(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【0012】
実施の形態1.
図1から
図6は、この発明の実施の形態1に係るもので、
図1は電気掃除機の使用時の状態を示す斜視図、
図2は電気掃除機が備える吸込具の上方斜視図、
図3は電気掃除機が備える吸込具の下方斜視図、
図4は電気掃除機スタンドの斜視図、
図5は電気掃除機スタンドの要部を拡大した側面図、
図6は電気掃除機スタンドに電気掃除機を載置した状態の斜視図である。
【0013】
この発明の実施の形態1に係る電気掃除機システム100は、電気掃除機1と電気掃除機スタンド20とから構成されている。まず、
図1を参照して、電気掃除機1の構成について説明する。以下の説明では、塵埃及びその他のゴミを総称して単に「塵埃」と呼ぶ場合がある。また、塵埃が混じった空気を「含塵空気」と呼ぶ場合がある。そして、塵埃が取り除かれた空気を「清浄空気」と呼ぶ場合がある。
【0014】
電気掃除機1は、コードレスタイプの縦型電気掃除機である。
図1に示すように、電気掃除機1は、筐体2、電動送風機3、バッテリー4、筒状部5、集塵部6、ハンドル7、延長管9及び吸込具10を備えている。電動送風機3は、筐体2の内部に収容されている。電動送風機3は、塵埃を吸い込むための気流を発生させる。バッテリー4は、電動送風機3を駆動するための電源となる。バッテリー4は、充電可能な二次電池である。
【0015】
筒状部5は、塵埃を吸い込むための接続口8を有する。接続口8は、筒状部5の一端に形成された開口である。筒状部5の内部には、接続口8を通過した含塵空気の気流を集塵部6へ導く風路が形成されている。接続口8の開口端縁には、延長管9を接続した際の気密を保つためにパッキン(図示せず)が設けられている。
【0016】
集塵部6は、塵埃を捕集する。集塵部6は、接続口8から吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、その塵埃を捕集する。この実施の形態における集塵部6は、サイクロン分離器を備える。なお、サイクロン分離器を有する集塵部6に代えて、例えば、集塵袋によって気流を濾過することで塵埃を捕集する集塵部を備えてもよい。電気掃除機1は、排気口12を備える。集塵部6にて塵埃が取り除かれた気流は、排気口12から外部へ排出される。ハンドル7は、使用中に使用者が手で握る部位である。使用者は、ハンドル7を握ることで電気掃除機1を把持する。
【0017】
以下においては、電気掃除機1が直立した状態において、ハンドル7に対して接続口8が位置する方向を電気掃除機1の「下」とし、その反対側を電気掃除機1の「上」として説明する。また、電気掃除機1が直立した状態において、電気掃除機1の上と下とを結ぶ方向に垂直な方向に関し、バッテリー4、筒状部5及び延長管9がある方を電気掃除機1の「後ろ」とし、その反対側を電気掃除機1の「前」として説明する。
【0018】
ハンドル7は、電気掃除機1の上側の筐体2の後端面11に対向する位置から電気掃除機1の前側へと連続して延びている。ハンドル7と、筐体2との間には、空間が形成されている。ハンドル7を握った手の指が、この空間に挿入可能である。
【0019】
バッテリー4は、筐体2の後ろ側に組みつけられている。バッテリー4は、電動送風機3に対して、電気掃除機1の後ろ側に隣接する。バッテリー4は、筐体2から取り外し可能である。筐体2からバッテリー4を電気掃除機1の下方向へ変位させることでバッテリー4が筐体2から取り外される。また、集塵部6も、筐体2から取り外し可能である。筐体2から集塵部6を電気掃除機1の上方向へ変位させることで集塵部6が筐体2から取り外される。
【0020】
延長管9は、筒状部5の接続口8に接続されている。延長管9は、直状かつ中空管状の部材である。延長管9の一端部は、筒状部5の接続口8に対して、着脱可能である。延長管9の他端部には、吸込具10が接続されている。
【0021】
次に、
図2及び
図3を参照しながら、電気掃除機1の吸込具10の構成について、さらに説明する。吸込具10は、下ケース41と上ケース42を組み合わせて外観が構成される。吸込具10の外観は、横長の直方体状を呈する。吸込具10の一端側には、関節部14を介して接続部13が取り付けられている。接続部13及び関節部14は、吸込具10の長手方向における中央に設けられている。
【0022】
吸込具10の接続部13は、延長管9に接続される。関節部14は、予め設定された角度範囲で前後方向及び左右方向に吸込具10に対する接続部13の向きを変化させることができる。つまり、接続部13と接続されている延長管9は、吸込具10に対して、予め設定された角度範囲で前後左右に傾けることが可能である。電気掃除機1の使用者は、例えば、ハンドル7を持って筐体2を傾けた状態で清掃を行う。
【0023】
吸込具10の内部には、横長の風路を有する吸込室44が設けられている。吸込室44内には回転ブラシ45が回転自在に収納されている。回転ブラシ45は、一端が軸受46に、他端が回転ブラシ保持部47にそれぞれ軸支されている。
【0024】
回転ブラシ45は、吸込具10に内蔵された駆動手段であるモータ(又はタービン)によって回転駆動される。なお、そのモータは
図3に示す部位48に内蔵されている。モータの駆動力は、例えばベルトを介して回転ブラシ45に伝達され、回転ブラシ45を予め設定された方向に回転させる。吸込具10の底面には吸込室44の底部開口部43が形成されている。回転ブラシ45は、吸込具10の内部に、底部開口部43に臨んで設けられている。
【0025】
吸込具10の底面には、吸込口49が設けられている。吸込口49は、吸込具10の底面における底部開口部43の後側に配置されている。吸込口49は吸込室44と連通している。また、吸込口49は、接続部13にも連通している。
【0026】
吸込具10の底部には、支持部材(図示せず)によって支持された車輪50が設けられている。この支持部材は、吸込具10に揺動自在に取り付けられている。また、この支持部材は、吸込具10が床面から浮いている状態においては車輪50を床面側に突出した状態にし、そして、吸込具10が着床した状態においては車輪50が吸込具10の内側に引っ込んだ状態にするように構成されている。吸込具10には、車輪50が引っ込んだときにオンするスイッチ(図示せず)が内蔵されている。このスイッチがオンすることにより、回転ブラシ45は駆動可能な状態になる。
【0027】
電動送風機3は、ハンドル7に設けられた操作スイッチ(図示せず)に対する操作に応じて駆動する。電動送風機3が駆動すると、集塵部6、筒状部5、延長管9の内部に吸引力が作用し、吸込具10から含塵空気が吸い込まれる。この時、回転ブラシ45が回転し、回転ブラシ45の回転によって掻き上げられた塵埃等も吸引される。吸込具10に吸い込まれた含塵空気は、延長管9及び筒状部5を通過して集塵部6の内部に取り込まれる。集塵部6では、含塵空気から塵埃が分離される。集塵部6から排出された清浄空気は、電動送風機3を通過する。電動送風機3を通過した清浄空気は、排気口12から筐体2の外部に排出される。
【0028】
なお、図示は省略するが、電気掃除機1は、吸込具10及び延長管9を取り外して使用することが可能である。筒状部5の下端は、集塵部6の下端よりも下方に位置しているため、電気掃除機1から吸込具10及び延長管9が取り外された場合、集塵部6よりも下方に突出した状態となる。この状態では、電気掃除機1は、ハンディ型掃除機として機能する。
【0029】
次に、
図4及び
図5を参照しながら、電気掃除機システム100が備える電気掃除機スタンド20の構成について説明する。電気掃除機スタンド20は、電気掃除機1を直立した状態で載置するためのものである。
図4に示すように、電気掃除機スタンド20は、台座部21、支柱部22、載置部26及び傾斜部27を備えている。
【0030】
台座部21は、上面視において、例えば、正方形又は長方形を呈している。台座部21は、前面視及び後面視における幅が吸込具10の長手方向の寸法と同一となるように形成されている。なお、ここでは、台座部21の形状が上面視で正方形又は長方形とする例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。台座部21の形状は、他に例えば上面視で楕円形又は円形等でもよい。すなわち、台座部21の形状は適宜に選択可能である。
【0031】
支柱部22は、台座部21の上方に形成されている。支柱部22は、台座部21の上面から鉛直上向きに直立して形成されている。支柱部22は、ハンドル7と同等の太さの柱状の部材である。支柱部22の軸は、台座部21の左右方向における中心に位置している。つまり、支柱部22は、前面視及び後面視において、電気掃除機スタンド20の中央に位置している。
【0032】
載置部26は、台座部21の一端側に設けられる。すなわち、載置部26は、台座部21の一端から、支柱部22とは反対側に広がって設けられている。載置部26の底部は、床面に接している。載置部26の上面は、台座部21の支柱部22が設けられている上面よりも、吸込具10の厚み以上低い位置に配置される。
【0033】
傾斜部27は、載置部26の台座部21とは反対側に設けられている。傾斜部27の底部は、床面に接している。傾斜部27は、載置部26から離れるに従って次第に低くなるように傾斜している。傾斜部27と載置部26との接続部分においては、傾斜部27の上面と載置部26の上面とが滑らかに連続している。
【0034】
図4及び
図5に示すように、台座部21には、せり出し部28が設けられている。せり出し部28は、台座部21の載置部26側の側面の上端部から載置部26の側へと突出して設けられている。
【0035】
支柱部22は、支持部23、集塵部支持部24及び接続口受け部25を備えている。支持部23は、支柱部22の上端部に設けられている。集塵部支持部24は、支柱部22の上下方向の中途の位置に固定されている。集塵部支持部24は、支柱部22の側面における載置部26及び傾斜部27がある側に配置されている。集塵部支持部24は、例えば、筐体2及び集塵部6と直径が等しい円筒形状を呈している。接続口受け部25は、集塵部支持部24の側面における載置部26及び傾斜部27がある側に配置されている。
【0036】
図4及び
図5に示すように、電気掃除機スタンド20は、回転ブラシ清掃部30を備えている。載置部26の上面は取付面部29aである。傾斜部27の上面は取付面部29bである。以降においては、これらの取付面部29a及び取付面部29bを総称して取付面部29と呼ぶ。回転ブラシ清掃部30は、この取付面部29に取り付けられている。回転ブラシ清掃部30は、後述するように、載置部26に載置された吸込具10の回転ブラシ45を、吸込具10の底面側から清掃する清掃手段である。
【0037】
この実施の形態1においては、回転ブラシ清掃部30は、植毛部31を備えている。植毛部31は、回転ブラシ清掃部30の上面に設けられている。植毛部31は、例えば、短毛の傾斜パイルからなる。載置部26の植毛部31の傾斜パイルは、回転ブラシ清掃部30の上面から突出し、かつ、台座部21とは反対側を向くように傾倒されている。また、傾斜部27の植毛部31の傾斜パイルは、回転ブラシ清掃部30の上面から突出し、かつ、台座部21側を向くように傾倒されている。
【0038】
次に、
図6を参照しながら、電気掃除機スタンド20に電気掃除機1を載置した状態の電気掃除機システム100について説明する。以上のように構成された支柱部22は、電気掃除機1を直立した状態で支持するためのものである。また、台座部21は、支柱部22を支持している。そして、載置部26は、上側に電気掃除機1の吸込具10が載置されるためのものである。
【0039】
すなわち、同図に示すように、電気掃除機1の前側が電気掃除機スタンド20の支柱部22の方へと向けた状態で、電気掃除機1は電気掃除機スタンド20に載置される。電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態において、載置部26の上面には、吸込具10が載置される。また、この状態において、支持部23の上面には、ハンドル7が載置される。そして、この状態において、集塵部支持部24の上面には、集塵部6が載置される。さらに、この状態において、接続口受け部25は、接続口8を含む筒状部5の下端側の一部と延長管9の上端側の一部とを支持している。
【0040】
このようにして、支柱部22は、吸込具10の前側が台座部21の方を向いた状態の電気掃除機1を支持可能に設けられている。そして、回転ブラシ清掃部30は、支柱部22が電気掃除機1を支持し、吸込具10が載置部26の上面に載置された状態にある吸込具10の底部開口部43の下に少なくとも配置される位置に設けられる。
【0041】
以上のように構成された電気掃除機システム100の電気掃除機1においては、前述したように、電気掃除機1の使用時に回転ブラシ45が回転して塵埃等を掻き上げる。そして、回転ブラシ45の回転により塵埃等が掻き上げられた際に、回転ブラシ45に糸くず、繊維状のもの、髪の毛等が絡んで巻き付く。このような状態になった場合には、埃、綿埃等が回転ブラシ45の先端に付着して塊となり取れなくなることがある。
【0042】
これに対し、以上のように構成された電気掃除機システム100の電気掃除機スタンド20は、回転ブラシ45に付着した埃等を除去することができる。以下、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機スタンド20による回転ブラシ45に付着した埃等の除去について説明する。
【0043】
例えば電気掃除機1の使用を終えて、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、使用者は、電気掃除機1のハンドル7を持ったまま、吸込具10の前側を電気掃除機スタンド20に向けた状態で、吸込具10の前側から吸込具10を傾斜部27に乗り上げる。すると、吸込具10は、傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30の植毛部31とが接触する。したがって、植毛部31が回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0044】
また、使用者が電気掃除機1をさらに押すと、吸込具10は、傾斜部27を完全に通過して、載置部26の上面に載置される。この状態から、使用者が電気掃除機1を前方に立てていくと、支持部23の上面にハンドル7が載置され、集塵部支持部24の上面に集塵部6が載置され、接続口受け部25に接続口8を含む筒状部5の下端側の一部と延長管9の上端側の一部とが支持されて、
図6に示す状態になる。
【0045】
この
図6に示す状態においては、前述したように、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。そこで、この状態で使用者が電気掃除機1を動作させると、回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30の植毛部31と接触した状態で回転することにより、回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。さらに、この際、除去された埃等を吸込口49から吸引することができる。
【0046】
このようにして、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30では回転ブラシ45に付着した埃等を全て除去し切れなかった場合であっても、載置部26の回転ブラシ清掃部30で回転ブラシ45に付着した残りの埃等を除去することができる。したがって、使用者が電気掃除機1を持ち上げることなく電気掃除機スタンド20に電気掃除機1を置くことができ、かつ、この電気掃除機スタンド20に電気掃除機1を置く動作により、吸込具10の回転ブラシ45を清掃することができる、又は、吸込具10の回転ブラシ45を清掃可能な状態にすることができる。
【0047】
ここで、台座部21のせり出し部28は、載置部26に載置された吸込具10の上面の上方側に配置される。このため、載置部26の上側に載置された吸込具10が、上方すなわち載置部26から離れる方向に移動しようとすると、吸込具10がせり出し部28に当たり、その移動が妨げられる。すなわち、せり出し部28は、載置部26に載置された吸込具10が載置部26から離れる方向へと移動することを規制する移動規制手段を構成している。
【0048】
回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45の下側から接触した状態で回転ブラシ45が回転すると、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30との間の抵抗により、回転ブラシ45は、回転ブラシ清掃部30から離れる方向、つまり上方へと移動しようとする。回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30から離れてしまうと、回転ブラシ45に付着した埃等を除去する回転ブラシ清掃部30の作用が低減してしまう。
【0049】
これに対し、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機スタンド20では、移動規制手段としてのせり出し部28により、載置部26に載置された吸込具10の載置部26から離れる方向への移動は規制される。したがって、回転ブラシ清掃部30による回転ブラシ45の清掃時に、回転ブラシ45及び吸込具10が、回転ブラシ清掃部30から離れる方向へと移動することが抑制される。このため、回転ブラシ清掃部30による回転ブラシ45の清掃時に、回転ブラシ清掃部30と回転ブラシ45とが適切に接触した状態を維持することができる。よって、回転ブラシ45に付着した埃の除去効果を安定して発揮できる。
【0050】
以上の説明からも分かるように、載置部26からせり出し部28までの高さは、吸込具10が上方に移動しても回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45との接触を維持できるように調整されている。つまり、載置部26に載置された吸込具10の上面とせり出し部28との間には、隙間があってもかまわない。ただし、この隙間は、吸込具10の上面がせり出し部28に当たるまで吸込具10が上方に移動した際であっても、突出位置の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45に接触し続けられる距離に設定される。
【0051】
この実施の形態1に係る電気掃除機スタンド20では、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態において、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30が吸込具10で隠されることがないように載置部26の寸法が調整されている。このため、使用者は、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30に残っている埃等に容易に気付くことができ、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の清掃時期を容易に判断することが可能である。
【0052】
なお、電気掃除機スタンド20は、電気掃除機1の充電装置を兼ねる充電スタンドであってもよい。電気掃除機スタンド20が充電スタンドである場合、電気掃除機スタンド20は、図示しない電源ケーブルを有している。そして、例えば、電気掃除機スタンド20の支持部23には、給電部が設けられる。給電部は、電源ケーブルと電気的に接続された端子である。また、電気掃除機1側には、ハンドル7の前側の下端部に受電部が設けられる。受電部は、電気掃除機1に内蔵されたバッテリー4の充電回路と電気的に接続された端子である。
【0053】
そして、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置されると、電気掃除機1側の受電部と、電気掃除機スタンド20の給電部とが電気的に接続される。こうして、電気掃除機スタンド20の電源ケーブルが外部電源に接続され、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置されることで、電気掃除機1に設けられたバッテリー4が充電される。すなわち、電気掃除機スタンド20は、支柱部22が電気掃除機1を支持した状態で電気掃除機1のバッテリー4を充電する充電手段を備えている。
【0054】
このように電気掃除機スタンド20が充電手段を備えている場合、電気掃除機スタンド20に電気掃除機1が載置されてバッテリー4が充電されているときに回転ブラシ45を回転させることで、載置部26の回転ブラシ清掃部30による回転ブラシ45の清掃によるバッテリー4の電力消費を抑制することができる。なお、電気掃除機スタンド20の充電手段がバッテリー4を充電中で、かつ、吸込具10の底面が載置部26の上面に接触している場合に、自動的に回転ブラシ45を回転させて、載置部26の回転ブラシ清掃部30による回転ブラシ45の清掃を行うようにしてもよい。
【0055】
回転ブラシ45に埃等が付着すると、回転ブラシ45が回転しにくくなる。その結果、吸込具10の自走力が低下し、操作性が悪化する。また、回転ブラシ45及び吸込具10による被清掃面の塵埃の除去能力も低下する。さらに、回転ブラシ45への負荷が大きくなり、回転ブラシ45及び回転ブラシ45を駆動するモータの一方又は両方の寿命が短くなる。さらには、回転ブラシ45の植毛が塑性変形することもある。
【0056】
これに対し、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機スタンド20によれば、以上のように構成された回転ブラシ清掃部30を備えたことで、回転ブラシ45への埃等の付着を解消し、このような問題の発生を抑制することができる。つまり、電気掃除機1の高い操作性及び高い塵埃の除去性能を維持できる。また、植毛をはじめとする回転ブラシ45及びモータの長寿命化を図ることもできる。
【0057】
なお、以上においては、回転ブラシ清掃部30を、載置部26と傾斜部27の両方に設けた場合について説明した。しかし、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27の両方に必ず設けなければならないというものではない。すなわち、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27の少なくとも一方にあればよい。
【0058】
また、例えば、吸込具10は、回転ブラシ45に代えて、又は、回転ブラシ45とともに、吸込具10の底面に形成されたブラシを備えているものであってもよい。以上のように構成された電気掃除機スタンド20の回転ブラシ清掃部30によれば、吸込具10の底面に形成されたブラシについても清掃することができる。したがって、電気掃除機スタンド20に設置される電気掃除機1の吸込具10は、回転ブラシ45を備えていないものであってもよい。
【0059】
さらに、回転ブラシ清掃部30を、電気掃除機スタンド20の載置部26及び傾斜部27の一方又は両方の取付面部29に着脱可能に取り付けるようにしてもよい。このようにすることで、回転ブラシ清掃部30の交換、清掃等を容易に行うことができる。
【0060】
実施の形態2.
図7から
図9は、この発明の実施の形態2に係るもので、
図7は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図8は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図9は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図である。
【0061】
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、回転ブラシ清掃部30が、植毛部31に代えて鋸歯状面部32を備えたものである。以下、この実施の形態2に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0062】
図7に示すように、この実施の形態2に係る電気掃除機スタンド20も、実施の形態1と同様に回転ブラシ清掃部30を備えている。実施の形態1と同じく、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27のそれぞれに設けられている。すなわち、
図9に示すように、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面の取付面部29と、傾斜部27の上面の取付面部29とに取り付けられている。
【0063】
この実施の形態2においては、回転ブラシ清掃部30は、鋸歯状面部32を備えている。
図8に示すように、鋸歯状面部32は、回転ブラシ清掃部30の上面に形成されている。
【0064】
この実施の形態2においても、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、吸込具10が傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30の鋸歯状面部32とが接触する。そして、鋸歯状面部32が回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0065】
また、
図9に示すように、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態では、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。そこで、この状態で使用者が電気掃除機1を動作させると、回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30の鋸歯状面部32と接触した状態で回転することにより、回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。さらに、この際、除去された埃等を吸込口49から吸引することができる。
【0066】
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。以上のように構成された電気掃除機スタンド20においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0067】
実施の形態3.
図10から
図12は、この発明の実施の形態3に係るもので、
図10は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図11は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図12は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図である。
【0068】
ここで説明する実施の形態3は、前述した実施の形態1の構成において、回転ブラシ清掃部30が、植毛部31に代えて櫛歯状面部33を備えたものである。以下、この実施の形態3に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0069】
図10に示すように、この実施の形態3に係る電気掃除機スタンド20も、実施の形態1と同様に回転ブラシ清掃部30を備えている。実施の形態1と同じく、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27のそれぞれに設けられている。すなわち、
図12に示すように、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面の取付面部29と、傾斜部27の上面の取付面部29とに取り付けられている。
【0070】
この実施の形態3においては、回転ブラシ清掃部30は、櫛歯状面部33を備えている。
図11に示すように、櫛歯状面部33は、回転ブラシ清掃部30の上面に形成されている。櫛歯状面部33は、上方に突出した複数の突起が等間隔で配置されて構成されている。
【0071】
この実施の形態3においても、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、吸込具10が傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30の櫛歯状面部33とが接触する。そして、櫛歯状面部33が回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0072】
また、
図12に示すように、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態では、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。そこで、この状態で使用者が電気掃除機1を動作させると、回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30の櫛歯状面部33と接触した状態で回転することにより、回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。さらに、この際、除去された埃等を吸込口49から吸引することができる。
【0073】
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。以上のように構成された電気掃除機スタンド20においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0074】
実施の形態4.
図13から
図16は、この発明の実施の形態4に係るもので、
図13は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図14は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図15は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図、
図16は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部の別例を拡大して示す断面図である。
【0075】
ここで説明する実施の形態4は、前述した実施の形態1の構成において、回転ブラシ清掃部30が、植毛部31に代えてブラシ清掃用ローラ34を備えたものである。以下、この実施の形態4に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0076】
図13に示すように、この実施の形態4に係る電気掃除機スタンド20も、実施の形態1と同様に回転ブラシ清掃部30を備えている。実施の形態1と同じく、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27のそれぞれに設けられている。すなわち、
図9に示すように、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面の取付面部29と、傾斜部27の上面の取付面部29とに取り付けられている。
【0077】
この実施の形態4においては、回転ブラシ清掃部30は、ブラシ清掃用ローラ34を備えている。載置部26の回転ブラシ清掃部30は、1又は複数のブラシ清掃用ローラ34を備える。同様に、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30も、1又は複数のブラシ清掃用ローラ34を備える。それぞれのブラシ清掃用ローラ34は、取付面部29に対して回転可能に取り付けられている。
【0078】
図14に示すように、1つのブラシ清掃用ローラ34は、ローラ基部34a及びローラ部34bとから構成されている。ローラ基部34aは、例えば、硬質の樹脂材料からなる棒状の部材である。ローラ部34bは、例えば、ローラ基部34aよりは軟質の樹脂材料からなる中空棒状の部材である。ローラ部34bの外周面には、凹凸が形成されている。ローラ部34bの内側にローラ基部34aが挿入されることで、ブラシ清掃用ローラ34となる。
【0079】
この実施の形態4においても、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、吸込具10が傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30のブラシ清掃用ローラ34とが接触する。そして、ブラシ清掃用ローラ34が回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0080】
また、
図15に示すように、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態では、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。そこで、この状態で使用者が電気掃除機1を動作させると、回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30のブラシ清掃用ローラ34と接触した状態で回転することにより、回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。さらに、この際、除去された埃等を吸込口49から吸引することができる。
【0081】
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。以上のように構成された電気掃除機スタンド20においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。さらに、それぞれのブラシ清掃用ローラ34は、載置部26及び傾斜部27に対して回転可能である。このため、吸込具10を傾斜部27上から載置部26上に載置する際に、ブラシ清掃用ローラ34が転がって抵抗を低減し、吸込具10を容易かつ円滑に載置部26上に載置することが可能である。
【0082】
なお、
図16に示すように、各ブラシ清掃用ローラ34を、載置部26及び傾斜部27のそれぞれの取付面部29に対して、上下方向に移動できるようにしてもよい。各ブラシ清掃用ローラ34は、取付面部29に対して予め設定された範囲内で上下方向に移動可能とする。また、各ブラシ清掃用ローラ34は、例えばバネ等の弾性体により上方向すなわち取付面部29から突出する方向に付勢されている。このようにすることで、ブラシ清掃用ローラ34を回転ブラシ45に対して、確実かつ十分に接触させることができる。
【0083】
実施の形態5.
図17から
図19は、この発明の実施の形態5に係るもので、
図17は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図18は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図19は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図である。
【0084】
ここで説明する実施の形態5は、前述した実施の形態1の構成において、回転ブラシ清掃部30が、植毛部31に代えてブラシ清掃用ブラシ35を備えたものである。以下、この実施の形態5に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0085】
図17に示すように、この実施の形態5に係る電気掃除機スタンド20も、実施の形態1と同様に回転ブラシ清掃部30を備えている。実施の形態1と同じく、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27のそれぞれに設けられている。すなわち、
図19に示すように、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面の取付面部29と、傾斜部27の上面の取付面部29とに取り付けられている。
【0086】
この実施の形態5においては、回転ブラシ清掃部30は、ブラシ清掃用ブラシ35を備えている。載置部26の回転ブラシ清掃部30は、1又は複数のブラシ清掃用ブラシ35を備える。同様に、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30も、1又は複数のブラシ清掃用ブラシ35を備える。それぞれのブラシ清掃用ブラシ35は、取付面部29に対して回転可能に取り付けられている。
【0087】
図18に示すように、1つのブラシ清掃用ブラシ35は、ブラシ基部35a及びブラシ部35bとから構成されている。ブラシ基部35aは、例えば、硬質の樹脂材料からなる棒状の部材である。ブラシ基部35aの外面には、長手方向に沿って複数の溝部が形成されている。ブラシ部35bは、例えば、ブラシ基部35aよりは軟質の樹脂材料からなる植毛を集合した部材である。ブラシ部35bの根本部分をブラシ基部35aの各溝部に挿入することで、ブラシ清掃用ブラシ35となる。
【0088】
なお、1つのブラシ清掃用ブラシ35に複数のブラシ部35bを設ける場合、それぞれのブラシ部35bの素材、形状等を異ならせてもよい。具体的に例えば、あるブラシ部35bをポリアミド系合成樹脂の植毛とし、他のブラシ部35bを軟質材のブレードとする。また、ポリアミド系合成樹脂の植毛について、硬さ、密度、毛丈長さ等をそれぞれ調整し、ブラシ部35b毎に種類の異なる植毛としてもよい。さらに、回転ブラシ清掃部30が複数のブラシ清掃用ブラシ35を備える場合には、ブラシ清掃用ブラシ35毎に素材、形状等が異なるようにしてもよい。ブラシ部35b、ブラシ清掃用ブラシ35の種類を変えることで、回転ブラシ45に付着した様々な種類の塵埃の除去に対応することができる。
【0089】
この実施の形態5においても、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、吸込具10が傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30のブラシ清掃用ブラシ35とが接触する。そして、ブラシ清掃用ブラシ35が回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0090】
また、
図19に示すように、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態では、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。そこで、この状態で使用者が電気掃除機1を動作させると、回転ブラシ45が回転ブラシ清掃部30のブラシ清掃用ブラシ35と接触した状態で回転することにより、回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。さらに、この際、除去された埃等を吸込口49から吸引することができる。
【0091】
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。以上のように構成された電気掃除機スタンド20においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。さらに、それぞれのブラシ清掃用ブラシ35は、載置部26及び傾斜部27に対して回転可能である。このため、吸込具10を傾斜部27上から載置部26上に載置する際に、ブラシ清掃用ブラシ35が転がって抵抗を低減し、吸込具10を容易かつ円滑に載置部26上に載置することが可能である。
【0092】
実施の形態6.
図20から
図22は、この発明の実施の形態6に係るもので、
図20は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図21は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図22は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図である。
【0093】
ここで説明する実施の形態6は、前述した実施の形態1の構成において、回転ブラシ清掃部30が、植毛部31に代えてブラシ清掃用シート36を備えたものである。以下、この実施の形態6に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0094】
図20に示すように、この実施の形態6に係る電気掃除機スタンド20も、実施の形態1と同様に回転ブラシ清掃部30を備えている。実施の形態1と同じく、回転ブラシ清掃部30は、載置部26と傾斜部27のそれぞれに設けられている。すなわち、
図22に示すように、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面の取付面部29と、傾斜部27の上面の取付面部29とに取り付けられている。
【0095】
この実施の形態6においては、回転ブラシ清掃部30は、ブラシ清掃用シート36を備えている。
図21に示すように、ブラシ清掃用シート36は、回転ブラシ清掃部30の上面に設けられている。ブラシ清掃用シート36は、例えば、粘着面が表側になるように多重に積層された粘着シートである。
【0096】
この実施の形態6においても、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置しようとする際、まず、吸込具10が傾斜部27の上面の回転ブラシ清掃部30の上を通過する。吸込具10の回転ブラシ45が傾斜部27の回転ブラシ清掃部30の上を通過する際、回転ブラシ45と回転ブラシ清掃部30のブラシ清掃用シート36とが接触する。そして、ブラシ清掃用シート36の粘着力により回転ブラシ45に付着した埃等を除去する。
【0097】
また、
図22に示すように、電気掃除機1が電気掃除機スタンド20に載置された状態では、載置部26の回転ブラシ清掃部30が、吸込具10の底部開口部43の下に配置されている。したがって、この状態では、今度は、載置部26の回転ブラシ清掃部30が回転ブラシ45と接触している。したがって、この状態でも、ブラシ清掃用シート36の粘着力により回転ブラシ清掃部30に付着した埃等を除去することができる。
【0098】
ここで、
図22に示すように、各ブラシ清掃用シート36を、載置部26及び傾斜部27のそれぞれの取付面部29に対して、上下方向に移動できるようにしてもよい。各ブラシ清掃用シート36は、取付面部29に対して予め設定された範囲内で上下方向に移動可能とする。そして、各ブラシ清掃用シート36の下側には、弾性体37がそれぞれ設けられている。ここでは、各弾性体37は例えば押しバネである。弾性体37は、ブラシ清掃用シート36を上方向すなわち取付面部29から突出する方向に付勢する。このようにすることで、ブラシ清掃用シート36を回転ブラシ45に対して、確実かつ十分に接触させることができる。
【0099】
他の構成については実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。以上のように構成された電気掃除機スタンド20においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。また、ブラシ清掃用シート36の粘着力が低下した場合には、一番表面の粘着シートを剥がすことで容易に粘着力を復活させることができ、メンテナンス性にも優れる。
【0100】
実施の形態7.
図23から
図25は、この発明の実施の形態7に係るもので、
図23は電気掃除機スタンドの要部を拡大した斜視図、
図24は電気掃除機スタンドの清掃手段を拡大した斜視図、
図25は電気掃除機スタンドに吸込具を載置した状態の要部を拡大して示す断面図である。
【0101】
ここで説明する実施の形態7は、前述した実施の形態1から実施の形態6のいずれかの構成において、回転ブラシ清掃部30を、載置部26から傾斜部27にわたって連続して設けるようにしたものである。以下、この実施の形態7に係る電気掃除機スタンドについて、実施の形態1の構成を元にした場合を例に挙げ、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0102】
図23及び
図25に示すように、この実施の形態7に係る電気掃除機スタンド20においては、載置部26から傾斜部27にわたる連続した上面が取付面部29となっている。そして、回転ブラシ清掃部30は、載置部26の上面から傾斜部27の上面にわたって連続して設けられている。したがって、回転ブラシ清掃部30は、
図24に示すように、連続した1枚のシート状を呈する。
【0103】
ここで、
図25に示すように、回転ブラシ清掃部30の載置部26に配置された部分の台座部21側から傾斜部27側までの長さを、L1とする。また、回転ブラシ清掃部30の傾斜部27に配置された部分の台座部21側から反対側の端部までの長さを、L2とするすると、回転ブラシ清掃部30の載置部26から傾斜部27にわたる長さは、L1+L2となる。一方、
図25中において太い一点鎖線で示す回転ブラシ45の周長をPとする。そして、この実施の形態7においては、回転ブラシ清掃部30の載置部26から傾斜部27にわたる長さ(L1+L2)は、少なくとも回転ブラシ45の周長P以上である。
【0104】
このようにすることで、吸込具10を傾斜部27から載置部26までの回転ブラシ清掃部30の上を移動させることで、回転ブラシ45は少なくとも1回転する。したがって、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置する1回の動作で、回転ブラシ45の全周について回転ブラシ清掃部30により清掃することができる。
なお、他の構成については実施の形態1から実施の形態6のいずれかと同様であり、ここでは、その説明を省略する。
【0105】
以上のように構成された電気掃除機システム100においても、実施の形態1から実施の形態6のいずれかと同様の効果を奏することができる。さらに、前述したように、使用者が電気掃除機1を電気掃除機スタンド20に載置する1回の動作で、回転ブラシ45の全周について回転ブラシ清掃部30により清掃することが可能である。
【0106】
なお、以上で説明した各実施の形態においては、載置部26と傾斜部27とに同種の回転ブラシ清掃部30を用いた場合について説明した。しかしながら、これらは同種である必要はない。載置部26と傾斜部27とに異なる実施の形態で説明した異種の回転ブラシ清掃部30を用いてもよい。
【0107】
具体的に例えば、載置部26の回転ブラシ清掃部30には、実施の形態1から実施の形態3の植毛部31、鋸歯状面部32又は櫛歯状面部33を用いる。そして、傾斜部27の回転ブラシ清掃部30には、実施の形態6で説明したブラシ清掃用シート36を用いる。ブラシ清掃用シート36上で回転ブラシ45を回転させることは、耐久性の観点等から好ましくないところ、載置部26の回転ブラシ清掃部30に櫛歯状面部33等を用いることで、耐久性を気にせずに回転ブラシ清掃部30の上で回転ブラシ45を回転させることができる。
【0108】
また、例えば、特に傾斜部27の回転ブラシ清掃部30にブラシ清掃用ローラ34又はブラシ清掃用ブラシ35を用いることで吸込具10を傾斜部27に沿って登らせる際に必要な力を低減し、軽い力で楽に載置部26に吸込具10を載置することが可能である。