特許第6747807号(P6747807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6747807
(24)【登録日】2020年8月11日
(45)【発行日】2020年8月26日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20200817BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20200817BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20200817BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20200817BHJP
   F21V 9/08 20180101ALI20200817BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20200817BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20200817BHJP
【FI】
   F21S8/04 110
   F21S8/04 100
   F21S8/04 130
   F21S2/00 230
   F21S2/00 231
   F21V3/00 320
   F21V7/00 320
   F21V9/08 100
   F21V17/00 150
   F21V19/00 130
   F21V19/00 170
   F21V19/00 450
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-515748(P2015-515748)
(86)(22)【出願日】2015年1月29日
(86)【国際出願番号】JP2015052442
(87)【国際公開番号】WO2015115517
(87)【国際公開日】20150806
【審査請求日】2018年1月19日
【審判番号】不服2019-11574(P2019-11574/J1)
【審判請求日】2019年9月3日
(31)【優先権主張番号】特願2014-15283(P2014-15283)
(32)【優先日】2014年1月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000163006
【氏名又は名称】興和株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100075292
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】椋本 英
【合議体】
【審判長】 藤井 昇
【審判官】 出口 昌哉
【審判官】 氏原 康宏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0120653(US,A1)
【文献】 特開2013−51118(JP,A)
【文献】 特開2011−126262(JP,A)
【文献】 特開2011−258384(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/095710(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 3/04
F21V 3/02
F21V 19/00
F21S 8/04
F21Y115/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明光を発光する照明光源と、該照明光源を内蔵したプラスチック製のカバーユニットと、取り付けのための本体を備えた照明装置であって、
前記カバーユニットが、照明光源からの照明光を透過・拡散・反射させる性質を有するプラスチックから形成される表カバー部と、該表カバー部で一部反射された照明光を再度表カバー部に向けて反射・拡散する性質を有するプラスチックから形成される裏カバー部とから構成され、
異なる光学特性を有する前記表カバー部と裏カバー部がダブルモールドにより一体成形されてカバーユニットが構成されることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記照明光源を実装した実装基板を固定する基板ホルダーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記基板ホルダーを裏カバー部に係合させて固定することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記基板ホルダーの付勢力により実装基板を裏カバー部に押圧させて固定することを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記表カバー部に黄色の色素が含まれることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源にLEDを用いた照明装置に関するものであり、より詳細には器具本体とカバーユニットとで構成され天井面に設置される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDを光源とする、天井面に取り付けられた照明器具は、主にベースとなる器具本体と発光部となるカバーユニットとで構成され、カバーユニットにはLED実装基板が内蔵される。下記の特許文献1には、複数のLEDチップが搭載されたLEDユニット(カバーユニットに相当)と、LEDユニットを保持するマウント(器具本体に相当)によって構成されるLED照明装置が開示されている。
【0003】
光源であるLEDは指向性が強いため、天井面に設置された直付け型の照明器具ではLEDから照射された光が蛍光灯と比較して照明器具の側面や天井面に届く光量が少なく、暗く見えるという問題がある。
【0004】
特許文献2では、カバー部の工夫により光源から放射される光の一部が器具本体の側面や天井面に当たるようにした照明器具が開示されている。
【0005】
発光面の輝度分布を均斉度の高いものにし、エネルギー効率を向上させ、かつ天井面が暗くならないようにするためには、透過・拡散性と高反射性とを有する部材を組み合わせる必要がある。カバーユニットにおいて外観を形成する部分(表カバー部)は光を透過・拡散する性質の材料を用い、LED実装基板が固定されるカバーユニットの外観からは見えない部分(裏カバー部)においては高反射性を有する材料を用いるとよい。
【0006】
表カバー部と裏カバー部の間には所定の空間が設けられる。その所定の空間内で光源から出射した光は、表カバー部で透過・拡散性(と若干の反射・拡散性)を有し、裏カバー部で拡散反射をすることで、カバーユニット内で複雑な光路を経て最終的に均斉度の高い輝度分布の発光面が得られ、かつ照明器具のエネルギー効率が向上するように工夫されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開番号WO2010/095710
【特許文献2】特開2011−258384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような透過・拡散性と反射性を有する部材はそれぞれ別の部品として組み立てられるため、組み立ての手間のほか、従来の高反射材は粘着テープを用いて接着するため、経年劣化による剥がれの心配がある。
【0009】
また、透過・拡散性を有する部分と高反射性を有する部分の境界ができるため、光漏れによる光束のロス等のリスクがあり発光面の輝度分布の均斉度が低下する、という問題がある。また、LED実装基板にはかなりの熱が発生し、この熱がLED実装基板やその周辺の部材に歪みを生じさせ、ハンダ部にクラックを発生させたり、照明装置全体の発光効率を低下させたりするという問題がある。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、輝度分布の均斉度が高い発光面が得られ、かつエネルギー効率を向上させるとともに、実装基板に発生する熱による部材の歪みが少なく、長期間の使用に耐え得る照明装置を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
照明光を発光する照明光源と、該照明光源を内蔵したカバーユニットと、取り付けのための本体を備えた照明装置であって、
前記カバーユニットが、照明光源からの照明光を透過・拡散・反射させる表カバー部と、該表カバー部で一部反射された照明光を再度表カバー部に向けて反射・拡散する裏カバー部とから構成され、
前記表カバー部と裏カバー部が一体成形されてカバーユニットが構成されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明では、照明光源を実装した実装基板を固定する基板ホルダーが設けられ、基板ホルダーは裏カバー部に係合させて固定される。また、基板ホルダーの付勢力により実装基板が裏カバー部に押圧されて固定される。
また、本発明では、表カバー部に黄色の色素が含まれる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、照明光源からの照明光を透過・拡散させる表カバー部と、該表カバー部で一部反射された照明光を再度表カバー部に向けて反射する裏カバー部が一体成形されて構成されるので、組み立て性が向上するほか、従来のように、粘着テープや接着剤などによって表カバー部と裏カバー部を接着することがないため、両部材が経年劣化によって剥がれてしまうという恐れがない。また、表カバー部と裏カバー部が一体成形されていて、透過・拡散性を有する部分と高反射性を有する部分との境界ができないため、光束のロスがなく、また発光面の輝度分布の均斉度が向上し、照明器具の側面や取り付け面(天井面)が暗くなってしまうという問題がなくなる。
【0014】
また本発明では、裏カバー部と基板ホルダーによって実装基板の端部全辺が固定されるので、基板ホルダーの放熱効果により実装基板やその周辺の部材に発生する熱による歪みの発生を抑制できるという効果が得られる。
【0015】
また表カバー部に、例えば黄色の色素を含ませ、黄色く着色することもできるので、白色光源の発光スペクトルから500nm以下の波長の光束をカットすることができ、高感度の感光材料を使用する半導体工場のクリーンルームで効果的に使用することができる照明装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の照明装置の構成を示す要部斜視図である。
図2】本発明の照明装置の断面図である。
図3】本発明の照明装置のカバーユニットを器具本体から回動させて開けた状態を示す断面図である。
図4】本発明の照明装置の光線の広がりを示す断面模式図である。
図5a】本発明の効果を示す説明図である。
図5b】従来の構成での効果を示す説明図である。
図6】本発明の照明装置の他の構成例を示す斜視図である。
図7図6に示す照明装置の断面図である。
図8】本発明の照明装置の更に他の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1には、本実施例の照明装置の要部の構成が斜視図として、また図2には断面図として図示されている。照明装置1は、天井面への取り付け構造を有する器具本体10と、光源として用いる複数のLED21を実装した実装基板20を内蔵するカバーユニット30を備えている。
【0019】
図1では、カバーユニット30は、実装基板20を見せるために、左方部が除去されて図示されている。
【0020】
器具本体10は、幅方向に見て左右が傾斜部10a、10bを形成し、左右に垂直部10e、10f、天井側が水平部10gとなった断面がコ字状に長さ方向に伸延する部材である。器具本体10は一枚の金属板により作製される。器具本体10は、その水平部10gに開けられた穴から木ねじで固定したり、または天井からのアンカーボルト(不図示)にナット(不図示)を螺合することによって器具本体10を天井に固定させることができる。また、器具本体10の垂直部10e、10f並びに水平部10gで形成される空間には、LED21を実装した実装基板20に電力を供給する電源ユニット(不図示)や係止部材34、コイルばね40が収納される。実装基板20には、複数のLED21が2列になって長さ方向に等間隔に実装されている。
【0021】
カバーユニット30は、透過・拡散性と若干の反射・拡散性を有する表カバー部31と高反射性と拡散性を有する裏カバー部32とからなるプラスチックにより一体に成形された部材で、器具本体10とほぼ同じに長さ方向に伸延している。表カバー部31は幅方向の両端が傾斜して傾斜部31a、31bを形成し、中央が平らな平坦部31cとなっている。表カバー部31の傾斜部31a、31bはそれぞれ器具本体10の傾斜部10a、10bと同じ傾斜角度となっている。そのため、カバーユニット30を器具本体10に取り付けたとき、表カバー部31の傾斜部31a、31bは器具本体10の傾斜部10a、10bと同じ傾斜角度で連続するので、照明装置全体の断面形状はほぼ逆台形の形状となる。
【0022】
また、表カバー部31の両端が傾斜していることから、表カバー部31と裏カバー部32間には逆台形形状の空間が形成され、後述するように、LEDから発光する指向性のある照明光はこの空間内で透過する一部の光束を除いて反射、拡散を繰り返す。
【0023】
カバーユニット30の裏カバー部32は、表カバー部31の平坦部31cと平行に幅方向に延びており、その両端が突出して突起部32a、32bを形成し、その内側に爪部32c、32dがそれぞれ形成されている。また、裏カバー部32の中央には、長穴32eが形成されており、この長穴32eに、実装基板20に実装された2列の照明光源21がそれぞれ露出するようになっている。
【0024】
実装基板20は、両端33a、33bが折り曲げられて裏カバー部32の爪部32c、32dにそれぞれ係止する金属製基板ホルダー33の付勢力により裏カバー部32に押しつけられそこに固定される。
【0025】
また、照明装置1には、カバーユニット30を器具本体10に係止させるための金属製の係止部材34が設けられる。係止部材34は、器具本体10の垂直部10fに形成された長穴(断面位置の関係で、図2図3などでは不可視)に係止する爪部34aを有し、裏カバー部32の爪部32c、32dとねじなどで固定される。係止部材34の中央部には、係止部34bが形成されており、この係止部34bは器具本体10に固定されたコイルばね40の一端40aと係止する。
【0026】
コイルばね40は、一端40aが、図2で見て上方に付勢するように巻かれているので、係止部材34がコイルばね40の一端40aに上方から係止すると、係止部材34、並びにこれに固定された裏カバー部32は上方に持ち上げられ、カバーユニット30全体が上方に移動する。この移動は、裏カバー部32の突起部32a、32bが器具本体10の両側に取り付けられたストッパー41、42に当接するまで行われ、それによりカバーユニット30は器具本体10に固定的に取り付けられる。
【0027】
一方、カバーユニット30を、コイルばね40の付勢力に抗して下方に引き下げると、カバーユニット30は、図3に示したように、器具本体10の垂直部10fに設けた長穴を中心に水平な位置から垂直位置に回動する。
【0028】
カバーユニット30の表カバー部31と裏カバー部32は、公知のダブルモールド(二色成形)を用いて成形され、カバーユニット30は、一次側となる表カバー部31を成形してから同一金型内で二次側となる裏カバー部32を一次側の表カバー部と一体にして成形させる(一次側を裏カバー部、二次側を表カバー部としてもよい)。表カバー部31と裏カバー部32には、例えばポリカーボネート(あるいはアクリル)が用いられる。表カバー部31が透過・拡散性と若干の反射・拡散性を有し、裏カバー部32が高反射性と拡散性を有する。
【0029】
なお、表カバー部31は色素を混ぜて成形することも可能なので、例えば黄色く着色することもできる。このように、表カバー部31に、黄色の色素を含ませると、白色光源の発光スペクトルから500nm以下の波長の光束をカットすることができるので、高感度の感光材料を使用する半導体工場のクリーンルーム向けに適した、いわゆる「イエローランプ」と呼ばれる高感度の感光材料を感光させない照明装置が得られる。
【0030】
図4には、LED21を点灯したときの照明光の経路が摸式的に図示されている。表カバー部31の傾斜部31a、31b、あるいは水平部31cに向かう照明光は、主には表カバー部31を透過して対象物を照明する。また、表カバー部31は、反射・拡散性も少しあるので、照明光の一部が裏カバー部32の方向に向かい、そこで反射・拡散されて再び表カバー部31の方向に向かう。このように、照明光は表カバー部31と裏カバー部32間に形成された空間内で透過する一部の光束を除いて反射、拡散を繰り返すので、全面で均一となった発光面が得られる。
【0031】
図5aには、LED21を点灯したときの照明光の経路が、器具本体10、係止部材34、コイルばね40などを取り除いた状態で図示されている。表カバー部31と裏カバー部32は一体成形部材であるが、異なる光学特性を有する。そのため、図5aでは、両部材31、32は光学特性が異なることを示すために、異なる角度の斜線で断面図示されている。
【0032】
図5bに従来例として図示したように、カバーユニットを、透過・拡散性を有するカバー31’のみで構成する場合、カバー31’と、発光効率を上げるために基板ホルダー33と実装基板20に両面粘着テープや接着剤によって貼り付けられた高反射材50との境界ができるため、カバーユニットからの光漏れによる光束のロス等のリスクがあり発光面の輝度分布の均斉度が低下するという問題がある。また両面粘着テープや接着剤を用いて貼り付けられるため、経年劣化のリスクが生じてしまう。
【0033】
これに対して、本実施例の照明装置では、照明光源からの照明光を透過・拡散させる表カバー部と、該表カバー部で反射された照明光を表カバー部に向けて反射する裏カバー部が一体成形されてカバーユニットが構成されるので、組み立て性が向上するほか、従来のように、粘着テープや接着剤などを使用することがないため、両部材が経年劣化によって剥がれる恐れがない。また、表カバー部と裏カバー部が一体成形されていて隙間がないため光束のロスがなく、また発光面の輝度分布の均斉度が向上し、照明器具の側面や取り付け面(天井面)が暗くなってしまうという問題がなくなる。
【0034】
また、本実施例では、カバーユニット30の裏カバー部32に設けられた爪部32c、30dが基板ホルダー33の折り曲げられた端部33a、33bと係合して固定されることで実装基板20が裏カバー部32に付勢されて固定されるため、漏れ光がなく、また基板ホルダー33が金属製であることから放熱性が向上し、照明光源21としてのLED素子のエネルギー効率が向上し、照明光源21の寿命を延ばす効果が得られる。
【実施例2】
【0035】
図6図7は、従来の蛍光灯と同じ形状である、いわゆる直管型の照明装置100の構成を斜視図並びに断面図として示している。実施例1と同じ部材には、同じ参照符号が付されており、その詳細な説明は省略する。
【0036】
照明装置100は、LED21を内蔵したカバーユニット130と、カバーユニット130を取り付けるための器具本体140を備えている。器具本体140は金属製で直方体形状をしており、実施例1の器具本体10と同様に、木ねじで天井に固定したり、あるいは天井からのアンカーボルト(不図示)にナット(不図示)を螺合することによって天井に固定させることができる。器具本体140には、両端部にソケット142、143を固定した金属製の蓋141が取り付けられる。
【0037】
カバーユニット130は、従来の蛍光灯と同様に、外観が円柱状の直管型で断面形状が円形状をしており、また両端にそれぞれ2本の電極ピン(不図示)を備えていて、電極ピンをソケット142、143に差し込むことにより、カバーユニット130を器具本体140に取り付けることができる。また、カバーユニット130を回転させることにより電極ピンを電源端子に接続させて、内部のLED21を点灯されることができる。
【0038】
カバーユニット130は、下半分が実施例1の表カバー部31に相当する表カバー部131を構成し、また上半分が実施例1の裏カバー部32に相当する裏カバー部132を構成している。裏カバー部132は、半円形部132aと、半円形部132aの下方左右両端部で水平方向に延びる水平部132b、132cと、金属製基板ホルダー33の両端33a、33bを係止する爪部132d、132eを有している。実装基板20は、基板ホルダー33の付勢力により裏カバー部132の水平部132b、132cに押圧されて実装基板20の端部全辺が基板ホルダー33と裏カバー部132の水平部132b、132c間に固定される。
【0039】
また、表カバー部131は、実施例1の表カバー部31と同様に、透過・拡散性と若干の反射・拡散性を有し、裏カバー部132は、実施例1の裏カバー部32と同様に、反射・拡散性を有し、両カバー部131、132は、例えばポリカーボネート(あるいはアクリル)を用いて、公知のダブルモールド(二色成形)を用いて一体に成形される。これにより、LED21からの照明光は、図4に図示した特性で透過・拡散・反射される。また、実施例1と同様に、表カバー部131に黄色の色素を含ませ、半導体工場のクリーンルーム等で使用される「イエローランプ」の特性を持たせることもできる。
【0040】
なお、表カバー部131と裏カバー部132はダブルモードで一体に形成されるが、その光学特性が異なるので、それを識別させるために、表カバー部131と裏カバー部132は図7(及び以下の図8)では、図5aと同様に異なる方向の斜線の断面で図示されている。
【0041】
図7に示す例では、基板ホルダー33の付勢力により実装基板20は裏カバー部132の水平部132b、132cにその両端が押圧されて固定されるが、図8に示すように、基板ホルダー33’の下方面に取付溝が形成された取付部33c’、33d’を形成し、この取付部33c’、33d’に実装基板20の両端部を取り付けて実装基板20を基板ホルダー33’に固定するようにしてもよい。基板ホルダー33’の両端33a’、33b’は、図7と同様に、裏カバー部132の爪部132d、132eに係合ないし係止されるので、図7に示した例と同様な効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 照明装置
10 器具本体
20 実装基板
21 LED
30 カバーユニット
31 表カバー部
32 裏カバー部
33、33’ 基板ホルダー
34 係止部材
40 コイルばね
50 高反射材
100 照明装置
130 カバーユニット
131 表カバー部
132 裏カバー部
140 器具本体
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8