特許第6750204号(P6750204)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750204
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/02 20060101AFI20200824BHJP
【FI】
   A47B13/02
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-208295(P2015-208295)
(22)【出願日】2015年10月22日
(65)【公開番号】特開2017-79820(P2017-79820A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2018年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】山西 学
(72)【発明者】
【氏名】繁田 佳祐
【審査官】 油原 博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−103035(JP,A)
【文献】 特開2013−094268(JP,A)
【文献】 特開2015−092909(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 7/00、13/02−13/06
F16B 12/44、12/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、この天板の下面に添設された補強ビームと、この補強ビームに関連させて前記天板の下面に取付けられた脚とを具備してなるテーブルであって、
前記天板が、他の天板を連接可能な連接端を備えた平面視四角形状のものであり、前記補強ビームの特定の側面に沿う位置に前記脚を取付けるための取付部を複数備えたものであり、
前記補強ビームが、前記特定の側面を前記連接端に平行に臨ませたものであり、前記特定の側面のみに、複数の取付位置において前記脚と係合し得る係合部を備えたものであり、
前記脚が、前記何れかの係合部に係合した状態で対応する取付部に取付けられているものであり、
前記補強ビームが、前記天板の連接端との間に前記取付部を設け得る距離をあけて内側に控えた位置に配されているテーブル。
【請求項2】
前記天板の連接端側のコーナー部近傍に第一の取付部を設けるとともに前記コーナー部よりも内側に位置する部位に第二の取付部を設けている請求項1記載のテーブル。
【請求項3】
前記脚が、前記補強ビームの係合部の何れかに係わり合わせて前記天板の対応する取付部に取付けられたブラケットと、このブラケットに止着された脚本体とを備えたものである請求項1又は2記載のテーブル。
【請求項4】
前記取付部が、前記天板の下面に埋設ナットを一定のパターンで配置してなるものであり、前記ブラケットが、前記複数の埋設ナットに対応する部位にボルト挿通孔を有したものである請求項3記載のテーブル。
【請求項5】
前記係合部が、前記補強ビームの前記側面に凹凸係合部分を設けたものであり、前記ブラケットが、前記側面に当接するビーム係接面を有し、そのビーム係接面に前記凹凸係合部分に係合する係合要素を設けたものである請求項3又は4記載のテーブル。
【請求項6】
前記ブラケットが、略直交する一対のビーム係接面を有し、前記各ビーム係接面に前記係合要素がそれぞれ設けられたものであり、何れかの一方のビーム係接面を前記補強ビームに当接させて前記取付部に取り付けられるものである請求項5記載のテーブル。
【請求項7】
前記凹凸係合部分が、丸孔状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記補強ビームに一対設けられており、前記係合要素が突起状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記ブラケットのビーム係接面に一対設けられている請求項6記載のテーブル。
【請求項8】
天板と、この天板の下面に添設された補強ビームと、この補強ビームに係合するとともに前記天板の下面側に配された脚とを具備してなるテーブルであって、
前記天板が、他の天板を連接可能な連接端を備えた平面視四角形状のものであり、前記補強ビームの特定の側面に沿う位置に前記脚の上端部を添接させ得る添接部分を複数備えたものであり、
前記補強ビームが、前記特定の側面を前記連接端に平行に臨ませたものであり、前記特定の側面のみに、複数の取付位置において前記脚と係合し得る係合部を備えたものであり、
前記脚が、前記何れかの係合部に係合した状態で対応する添接部分に添接されているものであり、
前記補強ビームが、前記天板の連接端との間に前記添接部分を設け得る距離をあけて内側に控えた位置に配されているテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィスでの執務やミーティング等に使用するのに好適なテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のテーブルとして、天板と、この天板の下面に添設された補強ビームと、この補強ビームに関連させて前記天板の下面に取付けられた脚とを具備してなるものが知られている。このようなテーブルのなかには、使用態様に応じて脚の取付け位置を変更することができるようにしたものも開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ところが、従来のものは、脚の取付け位置を変更する場合に、補強ビームの一部を天板から取り外したり追加したりする必要がある。そのため、脚の取付けに要する作業が複雑で時間を要するという問題がある。また、補強ビームを取り外して使用している期間は、その補強ビームを何れかの場所に別途保管しておかなければならないという面倒さがあり、その補強ビームを紛失してしまうという不具合も発生し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−94268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、補強ビームを天板から取り外すことなく脚の取付け位置を変更することができる使い勝手のよいテーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0007】
請求項1に記載の発明は、天板と、この天板の下面に添設された補強ビームと、この補強ビームに関連させて前記天板の下面に取付けられた脚とを具備してなるテーブルであって、前記天板が、他の天板を連接可能な連接端を備えた平面視四角形状のものであり、前記補強ビームの特定の側面に沿う位置に前記脚を取付けるための取付部を複数備えたものであり、前記補強ビームが、前記特定の側面を前記連接端に平行に臨ませたものであり、前記特定の側面のみに、複数の取付位置において前記脚と係合し得る係合部を備えたものであり、前記脚が、前記何れかの係合部に係合した状態で対応する取付部に取付けられているものであり、前記補強ビームが、前記天板の連接端との間に前記取付部を設け得る距離をあけて内側に控えた位置に配されているテーブルである。
【0008】
このような構成によれば、係合部及びそれに対応する取付部を選択して脚を天板に取り付けることができ、脚の取付位置を変更する場合でも補強ビームを天板から取り外す必要はない。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記天板の連接端側のコーナー部近傍に第一の取付部を設けるとともに前記コーナー部よりも内側に位置する部位に第二の取付部を設けている請求項1記載のテーブルである。
【0010】
ここで「連接」とは、連結具を用いて離間不能に連結状態にする場合だけでなく、単に突き合わせて天板同士を隣接させる状態をも意味している。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記脚が、前記補強ビームの係合部の何れかに係わり合わせて前記天板の対応する取付部に取付けられたブラケットと、このブラケットに止着された脚本体とを備えたものである請求項1又は2記載のテーブルである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記取付部が、前記天板の下面に埋設ナットを一定のパターンで配置してなるものであり、前記ブラケットが、前記複数の埋設ナットに対応する部位にボルト挿通孔を有したものである請求項3記載のテーブルである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、前記係合部が、前記補強ビームの前記側面に凹凸係合部分を設けたものであり、前記ブラケットが、前記側面に当接するビーム係接面を有し、そのビーム係接面に前記凹凸係合部分に係合する係合要素を設けたものである請求項3又は4記載のテーブルである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、前記ブラケットが、略直交する一対のビーム係接面を有し、前記各ビーム係接面に前記係合要素がそれぞれ設けられたものであり、何れかの一方のビーム係接面を前記補強ビームに当接させて前記取付部に取り付けられるものである請求項5記載のテーブルである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、前記凹凸係合部分が、丸孔状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記補強ビームに一対設けられており、前記係合要素が突起状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記ブラケットのビーム係接面に一対設けられている請求項6記載のテーブルである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、天板と、この天板の下面に添設された補強ビームと、この補強ビームに係合するとともに前記天板の下面側に配された脚とを具備してなるテーブルであって、前記天板が、他の天板を連接可能な連接端を備えた平面視四角形状のものであり、前記補強ビームの特定の側面に沿う位置に前記脚の上端部を添接させ得る添接部分を複数備えたものであり、前記補強ビームが、前記特定の側面を前記連接端に平行に臨ませたものであり、前記特定の側面のみに、複数の取付位置において前記脚と係合し得る係合部を備えたものであり、前記脚が、前記何れかの係合部に係合した状態で対応する添接部分に添接されているものであり、前記補強ビームが、前記天板の連接端との間に前記添接部分を設け得る距離をあけて内側に控えた位置に配されているテーブルである。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、補強ビームを天板から取り外すことなしに脚の取付け位置を変更することができるテーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
図2】同実施形態における斜視図。
図3】同実施形態における平面図。
図4】同実施形態における平面図。
図5】同実施形態における底面図。
図6】同実施形態における部分拡大斜視図。
図7】同実施形態におけるブラケットの底面図。
図8】同実施形態におけるブラケットの平面図。
図9】同実施形態におけるブラケットの斜視図。
図10】同実施形態におけるブラケットの斜視図。
図11】同実施形態における斜視図。
図12】同実施形態における斜視図。
図13】同実施形態における部分拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜13を参照して説明する。
【0020】
この実施形態は、本発明を、オフィスにおいて執務やミーティング用として柔軟に組み替えて使用されるテーブルAに適用したものである。
【0021】
このテーブルAは、図1、及び、図2に示すように、天板1と、この天板1の下面に添設された補強ビーム2、3と、この補強ビーム2、3に関連させて前記天板1の下面に取付けられた脚4とを具備してなるものである。
【0022】
この実施形態における前記天板1は、平面視正方形状をなすもので、中央部に平面視正方形をなす配線挿通窓11を有している。そして、配線挿通窓11に一対の配線カバー12、13が開閉可能に配されている。これらの配線カバー12、13は、回動端12a、13aを背反させて配された外開き態様(図3参照)と、回動端12a、13a同士を向かい合わせて配される内開き態様(図4参照)とを選択的に採り得るようにして前記配線挿通窓11に対して着脱可能に取り付けられている。
【0023】
なお、図3に示す外開き態様においては、閉じた状態で、前記配線カバー12、13と前記配線挿通窓11の開口縁との間に、平面視略環状をなすように隙間14、15が形成され、図4に示す内開き態様においては、平面視略H形をなすように隙間14、16が形成されるようになっている。
【0024】
天板1の下面1aには、前記配線挿通窓11の下方に位置させて配線ダクト17が設けられている。また、天板1の下面1aにおける前記配線挿通窓11を囲繞する部位には、前記補強ビーム2、3が配されている。この実施形態における天板1は、他の天板5(図11を参照)が接続または隣接配置され得る連接端1bと、他の天板5と連接した連接状態において主として使用者が対面する使用端1cとを備えており、対をなす長い補強ビーム2が前記接続端1bに平行に配されており、対をなす短い補強ビーム3が前記使用端1cに平行に配されている。
【0025】
この天板1は、長い補強ビーム2の特定の側面2aに沿う位置に、前記脚4の上端部を添接させるための添設部分を有した部位、すなわち、前記脚4を取付けるための取付部18、19を複数備えている。具体的には、この天板1は、図5に示すように、下面1aにおける連接端1b側のコーナー部1d、1e近傍に、第一の取付部18を備えているとともに、前記コーナー部1d、1eよりも内側に位置する部位に、第二の取付部19を備えている。第一、第二の取付部18、19は、例えば、四個の埋設ナット18a、19aを天板1に所定のパターンに沿って埋設固定したものであり、一方のコーナー部1d側に設けられる第一、第二の取付部18、19における埋設ナット配置パターンと、他方のコーナー部1e側に設けられる第一、第二の取付部18、19における埋設ナット配置パターンとは、平面視において対称をなしている。すなわち、一方側の第一、第二の取付部18、19における埋設ナット配置パターンと、他方側の第一、第二の取付部18、19における埋設ナット配置パターンとは、相互にミラー対称を採るように設定されている。そして、図1〜6に示す様に、本テーブルAを単独で用いる単独使用態様においては、天板1の四箇所のコーナー部1d、1eに位置する四つの第一の取付部18に、前記脚4がそれぞれ取付けられている。
【0026】
前記補強ビーム2、3は、角パイプ状のもので、複数本のビス2b、3bを用いて前記天板1の下面1aに止着されている。前記長い補強ビーム2は、前記天板1の連接端1bよりも一定距離だけ内側に控えた位置に、当該連接端1bと平行となる姿勢で配されている。長い補強ビーム2は、図2図12、及び、図13に示すように、その特定の側面2a、具体的には、対応する連接端1bに臨む外側の側面2aに前記第一、第二の取付部18、19に対応する第一、第二の係合部21、22を備えている。第一の係合部21は、水平方向に間隔をあけて形成された一対の凹凸係合部分21a、21aを備えており、これと同様に、第二の係合部22は、水平方向に間隔をあけて形成された一対の凹凸係合部分22a、22aを備えている。これら凹凸係合部分21a、22aは、具体的には、前記長い補強ビーム2の外側の側壁2cに穿設された丸孔状のものである。
【0027】
なお、第一の係合部21における凹凸係合部分21a、21a間には、長い補強ビーム2の外側及び内側の側壁2c、2dを貫通するボルト挿通孔21bが形成されており、第二の係合部22における凹凸係合部分22a、22a間には、長い補強ビーム2の外側及び内側の側壁2c、2dを貫通するボルト挿通孔22bが形成されている。そして、前記ボルト挿通孔21b、22bに挿通させたボルト23により長い補強ビーム2と前記脚3とを結合している。
【0028】
脚4は、長い補強ビーム2の係合部21、22の何れかに係わり合わせて前記天板1の対応する取付部18、19に取付けられたブラケット41と、このブラケット41に止着された脚本体46とを備えたものである。
【0029】
ブラケット41は、例えば、アルミダイキャスト製のもので、第一、第二の取付部18、19における複数の埋設ナット18a、19aに対応する部位にそれぞれボルト挿通孔42aを備えたブラケット本体42と、このブラケット本体42の内方端側に設けられた内方ブロック部43と、前記ブラケット本体42の外方端側に設けられた外方ブロック部44と、前記内方ブロック43の露出したビーム係接面43aを隠蔽するための隠蔽カバー45とを備えたものである。
【0030】
ブラケット本体42は、平面視略菱形をなす盤状のものであり、その対角線に沿った部位には、厚肉のリブ42bが形成されている。ボルト挿通孔42aは、前記リブ42bの両側に位置させて二個ずつ設けられている。なお、ブラケット本体42の上面には、図示しない天板連結用のプレートやオプション取付け用のプレートを挿入するための凹陥部42cが形成されており、この凹陥部42cに対応する部位に各種プレートを固定するためのビス挿通孔42dが形成されている。
【0031】
内方ブロック部43は、その対角線を前記ブラケット本体42の対角線と合致させた状態で、当該ブラケット本体42に一体に形成された底面視略正方形状のもので、外方を向く直交二面に、前記長い補強ビーム2の側面2aに当接するビーム係接面43aが設定されている。両ビーム係接面43aは、相互に直交するように形成されたもので、各ビーム係接面43aには、前記補強ビーム2の側面2aに形成された第一の係合部21の凹凸係合部分21a、又は、第二の係合部22の凹凸係合部分22aに係合する係合要素43bがそれぞれ設けられている。係合要素43bは、前記凹凸係合部分21a、22aに嵌合し得る突起状のものである。
【0032】
しかして、前記ブラケット41は、何れかの前記ビーム係接面43aを前記補強ビーム2に当接させて前記前記第一の取付部18、又は、第二の取付部19に取り付けられるものである。
【0033】
なお、この実施形態においては、前述したように、前記凹凸係合部分21a、21a、又は、22a、22aが、丸孔状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記補強ビーム2に一対設けられており、前記係合要素43b、43bが突起状のものであって、水平方向に間隔をあけて前記ブラケット41のビーム係接面43aに一対設けられている。前記ビーム係接面43aにおける前記係合要素43b、43b間には、ねじ孔43cが設けられている。
【0034】
外方ブロック部44は、その対角線を前記ブラケット本体42の対角線と合致させた状態で該ブラケット本体42に一体に形成された底面視略正方形状のものである。換言すれば、この外方ブロック部44は、上端面を前記ブロック本体42の上面よりも下方に位置させて当該ブロック本体42に一体に設けられたものであり、その上端部には鍔部44aが形成されている。この外方ブロック部44の中心、及び、この外方ブロック部44の中心に対応する前記ブラケット本体42の外方端部には、当該ブラケット41と前記脚本体46とを結合するための結合ボルト49が挿入されるボルト挿通孔44b、42eが貫設されている。
【0035】
脚本体46は、ブラケット41の外方ブロック部44に下側から嵌合する角柱状の支柱47と、この支柱47の下端部に装着される接地体取付部48とを備えたものであり、前記支柱47の上端部近傍には前記ブラケット41のボルト挿通孔42aに上方から挿入された結合ボルト49が螺着される図示しないナットが剛結されている。接地体取付部48は、前記支柱47の下端部に圧入して取付けられるものでキャスタ等の図示しない接地体を取付けるためのねじ孔48aを備えている。
【0036】
前述した単独使用態様においては、天板1の各コーナー部1d、1eに脚4が取付けられている。詳述すれば、各脚4のブラケット41は、長い補強ビーム2の第一の係合部21に係合させた状態で、天板1の第一の取付部18に取付けられている。この状態では、前記ブラケット41のビーム係接面43aに設けられた一対の係合要素43bが、前記長い補強ビーム2の端部に設定された第一の係合部21を構成する一対の凹凸係合部分21a、21aに係合している。そして、前記ボルト挿通孔21bに挿通されたボルト23を前記ブラケット41の前記ねじ孔43cに螺着することにより、このブラケット41と前記補強ビーム2とが係合されている。このブラケット41は、前記ボルト挿通孔42aに下側から装着したボルトVを前記天板1の第一の取付部18に配された埋設ナット18aに螺着することにより前記天板1に固定されている。
【0037】
一方、前記天板1の何れかの連接端1bに他の天板5を連接させて使用する連接使用態様においては、天板1の各コーナー部1d、1eよりも内方に位置した部位に脚4が取付けられている。詳述すれば、各脚4のブラケット41は、長い補強ビーム2の第二の係合部22に係合させた状態で、天板1の第二の取付部19に取付けられている。この状態では、前記ブラケット41のビーム係接面43aに設けられた一対の係合要素43b、43bが前記長い補強ビーム2の中間部に設定された第二の係合部22を構成する一対の凹凸係合部分22aに係合している。そして、前記ボルト挿通孔22bに挿通されたボルト23を前記ブラケット41の前記ねじ孔43cに螺着することによりこのブラケット41と前記補強ビーム2とが接合されている。ブラケット41は、前記ボルト挿通孔42aに下側から装着したボルトVを前記天板1の第二の取付部22に配された埋設ナット19aに螺着することにより前記天板1に固定されている。
【0038】
このような構成のものであれば、単独使用態様から連接使用態様に移行する場合、他の天板5が連接する側の連接端1bに位置する脚4を移動させるだけでその移行作業を終わらせることができ、例えば、補強ビーム2、3を取り外したり取付けたりする作業が不要になる。
【0039】
また、この実施形態においては、前記ブラケット41に直交する二面のブラケット係接面43aを設け、各係接面43aに水平方向に間隔をあけた係合要素43b、43bをそれぞれ設けているので、同一構造の脚4を全てのコーナー部1d、1eに設けられた第一の取付部18に適切に取付けることができる。しかも、その脚4を第二の取付部19に移行させる際は、ボルトV、23の取り外し作業と、ブラケット41の水平移動作業と、当該ブラケット41のボルトVによる止着作業を主たる作業とするのみで、適切に対応することができる。
【0040】
このような天板1に対する脚4の取付構造を備えたテーブルAにおいては、配線カバー13、14を前述したような構成にしておけば、単独使用態様においても連接使用態様においても、執務形態に応じて適切な使用形態を設定することができるものとなる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係るテーブルAは、天板1と、この天板1の下面1aに添設された補強ビーム2と、この補強ビーム2に関連させて前記天板1の下面1aに取付けられた脚4とを具備してなるものである。そして、天板1が、補強ビーム2の特定の側面2aに沿う位置に前記脚4を取付けるための第一、第二の取付部18、19を複数備えている。補強ビーム2は、前記特定の側面2aにおける前記第一、第二の取付部18、19に対応する箇所にそれぞれ前記脚4に係わり合う第一、第二の係合部21、22を備えたものであり、前記脚4が、前記第一、第二の係合部21、22の何れかに係合した状態で対応する第一、第二の取付部18、19に取付けられているものとなっている。このため、第一、第二係合部21、22及びそれに対応する第一、第二の取付部18、19を選択して脚4を天板1に取り付けることができるものとなる。この実施形態のものでは、脚4の取付位置を変更する場合でも補強ビーム2、3を天板1から取り外す必要がないため、その変更作業を極めて簡便に行うことができるものとなっている。
【0042】
天板1が、他の天板5を連接可能な連接端1bを備えた平面視四角形状のものであり、前記補強ビーム2が、前記特定の側面2aを前記連接端1bに平行に臨ませたものであり、前記天板1の連接端1b側のコーナー部1d、1eの近傍に第一の取付部18を設けるとともに前記コーナー部1d、1eよりも内側に位置する部位すなわち第一の取付部18よりも内側に位置する部位に第二の取付部19を設けている。このため、他の天板5を連接させる態様を採る場合において、使用者にとって好ましい下肢空間を形成するべく、特定の脚4の位置を天板1の使用端1cから遠ざかった位置に移動させることができるものとなる。
【0043】
脚4が、前記補強ビーム2の第一、第二の係合部21、22の何れかに係わり合わせて前記天板1の対応する第一、第二の取付部18、19に取付けられたブラケット41と、このブラケット41に止着された脚本体46とを備えている。このため、天板1の第一、第二の取付部18、19に対して、強度に優れた態様で脚4を取り付けるための設計の自由度に優れたものとなる。
【0044】
第一、第二の取付部18、19が、前記天板1の下面1aに埋設ナットを一定のパターンで配置してなるものであり、前記ブラケット41が、前記複数の埋設ナット18a、19aに対応する部位にボルト挿通孔42aを有したものである。このため、ブラケット41を第一の取付部18、又は第二の取付部19に、ボルトVを介して好適に取り付けることができるものとなっている。
【0045】
第一、第二の係合部21、22が、前記補強ビーム2の側面2aに凹凸係合部分21a、22aを設けたものであり、前記ブラケット41が、前記側面2aに当接するビーム係接面43aを有している。そして、ビーム係接面43aが、凹凸係合部分21a、22aに係合する係合要素43bを備えている。このため、ブラケット41の係合要素43bを補強ビーム2の凹凸係合部分21a、22aに係わり合わせ、好適に位置決めすることができるものとなる。
【0046】
ブラケット41が、略直交する一対のビーム係接面43aを有している。そして、各ビーム係接面43aに係合要素43bがそれぞれ設けられたものであり、何れかの一方のビーム係接面43aを前記補強ビーム2に当接させて前記第一、第二の取付部18、19に取り付けられるものである。このため、ブラケット41を、特定の中心線から左右対称形状に形成することができるものとなり、ブラケット41を同一形状の部品として、各脚4のブラケット41としてそれぞれ適用することができるものとなる。
【0047】
補強ビーム2の凹凸係合部分21a、22aが、丸孔状のものであって、水平方向に間隔をあけて当該補強ビーム2に一対設けられている。そして、ブラケット41の係合要素43bが突起状のものであって、水平方向に間隔をあけて当該ブラケット41のビーム係接面43aに一対設けられている。このため、補強ビーム2とブラケット41との位置決めを好適に行うことができるものとなる。
【0048】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0049】
例えば、天板の形状や、脚の形状については、種々の形状を適用することができるものであり、本実施形態に示されたものに限定されたものではない。
【0050】
脚は、補強ビームに対してのみ、ボルト等の止着具を用いて止着されたものであってもよい。換言すれば、脚は、必ずしも、止着具を用いて天板に直接的に取り付けられたものでなくてもよい。すなわち、このようなテーブルとしては、例えば、天板が、脚の上端部を添接させ得る添接部分を複数備えたものであり、補強ビームが、特定の側面における前記添接部分に対応する箇所にそれぞれ前記脚に係わり合う係合部を備えたものであり、前記脚が、前記何れかの係合部に係合した状態で対応する添接部分に添接されているものが考えられる。
【0051】
ブラケットの形状や材質についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0052】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0053】
A…テーブル
1…天板
2、3…補強ビーム
4…脚
18…取付部(第一の取付部)
19…取付部(第二の取付部)
21…係合部(第一の係合部)
22…係合部(第二の係合部)
図1
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