(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成部は、各々の前記メッシュにおける値の数がX個である場合に、当該メッシュ内においてX個の頂点を持つ正多角形の各頂点に前記図形を配置した表示データを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
前記生成部は、前記正多角形の重心を通り前記メッシュの一辺に平行な直線と、前記正多角形の頂点と当該正多角形の重心とを結ぶ直線とが成す角度が前記Xに応じた角度である前記表示データを生成する
ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
前記角度は、前記正多角形の第1の頂点を通り前記メッシュの一の辺に平行な直線及び当該第1の頂点の隣にある第2の頂点を通り前記メッシュの一の辺に平行な直線の距離と、
前記第1の頂点を通り前記メッシュの他の辺に平行な直線及び前記正多角形の第3の頂点及び前記メッシュの他の辺に平行な直線との距離とが同じになる角度である
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
前記正多角形の1辺の長さは、前記複数のメッシュのうち1つのメッシュ内に配置される前記図形の各重心と、そのメッシュに隣接するメッシュ内に配置される前記図形群の重心のうち最も近い重心との距離が、前記1つのメッシュ内に配置される前記図形の各重心間の距離、という等式を満たす
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
前記生成部は、前記値に応じた前記図形の大きさを第1の大きさとし、当該図形の透明度を第1の透明度とした前記表示データを生成する第1の動作モードと、前記値に応じた前記図形の大きさを前記第1の大きさよりも大きい第2の大きさとし、当該図形の透明度を前記第1の透明度よりも透明な第2の透明度とした前記表示データを生成する第2の動作モードとを切り替える
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表現する場合に、これらの各図形が重なり合ってしまい、各図形の意味する値が識別しづらくなることが予想される。
【0005】
そこで、本発明は、各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表現する場合に、それらの値を識別しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、複数のメッシュの各メッシュ内において事象を表す複数の値に応じた大きさの各図形の重心を当該メッシュ内に離間して配置し、且つ、前記複数のメッシュのうち隣接するメッシュ間において各々の前記図形の重心が重ならないように配置した表示データを生成する生成部と、前記生成部により生成された表示データを表示装置に提供する提供部とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0007】
前記生成部は、各々の前記メッシュにおける値の数がX個である場合に、当該メッシュ内においてX個の頂点を持つ正多角形の各頂点に前記図形を配置した表示データを生成するようにしてもよい。
【0008】
前記生成部は、前記正多角形の重心を通り前記メッシュの一辺に平行な直線と、前記正多角形の頂点と当該正多角形の重心とを結ぶ直線とが成す角度が前記Xに応じた角度である前記表示データを生成するようにしてもよい。
【0009】
前記角度は、前記正多角形の第1の頂点を通り前記メッシュの一の辺に平行な直線及び当該第1の頂点の隣にある第2の頂点を通り前記メッシュの一の辺に平行な直線の距離と、前記第1の頂点を通り前記メッシュの他の辺に平行な直線及び前記正多角形の第3の頂点及び前記メッシュの他の辺に平行な直線との距離とが同じになる角度であるようにしてもよい。
【0010】
前記Xが3のとき、前記角度を15度としてもよい。
【0011】
前記Xが4のとき、前記角度を18.435度としてもよい。
【0012】
前記正多角形の1辺の長さは、前記複数のメッシュのうち1つのメッシュ内に配置される前記図形の各重心と、そのメッシュに隣接するメッシュ内に配置される前記図形群の重心のうち最も近い重心との距離が、前記1つのメッシュ内に配置される前記図形の各重心間の距離、という等式を満たすような長さにしてもよい。
【0013】
前記Xが3のとき、前記メッシュの1辺の長さと前記正多角形の1辺の長さとの比が1:0.518であるようにしてもよい。
【0014】
前記Xが4のとき、前記メッシュの1辺の長さと前記正多角形の1辺の長さとの比が1:0.447であるようにしてもよい。
【0015】
前記生成部は、前記値に応じた前記図形の大きさを第1の大きさとし、当該図形の透明度を第1の透明度とした前記表示データを生成する第1の動作モードと、前記値に応じた前記図形の大きさを前記第1の大きさよりも大きい第2の大きさとし、当該図形の透明度を前記第1の透明度よりも透明な第2の透明度とした前記表示データを生成する第2の動作モードとを切り替えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表現する場合に、それらの値を識別しやすくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[構成]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。この情報処理システムは、各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表示するための表示データを生成するサーバ装置1と、その表示データに基づいて画像を表示する表示装置2と、サーバ装置1及び表示装置2を通信可能に接続する通信網3とを備えている。サーバ装置1は、本発明に係る情報処理装置の一例である。本実施形態では、サーバ装置1は、地図平面を緯度経度に従って所定サイズの正方形で区切ったとき、この正方形の各エリア(以下、メッシュという)内に居る人間を国籍別(例えばアメリカ、中国、韓国)に統計処理し、その統計値に応じた大きさの円形図形で表示するための表示データを生成する。メッシュ内に居る人間の国籍は、例えばこれらの人間が携帯する移動通信端末(スマートホンなど)の位置を特定し、その移動通信端末の契約者として登録されている人間の国籍に基づいて把握される。この仕組みはすでに周知であるので(NTTドコモ,モバイル空間統計に関する情報,https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/disclosure/mobile_spatial_statistics/)、詳細な説明は省略する。
【0019】
通信網3は移動通信網又は固定通信網を含む。表示装置2は、例えばパーソナルコンピュータやスマートホン或いはタブレットなどのコンピュータであり、通信網3を介してサーバ装置1と通信を行う機能と、サーバ装置1から提供される表示データに基づいて画像を表示する機能とを備えている。
【0020】
図2は、サーバ装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、制御部101と、通信部102と、記憶部103とを備えたコンピュータである。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などの記憶装置とを備えている。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部103に記憶されたプログラムを実行することによって、サーバ装置1の各部の動作を制御する。通信部102は通信網3に接続されている。記憶部103は、例えばハードディスク等の大容量で不揮発性の記憶手段である。記憶部103は、制御部101が用いるデータ群やプログラム群を記憶している。
【0021】
図3は、サーバ装置1の機能構成を示すブロック図である。生成部11は、各メッシュ内の事象を表す複数の値(ここでは各メッシュ内に居る人間の国籍別の統計値)に応じた大きさの各図形の重心を当該メッシュ内に離間して配置し、且つ、隣接する前記メッシュ間において各々の前記図形の重心が重ならないように配置した表示データを生成する。生成部11は制御部101によって実現される機能である。提供部12は、生成部11により生成された表示データを表示装置2に提供する。提供部12は、通信部102によって実現される機能である。
【0022】
ここで、
図4,5は、各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表現する場合に、各図形が重なり合う場合の一例を示す図である。
図4では、各メッシュMにおいて、国籍aの人間の数を円形図形g1の大きさで表現し、国籍bの人間の数を円形図形g2の大きさで表現し、国籍cの人間の数を円形図形g3の大きさで表現したものである。このとき、各メッシュ(正方形)の重心と、円形図形g1,g2,g3の重心Oとが一致しているから、円形図形g1,g2,g3はその一部が必ず重なり合う。ここで、円形図形g1,g2,g3はそれぞれ異なる半透明色で塗りつぶされており、重なりあった領域は混色で表現する。このような円形図形の配置を採った表示形態では、各円形図形g1,g2,g3の色の判別が難しくなり、その大きさの識別も困難となるから、結果として、各メッシュ内の国籍別人数を識別しづらくなる。
【0023】
そこで、各円形図形が重なり合う領域を小さくするために、これらの円形図形の重心を離間させた配置での表示形態を
図5に示す。
図5においても
図4と同様に、各メッシュにおいて、国籍別の人間の数を円形図形の大きさで表現している。具体的には、メッシュM1における国籍aの人間の数を円形図形g11の大きさで表現し、国籍bの人間の数を円形図形g12の大きさで表現し、国籍cの人間の数を円形図形g13の大きさで表現している。円形図形g11,g12,g13の重心は正三角形T1の各頂点に配置される。また、メッシュM2における国籍aの人間の数を円形図形g21の大きさで表現し、国籍bの人間の数を円形図形g22の大きさで表現し、国籍cの人間の数を円形図形g23の大きさで表現している。円形図形g21,g22,g23の重心は正三角形T2の各頂点に配置される。また、メッシュM3における国籍aの人間の数を円形図形g31の大きさで表現し、国籍bの人間の数を円形図形g32の大きさで表現し、国籍cの人間の数を円形図形g33の大きさで表現している。円形図形g31,g32,g33の重心は正三角形T3の各頂点に配置される。また、メッシュM4における国籍aの人間の数を円形図形g41の大きさで表現し、国籍bの人間の数を円形図形g42の大きさで表現し、国籍cの人間の数を円形図形g43の大きさで表現している。円形図形g41,g42,g43の重心は正三角形T4の各頂点に配置される。
【0024】
1つのメッシュM内の統計値を意味する3つの円形図形gの重心を均等且つできるだけ大きく離間させるためには、そのメッシュM内に仮想的に配置される、比較的大きい正三角形Tの各頂点に各円形図形を配置するのが望ましい。1つのメッシュMに対応する3つの円形図形gの重心が均等に離間していないと、これら円形図形が相互に重なりやすくなるからである。同様に、1つのメッシュMに対応する3つの円形図形gの重心をできるだけ大きく離間させておかないと、これら円形図形が相互に重なりやすくなるからである。ここでは、この仮想的な正三角形Tの1辺の長さをメッシュの1辺の長さと等しくしている。
【0025】
しかし、
図5のような配置形態では、例えばメッシュM1における国籍cの人間の数を意味する円形図形g13の重心と、メッシュM2における国籍aの人間の数を意味する円形図形g21の重心とが一致しているため、これら円形図形g13及び円形図形g21の一部が必ず重なり合ってしまう。このため、円形図形g13及び円形図形g21の色の判別が難しくなり、その大きさの識別も困難となるから、これらの円形図形が意味する国籍別人数を識別しづらくなる。同様に、メッシュM3における国籍cの人間の数を意味する円形図形g33の重心と、メッシュM4における国籍aの人間の数を意味する円形図形g41の重心とが一致しているため、これらの円形図形が意味する国籍別人数も識別しづらくなる。また、例えば、各円形図形gの重心の位置を規定する正三角形Tの大きさを小さくすることで、これら円形図形gの重なりの度合いを緩和して個々の円形図形gの視認性を向上することができると考えられる。しかし、円形図形g11,g21,…からなる国籍aの人間の数を表す垂直方向の配置列と、円形図形g13,g23,…からなる国籍cの人間の数を表す垂直方向の配置列が依然として同一直線上に配置されることから、国籍aの円形図形gの列と国籍cの円形図形gの列が意味する各国籍の人間の数の地域間分布の特徴が把握しづらくなる。
【0026】
上記のような問題に対して、本実施形態では
図6,7のようにして各円形図形を配置する。
図6に示すように、各メッシュに対応する円形図形の重心を均等に離間させるために、そのメッシュ内に正三角形Tを仮想的に配置する。この正三角形Tの頂点A,B,Cを重心とした円形図形の大きさによって、メッシュ内に居る人間の国籍別の統計値を表現する。
図6において、Oは正三角形Tの重心である。L1は頂点Bを通り、メッシュの1辺(
図5において左右方向に延びる辺)に平行な直線である。L2は頂点Bを通り、メッシュの他の辺(上記1辺に直交する辺)に平行な直線である。N1は重心Oを通り、メッシュの上記1辺に平行な直線である。N2は重心Oを通り、メッシュの上記他の辺に平行な直線である。角度θは直線N1と線分OAが成す角度である。このとき、直線N1と線分OBが成す角度はπ/3−θとなり、直線N2と線分OCが成す角度はπ/6−θとなる。そして、仮に線分OAの長さを1としたとき、直線L1と頂点Aとの距離(頂点Aから直線L1に下した垂線の長さ)は、sin(π/3−θ)−sinθとなる。また、直線L2と頂点Cとの距離(頂点Cから直線L2に下した垂線の長さ)は、cos(π/3−θ)−sin(π/6−θ)となる。
【0027】
図6において、正三角形Tを左右方向に連続して配置した場合の頂点Aの配置列及び頂点Bの配置列と、正三角形Tを上下方向に連続して配置した場合の頂点Bの配置列及び頂点Cの配置列とが、それぞれ同等に識別可能であるべきことに鑑みると、sin(π/3−θ)−sinθ=cos(π/3−θ)−sin(π/6−θ)となるべきである。この等式を満たすθを求めると、θ=15度となる。
【0028】
さらに、正三角形Tの大きさ(つまり正三角形Tの1辺の長さ)は以下のようにして決める。まず、1つのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心を、そのメッシュに対して左右上下に隣接する4つのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心からできるだけ大きく離間させるためには、正三角形Tのサイズをできる限り小さくするべきである。一方、1つのメッシュにおいて、そのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心をできるだけ離間させるためには、正三角形Tの大きさ(つまり正三角形Tの1辺の長さ)をできる限り大きくするべきである。このような2つの条件をともに満たすべく、本実施形態では、1つのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心と、そのメッシュに隣接する4つのメッシュ内に配置される円形図形群の重心のうち最も近い重心との距離=1つのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心の距離(つまり正三角形Tの1辺の長さ)、とする。
【0029】
つまり、
図7に示すように、
(1)メッシュM1内に配置される円形図形の重心A1(つまり頂点A1)と、そのメッシュに隣接するメッシュM3内に配置される円形図形群の重心のうち最も近い重心B3(つまり頂点B3)との距離である、線分A1B3の長さ
(2)メッシュM1内に配置される円形図形の重心B1(つまり頂点B1)と、そのメッシュに隣接するメッシュM4内に配置される円形図形群の重心のうち最も近い重心C4(つまり頂点C4)との距離である、線分B1C4の長さ
(3)メッシュM1内に配置される円形図形の重心B1(つまり頂点B1)と、そのメッシュに隣接するメッシュM5内に配置される円形図形群の重心のうち最も近い重心A5(つまり頂点A5)との距離である、線分B1A5の長さ
(4)メッシュM1内に配置される円形図形の重心C1(つまり頂点C1)と、そのメッシュに隣接するメッシュM2内に配置される円形図形群の重心のうち最も近い重心B2(つまり頂点B2)との距離である、線分C1B2の長さ
(5)1つのメッシュ内に配置される3つの円形図形の各重心の距離である、線分A1B1の長さ
としたとき、(1)=(2)=(3)=(4)=(5)を満たす。メッシュの1辺の長さを1としたとき、この等式を満たす線分A1B1の長さは、0.518となる。
【0030】
各メッシュ内の事象を表す値の数は、上述の3ではなく、4の場合もあるが、この場合も上記の考え方を適用すればよい。具体的には、
図8に示すように、各円形図形の重心を頂点とする正方形の重心Oを通りメッシュの一辺に平行な直線N1と、正方形の頂点Eと当該正方形の重心Oとを結ぶ線分OEとが成す角度をθとする。このメッシュに対し左右上下方向に隣接するメッシュ内にそれぞれ配置される円形図形群が均等に離間すべきことに鑑みると、正方形の頂点Gとメッシュの一辺に平行な直線L1とを結ぶ直線と頂点Eとの距離が2sinθであり、正方形の頂点Gを通りメッシュの他の辺に平行な直線L2とを結ぶ直線と頂点Dとの距離がcosθ−sinθであるとき、2sinθ=cosθ−sinθとなるべきである。この等式を満たすθを求めると、θ=18.435度となる。また、メッシュの1辺の長さを1としたとき、
図7を用いて説明したものと同様の考え方に基づいて正方形の1辺の長さを求めると、0.447となる。
【0031】
以上の実施形態によれば、各メッシュ内の事象を表す複数の値をその値に応じた大きさの図形で表現する場合に、これらの図形が重なり合う可能性が小さくなるので、これらの図形が意味する値を識別しやすくなる。
【0032】
[変形例]
上述した実施形態は次のような変形が可能である。また、以下の変形例を互いに組み合わせて実施してもよい。
[変形例1]
各メッシュ内の事象を表す値の数は2以上であればよい。また、各メッシュ内の事象を表す値に応じた大きさの図形が円形に限らずその形状はどのようなものであってもよい。つまり、本発明を一般化して表現すると、各メッシュ内の事象を表す複数の値に応じた大きさの各図形の重心を当該メッシュ内に離間して配置し、且つ、隣接するメッシュ間において各々の図形の重心が重ならないように配置した表示データを生成する生成部と、生成部により生成された表示データを表示装置に提供する提供部とを備える。そして、生成部は、各々のメッシュにおける値がX個である場合に、当該メッシュ内においてX個の頂点を持つ正多角形の各頂点に図形を配置した表示データを生成する。具体的には、生成部は、各々のメッシュにおける値Xが3個である場合には、当該メッシュ内において正三角形の各頂点に図形を配置した表示データを生成するし、各々のメッシュにおける値Xが4個である場合には、当該メッシュ内において正方形の各頂点に図形を配置した表示データを生成する。
【0033】
さらに、生成部は、正多角形の重心を通りメッシュの一辺に平行な直線と、正多角形の頂点と当該正多角形の重心とを結ぶ直線とが成す角度が上記Xに応じた角度である表示データを生成する。具体的には、この角度は、正多角形の第1の頂点を通りメッシュの一の辺に平行な直線及び当該一の頂点の隣にある第2の頂点を通りメッシュの一の辺に平行な直線の距離と、第1の頂点を通りメッシュの他の辺に平行な直線及び正多角形の第3の頂点及びメッシュの他の辺に平行な直線との距離とが同じになる角度である。
図6の例では、sin(π/3−θ)−sinθ=cos(π/3−θ)−sin(π/6−θ)を満たす角度θ=15度である。また、
図8の例では、2sinθ=cosθ−sinθを満たすθ=18.435度である。
【0034】
また、正多角形の1辺の長さは、1つのメッシュ内に配置される図形の各重心と、そのメッシュに隣接するメッシュ内に配置される図形群の重心のうち最も近い重心との距離が、1つのメッシュ内に配置される図形の各重心間の距離、という等式を満たすとよい。X=3の場合は
図7に示すように、メッシュの1辺の長さと正多角形の1辺の長さとの比が1:0.518である。また、X=4の場合は、メッシュの1辺の長さと正多角形の1辺の長さとの比が1:0.447である。
【0035】
[変形例2]
サーバ装置1は、詳細モードと呼ばれる第1の動作モードと、ヒートマップモードと呼ばれる第2の動作モードとを切り替えて動作してもよい。第1の動作モードは、各メッシュ内の事象を表す複数の値に応じた図形の大きさを第1の大きさとし、当該図形の透明度を第1の透明度としたモードであるのに対し、第2の動作モードは、各メッシュ内の事象を表す複数の値に応じた図形の大きさを第1の大きさよりも大きい第2の大きさとし、当該図形の透明度を第1の透明度よりも透明な第2の透明度としたモードである。
図9Aは、第1の動作モードでの表示例である。これに対し、
図9Bは、
図9Aとメッシュ内の同じ値に基づく第2の動作モードでの表示例である。第2の動作モードでは、各メッシュ内の事象を表す値が第1の動作モードと同じ値であったとしても、各円形図形g1〜g3の大きさが第1の動作モードよりも大きい。また、各メッシュ内の事象を表す値が第1の動作モードと同じ値であったとしても、各円形図形g1〜g3の透明度が第1の動作モードよりも透明である。
図10は、動作モードごとに各円形図形の大きさ及び透明度を規定する表の一例を示す図である。この表は記憶部103に記憶されており、制御部101(生成部11)はこの表に基づいて表示データを生成する。例えば第1の動作モードでは、メッシュの1辺を1としたとき、円形図形の半径の最大値を1とし、透明度を0.2とする(完全に透明な状態が0で、完全に不透明な状態が1、0から1の範囲で透明度に応じた値となる)。一方、第2の動作モードでは、メッシュの1辺を1としたとき、円形図形の半径の最大値を100とし、透明度を0.05とする。第2の動作モードでは、第1の動作モードに比べて、より大きくより薄い円形図形が表示されることになる。従って、メッシュが存在する地図平面の縮尺を大きくしたとき、つまり、地図平面を俯瞰して表示したときに、メッシュ群における各値の地域的傾向を俯瞰的に把握することが可能となる。例えば表示データが国籍別人数を表現している場合、国籍a,b,cの人間がいる各地域をおおよそ俯瞰的に認識することが可能となる。
【0036】
[変形例3]
メッシュの形状は正方形に限定されない。また、各メッシュ内の事象を表す複数の値はメッシュ内に居る人間の国籍別人数に限らず、どのような種類の値であってもよい。
【0037】
[その他の変形例]
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0038】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0039】
本明細書で説明した実施形態の処理手順は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。
【0040】
本明細書で使用する「システム」及び「通信網」という用語は、互換的に使用される。
【0041】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。また、「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書或いは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書或いは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。また、本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0042】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0043】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0044】
本発明に係るサーバ装置1は、実施形態で説明したようにそれぞれの機能の全てを一体に備えた装置によっても実現可能であるし、それぞれの装置の機能を、さらに複数の装置に分散して実装したシステムであってもよい。
【0045】
本発明は、サーバ装置1が行う情報処理方法、或いは、サーバ装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラムといった形態でも実施が可能である。かかるプログラムは、光ディスク等の記録媒体に記録した形態で提供されたり、インターネット等の通信網を介して、コンピュータにダウンロードさせ、これをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されたりすることが可能である。