(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送風機カバーの前記ベース部材側の面には、前記ベース部材側に突出して前記ベース部材が前記仕切部材に組み付けられる際に前記弾性部を押圧する押圧部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
前記弾性部が形成された部位の前記外周部の前記仕切部材側の角部には、面取り形状の傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【背景技術】
【0002】
従来、冷却室内の冷却器で冷却された空気を、供給風路を経由して貯蔵室に供給する構成の冷蔵庫において、除霜運転中の暖気が貯蔵室に流入することを防止するため、冷却室の送風口に該送風口を塞ぐ遮蔽装置を設けることが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
図13(A)及び(B)は、特許文献1に開示された遮蔽装置150を示す斜視図であり、
図13(A)は、送風機カバー160を閉じた状態、
図13(B)は、送風機カバー160を開いた状態を示している。
図13(A)及び(B)に示すように、遮蔽装置150は、冷却室の送風口に取り付けられた送風機140の吐出側に設けられ、ファン142の回転軸方向に往復動自在な送風機カバー160を有する。
【0004】
図13(A)の如く、送風機カバー160が送風機140に接近すると、送風機カバー160の周縁部が送風機140のケーシング141に嵌合し、送風機140の空気流路が塞がれる。他方、
図13(B)の如く、送風機カバー160が送風機140から離隔する方向に移動すると、送風機カバー160とケーシング141との間に空気が流れるための流路が形成される。そして、矢印Vで模式的に示すように、送風機140によって吐出された空気が流れ出す。
【0005】
なお、送風機140は、軸流送風機であり、送風機140のファンモータ143は、支持フレーム148によってケーシング141に固定されている。また、送風機カバー160は、送風機140のケーシング141に設けられたガイドピン152によって支持されている。
【0006】
図14は、特許文献2に開示された遮蔽装置250を示す分解斜視図である。
図14に示すように、同文献に開示された遮蔽装置250は、支持基体251に立設されたガイドピン252によって摺動可能に支持された送風機カバー260を有する。送風機カバー260は、送風機カバー260を貫通して配置されて送風機カバー260のねじ孔263に螺合する駆動軸267によって開閉される。
【0007】
駆動軸267を駆動するモータは軸支持部255に内蔵されており、軸支持部255は、支持フレーム258によって支持基体251の枠部253に連結されている。そして、支持基体251は、冷却室の送風口に取り付けられた図示しない送風機のケーシングに取り付けられ、孔部259を貫通するねじ等の固定手段によって前記ケーシングに固定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記した従来技術の冷蔵庫では、冷蔵庫の冷却性能を向上させるために、遮蔽装置及び送風機に関し、改善すべき点があった。
【0010】
具体的には、冷蔵庫の冷却性能を向上させるためには、貯蔵室に供給される空気の送風効率を高めて、空気の流量を増やすことが有効である。しかし、上記した特許文献1及び特許文献2に開示された送風機の構成では、
図13に示すように、空気の流路にファンモータ143を支持するための支持フレーム148が存在するため、支持フレーム148によって空気の流れが阻害される恐れがあった。
【0011】
また、
図14に示す特許文献2に開示された遮蔽装置250のように、送風機のケーシングに取り付けられる支持基体251によって支持された駆動軸267によって送風機カバー260を開閉する構成では、駆動軸267を支える支持フレーム258が空気の流路に跨って配置されることになる。そのため、空気の流路に配置される支持フレーム258によって、空気の流動損失が生ずる。
【0012】
空気の流動損失を減らすために遮蔽装置付近の供給風路を広く確保すると、貯蔵室の収納容積が狭くなってしまうという問題も生ずる。また、空気の流動損失を減らすために遮蔽装置の構成を変更する場合も、前記と同様に、遮蔽装置やその周辺の無効容積が大きくなり、貯蔵室の有効な収納容積が減少してしまう恐れがある。また、貯蔵室の収納容積を大きく確保すべく遮蔽装置周辺の空間を狭くすると、遮蔽装置の組み付け作業が困難になってしまう。
【0013】
例えば、遮蔽装置を支持する構造として、仕切部材等に弾性変形自在な係止片等を設けて、該係止片等に遮蔽装置の支持部材を係合させる構成を考えた場合、遮蔽装置の組み付けを容易にするためには、前記係止片等が容易に弾性変形するよう、該係止片等を比較的長く形成する必要がある。そうすると、遮蔽装置を支持するため構造やその周囲の空間が大きくなり、貯蔵室の収納容積が減少してしまう。
【0014】
他方、前記係止片等を短く形成すると、該係止片等が弾性変形し難くなり、遮蔽装置の組み付けが困難になる。また、前記係止片等による係合箇所の周辺空間を狭くすると、組み付け作業が更に難しくなり、取り付け不良や、過大な力が加えられることによる部品の損傷等が発生する恐れもある。
【0015】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、組み付けが容易な遮蔽装置を備え、貯蔵室の収納容積を広く確保することができ、且つ、送風効率を高めて冷却性能を向上させることができる冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の冷蔵庫は、貯蔵室と、前記貯蔵室に供給される空気を冷却する冷却器が配設された冷却室と、前記冷却室と前記貯蔵室をつなぎ前記冷却器で冷却された空気が流れる供給風路と、前記冷却室と前記供給風路をつなぐ送風口の前記供給風路側に設けられた送風機と、前記供給風路側から前記送風機に対して接近して前記送風機及び前記送風口を覆う可動式の送風機カバーと、前記貯蔵室と前記供給風路とを区画する仕切部材に固定されて前記送風機を支持すると共に前記送風機カバーを摺動自在に支持するベース部材と、を備え、前記仕切部材は、前記供給風路側を向く主面から突設されて前記ベース部材に形成された支持穴に挿入される支軸部と、前記主面から突設されて前記ベース部材の外周部に係合する係止片と、を有し、前記係止片が係合する前記ベース部材の前記外周部近傍には、前記ベース部材が前記仕切部材に組み付けられる際に前記係止片の爪部の通過を許容するよう変形する弾性部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の冷蔵庫は、前記弾性部は、前記外周部に沿って形成されたスリットによって弾性変形自在に構成されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の冷蔵庫は、前記スリットの周囲縁には、前記送風機カバー側に突出する縁曲部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の冷蔵庫は、前記送風機カバーの前記ベース部材側の面には、前記ベース部材側に突出して前記ベース部材が前記仕切部材に組み付けられる際に前記弾性部を押圧する押圧部が形成されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の冷蔵庫は、前記弾性部が形成された部位の前記外周部の前記仕切部材側の角部には、面取り形状の傾斜部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の冷蔵庫によれば、冷却室と供給風路をつなぐ送風口の前記供給風路側に設けられた送風機と、前記供給風路側から前記送風機に対して接近して前記送風機及び前記送風口を覆う可動式の送風機カバーと、前記送風機を支持すると共に前記送風機カバーを摺動自在に支持するベース部材と、を備え、前記ベース部材は、貯蔵室と前記供給風路とを区画する仕切部材に固定されている。このような構成により、送風機のファンモータを支持する部材や送風機カバーを駆動する駆動軸を支持する部材を全て、ファン対して仕切部材側に配置することが可能となる。そのため、送風機カバーを開いた際に、前記のファンモータや駆動軸を支持する部材によって、空気の流路が妨げられることがない。即ち、本発明によれば、
図13に示す従来技術に見られるファンモータ143を支える支持フレーム148や、
図14に示す従来技術のような駆動軸267を支える支持フレーム258が、空気の流路に配置されない。これにより、送風機から送り出される空気の流動損失を低減して、貯蔵室に供給される空気の流量を増大させて、冷蔵庫の冷却性能を向上させることができる。
【0022】
そして、本発明の冷蔵庫では、前記仕切部材は、前記供給風路側を向く主面から突設されて前記ベース部材に形成された支持穴に挿入される支軸部と、前記主面から突設されて前記ベース部材の外周部に係合する係止片と、を有し、前記係止片が係合する前記ベース部材の前記外周部近傍には、前記ベース部材が前記仕切部材に組み付けられる際に前記係止片の爪部の通過を許容するよう変形する弾性部が形成されている。これにより、風量を増大させて冷却性能を向上させることが可能な前述の構成において、送風機カバーを含む遮蔽装置及び送風機を仕切部材に容易に組み付けることができる。
【0023】
具体的には、送風機及び送風機カバーを支持するベース部材の支持穴に仕切部材の支軸部を嵌合させて、ベース部材を仕切部材側に押し込むことにより、ベース部材の外周部に仕切部材の係止片が係合し、ベース部材が固定される。これにより、送風機及び送風機カバーが仕切部材に組み付けられる。
【0024】
特に、ベース部材の外周部近傍には、ベース部材が仕切部材に組み付けられる際に係止片の爪部の通過を許容するよう変形する弾性部が形成されているので、無理な力を加えることなく、ベース部材を容易に取り付けることができる。また、組み立ての際に、ベース部材や係止爪等を過度に変形させて破損してしまうことを防止することができる。
【0025】
また、ベース部材の外周部に弾性部が形成されるので、ベース部材を取り付ける際に、係止爪を大きく変形させる必要がない。そのため、係止爪を短く形成することが可能となり、係止爪近傍の空間を狭くして、貯蔵室の収納容積を広く確保することができる。
【0026】
また、本発明の冷蔵庫によれば、前記弾性部は、前記外周部に沿って形成されたスリットによって弾性変形自在に構成されている。これにより、ベース部材が仕切部材に組み付けられる際、弾性部は、ベース部材の中央側に向かって容易に弾性変形する。よって、ベース部材の取り付けが容易になる。
【0027】
また、本発明の冷蔵庫によれば、前記スリットの周囲縁には、前記送風機カバー側に突出する縁曲部が形成されている。これにより、弾性部近傍の剛性が高められ、弾性部がベース部材の挿入方向に変形してしまうことが抑えられる。よって、ベース部材を仕切部材に組み付ける作業が容易になると共に、ベース部材を仕切部材に強固に固定することができる。
【0028】
また、本発明の冷蔵庫によれば、前記送風機カバーの前記ベース部材側の面には、前記ベース部材側に突出して前記ベース部材が前記仕切部材に組み付けられる際に前記弾性部を押圧する押圧部が形成されている。これにより、ベース部材が仕切部材に組み付けられる際、ベース部材が挿入方向に変形してしまうことが押圧部によって抑えられ、弾性部を係止片に容易に係合させることができる。
【0029】
つまり、予めベース部材に取り付けられた送風機カバー付近を押さえて仕切部材に向かって押し込むことにより、ベース部材を係止片に容易に係合させることができる。また、このような構成により、ベース部材を押圧するために、弾性部や係止片の近傍に作業者の指等を挿入可能な空間を確保する必要がなくなる。よって、遮蔽装置の周辺空間を狭くして、貯蔵室の収納容積を広く確保することができる。
【0030】
また、本発明の冷蔵庫によれば、前記弾性部が形成された部位の前記外周部の前記仕切部材側の角部には、面取り形状の傾斜部が形成されている。これにより、ベース部材が仕切部材に組み付けられる際、弾性部は、係止片の爪部に押されて、ベース部材の中央側に変形し易くなる。よって、ベース部材を組み付ける作業が容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態に係る冷蔵庫を図面に基づき詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係る冷蔵庫1の概略構造を示す正面外観図である。
図1に示すように、本実施形態に係る冷蔵庫1は、本体としての断熱箱体2を備え、該断熱箱体2の内部に食品等を貯蔵する貯蔵室が形成されている。貯蔵室の内部は、保存温度や用途に応じて複数の収納室に区分されおり、最上段が冷蔵室3、その下段左側が製氷室4で右側が上段冷凍室5、更にその下段が下段冷凍室6、そして最下段が野菜室7である。なお、製氷室4、上段冷凍室5及び下段冷凍室6は、何れも冷凍温度域の収納室である。以下の説明では適宜、これらをまとめて冷凍室4Aと称する。
【0034】
断熱箱体2の前面は開口しており、前記各収納室に対応した前記開口には、各々断熱扉8〜12が開閉自在に設けられている。断熱扉8a、8bは、冷蔵室3の前面を分割して塞ぐもので、断熱扉8aの左上下部及び断熱扉8bの右上下部が断熱箱体2に回動自在に支持されている。また、断熱扉9〜12は、各々収納容器と一体的に組み合わされ、冷蔵庫1の前方に引出自在に、断熱箱体2に支持されている。
【0035】
図2は、冷蔵庫1の概略構造を示す側面断面図である。なお、
図2ないし
図4において、庫内を循環する空気の流れを実線矢印で示している。
図2に示すように、冷蔵庫1の本体である断熱箱体2は、前面が開口する鋼板製の外箱2aと、該外箱2a内に間隙を持たせて配設され、前面が開口する合成樹脂製の内箱2bと、外箱2aと内箱2bとの間隙に充填発泡された発泡ポリウレタン製の断熱材2cと、から構成されている。なお、各断熱扉8〜12も、断熱箱体2と同様の断熱構造を採用している。
【0036】
冷蔵室3と、その下段に位置する冷凍室4Aは、断熱仕切壁28によって区画されている。冷凍室4Aの内部の製氷室4と上段冷凍室5との間は、仕切壁(図面に表れない)によって仕切られている。また、製氷室4及び上段冷凍室5と、その下段に設けられた下段冷凍室6との間は、冷気が流通自在に連通している。そして、冷凍室4Aと野菜室7は、断熱仕切壁29によって区画されている。
【0037】
冷蔵室3の背面には、合成樹脂製の仕切部材27で区画され、冷蔵室3に冷気を供給する供給風路としての冷蔵室供給風路14が形成されている。冷蔵室供給風路14には、冷蔵室3に冷気を吹き出す吹出口17が形成されている。また、冷蔵室供給風路14には、冷蔵室ダンパ34が設けられている。冷蔵室ダンパ34は、モータ等によって駆動される開閉自在なダンパであり、冷蔵室3に供給する冷気の流量を制御して、冷蔵室3内部の温度を適切に維持するためのものである。
【0038】
冷凍室4Aの後方には、冷却器32で冷却された空気を冷凍室4Aに流す供給風路である冷凍室供給風路15が形成されている。冷凍室供給風路15の更に後方には、冷却室13が形成されており、その内部には、庫内を循環する空気を冷却するための蒸発器である冷却器32が配置されている。
【0039】
冷却器32は、圧縮機31、図示しない放熱器、図示しない膨張弁若しくはキャピラリーチューブに冷媒配管を介して接続されており、蒸気圧縮式の冷凍サイクル回路を構成するものである。なお、本実施形態に係る冷蔵庫1では、前記冷凍サイクルの冷媒として、イソブタン、即ちR600aを用いている。
【0040】
図3は、冷蔵庫1の供給風路の概略構成を示す正面図である。
図3に示すように、冷蔵庫1は、冷蔵室3と野菜室7をつなぐ野菜室供給風路16を備えている。これにより、冷蔵室3に供給された冷気は、冷蔵室3の下部に形成された戻り口21から野菜室供給風路16に流入し、吹出口20から吹き出されて野菜室7に供給される。
図2に示すように、野菜室7には、冷却室13の下部につながる戻り口24が形成されており、野菜室7内の空気は、戻り口24から冷却室13の下部へと流れる。
【0041】
なお、冷蔵室3から冷却室13に空気を戻す帰還風路を設けると共に、冷却室13若しくは冷凍室供給風路15と野菜室7をつなぐ野菜室供給風路を設け、冷却室13から冷蔵室3を経由せずに野菜室7に冷気を供給する構成を採用することもできる。また、野菜室7に供給する冷気の流れを制御するために、野菜室ダンパが設けられても良い。
【0042】
図4及び
図5は、冷蔵庫1の冷却室13付近の構造を示す側面断面図であり、
図4は、送風機カバー60が開いている状態を示し、
図5は、送風機カバー60が閉じている状態を示している。
【0043】
図4に示すように、冷却室13は、断熱箱体2の内部で、冷凍室供給風路15の奥側に設けられている。冷却室13と、冷凍室供給風路15または冷凍室4Aとの間は、合成樹脂製の仕切部材25によって仕切られている。即ち、冷却室13は、内箱2bと仕切部材25によって挟まれて形成された空間である。
【0044】
冷却室13の前方に形成された冷凍室供給風路15は、仕切部材25とその前方に組み付けられた仕切部材35との間に形成された空間であり、冷却器32で冷却された冷気が流れる供給風路となる。冷凍室供給風路15の上部は、冷蔵室供給風路14につながっている。
【0045】
仕切部材35には、冷凍室4Aに冷気を吹き出す開口である吹出口18が形成されている。下段冷凍室6の下部背面には、冷凍室4Aから冷却室13の下部に空気を戻す戻り口23が形成されている。
【0046】
また、冷却器32の下方には、冷却器32に付着した霜を融かして除去する除霜手段として、除霜ヒータ33が設けられている。除霜ヒータ33は、電気抵抗加熱式のヒータである。なお、除霜手段として、例えば、電気ヒータを利用しないオフサイクルデフロストや、ホットガスデフロスト等のその他の除霜方式を採用することも可能である。
【0047】
冷却室13上部の仕切部材25には、冷凍室供給風路15につながる開口である送風口26が形成されている。送風口26の前方には、冷凍室4A等に冷気を送り出す送風機40が配設されている。送風機40は、離心式のファン42を備えた離心式送風機である。
【0048】
送風機40の前方には、可動式の送風機カバー60を有する遮蔽装置50が設けられている。
図5に示すように、送風機カバー60は、冷凍室供給風路15側から送風機40に接近して、送風機40及び送風口26を覆う。
【0049】
送風機カバー60は、仕切部材35側に設けられる駆動軸67によって駆動されて前後方向に移動する。
図4に示すように、送風機カバー60が前方に移動して送風機40から離れることにより、送風機カバー60と仕切部材25との間に空気が流通可能な流路が形成される。これにより、冷却器32で冷却された空気が送風機40で送り出されて冷蔵室3、冷凍室4A及び野菜室7に供給される。
【0050】
他方、
図5に示すように、送風機カバー60が後方に移動して送風機40に接近することにより、送風機カバー60で送風機40が覆われ、送風口26が塞がれて、冷気が流れる風路が遮蔽される。
【0051】
なお、送風機カバー60は、送風機40に対向する面が略凹形状に成形されている。これにより、送風機カバー60は、送風口26の前方に配置される送風機40のファン42に接触することなく、送風機カバー60の側面部の後方端が仕切部材25の前面に当接し、送風口26を塞ぐことができる。
【0052】
上記の遮蔽装置50の開閉動作は、図示しない制御装置によって制御され、例えば、冷却器32に付着した霜を除去する除霜運転の際に、
図5に示す如く、送風機カバー60が閉じられる。
【0053】
詳しくは、冷却運転を継続すると、冷却器32の空気側伝熱面に霜が付着し、伝熱を妨げ、空気流路を塞ぐことになる。そこで、制御装置は、冷媒蒸発温度の低下等から着霜を判断し、或いは除霜タイマー等によって判断し、冷却器32に付着した霜を取るための除霜運転を開始する。
【0054】
除霜運転では、制御装置は、圧縮機31を停止し、除霜ヒータ33に通電する。これにより、冷却器32に付着した霜が融ける。この際、
図5に示すように、送風機カバー60によって送風口26が塞がれる。これにより、除霜ヒータ33で暖められた冷却室13内の空気が冷凍室供給風路15に流れ出ることを防止できる。その結果、冷蔵庫1の冷却性能を向上させることができる。
【0055】
また、冷却器32の霜取りが完了すると、制御装置は、除霜ヒータ33の通電を止め、圧縮機31を起動し、冷凍回路による冷却を開始する。そして、制御装置は、冷却器32及び冷却室13が所定の温度まで冷却されたことを検出した後、或いはタイマー等で所定の時間が経過した後、
図4に示すように、送風機カバー60を開き、送風機40の運転を開始する。これにより、除霜熱による影響を抑えて、冷却運転を再開することができる。
【0056】
次に、
図6ないし
図12を参照して、遮蔽装置50について詳細に説明する。
図6は、遮蔽装置50の分解斜視図である。
図6に示すように、遮蔽装置50は、送風機40を開閉自在に塞ぐ送風機カバー60と、送風機40を支持すると共に送風機カバー60を摺動自在に支持するベース部材51と、送風機カバー60を開閉駆動する駆動軸67と、を有する。
【0057】
遮蔽装置50は、冷凍室4Aと冷凍室供給風路15を区画する仕切部材35の冷凍室供給風路15側に取り付けられる。詳しくは、仕切部材35の後面には、略円形状で前方に向かって凹む凹部36が形成されており、遮蔽装置50は、凹部36に配設される。即ち、仕切部材35は、遮蔽装置50が配設される凹部36に相当する箇所のみが前方に突き出すことになる。このように遮蔽装置50が凹部36内に配設されることにより、仕切部材35の冷凍室4A側への突き出しを少なくして、冷凍室4Aの収納容積を広く確保することができる。
【0058】
仕切部材35の冷凍室供給風路15側を向く主面、詳しくは、凹部36内の面には、ベース部材51を固定するための支軸部37及び係止片38がそれぞれ3個ずつ後方に向かって突設されている。ベース部材51は、凹部36に形成された支軸部37及び係止片38によって仕切部材35に固定され支持される。詳細については、後述する。
【0059】
ベース部材51には、送風機カバー60を前後方向に摺動可能に支持する略円柱状のガイドピン52が形成されている。ガイドピン52は、3本設けられ、それぞれベース部材51から後方に向かって、ファン42の回転軸に略平行に延在する。送風機カバー60には、ガイドピン52が摺動自在に嵌合するガイド孔62が形成されている。ガイド孔62にガイドピン52が挿通されて、送風機カバー60の往復動がガイドされる。
【0060】
ベース部材51には、送風機カバー60を往復動させるための駆動軸67が取り付けられる。駆動軸67は、ベース部材51に形成された軸支持部55に嵌合し、回転自在に支持されている。
【0061】
駆動軸67は、略円筒形状を呈しており、その側面の一部を螺旋状に連続して突起させた、ねじ山68が設けられている。そして、駆動軸67は、送風機カバー60に形成されたねじ孔63に螺合する。また、駆動軸67若しくは軸支持部55には図示しないモータが内蔵されており、そのモータの駆動力で駆動軸67は所定角度回転する。駆動軸67が所定の方向に回転すると、送風機カバー60が送風機40に近づき、風路が閉状態となる。他方、駆動軸67が前記所定の方向に対して逆回転に駆動されると、送風機カバー60が送風機40から離れ、風路が開状態となる。
【0062】
送風機カバー60は、合成樹脂材を概略的に蓋形状に射出成形したものであり、略円形状を呈する主面部と、該主面部の周辺縁部から後方に向かって延設された側面部を有している。なお、前述のガイドピン52及びそれに嵌合するガイド孔62は、前記側面部の外側に配置される。これにより、送風機カバー60を閉じた際、ガイド孔62を通過して送風機カバー60の内側から外側に空気が漏れることがなく、送風機カバー60のシール性が高められる。
【0063】
また、送風機カバー60の前記主面部の中央付近には、略円形状に貫通して内側にネジ溝が形成されたねじ孔63が形成されている。また、送風機カバー60には、仕切部材35とベース部材51を固定するためにベース部材51に形成されている支持部53が摺動自在に嵌合する貫通孔61が形成されている。
【0064】
送風機40は、離心式のファン42と、ファン42を回転駆動させるファンモータ43と、ファンモータ43を支持するファンベース41と、を有する離心式送風機である。ファンベース41は、ベース部材51に取り付けられて支持される。
【0065】
なお、冷蔵庫1の生産工程においては、上記の送風機カバー60、駆動軸67及び送風機40は、予めベース部材51に組み付けられる。そして、遮蔽装置50及び送風機40が一体的に組み立てられた状態の組立品が、仕切部材35に対して組み付けられる。
【0066】
図7は、冷蔵庫1の遮蔽装置50付近を示す斜視断面図である。なお、
図7は、送風機カバー60を開いた状態を示している。
図7に示すように、冷却室13と冷凍室供給風路15をつなぐ送風口26は、略円形状の開口であり、その周囲縁部は、断面略半円状に冷却室13側に突出している。
【0067】
送風機40のファン42は、その回転軸が送風口26の中心軸と略同軸になるよう送風口26の前方に配設されている。前述のとおり、送風機40は、離心式であり、ファン42の冷却室13側の中央付近から空気を吸い込み、半径方向に効率良く空気を送り出すことができる。これにより、従来技術のように軸流送風機を採用する場合と比べ、送風効率を高め、送風量を増大させることができる。
【0068】
図7のA部に示すように、ベース部材51は、支持部53において、仕切部材35に形成された支軸部37に支持されると共に、送風機40のファンベース41を支持している。また、
図7のB部に示すように、ベース部材51は、外周部に形成された弾性部57において、仕切部材35に形成された係止片38に係合し、仕切部材35に固定されている。即ち、遮蔽装置50及び送風機40は、仕切部材35に支持されている。
【0069】
このような構成により、送風機40のファンモータ43を支持するファンベース41や、送風機カバー60を駆動する駆動軸67を支持するベース部材51を、全てファン42に対して仕切部材35側に配置することが可能となる。
【0070】
これにより、
図7に示すように、送風機カバー60を開いた際に、ファンモータ43を支持する部材や、駆動軸67を支持する部材は、空気の流路に配置されず、これらの部材によって、空気の流路が妨げられることがない。よって、送風機40から送り出される空気の流動損失を低減して、冷凍室4A等の貯蔵室に供給される空気の流量を増大させて、冷蔵庫1の冷却性能を向上させることができる。
【0071】
図8は、
図7に示すA部付近の拡大断面図であり、支持部53付近の構造を示している。
図9(A)は、支持部53に設けられる緩衝部材70の縦断面図である。
図9(B)は、
図9(A)に示すC−C線断面図であり、緩衝部材70の横断面を示している。
【0072】
図8に示すように、ベース部材51には、仕切部材35に形成された支軸部37が挿入される支持穴53aが形成されている。詳しくは、ベース部材51には、前後方向に延在して少なくとも仕切部材35側が開口する略円筒形状の支持部53が形成されており、支持部53の内周側が支持穴53aとなる。そして、ベース部材51の支持穴53aに仕切部材35の支軸部37が緩衝部材70を介して嵌合することにより、ベース部材51が仕切部材35に支持されている。
【0073】
緩衝部材70は、例えば、合成ゴム成形品等の弾性体であり、
図9(A)及び(B)に示すように、略円筒形状の形態を成す嵌合部71と、嵌合部71の一端部近傍から外径側に環状に突設されたフランジ部73と、を有する。
【0074】
図8に示すように、緩衝部材70の嵌合部71は、ベース部材51の支持穴53aに嵌挿される。また、嵌合部71の内孔72に仕切部材35の支軸部37が嵌合する。そして、緩衝部材70のフランジ部73は、仕切部材35の主面とベース部材51とによって挟まれている。これにより、緩衝部材70の嵌合部71で支軸部37に対して半径方向の振動を減衰させ、フランジ部73で仕切部材35の主面に垂直な方向の振動を減衰させることができ、上下左右前後方向の振動を好適に抑えることができる。
【0075】
このように、ベース部材51が緩衝部材70を介して仕切部材35に固定されていることにより、送風機カバー60を駆動する駆動軸67(
図7参照)からの振動が仕切部材35に伝播することを抑制して、騒音の増大を抑えることができる。
【0076】
また、
図9(B)に示すように、緩衝部材70の内孔72には、内側に向かって突出する凸部74が形成されている。即ち、
図8及び
図9を参照して、緩衝部材70は、仕切部材35の支軸部37に対向する内孔72の面から突設された凸部74を有し、凸部74において、仕切部材35に当接している。これにより、仕切部材35と緩衝部材70との接触面積を減らして、振動の伝播を抑制することができ、優れた制振効果が得られる。
【0077】
なお、凸部74の形状は特に限定されるものではなく、略直線状、略螺旋状、略点状等に形成されても良い。また、凸部74と同等の凸形状が緩衝部材70のベース部材51に対向する面、例えば、嵌合部71の外周面や、フランジ部73等に形成されても良い。これにより、ベース部材51と緩衝部材70との接触面積を減らして、制振効果を高めることができる。
【0078】
図8に示すように、支持部53の外周は、送風機カバー60に形成された貫通孔61に摺動自在に嵌合している。これにより、送風機カバー60は、前後方向に往復移動可能となり、実線で示す開状態の位置から鎖線で示す閉状態の位置まで、送風機40に近づくように若しくは離れるように移動する。
【0079】
支持部53の後端近傍は、段差状になっており、小径の送風機支持部54が形成されている。送風機支持部54には、略円筒形状の緩衝部材75が嵌め込まれ、緩衝部材75を介して送風機40のファンベース41が取り付けられる。詳しくは、緩衝部材75の外周面には、環状の凹溝が形成されており、該凹溝に、ファンベース41に形成された支持孔44が嵌め込まれている。
【0080】
つまり、支持部53は、ベース部材51を仕切部材35の支軸部37に固定するための機能と、ベース部材51に送風機40を固定するための機能と、を兼ね備えた構造である。このように、ベース部材51の支持部53によって仕切部材35と送風機40の双方を固定する構成により、ベース部材51の形状が複雑化することを抑えることができる。また、遮蔽装置50の前後方向の寸法を小さくすることができ、冷凍室4Aの収納容積を広く確保することができる。
【0081】
図10は、遮蔽装置50の分解斜視図である。
図10に示すように、ベース部材51の外周部近傍には、仕切部材35の後面から突設された係止片38の位置に対応して、3箇所の弾性部57が形成されている。
【0082】
弾性部57は、ベース部材51の外周部に沿って形成されたスリット58によって、ベース部材51の中央側に向かって弾性変形可能に構成されている。これにより、弾性部57は、ベース部材51が仕切部材35に組み付けられる際に、係止片38の爪部39(
図11参照)の通過を許容するよう変形する。
【0083】
また、送風機カバー60の主面のベース部材51側には、ベース部材51の弾性部57の位置に対応して、ベース部材51側に突出する押圧部64が形成されている。押圧部64は、ベース部材51が仕切部材35に組み付けられる際に、ベース部材51の弾性部57近傍に当接してベース部材51を押圧する。なお、係止片38、弾性部57及び押圧部64の詳細については、
図11を参照して後述する。
【0084】
また、ベース部材51には、ベース部材51の冷凍室4A側から冷却室13側に貫通する略角筒形状の配線経路部56が形成されている。これに対応して、送風機カバー60には、冷凍室4A側から冷却室13側に貫通して配線経路部56が挿通される配線孔65が形成されている。詳細については、
図12を参照して後述する。
【0085】
図11(A)は、
図7に示すB部付近の拡大断面図であり、ベース部材51と係止片38との係合部付近を示している。
図11(B)は、ベース部材51と係止片38との係合部付近を示す斜視図である。
【0086】
図11(A)に示すように、仕切部材35の主面から突設された係止片38には、ベース部材51の外周部近傍に形成された弾性部57に係合する爪部39が形成されている。前述のとおり、ベース部材51の弾性部57は、スリット58が形成されることにより変形自在となっている。よって、ベース部材51が仕切部材35に組み付けられる際には、弾性部57がベース部材51の中央側に向かって弾性変形し、係止片38の爪部39が弾性部57の後面側まで押し込まれる。そして、係止片38が弾性部57に係合し、ベース部材51は、仕切部材35に固定される。このように、ベース部材51の外周部近傍に弾性部57が形成されることにより、ベース部材51を仕切部材35に取り付ける作業が容易になる。
【0087】
図11(A)及び(B)に示すように、スリット58の周囲縁には、スリット58を取り囲むように該周囲縁から送風機カバー60側に延設された縁曲部59が形成されている。これにより、弾性部57近傍の剛性が高められ、弾性部57が前後方向に変形することが抑えられる。よって、ベース部材51を仕切部材35に組み付ける作業が容易になると共に、ベース部材51を仕切部材35に強固に固定することができる。
【0088】
また、
図11(A)に示すように、ベース部材51の弾性部57の仕切部材35側の角部には、面取り形状の傾斜部57aが形成されている。これにより、ベース部材51が仕切部材35に組み付けられる際、弾性部57は、係止片38の爪部39に押されて、ベース部材51の中央側に変形し易くなる。よって、ベース部材51を組み付ける作業が容易になる。
【0089】
また、ベース部材51の係止片38によって固定される箇所に弾性変形自在な弾性部57が形成されることにより、遮蔽装置50の駆動軸67(
図6参照)等から発生する振動や騒音が仕切部材35に伝播することを抑えることができる。即ち、弾性部57は、制振機能を発揮する。
【0090】
また、弾性変形可能な弾性部57を設ける構成により、係止片38を大きく変形させる必要がなくなる。これにより、係止片38を短くすることができる。よって、遮蔽装置50の取り付け部付近の前後方向の寸法を小さくして、冷凍室4Aの収納容積を広く確保することができる。
【0091】
また、前述のとおり、送風機カバー60のベース部材51側の主面には、弾性部57近傍に対応する位置に、ベース部材51側に突出する押圧部64が形成されている。これにより、ベース部材51が仕切部材35に組み付けられる際、押圧部64がベース部材51の弾性部57近傍、詳しくは、縁曲部59の後端、に当接してベース部材51を押圧する。よって、ベース部材51の前後方向の変形が抑えられ、弾性部57を係止片38に容易に係合させることができる。
【0092】
つまり、予め一体的に組み立てられた遮蔽装置50の送風機カバー60付近を押さえて仕切部材35に向かって押し込むことにより、ベース部材51を係止片38に容易に係合させることができ、遮蔽装置50を容易に組み付けることができる。
【0093】
また、このような構成により、ベース部材51を押圧するために、弾性部57や係止片38の近傍に作業者の指等を挿入可能な空間を確保する必要がなくなる。よって、遮蔽装置50の周辺空間を狭くして、冷凍室4Aの収納容積を広く確保することができる。
【0094】
また、
図11(B)に示すように、係止片38の爪部39に対して反対側になる面には、係止片38と仕切部材35の主面とを連結するように形成されるリブ状の補強部38aが形成されても良い。これにより、係止片38の変形を押さえて、ベース部材51の脱落を防止することができる。
【0095】
なお、上述の係止片38によるベース部材51の固定方法に加えて、若しくは代えて、ねじ等の締結部材によって、ベース部材51を仕切部材35に固定する方法を採用することも可能である。これにより、ベース部材51を強固に固定することができる。
【0096】
図12は、配線経路部56付近を示す断面図である。
図12に示すように、ベース部材51は、送風機カバー60の移動方向に沿って冷却室13側に延在してベース部材51の仕切部材35側と冷却室13側をつなぐ略筒状の配線経路部56を有する。配線経路部56は、送風機40のファンモータ43につながる配線77を通すための経路である。
【0097】
送風機カバー60には、配線経路部56の外周に対応する形状で、配線経路部56が摺動自在に嵌合する配線孔65が形成されている。そして、配線孔65に配線経路部56が挿通されている。これにより、送風機カバー60は、実線で示す開状態の位置から鎖線で示す閉状態の位置まで、配線経路部56に沿って往復移動可能に構成される。
【0098】
上記の構成により、ベース部材51を仕切部材35に固定して送風性能を高める構成において、送風機カバー60の冷却室13側に配設されるファンモータ43への配線を、仕切部材35側から配線経路部56を経由させて送風機40側に通すことができる。そして、配線77が挿通された配線経路部56は、図示しないシール部材等によって塞がれる。具体的には、配線77が挿通された配線経路部56の内部またはベース部材51と仕切部材35との間に、シール部材として、例えば、合成樹脂製の発泡シート材等が設けられ、配線経路部56が塞がれる。または、配線経路部56の開口周囲に仕切部材35が直接的に当接して、仕切部材35によって配線経路部56が塞がれる構成でも良い。このような構成により、送風機カバー60の移動性を確保しつつ配線孔65の密封シール性能を高めて、送風機カバー60を閉じた際の暖気の漏れを抑制し、冷蔵庫1の冷却性能を向上させることができる。なお、駆動軸67を駆動するモータへの配線78は、仕切部材35とベース部材51との隙間を通り、ベース部材51の仕切部材35側からモータに接続されている。
【0099】
以上説明の実施形態では、送風機カバー60として、閉状態において、送風機40のファン42の前面及び側面全周を覆う形態を例示した。しかしながら、送風機カバー60の形態は、前述の例に限定されるものではない。例えば、送風機カバー60には、閉状態において、冷蔵室3等の特定の収納室に対して送風機40からの空気の流通を許容する開口部が形成されていても良い。このような構成の送風機カバー60と、冷蔵室ダンパ34やその他の図示しないダンパ等の組み合わせにより、各収納室を、それぞれの冷却負荷に応じて、独立して効率的に冷却することができる。
【0100】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。