(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置、接続形態、ステップ及びステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0030】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1にかかる給電装置について、
図1〜
図8を参照しながら説明する。
【0031】
<給電装置および受電装置の構成>
はじめに、本実施の形態にかかる給電装置10および受電装置20の構成について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる給電装置10の使用状態の一例を示す概略図である。なお、
図1では、給電装置10と受電装置20とを併せて非接触式給電システム1を構成している。
【0032】
給電装置10は、
図1に示すように、受電装置20を載置することにより、受電装置20をケーブル等で直接給電装置10に接続することなく、無線を利用することにより受電装置20に対して非接触電力の供給を行うことができる充電器である。受電装置20は、例えば携帯電子機器等の受電機能を備えた機器である。
【0033】
給電装置10によると、受電装置20がケース30に収容され、ケース30に非接触式のカード40が収納されている場合にユーザが誤って受電装置20を給電装置10に載置した場合であっても、カード40が破壊されるのを防止することができる。
【0034】
図2Aは、本実施の形態にかかる給電装置10の構成を示すブロック図である。
【0035】
図2Aに示すように、給電装置10は、電源11と、給電部12と、コイル13と、制御部14と、受信部15と、通信部16とを備えている。
【0036】
電源11は、給電装置10の全体に電力を供給する電源である。
【0037】
給電部12は、受電装置20に供給するための高周波給電電力を生成する給電回路である。
【0038】
コイル13は、給電部12で生成した電力を磁界として放射するためのアンテナとなるコイルである。
【0039】
制御部14は、給電部12の状態(電流、電圧、出力、温度等)を検出し、受電装置20から送信される情報に基づいて、給電装置10を制御するための制御部である。制御部14は、後述するように、カード40の所定情報に基づいて給電、すなわち、コイル13からの磁界の発生を制御する。または、制御部14は、カード40の所定情報に基づいて、コイル13からの磁界の発生を行わないこととしてもよい。具体的には、制御部14は、例えば、受電装置20に給電を行うタイミング、給電時間および給電量等を制御する。
【0040】
受信部15は、受電装置20から送信される信号を受信するための受信回路である。受電装置20から送信される信号とは、例えば、カード40の有無の情報等の所定情報である。
【0041】
通信部16は、本発明における第1の通信部であって、受電装置20と受電状態等の情報の通信を行う。通信部16は、受電装置20の有無を検出するためのビーコンを送信する。なお、ビーコンとは、後に詳述する
図7に示すような、低出力で短時間にパルス状に送出される磁界のことをいう。また、通信部16は、カード40の情報に基づいて、変調されたビーコンを受信する。つまり、通信部16は、受電装置20から所定の情報、すなわち、受電装置20の有無の情報を受信する。
【0042】
なお、給電装置10と受電装置20との通信方法は、例えば、無線LANまたはBluetooth(登録商標)等給電とは別の周波数を用いてもよいし、磁界を変調し、受電装置20が負荷変調を行った信号を受信する通信方法でもよい。
【0043】
図2Bは、本実施の形態にかかる受電装置20の構成を示すブロック図である。
【0044】
図2Bに示すように、受電装置20は、コイル21と、給電部22と、給電装置検出部23と、受電部24と、端末部25と、通信部26と、インピーダンス検出部27とを備えている。
【0045】
コイル21は、給電装置10が送出した高周波給電電力、すなわち、磁界を受電するアンテナとなるコイルである。
【0046】
給電部22は、受電装置20から給電装置10に情報を送信するための給電回路である。例えば、後に説明するカード通信部25bからコイル21を介してカード40の周波数に対応する信号をカード40に送信する。また、受電装置20の近傍にカード40が存在していることを給電装置10に通知する際に、給電部22からコイル21を介してカード40の存在に関する情報を送信する。
【0047】
給電装置検出部23は、給電装置10から受電した信号を検出することにより、給電装置10が受電装置20の近傍に存在することを検出する回路である。給電装置検出部23は、例えば、給電装置10から送信されたビーコンを検出する。
【0048】
受電部24は、給電装置10からの磁界を受ける。すなわち、受電部24は、給電装置10から高周波電力を受電する回路である。また、受電部24は、給電装置10から受電した高周波電力を受電装置20の内部で使用できるように直流電力に変換する回路を有している。
【0049】
端末部25は、受電装置20の携帯電子機器としての機能を有する部分である。端末部25は、通信制御部25aと、カード通信部25bと、充電回路25cと、2次電池25dとを備えている。
【0050】
制御部25aは、端末部25全体の動作を制御する、つまり、受電装置20が携帯電子機器としての機能を発揮するように動作させる。また、制御部25aは、後に説明するインピーダンス検出部27の動作を制御する。
【0051】
カード通信部25bは、カード40と無線で通信を行うための通信回路である。カード通信部25bは、例えば、コイル21を介してカード40から出力される信号の周波数に対応する信号をカード40に送信する。
【0052】
充電回路25cは、受電装置20が給電装置10から電力を供給された場合に、供給された電力を2次電池25dに充電するための充電回路である。
【0053】
2次電池25dは、受電装置20を動作させる電力を蓄電する電池である。受電装置20が給電装置10から電力を供給された場合に、充電回路25cを介して2次電池25dに電力が蓄電される。
【0054】
通信部26は、本発明における第2の通信部であって、受電装置20の状態等の情報を給電装置10と通信する通信回路である。例えば、通信部26は、受電装置20が充電状態であるか、カード40の検出状態であるかを給電装置10に通知する。
【0055】
インピーダンス検出部27は、カード40が受電装置20の近傍に配置されているか否かを検出するための検出回路である。
図3は、受電装置20がカード40を検出する状態であることを示す概念図である。
図4は、インピーダンス検出部27の構成を示す回路図である。
【0056】
インピーダンス検出部27は、
図3に示すように、受電装置20の給電部22よりカード40の使用周波数の信号(磁界)を送信し、インピーダンス変化により検出する。具体的には、
図4に示すように、インピーダンス検出部27は、電源50と、インダクタL1およびL2と、MOSFETと、コンデンサC2およびC3と、負荷Zとを備えている。コンデンサC2とインダクタL2とは、負荷Zに直接に接続されている。また、コンデンサC3は、負荷Zに対して並列に接続されている。
【0057】
カード40が受電装置20の近傍に存在する場合、カード40のコイル(図示せず)により、インピーダンス検出部27における負荷Zのインピーダンスが変化する。負荷Zと直列に配置されたコンデンサC2の両端の電圧と位相差の変化を検知することにより、負荷Zのインピーダンスの変化を検出する。負荷Zのインピーダンスが変化している場合には、受電装置20の近傍にカード40が存在する。負荷Zのインピーダンスが変化していない場合には、受電装置20の近傍にカード40は存在していない。このようにして、インピーダンス検出部27は、カード40が受電装置20の近傍に存在するか否かを検出する。
【0058】
<給電装置および受電装置の動作>
次に、給電装置10および受電装置20の動作について説明する。
【0059】
図5は、本実施の形態にかかる給電装置10と受電装置20との通信状態を示す概念図であり、(a)は給電装置10から受電装置20への送信、(b)は受電装置20から給電装置10への情報送信を示している。
図6は、本実施の形態にかかる給電装置10から受電装置20への給電状態を示す概念図である。
図7は、給電装置10の動作を示すタイムチャート(模式図)である。
【0060】
上述したように、給電装置10および受電装置20は、互いに通信を行っている。
図5の(a)に示すように、給電装置10からは受電装置20を検出するためのビーコンが送出される。ビーコンは、
図7の(a)および(b)に示すように、受電装置20から所定の時間間隔ごとに給電装置10から出力されている。そして、受電装置20との通信が成立した場合、すなわち、受電装置20が近傍に存在する場合には、
図7の(a)に示すように、給電装置10はビーコンの出力を停止する。また、受電装置20との通信が成立しない場合、すなわち、受電装置20が近傍に存在しない場合には、給電装置10の通信部16は、
図7の(b)に示すように、常にビーコンの送出を継続する。
【0061】
また、
図5の(b)に示すように、受電装置20は、給電装置10に対して受電装置20の近傍にカード40が存在するか否かの情報であるカード情報を送付する。給電装置10は、カード40が受電装置20の近傍に存在するという情報を受信した場合には、ビーコンの出力を停止する。なお、このとき、受電装置20はユーザに対してカードが存在することを音声等により報知してもよい。
【0062】
また、カード40が受電装置20の近傍に存在しないという情報を受信した場合には、
図7の(a)に示すように、給電装置10はビーコンの出力を停止し、その後、
図6および
図7の(a)に示すように、給電装置10の給電部12からコイル13を介して受電装置20に対して給電するために、電力の給電を行う。給電装置10から給電された電力は、受電装置20のコイル21を介して受電部24により受電される。
【0063】
図8は、カード40が受電装置の近傍に存在しない場合の給電装置と受電装置の動作の遷移を示すタイムチャートであり、(a)はカード40を検出するために受電装置20から出力される高周波信号、(b)は給電装置10から出力される信号、(c)は受電装置20から給電装置10に対して送信されるカードの有無の情報を示している。
【0064】
まず、受電装置20は、
図8の(a)に示すように、給電部22からカード40の共振周波数の磁界を送出し、カード40の接近に備える。給電装置10は、同図の(b)に示すように、給電部22からコイル21を介してビーコンを送出し、受電装置20が配置されることによる給電に備える。この間、受電装置20は、カード40が近傍にないというカード“無”の情報を送出している(期間A1)。
【0065】
次に、時刻T1において受電装置20が給電装置10に配置されると、給電装置10は時刻T1後のビーコンにより受電装置20が配置されたことを検出する。例えば、連続する2回のビーコンにより受電装置20が配置されたことが検出されると、給電装置10は、受信部15にカード“有”の情報が来ていないことを確認する。受信部15にカード“有”の情報が来ていなければ、受電装置20は、時刻T2においてカード40の共振周波数の磁界の送出を停止する(期間A2)。
【0066】
その後、所定時間をおいてビーコンが停止され(期間A3)、時刻T3において、給電装置10において、給電部22から受電装置20に対して給電が開始され、時刻T4まで給電が行われる。これにより、受電装置20の受電部24において、給電された電力が受電され、充電回路25cを介して2次電池25dに蓄電される(期間A4)。
【0067】
なお、受電装置20は、コイル21と給電部22または受電部24との接続を切り替える切換部122を備えていてもよく(
図10参照)、期間A3では、受電装置20において、給電部22から受電部24への切換部122の切り替えが行われるとしてもよい。なお、切換部122は、本発明における第2の切換部に相当する。
【0068】
図9は、カード40が受電装置の近傍に存在する場合の給電装置と受電装置の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0069】
カード40が受電装置20の近傍に存在しない場合と同様に、まず、受電装置20は、
図9の(a)に示すように、給電部22からカード40の共振周波数の磁界を送出し、カード40の接近に備える。給電装置10は、同図の(b)に示すように、給電部22からコイル21を介してビーコンを送出し、受電装置20が配置されることによる給電に備える。この間、受電装置20は、カード40が近傍にないというカード“無”の情報を送出している(期間B1)。
【0070】
次に、受電装置20は、コイル13のインピーダンスの変化によりカード40が受電装置20の近傍に存在することを検出すると、通信部26からコイル2を介して、カード40が受電装置20から遠い位置に配置されるまでカード“有”の情報を送信し続ける。時刻T1において、給電装置10が受電装置20からのカード“有”の情報を受信すると、給電装置10は、時刻T1後のビーコンの送出を停止する。また、受電装置20は、カード40の共振周波数の磁界の送出を停止する。給電装置10は受電装置20からカード“有”の情報を受けているため、給電装置10において、給電部22から受電装置20に対して給電は開始されない。給電装置10がカード“有”の情報を受信している期間は、給電装置10は、受電装置20が配置されてもビーコンによる検出ができない。したがって、この期間、給電装置10から受電装置20への給電は開始されない(期間B2およびB3)。
【0071】
また、受電装置20の通信部26は、カード40が受電装置20の近傍に配置されている期間は、通信部26から出力されるパワーを低減させ、カード40が破壊されるのを抑制することが望ましい。
【0072】
<効果>
以上、本実施の形態にかかる給電装置10および受電装置20によると、給電装置により受電装置に受電するときに、受電装置の近傍に配置されたカードが破壊されるのを防止することができる。
【0073】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、
図10および
図11を参照しながら説明する。
【0074】
本実施の形態にかかる受電装置120が実施の形態1にかかる受電装置20と異なる点は、切換部122を備える点である。それ以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0075】
図10は、本実施の形態にかかる受電装置120の構成を示すブロック図である。なお、同図では、実施の形態1に示したインピーダンス検出部27の図示を省略している。
【0076】
図10に示すように、受電装置120は、コイル21と、給電部22または受電部24との間に切換部122を備えている。切換部122は、コイル21の接続を給電部22または受電部24に切り替える機能を有する。切換部122は、例えば、機械的に2端子を接続することができる切換部であってもよいし、トランジスタ等の半導体切換部であってもよい。切換部122は、端末部125の通信制御部125aからの制御により、コイル21と給電部22を接続したり、コイル21と受電部24とを接続したりする。
【0077】
図11は、カード40が受電装置120の近傍に存在しない場合の給電装置10と受電装置120の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0078】
受電装置120の動作は、切換部122の切り替え動作以外は、実施の形態1に示した受電装置20とほぼ同様である。具体的には、給電装置10は、受電装置120が配置されたことをビーコンで検出する。また、受電装置120は、カード“無”の情報を給電装置10の受信部15に送出する。すなわち、
図11に示す期間C1、C2、C4での動作は、実施の形態1の
図8に示した期間A1、A2、A4での動作と同様である。ここで、
図11に示す期間C3において、受電装置120は、カード“無”の情報を受信すると、切換部122を切り替えることにより、コイル21の接続先を給電部22から受電部24に変更する。受電装置120の切換部122の接続先が切り替えられると、給電装置10は、受電装置120への給電を開始する。
【0079】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について、
図12Aおよび
図12Bを参照しながら説明する。
【0080】
本実施の形態にかかる給電装置210が実施の形態1にかかる給電装置10と異なる点は、音声装置215を備える点である。また、本実施の形態にかかる受電装置220が実施の形態1にかかる受電装置20と異なる点は、音声装置225と表示装置226とを備える点である。それ以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0081】
図12Aは、本実施の形態にかかる給電装置210の構成を示すブロック図である。
【0082】
図12Aに示すように、給電装置210は、カード40が受電装置220の近傍に存在することを報知するための音声装置215を備えている。音声装置215は、本発明における出力部に相当する。音声装置215は例えばスピーカであり、制御部14からの制御により、ユーザにカード40の除去を促す音声を出力する。ここで、音声とは、人の声を録音したもの、コンピュータにより人工的に合成された声または警報音等どのようなものであってもよい。
【0083】
給電装置210は、受電装置220からのカード“有”の情報を受信すると、ビーコンを停止し、音声装置215から音声を出力してユーザにカード40の除去を促す。これにより、ユーザは、音声装置215から出力される音声によりカード40が受電装置220の近傍にあることを知り、カード40を除去する。カード40が受電装置220から除去されると、受電装置220からのカード“有”の情報の送信が停止され、カード“有”の情報が送信される。これにより、給電装置210は、ビーコンの送出を再開し、受電装置220の配置に備える。
【0084】
このようにして、カード40が給電装置210から送出される電力により破壊されるのを防止することができる。
【0085】
ここで、音声装置は給電装置210側に限らず、受電装置220側に設けられていてもよい。また、カード40が受電装置220の近傍に存在することを報知する方法は音声に限らず、画像であってもよい。
【0086】
図12Bは、本実施の形態にかかる受電装置220の構成を示すブロック図である。なお、同図では、実施の形態1に示したインピーダンス検出部27の図示を省略している。
【0087】
図12Bに示すように、受電装置220は、音声によりカード40が受電装置220の近傍に存在することを報知するための音声装置225を備えている。音声装置225は、本発明における出力部に相当する。また、受電装置220は、画像によりカード40が受電装置220の近傍に存在することを報知するための表示装置226を備えている。表示装置226は、本発明における出力部に相当する。表示装置226は、文字、絵または写真等によりユーザにカード40が受電装置220の近傍に存在することを報知する。これにより、ユーザは、音声装置225から出力される音声または表示装置226から出力される画像により、カード40が受電装置220の近傍にあることを知り、カード40を除去することができる。
【0088】
このような構成により、カード40が給電装置210から送出される電力により破壊されるのを防止することができる。
【0089】
なお、受電装置220は、音声装置225および表示装置226の両方を備えている必要はなく、音声装置225および表示装置226の少なくともいずれかを備える構成であってもよい。
【0090】
(実施の形態4)
次に、実施の形態2について、
図13A〜
図17を参照しながら説明する。
【0091】
本実施の形態にかかる給電装置310が実施の形態1にかかる給電装置10と異なる点は、受電装置320の近傍にカード40が存在する場合に、受電装置320は、受電装置320からカード40の検出用として送信される磁界を変調する点である。それ以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0092】
図13Aは、本実施の形態にかかる給電装置310の構成を示すブロック図である。
【0093】
図13Aに示すように、給電装置310は、電源311と、給電部312と、コイル313と、制御部314と、通信部315と、変調部316とを備えている。電源311、給電部312、コイル313、制御部314は、実施の形態1に示した電源11、給電部12、コイル13、制御部14と同様であるため、詳細な説明を省略する。なお、通信部315は、本発明における第1の通信部に相当する。
【0094】
本実施の形態では、給電装置310は、受電装置320との通信が成立したときにはじめて通信の情報に基づいて給電を開始する。つまり、受電装置320との通信が成立していない間は、給電を行わない。
【0095】
給電装置310において、通信部315は、受電装置320がカード40を検出するための磁界を受信する。この磁界は、カード40の使用周波数の信号(磁界)であり、受電装置320から送出される。受電装置320の近傍にカード40が存在する場合には、磁界は受電装置320の通信部326により変調されている。変調の方式は、例えば、振幅変調(ASK)、周波数変調(FSK)、位相変調(PSK)、パルス幅変調(PWM)等どのような方式であってもよい。本実施の形態では、ASK変調方式を例として説明する。
【0096】
図13Bは、本実施の形態にかかる受電装置320の構成を示すブロック図である。なお、同図では、実施の形態1に示したインピーダンス検出部27の図示を省略している。
【0097】
図13Bに示すように受電装置320は、受電装置20は、コイル321と、給電部22と、給電装置検出部323と、受電部324と、端末部325と、通信部326とを備えている。端末部325は、通信制御部325aと、カード通信部325bと、充電回路325cと、2次電池325dとを備えている。コイル321、給電装置検出部323、受電部324、端末部325、通信制御部325a、カード通信部325b、充電回路325c、2次電池325dは、実施の形態1におけるコイル21、給電装置検出部23、受電部24、端末部25、通信制御部25a、カード通信部25b、充電回路25c、2次電池25dと同様であるため、詳細な説明を省略する。なお、通信部326は、本発明における第2の通信部に相当する。
【0098】
受電装置320では、コイル321が通信部326側に接続されている。通信部326は、コイル321を介してカード40の使用周波数の信号を送信し、カード40の有無を検出する。受電装置320は、受電部324においてインピーダンス変化が検出されたときに、受電装置320の近傍にカード40が存在していると判断する。そして、通信部326は、カード40の使用周波数の信号を変調し、通信部326から出力する。
【0099】
図14は、本実施の形態にかかる給電装置と受電装置との通信状態を示す概念図であり、(a)は実施の形態1にかかる受電装置20から給電装置10への情報送信を示す比較例、(b)は本実施の形態にかかる受電装置320から給電装置310への情報送信を示している。
図15は、本実施の形態にかかる給電装置310から受電装置320への給電状態を示す概念図である。
【0100】
実施の形態1に示した給電装置10および受電装置20では、
図14の(a)に示すように、カード40が受電装置20の近傍に存在するか否かの情報を、無線LANやBluetooth(登録商標)等の他の通信方式により行っていた。
【0101】
これに対し、本実施の形態にかかる給電装置310および受電装置320では、
図14の(b)に示すように、受電装置320の通信部326において磁界に変調をかけることにより、カード40を検出するための信号に、受電装置320の近傍にカード40が存在しているという情報を重畳している。
【0102】
通信部326から送信された磁界が変調されている場合には、給電装置310は、カード40が受電装置320の近傍に存在するため、給電装置310から受電装置320への電力の送出を行わない。また、通信部326で受信した磁界が変調されていない場合には、給電装置310は、カード40は受電装置320の近傍に存在しないため、
図15に示すように、給電装置310から受電装置320への電力の送出を行う。
【0103】
図16は、カード40が受電装置320の近傍に存在しない場合の給電装置310と受電装置320の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0104】
まず、受電装置320は、
図16の(a)に示すように、通信部326からカード40の使用周波数の信号を送出し、カード40の接近に備える(期間D1)。
【0105】
次に、時刻T1において受電装置320が給電装置310の上に配置されると、給電装置310の通信部315は、受電装置320から送出されるカード“無”の情報を、受電装置320の通信部326から送出される磁界を受信することにより検出する。具体的には、カード40が受電装置320の近傍に存在しない場合には、給電装置310の通信部315で受信される磁界は、変調されていない。したがって、通信部315は、変調されていない磁界によりカード40が受電装置320の近傍に存在しないと判断する(期間D2)。これにより、受電装置320は、時刻T2において磁界の送出を停止する。
【0106】
さらに、一定期間(期間D3)を経た後、給電装置310の給電部312は、
図16の(b)に示すように、受電装置320への電力の給電を開始し、時刻T4まで給電を継続する(期間D4)。
【0107】
図17は、カード40が受電装置320の近傍に存在する場合の給電装置310と受電装置320の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0108】
カード40が受電装置20の近傍に存在しない場合と同様に、まず、受電装置320は、
図17の(a)に示すように通信部326からカード40の使用周波数の信号を送出し、カード40の接近に備える(期間E1)。
【0109】
次に、受電装置320において、時刻T1でコイル313のインピーダンスの変化によりカード40が受電装置320の近傍に存在することを検出すると、通信部326は磁界にカード有の情報を重畳するために、磁界を変調する(期間E2)。
【0110】
この状態で、給電装置310が受電装置320の配置を検出すると、給電装置310は、受電装置320より変調された磁界を受信する。これにより、給電装置310は、カードが受電装置320の近傍に存在すると判断し、給電を開始しない。
【0111】
なお、給電装置310の給電部312は、磁界が変調されている期間は定期的(例えば、1秒程度毎)に変調を止め、インピーダンス検出によりカードが受電装置320の近傍に存在するか否かの確認を行ってもよい(期間E2およびE3)。カード40が受電装置320の近傍にあれば、受電装置320の通信部326は、再度変調を開始する。カード40受電装置320の近傍から除去されていれば、受電装置320の通信部326は、変調を継続的に止め、
図16に示したのと同様、給電装置310から受電装置320に電力の給電を開始する。
【0112】
なお、本実施の形態ではASK変調を例として挙げているが、FSK変調、PSK変調、PWM変調でもよいし、これらを組み合わせてもよい。変調方式を複数併用することで、カード40の有無情報の他に、給電装置310、受電装置320の状態や給電装置310の制御内容を相互に通信することもできる。
【0113】
以上、本実施の形態にかかる給電装置310および受電装置320によると、実施の形態1で示したように、無線LANやBluetooth(登録商標)等の他の通信方式によりカード40が受電装置320の近傍に存在することを受電装置320から給電装置310に通信する必要がないので、装置の構成を簡略化することができる。
【0114】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5にかかる受電装置について、
図18A、
図18Bおよび
図19を参照しながら説明する。
【0115】
本実施の形態にかかる給電装置410が実施の形態4にかかる給電装置310と異なる点は、切換部432を備える点である。また、本実施の形態にかかる受電装置420が実施の形態4にかかる受電装置320と異なる点は、切換部422を備える点である。それ以外の構成は、実施の形態4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0116】
図18Aは、本実施の形態にかかる給電装置410の構成を示すブロック図である。
図18Bは、本実施の形態にかかる受電装置420の構成を示すブロック図である。
【0117】
図18Aに示すように、給電装置410は、コイル313を給電部312または通信部315と接続するための切換部432を備えている。切換部432は、本発明における第1の切換部に相当する。切換部432は、例えば、機械的に2端子を接続することができるスイッチであってもよいし、トランジスタ等の半導体スイッチであってもよい。切換部432を切り替えることにより、給電装置410において、コイル313と給電部312を接続したり、コイル313と通信部315とを接続したりすることができる。給電装置410では、切換部432によりコイル313と通信部315とを接続することにより、受電装置420からのカード40の使用周波数の信号を受信する。これにより、カード40が受電装置420の近傍に存在するか否かを検出する。
【0118】
また、
図18Bに示すように、受電装置420は、コイル321と、受電部324または通信部326との間に切換部422を備えている。切換部422は、本発明における第2の切換部に相当する。切換部422は、コイル321の接続を受電部24または通信部326に切り替える機能を有する。切換部422は、実施の形態2に示した切換部122と同様、例えば、機械的に2端子を接続することができるスイッチであってもよいし、トランジスタ等の半導体スイッチであってもよい。切換部422は、通信制御部325aからの制御により、コイル321と通信部326を接続したり、コイル321と受電部324とを接続したりする。
【0119】
給電装置410は、カード40が近傍に存在していない受電装置420が配置されれば、通信部315によりカード40が受電装置420の近傍に存在していないことを検出する。給電装置410の通信部315は、負荷変調による通信で受電装置420に給電開始準備を通信する。これにより、受電装置420は、切換部422を通信部326から受電部324に切り替え、受電準備状態となる。その後、給電装置410から受電装置420に電力の給電が開始され、受電装置420への給電が行われる。
【0120】
図19は、カードが受電装置の近傍に存在しない場合の給電装置と受電装置の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0121】
給電装置410および受電装置420の動作は、切換部432および切換部422の切り替え動作以外は、実施の形態4に示した受電装置20とほぼ同様である。
【0122】
図19に示す期間F1、F2での動作は、実施の形態4の
図16に示した期間D1、D2での動作と同様である。ここで、
図19に示す期間F3において、受電装置420は、カード“無”の情報を受信すると、切換部422を切り替えることにより、コイル321の接続先を通信部326から受電部324に変更する。また、
図19に示す期間F4において、給電装置410は、切換部432の接続先を通信部315から給電部312に変更する。切換部422および切換部432の接続先が切り替えられると、給電装置410は、受電装置420への給電を開始する。
【0123】
(実施の形態6)
次に、実施の形態6にかかる受電装置について、
図20A、
図20Bおよび
図21を参照しながら説明する。
【0124】
本実施の形態にかかる給電装置510が実施の形態4にかかる給電装置310と異なる点は、音声装置515を備える点である。また、本実施の形態にかかる受電装置520が実施の形態4にかかる受電装置320と異なる点は、音声装置525と表示装置526とを備える点である。それ以外の構成は、実施の形態4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0125】
図20Aは、本実施の形態にかかる給電装置510の構成を示すブロック図である。
【0126】
図20Aに示すように、給電装置510は、カード40が受電装置520の近傍に存在することを報知するための音声装置515を備えている。音声装置515は、本発明における出力部に相当する。音声装置515は、実施の形態3に示した音声装置215と同様の構成である。音声装置515は例えばスピーカであり、制御部14からの制御により、ユーザにカード40の除去を促す音声を出力する。
【0127】
これにより、ユーザは、音声装置515から出力される音声により、カード40が受電装置520の近傍にあることを知り、カード40を除去することができる。
【0128】
また、音声装置は給電装置510側に限らず、受電装置520側に設けられていてもよい。また、カード40が受電装置520の近傍に存在することを報知する方法は音声に限らず、画像であってもよい。
【0129】
図20Bは、本実施の形態にかかる受電装置520の構成を示すブロック図である。なお、同図では、実施の形態1に示したインピーダンス検出部27の図示を省略している。
【0130】
図20Bに示すように、受電装置520は、音声によりカード40が受電装置520の近傍に存在することを報知するための音声装置525を備えている。音声装置525は、本発明における出力部に相当する。また、受電装置520は、画像によりカード40が受電装置520の近傍に存在することを報知するための表示装置526を備えている。表示装置526は、本発明における出力部に相当する。音声装置525および表示装置526は、実施の形態3に示した音声装置215および表示装置216と同様の構成である。
【0131】
これにより、ユーザは、音声装置525から出力される音声または表示装置526から出力される画像により、カード40が受電装置520の近傍にあることを知り、カード40を除去することができる。
【0132】
このような構成により、カード40が給電装置510から送出される電力により破壊されるのを防止することができる。
【0133】
なお、受電装置520は、音声装置525および表示装置526の両方を備えている必要はなく、音声装置525および表示装置526の少なくともいずれかを備える構成であってもよい。
【0134】
(実施の形態7)
次に、実施の形態7にかかる受電装置について、
図21を参照しながら説明する。
【0135】
本実施の形態にかかる受電装置が実施の形態4にかかる受電装置320と異なる点は、磁界の発生を間欠して行う点である。それ以外の構成は、実施の形態4と同様であるため、その詳細な説明は省略し、同一の符号を用いることとする。
【0136】
図21は、本実施の形態にかかる給電装置310と受電装置320の動作の遷移を示すタイムチャートである。
【0137】
まず、受電装置320は、
図21の(a)に示すように、通信部326からカード40の周波数の磁界を送出し、カード40の接近に備える(期間G1)。次に、時刻T1において受電装置320が給電装置310の上に配置されると、給電装置310の通信部315は、受電装置320から送出されるカード“無”の情報を、受電装置320の通信部326から送出される磁界を受信することにより検出する(期間G2)。このとき、受電装置320の通信部326から出力される磁界は、所定の期間出力された後、所定の期間停止され、再び所定の期間出力される。このように、カード40の有無を検出する間、通信部326からの磁界の出力は、間欠して行われる。
【0138】
これにより、カード40の検出中の消費電力を抑えることができる。
【0139】
以上、本発明の実施の形態に係る給電装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0140】
例えば、上述した実施の形態1では、給電装置10と受電装置20との通信方法は、無線LANまたはBluetooth(登録商標)等の通信方式により非接触式受電装置に送信したが、これに限らず、無線LANやBluetooth(登録商標)等給電とは別の周波数を用いてもよいし、磁界を変調し、受電装置が負荷変調を行った信号を受信する通信方法でもよい。
【0141】
また、上述の実施の形態に示したように、給電装置は、コイルを給電部または通信部と接続するための切換部を備えていてもよい。また、受電装置は、コイルを受電部または通信部と接続するための切換部を備えていてもよい。
【0142】
また、給電装置は、ユーザにカードの存在を報知するための音声装置を備えていてもよい。また、給電装置は、ユーザにカードの存在を報知するための音声装置および表示装置のうちの少なくともいずれかを備えていてもよい。
【0143】
また、受電装置は、カードの有無を検出する間、通信部からの磁界の出力を間欠して送信してもよい。
【0144】
さらに、通信部、送信部、受信部、制御部等の処理部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0145】
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、上記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0146】
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの非一時的な記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
【0147】
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0148】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0149】
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記非一時的な記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0150】
さらに、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。