【文献】
Fumihiro Hasegawa et al.,Static Sequence Assisted Out-of-Band Power Suppression for DFT-s-OFDM,2015 IEEE 26th Annual International Symposium on Personal, Indoor, and Mobile Radio Communications (PIMRC),2015年 9月,61-66
【文献】
Yong Jiang and Yi Wang,A New Out-Of-Band Power Suppression Scheme by Extracting Effective Cyclic-Prefix of OFDM,2010 IEEE 71st Vehicular Technology Conference,2010年
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キャンセル信号を生成するステップは、前記選択された複数のテール時間領域サンプルの符号を反転させることと、前記反転された複数のテール時間領域サンプルのシーケンスを繰り返すこととを含む、請求項1に記載の方法。
前記キャンセル信号を生成するステップは、前記選択された複数のテール時間領域サンプルを符号反転させることと、前記符号反転された複数のテール時間領域サンプルを複数の周波数領域シンボルに変換することと、前記複数の周波数領域シンボルをインターリーブ方式で前記複数の割り当てられたサブキャリアにマッピングすることとを含む、請求項1に記載の方法。
前記正確なゼロテールデータ信号を生成するステップは、少なくとも1つの正確なゼロ時間領域サンプルを、前記正確なゼロテールデータ信号のテール部分から前記正確なゼロテールデータ信号のヘッド部分にシフトすることを含む、請求項1に記載の方法。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記選択された複数のテール時間領域サンプルの符号を反転させ、前記反転された複数のテール時間領域サンプルのシーケンスを繰り返すことによって、前記キャンセル信号を生成するようにさらに構成された、請求項8に記載のワイヤレス通信デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記選択された複数のテール時間領域サンプルを符号反転させ、前記符号反転された複数のテール時間領域サンプルを複数の周波数領域シンボルに変換し、前記複数の周波数領域シンボルをインターリーブ方式で前記複数の割り当てられたサブキャリアにマッピングすることによって、前記キャンセル信号を生成するようにさらに構成された、請求項8に記載のワイヤレス通信デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの正確なゼロ時間領域サンプルを前記正確なゼロテールデータ信号のテール部分から前記正確なゼロテールデータ信号のヘッド部分にシフトすることによって、前記正確なゼロテールデータ信号を生成するようにさらに構成された、請求項8に記載のワイヤレス通信デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、例示的な実施形態のより完全な説明を提供するために、複数の詳細が説明される。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細なしに実施形態が実施されることができることは明らかであろう。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、実施形態を不明瞭にすることを避けるために、詳細ではなくブロック図形式または概略図で示されている。また、以下に記載される異なる実施形態の特徴は、特記しない限り、互いに組み合わせられることができる。
【0013】
本明細書に記載される実施形態は、指向性の高いビーム形成システムの動作のための送信モード(基準信号およびチャネル状態情報(CSI)フィードバックを含む)および送信方式を定義することができる。さらに、実施形態は、たとえば、より高い周波数帯域(たとえば、6GHzを上回る周波数)において動作するシステムに対して、ナロービーム不整合による制御および/またはデータチャネルの性能損失をどのように緩和するかを定義することができる。
【0014】
後者の問題は、2つの異なるシナリオにさらに分解されることができる。第1のシナリオでは、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)方向の変更は、ナロービームペアを使用するデータチャネル性能が著しく低下する場合があり、ダウンリンク(DL)ワイドビーム制御チャネルが依然としてWTRUによって受信されることができるようなものであってもよい。第2のシナリオでは、WTRUの方向変更は、データチャネルおよび制御チャネルの両方がWTRUによって受信されることができないようなものであってもよい。
【0015】
実施形態は、1つまたは複数の無線周波数(RF)チェーンを使用して、高周波数帯域(たとえば、6GHzを上回る)において動作するビーム形成システムのアクセスリンクのためのダウンリンク/アップリンク(DL/UL)送信方式を含むことができる。さらに、実施形態は、DL/UL送信モードおよび動作モードを定義することができる。
【0016】
6GHzを下回って動作するシステムに適用可能な本明細書に記載された実施形態は、6GHzを上回るシステムに対する送信方式および送信モードを提示することに加えて、送信−受信(Tx−Rx)ビーム不整合のために、制御および/またはデータチャネルの性能の著しい低下が発生する可能性がある様々なシナリオを含むことができる。実施形態は、送信モード変更またはビーム変更が実行されるまで、接続性を維持するために、制御およびデータフォールバックの技法に対処することができる。したがって、実施形態は、6GHzを下回る周波数、および6GHzを上回る周波数の両方において利用可能な帯域幅を活用するソリューションを提供することができる。
【0017】
図1Aは、1つまたは複数の開示された実施形態が実装されることができる、例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数のワイヤレスユーザに提供する多元接続システムであってもよい。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザが、ワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースの共有を介してそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などの1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用することができる。
【0018】
図1Aに示されるように、通信システム100は、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を考慮していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、ワイヤレス環境において動作する、および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、ワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定された、またはモバイル加入者ユニット、ページャ、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電化製品などを含むことができる。
【0019】
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含むことができる。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/もしくは他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つとワイヤレスにインターフェースするように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ワイヤレスルータなどとすることができる。基地局114a、114bはそれぞれ単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0020】
基地局114aは、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)も含むことができるRAN104の一部であってもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれる場合がある特定の地理的領域内でワイヤレス信号を送信および/または受信するように構成されることができる。セルはさらにセルセクタに分割されることができる。たとえば、基地局114aに関連付けられるセルは、3つのセクタに分割されることができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわちセルのセクタごとに1つのトランシーバを含むことができる。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を使用することができ、したがって、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用することができる。
【0021】
基地局114a、114bは、任意の適切なワイヤレス通信リンク(たとえば、無線周波数(RF)、マイクロウェーブ、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)であってよいエアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信することができる。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されることができる。
【0022】
より具体的には、上述のように、通信システム100は、多元接続システムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセス実施形態を使用してもよい。たとえば、RAN104内の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ワイドバンドCDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0023】
別の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE−Advanced(LTE−A)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)のような無線技術を実装することができる。
【0024】
他の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)、GSM進化のための拡張されたデータレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装することができる。
【0025】
図1Aにおける基地局114bは、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントであってもよく、たとえば事業所、家庭、車両、キャンパスなどのローカライズされたエリアにおけるワイヤレス接続を容易にするための任意の適切なRATを利用してもよい。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するためにIEEE802.11などの無線技術を実装することができる。別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するためにIEEE802.15などの無線技術を実装することができる。別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ピコセルまたはフェムトセルを確立するためにセルラーベースのRAT(たとえば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用することができる。
図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有することができる。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることが必要とされなくてよい。
【0026】
RAN104は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークとすることができるコアネットワーク106と通信することができる。たとえば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイドコール、インターネット接続、ビデオ配信などを提供してもよく、および/またはユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行してもよい。
図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRAT、または異なるRATを使用する他のRANと直接的または間接的に通信することができることが理解されよう。たとえば、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN104に接続されることに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信することもできる。
【0027】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dが、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能することもできる。PSTN108は、従来のアナログ電話回線サービス(POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)およびインターネットプロトコル(IP)などの共通の通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または動作されるワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを含むことができる。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同じRAT、または異なるRATを使用することができる1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0028】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数は、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンクを介して異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる。たとえば、
図1Aに示されるWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を使用することができる基地局114aと、およびIEEE802無線技術を使用することができる基地局114bと通信するように構成されることができる。
【0029】
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。
図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信素子122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を含むことができる。WTRU102は、実施形態と一致したままで、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されよう。
【0030】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられる1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであってよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102がワイヤレス環境において動作することを可能にする任意の他の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送信/受信素子122に結合されることができるトランシーバ120に結合されることができる。
図1Bはプロセッサ118とトランシーバ120とを別々の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120は電子パッケージまたはチップ内に一体化されていてもよいことが理解されよう。
【0031】
送信/受信素子122は、エアインターフェース116を介して基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信するか、そこから信号を受信するように構成されることができる。たとえば、一実施形態では、送信/受信素子122は、無線周波数(RF)信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。別の実施形態では、送信/受信素子122は、たとえば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。別の実施形態では、送信/受信素子122は、RF信号および光信号の両方を送信および受信するように構成されてもよい。送信/受信素子122は、ワイヤレス信号の任意の組合せを送信および/または受信するように構成されてもよいことが理解されよう。
【0032】
さらに、送信/受信素子122が単一の素子として
図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信素子122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介してワイヤレス信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信素子122(たとえば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0033】
トランシーバ120は、送信/受信素子122によって送信されるべき信号を変調し、送信/受信素子122によって受信される信号を復調するように構成されることができる。上述のように、WTRU102はマルチモード機能を有することができる。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が、たとえば、UTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含むことができる。
【0034】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されることができ、また、それらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に出力することができる。さらに、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの適切なメモリから情報にアクセスし、その中にデータを記憶することができる。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリストレージデバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたは家庭用コンピュータ(図示せず)などのWTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、その中にデータを記憶することができる。
【0035】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信することができ、電力をWTRU102内の他の構成要素に分散および/または制御するように構成されることができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスであってもよい。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(たとえば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0036】
プロセッサ118はまた、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(たとえば、経度および緯度)を提供するように構成されることができるGPSチップセット136に結合されることができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはこれに代えて、WTRU102は、基地局(たとえば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して位置情報を受信するか、および/または2つ以上の近隣の基地局から受信される信号のタイミングに基づいてその位置を決定することができる。WTRU102は、実施形態と一致したままで、任意の適切な位置決定方法によって位置情報を取得することができることが理解されよう。
【0037】
プロセッサ118は、追加の特徴、機能性、および/もしくはワイヤードまたはワイヤレス接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアならびに/またはハードウェアモジュールを含むことができる他の周辺機器138にさらに結合されることができる。たとえば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサル直列バス(USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0038】
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上述のように、RAN104は、E−UTRA無線技術を使用して、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104は、コアネットワーク106と通信することもできる。
【0039】
RAN104は、eノードB140a、140b、140cを含むことができるが、RAN104は実施形態と一致したままで、任意の数のeノードBを含むことができることは理解されよう。eノードB140a、140b、140cはそれぞれ、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。一実施形態では、eノードB140a、140b、140cは、MIMO技術を実装することができる。したがって、たとえば、eノードB140aは、WTRU102aにワイヤレス信号を送信し、そこからワイヤレス信号を受信するために、複数のアンテナを使用することができる。
【0040】
eノードB140a、140b、140cの各々は、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されてもよい。
図1Cに示されるように、eノードB140a、140b、140cは、X2インターフェースを介して互いに通信することができる。
【0041】
図1に示されるコアネットワーク106は、モビリティ管理エンティティゲートウェイ(MME)142、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含むことができる。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれか1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または動作されてもよいことが理解されよう。
【0042】
MME142は、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々にS1インターフェースを介して接続されてよく、制御ノードとして機能することができる。たとえば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラの起動/停止、WTRU102a、102b、102cの初期接続中の特定のサービングゲートウェイの選択などを担当することができる。MME142は、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供することもできる。
【0043】
サービングゲートウェイ144は、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々に、S1インターフェースを介して接続されることができる。サービングゲートウェイ144は、一般に、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/からルーティングおよび転送することができる。サービングゲートウェイ144は、eノードB間ハンドオーバ中のユーザプレーンのアンカーリング、WTRU102a、102b、102cにとってダウンリンクデータが利用可能であるときにページングのトリガリング、WTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理および記憶などの他の機能を実行することもできる。
【0044】
サービングゲートウェイ144は、WTRU102a、102b、102cと、IP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供することができるPDNゲートウェイ146に接続されることもできる。
【0045】
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cと、従来の陸上通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができる。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、それと通信することができる。さらに、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または動作される他のワイヤードまたはワイヤレスネットワークを含むことができるネットワーク112へのアクセスを提供することができる。
【0046】
他のネットワーク112は、IEEE802.11ベースのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)160にさらに接続されることができる。WLAN160は、アクセスルータ165を含むことができる。アクセスルータは、ゲートウェイ機能を含むことができる。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信することができる。アクセスルータ165とAP170a、170bとの間の通信は、ワイヤードイーサネット(IEEE802.3規格)を介して行われてもよく、任意のタイプのワイヤレス通信プロトコルを介して行われてもよい。AP170aは、WTRU102dとのエアインターフェースを介してワイヤレス通信する。
【0047】
3GPP LTEが例示目的のために使用される場合があるが、本明細書に記載される技法は、任意の他のシステムにも適用されることができる点に留意されたい。
【0048】
以下の定義のリストは、限定することが意図されるものではないが、以下の実施形態を理解する際に有用であることができる。
【0049】
「ビーム」はローブの1つ、たとえば送信放射パターンのメイン/サイド/グレーティングローブであってもよく、アンテナアレイの受信利得パターンであってもよい。ビームはまた、設定されたビーム形成重みで表されることができる空間方向を示すことができる。ビームは、基準信号、アンテナポート、ビーム識別(ID)、および/またはスクランブリングシーケンス番号で識別または関連付けられることができる。ビームは、特定の時間、周波数、コード、および/または空間リソースにおいて、送信および/または受信されることができる。ビームは、デジタル方式、アナログ方式、またはその両方(すなわち、ハイブリッドビーム形成)で形成されることができる。アナログビーム形成は、固定されたコードブックまたは連続位相シフトに基づくことができる。
【0050】
「ビーム特定基準信号」(BSRS:beam-specific reference signal)は、ビーム取得、タイミングおよび/または周波数同期、物理ダウンリンク指向性制御チャネル(PDDCCH:physical downlink directional control channel)のチャネル推定、細ビーム追跡、ビーム測定などに使用される送信ビームに関連付けられるシーケンスであってよい。BSRSは、ビーム識別情報を搬送する(たとえば、暗黙的に搬送する)ことができる。異なるタイプのBSRSが存在する可能性がある。たとえば、mmWセクタとそのメンバーセグメントのBSRSがある可能性がある。セグメントは、ビーム方向(たとえば、ナロービーム方向またはワイドビーム方向)と呼ばれる場合がある。
【0051】
「データチャネルビーム」は、データチャネル、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、mPDSCH、mmW PDSCH、mmWデータチャネル、指向性PDSCH、ビーム形成データチャネル、空間データチャネル、データチャネルスライス、または高周波データチャネルを送信するために使用されることができる。データチャネルビームは、基準信号、アンテナポート、ビーム識別(ID)、および/またはスクランブリングシーケンス番号で識別または関連付けられることができる。データチャネルビームは、周波数、コード、および/または空間リソースを使用して、特定の時間において送信および/または受信されることができる。
【0052】
「制御チャネルビーム」は、制御チャネル、制御チャネルビーム、PDCCH、mPDCCH、mmW PDCCH、mmW制御チャネル、指向性PDCCH、ビーム形成制御チャネル、空間制御チャネル、制御チャネルスライス、または高周波制御チャネルを送信するために使用されることができる。制御チャネルビームは、基準信号、アンテナポート、ビーム識別(ID)、スクランブリングシーケンス番号で識別または関連付けられることができ、特定の時間および/もしくは周波数および/もしくはコードおよび/もしくは空間リソースにおいて送信ならびに/または受信されることができる。
【0053】
「測定ビーム」は、ビーム測定のための信号またはチャネルを送信するために使用されることができる。これは、ビーム基準信号、ビーム測定基準信号、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報−基準信号(CSI−RS)、CSI干渉測定(CSI−IM)などを含むことができる。測定ビームは、基準信号、アンテナポート、ビーム識別(ID)、および/またはスクランブリングシーケンス番号で識別または関連付けられることができる。測定ビームは、特定の時間、周波数、コード、および/または空間リソースにおいて、送信および/または受信されることができる。
【0054】
「制御チャネルビーム持続時間(control channel beam duration)」は、1つの制御チャネルビームの送信のためのスケジューリング間隔内で使用されるOFDMシンボルの単位で参照されることができる時間領域における長さであってよい。たとえば、制御チャネルビーム持続時間は、1つの制御チャネルビームによって占有されるTTI内のOFDMシンボルの数であってもよい。
【0055】
「制御領域」は、そのスケジューリング間隔内のすべての制御チャネルビームの送信のためのスケジューリング間隔内で使用されるOFDMシンボルの単位で参照されることができる時間領域における長さであってよい。たとえば、制御領域は、TTIにおいて送信されるすべての制御チャネルビームによって占有されるTTI内のOFDMシンボルの数であってもよい。
【0056】
「データ領域」は、そのスケジューリング間隔内のすべてのデータチャネルビームの送信に使用されるOFDMシンボルの単位で参照されることができる時間領域におけるスケジューリング間隔の一部であってもよい。
【0057】
本明細書に記載される1つまたは複数の実施形態では、基地局、eノードB(eNB)、mmW eNB(mB)、スモールセルmmW eNB(SCmB)、セル、スモールセル、プライマリセル(Pcell)、およびセカンダリセル(Scell)という用語は、交換可能に使用されることができる。いくつかの実施形態では、動作という用語は、送信および/または受信と交換可能に使用されることができる。いくつかの実施形態では、成分キャリア、mmWキャリアという用語は、サービングセルと交換可能に使用されることができる。
【0058】
1つまたは複数の実施形態では、mBは、ライセンスされた帯域および/またはライセンスされていない帯域内1つまたは複数のmmWチャネルおよび/または信号を、送信および/または受信することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、WTRUという用語は、eNBに置き換えられてもよく、および/またはその逆であってもよく、依然として本開示と一致する。いくつかの実施形態では、ULはDLに置き換えられてもよく、および/またはその逆であってもよく、依然として本開示と一致する。
【0060】
1つまたは複数の実施形態では、チャネルは、中心周波数(すなわち、キャリア周波数)および帯域幅を有することができる周波数帯域を指すことができる。ライセンスされたおよび/またはライセンスされていないスペクトルは、重複していてもいなくてもよい1つまたは複数のチャネルを含むことができる。チャネル、周波数チャネル、ワイヤレスチャネル、およびmmWチャネルは交換可能に使用されることができる。チャネルにアクセスすることは、チャネルを使用すること(たとえば、その上で送信することおよび/もしくは受信すること、またはそれを使用すること)と同じであってよい。
【0061】
1つまたは複数の実施形態では、チャネルは、アップリンクもしくはダウンリンク物理チャネルまたは信号などのmmWチャネルまたは信号を指すことができる。ダウンリンクチャネルおよび信号は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる:mmW同期信号、mmWブロードキャストチャネル、mmWセル基準信号、mmWビーム基準信号、mmWビーム制御チャネル、mmWビームデータチャネル、mmWハイブリッド自動再送要求(ARQ)インジケータチャネル、mmW復調基準信号、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)復調基準信号(DMRS)、CRS、CSI−RS、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、拡張された物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)、およびPDSCH。アップリンクチャネルおよび信号は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる:mmW物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、mmW制御チャネル、mmWデータチャネル、mmWビーム基準信号、mmW復調基準信号、PRACH、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、サウンディング基準信号(SRS)、DMRS、および物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)。チャネルとmmWチャネルは交換可能に使用されることができる。チャネルと信号は交換可能に使用されることができる。PRACHとプリアンブルも交換可能に使用されることができる。
【0062】
1つまたは複数の実施形態では、データはデータ信号および/またはデータチャネルを意味することができ、制御は制御信号および/または制御チャネルを意味することができる。制御は、同期を含むことができる。データ/制御は、mmWデータ/制御とすることができる。データ/制御、データ/制御チャネル、および/またはデータ/制御信号は交換可能に使用されることができる。制御チャネル、制御チャネルビーム、PDCCH、mPDCCH、mmW PDCCH、mmW制御チャネル、指向性PDCCH、ビーム形成制御チャネル、空間制御チャネル、制御チャネルスライス、高周波制御チャネルという用語は、交換可能に使用されることができる。データチャネル、データチャネルビーム、PDSCH、mPDSCH、mmW PDSCH、mmWデータチャネル、指向性PDSCH、ビーム形成データチャネル、空間データチャネル、データチャネルスライス、および高周波データチャネルという用語は、交換可能に使用されることができる。
【0063】
1つまたは複数の実施形態では、チャネルリソースは、時間、周波数、コード、および/または空間リソースなどのリソース(たとえば、3GPP LTEまたはLTE−Aリソース)であってもよく、それらは、少なくとも時には1つまたは複数のチャネルおよび/または信号を搬送することができる。いくつかの実施形態では、チャネルリソースは、チャネルおよび/または信号と交換可能に使用されることができる。
【0064】
mmWビーム基準信号、ビーム測定のためのmmW基準リソース、mmW測定基準信号、mmWチャネル状態測定基準信号、mmW復調基準信号、mmWサウンディング基準信号、基準信号、CSI−RS、CRS、DM−RS、DRS、測定基準信号、測定のための基準リソース、CSI−IM、および測定RSという用語は、交換可能に使用されることができる。mmWセル、mmWスモールセル、SCell、セカンダリセル、ライセンスアシストされたセル、ライセンスされていないセル、およびライセンスアシストされたアクセス(LAA)セルは、交換可能に使用されることができる。mmWセル、mmWスモールセル、PCell、プライマリセル、LTEセル、およびライセンスされたセルという用語は、交換可能に使用されることができる。
【0065】
干渉および干渉プラス雑音という用語は、交換可能に使用されることができる。
【0066】
WTRUは、1つまたは複数の受信および/もしくは構成された周波数分割複信(FDD)ならびに/または時分割複信(TDD)UL/DL構成に従って、1つまたは複数のサブフレームのアップリンク(UL)および/またはダウンリンク(DL)の方向を決定することができる。UL/DLとUL−DLは、交換可能に使用されることができる。
【0067】
1つまたは複数の実施形態では、送信電力、電力、アンテナアレイ送信電力という用語は、交換可能に使用されることができる。さらに、1つまたは複数の実施形態では、cmWおよびmmWは、交換可能に使用されることができる。
【0068】
SCmB展開が第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース12(R12)スモールセル展開に基づくことができるように、mmW展開が本明細書で開示される。mmW動作は、SCmBおよびmmW WTRU(mWTRU)を含む2つのネットワークノードによって実行されることができる。
【0069】
SCmBは、ダウンリンクにおいてLTEエアインターフェースと並列にmmWエアインターフェースを動作させることができるLTEスモールセルeNBであってもよい。SCmBは、高度なアンテナ構成およびビーム形成技法を備えていてもよく、ワイドビームパターンにおけるLTEダウンリンクチャネルとナロービームパターンにおけるmmWチャネルとを同時に送信してもよい。mmWアップリンク送信を伴わないmmW WTRUをサポートするために、SCmBは、LTEアップリンク動作における新しい機能および手順をサポートすることができる。
【0070】
mWTRUは、LTEとmmWエアインターフェースとの両方を並列に動作させることができるWTRUであってもよい。mWTRUは、2つのアンテナのセットおよび付随するRFチェーンを有することができ、1つはLTE帯域において動作し、もう1つはmmW周波数帯域において動作する。mWTRUはまた、2つの独立したベースバンド処理機能を含むことができる。mmWエアインターフェースがLTEシステムと類似している場合、2つのベースバンド機能は、場合によっては特定のハードウェア(HW)ブロックを共有することができる。
【0071】
アドオンmmWチャネルは、異なるエアインターフェースを適用することができるmmW周波数帯域内の新しいキャリアタイプを有するLTEキャリアアグリゲーションの実施形態の拡張であってもよい。mmWチャネルは、高スループットおよび/または低レイテンシトラフィックデータアプリケーションの日和見的な使用に適している場合がある。
【0072】
たとえば、システム情報更新、ページング、無線リソース制御(RRC)およびネットワークアクセス層(NAS)シグナリング(シグナリング無線ベアラ)、ならびにマルチキャストトラフィックを含む制御シグナリングは、LTEチャネル内で搬送されることができる。さらに、特定のmmW L1制御シグナリングは、LTEチャネル内で搬送されることができる。
【0073】
高い伝播損失、特にmmW周波数帯域における見通し外接続(NLOS)環境のために、SCmBおよびmWTRUの一方または両方は、たとえば、高スループットおよび低レイテンシデータ送信のための十分なリンクバジェットを確保するために、ナロービーム形成を使用することができる。
【0074】
特定のシナリオでは、ナロービームのペアリングを送信および受信することが重要になる場合がある。たとえば、送信機と受信機の両方において操縦可能な10°ビーム幅および24.5dBiホーンアンテナを使用する都市部における28GHzおよび38GHzでは、最大200メートルのセル半径を有する一貫したカバレッジが達成されることができる。
【0075】
上述されたように、キャリア周波数が高くなるにつれてより顕著になるので、高いキャリア周波数(たとえば、6GHzを上回る)において動作するシステムは、20〜30dBの経路損失を補償するためにビーム形成(アナログ、デジタル、またはハイブリッド)を使用する必要がある場合がある。ビーム形成は、送信機および/または受信機において使用されることができる。最も高いビーム形成は、送信機と受信機の両方がビーム形成を使用し、ビーム方向が整合されている(たとえば、送信機と受信機のビームがペアになっている)ときに達成されることができる。送信ビーム幅および受信ビーム幅は、フェーズドアレイアンテナ(PAA)のアンテナ素子のタイプ、サイズ、および数の関数として決定されることができる。
【0076】
図2は、SCmB展開システム200の例を示す。SCmBおよびmWTRUによってそれぞれ使用されるダウンリンク送信ナロービームおよびダウンリンク受信ナロービームに加えて、セルサーチ、ランダムアクセス、セル選択/再選択等を含むLTE動作にもブロードビームパターン(ワイドビーム)も適用されることができる。たとえば、
図2に示されるように、第1のmWTRU202および第2のmWTRU204は、SCmB206と通信する。SCmBは、mWTRU202および204のうちの1つまたは複数へ信号を送信するために、ダウンリンクワイド送信ビーム210およびダウンリンクナロー送信ビーム212aおよび212bを使用することができる。第1のmWTRU202および第2のmWTRU204は、ワイド送信ビーム210を使用してSCmBによって送信された信号を受信するために、それぞれダウンリンクワイドビーム214および215を使用することができる。さらに、第1のmWTRU202および第2のmWTRU204は、ワイド送信ビーム210内に存在するダウンリンクナロービーム216aおよび216bをそれぞれ使用することができ、ナロー送信ビーム212aおよび212bをそれぞれ使用してSCmBによって送信された信号を受信するために使用される。ダウンリンク受信ナロービーム(たとえば、216aまたは216b)がダウンリンク送信ナロービーム(たとえば212aおよび212b)と整合されるとき、受信ナロービームおよび送信ナロービームは「ペアになっている」と呼ばれ、Tx−Rxビームペアを形成する。
【0077】
図3は、周波数(上)と空間フィルタリング(下)との比較を示す。mWTRU受信ビーム形成は、
図3に示されるナロー空間フィルタリングと見なされることができる。空間フィルタリングまたは角度フィルタリングの効果をよりよく実証するために、周波数領域フィルタリングとの比較も
図3に示されている。
【0078】
周波数フィルタリングが望ましくない周波数成分を除去する方法と同様の手法では、空間フィルタリングは、mWTRUがナロー受信ビームによってキャプチャされた異なる角度方向においてチャネルインパルス応答を検出することを可能にすることができる。これは、そのビーム幅の外側にある角度の到来経路を除外することによって、フラットな有効チャネルをもたらす可能性がある。LTE WTRUは、全指向性受信ビームパターンを有すると仮定されることができ、その結果、角度領域全体にわたって重畳されたチャネルインパルス応答を知覚することができる。したがって、整合されたmmWの送信ビームおよび受信ビームのペアは、現在のLTEシステムと比較して、角度領域において追加の自由度を提供することができる。
【0079】
したがって、たとえばダウンリンクシステム設計などのmmWシステムは、物理層1(L1)制御シグナリングを含むことができるセルラーシステム手順に指向性(たとえば、ナロー送信ビームおよび受信ビームのペアの指向性)を統合すること、データスケジューリング、ナロービームペアリング、ビーム測定、L1制御情報フィードバック等に焦点を当てることができる。
【0080】
例示的なmmWシステムパラメータおよび仮定が本明細書に開示される。これらのパラメータおよび仮定は変更する可能性がある。これらのパラメータおよび仮定は、限定することが意図されるものではなく、例示的なmmWシステムの1つの可能なパラメータおよび仮定のセットを示すために役立つ。
【0081】
キャリア周波数は28GHzとすることができる。これは例示的なシステム数値のために意図されているが、本明細書に開示された実施形態は、38GHz、60GHz、72GHzなどの他のmmW周波数に拡張されることができる。システム帯域幅は、最大1GHzまで変化する可能性があり、より高い帯域幅に集約される。推定される二乗平均平方根(RMS)遅延拡散は、ナロービームパターンを有する100〜200ナノ秒とすることができる。必要なレイテンシは、1ミリ秒(ms)とすることができる。波形は、OFDMベースであってもよく、ブロードバンドシングルキャリアベースであってもよい。mmWアドオンチャネルと2つの別個のアンテナを備えたLTEスモールセルeNBと、2つの異なるアンテナソリューションに接続されたRFチェーンを使用して、接続が利用可能であってよい。例示的なデータレートは、少なくとも95%のmWTRUに対してDL最小値30メガビット(Mbit)/秒を達成することができる。モビリティは、3km/時でのデータ接続のための最適化されたデータであってよく、30km/時での接続を維持する。カバレッジは、100m未満のセル半径でデータレートとモビリティ要件を満たすことができる。
【0082】
システムのフレーム構造は、適用される波形に依存することがある。たとえば、低レイテンシを達成するために、100マイクロ秒などの送信時間間隔(TTI)の長さが使用されることができる。たとえば、高いデータレートを達成するために、50MHzから2GHzの範囲内にあるものなどのシステム帯域幅が使用されることができる。
【0083】
1つまたは複数の実施形態では、OFDMフレーム構造が利用されることができる。OFDMベースの波形のmmWフレーム構造は、LTEチャネルとmmWチャネルとの間の調整において柔軟性を提供し、場合によってはmWTRUデバイスにおける共通の機能ブロック共有を可能にする可能性がある。本明細書に例が提示される。
【0084】
mmWのサンプリング周波数は、1.92MHzのLTE最小サンプリング周波数の整数倍として選択されることができ、mmWのOFDMサブキャリア間隔Δfを、15kHzのLTEサブキャリア間隔の整数倍、すなわちΔf=15
*K kHzにすることができる。整数倍Kおよび結果として生じるΔfの選択は、ドップラーシフトに対する感度、異なるタイプの周波数エラーおよびチャネル時間分散を除去する能力を考慮に入れることができる。サブキャリア間の直交性は劣化し、サブキャリア間隔に比例してドップラーシフトが増加するとサブキャリア間干渉(ISI)が増加することがある。
【0085】
たとえば、30km/時および28GHzでの最大ドップラーシフトは778Hzである。Poly New York University(NYU)による密集した都市部における最新の28GHzチャネル時間分散測定値は、RMS遅延拡散δが最大200メートルのセル半径から100ナノ秒と200ナノ秒との間であることを示している。90%コヒーレンス帯域幅は、100kHzの1/50δおよび1MHzの1/5δにおける50%コヒーレンス帯域幅([15])で推定されることができる。
【0086】
したがって、100kHzと1MHzとの間のサブキャリア間隔Δfは、妥当であるとすることができる。300kHz(K=20)のサブキャリア間隔は、ドップラーシフトおよび他のタイプの周波数エラーに対して堅牢であり、実装形態の複雑度を大幅に低減することができる。対応するシンボル長(1/Δf)は3.33マイクロ秒である。
【0087】
シンボル間干渉を除去するためにチャネル時間分散の全長にわたるために、通常サイクリックプレフィックス(CP)長が必要とされる。一方、サイクリックプレフィックス(CP)は有用なデータを搬送しないので、長いCPは過度のシステムオーバーヘッドを引き起こす可能性がある。3.33マイクロ秒のT
symbolについてのCP長の1つの例は、T
symbolの1/14において選択される可能性があり、T
CP/(T
CP+T
symbol)によって計算されるように、0.24マイクロ秒および対応するCPオーバーヘッドが7%である。
【0088】
低レイテンシを達成するために、mmW送信のTTI長は、LTEシステムの1ミリ秒のTTI長と比較して大幅に短縮されることができる。LTE 1ミリ秒のサブフレームタイミングに整合させるために、1ミリ秒のmmWサブフレーム長を有することが有益であってよい。しかし、mmWサブフレームは、長さがサブキャリア間隔、シンボル長、CP長、FFTサイズなどの他のパラメータに結びつけられた、複数のmmW TTIを含むことができる。
【0089】
すべての考慮事項を考慮に入れて、4xチャネル遅延拡散を使用する保守的なCP長の例が表1に要約される。CP長選択は、すべての潜在的なmmW周波数帯域にわたる遅延拡散が200ナノ秒よりも低いという仮定に基づいている点に留意されたい。
【0091】
図4は、例示的OFDMベースのフレーム構造を示す。この例では、システム帯域幅は1GHzであり、対応するシンボル長が3.33マイクロ秒である300kHzのサブキャリア間隔が使用される。0.833マイクロ秒に等しいT
symbolの1/4のCP長の例が使用される。したがって、
図4は、1GHzのシステム帯域幅にわたるOFDMフレーム構造400の図を示す。
図4に示されるOFDMベースのフレーム構造400によれば、フレーム402は10個のサブフレームを含み、各サブフレームは10個のスロットを含み、各スロットは24個のシンボルを含む。OFDMベースのフレーム構造400は、たとえば、3.33マイクロ秒の対応するシンボル長(T
symbol)を有する300kHzのサブキャリア間隔を有することができる。シンボル間干渉を除去するために、CP長がチャネル時間分散の全長にわたる場合があることを考慮すると、3.33マイクロ秒のT
symbolに対するCPの一例は、T
symbolの1/4(すなわち、0.833マイクロ秒)において選択されることができる。この例示的な数値は、対応する高速フーリエ変換(FFT)長を有する6GHzを上回るシステム帯域幅(たとえば、50MHzから2GHz)の範囲に対して使用されることができる。
【0092】
本明細書で開示されたフレーム構造および実施例は、OFDMベースのLTEスモールセルネットワークに容易に組み込まれることができるOFDMベースのmmW波形を仮定している。しかしながら、以降のセクションにおいて開示されるシステム手順設計は、この特定のフレーム構造に限定されず、他の波形候補に適用されることができる。
【0093】
例示的なmmW物理チャネルが本明細書で開示される。SCmB展開は、既存のLTE物理チャネルに加えて、本明細書に記載されるように、新しいmmW物理層チャネルおよび基準信号を使用することができる。
【0094】
ビーム特定基準信号(BSRS)は、ビーム取得、タイミング/周波数同期、物理ダウンリンク指向性制御チャネル(PDDCCH)のチャネル推定、ビーム追跡および測定などに使用される送信ビームごとに送信されるユニークシーケンスであってもよい。それは、BSRSシーケンスインデックスを含むビーム識別情報を暗黙的に搬送することができる。異なるタイプのBSRSが存在する可能性がある点に留意されたい。BSRSリソース割り当ては、あらかじめ定義されてもよい。
【0095】
適応アンテナ基準信号(AARS:adaptive antenna reference signal)は、1つのアンテナポートに固有のビームペア測定のためにスケジューリングされ、動的に送信されるユニークシーケンスであってもよい。それは、ビーム識別情報をシーケンスインデックスに暗黙的に埋め込んでもよく、同じ情報を含むスモールペイロードを搬送してもよい。
【0096】
物理ダウンリンク指向性データチャネル(PDDDCH)は、関連付けられるPDDDCHを正確に識別し、復調し、復号するために、mWTRUに関するすべてのデータ関連制御情報を搬送することができる。PDDCCHは、mmWナロービームまたはブロードビームにおいて搬送されることができ、異なる多元接続を適用することができる。
【0097】
たとえば、セクタまたはセルをカバーするダウンリンクmmWブロードビームにおいて送信される共通PDDCCHと、mWTRU固有のデータ送信が進行中のときにナロービームペアにおいてのみ送信される専用PDDCCHとがあってよい。専用PDDCCHは、それの関連付けられるPDDDCHのためのスケジューリング情報をTTI単位で搬送することができ、ビーム固有の情報を搬送しないことができる。共通PDDCCHは、セクタ/セグメント識別またはビーム識別を含むセル固有の情報を含むことができる。さらに、mWTRUは、後にナロービームデータ送信を開始するために、ナロービームペアリング手順のためにスケジューリングされているかどうかを決定するために、共通のPDDCCHを読み出すことができる。
【0098】
PDDDCHは、mmW MAC層からMAC PDUの形態で受信されたペイロード情報を搬送することができる。このチャネルの完全なリソース割り当ては、PDDCCHにおいて搬送されるダウンリンクスケジューリング情報によって決定される。mWTRUを対象とするPDDDCHは、送信(Tx)ナロービームにおいて送信され、適切にペアになっている受信(Rx)ナロービーム、たとえばナロービームペアにおいて受信されることができる。この空間的分離により、異なるビームペアにおける異なるWTRUのPDDDCHは、時間、周波数、またはコードリソースを再使用することができる。複数のPDDDCHはまた、時間、周波数、またはコード領域における多元接続を使用して1つのビームペアにおいて動作することができる。さらに、共通のPDDDCHは、共通のPDDCCHに関連付けられるブロードmmWアンテナパターンにおいてデータを搬送するために使用されることができる。
【0099】
復調基準信号(DMRS)は、PDDDCHのチャネル推定のために送信に埋め込まれたシンボルを含むことができる。それらは、チャネルの正しい補間および再構築を確実にするために、あらかじめ定義されたパターンに従って時間領域および周波数領域の両方に配置される。
【0100】
ナロービームペアにおけるチャネルおよび基準信号は、同一にビーム形成され、1つの物理的なアンテナポートを介して送信されると考えられる。これらのチャネルの送信の指向性が与えられた場合、ブロードキャストまたはマルチキャスト情報を搬送することは、最適なアプリケーションではない可能性がある。したがって、mmWのダウンリンクデータ送信を伴うSCmB展開は、
図5に示されるようなmmWチャネルとのチャネルマッピングを採用することができる。具体的には、
図5は、mmWダウンリンク論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネルのチャネルマッピングを示す図であり、mmWチャネルは陰影で示されている。マッピングは、多重化およびハイブリッド自動再送要求(HARQ)制御機能を有するマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)/マルチキャスト−ブロードキャストシングル周波数ネットワーク(MBSFN)シングルセル500に接続された様々なチャネルを示す。
【0101】
ダウンリンク論理チャネルは、PCCH−ページング制御チャネル、BCCH−ブロードキャスト制御チャネル、CCCH−共通制御チャネル、DCCH−専用制御チャネル、DTCH−専用トラフィックチャネル、MCCH−マルチキャスト制御チャネル、およびMDCH−マルチキャストデータチャネルを含む。
【0102】
ダウンリンクトランスポートチャネルは、PCH−ページングチャネル、BCH−ブロードキャストチャネル、DL−SCH−ダウンリンク共有チャネル、MCH−マルチキャストチャネル、およびDL−DDCH−ダウンリンク指向性データチャネルを含む。
【0103】
ダウンリンク物理チャネルは、PBCH−物理ブロードキャストチャネル、PDSCH−物理ダウンリンク共有チャネル、PMCH−物理マルチキャストチャネル、PDDDCH−物理ダウンリンク指向性データチャネル、PDCCH−物理ダウンリンク制御チャネル、EPDCCH−拡張された物理制御チャネル、PHICH−物理HARQインジケータチャネル、PCFICH−物理制御フォーマットインジケータチャネル、およびPDDCCH−物理ダウンリンク指向性制御チャネルを含む。
【0104】
mWTRUは、短波長がデバイス設計のコンパクトなフォームファクタを可能にするmmW周波数における高い経路損失を補償するために必要なビーム形成利得を達成するために、位相アンテナアレイを使用することができる。理論上の性能分析においては0.5λの素子間隔が通常使用されるが、実際には0.7λなどの大きい間隔が適用されてもよい。
【0105】
次に
図6を参照すると、
図6は、1つまたは複数の実施形態による完全にデジタル化されたビーム形成システム600を示す図を示す。たとえば0.5λの素子間隔を有するビーム形成のために、位相アンテナアレイ(PAA)が使用されることができる。位相アンテナは、異なるビーム形成アルゴリズムを適用することができる。完全にデジタル化されたビーム形成手法は、アンテナ素子603ごとにRFプロセッサ601およびアナログ−デジタル変換器(ADC)602を含む専用RFチェーンを有することができる。各アンテナ素子603によって処理された信号604は、チャネル容量を最適化するために、位相および振幅において独立して制御されることができる。ベースバンド(BB)プロセッサ605は、各ADC602から受信した信号に基づいて、各専用RFチェーンに対してBB処理を実行するように構成される。
【0106】
このように、
図6に示される構成は、アンテナ素子と同じ数のRFチェーンとADCを備えている。非常に高い性能を提供する一方、このmWTRUアンテナ構成は、実装形態に非常に高いコストと複雑度を課し、動作中に高いエネルギー消費を引き起こす可能性がある。したがって、完全にデジタル化されたビーム形成は、mWTRU実装形態の最初のロールアウトでは採用されない可能性があり、将来的には高度な技術で実現可能になる可能性がある。
【0107】
次に
図7を参照すると、
図7は、1つまたは複数の実施形態によるアナログビーム形成システム700を示す図を示す。この実施形態では、アナログビーム形成は、1つのPAAと1つのRFチェーンとを備えていてもよい。アナログビーム形成は、信号704を処理するいくつかのアンテナ素子703に対して1つのRFチェーンを適用することができる。各アンテナ素子703は、ビーム形成およびステアリングのための重みを設定するために使用されることができる位相シフタ706に接続されてもよい。RFチェーンはさらに、RFプロセッサ701と、BBプロセッサ705に出力を提供するADC702とを含む。実装されたRFチェーンの数、ならびにエネルギー消費は、大幅に削減されることができる。
【0108】
この場合、各アンテナ素子における信号の位相のみが、ビーム形成において調整される点に留意されたい。位相シフトおよび組合せは、異なる段階(たとえば、RF状態、BBアナログ段階、またはローカル発振器(LO)段階)で実装されてもよい。1つの例は、シングルビームアナログ構成である。一度に1つのビームを動作させることができ、シングルビームは、たとえば、ビーム測定から得られる見通し内(LOS)経路などの最も強い角度方向に配置されることができる。ブロードビームパターンは、低減されたビーム形成利得を犠牲にして、角度方向の範囲をカバーすることができる。さらに、各例示的なソリューションは、信号損失、位相エラー、電力消費などの点で評価されてもよい。
【0109】
mWTRUアナログビーム形成アルゴリズムは、固定されたコードブックベースのビーム形成および連続位相シフトビーム形成を含むことができる。
【0110】
たとえば、固定されたコードブックベースのビーム形成を使用して、ビームのグリッドは固定されたビームのセットから構成される。各ビームは、あらかじめ定義されたコードブックv∈{v
1、v
2、v
3...v
N}から選択されたビーム形成重みベクトルvを適用するmWTRUによって形成され、Nは固定されたビームの数を示す。各ベクトルは、すべての位相シフタについてあらかじめ較正された位相シフトを含むことができ、したがって固有のアナログビーム方向、すなわち「ビーム」を表す。ビームの数は、ビーム形成および所望のカバレッジの半電波強度ビーム幅(HPBW)に依存することができる。
【0111】
連続位相シフトビーム形成を使用して、各位相シフタの所望の重みが、推定された短期チャネル情報に基づいて計算され、位相シフタに適用するために高解像度デジタル−アナログ変換器(DAC)を使用して変換されることができる。連続位相シフトビーム形成は、チャネル条件を追跡するために、連続的で適応性のあるビーム形成を提供することができる。アルゴリズムは、増加されたマルチパス、高い角度拡散、および低いWTRUモビリティを有するシナリオにおいて良好に実行することができる。
【0112】
デジタル化されたビーム形成とアナログビーム形成の両方を組み合わせることで、mWTRUはハイブリッド手法を採用することができる。この手法は、それぞれが位相シフタに関連付けられ、すべてが1つのRFチェーンに接続された位相アレイアンテナ素子にわたって実行されるアナログビーム形成を含むことができる。この手法は、複数のRFチェーンが存在する場合、各RFチェーンのベースバンド信号に適用されるデジタルプリコーディングをさらに含むことができる。MIMO実施形態は、デジタルプリコーディングを使用して実装されてもよい。
【0113】
ハイブリッドビーム形成の基本システムパラメータは、いくつかのデータストリーム(NDATA)、いくつかのRFチェーンTRX(NTRX)、いくつかのアンテナポート(NAP)、いくつかのアンテナ素子(NAE)、およびいくつかの位相アンテナアレイ(NPAA)を含むことができる。これらのパラメータの構成は、本明細書で開示されるシステム機能および性能に影響を与えることができる。1つまたは複数の実施形態では、パラメータは、以下のように構成されることができる:N
PAA≦N
AP≦N
TRX≦N
AE。
【0114】
1つのPAAは複数のアンテナ素子から構成されてもよく、たとえば、4×4サイズのPAAは16個のアンテナ素子を有する。アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推論されることができるように、定義されてもよい。アンテナポートごとに1つのリソースグリッドがある。参考として、LTE R12アンテナポート構成がここに示される。セル固有の基準信号は、1つ、2つ、または4つのアンテナポートの構成をサポートすることができ、アンテナポートp=0、p∈{0,1}およびp∈{0,1,2,3}上でそれぞれ送信される。MBSFN基準信号は、アンテナポートp=4上で送信される。PDSCHに関連付けられるWTRU固有の基準信号は、アンテナポートp=5、p=7、p=8、またはp∈{7,8,9,10,11,12,13,14}のうちの1つまたは複数上で送信される。EPDCCHに関連付けられる復調基準信号は、p∈{107,108,109,110}のうちの1つまたは複数上で送信される。測位基準信号は、アンテナポートp=6上で送信される。CSI基準信号は、1つ、2つ、4つまたは8つのアンテナポートの構成をサポートし、それぞれアンテナポートp=15、p∈{15,16}、p∈{15,16,17,18}、およびp∈{15,16,17,18,19,20,21,22}上で送信される。各アンテナポートは、アンテナポートを識別するために使用されることができるこのアンテナポートに一意に関連付けられるビーム形成された基準信号を搬送することができる。RFチェーンの数(N
TRX)がアンテナ素子の数(N
AE)に等しい、たとえば1つのアンテナ素子当たり1つのRFチェーンである場合、アンテナ構成は
図6に示されるように完全にデジタル化されたソリューションになる。
【0115】
図7に示されるように、1つのPAAは1つのRFチェーンに接続されてもよく、
図8に示されるように、システム要件および構成に応じて複数のRFチェーンに接続されてもよい。
図8は、1つのPAAおよび2つのRFチェーンを有するmWTRUアナログビーム形成システム800を示す。1つのアンテナポートは、アンテナポートを識別するために使用されることができるこのアンテナポートに一意に関連付けられるビーム形成された基準信号を搬送することができる。1つのPAAは、システム要件および構成に応じて、1つのRFチェーンに接続されてもよく、複数のRFチェーンに接続されてもよい。
図8において、信号804を受信するための16個のアンテナ素子803を有するサイズ4×4の1つのPAAは、2つのRFチェーンに接続されることができ、各RFチェーンは、16個の位相シフタ806aおよび806bのセットを有することができる。PAAは、方位面において+45度および−45度のカバレッジ内に2つのナロービームパターンを形成することができる。この構成では、N
PAA<N
AP=N
TRX<N
AEである。各RFチェーンは、RFプロセッサ801aまたは801bと、BBプロセッサ805に出力を提供するADC802aまたは802bとをさらに含む。
【0116】
図9は、2つのPAAがあり、各PAAが専用RFチェーンを有する別の例を示しており、たとえば、N
PAA=N
AP=N
TRX≦N
AEである。具体的には、
図9は、2つのPAAおよび2つのRFチェーンを有するアナログビーム形成システム900を示す図を示す。各PAAは、信号904aおよび904bを受信するためのアンテナ素子903aおよび903bのセットをそれぞれ有することができる。各アンテナ素子903a、903bは、位相シフタ906a、906bにそれぞれ接続されてもよい。各専用RFチェーンは、RFプロセッサ901a、901bと、BBプロセッサ905に出力を提供するADC902a、902bとを含むことができる。この構成は、PAAを異なる方向(たとえば、方位面)に配置することによって、2つの同時信号904aと904bとの間の空間的独立性を可能にすることができる。整合されたPAA構成は、
図8の構成と比較して集約されたより大きいカバレッジを提供することができる。2つのRFチェーンを有する両方の構成は、2つのデータストリームを有する多入力多出力(MIMO)を適用することができる。
【0117】
次に
図10を参照すると、
図10は、信号1004aおよび1004bを受信するためのアンテナ素子1003aおよび1003bのセットをそれぞれ有する2つのPAAを有するアナログビーム形成システム1000を示す図を示す。したがって、この構成では、N
AE>N
PAA>N
AP=N
TRXとなる。各アンテナ素子1003a、1003bは、位相シフタ1006a、1006bにそれぞれ接続されてもよい。PAAは、スイッチ1008、RFプロセッサ1001、およびBBプロセッサ1005に出力を提供するADC1002を含む単一のRFチェーンに接続される。スイッチ1008を使用することによって、複数のPAAは単一のRFチェーンに接続されることができる(すなわち、N
AE>N
PAA>N
AP=N
TRX)。各PAAは、方位面において+45度から−45度までをカバーするナロービームパターンを形成することができる。これらは、別々の方向に向けられることができるので、シングルビームのネットワークノードは、異なる時間インスタンスにおいて異なる方向のビームを使用することによって良好なカバレッジを有することができる。
【0118】
別の実施形態によれば、システムパラメータは以下のように構成されることができる。N
DATA≦N
TRX≦N
AE。したがって、N
DATA=N
TRX=1である場合、mWTRUはシングルビーム構成を有し、一度に1つのビームを動作させることができる。この構成の下でのmWTRUビーム形成は、最も強い角度方向において16×16のPAAについて、
図11Aおよび
図11Bに示されるようなナロービームパターンを形成することができる。具体的には、
図11Aおよび
図11Bは、ビーム測定から得られたLOS経路を示す、2次元(2D)ナロービームパターンおよび3次元(3D)ナロービームパターンを示す。ここでは、最も強い角度方向にナロービームを形成する。
【0119】
図12は、3Dのブロードサイドのブロードビームパターンを示す。mWTRUは、その間の強いものと弱いものとの両方を含む連続的な角度方向の範囲をカバーするために、ブロードビームパターン、たとえば、
図12に示されるようなワイドメインローブを形成することができる。しかしながら、ブロードビームパターンでアンテナ利得が大幅に低減される場合があり、リンクバジェットが悪化する可能性がある点に留意されたい。
【0120】
N
DATA=1<N
TRXである場合、たとえば、N
TRX=2の場合、mWTRUは2つの同時受信ビームパターンを有することができ、受信ビームパターンは異なる可能性があり、また異なるアプリケーションにも使用されることができる。mWTRUは、1つのデータストリームを受信するために、異なる角度の到来方向に2つのナロー受信ビームパターンを配置することができる。たとえば、空間ダイバーシティを利用し、閉塞効果および/または弱いLOS状態を緩和するために、コヒーレントなビーム結合が使用されることができる。mWTRUは、異なるアプリケーションのために、1つのナロー受信ビームと1つのブロード受信ビームを形成することができる。たとえば、データチャネルのデータ送信のためにナロー受信ビームが使用されてよく、制御チャネルの制御シグナリングのためにブロード受信ビームが使用されてよい。1<N
DATA=N
TRXである場合、たとえば、送信機は、高いSNRチャネル状態において容量を増加させるためにMIMOを適用することができる。さらに、mWTRUは、2つのデータストリームを並列に受信するために、2つのナロー受信ビームパターンを異なる角度の到来方向に配置することができる。
【0121】
同様に、SCmBビーム形成実施形態は、固定されたビーム、適応ビーム形成(たとえば、コードブックベースおよび非コードブックベースのビーム形成)および古典的ビーム形成(たとえば到着方向(DoA)推定)を含むこともできる。各実施形態は、異なる手順を必要とし、特定のシナリオにおいてうまく機能することができる。たとえば、DoA推定はより小さい角度拡散を必要とする場合があり、mWTRUはDoA精度を保証するためにLTEアップリンク基準信号を送信する必要がある場合がある。一方、固定されたビームシステムは、ビームサイクリングおよびスイッチ手順を必要とする場合がある。
【0122】
本明細書で以下の例示的な実施形態において開示されるmWTRUアンテナ構成およびビーム形成は、
図7に示されるようなアナログビーム形成を伴うシングルビームmWTRUアンテナ構成に基づく点に留意されたい。
【0123】
背景として、ワイヤレス通信システムのスループットは、LTEおよびWi−Fiに導入された新しい技術により大幅に増加されている。しかしながら、これらの技術は、Gbits/秒のスループットと1ミリ秒のレイテンシを必要とする将来のアプリケーションの要求を満たすために十分ではない。したがって、5Gとして知られる新しい無線アクセス技術の研究がすでに始まっている。
【0124】
5G RATの重要な構成要素のうちの1つは無線波形である。OFDMは、周波数選択性チャネルをより小さいフラットフェージングサブチャネルに変換することが簡単であるため、LTEおよびWi−Fiに使用されており、サブチャネルごとに1タップの等化を可能にしている。離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDM(DFT−s−OFDM)は、拡散信号をサブチャネルにロードする前に、データシーケンスをDFTで拡散することによって、OFDMのピーク対平均電力比(PAPR)を改善する。
【0125】
OFDMとDFT−s−OFDMの両方は、チャネル遅延拡散のために生じる場合があるシンボル間干渉(ISI)を防止し、周期性を保証するために、サイクリックプレフィックス(CP)を付加する。CPの長さは固定されており、チャネルの最大遅延拡散のための大きさになっている。これは、チャネルの遅延拡散がCPよりも小さいときにスペクトル効率の損失をもたらす可能性がある。チャネルのRMS遅延拡散の分散が大きい場合、損失が顕著になることがある。たとえば、mmWチャネルでは、遅延拡散は、LOS状態の屋内チャネルについては4ナノ秒を下回り、屋内のNLOS状態については最大70ナノ秒であってよい。CPサイズを変更することは、サブフレーム内のOFDMシンボルの数を変更することになるので、多くの異なるCPサイズを構成することは、固定されたサブフレーム持続時間に対して実現可能ではない。
【0126】
CPによって課される制限に対処するために、以下の実施形態では、ゼロテール(ZT)離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDM(DFT−s−OFDM)およびユニークワード(UW)OFDMなどのいくつかの波形が提供される。
【0127】
離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDM(DFT−s−OFDM)は、OFDMと組み合わせられてよく、多元接続方式で使用される柔軟性を有するシングルキャリア(SC)のような送信方式であり、これは、共有通信リソースへの複数のユーザの割当てを扱い、チャネル変動に対する波形の迅速な適合を有し、CSIが送信機において利用可能であるときに有効な適応変調および符号化(AMC)を有する。OFDMなどのマルチキャリア送信方式と比較して、DFT−s−OFDMの主な利点は、瞬間的な送信電力の変動が低減されることであり、増加された電力増幅器の効率可能性を示唆する。各サブキャリアは、重畳されたDFT拡散データシンボルの一部を搬送するので、DFT−s−OFDMは、SC−FDMAと呼ばれる場合がある。
【0128】
DFT−s−OFDMは、本質的に、OFDMよりも比較的低いピーク対平均電力比(PAPR)が達成されることができるシングルキャリア変調ブロックベースの送信方式である。周波数選択性フェージングに対する堅牢性は、周波数選択性フェージングによるシンボル間干渉を避けるためにサイクリックプレフィックス(CP)が導入されているため、OFDMとも同等である。
【0129】
サブキャリアマッピングブロック、および逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロックと呼ばれる場合がある逆離散フーリエ変換(IDFT)ブロックの前に、DFT拡散ブロックを用いて、DFT−s−OFDMは、OFDMの利点を低PAPR送信信号と組み合わせる効果的な方法であることがわかる。具体的には、アップリンク多元接続システムに適用されるDFT−s−OFDM送信の原理が説明され、それによって、複数のユーザが、周波数領域シンボルを得るためにDFTブロックを介して独立してそれらの時間領域シンボルを変換する。次いで、各ユーザは、サブキャリアマッピングブロックを介してその周波数領域シンボルをシステムスペクトル全体のあらかじめ割り当てられた部分にマッピングし、続いて一般的なOFDM送信のようにIDFT(IFFT)およびCP挿入を行う。各サブキャリアは、重畳されたDFT拡散データシンボルの一部を搬送する。すなわち、各サブキャリアは、すべての送信されたシンボルの情報を含む。Mはユーザに(すなわち、WTRUに)割り当てられたサブキャリアの数を表し、Nはシステム内のサブキャリアの総数である点に留意されたい。したがって、MサイズのDFTブロックは、UL送信のためにWTRUに割り当てられたサブキャリアの数(M)に等しいサイズを有するDFTブロックである。
【0130】
サブキャリアマッピングブロックによって実行されるサブキャリアマッピングは、ローカライズされたマッピングと分散されたマッピングの2つのタイプに分類されることができる。ローカライズされたマッピングでは、DFT出力は連続するサブキャリアのサブセットにマッピングされ、それによって、それらをシステム帯域幅のごく一部に限定する。分散されたマッピングでは、入力データのDFT出力は、非連続的に帯域幅上のサブキャリアに割り当てられ、残りのサブキャリアについてはゼロ振幅をもたらす。
【0131】
いくつかのデータシンボルNdがDFT−s−OFDM送信機によって送信されるべきであることを考慮する。ある場合では、NdはMに等しく、すなわち、すべてのデータシンボルがDFTブロックにマッピングされる。データシンボルNdの送信チェーンは、最初に、直列データから、M個のサブキャリアがサブキャリアの数(M)に基づいて変調されるM個の並列データのシンボルに変換される。これは送信バッファ内で行われることができる。したがって、直列−並列変換器は、入力データビットNdの直列ストリームを取り、M個の並列ストリームをDFTブロックに出力する。別の場合では、NdはM未満である。この場合、DFTブロックの入力の一部は、ゼロ、またはいくつかの知られているシンボル、たとえば基準信号に設定されてもよい。
【0132】
MポイントDFT拡散(プリコーディング)は、周波数領域にわたって時間領域信号を分散するために、M個の変調されたサブキャリアに対して実行される。したがって、Nd個のデータシンボルを周波数領域に変換するために、サイズMのDFTによってNd個のデータシンボル(すなわち、ある変調アルファベットからのNd個の変調シンボルのブロック、たとえば、QPSKまたは16QAM)に対してDFT「プリコーディング」が実行される。DFTブロックの出力はMである。入力もまたMであるが、M個の入力のすべてはデータであってもよく(たとえば、Nd=Mの場合)、それらの一部のみであってもよい(たとえば、Nd<Mの場合)。送信機DFTサイズMおよび変調シンボルのブロックのサイズを調整することによって、DFT−s−OFDM信号の公称帯域幅は動的に調整されることができる。
【0133】
DFTブロックから出力された変調シンボルは、サブキャリアマッピングブロックによってベースバンドスペクトルの直交サブキャリアにマッピングされる。サブキャリアマッピングは、利用可能なサブキャリアへの信号の柔軟な割り当てを可能にする。
【0134】
本明細書で使用されるように、IDFTが逆高速フーリエ変換アルゴリズムIFFTを使用するので、IDFTおよびIFFTは、送信機のこの構成要素に対して交換可能に使用されることができる。時間領域への変換は、NポイントIDFT(NポイントIFFT)によって行われる。具体的には、DFT拡散変調信号のM個のポイントは、IFFTプロセッサのN個のポイントに供給され、フーリエ変換は、OFDM信号を生成するために、各サブキャリアの直交スペクトルを結果として得られるベースバンドスペクトルに追加する。典型的には、IFFTサイズは、信号処理の複雑度を低減するためにFFTアルゴリズムを採用するために、いくつかの整数nに対してN=2
nとして選択される。Mが偶数であり、M<Nであり、IFFTの使用されていない入力がゼロに設定されると仮定されることができる。最後に、OFDM信号を生成するために、IFFTのN個の並列アームから結果として得られる出力が合計される。OFDMと同様に、送信されたブロックごとにサイクリックプレフィックス(CP)が挿入されることが好ましいが、サイクリックプレフィックスの存在は、受信機側において簡単な低複雑度周波数領域等化を可能にする。
【0135】
上述のように、MはNより小さくてもよく、IFFTへの残りの入力はゼロに設定されてもよい。この場合、IFFTの出力は、「シングルキャリア」特性を有する信号、すなわち、低い電力変動を有し、Mに依存する帯域幅を有する信号である。より具体的には、IFFTの出力においてサンプリング周波数Fsを有するサンプリングレートを仮定すると、送信された信号の公称帯域幅BWはBW=M/N
*Fsとなる。したがって、ブロックサイズMを変化させることによって、送信された信号の瞬間的な帯域幅が変化されることができ、柔軟な帯域幅割当てが可能になる。さらに、サブキャリアマッピングブロックによってDFT出力がマッピングされたIFFT入力をシフトすることによって、送信された信号が周波数領域においてシフトされることができる。
【0136】
DFT−s−OFDM受信機は、直列データを並列データに変換した後、IDFTの並列出力を直列データに変換する前に、FFTブロック、逆方向サブキャリアマッピングブロック、およびIDFTブロックを連続して使用して、上述されたDFT−s−OFDM送信機プロセスの逆行に従う。
【0137】
ZT DFT−s−OFDMは、1つまたは複数の実施形態に従って説明される。ゼロテールベースの波形は、チャネル特性から数値を分離する。ゼロテール持続時間は、OFDMシンボル持続時間を変更することなしに、チャネル遅延拡散に動的に適合されることができる。さらに、ゼロテールは、ビーム切替え、DL/UL切替え、およびmmWチャネルにおける干渉測定のギャップとして使用されることができる。
【0138】
図13は、MサイズのDFT拡散ブロック1301と、サブキャリアマッピングブロック1302と、N_IFFTサイズのIFFTブロック1303とを含み、それらの各々がDFT−s−OFDMについて同様に上述された機能を実行する、ZT DFT−s−OFDM送信機1300を示すブロック図である。さらに、ZT DFT−s−OFDMにおいては、
図13に示されるように、DFT拡散ブロックのヘッドにいくつかのゼロNhを、およびテールにいくつかのゼロNtを送ることによって、ゼロテールが生成される。上述されたように、DFT拡散ブロックは、すべての利用可能な(割り当てられた)サブキャリアの間にデータシンボルNd、Nh個のゼロ、およびNt個のゼロを拡散する。したがって、入力データシンボルの数NdはM−Nt−Nhに等しく、MはDFT拡散ブロック1301のサイズを表す。具体的なキャリアマッピングを例にとると、DFT拡散ブロック1301のサイズがMであり、IFFTブロック1303のサイズがN_IFFTである場合、
図14に示されるように、IFFTの出力には、M個のデータシンボルと、各データシンボル間の(N_IFFT/M−1)個の補間されたサンプルがある。
【0139】
図14は、ゼロテール/ヘッド生成のためのメカニズムを示す。具体的には、入力X1〜X4はMサイズのDFTブロック1401に入力され、X1〜X4を含むいくつかの出力はNIFFTサイズのIFFTブロック1402から出力される。N
IFFTまたはNIFFTは、システム帯域幅全体にわたって実行されるIFFTサイズである。入力X2およびX3は、IFFTブロック1402によって後に出力されるデータシンボルを表す。
図14において、DFTブロック1401の入力においてX1がゼロに設定されると、NIFFTサイズのIFFTブロック1402のX1(ヘッド)出力はゼロになる。同様に、MサイズのDFTブロック1401の入力においてX4がゼロに設定されると、NIFFTサイズのIDFTブロック1402のX4(テール)出力はゼロになる。したがって、DFTブロック1401へのゼロ入力は、IFFTの出力において信号のヘッドとテールに分散される。
【0140】
しかしながら、テールは、補間されたサンプルのために正確にゼロにならない。さらに、補間されたサンプルはデータに依存するので、ゼロテールはあるDFT−sシンボルと次のDFT−sシンボルとで異なる。したがって、周期特性は保持されず、高次変調のために高いSNRでビットエラーフロアにつながる。
【0141】
要約すると、ZT DFT−s OFDM信号の1つの欠点は、完全ではないゼロテールがOFDM信号の周期特性を破壊し、シンボル間干渉(ISI)を生成することである。これは、高遅延拡散チャネルにおける高い信号対雑音比(SNR)におけるビットエラーレート(BER)フロアをもたらす。
【0142】
図13に示されるZTソリューションは、DFT−s OFDMのみについて定義される。したがって、OFDM用にZTを生成するための他の高複雑度のソリューションが本明細書で提供される。
【0143】
ユニークワード(UW)OFDMは、「ユニークワード」と呼ばれる固定されたパイロットでCPを置き換えることによって、CPに起因する波形オーバーヘッドを除去するために使用される方法である。ユニークワードは、同期、チャネル推定、および位相追跡の目的で使用されることができる。この場合、UWはISIに対してガードインターバルを行い、信号の周期特性を維持するので、CPは必要とされない。
【0144】
UW OFDMを生成する1つの方法では、IFFTブロックの出力におけるOFDMシンボルのテールがゼロに強制される。これは、IFFTの入力において冗長信号を使用して達成されてよく、それによって、冗長信号は、データシンボルをプリコーディングすることによって生成され、サブキャリアの特定のセットにマッピングされる。冗長データに使用される電力が過剰にならないように、サブキャリアのセットが慎重に選択されるべきである。テールがゼロに強制されると、同期、チャネル推定などのタスクを容易にするために、確定的なUWシーケンスがゼロテールに追加されることができる。
【0145】
図15は、1つまたは複数の実施形態による、UW OFDM送信機1500を示す。変調データシンボルdは、送信機1500に入力される。データシンボルdは、冗長データrを生成する冗長データジェネレータ(T)1501と、置換行列(P)1502とに渡される。置換行列1502は、いくつかのデータシンボルNdおよびいくつかの冗長データシンボルNrを受信する。変調データシンボルdおよび冗長データrは、そのタスクがデータdおよび冗長データrを正しいサブキャリアにマッピングすることである置換行列1502と、そのタスクがガードバンドに(ゼロ個の)サブキャリアのnullのセットを挿入することであるブロック(B)1503とによって処理された後、IFFTブロック1504にマッピングされる。ゼロテールを有する送信された信号は、
【0147】
のように書かれることができ、上式で、ブロックB1503はガードバンドにゼロ個のサブキャリアを挿入し、
【0149】
は、(サイズN_IFFT×N_IFFTの)FFT行列であり、上付き文字Hは、行列のエルミート(転置共役)を示す。式は、送信機における処理ステップを行列形式で記述し、具体的には、
【0151】
は、データおよび冗長シンボルの入力ベクトルに適用される置換行列を意味し、
【0153】
は、次のステップ、すなわち、ブロックB1503によって実行されるサブキャリアマッピング機能を記述し、これは行列乗算として表現されることもでき、
【0155】
は、次のステップを記述し、それはIFFT処理である(行列乗算、すなわち、上記の第2のステップの出力として生成されたベクトルである行列入力においてベクトルをIFFT行列に乗算することで表現されることもできる。
【0157】
を書くと、冗長データはr=Tdとして計算されることができ、上式で、
【0160】
ユニークワードブロック1505は、送信されたブロックごとにユニークワードを生成して挿入し、OFDM信号NFFTは並列−直列変換器1506によって直列データシンボルに変換される。
【0161】
UW OFDM信号のTxおよびRxの複雑度は高い。リソース割り当てごとに、1502において使用される置換行列Pは、冗長サブキャリアの電力を最小にするために最適化される必要がある。これは、データを復号するために、受信機において置換行列の知識が必要とされるため、送信機における計算上の複雑さと、信号オーバーヘッドとの両方をもたらす。リソース割り当てごとに置換行列を最適化する必要があるため、周波数領域スケジューリングおよびマルチユーザのサポートは、UW−OFDMでは困難である。
【0162】
したがって、本明細書に開示された実施形態は、数値を変更することなしに異なるチャネル遅延拡散をサポートするためにガードインターバル持続時間を動的に変化させる波形を提供することができる。実施形態は、既存のZTまたはUW波形の1つまたは複数の欠点にさらに対処することができる。これらの実施形態は、全体的な複雑さを低減しながら、ZT DFT−s OFDMのエラーフロアを除去し、可能であればBER性能を改善し、周波数領域スケジューリングおよびマルチユーザからUW−OFDMへの柔軟なサポートを提供することができる。本明細書で開示される実施形態は、DFT−s−OFDMおよびOFDMベースの波形の両方をサポートする柔軟なフレームワークを定義することができる。
【0163】
本明細書で開示される実施形態は、DFT−s−OFDM用の拡張されたZTソリューション(eZT)、OFDM用のeZTソリューション、およびZT/UW波形用のシステム態様を含む。これらの実施形態は、送信機、受信機、および/またはトランシーバに、ならびにWTRUおよび/または任意のタイプの基地局(たとえばeノードB(eNB)、mmW eNB(mB)、スモールセルmmW eNB(SCmB)等)のプロセッサと組み合わせて実装されることができ、本明細書では集合的にワイヤレス通信デバイスと呼ばれる。
【0164】
DFT−s−OFDM用のeZTソリューションは、以下のうちの1つまたは複数を提供する:正確なゼロテール世代のための反復的な手法、eZT DFT−s−OFDMを使用するUWサポートを含むガードバンド挿入前の時間領域テールキャンセル、マルチユーザサポートのためにガードバンド挿入前に時間領域テールキャンセルを拡張すること、ガードバンド挿入後のIFFT出力における時間領域テールキャンセル、最適な線形最小二乗平均誤差(LMMSE)および複雑さの低減された受信機を含む受信機構造、ならびにBER、PAPR、帯域外(OOB)を含む性能メトリック。
【0165】
OFDM用のeZTソリューションは、以下のうちの1つまたは複数を含む:正確なゼロテールキャンセルのための反復的な手法、ガードバンド挿入前の時間領域テールキャンセル、ZT DFT−s手法およびUW−ZT手法を使用するテールキャンセル、マルチユーザサポート、ならびに性能メトリック。ZT/UW波形のシステム態様がさらに開示される。
【0166】
本明細書に開示された例のセットは、既存のZT DFT−s−OFDMおよびUW OFDM波形よりも多くの利点を有することができる。eZT DFT−s−OFDMソリューションは、ZT DFT−s−OFDMと比較してテール電力を大幅に低減することができ、したがって、高SNRおよび高次変調での性能を向上させる。これは、5Gに期待される高いピークデータレートに到達するための重要なイネーブラである。eZT ODFMソリューションは、周波数領域(および、マルチユーザ)のスケジューリングをサポートすることを容易にし、したがって現在のUW OFDM波形によって経験される問題を解決する、複雑さの低減された送信機アーキテクチャを有する。開示されたeZTソリューションは、DFT−s−OFDMおよびOFDMの両方をサポートする、柔軟なモジュール式アーキテクチャを有する。開示されたソリューションは、ZTと比較してテール電力を大幅に低減するので、DFT−s−OFDMおよびOFDMの両方に対して、UW挿入をサポートするために使用されることができる。開示されたソリューションは、従来のCP DFT−s−OFDMまたはCP OFDMよりも著しく低い、低い帯域外(OOB)放射を有し、5Gのための有望なソリューションとなっている。
【0167】
DFT−s−OFDMのための拡張されたZTの実施形態において、正確なゼロテール生成のための反復的な手法が本明細書で提供される。この低複雑度の実施形態では、正確なゼロテールは、
図16に示されるように、低電力キャンセル信号をデータサブキャリアに追加することによって生成され、それによって、低電力キャンセル信号は、Nzt時間領域サンプルを選択することと、それらをサイズNztのDFTブロックで拡散することと、次いで、インターリーブ方式でキャンセル信号を帯域内サブキャリアにマッピングすることと、キャンセル信号をデータサブキャリアに重畳することとを行うことによって生成される。
【0168】
図16は、DFT−s−OFDMのeZT生成のために送信機に実装される反復的な手法を示す流れ図である。
図16のステップ1において、例としてY13、Y14、Y15、およびY16として示されるIFFT出力において、Nzt時間領域サンプルY13、Y14、Y15、およびY16の低電力テールキャンセル信号を生成するために、Nt個のゼロシンボルは、DFTブロック1601への入力として、入力データシンボル(d)のテールに配置されることができる。さらに、強化として、テールパワーをさらに低減するために、DFTブロック1601の入力において、Nh個のゼロシンボルがデータシンボル(d)のヘッドに配置されることができる。ゼロヘッドが使用されない場合、Nhは0に設定されることができる。
【0169】
ステップ1におけるDFTブロック1601の周波数領域出力は、(非インターリーブ)サブキャリアマッピングブロック1602により、サイズNのIFFTブロック1603の入力にマッピングされる。サブキャリアマッピングブロック1602は、信号のシングルキャリア特性を保持するために、DFT出力をIFFTブロック1603入力において連続するサブキャリアにマッピングすることができる。
【0170】
図16に示される処理のステップ2において、例として
図16のステップ1においてY13、Y14、Y15、およびY16として示される、IFFTブロック1603の出力におけるNzt時間領域サンプル(すなわち、サブベクトル)は、インバータによって符号反転され(たとえば、−Y13、−Y14、−Y15、および−Y16)、正規化される(たとえば、正規化係数によって乗算される)ことができ、またサイズNztのDFTブロック1605の入力に供給される。サイズNztのDFTブロック1605の出力は、インターリーブサブキャリアマッピングブロック1606によって、インターリーブ方式でサイズNのIFFTブロック1607にマッピングされ、それによって、ゼロがNztサイズのDFTブロック1605の各出力間の
【0172】
個の連続するサブキャリアに挿入され、上式で、
【0174】
は整数値である。このインターリーブされたサブキャリアマッピングの結果として、IFFTブロック1607の出力は、DFTブロック1605の入力における信号のレプリカであり、
【0176】
回繰り返される。
図16のステップ2に示される例を使用して、IFFTブロック1607の出力はベクトル[−Y13、−Y14、−Y15、−Y16]から構成され、
【0179】
処理のステップ3において、ステップ1および2におけるIFFTブロック1603および1607のそれぞれの出力1604および1608が合計ブロック1609によって合計され、その結果、合計ブロック1609の出力において長さNztのサンプルの正確なゼロテールが得られる。Nzt時間領域サンプルY13、Y14、Y15、およびY16は反転されていなくてもよいが、代わりに、ステップ3において、低電力キャンセル信号(ステップ2の出力)がデータ信号(ステップ1の出力)から減算されることができることが理解されよう。
【0180】
合計ブロック1609によってステップ3の出力において生成された時間領域信号yは、チャネル上で送信される前にガード挿入ブロック1610によってさらに処理される。ガード挿入は、周波数領域、または時間領域のいずれかにおいて実行されることができる。一般的に、テールは、ガードバンド挿入後は正確にゼロではない場合がある。
【0181】
周波数領域において実行されるガードバンド挿入の例が
図17に示されており、時間領域において実行されるガードバンド挿入の例が
図18に示されている。
【0182】
本明細書では、以下の表記が使用される:
【0184】
は、NサイズのFFT行列(正規化された)であり、
【0192】
は、
図16のステップ1における信号のデータ部分に対してサブキャリアマッピングブロック1602によって使用されるサブキャリアマッピング行列であり、
【0194】
は、
図16のステップ2における信号のキャンセル部分に対して、サブキャリアマッピングブロック1606によって使用されるサブキャリアマッピング行列である。
【0195】
先に説明されたように、DFTブロック1605のNzt出力は、NサイズのIDFT(IFFT)ブロック1607の入力に、一様にインターリーブ方式でマッピングされる。したがって、P
c行列は以下のように表されることができる。
【0197】
一例では、N=16およびNzt=4の場合、P
c行列は次のように定義される:
【0199】
Nztはゼロテールの所望の長さ(サンプル内)である。MはDFTサイズである。Nは、使用されるサブキャリアの数である。Ntは、DFT入力のテールにおいてゼロに設定されたシンボルの数である。
【0201】
であり、[A]は「フロア」動作、たとえばA以下の最大整数を示す。N
IFFTは、システム帯域幅全体にわたって実行されるIFFTサイズである。
【0203】
は、ガードバンド挿入を含むサブキャリアマッピングに使用される行列である。DFT1601の入力におけるサイズMのベクトルは、
【0207】
は、複素データ変調シンボルのベクトルである。
【0208】
図16のNサイズのIFFT1603の出力において、テールキャンセル信号を生成するために、次のように最後のNztサンプルが使用されることができる。y
d=[y
0 y
1...y
N-1]
Tとすると、
【0210】
は、NサイズのIFFT1603の出力におけるベクトルとなり、
【0212】
は、y
dの最後のNztサンプルのベクトルとなり、
【0214】
である。キャンセルプロセス(y
temp_c)において使用される最後のNztサンプルは、IFFT1603の出力におけるベクトルy
dに関してy
temp_c=Cy
dと表されることができ、上式で、
【0216】
は、y
dの最後のNztサンプルを選択するために使用されることができる行列である。C行列は、以下のように表されることができる:
【0218】
前の表記を使用して、ステップ1のNサイズのIFFT1603の出力における信号y
dは、以下のように書かれることができる。
【0220】
同様に、NztサイズのDFT1605の入力に符号反転された−y
temp_cサンプルを適用し、続いてマッピングブロック1606のサブキャリアマッピング動作P
c、続いてNサイズのIFFT1607を適用するとき、ステップ2の出力におけるキャンセル信号(
【0222】
の係数によってスケーリングされる)は、以下のように書かれることができる。
【0224】
次に、データ信号y
dおよびキャンセル信号y
cは、合計ブロック1609によって合計され、最後のNztサンプルがゼロに等しい時間領域信号y=y
d+y
cをもたらす。前の式においてy
dとy
cを代入することによって、時間領域信号yは次のように書き換えられることができる。
【0226】
前に示されたように、合計ブロック1609によって時間領域においてテールキャンセルが実行されると、信号が送信される前にガードバンドがガードバンド挿入ブロック1610によって挿入されることができる。
【0227】
周波数領域ガードバンド挿入の例において、ガードバンド挿入ブロック1700が
図17に示されている。ステップ3の出力における信号yはNサイズのDFTブロック1701を通じて渡されてよく、続いてガードバンド挿入が行われ、これは、分析目的のためにサブキャリアマッピングブロック1702によって行列Bによる乗算としてモデル化されてよく、サイズN
IFFTのIFFTブロック1703によるシステム帯域幅全体にわたるIFFT動作、並列−直列変換器ブロック1704による並列−直列変換が続く。送信機出力における時間領域信号は、以下のように表されることができる。
【0229】
前の式においてyを代入すると、送信された信号x
tは次のようになる:
【0231】
時間領域の送信された信号に対するこの表現は、eZT DFT−s−OFDM信号の受信機構造を導出するために以下で使用される。
【0232】
時間領域ガードバンド挿入の例において、ガードバンド挿入ブロック1800が
図18に示されている。ステップ3の出力における信号yは、アップサンプラ1801、フィルタ1802、ダウンサンプラ1803を通って渡されてよく、送信された信号x
tが出力される。
【0233】
ガードバンド挿入前の時間領域テールキャンセルが、以下でより詳細に説明される。一実施形態では、時間領域において正確なゼロテールを生成するために低複雑度の方法が提供され、それによって、ガードバンド挿入前に低電力キャンセル信号ycがデータ信号ydから減算され、キャンセル信号ycが、データのNztサンプルを繰り返すことによって生成される。一例が
図19に示されており、この例では、キャンセルされることが必要なテールは、便宜上αとラベル付けされたベクトル[Y13 Y14 Y15 Y16]から構成されている。
【0234】
図19は、1つまたは複数の実施形態による、ガードバンド挿入前の時間領域テールキャンセルを示すブロック図である。
図19に示される送信機は、
図16のステップ1において同様に説明されたように、MサイズのDFTブロック1901、(非インターリーブ)サブキャリアマッピングブロック1902、およびNサイズのIFFTブロック1903、
図16のステップ3において同様に説明されたように、テールキャンセルブロック1909、ならびに
図16の最終出力(1610)において同様に説明されたように、ガードバンド挿入ブロック1910を含む。さらに、ベクトル[−α −α...−α]から構成されるキャンセル信号は、テール部分(アルファベクトル)をN/Nzt回繰り返すことによって生成される。テールキャンセルブロック1909は、キャンセル信号[−α −α...−α]を生成し、これをIFFTブロック(1903)の出力に追加する。ここで、同様の参照番号は同様の要素に対応し、各ブロックの機能は簡潔にするために繰り返されていない。
【0235】
eZT DFT−s−OFDMを使用するUWサポートが、1つまたは複数の実施形態においてさらに提供される。たとえば、時間領域において、eZT DFT−s−OFDMによって生成された正確なゼロテールにUWを追加することによって、UW DFT−s−OFDM信号が生成される(すなわち、UWがガードバンド挿入前に追加される)。
【0236】
図20は、eZT DFT−s−OFDMを使用するUWサポートを示すブロック図である。
図20に示される送信機は、
図16のステップ1において同様に説明されたように、MサイズのDFTブロック2001、サブキャリアマッピングブロック2002、およびNサイズのIFFTブロック2003、
図16のステップ3において同様に説明されたように、テールキャンセルブロック2009、ならびに
図17および
図18において同様に説明されたように、ガードバンド挿入ブロック1700および1800を含む。さらに、ベクトル[−α −α...−α]から構成されるキャンセル信号は、テール部分(アルファベクトル)をN/Nzt回繰り返すことによって生成される。テールキャンセルブロック2009によって実行されるプロセス2009aに示されるように、テールキャンセルブロック2009は、キャンセル信号[−α −α...−α]を生成し、これをIFFTブロック(2003)の出力に追加する。さらに、加算器2011によって時間領域信号yにユニークワードが追加され、送信された信号x
tを生成するためにガードバンド挿入ブロック1700または1800によってガードバンドが挿入される。ブロック1900aは、前に説明されたように、時間領域信号yを生成するプロセスをさらに示す。ここで、同様の参照番号は同様の要素に対応し、各ブロックの機能は簡潔にするために繰り返されていない。
【0237】
マルチユーザサポートのためのアーキテクチャが
図21にさらに提供されており、
図19を参照して同様に説明されるように、冗長送信機構造2100(1)、2100(2)、...、2100(k)は、マルチユーザ送信を生成するためにユーザごとに提供される。ここで、送信機(たとえば、基地局送信機)は、DL DFT−s−OFDMマルチユーザ送信のためのユーザ固有の正確なゼロテールを生成するために拡張されたゼロテールメカニズムを使用し、それによって、最初にユーザごとにテールキャンセルが実行され、次いで、加算器2112によって個々のユーザ信号をともに追加することによって送信のためのマルチユーザ信号が生成され、続いて、合成信号の完成のためにガードバンド挿入2110を介してガードバンド挿入が行われる。
図21のブロック図は、ユーザ固有のZT長がどのようにサポートされることができるかを示す。たとえば、入力データシンボルのテールに配置されることができるゼロ個のサブキャリアの数は、ユーザごとに変化しても同じであってもよく、各DFTブロックのサイズも同じであっても異なっていてもよい。
【0238】
テールキャンセルはユーザごとに実行されるので、
図21に示されるソリューションは、個々のユーザに対して異なる長さのゼロテールを設定することを可能にする。
【0239】
ガードバンド挿入後のIFFT出力における時間領域テールキャンセルは、別の実施形態として提供される。ここで、テールキャンセルが、
図22に示されるように、ガードバンド挿入動作の後に、IFFTブロックの出力における時間領域において実行されることができる。
図22に示される送信機は、
図17において同様に説明されたように、MサイズのDFTブロック2201、サブキャリアマッピングブロック2202、およびN
IFFTサイズのIFFTブロック2203、
図16のステップ3において同様に説明されたように、テールキャンセルブロック2209、ならびに、ガードバンド挿入ブロック2210が、サブキャリアマッピングブロック2202とN
IFFTサイズのIFFTブロック2203との間に配置されること以外は、
図16および
図17において同様に説明されたように、ガードバンド挿入ブロック2210を含む。さらに、ベクトル[0、0...−α]から構成されるキャンセル信号は、テール部分(アルファベクトル)を乗算することによって生成され、−αを生成するために−1によって取られる。テールキャンセルブロック2209は、キャンセル信号[0、0...−α]を生成し、これをIFFTブロック(2203)の出力に追加する。並列−直列変換器2213は、テールキャンセルブロック2209から時間領域信号yを受信し、直列データシンボルに変換する。ここで、同様の参照番号は同様の要素に対応し、各ブロックの機能は簡潔にするために繰り返されていない。
【0240】
この実施形態では、DFTへの入力において、テールおよびヘッドにNtおよびNh個のゼロを供給することが重要である。このように、IFFTブロックの出力におけるNztテールサンプルは低電力を有し、これは、Nztテールサンプルの時間領域テールキャンセルの結果として生じる可能性のあるスペクトル再成長を低減するために役立つ。
【0241】
上述された送信機構造に加えて、eZT DFT−s−OFDMの受信機構造も本明細書に提供される。たとえば、
図23は、1つまたは複数の実施形態による高レベル受信機2300のブロック図を示す。受信機2300の構造は、便宜上繰り返される時間領域の送信された信号の表現から出発して導出されることができる。
【0245】
によって示され、上式で、Λは対角要素がサブキャリア当たりの複素チャネル利得を表す対角行列である。この表記により、受信機入力における時間領域信号r
tは以下のように表されることができる:
【0247】
上式で、n’は時間領域雑音ベクトルである。受信機2300の受信機処理の第1の段階は、
図23に示されるように、直列−並列変換2301、続いてDFTブロック2302によるFFT処理、およびサブキャリアデマッピングブロック2303によるサブキャリアデマッピングである。
【0248】
サブキャリアデマッピングブロック2303によるサブキャリアデマッピング動作は、送信機側において実行されるサブキャリアマッピングの逆であり、行列形式では単にB
Tとして表され、したがってサブキャリアデマッピング出力rにおける周波数領域信号は、
【0250】
であり、上式で、nは周波数領域雑音ベクトルである。前の式においてr
tを代入すると、rは次のようになる:
【0252】
サブキャリアデマッピングブロック2303の出力において受信された信号rは、さらに以下のように表されることができる:
【0254】
上式で、次の表記が使用される:H=B
TΛB、
【0256】
は、占有されたサブキャリア上の有効チャネル応答行列を表し、
【0258】
は、対応するサイズのFFT行列と同様に、データおよびキャンセル信号(それぞれP
dおよびP
c)のサブキャリアマッピング行列に依存する行列である。与えられた(固定された)リソース割り当てに対して、G行列は一定である点に留意されたい。
【0259】
G行列を計算するために、リソース割り当てとゼロテールの長さのみが受信機にシグナリングされる必要がある。シグナリングされたリソース割り当てに基づいて、受信機は、データサブキャリアマッピング行列P
d、FFT行列F
MおよびF
Nを決定する。さらに、ゼロテールNztの長さがわかると、受信機は、テールキャンセル信号のサブキャリアマッピング行列P
c、FFT行列
【0261】
を決定し、したがって、上記の式を使用してG行列を計算することができる。
【0262】
受信機2300は、最適なLMMSE受信機2304をさらに含むことができる。最適なLMMSE受信機2304は、送信されたベクトルxをLMMSEとして取り出すように構成される。受信された信号r=HGx+nに対応して、最適なLMMSE受信機2304は、以下のように表されることができる:
x
est=(G
HH
HHG+δ
2l)
-1G
HH
Hr 式12
【0263】
前の式では、δ
2は推定されたノイズ分散を表す。
【0264】
前に述べられたように、G行列はリソース割り当ての関数にすぎず、チャネルに依存しない。したがって、固定されたリソース割り当ての場合、G行列は固定される。
【0265】
さらに、屋内伝播チャネルの場合であってよい、ゆっくりと変化するチャネルの場合、チャネル応答は大きく変化しない可能性があり、したがって、行列Hはゆっくりと変化することがある。結果として、LMMSEフィルタ係数が計算されると、それらは、より長い時間にわたって再使用され、受信機の複雑さを低減するために役立つことができる。
【0266】
受信機2300は、複雑さの低減された受信機2305をさらに含むことができる。複雑さの低減された受信機2305は、2ステップ手法として、受信された信号r=HGx+nについて導出されることができ、それによって、第1のステップは、チャネルを等化する(H行列が対角であることを想起させる)1タップ等化器2306であり、第2のステップのフィルタ2307は、キャンセル信号を含む送信処理チェーンを反転させる。より具体的には、複雑さの低減された受信機2305は、本明細書で説明される2つのステップからなる。ステップ1:x
est 1=(H
HH+δ
2l)
-1H
Hr、およびステップ2:x
est=(G
HG)
-1G
Hx
est 1。
【0267】
複雑さの低減された受信機2305は、処理またはチャネル等化の第1のステップは単純な1タップチャネル等化であり、第2のステップは、G行列が変化する場合など、リソース割り当てが変化した場合にのみ実行される必要があるので、最適なLMMSE受信機2304よりも複雑さが低い。
【0268】
本明細書に開示されたeZT DFT−s−OFDMの性能をシミュレートするために、最適なLMMSE受信機2304および複雑さの低減された受信機2305の両方が使用されることができる。
【0269】
性能メトリックは、本明細書では、BER性能、ピーク対平均電力比(PAPR)、帯域外(OOB)放射、ならびにマルチユーザケースのためのサンプル性能を含む、1つまたは複数のeZT DFT−s−OFDM実施形態について示されている。
【0270】
3つの異なるMの値に対する、ならびに高遅延拡散チャネルおよび64−QAM変調を有するeZT DFT−s−OFDMの生のBER性能が、
図24に示されている。eZT性能は、最適化されたLMMSE受信機2304、ならびに複雑さの低減された受信機2305を使用して評価されている。比較のために、ZT DFT−s−OFDM(拡張されていない)の性能も示されている。すべてのシミュレーション結果について、総送信電力は正規化され、SNRはシンボルエネルギー(Es)対雑音(No)比(Es/No)として定義される。
【0271】
図24に見られることができるように、高遅延拡散チャネルの場合、ZT DFT−s−OFDMはエラーフロアを示し、これは、ZT DFT−s−OFDMが完全なゼロテールを有しないという事実のためである。このテールはOFDM信号の周期特性を破壊し、ISIを生成する。これは、高遅延拡散チャネルにおける性能を制限し、より高次の変調シンボルで生じるエラーフロアにおいてそれ自体を明示する。対照的に、eZT DFT−s−OFDMシステムは、最適なLMMSE受信機の結果および複雑さの低減された受信機の結果によって示されるように、このエラーフロアを示さない。最適なLMMSE受信機2304の使用は、ZTに対して、BER=10−2における2.5から4dBのSNR改善、ならびにエラーフロアの除去において、著しい性能改善をもたらす。複雑さの低減された受信機2305はまた、ZTのエラーフロアを除去する。
【0272】
ゼロテールを生成するために使用されるキャンセル信号ycは低電力であるので、キャンセル信号ycは、ZT DFT−s−OFDMと比較してPAPRを増加させることは期待されない。Nztサンプルは、
図16のステップ1におけるNサイズのIFFT1603の出力において見られることができる。これはシミュレーションによって確認されており、その結果は
図25に示されており、eZT DFT−s−OFDMのPAPRは、ZT DFT−s−OFDMと同じであることが見られることができる。
【0273】
さらに、開示されたeZT法は、低い帯域外放射を有するという点でZTの利点を保持する。結果として、フィルタ−OFDM(F−OFDM)またはユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC)などのフィルタベースのOFDMの代替として、eZT DFT−s−OFDMが使用されることができ、6GHz以下の周波数の柔軟なエアインターフェースに適用可能であってよい。開示されたeZT DFT−s−OFDM実施形態のシミュレートされたOOB性能が
図26に示されており、従来のCP DFT−s−OFDM実施形態と比較して、OOB放射が著しく低いことが見られることができる。
【0274】
図27に示されるeZT DFT−s−OFDM信号の時間領域の図は、開示されたeZT実施形態のテールが、ZT DFT−s−OFDMのテールより20〜30dB低いことを確認する。
【0275】
図21において説明されたマルチユーザシナリオについてシミュレーションが行われた。
図28に提示されるシミュレーション結果は、開示された実施形態のマルチユーザ性能がシングルユーザ性能と一致することを確認する。
【0276】
図29は、正確なゼロテール生成のための反復的な手法が使用されるOFDMの別のeZTソリューションのステップブロック図を示す。低複雑度のソリューションでは、正確なゼロテールは、
図16を参照して同様に説明されるように、キャンセル信号をデータサブキャリアに追加することによって生成され、それによって、キャンセル信号は、Nzt時間領域サンプルを選択することと、それらをサイズNztのDFTで拡散することと、次いで、インターリーブ方式でキャンセル信号を帯域内サブキャリアにマッピングすることとを行うことによって生成される。しかしながら、
図29に示される方法では、キャンセル信号がマッピングされるサブキャリアは、変調されたデータシンボルを搬送しない。すなわち、キャンセル信号および変調されたデータシンボルは、分離されたサブキャリア上で送信される。
【0277】
図29は、OFDMのための正確なゼロテール生成のための反復的な手法を示すステップブロック図である。ステップ1において、変調されたデータシンボルをサブバンド内のM個の割り当てられたサブキャリアにマッピングすることによって、OFDM信号2904が生成される。具体的には、ゼロは、周波数領域においてインターリーブサブキャリアマッピングブロック2902に入力され、インターリーブサブキャリアマッピングブロック2902によってサブキャリアの一部にインターリーブされる。データシンボルもまた、インターリーブサブキャリアマッピングブロック2902に入力され、ゼロによってマッピングされていない残りのサブキャリアを満たす。したがって、インターリーブサブキャリアマッピングブロック2902の出力において、データおよびゼロが相互にインターリーブされる。たとえば、データシンボルとゼロが適切にマッピングされることができる:0、d1、d2、d3、0、d4、d5、...等。したがって、サブバンド上で一様にインターリーブされることができるサブキャリアのサブセットは空のままであり、たとえば、データはマッピングブロック2902によってそれらのサブキャリアにマッピングされない。代わりに、
図29のステップ1に示されるように、これらの空のサブキャリアが配置されるIFFTブロック2903の入力にゼロがマッピングされる。
【0278】
処理のステップ2において、例として
図29のステップ1においてY13、Y14、Y15、およびY16として示される、IFFTブロック2903の出力におけるNzt時間領域サンプルは、インバータによって符号反転され、正規化係数によって正規化され、DFTブロック2905によって実行されるサイズNztのDFT演算の入力に供給される。サイズNztのDFTブロック2905の出力は、インターリーブサブキャリアマッピングブロック2906によって、インターリーブ方式でサイズMのIFFTブロック2907にマッピングされ、それによって、ゼロがNztサイズのDFTブロック2905の各出力間の
【0280】
個の連続するサブキャリアに挿入される。このインターリーブされたサブキャリアマッピングの結果として、IFFT出力2908は、DFTブロック2905の入力における信号のレプリカであり、
【0282】
回繰り返される。
図29のステップ2に示される例を使用して、IFFT出力2908は、ベクトル[−Y13、−Y14、−Y15、−Y16]から構成され、
【0285】
処理のステップ3において、ステップ1および2におけるIFFTブロック2903および2907のそれぞれの出力2904および2908が合計ブロック2909によって合計され、その結果、合計ブロック2909の出力において、長さNztのサンプルの正確なゼロテールが得られる。Nzt時間領域サンプルY13、Y14、Y15、およびY16は反転されていなくてもよいが、代わりに、ステップ3において、低電力キャンセル信号(ステップ2の出力)がデータ信号(ステップ1の出力)から減算されることができることが理解されよう。
【0286】
ステップ3の出力において生成された信号yは、チャネル上で送信される前にガード挿入ブロック2910によってさらに処理される。
図16〜
図18を参照して前で説明されたように、ガード挿入は、周波数領域または時間領域のいずれかにおいて実行されることができる。
【0287】
周波数領域において実行されるガードバンド挿入の例が、
図17と同様に
図30に示されている。時間領域において実行されるガードバンド挿入の例が、
図18と同様に
図31に示されている。
【0288】
以下の表記は、本明細書で使用されるものとして記載される。
【0290】
:MサイズのFFT行列(正規化)。したがって、
【0298】
は、サブキャリアマッピング行列であり、
図29のステップ1における信号のデータ部分に使用される。
【0300】
は、サブキャリアマッピング行列であり、
図29のステップ2における信号のキャンセル部分に使用される。Nztはゼロテールの所望の長さ(サンプル内)である。N
IFFTは、システム帯域幅にわたって実行されるIFFTサイズである。
【0302】
は、ガードバンド挿入のために使用される行列である。
【0303】
図29のMサイズのIFFT2903の出力において、テールキャンセル信号ycを生成するために、次のように最後のNztサンプルが使用されることができる。y
d=[y
0 y
1...y
M-1]
Tとすると、
【0305】
は、IFFT2903のMサイズのIFFT出力のベクトルとなり、
【0307】
は、y
dの最後のNztサンプルのベクトルとなり、y
temp_c=[y
M-Nzt y
M-1]
Tである。キャンセルプロセス(y
temp_c)において使用される最後のNztサンプルは、IFFT2903の出力におけるベクトルy
dに関して
y
temp_c=Cy
d 式13
と表されることができ、上式で、
【0309】
は、y
dの最後のNztサンプルを選択するために使用される行列である。C行列は、以下のように表されることができる:
【0311】
ステップ1のMサイズのIFFT2903の出力における信号y
dは、以下のように書かれることができる。
【0313】
同様に、NztサイズのDFT2905の入力に符号反転された−y
temp_cサンプルを適用し、続いてマッピングブロック2906およびMサイズのIFFT2907によるサブキャリアマッピング動作P
cを適用するとき、ステップ2の出力におけるキャンセル信号(
【0315】
の係数によってスケーリングされる)は、以下のように書かれることができる。
【0317】
次に、データ信号y
dおよびキャンセル信号y
cは合計ブロック2909によって合計され、最後のNztサンプルがゼロに等しい時間領域信号y=y
d+y
cをもたらす。前の式においてy
dとy
cを代入することによって、時間領域信号yは次のように書き換えられることができる。
【0319】
前に示されたように、時間領域においてテールキャンセルが実行されると、信号が送信されることができる前にガードバンドがガードバンド挿入ブロック2910によって挿入されることができる。
【0320】
図30に示されるガードバンド挿入ブロック3000による周波数領域ガードバンド挿入の例において、ステップ3の出力における信号yはMサイズのDFT3001を通じて渡されてよく、続いてガードバンド挿入が行われ、これは、分析目的のためにサブキャリアマッピングブロック3002によって行列Bによる乗算としてモデル化されてよく、サイズNのIFFTブロック3003によるシステム帯域幅全体にわたるIFFT動作、並列−直列変換器ブロック3004による並列−直列変換が続く。送信機出力における時間領域信号x
tは、以下のように表されることができる。
【0322】
前の式においてyを代入すると、送信された信号は次のようになる:
【0324】
時間領域の送信された信号に対するこの表現は、eZT OFDM信号の受信機構造を導出するために、開示されるように使用される。
【0325】
時間領域ガードバンド挿入の例において、ガードバンド挿入ブロック3100が
図31に示されている。ステップ3の出力における信号yがアップサンプラ3101、フィルタ3102、ダウンサンプラ3103を通じて渡されてよく、および送信された信号x
tが出力される。
【0326】
1つまたは複数の実施形態では、ガードバンド挿入前に時間領域テールキャンセルを達成するために、時間領域において正確なゼロテールを生成するために低複雑度の方法が提供される。時間領域テールキャンセルは、データ信号ydからキャンセル信号ycを減算することによって達成され、それによって、入力予約されたゼロが、ユーザのリソース割り当て内のサブキャリアにインターリーブ方式でマッピングされ、データシンボルは時間領域データ信号を生成するために残りのサブキャリアにマッピングされ、時間領域キャンセル信号はデータ信号の最後のNztサンプルを繰り返すことによって生成される。サブキャリアへのゼロのインターリーブ中、インターリーブは、一様に実行されてもよく、一様でなく実行されてもよい。
【0327】
図32は、
図29と関連して同様に説明されるように、1つまたは複数の実施形態によるガードバンド挿入(OFDM)の前に時間領域テールキャンセルを実行するように構成された送信機のブロック図である。
図32に示される送信機は、周波数領域において、変調されたデータシンボルおよびゼロを受信する、インターリーブサブキャリアマッピングブロック3206を含む。ゼロは、インターリーブ方式でまずサブキャリアにマッピングされ、データシンボルは残りのサブキャリアにマッピングされる。したがって、サブバンド上で一様にインターリーブされたサブキャリアのサブセットは空のままであり、たとえば、データは、マッピングブロック3206によってそれらのサブキャリアにマッピングされない。代わりに、ゼロがIFFTブロック3207の入力にマッピングされ、これらの空のサブキャリアが配置され、データシンボルはゼロによってマッピングされていない残りのサブキャリアを満たす。したがって、データおよびゼロは、インターリーブサブキャリアマッピングブロック3206の出力において互いにインターリーブされる。たとえば、8個のサブキャリアと2個のゼロが存在する場合、IDFT3203への入力は、[0 d1 d2 d3 0 d4 d5 d6]とすることができる。
【0328】
図32に示される送信機は、
図16のステップ1において同様に説明されたように、MサイズのIFFTブロック3207、
図16のステップ3において同様に説明されたように、テールキャンセルブロック3209、および
図16の最終出力において同様に説明されたように、ガードバンド挿入ブロック3210をさらに含む。さらに、ベクトル[−α −α...−α]から構成されるキャンセル信号は、IFFTブロック3207の出力信号のテール部分(アルファベクトル)をN/Nzt回繰り返すことによって生成される。テールキャンセルブロック3209は、キャンセル信号[−α −α...−α]を生成し、これをIFFTブロック(3207)の出力に追加する。さらに、この信号に循環シフトを適用して、テールからのN
h個のゼロがヘッドに現れるようにするために、テールキャンセルブロック3209から信号を受信するために、循環シフトブロック3214(オプション)が設けられることができる。すなわち、テール部分からの少なくとも1つのゼロは、連続するデータシンボル間の連続性を提供するために、OFDM信号のヘッド部分にシフトされる。ここで、同様の参照番号は同様の要素に対応し、各ブロックの機能は簡潔にするために繰り返されていない。
【0329】
データ変調シンボルはM−IFFTブロック3207にマッピングされ、サブバンド上で一様にインターリーブされたサブキャリアのサブセットには、サブキャリアマッピングブロック3206によってゼロが供給される。y
d=[y
0 y
1...y
M-1]
Tとすると、
【0331】
は、MサイズのIFFT出力におけるベクトルとなり、
【0333】
は、y
dの最後のNztサンプルのベクトルとなり、y
temp_c=[y
M-Nzt...y
M-1]
T=αである。テールキャンセル信号y
cは、αを否定し、それを
【0335】
回繰り返すことによって形成され、たとえば、y
c=[−α −α...−α]
Tである。ゼロテール信号は、y=y
d+y
cのように、キャンセル信号をIFFT出力に追加することによって計算される。信号yは完全なゼロテールを有し、たとえばy=[y’
0 y’
1...y’
M-Nzt-10...0]
Tである。
【0336】
OFDM信号の帯域外放射を低減するために、y’=[0...0y’
0 y’
1...y’
M-Nzt0...0]
Tを生成するためにyのヘッドにゼロも挿入されてよい。信号yのヘッドにゼロを追加する1つの方法は、
【0338】
を生成するためにNh個のゼロを挿入することである。この方法は、y’のサイズをMからM+N
hに増加させる。別の方法は、サイズN
zt+N
hのゼロテールにおいてyを生成し、次いで、テールからのN
h個のゼロがヘッドに現れるように、この信号に循環シフタ3214によって循環シフトを適用することである。この方法はy’のサイズを変更しない。
【0339】
次のステップは、
図17および
図18を参照して同様に説明されるように、周波数または時間領域ガードバンド挿入ブロック3210において実行されることができるガードバンド挿入である。一般に、テールは完全にキャンセルされる必要はない点に留意されたい。キャンセル信号に費やされた電力を制御するパラメータを導入することによって、テールを部分的にキャンセルすることが可能である。
【0340】
本明細書に記載されるように、ガードバンド挿入前に、時間領域においてeZT OFDMで生成された正確なゼロテールにUWを追加することによってユニークワード(UW)OFDM信号を生成する方法が、1つまたは複数の実施形態に従って提供される。
【0341】
図33は、時間シンボルテールの特定の位置においてゼロ電力または非常に低い電力を有する時間領域サンプルを導入することによって、送信機によって送信されるべきゼロテール信号を示す。
図33は、1つまたは複数の実施形態によるユニークワードの挿入をさらに示す。図示されるように、ゼロテール信号3300は、各データブロック3301が、対応するデータブロック3301のテールエンドに、および2つの連続するデータブロック3301の間にゼロテール部分3302を有するデータブロック3301を含む。さらに、eZT OFDMは、ゼロテール3302の上にユニークワード3303と呼ばれることもある、確定的シーケンスの挿入をサポートする。一例では、ユニークワード3303は、
図33に示されるように、時間領域信号の各ゼロテール部分3302に追加される。
【0342】
一般に、ゼロテール3302とユニークワード3303の長さは等しくなくてもよく、たとえば、UWの長さはゼロテールの長さ以下でなければならない。たとえば、64個のサンプルのゼロテール内に16個のサンプルUWが追加されることができる。ゼロテールの長さは、オーバーヘッドを最小限に抑えながらISIを緩和するためにチャネル遅延拡散の関数として設定されることができ、UWの長さは同期要件に従って設定されることができる。
【0343】
図34は、1つまたは複数の実施形態による、ガードバンド挿入前に、eZT OFDMで生成された正確なゼロテールにUWを時間領域において追加する送信機のブロック図を示す。
図34に示される送信機は、加算器3411によって時間領域信号yにユニークワードが追加され、送信された信号x
tを生成するためにガードバンド挿入ブロック1700または1800によってガードバンドが挿入されること以外は、
図32に示される送信機と類似している。ブロック3406、3407、3409、3414、および3410は、それぞれ
図32を参照して説明されたブロック3206、3207、3209、3214、および3210と同様である。したがって、同様の参照番号は同様の要素に対応し、各ブロックの機能は簡潔にするために繰り返されていない。
【0344】
別の実施形態では、ガードバンド挿入後に、ユニークワードが合成信号に追加されることができる。
【0345】
テールキャンセルのための代替的手法が本明細書で提供される。一例では、ゼロテールまたはユニークワードアプリケーションのいずれかのための、OFDMをサポートするためにZT DFT−s−OFDMを拡張することが提供される。たとえば、
図35は、eZT OFDMの周波数領域ガードバンド挿入ブロックのブロック図を示しており、1つまたは複数の上記の実施形態において開示された手法を使用することによってゼロテールおよびゼロヘッドOFDM信号がすでに生成されている。
図35のブロック図には、ZT DFT−s−OFDMアーキテクチャが設けられていることが見られることができる。これは、eZT OFDMがZT DFT−sのフレームワークをOFDMに拡張すると見なされることができることを示している。
図36に示されるように、eZT OFDMは、OFDMを様々なDFT−s−OFDM波形と連結するための効率的な方法を提供する。これらのDFT−s−OFDM波形の送信技法は、テールキャンセルブロック3609によるテールキャンセルおよび循環シフタ3614によるゼロヘッド挿入後に、eZT OFDM信号に適用されることができる。
図36に見られる他のブロック(たとえば、インターリーブサブキャリアマッピングブロック3606およびIFFTブロック3607)は、以前に説明されたものと同様であり、その機能は簡潔にするために繰り返されない。
【0346】
eZT OFDMは、ゼロテールおよび/またはユニークワードを有するユーザごとの信号の生成をサポートすることができる。1つまたは複数の実施形態は、OFDMマルチユーザ送信のための、ユーザ固有の正確なゼロテールおよび/またはユーザ固有のUWを生成するための方法を提供する。具体的には、
図37は、1つまたは複数の実施形態による、マルチユーザ送信をサポートする送信機(たとえば、基地局送信機)のブロック図を示し、ここで、kはユーザの数である。送信機は、DL OFDMマルチユーザ送信のためのユーザ固有の正確なゼロテールを生成するために、拡張されたゼロテールメカニズムを使用する。ここでは、最初に、テールキャンセルがユーザごとにテールキャンセルブロック3709a...3709kによって実行され、次いで、テール部分からのN
h個のゼロがユーザごとにヘッド部分に現れるように、循環シフタ3714a...3714kによって循環シフトが実行され、次いで、ユーザ固有のUWが、時間領域において加算器3711a...3711kによってユーザごとに追加され、次いで、合成時間領域信号yが並列−直列変換器3713によって直列データシンボルに変換される前に、複数のユーザ信号が、DFTブロック3715a...3715k、サブキャリアマッピングブロック3716a...3716k、およびN
IFFTサイズのIDFTブロック3717を使用することによって、全システム帯域幅(BW)の対応するサブキャリアにマッピングされる。
【0347】
図37は、周波数領域ガードバンド挿入を有するMU eZT OFDMを示しており、
図30を参照して同様に説明されるように、ガードバンド挿入が、DFTブロック3715a...3715k、サブキャリアマッピングブロック3716a...3716k、およびN
IFFTサイズのIDFTブロック3717を使用することによって実行される。たとえば、サブバンドごとにゼロテールおよびヘッドが生成された後、信号は、サイズMのDFT3715a...3715kによって周波数領域に変換され、Mはサブバンド内のサブキャリアの総数である。次いで、DFTブロック3715a...3715kの出力は、サブキャリアマッピングブロック3716a...3716kによってサイズN
IFFTのIFFTブロック3717の対応するサブキャリアにマッピングされ、N
IFFTは、システム内のサブキャリアの総数であり、ゼロガードサブキャリアを含む。異なるサブバンドは、
図37に示されるように、異なるサイズを有することができ、MおよびM’は、対応するサブバンド内の異なる数のサブキャリアを表す。時間領域ガードバンド挿入を使用する場合、サブバンドごとの信号が別々に生成され、すべてのサブバンドに属するオーバーサンプリングされた信号が追加される。アップリンクにおいては、オーバーサンプリングされた信号が空中に追加される点に留意されたい。
【0348】
マルチユーザeZT OFDMの代替的実装形態が
図38に示されている。この実装形態では、すべてのユーザのためのデータが、インターリーブサブキャリアマッピングブロック3806およびNサイズのIFFT3807を介してサブキャリアにマッピングされ、テールキャンセルがテールキャンセルブロック3809を介して合成信号に適用され、次いで循環シフタ3814によって、テールからのN
h個のゼロがヘッドに現れるように、循環シフトが実行される。次いで、
図30および
図37において同様に説明されたように、NサイズのDFT3815、サブキャリアマッピングブロック3816、およびN
IFFTサイズのIFFT3817によって、この信号にガードバンドが挿入される。
【0349】
図23を参照して、受信機構造がさらに説明される。マルチパスフェージングチャネルを通過した後、受信された信号は、
【0351】
のように書かれることができ、上式で、Λは、
【0353】
の対角行列である。テールは正確にゼロではないので、チャネルを巡回行列として表現することが近似である点に留意されたい。
【0354】
受信機2300において、受信された信号をFFTブロック2302およびサブキャリアデマッピングブロック2303に通した後、信号は
【0359】
G行列を計算するために、リソース割り当てとゼロテールの長さのみが受信機にシグナリングされる必要がある。シグナリングされたリソース割り当てに基づいて、受信機2300は、データサブキャリアマッピング行列P
dおよびFFT行列F
Mを決定する。さらに、ゼロテールNztの長さがわかると、受信機は、テールキャンセル信号のサブキャリアマッピング行列P
c、FFT行列
【0361】
を決定し、したがって、上記の式22を使用してG行列を計算することができる。
【0362】
最適なLMMSE受信機2304は、以下のようにデータ推定値を計算するために使用されることができる:
x
est=G
H(GG
H+δ
2(H
HH)
-1)
-1H
-1r 式23
【0363】
屋内チャネルなどの、非常に高速には変化しないチャネルについては、受信機の複雑さを低減しながら、LMMSEフィルタ係数が計算され、比較的長い時間使用されることができる。
【0364】
受信機の複雑さを低減する1つの方法は、等化からGを有するフィルタリングを分離することである。この方法では、第1のステップとして、1タップ等化器2306による1タップ等化が、x
est1=(H
HH+δ
2l)
-1H
Hrを計算するために使用される。次いで、第2のステップにおいて、データ推定値は、フィルタ2307によって以下のように導出されることができる:x
est=(G
HG)
-1G
Hx
est1
【0365】
開示されたeZT OFDM波形の性能は、シミュレーションによって分析されている。シミュレーションにおいて、Mは512に設定され、NIFFT=1024である。Nztは256に設定され、高遅延拡散チャネルが仮定される。
図39は、キャンセル信号の結果として導入された冗長性によって提供される符号化利得のために、eZT OFDMがCP−OFDMより優れていることを示す。
【0366】
図40は、eZT OFDMの帯域外放射がCP−OFDMよりもずっと低いことを示す。その低い帯域外放射のため、F−OFDMやUFMCなどのフィルタベースのOFDM実施形態の代替として、eZT OFDMが使用されることができる。
【0367】
正確なゼロテールの長さを設定することが、1つまたは複数の実施形態に従って説明される。正確なゼロテールの長さは、同じユーザのシンボルごとに、または送信時間間隔(TTI)ごとに異なっていてもよく、前述されたように、異なるユーザに対して同時に異なる正確なゼロテール長を取ることができる。
【0368】
ゼロテールの長さは、DFT(たとえば、
図16のDFT1601)のテールにおいてeZT−DFT−s−OFDMに供給されるゼロの数を変更することによって設定されてもよく、eZT−OFDMの場合は0を供給されるサブキャリアの数を変更することによって設定されてもよい。任意で、テール電力または帯域外放射をさらに減少させるために、ヘッドはDFTにおいて非ゼロの数のゼロも供給されることができる。この場合、これらは、必要なテール長を得るために供給されるゼロの数に追加される。
【0369】
eZT DFT−s−OFDMとeZT OFDMの両方のためのユニークワード(UW)ベースの波形を生成するためのメカニズムは、1つまたは複数の実施形態を参照して上述されている。開示されたメカニズムを利用して、これらの波形のいずれかにおけるUWの長さは、最初に正確なゼロテールの長さを所望の長さに設定することによって必要に応じて変更されることができ、これはデータ信号のゼロテール部分以下である場合がある。
【0370】
ゼロテール長の設定を駆動する1つまたは複数の要因が存在する場合がある。たとえば、必要な正確なゼロテールの長さは、特定のユーザの所与のTTIにおいて対処されるべき遅延拡散の量の必要性、同期、チャネル推定、位相/利得トラッキング、UWシーケンスに基づく特定のユーザもしくはユーザグループの識別、ビーム切替え時間などの異なる目的に必要なユニークワード(UW)の長さ、または正確なゼロテールもしくはユニークシーケンスが使用される可能性がある何らかの他の目的などのいくつかの要因のうちの少なくとも1つによって引き起こされる可能性がある。
【0371】
物理層チャネルは、正確なゼロテールに基づいて物理層チャネルごとベースで有効にされることができる。たとえば、正確なゼロテールの長さは、異なる物理層制御チャネルに対して異なるように設定されることができる。これは、様々な要因によって引き起こされる可能性がある。たとえば、物理層制御チャネルの各々が送信される必要があるビーム幅は異なる可能性があり、したがって、必要な遅延拡散の処理を補償するために、異なる長さの正確なゼロテールを必要とすることがある。
【0372】
物理層制御チャネルは、物理層データチャネルと比較してよりワイドなビーム幅で送信されることができる。物理層制御チャネル内であっても、物理層共通制御チャネルは、物理層専用制御チャネルと比較してよりワイドなビーム幅で送信されることができる。これは、利用されるべき正確なゼロテールの長さが、物理層制御チャネルから物理層データチャネルまで、および物理層制御およびデータチャネル内でさえも異なる場合があることを意味するが、長さは異なっていてもよい。
【0373】
これは、ビーム幅、または言い換えれば、同じ正確なゼロテールの長さが、物理層制御と物理層データ、または物理層共通対物理層専用チャネルとで同じである場合があるシナリオを制限しない点に留意されたい。
【0374】
追加的または代替的に、UWの長さは、異なる物理層チャネルに対して異なる場合がある。上述された正確なゼロテールの方法から生成されたユニークワードは、正確なゼロテールの長さを変更するために使用されるものと同じ方法論を利用することもできる。たとえば、UWの長さは、異なる物理層チャネルに対して異なる場合がある。また、UWの長さは、物理層制御チャネルから物理層データチャネルまで異なっていてもよく、物理層制御およびデータチャネル内であっても、UWの長さは異なっていてよい。
【0375】
また、上記のことから、正確ではないゼロテールに基づく波形であっても、正確なゼロテールの長さを変更するために使用されるように、それらの長さを変更するために同様の方法論を利用することができる。たとえば、正確ではないゼロテール長の長さは、異なる物理層チャネルに対して異なる場合がある。また、正確でないゼロテール長の長さは、物理層制御チャネルから物理層データチャネルまで、および物理層制御およびデータチャネル内でさえも異なっていてもよく、正確ではないゼロテール長の長さは異なっていてよい。
【0376】
上記を考慮して、ビーム切替えのために正確なゼロテールが使用されることができる。ビーム切替えは、いくつかの理由から上記の6GHz周波数において重要である。これは非網羅的なリストである点に留意されたい。これらの例は、特定のユーザが移動したこと、既存の経路が動的ブロッカによって、または自己ブロッキングのいずれかのためにブロックされたこと、ユーザデバイスの向きの変化、たとえば回転運動などのためであってよく、すべて潜在的に伝播条件の変化につながる。また、送信機が、たとえば、ユーザ間で、または異なる物理層チャネル間で切り替わるなどの理由によるものであってもよい。
【0377】
上述されたeZT波形が正確なゼロを生成するので、性能の低下を伴うことなしにビーム切替えを助けるために、正確なゼロテールが利用されることができる。正確なゼロテールは、実際には、ビーム切替えが発生する可能性のある期間を提供し、正確なゼロテールの長さは、ビーム切替え要求に従って設定または更新されることができる。eZT−DFT−s−OFDMとeZT−OFDMの両方について、正確なゼロテールの長さがどのように変更されることができるかについての詳細は、上記に開示されている。
【0378】
正確なゼロテールまたはユニークワードの長さを搬送するためのシグナリングは、ゼロテールまたはユニークワードの長さが受信機にシグナリングされるべきであるため、送信機によって提供される。たとえば、ZT/UW長の変更は、mBによって開始され、WTRUにシグナリングされる。
【0379】
1つのソリューションにおいては、mBは、ダウンリンク送信対アップリンク送信に対して別個のシグナリングを使用することができる。ダウンリンク送信の場合、mBは、新しいZT/UW長をWTRUにシグナリングするために、たとえばPDCCHなどの制御チャネルにおいてダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットを使用することができる。オフセットはあらかじめ定義されてもよく、制御チャネル送信のために使用されるTTIと、新しいZT/UW長が適用されるTTIとの間に適用されてもよい。また、ダウンリンク送信の場合、ZT/UWの長さが半静的に変更される場合、長さは、RRCシグナリングまたは媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を介してシグナリングされることができる。アップリンク送信の場合、mBは、アップリンクグラントに関連するPDCCH送信を介して、ZT/UW長の変更をWTRUにシグナリングすることができる。
【0380】
別のソリューションでは、ダウンリンク送信およびアップリンク送信の両方についてWTRUに新しいZT/UW長を構成するために、mBによって同じシグナリングが使用されることができる。
【0381】
正確なゼロテールを生成するために、またはシンボルごとにユニークワードを有するために、開示されたeZT−DFT−s−OFDM波形とeZT−OFDM波形の両方が使用されることができる。これらの波形は、必要な変更を行うためにシンボルレベルでより細かい粒度を提供するため、これらはユーザごと、TTIごと、またはそれらの任意の他の組合せでそれらを適合するために容易に拡張されることができる。
【0382】
上述されたように、eZT−DFT−s−OFDMおよびeZT−OFDMの両方におけるUWの追加は、時間領域において達成される。
図41に示されるように、これはシンボルのサブセットのみにおいて選択的に行われることができ、他のシンボルにおいてeZT−DFT−s−OFDMとeZT−OFDMの両方について依然として正確なゼロテールを有する点に留意されたい。反対に、ほとんどのシンボルがUWを含み、ほとんどのシンボルが正確なゼロテールを含まない場合もある。
【0383】
一般性を失うことなしに、シンボルのサブセットがゼロテール(正確なゼロではない)を有し、他のシンボルが正確なゼロテールを有する他の組合せ、シンボルのサブセットがテールを有さない(正確なゼロテールの長さがゼロであることに対応する)が、他のシンボルがゼロテールの異なる非ゼロの長さを有することができることも理解されることができ、それらの他の組合せもまた想定されることができる。
【0384】
UWは、スケジューリング/制御情報、および/またはユーザ/グループ識別を搬送するために利用されることができる。ユニークワードは、各シンボルのヘッドにおけるサイクリックプレフィックスの代わりに知られているシーケンスの挿入を指すことができる。これは、上述されたように正確なゼロが生成された後にユニークワードを追加することによって得られることができる。
【0385】
ユニークワードを使用して、データチャネルの暗黙のスケジューリングが実装されることができる。たとえば、ユニークワードまたはユニークワードの一部は、WTRU固有データチャネルのスケジューリング情報を搬送するために使用されることができる。ここでは、その特定のWTRUのためのデータを搬送するシンボル内のユニークワードとして、WTRU固有の識別子またはその一部が使用されることができる。あるいは、ユニークワードは、WTRU固有の識別子の関数によって生成されてもよく、またはセル固有のユニークワードがWTRU固有の識別子でスクランブルされてもよい。そのようなWTRU固有の識別子は、WTRUが接続モードに入るとき、たとえばランダムアクセス手順中にmBによって割り当てられることができる。WTRUは、ユニークワード内のあらかじめ構成された識別子の存在を監視することによって、WTRU向けのデータシンボルを暗黙的に決定することができる。いくつかのソリューションにおいて、スケジューリング情報の半静的な部分は、たとえば1つまたは複数のサブフレームの間持続することができるPDCCHのような別個の制御チャネルを使用してシグナリングされることができる。そのような半静的なスケジューリング情報は、周波数領域リソース割り当て、送信モード、MCS、および任意でユニークワードにおいて使用されるべきWTRU固有の識別子などを含むことができる。細粒度時間領域割り当て情報、たとえばシンボルレベル割り当ては、ユニークワード内のWTRU固有の識別子を使用してシグナリングされることができる。
【0386】
チャネルタイプの暗黙的な識別は、ユニークワードを使用して実装されることができる。WTRUは、mBによって送信される異なるタイプの物理チャネルを識別または区別するために、ユニークワードまたはユニークワードの一部を使用することができる。たとえば、制御チャネルを搬送するサブフレーム内のシンボルは、あらかじめ構成されたユニークワードに添付されることができる。WTRUは、異なるチャネルタイプと関連付けられるユニークワードとの間の論理マッピングであらかじめ構成されることができる。WTRUは、制御チャネルに関連付けられるユニークワードを搬送するシンボルの数を計算することによって、サブフレーム内の制御チャネルの長さをさらに決定することができる。そのようなメカニズムは、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)などの別個の物理チャネルの代わりに使用されることができる。PHICHなどの他の物理チャネルを決定するために、同様のメカニズムが使用されることができる。
【0387】
WTRUは、SIB、ページングなどのブロードキャストシグナリングのために予約されたユニークワードを監視することによって、同様にブロードキャストチャネルを識別することができる。
【0388】
マルチキャストグループまたはユーザのセットを識別するために、ユニークワードが使用されることができる。たとえば、マルチキャストグループまたはデバイス間(D2D)ユーザなどの異なるユーザのセットを識別または区別するために、ユニークワードまたはユニークワードの一部が使用されることができる。サブフレーム内のシンボルまたは割り当ては、あらかじめ構成されたユニークワードと関連付けられることができる。ユーザは、異なるマルチキャストグループまたはユーザセットと関連付けられるユニークワードとの間のマッピングを用いてあらかじめ構成されることができる。D2Dまたはマルチキャストグループに関連する追加の情報は、UWを搬送するユニークワードまたはシンボルの数からも導き出されることができる。特定のブロードキャストもしくはマルチキャストサービス、または特定のD2Dユーザに提供される異なるサービスは、あらかじめ構成されたユニークワードを搬送することもできる。
【0389】
ZTおよびUWベースの波形はまた、信号の周期性を損なうことなしに、ゼロテールの代わりにゼロヘッドを使用することができる。この場合、正確なゼロがテールの代わりにヘッドにおいて生成されるように、時間領域のヘッドキャンセルが実装される。キャンセル信号は、IFFT出力のヘッドからNzh個のサンプルを繰り返すことによって生成される。DFT−s−OFDMの一例が
図42に示されており、この例では、キャンセルされることが必要なヘッドは、便宜上αとラベル付けされたベクトル[Y1 Y2 Y3 Y4]から構成されている。この場合、Nh>Ntである点に留意されたい。
【0390】
図42は、1つまたは複数の実施形態による、DFT−s−OFDMのガードバンド挿入前の時間領域ヘッドキャンセルを示すブロック図である。
図42に示される送信機は、
図16のステップ1において同様に説明されたように、MサイズのDFTブロック4201、サブキャリアマッピングブロック4202、およびNサイズのIFFTブロック4203、
図16のステップ3において同様に説明されたように(信号yを生成するためにデータ信号ydおよびキャンセル信号ycを生成するために、Nht時間領域サンプルが使用されることを除く)ヘッドキャンセルブロック4209、ならびに
図16の最終出力において同様に説明されたように、ガードバンド挿入ブロック4210を含む。さらに、ベクトル[−α −α...−α]から構成されるキャンセル信号は、IFFTブロック4203の出力信号のテール部分(アルファベクトル)をN/Nzt回繰り返すことによって生成される。テールキャンセルブロック4209は、キャンセル信号[−α −α...−α]を生成し、これをIFFTブロック(4203)の出力に追加する。
【0391】
同様に、ゼロヘッドは、上記に開示された1つまたは複数の実施形態について生成されることができる。
【0392】
いくつかの態様は装置の文脈において説明されているが、これらの態様は、対応する方法の説明も表しており、ブロックまたはデバイスは、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応することは明らかである。同様に、方法ステップの文脈において説明される態様は、対応するブロック、または対応する装置のアイテムもしくは特徴の説明も表す。方法ステップの一部または全部は、たとえば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータ、または電子回路などのハードウェア装置によって(または、それを使用して)実行されることができる。いくつかの実施形態では、方法ステップのうちのいくつかの1つまたは複数が、そのような装置によって実行されることができる。ブロックは、1つまたは複数の機能を実行するためのプロセッサまたはプロセッサの一部を表すことができる。
【0393】
特徴および要素が特定の組合せにおいて上述されているが、当業者は、各特徴または要素が単独で、または他の特徴および要素との任意の組合せにおいて使用されることができることを理解するであろう。さらに、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実装されることができる。コンピュータ可読媒体の例は、電子信号(ワイヤードまたはワイヤレス接続を介して送信される)およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、これらに限定されないが、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連付けられるプロセッサが使用されることができる。