特許第6744384号(P6744384)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6744384軽量ボトルを加工するための伸長仕上げされたプリフォーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6744384
(24)【登録日】2020年8月3日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】軽量ボトルを加工するための伸長仕上げされたプリフォーム
(51)【国際特許分類】
   B29B 11/14 20060101AFI20200806BHJP
   B29C 49/06 20060101ALI20200806BHJP
【FI】
   B29B11/14
   B29C49/06
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-228061(P2018-228061)
(22)【出願日】2018年12月5日
(62)【分割の表示】特願2017-41445(P2017-41445)の分割
【原出願日】2011年11月14日
(65)【公開番号】特開2019-34566(P2019-34566A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2018年12月28日
(31)【優先権主張番号】61/413,167
(32)【優先日】2010年11月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513116896
【氏名又は名称】ナイアガラ・ボトリング・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ・クラーク・ハナン
【審査官】 ▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−029132(JP,A)
【文献】 特開2004−090425(JP,A)
【文献】 特開2009−045877(JP,A)
【文献】 特開2008−189721(JP,A)
【文献】 特開2006−137058(JP,A)
【文献】 特表平09−504240(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/149819(WO,A1)
【文献】 国際公開第96/033062(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B 11/00 − 11/16
B29C 49/00 − 49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルの形成に適したプラスチックプリフォームであって、
密閉体と係合するように適合され、最も下の位置において支持環部を含む首部であって、第1の壁厚を有しており、前記支持環部が少なくとも1mmの幅で構成される、首部と、
円筒状の壁部、および端部蓋を含む細長い本体部と、
を備え、
前記本体部は、0.3mm〜0.5mmの第2の壁厚及び伸長仕上げを有する、前記支持環部に隣接する上方部分を備え、
前記本体部は、前記第2の壁厚より厚い第3の壁厚を有する中間部分をさらに備えることを特徴とするプラスチックプリフォーム。
【請求項2】
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の10%〜40%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項3】
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の25%〜30%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項4】
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの25%以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項5】
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの25%〜35%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項6】
前記第2の壁厚は、前記第1の壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項7】
前記中間部分は、前記上方部分と隣接することを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項8】
所定材料で形成されるプラスチックプリフォームであって、
支持環部を備える首部であって、前記支持環部は、少なくとも1mmの幅を有し、前記首部は第1の壁厚を有する、首部と、
前記支持環部と隣接する本体部であって、前記本体部は、少なくとも、上方部分及び中間部分を有する細長い円筒状の壁を含む、本体部と、
を備え、
前記上方部分は、前記支持環部と隣接し、0.3mm〜0.5mmの第2の壁厚を備え、
前記中間部分は、前記第2の壁厚より厚い第3の壁厚を備え、
前記所定材料には、紫外線保護を高める第1の添加物が含まれていることを特徴とする
プラスチックプリフォーム。
【請求項9】
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の10%〜40%であることを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項10】
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の25%〜30%であることを特徴とする請求項8に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項11】
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの25%以上であることを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項12】
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの25%〜35%であることを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項13】
前記第2の壁厚は、前記第1の壁厚と同一であることを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項14】
前記中間部分は、前記上方部分と隣接することを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【請求項15】
前記本体部は、端部蓋を有する下方部分をさらに備えることを特徴とする請求項に記載のプラスチックプリフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法119条(e)の下、参照により本明細書に組み込まれている、2010年11月12日に出願した米国仮出願第61/413,167号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、プラスチックボトルおよびプラスチックプリフォームに関しており、より詳細には、プラスチックプリフォームと、飲料を入れるのに適しており、従来のボトルより軽量となるように樹脂の使用量が少なくされているようなプリフォームからブローされたプラスチックボトルとに関する。
【背景技術】
【0003】
プラスチック容器は、飲料の包装において、ガラス容器または金属容器の代用品として、数十年間使われてきた。今日の飲料容器の製作で使用される最も一般的なプラスチックはPETである。PET製の容器は、透明で容器壁が薄く、内容物によって容器壁に掛かる力に持ちこたえることで形状を維持する能力を有している。また、PET樹脂は、適度な価格であり、加工が容易である。PETボトルは、概して、PET樹脂の射出成形によって作られたプラスチックプリフォームのブロー成形を含む加工によって作られる。
【0004】
プラスチック包装の利点には、軽量であること、ガラスと比較して破損が少ないこと、製作および輸送の両方を考慮する場合に低コストであることが含まれる。プラスチック包装はガラスよりも重量が軽いが、プラスチックの量がより少ない容器を製作および使用することで輸送と製造との両方においてコストを最大限削減するように、できるだけ軽量なプラスチック容器を作り出すことには、依然として大きな関心がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,780,376号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プリフォームの設計における一般的な変更に依存した、新しい試みが発明されており、それは、効率良く軽量なボトルをブローする能力を大いに向上する。その設計は、ボトルの必要な寸法を守りつつ、生産的なブロー加工を安定させるための特徴をうまく取り込んでいる。また、これらの特徴は、適切な機械的性能を達成しつつ、より少ない樹脂しか使用し得ず、業界による石油製品の使用を削減することになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で開示された実施形態によれば、ボトルの形成に適したプラスチックプリフォーム、および、そのプリフォームから作られたボトルまたは容器が提供される。プリフォームは、密閉体と係合するように適合され、最も下の位置において支持環部を含む首部であって、第1の壁厚を有している首部と、概して円筒状の壁部、および端部蓋を含む細長い本体部とを備える。ある実施形態では、支持環部に隣接する、本体部の上方部分は、第1の壁厚と実質的に同様の第2の壁厚であって、本体部の下方部分における第3の壁厚よりも薄い第2の壁厚を有している。さらに、実施形態は、以下の特徴、つまり、第2の壁厚は第3の壁厚の約25%〜約40%であるという特徴、第2の壁厚は第3の壁厚の約25%〜約30%であるという特徴、第2の壁厚は約0.7mm〜約0.8mmであるという特徴、上方部分の軸線方向の長さは首部の軸線方向の長さの約25%以上であるという特徴、および/または、上方部分の軸線方向の長さは首部の軸線方向の長さの約25%〜約35%であるという特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。別の実施形態においては、第2の壁厚は、0.1mm、0.2mm、0.3mm、または0.4mmの差で、第1の壁厚より厚くまたは薄くなっている。また、このようなプリフォームから作られた容器またはボトルが、本明細書において開示されている。
【0008】
本明細書で開示された実施形態によれば、第1の壁厚を有する首部であって支持環部を含むことがある首部と、上方部分、中間部分、および下方部分を有する細長い円筒状の壁を含む本体部であって、中間部分は第2の壁厚を有し、本体部の下方部分は端部蓋を含む本体部とを備えるプラスチックプリフォームが提供される。ある実施形態では、本体部の上方部分は、第1の壁厚と実質的に同様の壁厚であって、第2の壁厚よりも薄い壁厚を有し、ならびに/または、上方部分の軸線方向の長さは、首部の軸線方向の長さの約25%以上である。さらに、実施形態は、以下の特徴、つまり、上方部分の壁厚は第2の壁厚の約25%〜約40%であるという特徴、上方部分の壁厚は第2の壁厚の約25%〜約30%であるという特徴、上方部分の壁厚は約0.7mm〜約0.8mmであるという特徴、および/または、上方部分の軸線方向の長さは首部の軸線方向の長さの約25%〜約35%であるという特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。別の実施形態においては、上方部分の壁厚は、0.1mm、0.2mm、0.3mm、または0.4mmの差で、第1の壁厚より厚くまたは薄くなっている。また、このようなプリフォームから作られた容器またはボトルが、本明細書において開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ボトルを形成するためのブロー成形に適したプリフォームの図である。
図2A】伸長軽量仕上げのないプリフォームの断面図である。
図2B】伸長軽量仕上げのない別のプリフォームの断面図である。
図2C】本明細書で開示される一実施形態によるプリフォームの断面図である。
図3】ボトルまたは容器を作るのに使用され得る種類のブロー成形装置の空洞にあるプリフォームの断面図である。
図4】ボトルまたは容器の図である。
図5A図2Aにあるようなプリフォームの首部および上方部のマイクロCTスライスである。
図5B図2Cにあるようなプリフォームの首部および上方部のマイクロCTスライスである。
図6図5BにあるようなプリフォームのマイクロCTスライスと、そのプリフォームからブローされたボトルのマイクロCTスライスとを重ねた図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で開示されるのは、現在の市販品の設計に関連する加工の容易性および構造上の優れた特性を維持しつつ、製造において、より少ないプラスチックしか使用しないプリフォームおよび容器を含む品物である。
【0011】
図1を参照すると、プリフォーム30が描かれている。プリフォームは、未使用のPETなど、食品および飲料との接触が認められている材料から作られることが好ましく、また、様々な形状および大きさのうちのいずれかのものであればよい。図1に示すプリフォームは、12〜16オンスの飲料ボトルを形成する種類のものであるが、当業者によって理解されるように、他のプリフォームの形態が、所望の形態、特性、および、最終的な品物の用途に応じて用いられてもよい。プリフォーム30は、当技術分野で周知の方法を含む、射出成形方法によって作ることができる。
【0012】
図2Aを参照すると、プリフォーム30の断面が描かれている。プリフォーム30は、一体に形成された(つまり、単一または単体の構造の)首部32および本体部34を備えている。有利には、プリフォームの一体的な構成は、一体に接合される、分割された首部と本体部とから作られたプリフォームと比較して、ボトルにブロー成形されるときに、より優れた寸法安定性と物理的特性の向上とをもたらす。
【0013】
首部32は、プリフォーム30の内部への開口36で始まり、支持環部38へと延びており、また、その支持環部38を含んでいる。首部32は、さらに、密閉体を係合するための構造があることも特徴としている。例示された実施形態では、その構造は、蓋をプリフォーム30から作られたボトルに留める手段を提供するねじ部40を備えている。例示されたプリフォームは、多くの従来のプリフォームよりも首部の領域全体が短く、そのより短い首部の領域は、従来のプリフォームより薄くてもよい。首部の領域52Aの厚さは、最上部において、あるいは、ねじ山、または、任意の他の突出する構造の間で、測定される。本体部34は、首部32から下へと延びる、端部蓋42を頂点とする細長い構造である。ある実施形態では、本体部は概して円筒形であり、端部蓋は、円錐形または円錐台形であり、また、半球状であってもよく、端部蓋の先端は、平らにまたは丸くなっていてもよい。本体部の大部分におけるプリフォームの壁厚44は、プリフォーム30の全体の大きさと、最終的な容器の壁厚および全体の大きさとに依存することになる。48Aと50Aとの間でのプリフォームの壁厚は、本体部の直線部分における壁厚よりも若干薄くなっており、48Aおよび50Aの両方とも、支持環部38のすぐ下の46Aより厚くなっている。0.01mm未満のこともある若干の先細りが、射出されたプリフォームを加工中にコアから取り外すのを助けるために、50Aから44において認められてもよい。
【0014】
図2Bは、従来技術の別の実施形態の断面を例示する。プリフォームは、首部および本体部を備える。プリフォームの首部は、従来のプリフォームに見出すことができるような軸線方向の長さのものである。本体部の上方部分46Bまたは一部の厚さは、首部52Bの厚さと同様の厚さであるが、プリフォームの本体部の他の部分(例えば、44B、50B)と実質的に同様の厚さか同じ厚さにもなっている。図2Bのプリフォームと対照的に、図2Cのプリフォームでは、本体部の中間部分(例えば、44C)が、首部52Cと同様の厚さか同じ厚さのものとなっている、本体部の上方部分(例えば、46C)よりも実質的に厚くなっている。別の実施形態では、本体部の上方部分(例えば、46C)は、首部52Cより薄くなっていてもよい。
【0015】
図2Aに例示されたプリフォームと対照的に、図2Cに例示されたプリフォームは、支持環部38の下の、プリフォームの本体部の上方部において厚さが薄くされており、その46Cの部位では、従来技術の対応する位置46Aより実質的に薄くなっている。48Cは、従来技術のプリフォームの48Aよりかなり薄い46Cと同様の厚さのものであり、厚さは部位48Cから部位50Cにおいて増加し、部位50Cにおいて、厚さ44Cを有するプリフォームの直線部分へと移行する。プリフォームと、本体部の最上方部においてこのように薄くされた領域を有するプリフォームからブローされた容器とは、本明細書において、「伸長仕上げ」を有すると称されることがある。この違いのさらなる例示は、一実施形態により、図5Aおよび図5Bに見て取ることができる。また、図2Cに例示されたプリフォームは、従来の多くのプリフォームよりも首部の領域全体が短く、また、そのより短い首部の領域は、従来のプリフォームより薄くてもよい。
【0016】
図2Aの従来技術のプリフォームと比較して、46Cでの厚さは、46Aでの厚さの約20%〜50%であり、48Cでの厚さは、48Aでの厚さの約20%〜60%であり、50Cでの厚さは、50Aでの厚さの約80%〜100%である。一実施形態では、46Cでの厚さと48Cでの厚さとは、約10%未満を含む、約20%未満の差で異なっているか、実質的に同じ厚さである。例として、8オンスのボトルを形成するのに用いられるプリフォームについては、46Cでの厚さは約0.7mmであり、48Cでの厚さは約0.8mmであり、50Cでの厚さは約2mmである。比較すると、8オンスのボトルを形成するのに用いられる従来技術のプリフォームについては、46Aでの厚さは約1.5mmであり、48Aでの厚さは約2mmであり、50Aでの厚さは約2.5mmである。他の例として、16.9オンスのボトルを形成するのに用いられるプリフォームについては、46Cでの厚さは約0.7mmであり、48Cでの厚さは約1mmであり、50Cでの厚さは約2.4mmであり、比較すると、従来技術のプリフォームについては、46Aで約1.2mmであり、48Aで約1.8mmであり、50Aで約2.4mmである。他の例として、33.8オンスのボトルを形成するのに用いられるプリフォームについては、46Cでの厚さは約0.75mmであり、48Cでの厚さは約1mmであり、50Cでの厚さは約2.6mmであり、比較すると、従来技術のプリフォームについては、46Aで約1.5mmであり、48Aで約1.9mmであり、50Aで約2.7mmである。図2Cによる8オンスのボトルを形成に用いられるプリフォームの全重量は約7gであり、比較すると、図2Aによるプリフォームについては約12.5gである。図2Cによる16.9オンスのボトルを形成に用いられるプリフォームの全重量は約8.5gであり、比較すると、図2Aによるプリフォームについての約9.2gである。図2Cによる33.8オンスのボトルを形成に用いられるプリフォームの全重量は約18.3gであり、比較すると、図2Aによるプリフォームについての約26gである。本明細書で示された情報を用いて、当業者は、本明細書に説明されたプリフォームと同様の特徴を有する、他の大きさのプリフォームを用意することができる。また、プリフォームの他の有用な実施形態における寸法は、上記の寸法から、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、または1mmの差で異なっていてもよい。
【0017】
ある実施形態によれば、支持環部に隣接する、プリフォームの本体部の上方部分は、首部52Cの厚さと実質的の同様の厚さを有している。あるこのような実施形態では、上方部分と首部の厚さとは、±0mm、±0.1mm、±0.2mm、±0.3mm、または±0.4mmの差で異なっていてもよい。あるこのような実施形態では、上方部分および首部の厚さは、10%まで、20%まで、または30%までの差で異なっていてもよい。したがって、プリフォームの本体部の上方部分の厚さは、首部52Cと実質的に同じ厚さであってもよいし、または、首部52Cより厚いかもしくは薄くてもよい。他の実施形態によれば、プリフォームの本体部の上方部分の厚さは、本体部の中間部分または下方部分の厚さより薄い。あるこのような実施形態では、上方部分の壁厚は、本体部の下方部分および/または中間部分の厚さの約10%〜約40%までであり、それには、約15%〜約40%まで、約15%〜約30%まで、約25%〜約35%まで、約20%〜約35%まで、約20%〜約30%までが含まれ、約12%、約13%、約17%、約19%、約22%、約24%、約27%、約29%、約31%、および約33%が含まれ、範囲の境界が含まれ、かつ、前述の値が含まれる。あるこのような実施形態では、本体部の上方部分の壁厚は約0.3mm〜約0.9mmまでであり、それには、約0.3mm〜約0.5mmまで、約0.4mm〜約0.7mmまで、約0.5mm〜約0.9mmまで、約0.7mm〜約0.8mmまでが含まれ、約0.35mm、約0.45mm、約0.55mm、約0.65mm、約0.75mm、および約0.85mmが含まれ、範囲の境界が含まれ、かつ、前述の値が含まれる。他の実施形態によれば、上方部分の軸線方向の長さは、首部の軸線方向の長さの約20%以上であり、それには、約25%以上が含まれ、約20%〜約30%まで、約20%〜約35%まで、約25%〜約30%まで、約25%〜約35%までが含まれる。プリフォームは、上記の特徴の1つもしくは複数、またはすべてを含んでもよい。
【0018】
図2A図2B、または図2Cに描かれたようなプリフォームは、射出成形によって用意された後、延伸ブロー成形加工が施される。図3を参照すると、この加工において、プリフォーム50は、所望の容器形状に対応する空洞を有する型80内に配置される。次いで、プリフォームは、加熱され、さらに、プリフォームを型の端へと押し当てるためにプリフォームの中心に挿入される延伸棒などによる延伸と、プリフォーム50の内部に押し込まれて型80内の空洞を満たす空気とによって膨張されて、容器82を作り出す。ブロー成形処理は、通常、プリフォームの本体部34に限定され、支持環部を含む首部32は、プリフォームにおける元の形を保持する。
【0019】
延伸ブロー成形加工を実施して容器を作り出すとき、プリフォームは、従来、プリフォームの首部の内壁と係合するスピンドルであって、延伸ブロー成形機へと移動して通過させるプリフォームの運搬を容易にするスピンドルに装着される。本明細書で説明された実施形態による伸長首仕上げのおかげで、スピンドルをプリフォームの内壁から首部を越えて本体部の上方部分の領域へと伸ばし入れることは、有益であり得る。ある実施形態では、スピンドルは、伸長首仕上げの限度いっぱいでプリフォームに装着される。これは、スピンドルの装着する深さを調整することで、および/または、より長く伸ばすために十分な長さを有するスピンドルに変更することで、成されてもよい。伸長されたスピンドルの装着深さは、伸長首仕上げの寸法を維持する助けとなり、特に、伸長首仕上げの下方部および/または本体部の上方部分の下方部の寸法安定性が、延伸ブロー成形加工の間に、本体部の他の部分における加熱要素および/または昇温への曝露のために危うくなるかもしれないような、伸長首仕上げが比較的薄い実施形態において助けとなる。
【0020】
図4を参照すると、図2Cのプリフォーム50をブロー成形することで作ることができるような、好ましい実施形態による容器82の実施形態が開示されている。容器82は、図3のプリフォーム50の首部および本体部に相当する首部32および本体部34を備えている。首部32は、ねじ部40、または、蓋を容器に留める方法を提供する他の密閉係合手段があることによって、さらに特徴づけられている。
【0021】
重量のより軽い首仕上げがされ、仕上げのすぐ下の部分(本体部の最上方部)を有するプリフォームでは、本明細書で説明したように、より軽量な部分は、ブロー成形の間にプリフォームの他の部分に供給される熱によって、損傷または軟化しやすくなっている。仕上げを積極的に冷却することが、軽量化を可能とする方法として考えられてきた。すべての機械が、理想的または効率的に冷却するわけではないため、ボトルを適切にブローしても、仕上げが歪んでしまうことがあった。仕上げの歪みを防ぐ手っ取り早い方法は、支持隆起部の下でのプリフォームの加熱を制限することであった。支持隆起部は、プラスチックを、ボトルの首にあるプリフォームから遠ざけた。支持隆起部は、首における「環部」と称される。樹脂の使用という観点からは魅力がなく非効率的であるが、このような決定によって、軽量なプリフォームで許容可能なボトルを生産し続けることができた。
【0022】
こうして、プリフォームで、支持隆起部のすぐ下から延伸されるように通常配置されていた材料を取り除き、仕上げ製品における所望の寸法の壁厚で置き換えてしまうという概念を思いついた。このボトルの「首」の長さは、ボトルの設計によって設定されるが、新規の伸長された仕上げという概念は、いくらかの加熱および延伸を許容する。また、定義によれば、設計変更は、十分にブローされたボトルからしっかりと保持されたねじ部への移行部を、この範囲に渡って提供する。伸長仕上げは、ねじ部から支持隆起部/環部の根元まで相当の長さ(最大10mmまで)がある従来の仕上げと比較して、支持環部から仕上げの最上部までが実質的により短い、より小さな仕上げにおいて、特に有用である。また、このようなより短い仕上げは、より薄くもなる。この新規の設計は躊躇されてきたが、それは、射出成形において、より厚いねじ領域の上流側に薄い領域を設けることは、通常の射出圧力の下では樹脂を首仕上げに完全に充填することが阻まれてしまうため、不可能ではないにしても、適切に成形するには難しいからである。したがって、機械的な性能ではなく射出の限界がこの方法をこれまで制限してきた。そのため、ある実施形態では、射出成形加工の間、首の環部を密閉するのを、首の環部をしっかりと締め付けて少なくとも首部を成形して仕上げる前に、細かい空間まで充填されるように、若干遅らせることができる。バリを最小としつつ、首での完全な充填を確実に行って仕上げるために、ポリマー溶解の正確なタイミングと正確な量とを決定するには、わずかだが経験が必要とされる。
【0023】
より軽量なプリフォームおよびボトルを提供することに加えて、本明細書で開示された伸長仕上げプリフォームは、より短くおよび/またはより薄い首、ならびに/あるいは、より薄い壁など、本明細書で説明された他の軽量化の特徴を組み入れることができ、また、成形においては、より短いサイクル時間で製作するという有利性も備えることができる。より短いサイクル時間によって、1つの設備で1日に作ることができるプリフォームの数を増やすことができ、また、1つのプリフォームを製作するのに必要なエネルギーの合計を減らすことができるため、製造者にさらなるコスト削減をもたらしてくれる。
【0024】
また、より厚い支持隆起部と、その領域(仕上げにおける上方であって本体部の最上方部の下)の近くのより多量のプラスチックとは、熱を吸収することと、熱が仕上げへと伝達することとを防ぐために必要とされていると、一般的に考えられていた。これは、本出願によって、正しくないことが示された。プラスチックの厚い環部は、熱を貯めてしまい、後のボトル処理ステップおよびボトル加工ステップの間に、熱源として機能してしまうことが分かった。支持隆起部の下の領域を薄くすることは、この新しい観点の下、この領域が、後の処理の間に潜熱源とならないように素早く冷えることができる点において、仕上げまで伝わる熱に抵抗を与えられる。ある実施形態では、この領域は、ブロー成形の間に延伸される必要がなく、また、加熱される必要がなく、ブロー成形処置およびブロー成形装置は、ブロー成形加工の一部として、(延伸仕上げの領域における)プリフォーム/容器本体の最上方部または上方部分が加熱されないか、ごくわずかだけ加熱されるように調整されてもよい。この変更は、現代の装置で対応するのは容易であり、生産加工をより簡単でより安定させられる。例えば、冷却レールまたは冷却シムの位置は、伸長仕上げを熱からできるだけ守るように調整されてもよいし、加熱要素の強さが調整されてもよいし、および/または、加熱要素の位置が調整されてもよい。伸長仕上げされたプリフォームは、伸長仕上げの下方部(つまり、本体部の最上方部)を積極的に加熱する従来の加工においてブロー成形されてもよいが、このような加工は、生産の間に常に安定したボトルを作り出すには、一般的に効果が低くなる。
【0025】
出願者は、図2Cのプリフォームが、前述のようなブロー成形の間に伸長仕上げを熱から守る加工において、ブローしてボトルを形成するとき、ボトルの壁部の必然的にすべてが、50Cの周囲および50Aの下の壁の延伸から形成されながら、46Aおよび48Aでの厚さは、ほんの少し変化する。これは、伸長仕上げされたプリフォームの断面と、そのプリフォームからブローされたボトルの断面との重ね合わせを表す図6に示されている。したがって、46Cおよび48Cを含む、プリフォームの首部の下方部分での壁厚は、前述したように薄くされて、プリフォームを成形するのに必要な材料の量を減らしつつ、必要な程度の構造上の完全性をなお維持しており、ブロー成形を容易にすることができ、形成、充填、移動、および使用の間に作用する力に持ちこたえるに十分な機械的強度を持つ容器を形成する。
【0026】
本明細書のいくつかの実施形態では、支持環部/支持隆起部の幅は、より短い標準的な仕上げの幅と比べて広げられている。支持隆起部(より短い標準的な仕上げのもの)が0.6mmの幅とされている場合、指に作用する力が、指が痛いと感じる基準内にあると考えられ、幅を広げることで、より優れた快適性を消費者にもたらすことになる。したがって、少なくとも約1mm、1.2mm、1.4mm、1.6mm、1.8mm、2mm、2.2mm、2.4mm、2.6mm、またはそれ以上の幅であれば、密閉体を空けるときに、より優れた快適性を消費者にもたらすことになる。代わりに、または付随して、変更が蓋にされてもよく、それには、取り付けられている蓋よりも高いものである不正防止環にリブを設けることなどで、蓋の外径を大きくすることが含まれる。起伏部を広げる別の理由には、コンベアでの取り扱い、隆起部の放熱特性、容器を開けるときのより優れた感触、加工中および運搬中の損傷へのより優れた耐性が含まれる。支持隆起部の幅を広げることは、軽量化することと相反しており、プリフォームおよび容器を設計するときに、他の検討事項と調和させるべきであることに注意されたい。
【0027】
容器がヒートセットされるように望まれる他の実施形態では、ブロー成形される容器は、成形における方向付けや加熱を含むものや、ブロー、休止、および再ブローのステップを含むものに限らず、ヒートセットのブロー成形について一般に公知である加工に従って、ブロー成形されるのが好ましい。型80は、特に、熱を容器から速く吸収する熱伝達の高い材料を用いる場合、この加工の間に容器を素早く冷却できる。
【0028】
ある実施形態では、ブロー成形を、結晶首仕上げを行うのに使用することができる。例えば、ブロー成形の首部とブロー成形の本体部とは、所望の量だけ結晶化させるように、プリフォーム/容器の温度を選択的に制御できる。したがって、プリフォーム/容器の首部を、所望の量の結晶性物質を生成するように、加熱することができ、かつ温度を徐々に下げることができる。
【0029】
首仕上げが主にPETから形成されているプリフォームでのある実施形態では、プリフォームは、好ましくは80℃〜120℃の温度に加熱され、ヒートセットの実施形態についてはより高い温度が好ましいとされており、また、プリフォームには、平衡するのに短い時間が与えられる。平衡の後、最終的な容器の長さに近い長さに延伸される。延伸に続いて、冷却された食品グレードの空気など、加圧された空気が、プリフォーム内に押し込まれ、プリフォームはそれの壁を膨らませるように作用して、押し当てられる型に適合することで、容器を作り出す。流体が型の内部を循環しており、内周面に接する容器を素早く冷却する。プリフォームを延伸するための冷却空気の温度、および、型を冷却する流体の温度は、所望の容器仕上げ、製作時間などに基づいて選択できる。
【0030】
本明細書で説明される品物は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含むポリエステル、ポリプロピレンおよびポリエチレンを含むポリオレフイン、ポリカーボネート、ナイロン(例えば、ナイロン6、ナイロン66、MXD6)を含むポリアミド、ポリスチレン、エポキシ、アクリル、共重合体、混合物、グラフトポリマー、および/または変性ポリマー(側基として別の基を有するモノマーまたはモノマーの一部、例えば、オレフィン改質ポリエステル)など、任意適切な熱可塑性プラスチック材料から作ることができる。これらの材料は、単一で、または互いに組み合わされて用いられてもよい。より具体的な例には、限定されることはないが、エチレンビニルアルコール共重合体(「EVOH」)、エチレン酢酸ビニール(「EVA」)、エチレンアクリル酸(「EAA」)、鎖状低密度ポリエチレン(「LLPDE」)、ポリエチレン2,6−および1,5−ナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、ポリ(シクロヘキシレンジメタレンテレフタラート)、ポリスチレン、シクロオレフィン、共重合体、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ(メチルメタクリレート)、アクリロニトリル、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、スチレンアクリルニトリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、イオノマー、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラメチレン1,2−ジオキシベンゾエート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートの共重合体が含まれる。ある実施形態では、好ましい材料は、未使用のもの、消費者が使用する前のもの、消費者が使用した後のもの、粉砕再生のもの、再利用のもの、および/またはそれらの組合せのものであってもよい。
【0031】
ある実施形態では、ポリプロピレンは、清澄ポリプロピレンのことも言う。本明細書で用いられる用語「清澄ポリプロピレン」は、幅広い用語であり、通常の意味に従って用いられ、限定されることはないが、核生成阻害剤および/または清澄添加剤を含むポリプロピレンを含む。清澄ポリプロピレンは、ポリプロピレンのホモポリマーまたはブロック共重合体と比較して、概ね透明な材料である。核生成阻害剤を含むことで、ポリプロピレンにおいて、透明になることの防止および/または低減を助長し、ポリプロピレンが霞むことに寄与する。清澄ポリプロピレンは、Dow Chemical Co.など、様々な供給元から購入可能である。代わりに、核生成阻害剤がポリプロピレンに添加されてもよい。
【0032】
本明細書で使用される「PET」は、限定されることはないが、変性PETとともに、他の材料と混ぜ合わされたPETを含む。変性PETの一例はIPA変性PETであり、IPA変性PETは、IPAの内容量が、好ましくは重量で約2%超であるPETのことを言い、それには、IPAが重量で約2−10%のPETが含まれ、また、IPAが重量で約5−10%のPETが含まれる。別の変性PETでは、追加のコモノマー、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)が、樹脂の製造の間に、相当の量(例えば、重量で約40%以上)でPET混合物に添加される。
【0033】
添加物は、機能的な特性を、結果として生じる容器に提供するために、本明細書における品物に含まれていてもよい。このような添加物には、ガスバリア、紫外線防護、耐擦り傷性、耐衝撃性、および/または、耐化学性を高めるものが含まれる。好ましい添加物は、当業者に公知の方法によって用意されてもよい。例えば、添加物は、特定の材料と直に混合されてもよいし、または、別に溶解/分散されてから特定の材料に添加されてもよい。添加物は、好ましくは、合計で材料の約40%まで存在してもよく、またそれには、材料の重量で、約30%まで、約20%まで、約10%まで、約5%まで、約2%まで、および約1%までが含まれる。他の実施形態では、添加材は、好ましくは、重量で1%以下の量で存在してもよく、材料の好ましい範囲には、限定されることはないが、重量で、約0.01%〜約1%まで、約0.01%〜約0.1%まで、および約0.1%〜約1%までが含まれる。
【0034】
別の可能な添加物は、微粒子の粘土またはグラフェン基の材料である。これらの材料は、微小、ミクロン、またはサブミクロンの大きさ(直径)の材料の粒子であって、材料に浸透するとされている、酸素や二酸化炭素といった、移動する気体分子に対してより入り組んだ経路を作り出すこと、および/または、追加で剛性を提供することで、材料のバリアおよび/または機械的特性を高める材料の粒子を含む。好ましい実施形態では、ナノ粒子の材料は、重量で0.05%〜1%までの範囲の量で存在し、それには、重量で0.1%、0.5%が含まれ、また、これらの量を網羅する範囲に及ぶ。好ましいナノ粒子の粘土に基づいた製品の1つは、Southern Clay Productsから入手可能なCloisite(登録商標)である。ある実施形態では、好ましいナノ粒子は、三元または四元アンモニウム塩で変性され得るモンモリロナイトを含む。さらに別の実施形態では、このような粒子は、米国特許第5,780,376号に記載されるような有機粘土を含み、その特許の開示の全体は、本明細書によって参照により組み込まれ、本出願の開示の一部を形成する。他の適切な有機および無機マイクロ粒子粘土ベースまたはナノサイズの製品も用いられ得る。また、人工製品および天然製品の両方とも適切である。
【0035】
ある実施形態では、材料の紫外線防護の特性が、1つまたは複数の添加物の添加によって高められてもよい。好ましい実施形態では、使用される紫外線防護材料は、約350nm以下まで、好ましくは約370nm以下まで、より好ましくは約400nm以下までの紫外線防護を提供する。紫外線防護材料は、追加的な機能を提供する層を有する添加物として使用されてもよいし、または、単一の層として別に付与されてもよい。好ましくは、紫外線防護を高める添加物は、材料中に、重量で約0.05%〜約20%までで存在し、またそれには、重量で約0.1%、約0.5%、約1%、約2%、約3%、約5%、約10%、および約15%が含まれ、これらの量を網羅する範囲に及ぶ。好ましくは、紫外線防護材料は、他の材料と適合する形態で添加される。ある実施形態では、好ましい紫外線防護材料は、濃縮物として添加される紫外線吸収材でグラフトまたは変性されたポリマーを含む。他の好ましい紫外線防護材料は、限定されることはないが、ベンゾトリアゾール、フェノチアジン、およびアザフェノチアジンを含む。紫外線防護材料は、例えば、射出成形または押し出しといった、使用前の融液相での過程の間に添加されてもよい。適切な紫外線防護材料は、Milliken、Ciba、およびClariantから入手可能である。
【0036】
本発明は、本明細書において、好ましい実施形態および特定の例示の方法の観点から説明されたが、本発明の範囲は、それらによって限定されないことは理解されるだろう。代わりに、出願者は、本明細書で開示された、当業者には明らかである方法および材料の変形は、出願者の発明の範囲内にあることを意図している。
【0037】
〔請求項1〕
ボトルの形成に適した射出成形されたプラスチックプリフォームであって、
密閉体と係合するように適合され、最も下の位置において支持環部を含む首部であって、第1の壁厚を有している首部と、
筒状の壁部、および端部蓋を含む細長い本体部と、
を備え、
前記支持環部に隣接する、前記本体部の上方部分は、前記第1の壁厚と実質的に同様の第2の壁厚であって、前記本体部の下方部分における第3の壁厚よりも薄い第2の壁厚を有しており、
前記第2の壁厚は約0.2mm〜0.8mmであり、前記上方部分は、前記下方部分の長さより短い長さを有することを特徴とするプラスチックプリフォーム。
〔請求項2〕
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の約10%〜約40%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項3〕
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の約25%〜約30%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項4〕
前記第2の壁厚は、約0.7mm〜約0.8mmであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項5〕
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの約25%以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項6〕
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの約25%〜約35%であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項7〕
請求項1に記載のプリフォームから作られたボトルまたは容器。
〔請求項8〕
前記第2の壁厚は、約0.3mm〜約0.7mmであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項9〕
前記ボトルまたは容器が請求項1に記載のプリフォームから作られる際に、前記第2の壁厚が略変わらないままであることを特徴とする請求項7に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項10〕
ボトルの形成に適した射出成形されたプラスチックプリフォームであって、
密閉体と係合するように適合された首部であって、第1の壁厚を有している首部と、
筒状の壁、および、端部蓋を含む本体部と、
を備え、
前記筒状の壁は、上方部分及び下方部分を備え、前記上方部分は前記首部と前記下方部分との間にあり、前記下方部分は前記上方部分と前記端部蓋との間にあり、
前記筒状の壁の前記上方部分は、前記第1の壁厚とは異なり、前記本体部の前記下方部分における第3の壁厚より小さい第2の壁厚を有し、
前記上方部分は、略直線であり、前記下方部分の長さより短い長さを有し、前記第2の壁厚が約0.3mm〜約0.9mmであることを特徴とするプラスチックプリフォーム。
〔請求項11〕
前記首部と前記本体部との間に支持環部をさらに備え、前記支持環部は、約1mm〜約2.6mmの軸線方向の幅を有することを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項12〕
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の約10%〜約40%であることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項13〕
前記第2の壁厚は、前記第3の壁厚の約25%〜約30%であることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項14〕
前記第2の壁厚は、約0.7mm〜約0.8mmであることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項15〕
前記第2の壁厚は、訳0.3mm〜約0.7mmであることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項16〕
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの約25%以上であることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項17〕
前記上方部分の軸線方向の長さは、前記首部の軸線方向の長さの約25%〜約35%であることを特徴とする請求項10に記載のプラスチックプリフォーム。
〔請求項18〕
請求項10に記載のプリフォームから作られたボトルまたは容器。
〔請求項19〕
前記ボトルまたは容器が請求項10に記載のプリフォームから作られる際に、前記第2の壁厚が略変わらないままであることを特徴とする請求項18に記載のプラスチックプリフォーム。
【符号の説明】
【0038】
30 プリフォーム
32 首部
34 本体部
38 支持環部
42 端部蓋
44C 中間部分
46C 上方部分
48C 部位
50 プリフォーム
50C 部位
52C 首部
82 容器
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図6