特許第6747891号(P6747891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6747891
(24)【登録日】2020年8月11日
(45)【発行日】2020年8月26日
(54)【発明の名称】歩行型畝跨ぎ耕耘機
(51)【国際特許分類】
   A01B 33/02 20060101AFI20200817BHJP
   A01B 33/08 20060101ALI20200817BHJP
【FI】
   A01B33/02 B
   A01B33/08 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-133014(P2016-133014)
(22)【出願日】2016年7月5日
(65)【公開番号】特開2018-121(P2018-121A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000157153
【氏名又は名称】関東農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095739
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 茂房
(72)【発明者】
【氏名】石浜 秀男
(72)【発明者】
【氏名】及川 順
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−306984(JP,A)
【文献】 実開平03−043902(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0154811(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 33/02
A01B 33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台の左右両側の前部には、畝高を超える縦長のロータリ用脚部を斜め前方に向けて下方へ突設し、該両ロータリ用脚部の下部に耕耘爪を左右両側に備えたロータリ回転軸を夫々枢着し、前記基台の左右両側の後部には、畝高を超える縦長の駆動輪用脚部を下方へ突設し該両駆動輪用脚部の下部に駆動輪を夫々配着し、
前記基台上にはエンジンを搭載すると共に後部の左右いずれか一方寄りには後方に向けて左右のハンドルを突設し、
前記両ロータリ用脚部の上部に、前記エンジンの回転を左右に振り分けて伝達する左右のロータリ回転駆動軸を夫々配設し、該左右のロータリ回転駆動軸と前記左右のロータリ回転軸との間には夫々ロータリ回転駆動軸の回転をロータリ回転軸へ伝達させるミッションを装着し、該左右のロータリ回転駆動軸と前記エンジンとの間に、エンジンの回転を左右共又は左右いずれか一方のロータリ回転駆動軸に切り換えて伝達可能とする選択切換手段を備え、
前記両駆動輪用脚部の上部に、前記エンジンの回転を左右に振り分けて伝達する左右の駆動輪回転駆動軸を夫々配設し、該左右の駆動輪回転駆動軸と前記左右の駆動輪との間には夫々駆動輪回転駆動軸の回転を駆動輪へ伝達させるミッションを装着し、該左右の駆動輪回転駆動軸と前記エンジンとの間に、エンジンの回転を左右共又は左右いずれか一方の駆動輪回転駆動軸に切り換えて伝達可能とする選択切換手段を備えたことを特徴とする歩行型畝跨ぎ耕耘機。
【請求項2】
ロータリ用脚部と駆動輪用脚部を箱型に形成すると共にロータリ用及び駆動輪用のミッションを該ロータリ用脚部及び駆動輪用脚部の内部空間内に収納したことを特徴とする請求項1に記載の歩行型畝跨ぎ耕耘機。
【請求項3】
駆動輪用脚部に、後部支持輪を、駆動輪から離した後方の、駆動輪の下端部と耕耘爪の回転外周の下端部とを結ぶ線よりも下端部が上方となる位置で支持する支持金具を介して配設し、前記支持金具の後部支持輪の直上部位に踏み台を配着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行型畝跨ぎ耕耘機。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は農業用の歩行型耕耘機に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の歩行型耕耘機は横幅が狭く、畝間に走行させて機体両側の畝の片面を耕耘し、一往復で一つの畝を仕上げているが、このような耕耘機では作業効率を大幅に向上させることができなかった。
一方、例えば、下記特許文献1の如き畝を跨いで収穫作業をする歩行型の自走収穫装置が提案されているが、ロータリが取り付けられないのでその装置を耕耘作業に使用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−166881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一つの畝とその畝を跨いで両側の畝も同時に耕耘することが可能となる作業効率の高い歩行型の畝跨ぎ式耕耘機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の歩行型畝跨ぎ耕耘機は、基台の左右両側の前部には、畝高を超える縦長のロータリ用脚部を斜め前方に向けて下方へ突設し、該両ロータリ用脚部の下部に耕耘爪を左右両側に備えたロータリ回転軸を夫々枢着し、前記基台の左右両側の後部には、畝高を超える縦長の駆動輪用脚部を下方へ突設し該両駆動輪用脚部の下部に駆動輪を夫々配着し、前記基台上にはエンジンを搭載すると共に後部の左右いずれか一方寄りには後方に向けて左右のハンドルを突設し、前記両ロータリ用脚部の上部に、前記エンジンの回転を左右に振り分けて伝達する左右のロータリ回転駆動軸を夫々配設し、該左右のロータリ回転駆動軸と前記左右のロータリ回転軸との間には夫々ロータリ回転駆動軸の回転をロータリ回転軸へ伝達させるミッションを装着し、該左右のロータリ回転駆動軸と前記エンジンとの間に、エンジンの回転を左右共又は左右いずれか一方のロータリ回転駆動軸に切り換えて伝達可能とする選択切換手段を備え、前記両駆動輪用脚部の上部に、前記エンジンの回転を左右に振り分けて伝達する左右の駆動輪回転駆動軸を夫々配設し、該左右の駆動輪回転駆動軸と前記左右の駆動輪との間には夫々駆動輪回転駆動軸の回転を駆動輪へ伝達させるミッションを装着し、該左右の駆動輪回転駆動軸と前記エンジンとの間に、エンジンの回転を左右共又は左右いずれか一方の駆動輪回転駆動軸に切り換えて伝達可能とする選択切換手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、上記発明において、前記ロータリ用脚部と駆動輪用脚部を箱型に形成すると共にロータリ用及び駆動輪用のミッションを該ロータリ用脚部及び駆動輪用脚部の内部空間内に収納したことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、上記発明において、前記駆動輪用脚部に、後部支持輪を、駆動輪から離した後方の、駆動輪の下端部と耕耘爪の回転外周の下端部とを結ぶ線よりも下端部が上方となる位置で支持する支持金具を介して配設し、前記支持金具の後部支持輪の直上部位に踏み台を配着したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の歩行型畝跨ぎ耕耘機は、エンジンを搭載した基台の両側の駆動輪用脚部下部の駆動輪とロータリ用脚部下部の耕耘爪とが一つの畝を跨いて、両側の畝間を走行し、前記耕耘爪で、跨いだ畝の両面とその両側の畝の片面とを同時に耕耘することが可能となる。この結果、一回の走行で畝の4側面が同時に耕耘できるので作業効率が大幅に向上可能となる。
又、左右のロータリ回転駆動軸と前記エンジンとの間に設けたロータリ用と駆動輪用の選択切換手段によってエンジンの回転を左右共又は左右いずれか一方のロータリ回転軸に切り換えて伝達でき、耕耘爪が左右同時又は左右別々に回転の開始及び停止等の操作が行え、中央の畝及びその隣の畝の片面を左右いずれかを選択して耕耘することができる。
この結果、重複耕耘を避けて必要な畝を必要なだけ効率良く耕耘することが可能となる。
又、畝を跨いで左右の耕耘爪と駆動輪とが大きく左右に開き且つ前側の耕耘爪と後側の駆動輪の4点で支持されるので、機体の安定的な走行が可能となる。
一方、左右に広幅なので機体の旋回による方向転換が難しくなる面もあるが、駆動輪用の選択切換手段によって左右いずれか一方の駆動輪を停止させることができるので、一方側の駆動輪のみを駆動させて小さい曲率半径で急旋回させることが可能となる。
又、左右のハンドルは左右いずれか一方側に偏って取り付けられているので、運転者は身体を捩らずに正面を向いて畝間を歩行しつつ自然な姿勢で楽に運転することが可能となる。
【0009】
請求項2の発明は、ミッションの構成部品が外部に露出せずにロータリ用脚部及び駆動輪用脚部の内部空間に収納されてミッションが外部からの衝撃等から保護されると共に部品間に衣類等が巻き込まれる事故が防止され、安全性を高めることができる。
【0010】
請求項3の発明は、耕耘爪の回転による反動から起こる機体の後ろへの反り返りを、後部支持輪が地面に当たって機体を支えることで人身事故が防止できる。又、ハンドルに体重を掛けることで耕耘爪を地面から離して左右の駆動輪と左右の後部支持輪の4輪による安全で安定的な運転が可能となる。
又、踏み台を足で踏むことで駆動輪を支点に耕耘爪側を後部支持輪が地面に当たるまでの限定された高さに競り上げることができるので別畝への移動等の進行方向の転換が容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の背面図である。
図2】本発明の側面図である。
図3】本発明の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の歩行型畝跨ぎ耕耘機の実施形態を以下図を参照して説明する。
本発明は、図1及び図2に示すように、基台1の左右両側の前部には、畝U(図2中一点鎖線で示す)高を超える縦長のロータリ用脚部2、2を斜め前方に向けて下方へ夫々突設し、図3に示すように、該両ロータリ用脚部2、2の下部に左右のロータリ4、4を設ける。該ロータリ4は、ロータリ用脚部2、2下部に枢着されたロータリ回転軸3、3に左側の耕耘爪3a、3bと右側の耕耘爪3c、3dが固着され、その上側に掻き揚げた土の周囲への飛散を抑えるロータリカバー19を備える。
更に詳しく説明すると、前記左側の耕耘爪3a、3bは左側のロータリ回転軸3の両側に左側の耕耘爪3aと右側の耕耘爪3bが夫々固着される。そして、前記右側の耕耘爪3c、3dは、右側のロータリ回転軸3の両側に左側の耕耘爪3cと右側の耕耘爪3dが夫々固着される。そして前記ロータリ回転軸3、3は、その中心がロータリ用脚部2、2下部に枢着される。
そして、該左側のロータリ4と右側のロータリ4の前方に上部の耕耘深さ調整用のレバー20で上下調節して耕耘深さを調整する耕耘深さ調整輪24、24を夫々配着する。
【0013】
又、前記基台1の左右両側の後部には、畝高Uを超える縦長の駆動輪用脚部5、5を斜め前方に向けて下方へ夫々突設し、該両駆動輪用脚部5、5の下部に、駆動輪6、6を夫々配着する。
前記両ロータリ用脚部2、2と両駆動輪用脚部5、5は、図2に示すように、前記基台1の下部に前後方向から見て直立状態に設けて畝Uを跨ぎ、又、図1に示すように、側面から見て略平行に装着する。
なお、後部の駆動輪用脚部5、5は、前記基台1の中央部寄りに上部を固定した場合には、その固定位置から、前方向へ傾けずに、真下又は斜め後方に向けて下方へ突設させても良い。
【0014】
前記基台1は、鉄製とし、図1図2及び図3に示すように、メインフレーム1aとメインフレーム1aの中央にエンジン7を載せるための台板1bと、該台板1bをメインフレーム1aに固定するための台板支持フレーム1cとを一体的に溶接で固着した態様が可能である。
この態様では、前記台板支持フレーム1cをU字形も形成し、一対を平行に間隔を置いて各上端部をメインフレーム1aの下部に接続し、前記台板1bを前記両台板支持フレーム1c間に架設する。
【0015】
前記メインフレーム1aの下部に固定した前記ロータリ用脚部2、2と駆動輪用脚部5、5は下方へ長いので、前後に振れないように各種支持フレームや支持板を用いて溶接やボルト等で補強することができる。
図1中の符号22は前記ロータリ用脚部2と駆動輪用脚部5とを固定する補強用の支持フレーム22である。
そして、該基台1の台板1b上にエンジン7を搭載し、該エンジン7は前記台板1bにボルト等で固定する。
エンジン7は、機体全体のバランスを考慮し、前側にはロータリ4や耕耘深さ調整輪24等の荷重があるので基台1の後ろ寄り部位に搭載し、機体全体の重心が駆動輪6の直上になるよう固定位置を前後調節して搭載する。
該エンジン7を含む機体の重量が駆動輪6に掛けることで、ロータリ4の上げ下げ等のハンドル操作の重量負担を軽減させて楽な運転ができるようにする。
【0016】
そして、図1に示すように、前記両ロータリ用脚部2、2の上部と両駆動輪用脚部5、5の上部に、回転伝達の切り換えを行うクラッチ等の選択切換手段13、14を介して前記エンジン7の回転を左右同時又は左右別々に振り分けて伝達する左右のロータリ回転駆動軸8、8と左右の駆動輪回転駆動軸9、9を夫々配設する。
左右のロータリ回転駆動軸8、8及び左右の駆動輪回転駆動軸9、9は分離しない左右一体の一本の軸を使用すると、回転を切り換えて左右を別々に回転させることができないので本発明では使用しない。
【0017】
そして、前記両ロータリ用脚部2、2には、前記エンジン7からの回転が伝達される前記左右のロータリ回転駆動軸8、8からその回転を更に前記左右のロータリ回転軸3、3へ伝達するミッション10、10を設ける。
又、前記両駆動輪用脚部5、5には、前記エンジン7からの回転が伝達される前記左右の駆動輪回転駆動軸9、9からその回転を更に左右の駆動輪6、6へ伝達するミッション11を設ける。
【0018】
又、前記ロータリ用脚部2と前記駆動輪用脚部5は箱型に形成し、前記ミッション10、11を該ロータリ用脚部2及び駆動輪用脚部5の内部空間内に全部収納することができる。
この形態では、ミッション10、11の稼働部品が外部に露出しないのでミッション10、11が外部からの衝撃等から保護され、又ミッション部品間に衣類等の巻き込まれる事故が防止される。
【0019】
本発明では、前記エンジン7の回転の各部への伝達経路が、上記の如く、基台1前側のロータリ4側と、基台1後側の駆動輪6側とに分かれる。
基台1前側のロータリ4、4側では、前記エンジン7の回転が、前記ロータリ回転駆動軸8、8と前記ミッション10、10を介して、図3に示す左側の耕耘爪3a、3bと右側の耕耘爪と3c、3dを備えた左右のロータリ回転軸3、3へ夫々伝達され、基台1後側の駆動輪6側では、前記エンジン7の回転が、前記駆動輪回転駆動軸9、9と前記ミッション11、11を介して、図3に示す左側の駆動輪6と右側の駆動輪6へ夫々伝達されることとなる。
【0020】
そして、前記ロータリ4への伝達経路には、図3に示す左側の耕耘爪3a、3bと右側の耕耘爪と3c、3dの左右同時又は左右別々の回転の開始、停止等の制御の切換を行うロータリ用の選択切換手段13を備える。
該ロータリ用の選択切換手段13には、前記エンジン7と前記ロータリ回転駆動軸8、8との間にクラッチ等の切り換え可能な構造を有し、そのクラッチ等による回転接続とその接続の停止とによってロータリ回転軸3、3の夫々の回転及び停止とが可能となり、左側の耕耘爪3a、3bと右側の耕耘爪と3c、3dは、左右同時及び左右別々の回転の開始、停止等の切換が可能となる。
【0021】
又、基台1後側の駆動輪6の伝達経路には、図3に示す左側の駆動輪6と右側の駆動輪6の左右同時及び左右別々の回転の開始、停止、前進、後退等の制御の切換を行う駆動輪用の選択切換手段14を備える。
該駆動輪用の選択切換手段14には、前記エンジン7と前記駆動輪回転駆動軸9、9との間にクラッチ等の切り換え可能な機械的構造を有し、そのクラッチ等による回転接続とその接続の停止とによって駆動輪6、6の夫々の回転と停止が可能となり、左側の駆動輪6と右側の駆動輪6とは左右同時及び左右別々の回転の開始、停止、前進、後退等の切換が可能となる。
【0022】
なお、図3に示すように、前記選択切換手段13、14や駆動輪の回転速度等の操作は、ハンドル12に設けた操作盤25、操作レバー26や基台後部に設けた操作レバー27等で行うことができる。
【0023】
又、前記ロータリ回転駆動軸8と駆動輪回転駆動軸9は、図1に示すように、前記メインフレーム1aに対して一段と低い位置に設けた軸受部23に設ける。
前記台板1b上のエンジン7は、前記メインフレーム1aの下部のロータリ回転駆動軸8と駆動輪回転駆動軸9に対して近い位置に設けることで、エンジン7から前記各回転駆動軸8、9に回転を伝達させるミッション10、11及び選択切換手段13、14をコンパクトに設けることが可能となる。
【0024】
そして、図3に示すように、前記基台1の後部の左右いずれか一方寄りには、後方に向けて左右のハンドル12を突設する。
該ハンドル12の高さは運転者の背丈に合った高さで前記基台1の後部に固定し、その前記基台1への固定位置は、図3に示すように、左側の駆動輪6の後方とすることで、運転者は畝間を走行する左の駆動輪6の後側に立ち、体を正面に向けて畝間を歩行することが可能となる。
【0025】
又、前記駆動輪用脚部5の下部に、支持金具16を介して後部支持輪15を、前記駆動輪6の後方で且つ該駆動輪6の下端部Aと前記耕耘爪の回転外周の下端部Bとを結ぶ線Xよりもその下端部が上方になるよう配設する。
そして、該支持金具16の後部支持輪15の直上部位に踏み台17を配着する。
この駆動輪6の下端部Aと、前記耕耘爪の回転外周の下端部Bと、後部支持輪15との位置関係によって、前記踏み台17を足で体重を掛けて踏むと、前記後部支持輪15が地面に当たるまで下がり、該駆動輪6の下端部Aを支点として前記耕耘爪の回転外周の下端部Bが上がって地面から離れることとなる。
【0026】
この形態では、耕耘中において、耕耘爪の回転による反動で機体が後ろへ反り返ると、後部支持輪15が地面に当たって、機体が後ろに大きく反り返ることで起こる転倒事故が防止可能となる。
又、道路での走行において、ハンドル12を持って体重を掛けることで耕耘爪を地面から離して後部支持輪15を回転させつつ安定的な4輪走行が可能となる。
又、踏み台17を足で踏むことで後部支持輪15が地面に当たるまで耕耘爪を高く競り上げることで、耕耘爪の抵抗を受けずに容易に進行方向の転換が可能となる。
【0027】
なお、図1中、符号21は後部支持輪15の上方に設けた高さ調整用のレバー21であり、 該レバー21を回転させて後部支持輪15の地面から離れる高さを調節することができるようにする。
【0028】
又、基台1上部のメインフレーム1aに平坦な作業台18を設けることができ、該作業台18上には作業具や衣類等を土で汚れることなく載せて置くことができる。
【0029】
次に本発明の使用方法ついて説明する。
本耕耘機で農地を耕耘する場合には、図2に示すように、畝Uを跨いで、左側の畝間には左側の耕耘爪3a、3bと左右の駆動輪6、6を配置し、右側の畝間には右側の耕耘爪3c、3dと右側の駆動輪6、6を配置し、運転者が左右いずれかハンドルを備えた方(図2はハンドルを左側に備えた態様を示す。)の畝間に入って基台1の後側でハンドル12や操作レバー26、27を操作しつつ、左右のハンドル12のグリップ部を持って畝間を歩行する。
【0030】
そして、前記駆動輪用の選択切換手段14を前記操作レバー26、27の切換え操作により、両側の駆動輪6、6の同時回転させて直進させるが、この場合、左側の耕耘爪3a、3bと右側の耕耘爪と3c、3dとを同時に回転させて、農地の最初の畝を跨いで耕耘開始し、次の畝に移動するときには、既に次の畝の片面が耕耘されているのでその畝を一つ飛ばして次の畝に移動させる。
その後順次一畝置きに走行させ、農地の最後の畝は跨いで耕耘することで一つの農地の耕耘作業が完了する。
この作業では、跨いだ一つ畝の両側面とその左右隣の畝の側面が同時に耕耘できるので、従来の畝を跨げない耕耘機に比べて2倍の能率で耕耘することが可能となる。
【0031】
又、畝の形状は基本的には直線に近いが、農地の地形の制約を受けた曲がった畝の場合では、左右の駆動輪6、6間が畝を跨ぐ広幅なので曲がった畝に沿って左右へ方向を換えるのが難しいが、本発明では、前記駆動輪用の選択切換手段14の切換えを行って、左右の駆動輪6、6のうち一方のみを回転させ、他方を停止させることで左右いずれでも畝の曲がり状態に応じてその畝に沿わせた耕耘作業を容易に行うことが可能となる。
【0032】
又、耕耘し残した畝や、耕耘状態が不十分であった畝等の修正作業もの左右の耕耘爪3a、3b、3c、3dのいずれかを選択して効率良く耕耘するこができる。
【0033】
そして、耕耘中に各畝の末端に到達したら折り返すために別の畝に移動させなければならないが、その場合には、別の畝へ移る折り返し場所において、前記駆動輪用の選択切換手段14によって駆動輪6、6を停止させると共にロータリ用の選択切換手段13によって前記耕耘爪3a、3b、3c、3dの回転を全て停止させ、旋回方向側の踏み台17に体重を掛けてロータリ4をせり上げ、次に駆動輪用の選択切換手段14を操作して旋回方向側と反対側の駆動輪6のみを稼働させると、停止している駆動輪6を中心機体旋回するので次の畝に向いた位置まで旋回したら両側の駆動輪6、6を同時回転させて前進させその畝を跨がせ、前記耕耘爪3a、3b、3c、3dを全て回転させ、踏み台17から足を下ろして耕耘作業を続行する。
【0034】
又、耕耘せずに耕耘機を農地や道路を移動させる際には、手に持った左右のハンドル12に体重を掛けて後部支持輪15を地面に押し当てるように下げて歩行運転をする。
その際、後部支持輪15が地面に軽く当たるように体重をハンドル12に掛けると駆動輪6を支点に耕耘爪3a、3b、3c、3dが地面から離れるので円滑な移動が可能となる。
そして、そのままで直進する場合には前記駆動輪用の選択切換手段14の選択により両側の駆動輪6、6を同時回転させれば良いが、曲がる際には曲がる方の駆動輪6を停止させて右折や左折を容易に行うことができる。
【0035】
又、後部支持輪15を踏んで駆動輪6を支点に耕耘爪3a、3b、3c、3dを地面から上げることで、各耕耘爪3a、3b、3c、3dの交換や洗浄が行い易くなる。
なお、エンジン7を停止させることで耕耘機の稼働を停止ができるが、耕耘作業中にエンジン7を回転させたままで、前記ロータリ用の選択切換手段13と駆動輪用の選択切換手段14を停止に切り換えることによって、耕耘機の稼働を一時的に停止させることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の歩行型畝跨ぎ耕耘機は、主として歩行型の耕耘機に用いるが、耕耘作業以外に畝形成等の作業を行う管理機に使用することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 基台
1a メインフレーム
1b 台板
1c 台板支持フレーム
2 ロータリ用脚部
3 ロータリ回転軸
3a、3b 左側の耕耘爪
3c、3d 右側の耕耘爪
4 ロータリ
5 駆動輪用脚部
6 駆動輪
7 エンジン
8 ロータリ回転駆動軸
9 駆動輪回転駆動軸
10 ロータリ用のミッション
11 駆動輪用のミッション
12 ハンドル
12a 左のハンドル
12b 右のハンドル
13 ロータリ用の選択切換手段
14 駆動輪用の選択切換手段
15 後部支持輪
16 支持金具
17 踏み台
18 作業台


図1
図2
図3