(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6747145
(24)【登録日】2020年8月11日
(45)【発行日】2020年8月26日
(54)【発明の名称】携帯端末装置、ネットワークシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/733 20060101AFI20200817BHJP
H04W 4/02 20180101ALI20200817BHJP
H04W 48/20 20090101ALI20200817BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20200817BHJP
【FI】
H04M1/733
H04W4/02
H04W48/20
H04W84/12
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-148874(P2016-148874)
(22)【出願日】2016年7月28日
(65)【公開番号】特開2018-19285(P2018-19285A)
(43)【公開日】2018年2月1日
【審査請求日】2019年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三觜 裕之
【審査官】
大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−106305(JP,A)
【文献】
特開2007−094554(JP,A)
【文献】
特開2016−012910(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
H04W 4/00 − 99/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、を有するネットワークシステムにおいて利用可能な携帯端末装置において、
接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段と、
前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段と、
前記アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報が対応付けされた情報を含む履歴情報を履歴情報記憶手段から取得する取得手段と、
前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段と、
前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段と、
を有することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記接続制御手段は、前記検出手段による各アクセスポイントから受信した電波強度を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器が利用されたときの時間情報が対応付けられており、
前記接続制御手段は、前記時間情報を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記接続制御手段は、前記取得手段により取得された履歴情報に含まれているアクセスポイント毎に積算し、その積算数を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器がユーザによる選択操作により選択されたかどうかを示す情報が対応付けられており、
前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、過去にユーザにより選択されたネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器が利用されたときの時間情報が対応付けられており、
前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、前記履歴情報を参照して最近に利用されたネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として選択して設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、前記取得手段により取得された履歴情報に含まれているネットワーク機器毎に積算し、その積算数を参照して前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、当該各ネットワーク機器が利用可能な状態かどうかを確認し、利用可能な前記ネットワーク機器の中から前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を選択して設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、当該各ネットワーク機器と前記携帯端末装置との位置関係を参照して前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を設定することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、
前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、
携帯端末装置と、
アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報が対応付けされた情報を含む履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
を有し、
前記携帯端末装置は、
接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段と、
前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段と、
前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段と、
前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段と、
を有することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項11】
共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、を有するネットワークシステムにおいて利用可能な携帯端末装置に搭載されたコンピュータを、
接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段、
前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段、
前記アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報が対応付けされた情報を含む履歴情報を履歴情報記憶手段から取得する取得手段、
前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段、
前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置、ネットワークシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線ネットワークの運用方法の一つに、社内や公共施設等に共用ネットワークを構築する場合がある。共用ネットワークは、施設内のエリアやフロアに多数のアクセポイントを配設し、それら全てのアクセスポイントに同じSSID(Service Set IDentifier)を設定することで構築できる。
【0003】
ユーザは、スマホ等の携帯端末に共有ネットワークのSSIDを設定しておけば、社内でエリア移動やフロア移動したとしても、同じSSIDが設定されたアクセスポイントに切り替わるだけなので同じ共用ネットワークに安定して接続し続けることができる。
【0004】
ところで、共用ネットワーク内に、共用ネットワークとは別に用途を特定したローカルネットワーク(専用ネットワーク)を構築することで共存させる場合がある。例えば、共用ネットワークを商業施設に来た顧客に利用させ、従業員には業務連絡等に専用ネットワークを利用させる。また、従業員には、通常、施設内の自席のある居室内に設置され、共用ネットワークに接続されたプリンターを利用させ、特殊な印刷やセキュリティ性のある文書の印刷時には印刷室内の専用ネットワークに接続されたプリンターを利用させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−060699号公報
【特許文献2】特開2006−262371号公報
【特許文献3】特開2006−173809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特殊な印刷やセキュリティ性のある文書を印刷するために特定の機能を有する印刷室内のプリンターを利用する場合、従業員は、印刷室内のプリンターを利用するために印刷室まで移動することになるが、印刷室内にも共有ネットワークに接続されたアクセスポイントが設置されている場合、従業員の携帯端末は、物理的には異なるアクセスポイントに切り替わるものの、依然として共有ネットワークに接続された状態のままになる。このため、従業員は、印刷を実行させるために携帯端末を操作して、接続先を専用ネットワークのアクセスポイントに手動にて切り替えなければならない。更に、アクセスポイントの切替え後、印刷用のアプリケーションを起動し、プリンターを手動にて設定する必要があった。
【0007】
本発明は、ユーザが移動しただけで移動先のネットワークへの切替え接続及びネットワーク機器の設定を自動的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯端末装置は、共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、を有するネットワークシステムにおいて利用可能な携帯端末装置において、接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段と、前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段と、前記アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報
が対応付けされた情報を含む履歴情報を履歴情報記憶手段から取得する取得手段と、前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段と、前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、前記接続制御手段は、前記検出手段による各アクセスポイントから受信した電波強度を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする。
【0010】
また、前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器が利用されたときの時間情報が対応付けられており、前記接続制御手段は、前記時間情報を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする。
【0011】
また、前記接続制御手段は、前記取得手段により取得された履歴情報に含まれているアクセスポイント毎に積算し、その積算数を参照して、接続するアクセスポイントを選択することを特徴とする。
【0012】
また、前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器がユーザによる選択操作により選択されたかどうかを示す情報が対応付けられており、前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、過去にユーザにより選択されたネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定することを特徴とする。
【0013】
また、前記履歴情報には、更に前記ネットワーク機器が利用されたときの時間情報が対応付けられており、前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、前記履歴情報を参照して最近に利用されたネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として選択して設定することを特徴とする。
【0014】
また、前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、前記取得手段により取得された履歴情報に含まれているネットワーク機器毎に積算し、その積算数を参照して前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を設定することを特徴とする。
【0015】
また、前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、当該各ネットワーク機器が利用可能な状態かどうかを確認し、利用可能な前記ネットワーク機器の中から前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を選択して設定することを特徴とする。
【0016】
また、前記設定手段は、前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに複数のネットワーク機器が対応付けられている場合、当該各ネットワーク機器と前記携帯端末装置との位置関係を参照して前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器を設定することを特徴とする。
【0017】
本発明に係るネットワークシステムは、共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、携帯端末装置と、アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報
が対応付けされた情報を含む履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、を有し、前記携帯端末装置は、接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段と、前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段と、前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段と、前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明に係るプログラムは、共通の識別名が設定された複数のアクセスポイントが接続されている第1ネットワークと、前記第1ネットワークにおける無線通信可能領域の一部分と無線通信可能領域が重複するアクセスポイントが接続されている第2ネットワークと、を有するネットワークシステムにおいて利用可能な携帯端末装置に搭載されたコンピュータを、接続可能なアクセスポイントを検出する検出手段、前記第1ネットワーク又は前記第2ネットワークに接続されているネットワーク機器を利用するアプリケーションを実行する実行手段、前記アプリケーションが過去に実行されたときに利用されたネットワーク機器に固有の機器識別情報及び当該ネットワーク機器を利用する際に接続されていたアクセスポイントに固有の機器識別情報
が対応付けされた情報を含む履歴情報を履歴情報記憶手段から取得する取得手段、前記第2ネットワークの無線通信可能領域外の前記第1ネットワークの無線通信可能領域から前記第1ネットワーク及び前記第2ネットワーク双方の無線通信可能領域に移動してきたユーザによる前記アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたアクセスポイントが前記検出手段により検出されなかった場合、前記検出手段により検出されたアクセスポイントの中から所定の選択規則に従い前記履歴情報を参照して前記アプリケーションの実行時に接続するアクセスポイントを選択し、その選択したアクセスポイントと接続するよう制御する接続制御手段、前記履歴情報を参照して前記接続制御手段により選択されたアクセスポイントに対応付けられているネットワーク機器を、前記アプリケーションに利用させるネットワーク機器として設定する設定手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、ユーザが移動しただけで移動先の過去に利用したことのあるネットワーク機器が接続されているネットワークへの切替え接続及びネットワーク機器の設定を自動的に行うことができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、選択候補となるアクセスポイントが複数存在する場合に各アクセスポイントから受信した電波強度に基づき接続するアクセスポイントを選択することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、選択候補となるアクセスポイントが複数存在する場合に過去に利用したときの時間情報に基づき接続するアクセスポイントを選択することができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、選択候補となるアクセスポイントが複数存在する場合に過去の利用頻度に基づき接続するアクセスポイントを選択することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、設定候補となるネットワーク機器が複数存在する場合にユーザによる選択実績に基づき設定するネットワーク機器を選択することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、設定候補となるネットワーク機器が複数存在する場合に過去に利用したときの時間情報に基づき設定するネットワーク機器を選択することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、設定候補となるネットワーク機器が複数存在する場合に過去の利用頻度に基づき設定するネットワーク機器を選択することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、設定候補となるネットワーク機器が複数存在する場合に各ネットワーク機器の利用可能かどうかの状態によって設定するネットワーク機器を選択することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、設定候補となるネットワーク機器が複数存在する場合に各ネットワーク機器と携帯端末装置との位置関係によって設定するネットワーク機器を選択することができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、ユーザが移動しただけで移動先の過去に利用したことのあるネットワーク機器が接続されているネットワークへの切替え接続及びネットワーク機器の設定を自動的に行うことができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、ユーザが移動しただけで移動先の過去に利用したことのあるネットワーク機器が接続されているネットワークへの切替え接続及びネットワーク機器の設定を自動的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に係るネットワークシステムの一実施の形態を示した全体構成図である。
【
図2】本実施の形態における携帯端末のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施の形態における携帯端末のブロック構成図である。
【
図4】本実施の形態における印刷履歴情報記憶部に蓄積される印刷履歴情報のデータ構成の一例を示した図である。
【
図5】本実施の形態における基本的な印刷処理を示したフローチャートである。
【
図6】本実施の形態におけるルーター検出部による検出結果の一例を示した図である。
【
図7】本実施の形態におけるルーター検出部による検出結果の他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0032】
図1は、本発明に係るネットワークシステムの一実施の形態を示した全体構成図である。
図1には、ある企業の施設内に構築されたネットワークシステム(以下、「社内ネットワーク」)が示されている。施設内には、従業員(以下、「ユーザ」)の座席が設けられている居室1及び印刷を専門に行うための印刷室2があり、また、以下に説明するネットワークが設置されている。
【0033】
第1のネットワークは、複数のルーター31,32を接続するローカルエリアネットワーク(LAN)であり、それら全てのルーター31,32に同じSSIDを設定することで構築される共用ネットワーク3である。共用ネットワーク3における無線通信可能領域は、接続されたルーターによって施設内全域を網羅している。本実施の形態におけるルーターは、以下に説明するルーターも含めて無線アクセスポイント機能を搭載することによりアクセスポイントとしても動作する無線LANルーターである。MACアドレス“AAA”のルーター31及びMACアドレス“BBB”のルーター32には、同じSSID“COMID”が設定されている。また、本実施の形態では、特に断らない限り、ルーター31は居室1を無線通信可能領域とし、ルーター32は印刷室2を通信可能領域とする。更に、共用ネットワーク3には、居室1内に設置されたプリンター33(IPアドレス“RP1”)とユーザが使用するパーソナルコンピュータ(PC)34とが接続されている。
【0034】
第2のネットワークは、印刷室2に構築されたLANであり、接続されたMACアドレス“CCC”のルーター41により印刷室2を通信可能領域とする専用ネットワーク4である。専用ネットワーク4には、更にIPアドレスがそれぞれ“PP1”、 “PP2”のプリンター42,43が接続されている。前述したように、共用ネットワーク3は施設内全域を無線通信可能領域としているので、専用ネットワーク4は、共用ネットワーク3における無線通信可能領域の一部分である印刷室2の中において共用ネットワーク3と無線通信可能領域を重複している。
【0035】
第3のネットワークは、居室1に構築されたLANであり、接続されたMACアドレス“DDD”のルーター51により居室1を通信可能領域とするネットワーク5である。ネットワーク5には、更にIPアドレスが“RP2”のプリンター52が接続されている。居室1のネットワーク5は、居室1の中において共用ネットワーク3と無線通信可能領域を重複している。
【0036】
本実施の形態におけるプリンター33,42,43,52は、LANに接続可能なネットワーク機器である。これらは、印刷機能を搭載するプリンターでも、スキャン機能やコピー機能等を搭載した複合機(画像形成装置)でもよい。
【0037】
また、
図1には、ユーザにより携帯された携帯端末装置(以下、単に「携帯端末」)10が示されている。本実施の形態では、スマートフォンを想定して説明するが、これに限定する必要はなく、タブレット端末や携帯型PCなどの携帯端末装置でもよい。
【0038】
ユーザは、通常の印刷の場合は、PC34や携帯端末10を操作して居室1に設置されているプリンター33又はプリンター52を選択して利用するが、特殊な印刷やセキュリティ文書の印刷を行いたい場合は高機能なプリンター42,43を利用するために印刷室2まで移動してプリンター42,43を利用することになる。
【0039】
なお、
図1には、本実施の形態の説明に必要な構成を示しており、各LANに接続する機器の台数は
図1に限定されるものではない。
【0040】
図2は、本実施の形態における携帯端末10のハードウェア構成図である。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については
図2から省略している。本実施の形態において携帯端末10は、コンピュータを内蔵する、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、携帯端末10は、
図2に示したようにCPU21、ROM22、RAM23、ストレージ24、ルーターとの間で無線通信を行う無線通信インタフェース(IF)25及びユーザインタフェース手段として設けられたタッチパネル26を内部バス27に接続して構成される。
【0041】
図3は、本実施の形態における携帯端末10のブロック構成図である。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については
図3から省略している。本実施の形態における携帯端末10は、ユーザインタフェース(UI)部11、ルーター検出部12、接続制御部13、印刷先設定部14、印刷実行部15及び印刷履歴情報記憶部16を有している。ユーザインタフェース部11は、タッチパネル26への情報表示、タッチパネル26から入力された情報の受付等を行う。ルーター検出部12は、接続可能なルーターを検出する検出手段である。接続制御部13は、接続制御手段として設けられ、専用ネットワーク4の無線通信可能領域外の共用ネットワーク3の無線通信可能領域(本実施の形態の場合、居室1)から、共用ネットワーク3及び専用ネットワーク4双方の無線通信可能領域(本実施の形態の場合、印刷室2)に移動してきたユーザによる印刷アプリケーションを実行する際の所定の操作時において、移動前に接続していたルーターがルーター検出部12により検出されなかった場合、ルーター検出部12により検出されたルーターの中から所定の選択規則に従い履歴情報を参照して印刷アプリケーションの実行時に接続するルーターを選択し、その選択したルーターと接続するよう制御する。印刷先設定部14は、設定手段として設けられ、印刷履歴情報記憶部16に蓄積されている履歴情報を参照して接続制御部13により選択されたルーターに対応付けられているプリンターを、印刷アプリケーションに利用させるプリンターとして設定する。印刷実行部15は、いずれかのLAN3,4,5に接続されているプリンター33,42,43,52を利用する印刷アプリケーションを実行する実行手段である。
【0042】
図4は、本実施の形態における印刷履歴情報記憶部16に蓄積される印刷履歴情報のデータ構成の一例を示した図である。印刷履歴情報には、印刷が実行された日時を示す「日時」、印刷実行時に携帯端末10が接続されていたルーターの「SSID」、当該ルーターのMACアドレスが設定される「ルーター」、印刷に利用されたプリンターのIPアドレスが設定される「プリンター」、印刷実行時に携帯端末10が接続されていたルーターから受信した電波強度を示す「受信強度」及び当該プリンターがユーザにより指定されたプリンターかどうか(初期設定のプリンター若しくは直前に利用されたプリンターを変更するために指定されたかどうか)を示すフラグ情報としての「指定」が含まれている。「指定」には、ユーザによりプリンターが明示的に指定された場合に“1”がセットされる。なお、本実施の形態では、SSIDを使用しないが、説明の便宜上、
図4に含めて図示するようにした。
【0043】
携帯端末10における各構成要素11〜15は、携帯端末10に搭載されたコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU21で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、印刷履歴情報記憶部16は、携帯端末10に搭載されたストレージ24にて実現される。あるいは、RAM23又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0044】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0045】
次に、本実施の形態において、ユーザが印刷を実行するまでの基本的な処理の流れについて
図5に示したフローチャートを用いて説明する。ここでは、初期の状態として、ユーザは居室1にいて、携帯端末10はルーター31と無線接続されている状態であるものとする。このとき、ユーザは、プリンター33が利用可能な状態にあるが、印刷室2に設置されたプリンターを利用するために携帯端末10を携帯して印刷室2まで移動したとする。
【0046】
ユーザが印刷室2に移動すると、携帯端末10はルーター31から発せられる電波が受信できなくなることから、従前であれば、同じSSID“COMID”が設定されているルーター32に接続先を自動的に切り替えて、同じ共用ネットワーク3に接続し続けることになる。このため、ユーザは、携帯端末10の無線接続先を専用ネットワーク4のルーター41に手動により切り替え、更に利用したいプリンター42又はプリンター43を指定する必要があった。そこで、本実施の形態においては、携帯端末10を次のように動作させるようにした。
【0047】
すなわち、ユーザは、印刷室2に移動し、タッチパネル26を操作して印刷の実行のために印刷アプリケーションを起動すると、ルーター検出部12は、現時点で接続可能なルーターを検出する(ステップ101)。ここでは、
図6に示したようにSSIDが“COMID”でMACアドレスが“BBB”のルーター32とSSIDが“RC”でMACアドレスが“CCC”のルーター41が検出され、移動前に接続されていたSSIDが“COMID”でMACアドレスが“AAA”のルーター31は検出されていないものとする。一方、接続制御部13は、印刷履歴情報記憶部16に蓄積されている印刷履歴情報を読み出し取得する(ステップ102)。このように、携帯端末10では、印刷アプリケーションの起動によりルーターの検出と印刷履歴情報の取得が実行される。フローチャートでは、ルーターの検出を先に処理したが、実行順はその逆でもよいし、同時並行して行うようにしてもよい。
【0048】
続いて、接続制御部13は、検出されたルーター32,41が印刷履歴情報に登録されているかを確認し、登録されているルーターを携帯端末10の接続先と選択する。
図4に示した印刷履歴情報の設定によると、MACアドレスが“BBB”のルーター32は登録されていない。ユーザは、携帯端末10をルーター32に接続してプリンター33から印刷することは可能かもしれないが、印刷室2から離れた場所の異なる部屋の居室1に設置されたプリンター33を利用することは現実的ではないためと考えられる。これにより、接続制御部13は、ルーター検出部12により検出されたルーター32,41の中から印刷実績があることという所定の選択規則に従って携帯端末10の接続先としてルーター41を選択し、無線通信インタフェース25に接続するよう制御する(ステップ103)。
【0049】
接続先が決定されると、続いて印刷先設定部14は、そのルーター41に接続されているプリンター42,43の中から印刷に利用するプリンターを設定する(ステップ104)。
【0050】
図4に示した印刷履歴情報では、ルーター41に接続されているプリンター42及びプリンター43の両方とも印刷に利用された実績があることがわかる。ここで、説明を簡略にするために仮にレコード63がない、つまりプリンター43の利用実績がないとすると、印刷先設定部14は、レコード62を参照して、ルーター41に接続されているプリンター42を印刷先として設定する。
【0051】
以上のようにして、印刷に利用するプリンター42が設定されると、印刷実行部15は、ユーザに指定された文書データをプリンター42に送信して印刷を実行させる(ステップ105)。そして、印刷実行部15は、印刷の実行後、印刷された日時、印刷に利用したプリンター42のIPアドレス、専用ネットワーク4との接続に利用したルーター41のSSID及びMACアドレス、更にルーター41からの受信強度を対応付けて印刷履歴情報を生成し、印刷履歴情報記憶部16に登録する(ステップ106)。
【0052】
なお、ユーザによりプリンターが指定された時点で印刷に利用されるプリンター及びルーターが特定されるので、印刷の実行を待たずにプリンターが設定された時点で印刷履歴情報を生成、登録してもよい。
【0053】
本実施の形態において印刷を実行する際に行われる基本的な処理の流れは上記の通りである。上記説明したように、本実施の形態においては、ユーザが印刷室2に移動した場合、移動前に接続されていたルーター31と同じSSIDが設定されているルーター32が存在しても、各ルーター31,32のMACアドレスを照合することによって異なるルーター31,32であることを認識すると、ルーター32に単純に切り替えることはせずに、印刷履歴情報を参照して新たな接続先を選択し、切り替えるようにした。このように、本実施の形態では、SSIDを接続先の選定の参考にしない。
【0054】
ところで、上記基本的な処理におけるステップ101において、検出されたルーター32,41のうちルーター32は実績がないので、ステップ103ではルーター41を簡単に選択できた。ただ、実際には、接続制御部13が、印刷の実績があるため複数のルーターを選択候補として抽出してしまう可能性もある。
【0055】
例えば、ユーザが印刷室2に移動してもなお携帯端末10がルーター31からの電波を受信できる場合がある。このときのルーターの検出結果を
図7に示す。
図7に示した検出結果のように、携帯端末10は、ルーター31との無線通信は可能な状態でも離れているため受信強度が弱くなる。従って、接続制御部13は、ルーター検出部12により検出されたルーター31,32,41の中から受信強度が所定値(受信強度が“強”例えば75) 以上であることという所定の選択規則に従って携帯端末10の接続先としてルーター41を選択するようにしてもよい。なお、ルーター32は、ルーター41より受信強度が強くても印刷の実績がないので、選択されないことは前述したとおりである。なお、受信強度が所定値以上のルーターが複数存在する場合、最強の受信強度のルーターを選択するようにしてもよい。
【0056】
また、受信強度を参照する以外にも、例えば、同じLANに接続されているプリンターが印刷に利用されたときの時間情報(
図4の「日時」)を参照して、選択候補の中から、例えば最近に利用されたルーターを選択するようにしてもよい。
【0057】
更に、印刷履歴情報に登録されている印刷履歴情報をルーター毎に積算することでルーターの利用回数を求め、選択候補の中から、例えば利用回数が最大のルーターを選択するようにしてもよい。
【0058】
このように、ルーター検出部12により検出され印刷の利用実績のあるルーターが複数存在する場合、受信強度、時間情報、利用回数等を参照して選択候補の中から1つのルーターを選択すればよい。選択規則は、受信強度、時間情報又は利用回数を個々に用いずに適宜組み合わせてもよく、また、組み合わせる場合、優先度や重みを適宜設定するようにしてもよい。
【0059】
ところで、上記基本的な処理では、専用ネットワーク4に接続されているプリンター42,43のうちプリンター42の利用実績しかないものとして簡略して説明したが、レコード63が登録されている、つまりプリンター43も利用実績があることによって設定候補が複数存在する場合、印刷先設定部14は、次のような所定の選択規則に従ってプリンターを選択し、設定する。
【0060】
まず、印刷履歴情報の、ユーザにより手動により選択されたことを示す「指定」のフラグ情報を参照し、フラグがセットされているプリンター43を選択するようにしてもよい。ユーザが主体的に選択しているので、以降においてもユーザが利用する可能性が高いと考えられるからである。
【0061】
また、ユーザによる指定を参照する以外にも、例えば、同じLANに接続されているプリンターが印刷に利用されたときの時間情報(
図4の「日時」)を参照して、選択候補のプリンター42,43の中から、例えば最近に利用されたプリンター43を選択するようにしてもよい。
【0062】
また、印刷履歴情報に登録されている印刷履歴情報をプリンター毎に積算することで各プリンター42,43の利用回数を求め、例えば利用回数が最大のプリンターを選択するようにしてもよい。
【0063】
また、各プリンター42,43が利用可能な状態かどうかを確認し、利用可能なプリンター42,43の中から印刷に利用するプリンターを設定するようにしてもよい。利用可能かどうかの状態は、例えばpingを利用して確かめる。
【0064】
また、各プリンター42,43と携帯端末10との位置関係を参照してプリンターを選択するようにしてもよい。より具体的には、各プリンター33,42,43,52の位置情報(経緯度情報)を予め取得しておき、選択候補のプリンター42,43の位置と携帯端末10の位置との関係から最も距離の近いプリンターに設定する。位置情報の取得する手段としては、GPS、Wi−Fi測位、入退室管理情報等を利用してもよい。あるいは、プリンターがビーコンを発信することで測定された距離を携帯端末10が取得し、その測定された相対的距離に基づきプリンターに設定するようにしてもよい。相対的距離を取得する手段としては、Bluetooth、Wi−Fi等を利用してもよい。
【0065】
また、プリンターの仕様、性能等の能力情報を予め取得しておき、選択候補の中から能力情報を参照してプリンターを選択するようにしてもよい。例えば、最も高性能のプリンターを選択する。
【0066】
本実施の形態においては、以上のようにしてユーザに移動に応じてルーターを適宜切り替え、またプリンターを自動的に設定するようにした。この自動的な処理結果、すなわち新たな接続先となるルーター及び利用するプリンターをタッチパネル26にポップアップ表示したり、確認用のダイアログを表示したりしてもよい。仮にユーザが新たに利用しようとするルーター及びプリンターの利用を拒否した場合、設定を取り消して直前の設定の状態に戻るようにしてもよい。
【0067】
また、本実施の形態では、ネットワーク機器としてプリンターを例にして説明した。ネットワーク機器が複合機の場合、印刷以外にもスキャン等の別の機能も提供しているので、履歴情報を機能毎に分けて管理し、ユーザが起動するアプリケーションに対応した履歴情報を参照するように構成してもよい。
【0068】
また、本実施の形態では、第2ネットワークを印刷室2の専用ネットワーク4としたが、共用ネットワーク3とは別途構築されたLANであれば必ずしも専用ネットワークとする必要はない。つまり、共用ネットワーク3とは別の共用ネットワークでもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 居室、2 印刷室、3 共用ネットワーク、4 専用ネットワーク、5 ネットワーク、10 携帯端末、11 ユーザインタフェース(UI)部、12 ルーター検出部、13 接続制御部、14 印刷先設定部、15 印刷実行部、16 印刷履歴情報記憶部、21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 ストレージ、25 無線通信インタフェース(IF)、26 タッチパネル、27 内部バス、31,32,41,51 ルーター、33,42,43,52 プリンター。