(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記追加設定衛星の送信電波の受信可能性に係る所定の情報に基づいて、当該追加設定衛星の送信電波を前記初期設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めるか否かを定めることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
前記捕捉対象とされた前記初期設定衛星の送信電波のうち少なくとも一部の送信電波が捕捉された場合、前記制御部は、捕捉された送信電波と同数以下の前記追加設定衛星の送信電波を前記捕捉された送信電波と入れ替えて前記捕捉対象とすることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
前記追加設定衛星の送信電波のうち一部が捕捉された場合には、前記制御部は、以降の前記捕捉動作において当該捕捉された送信電波を前記捕捉対象としないことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
前記初期設定衛星は、地球全体を対象とした所定の衛星測位システムに係る測位衛星であり、前記追加設定衛星は、当該衛星測位システムを補完する地域測位システムに係る測位衛星であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の衛星電波受信装置を含む電子時計1の機能構成を示すブロック図である。
【0012】
電子時計1は、マイコン40と、衛星電波受信処理部50(衛星電波受信装置)及びアンテナA1と、操作受付部61と、表示部62と、通信部63及びアンテナA2と、電力供給部70などを備える。
【0013】
マイコン40は、電子時計1の全体動作を統括制御する。マイコン40は、CPU41(Central Processing Unit)と、ROM42(Read Only Memory)と、RAM43(Random Access Memory)と、発振回路46と、分周回路47と、計時回路48(計時部)などを備える。
【0014】
CPU41は、各種演算処理を行うプロセッサであり、制御動作を行う。ROM42は、CPU41が制御動作を実行するためのプログラム421や初期設定データなどを格納する。ROM42としては、マスクROMの他、データの書き換え更新が可能なフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを有していても良い。RAM43は、CPU41に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM43には、現在日時を表示、利用する際のタイムゾーン設定や夏時間設定を記憶する地方時設定記憶部431が定められている。
【0015】
発振回路46は、所定の周波数の信号を生成して出力する。信号の生成には、例えば、水晶発振器などが用いられる。この水晶発振器は、マイコン40に対して外付けされて良い。
【0016】
分周回路47は、発振回路46から入力された周波数信号を設定された分周比で分周した分周信号を出力する。分周比の設定は、CPU41により変更されて良い。
計時回路48は、分周回路47から入力された所定の周波数の分周信号を計数することで現在日時を保持する。計時回路48の計数する現在日時は、衛星電波受信処理部50が取得した正確な現在日時などに基づいて、CPU41からの制御信号により修正可能となっている。
【0017】
衛星電波受信処理部50は、米国のGPS(Global Positioning System)といった衛星測位システムの測位衛星からの送信電波を受信、処理して、日時情報や現在位置情報を取得し、CPU41に出力する。衛星電波受信処理部50は、受信部51(受信処理部)と、制御部52(信号処理部)と、記憶部53などを備える。
【0018】
受信部51は、捕捉部511と追尾部512などを備える。捕捉部511は、受信対象の測位衛星(衛星)からの電波を検出してその測位衛星の識別及び送信信号の位相を同定する捕捉処理を行う。捕捉処理については後に詳述するが、本実施形態の電子時計1の衛星電波受信処理部50では、複数の測位衛星からの送信電波を並行して捕捉する処理が可能な構成を備えている。
【0019】
追尾部512は、捕捉部511により捕捉された測位衛星の識別情報及び位相を捕捉部511から取得し、当該測位衛星からの送信電波を追尾して継続的に航法メッセージを復調、取得する。
【0020】
制御部52は、抽出された信号に基づいて必要な情報を取得し、現在日時の同定や現在位置の算出(即ち、測位)を行う。制御部52は、受信可能な各測位衛星の航法メッセージのフォーマットに基づいて各測位衛星からの送信情報のうち少なくとも所望の情報を得るのに必要な部分を取得する。GPSに係る測位衛星(以降、GPS衛星と記す)からの信号(L1帯)からは、日時情報(計時回路48が計数する日時から日付が同定可能な場合には、少なくとも週内経過時間(TOW−Count))とその受信タイミング、及び捕捉されている各GPS衛星の軌道情報が取得される。各GPS衛星の軌道情報と当該GPS衛星から得られた現在日時のタイミングのずれとに基づいて現在位置が算出可能となり、更に、各GPS衛星と現在位置との距離により、同定された日時の正確な日時からの遅延時間が求まる。
【0021】
記憶部53には、各種設定データや受信情報などの受信制御情報531と、衛星電波受信処理部50において制御部52が実行する制御に係るプログラム532が記憶される。設定データとしては、例えば、各測位衛星の航法メッセージのフォーマットデータや受信レベルを判別するための基準データなどが含まれる。また、受信情報としては、例えば、取得されている各測位衛星の予測軌道情報(アルマナック)やうるう秒の実施予告情報などが含まれる。
【0022】
操作受付部61は、ユーザ操作などの外部からの入力動作を受け付ける。操作受付部61は、例えば、一又は複数の押しボタンスイッチを備え、当該押しボタンスイッチの押下動作に応じた信号をCPU41に出力する。
【0023】
表示部62は、CPU41の制御に基づいて各種情報の表示を行う。表示部62は、表示画面とその駆動回路を有する。表示画面としては、例えば、液晶表示画面(LCD)が用いられ、駆動回路は、当該液晶表示画面による表示に係る駆動動作を行う。表示部62に表示される内容には、現在日時に係る情報が含まれる。
【0024】
通信部63は、CPU41の制御に基づいてアンテナA2を介して外部の電子機器と近距離無線通信を行う。近距離無線通信としては、例えば、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)が挙げられる。また、外部の電子機器としては、同一ユーザのスマートフォン、携帯電話機や各種携帯電子端末などが挙げられる。通信部63は、通信接続相手の電子機器を介して所定のサーバから測位衛星の運用情報を取得することが可能である。
【0025】
電力供給部70は、電子時計1の各部が動作に要する電力を当該各部へ供給する。電力供給部70は、バッテリ71から出力される電力を各部の動作電圧で供給する。動作電圧が動作部位によって異なる場合には、電力供給部70は、レギュレータを用いて電圧変換を行って出力する。バッテリ71としては、入射光に応じた発電を行うソーラパネルや発電された電力を蓄電する二次電池などを備えていても良いし、乾電池や充電池などが着脱可能に設けられても良い。
【0026】
次に、測位衛星からの送信電波について説明する。
各測位衛星は、各々属する測位システムに応じたフォーマットで送信情報が符号化された信号(航法メッセージ)を測位衛星ごとに異なる疑似乱数符号列(疑似ランダムノイズ;PRN)でスペクトラム拡散して送信している。一般利用可能に公開されている疑似乱数符号列であるC/Aコードは、GPS(Global Positioning System;地球全体を対象とした衛星測位システム)やこれを補完する日本の準天頂衛星システム(QZSS;Quasi-Zenith Satellites System;地域測位システム)などでは、1023個の符号の配列であり、この符号配列が1msec周期で(1.023MHz)繰り返し用いられている。この電波の受信装置、即ち、電子時計1では、当該C/Aコードを用いて受信電波を逆スペクトラム拡散することで航法メッセージを含む信号を検出、復調する。
【0027】
受信可能な測位衛星が既知ではない場合、受信装置では、全ての測位衛星のC/Aコードを全ての位相で受信電波に適用して各々自己相関を算出することで、信号が検出されるC/Aコードの種別(PRN番号)とその受信時の位相を同定する捕捉処理が行われる。通常、GPSでは、32機の測位衛星が運用されており、電子時計1は、衛星電波受信処理部50の捕捉部511として、複数(2以上の所定数)の測位衛星、ここでは16機分のC/Aコードを並列に受信電波に対して適用して、即ち、16機の測位衛星の送信電波を並列に捕捉対象として、処理(捕捉動作)を2回行うことで、短時間で効率的に32機の測位衛星からの電波についての捕捉処理を行うことを可能とする構成を備えている。即ち、通常捕捉対象とされる32機のGPS衛星に対し、当該32と同数又はその約数の測位衛星を並列に捕捉対象とすることが出来る構成を用いることで、無駄のない効率的な捕捉処理が短時間で行われる。このような処理は、ここでは、マッチドフィルタ(整合フィルタ)のような専用のハードウェア回路を用いて行われる。マッチドフィルタでは、それぞれ、捕捉対象の測位衛星に係るC/Aコードを保持するチャンネルが定められて、それぞれ受信された信号と自己相関値が算出される。各チャンネルに保持されるC/Aコードは、書き換え及び/又は切り替え可能となっている。
【0028】
一方、QZSSに係る測位衛星(QZSS衛星と記す)としては、現在、初号機「みちびき」が運用中であり、今後、少なくとも1機が日本の天頂付近に留まっているように3〜6機程度を追加しての運用が想定されている。電子時計1では、通信部63などにより予め運用中のQZSS衛星の情報を外部から取得しておくことが可能となっており、運用中として設定されたQZSS衛星が捕捉対象とされる。
【0029】
次に、電子時計1における衛星電波の受信動作について説明する。
図2は、衛星電波受信処理部50で実行される測位処理の制御部52による制御手順を示すフローチャートである。
【0030】
この測位処理は、CPU41により衛星電波受信処理部50が起動され、測位命令が取得されることで開始される。
制御部52は、初期設定を行った後、受信部51を起動する(ステップS101)。制御部52は、受信対象とされる全ての測位衛星からの電波を検出捕捉する捕捉処理を捕捉部511に行わせる捕捉制御処理を呼び出して開始する(ステップS102)。この捕捉制御処理は、後述するように、ステップS103以降の処理と並列で動作し、所定の条件が満たされたタイミングで終了する。
【0031】
制御部52は、捕捉処理により捕捉された衛星数が0より大きいか否か、即ち、捕捉された測位衛星があるか否かを判別する(ステップS103)。捕捉された衛星数が0より大きくない(測位衛星が捕捉されていない)と判別された場合には(ステップS103で“NO”)、制御部52は、ステップS103の処理を繰り返す。
【0032】
捕捉された衛星数が0より大きい(測位衛星が捕捉されている)と判別された場合には(ステップS103で“YES”)、捕捉された測位衛星からの電波を追尾して継続的に航法メッセージを取得する動作を追尾部512により順次開始させる(ステップS104)。制御部52は、測位に必要な衛星数の必要なデータが取得されたか否かを判別する(ステップS105)。必要な衛星数は、3機又は4機であり、ここでは、この数以上の測位衛星から日時(タイミング)情報と位置(軌道)情報が取得されたか否かを判別する。取得されていないと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、制御部52は、ステップS105の処理を繰り返す。
【0033】
必要な情報が全て取得されたと判別された場合には(ステップS105で“YES”)、制御部52は、取得された情報に基づいて測位演算処理を行う(ステップS106)。測位結果が得られると、制御部52は、測位結果を予め初期設定などで設定されたフォーマットでCPU41に出力する(ステップS107)。そして、制御部52は、測位処理を終了する。
なお、最大動作時間を設定しておき、当該最大動作時間を経過するまでに測位結果が得られない場合には、制御部52は、測位失敗としてCPU41に出力を行って測位処理を終了しても良い。
【0034】
次に、受信部51の捕捉部511による捕捉処理の制御について説明する。
衛星電波受信処理部50において、捕捉処理は、上述のように少なくとも1周期(16機ずつ2回)合計32機の測位衛星に対して効率的に行われ、測位演算処理に十分な数の測位衛星が捕捉されるまで必要に応じて複数回繰り返され、十分な数の測位衛星が捕捉されると終了される。
ここで、測位演算処理に十分な測位衛星の数は、測位演算に必要な測位衛星の数(3機又は4機)よりも多少多い機数、例えば、6機に定められる。これよりも多い機数の測位衛星が何れかの周期における捕捉処理で捕捉された場合には、所定の条件、例えば、受信電波強度などに基づいて6機が選択されて捕捉処理が終了し、捕捉されている測位衛星の数が6機に満たない場合には、次の周期の捕捉処理を行う。
【0035】
電子時計1では、これら32機のGPS衛星(初期設定衛星)の送信電波に加えて、常に、操作受付部61により受け付けられた設定に基づいて、又は現在設定されている地方時設定のタイムゾーンなどに応じて、運用中のQZSS衛星(追加設定衛星)の送信電波を捕捉対象に加えることが可能となっている。
【0036】
図3は、本実施形態の電子時計1における捕捉処理における捕捉対象の測位衛星の設定について説明する図である。
電子時計1では、運用中の1機のQZSS衛星に係るC/Aコードによる捕捉処理を捕捉周期ごとに初期設定された32機のGPS衛星(
図3(a))のうちの1機と入れ替えて実行する。ここでは、
図3(b)に示すように、識別符号がGPS−01(GPS衛星におけるID(識別番号)が01)のGPS衛星が、識別符号がQZS−01(QZSS衛星におけるIDが01)のQZSS衛星と入れ替えられて、GPS衛星31機とQZS衛星1機とについての捕捉処理が行われる。
【0037】
捕捉処理が行われなかったGPS衛星(GPS−01)については、QZSS衛星を含む1周期目の32機の捕捉処理で測位に十分な衛星数が捕捉されなかった場合に、2周期目の捕捉処理で捕捉対象とされる。QZSS衛星(QZS−01)は、他のGPS衛星、ここでは、
図3(c)に示すように、識別符号がGPS−02のGPS衛星と入れ替えられて捕捉対象とされる。同様に、3周期目の捕捉処理が行われる場合、識別符号がGPS−02のGPS衛星は捕捉対象に戻され、QZSS衛星(QZS−01)は、更に異なるGPS衛星、ここでは、
図3(d)に示すように、識別符号がGPS−03のGPS衛星と入れ替えられて捕捉対象とされる。即ち、同一の測位衛星が2回以上続けて捕捉対象から除外されないように、また、概ね均等に捕捉対象とされるように、捕捉対象が設定されれば良く、ここでは、単純に、入れ替え対象となるGPS衛星がID=01から順番(所定の順番)に定められる。
【0038】
運用中のQZSS衛星が複数ある場合、例えば、3機のQZSS衛星が運用中の場合、
図3(e)に示すように、当該3機のQZSS衛星(QZS−01〜QZS−03)は、それぞれ、GPS衛星(GPS−01〜GPS−03)と入れ替えられて捕捉対象に含まれる。そして、2周期目の捕捉処理では、1周期目で入れ替えられた3機のGPS衛星(GPS−01〜GPS−03)が捕捉対象に復帰し、3機のQZSS衛星(QZS−01〜QZS−03)は、それぞれ異なる3機のGPS衛星と入れ替えられて捕捉対象とされる。ここでは、
図3(f)に示すように、3機のGPS衛星(GPS−04〜GPS−06)が入れ替え対象とされている。
【0039】
なお、運用中のQZSS衛星の機数がGPS衛星の機数(32機)の約数ではない場合、
図3(g)に示すように、10周期目で(GPS−28〜GPS−30)と入れ替えられた後、一度も入れ替えされていないGPS衛星が2機残ることになる。この後、11周期目の捕捉処理が行われる場合には、
図3(e)に戻って識別符号がGPS−01〜GPS−03のGPS衛星が入れ替え対象となっても良いし、
図3(h)に示すように、残りの2機のGPS衛星(GPS−31、GPS−32)が2機のQZSS衛星(例えば、QZS−01、QZS−02)と入れ替えられて捕捉対象から外されても良い。
【0040】
図4は、本実施形態の電子時計1の衛星電波受信処理部50で実行される捕捉制御処理の制御部52による制御手順を示すフローチャートである。
この捕捉制御処理は、上述の測位処理などの衛星電波受信に係る処理内で呼び出されて開始される。
【0041】
制御部52は、運用中のQZSS衛星の衛星数P0(1以上の整数)及びその(それらの)IDを取得する。また、制御部52は、捕捉対象として追加される測位衛星(QZSS衛星)の数を可動衛星数Pとして、当該可動衛星数PにQZSS衛星数P0を設定する(ステップS121)。また、このとき、制御部52は、全GPS衛星の捕捉用に設定されている捕捉対象位置(即ち、マッチドフィルタにおけるチャンネルの番号)の初期設定を取得する。制御部52は、衛星IDを表す変数Xに「0」を設定する(ステップS122)。制御部52は、この初期設定に対し、P機のQZSS衛星について、それぞれIDがX+1〜X+PのP機のGPS衛星と各々入れ替えて捕捉対象として設定する(ステップS123;捕捉対象入替ステップ、捕捉対象入替手段)。即ち、可動衛星数P=1であれば、当該1機のQZSS衛星は、IDがX+1のGPS衛星と入れ替えられて捕捉対象とされ、P=2であれば、2機のQZSS衛星は、IDがX+1、X+2のGPS衛星と各々入れ替えられて捕捉対象とされ、P=3であれば、3機のQZSS衛星は、IDがX+1、X+2、X+3のGPS衛星と各々入れ替えられて捕捉対象とされる。同様に、P≧4の場合には、IDがX+1、X+2…X+PのGPS衛星と各々入れ替えられて捕捉対象とされる。
【0042】
制御部52は、捕捉対象に設定された測位衛星、即ち、P機のQZSS衛星と、(32−P)機のGPS衛星について、それぞれの測位衛星のC/Aコードで捕捉部511により捕捉処理を行わせる(ステップS124)。ここでは、制御部52は、順番に16機ずつ2回に分けて合計32機の捕捉処理を行わせる。
【0043】
制御部52は、捕捉処理で捕捉された衛星数が基準数、ここでは、6機以上となったか否かを判別する(ステップS125)。基準数以上であると判別された場合には(ステップS125で“YES”)、制御部52は、捕捉制御処理を終了する。
【0044】
捕捉された衛星数が基準数以上ではないと判別された場合には(ステップS125で“NO”)、制御部52は、変数Xに運用中の可動衛星数Pを加算する(ステップS126)。制御部52は、新たな変数Xの値が(32−P)より大きいか否かを判別し(ステップS127)、大きくないと判別された場合には(ステップS127で“NO”)、処理をステップS123に戻す。大きいと判別された場合には(ステップS127で“YES”)、制御部52は、処理をステップS122に戻す。
【0045】
次に、捕捉制御処理の変形例について説明する。
[変形例1]
変形例1の捕捉制御処理では、ユーザ設定やタイムゾーンの設定(受信可能性に係る所定の情報)などに基づいてQZSS衛星の送信電波の受信圏外にいるか否かを判断し、受信圏外にいると判断される場合には、QZSS衛星の捕捉処理を行わないように切り替える。
【0046】
図5は、捕捉制御処理の変形例1の制御部52による制御手順を示すフローチャートである。
この捕捉制御処理は、上記実施の形態の捕捉処理に対してステップS141、S142の処理が追加された点を除いて同一であり、同一の処理内容には同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
ステップS121の処理に続いて、制御部52は、QZSS衛星の受信圏外であるとの設定がなされているか否かを判別する(ステップS141)。受信圏外ではない、即ち、受信圏内である、受信圏外であるか否かの設定がなされていない、又は設定以降に受信圏内外を移動したか否かが明確ではないなどと判別された場合には(ステップS141で“NO”)、制御部52の処理は、ステップS122に移行する。受信圏外であるとの設定がなされていると判別された場合には(ステップS141で“YES”)、制御部52は、設定した数Pを「0」に変更する(ステップS142)。それから、制御部52の処理は、ステップS122に移行する。
【0048】
[変形例2]
変形例2の捕捉制御処理では、各周期で捕捉された測位衛星を捕捉対象から除外し、GPS衛星、即ち、捕捉処理に係る初期位置が定められている測位衛星が捕捉された場合には、毎周期設定位置を移動させていた測位衛星、即ち、QZSS衛星で当該位置を埋めることで、QZSS衛星の移動設定を低減、解消していく。
図6は、捕捉制御処理の変形例2における捕捉対象の測位衛星の設定について説明する図である。ここでは、2機のQZSS衛星が運用中である場合を例に挙げて説明する。
【0049】
図6(a)に示すように、識別符号がGPS−01、GPS−02のGPS衛星に代えて識別符号がQZS−01、QZS−02のQZSS衛星が捕捉対象とされた1周期目の捕捉処理において、GPS−05のGPS衛星が捕捉された場合、2周期目以降の捕捉処理では、
図6(b)に示すように、当該GPS−05に代えて何れかのQZSS衛星を捕捉対象とするように入れ替えを行うことが出来る。入れ替えがなされるQZSS衛星は、IDが01から順に定められても良いし、本来このGPS−05のGPS衛星と入れ替えが行われるはずだったQZSS衛星(ここでは、奇数番目なので、QZS−01のQZSS衛星)であっても良い。
【0050】
捕捉対象のQZSS衛星の数以上の測位衛星が捕捉された場合、ここでは、2周期目の捕捉処理でGPS衛星(GSP−01)が捕捉された場合には、
図6(c)に示すように、当該測位衛星をQZSS衛星(ここでは、QZS−02)と入れ替えることで、以降の捕捉処理では、QZSS衛星を他のGPS衛星と入れ替える必要はなくなる。
【0051】
また、
図6(d)に示すように、入れ替えられたQZSS衛星が捕捉された場合には、当該QZSS衛星が以降の捕捉処理から除外される。ここでは、1周期目の捕捉処理で識別符号がQZS−02のQZSS衛星が捕捉された場合、2周期目以降では、
図6(e)に示すように、識別符号がQZS−01のQZSS衛星のみがIDが「03」以降のGPS衛星と順番に入れ替えられて捕捉対象とされていく。この場合、識別符号QZS−01の入れ替えの対象とされるGPS衛星は、本来、このQZSS衛星(QZS−01)と入れ替えられる予定であったもの(ここでは、IDが奇数番目のGPS衛星)のみであっても良いし、全てのGPS衛星が順番に入れ替え対象とされても良い。
【0052】
捕捉されたGPS衛星と入れ替えられた(位置が固定された)QZSS衛星の捕捉処理は、入れ替えられていない(位置が固定されていない)QZSS衛星によって元のGPS衛星と同様に順番に入れ替えがなされて除外されても良いし、当該QZSS衛星をスキップして入れ替えが行われないこととしても良い。即ち、
図6(b)でGPS衛星(GPS−01)が捕捉されなかった場合、QZSS衛星(QZS−02)は、3周期目でGPS衛星(GPS−04)と入れ替えられて捕捉処理が行われた後、4周期目では、QZSS衛星(QZS−01)と入れ替えられても良いし、スキップしてGPS衛星(GPS−06)と入れ替えられても良い。
【0053】
捕捉対象の全てのQZSS衛星が捕捉された場合には、以降の捕捉処理でQZSS衛星の捕捉を行う必要が無いので、
図6(f)に示すように、全てのGPS衛星は入れ替えがなされずに続けて捕捉対象とされる。
【0054】
図7は、捕捉制御処理の変形例2の制御部52による制御手順を示すフローチャートである。
この捕捉制御処理は、上記実施形態の捕捉制御処理と比較して、ステップS131〜S138の処理が追加されている。その他の処理は同一であり、同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0055】
ステップS125の判別処理で捕捉されたトータルの測位衛星数が基準数(ここでは、6機)以上ではないと判別された場合(ステップS125で“NO”)、制御部52は、全ての捕捉対象の測位衛星が既に固定済みであるか否か(即ち、P=0であるか否か)を判別する(ステップS131)。固定されている(P=0である)と判別された場合には(ステップS131で“YES”)、制御部52の処理は、ステップS124に戻る。
【0056】
捕捉対象の測位衛星が固定済みではないと判別された場合には(ステップS131で“NO”)、制御部52は、直近のステップS124の処理で捕捉された測位衛星のうちステップS138の処理で設定位置が固定されていないQZSS衛星(可動QZSS衛星と記す)の数が可動衛星数Pと等しいか否かを判別する(ステップS132)。等しいと判別された場合には(ステップS132で“YES”)、制御部52は、残りの全ての測位衛星を捕捉対象として設定を固定する(ステップS133)。それから、制御部52の処理は、ステップS124に戻る。
【0057】
捕捉された可動QZSS衛星の数と可動衛星数Pとが等しくないと判別された場合には(ステップS132で“NO”)、制御部52は、可動衛星数Pから今回捕捉された可動QZSS衛星の数を減算する(ステップS134)。制御部52は、直近のステップS124の処理で捕捉された測位衛星のうちGPS衛星の数が0より大きい、即ち、GPS衛星が捕捉されたか否かを判別する(ステップS135)。0より大きくない、即ち、GPS衛星が捕捉されていないと判別された場合には(ステップS135で“NO”)、制御部52の処理は、ステップS126に移行する。
【0058】
捕捉されたGPS衛星の数が0より大きい、即ち、GPS衛星が捕捉されたと判別された場合には(ステップS135で“YES”)、制御部52は、捕捉されたGPS衛星の数が可動衛星数P以上であるか否かを判別する(ステップS136)。可動衛星数P以上であると判別された場合には(ステップS136で“YES”)、制御部52は、当該捕捉されたGPS衛星の初期設定位置で残りの可動QZSS衛星を捕捉対象として設定して当該設定を固定する(ステップS137)。それから、制御部52の処理は、ステップS124に戻る。
【0059】
可動衛星数P以上ではないと判別された場合には(ステップS136で“NO”)、制御部52は、捕捉されたGPS衛星の初期設定位置で残りの可動QZSS衛星のうち一部を捕捉対象として設定する。制御部52は、設定したQZSS衛星の数を可動衛星数Pから減算する(ステップS138)。それから、制御部52の処理は、ステップS126に移行する。
【0060】
上述のように、ステップS123の処理において、IDがX+1〜X+PのGPS衛星のうち何れかが捕捉済みであって他のQZSS衛星と入れ替えられていた場合、上述のように、そのQZSS衛星を除外させない場合には、入れ替え対象のIDが当該入れ替え済みのQZSS衛星の数だけ後ろにシフトする。この場合、ステップS126の処理では、当該シフトした数が更に変数Xに加算される。
【0061】
以上のように、本実施形態の衛星電波受信処理部50は、複数の測位衛星のうち少なくとも何れかの送信電波を捕捉して受信を行う受信部51と、制御部52と、を備え、制御部52は、受信部51による捕捉動作において、捕捉対象として予め定められた初期設定衛星である32のGPS衛星の送信電波のうち一部の送信電波を当該初期設定衛星以外の追加設定衛星であるQZSS衛星の送信電波と入れ替えて捕捉対象に含めて捕捉動作を行わせ、捕捉動作を複数回行わせる場合には、当該捕捉動作ごとに入れ替えられる一部の送信電波を変更する。
これにより、捕捉時間を変更せず、GPS衛星の送信電波のみを捕捉する場合と同様の処理でバランス良くQZSS衛星などの追加された測位衛星の送信電波を捕捉することが出来る。従って、この衛星電波受信処理部50では、簡便に適切な測位衛星からの電波を効率良く捕捉して受信することが出来る。
【0062】
また、受信部51は、2以上の所定数、例えば、16機の測位衛星の送信電波を並列に捕捉対象とした捕捉動作を行うマッチドフィルタを備える。このような場合には、特に、マッチドフィルタの捕捉動作を行うチャンネルを無駄に空けずに有効に生かし、また、不要に捕捉時間を延長せず、簡便且つ効率良くQZSS衛星を含めた捕捉動作を行い、バランス良く測位衛星からの電波を捕捉することが出来る。
【0063】
また、受信部51は、マッチドフィルタが並列に捕捉対象とする電波の数が初期設定衛星の数と同数又はその約数とされている。これにより、マッチドフィルタの空きチャンネルを生じさせずに効率良く短時間で電力消費を抑えながら電波の捕捉を行うことが出来る。そして、このような受信部51に対し、捕捉対象に追加設定衛星が含まれる場合には、当該追加設定衛星を単純に追加して捕捉動作を行うのではなく、初期設定衛星と入れ替えて捕捉動作を行うことで、効率を低下させずに適切な測位衛星からの電波の捕捉を行うことが出来る。
【0064】
また、制御部52は、入れ替えられる一部の送信電波を所定の順番で定める。これにより、入れ替えに係る受信部51(マッチドフィルタ)の設定及び処理を容易かつ均等に行うことが出来る。
【0065】
また、制御部52は、追加設定衛星(QZSS衛星)の送信電波の受信可能性に係る所定の情報に基づいて、当該追加設定衛星の送信電波を初期設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めるか否かを定める。即ち、地域測位システムに係る測位衛星のように、受信可能なエリアが限られる場合であって、現在位置が当該受信可能エリア付近であるか否かを判別可能な場合には、追加設定衛星と初期設定衛星の入れ替えを行わず、追加設定衛星の送信電波の捕捉動作を行わないので、無駄な捕捉動作を増やさず、通常通り容易且つ効率良く適切にGPS衛星などの初期設定衛星の捕捉動作を行うことが出来る。
【0066】
また、捕捉対象とされた初期設定衛星の送信電波のうち少なくとも一部の送信電波が捕捉された場合、制御部52は、捕捉された送信電波と同数以下の追加設定衛星の送信電波を捕捉された送信電波と入れ替えて捕捉対象とする。
これにより、入れ替えられた追加設定衛星を以降の捕捉動作時における入れ替え対象から外しつつ毎回捕捉動作を行うことが可能になる。従って、容易により効率良く捕捉されていない測位衛星の捕捉動作を続けることが出来る。
【0067】
また、追加設定衛星の送信電波のうち一部が捕捉された場合には、制御部52は、以降の捕捉動作において、この捕捉された送信電波を捕捉対象としない。これにより、入れ替え動作量を低減し、未だ捕捉されていない初期設定衛星(GPS衛星)をなるべく捕捉対象から外さないようにして捕捉動作の効率化を図ることが出来る。
【0068】
また、初期設定衛星は、地球全体を対象とした所定の衛星測位システム、ここでは、GPSに係る測位衛星であり、追加設定衛星は、当該衛星測位システムを補完する地域測位システム、ここでは、日本のQZSSに係る測位衛星である。このように、通常常に捕捉対象とされる測位衛星を初期設定衛星としつつ、現在位置やユーザの設定などに応じて限定的且つ数の少ない測位システムに係る測位衛星を追加設定衛星として初期設定衛星と入れ替えながら捕捉対象としていくことで、捕捉動作の効率を維持しながらバランス良く送信電波を受信可能な測位衛星の当該送信電波を捕捉することが出来る。
【0069】
また、本実施形態の電子時計1は、上述の衛星電波受信処理部50と、現在の時刻を計数する計時回路48と、計時回路48の計数する時刻に基づいて現在時刻を表示する表示部62と、を備える。これにより、電子時計1では、電力消費、及び測位や現在日時の取得に要する時間を増加させずに簡便且つ効率良く日時情報を取得して計時回路48に反映し、正確な現在日時を利用、表示させることが出来る。
【0070】
また、衛星電波受信処理部50による上述の衛星電波捕捉制御方法では、特に複数の測位システムに係る測位衛星を選択して捕捉、データ受信を行う場合などにおいて、簡便に適切な測位衛星からの電波を効率良く捕捉して受信することが出来る。
【0071】
また、上述の衛星電波捕捉制御方法に係る制御処理を実行するプログラムを電子時計1などの電子機器にインストールして用いることで、衛星電波の受信制御をソフトウェア的に容易且つ適切に行って効率の良い測位衛星の送信電波の捕捉を行うことが出来る。
【0072】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、16機の測位衛星の電波を並列に捕捉可能としたが、これに限られない。8機であっても良いし、32機全てが同時並列的に捕捉可能であっても良い。反対に、測位衛星の電波を1機ずつ順番に捕捉するものであっても良い。また、32の約数以外、例えば、10機となる構成が用いられる場合を除外するものではない。このような場合、QZSS衛星のうち2機を当初から初期設定衛星に加え、残りのQZSS衛星のみを可動QZSS衛星として、初期設定衛星と入れ替えながら捕捉対象とすることとしても良い。
【0073】
また、上記実施の形態では、GPS衛星のIDが小さい順にGPS−01から入れ替え対象とされたが、これに限られない。他の順番でも良いし、入れ替えの処理が複雑にならない範囲でランダムな順番であっても良い。
【0074】
また、上記実施の形態では、GPSを主として日本のQZSSに係る測位衛星を補完的に用いる場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。特に、同一の送信周波数で同一の種類の疑似ランダムノイズが用いられている全地球衛星測位システムと地域測位システムを組み合わせて用いる場合には、本発明を効果的に適用することが出来る。
【0075】
また、地域測位システムに係る測位衛星は、準天頂衛星に限られず、限定的な地域上空に偏って滞在する測位衛星、例えば、静止軌道衛星なども含まれ得る。
【0076】
また、上記実施の形態では、ブルートゥースを用いて外部からQZSS衛星の運用情報を取得することとしたが、その他の通信手段であっても良く、電子時計1が備える通信部63の通信手段は、無線通信に限られない。また、ユーザが操作受付部61を介して入力操作を行って運用情報を設定しても良い。
【0077】
また、以上の説明では、本発明に係る制御部52の処理動作に係る捕捉制御処理などの動作処理のプログラム532のコンピュータ読み取り可能な媒体として不揮発性メモリからなる記憶部53を例に挙げて説明したが、これに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、HDD(Hard Disk Drive)や、CD−ROMやDVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した構成、制御内容や手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0079】
[付記]
<請求項1>
複数の衛星のうち少なくとも何れかの送信電波を捕捉して受信を行う受信処理部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記受信処理部による捕捉動作において、捕捉対象として予め定められた初期設定衛星の送信電波のうち一部の送信電波を当該初期設定衛星以外の追加設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めて前記捕捉動作を行わせ、前記捕捉動作を複数回行わせる場合には、当該捕捉動作ごとに入れ替えられる前記一部の送信電波を変更する
ことを特徴とする衛星電波受信装置。
<請求項2>
前記受信処理部は、2以上の所定数の衛星の送信電波を並列に捕捉対象とした捕捉動作を行うことを特徴とする請求項1記載の衛星電波受信装置。
<請求項3>
前記受信処理部は、前記所定数が前記初期設定衛星の数と同数又はその約数とされていることを特徴とする請求項2記載の衛星電波受信装置。
<請求項4>
前記制御部は、入れ替えられる前記一部の送信電波を所定の順番で定めることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
<請求項5>
前記制御部は、前記追加設定衛星の送信電波の受信可能性に係る所定の情報に基づいて、当該追加設定衛星の送信電波を前記初期設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めるか否かを定めることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
<請求項6>
前記捕捉対象とされた前記初期設定衛星の送信電波のうち少なくとも一部の送信電波が捕捉された場合、前記制御部は、捕捉された送信電波と同数以下の前記追加設定衛星の送信電波を前記捕捉された送信電波と入れ替えて前記捕捉対象とすることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
<請求項7>
前記追加設定衛星の送信電波のうち一部が捕捉された場合には、前記制御部は、以降の前記捕捉動作において当該捕捉された送信電波を前記捕捉対象としないことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
<請求項8>
前記初期設定衛星は、地球全体を対象とした所定の衛星測位システムに係る測位衛星であり、前記追加設定衛星は、当該衛星測位システムを補完する地域測位システムに係る測位衛星であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の衛星電波受信装置。
<請求項9>
請求項1〜8の何れか一項に記載の衛星電波受信装置と、
現在の時刻を計数する計時部と、
前記計時部の計数する時刻に基づいて現在時刻を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項10>
複数の衛星のうち少なくとも何れかの送信電波を捕捉して受信を行う受信処理部を備える衛星電波受信装置の衛星電波捕捉制御方法であって、
前記受信処理部による捕捉動作において、捕捉対象として予め定められた初期設定衛星の送信電波のうち一部の送信電波を当該初期設定衛星以外の追加設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めて前記捕捉動作を行わせ、前記捕捉動作を複数回行わせる場合には、当該捕捉動作ごとに入れ替えられる前記一部の送信電波を変更する捕捉対象入替ステップ
を含むことを特徴とする衛星電波捕捉制御方法。
<請求項11>
複数の衛星のうち少なくとも何れかの送信電波を捕捉して受信を行う受信処理部を備える衛星電波受信装置のコンピュータを、
前記受信処理部による捕捉動作において、捕捉対象として予め定められた初期設定衛星の送信電波のうち一部の送信電波を当該初期設定衛星以外の追加設定衛星の送信電波と入れ替えて前記捕捉対象に含めて前記捕捉動作を行わせ、前記捕捉動作を複数回行わせる場合には、当該捕捉動作ごとに入れ替えられる前記一部の送信電波を変更する捕捉対象入替手段
として機能させることを特徴とするプログラム。