図アプリAP12はフィルタの対象アプリではないため、端末装置10は、地図アプリAP12が表示された領域AR12にはフィルタを重畳表示させることなく、地図アプリAP12のみを表示する。
【0099】
上記のように、端末装置10は、プライバシ保護が必要な情報が表示されている領域のみにフィルタを重畳表示させることにより、ユーザのプライバシを適切に保護することが可能となる。したがって、端末装置10は、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0100】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る端末装置10は、取得部151と、表示部153とを有する。取得部151は、端末装置10にインストールされたアプリケーションのうち、フィルタをかける対象となる対象アプリケーションの指定を示す指定情報を取得する。また、表示部153は、取得部151により取得された指定情報に基づいて、対象アプリケーションが所定の表示状態である場合、対象アプリケーションにフィルタを重畳表示させる。
【0101】
このように、実施形態に係る端末装置10は、対象アプリケーションが所定の表示状態である場合、対象アプリケーションにフィルタを重畳表示させることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0102】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、対象アプリケーションが所定の表示状態になった後、対象アプリケーションが所定の表示状態でなくなった場合、フィルタを非表示にする。
【0103】
このように、実施形態に係る端末装置10は、対象アプリケーションが所定の表示状態になった後、対象アプリケーションが所定の表示状態でなくなった場合、フィルタを非表示にすることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0104】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、対象アプリケーションが表示中である場合、フィルタを重畳表示させる。
【0105】
このように、実施形態に係る端末装置10は、対象アプリケーションが表示中である場合、フィルタを重畳表示させることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0106】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、端末装置10において起動中の複数のアプリケーションのうち、対象アプリケーションが最前面に位置する場合、フィルタを重畳表示させる。
【0107】
このように、実施形態に係る端末装置10は、端末装置10において起動中の複数のアプリケーションのうち、対象アプリケーションが最前面に位置する場合、フィルタを重畳表示させることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0108】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、対象アプリケーションが配置される層よりも前面の層にフィルタを配置する。
【0109】
このように、実施形態に係る端末装置10は、対象アプリケーションが配置される層よりも前面の層にフィルタを配置することにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0110】
また、実施形態に係る端末装置10において、取得部151は、端末装置10の画面の表示が変更されたタイミングで、端末装置10の画面表示の変更に関する情報を取得する。表示部153は、取得部151により取得された端末装置10の画面表示の変更に関する情報に基づいて、フィルタの表示態様を変更する。
【0111】
このように、実施形態に係る端末装置10は、端末装置10の画面の表示が変更されたタイミングで、端末装置10の画面表示の変更に関する情報を取得し、取得した端末装置10の画面表示の変更に関する情報に基づいて、フィルタの表示態様を変更することにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0112】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、端末装置10において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させる。
【0113】
このように、実施形態に係る端末装置10は、端末装置10において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0114】
また、実施形態に係る端末装置10において、表示部153は、複数のアプリケーションが分割表示された端末装置において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させる。
【0115】
このように、実施形態に係る端末装置10は、端末装置10において対象アプリケーションが表示されている領域にフィルタを重畳表示させることにより、表示に応じて適切にフィルタを重畳表示可能にすることができる。
【0116】
〔7.プログラム〕
上述してきた端末装置10による処理は、本願に係る表示プログラムにより実現される。例えば、端末装置10に係る表示部153は、端末装置10が有するCPUやMPU等によって、例えば表示プログラムがRAMを作業領域として、表示プログラムに係る表示手順が実行されることにより実現される。端末装置10に係る他の処理部も同様に、表示プログラムによる各手順が実行されることにより実現される。
【0117】
なお、本願に係る端末装置10が実行する処理は、必ずしも全てが表示プログラムによって実現されるものでなくてもよい。例えば、端末装置10外の情報等は、端末装置10が有するOSによって取得されてもよい。すなわち、表示プログラム自体が、上述してきたような端末装置10で実行される処理を実行するのではなく、OSによって取得されたデータ(例えば、フィルタ等を表示するために用いるデータ)を受け取ったりすることにより、上述してきた端末装置10の処理を実現するようにしてもよい。
【0118】
〔8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る端末装置10は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、端末装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0119】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0120】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0121】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0122】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0123】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部15の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0124】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0125】
〔9.その他〕
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0126】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0127】
また、上述してきた各実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0128】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。