【文献】
MAHADIK,Nadeemulah A. et.al.,Observation of stacking faults from basal plane dislocations in highly doped 4H-SiC epilayers,Applied Physics Letters,米国,American Institute of Physics,2012年 1月23日,Vol.100 No.4,page.042102
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の目的は、紫外線を照射しても基底面転位が移動することのない炭化珪素エピタキシャル基板を提供することである。
【0008】
本開示によれば、紫外線を照射しても基底面転位が移動することのない炭化珪素エピタキシャル基板を提供することができる。
【0009】
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。また本明細書の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。ここで結晶学上の指数が負であることは、通常、数字の上に”−”(バー)を付すことによって表現されるが、本明細書では数字の前に負の符号を付すことによって結晶学上の負の指数を表現している。また、本開示のエピタキシャル成長は、ホモエピタキシャル成長である。
【0011】
〔1〕 本開示の一態様に係る炭化珪素エピタキシャル基板は、ポリタイプが4Hであり、{0001}面から<11−20>方位に角度θ傾斜した主面を有する炭化珪素単結晶基板と、前記主面の上に設けられ、基底面転位を有する炭化珪素エピタキシャル層と、を備え、前記基底面転位に、パワーが270mW、波長が313nmの紫外線を10秒間照射しても、前記基底面転位が移動しない。
【0012】
本願発明者は、研究の結果、炭化珪素単結晶基板の上に、炭化珪素エピタキシャル層が形成された炭化珪素エピタキシャル基板において、波長が313nmの紫外線を照射すると、炭化珪素エピタキシャル層の表面を移動する基底面転位を発見した。このような基底面転位が存在している炭化珪素エピタキシャル基板を用いて半導体素子を製造した場合、半導体素子の製造工程の途中で、基底面転位が移動する場合があり、製造される半導体素子の信頼性が低下する可能性がある。
【0013】
更に、本願発明者が検討を重ねたところ、所定のパワーの紫外光を所定の時間以上照射すると、炭化珪素エピタキシャル層の表面を移動していた基底面転位の動きが止まり、基底面転位の位置が安定化することを見出した。このように、基底面転位の位置が安定化した炭化珪素エピタキシャル基板は、更に、炭化珪素エピタキシャル層の表面に、パワーが270mW、波長が313nmの紫外線を10秒間照射しても基底面転位の位置が移動しない。従って、このような炭化珪素エピタキシャル基板を用いて半導体装置を製造することにより、半導体装置の信頼性を高めることができる。
【0014】
〔2〕 前記炭化珪素単結晶基板の径は150mm以上である。
【0015】
〔3〕 前記角度θは0°を超え6°以下である。
【0016】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
【0017】
〔炭化珪素エピタキシャル基板〕
以下、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100について説明する。
【0018】
図1は、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100の構造の一例を示す断面図である。本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100は、所定の結晶面からオフ角θだけ傾斜した主面10Aを有する炭化珪素単結晶基板10と、炭化珪素単結晶基板10の主面10A上に形成された炭化珪素エピタキシャル層11と、を備える。所定の結晶面は、(0001)面または(000−1)面が好ましい。
【0019】
尚、炭化珪素単結晶基板10における炭化珪素のポリタイプは4Hである。4Hのポリタイプの炭化珪素は、電子移動度、絶縁破壊電界強度等が、他のポリタイプよりも優れているからである。炭化珪素単結晶基板10の径は、150mm以上(たとえば6インチ以上)である。径が大きい程、半導体装置の製造コスト削減に有利であるからである。炭化珪素単結晶基板10は、主面10Aが{0001}面に対し、<11−20>方位に4°のオフ角θで傾斜している。尚、本実施形態においては、オフ角θは、0°を越え、6°以下であってもよい。
【0020】
本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100は、炭化珪素エピタキシャル基板100の表面100Aに、波長が313nmの紫外線を10秒間照射しても、基底面転位が動くことがない。尚、本実施形態においては、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11Aが、炭化珪素エピタキシャル基板100の表面100Aとなる。
【0021】
〔基底面転位〕
次に、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100の基底面転位について説明する。上記のように、本願発明者は、炭化珪素エピタキシャル基板について検討を行った結果、炭化珪素エピタキシャル基板に存在している基底面転位の中には、紫外線を照射すると基底面転位の位置が移動するものが存在していることを見出した。具体的には、炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層11の表面に、波長313nmの紫外線を照射すると、
図2Aに示される位置に存在していた基底面転位110が、
図2Bの破線矢印で示される方向に動く。
図2に示される基底面転位110は、<1−100>方位に長く延びる基底面転位であるが、波長313nmの紫外線を照射すると、<1−100>方位に延びている状態のまま、<11−20>方位に平行に移動することが確認された。このように、紫外線を照射することにより、炭化珪素エピタキシャル基板における基底面転位が動いてしまうと、半導体素子を製造する際に、半導体素子が形成される領域に基底面転位が動き、製造される半導体素子の特性の低下や歩留まりの低下を招いてしまう。半導体装置を製造する際に、基底面転位が移動する可能性のある工程としては、露光装置により紫外線等を照射するリソグラフィ工程や、紫外線が放射されるプラズマによる成膜や基板処理の工程等が挙げられる。
【0022】
更に、本願発明者は、炭化珪素エピタキシャル基板について検討を行ったところ、所定のパワーの紫外線を所定の時間以上照射することにより、移動していた基底面転位の動きが止まることを見出した。具体的には、波長が313nmの紫外線を270mWの照射強度で、10秒間照射すると、その後に紫外線を照射しても基底面転位の位置が移動しないこと見出した。本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100は、このように得られた知見に基づくものである。即ち、炭化珪素エピタキシャル層11を成膜した後、波長が313nmの紫外線を270mWの照射強度で、10秒間照射することにより製造される炭化珪素エピタキシャル基板100である。
【0023】
このような本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100は、紫外線を照射することによる基底面転位の移動は停止しているため、更に、波長が313nmの紫外線を270mWの照射強度で、10秒間照射しても、基底面転位は移動することはない。
【0024】
本実施形態においては、基底面転位が移動するか否かの測定は、
図3に示される炭化珪素エピタキシャル基板100の表面において、周辺部分の4つの測定領域101a、101b、101c、101dにおいて測定を行うことにより判断する。炭化珪素エピタキシャル基板では、中心部分よりも周辺部分の方が基底面転位等の転位が多く見られ、また、中心部分における基底面転位等の転位の多い炭化珪素エピタキシャル基板は、周辺部分における基底面転位等の転位が多く見られる傾向にあるからである。
【0025】
具体的には、炭化珪素エピタキシャル基板100の中心100aより、オリエンテーションフラットOFの中心OFCに向かう方向を基準として、時計回りに45°、135°225°、315°に測定領域101a、101b、101c、101dを設ける。測定領域101a、101b、101c、101dの大きさは、2.6mm×2.6mmの正方形の領域であり、炭化珪素エピタキシャル基板100の周囲のエッジ100bより、約1mm離れた位置に設けられる。
【0026】
本実施形態においては、PLI−200(Photon Design社製)に搭載されている水銀キセノンランプを用い、313nmのバンドパスフィルタを透過した紫外光を炭化珪素エピタキシャル基板100に10秒間照射する。尚、バンドパスフィルタを透過した紫外光のパワーは、270mWである。本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板100は、測定領域101a、101b、101c、101dにおいて、上記の紫外線を照射しても、基底面転位は照射する前の位置より移動しない。
【0027】
〔成膜装置〕
次に、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法について説明する。最初に、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板を製造するための成膜装置について
図4及び
図5に基づき説明する。
図4は、本実施形態に用いられる成膜装置の構成の一例を示す模式的な断面図であり、
図5は、この成膜装置のチャンバの内部を上面より見た上面図である。
図4及び
図5に示される成膜装置400は、横型ホットウォールCVD(chemical vapor deposition)装置である。
図4に示されるように、成膜装置400は、誘導加熱コイル403と、石英管404と、断熱材405と、発熱体406とを備えている。発熱体406は、たとえばカーボン製である。発熱体406は、角筒形状となるように一体で形成されており、角筒形状の発熱体406の内部には、2つの平坦部が互いに対向するように形成されている。2つの平坦部に取り囲まれた空間が、チャンバ401となっている。チャンバ401は、「ガスフローチャネル」とも呼ばれる。
図5に示されるように、チャンバ401内の回転サセプタ408の上には、複数、例えば、3枚の炭化珪素単結晶基板10を載置することのできる基板ホルダ407が設置されている。
【0028】
断熱材405は、発熱体406の外周部を取り囲むように配置されている。チャンバ401は、断熱材405によって成膜装置400の外部から断熱されている。石英管404は、断熱材405の外周部を取り囲むように配置されている。誘導加熱コイル403は、石英管404の外周部に沿って巻回されている。成膜装置400では、誘導加熱コイル403に交流電流を供給することにより、発熱体406が誘導加熱され、チャンバ401内の温度が制御できるようになっている。このとき断熱材405により断熱されるため、石英管404は殆ど加熱されない。
【0029】
図4に示される成膜装置400では、破線矢印Aに示す方向より、チャンバ401内が排気される。また、炭化珪素エピタキシャル層11を成膜する際には、破線矢印Bに示す方向より、原料ガスとなる炭素成分を含むガス、珪素成分を含むガス、キャリアガスとして水素(H
2)ガス、必要に応じて窒素成分を含むガスを供給する。本実施形態では、炭素成分を含むガスにはプロパン(C
3H
8)ガス等が用いられ、珪素成分を含むガスにはシラン(SiH
4)ガス等が用いられる。
【0030】
炭化珪素エピタキシャル層11を成膜する際には、回転サセプタ408を回転させることにより、基板ホルダ407の回転軸407Aを中心に破線矢印Cに示す方向に回転させる。これにより、基板ホルダ407に載置されている炭化珪素単結晶基板10を公転させることができる。尚、本実施形態においては、炭化珪素単結晶基板10の主面10Aに対し垂直方向を軸に回転サセプタ408を回転させることにより基板ホルダ407を回転させる。この回転サセプタ408の回転数は、例えば、10RPM以上100RPM以下である。従って、この成膜装置400では、複数、例えば、3枚の炭化珪素単結晶基板10に、同時に炭化珪素エピタキシャル層11を成膜することが可能である。尚、基板ホルダ407の回転は、例えば、ガスフロー方式により行われる。
【0031】
〔炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法〕
次に、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法について説明する。本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法について、
図6に基づき説明する。
【0032】
最初に、準備工程(S102)を行い、炭化珪素単結晶基板10を準備する。炭化珪素単結晶基板10は、炭化珪素単結晶のインゴットをスライスすることにより作製される。炭化珪素単結晶のインゴットスライスは、たとえばワイヤーソーが使用される。
図7Aは、このようにスライスされた炭化珪素単結晶基板10を模式的に示す。
【0033】
炭化珪素単結晶基板10は、後に炭化珪素エピタキシャル層11を成長させることとなる主面10Aを有する。炭化珪素単結晶基板10は、0°を超え6°以下のオフ角θを有する。即ち、主面10Aは、所定の結晶面から0°を超え6°以下のオフ角θだけ傾斜した面である。炭化珪素単結晶基板10にオフ角θを導入しておくことにより、CVD法によって炭化珪素エピタキシャル層11を成長させる際、主面10Aに表出した原子ステップからの横方向成長、いわゆる「ステップフロー成長」が誘起される。これにより炭化珪素単結晶基板10のポリタイプを引き継いだ形で単結晶が成長し、異種ポリタイプの混入が抑制される。ここで所定の結晶面は、(0001)面または(000−1)面が好ましい。即ち、所定の結晶面は、{0001}面が好ましい。オフ角を設ける方向は、<11−20>方位である。
【0034】
次に、減圧工程(S104)を行う。減圧工程(S104)では、
図4及び
図5に示される成膜装置400のチャンバ401内に、炭化珪素単結晶基板10を設置し、チャンバ401内を減圧する。炭化珪素単結晶基板10は、チャンバ401内において回転サセプタ408の上に載せられる。回転サセプタ408にはSiCコーティング等が施されていてもよい。
【0035】
図8は、減圧工程(S104)から冷却工程(S110)までのチャンバ401内の温度及びガス流量を示すタイミングチャートである。
図8において減圧工程(S104)は、チャンバ401内に炭化珪素単結晶基板10を設置した後、チャンバ401内の減圧を開始する時点t1から、チャンバ401内の圧力が目標値に達する時点t2までの間に相当する。減圧工程(S104)における圧力の目標値は、たとえば1×10
−6Pa程度である。
【0036】
次に、昇温工程(S106)を行う。昇温工程(S106)では、成膜装置400のチャンバ401内の温度を第2の温度T2まで加熱する。昇温工程(S106)では、第2の温度T2よりも低い第1の温度T1を経た後、第2の温度T2に到達する。
図8に示されるように、時点t2からチャンバ401内の昇温が開始され、時点t3においてチャンバ401内の温度が第1の温度T1に達し、更に、時点t4においてチャンバ401内の温度が第2の温度T2に達する。
【0037】
第1の温度T1は、例えば、1100℃である。また、第2の温度T2は、1500℃以上1700℃以下が好ましい。第2の温度T2が1500℃を下回ると、後述するエピタキシャル成長工程(S108)で単結晶を均一に成長させることが困難な場合があり、また成長速度が低下する場合もある。また第2の温度T2が1700℃を超えると、水素ガスによるエッチング作用が強くなり、かえって成長速度が低下する場合もあり得る。第2の温度T2は、より好ましくは1520℃以上1680℃以下であり、特に好ましくは1550℃以上1650℃以下である。本実施形態においては、1630℃である。
【0038】
本実施形態においては、
図8に示されるように、チャンバ401内の温度が第1の温度T1に達した時点t3から、チャンバ401内に水素(H
2)ガスを供給し、チャンバ401内の圧力を所定の圧力、例えば、8kPaにする。水素ガスの供給は、水素ガスの流量が120slmとなるように供給する。
【0039】
次に、エピタキシャル成長工程(S108)を行う。エピタキシャル成長工程(S108)では、成膜装置400のチャンバ401内に、水素ガスとともに、炭化水素ガス及びシラン(SiH
4)ガスを供給する。エピタキシャル成長工程(S108)におけるチャンバ401内の所定の圧力は、例えば、8kPaである。これにより、炭化珪素単結晶基板10の主面10A上に炭化珪素エピタキシャル層11を成長させることができる。
【0040】
炭化水素ガスとしては、メタン(CH
4)ガス、エタン(C
2H
6)ガス、プロパン(C
3H
8)ガス、ブタン(C
4H
10)ガス及びアセチレン(C
2H
2)ガス等を用いることができる。これらの炭化水素ガスは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。即ち、炭化水素ガスは、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス及びアセチレンガスのうちから選択される1種以上を含むことが好ましい。炭化水素ガスの流量は、5sccm以上30sccm以下が好ましい。本実施形態においては、例えば、炭化水素ガスとしてプロパンガスを15sccm供給する。
【0041】
また、シランガスの流量は特に限定されないが、炭化水素ガスに含まれる炭素(C)の原子数と、シランガスに含まれる珪素(Si)の原子数との比(C/Si)が0.5以上2.0以下となるように、シランガスの流量を調整することが好ましい。化学量論比の適切なSiCをエピタキシャル成長させるためである。本実施形態においては、例えば、シランガスを45sccm供給する。
【0042】
エピタキシャル成長工程(S108)では、ドーパントとして窒素(N
2)等を供給してもよい。エピタキシャル成長工程(S108)は、時点t4より開始し、目標とする炭化珪素エピタキシャル層11の厚さに対応して時点t5まで行われる。
図7Bは、炭化珪素単結晶基板10の主面10Aに炭化珪素エピタキシャル層11が成膜された炭化珪素エピタキシャル基板を模式的に示す。
【0043】
次に、冷却工程(S110)を行う。冷却工程(S110)は、エピタキシャル成長工程(S108)が終了した時点t5において加熱を停止し、水素ガスの流量を供給した状態のまま冷却を行う。この際のチャンバ401内の所定の圧力は、例えば、8kPaである。この後、温度T3が600℃となる時点t6において、水素ガスの供給を停止し、炭化珪素エピタキシャル基板を取り出すことが可能な温度となる時点t7まで冷却する。時点t7となった後には、チャンバ401内を大気開放し、チャンバ401内を大気圧に戻し、チャンバ401内より炭化珪素エピタキシャル基板を取り出す。
【0044】
次に、基底面転位安定化工程(S112)を行う。基底面転位安定化工程(S112)では、炭化珪素エピタキシャル層11が成膜された炭化珪素エピタキシャル基板の炭化珪素エピタキシャル層11の表面に紫外線を照射する。具体的には、炭化珪素エピタキシャル層11の表面に、水銀キセノンランプを用い、313nmのバンドパスフィルタを透過した照射強度が270mWの紫外線を10秒間照射する。これにより、紫外線を照射することにより移動する基底面転位は、それ以上動かなくなり基底面転位の位置が安定化する。
図7Cは、炭化珪素エピタキシャル基板の炭化珪素エピタキシャル層11が成膜されている面に紫外線を照射している様子を模式的に示す。
【0045】
以上の工程により、本実施形態における炭化珪素エピタキシャル基板を製造することができる。
【0046】
尚、上記においては、紫外線を照射することにより位置が移動する基底面転位を紫外線を照射することにより安定化させる場合について説明したが、基底面転位の位置を安定化させることができるのであれば、他の波長の光や電磁波等を照射してもよい。
【0047】
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。