特許第6745935号(P6745935)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6745935スレーブ接続切替装置およびスレーブ接続切替方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6745935
(24)【登録日】2020年8月6日
(45)【発行日】2020年8月26日
(54)【発明の名称】スレーブ接続切替装置およびスレーブ接続切替方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/30 20180101AFI20200817BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20200817BHJP
   H04W 84/20 20090101ALI20200817BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20200817BHJP
【FI】
   H04W76/30
   H04W76/10
   H04W84/20
   H04W84/10 110
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-62999(P2019-62999)
(22)【出願日】2019年3月28日
【審査請求日】2019年4月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 成太
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−070556(JP,A)
【文献】 特表2010−524346(JP,A)
【文献】 特開2017−175295(JP,A)
【文献】 特表2015−523823(JP,A)
【文献】 特開2007−243557(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スレーブ接続優先順位に基づき、上限数範囲内のスレーブと接続可能な状態を管理する管理部と、
接続済スレーブに関して、切断不可を示す設定値を含むスレーブ重要度と、電源残量、通信状態または経過時間の少なくともいずれか1つからなるログ情報とを含むスレーブ属性情報からスレーブ接続優先順位を算出するスレーブ接続優先順位決定部と、
新たなスレーブからの接続要求を受信したとき、既に前記接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、
記スレーブ接続優先順位が低い前記接続済スレーブとの接続を切断し、前記新たなスレーブとの接続を確立するスレーブ接続制御部とを備え、
前記スレーブ接続優先順位決定部は、前記接続済スレーブのうち前記切断不可を示す設定値が前記スレーブ重要度に設定された接続済スレーブを上記スレーブ接続優先順位の算出対象外として、切断不可と決定することを特徴とする
スレーブ接続切替装置。
【請求項2】
前記スレーブ接続制御部は、あらかじめ設定されたスケジュールに従って、前記新たなスレーブとの接続を確立するとき、既に接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、前記スレーブ接続優先順位が低い前記接続済スレーブとの接続を切断し、前記新たなスレーブとの接続を確立することを特徴とする請求項1に記載のスレーブ接続切替装置。
【請求項3】
前記管理部は、前記スレーブ属性情報と前記スレーブ接続優先順位決定部が算出した前記スレーブ接続優先順位とを画面表示し、いずれかの前記接続済スレーブの切断指示を利用者から受け付け、
前記スレーブ接続制御部は、利用者からの切断指示に基づき、前記接続済スレーブとの接続を切断し、前記新たなスレーブとの接続を確立することを特徴とする請求項1又は2に記載のスレーブ接続切替装置。
【請求項4】
管理部が、スレーブ接続優先順位に基づき、上限数範囲内のスレーブと接続可能な状態を管理する管理工程と、
スレーブ接続優先順位決定部が、接続済スレーブに関して、切断不可を示す設定値を含むスレーブ重要度と、電源残量、通信状態または経過時間の少なくともいずれか1つからなるログ情報とを含むスレーブ属性情報からスレーブ接続優先順位を算出するスレーブ接続優先順位決定工程と、
スレーブ接続制御部が、新たなスレーブからの接続要求を受信したとき、既に接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、
前記管理工程により管理する前記接続済スレーブの前記スレーブ接続優先順位を取得し、前記スレーブ接続優先順位が低い前記接続済スレーブとの接続を切断し、前記新たなスレーブとの接続を確立するスレーブ接続制御工程と、
を備え、
前記スレーブ接続優先順位決定工程において、前記スレーブ接続優先順位決定部は、前記接続済スレーブのうち切断不可を示す設定値が前記スレーブ重要度に設定された接続済スレーブを上記スレーブ接続優先順位を算出する対象外として、切断不可と決定することを特徴とするスレーブ接続切替方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スレーブ接続切替装置およびスレーブ接続切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工場では、工場作業員の労務管理のためウェアラブルデバイスを介した生体情報の取得や、工場内に設置された測定機器からのデータ収集がネットワーク経由で行われている。
さらに、自動車の整備状況を知りたいという要望から、RFID(Radio Frequency Identifier)タグが取り付けられた検査車両からの位置情報の取得や、整備品質の確認のため近年開発されたデジタル工具からのデータ取得も行われるようになってきている。
これらの各機器(以降スレーブと呼ぶ)からのデータ収集ではネットワーク規格としてBluetooth(登録商標)が広く使われている。Bluetooth(登録商標)は、近距離での通信を可能にするものであり、スレーブの周辺に配置される携帯情報端末(以降マスタと呼ぶ)等を介して収集したデータをサーバに送信する。
【0003】
Bluetooth(登録商標)の規格では、データ送信するための準備として、スレーブとマスタとの間で、ペアリングと接続という二つの手続きが必要となる。この手続きが完了すると、互いに通信を行うことが可能となるが、この手続きを人手で行う必要がある。
特許文献1では、あらかじめ人手によりペアリングしておくことで、接続を自動で行う技術が公開されている。この技術により、ペアリングされているスレーブは、自動でマスタに接続しデータ送信することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−71664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、Bluetooth(登録商標)では、マスタに一度に接続できるスレーブは7台までという制約があり、8台以上のスレーブをマスタに接続するためには、マスタを複数台用意する必要がある。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、新たなスレーブからの接続要求をマスタが受信したとき、既に接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、スレーブ接続優先順位が低い接続済スレーブとの接続を切断し、新たなスレーブとの接続を確立するスレーブ接続切替装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
スレーブ接続切替装置は、スレーブ接続優先順位に基づき、上限数範囲内のスレーブと接続可能な状態を管理する管理部と、新たなスレーブからの接続要求を受信したとき、既に接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、管理部が管理する接続済スレーブのスレーブ接続優先順位を取得し、スレーブ接続優先順位が低い接続済スレーブとの接続を切断し、新たなスレーブとの接続を確立するスレーブ接続制御部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
上限数のスレーブが既にマスタに接続されている場合においても、自動でスレーブの入れ替えを行うことで、新たなスレーブを接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】スレーブ接続切替装置500の構成図。
図2】スレーブ接続切替装置500を示す構成図。
図3】スレーブ接続切替装置500を示すH/W構成図。
図4】動作を示すフロー図(人手によるスレーブ200の接続)。
図5】動作を示すフロー図(人手によるスレーブ200の接続)。
図6】動作を示すフロー図(ペアリング)。
図7】動作を示すフロー図(スレーブ接続優先順位116aの設定)。
図8】動作を示すフロー図(自動によるスレーブ200の接続)。
図9】動作を示すフロー図(自動によるスレーブ200の接続)。
図10】動作を示すフロー図(スケジューリングによるスレーブ200の接続)。
図11】動作を示すフロー図(スケジューリングによるスレーブ200の接続)。
図12】ペアリング済スレーブ一覧情報113の例。
図13】スレーブ接続優先順位一覧情報116の例。
図14】接続済スレーブ一覧情報114の例。
図15】スケジュール管理一覧情報118の例。
図16】スレーブ接続切替装置500の構成図(実施の形態2)。
図17】スレーブ接続切替装置500を示す構成図(実施の形態2)。
図18】スレーブ接続切替装置500を示すH/W構成図(実施の形態2)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態および図面において、同じ要素および対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。主なデータの流れ又は処理の流れを矢印で示している。
【0011】
実施の形態1.
実施の形態1では、自動車整備工場における自動車の検査を例として説明する。
図1は、本実施の形態に係るスレーブ接続切替装置500が適用されるシステムの構成を示す構成図である。
【0012】
スレーブ接続切替装置500はマスタ100で構成され、スレーブ200から接続依頼をネットワーク400を介して受けると、接続済のスレーブ200との接続切替を行う。
【0013】
図2は、スレーブ接続切替装置500の詳細な構成を示す構成図であり、この図2では、図1で示したネットワーク400を省略している。
図2のスレーブ接続切替装置500において、スレーブ接続制御部11、管理部12、ペアリング済スレーブ一覧格納部13、接続済スレーブ一覧格納部14、スレーブ接続優先順位決定部15、スレーブ接続優先順位一覧格納部16、スケジュール管理部17、スケジュール管理一覧格納部18、データ送受信部19、取得データ格納部20、ログ格納部21は、マスタ100に設けられている。
【0014】
マスタ100に設けられたスレーブ接続制御部11は、新たなスレーブ200からの接続要求を受信し、既に接続済スレーブ200の数が上限数であると判定した場合、管理部12が管理する接続済スレーブ200のスレーブ接続優先順位116a(後述)を取得し、スレーブ接続優先順位116aが低い接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立する機能を有する。
【0015】
また、スレーブ接続制御部11は、あらかじめ設定されたスケジュールに従って、スレーブ接続優先順位116aが低い接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立する機能を有する。
スレーブ接続制御部11は、さらに利用者から切断指示に基づき、接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立する。
【0016】
管理部12は、接続済スレーブ200の接続状態を表すスレーブ属性情報116bとスレーブ接続優先順位116aとを画面表示し、いずれかの接続済スレーブ200の接続の切断指示を利用者から受け付ける機能を有する。
【0017】
スレーブ接続優先順位決定部15は、管理部12が管理する全てのスレーブ200のスレーブ属性情報116bからスレーブ接続優先順位116aを算出する機能を有する。
【0018】
スケジュール管理部17は、利用者からスレーブ接続切替のスケジュールの入力を受け付け、受け付けたスレーブ接続切替のスケジュールをスケジュール管理一覧格納部18に格納する機能を有する。
【0019】
データ送受信部19は、スレーブ200からデータを受信し、受信データを取得データ格納部20に格納するとともに、取得成否、取得時間といった情報をログとしてログ格納部21に格納する機能を有する。
また、データ送受信部19は、必要に応じて取得した受信データとログをサーバ300に送信する機能を有する。
【0020】
以上のような構成のスレーブ接続切替装置500の各機能は、図3に示したようなハードウェアにより実現される。このハードウェアは、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置110と、ROM(Read Only Memory)やハードディスク装置等の記憶装置120、他のハードウェアとネットワーク400によって接続される通信装置130,140、キーボードやマウスといった入力装置150、スピーカーやディスプレイ等の出力装置160とがバス接続された構成となっている。なお、CPUは自身にメモリを備えていてもよい。
なお、図3における通信装置は、通信機器130と通信機器140の2つを記載しているが、1つの通信機器で構成してもよい。また、実施の形態1、実施の形態2では、スレーブ200との通信を行う通信規格は、Bluetooth(登録商標)について説明するが、Bluetooth(登録商標)以外の通信方式でも構わない。
【0021】
ペアリング済スレーブ一覧格納部13、接続済スレーブ一覧格納部14、スレーブ接続優先順位一覧格納部16、スケジュール管理一覧格納部18、取得データ格納部20、ログ格納部21は、記憶装置120により実現される。
スレーブ接続制御部11、管理部12、スレーブ接続優先順位決定部15、スケジュール管理部17、データ送受信部19は、記憶装置120に記憶されたプログラムが処理装置110で実行されることにより実現される。
【0022】
なお、スレーブ接続切替装置500の各機能を実現する方法は、上記のような処理装置とプログラムの組み合わせに限らず、処理装置とプログラムをインプリメントしたシステムLSI(Large Scale Integrated Circuit)のようなハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、一部を処理装置とプログラムの組み合わせで実現するようにしてもよい。
【0023】
以上のような構成のスレーブ接続切替装置500における動作について、図4から図11のフロー図を用いて説明する。まず、人手によるスレーブ200の接続について、図4図5を用いて説明する。次に、自動によるスレーブ200の接続について、図8図9を用いて説明する。最後に、スケジューリングによるスレーブ200の接続について、図10図11を用いて説明する。
【0024】
スレーブ200がマスタ100にデータを送信するためには、スレーブ200とマスタ100との間で、ペアリングと接続という二つの手続きが必要となる。この手続きが完了すると、互いに通信を行うことが可能となる。
【0025】
ペアリングとは、スレーブ200とマスタ100が相互に通信するために、通信相手の宛先となるMACアドレスを互いに登録し、また通信するデータを暗号化する際の暗号鍵を交換し、以後の接続を許可する手続きを指す。交換する暗号鍵は共通鍵でも秘密鍵方式でも構わない。
【0026】
接続とは、マスタ100がペアリング済のスレーブ200をデータの送受信対象と見なすことをいう。Bluetooth(登録商標)においては、マスタ100から指示がなければスレーブ200はデータの送受信を行うことができないため、マスタ100側で送受信対象と見なしていないスレーブ200とはデータの送受信は行えない。
【0027】
人手によりスレーブ200をマスタ100に接続するために、まず、スレーブ200をBluetooth(登録商標)通信できるエリア内で、接続可能状態とする(ステップS11)。
接続可能状態とする操作は、Bluetooth(登録商標)通信可能なスレーブ200に通常装備されている手続きにより行われる。
【0028】
スレーブ200を接続可能状態とすると、スレーブ200はマスタ100に接続を要求する(ステップS12)。スレーブ200からの接続要求は、スレーブ200のMACアドレスをキーとして行われる。MACアドレスは、通信機器が持つ通信インタフェース毎に唯一に振られる識別子である。
【0029】
マスタ100のスレーブ接続制御部11は、スレーブ200からの接続要求を受信する(ステップS13)。スレーブ200からの接続要求に含まれるMACアドレスから、接続要求元のスレーブ200を識別する。
【0030】
スレーブ接続制御部11は、ペアリング済スレーブ一覧格納部13からペアリング済スレーブ一覧情報113を取得する(ステップS14)。ペアリング済スレーブ一覧情報113の取得は、スレーブ200から受信したMACアドレスをキーとして、ペアリング済スレーブ一覧格納部13から取得することにより行う。
ペアリング済スレーブ一覧格納部13が格納するペアリング済スレーブ一覧情報113の例を図12で説明する。
【0031】
ペアリング済スレーブ一覧情報113は、デバイスNo、デバイス名称、MACアドレス、暗号鍵の情報を持つ。それ以外の情報を持つようにしても構わない。
デバイスNoは、スレーブ接続切替装置500において、スレーブ200を識別するために付与する識別子である。デバイス名称は、スレーブ200の名称を表示する。例えば、温度計や湿度計といった工場環境の情報を取得するスレーブ200やデジタル工具といったスレーブのデバイス名称が表示される。
【0032】
MACアドレスは、スレーブ200のMACアドレスである。暗号鍵は、スレーブ200との間の通信を暗号化する鍵である。デバイス名称、MACアドレス、暗号鍵の情報は、ペアリング時にスレーブから取得する情報で生成される。
【0033】
対象のスレーブ200がペアリング済であると判定した場合はステップS16に進む(ステップS15でYes)。対象のスレーブ200がペアリング済でないと判定した場合はBに進む(ステップS15でNo)。
対象のスレーブ200がペアリング済であるか否かの判定は、スレーブ200から受信したMACアドレスをキーとして、ペアリング済スレーブ一覧情報113のMACアドレスを検索することで行われる。
検索されたスレーブ200は既にペアリング済のスレーブ200と判定し、登録されていないスレーブ200はペアリングがされていないスレーブ200と判定する。
【0034】
対象のスレーブ200がペアリング済でない場合について、図6図7にて説明する。
対象のスレーブ200がペアリング済でない場合、スレーブ接続制御部11はスレーブ200に対して、ペアリングに必要な情報を要求する(ステップS31)。ペアリングに必要な情報とは、具体的にはマスタ100とスレーブ200との間の通信を暗号化する鍵およびデバイス名称等の要求である。
【0035】
スレーブ200はマスタ100からの要求を受信する(ステップS32)。スレーブ200は鍵の用意を行い、マスタ100の要求に回答する(ステップS33)。
【0036】
マスタ100のスレーブ接続制御部11は、スレーブ200からの回答を受け付ける(ステップS34)。
管理部12は、スレーブ接続制御部11が受け付けたMACアドレスとデバイス名称と鍵情報とをペアリング済スレーブ一覧情報113に登録する(ステップS35)。
ペアリング情報の登録は、新たなデバイスNoをキーとして、スレーブ200から受信したMACアドレスとデバイス名称と鍵情報の登録をペアリング済スレーブ一覧格納部13に指示することにより行う。
【0037】
ペアリング済スレーブ一覧格納部13への登録が完了すると、管理部12は、スレーブ接続優先順位一覧情報116の登録画面を表示する(ステップS41)。
利用者は、画面に表示されたスレーブ接続優先順位一覧情報116の登録画面を確認し、対象のスレーブ200のスレーブ重要度116cを設定する。
スレーブ接続優先順位一覧格納部16が格納するスレーブ接続優先順位一覧情報116の例を図13で説明する。
【0038】
スレーブ接続優先順位一覧情報116は、デバイスNo、スレーブ接続優先順位116a、スレーブ属性情報116bから構成される。スレーブ属性情報116bは、スレーブ重要度116c、電源残量、通信状態、経過時間等を含む。
デバイスNoは、スレーブ接続切替装置500において、スレーブ200を識別するために付与する識別子である。デバイスNoによって、ペアリング済スレーブ一覧情報113と関連付けられる。
【0039】
スレーブ接続優先順位116aは、ペアリング済スレーブ200の接続優先順位を表す。数値が高いほど優先順位が高く、数値が低いほど優先順位が低い。
スレーブ接続優先順位116aは、新たなスレーブ200からの接続要求を受信したときに、切断する対象のスレーブ200を選択する判定基準として参照される。
【0040】
スレーブ重要度116cは、利用者が設定するスレーブ200の優先順位である。
重要度が高いスレーブ200には高い値を、重要度が低いスレーブ200には低い値を設定する。
例えば、優先順位が低いスレーブ200には10を設定し、優先順位の高いスレーブ200には30を設定し、普通の優先順位のスレーブ200には20を設定する。
優先順位に関係なく切断されては困るようなスレーブ200の場合には、特別な値、例えば0を設定し、入れ替え対象外と判定するようにスレーブ接続切替装置500を構成することも可能である。
【0041】
電源残量は、スレーブ200の電源残量を表す値である。
電源残量が少ないスレーブ200は、電源節約の観点からスレーブ重要度116cを低くなるように構成することができる。
電源残量をスレーブ200から取得できる場合は、その値を最大容量からの割合で表示する。スレーブ200によっては、電源容量を取得できないスレーブ200もある。この場合は、−(ハイフン)を設定し、50%として算出することも可能である。
【0042】
通信状態は、スレーブ200との通信成功の割合を表示する。
スレーブ200が移動し遠方に離れたような場合は、スレーブ重要度116cを低くなるように構成することができる。
例えば、10回通信を試みて、8回通信が成功した場合は80%と表示する。
【0043】
経過時間は、スレーブ200が接続状態となってからの経過時間を表す。接続時間が長いスレーブ200を、スレーブ重要度116cを低くなるように構成することができる。
【0044】
管理部12は、スレーブ接続優先順位一覧情報116の登録指示を利用者から受け付ける(ステップS42)。
【0045】
スレーブ接続優先順位決定部15は、管理部12からの指示により、スレーブ属性情報116bからスレーブ接続優先順位116aを算出する(ステップS43)。
【0046】
スレーブ接続優先順位116aの算出方法は、例えば、スレーブ重要度116c×電源残量×通信状態/経過時間のように行う。スレーブ接続優先順位116aの算出方法について、図13の例で説明する。
図13のデバイスNoが3のスレーブ200のスレーブ重要度116c、電源残量、通信状態、経過時間はそれぞれ、30、80%、100%、24hである。よって、スレーブ重要度116c×電源残量×通信状態/経過時間を求めると、30×0.8×1/24=1となり、スレーブ接続優先順位116aは1となる。
スレーブ接続優先順位116aの算出方法は、これ以外の方法であっても構わない。また、電源残量、通信状態、経過時間の3つを使用する必要はない。
スレーブ属性情報116bとして、電源残量、通信状態、経過時間以外の項目を保管し、スレーブ接続優先順位116aの算出に利用してもよい。
【0047】
管理部12は、スレーブ接続優先順位116aをスレーブ接続優先順位一覧情報116に登録する(ステップS44)。
スレーブ接続優先順位一覧情報116の登録は、スレーブ接続優先順位一覧格納部16に指示することにより行う。
【0048】
図4に戻り、ステップS15から説明を続ける。
ステップS15で対象のスレーブ200がペアリング済であると判定した場合は、管理部12は接続済スレーブ数を取得する(ステップS16)。接続済スレーブ数の取得は、接続済スレーブ一覧格納部14から現在登録されている接続済スレーブ一覧情報114の件数を取得することにより行う。
接続済スレーブ一覧格納部14が格納する接続済スレーブ一覧情報114の例を図14で説明する。
【0049】
接続済スレーブ一覧情報114は、デバイスNo、開始時間、終了予定時間の情報を持つ。デバイスNoによって、ペアリング済スレーブ一覧情報113、スレーブ接続優先順位一覧情報116と関連付けられる。
接続済スレーブ一覧情報114に登録されているスレーブ200はマスタ100と通信可能状態となっているスレーブ200である。
開始時間は、接続可能となった時間である。終了予定時間は、切断予定時間である。切断予定時間は、利用者によって適宜設定される。
【0050】
接続済のスレーブ数が上限数であると判定した場合はAに進む(ステップS17でYes)。接続済のスレーブ数が上限数より少ないと判定した場合はステップS21に進む(ステップS17でNo)。
Bluetooth(登録商標)を利用するネットワーク400では、一つのマスタ100に接続できるスレーブ数の上限は7台までという制約がある。よって、ネットワーク400としてBluetooth(登録商標)を利用する環境では、一定数として例えば7を設定する利用が想定される。
図14の例では、7台のスレーブ200が登録され、マスタ100と通信可能接続状態となっていることを表している。
【0051】
管理部12は、接続済スレーブ一覧情報114を画面表示する(ステップS18)。
【0052】
また、管理部12は、接続済スレーブ一覧情報114に表示されるデバイスNoと関連付けられるスレーブ接続優先順位一覧情報116を画面表示する(ステップS19)。
利用者は、画面に表示された接続済スレーブ一覧情報114とスレーブ接続優先順位一覧情報116の画面を確認し、新たに接続するスレーブ200の代わりに、切断するスレーブ200を画面から選択する。
利用者は、画面表示されるスレーブ200のスレーブ接続優先順位116aとスレーブ属性情報116bを基に、切断するスレーブ200を選択することが可能である。
【0053】
管理部12は、利用者が切断対象のスレーブ200を選択することにより、切断対象スレーブ200の指示を受け付ける(ステップS20)。
管理部12は、利用者が選択した切断対象スレーブ200との接続を切断する(ステップS21)。
具体的には、スレーブ接続優先順位一覧格納部16に対象のデバイスNoを持つスレーブ200の削除を指示することで行う。
【0054】
なお、スレーブ200との接続の切断だけでなく、ステップS21のスレーブ200との接続の切断では、ペアリングの切断を併せて行うようにスレーブ接続切替装置500を構成することも可能である。
ペアリングの切断は、ペアリング済スレーブ一覧格納部13に対象のデバイスNoを持つスレーブ200の削除を指示することで行う。
ペアリングの切断が行われたスレーブ200をマスタ100に接続するためには、再度ペアリングから行う必要がある。
【0055】
スレーブ接続制御部11は、管理部12から接続対象スレーブ200の指示を受け、接続対象スレーブ200に接続を指示する(ステップS22)。
【0056】
新たに接続するスレーブ200は、マスタ100から接続指示を受け付ける(ステップS23)。マスタ100から接続指示を受けたスレーブ200は、マスタ100からのデータ送受信の指示待ち状態となる。
【0057】
管理部12は、スレーブ接続制御部11から接続完了の通知を受け、接続済スレーブ一覧情報114を更新する(ステップS24)。具体的には、接続済スレーブ一覧格納部14に対して、ステップ22で接続指示をしたスレーブ200の登録を指示し、接続済スレーブ一覧情報114を更新する。
【0058】
ペアリング済のスレーブ200を人手により接続する動作を説明したが、環境によっては、ペアリング済のスレーブ200を自動により接続することも可能である。ここから、自動によるスレーブ200の接続について、図8図9を用いて説明する。
スレーブ200がマスタ100にデータを送信するためには、スレーブ200とマスタ100との間で、ペアリングと接続という二つの手続きが必要となる。マスタ100とスレーブ200との間でペアリングが完了している場合には、自動での接続が可能となる。
なお、マスタ100とスレーブ200との間のペアリングは、人手によってあらかじめ実施しておく必要がある。
【0059】
自動によりスレーブ200をマスタ100に接続するために、まず、スレーブ200を接続可能状態とする(ステップS51)。Bluetooth(登録商標)通信できるエリア内で行ってもよいし、通信できるエリア外で行うことでもよい。
【0060】
スレーブ200を接続可能状態とすると、スレーブ200はマスタ100に接続を要求する(ステップS52)。ステップS52の処理はステップS12の処理と同じである。
【0061】
マスタ100のスレーブ接続制御部11は、スレーブ200からの接続要求を受信する(ステップS53)。
Bluetooth(登録商標)通信できるエリア外でステップS51とステップS52が行われた場合は、スレーブ200が通信できるエリア内に入ったところで、ステップS53が行われる。
具体的には、ウェアラブルデバイスを身に着けた人や、RFIDタグが取り付けられた検査車両が、通信エリア内に移動するようなケースを想定する。
【0062】
ステップS53とステップS54の処理は、人手によるスレーブ200の接続におけるステップS13とステップS14の処理と同じであるので省略する。
【0063】
対象のスレーブ200がペアリング済である場合はステップS56に進む(ステップS55でYes)。対象のスレーブ200がペアリング済でない場合は、エラー情報をログとして格納し終了する(ステップS55でNo)。
【0064】
ステップS57の処理は、人手によるスレーブ200の接続におけるステップS17の処理と同じであるため説明を省略する。
【0065】
スレーブ接続制御部11は、管理部12が管理する接続済スレーブ200のスレーブ接続優先順位116aが低いスレーブ200をスレーブ接続優先順位一覧格納部16から取得する(ステップS58)。
【0066】
管理部12は、スレーブ接続優先順位一覧格納部16によって取得されたスレーブ接続優先順位116aが低いスレーブ200との接続を切断する(ステップS59)。
取得されたスレーブ接続優先順位116aが最も低いスレーブ200を切断対象としてもよい。同じ値のスレーブ接続優先順位116aを持つスレーブ200が複数選択された場合は、複数のスレーブ200を切断対象としてもよいし、そのうちのいずれかを切断対象としてもよい。
【0067】
また、新たなスレーブ200のスレーブ接続優先順位116aと比較し、接続済スレーブ一覧情報114に登録されているスレーブ200中に新たなスレーブ200のスレーブ接続優先順位116aより低いスレーブ接続優先順位116aを持つスレーブ200がなければ、入替対象はなしとすることも可能である。
【0068】
ステップS60〜ステップS62までの処理は、人手によるスレーブ200の接続におけるステップS21〜ステップS23までの処理と同じであるため説明を省略する。このようにして、自動によるスレーブ200の切替が可能となる。
【0069】
なお、ここまでペアリング済のスレーブ200を自動により接続する動作を説明したが、ペアリング時にスレーブ200の接続を人手により接続するか、自動により接続するか、いずれの接続方法とするかを利用者があらかじめ指定しておくことで、指定した接続方法でスレーブ200を接続させることも可能である。
例えば、図7のステップS41で利用者に表示する登録画面の接続優先順位一覧情報116にスレーブ200のスレーブ重要度116cと併せて接続方法を表示し、利用者に接続方法を指定させる。
次に、ステップS17またはステップS57において、スレーブ接続制御部11によって、接続済スレーブ数が上限数であると判定されたとき、接続優先順位一覧情報116に設定された対象のスレーブ200の接続方法を参照することで、人手により接続するか、自動により接続するかを判定させ、判定した接続方法でスレーブ200を接続させるように動作させる。
このように動作させることで、利用者が指定した接続方法でスレーブ200を接続させることが可能となる。
【0070】
自動によるスレーブ200の接続が実現できることから、あらかじめスケジュール設定しておくことによって、設定されたスケジュールに従って、スレーブ接続優先順位116aが低い接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立することが可能となる。
スケジューリングによるスレーブ200の切替について、図10図11を用いて説明する。
【0071】
スレーブ接続制御部11は、スケジュール管理一覧情報118を取得する(ステップS71)。スケジュール管理一覧情報118の取得は、スケジュール管理一覧格納部18から取得することにより行う。
スケジュール管理一覧格納部18が格納するスケジュール管理一覧情報118の例を図15で説明する。
【0072】
スケジュール管理一覧情報118は、リストNo、デバイスNo、開始時間、終了時間等から構成される。
リストNoは、複数のスレーブ200をまとめて設定する際に識別するために付与する識別子である。
デバイスNoは、スレーブ接続切替装置500において、スレーブ200を識別するために付与する識別子である。デバイスNoによって、ペアリング済スレーブ一覧情報113、接続済スレーブ一覧情報114、スレーブ接続優先順位一覧情報116と関連付けられる。
開始時間は、対象のスレーブ200を接続する時間を表す。
終了時間は、接続されたスレーブ200との接続を切断する時間を表す。
【0073】
スケジュール管理一覧情報118は、スケジュール管理一覧情報118の開始時間、終了時間をキーとして、対象となるデバイスNoがあれば、スレーブ接続制御部11は、デバイスNoをスケジュール管理一覧情報118から取得する。
【0074】
対象スレーブ200がある場合はステップS74に進む(ステップS72でYes)。対象スレーブ200がない場合はステップS73に進む(ステップS72でNo)。
【0075】
接続/切断対象スレーブ200がない場合は一定時間待機する(ステップS73)。一定時間待機後、ステップS71に戻る。
【0076】
ステップS74〜ステップS82までの処理は、自動によるスレーブ200の接続におけるステップS54〜ステップS62までの処理と同じであるため、説明を省略する。
このようにして、スケジューリングによるスレーブ200の切替が可能となる。
【0077】
最後に、スレーブ接続優先順位一覧情報116の生成方法について、説明する。
Bluetooth(登録商標)通信におけるスレーブ200は、マスタ100からの指示によりデータをマスタ100に送信する。
マスタ100の送受信部は、スレーブ200から送信されたデータを受信し、受信したデータを取得データ格納部20に格納する。また、マスタ100からの指示に基づいて、スレーブ200の電源残量を取得し取得データ格納部20に格納する。
【0078】
また、マスタ100の送受信部は、データの格納と併せて、スレーブ200とのデータのログをログ格納部21に格納する。
ログ管理情報には、接続日時、通信結果等から構成される。
【0079】
取得したデータは必要に応じてデータ送受信部19によって、サーバ300に送信される。
スレーブ接続優先順位一覧情報116の電源残量、通信状態、経過時間の値は、ログ管理情報に格納された電源残量と通信結果を集計することによって生成される。
【0080】
本実施の形態1におけるスレーブ接続切替装置500では、スレーブ接続優先順位116aに基づき、常時一定数のスレーブ200と接続可能な状態を管理する管理部12と、新たなスレーブ200からの接続要求を受信した後、既に接続済みスレーブ200が一定数を超えると判定した場合、管理部12が管理する接続済スレーブ200のスレーブ接続優先順位116aを取得し、スレーブ接続優先順位116aが低い接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立することができる。
【0081】
ペアリング済スレーブ200のスレーブ属性情報116bからスレーブ接続優先順位116aを算出することができる。
【0082】
接続済スレーブ一覧情報114をスレーブ接続優先順位一覧情報116と併せて画面表示し、スレーブ200の切断指示を受け付けることで、利用者に切断対象のスレーブ200を選択する示唆を与えることができる。
【0083】
スレーブ200の接続と切断をスケジュールすることが可能となる。
【0084】
スレーブ接続優先順位116aを利用者の設定するスレーブ重要度116cとスレーブ200の電源残量とスレーブ200の通信状態とスレーブ200の接続経過時間を加味した値とすることができる。
【0085】
スレーブ重要度116cが切断不可の状態である前記スレーブ200を、スレーブ200切断対象外とすることができる。
【0086】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2のスレーブ接続切替装置500について説明する。実施の形態1と同じものについては同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
図16は、実施の形態2に係るスレーブ接続切替装置500が適用されるシステムの構成を示す構成図である。
【0087】
本実施の形態2のスレーブ接続切替装置500が実施の形態1のスレーブ接続切替装置500と異なる点は、実施の形態1のスレーブ接続切替装置500は、マスタ100で構成されていたが、実施の形態2のスレーブ接続切替装置500は、マスタ100とネットワーク400を介して接続されたサーバ300から構成される点が異なる。
【0088】
図17は、実施の形態2に係るスレーブ接続切替装置500の詳細な構成を示す構成図である。この図17では、図16で示したネットワーク400を省略している。
図17において、スレーブ接続切替装置500が実施の形態1のスレーブ接続切替装置500と異なる点は、マスタ100にあるペアリング済スレーブ一覧格納部13、接続済スレーブ一覧格納部14、スレーブ接続優先順位一覧格納部16、スケジュール管理一覧格納部18の機能がサーバ300に設けられている点である。
【0089】
ペアリング済スレーブ一覧格納部33、接続済スレーブ一覧格納部34、スレーブ接続優先順位一覧格納部36、スケジュール管理一覧格納部38がサーバ300に設けられていることから、マスタ100の各部とサーバ300のペアリング済スレーブ一覧格納部33、接続済スレーブ一覧格納部34、スレーブ接続優先順位一覧格納部36、スケジュール管理一覧格納部38とのデータの送受信は、マスタ100のデータ送受信部19からネットワーク400を介してサーバ300に設けられたデータ送受信部39を経由して行われる。
それ以外は、実施の形態1のスレーブ接続切替装置500と同じであるため、説明を省略する。
【0090】
以上のような構成のスレーブ接続切替装置500のマスタ100の各機能は、図18に示したようなハードウェアにより実現される。マスタ100については、図3と同じであるため、説明を省略する。
【0091】
スレーブ接続切替装置500のサーバ300の各機能は、図18に示したようなハードウェアにより実現される。このハードウェアは、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置310と、ROM(Read Only Memory)やハードディスク装置等の記憶装置320、他のハードウェアとネットワーク400によって接続される通信装置330、キーボードやマウスといった入力装置350、スピーカーやディスプレイ等の出力装置360とがバス接続された構成となっている。なお、CPUは自身にメモリを備えていてもよい。
【0092】
ペアリング済スレーブ一覧格納部33、接続済スレーブ一覧格納部34、スレーブ接続優先順位一覧格納部36、スケジュール管理一覧格納部38は、記憶装置320により実現される。
データ送受信部39は、記憶装置320に記憶されたプログラムが処理装置310で実行されることにより実現される。
【0093】
なお、スレーブ接続切替装置500の各機能を実現する方法は、上記のような処理装置とプログラムの組み合わせに限らず、処理装置プログラムをインプリメントしたシステムLSI(Large Scale Integrated Circuit)のようなハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、一部を処理装置とプログラムの組み合わせで実現するようにしてもよい。
【0094】
以上のような構成のスレーブ接続切替装置500における動作は、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
【0095】
以上のような本実施の形態2によれば、ペアリング済スレーブ一覧格納部33、接続済スレーブ一覧格納部34、スレーブ接続優先順位一覧格納部36、スケジュール管理一覧格納部38をサーバ300内に格納することから、複数のマスタ100が構成される環境においては、ペアリング済スレーブ一覧格納部33、接続済スレーブ一覧格納部34、スレーブ接続優先順位一覧格納部36、スケジュール管理一覧格納部38に格納される情報を複数マスタ間で共有することが可能となる。
【符号の説明】
【0096】
11 スレーブ接続制御部、12 管理部、15 スレーブ接続優先順位決定部、116a スレーブ接続優先順位、116b スレーブ属性情報、116c スレーブ重要度、500 スレーブ接続切替装置。
【要約】      (修正有)
【課題】新たなスレーブからの接続要求を受信したとき、接続済スレーブの数が上限数であると判定した場合、スレーブ接続優先順位が低い接続済スレーブとの接続を切断し、新たなスレーブとの接続を確立するスレーブ接続切替装置を提供する。
【解決手段】スレーブ接続切替装置500は、スレーブ接続優先順位に基づき、上限数範囲内のスレーブ200と接続可能な状態を管理する管理部12と、新たなスレーブ200からの接続要求を受信したとき、スレーブ接続優先順位が低い接続済スレーブ200との接続を切断し、新たなスレーブ200との接続を確立するスレーブ接続制御部11とを備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18