(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係るLED照明装置は、センサと、前記センサを支持する支持台と、光源としての複数のLED素子と、前記複数のLED素子を環状に実装するLED基板と、前記センサから出力された信号に基づいて前記LED素子の発光を制御する制御部と、前記LED素子から前記LED基板を介して伝達される熱を放出するための放熱部とを備え、前記支持台は、前記LED基板における前記複数のLED素子で囲まれた領域内に装着され、前記LED基板は前記放熱部に接続している。これにより、LED基板におけるLED素子で囲まれた領域を有効に利用できる。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記支持台は、前記LED基板に設けられた貫通孔に係合することで、前記LED基板に装着される。これにより、支持台を容易にLED基板に装着できる。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記センサは前記LED基板の厚み方向であって前記LED素子が実装されている面から離間した位置で支持されている。これにより、センサの誤検出を少なくできる。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記放熱部は環状のベース材を備え、前記LED基板は、前記LED素子の裏側部分が前記ベース材に当接する。これにより、LED素子の発光時の熱を効率的にベース部材に伝えることができる。
実施形態の別態様に係るLED照明装置において、前記センサは照度センサであり、前記支持台には人感センサも支持されている。これにより、センサを支持する部材を1つで構成できる。
【0009】
<実施形態>
実施形態では、本発明に係るLED照明装置として、所謂、電球型ランプに適用した形態について説明する。
【0010】
1.全体構成
本実施形態に係るLED照明装置1の概要について主に
図1〜
図3を用いて説明する。
LED照明装置1はLEDモジュール2と電源回路ユニット3とを外囲器4の内部に備える。
ここでの外囲器4は、透光性カバー5、ケース本体6及び口金7から構成されている。LEDモジュール2は透光性カバー5側に位置し、電源回路ユニット3はケース本体6内に位置している。なお、電源回路ユニット3の回路部品の図示は省略している。
LED照明装置1は、外囲器4の一部を構成する口金7から商用電源である交流電力を受電して、点灯条件が整えば電源回路ユニット3で変換された直流電力によりLED素子21を発光(点灯)させる。
LED照明装置1はLED素子21を点灯及び消灯させるための情報を取得するセンサユニット8を備える。センサユニット8は1個又は複数個(本例では2個である。)のセンサ81,83を備える。なお、透光性カバー5はセンサ81,83用の貫通孔5a,5bを有している。
LEDモジュール2は、ケース本体6における口金7と反対側の端部に設けられたベース材9に載置された状態で、ケース本体6に取り付けられる。LED照明装置1はLED素子21で発生した熱を放出する放熱部を有している。
【0011】
2.各部構成
(1)LEDモジュール
図4〜
図7を用いて説明する。
LEDモジュール2は、1個又は複数個のLED素子21と、LED素子21が実装されるLED基板23とを有する。なお、LED基板23におけるLED素子21が実装される側の面を表面とする。
LEDモジュール2は、LED基板23の裏面がベース材9に当接する状態(載置された状態)で、LED基板23の周縁の一部がケース本体6のモジュール側支持部分61gにより支持される(モジュール側支持部分61gの一例である係止片により止される)。LEDモジュール2は、LED基板23の周面がケース本体6の位置決め部61eの内面に当接する状態で、ケース本体6に取り付けられている。
【0012】
(1−1)LED素子
LED素子21はここでは20個実装されている。LED基板23は円板状をし、20個のLED素子21はLED基板23の周縁部に近い部分に周方向に等間隔をおいて環状(例えば円環状である。)に配されている。
【0013】
(1−2)LED基板
LED基板23は表面にLED素子21を実装するためのLED側配線パターン(図示省略)を有している。なお、LED側配線パターンは実装されたLED素子21を電気的に接続する機能も有する。
LED基板23はセンサユニット8を固定するセンサ固定部23aを有している。センサ固定部23aはLED基板23に環状に配されたLED素子21に囲まれた領域内にある。ここでは、センサ81,83はLED基板23を介して電源回路ユニット3と接続される。このため、LED基板23は、センサ81,83と電気的に接続するセンサ側配線パターン(図示省略)と、センサ81,83と接続するセンサ側接続部23bを有している。センサ81,83のセンサ信号は電源回路ユニット3に送出される。このため、センサ側配線パターンは中継パターンと言える。
LED基板23は電源回路ユニット3を接続するための電源側接続部23cを有している。電源側接続部23cは、LED素子21への給電用の接続部とセンサ信号用の接続部とがあり、ここでは全部で6個ある(
図2参照)。
LED基板23は、環状に実装されている複数個のLED素子21の内側に、センサ固定部23a、センサ側接続部23b、電源側接続部23cを有している。
【0014】
センサ固定部23aはここでは貫通孔により構成されている。つまり、センサユニット8の一対の延伸片853a用の貫通孔である。センサ側接続部23bはここでは貫通孔により構成されている。つまり、センサ側配線パターンに形成された孔であってセンサ81,83のリード線81b,83b用の貫通孔である。電源側接続部23cはここでは貫通孔により構成されている。つまり、センサ側配線パターン及びLED側配線パターンに形成された孔であって電源回路ユニット3から延出する金属ピン55a用である。
センサ側接続部23b及び電源側接続部23cはリード線81b,83b及び金属ピン55aの接続に半田が利用されている。金属ピン55aは、半田付けされた状態において、先端部が半田から張り出す長さを有している。
【0015】
LED基板23はケース本体6に対してLEDモジュール2が回転するのを規制するための回転止部23dを有している。ここでの回転止部23dはLED基板23の周面(周端面)から中心に向かって凹入する凹により構成される。凹にはケース本体6の回転止部61fが嵌合する。なお、LED基板の周面又は主面に凸を設け、ケース本体の回転止部として凹を設け、両者が嵌合するようにしてもよい。
【0016】
(2)センサユニット
主に
図8を用いて説明する。
センサユニット8は、複数のセンサと、複数のセンサを装着し且つLED基板23に取り付けられる支持台85とを備える。ここでの複数のセンサは、外部環境を検知するためのものである。具体的には、人感センサ81と照度センサ83である。LED照明装置1の周辺が暗く且つ人を検知すると、LED照明装置1が一定時間点灯する。
【0017】
(2−1)人感センサ
人感センサ81は例えば焦電形赤外線タイプが利用されている。人感センサ81は人の発する熱量の変化に応じて発した電圧に規定以上の変化が生じると検知信号を出力する。人感センサ81はセンサ本体81aとリード線81bとを有する。なお、リード線81bは、電源用、接地用及び出力用の合計3本である。
【0018】
(2−2)照度センサ
照度センサ83は例えばフォトダイオードが利用される。照度センサ83は受光に応じて変動した電圧をする。照度センサ83はセンサ本体83aとリード線83bとを有する。なお、リード線83bは電源用及び出力用の合計2本である。
【0019】
(2−3)支持台
支持台85は、人感センサ81と照度センサ83とを装着するセンサ装着部851と、LED基板23に取り付けるための取付部853と、センサ装着部851をLED基板23から離れた位置に配するためのスペーサ部855とを有している。
【0020】
センサ装着部851は、人感センサ81を装着する人感センサ装着部851aと、照度センサ装着部851bとを一体に有する。人感センサ装着部851aは、有底筒状をし、底部にリード線81b用の貫通孔851cを有する。人感センサ81は有底筒状をした部分に収容されて装着される。このため、人感センサ装着部851aは人感センサ81のセンサ本体81aの側面を遮蔽する遮蔽壁として機能する。貫通孔851cはリード線81bの本数に対応して3個ある。3個の貫通孔851cは直角三角形の頂点位置となるように設けられている。
【0021】
照度センサ装着部851bは、有底筒状をし、底部にリード線83b用の貫通孔851dを有する。照度センサ83は有底筒状をした部分に収容されて装着される。貫通孔851dはリード線83bの本数に対応して2個ある。2個の貫通孔851dは、人感センサ装着部851aの3個の貫通孔851cの2個の貫通孔を結ぶ仮想線分と2個の貫通孔851dを結ぶ仮想線とが略平行になるように、設けられている。
人感センサ81は透光性カバー5の頂部から内部(口金7側である)に入った部位に、照度センサ83は透光性カバー5の頂部に近い部位にそれぞれ存在するように構成されている。このため、照度センサ装着部851bは人感センサ装着部851aから透光性カバー5の頂部側に延伸するように設けられている。つまり、照度センサ装着部851bはLED基板23に対して人感センサ装着部851aよりも離れた位置に存在する。
【0022】
スペーサ部855はセンサ装着部851とLED基板23との間を埋める機能を有する。スペーサ部855は板状部855aにより構成される。板状部855aは人感センサ装着部851aの底部と照度センサ装着部851bの底部とからLED基板23に向かって延伸する。板状部855aの横断面形状は例えば「十」字状をしている。これにより、支持台85をLED基板23に安定した状態で取り付けることができる。
十字の板状部583aの一方の板部分は人感センサ装着部851aの底壁から延伸し、他方の板部分は人感センサ装着部851aの底壁と照度センサ装着部851bの底壁とに跨る状態で延伸している。なお、一方の板部分を短側板部分とし、他方の板部分を長側板部分とする。
【0023】
板状部855aの交差部分は、LED基板23側から見たときに、人感センサ装着部851aの底壁側に存在している。十字状をする板状部855aは、十字により区切られる4つの領域に人感センサ装着部851aの3つの貫通孔851cが2つ以上重ならないように、設けられている。つまり、直角三角形の直角を挟んだ隣接する一方の辺上に位置する2個の貫通孔851cは十字の一方の板部分を挟むように、他方の辺上に位置する2個の貫通孔851cは十字の他方の板部分を挟むように、板状部855aは設けられている。これにより、3本のリード線81bが接触するのを防止できる。板状部855aの長側板部分は照度センサ装着部851bの2個の貫通孔851dの間に位置する。これにより、2本のリード線83bが接触するのを防止できる。
長側板部分における2つの貫通孔851dに対応する部分にLED基板23側に向かう溝851fを有している。溝851fは長側板部分の厚み方向と直交する面に設けられた一対の突出部分を利用して構成される。これにより、2本のリード線83bは突出部分により保護される。
【0024】
取付部853はスペーサ部855からセンサ装着部851と反対側に延伸する一対の延伸片853aにより構成される。取付部853は、延伸片853aの延伸先端であって他方の延伸片853aと対向しない面から他方の延伸片853aが存在しない側に張り出す係止部853bを有している。一対の延伸片853aは両者が遠近する方向に弾性変形可能な構成とされている。弾性変形は、一対の延伸片853aの内側部分がスペーサ部855におけるセンサ装着部851と反対側端面からセンサ装着部851側に凹入する溝853cを設けることで、実施される。一対の延伸片853aが弾性変形して係止部853bがLED基板23のセンサ固定部23aである貫通孔を通過すると、係止部853bがLED基板23に係合する。この状態において、支持台85は、LED基板23に対してスペーサ部855と係止部853bとで当接する。
【0025】
(3)電源回路ユニット
主に
図2〜
図5、
図9を用いて説明する。
電源回路ユニット3は、LED素子21用の電力を交流電力から生成するための電源回路35を備える。電源回路ユニット3は、複数個の回路部品と、回路部品が実装される回路基板31と、LEDモジュール2と接続するための接続部33とから構成される。なお、回路部品の図示は省略する。
【0026】
(3−1)電源回路
図10を用いて説明する。
電源回路35は、整流回路部351、平滑回路部353、電力生成部355及び制御部357を有している。
整流回路部351は、商用電力を整流する回路であり、例えばダイオードブリッジが利用される。平滑回路部353は、整流された直流電力を平滑化する回路であり、例えばコンデンサが利用される。電力生成部355は、平滑された直流電力からLED素子21用の電力を生成し、例えば降圧回路が利用される。
【0027】
制御部357はLEDモジュール2の点灯・消灯を制御する。つまり、制御部357は、所定の条件になるとLEDモジュール2を点灯させる。ここでの条件は人の存在と照度である。具体的には、制御部357は、照度センサ83が所定の暗さを検知し且つ人感センサ81が人を検知するとLEDモジュール2に出力する電力を生成するように電力生成部355に指示し、人感センサ81が人を検知しなくなると電力の生成をやめるように電力生成部355に指示する。これにより、省電力化を図ることができる。なお、制御部357は例えば予めプログラムが組み込まれたICチップが利用される。
【0028】
制御部357はLEDモジュール2の点灯中に減光・増光を制御する。つまり、制御部357は所定の条件になるとLEDモジュール2から出射される光量を変更させる。ここでの条件はLED素子21周辺の温度であり、温度が上昇すると減光させ、減光中に温度が下降すると増光(減光前に戻す)させる。なお、光量の変更はLEDモジュール2に供給する電力の増減により行う。
【0029】
減光・増光について、
図10及び
図11を用いて説明する。
電源回路35は温度センサ358を備えている。温度センサ358として、例えばポリマー系のPTCサーミスタを利用できる。ここでは、
図11に示すように、複数個(ここでは3個である。)の検出用抵抗360a,360b,360cを並列に接続し、この並列接続された検出用抵抗360a,360b,360cの少なくとも1つの検出用抵抗360aにPTCサーミスタ(358)が直列に接続されている(この回路を検出回路360とする。)。制御部357は検出回路360に対して直列に接続され、検出回路360の電圧の変化をモニタリングする。なお、検出回路360の電流の変化をモニタリングするようにしてもよい。
【0030】
つまり、温度上昇により、PTCサーミスタ(358)の抵抗値が上昇し、検出回路360の抵抗も上昇する。制御部357は検出回路360の電圧の上昇を検出すると、LEDモジュール2に出力する電力値を下げるように電力生成部355に指示する。LEDモジュール2を低い電力で点灯すると、やがてLED素子21の温度も下がる。LED素子21の温度低下によりPTCサーミスタ(358)の抵抗値が下がると、検出回路360の抵抗も下がる。制御部357は検出回路360の電圧の降下を検出すると、LEDモジュール2に出力する電力値を上げるよう(戻すよう)に電力生成部355に指示する。
【0031】
なお、温度センサ358としてポリマー系を用いることで、抵抗変化を「0」、「1」のデジタル的に検出することができ、対象物の温度の変化を確実に検知することができる。また、検出回路は、3つの検出用抵抗を並列で備えているが、並列数は複数あればよく、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0032】
電源回路35は、人感センサ81、照度センサ83を駆動させる駆動電力を生成する駆動電力生成部359を有している。駆動電力生成部359は、LEDモジュール2用の電力生成部355と独立し、駆動電力を供給する。
【0033】
(3−2)回路基板
主に
図9を用いて説明する。
回路基板31は、上記電源回路35を構成するように複数個の回路部品を接続するための配線パターンを有している。回路基板31は長尺の台形に近い形状をしている。
回路基板31には上記電源回路35用の回路部品が実装されるが、人感センサ81と照度センサ83はLED基板23に実装され、人感センサ81と照度センサ83との信号はLED基板23と回路基板31とを介して制御部357に送られる。
温度センサ358は、本体部とリード線とを有し(図示省略)、本体部がLED基板23に接触する状態で、リード線が回路基板31に接続されている。
【0034】
回路基板31はその長手方向がケース本体6の中心軸と平行となるようにケース本体6内に配される。回路基板31における短い方の底辺(幅の短い側)が口金7側に位置する。回路基板31は、口金7側の端部の幅方向(短手方向)の両端部がケース本体6のユニット支持部61pの一例である一対の溝に挿入される。これにより、回路基板31は基板の厚み方向の移動が規制される。
【0035】
接続部33は、回路基板31におけるLEDモジュール2側の端部に設けられ、回路基板31の配線パターンと電気的に接続されている。金属ピン33aは、先端側がLEDモジュール2を挿通して透光性カバー5側に延出するように、接続部33から延出している。金属ピン33aは、6本あり、間隔をおいて設けられている。
【0036】
(4)外囲器
外囲器4は、筒状のケース本体6と、ケース本体6の中心軸方向の一端(LED素子21から光が出射される側である。)に設けられた透光性カバー5と、ケース本体6の中心軸方向の他端に設けられた口金7とから構成される。
【0037】
(4−1)透光性カバー
主に
図2、
図3及び
図12を用いて説明する。
透光性カバー5は、LEDモジュール2を覆い、LEDモジュール2から発せられた光を透過させて出射する。透光性カバー5は、例えば中空円球を平面で切断したような形状(例えば半球殻状)をした本体部5cを有している。
透光性カバー5は例えば透光性を有する樹脂材料から構成されている。透光性カバー5は、必要に応じて、樹脂材料に拡散粒子が混入されてもよいし、内周面や外周面に拡散処理が施されてもよい。
【0038】
透光性カバー5は、センサ81,83用の貫通孔5a,5bを本体部5cに有している。ここでは、2個のセンサ81,83にそれぞれ専用の貫通孔5a,5bがあり、貫通孔は合計で2個ある。貫通孔5a,5bは透光性カバー5の開口側と反対の頂部に存在する。貫通孔5a,5bは透光性カバー5を頂部側から見たときに円形状をしている。なお、人感センサ81及び照度センサ83は貫通孔5a,5bを介して一部が表側の露出している。
【0039】
透光性カバー5は貫通孔5aの開口縁から本体部5cの開口側端部に延伸する筒部5dを本体部5cに有している。筒部5dは、センサ81の感知領域を広げるために、筒部5dの頂部側が頂部側拡がりの円錐台状をしている。なお、筒部5dにおけるケース本体6側部分はセンサ81の外周面に当接する。これにより、センサ81と貫通孔5aとの間から水分等の侵入を抑制できる。
なお、貫通孔5bは貫通孔5aに隣接しており、筒部5dの外周面側の一部が貫通孔5b用に欠けている。これにより、センサ81,83用の貫通孔5a,5bを設けるための面積を小さくでき、LEDモジュール2から出射された光が貫通孔5a,5bで遮られるのを少なくできる。
【0040】
透光性カバー5はケース本体6に対して位置決めする位置決め部5fを本体部5cの開口側端部に有している。透光性カバー5はケース本体6と結合するための結合部5gを本体部5cの開口側端部に有している。透光性カバー5はケース本体6に対して回転しないように回転止部5hを本体部5cの開口側端部に有している。
ここでは、位置決め部5fは本体部5cにおける開口側端面から突出する突出部により構成されている。突出部はケース本体6の透光性カバー5側の開口端部内に嵌合する。突出部は筒状(ケース本体6の形状に合わせ円筒状)をしているが、周方向に間隔をおいて円弧状に突出してもよい。なお、正確には突出部(位置決め部5f)は回転止部5hのため円筒状の周方向の一部が欠けている。
【0041】
結合部5gは位置決め部5fを構成する筒部の外周面から径方向外方へと突出する凸部により構成されている。凸部はケース本体6の透光性カバー5側の開口端部の結合部61aと係合する。なお、凸部は係合凸部としてそれぞれ機能する。凸部は、外周の一部の領域に連続して存在しているが、筒部の外周全域に存在してもよいし、周方向に間隔をおいて複数あってもよい。
回転止部5hは位置決め部5fを構成する突出部の一部に設けられた凹みにより構成されている。凹みにはケース本体6の透光性カバー5側の開口端部の回転止部61cが嵌合する。凹みは、位置決め部5fに1個存在しているが、周方向に間隔をおいて複数個存在してもよい。
【0042】
透光性カバー5は、位置決め部5fがケース本体6の透光性グローブ5側端部の内周面に当接し且つ結合部5gがケース本体6の透光性グローブ5側端部の結合部61aに係合する状態で、例えば接着剤等を利用してケース本体6に取り付けられている。
【0043】
(4−2)ケース本体
図4〜
図7及び
図13〜
図15を用いて説明する。
ケース本体6は筒状をしている。ケース本体6はLEDモジュール2の熱を放出する機能を有している。具体的には、ケース本体6は、樹脂材料から構成される樹脂ケース61と、金属材料から構成される金属ケース63とから構成される。金属ケース63は樹脂ケース61の内周側に設けられ且つ樹脂ケース61に密着している。位置している。つまり、樹脂ケース61と金属ケース63とは一体化されている。一体化は、例えばインサート成形を利用しているが、接着剤等で固着してもよい。なお、接着剤が樹脂ケースと金属ケースとの間に介在する場合も、樹脂ケースと金属ケースとは密着しているとする。
【0044】
(4−2−1)樹脂ケース
図14及び
図15を用いて説明する。
樹脂ケース61は口金7側から透光性カバー5側に移るにしたがって太くなる筒状をしている。具体的には樹脂ケース61の厚みは略一定であり、樹脂ケース61の外周面は中心軸側に凹の円弧状をしている。
樹脂ケース61は透光性カバー5を結合するための結合部61aを透光性カバー5側の端部に有する。樹脂ケース61は透光性カバー5を位置決めする位置決め部61bを開口側端部に有している。樹脂ケース61は透光性カバー5が回転しないようにする回転止部61cを開口側端部に有している。
【0045】
結合部61aは開口側端から中心軸に向かって突出する突出部により構成されている。突出部は複数個あり、ここでは、3個の突出部が周方向に等間隔をおいて存在する。突出部は透光性カバー5の結合部5gと係合する。
位置決め部61bは開口側端の内周面から中心軸に向かって突出して厚くなった肉厚部により構成されている。肉厚部は、透光性カバー5を樹脂ケース61に取り付けた際に、肉厚部の内周面が透光性カバー5の位置決め部(凸部)5fの外周面に当接する(
図6及び
図7参照)。なお、位置決め部61bの開口側端の内面は傾斜面となっている。これにより、透光性カバー5の装着を容易に行うことができる。
回転止部61cは開口側端部の内周面に設けられた凸部により構成される。凸部は一対のリブ部により構成されている。一対のリブ部は透光性カバー5の回転止部(凹み)5hと嵌合する。一対のリブ部間の周方向の外寸法は、透光性カバー5の凹みの周方向の内寸法と一致している。これにより周方向のガタツキを少なくできる。
【0046】
ケース本体6はベース材9を収容し且つ固定する。このため樹脂ケース61はベース材9を固定するための固定部61dを有している。ここでの固定部61dは樹脂ケース61の透光性カバー5側に設けられている。ケース本体6は収容するベース材9の位置決めをする位置決め部61eを透光性カバー5側に有している。ケース本体6はベース材9及びLEDモジュール2が回転しないようにする回転止部61fを透光性カバー5側に有している。
固定部61dは、ベース材9におけるLEDモジュール2側の面を支持するモジュール側支持部分61gと、ベース材9におけるLEDモジュール2と反対側(口金7側)の面を支持する口金側支持部分61hとを有する。
モジュール側支持部分61gは、樹脂ケース61の内周面に設けられた係止片により構成されている。なお、係止片は、LEDモジュール2がベース材9に載置された状態で、LED基板23におけるベース材9と反対側面の周縁に係合する係合部を有する。係止片は、周方向に間隔をおいて複数個、ここでは、3個設けられている。
【0047】
口金側支持部分61hは樹脂ケース61の内周面から中心軸に向かって突出する鍔部により構成される。なお、鍔部は金属ケース63における透光性カバー5側端面に当接する。
位置決め部61eは、樹脂ケース61から中心軸が延伸する方向と平行に延伸する延伸部により構成される。ここでの延伸部は、板状に延伸し、周方向に間隔をおいて複数個、ここでは6個ある。延伸部はベース材9の外周面及びLED基板23の外周面に当接するように構成されている。ここでは、ベース材9及びLED基板23は透光性カバー5側から見たときに外周形状が円形状をしており、板状の延伸部は透光性カバー5側から見たときに円弧状をしている。なお、モジュール側支持部分61gは位置決め部61e間に設けられている。
回転止部61fは、
図4に示すように、ベース材9の回転止部9e及びLED基板23の回転止部23dに嵌るように突出する突出部により構成されている。ここでの突出部は樹脂ケース61の中心軸と平行に延伸する突条(リブ状)に構成されている。
【0048】
樹脂ケース61は口金7を固定するための口金固定部を口金7側の端部に有している。樹脂ケース61は、口金7側の端部に直管状の管状部61kと、管状部61kにおける透光性カバー5側端部から樹脂ケース61の透光性カバー5側の端縁までの領域に亘って設けられた拡径管状部61mとを有する。なお、管状部61kと拡径管状部61mとの間は段差状となっている。
口金固定部は管状部61kに設けられている。ここでは、口金7としてEタイプ(ねじ込みタイプ)を利用しており、口金固定部は管状部61kの外周に設けられた雄ねじ61nにより構成される。この雄ねじ61nは、口金7のシェル部71の雌ねじと螺合する。
【0049】
樹脂ケース61は、収納する電源回路ユニット3を支持するユニット支持部61pを有している。ユニット支持部61pは回路基板31を厚み方向の両側から支持する。具体的は、回路基板31の幅方向の両端部が挿入される一対の溝により構成されている。
樹脂ケース61は管状部61kにおける口金側端部から中心軸に向かって延伸する内鍔部61qを有している。溝は管状部61kと内鍔部61qとに跨って中心軸と平行に延伸するように設けられている。ユニット支持部61pである溝は、
図13に示すように、管状部61kの中心軸から外れた(偏心した)部位であって対向する2部位に設けられている。なお、管状部61kにおける溝の挿入口側は透光性カバー5側に移るにしたがって溝が大きくなる傾斜面61rとなっている。
【0050】
(4−2−2)金属ケース
金属ケース63は樹脂ケース61の拡径管状部61mに沿って設けられている。金属ケース63は、略一定厚みで、口金7側から透光性カバー5側に移るにしたがって拡径する。金属ケース63の横断形状は円環状をしている。金属ケース63の外周面は中心軸側に凹の円弧状をしている。
ベース材9における金属ケース63との当接面及び金属ケース63におけるベース材9との当接面は、金属ケース63の中心軸上を一端(LEDモジュール2側である)に近づくにしたがって外側に広がる状態で傾斜している。
【0051】
(4−3)口金
図1〜
図3を用いて説明する。
口金7は、従来の電球に利用されていた口金と同じ構成であり、シェル部71とアイレット部73とを有し、アイレット部73が絶縁部75を介してシェル部71に取り付けられている。なお、シェル部71には雌ねじが形成され、ケース本体6の管状部61kの雄ねじ61nに螺合する。
【0052】
(5)ベース材
図2〜
図7を用いて説明する。
ベース材9は中央に貫通孔91を有する環状をしている。ここでの環状は透光性カバー5側から見たときに円環状に似た形状をしている。ベース材9における横断面(周方向と直交する断面)は口金7側に位置し且つ外周側に位置する角部分が面取りされた四角形している。ベース材9は金属材料により構成されている。
ベース材9の内側(内周面により囲まれた領域)には回路基板31が配される。回路基板31は、
図2及び
図3に示すように、ケース本体6の中心軸から離れた位置に配されている。ベース材9の内周面は回路基板31を配置するために外周側に凹入する凹部9aを有している。凹部9aは、中心軸から離れた部位であって対向する部位から対向方向と反対側に凹入するように設けられている。2つの凹部9aを結ぶ仮想線は環状のベース材9の中心を通過せずに、中心から外れている。
【0053】
ベース材9の外周面は、
図4〜
図7に示すように、ケース本体6の位置決め部61e及び口金側支持部分61h並びに金属ケース63の透光性カバー5側の端部の内周面に当接する。つまり、ベース材9の外周面は、
図6に示すように、中心軸方向の凹入する段差部分9bと、当該段差部分9bにおける口金7側端から口金7側に移るにしたがって中心軸に近づく傾斜部分9cとを有する。
ベース材9の内周面は口金7側端部に傾斜面9dを有している。傾斜面9dは、中心軸と平行な方向を中央位置から口金7側に移るにしたがって中心軸から離れるように傾斜する。これにより、ベース材9と回路基板31との間に十分な絶縁距離が確保できる。
ベース材9はケース本体6に対しての回転止部9eを外周面に有している。ここでの回転止部9eは外周面から中心に向かって凹入する凹みにより構成される。なお、凹みにはケース本体6の回転止部61fが嵌合する。
【0054】
3.組立について
LED照明装置1の組み立てにおいて特徴的な部分について説明する。
LED照明装置1は、センサユニット8とLEDモジュール2と電源回路ユニット3とを一体化して一体化ユニットにする一体化工程と、一体化ユニットをベース材9付きケース本体6に組み込む一体化ユニット組込工程とを行い、この後に、ケース本体6に口金を装着して組み込まれた電源回路ユニット3と口金7とを電気接続する口金接続工程と、透光性カバー5をケース本体6に装着する透光性カバー装着工程とを行う。なお、口金接続工程と透光性カバー装着工程はどちらを先に行ってもよい。
【0055】
(1)一体化工程
一体化工程では、センサユニット8とLEDモジュール2とを結合するセンサ結合工程と、電源回路ユニット3とLEDモジュール2とを結合するモジュール結合工程とが行われる。センサ結合工程とモジュール結合工程はどちらを先に行ってもよい。
センサ結合工程では、センサユニット8をLEDモジュール2のLED基板23に装着した後、装着されたセンサユニット8とLED基板23との電気的接続を行う。ここでは半田を利用している。これにより、センサユニット8を容易に結合できる。特にセンサユニット8のスペーサ部855が十字状の板状部855aにより構成されているため、LED基板23に安定した状態で支持台85を取り付けることができる。さらに、十字状の板状部855aは、人感センサ81の3本のリード線81bと照度センサ83の2本のリード線83bとが互いに接触しないように、設けられているため、電気的接続を容易に行うことができる。
モジュール結合工程では、回路基板31の接続部33とLED基板23の電源側接続部23cとを接続することで、両者を結合している。つまり、モジュール結合工程は、回路基板31に設けられている金属ピン33aをLED基板23の電源側接続部23c(貫通孔)に挿通させた状態で、半田により接続固定する。これにより、回路基板31とLED基板23とを容易且つ効率よく結合できる。
また、金属ピン33aは3本以上あるので、金属ピン33aの接続に半田を利用しても、LEDモジュール2と電源回路ユニット3とを強固に結合できる。なお、ここでは金属ピン33aは6本あり、実際に電気的に接続しているが、例えば機械的接続を目的とした(電気的に接続しない)金属ピンを含んでもよい。
【0056】
(2)一体化ユニット組込工程
一体化ユニット組込工程では、ケース本体6に取り付けられたベース材9の中央の貫通孔から電源回路ユニット3を挿通させ、LED基板23をベース材9における透光性カバー5側の面に当接させる。これにより、ケース本体6のモジュール側支持部分61gの一例である係止片が弾性変形してLED基板23におけるベース材9と反対側の面に係止する。このように、一体化ユニットのケース本体6への組み込みを容易に行うことができる。
この際、ベース材9は回路基板31の大きさ(幅)に合せて内周に凹部9aを有しているため、回路基板31が回路部品実装用に面積を確保した大きさであっても、回路基板31の通過が許容される。また、2個の凹部9aを結ぶ仮想線分は円環状のベース材9の中心を通過しないように(中心から外れて)形成されているため、回路基板31をケース本体6の中心軸上に配置するよりも回路基板31とケース本体6との間隔が大きくなり、回路基板31に実装されている回路部品の通過が許容される。
【0057】
4.点灯時
LED照明装置1は、LEDモジュール2が点灯すると発熱するため、熱放出機能(放熱部)を有している。LEDモジュール2(LED素子21)で発生した熱は、LED基板23からベース材9へ、そしてこのベース材9を経由してケース本体6へと伝わる。
ベース材9に伝わった熱の一部はケース本体6の内部へと放出され、ケース本体6の内部の温度は上昇する。つまり、放熱部は少なくともベース材9から構成される。ケース本体6の金属ケース63はベース材9と当接(熱接続)しているため、ベース材9から伝わった熱により金属ケース63の温度が上昇し、ケース本体6の内部へと放熱される。なお、ケース本体6の熱の一部は樹脂ケース61に伝導して、樹脂ケース61から外部に放熱される。つまり、放熱部は、ベース材9の他、金属ケース63と樹脂ケース61とからも構成される。
このようにしてケース本体6内の温度が上昇すると、回路基板31はその熱の影響を受ける。また電源回路35を構成する回路部品には過度に発熱する部品も含まれている。このため、回路基板31は熱の影響を受けて膨張する。
この際、回路基板31は、その長手方向の口金7側の端部が樹脂ケース61と接触しない状態で、ケース本体6内に収容されている。このため、回路基板31が熱により長手方向に膨張したとしても、回路基板31の長手方向の端部がケース本体6と接触することはない。特に、LED基板23と回路基板31との結合に金属ピン33aの半田固定が利用されている場合、金属ピン33aの延伸方向と回路基板31の膨張する方向とが一致すると、半田との接合が外れるおそれがある。しかしながら、回路基板31における金属ピン33aの延伸方向と一致する長手方向の端部(口金7側の端部)は拘束されていないため、金属ピン33aと半田との接合が熱膨張により外れるようなことはない。
【0058】
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0059】
<変形例>
1.LED照明装置
実施形態では、LED照明装置の一例として電球型ランプについて説明したが、他のタイプの装置であってもよい。例えば、リモコンでLED素子の点灯を制御するシーリングタイプ、直管タイプやスポットタイプ等であってもよい。
【0060】
2.外囲器
(1)構成
実施形態の外囲器4は、LED照明装置が電球型ランプの場合、透光性カバー5、ケース本体6及び口金7の3個の部材から構成されていたが、例えば、透光性カバー、ケース本体、口金支持材、口金の4個の部材で構成されてもよいし、5個以上の部材で構成されてもよい。
【0061】
(2)ケース本体
ケース本体は、外周にフィン部を有してもよいし、外周にフィン部を有しなくてもよい。ケース本体は、樹脂ケースと金属ケースとをから構成されたが、金属ケースを有しない構造であってもよい。この場合、放熱部はベース材とケース本体(樹脂ケース)で構成される。
なお、LED素子の発光時の熱を放出するという観点からはベース材と熱接続される金属ケースを有する方が好ましい。この場合、放熱部はベース材とケース本体(樹脂ケースと金属ケースとを含む)で構成される。
実施形態の金属ケース63の内周面はほとんどが露出していたが、例えば、金属ケースの内周面に絶縁塗料が塗布されていてもよいし、絶縁シートが貼り付けられていてもよい。
実施形態の樹脂ケース61は口金7側の端部に内鍔部61qを有しているが、内鍔部を有しなくてもよい。
【0062】
(3)透光性カバー
実施形態の透光性カバー5について光拡散機能について説明していないが、光拡散機能を有してもよい。光拡散機能は、透光性カバーを構成している樹脂材料に拡散粒子を混在させてもよいし、内周面及び外周面の少なくとも一方にシボ加工やブラスト加工により凹凸を設けてもよい。
実施形態の透光性カバー5は人感センサ81と照度センサ83用の貫通孔5a,5bを有していたが、例えば、リモコン操作用の信号を受信する受光センサ等のセンサが透光性カバー内に配される場合、貫通孔を有しなくてもよい。
【0063】
実施形態の透光性カバー5は人感センサ81用と照度センサ83用との2個の独立した貫通孔5a,5bを有しているが、複数(実施形態では2個である)のセンサ用の貫通孔を1個で構成してもよい。以下、1個の貫通孔1005aを透光性カバー1005に設けたLED照明装置1001について
図16を用いて説明する。
透光性カバー1005は本体部1005cにセンサ用の貫通孔1005aを有している。ここでは、センサとして人感センサ81と照度センサ83の2個が利用されている。貫通孔1005aは、人感センサ81用の人感用領域と、照度センサ83用の照度用領域とがある。貫通孔1005aは、平面視において、瓢箪状をし、開口面積の広い部分が人感用領域であり、開口面積の狭い部分が照度用領域である。透光性カバー1005は、本体部1005cにおける貫通孔1005aの開口周辺部分(開口に面する部分)が厚肉部1005dとなっている。なお、厚肉部1005dは内側に延伸する筒部により構成され、厚肉部1005dにおける内側端(延伸先端)はケース本体6の中心軸と直交する面と平行であって面一状になっている。
【0064】
センサユニット1008は、人感センサ81と、照度センサ83と、人感センサ81と照度センサ83とを装着し且つLED基板23に取り付けられる支持台1085とを備える。支持台1085は、人感センサ81と照度センサ83とを装着するセンサ装着部1851と、LED基板23に取り付けるための取付部853と、センサ装着部851をLED基板23から離れた位置に配するためのスペーサ部855とを有している。なお、人感センサ81、照度センサ83、LEDモジュール2、センサユニット1008の取付部853とスペーサ部855は実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
センサ装着部1851は、人感センサ81を装着する人感センサ装着部1851aと、照度センサ83を装着する照度センサ装着部1851bとを一体に有する。人感センサ装着部1851aは、有底筒状をし、人感センサ81のリード線用の貫通孔(
図8参照)を底部に有する。人感センサ81は有底筒状をした部分に収容されて装着される。
照度センサ装着部1851bは、有底筒状をし、照度センサ83のリード線用の貫通孔(
図8参照)を底部に有する。照度センサ83は有底筒状をした部分に収容されて装着される。
【0065】
人感センサ81と照度センサ83の先端部は透光性カバー1005の貫通孔1005aから張り出す状態又は少し入り込む状態で配置される。照度センサ83は人感センサ81よりも小さいため、照度センサ装着部1851bは人感センサ装着部1851aの筒部に設けられ、センサ装着部1851の外周形状の平面視が、透光性カバー1005の貫通孔1005aと同じ形状(瓢箪状)をしている。
人感センサ装着部1851aと照度センサ装着部1851bの筒部の先端部は貫通孔1005aの開口縁近傍にまで達する。センサ装着部1851の外周壁を構成する部分は、透光性カバー1005の貫通孔1005aの周辺の厚肉部1005dと嵌合する嵌合部1851cとなっている。嵌合部1851cは、人感センサ装着部1851aと照度センサ装着部1851bとの筒部であってセンサ装着部1851の外周形状を構成する部分において、外周側が欠けた段差となっており、この段差部分に厚肉部1005dが当接(嵌合)する。
【0066】
支持台1085は非透光性樹脂により構成され、人感センサ装着部1851aと照度センサ装着部1851bの筒部の先端部は貫通孔1005aの開口縁近傍にまで達するため、人感センサ81と照度センサ83にノイズとなる光が入射するのを防止できる(遮光機能を有する。)。
センサ装着部1851の嵌合部1851cは、透光性カバー1005の貫通孔1005aの厚肉部1005dに対して内嵌するように設けられてもよい。
【0067】
3.ベース材
ベース材9は、円形状に近い形状で、円周面の部位から中心と反対側に凹入する2個の凹部9aを有する形状の貫通孔91を有している。しかしながら、貫通孔の形状は、電源回路ユニット3が通過できるような形状あれば、円形状に近い形状でなくてもよいし、凹部が1個存在する形状でもよいし、凹部が2個とも存在しない形状でもよい。
発光時のLEDモジュール2の熱伝導の観点からは、LED基板23におけるLED素子21の裏側部分がベース材9にできる形状が好ましい。なお、ベース材9の軽量化の観点からは貫通孔を大きくするのが好ましい。本例では、LED素子21はLED基板23に環状に配され、LED基板23におけるLED素子21の裏側部分を支持し且つ熱容量を確保するように環状をし、背の高い回路部品を実装する電源回路ユニット3が通過しやすいように2個の凹部9aをベース材9は有する。
また、ベース材9は、電源回路ユニット3が通過するのを許容する貫通孔91を有しているが、少なくともLED基板と回路基板とを電気的に接続するための貫通孔を有していればよく、電源回路ユニット3が通過できる孔を有さなくてもよい。この場合、電源回路ユニットをケース本体内に収容した後、ベース材を取り付ければよい。
4.電源回路ユニット
(1)制御部
電源回路35は、人感センサ81や照度センサ83からの信号を受信して、LED素子21へ給電する電力を生成するように電力生成部355に指示する制御部357を有している。しかしながら、電源回路は、人感センサ81や照度センサ83の信号に応じてLED素子の発光を制御できればよく、その制御は特に限定するものでない。例えば、電源回路は、LED素子への給電する電力を生成しておき、人感センサや照度センサの信号が点灯条件を満たしている場合にLED素子に給電するように構成された制御部を備えてもよい。
制御部357は人感センサ81と照度センサ83とから信号を受信している。しかしながら、電源回路は、人感センサと照度センサの信号に基づいてLED素子の点灯を制御できればよく、例えば、人感センサ81と照度センサ83の信号を受信し、両信号が「ON」の場合に制御部に「ON」信号を出力するような回路を別に有してもよい。
制御部357は、人感センサ81と照度センサ83との信号により点灯・消灯を制御しているが、例えば、人感センサ81が人を検知しなくなると減光し、所定時間を経過すると消灯するように制御してもよい。また、制御部は、照度センサ83が所定の暗さになると減光状態で点灯させ、人感センサ81が人を検知すると増光させ、人を検知しなくなると減光状態に戻すように制御してもよい。
【0068】
(2)温度センサ
実施形態の温度センサ358は閾値温度になると抵抗が大きく変化するポリマータイプを利用している。制御部357は、この信号を受信すると、LED素子21に給電する電力を低下させている。しかしながら、温度センサは、温度変化に伴って抵抗が変化するサーミスタを使用し、温度変化に伴ってLED素子へ給電する電力を変化させるようにしてもよい。
温度センサ358の本体部はLED基板23に接触する状態で設けられている。しかしながら、温度センサはLED素子や電源回路を構成する回路部品等の目的の部位、部材の温度を直接的又は間接的に測定できればよく、配置部位をLED基板に限定するものではない。温度センサの本体部は、例えば、ベース材、金属ケース、回路基板等に設けてもよい。また温度センサのリード線はLED基板に接続してもよい。
【0069】
(3)その他
実施形態の電源回路35は、暗い状態で人を検知すると点灯するよう回路構成されている。しかしながら、人の検知信号がなくなると、直ちに消灯してもよいし、所定時間経過してから消灯してもよい。制御部は、例えば、カウンタを備え、人の検知信号がなくなるとカウンタをスタートさせて、カウントするようにしてもよい。また、制御部は、例えば、コンデンサに充電されている電荷を放電すると、消灯するようにしてもよい。
実施形態の回路基板31はLED基板23近傍に達するように配されている。これにより、回路部品の実装面積を広げることができる。なお、回路部品が少ない場合は、回路基板をLED基板に近接する状態で配さなくてもよい。
【0070】
5.センサユニット
(1)センサ
実施形態の人感センサ81と照度センサ83とはLED基板23に設けられていたが、LED照明装置の使用目的によってどちらか一方がLED基板に設けられてもよいし、別のセンサも設けられてもよい。他のセンサとしては例えばリモコン操作用の信号を受信する受光センサ等がある。また、例えば温度センサのリード線をLED基板に接続するようにしてもよい。
(2)スペーサ部
実施形態のスペーサ部855は十字状の板状部855aにより構成されていたが、他の形状であってもよい。他の形状としては、人感センサ装着部851aの底壁からLED基板23に向かって延伸する円柱状部と、照度センサ装着部851bの底壁からLED基板23に向かって延伸する円柱状部とから構成してもよいし、2つの円柱状部を連結する連結部とから構成してもよい。なお、円柱状部にはリード線用の溝を有するのが好ましい。
軽量化及び配置時の安定性の観点からは十字状の板状部の方が好ましい。また、人感センサ81及び照度センサ83のリード線81b,83b同士の接触(絶縁性)の観点からは、板状部分の厚み方向の両側にリード線が配されるのが好ましい。