特許第6746601号(P6746601)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6746601絶縁ガラスユニット用真空グレイジング柱体及びそれから得られる絶縁ガラスユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6746601
(24)【登録日】2020年8月7日
(45)【発行日】2020年8月26日
(54)【発明の名称】絶縁ガラスユニット用真空グレイジング柱体及びそれから得られる絶縁ガラスユニット
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20200817BHJP
   E06B 3/663 20060101ALI20200817BHJP
【FI】
   C03C27/06 101J
   E06B3/663 A
   E06B3/663 G
【請求項の数】3
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2017-547940(P2017-547940)
(86)(22)【出願日】2016年3月7日
(65)【公表番号】特表2018-515407(P2018-515407A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】US2016021155
(87)【国際公開番号】WO2016144857
(87)【国際公開日】20160915
【審査請求日】2019年3月5日
(31)【優先権主張番号】62/132,073
(32)【優先日】2015年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100157185
【弁理士】
【氏名又は名称】吉野 亮平
(72)【発明者】
【氏名】ヴォーゲル−マーティン,マーガレット,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ペクロフスキー,リュドミラ エー.
(72)【発明者】
【氏名】カーンレー,ゴードン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,ブライアン ケー.
【審査官】 永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−315668(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3160269(JP,U)
【文献】 特開平11−209149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C27/00−29/00
E06B3/66−3/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空絶縁ガラスユニット用柱体であって、
第1の表面、及び反対側の第2の表面であって、前記第1の表面は、
それぞれが第1の構造体基部及び前記基部の反対側の第1の構造体面を有する、複数の第1の構造体、
前記複数の第1の構造体の間の、少なくとも1つの第1の空隙領域、及び
前記複数の第1の構造体の間に位置付けられ、前記第1の構造体基部に相互接続された第1のランド面領域を含む、第1の表面、及び反対側の第2の表面と、
少なくとも1つの側壁と、
前記第1の表面及び前記少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁、並びに前記第2の表面及び前記少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁と、
第1及び第2の端部、並びに前記第1の表面に近接する第1のチャネル開口を有する、少なくとも1つの第1のチャネルとを含む、本体を含み、
前記第1のチャネルが、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通しており、
前記少なくとも1つの第1の空隙領域は、前記第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び前記少なくとも1つの第1のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかであり、
前記複数の第1の構造体の高さが、前記第1のチャネルの深さ未満であり、
前記第1の表面に平行な前記本体の最大寸法が、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートルである、真空絶縁ガラスユニット用柱体。
【請求項2】
前記複数の第1の構造体の前記第1の構造体面の少なくとも一部が微細構造テクスチャを含み、前記微細構造テクスチャの高さが前記複数の第1の構造体の高さ未満である、請求項1に記載の真空絶縁ガラスユニット用柱体。
【請求項3】
第1のガラス板と、
前記第1のガラス板に対向しかつこれと実質的に同一の広がりを持つ、第2のガラス板と、
前記第1及び第2のガラス板の間に実質的に真空の間隙を持たせた、前記第1及び第2のガラス板の間の縁部シールと、
前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間の、請求項1に記載の複数の柱体とを含む、柱体を有する真空絶縁ガラスユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、絶縁ガラスユニット(insulated glass units、IGU)、特に真空グレイジング絶縁ガラスユニットに有用な柱体と、それを含む絶縁ガラスユニットとに関する。
【背景技術】
【0002】
絶縁ガラスユニットに有用な柱体は、例えば、米国特許第6,479,112号及び米国特許公開第2010/0260950号に記載されている。
【発明の概要】
【0003】
一重ガラス窓は一般に不十分な断熱材であり、建築物でのその使用は、構造に関して著しい熱損失をもたらし、より高い冷暖房費用に起因したより高い建築物維持費用、及びエネルギー損失が補償されるように建築物に特化された冷暖房設備をより大きくしなければならないことによるより高い初期製作費用をもたらす。2枚のガラス板を含む二重窓は、それらの間に「空間」又は「間隙」を持った状態で互いに実質的に平行な主面を備えており、窓板の間の空間に気体、例えば空気又はアルゴンなどの断熱層を提供するという点が、その改善点である。二重窓の間の空間に気体がない場合、即ち空間が封止され真空が適用されて、窓板間の気体が除去されると、窓の絶縁能を更に改善することができる。このタイプの窓は、真空絶縁ガラスユニットと呼ばれることが多い。しかし、これらの窓の構築物では、特に、例えば商用構造で見られるより大きい窓では、窓の内側と窓の外側との間の圧力差によってガラス板が内向きに曲がる可能性がある。曲がりは、例えばガラスなどの一般に脆性な材料に、望ましくない応力を付加するために望ましくなく、極端な場合、窓板が互いに接触する可能性があり、それによって、排気された間隙の断熱効果が低減する。この問題を解決するために、製造業者は、二重窓のガラスパネルの間に、柱体と呼ばれることの多い小さい構造体のアレイを配置して、真空が適用されたときにパネルが曲がらないようにした。この柱体のアレイを備える窓を、真空絶縁グレイジングユニットと呼ぶ。真空グレイジングを含む窓構造は、窓板を支持しかつガラスパネルが内向きに曲がらないようにする柱体のアレイを付加することにより、ガラスパネルの曲がりを低減させた。
【0004】
真空グレイジングは、断熱に関する改善をもたらし、ガラス板の曲がりが柱体のアレイを付加することで阻止される。しかし、柱体は追加の問題をもたらす。柱体は板の間の排気された空間よりも高い熱伝導率を有し、各柱体は2枚の窓板の間に熱伝導の経路を創出し、そのことで窓の断熱能が低減する。したがって、柱体に関連した熱伝導の増大を低減させるには、ガラス板に接触する総柱体表面積を小さく保つことが一般に望ましい。追加として、審美的な理由で、柱体の総表面積及び個々の柱体そのものを最小限に抑えて、窓を通した光伝搬の途絶を最小限に抑えかつ窓を通した観察者の視界が遮られるのを最小限に抑える。柱体の総アレイの表面積は一般に小さいので、ガラス板から柱体に伝達される圧縮応力は高くなり得て、柱体は、適用された荷重の下で、破砕、亀裂、及び/又は変形を引き起こし得る。このように、柱体は、適用された荷重の下で不具合が生じないように、適切に高い圧縮強度を持たなければならない。逆に言えば、ガラス板が経験する圧縮応力は柱体の縁部で悪化する可能性があるが、それは縁部、特に鋭い縁部、例えばガラスに接触する柱体の面と対応する柱体の側壁との間が約90度の縁部によって、柱体の縁部でガラスに応力集中を引き起こす可能性があるからである。多くの現行の柱体デザインは現在、鋭い柱体縁部を用いており、柱体の縁部によって発生した応力集中に起因してガラスを破砕させ易くなる可能性がある。
【0005】
全体として、柱体のサイズ及び/又は柱体アレイの総表面積を減少させて熱伝導を低減させるにつれ、個々の柱体上の圧縮応力は増大し、柱体は高荷重の下で不具合を引き起こす傾向がより大きくなる。このように、圧縮荷重に耐えることができる、改善された熱伝導特性、例えばより低い熱伝導率を持つ柱体が求められている。本開示は、ガラス表面に対して柱体の接触面積を低減させること、及び/又は柱体の耐荷重能を改善すること、及び/又は柱体縁部で発生するガラス板の応力集中を低減させることにより、柱体を通して熱伝導率を低下させることができる新しい柱体デザインを提供する。追加として、柱体デザインが入り組んだ構造を含む場合、デザインは、柱体構造の全体を通して局所環境との流体連通を可能にし、柱体自体の内部での望ましくない気体の捕捉を防止する。
【0006】
本開示は、絶縁ガラスユニット、特に真空グレイジング絶縁ガラスユニットの製作に有用な柱体に関する。本発明は、この柱体を収容する絶縁ガラスユニットにも関する。
【0007】
一実施形態では、本開示は、真空絶縁ガラスユニット用柱体であって、
第1の表面、及び反対側の第2の表面であって、前記第1の表面は、
それぞれが第1の構造体基部及び基部の反対側の第1の構造体面を有する、複数の第1の構造体、
複数の第1の構造体の間の、少なくとも1つの第1の空隙領域、及び
複数の第1の構造体の間に位置付けられ、第1の構造体基部に相互接続された第1のランド面領域を含む、第1の表面、及び反対側の第2の表面と、
少なくとも1つの側壁と、
第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁、並びに第2の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁と、
第1及び第2の端部、並びに第1の表面に近接する第1のチャネル開口を有する、少なくとも1つの第1のチャネルとを含む、本体を含み、
第1のチャネルが、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通しており、
少なくとも1つの第1の空隙領域は、第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び少なくとも1つの第1のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかであり、
複数の第1の構造体の高さが、第1のチャネルの深さ未満であり、
第1の表面に平行な本体の最大寸法が、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートルである、真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第2の表面は、
複数の第2の構造体のうちの少なくとも1つと、第1及び第2の端部並びに第2の表面に近接する第2のチャネル開口を有する少なくとも1つの第2のチャネルとを含み、各第2の構造体は、第2の構造体基部及び基部の反対側の第2の構造体面を有し、第2の表面は更に、複数の第2の構造体の間の少なくとも1つの第2の空隙領域と、複数の第2の構造体の間に位置付けられた第2のランド面領域であり、第2の構造体基部に相互接続された第2のランド面領域とを有し、
第2のチャネルは、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通しており、
少なくとも1つの第2の空隙領域は、第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び少なくとも1つの第2のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかであり、
複数の第2の構造体の高さは、チャネルの深さ未満である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の周縁及び/又は第2の周縁の少なくとも一部が、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つである。
【0010】
いくつかの実施形態では、本体は、連続無機材料を含む。
【0011】
更に別の実施形態では、本開示は、
第1のガラス板と、
第1のガラス板に対向しかつこれと実質的に同一の広がりを持つ、第2のガラス板と、
第1及び第2のガラス板の間に実質的に真空の間隙を持たせた、第1及び第2のガラス板の間の縁部シールと、
第1のガラス板と第2のガラス板との間に配置された、本開示の柱体の実施形態のいずれか1つによる複数の柱体とを含む、柱体を有する真空絶縁ガラスユニットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体の概略上面図である。
図1B】本開示の1つの例示的な実施形態による、図1Aの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である。
図2A】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体の概略上面図である。
図2B】本開示の1つの例示的な実施形態による、図2Aの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である。
図3A】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体の概略上面図である。
図3B】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3Aの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である。
図3C】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3Aの例示的な柱体の代替の実施形態の、概略上面図である。
図3D】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3Cの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である。
図3E】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3A及び3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図である。
図3F】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3A及び3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図である。
図3G】本開示の1つの例示的な実施形態による、図3A及び3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図である。
図3H】本開示の1つの例示的な実施形態による、より大きいサイズに拡大した図3A及び3Bの例示的な柱体の一部の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図である。
図4A】真空絶縁ガラスユニットの分解斜視図である。
図4B】真空絶縁ガラスユニットの一部の側断面図である。
図5】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体のSEM画像である。
図6】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体のSEM画像である。
図7A】本開示の1つの例示的な実施形態による、例示的な柱体のSEM画像である。
図7B】本開示の1つの例示的な実施形態による、より高い倍率で示された図7Aの例示的な柱体のSEM画像である。
図8A】本開示の1つの例示的な実施形態による、柱体の第1の表面を示す、例示的な柱体のSEM画像である。
図8B】本開示の1つの例示的な実施形態による、柱体の第2の表面を示す、図8Aの例示的な柱体のSEM画像である。
【0013】
本明細書及び図中で繰り返し使用される参照符合は、本開示の同じ又は類似の特徴又は要素を表すことが意図される。図面は、縮尺通りに描かれていない場合がある。本明細書で使用される、数値範囲に付加される「〜」という記号は、他に指示しない限り、その範囲の端点を含む。端点による数値範囲の記述は、その範囲内の全ての数値を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)と共に、その範囲内の任意の範囲を含む。特に断りがない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特徴的なサイズ、量、及び物理的特性を表わす数字は全て、いずれの場合においても「約」という用語により修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、反対の記載がない限り、上記の明細書及び添付の特許請求の範囲において説明されている数値パラメータは、本明細書において開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変わり得る近似値である。
【0014】
本開示の原理の範囲及び趣旨に含まれる他の多くの変形例及び実施形態が当業者によって考案され得ることを理解されよう。特に明記しない限り、本明細書で用いられる科学的用語及び技術的用語は全て、当技術分野において一般に用いられている意味を有するものである。本明細書において与えられる定義は、本明細書中で頻繁に使用される特定の用語の理解を助けるためのものであり、本開示の範囲を限定するためのものではない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、その文脈が特に明確に指示しない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、用語「又は」は、その文脈が特に明確に指示しない限り、一般的に「及び/又は」を包含する意味で用いられる。
【0015】
本開示の全体を通して、「接触面積」という文言は、1つ以上の柱体の表面のうち、別の基材、例えば絶縁ガラスユニット(insulated glass unit、IGU)又は真空絶縁ガラスユニット(vacuum insulated glass unit、VIGU)のガラスパネルの表面に接触するように設計された表面の面積に関する。
【0016】
本開示の全体を通して、「絶縁する」、「絶縁している」、「絶縁」、及び「絶縁された」などの用語は、他に注記しない限り断熱特性を指す。
【0017】
本開示の全体を通して、「丸みのある」という用語は、円の一部又は楕円の一部のうちの少なくとも1つである形状を有する、滑らかな連続曲線を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、絶縁ガラスユニット、特に真空絶縁ガラスユニットの製作に有用な柱体に関する。本開示の柱体は、柱体の接触面積内に構造体又はチャネルを含むことによって実現され得る、削減された接触面積を有する。接触面積はまた、柱体の周縁、即ち円周に沿って接触する面積を削減することによって、削減されてもよい。この結果、柱体を通した熱伝導率が低減され得ると共に、柱体を収容するVIGUの全体的な絶縁特性がより良好になり得る。柱体の周縁の改変も、柱体の周縁での応力集中を低減させるという追加の利益をもたらすことができ、改善された機械的性質と改善された熱伝導率(より低い熱伝導率)との両方を備えた柱体が可能になる。本開示の柱体は、本体を含む。本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面と、少なくとも1つの側壁と、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁、並びに第2の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁とを含む。第1の表面は、それぞれが第1の構造体基部及び基部の反対側の第1の構造体面を有する、複数の第1の構造体、複数の第1の構造体の間の少なくとも1つの第1の空隙領域、及び複数の第1の構造体の間に位置付けられた第1のランド面領域を含む。第1のランド面領域は、第1の構造体基部に相互接続されている。柱体本体は、第1及び第2の端部を有する少なくとも1つの第1のチャネルと、第1の表面に近接する第1のチャネル開口とを含んでいてもよく、少なくとも1つの第1のチャネルは、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通している。複数の第1の構造体の高さは、第1のチャネルの深さ未満である。第1の表面及び第2の表面は、柱体本体の接触表面を含む。本体は、連続無機材料又はポリマー複合体のうちの少なくとも1つを含んでいてもよく、連続無機材料が特に有用である。本体の、少なくとも1つの側壁と第1の表面との間の夾角に関係する、第1の抜け勾配が定められる。いくつかの実施形態では、第1の抜け勾配が約90度〜135度であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の表面に平行な本体の最大寸法が、約10マイクロメートル〜約2000マイクロメートルであってもよい。いくつかの特定の、しかし非限定的な実施形態を、図1A及び図1B図2A及び図2B図3Aから図3Hまで、図5図6図7A及び図7Bと、図8A及び図8Bに示す。
【0019】
次に図1A、例示的な柱体の概略断面上面図を参照すると、柱体100は、第1の表面110a及び反対側の第2の表面110b(図1B参照)と、少なくとも1つの側壁120と、第1の表面110a及び少なくとも1つの側壁120をつなぐ第1の周縁130とを有する、本体101を含む。第1の表面110aは、複数の第1の構造体150aと、複数の第1の構造体の間の少なくとも1つの第1の空隙領域160aと、第1のランド面領域170aとを含む。本体101は更に、第1の端部181a及び第2の端部182aと長さClaとを有する第1のチャネル180aを含む。第1のチャネルは、その第1の端部181a及び第2の端部182aのうちの少なくとも1つを通して、局所環境と流体連通している。図1Aの例示的な柱体の、線YY’に沿った概略側断面図である図1Bは、側壁120と、周縁130と、第1の表面110aと、第2の表面110bとを有する本体101を含む、柱体100を示す。第2の表面110b及び少なくとも1つの側壁120をつなぐ、第2の周縁140も示されている。本体101は更に、深さCda及び幅Cwaを有する第1のチャネル180aを含む。チャネルの幅、例えばCwaは、チャネルの最大幅点で測定される。本体101はまた、複数の第1の構造体150aであって、各第1の構造体が、想像破線によって示される第1の構造体基部151aと基部の反対側の第1の構造体面152aとを含む、複数の第1の構造体150aも含む。第1のランド面領域170aは、第1の構造体基部151aに相互接続される。第1の構造体面、例えば152aは、遠位端と呼んでもよい。各第1の構造体150aは、幅Wa、長さLa(図1A参照)、及び高さHaを有する。幅Waは、第1の構造体面152aで測定されてもよい。少なくとも1つの第1の空隙領域160aは、第1の表面110aと平行な、即ち第1の構造体面152a及び/又は第1のランド面領域170aと平行な方向で局所環境と流体連通している。少なくとも1つの第1の空隙領域160aは、複数の第1の構造体の平均高さに等しい深さDv(図示せず)を有する。第1の抜け勾配α1は、第1の表面110a、例えば第1の構造体面152aに平行な線と、少なくとも1つの側壁120との間の角度と定義される。第2の抜け勾配α2は、第2の表面110b(第2の表面110bから延びる水平破線によって示される)と少なくとも1つの側壁120との間の角度と定義される。第1の抜け勾配及び第2の抜け勾配は合同な角であってもよい。寸法Ldは、第1の表面に平行な本体の最大寸法と定義される。第1の表面から第2の表面までの最大距離は、柱体の高さ、Hpである。
【0020】
次に例示的な柱体の概略断面上面図である図2Aを参照すると、柱体200は、第1の表面210a及び反対側の第2の表面210b(図2B参照)と、少なくとも1つの側壁220と、第1の表面210a及び少なくとも1つの側壁220をつなぐ第1の周縁230とを有する本体201を含む。第1の表面210aは、複数の第1の構造体250aと、複数の第1の構造体の間の少なくとも1つの第1の空隙領域260aと、第1のランド面領域270aとを含む。本体201は更に、第1の端部281a及び第2の端部282aと長さClaとを有する第1のチャネル280aを含む。第1のチャネルは、その第1の端部281a及び第2の端部282aのうちの少なくとも1つを通して、局所環境と流体連通している。図2Aの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である図2Bは、側壁220、周縁230、第1の表面210a、及び第2の表面210bを有する本体201を含む、柱体200を示す。第2の表面210b及び少なくとも1つの側壁220をつなぐ、第2の周縁240も示される。本体201は更に、深さCda及び幅Cwaを有する第1のチャネル280aを含む。チャネルの幅、例えばCwaは、チャネルの最大幅点で測定される。本体201はまた、複数の第1の構造体250aであって、各第1の構造体が、想像破線により示される第1の構造体基部251aと、基部の反対側の第1の構造体面252aとを含む、複数の第1の構造体250aも含む。第1のランド面領域270aは、第1の構造体基部251aに相互接続されている。第1の構造体面、例えば252aは、遠位端と呼んでもよい。各第1の構造体250aは、幅Wa、長さLa(図2A参照)、及び高さHaを有する。幅Waは、第1の構造体面252aで測定されてもよい。少なくとも1つの第1の空隙領域260aは、第1の表面210aと平行な、即ち第1の構造体面252a及び/又は第1のランド面領域270aと平行な方向で局所環境と流体連通している。少なくとも1つの第1の空隙領域260aは、複数の第1の構造体の平均高さに等しい深さ、Dv(図示せず)を有する。Ld、Hp、α1、及びα2は、図1Aで既に述べた通りである。図2Aの柱体は、チャネルの配置に関し、図1Aの柱体と異なる。図1Aでは、チャネルは、第1の表面110aのランド領域170aに位置付けられ、チャネル壁は、第1の構造体150Aから独立している。図2Aでは、チャネルは、第1の構造体250aの一部の側面を画定し、この第1の構造体250aの一部の側面は、チャネルに直接隣接するものである。
【0021】
次に例示的な柱体の概略断面上面図である図3Aを参照すると、柱体300は、第1の表面310a及び反対側の第2の表面310b(図3B参照)と、少なくとも1つの側壁320と、第1の表面310a及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第1の周縁330とを有する本体301を含む。第1の表面310aは、複数の第1の構造体350aと、複数の第1の構造体の間の少なくとも1つの第1の空隙領域360aと、第1のランド面領域370aとを含む。本体301は更に、第1のチャネル380a及び380a’を含む。第1のチャネル380aは、第1の端部381a及び第2の端部382aを有し、第1のチャネル380a’は、第1の端部381’a及び第2の端部382a’を有する。第1のチャネル380a及び380a’は、それぞれ、長さCla及びCla’を有する。本体301の概略形状、及び各チャネルの所望の長さに応じて、第1のチャネルの長さ、Cla及びCla’は、同じであってもそうでなくてもよい。第1のチャネルは、それらの第1の端部381a、381a’,及び第2の端部382a、382a’のうちの少なくとも1つを通して、局所環境と流体連通している。図3Aの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である図3Bは、側壁320、周縁330、第1の表面310a、及び第2の表面310bを有する本体301を含む、柱体300を示す。第2の表面310b及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ、第2の周縁340も示される。本体301は更に、深さCda及び幅Cwaを有する第1のチャネル380aを含む。図示されていないが、第1のチャネル380a’は、対応する深さCda’及び幅Cwa’を有すると考えられる。チャネルの幅、例えばCwa及びCwa’は、チャネルの最大幅点で測定される。各チャネルの所望の幅に応じて、第1のチャネル幅、Cwa及びCwa’は、同じであってもそうでなくてもよい。各チャネルの所望の深さに応じて、第1のチャネル深さ、Cda及びCda’は、同じであってもそうでなくてもよい。本体301はまた、複数の第1の構造体350aであって、各第1の構造体が、想像破線により示される第1の構造体基部351aと、基部の反対側の第1の構造体面352aとを含む、複数の第1の構造体350aも含む。第1のランド面領域370aは、第1の構造体基部351aに相互接続されている。第1の構造体面、例えば352aは、遠位端と呼んでもよい。各第1の構造体350aは、幅Wa、長さLa(図3A参照)、及び高さHaを有する。幅Waは、第1の構造体面352aで測定されてもよい。少なくとも1つの第1の空隙領域360aは、第1の表面310aと平行な、即ち第1の構造体面352a及び/又は第1のランド面領域370aと平行な方向で局所環境と流体連通している。少なくとも1つの第1の空隙領域360aは、複数の第1の構造体の平均高さに等しい深さ、Dv(図示せず)を有する。Ld、Hp、α1、及びα2は、図1Aで既に述べた通りである。
【0022】
いくつかの実施形態では、本開示の柱体本体が、少なくとも1つのスルーホールを含んでいてもよい。次に図3Aの例示的な柱体の、代替の実施形態の概略上面図である図3Cを参照すると、柱体300及び本体301は図3Aで述べた通りであり、本体301は更に、スルーホール395を含む。スルーホールは、定義によれば、柱体の全高を通り抜ける。スルーホールは、柱体本体を中心にしてもしなくてもよい。スルーホール形状は、柱体本体の概略形状に一致していてもよく、この例示的な実施形態では共にその形状が円であるが、スルーホール形状は、柱体本体の形状の場合と異なっていてもよい。スルーホールの形状は、特に限定されない。スルーホールの形状としては、円、楕円、三角形、正方形、長方形、六角形、及び八角形などが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0023】
図3Cの例示的な柱体の線YY’に沿った概略側断面図である図3Dは、スルーホール395を備えた本体301を含む柱体300を示す。寸法Twは、第1の表面に平行なスルーホールの最大寸法と定義される。Ldは、図1Aで既に述べた通りである。Tw/Ldの比は、約0.05〜約0.95、約0.10〜約0.95、約0.20〜約0.95、約0.30〜約0.95、約0.05〜約0.90、約0.10〜約0.90、約0.20〜約0.90、約0.30〜約0.90、約0.05〜約0.80、約0.10〜約0.95、約0.20〜約0.80、約0.30〜約0.80、約0.05〜約0.70、約0.10〜約0.70、約0.20〜約0.70、又は更に約0.30〜約0.70であってもよい。スルーホールの数は特に限定されず、約1個〜約20個、約1個〜約10個、又は更に約1個〜約5個であってもよい。
【0024】
上記考察は柱体本体の第1の表面に焦点を当てたが、いくつかの実施形態では、本開示の柱体本体は、少なくとも複数の第2の構造体と、第1及び第2の端部を有する少なくとも1つの第2のチャネルと、第2の表面に近接する第2のチャネル開口とを更に含んでいてもよい。各第2の構造体は、第2の構造体基部及び基部の反対側の第2の構造体面と、複数の第2の構造体の間にある少なくとも1つの第2の空隙領域と、複数の第2の構造体の間に位置付けられた第2のランド面領域とを有し、第2のランド面領域は、第2の構造体基部に相互接続されている。第2のチャネルは、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通している。少なくとも1つの第2の空隙領域は、第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び少なくとも1つの第2のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかである。複数の第2の構造体の高さは、チャネルの深さ未満である。
【0025】
本開示の1つの例示的な実施形態による図3A及び3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図である図3Eを参照すると、柱体300は、第1の構造体基部351a及び第1の構造体面352aを有する複数の第1の構造体350aと、複数の第1の構造体350aの間にある少なくとも1つの第1の空隙領域360aと、第1のランド面領域370aとを含み、第1のランド面領域370aが第1の構造体基部351aに相互接続されている第1の表面310aを含む、本体301を有する。柱体300は更に、複数の第2の構造体350bを有する第2の表面310bを含む。複数の第2の構造体350bは、第2の構造体基部351b及び第2の構造体面352bを有する。第2の表面310bはまた、複数の第2の構造体350bと第2のランド面領域370bとの間に少なくとも1つの第2の空隙領域360bも含み、第2のランド面領域370bは、第2の構造体基部351bに相互接続されている。第2の構造体面352bを、遠位端と呼んでもよい。各第2の構造体350bは、幅Wb、長さLb(図示しないが、図3AのLaの場合と同様に定義する)、及び高さHbを有する。第1の表面110a及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第1の周縁340と、第2の表面310b及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第2の周縁340も示される。柱体本体の第1の表面及び/又は第2の表面に複数の構造体を付加すると、第1の構造体面及び/又は第2の構造体面の面積が柱体本体の接触面積を表すことになるので、柱体本体の全接触表面が低減する。第1の構造体及び/又は第2の構造体のいくつかは、周縁の一部になるように周縁又はその付近にあってもよく、したがって、面取りされた又は丸みのある縁部を有していてもよく、その更なる詳細を提示する。これらの設計の特徴は、本開示の柱体の、低い熱伝導率、即ち、改善された絶縁能、又は機械的性質をもたらし得る。
【0026】
第2の表面310bはまた、第1の端部381b及び第2の端部382bを有する少なくとも1つの第2のチャネル380bを含んでいてもよい。少なくとも1つの第2のチャネルは、深さCdb、長さClb(示さないが、図3AのClaと同様に定義する)、及び幅Cwbを有する。少なくとも1つの第2のチャネルは、その第1の端部381b及び第2の端部382bのうちの少なくとも1つ(示さないが、同様に、図3Aの381a及び382aと同様に定義する)を通して局所環境と流体連通している。Ldは示されていないが、図3Bで定義した通りである。柱体本体の第1の表面及び/又は第2の表面に少なくとも1つのチャネルを付加すると、第1の表面310a及び/又は第2の表面310bの面積が少なくとも1つのチャネルの包含によって低減するので、柱体本体の全接触表面が低減する。この設計の特徴は、本開示の柱体の低い伝導率、即ち改善された絶縁能をもたらし得る。例えば、本体が環の形状をとる場合、少なくとも1つの第1のチャネルを包含することにより、柱体がVIGUで使用されるときに、その環の内部からの気体の排出が支援される。
【0027】
先の図は、単一の側壁を備えた円形柱体を示してきた。しかし、柱体本体の側壁の数は、特に限定されない。本体は、本体の形状が円筒、楕円筒、又は螺旋の場合に得られると考えられるように、1つの連続側壁を有していてもよい。いくつかの実施形態では、本体は複数の側壁を有していてもよい。いくつかの実施形態で、複数の側壁は、3〜30個の側壁、3〜20個の側壁、3〜12個の側壁、4〜30個の側壁、4〜20個の側壁、4〜12個の側壁、5〜30個の側壁、5〜20個の側壁、5〜12個の側壁、5〜30個の側壁、5〜20個の側壁、5〜12個の側壁、6〜30個の側壁、6〜20個の側壁、又は更に6〜12個の側壁である。
【0028】
本体が複数の側壁を有する場合、各側壁は、第1の抜け勾配α1と、第2の抜け勾配α2とを有する。各側壁の第1の抜け勾配α1は、第1の表面と隣接する側壁との間の夾角と定義される(図1B図2B、及び図3Bに示されるように)。各側壁の第2の抜け勾配α2は、第2の表面(図1B図2B、及び図3Bの場合は第2の表面から延びる水平破線により示される)と隣接する側壁との間の角度と定義される。第1の抜け勾配及び第2の抜け勾配は、合同な角度であってもよい。いくつかの実施形態では、α1及び/又はα2は、約90度〜約135度、約95度〜約135度、約100度〜約135度、90度〜約130度、約95度〜約130度、約100度〜約130度、90度〜約120度、約95度〜約120度、約100度〜約120度、90度〜約110度、約95度〜約110度、又は更に約100度〜約110度であってもよい。α1が90度より大きい場合、関連ある側壁はテーパ付き側壁になり、第2の表面は、より広い投影表面積を有すると定義され、かつ第2の表面は、Ldに隣接し又は近接していてもよい。
【0029】
柱体の高さHpは、特には限定されない。いくつかの実施形態では、柱体の高さは約10マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、100マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約500マイクロメートルであってもよい。
【0030】
Ldは、第1の表面に平行な本体の最大寸法と定義されている。いくつかの実施形態では、Ldは、約10マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、100マイクロメートル及び約2000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約500マイクロメートルであってもよい。
【0031】
柱体本体の形状は特には限定されず、円形円筒、楕円筒、例えば五角柱、六角柱、及び八角柱などの多角柱、角錐及び角錐台であって、角錐形状が3〜30個の側壁を有していてもよいもの、立方体様、例えば立方体又は直方体、円錐、円錐台、環、及び螺旋などが挙げられるが、これらに限定するものではない。柱体形状が環状である場合、環形状は特には限定されず、円形の円筒状、楕円筒、例えば五角柱、六角柱、及び八角柱などの多角柱、角錐台であって、角錐形状が3〜30個の側壁を含んでいてもよいもの、立方体様、例えば立方体又は直方体、及び円錐台などが挙げられるが、これらに限定するものではない。環のスルーホールの形状は、環の形状と同じであっても異なっていてもよく、この形状は特には限定されず、環に関して記述したものが挙げられる。スルーホールの形状は、印、例えば数値、文字、及び単語などであってもよい。
【0032】
複数の第1の構造体及び/又は複数の第2の構造体の形状は、全て同じであってもよく、又は組合せが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の構造体の少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、少なくとも約99%、又は更に少なくとも約100%が、同じ形状及び寸法を有するように設計される。複数の第1の構造体及び第2の構造体は、典型的には精密な製作プロセスによって、例えば成型及びエンボス加工によって作製され、許容差は一般に小さい。同じ構造体寸法を有するように設計された複数の構造体では、構造体寸法が均一である。いくつかの実施形態では、複数の第1及び/又は第2の構造体のサイズ、例えば長さ、高さ、面の幅、又は基部の幅に対応する、少なくとも1つの寸法の不均一性パーセントは、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約8%未満、約6%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1.5%未満、又は更に約1%未満である。不均一性パーセントは、ひと組の値をその組の値の平均で割って100を乗じたものの、標準偏差である。標準偏差及び平均は、公知の統計技法により測定することができる。標準偏差は、少なくとも5個の構造体、少なくとも10個の構造体、少なくとも15個の構造体、又は更に少なくとも20個の構造体、又はそれ超の、サンプルサイズから計算されてもよい。サンプルサイズは、200個以下の構造体、100個以下の構造体、又は更に50個以下の構造体であってもよい。サンプルは、本体の単一領域から、又は本体の多数の領域からランダムに選択されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、柱体の本体は、精密に成形された本体である。「精密に成形された」は、対応する金型キャビティの反転形状である成型形状を有する本体を指し、この形状は、本体が金型から取り出された後に保持されるものである。精密に成形された本体は、硬化、乾燥、又は他の熱処理、例えばか焼(calcining)又は焼結に関係したいくらかの収縮を受ける可能性があるとしても、最初に生成された金型キャビティの概略形状が保持されるので、依然として精密に成形されたと見なしうる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の構造体の少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、少なくとも約99%、及び更に少なくとも100%が、中実構造体である。中実構造体は、体積で約2%未満、約1%未満、約0.5%未満、約0.1%未満、約0.05%未満、約0.025%未満、又は更に0%の多孔率を含有する構造体と定義される。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の表面にそれぞれ平行な平面内での第1及び/又は第2の構造体の断面積に対する第1及び/又は第2の構造体の長さ、即ち最長寸法は、約10マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、100マイクロメートル及び約2000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約500マイクロメートルであってもよい。複数の第1及び/又は第2の構造体は全て同じ最長寸法を有していてもよく、又は最長寸法を設計に応じて変えてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、各第1及び/又は第2の構造体の幅は、約10マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約500マイクロメートル、又は更に約100マイクロメートル〜約250マイクロメートルであってもよい。複数の第1及び/又は第2の構造体は全て同じ幅を有していてもよく、又は幅を設計に応じて変えてもよい。構造体が先細りする側壁を有する場合、構造体の幅は遠位端で、即ち構造、例えば352a及び352bで計測されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、各第1及び/又は第2の構造体の高さは、約1マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約100マイクロメートル、更に約20マイクロメートル〜約50マイクロメートルであってもよい。複数の第1及び/又は第2の構造体は全て同じ高さを有していてもよく、又は高さを設計に応じて変えてもよい。いくつかの実施形態では、複数の第1の構造体及び/又は複数の第2の構造体の高さの不均一パーセントは、約0.01パーセント〜約10パーセント、約0.01パーセント〜7パーセント、約0.01パーセント〜約5パーセント、約0.01パーセント〜4パーセント、約0.01パーセント〜3パーセント、約0.01パーセント〜2パーセント、又は更に約0.01パーセント〜1パーセントであってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2の構造体の少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は更に少なくとも約100%の高さは、約1マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約50マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約100マイクロメートル、又は更に約20マイクロメートル〜約50マイクロメートルであってもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、Ha/Hpの比及び/又はHb/Hpの高さの比は、約0.01〜約0.50、約0.03〜約0.50、約0.05〜0.50、約0.01〜約0.40、約0.03〜約0.40、約0.05〜0.40、約0.01〜約0.30、約0.03〜約0.30、約0.05〜0.30、約0.01〜約0.20、約0.03〜約0.20、約0.05〜0.20、約0.01〜約0.15、約0.03〜約0.15、約0.05〜0.15、約0.01〜約0.10、約0.03〜約0.10、又は更に約0.05〜0.10であってもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、複数の第1及び/又は第2の構造体は、それぞれ本体の第1の表面及び本体の第2の表面全体にわたって均一に分布されていてもよく、即ち単一の面密度を有していてもよく、又はそれぞれ本体の第1の表面及び本体の第2の表面全体にわたって異なる面密度を有していてもよい。いくつかの実施形態では、複数の第1及び/又は第2の構造体の面密度は、約10/mm〜約100000/mm、約10/mm〜約75000/mm、約10/mm〜約50000/mm、約10/mm〜約30000/mm、約50/mm〜約100000/mm、約50/mm〜約750000/mm、約50/mm〜約50000/mm、約50/mm〜約30000/mm、約100/mm〜約100000/mm、約100/mm〜約75000/mm、約100/mm〜約50000/mm、又は更に約100/mm〜約30,000/mmであってもよい。
【0041】
複数の第1及び/又は第2の構造体は、それぞれ第1及び/又は第2の表面全体にわたってランダムに配置構成されていてもよく、又はそれぞれ第1及び/又は第2の表面全体にわたってパターン状に、例えば反復パターン状に配置構成されていてもよい。パターンとしては正方形のアレイ及び六角形のアレイなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。パターンの組合せを使用してもよい。
【0042】
柱体の本体と同様に、抜け勾配α1’及びα2’は、複数の第1及び第2の構造体の側壁に関して定義することができる。抜け勾配α1’及びα2’の値の範囲は、抜け勾配α1及びα2に関して開示されたものと同じである。
【0043】
いくつかの実施形態では、複数の第1の構造体面の総面積、即ち各構造体の正面の面積の合計の、第1の表面の投影面積に対する比が、約0.10〜約0.98、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.80、約0.01〜約0.70、約0.20〜約0.98、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.98、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.80、約0.30〜約0.70、約0.40〜約0.98、約0.40〜約0.95、約0.40〜約0.90、約0.40〜約0.80、約0.40〜約0.70、約0.50〜約0.98、約0.50〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.50〜約0.80、又は更に約0.50〜約0.70であってもよい。この比の例として、図1Aに示されるように、複数の第1の構造体面の総面積は、個々の第1の構造体面152aのそれぞれの面積の合計であり、第1の表面の総投影面積は、図1Aに示される小さいほうの円である。図1Aの小さいほうの円は第1の表面110aの投影表面積に等しく、その投影表面積は、第1の構造体面152aの面積、第1のランド面領域170aの面積、及びチャネル180aの面積を含む。第1の表面及び第2の表面の面積を計算する際、面取りされた周縁及び丸みのある周縁が存在する場合には含めない。
【0044】
いくつかの実施形態では、複数の第2の構造体面の総面積、即ち各構造体の正面の面積の合計の、第2の表面の投影面積に対する比は、約0.10〜約0.98、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.80、約0.01〜約0.70、約0.20〜約0.98、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.98、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.80、約0.30〜約0.70、約0.40〜約0.98、約0.40〜約0.95、約0.40〜約0.90、約0.40〜約0.80、約0.40〜約0.70、約0.50〜約0.98、約0.50〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.50〜約0.80、又は更に約0.50〜約0.70であってもよい。
【0045】
少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの数は特には限定されない。いくつかの実施形態では、第1のチャネルの数及び/又は第2のチャネルの数は、1〜50本、1〜35本、1〜20本、1〜15本、1〜10本、2〜50本、2〜35本、2〜20本、2〜15本、2〜10本、3〜50本、3〜35本、3〜20本、3〜15本、又は更に3〜10本であってもよい。
【0046】
少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの断面形状は特には限定されず、正方形、長方形、三角形(v字形)、及び三角錐台などが挙げられるが、これらに限定するものではない。少なくとも1つの第1及び/又は第2のチャネルは、その長さに沿って直線状であってもよく、即ち線、弧状、曲線状、波状、及び正弦波状などであってもよい。複数の第1のチャネルが存在する場合、第1のチャネルは交差していても交差していなくてもよく、例えば平行な第1のチャネルであってもよい。複数の第2のチャネルが存在する場合、第2のチャネルは交差していても交差していなくてもよく、例えば平行なチャネルであってもよい。
【0047】
第1及び/又は第2のチャネルの形状は全て同じであってもよく、又は組合せを使用してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97%、少なくとも約99%、又は更に少なくとも約100%が、同じ形状及び寸法を有するように設計される。チャネルは、典型的には、精密な製作プロセスによって、例えば成型及びエンボス加工によって作製され、許容差は一般に小さい。同じチャネル寸法を有するように設計された複数のチャネルでは、チャネル寸法が均一である。いくつかの実施形態では、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルのサイズ、例えば長さ、深さ、幅に対応する少なくとも1つの寸法の不均一パーセントが、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約8%未満、約6%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1.5%未満、又は更に約1%未満である。不均一パーセントは、前述の通り計算されうる。
【0048】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの長さ、即ち最長寸法は、それぞれ、約10マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約2000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1500マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約100マイクロメートル〜約500マイクロメートルであってもよい。複数の第1及び/又は第2の構造体は、全て同じ最長寸法を有していてもよく、又は最長寸法を設計ごとに変えてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの幅は、約1マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、5マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約35マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約35マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約35マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約35マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約35マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約200マイクロメートル、又は更に約50マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のチャネル及び/又は少なくとも1つの第2のチャネルの深さは、約1マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、1マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、10マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約500マイクロメートル、15マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約500マイクロメートル、20マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約250マイクロメートル、又は更に約20マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってもよい。複数の第1のチャネルが存在する場合、第1のチャネルは同じ深さを有していてもよく、又は深さを設計ごとに変えてもよい。複数の第2のチャネルが存在する場合、第2のチャネルは同じ深さを有していてもよく、又は深さを設計ごとに変えてもよい。いくつかの実施形態では、複数の第1のチャネル及び/又は複数の第2のチャネルの深さの不均一パーセントは、約0.01パーセント〜約10パーセント、約0.01パーセント〜7パーセント、約0.01パーセント〜約5パーセント、約0.01パーセント〜4パーセント、約0.01パーセント〜3パーセント、約0.01パーセント〜2パーセント、又は更に約0.01パーセント〜1パーセントであってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルの少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は更に少なくとも約100%の深さは、約1マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、1マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、10マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約500マイクロメートル、15マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約250マイクロメートル、約15マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約500マイクロメートル、20マイクロメートル及び約500マイクロメートル、約20マイクロメートル〜約250マイクロメートル、又は更に約20マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、Cda/Hpの比、及び/又はCdb/Hpの比は、約0.01〜約0.50、約0.05〜約0.50、約0.10〜約0.50、約0.15〜0.50、約0.20〜0.50、約0.01〜約0.40、約0.05〜約0.40、約0.10〜約0.40、約0.15〜0.40、約0.20〜0.40、約0.01〜約0.30、約0.05〜約0.30、約0.10〜約0.30、約0.15〜0.30、又は更に約0.20〜0.30であってもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、構造体の高さの、チャネルの深さに対する比、例えばHa/Cda、及びHa/Cdbは、約0.01〜約0.9、約0.05〜約0.9、約0.1〜約0.9、約0.2〜0.9、約0.01〜約0.8、約0.05〜約0.8、約0.1〜約0.8、約0.2〜0.8、約0.01〜約0.7、約0.05〜約0.7、約0.10〜約0.7、又は更に約0.20〜0.7であってもよい。
【0054】
柱体の本体と同様に、抜け勾配α1”及びα2”は、複数の、少なくとも1つの第1のチャネル及び少なくとも1つの第2のチャネルの側壁に関して定義することができる。
抜け勾配α1”及び2”の値は、抜け勾配α1及びα2で開示された値と同じである。
【0055】
いくつかの実施形態では、第1の表面の平面内での少なくとも1つの第1のチャネルの面積の、第1の表面の面積に対する比は、約0.02〜約0.50、約0.02〜約0.40、約0.02〜約0.30、約0.02〜約0.20、約0.05〜約0.50、約0.05〜約0.40、約0.05〜約0.30、約0.05〜約0.20、約0.10〜約0.50、約0.10〜約0.40、約0.10〜約0.30、約010〜約0.20、約0.15〜約0.50、約0.015〜約0.40、約0.15〜約0.30、又は更に約0.15〜約0.20であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の表面の平面内での少なくとも1つの第2のチャネルの面積の、第2の表面の面積に対する比は、約0.02〜約0.50、約0.02〜約0.40、約0.02〜約0.30、約0.02〜約0.20、約0.05〜約0.50、約0.05〜約0.40、約0.05〜約0.30、約0.05〜約0.20、約0.10〜約0.50、約0.10〜約0.40、約0.10〜約0.30、約010〜約0.20、約0.15〜約0.50、約0.015〜約0.40、約0.15〜約0.30、又は更に約0.15〜約0.20であってもよい。第1の表面及び第2の表面の面積を計算する際、面取りされた周縁及び丸みのある周縁が存在する場合はそれらを含めない。
【0056】
本開示の柱体本体は、第1及び第2の対向する周縁を含む。いくつかの実施形態では、第1の周縁の少なくとも一部が、丸みのあるもの及び面取りされたもののうちの少なくとも1つである。丸みのある及び/又は面取りされた周縁を含む本体を有する柱体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同日付けで出願された「VACUUM GALZING PILLARS FOR INSULATED GLASS UNITS AND INSULATED GLASS UNITS THEREFROM」という名称の、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第62/132054号で論じられている。他の実施形態では、第1の周縁全体が、丸みのあるもの及び面取りされたもののうちの少なくとも1つである。いくつかの実施形態では、第2の周縁の少なくとも一部が、丸みのある及び面取りされたもののうちの少なくとも1つである。他の実施形態では、第2の周縁全体が、丸みのあるもの及び面取りされたもののうちの少なくとも1つである。いくつかの実施形態では、第1の周縁の少なくとも一部及び第2の周縁の少なくとも一部が、丸みのあるもの又は面取りされたもののうちの少なくとも1つである。「第1の周縁全体」とは、本体の全円周に沿った周縁を意味する。
【0057】
図3Fは、本開示の1つの例示的な実施形態による、図3A及び図3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図であり、第1の表面310aと、反対側の第2の表面310bと、少なくとも1つの側壁320と、第1の表面310a及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第1の周縁330と、第1の表面310a及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第2の周縁340とを含む、本体301を有する柱体300を示す。第1の周縁330は面取りされた周縁である。複数の第1の構造体350aと、複数の第1の構造体の間にある少なくとも1つの第1の空隙領域360aと、第1のランド面領域370aと、少なくとも1つのチャネル380aとは、図3A及び図3Bのように定義される。Ld、Hp、α1、及びα2は、図1Aで既に述べた通りである。P1、P2、及びβ1は、以下に定義される。
【0058】
側壁と周縁との交点から第1の表面までの最大垂直距離は、面取り部の高さHcと定義する。いくつかの実施形態では、Hc/Hpの比は、約0.05〜約0.95、約0.05〜約0.90、約0.05〜約0.80、約0.05〜約0.70、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.80、約0.10〜約0.70、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.80、又は更に約0.30〜約0.70である。
【0059】
この開示の全体を通して、面取りされた周縁は、以下の特徴の1つ又は複数を有していてもよい。面取りされた周縁は、側壁と第1の周縁との交点で側壁に直交する想像平面と、第1の周縁との間の内角β1を含む、周縁であってもよい。いくつかの実施形態では、角度β1は、約20度〜約89度、約20度〜約85度、約20度〜約80度、約20度〜約70度、約25度〜約89度、約25度〜約85度、約25度〜約80度、約25度〜約70度、約30度〜約89度、約30度〜約85度、約30度〜約80度、約30度〜約70度、約40度〜約89度、約40度〜約85度、約40度〜約80度、又は更に約40度〜約70度である。内角とは、角度が本体の内部に在ることを意味する。β1はまた、第1の表面の平面、例えば310aと、面取りされた周縁、例えば330、この面取りされた周縁の平面は延びている、との交差度(図3F参照)と定義されてもよい。両方の定義は、同じ角度をもたらす。面取りされた周縁は、少なくとも1つの側壁の平面内になくてもよい、実質的に平面状の周縁であってもよい。面取りされた周縁は、図3Fに示すように、屈曲点をなす明確な領域を少なくとも1つを有していてもよく、例えば周縁と少なくとも1つの側壁との交点に第1の領域P1を有していてもよく、及び/又は第1の表面と周縁との交点に第2の領域P2を有していてもよい。
【0060】
図3Gは、本開示の1つの例示的な実施形態による、図3A及び図3Bの例示的な柱体の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面であり、第1の表面310aと、反対側の第2の表面310bと、少なくとも1つの側壁320と、第1の表面310a及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第1の周縁330と、第2の表面310b及び少なくとも1つの側壁320をつなぐ第2の周縁330とを含む、本体301を有する柱体300を示す。第1の周縁330は丸みのある周縁である。複数の第1の構造体350a、複数の第1の構造体の間の少なくとも1つの第1の空隙領域360a、及び第1のランド面領域370a、及び少なくとも1つのチャネル380aは、図3A及び図3Bにおけるように定義される。Ld、Hp、α1、及びα2は、図1Aで既に述べた通りである。Hr、Rc、R1、R2、及びIを、以下に定義する。
【0061】
側壁と周縁との交点から第1の表面までの最大垂直距離は、半径の高さHrと定義される。いくつかの実施形態では、Hr/Hpの比は、約0.05〜約0.95、約0.05〜約0.90、約0.05〜約0.80、約0.05〜約0.70、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.80、約0.10〜約0.70、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.80、又は更に約0.30〜約0.70である。
【0062】
本開示の全体を通して、丸みのある周縁は、下記の特徴を有していてもよい。丸みのある周縁は、平均曲率半径Rcを有していてもよい。平均曲率半径Rcは、曲率半径R1及びR2の平均曲率半径である。曲率半径R1及びR2は、第1の表面310aの最上部と周縁330との交点から直交する線を描くこと、及び側壁320と周縁330との交点に直交する第2の線を描くことによって得られる。2本の線は、点Iで交差する。点Iと第1の表面310aの最上部との間の距離がR1であり、点Iと側壁320との間の距離がR2である。
【0063】
いくつかの実施形態では、Rc/Hpの比は、約0.05〜約0.95、約0.05〜約0.90、約0.05〜約0.80、約0.05〜約0.70、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.80、約0.10〜約0.70、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.80、又は更に約0.30〜約0.70である。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1の周縁の少なくとも一部及び第2の周縁の少なくとも一部は、丸みのあるもの又は面取りされたもののうちの少なくとも1つである。一実施形態では、本体は、第1の周縁であってその少なくとも一部が面取りされた周縁である第1の周縁と、第2の周縁であってその少なくとも一部が面取りされた周縁である第2の周縁と、を含んでいてもよい。別の実施形態では、本体は、第1の周縁であってその少なくとも一部が面取りされた周縁である第1の周縁と、第2の周縁であってその少なくとも一部が丸みのある周縁である第2の周縁と、を含んでいてもよい。更に別の実施形態では、本体は、第1の周縁であってその少なくとも一部が丸みのある周縁である第1の周縁と、第2の周縁であってその少なくとも一部が丸みのある周縁である第2の周縁と、を含んでいてもよい。更に別の実施形態では、本体は、第1の周縁であってその少なくとも一部が丸みのある周縁である第1の周縁と、第2の周縁であってその少なくとも一部が面取りされた周縁である第2の周縁と、を含んでいてもよい。上記実施形態では、第1の周縁全体及び/又は第2の周縁全体は、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0065】
本開示の柱体本体は微細構造テクスチャを含んでいてもよい。一実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を有し、第1の表面の一部及び第2の表面の一部のうちの少なくとも1つは微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の表面と第2の表面の両方の一部が、微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の表面全体と第2の表面全体との一方又は両方が、微細構造テクスチャを含む。別の実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を含み、第1の表面は微細構造テクスチャを含み、第2の表面は複数の第2の構造体を更に含み、各第2の構造体は第2の構造体面を有する。任意選択で、第2の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第2の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。別の実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を含み、第2の表面は微細構造テクスチャを含み、第1の表面は複数の第1の構造体を更に含み、各第1の構造体は第1の構造体面を有する。任意選択で、第1の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。
【0066】
更に別の実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を含み、第1の表面は、複数の第1の構造体を更に含み、各第1の構造体は第1の構造体面を有しており、第1の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。任意選択で、第2の表面は微細構造テクスチャを含んでいてもよい。別の実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を含み、第2の表面は、複数の第2の構造体を更に含み、各第2の構造体は第2の構造体面を有しており、第2の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第2の構造体面の全ては微細構造テクスチャを含む。任意選択で、第1の表面は微細構造テクスチャを含んでいてもよい。更に別の実施形態では、本開示は、本体を含む真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供し、本体は、第1の表面及び反対側の第2の表面を含み、第1の表面は、複数の第1の構造体を更に含み、各第1の構造体は第1の構造体面を有しており、第1の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含み、第2の表面は、複数の第2の構造体を更に含み、各第2の構造体は第2の構造体面を有しており、第2の構造体面の少なくとも一部は微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第2の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。いくつかの実施形態では、第1の構造体面の全て及び第2の構造体面の全てが微細構造テクスチャを含む。
【0067】
微細構造テクスチャを含む柱体の実施形態の柱体本体は、少なくとも1つの側壁と、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁とを更に含んでいてもよく、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁の少なくとも一部は、面取りされた周縁又は丸みのある周縁の1つであってもよい。面取りされた周縁及び丸みのある周縁は、既に述べた通りである。微細構造テクスチャを含む柱体の実施形態の柱体本体は、少なくとも1つの側壁と、第2の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁とを更に含んでいてもよく、第2の周縁の少なくとも一部は、面取りされた周縁又は丸みのある周縁の1つであってもよい。面取りされた周縁及び丸みのある周縁は、前述の通りである。微細構造テクスチャを含む柱体の実施形態の柱体本体は、少なくとも1つの側壁と、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁であって、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁の少なくとも一部が面取りされた周縁又は丸みのある周縁の1つであってもよい第1の周縁と、第2の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁であって、第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁の少なくとも一部が面取りされた周縁又は丸みのある周縁の1つであってもよい第2の周縁とを、更に含んでいてもよい。面取りされた周縁及び丸みのある周縁は、前述の通りである。
【0068】
図3Hは、図3A及び図3Bの例示的な柱体の一部の代替の実施形態の、線YY’に沿った概略側断面図であり、より大きいサイズに規模拡大したものである。図3Hは、本体301を含む柱体300を示す。本体301は、第1の表面310a及び反対側の第2の表面310bと、側壁320と、周縁330とを更に含む。第1の表面310aは、第1の構造体基部351a及び第1の構造体面352aを有する少なくとも1つの第1の構造体350aを含む。第1の構造体面352aは、高さHmsaを有する第1の微細構造テクスチャ390aを含む。この例示的な実施形態では、第2の表面310bは、高さHmsbの第2の微細構造テクスチャ390bを含む。柱体の高さHp、複数の第1の構造体の高さHa、及び第1の構造体の幅Waは、図3A及び図3Bで既に述べた通りである。
【0069】
いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの高さは、微細構造テクスチャが表面に配置される複数の第1の構造体及び/又は第2の構造体の高さ未満である。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの高さは、約5ナノメートル〜約5マイクロメートル、約5ナノメートルから約4マイクロメートル、約5ナノメートル〜約3マイクロメートル、約5ナノメートル〜約1マイクロメートル、約5ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約4マイクロメートル、約10ナノメートル〜約3マイクロメートル、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、約10ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約4マイクロメートル、約25ナノメートル〜約3マイクロメートル、約25ナノメートル〜約1マイクロメートル、約25ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約4マイクロメートル、約50ナノメートル〜約3マイクロメートル、約50ナノメートル〜約1マイクロメートル、又は更に約50ナノメートル〜約0.5マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャがランダムなパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャが、あるパターンであってもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの長さは、微細構造テクスチャが表面に配置される複数の第1の構造体及び/又は第2の構造体の長さ未満である。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの長さは、約5ナノメートル〜約5マイクロメートル、約5ナノメートル〜約4マイクロメートル、約5ナノメートル〜約3マイクロメートル、約5ナノメートル〜約1マイクロメートル、約5ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約4マイクロメートル、約10ナノメートル〜約3マイクロメートル、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、約10ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約4マイクロメートル、約25ナノメートル〜約3マイクロメートル、約25ナノメートル〜約1マイクロメートル、約25ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約4マイクロメートル、約50ナノメートル〜約3マイクロメートル、約50ナノメートル〜約1マイクロメートル、又は更に約50ナノメートル〜約0.5マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャがランダムなパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャは、あるパターンであってもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの幅は、微細構造テクスチャが表面に配置される複数の第1の構造体及び/又は第2の構造体の幅未満である。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャの幅は、約5ナノメートル〜約5マイクロメートル、約5ナノメートル〜約4マイクロメートル、約5ナノメートル〜約3マイクロメートル、約5ナノメートル〜約1マイクロメートル、約5ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約4マイクロメートル、約10ナノメートル〜約3マイクロメートル、約10ナノメートル〜約1マイクロメートル、約10ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約5マイクロメートル、約25ナノメートル〜約4マイクロメートル、約25ナノメートル〜約3マイクロメートル、約25ナノメートル〜約1マイクロメートル、約25ナノメートル〜約0.5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約5マイクロメートル、約50ナノメートル〜約4マイクロメートル、約50ナノメートル〜約3マイクロメートル、約50ナノメートル〜約1マイクロメートル、又は更に約50ナノメートル〜約0.5マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャがランダムなパターンであってもよい。いくつかの実施形態では、微細構造テクスチャが、あるパターンであってもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、Hmsa/Ha及び/又はHmsb/Hbの比であってHa及びHbが先に定義された通りである比は、約0.005〜約0.75であってもよく、約0.03〜約0.75であってもよく、約0.05〜約0.75であってもよく、約0.1〜約0.75であってもよく、約0.15〜約0.75であってもよく、約0.20〜約0.75であってもよく、約0.005〜約0.50であってもよく、約0.03〜約0.50であってもよく、約0.05〜約0.50、約0.10〜約0.50、約0.15〜約0.50、約0.20〜約0.50、約0.005〜約0.40であってもよく、約0.03〜約0.4、約0.05〜約0.4、約0.10〜約0.40、約0.15〜約0.40、約0.20〜約0.40、約0.005〜約0.30であってもよく、約0.03〜約0.30、約0.05〜約0.30、約0.10〜約0.30、約0.15〜約0.30、又は更に約0.20〜約0.30であってもよい。
【0073】
テクスチャ付き微細構造は、サンドブラスト、ビードブラスト、化学エッチング、プラズマコーティング、ポリマーコーティング、剥離コーティング、切断、サンダー仕上げ、研削、複製、及び微細複製などを含むがこれらに限定することのない、当技術分野で公知の技法により形成されてもよい。
【0074】
本開示の柱体を製作するのに有用な材料及びプロセスは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2013年9月13日付出願の、「VACUUM GLAZING PILLARS FOR INSULATED GLASS UNITS」という名称の係属中の米国特許出願第14/025958号、2014年9月11日付出願の、「METAL OXIDE PARTICLES」という名称の係属中の米国仮出願第62/048972号、及び2015年3月3日付出願の、「GEL COMPOSITIONS AND SINTERED ARTICLES PREPARED THEREFROM」という名称の同第62/127569号に含まれる。
【0075】
柱体本体は、連続無機材料又はポリマー複合体のうちの少なくとも1種である。本開示の全体を通して、「連続無機材料」は、柱体本体の全長、幅、及び高さに拡がる無機材料である。柱体が耐えなければならない付加荷重により、柱体は高い圧縮強度を持つことが好ましい。柱体の圧縮強度は約400MPaより大きく、約600MPaより大きく、約800MPaより大きく、約1GPaより大きく、又は更に約2GPaより大きくてもよい。いくつかの実施形態で、圧縮強度は、約400MPa〜約110GPa、約400MPa〜約50GPa、約400MPa〜約25GPa、約400MPa〜約12GPa、1GPa及び約110GPa、約1GPa〜約50GPa、約1GPa〜約25GPa、又は更に約1GPa〜約12GPaである。柱体本体は、約40Wm−2°K−1未満、20Wm−2°K−1未満、10Wm−2°K−1未満、又は更に5Wm−2°K−1未満の熱伝導率を有していてもよい。柱体本体は、少なくとも0.1Wm−2°K−1の熱伝導率を有していてもよい。いくつかの実施形態では、連続無機材料は、アルファアルミナなどのセラミックを含み、ゾルゲル前駆体の成型を介して(「ゾルゲルルート」)」製作される。いくつかの実施形態では、連続無機材料は、セラミックナノ粒子(Al、SiO、ZrO、SiC、Si、及びこれらの組合せ)、シルセスキオキサン及びポリシラザンなどのセラミック前駆体、焼結セラミック(Al、SiO、ZrO、SiC、及びSiなど)、ガラスセラミック(MACOR製品、LAS系、MAS系、ZAS系)、ガラスフリット、ガラスビーズ又はガラスバブル、金属、及びこれらの組合せの少なくとも1種を含む。連続無機材料は、焼結セラミックであってもよい。焼結セラミックは、ジルコニア、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素のうちの少なくとも1種を含んでいてもよいが、これらに限定するものではない。他の実施形態では、ポリマー複合体は、熱安定性アクリレートモノマー若しくはオリゴマー、又はその両方から作製された熱又は放射線硬化複合体と、ナノジルコニアなどのナノ粒子充填剤などのナノ粒子充填剤とを含む(「キャストアンドキュアルート(cast and cure route)」)。
【0076】
セラミックは、セラミック中の細孔による光の散乱に起因して、しばしばその外見が不透明である。制限されたレベルにおいても透光性を実現するために、セラミックの密度は、典型的には理論値の99%超である。より高い透明性は、99.9%超又は更には99.99%のレベルを必要とする可能性がある。セラミック材料において非常に高い密度を達成するために当技術分野で公知の2つの方法は、熱間等静圧圧縮成形及び放電プラズマ焼結法である。
【0077】
本開示の一実施形態では、連続無機材料は結晶質金属酸化物であってもよく、結晶質金属酸化物の少なくとも70モルパーセントがZrOであり、結晶質金属酸化物の1〜15モルパーセント(いくつかの実施形態では、1〜9モルパーセント)がYであり、ZrOは、75ナノメートル〜400ナノメートルの範囲の平均粒度を有する。結晶質金属酸化物は、理論密度の少なくとも98.5(いくつかの実施形態では、99、99.5、99.9、又は更に少なくとも99.99)パーセントの密度を有していてもよい。
【0078】
理論密度の計算で、単位格子の体積は、組成物毎にXRDにより測定し、又はイオン半径及び結晶型を介して計算する。
ρtheory=(NA)/(V
(式中、
=単位格子中の原子の数、
A=原子量[kg/モル]、
=単位格子の体積[m]、及び
=アボガドロ数[原子/モル]である。)
【0079】
別の実施形態では、柱体本体は、(a)反応混合物の全重量に対して20〜60重量パーセントのジルコニア系粒子であって、100ナノメートル以下の平均粒度を有しかつ少なくとも70モルパーセントのZrOを含有するジルコニア系粒子と、(b)反応混合物の全重量に対して30〜75重量パーセントの溶媒媒体であって、少なくとも150℃に等しい沸点を有する有機溶媒を少なくとも60パーセント含有する溶媒媒体と、(c)反応混合物の全重量に対して2〜30重量パーセントの重合性材料であって、(l)フリーラジカル重合性基を有する第1の表面の改質剤を含む重合性材料と、(d)フリーラジカル重合反応用の光開始剤とを含む、反応混合物から形成される。
【0080】
ジルコニア系粒子は、存在する無機酸化物の全モル数に対して0〜30重量パーセントの酸化イットリウムを含有することができる。酸化イットリウムがジルコニア系粒子に添加される場合、少なくとも1モルパーセント、少なくとも2モルパーセント、又は少なくとも5モルパーセントに等しい量でしばしば添加される。酸化イットリウムの量は、最大30モルパーセント、最大25モルパーセント、最大20モルパーセント、又は最大15モルパーセントにすることができる。例えば、酸化イットリウムの量は、1〜30モルパーセント、1〜25モルパーセント、2〜25モルパーセント、1〜20モルパーセント、2〜20モルパーセント、1〜15モルパーセント、2〜15モルパーセント、5〜30モルパーセント、5〜25モルパーセント、5〜20モルパーセント、又は5〜15モルパーセントの範囲にすることができる。モルパーセント量は、ジルコニア系粒子中の無機酸化物の全モル数に対する。
【0081】
ジルコニア系粒子は、存在する無機酸化物の全モル数に対して0〜10モルパーセントの酸化ランタンを含有することができる。酸化ランタンがジルコニア系粒子に添加される場合、少なくとも0.1モルパーセント、少なくとも0.2モルパーセント、又は少なくとも0.5モルパーセントに等しい量で使用することができる。酸化ランタンの量は、最大10モルパーセント、最大5モルパーセント、最大3モルパーセント、最大2モルパーセント、又は最大1モルパーセントにすることができる。例えば、酸化ランタンの量は、0.1〜10モルパーセント、0.1〜5モルパーセント、0.1〜3モルパーセント、0.1〜2モルパーセント、又は0.1〜1モルパーセントの範囲にすることができる。モルパーセントの量は、ジルコニア系粒子中の無機酸化物の全モル数に対する。
【0082】
いくつかの実施形態では、ジルコニア系粒子は、70〜100モルパーセントの酸化ジルコニウム、0〜30モルパーセントの酸化イットリウム、及び0〜10モルパーセントの酸化ランタンを含有する。例えば、ジルコニア系粒子は、70〜99モルパーセントの酸化ジルコニウム、1〜30モルパーセントの酸化イットリウム、0〜10モルパーセントの酸化ランタンを含有する。他の実施例では、ジルコニア系粒子は、75〜99モルパーセントの酸化ジルコニウム、1〜25モルパーセントの酸化イットリウム、及び0〜5モルパーセントの酸化ランタン、又は80〜99モルパーセントの酸化ジルコニウム、1〜20モルパーセントの酸化イットリウム、及び0〜5モルパーセントの酸化ランタン、又は85〜99モルパーセントの酸化ジルコニウム、1〜15モルパーセントの酸化イットリウム、及び0〜5モルパーセントの酸化ランタンを含有する。更に他の実施形態では、ジルコニア系粒子は、85〜95モルパーセントの酸化ジルコニウム、5〜15モルパーセントの酸化イットリウム、及び0〜5モルパーセント(例えば、0.1〜5モルパーセント又は0.1〜2モルパーセント)の酸化ランタンを含有する。モルパーセントの量は、ジルコニア系粒子中の無機酸化物の全モル数に対する。
【0083】
他の無機酸化物は、希土類元素と組み合わせて又は希土類元素の代わりに使用することができる。例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、又はこれらの混合物を、存在する無機酸化物の全モル数に対して0〜30重量パーセントの範囲の量で添加することができる。これらの無機酸化物の存在は、形成される単斜相の量を減少させる傾向がある。酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシウムがジルコニア系粒子に添加される場合、添加される総量は、しばしば少なくとも1モルパーセント、少なくとも2モルパーセント、又は少なくとも5モルパーセントである。酸化カルシウム、酸化マグネシウム、又はこれらの混合物の量は、最大30モルパーセント、最大25モルパーセント、最大20モルパーセント、又は最大15モルパーセントにすることができる。例えば、この量は、1〜30モルパーセント、1〜25モルパーセント、2〜25モルパーセント、1〜20モルパーセント、2〜20モルパーセント、1〜15モルパーセント、2〜15モルパーセント、5〜30モルパーセント、5〜25モルパーセント、5〜20モルパーセント、又は5〜15モルパーセントの範囲にすることができる。モルパーセントの量は、ジルコニア系粒子中の無機酸化物の全モル数に対する。
【0084】
更に、酸化アルミニウムは、ジルコニア系粒子中の無機酸化物の全モル数に対し、0〜1モルパーセント未満の範囲の量で含めることができる。いくつかの実施例のジルコニア系粒子は、これらの無機酸化物を0〜0.5モルパーセント、0〜0.2モルパーセント、又は0〜0.1モルパーセント含有する。
【0085】
ゲル組成物を形成するのに使用される反応混合物(流延ゾル)は、典型的には、反応混合物の全重量に対して20〜60重量パーセントのジルコニア系粒子を含有する。ジルコニア系粒子の量は、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、又は少なくとも40重量パーセントにすることができ、最大55重量パーセント、最大50重量パーセント、又は最大45重量パーセントにすることができる。いくつかの実施形態では、ジルコニア系粒子の量は、ゲル組成物に使用される反応混合物の全重量に対し、25〜55重量パーセント、30〜50重量パーセント、30〜45重量パーセント、35〜50重量パーセント、40〜50重量パーセント、又は35〜45重量パーセントの範囲である。
【0086】
150℃に等しい沸点を有する適切な有機溶媒は、水と混和するように典型的には選択されるが、それはジルコニア系粒子が水系媒体中で形成され得るからでありかつ有機溶媒がジルコニア系粒子ゾルに添加されて水が蒸留を経て除去され、有機溶媒が所定位置に残されるからである。いくつかの実施形態では、溶媒媒体は、少なくとも150℃に等しい沸点を有する有機溶媒を、少なくとも70重量パーセント、少なくとも80重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、少なくとも97重量パーセント、少なくとも98重量パーセント、又は少なくとも99重量パーセント含有する。沸点は、しばしば少なくとも160℃、少なくとも170℃、少なくとも180℃、又は少なくとも190℃である。
【0087】
有機溶媒は、しばしば、グリコール又はポリグリコール、モノエーテルグリコール又はモノエーテルポリグリコール、ジエーテルグリコール又はジエーテルポリグリコール、エーテルエステルグリコール又はエーテルエステルポリグリコール、カーボネート、アミド、又はスルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)である。有機溶媒は、通常、1つ以上の極性基を有する。有機溶媒は重合性基を持たず、即ち有機溶媒には、フリーラジカル重合を受けることができる基がない。更に、溶媒媒体の成分は、フリーラジカル重合を受けることができる重合性基を持たない。
【0088】
適切なグリコール又はポリグリコール、モノエーテルグリコール又はモノエーテルポリグリコール、ジエーテルグリコール又はジエーテルポリグリコール、及びエーテルエステルグリコール又はエーテルエステルポリグリコールは、しばしば式(I)のものである。
【化1】
式(I)では、各Rは独立して、水素、アルキル、アリール、又はアシルである。適切なアルキル基は、しばしば、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有する。適切なアリール基はしばしば6〜10個の炭素原子を有し、しばしばフェニル、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されたフェニルである。適切なアシル基はしばしば式−(CO)Rのものであり、式中、Rは、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、2個の炭素原子、又は1個の炭素原子を有するアルキルである。アシルはしばしばアセテート基(−(CO)CH)である。式(I)では、各Rは典型的にはエチレン又はプロピレンである。変数nは少なくとも1であり、1〜10、1〜6、1〜4、又は1〜3の範囲にすることができる。
他の適切な有機溶媒は、式(II)のカーボネートである。
【化2】
式(II)で、Rは水素又はアルキル、例えば1〜4個の炭素原子、1〜3個の炭素原子、又は1個の炭素原子を有するアルキルである。例として、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートが挙げられる。
【0089】
更に他の適切な有機溶媒は、式(III)のアミドである。
【化3】
式(III)で、基Rは、水素、アルキルであり、又はRと組み合わされて、Rに結合されたカルボニル及びRに結合された窒素原子を含む5員環を形成する。基Rは、水素、アルキル、又はRと組み合わされて、Rに結合されたカルボニル又はRに結合された窒素原子を含む5員環を形成する。基Rは、水素又はアルキルである。R、R、及びRに適切なアルキル基は、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、1〜3個の炭素原子、又は1個の炭素原子を有する。式(III)のアミド有機溶媒の例として、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、及びN−エチル−2−ピロリドンが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0090】
反応混合物は、しばしば、少なくとも30重量パーセントの溶媒媒体を含む。いくつかの実施形態では、反応混合物は、少なくとも35重量パーセント、又は少なくとも40重量パーセントの溶媒媒体を含有する。反応混合物は、最大75重量パーセント、最大70重量パーセント、最大65重量パーセント、最大60重量パーセント、最大55重量パーセント、最大50重量パーセント、又は最大45重量パーセントの溶媒媒体を含有することができる。例えば、反応混合物は、30〜75重量パーセント、30〜70重量パーセント、30〜60重量パーセント、30〜50重量パーセント、30〜45重量パーセント、35〜60重量パーセント、35〜55重量パーセント、35〜50重量パーセント、又は40〜50重量パーセントの溶媒媒体を含有することができる。重量パーセントの値は、反応混合物の全重量に対する。
【0091】
溶媒媒体は、典型的には、15重量パーセント未満の水、10パーセント未満の水、5パーセント未満の水、3パーセント未満の水、2パーセント未満の水、1重量パーセント未満、又は更に0.5重量パーセント未満の水を、溶媒交換(例えば、蒸留)プロセス後に含有する。
【0092】
反応混合物は、フリーラジカル重合を受けることができる重合性基を有する1種以上の重合性材料を含む(即ち、重合性基はフリーラジカル重合性である)。多くの実施形態では、重合性基は、式−(CO)−CR=CH(式中、Rは水素又はメチルである。)の基である(メタ)アクリロイル基などのエチレン系不飽和基である。いくつかの実施形態では、重合性基は、(メタ)アクリロイル基ではないビニル基(−CH=CH)である。重合性材料は、少なくとも150℃に等しい沸点を有する有機溶媒に可溶であり又は混和するように、通常は選択される。
【0093】
反応混合物は、フリーラジカル重合を受けることができる重合性基を有する(即ち、重合性基はフリーラジカル重合性である)、1種以上の重合性材料を含む。多くの実施形態では、重合性基は、式−(CO)−CR=CH(式中、Rは水素又はメチルである)の基である(メタ)アクリロイル基などのエチレン系不飽和基である。いくつかの実施形態では、重合性基は(メタ)アクリロイル基ではないビニル基(−CH=CH)である。重合性材料は、少なくとも150℃に等しい沸点を有する有機溶媒に可溶であり又は混和するように、通常は選択される。
【0094】
重合性材料は、フリーラジカル重合性基を有する表面改質剤である、第1のモノマーを含む。第1のモノマーは、典型的には、ジルコニア系粒子の表面を改質する。適切な第1のモノマーは、ジルコニア系粒子の表面に結合することができる表面改質基を有する。表面改質基は、通常、カルボキシル基(−COOH又はその陰イオン)、又は式−Si(R(R3−x(式中、Rは非加水分解性基であり、Rはヒドロキシル又は加水分解性基であり、変数xは0、1、又は2に等しい整数である)のシリル基である。適切な非加水分解性基は、しばしば、1〜10個、1〜6個、1〜4個、又は1〜2個の炭素原子を有するようなアルキル基である。適切な加水分解性基は、しばしば、1〜10個、1〜6個、1〜4個、又は1〜2個の炭素原子を有するハロ(例えば、クロロ)、アセトキシ、アルコキシ基、又は式
−OR−OR(式中、Rは1〜4個又は1〜2個の炭素原子を有するアルキレンであり、Rは1〜4個又は1〜2個の炭素原子を有するアルキルである)の基である。
【0095】
第1のモノマーは、重合性表面改質剤として機能することができる。多数の第1のモノマーを使用することができる。第1のモノマーは、唯一の種類の表面改質剤とすることができ、又は上記にて論じたような1種以上の他の非重合性表面改質剤と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、第1のモノマーの量は、重合性材料の全重量に対して少なくとも20重量パーセントである。例えば、第1のモノマーの量は、しばしば、少なくとも25重量パーセント、少なくとも30重量パーセント、少なくとも35重量パーセント、又は少なくとも40重量パーセントである。第1のモノマーの量は、最大100パーセント、最大90重量パーセント、最大80重量パーセント、最大70重量パーセント、最大60重量パーセント、又は最大50重量パーセントにすることができる。いくつかの反応混合物は、重合性材料の全重量に対し、第1のモノマーを20〜100重量パーセント、20〜80重量パーセント、20〜60重量パーセント、20〜50重量パーセント、又は30〜50重量パーセント含有する。
【0096】
第1のモノマー(即ち、重合性表面改質モノマー)は、重合性材料中の唯一のモノマーとすることができ、又は溶媒媒体に可溶な1種以上の第2のモノマーと組み合わせることができる。表面改質基を持たない任意の適切な第2のモノマーを、使用することができる。即ち、第2のモノマーは、カルボキシル基又はシリル基を持たない。第2のモノマーは、しばしば、極性モノマー(例えば、非酸性極性モノマー)、複数の重合性基を有するモノマー、アルキル(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物である。
【0097】
全体として重合性材料は、典型的には、重合性材料の全重量に対して20〜100重量パーセントの第1のモノマー及び0〜80重量パーセントの第2のモノマーを含有する。例えば、重合性材料は、30〜100重量パーセントの第1のモノマー及び0〜70重量パーセントの第2のモノマー、30〜90重量パーセントの第1のモノマー及び10〜70重量パーセントの第2のモノマー、30〜80重量パーセントの第1のモノマー及び20〜70重量パーセントの第2のモノマー、30〜70重量パーセントの第1のモノマー及び30〜70重量パーセントの第2のモノマー、40〜90重量パーセントの第1のモノマー及び10〜60重量パーセントの第2のモノマー、40〜80重量パーセントの第1のモノマー及び20〜60重量パーセントの第2のモノマー、50〜90重量パーセントの第1のモノマー及び10〜50重量パーセントの第2のモノマー、又は60〜90重量パーセントの第1のモノマー及び10〜40重量パーセントの第2のモノマーを含む。
【0098】
いくつかの適用例では、反応混合物中の重合性材料とジルコニア系粒子との重量比を最小限に抑えることが有利であり得る。これは焼結物品の形成前に焼却する必要がある有機材料の分解生成物の量を低減させる傾向がある。重合性材料とジルコニア系粒子との重量比は、しばしば少なくとも0.05、少なくとも0.08、少なくとも0.09、少なくとも0.1、少なくとも0.11、又は少なくとも0.12である。重合性材料とジルコニア系粒子との重量比は、最大0.80、最大0.6、最大0.4、最大0.3、最大0.2、又は最大0.1にすることができる。例えば、比は、0.05〜0.8、0.05〜0.6、0.05〜0.4、0.05〜0.2、0.05〜0.1、0.1〜0.8、0.1〜0.4、又は0.1〜0.3の範囲にすることができる。
【0099】
ゲル組成物を形成するのに使用される反応混合物は光開始剤を含有する。反応混合物は、有利には、化学放射線の適用によって開始される。即ち、重合性材料は、熱開始剤ではなく光開始剤を使用して重合される。意外にも、熱開始剤ではなく光開始剤の使用がゲル組成物全体にわたってより均一な硬化をもたらす傾向があり、焼結物品の形成に関わる後続のステップでの均一な収縮が確実になる。更に、硬化部分の外面は、熱開始剤ではなく光開始剤が使用される場合、より均一でありかつより無欠陥になる。
【0100】
光開始重合反応はしばしば、熱開始重合反応に比べ、より短い硬化時間をもたらしかつ競合する阻止反応に関する懸念をより少なくする。硬化時間は、不透明な反応混合物と共に使用しなければならない熱開始重合反応の場合よりも、容易に制御することができる。
【0101】
ほとんどの実施形態では、光開始剤は、紫外及び/又は可視放射線に応答するように選択される。言い換えれば、光開始剤は通常、200〜600ナノメートル、300〜600ナノメートル、又は300〜450ナノメートルの波長範囲の光を吸収する。いくつかの例示的な光開始剤は、ベンゾインエーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテル若しくはベンゾインイソプロピルエーテル)又は置換ベンゾインエーテル(例えば、アニソインメチルエーテル)である。他の例示的な光開始剤は、2,2−ジエトキシアセトフェノン又は2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(BASF Corp.(Florham Park,NJ,USA)から商標表記IRGACURE651で、又はSartomer(Exton,PA,USA)から商標表記ESACURE KB−1で市販されている)などの置換アセトフェノンである。他の例示的な光開始剤は、1−ヒドロキシシクロヘキシルベンゾフェノン(例えば、Ciba Specialty Chemicals Corp.(Tarrytown,NY)から商標表記「IRGACURE184」で入手可能)などの置換ベンゾフェノンである。更に他の例示的な光開始剤は、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファ−ケトール、2−ナフタレンスルホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド、及び、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシムである。他の適切な光開始剤としては、カンフォキノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IRGACURE184)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(IRGACURE819)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE2959)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン(IRGACURE369)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(IRGACURE907)、及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(DAROCUR1173)が挙げられる。
【0102】
光開始剤は、典型的には、反応混合物中の重合性材料の全重量に対して0.01〜5重量パーセントの範囲、0.01〜3重量パーセントの範囲、0.01〜1重量パーセント、又は0.01〜0.5重量パーセントの範囲の量で存在する。
【0103】
柱体は、モノリシック又は複合体であってもよい。複合柱体は、高圧縮強度焼結セラミックコア及び1つ以上の機能層を含んでいてもよい。あるいは、複合柱体は、熱安定性の有機、無機、又はハイブリッドポリマー結合剤、及び無機ナノ粒子充填剤を含んでいてもよい。
【0104】
柱体本体は、成型プロセスにより製作することができる。本体の形状は、使用される金型キャビティによって決定される。金型キャビティは、一般に、所望の柱体本体の形状に対応する反転形状及び寸法を有する。所望の面取りされた縁部又は丸みのある縁部は、本体が形成されたときに面取りされた又は丸みのある縁部が柱体本体と一体的になり得るように、金型キャビティに含まれてもよい(面取りされた縁部又は丸みのある縁部の反転形状)。少なくとも1つのチャネル又は複数の構造体が柱体本体に含まれることになる場合、それらの反転形状は、金型の対応する領域に含まれてもよく、少なくとも1つのチャネル又は複数の構造体は、本体が形成されるときに柱体本体に一体的に形成されてもよい。更に、複数の構造体又は少なくとも1つのチャネルは、柱体本体の金型開口を覆うのにテクスチャ付きライナーを使用することによって、本体の表面、典型的には第2の表面に形成されてもよい。テクスチャ付きライナーは、柱体本体を作製するのに使用されるゾルに接触し、硬化プロセス中に、テクスチャ付きライナーのテクスチャは、柱体本体の表面にエンボス加工される。テクスチャ付きライナーは、所望の柱体本体のトポグラフィ、即ち少なくとも1つのチャネル又は複数の構造体の反転トポグラフィである、トポグラフィを有することになる。
【0105】
モノリシック柱体本体は、連続及び不連続プロセスを介して作製することができる。そのような1つのプロセスは、ゾルゲル法である。ゾルゲル法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2013年9月13日付出願の、「VACUUM GLAZING PILLARS FOR INSULATED GLASS UNITS」という名称の係属中の米国出願第14/025958号、及び2015年3月3日付出願の、「GEL COMPOSITIONS AND SINTERED ARTICLES PREPARED THEREFROM」という名称の係属中の米国仮出願第62/127569号に開示されている。このプロセスには、連続ベルト上での、反応混合物からのゲル本体の成型、乾燥、離型、及び焼結が含まれる。このプロセスは、本体に、いくらかの非対称性をもたらし得る。製作サイド中に金型と接触する表面は、空気界面と接触する表面よりも滑らかになり得る。加えて、サンプルは、乾燥中にわずかに反り又は凹んで、凹状の空気側(concave air side)及び凸状の金型側(convex mold side)を備えた柱体を形成し得る。より高い固形分含量のゾルと、より遅い乾燥プロセスとを使用することで、乾燥収縮による凹みを低減させる。材料及びプロセスのパラメータは、収縮差を補うように、かつ柱体を平らに保つように、最適化される。ゾル−ゲル柱体本体を生成するための最適な条件は、更なる変更なしに、真空絶縁グレイジングで使用するのに適切な個別の柱体を生成し得る。
【0106】
エアロゲル中間体の稠密化を伴う変更されたゾル−ゲル法は、適合度を大幅に向上させ、乾燥プロセス中の凹み又は歪曲を最小限に抑えることが示されている。
【0107】
任意選択のステップでは、含浸プロセスによって変性剤を導入することが望ましい場合がある。か焼(calcined)された柱体本体の細孔内に、水溶性塩を含浸によって導入することができる。次いで柱体本体を、再び、予備焼成する。この選択肢は、欧州特許出願公開第293,163号に更に記述されている。柱体本体をおよそ摂氏650度でか焼し(calcined)、次いで、それぞれ1.8%の濃度(酸化物として報告された)の、MgO、Y、Nd、及びLaの混合硝酸溶液で飽和した。過剰な硝酸溶液を除去し、開口を有する飽和された柱体本体を乾燥させ、その後、柱体本体を再び摂氏650度でか焼し(calcined)、およそ摂氏1400度で焼結した。か焼(calcining)及び焼結は共に、回転式管状釜を使用して行った。
【0108】
一実施形態では、柱体本体を作製する方法は、(a)面取りされた周縁及び丸みのある周縁のうちの少なくとも1つに対応する、反転形状を含む金型キャビティを有する金型を用意すること、(b)金型キャビティ内に反応混合物を置くこと、(c)反応混合物を重合して、金型キャビティに接触する成形ゲル本体を形成すること、(d)金型キャビティと同一のサイズ及び形状を保持する成形ゲル本体を、金型キャビティから取り出すこと、(e)溶媒媒体を除去することにより、乾燥した成形ゲル本体を形成すること、(f)乾燥したゲル本体を加熱して、焼結本体を形成することを含む。焼結本体は、面取りされた周縁及び丸みのある周縁のうちの少なくとも1つを含む金型キャビティと同一の形状を有するが、収縮量に比例してサイズが縮小され得る。反応混合物は上述の通りであってもよい。金型キャビティの寸法は、収縮を補足するように調整されてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、柱体本体は、結合剤、即ちポリマー結合剤を含む、ポリマー複合体であってもよい。結合剤は、熱安定性の有機、無機、又はハイブリッドポリマーをベースにしてもよい。これらの材料は、最高350℃の温度に曝された際に、典型的に寸法安定性である。好ましくは、結合剤材料は低熱伝導率を有しており、その低熱伝導率により、外側から内側の窓板への熱の伝達が低減されると考えられる。
【0110】
熱安定性の結合剤成分としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド、ポリアラミド(例えば、DupontのKEVLAR製品)、ポリスルホン、ポリスルフィド、ポリベンズイミダゾール、及びポリカーボネートのうちの少なくとも1種が挙げられるが、これらに限定されない。使用され得る1つの例示的な結合剤は、SABIC Innovative Plastics製のULTEM製品(ポリエーテルイミド)である。別の例示的な結合剤は、Designer Molecules(San Diego、CA)より入手可能なBMI−1700などのイミド拡張型ビスマレイミドであり、この材料は、低温で溶融加工され、次いで硬化されて架橋性ポリイミド網状組織を形成することができる。
【0111】
ポリマー結合剤は、熱安定性の無機、シロキサン、又はハイブリッドポリマー種を含んでいてもよい。これらの材料は、最高350℃の温度に曝された際に、典型的に寸法安定性である。非晶質オルガノポリシロキサン網状組織はオルガノシロキサン前駆体の縮合から誘導される化学結合網状組織であり、適切な熱安定性ポリマー結合剤の例である。シルセスキオキサン又はポリシルセスキオキサンは、3個の架橋酸素原子で配位されたケイ素を有する基本分子単位から誘導される。このため、シルセスキオキサンは、広く様々な複合三次元形状を形成することができる。様々なポリシルセスキオキサン、例えば、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリオクチルシルセスキオキサン、ポリフェニルシルセスキオキサン、及びポリビニルシルセスキオキサンを、使用することができる。適切な特定のポリシルセスキオキサンは、限定するものではないが、アクリロポリオリゴマーシルセスキオキサン(Hybrid Plastics(Hattiesburg,Mississippi)のCatalog#MA0736)Techneglas(Columbus,Ohio)の、標識GR653L,GR654L,及びGR650Fで販売されている、ポリメチルシルセスキオキサン、Techneglas(Columbus,Ohio)の、標識GR950Fで販売されている、ポリフェニルシルセスキオキサン、及びTechneglas(Columbus,Ohio)の、標識GR908Fで販売されている、ポリメチルフェニルシルセスキオキサンが挙げられる。
【0112】
ポリマー結合剤はまた、テトラアルコキシシラン、及びアルキルトリアルコキシシランであって、式:(R’)xSi−−(OR2)yを有するものなど、他のアルコキシシランを含んでいてもよく、式中、R’は、アルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アリール、アルコール、ポリグリコール、若しくはポリエーテル基、又はこれらの組合せ若しくは混合物であってもよく、R2は、アルキル、アセトキシ、若しくはメトキシエトキシ基、又はこれらの混合物であってもよく、それぞれ、x=0〜3、及びy=4〜1であり、但しx+y=4を前提とする。モノ、ジ、トリ、及びテトラアルコキシシランを含む1種以上のアルコキシシランを添加して、オルガノシロキサン網状組織の架橋密度を制御してもよく、可撓性及び接着促進を含むオルガノシロキサン網状組織の物理特性を制御してもよい。そのようなアルコキシシランの例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、及びメチルトリメトキシシランが挙げられるが、これらに限定されない。このような成分は、約0〜50重量パーセントの量で存在していてもよい。
【0113】
ポリマー複合体はナノ粒子を含む。ナノ粒子は、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、粘土、金属、又は他の無機材料を含んでいてもよい。ナノ粒子の負荷は、典型的には50vol%超である。
【0114】
ナノ粒子が充填されたポリマーをベースにするポリマー複合体柱体は、ペーストを金型内に流延することによって形成することができ、金型キャビティは、所望の柱体本体の反転形状及び対応する寸法を有する。このタイプの金型をネガマスターと呼んでもよい。ペーストは、熱又は放射線硬化性複合体結合剤配合物と、無機ナノ粒子とを含む。次いでペーストを、適切な形の放射線を使用して硬化し、固体のポリマー複合柱体本体を得ることができる。金型キャビティから取り出したとき、柱体本体は、この本体が形成される金型キャビティの反転形状を有する。複数の構造体又は少なくとも1つのチャネルは、柱体本体の第1の表面又は第2の表面に対応した金型の表面に複数の構造体又は少なくとも1つのチャネルの反転形状を含むことによって、本体に含めることができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、本体は、この本体の少なくとも一部の上に機能性層を更に含んでいてもよい。機能性層又はコーティングは、柱体本体の周りの層又は被覆コーティングとして付加されてもよい。機能性コーティングは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2013年9月13日付出願の「VACUUM GLAZING PILLARS FOR INSULATED GLASS UNITS」という名称の、係属中の米国出願第14/025958号に開示されている。機能性層は、熱安定性ポリマーを含む柔軟層、無機ナノ粒子を含む柔軟層、強磁性層、導電層、静電散逸層、及び接着剤のうちの少なくとも1つを含んでいてもよく、任意選択で、接着剤は犠牲材料を含む。
【0116】
柔軟平坦化層は、柱体本体、例えば焼結セラミック柱体本体の周りの層又は被覆コーティングとしてコーティングされてもよい機能性層の一例であり、かつ主要な柱体本体の表面の一方又は両方を平らにし滑らかにするための熱安定性架橋ナノ複合体である。平坦化層は、絶縁ガラスユニットの製作中に、柱体のわずかな圧縮を可能にし、したがって、減圧又は他の環境影響に対する排気の際の、ガラスの亀裂の開始又は伝搬の可能性を低減させることができる。平坦化層は、有機、無機、又はハイブリッドポリマー結合剤と、任意選択の無機ナノ粒子充填剤とを含む。
【0117】
ポリマー結合剤は、熱安定性有機ポリマー種を含んでいてもよい。これらの材料は、最高350℃の温度に曝された際に、典型的に寸法安定性である。好ましくは、結合剤材料は低熱伝導率を有しており、その低熱伝導率により、外側から内側の窓板への熱の伝達が低減されると考えられる。熱安定性有機ポリマー成分は、前述の、熱安定性結合剤、熱安定性無機、シロキサン、又はハイブリッドポリマー種から選択されてもよい。
【0118】
複合柱体に関する平坦化プロセスは、2つの平らな表面の間にあるときに、柱体本体の主面の一方又は両方において、平坦化材料を熱又は放射線硬化することによって実施することができる。組成物は、複合柱体の組成物と同一であってもよい。平坦化層は、接着特性又は潤滑特性のいずれかを有することができる。
【0119】
柔軟接着層は、感熱性又は放射線感受性のシルセスキオキサン、光開始剤、及びナノ粒子充填剤を含む。材料は、光化学的に架橋され、次いで加熱されてシルセスキオキサンのシラノール基の縮合を開始し、耐久性のある熱安定性の材料を形成することができる。柱体とガラス板のうちの1枚との間に接着性を提供することに加え、接着層を使用して、最終的な柱体の高さを設定しかつ柱体の高さのばらつきを画定する(最小化する)ことができる。
【0120】
配向層は、柱体本体がまだ金型の中にある間に、この柱体本体に付着される材料である。配向は、金型側であってもよく、空気側であってもよい。空気側は、柱体が金型内にあるときの、この柱体の露出面である。配向層の機能は、柱体を表面に配置する最中に、金型及び空気側を物理的に又は化学的に区別することである。配向層は、導電性若しくは静電散逸性、強磁性、イオン性、疎水性、又は親水性とすることができる。
【0121】
フリットガラスコーティングは、柱体本体の外側に均一に付着される、犠牲結合剤中に分散された低融点ガラスの微小粒子の分散体である。真空絶縁ガラスユニットの組立プロセス中、犠牲結合剤は熱分解し、フリットガラスは流動して、ガラス板の一方又は両方に対する接着剤を形成する。例えば、ニトロセルロース、エチルセルロース、アルキレンポリカーボネート、[メタ]アクリレート、及びポリノルボルネンなどの犠牲ポリマーを、結合剤として使用することができる。
【0122】
低COF層は、柱体本体と平らな表面(例えば、真空絶縁ガラスユニットにおける内ガラスの表面の一方)との間の滑りを向上させる、熱安定性材料であってもよい。層は、フルオロシランの単層、フッ素化ナノ粒子が充填されたポリイミド(例えば、NeXolve(Huntsville、AL)のCorin XLS)、低表面エネルギーポリマー(例えば、PVDF又はPTFE)の薄いコーティング、ダイヤモンド様炭素(DLC)層、若しくは黒鉛を含むラメラ層、又は他の熱安定性潤滑材料を含んでいてもよい。
【0123】
別の実施形態では、本開示は、第1のガラス板と、第1のガラス板に対向しかつこれと実質的に同一の広がりを持つ第2のガラス板と、第1及び第2のガラス板の間に実質的に真空の間隙を持たせた、第1及び第2のガラス板の間の縁部シールと、第1のガラス板と第2のガラス板との間に配置された、前述の柱体の実施形態のいずれか1つによる複数の柱体とを含む、柱体を有する真空絶縁ガラスユニットを含む。IGUでの柱体の使用は当技術分野では公知であり、本開示の柱体は従来の技法を使用してIGUに含めることができる。真空絶縁ガラスユニット400を、図4A及び図4Bに示す。ユニット400は、真空の間隙により離間された2枚のガラス板411及び412を含む。間隙内の柱体414はガラス板411とガラス板412との離間を維持し、低融点ガラスフリットであってもよい縁部シール413によって一緒に密封される。
【0124】
本開示の選択実施形態は、以下を含むがそれらに限定されない。
【0125】
第1の実施形態では、本開示は、真空絶縁ガラスユニット用柱体であって、
第1の表面、及び反対側の第2の表面であって、前記第1の表面は、
それぞれが第1の構造体基部及び基部の反対側の第1の構造体面を有する、複数の第1の構造体、
複数の第1の構造体の間の、少なくとも1つの第1の空隙領域、及び
複数の第1の構造体の間に位置付けられ、第1の構造体基部に相互接続された第1のランド面領域を含む、第1の表面、及び反対側の第2の表面と、
少なくとも1つの側壁と、
第1の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第1の周縁、並びに第2の表面及び少なくとも1つの側壁をつなぐ第2の周縁と、
第1及び第2の端部、並びに第1の表面に近接する第1のチャネル開口を有する、少なくとも1つの第1のチャネルとを含む、本体を含み、
第1のチャネルが、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通しており、
少なくとも1つの第1の空隙領域は、第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び少なくとも1つの第1のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかであり、
複数の第1の構造体の高さが、第1のチャネルの深さ未満であり、
第1の表面に平行な本体の最大寸法が、約10マイクロメートル〜約1000マイクロメートルである、真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0126】
第2の実施形態では、本開示は、複数の第1の構造体の第1の構造体面の少なくとも一部が微細構造テクスチャを含み、微細構造テクスチャの高さが複数の第1の構造体の高さ未満である、第1の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0127】
第3の実施形態では、本開示は、微細構造テクスチャの高さが約5nm〜約5マイクロメートルである、第2の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0128】
第4の実施形態では、本開示は、柱体の圧縮強度が約400MPa〜約50GPaである、第1の実施形態から第3の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0129】
第5の実施形態では、本開示は、本体が連続無機マトリックスを含む、第1の実施形態から第4の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0130】
第6の実施形態では、本開示は、連続無機材料が、焼結セラミック、ガラスフリット、ガラスビーズ又はガラスバブル、金属、及びこれらの組合せを含む、第5の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0131】
第7の実施形態では、本開示は、焼結セラミックが、ジルコニア、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素のうちの少なくとも1種を含む、第6の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0132】
第8の実施形態では、本開示は、焼結セラミックがジルコニアを含む、第6又は第7の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0133】
第9の実施形態では、本開示は、側壁と第1の表面との間の抜け勾配が約90度〜約135度である、第1の実施形態から第8の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0134】
第10の実施形態では、本開示は、側壁と第1の表面との間の抜け勾配が約90度〜110度である、第1の実施形態から第9の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0135】
第11の実施形態では、本開示は、本体が、この本体の少なくとも一部の上に機能層を更に含む、第1の実施形態から第10の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0136】
第12の実施形態では、本開示は、機能層が、熱安定性ポリマーを含む柔軟層、無機ナノ粒子を含む柔軟層、強磁性層、導電層、静電散逸層、及び接着剤のうちの少なくとも1つを含み、任意選択で、接着剤が犠牲材料を含む、第11の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0137】
第13の実施形態では、本開示は、少なくとも1つの側壁が、3個の側壁〜30個の側壁である、第1の実施形態から第12の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0138】
第14の実施形態では、本開示は、少なくとも1つの側壁が、3個の側壁〜12個の側壁である、第1の実施形態から第13の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0139】
第15の実施形態では、本開示は、第1の周縁の少なくとも一部が、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つである、第1の実施形態から第14の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0140】
第16の実施形態では、本開示は、第1の周縁全体が、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つである、第1の実施形態から第15の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0141】
第17の実施形態では、本開示は、第2の周縁の少なくとも一部が、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つである、第1の実施形態から第16の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0142】
第18の実施形態では、本開示は、第2の周縁の少なくとも一部が、丸みのある周縁及び面取りされた周縁のうちの少なくとも1つである、第1の実施形態から第17の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0143】
第19の実施形態では、本開示は、本体が精密に成形された本体である、第1の実施形態から第18の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0144】
第20の実施形態では、本開示は、第2の表面が、
複数の第2の構造体のうちの少なくとも1つと、第1及び第2の端部並びに第2の表面に近接する第2のチャネル開口を有する少なくとも1つの第2のチャネルとを含み、各第2の構造体が、第2の構造体基部及び基部の反対側の第2の構造体面を有し、第2の表面が更に、複数の第2の構造体の間の少なくとも1つの第2の空隙領域と、複数の第2の構造体の間に位置付けられた第2のランド面領域であり、第2の構造体基部に相互接続された第2のランド面領域とを有し、
第2のチャネルが、その第1及び第2の端部のうちの少なくとも1つを通して局所環境と流体連通しており、
少なくとも1つの第2の空隙領域は、第1の表面に平行な方向で局所環境と流体連通する、及び少なくとも1つの第2のチャネルと流体連通する、の少なくともいずれかであり、
複数の第2の構造体の高さが、チャネルの深さ未満である、第1の実施形態から第19の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0145】
第21の実施形態では、本開示は、複数の第2の構造体の第2の構造体面の少なくとも一部が微細構造テクスチャを含み、微細構造テクスチャの高さが複数の第2の構造体の高さ未満である、第20の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0146】
第22の実施形態では、本開示は、微細構造テクスチャの高さが約5nm〜約5マイクロメートルである、第21の実施形態による真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0147】
第23の実施形態では、本開示は、側壁と第2の表面との間の抜け勾配が、約90度〜約135度である、第20の実施形態から第22の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0148】
第24の実施形態では、本開示は、側壁と第2の表面との間の抜け勾配が、約90度〜約110度である、第20の実施形態から第23の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0149】
第25の実施形態では、本開示は、柱体の形状が、円形円筒、楕円筒、多角柱、角錐、角錐台、立方体様、円錐、円錐台、環、及び螺旋のうちの1つである、第1の実施形態から第24の実施形態までのいずれか1つによる真空絶縁ガラスユニット用柱体を提供する。
【0150】
第26の実施形態では、本開示は、
第1のガラス板と、
第1のガラス板に対向しかつこれと実質的に同一の広がりを持つ、第2のガラス板と、
第1及び第2のガラス板の間に実質的に真空の間隙を持たせた、第1及び第2のガラス板の間の縁部シールと、
第1のガラス板と第2のガラス板との間に配置された、第1の実施形態から第25の実施形態までのいずれか1つによる複数の柱体とを含む、柱体を有する真空絶縁ガラスユニットを提供する。
【実施例】
【0151】
真空グレイジング柱体物品を、有機物焼却及び焼結プロセスを備えたゾル流延及び成型方法を使用して調製した。得られた構成は、下記の実施例に示すように、柱体の表面積を低減させた。
【0152】
これらの実施例は単に例示のために過ぎず、添付の特許請求の範囲を限定することを意図していない。本明細書の実施例及び他の部分における部、パーセンテージ、比等は全て、特段の規定がない限り、重量による。使用される溶媒及び他の試薬は、特に特に断りのない限り、Sigma−AldrichChemical Company(St.Louis,MO)から得た。
【表1】
【0153】
ゾルバッチ調製手順
ZrO(88mol%)/Y(12mol%)ゾルの調製
ゾル組成物は、モルパーセントの無機酸化物で報告される。下記の水熱反応機を、ゾルを調製するのに使用した。水熱反応機は、15メートルの、ステンレス鋼編組平滑管ホースから作製した(内径0.64cm、壁厚0.17cm、商品名「DUPONT T62 CHEMFLUOR PTFE」でSaint−Gobain Performance Plastics(Beaverton,MI)から得られた)。この管を、所望の温度に加熱したピーナツ油の浴内に浸した。反応機管に続き、更に3メートルのステンレス鋼で編組平滑管ホース(「DUPONT T62 CHEMFLUOR PTFE」、内径0.64cm、壁厚0.17cm)のコイルがあり、加えて3メートルの0.64cmステンレス鋼管材であって直径0.64cm及び壁厚0.089cmの管材が続き、材料を冷却するために氷浴に浸漬され、背圧制御弁を使用して排出圧を3.45MPaに維持した。
【0154】
酢酸ジルコニア溶液(6,200グラム)をDI水(2074.26グラム)と合わせることにより、前駆溶液を調製した。酢酸イットリウム(992.62グラム)を、完全に溶解するまで、混合しながら加えた。得られた溶液の固形分含量は、重量測定により(120℃/時、強制空気炉)22.30重量%と測定された。D.I.水(2,289グラム)を加えて、最終濃度を19重量%に調整した。得られた溶液を、熱水反応機を通して11.48mL/分で揚送した。温度は225℃であり、平均滞留時間は42分であった。透明で安定なジルコニアゾルを得た。
【0155】
ゾル濃度
得られたゾルを、限外濾過を介して濃縮し(35〜45重量%の固形分)、膜カートリッジ(商標名「M21S−100−01P」でSpectrum Laboratories Inc.(Rancho Dominguez,CA)から得られた)を使用して更に透析した。最終ゾル組成物は、34.68重量%の酸化物及び3.70重量%の酢酸であった。
【0156】
ポリマーツール調製手順
所望の形状の柱体を備えたマスターツールを製作/提供した。ポリプロピレンツールをマスターツールから作製し、ポリプロピレンの0.0625インチの厚さ(0.159cm)のシート(McMaster Carr(Elmhurst,IL,USA)から入手可能)をマスターツールの上部に配置し、340°F(171℃)及び2000psiで2分間、PHIマニュアルプレス(モデル番号PW−220H、PHI(City of Industry,CA,USA)から入手可能)を使用してエンボス加工した。圧力を解放し、温度を75℃(24℃)まで低下させ、ポリプロピレンポリマーツールをマスターツールから分離した。
【0157】
シリコーンツールは、シリコーン樹脂をマスターツール上に直接流延し、硬化させることによって、マスターツールから作製した。硬化後、シリコーンポリマーの金型をマスターツールから剥離した。
【0158】
実施例1−微小成型され構成された環形状柱体
ZrO(97.7mol%)/Y(2.3mol%)ゾルの調製
前駆体溶液を調製し、ゾルの組成物がZrO(97.7mol%)/Y(2.3mol%)ゾルであること以外、上述のゾルバッチ調製手順と同様に加工した。
【0159】
ゾル濃度
1回以上の限外濾過、透析、及び蒸留を介した加工後のゾル組成物は、酸化物40.32重量%及び酢酸4.00重量%であった。
【0160】
流延ゾルの調製
上記ゾル(599.98グラム)、MEEAA(8.66グラム)、及びジエチレングリコールモノエチルエーテル(129.34グラム)を、1000mLのRBフラスコに投入した。サンプル重量を、回転蒸発を介して低減させることにより、濃縮ゾルが得られた(392.94グラム、61.57重量%の酸化物)。濃縮ゾル(299.59グラム)をジャーに投入し、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(12.75グラム)、アクリル酸(20.10グラム)、及びエトキシル化ペンタエリスリトールトリアクリレート(SR454)(34.90グラム)と合わせた。IRGACURE819(1.62グラム)をエタノール(77.82グラム)に溶解し、ゾルに投入した。ゾルを、1マイクロメートルフィルターに通過させた。
【0161】
ゾルの流延
ゾル(97.7mol% ZrO/2.3mol% Y)を、寸法が幅約1200マイクロメートル×深さ300マイクロメートルである構造化環形状構造体を収容するシリコーンシート金型(Freeman Casting(Avon,OH,USA)から入手可能なV−330)内に流延した。金型を、2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートに両面テープで接着した。ゾルを、ピペットを使用してツール上にフラッドコーティングした。次いでPETフィルムを、充填されたツールの上に慎重に配置して、著しい空隙形成を防止した。次いで2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートをPETの上に配置し、圧力を手で加えることにより過剰なゾルを除去し、その構成を一緒にクランプ留めした。ゾルを、100%出力の380〜401nmのLED光源を使用して(Clearstone Technologies Hopkins(MN,USA)から入手可能なCF2000 rev.3.0)、2分間硬化した。硬化した部分は、クランプ、上部ガラスプレート、及びPETフィルムを除去することによってツールから取り外し、ツールを曲げた。その部分を、ナイロンメッシュスクリーン上に落とした。このようにして環形状柱体を、室温で16時間、全側面から均等に乾燥させた。次いで乾燥した環形状キセロゲルを、下記の通り焼却及び焼結した。
【0162】
有機焼却及び焼結プロセス
柱体をアルミナ坩堝にセットし、次いで下記のスケジュールに従い空気中で焼成した。
1−60℃/時の速度で20℃から500℃に加熱、
2−120℃/時の速度で500℃から1320℃に加熱、
3−1320℃で2時間保持、
4−600℃/時の速度で1320℃から20℃に冷却。
【0163】
図5及び図6に示す構造化環形状柱体を生成した。図5は、約370マイクロメートルの中心スルーホールを備えた構造化環形状柱体のSEM画像である。図6は、約170マイクロメートルの中心スルーホールを備えた構造化環状柱体のSEM画像である。柱体は、複数の第1の構造体及び1つのチャネルをも含む。
【0164】
実施例2−表面微細構造テクスチャを備えた、微小成型された構造化環形状柱体
ゾル調製手順は、実施例1と同一であった。
【0165】
ゾルの流延
ゾル(97.7mol% ZrO/2.3mol% Y)を、プラズマ処理(500ワットで60秒間の、800sccm O、次いで1500ワットで90秒間の、800sccm O+40sccm ヘキサメチルジシロキサン)したシリコーンV−330シート金型であって、約1200マイクロメートルの幅×300マイクロメートルの深さの環形状ウェルを含む金型上に流延した。金型を、2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートに両面テープで接着した。ゾルを、ピペットを使用してツール上にフラッドコーティングした。次いでPETフィルムを、充填されたツールの上に慎重に配置して、著しい空隙形成を防止した。次いで2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートをPETの上に配置し、圧力を手で加えることにより、過剰なゾルを除去し、その構成を一緒にクランプ留めした。ゾルを、100%出力の380〜401nmのLED光源を使用して(Clearstone Technologies Hopkins(MN,USA)から入手可能なCF2000 rev.3.0)、2分間硬化した。硬化した部分は、クランプ、上部ガラスプレート、及びPETフィルムを除去することによってツールから取り外し、ツールを曲げた。この部分を、ナイロンメッシュスクリーン上に落下させた。このようにして、構造化され微細構造化された環形状柱体を、室温で16時間、全側面から等しく乾燥させた。次いで乾燥した構造され微細構造化された環形状キセロゲルを、下記の通り焼却及び焼結した。
【0166】
有機焼却及び焼結プロセス
柱体をアルミナ坩堝にセットし、次いで下記のスケジュールに従い空気中で焼成した。
1−60℃/時の速度で20℃から500℃に加熱、
2−120℃/時の速度で500℃から1320℃に加熱、
3−1320℃で2時間保持、
4−600℃/時の速度で1320℃から20℃に冷却。
【0167】
図7a及び図7bに示される、表面微細構造テクスチャを備えた構造化環形状柱体を生成した。図7aは、表面微細構造テクスチャを備えた構造化環形状柱体のSEM画像である。図7bは、構造化環形状柱体の表面の微細構造テクスチャの、より高い倍率でのSEM画像である。柱体は、複数の第1の構造体及び1つのチャネルをも含む。
【0168】
実施例3−上面及び底面に構造体を備える、微小成型された環形状柱体
ゾル調製手順は、実施例1と同一であった。
【0169】
ゾルの流延
ゾル(97.7mol% ZrO/2.3mol% Y)を、寸法が幅約1200マイクロメートル×深さ300マイクロメートルの、構造化環形状ウェルを含有するポリプロピレンシート金型上に流延した。金型を、2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートに両面テープで接着した。ゾルを、ピペットを使用してツール上にフラッドコーティングした。次いで国際特許出願第WO2014/081693号、サンプル507−1、図15に記載された構造を有する構造化PETフィルムを、充填されたツールの上に、構造化側を下にして慎重に配置して、著しい空隙形成を防止した。次いで2”×3”(5×7.5cm)のガラスプレートを構造化PETの上に配置し、圧力を手で加えることにより、過剰なゾルを除去し、その構成を一緒にクランプ留めした。ゾルを、100%出力の380〜401nmのLED光源を使用して(Clearstone Technologies Hopkins(MN,USA)から入手可能なCF2000 rev.3.0)、2分間硬化した。硬化した構造化環形状部分を、ツールから除去した。この除去は、ガラスカバープレート及び構造化PETフィルムを除去し、即座にその後、45%振幅の超音波ワンドをツールの背面に適用することによって行った。上面及び底面の両方に構造体が設けられた柱体をツールから解放し、ナイロンメッシュスクリーン上に落とした。このようにすることで、構造化環形状柱体を、全側面から均等に乾燥させた。次いで乾燥した構造化環形状キセロゲルを、下記の通り焼却/予備焼結した。
【0170】
有機焼却及び焼結プロセス
柱体をアルミナ坩堝にセットし、次いで下記のスケジュールに従い空気中で焼成した。
1−60℃/時の速度で、20℃から500℃まで加熱、
2−120℃/時の速度で、500℃から1320℃まで加熱、
3−1320℃で2時間保持、
4−600℃/時の速度で、1320℃から20℃まで冷却。
【0171】
図8A及び図8Bに示される、両面に構造体を備える環形状柱体を生成した。図8Aは、環形状柱体の構造化上面(第1の表面)のSEM画像である。図8Bは、図8Aに示される環形状柱体の、構造化底面(第2の表面)のSEM画像である。柱体は、複数の第1の構造体及び1つのチャネルをも含む。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B