(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
水銀吸着剤を貯蔵可能であるとともに、前記供給路における前記ブロワよりも下流側で、かつ前記第1タンクよりも上流側の位置に水銀吸着剤を供給可能な第2タンクをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の薬剤投入装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る薬剤投入装置41a、およびその薬剤投入装置41aを含む廃棄物処理設備を示す。
図1に示す廃棄物処理設備は、焼却炉11と、排ガス経路13と、バグフィルタ14と、薬剤投入装置41aと、を少なくとも備えている。15は煙突であって、煙突15の上流側には燃焼排ガスを誘引するために誘引ブロワ16を備えている。排ガス経路13は、ダクト(配管)などによって構成され、装置間を接続している。
【0012】
バグフィルタ14は、焼却炉11から煙突15までの排ガス経路13の途中に設けられて、燃焼排ガス中に含まれる飛灰を捕集する。
【0013】
焼却炉11は、ホッパ構造のごみ投入口17と、焼却部18と、投入口17から投入されたごみ19を焼却部18へ送り込むための送込み装置20と、焼却灰の排出口21と、を備える。22は燃焼灰受け槽である。焼却部18には、乾燥火格子23と、燃焼火格子24と、後燃焼火格子25とが、この順に設けられている。
【0014】
排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側の位置には、水銀吸着剤の第1投入口26、第2投入口27が設けられている。薬剤投入装置41aは、水銀吸着剤を貯蔵可能であるとともに、この水銀吸着剤を第1投入口26、第2投入口27から排ガス経路13に投入可能である。水銀吸着剤は、水銀を吸着させることが可能な粉体状の物質である。第1投入口26、第2投入口27から排ガス経路13に水銀吸着剤を投入することで水銀の吸着を行わせる。水銀吸着後の水銀吸着剤を伴った飛灰は、バグフィルタ14によって捕集される。
【0015】
水銀検出装置31は、燃焼排ガスを取り込み分析することにより、燃焼排ガス中に水銀が多量に含まれるか否かを連続的に検出可能であることが好ましい。水銀検出装置31は、水銀量を分析するための水銀分析装置32と、同装置32への試料ガスの取込み部33とを有する。水銀検出装置31の取込み部33は、図示のように、排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側かつ水銀吸着剤の第1投入口26、第2投入口27よりも上流側の位置に設けられていてもよく、バグフィルタ14よりも下流側の位置に設けられていてもよく、さらには、第1投入口26、第2投入口27よりも上流側の位置に設けられるものと、バグフィルタ14よりも下流側に設けられるものとが併用されてもよい。
【0016】
制御部34は、水銀検出装置31の検出結果にもとづいて、後述する薬剤投入装置41aの開閉部48(
図2、3参照)に制御信号を送信するように構成されている。制御部34には、水銀検出装置31の水銀分析装置32からの検出信号ライン35と、薬剤投入装置41aの開閉部48への制御信号ライン36とが接続されている。水銀検出装置31の取込み部33が、図示のように、排ガス経路13における第1投入口26および第2投入口27よりも上流側に設けられる場合、水銀の制御方法は、フィードフォワード制御となる。一方、取込み部33が、バグフィルタ14よりも下流側に設けられる場合、水銀の制御方法は、フィードバック制御となる。
【0017】
また、排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側の位置には、処理剤の投入口28が設けられている。処理剤タンク29は、処理剤を貯蔵可能であるとともに、バルブ等で構成された開閉部30を介して貯蔵された処理剤を投入口28から排ガス経路13に投入可能である。処理剤としては、例えば消石灰[Ca(OH)2]が用いられる。この処理剤が排ガス経路13に投入されることで、SOx、HClなどと反応し、その反応後の処理剤を含む飛灰はバグフィルタ14によって捕集される。
【0018】
バグフィルタ14によって捕集された飛灰は、バグフィルタ14を逆洗することによってバグフィルタ14から排出される。排出された飛灰は、重金属の固定化処理に供される。そのための重金属処理設備については、図示および詳細な説明を省略する。
【0019】
図2は、実施の形態1に係る薬剤投入装置41aの詳細を示す図である。薬剤投入装置41aは、ブロワ42と、第1タンク43と、第2タンク44と、供給路45と、第1投入路46と、第2投入路47と、開閉部48と、を備えている。ブロワ42は、供給路45内部に空気流を発生させる送風装置である。第1タンク43は、連続的に所定量の粉体状の水銀吸着剤を補充するとともに、貯蔵可能である。
【0020】
供給路45は、例えば配管で構成されており、ブロワ42によって発生した空気流を第1タンク43内部に導入するために設けられている。供給路45には、供給路45内部に水銀吸着剤を供給するための供給口49が設けられている。供給口49は、ブロワ42から第1タンク43に向かう供給路45の途中に設けられている。
【0021】
第2タンク44は、水銀吸着剤を貯蔵可能である。また、第2タンク44は、供給口49に接続されているとともに、図示を省略したテーブルフィーダー等の供給装置を有している。これにより、第2タンク44は、供給口49から供給路45に水銀吸着剤を供給可能である。第2タンク44の供給装置は、テーブルフィーダーに限られず、供給路45に水銀吸着剤を供給可能な装置であればよい。供給装置としてテーブルフィーダーが用いられる場合は、テーブルの回転数を変化させることによって水銀吸着剤の供給量を容易に調整することができる点で有利である。第2タンク44から供給路45へ水銀吸着剤が供給されることにより、供給口49よりも下流側の空気は水銀吸着剤を含むこととなり、その水銀吸着剤を含んだ空気は第1タンク43に導入される。
【0022】
第1投入路46は、第1タンク43内部と排ガス経路13の第1投入口26とを接続している。開閉部48は、例えば、ゲートバルブで構成されており、第1投入路46を開閉可能である。第2投入路47は、第1タンク43内部と排ガス経路13の第2投入口27とを接続している。
【0023】
図3は、第1タンク43の詳細を示す図である。第1タンク43は、粉体状の水銀吸着剤と空気とを分離可能なサイクロン式の集塵機であって、入口部50と、出口部51と、開口部52と、分離室53と、集塵室54とを有している。分離室53は、円筒部53aと、円筒部53aの下方に設けられた円錐部53bとで構成されている。入口部50は、円筒部53aの側壁に設けられており、供給路45に接続されている。出口部51は、円筒部53aの上部に設けられており、第2投入路47に接続されている。集塵室54は、円錐部53bの底部に接続されている。開口部52は、集塵室54の底部に設けられており、第1投入路46と接続されている。開閉部48が第1投入路46を閉めているとき、空気と分離された水銀吸着剤は、第1タンク43の集塵室54内部に貯蔵される。
【0024】
水銀吸着剤を含んだ空気が入口部50から第1タンク43内部に導入されると、その空気は円筒部53aの内側壁に向かって吹き込まれる。水銀吸着剤には遠心力と重力とが作用し、水銀吸着剤は円筒部53aの内壁面に沿って旋回しながら円錐部53bの底部に落下する。これにより、円錐部53bの底部に接続された集塵室54内部に貯蔵され、水銀吸着剤を連続的に第1タンク43に供給して補充することが可能となる。一方で、空気は円筒部53aの内壁面に沿って旋回しながら円錐部53bの底部に向かった後、上向きに反転して分離室53の中心を通って出口部51に到達する。出口部51から排出された空気は、第2投入路47を介して排ガス経路13(
図2参照)に導入される。
【0025】
ところで、第1タンク43に貯蔵される水銀吸着剤の量が所定の閾値に達すると、水銀吸着剤は、空気とともに出口部51から第1タンク43の外部へと排出されて、第2投入路47および第2投入口27を介して排ガス経路13へ連続的に投入される。これにより、燃焼排ガス中に少量の水銀が定常的に含まれる場合や、燃焼排ガスに含まれる有害物質の除去を行うことができる。この閾値は、集塵室54の形状や容積等に依存する。そのため、第1タンク43に貯蔵したい水銀吸着剤の量に応じて集塵室54の形状や容積を適宜設計すればよい。このようにして、第1タンク43は所定量の水銀吸着剤を貯蔵することが可能となる。
【0026】
ここで、排ガス経路13内部は、燃焼排ガスが誘引ブロワ16(
図1参照)によってバグフィルタ14側へと誘引されるため、減圧状態となる。したがって、開閉部48を開けると、集塵室54に貯蔵された水銀吸着剤は、排ガス経路13に引き込まれ、これにより水銀吸着剤を投入することが可能となる。水銀吸着剤の投入量としては、例えば、燃焼排ガス中の水銀吸着剤濃度が0.01〜100g/m
3Nとなるように調整される。第1タンク43から排ガス経路13へ水銀吸着剤を投入することにより、集塵室54に貯蔵された水銀吸着剤が消費される。
【0027】
本実施の形態に係る薬剤投入装置41aによれば、第1タンク43を任意の場所に配置しても、第1タンク43への水銀吸着剤を補充することが可能となる。なぜなら、第1タンク43内部の水銀吸着剤が消費された場合、第1タンク43への水銀吸着剤の補充は、第2タンク44から供給路45を通って空気とともに自動的、且つ連続的に供給されることによって行われるからである。
【0028】
第1タンク43の配置場所は、排ガス経路13の第1投入口26よりも地上から高い位置であることが好ましく、第1投入口26の直上であることがさらに好ましい。この場合、開閉部48を開いたときに、排ガス経路13の減圧状態による作用のみならず、水銀吸着剤自身の重力の作用によっても、第1タンク43内部に貯蔵された水銀吸着剤を排ガス経路13に投入することができ、その投入動作を素早く行うことが可能となる。
【0029】
ここで、第2タンク44の配置場所は、第2タンク44の周囲にジェットパッカー車を受け入れるためのスペースを確保できる場所であるとともに、ジェットパッカー車からのホースを挿入可能な高さであることが好ましい。このようにすることで、第2タンク44への水銀吸着剤の補充を効率よく行うことが可能となる。
【0030】
すなわち、本実施の形態に係る薬剤投入装置41aは、第1タンク43の周囲にジェットパッカー車を受け入れるスペースがなく、ジェットパッカー車のホースが届かない場所に設けられていたとしても、第2タンク44から第1タンク43に空気とともに水銀吸着剤を供給して補充することが可能となる。
【0031】
ところで、開閉部48への制御信号の送信は、前述したように、制御部34(
図1参照)によって行われる。焼却炉11に水銀を含有するごみが投入されると、その水銀は炉内の熱によって蒸発し、燃焼排ガス中に蒸散する。その結果、燃焼排ガス中の水銀量が急増する。すると、多量の水銀を含む燃焼排ガスが、水銀を含む試料ガスとして、水銀検出装置31の取込み部33から水銀分析装置32に取り込まれる。
【0032】
水銀分析装置32は、原子状水銀は検出するが、可溶性水銀塩等の水銀化合物は検出しないものであることが好ましい。この場合、水銀分析装置32は、煤塵をフィルタにより除去したうえで、水銀のうちの可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元しない状態で、可溶性水銀塩等の水銀化合物および原子状水銀の双方を含む試料ガスを分析に供するものとすることができる。
【0033】
このため、水銀分析装置32では、水銀化合物を原子状水銀に還元するための時間を要しない状態で、原子状水銀だけを検出することで、検出水銀量が急増したことをただちに検出(高速応答)することができる。そして、その検出信号が制御部34に送られ、それを受けて制御部34は、開閉部48を開いて第1タンク43内の水銀吸着剤を排ガス経路13に投入して、水銀の吸着を行わせる。
【0034】
それによって、燃焼排ガスにおける水銀が急増した場合に、迅速に吸着除去を行うことが可能である。つまり、水銀検出装置31が燃焼排ガスの水銀濃度についての規定値以上の急激なピーク、例えば1分以内に0.01mg/m
3N以上の急激なピークを検出した場合に、素早く水銀吸着剤を投入することができる。以下、このような水銀検出装置を、高速応答装置と称することがある。
【0035】
上記の高速応答装置に代えて、または上記の高速応答装置とともに、水銀分析装置として、燃焼排ガス中の可溶性水銀等の水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで、燃焼排気ガス中に元々存在していた原子状水銀との合計濃度を検出するもの(以下、全水銀分析装置と称することがある。)を用いることもできる。その場合は、測定に相応の時間を要するが、燃焼排ガス中の可用性水銀等の水銀化合物を確実に除去することができて、水銀濃度を正確に検出することができる。
【0036】
全水銀分析装置においても、取込み部33が第1投入口26、第2投入口27よりも上流側に設けられてフィードフォワード制御するようにしてもよく、取込み部33がバグフィルタ14よりも下流側に設けられてフィードバック制御するようにしてもよく、さらには、フィードフォワード制御とフィードバック制御とが併用されるようにしてもよい。
【0037】
なお、本実施の形態に係る薬剤投入装置41aは、供給口49から供給路45に活性炭を供給可能な第2タンク44を備える態様であるが、本発明はこの態様に限られない。
【0038】
また、水銀吸着剤としては、例えば、活性炭が用いられるが、本発明はこれに限られない。活性炭単体のものの他に、活性炭にヨウ素または硫黄を含有させたものが水銀吸着剤として用いられてもよい。その他、水銀を吸着することができる粉体物質であればよい。
【0039】
第1タンク43は、複数設置されていても良い。第1タンク43を複数設置する場合、各第1タンク43に様々な水銀吸着剤を用いることで、燃焼排ガス中の水銀濃度の状況に応じて適宜対応をすることが可能になる。なお、各第1タンク43に対応する各開閉部48は、水銀のうちの可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元しない状態で原子状水銀を検出する水銀分析装置および/または燃焼排ガス中の可溶性水銀等の水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで原子状水銀を検出する水銀分析装置(全水銀分析装置)により、フィードフォワード制御および/またはフィードバック制御されることが好ましい。
【0040】
ところで、本実施の形態に係る薬剤投入装置41aは、廃棄物処理設備に用いられる態様であるが、本発明はこの態様に限られない。薬剤投入装置41aは、廃棄物処理設備以外にも、石炭を燃焼する設備など、水銀を含むおそれがある燃焼排ガスを処理する設備にも好適に用いられる。
【0041】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る薬剤投入装置について説明する。実施の形態1の燃焼排ガスの処理設備は、
図1に示すように、薬剤投入装置41aとは別に処理剤タンク29を備える態様であるが、実施の形態2は、
図4に示すように、処理剤タンクが第3タンク55として薬剤投入装置41bに組み込まれている態様である。以下、主に実施の形態1の構成と異なる構成について説明を行い、実施の形態1と同じ構成については詳細な説明を省略する。
【0042】
実施の形態2に係る第2投入路47には、第2投入路47へ処理剤を供給するための供給口56が設けられている。供給口56は、第3タンク55に接続されている。処理剤は、例えば、消石灰[Ca(OH)2]であって、水銀以外の物質を処理するものである。
【0043】
第3タンク55は、処理剤を貯蔵可能であるとともに、その処理剤を供給口56から第2投入路47に供給可能である。具体的には、第3タンク55はテーブルフィーダー等の供給装置を有しており、その供給装置によって第2投入路47へ処理剤を供給することが可能となる。第2投入路47に供給された処理剤は、ブロワによって発生した空気流によって、第2投入口27を介して排ガス経路13に投入される。処理剤が排ガス経路13に投入されることで、SOxやHClと処理剤との反応生成物などを含む飛灰が発生し、発生した飛灰はバグフィルタ14(
図1参照)によって捕集される。
【0044】
本実施の形態に係る薬剤投入装置41bによれば、処理剤タンクとしての第3タンク55が薬剤投入装置41bに組み込まれている態様であるため、
図1で示すように処理剤タンク29を別途設ける態様に比べて設備を小型化することが可能となる。また、水銀吸着剤を空気とともに第1タンク43に供給するためのブロワ42を活用して、処理剤を排ガス経路13に投入することにより、処理剤を排ガス経路13に投入するためブロワを別途設ける必要がなくなり、効率的に処理剤を投入することが可能となる。
【0045】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3に係る薬剤投入装置について説明する。実施の形態3は、実施の形態2と同様に、処理剤タンクが第3タンク55として薬剤投入装置41cに組み込まれている態様である。以下、主に実施の形態2の構成と異なる構成について説明を行い、実施の形態2と同じ構成については詳細な説明を省略する。
【0046】
実施の形態3に係る薬剤投入装置41cでは、
図5に示すように、供給路45に分岐路57が接続されている。分岐路57は、第1タンク43に接続されておらず、排ガス経路13の処理剤の投入口28と接続されている。また、分岐路57には、分岐路57に処理剤を供給するための供給口58が設けられている。供給口58は、第3タンク55に接続されている。第3タンク55は、処理剤を貯蔵可能であるとともに、その処理剤を供給口58から分岐路57に供給可能である。具体的には、第3タンク55はテーブルフィーダー等の供給装置を有しており、その供給装置によって分岐路57へ処理剤を供給することが可能となる。
【0047】
また、供給路45および分岐路57には、それぞれ開閉部59、60が設けられている。開閉部59、60が供給路45および分岐路57を開閉することにより、ブロワ42から発生する空気流の経路を選択することが可能となる。
【0048】
例えば、第1タンク43内部に十分な量の水銀吸着剤貯蔵されている場合、開閉部59を閉め、かつ開閉部60を開いて、第2タンク44から分岐路57を介して水銀吸着剤を排ガス経路13に投入するようにしてもよい。処理剤を投入したい場合は、第3タンク55から分岐路57を介して処理剤を投入するようにしてもよい。分岐路57に供給された処理剤がブロワ42からの空気とともに排ガス経路13に投入される。処理剤が投入口28から排ガス経路13に投入されることで、SOxやHClと処理剤との反応生成物などを含む飛灰が発生し、発生した飛灰はバグフィルタ14(
図1参照)によって捕集される。第2タンク44からの分岐路57を介しての水銀吸着剤の投入と、第3タンク55からの分岐路57を介して処理剤の投入とは、同時に行われてもよく、別々に行われてもよい。
【0049】
開閉部59が開かれ、開閉部60が閉められている場合、実施の形態3に係る薬剤投入装置41cは、実質的に実施の形態1の薬剤投入装置と同じように機能する。また、開閉部59と開閉部60は、両方とも開かれていてもよい。この場合、第2タンク44から第1タンク43に水銀吸着剤を補充しながら、第2タンク44から分岐路57を介して水銀吸着剤を排ガス経路13に投入することが可能であり、または、これと同時に第3タンク55から分岐路57を介して処理剤を排ガス経路13に投入することも可能である。
【0050】
本実施の形態に係る薬剤投入装置41cによれば、実施の形態2と同様に、設備を小型化するとともに、ブロワを活用して効率的に処理剤を投入することができる。これに加え、本実施の形態に係る薬剤投入装置41cでは、第1タンク43を介さずに第2タンク44から分岐路57を介して水銀吸着剤を排ガス経路13に投入することが可能となり、そのため、水銀の制御方法を多様化することが可能となる。