(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記作成部は、前記第2作成モードで前記変換情報を作成する場合で、かつ前記第2色データに対して補間処理を行う場合に、前記第2色データの予め定められた上限値を超える値を該上限値とし、かつ予め定められた下限値未満の値を該下限値とするクリップ処理及び前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成する
請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
前記作成部は、前記地色差が前記第2閾値以上で、かつ前記変換情報が過去に未修正である場合、前記第2色データに対し、前記クリップ処理を行わずに前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成する
請求項3記載の画像処理装置。
複数の色を含む第1入力画像を示す第1入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第1出力画像を示す色データであり、前記第1出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含む第1色データを取得する第1取得部と、
前記第1入力画像よりも色の数が少ない第2入力画像を示す第2入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第2出力画像を示す色データであり、前記第2出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含む第2色データを取得する第2取得部と、
入力画像の色から出力画像の色への変換情報を作成する場合、前記第1出力画像が形成された記録媒体の地色と、前記第2出力画像が形成された記録媒体の地色との色差である地色差が第2閾値未満である場合に前記第2色データに対して補間処理及び前記第2色データの予め定められた上限値を超える値を該上限値とし、かつ予め定められた下限値未満の値を該下限値とするクリップ処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成し、前記地色差が第2閾値以上である場合に前記第2色データに対して前記クリップ処理を行わずに前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成する作成処理を行う作成部と、
を備えた画像処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、入力画像の色から出力画像の色への変換情報の作成時とは条件が変わった場合でも、条件に応じた適切な変換情報を作成することができる画像処理装置、画像形成装置、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像処理装置は、複数の色を含む第1入力画像を示す第1入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第1出力画像を示す第1色データを取得する第1取得部と、前記第1入力画像よりも色の数が少ない第2入力画像を示す第2入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第2出力画像を示す第2色データを取得する第2取得部と、入力画像の色から出力画像の色への変換情報を作成する場合、前記第1色データと前記第2色データとの対応する色同士の色差の統計値が第1閾値以上である場合に前記第1色データに相当する色データを前記第1取得部に取得し直させ、該色データを用いて前記変換情報を作成する第1作成モードで前記変換情報を作成し、前記統計値が前記第1閾値未満である場合に前記第2色データを用いて前記変換情報を作成する第2作成モードで前記変換情報を作成する作成処理を行う作成部と、を備え
、前記第1色データは、前記第1出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含み、前記第2色データは、前記第2出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含み、前記作成部は、前記第1出力画像が形成された記録媒体の地色と、前記第2出力画像が形成された記録媒体の地色との色差である地色差が第2閾値未満である場合に前記作成処理を行い、前記地色差が前記第2閾値以上である場合に前記第2作成モードで前記変換情報を作成する。
【0008】
また、請求項
2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、前記作成部が、前記地色差が前記第2閾値未満で、かつ前記変換情報の過去の修正回数が第3閾値以下である場合に前記作成処理を行うものである。
【0009】
また、請求項
3に記載の発明は、請求項
1又は請求項
2に記載の発明において、前記作成部が、前記第2作成モードで前記変換情報を作成する場合で、かつ前記第2色データに対して補間処理を行う場合に、前記第2色データの予め定められた上限値を超える値を該上限値とし、かつ予め定められた下限値未満の値を該下限値とするクリップ処理及び前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成するものである。
【0010】
また、請求項
4に記載の発明は、請求項
3に記載の発明において、前記作成部が、前記地色差が前記第2閾値以上で、かつ前記変換情報が過去に未修正である場合、前記第2色データに対し、前記クリップ処理を行わずに前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成するものである。
【0011】
また、請求項
5に記載の発明は、請求項
3又は請求項
4に記載の発明において、前記第1入力画像データと前記第1色データとが対応付けられたベースデータが予め記憶された記憶部をさらに備え、前記作成部は、前記地色差が前記第2閾値以上で、かつ前記変換情報が過去に未修正である場合、前記補間処理を行って得られた仮想のベースデータで、前記記憶部の前記ベースデータを更新するものである。
【0012】
また、請求項
6に記載の発明は、請求項1から請求項
5の何れか1項に記載の発明において、前記作成部が前記第1作成モード及び前記第2作成モードの何れの作成モードで前記変換情報を作成するかを報知する報知部をさらに備えている。
【0013】
一方、上記目的を達成するために、請求項
7に記載の画像処理装置は、複数の色を含む第1入力画像を示す第1入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第1出力画像を示す色データであり、前記第1出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含む第1色データを取得する第1取得部と、前記第1入力画像よりも色の数が少ない第2入力画像を示す第2入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第2出力画像を示す色データであり、前記第2出力画像が形成された記録媒体の色である地色に対応する色データを含む第2色データを取得する第2取得部と、入力画像の色から出力画像の色への変換情報を作成する場合、前記第1出力画像が形成された記録媒体の地色と、前記第2出力画像が形成された記録媒体の地色との色差である地色差が第2閾値未満
である場合に前記第2色データに対して補間処理及び前記第2色データの予め定められた上限値を超える値を該上限値とし、かつ予め定められた下限値未満の値を該下限値とするクリップ処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成し、前記地色差が第2閾値以上である場合に前記第2色データに対して前記クリップ処理を行わずに前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成する作成処理を行う作成部と、を備えている。
【0014】
また、上記目的を達成するために、請求項
8に記載の画像処理装置は、複数の色を含む第1入力画像を示す第1入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第1出力画像を示す第1色データを取得する第1取得部と、前記第1入力画像よりも色の数が少ない第2入力画像を示す第2入力画像データに基づいて記録媒体に形成された第2出力画像を示す第2色データを取得する第2取得部と、入力画像の色から出力画像の色への変換情報を修正する指示が外部から受け付けられた場合、前記変換情報が過去に
修正されている場合に前記第2色データに対して補間処理及び前記第2色データの予め定められた上限値を超える値を該上限値とし、かつ予め定められた下限値未満の値を該下限値とするクリップ処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成し、前記変換情報が過去に未修正である
場合に前記第2色データに対して前記クリップ処理を行わずに前記補間処理を行って得られた色データを用いて前記変換情報を作成する作成処理を行う作成部と、を備えている。
【0015】
一方、上記目的を達成するために、請求項
9に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項
8の何れか1項記載の画像処理装置と、前記作成部により作成された変換情報を用いて、前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、を備えている。
【0016】
また、上記目的を達成するために、請求項1
0に記載の画像処理プログラムは、コンピュータを、請求項1から請求項
8の何れか1項記載の画像処理装置の第1取得部、第2取得部、及び作成部として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1、及び請求項
7から請求項1
0に記載の発明によれば、入力画像の色と出力画像の色との変換情報の作成時と条件が変わった場合でも、条件に応じた適切な変換情報を作成することができる。
【0018】
請求項
1に記載の発明によれば、記録媒体の地色差に応じて、適切に変換情報を作成することができる。
【0019】
請求項
2に記載の発明によれば、変換情報の修正回数に応じて、適切に変換情報を作成することができる。
【0020】
請求項
3に記載の発明によれば、クリップ処理を行わない場合に比較して、精度の良い変換情報を作成することができる。
【0021】
請求項
4に記載の発明によれば、記録媒体の地色差が比較的大きい場合でも、適切に変換情報を作成することができる。
【0022】
請求項
5に記載の発明によれば、2回目以降のプロファイル作成処理の際に、個々の使用状況に応じて作成されたベースデータを用いて適切に変換情報を作成することができる。
【0023】
請求項
6に記載の発明によれば、何れの作成モードで変換情報が作成されるかをユーザが把握することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0026】
図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。なお、以下では、シアン色をC、マゼンタ色をM、黄色をY、黒色をKで表すと共に、各構成部品及びトナー画像を色毎に区別する必要がある場合には、符号の末尾に各色に対応する色の符号(C、M、Y、K)を付して説明する。また、以下では、各構成部品及びトナー画像を色毎に区別せずに総称する場合には、符号の末尾の色の符号を省略して説明する。
【0027】
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、制御部12、用紙供給部40、画像形成部42、測色装置44、用紙排出部46、通信回線I/F(InterFace)48、及び操作表示部50を備えている。
【0028】
本実施の形態に係る制御部12は、画像形成装置10の全体的な動作を司るCPU(Central Processing Unit)20、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)22を備えている。また、制御部12は、CPU20による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)24、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部26、及び入出力I/F28を備えている。
【0029】
そして、CPU20、ROM22、RAM24、記憶部26、及び入出力I/F28の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス30を介して互いに接続されている。また、入出力I/F28には、用紙供給部40、画像形成部42、測色装置44、用紙排出部46、通信回線I/F48、及び操作表示部50が接続されている。
【0030】
本実施の形態に係る用紙供給部40は、記録媒体の一例としての用紙P(
図3及び
図4も参照。)が複数積載される用紙収容部、及び用紙収容部に積載された用紙Pを1枚ずつ取り出して後述する画像形成部42に供給する供給機構等を備えている。
【0031】
本実施の形態に係る画像形成部42は、デバイス依存の第1色空間(本実施の形態では、CMYK色空間)のC、M、Y、Kの各色の画像形成ユニットを備えている。各色の画像形成ユニットは、像保持体、像保持体の表面を帯電させる帯電器、及び帯電した像保持体の表面に静電潜像を形成する露光光を照射する露光装置を備えている。また、各色の画像形成ユニットは、露光装置による露光光の照射によって像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤で現像してトナー画像として可視化する現像器を備えている。
【0032】
また、画像形成部42は、無端状の中間転写ベルト、及び中間転写ベルトを挟んで各色の像保持体の反対側に各々配置された一次転写ロールを備えている。以上の構成により、各色の画像形成ユニットの像保持体上に順次形成されたC、M、Y、Kの各色のトナー画像が、各色の一次転写ロールによって、中間転写ベルト上に多重に転写される。
【0033】
また、画像形成部42は、補助ロール、及び中間転写ベルトを挟んで補助ロールの反対側に設けられ、中間転写ベルト上に転写されたトナー画像を、搬送される用紙Pに転写する二次転写ロールを備えている。二次転写ロールは接地されており、補助ロールは二次転写ロールの対向電極を形成しており、補助ロールに二次転写バイアスが印加されることにより、用紙Pに中間転写ベルトからトナー画像が転写される。
【0034】
さらに、画像形成部42は、用紙Pに転写されたトナー画像を加圧及び加熱することによって定着させる定着装置を備えている。
【0035】
本実施の形態に係る測色装置44は、画像形成部42により用紙Pに形成された画像を読み取り、読み取って得られた画像データを、入出力I/F28を介してCPU20に出力する。また、測色装置44は、画像データを、デバイス非依存の第2色空間(本実施の形態では、L
*a
*b
*色空間)の色データとしてCPU20に出力する。
【0036】
本実施の形態に係る用紙排出部46は、用紙Pが排出される排出部、及び画像形成部42により画像が形成され、測色装置44により画像が読み取られた用紙Pを上記排出部上に排出する排出機構等を備えている。
【0037】
本実施の形態に係る通信回線I/F48は、外部装置と通信データの送受信を行う。本実施の形態に係る操作表示部50は、画像形成装置10に対するユーザからの指示を受け付ける一方、ユーザに対して画像形成装置10の動作状況等に関する各種情報を表示する。なお、操作表示部50は、例えば、プログラムの実行により操作指示の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示される表示面にタッチパネルが設けられたディスプレイ、及びテンキーやスタートボタン等のハードウェアキーを含む。
【0038】
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10には、入力画像の色から出力画像の色への変換関係を表す変換情報の一例としてのプロファイルを作成する作成機能が搭載されている。
【0039】
次に、
図2を参照して、上記作成機能について説明する。
図2に、本実施の形態に係る作成機能を実行するための制御部12の機能ブロック図を示す。
図2に示すように、制御部12は、画像形成制御部60、第1取得部62、第2取得部64、判定部66、作成部68、及び報知部70を備えている。また、記憶部26には、第1入力画像データ80、第2入力画像データ82、ターゲット情報84、ベースデータ86、プロファイル88、及びカウンタ90が記憶される。なお、本実施の形態では、後述する平均色差との比較に用いる第1閾値、地色差との比較に用いる第2閾値、及び修正回数との比較に用いる第3閾値が予め定められて、記憶部26に記憶されている。
【0040】
本実施の形態に係る第1入力画像データ80は、予め定められた複数(本実施の形態では、1584通り)の色を含み、各色はCMYKの各色の組み合わせの色データで構成される。
図3に、第1入力画像データ80に基づいて画像形成部42により用紙Pに形成される第1出力画像G1の一例を示す。
図3に示すように、本実施の形態に係る第1出力画像G1は、1584個の異なる色のパッチ画像PGで構成される。
【0041】
本実施の形態に係る第2入力画像データ82は、第1入力画像データ80よりも少ない複数(本実施の形態では、200通り)の色を含み、各色はCMYKの各色の組み合わせの色データで構成される。
図4に、第2入力画像データ82に基づいて画像形成部42により用紙Pに形成される第2出力画像G2の一例を示す。
図4に示すように、本実施の形態に係る第2出力画像G2は、200個の異なる色のパッチ画像PGで構成される。なお、本実施の形態では、第2入力画像データ82の各色は、第1入力画像データ80に含まれる色とされているが、これに限定されないことは言うまでもない。また、本実施の形態では、第1出力画像G1及び第2出力画像G2には、画像を形成する際にトナーを用いない(本実施の形態では、Y、M、C、Kの値が各々0)パッチ画像PGが含まれているものとする。
【0042】
本実施の形態に係るターゲット情報84は、第1色空間における色データと、該色データに基づいて画像形成部42により用紙Pに形成される画像の、目標とする第2色空間における色データとの対応関係を示す情報である。
図5に、ターゲット情報84の一例を示す。
図5に示すように、本実施の形態に係るターゲット情報84では、第1色空間における色データと、第2色空間における色データが1対1で対応付けられて記憶部26に記憶される。また、ターゲット情報84の第1色空間における色データは、第1出力画像G1に含まれる各パッチ画像PGの色と同じ色を示すデータとされている。すなわち、ターゲット情報84は、1584通りの第1色空間における色データと、第2色空間における色データとの対応関係を示す情報で構成される。なお、本実施の形態では、画像形成装置10の出荷時には、予め定められた種類及び色等の用紙Pについてのターゲット情報84が記憶部26に記憶されているものとする。
【0043】
本実施の形態に係るベースデータ86は、第1色空間における色データと、該色データに基づいて画像形成部42により用紙Pに形成された画像を測色装置44により読み取って得られた実測値である、第2色空間における色データとの対応関係を示す情報である。
図6に、ベースデータ86の一例を示す。
図6に示すように、本実施の形態に係るベースデータ86では、第1色空間における色データと、第2色空間における色データの実測値とが1対1で対応付けられて記憶部26に記憶される。なお、本実施の形態では、画像形成装置10の出荷時には、ターゲット情報84と同一の用紙Pについて、画像形成部42により用紙Pに形成された第1出力画像G1を測色装置44により読み取って得られた実測値に基づくベースデータ86が記憶部26に記憶されているものとする。すなわち、ベースデータ86も、1584通りの第1色空間における色データと、第2色空間における色データの実測値との対応関係を示す情報で構成される。
【0044】
なお、本実施の形態では、ターゲット情報84を構成する対応関係を示す情報の数と、ベースデータ86を構成する対応関係を示す情報の数とが同一である場合について説明するが、これに限定されない。ターゲット情報84を構成する対応関係を示す情報の数と、ベースデータ86を構成する対応関係を示す情報の数とは、異なっていてもよい。
【0045】
本実施の形態に係るプロファイル88は、第1色空間における入力画像の色から出力画像の色への変換関係を示す変換情報である。プロファイル88は、ターゲット情報84及びベースデータ86に基づいて、画像形成部42により用紙Pに形成される画像の色が、ターゲット情報84により示される目標色に一致する又は近付くように作成される。
図7に、プロファイル88の一例を示す。
図7に示すように、本実施の形態に係るプロファイル88では、第1色空間における入力される色データと、出力される色データとが1対1で対応付けられて記憶部26に記憶される。なお、本実施の形態では、画像形成装置10の出荷時には、ターゲット情報84及びベースデータ86に基づいて作成されたプロファイル88が記憶部26に記憶されているものとする。すなわち、本実施の形態に係るプロファイル88は、1584通りの第1色空間における入力される色データと、出力される色データとの変換関係を示す情報で構成される。
【0046】
本実施の形態に係るカウンタ90は、ユーザにより画像形成装置10が使用される場所に画像形成装置10を設置した後のプロファイル88の修正回数を示す値が記憶される。本実施の形態では、画像形成装置10の出荷時には、カウンタ90が0(零)に初期化されているものとする。
【0047】
本実施の形態に係る画像形成制御部60は、画像形成部42を制御して、記憶部26に記憶された第1入力画像データ80を、プロファイル88を用いて変換して得られたデータに基づいて、用紙Pに第1出力画像G1を形成する。また、画像形成制御部60は、画像形成部42を制御して、記憶部26に記憶された第2入力画像データ82を、プロファイル88を用いて変換して得られたデータに基づいて、用紙Pに第2出力画像G2を形成する。
【0048】
本実施の形態に係る第1取得部62は、第1入力画像データ80に基づいて用紙Pに形成された第1出力画像G1の第1色データを含むベースデータ86を記憶部26から取得する。また、第1取得部62は、第1入力画像データ80に基づいて用紙Pに形成された第1出力画像G1を、測色装置44により読み取って得られた第1色データを取得する。
【0049】
本実施の形態に係る第2取得部64は、第2入力画像データ82に基づいて用紙Pに形成された第2出力画像G2を、測色装置44により読み取って得られた第2色データを取得する。
【0050】
本実施の形態に係る判定部66は、ベースデータ86を作成する際に用いられた用紙Pの地色(以下、「第1地色」という)と、第2出力画像G2が形成された用紙Pの地色(以下、「第2地色」という)とを取得する。具体的には、判定部66は、ベースデータ86の第2色空間における、画像を形成する際にトナーを用いない(本実施の形態では、Y、M、C、Kの値が各々0)パッチ画像PGに対応する色データを、第1地色を示す色データとして取得する。また、判定部66は、第2取得部64により取得された第2色データに含まれる上記トナーを用いないパッチ画像PGに対応する色データを、第2地色を示す色データとして取得する。
【0051】
そして、判定部66は、第1地色と第2地色との色差(以下、「地色差」という)が第2閾値(例えば、3.5)未満であるか否かを判定する。なお、この差としては、例えば、第1地色及び第2地色を各々第2色空間上にマッピングし、マッピングした2点間のユークリッド距離を適用すればよい。また、第2閾値としては、例えば、画像形成装置10の実機を用いた実験等により、地色差が、用紙Pの地色がプロファイル88の変換精度が許容範囲から外れるほど違う差の下限値として予め定められた値等を適用すればよい。
【0052】
また、判定部66は、記憶部26に記憶されたカウンタ90の値により示されるプロファイル88の修正回数が第3閾値(例えば、5)以下であるか否かを判定する。また、判定部66は、記憶部26に記憶されたカウンタ90の値により示されるプロファイル88の修正回数が1以上であるか否かを判定することによって、プロファイル88が過去に修正されたか否かを判定する。
【0053】
本実施の形態に係る作成部68は、判定部66により地色差が第2閾値未満であると判定された場合で、かつプロファイル88の修正回数が第3閾値以下であると判定された場合、以下に示す処理でプロファイル88を作成する。すなわち、この場合、作成部68は、第1取得部62により取得されたベースデータ86から第2入力画像データ82の色データに対応する第2色空間の色データ(すなわち、200個の色データ)を抽出する。
【0054】
また、作成部68は、抽出した第2色空間の色データと、第2取得部64により取得された第2色データとの対応する色同士の色差の平均値(以下、「平均色差」という)を導出する。なお、作成部68は、抽出した第2色空間の色データと、第2取得部64により取得された第2色データとの対応する色同士の色差の中央値や最頻値等の他の統計値を導出してもよい。
【0055】
そして、作成部68は、平均色差が第1閾値(例えば、4)以上である場合、画像形成部42により第1出力画像G1を用紙Pに形成させ、用紙Pに形成された第1出力画像G1を測色装置44により読み取って得られた第1色データを第1取得部62により取得する。また、この場合、作成部68は、第1取得部62により取得された第1色データを用いてプロファイル88を作成する第1作成モードでプロファイル88を作成する。なお、第1閾値としては、例えば、画像形成装置10の実機を用いた実験等により、要求されるプロファイル88の変換精度等に応じて予め定められた値等を適用すればよい。
【0056】
具体的には、作成部68は、第1作成モードでは、第1入力画像データ80の各色と、第1取得部62により取得された第1色データの各色とを対応する色同士で対応付けたベースデータ86を作成する。そして、作成部68は、ターゲット情報84と第1作成モードで作成したベースデータ86とに基づいてプロファイル88を作成する。なお、作成部68は、第1作成モードでプロファイル88を作成する際に、ターゲット情報84に含まれる地色とベースデータ86に含まれる地色との差が解消されるように、ベースデータ86を修正したうえで、プロファイル88を作成する。
【0057】
一方、作成部68は、平均色差が第1閾値未満である場合、第2取得部64により取得された第2色データに基づいてプロファイル88を作成する第2作成モードでプロファイル88を作成する。具体的には、作成部68は、第2入力画像データ82の各色と、第2取得部64により取得された第2色データの各色との対応する色同士を対応付けたベースデータを作成する。すなわち、本実施の形態では、このベースデータは200個の対応関係を示す情報で構成されたデータとなる。
【0058】
そして、作成部68は、作成したベースデータに対して補間処理を行うことで、該ベースデータからベースデータ86と同じ個数(本実施の形態では1584個)の対応関係を示す情報を含む仮想のベースデータ86を作成する。ここで、本実施の形態に係る作成部68は、一例として
図8に示すように、仮想のベースデータ86を作成する場合、第2色空間の色データを許容範囲内とするクリップ処理を行う。
【0059】
具体的には、作成部68は、仮想のベースデータ86と、記憶部26に記憶されたベースデータ86との第2色空間における対応する色同士の色データの差が、許容範囲内となるように、仮想のベースデータ86を修正する。なお、
図8では、第2色空間の色データのL
*成分におけるL
*の値と上記差との関係を示している。また、
図8の丸印は第2出力画像G2の色データの実測値を示し、実線Xは、上記補間処理で得られた色データの該関係を示し、
図8の2本の破線は、各々上記許容範囲の上限値と下限値を示している。すなわち、本実施の形態に係る作成部68は、上記差が許容範囲の下限値(
図8に示す例では−1)未満の場合は該差を下限値とし、上記差が上限値(
図8に示す例では1)を超えている場合は該差を上限値とするクリップ処理により仮想のベースデータ86を修正する。そして、作成部68は、ターゲット情報84と第2作成モードで作成した仮想のベースデータ86とに基づいてプロファイル88を作成する。
【0060】
なお、作成部68は、第2作成モードでプロファイル88を作成する際も、ターゲット情報84に含まれる地色と仮想のベースデータ86に含まれる地色との差が解消されるように、仮想のベースデータ86を修正したうえで、プロファイル88を作成する。すなわち、第1作成モード及び第2作成モードでは、地色の基準がターゲット情報84に含まれる地色となる。また、本実施の形態では、画像形成装置10の出荷時に記憶部26に記憶されているプロファイル88も地色の基準がターゲット情報84に含まれる地色とされている。
【0061】
また、作成部68は、判定部66により地色差が第2閾値以上であり、かつプロファイル88が過去に未修正であると判定された場合、第2取得部64により取得された第2色データに基づいてプロファイル88を作成する。具体的には、この場合、作成部68は、上記第2作成モードでの作成と同様にプロファイル88を作成する。ただし、この場合、作成部68は、仮想のベースデータ86を作成する際に上記クリップ処理を行わない。これは、地色差が第2閾値以上であり、かつプロファイル88が過去に未修正であるということは、ユーザが使用している用紙Pが、ベースデータ86を作成する際に用いた用紙Pと異なることによって色差が比較的大きくなる可能性が高いと考えられるためである。
【0062】
また、この場合、作成部68は、ターゲット情報84に含まれる地色と仮想のベースデータ86に含まれる地色との色差が解消されるように、ターゲット情報84を修正したうえでプロファイル88を作成する。すなわち、この場合に作成されたプロファイル88は、地色の基準が仮想のベースデータ86に含まれる地色となる。さらに、この場合、作成部68は作成した仮想のベースデータ86で、記憶部26に記憶されたベースデータ86を上書きして記憶(更新)する。従って、本実施の形態では、この場合に2回目以降にプロファイル88を修正する場合は、更新されたベースデータ86を用いることになるため、プロファイル88の作成時の条件に応じて、より適切にプロファイル88が作成される。
【0063】
本実施の形態に係る報知部70は、作成部68が第1作成モード及び第2作成モードの何れの作成モードでプロファイル88を作成するかを報知する。また、報知部70は、判定部66により地色差が第2閾値未満であり、プロファイル88の修正回数が第3閾値を超えていると判定された場合、修正回数が多くなっている旨を報知する。また、報知部70は、判定部66により地色差が第2閾値以上であり、プロファイル88が過去に修正されたと判定された場合、ユーザが使う用紙Pを間違っている可能性がある旨を報知する。また、報知部70は、判定部66により地色差が第2閾値以上であり、プロファイル88が過去に未修正であると判定された場合、プロファイル88の作成を続行するか否かをユーザに確認するための情報を報知する。
【0064】
次に、
図9を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、
図9は、CPU20によって実行されるプロファイル作成処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。本プロファイル作成処理プログラムは、初回は、例えば画像形成装置10の使用場所への設置直後のユーザによるセットアップ時に実行される。また、本プロファイル作成処理プログラムは、2回目以降は、例えば1日1回等の定期的なタイミングに実行される。なお、本プロファイル作成処理プログラムはROM22に予めインストールされている。
【0065】
図9のステップ100で、画像形成制御部60は、画像形成部42を制御して、記憶部26に記憶された第2入力画像データ82を、プロファイル88を用いて変換して得られたデータに基づいて、用紙Pに第2出力画像G2を形成する。
【0066】
次のステップ102で、第2取得部64は、第2入力画像データ82に基づいて用紙Pに形成された第2出力画像G2を、測色装置44により読み取って得られた第2色データを取得する。次のステップ104で、判定部66は、記憶部26に記憶されたベースデータ86から、画像を形成する際にトナーを用いないパッチ画像PGに対応する第1色空間の色データを、第1地色を示す色データとして取得する。また、判定部66は、ステップ102で取得された第2色データに含まれる上記トナーを用いないパッチ画像PGに対応する色データを、第2地色を示す色データとして取得する。そして、判定部66は、取得した第1地色と第2地色との地色差が第2閾値未満であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合は、処理はステップ106に移行する。
【0067】
ステップ106で、判定部66は、記憶部26に記憶されたカウンタ90の値により示されるプロファイル88の修正回数が第3閾値以下であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合は、処理はステップ108に移行する。ステップ108で、第1取得部62は、記憶部26からベースデータ86を取得する。次のステップ110で、作成部68は、ステップ108で取得されたベースデータ86から第2入力画像データ82の色データに対応する第2色空間の色データを抽出する。
【0068】
次のステップ112で、作成部68は、ステップ110で抽出された色データと、ステップ102で取得された第2色データとの平均色差を導出する。そして、作成部68は、導出した平均色差が第1閾値未満であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合は、処理はステップ114に移行する。なお、作成部68は、ステップ110で、ステップ102で取得された色データに対して補間処理を行って第1入力画像データ80の色データの数と同数の色データを作成してもよい。この場合、作成部68は、ステップ112で、作成した色データと、ステップ108で取得されたベースデータ86の第2色空間の色データとの平均色差を導出して、導出した平均色差と第1閾値未満との比較を行えばよい。
【0069】
ステップ114で、報知部70は、第2作成モードでプロファイル88を作成することを報知する。具体的には、報知部70は、第1出力画像G1よりも少ない数のパッチ画像PGを含む第2出力画像G2を用いてプロファイル88を作成することを通知する第1通知画面を、操作表示部50のディスプレイに表示する。
【0070】
図10に本実施の形態に係る第1通知画面の一例を示す。
図10に示すように、本実施の形態に係る第1通知画面では、第2出力画像G2(
図10に示す例では「スモールセットのパッチ画像」と表記)を用いてプロファイル88を作成することを示す情報が表示される。ここで、ユーザは、第1通知画面の表示を終了してプロファイル作成処理を続行する場合、第1通知画面の下部に表示されている続行ボタンを指定する。なお、ユーザは、本プロファイル作成処理を中止したい場合は、第1通知画面の下部に表示されている中止ボタンを指定する。すなわち、以下に示すステップ116以降の処理は、第1通知画面においてユーザにより続行ボタンが指定された場合に実行される。
【0071】
次のステップ116で、作成部68は、前述したように、第2入力画像データ82の各色と、ステップ102で取得された第2色データとに基づいて、上記補間処理及びクリップ処理を行って仮想のベースデータ86を作成する。次のステップ118で、作成部68は、前述したように、ターゲット情報84とステップ116で作成された仮想のベースデータ86とに基づいて、地色の基準をターゲット情報84に含まれる地色としたプロファイル88を作成する。
【0072】
次のステップ120で、作成部68は、ステップ118で作成されたプロファイル88を記憶部26に記憶(更新)する。次のステップ122で、作成部68は、カウンタ90に「1」を加算した後、本プロファイル作成処理を終了する。
【0073】
一方、ステップ112の判定が否定判定となった場合は、処理はステップ124に移行する。ステップ124で、報知部70は、第1作成モードでプロファイル88を作成することを報知する。具体的には、報知部70は、第1出力画像G1でプロファイル88を作成することを通知する第2通知画面を、操作表示部50のディスプレイに表示する。
【0074】
図11に本実施の形態に係る第2通知画面の一例を示す。
図11に示すように、本実施の形態に係る第2通知画面では、第1出力画像G1(
図11に示す例では「フルセットのパッチ画像」と表記)を用いてプロファイル88を作成することを示す情報が表示される。ここで、ユーザは、第2通知画面の表示を終了してプロファイル作成処理を続行したい場合、第2通知画面の下部に表示されている続行ボタンを指定する。なお、ユーザは、本プロファイル作成処理を中止したい場合は、第2通知画面の下部に表示されている中止ボタンを指定する。すなわち、以下に示すステップ126以降の処理は、第2通知画面においてユーザにより続行ボタンが指定された場合に実行される。
【0075】
次のステップ126で、画像形成制御部60は、画像形成部42を制御して、記憶部26に記憶された第1入力画像データ80を、プロファイル88を用いて変換して得られたデータに基づいて、用紙Pに第1出力画像G1を形成する。次のステップ128で、第1取得部62は、第1入力画像データ80に基づいて用紙Pに形成された第1出力画像G1を、測色装置44により読み取って得られた第1色データを取得する。
【0076】
なお、本ステップ126で、画像形成制御部60は、記憶部26に記憶されたベースデータ86を作成する際に用いた第1出力画像G1と異なる画像を形成してもよい。この場合、例えば、画像形成制御部60は、第1出力画像G1よりも色の数が若干多い画像、又は色の数が若干少ない画像を用紙Pに形成する形態が例示される。また、この場合、上記ステップ128で、第1取得部62は、上記第1色データに相当する色データとして、用紙Pに形成された該画像を測色装置44により読み取って得られた色データを取得する。
【0077】
次のステップ130で、作成部68は、第1入力画像データ80の各色と、ステップ128で取得された第1色データの各色との対応する色同士を対応付けたベースデータ86を作成する。そして、作成部68は、前述したように、ターゲット情報84と作成したベースデータ86とに基づいて、地色の基準をターゲット情報84に含まれる地色としたプロファイル88を作成する。次のステップ132で、作成部68は、ステップ118で作成されたプロファイル88を記憶部26に記憶(更新)した後、ステップ122に移行する。
【0078】
一方、ステップ106の判定が否定判定となった場合は、処理はステップ134に移行する。ステップ134で、報知部70は、プロファイル88の修正回数が第3閾値を超えている旨を報知する。具体的には、報知部70は、プロファイル88の修正回数が第3閾値を超えていることを通知する第3通知画面を、操作表示部50のディスプレイに表示する。
【0079】
図12に本実施の形態に係る第3通知画面の一例を示す。
図12に示すように、本実施の形態に係る第3通知画面では、プロファイル88の修正回数が第3閾値(
図12に示す例では5回)を超えていることを示す情報が表示される。ここで、ユーザは、第3通知画面の表示を終了する場合、第3通知画面の下部に表示されている終了ボタンを指定する。本ステップ134の処理が終了すると、本プロファイル作成処理は終了する。
【0080】
一方、ステップ104の判定が否定判定となった場合は、処理はステップ136に移行する。ステップ136で、判定部66は、記憶部26に記憶されたカウンタ90の値により示されるプロファイル88の修正回数が1以上であるか否かを判定することによって、プロファイル88が過去に修正されたか否かを判定する。この判定が否定判定となった場合は、処理はステップ138に移行する。
【0081】
ステップ138で、報知部70は、プロファイル88の作成を続行するか否かを確認するための情報を報知する。具体的には、報知部70は、プロファイル88の作成を続行するか否かを確認するための確認画面を、操作表示部50のディスプレイに表示する。
【0082】
図13に本実施の形態に係る確認画面の一例を示す。
図13に示すように、本実施の形態に係る確認画面では、地色差が大きくなっていることを示す情報、及びプロファイル88の作成を続行するかを確認することを示す情報が表示される。ここで、ユーザは、確認画面の表示を終了してプロファイル作成処理を続行したい場合、確認画面の下部に表示されている続行ボタンを指定する。なお、ユーザは、本プロファイル作成処理を中止したい場合は、確認画面の下部に表示されている中止ボタンを指定する。すなわち、以下に示すステップ140以降の処理は、確認画面においてユーザにより続行ボタンが指定された場合に実行される。
【0083】
ステップ140で、作成部68は、前述したように、第2入力画像データ82の各色と、ステップ102で取得された第2色データに基づいて、上記補間処理を行って仮想のベースデータ86を作成する。このように、本実施の形態では、本ステップ140では上記クリップ処理を行わないが、これに限定されない。例えば、上記ステップ116の処理でのクリップ処理に用いる許容範囲よりも範囲を広くしてクリップ処理を行う形態としてもよい。この場合、例えば、地色差が大きくなるほど該許容範囲の上限値を大きくし、下限値を小さくする形態が例示される。
【0084】
次のステップ142で、作成部68は、前述したように、ターゲット情報84とステップ140で作成された仮想のベースデータ86とに基づいて、地色の基準を仮想のベースデータ86に含まれる地色としたプロファイル88を作成する。
【0085】
次のステップ144で、作成部68は、ステップ142で作成されたプロファイル88を記憶部26に記憶(更新)する。次のステップ146で、作成部68は、ステップ140で作成された仮想のベースデータ86を、ベースデータ86として記憶部26に記憶(更新)する。本ステップ146の処理が終了すると、処理はステップ122に移行する。
【0086】
一方、ステップ136の判定が肯定判定となった場合は、処理はステップ148に移行する。ステップ148で、報知部70は、ユーザが使用している用紙Pを間違っている可能性がある旨を報知する。具体的には、報知部70は、ユーザが使用している用紙Pを間違っている可能性があることを通知する第4通知画面を、操作表示部50のディスプレイに表示する。
【0087】
図14に本実施の形態に係る第4通知画面の一例を示す。
図14に示すように、本実施の形態に係る第4通知画面では、ユーザが使っている用紙Pが間違っている可能性があることを示す情報が表示される。ここで、ユーザは、第4通知画面の表示を終了する場合、第4通知画面の下部に表示されている終了ボタンを指定する。本ステップ148の処理が終了すると、本プロファイル作成処理は終了する。
【0088】
なお、上記実施の形態では、地色差、修正回数、及び平均色差の各パラメータを用いてプロファイル88の作成方法を切り替える場合について説明したが、これに限定されない。例えば、上記各パラメータのうち、平均色差のみを用いてプロファイル88の作成方法を切り替える形態としてもよい。この場合、例えば、平均色差が第1閾値以上である場合は第1作成モードでプロファイル88を作成し、平均色差が第1閾値未満である場合は第2作成モードでプロファイルを作成する形態が例示される。この形態例におけるプロファイル作成処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートを
図15に示す。この形態例における各ステップの処理は、同一の処理が上記実施の形態に係るプロファイル作成処理(
図9参照)に含まれるため、
図15には
図9の対応するステップと同一のステップ番号を付して、ここでの説明を省略する。
図15に示すように、この形態例におけるプロファイル作成処理では、上記実施の形態に係るプロファイル作成処理のステップ104、106、122、134〜148の処理が不要となる。
【0089】
また、例えば、上記各パラメータのうち、地色差のみを用いてプロファイル88の作成方法を切り替える形態としてもよい。この場合、例えば、地色差が第2閾値未満であるか否かによって処理内容を切り替えて、第2色データを用いてプロファイル88を作成する形態が例示される。この形態例におけるプロファイル作成処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートを
図16に示す。この形態例における各ステップの処理は、同一の処理が上記実施の形態に係るプロファイル作成処理(
図9参照)に含まれるため、
図16には
図9の対応するステップと同一のステップ番号を付して、ここでの説明を省略する。
図16に示すように、この形態例におけるプロファイル作成処理では、上記実施の形態に係るプロファイル作成処理のステップ106〜112、122〜136、148の処理が不要となる。
【0090】
さらに、例えば、上記各パラメータのうち、修正回数のみを用いてプロファイル88の作成方法を切り替える形態としてもよい。この場合、例えば、プロファイル88が過去に未修正であるか否か(例えば、カウンタ90の値が0であるか否か)によって処理内容を切り替えて、第2色データを用いてプロファイル88を作成する形態が例示される。この形態例におけるプロファイル作成処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートを
図17に示す。この形態例における各ステップの処理は、同一の処理が上記実施の形態に係るプロファイル作成処理(
図9参照)に含まれるため、
図17には
図9の対応するステップと同一のステップ番号を付して、ここでの説明を省略する。
図17に示すように、この形態例におけるプロファイル作成処理では、上記実施の形態に係るプロファイル作成処理のステップ104〜112、124〜134、138、148の処理が不要となる。また、この形態例におけるプロファイル作成処理は、例えばユーザが操作表示部50を介してプロファイル88の修正指示を入力した場合等、外部からプロファイル88を修正する指示が受け付けられた場合にCPU20によって実行される。
【0091】
また、上記実施の形態では、報知部70が各種画面を操作表示部50のディスプレイに表示することによって報知する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、報知部70が音を発すること、及び用紙Pに画像を形成すること等によって報知する形態としてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態では、プロファイル作成処理プログラムがROM22に予めインストールされている場合について説明したが、これに限定されない。例えば、プロファイル作成処理プログラムが、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に格納されて提供される形態、又はネットワークを介して提供される形態としてもよい。
【0093】
さらに、上記実施の形態では、プロファイル作成処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、プロファイル作成処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0094】
その他、上記実施の形態で説明した画像形成装置10の構成(
図1参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0095】
また、上記実施の形態で説明したプロファイル作成処理プログラムの処理の流れ(
図9参照)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0096】
また、上記実施の形態で示した各種画面の構成(
図10〜
図14参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部の情報を削除したり、新たな情報を追加したり、表示位置を変えたりすることができることは言うまでもない。