特許第6744436号(P6744436)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6744436無線通信システムにおける基地局と端末との間の上りリンク信号の送受信方法及びそれを支援する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6744436
(24)【登録日】2020年8月3日
(45)【発行日】2020年8月19日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける基地局と端末との間の上りリンク信号の送受信方法及びそれを支援する装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20200806BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W72/04 131
【請求項の数】9
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2018-568929(P2018-568929)
(86)(22)【出願日】2017年6月28日
(65)【公表番号】特表2019-526196(P2019-526196A)
(43)【公表日】2019年9月12日
(86)【国際出願番号】KR2017006813
(87)【国際公開番号】WO2018004246
(87)【国際公開日】20180104
【審査請求日】2019年2月21日
(31)【優先権主張番号】62/357,391
(32)【優先日】2016年7月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/401,833
(32)【優先日】2016年9月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/420,571
(32)【優先日】2016年11月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/423,172
(32)【優先日】2016年11月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/443,775
(32)【優先日】2017年1月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/454,071
(32)【優先日】2017年2月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンウク
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ソクチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨンチュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンソン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ヒャンソン
(72)【発明者】
【氏名】キム チェヒョン
【審査官】 大濱 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−164279(JP,A)
【文献】 CATT,NR UL control channel structure[online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1- 1611394,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1611394.zip>,2016年11月18日,Section 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、端末(UE)が物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)信号を基地局に送信する方法であって、
上位層シグナリングを介して、複数のPUCCHリソース構成を受信するステップであって、前記複数のPUCCHリソース構成のぞれぞれは、前記PUCCH信号に対するシンボルの数についての情報と前記PUCCH信号に対するシンボルインデックスについての情報を含む、ステップと、
前記上位層シグナリングと下りリンク制御情報(DCI)に基づいて前記複数のPUCCHリソース構成の中の一つのPUCCHリソース構成を決定するステップと
前記決定されたPUCCHリソース構成に基づいて前記PUCCH信号を送信するステップを含
前記PUCCH信号の送信のためのスロットインデックスは前記DCIに基づいて決定される、方法。
【請求項2】
前記上位層シグナリングは無線リソース制御(RRC)シグナリングである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DCIは端末(UE)特定DCIである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線通信システムにおいて、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)信号を基地局に送信する通信機器であって、
メモリと、
前記メモリと動作的に結合したプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
上位層シグナリングを介して、複数のPUCCHリソース構成を受信し、
前記複数のPUCCHリソース構成のぞれぞれは、前記PUCCH信号に対するシンボルの数についての情報と、前記PUCCH信号に対するシンボルインデックスについての情報を含み、
前記上位層シグナリングと下りリンク制御情報(DCI)に基づいて前記複数のPUCCHリソース構成の中の一つのPUCCHリソース構成を決定し、
前記決定されたPUCCHリソース構成に基づいて前記PUCCH信号を送信するように構成さ
前記PUCCH信号の送信のためのスロットインデックスは前記DCIに基づいて決定される、通信機器。
【請求項5】
前記上位層シグナリングは無線リソース制御(RRC)シグナリングである、請求項に記載の通信機器。
【請求項6】
前記DCIは端末(UE)特定DCIである、請求項に記載の通信機器。
【請求項7】
無線通信システムにおいて、端末(UE)から物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)信号を受信する通信機器であって、
メモリと、
前記メモリと動作的に結合したプロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
上位層シグナリングを介して、複数のPUCCHリソース構成を送信し、
前記複数のPUCCHリソース構成のぞれぞれは、前記PUCCH信号に対するシンボルの数についての情報と前記PUCCH信号に対するシンボルインデックスについての情報を含み、
前記複数のPUCCHリソース構成の中の一つのPUCCHリソース構成を示すとともに、前記PUCCH信号を送信するためのスロットインデックスを示す、下りリンク制御情報(DCI)を送信し、
前記PUCCHリソース構成に基づいて送信された前記PUCCH信号を前記端末から受信するように構成された、通信機器。
【請求項8】
前記上位層シグナリングは無線リソース制御(RRC)シグナリングである、請求項に記載の通信機器。
【請求項9】
前記DCIは端末(UE)特定DCIである、請求項に記載の通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、無線通信システムに関し、無線通信システムにおける端末と基地局との間の上りリンク信号の送受信方法及びそれを支援する装置に関する。
【0002】
より具体的には、以下の説明は、互いに異なるTTI(Transmission Time Interval)が適用された端末が同一のリソースを通じて上りリンク信号を送信する場合、互いに異なるTTIが適用された端末の共存のために、端末と基地局とで信号 を送受信する方法及びそれを支援する装置に関する説明を含む。
【背景技術】
【0003】
無線接続システムが音声やデータなどの種々の通信サービスを提供するために広範囲に展開されている。一般に、無線接続システムは可用のシステムリソース(帯域幅、送信電力など)を共有して複数のユーザとの通信を支援できる多重接続(multiple access)システムである。多重接続システムの例には、CDMA(code division multiple access)システム、FDMA(frequency division multiple access)システム、TDMA(time division multiple access)システム、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)システム、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)システムなどがある。
【0004】
なお、多数の通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存のRAT(radio access technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器及びモノを連結していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考えられている。さらに信頼性(reliability)及び遅延(latency)などに敏感なサービス/UEを考慮した通信システムのデザインも考えられている。
【0005】
このように向上したモバイルブロードバンド通信、大規模MTC、URLLC(Ultra−Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、新たに提案される通信システムにおける基地局と端末とで信号を送受信する方法を提供することである。
【0007】
特に、本発明は、互いに異なるTTIが適用された端末が同一のリソースを用いて上りリンク信号を送信する場合、互いに異なるTTIが適用された端末が共存して、基地局と端末とで高い信頼性をもって上りリンク信号を送受信する方法を含む基地局と端末との間の信号送受信方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明で遂げようとする技術的目的は以上で言及した事項に限定されず、言及していない別の技術的課題は、以下に説明する本発明の実施例から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって考慮され得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、無線通信システムにおいて、基地局と端末が上りリンク信号を送受信する方法及び装置を提供する。特に、本発明においては、互いに異なるTTI(Transmission Time Interval)が適用された2つの端末が所定の時間区間の間に共存する場合、前記2つの端末のうち一方の端末と基地局との間で上りリンク信号を送受信する方法及びそのための装置を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態として、無線通信システムにおいて、第1の時間長さのTTI(Transmission Time Interval)が適用された端末が上りリンク信号を送信する方法であって、第1の時間区間の間に基地局から第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを受信し、前記基地局から前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を受信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を送信して、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち前記受信された情報が指示する1つ以上のシンボルの各々に対して、パンクチャリング(puncturing)又はレートマッチング(rate−matching)を実行、又は前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造の代わりにDM−RSを送信することを含む、上りリンク信号送信方法を提案する。
【0011】
本発明の別の一実施形態として、無線通信システムにおいて、第1の時間長さのTTI(Transmission Time Interval)が適用され、上りリンク信号を送信する端末であって、前記端末は、送信部と、受信部と、前記送信部及び受信部と連結され動作するプロセッサーを含み、前記プロセッサーは、第1の時間区間の間に基地局から第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを受信し、前記基地局から前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を受信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を送信して、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち前記受信された情報が指示する1つ以上のシンボルの各々に対してパンクチャリング(puncturing)又はレートマッチング(rate−matching)を実行、又は前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造の代わりにDM−RSを送信するように構成される、端末を提案する。
【0012】
ここで、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報は、前記第1の時間区間の間に送信されてもよい。
【0013】
また、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報は、前記第1の時間区間と前記第2の時間区間との間に位置する第3の時間区間の間に送信されてもよい。
【0014】
この場合、前記端末が、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち、前記受信された情報が指示するシンボルのうち1つ以上のシンボルに対してパンクチャリング又はレートマッチングを行う場合、前記端末がパンクチャリング又はレートマッチングを行うか否かは、前記第2の時間区間と第3の時間区間との時間差に基づいて決定されてもよい。
【0015】
また、前記第1の時間長さは、1つの時間区間の長さと同一に設定されてもよい。一例として、前記1つの時間区間の長さは、システム上の1つのスロット(slot)区間の長さと同一に設定されてもよい。
【0016】
また、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造は、前記1つの時間区間のうち第1番目のシンボルから送信されるDM−RSと、前記1つの時間区間のうち第2番目乃至第13番目のシンボルから送信されるPUSCHと、前記1つの時間区間のうち第14番目のシンボルから送信されるPUCCHを含んでもよい。
【0017】
また、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造は、前記1つの時間区間内の時間方向によって、1つ以上のシンボルから送信される物理下りリンク制御チャンネル(PDCCH)と、1つ以上のシンボルに形成されるギャップ(gap)と、1つ以上のシンボルから送信されるPUSCH;および1つ以上のシンボルから送信されるPUCCHとを含んでもよい。
【0018】
また、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報は、上りリンク信号を空ける(empty)シンボルの位置と、前記上りリンク信号を空ける動作としてパンクチャリング又はレートマッチングを行うか否かと、さらにDM−RSを送信するシンボルの位置と、さらに送信されるDM−RSのシーケンス情報のうち1つ以上を含んでもよい。
【0019】
このとき、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報の一部は、上位層シグナリングで送信されてもよい。
【0020】
本発明の別の実施形態として、上述した端末の構成に対応する基地局の構成を説明する。このとき、第1の端末は、上述した端末の構成に対応する。具体的に、本発明の別の実施形態として、無線通信システムにおいて、基地局が第1の時間長さのTTI(Transmission Time Interval)が適用された第1の端末と第2の時間長さのTTIが適用された第2の端末とが共存する時間区間の間に前記第1の端末から上りリンク信号を受信する方法であって、第1の時間区間の間に前記第1の端末に第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを送信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の端末と第2の端末とが共存する場合、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を前記第1の端末に送信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を前記第1の端末から受信して、前記第2の時間区間のうち1つ以上のシンボルの各々に対しては、前記第1の端末でパンクチャリング又はレートマッチングが行われた上りリンク信号又はDM−RSを受信することを含む、上りリンク信号受信方法を説明する。
【0021】
本発明の別の実施形態として、無線通信システムにおいて、第1の時間長さのTTI(Transmission Time Interval)が適用された第1の端末と第2の時間長さのTTIが適用された第2の端末とが共存する時間区間の間に前記第1の端末から上りリンク信号を受信する基地局であって、前記基地局は、送信部と、受信部と、前記送信部及び受信部と連結され動作するプロセッサーを含み、前記プロセッサーは、第1の時間区間の間に前記第1の端末に第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを送信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の端末と第2の端末とが共存する場合、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を前記第1の端末に送信し、前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を前記第1の端末から受信して、前記第2の時間区間のうち1つ以上のシンボルの各々に対しては、前記第1の端末からパンクチャリング又はレートマッチングが行われた上りリンク信号又はDM−RSを受信するように構成される、基地局を説明する。
【0022】
上述した本発明の様態は、本発明の好適な実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常的な知識を有する者にとって、以下に詳述する本発明の詳細な説明に基づいて導出され理解され得るだろう。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例によれば、次のような効果がある。
【0024】
本発明によれば、新たに提案される無線通信システムにおいて、互いに異なるTTIが適用された端末が共存して、同一のリソースを用いて上りリンク信号を送信することができる。
【0025】
また、本発明によれば、互いに異なるTTIが適用された端末が共存して、同一のリソースを用いて下りリンク信号を受信することもできる。
【0026】
本発明の実施例から得られる効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及していない別の効果は、以下の本発明の実施例に関する記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に導出され理解されるであろう。すなわち、本発明を実施することに伴う意図していない効果も、本発明の実施例から当該技術の分野における通常の知識を有する者によって導出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下に添付する図面は、本発明に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に本発明に関する実施例を提供する。ただし、本発明の技術的特徴が特定の図面に限定されるものではなく、各図面で開示する特徴が互いに組み合わせられて新しい実施例として構成されてもよい。各図面における参照番号(reference numerals)は構造的構成要素(structural elements)を意味する。
図1】物理チャネル及びそれらを用いた信号送信方法を説明するための図である。
図2】無線フレームの構造の一例を示す図である。
図3】下りリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を例示する図である。
図4】上りリンクサブフレームの構造の一例を示す図である。
図5】下りリンクサブフレームの構造の一例を示す図である。
図6】本発明に適用可能なセルフサブフレームの構造(Self−Contained subframe structure)を示す図である。
図7】TXRUとアンテナ要素(element)の代表的な連結方式を示す図である。
図8】TXRUとアンテナ要素(element)の代表的な連結方式を示す図である。
図9】連続する時間区間(time interval)の間にTTI(Transmission Time Interval)が異ならせて設定されたUEの信号送信方法を示す図である。
図10】様々なTTIサイズを有するUEが共存する場合、下りリンク制御信号及びデータ信号を送受信する方法を示す図である。
図11】本発明に適用可能なSCH(Shared Channel)のリソースマッピング方法を示す図である。
図12】本発明に適用可能なSCH(Shared Channel)のリソースマッピング方法を示す図である。
図13】連続する時間区間の間にTTIが異ならせて設定されたUEの信号送信方法を示す図である。
図14】本発明の一例によって、UEがLong PUCCH及びPUSCHを送信する動作を示す図である。
図15】1つのDCIを通じて複数のTTIをスケジュールする場合を示す図である。
図16】1つのDCIを通じて複数のスロット(又は、TTI或いはサブフレーム)をスケジュールする動作を示す図である。
図17】単一のTTI内のTDM(Time Division Multiplexing)が適用されたDLデータ送信方法を示す図である。
図18】提案する実施例が具現可能な端末及び基地局の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の実施例は本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は別の構成要素や特徴と結合しない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴を結合させて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例において説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。
【0029】
図面に関する説明において、本発明の要旨を曖昧にさせ得る手順又は段階などは記述を省略し、当業者のレベルで理解可能な程度の手順又は段階も記述を省略する。
【0030】
明細書全体を通じて、ある部分がある構成要素を「含む(comprising又はincluding)」とされているとき、これは、別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書でいう「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの結合によって具現することができる。また、「ある(a又はan)」、「1つ(one)」、「その(the)」及び類似の関連語は、本発明を記述する文脈において(特に、以下の請求項の文脈において)本明細書に別に指示されたり文脈によって明らかに反駁されない限り、単数及び複数の両方を含む意味で使うことができる。
【0031】
本明細書において本発明の実施例は基地局と移動局との間のデータ送受信関係を中心に説明される。ここで、基地局は、移動局と通信を直接行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書において基地局によって行われるとされている特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)によって行われてもよい。
【0032】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network node)からなるネットワークにおいて、移動局との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードで行うことができる。このとき、「基地局」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、gNode B(gNB)、発展した基地局(ABS:Advanced Base Station)又はアクセスポイント(access point)などの用語に言い換えることができる。
【0033】
また、本発明の実施例において、端末(Terminal)は、ユーザ機器(UE:User Equipment)、移動局(MS:Mobile Station)、加入者端末(SS:Subscriber Station)、移動加入者端末(MSS:Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、又は発展した移動端末(AMS:Advanced Mobile Station)などの用語に言い換えることができる。
【0034】
また、送信端はデータサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードを意味し、受信端はデータサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードを意味する。したがって、上りリンクでは移動局を送信端にし、基地局を受信端にすることができる。同様に、下りリンクでは移動局を受信端にし、基地局を送信端にすることができる。
【0035】
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802.xxシステム、3GPP(3rd Generation Partnership Project)システム、3GPP LTEシステム及び3GPP2システムのうち少なくとも1つに開示されている標準文書によってサポートすることができ、特に、本発明の実施例は、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP TS 36.213、3GPP TS 36.321及び 3GPP TS 36.331の文書によってサポートすることができる。すなわち、本発明の実施例のうち、説明していない自明な段階又は部分は、上記文書を参照して説明することができる。また、本文書に開示している用語はいずれも、上記標準文書によって説明することができる。
【0036】
以下、本発明に係る好適な実施形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明が実施され得る唯一の実施形態を表すことを意図するものではない。
【0037】
また、本発明の実施例で使われる特定用語は本発明の理解易さのために提供されるものであり、このような特定用語の使用は本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更されてもよい。
【0038】
例えば、送信機会区間(TxOP:Transmission Opportunity Period)という用語は、送信区間、送信バースト(Tx burst)又はRRP(Reserved Resource Period)という用語と同じ意味で使うことができる。また、LBT(Listen Before Talk)過程は、チャネル状態が遊休であるか否かを判断するためのキャリアセンシング過程、CCA(Clear Channel Accessment)、チャネル接続過程(CAP:Channel Access Procedure)と同じ目的で行うことができる。
【0039】
以下では、本発明の実施例を利用可能な無線接続システムの一例として3GPP LTE/LTE−Aシステムについて説明する。
【0040】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに適用することができる。
【0041】
CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。
【0042】
UTRAはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP LTE(Long Term Evolution)はE−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)システムは3GPP LTEシステムを改良したシステムである。本発明の技術的特徴に関する説明を明確にするために、本発明の実施例は3GPP LTE/LTE−Aシステムを中心に述べられるが、IEEE 802.16e/mシステムなどに適用されてもよい。
【0043】
1.3GPP LTE/LTE A システム
【0044】
無線接続システムにおいて端末は下りリンク(DL:Downlink)で基地局から情報を受信し、上りリンク(UL:Uplink)で基地局に情報を送信する。基地局と端末とが送受信する情報は一般データ情報及び種々の制御情報を含み、基地局と端末とが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0045】
図1は、本発明の実施例で使用可能な物理チャネル及びそれらを用いた信号送信方法を説明するための図である。
【0046】
電源が消えた状態で電源がついたり、新しくセルに進入したりした端末は、S11段階で、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は基地局からプライマリ同期チャネル(P−SCH:Primary Synchronization Channel)及びセカンダリ同期チャネル(S−SCH:Secondary Synchronization Channel)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得する。
【0047】
その後、端末は基地局から物理放送チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)信号を受信してセル内放送情報を取得することができる。
【0048】
一方、端末は初期セル探索段階で下りリンク参照信号(DL RS:Downlink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0049】
初期セル探索を終えた端末は、S12段階で、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)、及び物理下りリンク制御チャネル情報に対応する物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Control Channel)を受信して、より具体的なシステム情報を取得することができる。
【0050】
その後、端末は基地局への接続を完了するために、段階S13〜段階S16のようなランダムアクセス過程(Random Access Procedure)を行うことができる。そのために、端末は物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)でプリアンブル(preamble)を送信し(S13)、物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネルでプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S14)。競合ベースのランダムアクセスでは、端末は、更なる物理ランダムアクセスチャネル信号の送信(S15)、及び物理下りリンク制御チャネル信号及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル信号の受信(S16)のような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0051】
上述したような手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、物理下りリンク制御チャネル信号及び/又は物理下りリンク共有チャネル信号の受信(S17)、及び物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)信号及び/又は物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)信号の送信(S18)を行うことができる。
【0052】
端末が基地局に送信する制御情報を総称して上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)という。UCIは、HARQ−ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative−ACK)、SR(Scheduling Request)、CQI(Channel Quality Indication)、PMI(Precoding Matrix Indication)、RI(Rank Indication)情報などを含む。
【0053】
LTEシステムにおいてUCIは一般的にPUCCHで周期的に送信されるが、制御情報とトラフィックデータが同時に送信されるべき場合にはPUSCHで送信されてもよい。また、ネットワークの要求/指示によってPUSCHでUCIを非周期的に送信することもできる。
【0054】
図2は、本発明の実施例で用いられる無線フレームの構造を示す図である。
【0055】
図2(a)にはタイプ1フレーム構造(frame structure type1)を示す。タイプ1フレーム構造は、全二重(full duplex)FDD(Frequency Division Duplex)システムにも半二重(half duplex)FDDシステムにも適用可能である。
【0056】
1無線フレーム(radio frame)はT=307200*T=10msの長さを有するものであり、Tslot=15360*T=0.5msの均等な長さを有し、0〜19のインデックスが与えられた20個のスロットで構成される。1サブフレームは2個の連続したスロットで定義され、i番目のサブフレームは、2iと2i+1に該当するスロットで構成される。すなわち、無線フレーム(radio frame)は10個のサブフレーム(subframe)で構成される。1サブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。ここで、Tはサンプリング時間を表し、T=1/(15kHz×2048)=3.2552×10−8(約33ns)と表示される。スロットは時間領域において複数のOFDMシンボル又はSC−FDMAシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block)を含む。
【0057】
1スロットは時間領域において複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含む。3GPP LTEは下りリンクにおいてOFDMAを用いるので、OFDMシンボルは1シンボル区間(symbol period)を表現するためのものである。OFDMシンボルは1つのSC−FDMAシンボル又はシンボル区間ということができる。リソースブロック(resource block)はリソース割り当て単位であり、1つのスロットで複数の連続した副搬送波(subcarrier)を含む。
【0058】
全二重FDDシステムでは各10ms区間において10個のサブフレームを下りリンク送信と上りリンク送信のために同時に利用することができる。このとき、上りリンクと下りリンク送信は周波数領域において分離される。これに対し、半二重FDDシステムでは端末が送信と受信を同時に行うことができない。
【0059】
上述した無線フレームの構造は1つの例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0060】
図2(b)にはタイプ2フレーム構造(frame structure type2)を示す。タイプ2フレーム構造はTDDシステムに適用される。1無線フレーム(radio frame)はT=307200*T=10msの長さを有し、153600*T=5msの長さを有する2個のハーフフレーム(half−frame)で構成される。各ハーフフレームは30720*T=1msの長さを有する5個のサブフレームで構成される。i番目のサブフレームは2iと2i+1に該当する各Tslot=15360*T=0.5msの長さを有する2個のスロットで構成される。ここで、Tはサンプリング時間を表し、T=1/(15kHz×2048)=3.2552×10−8(約33ns)と表示される。
【0061】
タイプ2フレームにはDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(GP:Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3つのフィールドで構成される特別サブフレームを含む。ここで、DwPTSは、端末における初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局におけるチャネル推定と端末との上り送信同期化に用いられる。保護区間は、上りリンクと下りリンクとの間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクに生じる干渉を除去するための区間である。
【0062】
次の表1は、特別フレームの構成(DwPTS/GP/UpPTSの長さ)を表す。
【0063】
【表1】
【0064】
図3は、本発明の実施例で利用可能な下りリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を例示する図である。
【0065】
図3を参照すると、1つの下りリンクスロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1つの下りリンクスロットは7個のOFDMシンボルを含み、1つのリソースブロックは周波数領域において12個の副搬送波を含むとしているが、これに限定されるものではない。
【0066】
リソースグリッド上で各要素(element)をリソース要素(resource element)といい、1つのリソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NDLは、下りリンク送信帯域幅(bandwidth)に従属する。上りリンクスロット構造は、下りリンクスロットの構造と同様であってもよい。
【0067】
図4は、本発明の実施例で利用可能な上りリンクサブフレームの構造を示す。
【0068】
図4を参照すると、上りリンクサブフレームは、周波数領域において制御領域とデータ領域とに分けることができる。制御領域には、上りリンク制御情報を搬送するPUCCHが割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを搬送するPUSCHが割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために1つの端末はPUCCHとPUSCHを同時に送信しない。1つの端末に対するPUCCHにはサブフレーム内にRB対が割り当てられる。RB対に属するRBは2つのスロットのそれぞれにおいて異なる副搬送波を占める。このようなPUCCHに割り当てられたRB対は、スロット境界(slot boundary)で周波数跳躍(frequency hopping)する、という。
【0069】
図5は、本発明の実施例で利用可能な下りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0070】
図5を参照すると、サブフレームにおける第1番目のスロットにおいてOFDMシンボルインデックス0から最大で3つまでのOFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)であり、残りのOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるデータ領域(data region)である。3GPP LTEで用いられる下りリンク制御チャネルの例に、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)などがある。
【0071】
PCFICHはサブフレームの第1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレームにおいて制御チャネルの送信のために用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を搬送する。PHICHは、上りリンクに対する応答チャネルであり、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(Negative−Acknowledgement)信号を搬送する。PDCCHで送信される制御情報を下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)という。下りリンク制御情報は、上りリンクリソース割り当て情報、下りリンクリソース割り当て情報、又は任意の端末グループに対する上りリンク送信(Tx)電力制御命令を含む。
【0072】
2.新たな無線接続技術(New Radio Access Technology)システム
【0073】
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求するにつれて、従来の無線接続技術(radio access technology,RAT)に比べて向上した端末広帯域(mobile broadband)通信の必要性が高まっている。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が考慮されている。のみならず、信頼性(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システムデザインも論議されている。
【0074】
このように、向上した端末広帯域通信(enhanced mobile broadband communication)、大規模MTC、URLLC(Ultra−Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した新たな無線接続技術の導入が論議されつつあり、本発明では、便宜のために、当該技術をNew RAT又はNR(New Radio)と称する。
【0075】
2.1.セルフサブフレーム構造(Self−contained subframe structure)
【0076】
図6は、本発明に適用可能なセルフサブフレーム構造(Self−contained subframe structure)を示す図である。
【0077】
本発明が適用可能なNRシステムでは、TDDシステムにおいてデータ送信遅延を最小化するために、図6のようなセルフサブフレーム構造を説明する。
【0078】
図6において、斜線領域(例えば、symbol index=0)は、下りリンク 制御(downlink control)領域を示し、黒塗り領域(例えば、symbol index=13)は、上りリンク制御(uplink control)領域を示す。その他の領域(例えば、symbol index=1〜12)は、下りリンクデータ送信のために用いられてもよく、上りリンクデータ送信のために用いられてもよい。
【0079】
このような構造の特徴は、1つのサブフレームにおいてDL送信とUL送信を順次に行うことができ、1つのサブフレームにおいてDLデータを送受信して、これに対するUL ACK/NACKも送受信することができる。結果として、かかる構造は、データ送信エラー発生時にデータの再送信までかかる時間を減らし、これによって最終データ伝達の遅延を最小化することができる。
【0080】
このように、セルフサブフレーム(self−contained subframe)構造において、基地局とUEが送信モードから受信モードに切り替えられ、又は受信モードから送信モードに切り替えられるためには、所定時間長さのタイムギャップ(time gap)が必要である。そのために、セルフサブフレーム構造において、DLからULに切り替えられる時点の一部のOFDMシンボルは、ガード区間(guard period,GP)として設定されてもよい。
【0081】
上述では、セルフサブフレーム(self−contained subframe)構造がDL制御領域及びUL制御領域を両方含む場合を説明したが、制御領域はセルフサブフレーム構造に選択的に含まれてもよい。換言すれば、本発明によるセルフサブフレーム構造は、図13のように、DL制御領域及びUL制御領域を両方含む場合に限られず、DL制御領域又はUL制御領域のみを含む場合であってもよい。
【0082】
また、説明の便宜のために、上述したようなフレーム構造をサブフレームと総称したが、当該構成は、フレーム又はスロットなどと称されてもよい。一例として、NRシステムでは、複数のシンボルからなる1つの単位をスロットと称してもよく、以下の説明では、サブフレーム又はフレームは、上述したスロットに振り替えてもよい。
【0083】
2.2.OFDM数秘術(numerology)
【0084】
NRシステムは、OFDM送信方式又はこれと類似した送信方式を用いる。代表的に、NRシステムは、表2のようなOFDM数秘術を有する。
【0085】
【表2】
【0086】
また、NRシステムは、OFDM送信方式又はこれと類似した送信方式を用いて、表3のような多数のOFDM数秘術から選ばれたOFDM数秘術を用いることができる。具体的には、表3に示すように、NRシステムは、LTEシステムで用いられる15kHz副搬送波スペーシング(subcarrier−spacing)をベースとして、上述の15kHz副搬送波スペーシングの倍数の関係にある30、60、120kHzの副搬送波スペーシングを有するOFDM数秘術を用いることができる。
【0087】
このとき、表3に示す循環前置(Cyclic prefix)、システム帯域幅(System BW)、利用可能な副搬送波(available subcarriers)の数は、本発明によるNRシステムに適用可能な一例に過ぎず、具現方式によって上述した値は変更されてもよい。代表的に、60kHzの副搬送波スペーシングの場合、システム帯域幅は100MHzと設定されてもよく、この場合、利用可能な副搬送波の数は1500超え1666未満の値であってもよい。また、表4に示すサブフレームの長さ(Subframe length)及びサブフレーム当たりOFDMシンボルの数も本発明によるNRシステムに適用可能な一例に過ぎず、具現方式によって上述した値は変更されてもよい。
【0088】
【表3】
【0089】
2.3.アナログビーム形成(Analog Beamforming)
【0090】
ミリ波(Millimeter Wave、mmW)では波長が短いので、同一面積に多数のアンテナ要素(element)の設置が可能である。即ち、30GHz帯域において波長は1cmであるので、5*5cmのパネルに0.5lambda(波長)間隔で2次元(2−dimension)配列する場合、総100個のアンテナ要素を設けることができる。これにより、ミリ波(mmW)では多数のアンテナ要素を使用してビーム形成(beamforming、BF)利得を上げてカバレッジを増加させるか、或いはスループット(throughput)を向上させることができる。
【0091】
この時、アンテナ要素毎に送信パワー及び位相の調節ができるように、各々のアンテナ要素はTXRU(transceiver)を含む。これにより、各々のアンテナ要素は周波数リソース毎に独立的なビーム形成を行うことができる。
【0092】
しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。従って、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられている。かかるアナログビーム形成方式では全帯域において1つのビーム方向のみを形成できるので、周波数選択的なビーム形成が難しいというデメリットがある。
【0093】
これを解決するために、デジタルビーム形成及びアナログビーム形成の中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドビーム形成(hybrid BF)が考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0094】
図7及び図8は、TXRUとアンテナ要素(element)の代表的な連結方式を示す図である。ここで、TXRU仮想化(virtualization)モデルは、TXRUの出力信号とアンテナ要素の出力信号との関係を示す。
【0095】
図7はTXRUがサブアレイ(sub−array)に連結された方式を示している。図7の場合、アンテナ要素は1つのTXRUのみに連結される。
【0096】
反面、図8はTXRUが全てのアンテナ要素に連結された方式を示している。図8の場合、アンテナ要素は全てのTXRUに連結される。この時、アンテナ要素が全てのTXRUに連結されるためには、図15に示したように、別の加算器が必要である。
【0097】
図7及び図8において、Wはアナログ位相シフター(analog phase shifter)により乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wはアナログビーム形成の方向を決定する主要パラメータである。ここで、CSI−RSアンテナポートと複数のTXRUとのマッピングは1:1又は1:多(1−to−many)である。
【0098】
図7の構成によれば、ビーム形成のフォーカシングが難しいというデメリットがあるが、全てのアンテナ構成を低価で構成できるというメリットがある。
【0099】
図8の構成によれば、ビーム形成のフォーカシングが容易であるというメリットがある。但し、全てのアンテナ要素にTXRUが連結されるので、全体費用が増加するというデメリットがある。
【0100】
2.4.CSIフィードバック
【0101】
3GPP LTE又はLTE−Aシステムでは、ユーザ機器(UE)がチャンネル状態情報(CSI)を基地局(BS又はeNB)に報告するように定義される。ここで、チャンネル状態情報(CSI)は、UEとアンテナポートとの間に形成される無線チャンネル(又は、リンク)の品質を示す情報を総称する。
【0102】
例えば、前記チャンネル状態情報(CSI)は、ランク指示子(rank indicator,RI)、プレコーディング行列指示子(precoding matrix indicator,PMI)、チャンネル品質指示子(channel quality indicator,CQI)などを含む。
【0103】
ここで、RIは当該チャンネルのランク(rank)情報を示し、これはUEが同一の時間−周波数リソースを介して受信するストリーム数を意味する。この値は、チャンネルの長期フェーディング(Long Term Fading)によって従属されて決定される。次いで、通常、RIはPMI、CQIより長い周期でUEによってBSにフィードバックされる。
【0104】
PMIはチャンネル空間特性を反映した値であって、SINRなどのメートル(metric)を基準としてUEが選考するプレコーディングインデックスを示す。
【0105】
CQIはチャンネルの強度を示す値であって、通常、BSがPMIを用いるときに得られる受信SINRを意味する。
【0106】
3GPP LTE又はLTE−Aシステムにおいて、基地局は、複数のCSIプロセスをUEに設定して、各プロセスに対するCSIをUEから報告される。ここで、CSIプロセスは、基地局からの信号品質の特定のためのCSI−RSと干渉測定のためのCSI干渉測定(CSI−interference measurement,CSI−IM)リソースで構成する。
【0107】
3.実施例
【0108】
以下、本発明では、上述した事項に基づいて、様々なイッシュ別にDL/UL信号を送受信する方法及びそれを支援する方法について説明する。
【0109】
3.1.遅延重要度(Latency issue)の異なる複数のデータを送信する方法
【0110】
ここでは、UEが遅延(latency)イッシュの異なるデータ(例えば、PUSCH)を送信する方法について説明する。
【0111】
UEがUL動作を行うとき、遅延(latency)が重要なデータ(例えば、URLLC(Ultra−Reliable and Low−Latency)データ)が、相対的に遅延が重要ではないデータ(例えば、eMBB(enhanced Mobile Broadband)データ)と同一のセルの同一の周波数リソースで多重化されて送信される場合、この2つのデータの送信リソースが衝突する可能性がある。
【0112】
このとき、遅延の重要度が低いデータ(以下、PUSCH1)は、遅延がより重要なデータ(以下、PUSCH2)が送信される前に既に送信されていることがある。この場合、PUSCH1を送信しているUEは、PUSCH2のスケジューリングには関係なく、持続にPUSCH1を送信して、このPUSCH1は相対的に遅延の重要度の低いPUSCH2の送信に大きい干渉(interference)として作用する。よって、PUSCH2を成功裏に送信するために、PUSCH2がPUSCH1に及ぼす影響を減らす方案が求められる。ここで、本発明では、PUSCH2を成功裏に送信するために、以下のようなデータ送信方法を提案する。
【0113】
3.1.1.第1の方案(PUSCH送信の中止)
【0114】
PUSCH2を成功裏にな送信するために、PUSCH1とPUSCH2との送信リソースが重なる場合、UEは以下のような方法によってPUSCH1の送信を中止することができる。
【0115】
(1)UEにPUSCH送信を中止するか否かを指示する新たな下りリンクチャンネルが導入される。以下では、説明の便宜のために、上述した新たな下りリンクチャンネルをPUSCH_Dropチャンネルと称する。
【0116】
具体的に、PUSCH_Dropチャンネルは、サブフレーム、TTI、又はデータが送信されるOFDMシンボル領域内に1つ又は複数存在してもよく、それぞれ異なる時間領域(例えば、OFDMシンボル)に位置してもよい。
【0117】
UEは、上述のようなPUSCH_Dropチャンネルを受信するとき、少なくとも1つのPUSCH_DropチャンネルでPUSCHの送信中止を指示する場合、直ちにPUSCHの送信を中止することができる。このとき、UEは当該PUSCHが送信されているサブフレーム、TTI、又はOFDMシンボル領域内でPUSCHの送信を中止した後に送信されるPUSCH_Dropチャンネルを受信する必要がない。
【0118】
このとき、PUSCH_Dropチャンネルを介して送信されるPUSCHの送信中止は、以下のいずれか1つの方法によって送信されることができる。
【0119】
1)1ビットサイズのデータが当該チャンネルで送信される
【0120】
2)1ビットサイズの情報の値によって当該チャンネルを構成するシーケンスが異なる
【0121】
(2)基地局は特定の下りリンク参照信号(Reference Signal、以下「RS」)のシーケンス又はスクランブリングシーケンスを異ならせることで、PUSCH送信を中止するか否かをUEに指示することができる。
【0122】
例えば、スクランブリングシーケンスAとBが存在するとき、RSにスクランブリングシーケンスAが適用されると、PUSCH送信がドロップ(drop)されないことを意味して、RSにスクランブリングシーケンスBが適用されると、PUSCH送信がドロップ(drop)されることを意味する。
【0123】
このようなRSは、サブフレーム、TTI、又はデータが送信されるOFDMシンボル領域内に1つ又は複数存在してもよい。特に、互いに異なる時間領域(例えば、OFDMシンボル)に位置するRS間には独立したスクランブリングシーケンスが適用される。このとき、UEは、異なる各時間領域(例えば、OFDMシンボル)でRSを受信する途中で、少なくとも1つの時間領域(例えば、OFDMシンボル)で送信されるRSに適用されたスクランブリングシーケンスがPUSCH送信のドロップ(drop)を意味する場合、直ちにPUSCHの送信を中止することができる。
【0124】
第1の方案において、上述したeNodeB指示(indication)又は設定(configuration)(例えば、PUSCHの送信中止)は、データが送信されるセル/搬送波を介して送信されてもよい。また、CA/DC(Dual Connectivity)環境を考慮して、eNodeB指示/設定は、PCell又はeNodeBによって定められたセル/搬送波を介して送信されてもよい。このとき、具体的に、このセルはUEがデータを送信するサブフレーム/時間区間(time duration)の間に下りリンクを送信する特定のセル/搬送波に制限されてもよい。また、eNodeB指示/設定は、データを受信するサブフレームにおいて下りリンクを送信する特定のセル/副搬送波のうち任意のセル /搬送波によって設定されてもよい。
【0125】
3.1.2.第2の方案(PUSCHのパンクチャリング(puncturing)実行及びOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループの位置指示)
【0126】
PUSCH2を成功裏に送信するために、PUSCH1とPUSCH2との送信リソースが重なる(overlap)場合、UEは、重なるOFDMシンボルリソースでPUSCH1の送信をパンクチャリングしてもよい。そのために、基地局(例えば、eNB)は、各OFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ毎に、当該OFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ(及び/又は次のOFDMシンボル(又は、次のOFDMシンボルグループ))においてデータをパンクチャリングするか否かをUEに指示することができる。
【0127】
(1)新たな下りリンクチャンネルが導入されて、基地局は当該チャンネルを介してUEにPUSCHの送信を中止するか否かを指示することができる。
【0128】
具体的に、このチャンネルは、各OFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ毎に複数存在してもよい。また、基地局は、各チャンネルを介して当該チャンネルが送信されるOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ(及び/又は当該チャンネルが送信されるOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループの次のOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ)におけるPUSCHパンクチャリングの可否をUEに指示することができる。具体的に、この指示は以下のような方式によって送信される。
【0129】
1)1ビットサイズのデータが当該チャンネルで送信される。
【0130】
2)1ビットサイズの情報の値によって当該チャンネルを構成するシーケンスが異なる
【0131】
(2)基地局はRSのシーケンス又はスクランブリングシーケンスを異ならせることで、特定のOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループにおいてPUSCHを送信するか否か(PUSCHのパンクチャリングの可否)をUEに指示することができる。このとき、この特定のOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループは、当該RSが送信されるOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ(及び/又は当該RSが送信される OFDMシンボル又はOFDMシンボルグループの次のOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループ)を意味してもよい。一例として、スクランブリングシーケンスAとBが存在するとき、RSにスクランブリングシーケンスAが適用されることは、RSが送信されるOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループでPUSCHを送信することを意味して、RSにスクランブリングシーケンスBが適用されることは、RSが送信されるOFDMシンボル又はOFDMシンボルグループでPUSCHをパンクチャリングすることを意味することができる。
【0132】
第2の方案において、上述したeNodeB指示/設定(例えば、PUSCHのパンクチャリング)は、データが送信されるセル/搬送波によって送信される。また、CA/DC環境を考慮して、eNodeB指示/設定は、PCell又はeNodeBによって定められたセル/搬送波によって送信される。このとき、具体的に、このセルはUEがデータを送信するサブフレーム/時間区間(time duration)の間に下りリンクを送信する特定のセル/搬送波に制限されてもよい。また、eNodeB指示/設定は、データを受信するサブフレームで下りリンクを送信する特定のセル/搬送波のうち任意のセル/搬送波から設定されてもよい。
【0133】
3.1.3.第3の方案(遅延(Latency)が重要なPUSCHを高いパワーで送信)
【0134】
PUSCH2を成功裏に送信するために、PUSCH2の送信リソースに既に他のPUSCHが送信されている場合、UEはPUSCH2の送信電力(又は、パワー)を上げることで、PUSCH2送信の成功確率を高めることができる。
【0135】
(1)このための方法として、短いTTIで送信されるPUSCHをスケジュールする場合、UEが前のPUSCH送信パワーには関係なく大きいパワーでPUSCHが送信できるように、基地局はPUSCHをスケジュールするDCIに対してPUSCHパワーの絶対(absolute)値を設定することができる。
【0136】
また、PUSCHをスケジュールするDCIにおいて、PUSCHパワーを設定するフィールドの特定値は、PUSCH送信の最大パワー又は特定のパワー値を意味してもよい。また、PUSCHをスケジュールするDCIの他の明示的なフィールド(explicit field)を介してPUSCH送信パワーを最大値又は特定のパワー値に設定してもよい。この規則は、基地局及びUE間に予め約束されているか、又は基地局から伝達されるシグナリングによって設定されてもよい。
【0137】
(2)UEはsTTIを介して送信されるURLLC上りリンクデータに対しては、常に最大パワー又は特定のパワー値で送信することができる。
【0138】
(3)UEがPUSCH(特に、sTTIを介して送信されるURLLC上りリンクデータ)を送信する前に、センシング(sensing)によって他の信号の送信中であることを検出した場合、前記UEはsTTIを介して送信されるURLLC上りリンクデータを常に最大パワー又は特定のパワー値で送信することができる。
【0139】
第3の方案において、特定のパワー値とは、関連標準(例えば、3GPPなど)のスペック上に定義されているか、システム情報又はRRC(Radio resource Control)によってUEに設定されるパワー値である。
【0140】
3.2.互いに異なるTTIサイズを有するUEの信号送受信方法
【0141】
従来のLTEシステムにおいて、TTI(transmission time interval)は、MAC(Medium Access Control)層でMAC PDU(protocol data unit)を物理(PHY)層に伝達する最小間隔で定義されている。即ち、UEはTTI間隔でDLデータを受信したり、ULデータの送信を指示したりすることができる。ここで、UEは少なくともTTI毎にDLデータ又はULデータに対するスケジューリング情報が含まれたDL制御チャンネルに対する受信を試みる必要がある。
【0142】
LTEシステムリリース13までTTIは、1サブフレーム(以下、SF)又は1msと同一である。ただし、LTEシステムリリース14からは1msより小さい時間領域(例えば、7シンボル又は2シンボルなど)のTTI導入が論議されている。また、NRシステムにおいても、これと同様に、様々なサイズのTTIが導入される。何故ならば、UE毎にカバレッジ又はトラフィック量が異なったり、ユーズケース(use case)毎に(例えば、eMBB又はURLLCなどによって)サービス要件(service requirement)が異なったりするためである。よって、ここでは、互いに異なるTTIサイズを支援するUEの共存を支援するための方法を説明する。
【0143】
3.2.1.UL信号送受信方法
【0144】
図9は、連続する時間区間(time interval、以下「TI」)の間にTTIが異なるUEの信号送信方法を示す図である。
【0145】
図9において、1つのTIと同一長さのTTIを一般TTI(nTTI)、1つのTIよりも短い長さのTTIを短いTTI(sTTI)と定義する。このとき、1つのTIは14シンボルからなる。TI#n−k−1(例えば、k=4、kはUE又はユーズケース毎に異なってもよい)のULグラントによって、TI#n−1時点のULデータ送信がスケジュールされたnTTI UEは、当該TI#n−1において、最初のシンボルではDM−RS(Demodulation−Reference Signal)を送信して、最後のシンボルではPUCCHを送信して、残りのシンボルではPUSCHを送信することができる。
【0146】
ただし、図9に示す信号送信方法は、本発明に適用可能な1つの例示に過ぎず、1つのTIを構成する各々のチャンネル又は信号において手順は異なってもよい。一例として、1つのTIはDL制御/ガード区間(Guard period)/ULデータ/UL制御などの手順で構成されてもよい。
【0147】
同様に、TI#n−kのULグラントによって、TI#n時点のULデータ送信をスケジュールされたnTTI UEは、当該TI#nにおいてTI#n−1と同様な方法によってDM−RS/PUSCH/PUCCH領域を構成することができる。
【0148】
しかしながら、同一時点の同一周波数領域においてnTTI UEとsTTI UEがMU−MIMO(Multi User−Multiple Input Multiple Output)できる場合、nTTI UEはsTTI UEのDM−RS/PUCCH送信を考慮して、UL信号/チャンネルを送信することができる。即ち、nTTI UEはsTTI UEとの共存のために既存のTI#nのPUSCH領域のうちsTTI UEのPUCCH/DM−RS(例えば、シンボル#6及び#7)を空けてパンクチャリング又はレートマッチングを行い、残りの領域においてPUSCH送信を行ってもよい。さらに、nTTI PUSCHの受信性能を向上させるために、nTTI UEもシンボル#7上にDM−RSを追加送信するように設定されてもよい。このとき、MU−MIMOされるsTTI UEが送信するDM−RSと前記nTTI UEが送信するDM−RSとの間には(擬似(quasi−))直交性(orthogonality)が保障される必要がある。
【0149】
このように、UEがPUSCH領域のうち一部のシンボルを空けて、データパンクチャリング又はレートマッチングを行い、特定のシンボルでDM−RSを送信して、いずれのDM−RSシーケンスを送信するかを決定するために、これに対するシグナリングが必要になる。ここで、図9において、TI#nに対するスケジューリングを行うTI#n−k上ULグラントは、以下のような情報を全部又は一部含んでもよい。
【0150】
− ULデータを空けるシンボルの位置(及び当該シンボル領域内の特定周波数リソース)
【0151】
− パンクチャリング又はレートマッチングの可否
【0152】
− ULデータを空けたシンボルのうち一部のシンボルでDM−RSがさらに送信されるか否か及びDM−RSが送信される位置
【0153】
−さらに送信されるDM−RSのシーケンス関連情報(例えば、ルートインデックス(root index)、循環シフト(cyclic shift、以下「CS」)、直交カバーコード(orthogonal cover code、以下「OCC」)など)
【0154】
上述した情報のうち一部は予め定められるか、又は上位層シグナリングによって設定されてもよい。
【0155】
一例として、パンクチャリング又はレートマッチングの可否は、予め設定されてもよい。
【0156】
また、さらに送信されるDM−RSのシーケンス情報は、予め上位層シグナリングによって設定されるか、TI#n−k上ULグラントに含まれたDM−RS情報から約束された規則によって設定されてもよい。このときの約束された規則とは、ULグラントでシグナリングされたDM−RSのCS値+オフセット値(予め定められるか、又は上位層シグナリングによって設定された値)によってさらに送信されるDM−RSのCS値が設定されるか、同一のCSを用いるが、予め設定されたOCCをシンボル単位で乗してさらに送信されてもよい。
【0157】
また、TI#n−k上ULグラントでシグナリングされたDM−RSがコーム(comb)タイプで送信される場合、他のUEは他のコームインデックス(comb index)を活用してDM−RSが送信されるように規則が設定されてもよい。
【0158】
上述したように、TI#nをスケジュールするTI#n−kにおいて、nTTI UEにsTTI UEとの共存可否を通知することもできるが、一般に、sTTI UEのためのスケジューリング遅延(scheduling latency)がより短いことから、TI#n−k時点はsTTI UEとnTTI UEが共存するか否かを基地局が知らないことがある。この場合、基地局は、TI#n−x(0<=x<k)時点にsTTI UEの存否をnTTI UEにさらに通知してもよい。
【0159】
sTTI UEの存否を通知するためのULグラントは、UE−特定(specific)DCIで送信されるか、TI#n−k時点に送信されたULグラントよりもシグナリングされる情報が相対的に少ないことがあるため、少ないビット幅(bit−width)のコンパクトDCIで送信されてもよい。
【0160】
また、sTTI UEの存否を通知するためのULグラントは、UE−グループ又はセル−共通DCIで送信されてもよい。これによって、図9のように、同一周波数領域にUE間MU−MIMOされるか、同一TIにFDMされる場合、nTTI UEはsTTI UEが共存していることを認知することができ、これによってsTTI UEのPUCCH領域を考慮して、前記PUCCH領域を空けてPUSCHを送信するように設定されてもよい。
【0161】
また、上述したx値によって、PUSCH領域が設定されたULデータに対するレートマッチング又はパンクチャリングの可否が決定されてもよい。一例として、UE具現において、1TIのみに変更されたPUSCH領域に対するレートマッチングが難しい場合、前記UEは、x>1である場合に限ってレートマッチングを行い、x=1である場合には、パンクチャリングを行うように規則が設定されてもよい。
【0162】
上述した方法では、nTTI UEとsTTI UEの共存のみを例示したが、この方法は、あるTTI UEと相対的に小さいTTI UE間の共存にも拡張して適用できる。また、この方法は、数秘術(numerology)及び副搬送波間隔(subcarrier spacing)が異なり、搬送波間又はサブバンド間又は同一周波数リソース内のシンボル長さの異なるUE間の共存にも拡張して適用できる。
【0163】
また、nTTI UEのULデータ領域の中間には、sTTI UEのPUCCH/DM−RSが位置してもよい。また、nTTI UEのULデータ領域の中間には、sTTI UEのためのDL制御/DLデータ/ガード区間/DL信号/ULデータ/UL信号などがさらに位置してもよい。これによって、nTTI UEは上述した事項を考慮して、一部のシンボル領域を空けたままULデータ送信を行うように設定されてもよい。
【0164】
3.2.2.DL信号送受信方法
【0165】
上述したように、ULデータ/制御送信時に様々なTTIサイズのUEが共存することができ、上述した構成はDLデータ送信時に様々なTTIサイズのUEが共存する場合にも拡張して適用できる。以下では、様々なTTIサイズのUEがDLデータ受信のために共存する方法を説明する。
【0166】
図10は、様々なTTIサイズを有するUEが共存する場合、下りリンク制御信号及びデータ信号を送受信する方法を示す図である。図10では、TIと同一長さのTTIをnTTIと定義して、TIよりも長いTTIはlong TTI、短いTTIはsTTIと定義する。
【0167】
図10のように、2TI長さのlong TTI UEのみのためにTI#n及びTI#n+1を介してPDSCHが送信される場合、TI#n+1上にさらなるDL制御信号無しに連続してPDSCHが送信される。しかし、図10のように、TI#n+2及びTI#n+3においてsTTI UEのためのPDSCHが送信される場合には、当該2TIの間にはlong TTI UEとsTTI UEの共存を考慮する必要がある。
【0168】
このとき、TI#n+2の最後にガード区間/UL制御/ULデータ/UL信号/DL信号などが存在したり、TI#n+3開始にDL制御/ガード区間などが存在したりする場合、基地局がUEにその情報を通知する必要があり得る。さらに、基地局は、TI#n+3で送信されるDM−RSのシンボル位置も変更可能であることをUEに通知してもよい。
【0169】
このようなTTI内の特定のTIのうち一部のシンボルを空けたままPDSCHが送信されるとか、DM−RS送信シンボル位置が変更されるとかなどの情報は、当該TTIにおけるPDSCHをスケジュールするUE−特定又はUE−グループDLグラント又はセル−共通DCIなどを介して送信されてもよい。
【0170】
また、複数のDL/UL TIで1つのTTIを構成することにおいて、1つの送信ブロック(transport block、以下「TB」)を全体のTTIにマッピングして送信するか、(カバレッジ確保などのために)1つのTBを各TI毎に繰り返し送信するように設定されてもよい。
【0171】
複数のDL/UL TI(又は、スロット或いはサブフレーム)にスケジュールされたPDSCH又はPUSCHを受信又は送信することにおいて、1つのTBはスケジュールされた全体のリソース領域にわたって送信されてもよい。以下では、当該TBのTBサイズ(TBS)を決定する方法及びSCHリソースマッピング方法について説明する。
【0172】
3.2.2.1.TBS決定方法
【0173】
従来のLTEシステムにおいて、TBSはMCS(Modulation and Coding Scheme)レベル及び割り当てられたPRB(Physical Resource Block)サイズの関数に基づいて決定される。よって、本発明によって複数のスロットにわたってスケジュールされたTBのTBSを決定するには、PRBサイズは全てのスロットに割り当てられたPRBサイズの和で定義されてもよい。一例として、3つのスロットにわたって1つのTBがスケジュールされ、各スロット毎に10PRBが割り当てられる場合、当該TBのTBSはMCSレベルと30PRBの関数に基づいて決定されてもよい。
【0174】
3.2.2.2.SCHリソースマッピング方法
【0175】
従来のLTEシステムにおいて、PDSCHは周波数優先マッピング(frequency−first mapping)方法が適用され、PUSCHは時間優先マッピング(time−first mapping)方法が適用される。ただし、PUSCHはリソースマッピング以後にDFT(Discrete Fourier Transform)−プレコーディングによって同一OFDMシンボルで送信される全ての変調シンボルが線形結合されて各副搬送波で送信される。このような動作は、リソースマッピングを行うときの副搬送波を論理的副搬送波インデックス(logical subcarrier index)とみなして、時間優先マッピングを行うことと解釈することができる。
【0176】
図11及び図12は、本発明に適用可能なSCHのリソースマッピング方法を示す図である。
【0177】
図11に示すように、時間優先マッピングを用いて送信するSCHに対しては、図11(a)の例示のように、各スロット毎に時間優先マッピングが行われるか、図11(b)の例示のように、特定の副搬送波インデックスに対してスケジュールされた全体のスロットに属する全てのシンボルに優先リソースマッピングが行われ、その後、次の副搬送波インデックスに対するリソースマッピングが行われてもよい。この場合、1つのコードブロックが複数のスロットにわたって送信されることで、時間ダイバーシティ(time diversity)利得を得ることができる。
【0178】
また、図12に示すように、周波数優先マッピングを用いて送信するSCHに対しては、図12(a)の例示のように、各スロット毎に周波数優先マッピングが行われるか、図12(b)の例示のように、各スロット毎に特定のシンボルインデックスに対してスケジュールされた全てのRBに属する副搬送波に優先リソースマッピングが行われ、その後、次のシンボルインデックスに対するリソースマッピングが行われてもよい。
【0179】
3.2.3.DL信号送信時において互いに異なるTTIを有するUEの共存方法
【0180】
上述したように、DLデータ送信においても、図9(ULデータ送信の例示)と同様に、nTTI及びsTTIとの共存が考慮される。
【0181】
図13は、連続する時間区間(time interval、以下「TI」)の間にTTIが異なるUEの信号送信方法を示す図である。
【0182】
図13に示すように、TI#nにおいてnTTI UEがsTTI UEとのMU−MIMO(又は、FDM)によって共存することができる。そのために、基地局は、nTTI UEにTI#nに送信されるPDSCH領域のうち一部のシンボルを空けたまま送信されることを指示することができる。一例として、図13のように、基地局はnTTI UEにシンボル#5/#6/#7/#8/#9を空けることを通知してもよい。のみならず、基地局はnTTI UEにシンボル#9でさらにDM−RSが送信されることを指示することができる。上述したように、 TTI内の一部のシンボルを空けたままPDSCHが送信されることとか、DM−RS送信シンボル位置が追加されること(又は、変更されること)などの情報は、当該TTIにおけるPDSCHを スケジュールするUE−特定又はUE−グループDLグラント又はセル−共通DCIなどを介して送信されてもよい。
【0183】
ただし、図13のフレーム構造は一例に過ぎず、PDCCH領域、DM−RSシンボル位置、ガード区間の存否/位置/間隔、PUCCH領域の存否/位置/間隔などは変更されてもよく、その他の信号/チャンネルなどがさらに送信されてもよい。
【0184】
図9図10及び図13の例示において、特定のUEが同一のTTI内に相対的に小さいサイズのTTIを有するUEと多重化される場合、データ受信観点から小さいサイズの各々TTIにおいて干渉環境が異なるという特徴があり、特定のUEにはこれを考慮したデータ受信が必要となり得る。一例として、図13において、nTTI UEがTI#nにおけるPDSCHを受信することにおいて、シンボル#3/#4での干渉状況とシンボル#10/#11での干渉状況とは異なることがある。
【0185】
MIMOシステムにおいて、多重受信アンテナを有している受信機は、受信アルゴリズムとして、通常、MMSE(Minimum Mean Square Error)方式をよく用いる。MMSE受信方式は、干渉の性質をどのぐらい反映したかによって多数のタイプに区分される。MMSE受信機のタイプを区分するために、MIMOシステムでは、以下のような受信信号を定義する。
【0186】
【数1】
【0187】
ここで、
はチャンネル行列、
はチャンネル行列、及び
は送信データベクトルを示す。また、
は当該UEに送信される自己信号(desired signal)を、
はMU−MIMOペアリングによる互いにスケジュールされたUEのための信号を、
はk番目の他のセルからの干渉信号を、また
はガウス雑音を示す。
【0188】
MMSE受信機の受信重み行列は、受信機のタイプによって以下のように定義される。以下の式において、

、及び
を示す。また、
は、i番目の受信アンテナで測定された雑音及び総干渉電力(noise and total interference power)を示し、
はi番目の受信アンテナでサービング送信ポイント(serving transmission point)以外の他の送信ポイントからの干渉電力及び雑音電力の和を示す。
【0189】
MMSEタイプ1の受信機は数式2のように定義され、MMSEタイプ2の受信機は数式3のように定義され、MMSEタイプ3の受信機(例えば、MMSE−IRC(Interference Rejection Combining)受信機)は、数式4のように定義される。
【0190】
【数2】
【0191】
【数3】
【0192】
【数4】
【0193】
MMSEタイプ1の受信機は、最も簡単な受信機であって、雑音を含む全干渉信号の共分散行列(covariance matrix)が対角行列(diagonal matrix)であると仮定する。即ち、MMSEタイプ1の受信機は、各々の受信アンテナに受信された干渉信号の相関関係はないと仮定する。
【0194】
一方、MMSEタイプ2の受信機は、互いにスケジュールされた(co−scheduled)MU−MIMO UEのための信号を把握して、当該信号の共分散行列を考慮して、当該信号からの干渉を最小化させる。
【0195】
MMSEタイプ3の受信機は、MMSE−IRC受信機とも称されるが、隣接セルからの干渉信号まで含んで全干渉信号の共分散行列を考慮して、自己信号(desired signal)の受信方向を決定するので、最高の性能が出せる。しかしながら、干渉共分散行列の測定が不正確である場合、性能劣化する可能性があるので、共分散行列の推定の複雑さに関連するデメリットがあり得る。
【0196】
MMSE−IRCの能力を有しているUEの場合、このUEは、PDSCH受信時に最適な受信性能を得るために、MMSE−IRCを適用して受信重み行列を決定する。ただし、図13において、nTTI UEがTI#nにおけるPDSCHを受信するのに、シンボル#3/#4での干渉状況とシンボル#10/#11での干渉状況とが異なり得るため、UEは当該重み行列を決定するのに、シンボル#3/#4の重み行列とシンボル#10/#11の重み行列を別々に算出されてもよい。換言すれば、UEは、シンボル#3/#4 のPDSCH受信時の重み行列を算出した後、シンボル#10/#11のPDSCH受信時の重み行列を再算出してもよい。
【0197】
また、図13において、nTTI UEがTI#nにおけるPDSCHを受信するのに、UEはシンボル#3/#4での干渉状況とシンボル#10/#11での干渉状況とが異なることを考慮して、当該TI#n上に複数のコードブロックが送信されるとき、各コードブロックが互いに異なる sTTI領域にわたって送信されないように設定されてもよい。
【0198】
上述したsTTI領域によって干渉状況が異なることを考慮したMMSE−IRC受信機の重み行列算出方法及びコードブロックの構成方法は、DLデータのみならずULデータにも同様に適用できる。
【0199】
上述した本発明によって、互いに異なるTTIが適用された端末が同一のリソースを介して上りリンク信号を送信する場合、互いに異なるTTIが適用された端末の共存のために端末と基地局との信号送受信方法は、以下のようである。
【0200】
以下では、第1の時間長さのTTIが適用された端末は第1の端末として、第2の時間長さのTTIが適用された端末は第2の端末とする。このとき、第1の時間長さは第2の時間長さよりも短くてもよい。
【0201】
第1の端末は第1の時間区間の間に基地局から第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを受信する。
【0202】
次いで、第1の端末は基地局から第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を受信する。
【0203】
次いで、第1の端末は第2の時間区間の間に第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を送信する。特に、第1の端末は第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち受信された情報が指示する1つ以上のシンボルの各々に対してパンクチャリング(puncturing)又はレートマッチング(rate−matching)の実行又は第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造の代わりにDM−RS送信を行う。
【0204】
このとき、第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報は、第1の時間区間の間に送信される。
【0205】
また、第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報は、第1の時間区間と第2の時間区間との間に位置する第3の時間区間の間に送信される。このとき、第1の端末が第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち受信された情報が指示するシンボルのうち1つ以上のシンボルに対してパンクチャリング又はレートマッチングを行う場合、第1の端末のパンクチャリング又はレートマッチングを行うか否かは、第2の時間区間と第3の時間区間との時間差に基づいて決定される。
【0206】
ここで、第1の時間長さは1つの時間区間の長さと同一に設定されてもよく、特に、1つの時間区間の長さは、システム上の1つのスロット区間の長さと同一に設定されてもよい。
【0207】
上述した第1の端末の動作において、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造は、前記1つの時間区間のうち第1番目のシンボルから送信されるDM−RSと、前記1つの時間区間のうち第2番目乃至第13番目のシンボルから送信されるPUSCHと、前記1つの時間区間のうち第14番目のシンボルから送信されるPUCCHを含む構造として設定されてもよい。
【0208】
また、別の一例として、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造は、1つの時間区間内の時間方向によって、1つ以上のシンボルから送信される物理下りリンク制御チャンネル(PDCCH);1つ以上のシンボルに形成されるギャップ(gap)と、1つ以上のシンボルから送信されるPUSCHと、1つ以上のシンボルから送信されるPUCCHと、を含む構造と設定されてもよい。このとき、具体例として、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造は、全14個のシンボルを含む1つのフレーム又はスロット内の第1番目及び第2番目のシンボルから送信されるPDCCH、第3番目のシンボルに形成されるギャップ(gap)、第4番目及び第5番目のシンボルから送信されるDM−RS、第6番目乃至第13番目のシンボルから送信されるPUSCH、第14番目のシンボルから送信されるPUCCH又はサウンディング参照信号(sounding reference signal,SRS)を含む構造と設定されてもよい。
【0209】
また、第2の時間区間 のうち一部のシンボルに関する情報は、上りリンク信号を空ける(empty)シンボルの位置と、前記上りリンク信号を空ける動作として、パンクチャリング又はレートマッチングを行うか否かと、DM−RSを送信するシンボルの位置と、さらに送信されるDM−RSのシーケンス情報のうち1つ以上を含んでもよい。
【0210】
このとき、第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報の一部は、上位層シグナリングで送信されてもよい。
【0211】
上述した第1の端末の動作に対応する基地局は、第1の時間長さのTTIが適用された第1の端末と第2の時間長さのTTIが適用された第2の端末とが共存する時間区間の間に第1の端末から上りリンク信号を以下のように受信する。
【0212】
まず、基地局は第1の時間区間の間に第1の端末に第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを送信する。
【0213】
次いで、基地局は第2の時間区間の間に第1の端末と第2の端末が共存する場合、第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を第1の端末に送信する。
【0214】
次いで、基地局は第2の時間区間の間に第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を第1の端末から受信して、第2の時間区間のうち1つ以上のシンボルの各々に対しては第1の端末からパンクチャリング又はレートマッチングが行われた上りリンク信号又はDM−RSを受信する。
【0215】
その他に、基地局の技術構成として、上述した端末の技術構成が同様に適用できる。
【0216】
3.3.複数のTTIを介する信号送受信方法
【0217】
ここでは、複数のTTI(又は、スロット或いはサブフレーム)にわたってUL/DL信号が送信される方法を説明する。
【0218】
3.3.1.信号送受信方法
【0219】
上述のような方法は、UL制御情報の送信が複数のTTI(又は、スロット或いはサブフレーム)にわたって送信される場合にも適用できる。これによって、上りリンク制御情報(例えば、UCI、HARQ−ACK/CSI/SR(scheduling request)など)は、複数のTTIの全体又は複数のTTIの大部分の時間領域を介して送信されることができる。このような信号送受信方法は、セル外郭に位置するUE(例えば、Cell edge UE)のカバレッジの問題が解決できるというメリットがある。
【0220】
以下、説明の便宜のために、1つのTTIにおける所定数以上のシンボルよりも多いシンボル(例えば、4シンボル以上)を介して送信されるUL制御をLong PUCCHと定義する。一例として、Long PUCCHは機械タイプの通信(machine type communication、以下「MTC」)UEのようにUE RF(Radio Frequency)性能が良くないか、非常に広いカバレッジを保障するための目的として活用できる。また、より広いカバレッジを支援するために、Long PUCCHは複数のTTIを介して送信されてもよい。
【0221】
図14は、本発明の一例によって、UEがLong PUCCH及びPUSCHを送信する動作を示す図である。図14では、1つのTTIを1つのスロット(slot)で示し、横軸は時間を、縦軸は周波数領域を意味する。以下では、図14を参照して、本発明で説明する信号送受信方法について詳細に説明する。
【0222】
Long PUCCHの送信領域は、DCI(例えば、DL割り当て(assignment))又は上位層シグナリングによって設定されてもよい。UEはLong PUCCH領域のうちDL制御/DLデータ/ガード区間/DL信号/ULデータ/UL信号のうち1つ以上を考慮して、一部のシンボルを空けてパンクチャリングされたLong PUCCH又は予め設定された規則によってTTIより短い長さで設定されたLong PUCCHを送信することができる。このとき、Long PUCCHに対応するDCI又は上位層シグナリングは、以下の情報の一部又は全部を含む。
【0223】
− Long PUCCHが複数のTTIを介して送信されるとき、各TTI毎に(又は、TTI共通として)空けるべきシンボルの位置
【0224】
− Long PUCCHが複数のTTIを介して送信されるとき、各TTI毎に(又は、TTI共通として)空けるべきシンボル領域における特定の周波数リソース
【0225】
また、1つのLong PUCCH送信に使用/割り当てられる複数のTTIは、時間軸に連続したTTIからなるか、又は不連続した(具体例として、特定の周期を有する周期的な)TTIからなってもよい。この場合、各TTIにおいて実際にLong PUCCH送信に用いられる時間(例えば、シンボル)区間は、当該TTI区間における特定の一部(例えば、最初)シンボルを除くその他の(時間軸に)連続したシンボルに割り当てられてもよい。
【0226】
このとき、(PUCCH送信から除外される)当該特定の一部シンボルは、DL制御送信及び/又はガード区間用として予約(reserve)されたシンボル(一例として、各TTI毎に又はTTI共通として設定されたDL制御送信シンボル期間(symbol duration)の最大値)で指定されてもよい。これによって、UEはLong PUCCH送信に割り当てられたTTIを介してはDLデータ送信に対するスケジューリングはないと(即ち、ULデータ送信に対するスケジューリングのみあり得ると)仮定/みなされた状態で動作することができる。一例として、UEはLong PUCCHが割り当てられたTTIの間にDLデータ送信をスケジュールするDLグラントDCIが検出された場合、当該DCIを無視してもよい。
【0227】
また、上述のような単一TTI内の(PUCCH送信)シンボル割り当ては、1つのLong PUCCH送信に使用/割り当てられる複数のTTIに同様に適用できる。この場合、1つのTTIにおいて実際にPUCCH送信に割り当てられるシンボル数は、全てのTTIに対して得同一又は異なるように割り当てられることができる。
【0228】
また、各TTI毎に又はTTI共通としてUL領域が設定されてもよく、当該UL領域のうち一部又は全部のシンボルに対してPUCCH送信が設定されてもよい。一例として、図14のように、slot#n+1及びslot#n+2の全2個のTTI又はスロットにわたってLong PUCCH送信が設定される場合、各スロットにおいて前部の4個のシンボルはDL制御(及び/又はガード区間)用として予め設定されてもよい。また、1つのスロットにおける最後から12個のシンボルは予めUL領域として設定され、スロット共通として12個のシンボルのうち最後から10個のシンボルがLong PUCCH領域として設定されてもよい(図14のSlot#n+1におけるPUCCHを参照)。
【0229】
さらに、上述のようなLong PUCCHに対する周波数ホッピングの適用時点(及び/又は周期)及び/又はホッピング周波数の間隔などに関する情報は、DCI又は上位層シグナリングなどを介して設定/指示されてもよい。このとき、周波数ホッピングは、単一TTI(又は、スロット)内のホッピングを意味してもよく、図14のようにインター−TTI(又は、インター−スロット)ホッピングを意味してもよく、スロットの倍数間隔のホッピング(例えば、2スロットおきにホッピングを実行 )を意味してもよい。
【0230】
また、Long PUCCH送信リソースに周波数ホッピングを適用するとき、単一スロットにおけるホッピングは許容されなくてもよい。換言すれば、Long PUCCH送信リソースは単一スロットにおいてホッピングなくスロット間(inter−slot)ホッピングのみが設定される。また、上述のようなホッピング動作は、multi−TTI PUSCH又はmulti−slot PUSCH(例えば、複数のTTIにわたって送信されるPUSCH)に対しても適用できる。
【0231】
また、FDD(Frequency Division Duplex)搬送波に対しては、具体的に、スロットの全てのシンボルを介してLong PUCCH送信が行われてもよい。一例として、連続した3個のスロットにわたってLong PUCCHが設定される場合、UEは連続した3個のスロット内の全てのシンボルを介してLong PUCCHを送信することができる。
【0232】
ただし、特定スロット上のSRS送信及び/又は短い区間(short duration)PUCCH(例えば、1シンボルPUCCH)などを考慮して、本発明によるFDD搬送波に対してもUEは一部のシンボルを空けたままLong PUCCHを送信することができる。
【0233】
この場合、連続して送信されるLong PUCCHではなく、不連続して送信されるLong PUCCHに限って時間軸上に不連続した地点において周波数ホッピングが特徴的に設定(又は許容)されてもよい。何故ならば、連続して送信されるLong PUCCHに対してはあえて電力遷移区間(power transient period)による性能劣化をさせないためのである。このような方法は、FDD搬送波のみならず、一般的な(例えば、TDD(Time Division Duplex)搬送波)システムにも拡張して適用できる。
【0234】
これによって、複数のスロットにわたって送信されるLong PUCCHに対して一部のスロットは全てのシンボルがUL制御領域として設定されてもよく、一部のスロットはDL制御/ガード区間を考慮して、一部のシンボルのみがUL制御領域として設定されてもよい。この場合にも、時間軸上に不連続した地点に周波数ホッピングが適用 /設定されてもよい。
【0235】
3.3.2.時間送信領域の設定方法
【0236】
以下では、単一スロット又は多重スロットベースのLong PUCCH又はPUSCH又はPDSCHの時間送信領域の設定方法を説明する。以下に説明する構成のみならず、上述した構成のうち、Long PUCCHに適用可能な事項はPUSCH又はPDSCHに対しても同様に適用できる。
【0237】
3.3.2.1.第1の方案
【0238】
Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるスロット数及びスロットインデックスはRRCシグナリング又は第1の層(例えば、PHY、L1)シグナリング又はRRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせによって決定されてもよい。次いで、各スロット内のLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるシンボル数及びシンボルインデックスは、L1シグナリングによって決定されてもよい。
【0239】
このとき、RRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせは、LTEシステムのARI(ACK/NACK resource indicator)と同様に、候補(candidate)を優先RRCシグナリングとして設定した後、L1シグナリングによって当該候補のうち1つの値が指示される方法が適用できる。また、シンボル数及びシンボルインデックスを指示するL1シグナリングは、UE−特定DCI又はUE−グループ共通DCI又はセル共通DCIで送信されてもよい。
【0240】
一例として、UE−グループ又はセル共通PDCCHを介してスロット内のDL制御/DLデータ/ガード区間/UL制御/ULデータなどの構成方法(又は、スロットフォーマット/タイプ)に対する指示子(以下、説明の便宜のために、スロットフォーマット指示子(slot format indicator)と称する)が送信される場合、UEは当該情報を通じて各々のスロットのUL制御領域(又は、ULデータ領域又はDLデータ領域)を認知することができ、当該領域内にLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されると仮定することができる。
【0241】
別の方法としては、Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるスロット数、スロットインデックス及びスロット内の開始シンボルインデックス(starting symbol index)は、RRCシグナリング又はL1シグナリング又はRRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせによって決定され、各スロットのLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)のシンボル区間は、L1シグナリングによって決定されてもよい。
【0242】
別の方法としては、Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるスロット数、スロットインデックス及びスロット内のシンボル区間は、RRCシグナリング又はL1シグナリング又はRRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせによって決定され、各スロット内のLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信される開始(又は最後)シンボルインデックスは、L1シグナリングによって決定されてもよい。
【0243】
3.3.2.2.第2の方案
【0244】
Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるスロット数及びスロットインデックスのみならず、各スロット内のLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるシンボル数及びシンボルインデックスは、RRCシグナリング又はL1シグナリング又はRRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせによって決定されてもよい。
【0245】
このとき、RRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせは、LTEシステムのARIと同様に、候補を優先RRCシグナリングとして設定した後、L1シグナリングによって当該候補のうち1つの値が指示される方法が適用できる。具体的には、各々のスロットインデックスのスロットにおけるLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるシンボル数及び シンボルインデックスは、RRCシグナリングを介して設定され、Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)が送信されるスロットインデックスは動的な(dynamic)L1シグナリングを介して指示されてもよい。即ち、このようなRRCシグナリング及びL1シグナリングの組み合わせによってLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)の時間送信領域が設定されてもよい。
【0246】
ここで、RRCシグナリングとL1シグナリングの組み合わせによって設定されたLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)の時間送信領域は、スロットフォーマット指示子によってシグナリングされたUL制御領域(又は、ULデータ領域或いはDLデータ領域)が設定されたLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)領域と異なってもよい。これによって、UEはスロットフォーマット指示子によってシグナリングされた領域に合わせて実際に送信を行い、上述した2つの方法によって指示された各領域間の重畳の度合いに応じた結果によって、以下のように互いに異なる方式の送信方法が適用できる。
【0247】
(1)スロットフォーマット指示子によってシグナリングされた領域内に設定されないLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)シンボル領域の場合
【0248】
一例として、スロットフォーマット指示子によってシグナリングされた領域がシンボル#3〜#10であり、Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)領域がシンボル#4〜#12である場合、基地局又はUEはシンボル#3送信方法として以下のような送信方法を行うことができる。具体的には、基地局とUEとの誤整列(misalignment)による影響を最小化するために、基地局又はUEは当該領域(スロットフォーマット指示子によってはシグナリングされるが、他の指示方法によって設定された時間送信領域には含まれない領域)では重複ビット(redundancy bit)のみを含んでPUSCH又はPDSCHを送信したり、特定のシンボル(例えば、シンボル#4〜#10のうち一部のシンボル)を同様に繰り返して送信したりすることができる。
【0249】
(2)スロットフォーマット指示子によってシグナリングされた領域の外側に設定されたLong PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)シンボル領域の場合
【0250】
一例として、スロットフォーマット指示子によってシグナリングされた領域がシンボル#3〜#10であり、Long PUCCH(又は、PUSCH或いはPDSCH)領域がシンボル#4〜#12である場合、基地局又はUEはシンボル#11/#12送信方法として以下のような送信方法を行うことができる。具体的には、基地局とUEとの誤整列(misalignment)による影響を最小化するために、基地局又はUEは当該領域(スロットフォーマット指示子によってはシグナリングされず、他の指示方法によって設定された時間送信領域には含まれる領域)ではパンクチャリングを行うように設定されてもよい。
【0251】
3.3.3.Long PUCCH及びPUSCHが同時にスケジュールされる場合の信号送受信方法
【0252】
また、図14のように、Long PUCCHが3つのスロットにわたって送信されるように設定すると同時に当該スロット(又は、その一部のスロット)にPUSCH送信がスケジュールされてもよい。この場合、以下のような3つの動作が適用できる。かかる方法は、複数のスロットにわたって送信されるLong PUCCHのみならず、単一スロットから送信されるLong PUCCHにも同様に適用できる。
【0253】
3.3.3.1.第1の方式
【0254】
PUSCHとLong PUCCHが同一スロットに設定される場合、PUSCHの開始/最後のシンボルとLong PUCCHの開始/最後のシンボルは、同一であるようにスケジューリング制限(scheduling restriction)が適用できる。これに対応して、UEも同一スロット内のPUSCHとLong PUCCHに対して、PUSCHの開始/最後のシンボルとLong PUCCHの開始/最後のシンボルが異なると期待しなくてもよい。換言すれば、UEは同一スロット内のPUSCHの開始/最後のシンボルは、Long PUCCHの開始/最後のシンボルと同一であると期待することができる。
【0255】
3.3.3.2.第2の方式
【0256】
PUSCHとLong PUCCHが同一スロットに設定される場合、PUSCH又Long PUCCHに対してはより短い長さのチャンネルに合わせてパンクチャリング又はレートマッチングが行われてもよい。
【0257】
一例として、図14のslot#nの場合、より短い長さのPUCCHに合わせてPUSCHの前部の2つのシンボル及び/又は後部の1つのシンボルに対してパンクチャリング又はレートマッチングが行われてもよい。このとき、前部の2つのシンボルがパンクチャリング又はレートマッチングされる場合、DM−RSは実際に送信されるPUSCHの最初のシンボルから送信されてもよい。
【0258】
別の例として、図14のslot#n+1の場合、より短い長さのPUSCHに合わせてPUCCHの前部の3つのシンボル及び/又は後部の1つのシンボルに対してパンクチャリングするか、又は短くなった長さに合わせて予め設定されたPUCCHフォーマットでPUCCHが送信されてもよい。
【0259】
3.3.3.3.第3の方式
【0260】
PUSCHとLong PUCCHが同一スロットに設定される場合、PUSCH又はLong PUCCHに対してより長い長さのチャンネルに合わせて繰り返し(repetition)又はレートマッチングが行われるか、(前記2つのチャンネルのうちより長いチャンネルがLong PUCCHである場合)PUSCHに対して重複ビット(redundancy bit)は増加されたリソース領域から送信されてもよい。
【0261】
一例として、図14のslot#nの場合、より長いPUSCHに合わせてPUCCHの前部の2つのシンボル及び/又は後部の1つのシンボルに対して繰り返しが適用されるか、又は長くなった長さに合わせて予め設定されたPUCCHフォーマットでPUCCHが送信されてもよい。このとき、前部の2つのシンボルに対して繰り返し(repetition)が適用される場合、図14の第5/6番目のシンボルで送信される信号が第3/4番目のシンボルから送信されてもよい。
【0262】
別の例として、図14のslot#n+1の場合、より長いPUCCHに合わせてPUSCHの前部の3つのシンボル及び/又は後部の1つのシンボルに対して繰り返しが適用されるか、又はPUSCHは長くなった長さに合わせてレートマッチングして送信されてもよい。このとき、繰り返しが適用される場合、第8番目のシンボルからDM−RSが送信されると、第9/10/11番目に送信された信号を第5/6/7番目のシンボルで繰り返し送信することができる。また、長くなった長さに合わせてレートマッチングして信号を送信する場合、DM−RSは依然として第8番目のシンボルから送信されてもよく、第5番目のシンボルから送信されてもよい。
【0263】
図14のslot#n+2の例示のように、PUSCHとLong PUCCHが同一スロット内に設定される場合、又はPUSCHの時間領域とLong PUCCHの時間領域が部分的に重なる場合、上述した第2の方式又は第3の方式のように、各チャンネルの全長を考慮した送信方法が適用できる。
【0264】
また、スロット内のPUSCH/Long PUCCHの開始と最後とで、上述した送信方法がそれぞれ独立して適用されてもよい。一例として、開始では第2の方式が適用され、第4番目のシンボルでPUSCHが送信されなくてもよい。最後では第3の方式が適用され、第13/14番目のシンボルでPUSCHが送信されてもよい。
【0265】
上述した方法に対しては、チャンネル間優先順位を設定する方法が適用できる。一例として、Long PUCCHの安定した送信を優先して、Long PUCCHの送信長さを維持するように(又は、減らさないように)規則が設定されてもよい。これによって、図14のslot#n+1に対しては、第3の方式が適用できる。
【0266】
3.3.4.信号送受信動作を支援するためのシグナリング方法
【0267】
以下では、1つのLong TTIが複数のsTTIからなる場合、Long TTIに属する各sTTI単位毎に空けるべきシンボルの位置を通知する具体的なシグナリング方法を説明する。このような方法は、図10の例示のように、1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールするとき、各TTIの開始/最後地点を通知することと同様である。説明の便宜のために、以下では、1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールする場合を挙げて発明を説明するが、当該方法はLong TTIに属する各sTTI毎に空けるべきシンボル位置を通知する場合にも同様に拡張して適用できる。また、当該方法は、DLデータのみならず、ULデータ/制御の場合にも適用できる。
【0268】
(1)DL/ULデータ/制御開始時点
【0269】
全柔軟性(Full flexibility)のために、基地局は、各TTI毎にDL又はULデータ/制御の開始シンボル位置をDCIを介してUEに指示してもよい。このとき、シグナリングオーバーヘッド(signaling overhead)を考慮して、一部のTTIにおけるDL又はULデータ/制御の開始シンボルは、DCIを介して指示されるが、他のTTIにおけるDL又はULデータ/制御の開始シンボルは、上位層シグナリング(又は、予め設定された値)によって固定して設定されてもよい。
【0270】
一例として、スケジュールされる最初のTTIにおけるDL又はULデータ/制御の開始シンボル位置はDCIを介して指示されるが、その後、TTIにおけるDL又はULデータ/制御の開始シンボル位置はRRCによって設定されてもよい。
【0271】
また、シグナリングオーバーヘッドを減らすための別の方法としては、各々のTTIのDL又はULデータ/制御の開始シンボル候補は、上位層シグナリング(又は、予め設定された値)に制限され、各々のTTIのDL又はULデータ/制御の実際の開始シンボルはDCIを介して指示されてもよい。
【0272】
一例として、各々のTTIのDL又はULデータ/制御の可能な開始シンボルは2つに制限され、基地局はビットマップ情報によって、実際の開始シンボルをUEに通知してもよい。仮にRRC又は動的に設定された開始シンボル位置が当該TTIの最初のシンボルである場合、UEが当該TTIではDL制御受信を試みなくてもよいことを意味する。換言すれば、UEは当該TTIでDL制御受信を期待しなくてもよい。ULデータ/制御の開始シンボルが指示される場合、当該シンボルの直前のシンボルは、DL/ULギャップとして活用できる。即ち、当該シンボルに対してはDL制御領域として構成されないように規則が設定されてもよい。
【0273】
(2)DL又はULデータ/制御最後時点
【0274】
UL制御などが各TTI内の最後の時間領域に存在できる場合、TTIのDL又はULデータ/制御の最後時点も動的に変化することができる。上述したDL又はULデータ/制御の開始時点をシグナリングする方法と同様に、各TTI毎にDL又はULデータ/制御の終了シンボル位置はDCIを介して指示されてもよい。
【0275】
また、シグナリングオーバーヘッド考慮して、一部TTIにおけるDL又はULデータ/制御の終了シンボルはDCIを介して通知するが、その他のTTIにおけるDL又はULデータ/制御の終了シンボルは上位層シグナリング(又は、予め設定された値)によって固定して設定されてもよい。
【0276】
また、各TTIのDL又はULデータ/制御の終了シンボル候補は、上位層シグナリング(又は、予め設定された値)によって制限され、各TTIのDL又はULデータ/制御の実際の終了シンボルはDCIを介して指示されてもよい。
【0277】
また、全てのTTIにおけるDL又はULデータ/制御の終了シンボルは、上位層シグナリング (又は、予め設定された値)によって固定して設定され、DCIを介してはDL又はULデータ/制御の終了シンボルの位置が指示されなくてもよい。
【0278】
3.4.1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールする場合の信号送受信方法
【0279】
図15は、1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールする場合を示す図である。
【0280】
図15に示すように、1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールする場合、1つのDCIが実際にスケジュールするTTI数に応じて(又は、当該DCIで許容される最大スケジューリングTTI数に応じて)UCI(Uplink Control Information)フィードバック方法(例えば、時間/周波数リソース及び/又は上りリンク制御フォーマット)が異なってもよい。
【0281】
具体的に、UL制御に載せられるUCI(uplink control indicator、HARQ−ACK、CSI、SR(scheduling request)、ビーム(beam)情報などが含まれる)情報の量及び/又は種類などに応じて、UCIに対する様々なフォーマットが設定でき、当該DCIが実際にスケジュールするTTI数に応じて(又は、当該DCIで許容される最大スケジューリングTTI数に応じて)、互いに異なるフォーマットが決定されるように規則が設定されてもよい。また、各フォーマット毎に実際にUCIが送信される時間/周波数リソースの候補が上位層シグナリングによって設定されてもよく、複数のTTIをスケジュールするDCIを介して予め設定されたUCIリソースのうち実際に使用するリソースの位置を動的に指示することができる。かかる特徴は、スケジュールするTTI数に応じて(又は、当該DCIで許容される最大スケジューリングTTI数に応じて)、適したUCI送信フォーマットが決定され、決定されたフォーマットによって互いに異なるUCIリソースが適用されることと解釈されてもよい。
【0282】
図15の例示のように、1つのDCIを介して複数のTTIをスケジュールする場合、当該TTIに対して1つのTB(transport block)が送信されるか、各々のTTIに対して1つのTBが送信されてもよい。又は、より一般には、1つ又は複数のTTIからなるTTIグループ毎に1つのTBが送信されてもよい。
【0283】
このような各々のTTIのTB構成方法がDCI(又は、L1シグナリング又は上位層シグナリング)を介してUEに指示されてもよい。一例として、DCI内の明示的な1ビットサイズの情報によって、当該フィールドが「0」であれば当該DCIがスケジュールする全てのTTIが1つのTBからなることを示し、「1」であれば当該DCIがスケジュールするTTIが複数である場合、各TTIに対して別々のTBが送信されることを示してもよい。別の一例として、DCIによって指示されたTBサイズ(及びTTI又はスケジューリングされたREsの組み合わせ関係)によってスケジュールされたTTI上にTBを構成する方法が異なってもよい。即ち、TBサイズがX以上であれば当該DCIがスケジュールする全てのTTIが1つのTBからなることを示し、TBサイズがX未満であれば当該DCIがスケジュールするTTIが複数である場合、各TTIに対して別々のTBが送信されることを示してもよい。
【0284】
上述したように、DCI(又は、L1シグナリング或いは上位層シグナリング)を介してスケジュールされたTTI上にTBを構成する方法が変更できてもよい場合、上述したTB構成方法によって当該TB(s)に対応されるHARQ−ACK(又は、UCI(uplink control information))送信方法が変更されてもよい。
【0285】
具体的に、当該DCIがスケジュールする複数のTTIを介して送信されるTB数が多いほどHARQ−ACK(又はUCI)ペイロードサイズが大きく構成され、当該HARQ−ACKペイロードサイズ別に送信されるPUCCHのフォーマット/タイミング/リソースを異ならせて設定してもよい。同様に、当該DCIがスケジュールする複数のTTIを介して送信されるTB数が多い(例えば、複数の)場合と少ない(例えば、1つの)場合とで異なるPUCCHフォーマット/タイミング/リソースが設定されることができ、このとき、TB数が多い(例えば、複数の)場合に対して設定されたPUCCHフォーマットが支援する最大のペイロードサイズは、TB数が少ない(例えば、1つの)場合に対して設定されたPUCCHフォーマットが支援する最大のペイロードサイズよりも大きく設定されることができる。一例として、当該DCIが3TTIをスケジュールして、1つのTBのみをスケジュールする場合、これに対応するHARQ−ACKは1ビットサイズで構成され、当該DCIが3TTIをスケジュールして、3つのTB(各TTIに対して別々のTBが送信)をスケジュールする場合、これに対応するHARQ−ACKは3ビットサイズで構成されてフィードバックされる。
【0286】
別の方法としては、当該DCIがスケジュールする複数のTTIを介して送信されるTBの数には関係なくHARQ−ACK(又は、UCI)ペイロードサイズは一定に維持されてもよい。一例として、1つのTBを構成する複数のコードブロック(CB)に対して、各CB又はCBグループ毎にHARQ−ACK送信が支援される。また、当該DCIに対応するHARQ−ACKペイロードサイズがKビットサイズで予め(又は、L1シグナリング或いは上位層シグナリングによって)設定されてもよい。これによって、当該DCIを介してスケジュールされたTTI上に1つ又は複数のTBが構成され、M個のCBからなるCBグループ別にHARQ−ACK送信が定義されてもよい。このとき、M個のCBからなるCBグループ数は、Kと同一であるようにM値が設定されてもよく、M値はCBグループ毎に異ならせて設定されてもよい。一例として、当該DCIが3TTIをスケジュールし、3つのTB(各TTIに対して別々のTBが送信)をスケジュールする場合、各TBは4つのCBからなってもよい。このとき、HARQ−ACKペイロードサイズが6ビットサイズで設定された場合、UEは2CBからなるCBグループを作成して、各CBグループ別にHARQ−ACKを6ビットサイズでフィードバックすることができる。
【0287】
図16は、1つのDCIを介して複数のスロット(又は、TTI或いはサブフレーム)をスケジュールする動作を示す図である。
【0288】
図16の例示のように、1つのDCIを介して複数のスロット(又は、TTI或いはサブフレーム)をスケジュールする場合、各々のスロットにスケジュールされるデータは、DLデータであってもULデータであってもよい。即ち、1つのDCIにおいて複数のスロットをスケジュールする場合、DLデータのみならず、ULデータも共にスケジュールされることができる。このとき、各々のスロットに対してDLデータ又はULデータが指示できる。また、DLデータと当該DLデータに対応するPUCCHリソースがスケジュールされてもよい。
【0289】
一例として、DCI(例えば、DL/ULが統一された(unified)DCI)は、DLデータをスケジュールすると同時に、DLデータに対応するHARQ−ACKがULデータにピギーバックされるように指示することができる。この場合、HARQ−ACKをピギーバックするULデータに対するグラントミッシングケース(grant missing case)を考慮しなくても良いので、基地局はPUCCHリソースをさらに予約(reserve)しなくてもよいというメリットがある。また、当該HARQ−ACKをULデータ領域にピギーバックする場合、HARQ−ACK領域のULデータに対してパンクチャリングの代わりにレートマッチングを行うようにして、ULデータ送信性能を向上させることができる。
【0290】
一方、1つのDCIにおいてDLデータ及びULデータを同時にスケジュールするときのDCIオーバーヘッドを考慮して、DCIのRA(Resource Assignment)フィールドとHARQプロセスインデックスは共通して設定されてもよい。すなわち、DLデータを受信するRB領域とULデータを送信するRB領域が同一に設定され、HARQプロセスインデックスも同一に設定されてもよい。なお、同一リンク方向に複数のスロットがスケジュールされる場合には、HARQプロセスインデックスが1つずつ増加して適用されてもよい。一例として、1つのDCIを介してslot#n、slot#n+1、slot#n+2をスケジュールする場合、1つのDCIは各スロットに対して、DLデータ、ULデータ、DLデータをスケジュールし、HARQプロセスインデックスは3と指示することができる。この場合、1つのDCIを受信したUEは、slot#n及びslot#n+1に対応されるHARQプロセスインデックスは3と認知して、slot#n+2に対応するHARQプロセスインデックスは4と認知することができる。
【0291】
図17は、単一TTIにおいてTDM(Time Division Multiplexing)が適用されたDLデータ送信方法を示す図である。
【0292】
図17においては、単一TTIにおけるTDMを介してDLデータ送信がスケジュールされる場合を示したが、この構成はULデータ送信がスケジュールされる場合にも拡張して適用できる。
【0293】
上述のような動作は、アナログビームフォーミング状況下に異なるビーム方向のUE間のTDMのために、単一TTIにおいて複数の時間リソース単位(time resource unit)を分けて、各UEにリソースを割り当てることで、当該TTIにおけるUE多重化が増大できるというメリットがある。このとき、DL(又はUL)データリソースを割り当てる方法としては、以下の方法が適用できる。
【0294】
単一TTIを時間領域としてN個の時間単位(time unit,TU)に区分する場合、各TTIに対してN個のTUのうち実際にDL又はULデータ/制御がスケジュールされたリソース領域がUEに指示される。具体的に(従来のLTEシステムの上りリンクリソース割り当てタイプ0、RIV(resource indication value)方式と同様に)連続したTUに対してのみスケジューリングが許容される。これは、同一のビーム方向に送/受信するデータの場合、時間軸に連続したリソースを活用することが効率的であるためである。
【0295】
このとき、DL制御領域/ガード区間/UL制御領域などが動的に可変できることを考慮すれば、DLデータ領域及びULデータ/制御領域のサイズが可変できる。これによって、1つのTTIにおけるTUの設定方法は異なってもよい。また、動的に可変するDL制御領域/ガード区間/UL制御領域のサイズが認知できないUEが存在する可能性を考慮して、一部のTUのサイズは固定したまま、特定のTUのサイズのみを可変するように設定されてもよい。一例として、あるTTIにおける最初のTU及び/又は最後のTUのサイズのみを可変するように設定されてもよい。
【0296】
最初のTUの場合、DL制御領域(及びガード区間)がないと仮定したり、当該領域の最小の時間領域区間(例えば、1シンボル)、又は当該領域の最大の時間領域区間(例えば、3シンボル)を考慮してTUが構成されてもよい。(動的シグナリングなどによって)各TTIのDL制御領域(及びガード区間)サイズを知ったとき、当該領域のサイズを排除したまま最初のTUの開始点が設定されてもよい。一例として、DL制御領域(及びガード区間)を1シンボルと仮定してTUを構成した後、PCFICH又はスロットフォーマット指示子によって当該TTIのDL制御領域が2シンボルから構成されたことを知った場合、UEは最初のTUの開始シンボルが第2番目のシンボルであることを認知することができる。
【0297】
最後のTUの場合、UL制御領域(及びガード区間)がないと仮定したり、当該領域の最小の時間領域区間(例えば、1シンボル)、又は当該領域の最大の時間領域区間(例えば、3シンボル)を考慮してTUが構成されてもよい。各TTIのUL制御領域(及びガード区間)のサイズを知った場合、 UEは当該領域のサイズを排除したまま最後のTUの終了点を設定することができる。一例として、UL制御領域(及びガード区間)がないと仮定してTUを構成した後、DCI情報によって当該TTIのUL制御領域が2シンボルで構成されたことを知った場合、UEは最後のTUの最後のシンボルが当該TTIの最後から第3番目のシンボルであることが認知できる。
【0298】
上述した提案方式に対する一例も本発明の具現方法の1つとして含まれてもよく、一種の提案方式と見なし得ることは明白な事実である。また、上述した提案方式は独立して具現されてもよく、一部の提案方式の組合せ(又は、併合)の形態で具現されてもよい。上記提案方法適用の有無に関する情報(又は、上記提案方法の規則に関する情報)は、基地局が端末に事前に定義されたシグナル(例えば、物理層シグナル又は上位層シグナル)で知らせるように規則が定義されてもよい。
【0299】
4.装置構成
【0300】
図18は、提案する実施例が具現できる端末及び基地局の構成を示す図である。図18に示めす端末及び基地局は、上述した端末と基地局とのPUCCH受信方法の実施例を具現するために動作する。
【0301】
端末(UE:User Equipment)1は、上りリンクでは送信端として動作し、下りリンクでは受信端として動作することができる。また、基地局(eNB:e−Node B)100は、上りリンクでは受信端として動作し、下りリンクでは送信端として動作することができる。
【0302】
すなわち、端末及び基地局は、情報、データ及び/又はメッセージの送信及び受信を制御するためにそれぞれ、送信器(Transmitter)10,110及び受信器(Receiver)20,120を含むことができ、情報、データ及び/又はメッセージを送受信するためのアンテナ30,130などを含むことができる。
【0303】
また、端末及び基地局はそれぞれ、上述した本発明の実施例を行うためのプロセッサ(Processor)40,140、及びプロセッサの処理過程を臨時的に又は持続的に記憶できるメモリ50,150を含むことができる。
【0304】
このように構成された基地局100は、第1の時間長さのTTIが適用された第1の端末1と第2の時間長さのTTIが適用された第2の端末とが共存する時間区間の間に前記第1の端末1から以下の方法によって上りリンク信号を受信することができる。
【0305】
具体的に、前記基地局100は前記送信機110を介して第1の時間区間の間に前記第1の端末1に第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを送信して、前記第2の時間区間の間に前記第1の端末1と第2の端末とが共存する場合、前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を前記第1の端末1に送信することができる。次いで、前記基地局100は前記受信機120を介して前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を前記第1の端末1から受信して、前記第2の時間区間のうち1つ以上のシンボルの各々に対しては前記第1の端末1からパンクチャリング又はレートマッチングが行われた上りリンク信号又はDM−RSを受信することができる。
【0306】
これに対応して、第1の端末1は受信機20を介して第1の時間区間の間に基地局100から第2の時間区間の間の上りリンク信号送信をスケジュールする上りリンクグラントを受信して、前記基地局100から前記第2の時間区間のうち一部のシンボルに関する情報を受信することができる。次いで、前記第1の端末1は送信機10を介して前記第2の時間区間の間に前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造によって、互いに異なるシンボルで復調参照信号(DM−RS)、物理上りリンク制御チャンネル(PUCCH)及び物理上りリンク共有チャンネル(PUSCH)のうち1つ以上を送信して、前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造のうち前記受信された情報が指示する1つ以上のシンボルの各々に対してパンクチャリング(puncturing)又はレートマッチング(rate−matching)の実行又は前記第1の時間長さのTTIに基づいて決定された構造の代わりにDM−RSを送信することができる。
【0307】
端末及び基地局に含まれた送信機及び受信機は、データ送信のためのパケット変復調機能、高速パケットチャンネルコーディング機能、直交周波数分割多重接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)パケットスケジューリング、時分割デュプレックス(TDD:Time Division Duplex)パケットスケジューリング及び/又はチャンネル多重化機能を行うことができる。また、図18の端末及び基地局は低電力RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)ユニットをさらに含んでもよい。
【0308】
一方、本発明において端末として、個人携帯端末機(PDA:Personal Digital Assistant)、セルラーフォン、個人通信サービス(PCS:Personal Communication Service)フォン、GSM(Global System for Mobile)フォン、WCDMA(Wideband CDMA)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォン、ハンドヘルドPC(Hand−Held PC)、ノートブックPC、スマート(Smart)フォン又はマルチモードマルチバンド(MM−MB:Multi Mode−Multi Band)端末機などが用いられる。
【0309】
ここで、スマートフォンとは、移動通信端末機と個人携帯端末機のメリットを組み合わせた端末機であって、移動通信端末機に個人携帯端末機の機能である日程管理、ファックス送受信及びインターネット接続などのデータ通信機能を統合した端末機を意味することができる。また、マルチモードマルチバンド端末機器とは、マルチモデムチッピを内装して携帯インターネットシステム及び他の移動通信システム(例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)2000システム、WCDMA(Wideband CDMA)システムなど)において作動できる全ての端末機のことをいう。
【0310】
本発明の実施例は、様々な手段によって具現できる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はこれらの組み合わせなどによって具現できる。
【0311】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、1つ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサー、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサーなどによって具現できる。
【0312】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、上述した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態として具現できる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリユニット50、150に格納されてプロセッサー40、140によって駆動されてもよい。メモリユニットは、プロセッサーの内部又は外部に位置することができ、既知の様々な手段によってプロセッサーとデータをやり取りすることができる。
【0313】
本発明は、本発明の技術的アイデア及び必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を組み合せて実施例を構成するか、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【産業上の利用可能性】
【0314】
本発明の実施例は、様々な無線接続システムに適用することができる。様々な無線接続システムの一例として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)又は3GPP2システムなどがある。本発明の実施例は、様々な無線接続システムのみならず、様々な無線接続システムを応用する全ての技術分野に適用することができる。さらに、提案する方法は、超高周波帯域を用いるmmWave通信システムにも適用することができる。
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