(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示される考案は、耕運爪軸のカバーの裏側に付着した泥を除去するためのものであり、本願発明が目的とするような耕運爪軸の回動を規制するためのものではない。
【0006】
特許文献2に開示される考案は、耕運爪軸に対して、ドラムローターを着脱可能に固定するための治具であり、特許文献2に開示される考案も耕運爪軸の回動を規制するためのものではない。
【0007】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、着脱が容易で、耕運爪の交換作業時に耕運爪軸の意図しない回動を確実に規制することができる回動規制用治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため第1の発明である回動規制用治具は、耕運機の耕運爪軸の回動を規制するための治具であって、耕運爪軸の周側面上に突設されて耕運爪を固定する耕運爪ホルダーに着脱可能に掛止される第1の掛止具と、この第1の掛止具に固設される操作棒と、この操作棒の軸方向にスライド可能に設けられ、耕運爪軸を被覆するリアカバーの縁部に掛止される第2の掛止具と、を有することを特徴とするものである。
上記構成の第1の発明において、第1の掛止具は、耕運爪軸の周側面上に突設される耕運爪ホルダー(ブラケット)を保定するという作用を有する。また、この第1の掛止具に固設される操作棒は、第1の掛止具を間接的に操作可能にするという作用を有する。さらに、第2の掛止具は、操作棒の第1の掛止具が固設されない側の端部側を、耕運機のリアカバーの縁部に固定するという作用を有する。
そして、第2の掛止具がリアカバーの縁部に掛止(固定)されることで、第1の掛止具と第2の掛止具との距離を変更できなくなる。この結果、耕運爪軸の回動動作が物理的に妨げられて、耕運爪軸の回動を規制するという作用を有する。
【0009】
第2の発明である回動規制用治具は、第1の発明において、第1の掛止具は、耕運爪ホルダーの外側面を囲むように設けられる保持部と、この保持部に形成される切欠き部と、を具備し、この切欠き部から耕運爪を耕運爪ホルダーに固定するナットが裸出していることを特徴とするものである。
上記構成の第2の発明は、第1の発明と同じ作用を有する。また、第1の掛止具における保持部は、耕運爪ホルダーを保持するという作用を有する。また、この保持部に形成される切欠き部は、耕運爪を耕運爪ホルダーに固定するナットを裸出させるという作用を有する。そして、保持部からナットが常に裸出していることで、第1の掛止具(保持部)を耕運爪ホルダーに装着したままの状態で、手工具等を用いてナットを緩める又は締め付ける作業を行うことを可能にするという作用を有する。
また、第2の発明によれば、耕運爪ホルダーの外側面上に配されるナットを避けて耕運爪ホルダーに保持部を配置することができるので、耕運爪ホルダーと保持部との密着性が高められる。これにより、第1の掛止具による耕運爪ホルダーのホールド効果を高めるという作用を有する。
【0010】
第3の発明である回動規制用治具は、第1又は第2の発明において、第2の掛止具に固設される環状体又は筒体を備え、この環状体又は筒体の中空部内に操作棒が挿通されることを特徴とするものである。
上記構成の第3の発明は、第1又は第2の発明と同じ作用を有する。また、第3の発明は、第1又は第2の発明における第2の掛止具のスライド構造を具体的に特定したものである。つまり、第3の発明では、第2の掛止具が環状体又は筒体を備え、この環状体又は筒体の中空部内に操作棒を挿通されることで、操作棒の軸方向に第2の掛止具をスライドすることが可能になっている。
【0011】
第4の発明である回動規制用治具は、第1乃至第3のいずれかの発明であって、第2の掛止具のスライドを規制するスライド規制部材を有することを特徴とするものである。
上記構成の第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明と同じ作用を有する。
さらに、第4の発明は、スライド規制部材を有することで、操作棒上の所望の位置に第2の掛止具を一時的に固定又は保定することを可能にするという作用を有する。
【0012】
第5の発明である回動規制用治具は、第4の発明において、スライド規制部材は、紐又は弾性材からなるバンド体であり、操作棒は、その周側面上に紐又はバンド体を掛止するための突部又はループを備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第5の発明は、第4の発明におけるスライド規制部材を具体的に特定したものである。従って、第5の発明は、第4の発明と同じ作用に加えて、スライド規制部材としての紐又はバンド体を備え、かつ、この紐又はバンド体を操作棒に掛止するための突部又はループを備えていることで、シンプルな構造で、その取扱いを容易にしながら第2の掛止具4のスライドを確実に規制するという作用を有する。
【0013】
第6の発明である回動規制用治具は、第4の発明において、スライド規制部材は、操作棒の外側面に押し当てられる滑り止め材であることを特徴とするものである。
上記構成の第6の発明は、第4の発明における第2の掛止具のスライド規制部材を具体的に特定したものである。従って、第6の発明は、第4の発明と同じ作用に加えて、操作棒の外側面に押し当てられる滑り止め材を備えることで、第2の掛止具4のスライドを規制しつつ、第6の発明の形態をコンパクトにするという作用を有する。
【0014】
第7の発明は、第1又は第2の発明において、第2の掛止具は、かぎ状に折り曲げられてなる板体と、この板体を厚み方向に貫通しながら設けられるネジとを有し、板体は、この板体に穿設され操作棒を挿通させるための一対の挿通孔と、板体において一対の挿通孔の間に設けられネジを螺挿するためのネジ孔と、を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第7の発明は、先の第1又は第2の発明による作用と同じ作用に加えて、かぎ状に折り曲げられてなる板体は、その端部が耕運爪軸を被覆するリアカバーの縁部に掛止されることで第2の掛止具として作用する。
また、この板体のかぎ状部に穿設される一対の挿通孔に操作棒が挿設されることで、第2の掛止具は操作棒の軸方向にスライド可能となる。
さらに、この板体が一対の挿通孔の間にネジ孔を備えており、このネジ孔にネジが螺挿されていることで、ネジ孔から導出されるネジの端部を操作棒の周側面に当接させて、操作棒上における板体(第1の掛止具)のスライドを規制するという作用を有する。
【0015】
第8の発明は、第7の発明において、ネジは、その頭部にハンドルを備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第8の発明は、第7の発明による作用と同じ作用に加えて、ネジがその頭部にハンドルを備えていることで、ネジをその軸方向を基軸に回転させる際の操作性を向上させるという作用を有する。
【発明の効果】
【0016】
上述のような第1の発明によれば、耕運ギアのON/OFFの切替え操作の有無に関わりなく耕運爪軸の回動を確実に規制することができる。
また、第1の発明によれば、耕運爪軸とリアカバーの間に回動規制用治具を設置した後は、耕運爪軸に対して、耕運爪を固定するナットの取外しに必要な大きなトルクを作用させた場合でも、作業者の意に反して耕運爪軸が不意に回動してしまうようなことがない。この結果、作業者は耕運爪の交換作業を安全に行うことができる。
また、第1の発明である回動規制用治具の着脱作業は、耕運爪軸の傍らで行うことができるので耕運爪軸の回動の規制とその解除を行うにあたり、作業者が耕運ギアの操作部と耕運爪軸との間を都度往復する必要がない。この結果、耕運爪の交換作業を効率良く行うことができる。
【0017】
第2の発明によれば、第1の発明と同じ効果に加えて、第1の掛止具を構成する保持具を、耕運爪ホルダーの外側面上に配されるナットを避けながら耕運爪ホルダーにフィットさせることができる。
この場合、耕運爪ホルダーへの第1の掛止具の着脱を容易にできるだけでなく、耕運爪ホルダーと、第1の掛止具の保持具との密着性を高めることができる。
この結果、耕運爪の交換時に耕運爪軸に対して耕運爪軸を回動させるようなトルクが作用した場合でも、耕運爪軸の回動を保持具(第1の掛止具)により確実に規制することができる。
また、第2の発明によれば、第1の掛止具の保持具を、耕運爪ホルダーに装着した状態のまま、耕運爪ホルダーの外側面上に配されるナットを緩める又は締め付ける操作を行うことができる。このように、第2の発明によれば、第1の掛止具が、耕運爪の交換の妨げにならない。
よって、第2の発明によれば、耕運爪の交換作業に支障をきたすことなく、使用時の信頼性が高い回動規制用治具を提供することができる。
【0018】
第3の発明によれば、上述の第1又は第2の発明と同じ効果に加えて、操作棒上における第2の掛止具のスライド構造をシンプルにすることができる。
このような第3の発明によれば、操作性が良好で、かつ、信頼性の高い回動規制用治具を廉価に製造して提供することができる。
【0019】
第4の発明によれば、第1乃至第3のそれぞれの発明と同じ効果に加えて、スライド規制部材を備えることで、必要に応じて操作棒上の所望の位置に、第2の掛止具を固定又は保定しておくことができる。
このようなスライド規制部材を備えていなくとも、本発明に係る回動規制用治具により、耕運爪軸の回動を確実に規制することができるが、第4の発明が、スライド規制部材を備えることで、操作棒やリアカバーから第2の掛止具が意図せず外れてしまうのを防止できる。これにより、第4の発明の使用時に、意図せず操作棒やリアカバーから第2の掛止具が外れて、耕運爪軸が回動してしまい作業者が怪我をするような事態が起こるリスクを低減することができる。
【0020】
第5の発明は、第4の発明における、スライド規制部材の形態を具体的に特定したものであり、第4の発明と同じ効果を有する。
また、第5の発明では、スライド規制部材を、紐又はバンド体とすることで、回動規制用治具の全体構造をシンプルにすることができる。この結果、第5の発明である回動規制用治具の製造コストを低減するという効果も発揮される。
【0021】
第6の発明も、第4の発明における、スライド規制部材を具体的に特定したものであり、第4の発明と同じ効果を有する。
また、第6の発明では、スライド規制部材として操作棒の外側面に押し当てられる滑り止め材を備えることで、操作棒上の所望の位置に第2の掛止具4を固定又は保定させることを可能にしつつ、第6の発明に係る回動規制用治具の外形をシンプルでかつコンパクトにすることができる。
よって、第6の発明によれば、高機能で、かつ、コンパクトな回動規制用治具を製造して提供することができる。
【0022】
第7の発明は、第1又は第2の発明における第1の掛止具及びそのスライド規制部材の形態を具体的に特定したものである。
このような第7の発明によれば、操作棒上において第1の掛止具を自由にスライドさせるとともに、操作棒上の所望の位置に第7の発明を、ネジを用いて固定しておくことができる。
さらに、第7の発明によれば、第1の掛止具を一対の挿通孔及びネジ孔を有する折り曲げた板体により構成することができるので、その構造を極めてシンプルにすることができる。
これにより、第1の掛止具及びそのスライド規制構造の生産性を向上させるとともに、製造コストを廉価にできるという効果を有する。
この結果、第7の発明を効率良く生産して、廉価に提供することができる。
【0023】
第8の発明は、第7の発明による作用と同じ作用に加えて、ネジの頭部にハンドルを備えていることで、ネジをその中心軸を基軸に回転させる作業を工具を用いることなく素手で行うことが可能になる。
つまり、ネジの操作に工具を用いる必要がなくなるため、第8の発明の操作性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態に係る回動規制用治具について
図1乃至
図3を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る回動規制用治具の概念図であり、
図2は本発明の実施の形態に係る回動規制用治具の使用状態図である。また、
図3は本発明の実施の形態に係る回動規制用治具の第1の掛止具を耕運爪ホルダーに掛止した様子を示す部分概念図である。
はじめに、本実施の形態に係る回動規制用治具1の基本構造について
図1,2を参照しながら詳細に説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る回動規制用治具1は、耕運機の耕運爪軸10と、この耕運爪軸10を被覆するリアカバー15の間に掛架されて用いられるものである。
このような本実施の形態に係る回動規制用治具1は、
図1,2に示すように、耕運爪軸10の周側面上に突設される耕運爪ホルダー11(ブラケット)に着脱可能に掛止される第1の掛止具2と、この第1の掛止具2に一体に固設される操作棒3と、この操作棒3の軸方向にスライド可能に設けられ、リアカバー15の縁部15aに掛止される第2の掛止具4とにより構成されるものである。
【0026】
このような本実施の形態に係る回動規制用治具1によれば、耕運機の耕運爪軸10の周側面上に突設される任意の耕運爪ホルダー11と、この耕運爪ホルダー11から最短距離にあるリアカバー15の縁部15aとが、操作棒3を介して一体につながった状態にして、任意の耕運爪ホルダー11とリアカバー15の縁部15aとの距離を不変にすることができる。これにより、本実施の形態に係る回動規制用治具1がその中心軸を基軸に回動するのを好適に規制することができる。
つまり、本実施の形態に係る回動規制用治具1によれば、耕運爪軸10上に突設される耕運爪ホルダー11にボルト13a及びナット13bにより着脱可能に取り付けられた耕運爪12を、作業者が耕運爪ホルダー11から取り外そうとして、耕運爪軸10にトルクを作用させた際に、作業者の意に反して耕運爪軸10が回動してしまうのを防止することができる。
これに対して、本実施の形態に係る回動規制用治具1を用いない場合は、耕運爪12の交換作業時に、作業者が耕運爪軸10に対して作用させたトルクにより耕運爪軸10が不意に回動してしまい、これに伴って耕運爪12が回動して、回動した耕運爪12により作業者が怪我をするおそれがあり、極めて危険であった。従って、本実施の形態に係る回動規制用治具1を用いることでこのような事態を確実に回避することができる。
また、本実施の形態に係る回動規制用治具1を用いることによる効果は、耕運機の耕運ギア(PTO)をONにして耕運爪軸10の回動を規制する場合のように、耕運爪軸10を単に回動し難くするというものではなく、耕運爪軸10を完全に回動不能な状態にするというものである。このため、本実施の形態に係る回動規制用治具1によれば、耕運爪12の交換時の作業者の安全を著しく向上させることができる。
【0027】
さらに、本実施の形態に係る回動規制用治具1では、操作棒3上に第2の掛止具4をスライド可能に設けることで、リアカバー15への本実施の形態に係る回動規制用治具1の着脱が容易になる。
つまり、本実施の形態に係る回動規制用治具1では、操作棒3上に第2の掛止具4がスライド可能に設けられていることで、耕運爪ホルダー11に第1の掛止具2を装着した後に、第2の掛止具4を、操作棒3上をスライドさせるだけでリアカバー15の縁部15aに第2の掛止具4を掛止することができる。
また、本実施の形態に係る回動規制用治具1を取り外す場合は、リアカバー15の縁部15aに掛止される第2の掛止具4を取り外してから、耕運爪軸10の耕運爪ホルダー11から第1の掛止具2を取り外せばよい。
つまり、極めて簡単な操作で耕運爪軸10(耕運爪ホルダー11)及びリアカバー15への回動規制用治具1の取付け又は取り外し作業を完了することができる。
なお、操作棒3の軸方向に第2の掛止具4をスライド可能にするための構造については、図示されるものに特定される必要はなく、操作棒3上において掛止具4をスライドさせることができれば、どのような構造でもよい。
【0028】
次に、
図1乃至
図3を参照しながら本実施の形態に係る回動規制用治具1についてさらに詳細に説明する。
本実施の形態に係る回動規制用治具1における第1の掛止具2は、
図1乃至
図3に示すように、耕運爪ホルダー11の外側面を囲むように設けられる保持部2aと、この保持部2aに形成される切欠き部2bとからなり、この切欠き部2bから耕運爪ホルダー11の周側面上に配されるナット13bを裸出させたものでもよい。
この場合、耕運爪ホルダー11の周側面上に第1の掛止具2を掛止する際に、保持部2aを耕運爪ホルダー11の周側面上に密着させることができるので、第1の掛止具2による耕運爪ホルダー11の保定効果を確実に発揮させることができる。
また、保持部2aに切欠き部2bが形成されていることで、耕運爪12が装着された耕運爪ホルダー11に第1の掛止具2を掛止する際に、この切欠き部2bから保持部2aの中空部内に、耕運爪12や耕運爪ホルダー11を出し入れすることができる。これにより、耕運爪ホルダー11の周側面上への、第1の掛止具2(保持部2a)の着脱作業をスムーズに行うことができる。
さらに、上述のような第1の掛止具2を有する回動規制用治具1によれば、耕運爪ホルダー11に保持部2aを掛止した際に、耕運爪ホルダー11の周側面上に配されるナット13bを、保持部2aに形成される切欠き部2bから裸出させることができる(
図2,3を参照)。このため、耕運爪ホルダー11に第1の掛止具2を掛止したままの状態で、その切欠き部2bから裸出するナット13bを、手工具等を用いて緩める又は締める作業を行うことができる。
つまり、上述のような第1の掛止具2を有する回動規制用治具1を耕運爪軸10に掛止したまま、耕運爪12の交換作業を行うことができる。
通常、耕運爪ホルダー11においては、ボルト13aが耕運爪ホルダー11をその厚み方向に貫通して設けられている。このため、本実施の形態に係る回動規制用治具1を用いる場合は、耕運爪ホルダー11から耕運爪12を固定するボルト13aを抜き取るために、耕運爪ホルダー11から一旦第1の掛止具2を取り外す必要がある。
また、この作業が煩雑である場合は、第1の掛止具2において、切欠き部2bと対向する位置の保持部2aに、耕運爪ホルダー11に対してボルト13aを着脱するために形成されている六角穴20(
図2を参照)を常時裸出させておくことができるような別の切欠き部(第2の切欠き部;図示せず)を設けておいてもよい。
【0029】
これは、通常、耕運爪12は、耕運爪軸10の周側面上に突設される耕運爪ホルダー11(ブラケット)にボルト13a及びナット13b、並びに、必要に応じてワッシャー14を用いて固定される(
図2,3を参照)。
この場合、耕運爪ホルダー11にボルト13aを挿通させるための貫通孔が耕運爪軸10の軸方向と平行(略平行の概念も含む)に形成されている。さらに、耕運爪ホルダー11に形成されるボルト挿通孔には、ボルト13aの頭部を収容可能な六角穴20(
図2を参照。)が形成されており、この六角穴20にボルト13aの頭部を嵌設することで、六角穴20によりボルト13aの頭部を固定できる構造になっている。
従って、ボルト13a及びナット13b(並びに、必要に応じてワッシャー14)を用いて耕運爪12を耕運爪ホルダー11に固定する場合は、ボルト13aの頭部が耕運爪ホルダー11の肉厚部内に嵌設されて固定される一方で、耕運爪ホルダー11の外側面上にボルト13aの端部に螺合されるナット13bが突出した状態になる。
そして、耕運爪ホルダー11の外側面上に裸出するナット13bを、手工具等を用いて緩める又は締め付けることで、耕運爪ホルダー11への耕運爪12の着脱作業を行うことができる。
【0030】
また、本実施の形態に係る回動規制用治具1において、操作棒3上をその軸方向に第2の掛止具4をスライド可能にするための構造として、例えば、以下に示すような構造を採用してもよい。
例えば、
図1,2に示すように、鉤状をなす第2の掛止具4に筒体5を一体に固設しておき、この筒体5の中空部内に操作棒3を挿通させて、操作棒3上において第2の掛止具4をスライド可能にしてもよい。
この場合、操作棒3上において第2の掛止具4をスライドさせるための構造をシンプルにすることができる。
この結果、構造が単純で破損や不具合が生じ難い回動規制用治具1を廉価に製造して提供することができるという効果を有する。
なお、
図1,2では、鉤状の第2の掛止具4を筒体5の外側面上に固設する場合を例に挙げているが、筒体5に代えて、操作棒3を挿通可能な中空部を有する環状体を用いることもできる。筒体5に代えて環状体を用いる場合も、筒体5を用いる場合と同様の効果を発揮させることができる。
【0031】
本実施の形態に係る回動規制用治具1において、操作棒3上に第2の掛止具4を固定することが出来なくとも、回動規制用治具1による耕運爪軸10の回動規制効果の発揮には何ら支障がない。
この理由は、本実施の形態に係る回動規制用治具1を設置する場合は、第1の掛止具2に対する操作棒3の取付け角度、並びに、第2の掛止具4に対する操作棒3の取付け角度、がともに不変であるために、耕運爪軸10(耕運爪ホルダー11)とリアカバー15の間に本実施の形態に係る回動規制用治具1を取り付けた状態で耕運爪軸10を回動させようとしても、第1の掛止具2と第2の掛止具4の距離を変えることができないからである。
しかしながら、操作棒3上を第2の掛止具4がスムーズにスライドする場合は、本実施の形態に係る回動規制用治具1の装着時に、作業者が触れるなどして第2の掛止具4が、リアカバー15の縁部15aから意図せず外れてしまう懸念がある。この場合は、本実施の形態に係る回動規制用治具1による耕運爪軸10の回動規制効果を発揮させることができなくなってしまう。
このような事態を回避するために、第2の掛止具4を、操作棒3上をスライド可能にしつつ、第2の掛止具4を必要に応じて操作棒3に固定できるようにする、あるいは、第2の掛止具4が操作棒3上をスムーズにスライドできないようにしておくことが望ましい。
【0032】
このような事情に鑑み、本実施の形態に係る回動規制用治具1は、筒体5のスライドを規制するためのスライド規制部材を備えていてもよい。
より具体的には、本実施の形態に係る回動規制用治具1は、
図1,2に示すように、第1の掛止具2を備える操作棒3や、第2の掛止具4を備える筒体5とは別に、スライド規制部材としての紐6を備えていてもよい。さらに、本実施の形態に係る回動規制用治具1は、この紐6を操作棒3の胴部に掛止するためのループ3aを備えていてもよい。
この場合、
図1,2に示すように、操作棒3の胴部に形成されるループ3aにスライド規制部材である紐6を挿通させ(
図1を参照)、
図2に示すように、耕運爪軸10とリアカバー15の間に回動規制用治具1を介設した後に、ループ3aに挿通される紐6の両端を、例えば、第2の掛止具4に絡めて結んでおくことで(図示せず)、第2の掛止具4のスライド移動を一時的に規制することができる。
【0033】
このように、本実施の形態に係る回動規制用治具1では、
図1に示すようなスライド規制部材(例えば、紐6)を備えることで、回動規制用治具1の使用時にリアカバー15から第2の掛止具4が不意に外れて、耕運爪軸10が意図せず回動してしまうのを防止することができる。
また、
図1に示すようなスライド規制部材(例えば、紐6)や、その取付け構造(例えば、ループ3a)は、その構造が極めてシンプルであるため、これらを備えた回動規制用治具1の製造も容易であり、かつ、その取扱いも容易である。
なお、
図1,2では、操作棒3の胴部に、スライド規制部材である紐6を掛止するためのループ3aを設ける場合を例に挙げて説明しているが、ループ3aに代えて鉤状のフック(図示せず)や突起を操作棒3の胴部に設けても同様の効果を発揮させることができる。
また、紐6に代えて、弾性材からなるバンド体(図示せず)を備え、このバンド体を操作棒3のループ3a又はその代替物であるフックや突起に、直接又は間接的に掛止させても、同様の効果を発揮させることができる。
【0034】
なお、
図1では、第2の掛止具4のスライドを規制するためのスライド規制部材として、紐6や図示しないバンド体を、操作棒3や筒体5(又は図示しない環状体)とは別体に設ける場合を例に挙げて説明しているが、第2の掛止具4のスライドを規制するスライド規制部材は、操作棒3と筒体5(又は図示しない環状体)の間に介設されていてもよい。
【0035】
ここで、
図4を参照しながら本実施の形態に係る回動規制用治具の変形例について説明する。
図4は本発明の実施の形態に係る回動規制用治具のスライド規制部材の変形例を示す軸方向断面図である。なお、
図1乃至
図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示すように、本実施の形態に係る回動規制用治具の操作棒3の外側面と、筒体5又は図示しない環状体の内側面との間に、スライド規制部材として滑り止め材16aを介設してもよい。
この場合、操作棒3上における第2の掛止具4のスライドを好適に規制することができる。
より具体的には、滑り止め材16aは、
図4に示すように、筒体5(又は図示しない環状体)の内側面に断面凹状の溝部5aを形成しておき、この溝部5a内に滑り止め材16aを嵌設しておいてもよい。
あるいは、筒体5(又は図示しない環状体)の内側面に溝部5aを形成する代わりに、操作棒3の外側面に断面凹状の溝部(図示せず)を形成しておき、この溝部に滑り止め材16aを嵌設しておいてもよい。
【0036】
前者の場合は、第2の掛止具4を備えた筒体5(又は図示しない環状体)の内面に嵌設される滑り止め材16aが、操作棒3の外側面上を擦動することになる。また、後者の場合は、操作棒3の外側面に嵌設される滑り止め材16a上を、第2の掛止具4を備えた筒体5(又は図示しない環状体)が擦動することになる。
そしていずれの場合も、操作棒3上において第2の掛止具4をスライド可能にしつつ、滑り止め材16aによりそのスライドを規制することができる。
よって、本実施の形態の変形例に係る回動規制用治具によれば、回動規制用治具の使用時にリアカバー15の縁部15aから第2の掛止具4が不意に外れてしまうのを好適に防止して、耕運爪12の交換作業時の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態の変形例に係る回動規制用治具によれば、スライド規制部材である滑り止め材16aが、操作棒3と筒体5(又は図示しない環状体)との間に収容されるので、本実施の形態の変形例に係る回動規制用治具の外観をコンパクトにすることができる。よって、本実施の形態の変形例に係る回動規制用治具によれば、機能性が高くてより審美性の高い回動規制用治具を提供することができる。
【0037】
さらに、
図5を参照しながら本発明の実施の形態に係る回動規制用治具のスライド規制部材の他の変形例について説明する。
図5(a)は本発明の実施の形態に係る回動規制用治具のスライド規制部材の他の変形例を示す軸方向に対する垂直断面図であり、(b)は他の変形例に係るスライド規制部材により筒体のスライドが規制されている状態を示す軸方向に対する垂直断面図である。なお、
図1乃至
図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施の形態の他の変形例に係る回動規制用治具は、
図5(a)に示すように、操作棒3の外側面と、筒体5の内側面の間に介設される滑り止め材16bを押圧部材19に取付けておき、この押圧部材19を、例えば、ネジ棒17と蝶ネジ18とにより外部から操作可能にして、操作棒3の外側面に滑り止め材16bを密着させたり、離間させたりすることができるよう構成したものでもよい。つまり、他の変形例に係る回動規制用治具は、操作棒3の外側面に押し当てられる滑り止め材16bを備えている。
なお、ネジ棒17は、
図5(a),(b)に示すように、例えば、筒体5に貫通孔5bを穿設しておき、この貫通孔5bにネジ棒17を挿設するとともに、ネジ棒17に蝶ネジ18を螺合しておくことにより、筒体5の中空部内にネジ棒17を挿脱可能に構成してもよい。
あるいは、特に図示しないが、筒体5の貫通孔5bに、蝶ネジ18に相当する構成部材を一体に設けたネジ棒17を螺挿しても同様の効果を発揮させることができる。
【0038】
そして、
図5(a)に示すような、第2の掛止具4のスライド規制部材を備える場合は、先の
図2に示すように、耕運爪軸10とリアカバー15の間に、本実施の形態の他の変形例に係る回動規制用治具を取り付けた後に、蝶ネジ18を操作してネジ棒17及びその端部に固設される押圧部材19を、操作棒3の外側面上に近づけていき、
図5(b)に示すように、押圧部材19に設けられる滑り止め材16bを操作棒3の外側面上に押し付ければよい。
この場合、操作棒3の外側面に滑り止め材16bが強く押し付けられることで、操作棒3上の所望の位置に筒体5を固定することができる。つまり、操作棒3上における第2の掛止具4のスライドが規制された状態となる。
よって、
図5に示すような、本実施の形態の他の変形例に係る回動規制用治具によれば、使用時の安全性がより高い回動規制用治具を提供することができる。
【0039】
なお、上述のような滑り止め材16a,16bの材質としては、ゴムや合成樹脂、シリコン弾性材や、これらからなるスポンジ等を用いることができる。
また、本実施の形態に係る回動規制用治具1やその変形例に係る回動規制用治具を構成する、第1の掛止具2、操作棒3、第2の掛止具4及び筒体5(又は図示しない環状体)の材質は、十分な剛性を有している必要があるため、これらは全て金属製であることが望ましい。
【0040】
さらに、
図5に示す本実施の形態の他の変形例に係る回動規制用治具では、押圧部材19及び/又は滑り止め材16bを備えていなくとも、目的とする効果を発揮させることができる。
より具体的には、
図5に示す他の変形例に係る回動規制用治具が、滑り止め材16bを備えない場合は、押圧部材19自体がスライド規制部材(滑り止め材)として操作棒3の外側面上に押し当てられることで、操作棒3上における第2の掛止具4のスライドを規制することができる。
また、
図5に示す他の変形例に係る回動規制用治具が、押圧部材19を備える一方で滑り止め材16bを備えない場合は、ネジ棒17の先端に滑り止め材16bが設けられることになるが、これだけでも十分な規制効果を発揮させることができる。この場合、貫通孔5bからネジ棒17が脱落しないように、貫通孔5bにネジ棒17を螺挿する必要がある。
さらに、
図5に示す他の変形例に係る回動規制用治具が、押圧部材19及び滑り止め材16bの両方を備えない場合は、筒体5に形成される貫通孔5bにネジ棒17を螺挿し、ネジ棒17と蝶ネジ18を一体化させたものを用いればよい。この場合、ネジ棒17と一体化した蝶ネジ18を操作することで、ネジ棒17の端部が操作棒3の外側面上に押し当てられ、これにより操作棒3上における第2の掛止具4のスライドを規制することができる。つまり、ネジ棒17と一体化した蝶ネジ18がスライド規制部材(滑り止め材)として機能することになる。
【0041】
特に、第1の掛止具2を鋼製とした場合は、本実施の形態に係る回動規制用治具1やその変形例に係る回動規制用治具の強度及び耐久性を大幅に高めることができる。さらに、第1の掛止具2の強度及び耐久性が高められることで、本実施の形態に係る回動規制用治具1の安全性も大幅に向上する。
また、本実施の形態に係る回動規制用治具1やその変形例に係る回動規制用治具の強度や耐久性に支障を生じない範囲において、回動規制用治具を軽量化するために、第1の掛止具2の保持部2aを形成する部材の一部を刳り抜いてもよい。
【0042】
最後に、
図6乃至
図8を参照しながら本実施の形態に係る回動規制用治具の別の変形例について詳細に説明する。
はじめに、
図6を参照しながら本実施の形態の別の変形例に係る回動規制用治具の概要について説明する。
図6(a)は本発明の別の変形例に係る回動規制用治具の斜視図であり、
図6(b)は同回動規制用治具の側面図である。なお、
図1乃至
図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図6に示すように、別の変形例に係る回動規制用治具21は主に、操作棒3の先端に着脱可能に取設されている第1の掛止具2と、操作棒3の軸方向にスライド可能に設けられている第2の掛止具22とを備えてなるものである。
また、この別の変形例に係る回動規制用治具21では、ネジ26が第2の掛止具22に螺挿されており、このネジ26の先端が操作棒3の周側面に押し当てられることで、操作棒3上における第2の掛止具22のスライドを規制することができるよう構成されている。
また、
図6に示す別の変形例に係る回動規制用治具21では、操作棒3の先端に第1の掛止具2が、ボルト28(固定具)を介して着脱可能に固設されている。
この場合、操作棒3の製造と、第1の掛止具2の製造を別々に行なった後、双方をボルト28により一体化するだけでよいので、回動規制用治具21の製造を容易にすることができる。
【0043】
ここで、
図7を参照しながら別の変形例に係る回動規制用治具21の第1の掛止具2について詳細に説明する。
図7は本発明の別の変形例に係る回動規制用治具における第1の掛止具の斜視図である。なお、
図1乃至
図6に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図7に示すように、別の変形例に係る第1の掛止具2は、例えば金属製の平板材を所望の形状に切り抜いてなる平板体をかぎ状に折り曲げてなる保持部2a
1と、この保持部2a
1のかぎ状(湾曲状)部分と対向する位置に固設されている突板状の保持部2a
2とを有し、この保持部2a
1と保持部2a
2の間に切欠き部2bを備えてなるものである。
このような別の変形例に係る第1の掛止具2によれば、先の
図1乃至
図3に示される第1の掛止具2と同じ作用効果を発揮させることができる。
【0044】
さらに、別の変形例に係る第1の掛止具2は、
図6,7に示すように、突起2a
2の操作棒3側の端部に爪部2cを備えていてもよい。このように別の変形例に係る第1の掛止具2がその保持部2a
2に爪部2cを備えていることで、耕運爪ホルダー11(先の
図2,3を参照)に第1の掛止具2を掛止する際に、耕運爪ホルダー11から保持部2a
1,2a
2が外れてしまう、あるいは、保持部2a
1,2a
2の取付け位置のずれが起こるのを好適に抑制することができる。
この場合、第1の掛止具2を装着した際の耕運爪ホルダー11の保持効果が高められ、これにより、別の変形例に係る回動規制用治具21により耕運爪ホルダー11を固定して耕運爪12の交換作業を行う際の作業性を向上させることができる。
【0045】
さらに、別の変形例に係る第1の掛止具2は、
図6,7に示すように、保持部2a
1,2a
2に延設される平板状の連結部2dを備えていてもよい。
また、
図7に示すようにこの連結部2dは、複数(
図6,7では2箇所である場合を例示している)のボルト用孔29が穿設されており、操作棒3の端部に固定具である例えばボルト28を介して着脱可能に取設できる構造になっている。
なお、操作棒3の端部に別の変形例に係る第1の掛止具2を固定するのに要するボルト28(固定具)の数は2以上であればその数は特定されない。
ここで、ボルト28の数を2以上に特定する理由は、別の変形例に係る第1の掛止具2に力が作用した際に、この第1の掛止具2と操作棒3の連結部がボルト28の中心軸を基軸に回動してしまうのを防止するためである。
なお、別の変形例に係る第1の掛止具2の連結部2dに対する操作棒3の取付け角度が変わらないような構造を別途備えている場合(例えば、連結部2dと操作棒3の端部の嵌合構造など)は、第1の掛止具2と操作棒3とを連結するボルト28(固定具)の数は1つでもよい。
このように、別の変形例に係る回動規制用治具21における操作棒3と回動規制用治具21とを別体に構成しておくことで、回動規制用治具21の生産性を向上させることができる。加えて、万一、回動規制用治具21の使用時にその第1の掛止具2が破損した場合に、第1の掛止具2を交換するだけで回動規制用治具21をそのまま使用し続けることができるので、回動規制用治具21の耐用年数を長くすることができるというメリットも有する。
【0046】
続いて、別の変形例に係る第2の掛止具22について
図8を参照しながら詳細に説明する。
図8(a)は本発明の別の変形例に係る回動規制用治具におけるネジを除いた第2の掛止具の斜視図であり、
図8(b)は同回動規制用治具における第2の掛止具の側面図であり、
図8(c)は同回動規制用治具における第2の掛止具の使用状態を説明する側面図である。なお、
図1乃至
図7に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
別の変形例に係る第2の掛止具22は、
図8(a),(b)に示すように、かぎ状に折り曲げてなる板体23と、この板体23を厚み方向に貫通しながら設けられるネジ26とを有してなるものである。
また、別の変形例に係る板体23は、操作棒3を挿通させるために板体23に穿設される一対の挿通孔24と、この板体23において一対の挿通孔24の間に穿設されネジ26を設けるためのネジ孔25を備えてなるものである。
【0047】
このような別の変形例に係る第2の掛止具22では、板体23とそれに穿設されている挿通孔24が、先の
図1,2に示される回転規制用治具1における第2の掛止具4及び筒体5の代替品として作用する。
また、別の変形例に係る第2の掛止具22は、一枚の板体23に予め挿通孔24やネジ孔25を形成したものを折り曲げることで製造することができる。
これに対して、先の
図1,2に示されている回転規制用治具1における第2の掛止具4及び筒体5は、筒体5と第2の掛止具4を別々に準備しておき、例えば、これらがともに金属製である場合は、第2の掛止具4及び筒体5を溶接等により一体にする作業が必要であった。
よって、
図6,8に示すような別の変形例に係る第2の掛止具22によれば、このような溶接作業が必要ないので、その製造コストを廉価にできるというメリットを有している。
【0048】
また、
図8(a),(b)に示すような別の変形例に係る第2の掛止具22を用いる場合は、
図8(c)に示すように、この第2の掛止具22の一対の挿通孔24に操作棒3を挿通することで、操作棒3の周側面上において第2の掛止具22を操作棒3の軸方向にスライドさせることが可能になる。
さらに、
図8(c)に示すように、別の変形例に係る第2の掛止具22のネジ孔25にネジ26を螺挿し、このネジ26をその軸を基軸に回転させて、ネジ26の端部を操作棒3側に導出させて操作棒3の周側面に押し当てることで、操作棒3上における第2の掛止具22のスライドを規制することができる。
つまり、別の変形例に係る第2の掛止具22によれば、ネジ26を備えていることで、先の
図1,2及び
図4,5に示す回転規制用治具1及びその変形例、あるいは、他の変形例に係る回転規制用治具と同様に、第2の掛止具22を操作棒3の周側面上の所望の位置に固定する又はその状態を解除することができる。
【0049】
なお、板体23の材質としては、合成樹脂や金属を支障なく使用できるが、第2の掛止具22の強度や耐久性を考慮すると板体23の材質は金属であることが望ましい。
また、
図6,8に示すようにネジ26の頭部にハンドル27を備えていてもよい。
この場合、ネジ26の頭部の回動操作を工具によらず素手で行うことが可能になる。これにより別の変形例に係る回動規制用治具21の操作性を大幅に向上させることができる。
【0050】
さらに、板体23の厚みが4.5mm以下の場合は、ネジ孔25の内側面にネジ山を形成することが困難になる、あるいは、ネジ山を形成することができてもネジ26としっかりと螺合させることができない等の不具合が生じる可能性がある。このような事情に鑑み、折り曲げた板体23のかぎ状をなす部分の内側に、ネジ孔25(内側面にネジ山を有しない)と連穿孔を形成するようにナット31あるいはナット31と同等の機能を有する部材を固設してもよい。
この場合、板体23のネジ孔25の内側面にネジ山を形成する工程を設ける必要がなくなるので、その製造工程を一層簡素にすることができる。
また、ナット31を使用する場合は、厚みが4.5mm以下の板体23を折り曲げ加工することで第2の掛止具22を製造することができるので、その製造コストを一層削減することができる。
また、ナット31及びネジ26の両者を既製品を流用できるので、この点からも別の変形例に係る第2の掛止具22の製造コストを廉価にできる。
【0051】
上述のような第2の掛止具22を備える別の変形例に係る回動規制用治具21によれば、先の
図1,2に示される回転規制用治具1や、その変形例、あるいは、他の変形例に係る回転規制用治具と同じの作用、効果を発揮させることができる。
さらに、別の変形例に係る回動規制用治具21は、
図6に示すように、第1の掛止具2が固設されない側の端部にグリップ30を備えていてもよい。
別の変形例に係る回動規制用治具21がグリップ30を備えていることで、操作棒3の端部を把持し易くできる。さらに、このグリップ30は、第2の掛止具22の抜け止めとしての機能も発揮させることができる。