(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750591
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】インサート成形方法及びインサート成形部品
(51)【国際特許分類】
B29C 45/14 20060101AFI20200824BHJP
H01M 2/10 20060101ALI20200824BHJP
【FI】
B29C45/14
H01M2/10 E
【請求項の数】18
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-194990(P2017-194990)
(22)【出願日】2017年10月5日
(65)【公開番号】特開2019-64236(P2019-64236A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2019年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】石濱 孝規
(72)【発明者】
【氏名】久野 俊也
【審査官】
浅野 昭
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−308815(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0230155(US,A1)
【文献】
特開昭58−027397(JP,A)
【文献】
特開2006−079629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00−45/84
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次成形部の一の面に凹部を形成し、
前記一次成形部の凹部内に、底部側に2次電池、この2次電池に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形するインサート成形方法。
【請求項2】
一次成形部の一の面に凹部を形成し、
前記一次成形部の凹部内に、底部側にインサート部品、このインサート部品に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形するインサート成形方法であって、
前記一次成形部の凹部は、下段凹部と上段凹部の多段に形成され、上段凹部の開口面積は下段凹部の開口面積より広く形成されているインサート成形方法。
【請求項3】
前記インサート部品は、前記下段凹部に配置され、
前記断熱部品は、前記上段凹部に配置されている請求項2に記載のインサート成形方法。
【請求項4】
一次成形部の一の面に凹部を形成し、
前記一次成形部の凹部内に、底部側にインサート部品、このインサート部品に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形するインサート成形方法であって、
前記インサート部品の保証温度は、前記二次成形部の成形温度より低く設定されているインサート成形方法。
【請求項5】
前記上段凹部の前記二次成形部の成形時の流動方向に沿った下流側の壁面の位置は、開口部から底部側にかけて前記下流側に傾いている請求項2又は3に記載のインサート成形方法。
【請求項6】
前記上段凹部には、溝部が形成されている請求項2又は3に記載のインサート成形方法。
【請求項7】
前記下段凹部の底部側に前記インサート部品が配置され、開口部側に断熱部品が配置され、
前記上段凹部の底部側に伝熱部材が配置され、開口部側に断熱部品が配置されている請求項2又は3に記載のインサート成形方法。
【請求項8】
一次成形部の一の面に凹部を形成し、
前記一次成形部の凹部内に、底部側にインサート部品、このインサート部品に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形するインサート成形方法であって、
前記断熱部品は、前記二次成形部側に突出形成された突出形成部を有しているインサート成形方法。
【請求項9】
前記断熱部品は、前記二次成形部側から突出した抑え部材によって抑えられている請求項8に記載のインサート成形方法。
【請求項10】
一の面に凹部が形成された一次成形部と、
前記一次成形部の凹部の底部側に配置される2次電池と、
前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記2次電池の上部に配置される断熱部品と、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、
を備えるインサート成形部品。
【請求項11】
一の面に凹部が形成された一次成形部と、
前記一次成形部の凹部の底部側に配置されるインサート部品と、
前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記インサート部品の上部に配置される断熱部品と、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、を備え、
前記一次成形部の凹部は、下段凹部と上段凹部の多段に形成され、上段凹部の開口面積は下段凹部の開口面積より広く形成されているインサート成形部品。
【請求項12】
前記インサート部品は、前記下段凹部に配置され、
前記断熱部品は、前記上段凹部に配置されている請求項11に記載のインサート成形部品。
【請求項13】
一の面に凹部が形成された一次成形部と、
前記一次成形部の凹部の底部側に配置されるインサート部品と、
前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記インサート部品の上部に配置される断熱部品と、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、を備え、
前記インサート部品の保証温度は、前記二次成形部の成形温度より低く設定されているインサート成形部品。
【請求項14】
前記上段凹部の前記二次成形部の成形時の流動方向に沿った下流側の壁面の位置は、開口部から底部側にかけて前記下流側に傾いている請求項11又は12に記載のインサート成形部品。
【請求項15】
前記上段凹部は、溝部が形成されている請求項11又は12に記載のインサート成形部品。
【請求項16】
前記下段凹部の底部側に前記インサート部品が配置され、開口部側に断熱部品が配置され、
前記上段凹部の底部側に伝熱部材が配置され、開口部側に断熱部品が配置されている請求項11又は12に記載のインサート成形部品。
【請求項17】
一の面に凹部が形成された一次成形部と、
前記一次成形部の凹部の底部側に配置されるインサート部品と、
前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記インサート部品の上部に配置される断熱部品と、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、を備え、
前記断熱部品は、前記二次成形部側に突出形成された突出形成部を有しているインサート成形部品。
【請求項18】
前記断熱部品は、前記二次成形部側から突出した抑え部材によって抑えられている請求項17に記載のインサート成形部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形品に内蔵するインサート部品の劣化を防止できるインサート成形方法及びインサート成形部品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子部品等をインサート成形により樹脂成形品に内蔵することにより製品の小型化や製造工程の簡略化を図る技術がある。
【0003】
しかしながら、射出成形等による一体成形を行う工程においては、内蔵される部品は高温、高圧に晒され、特性劣化が起きる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−252739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、インサート部品の劣化を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様として、インサート成形方法は、一次成形部の一の面に凹部を形成し、前記一次成形部の凹部内に、底部側に
2次電池、この
2次電池に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形する。
【0007】
本発明の一態様として、インサート成形部品は、一の面に凹部が形成された一次成形部と、前記一次成形部の凹部の底部側に配置される
2次電池と、前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記
2次電池の上部に配置される断熱部品と、前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インサート部品の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係るインサート成形部品を示す平面図。
【
図3】同インサート成形部品の製造工程を示す縦断面図。
【
図4】同インサート成形部品の製造工程を示す縦断面図。
【
図5】本発明の第2の実施の形態に係るインサート成形部品を示す縦断面図。
【
図6】本発明の第3の実施の形態に係るインサート成形部品を示す縦断面図。
【
図7】本発明の第4の実施の形態に係るインサート成形部品を示す縦断面図。
【
図8】本発明の第5の実施の形態に係るインサート成形部品の製造工程を示す縦断面図。
【
図9】同インサート成形部品の製造工程を示す縦断面図。
【
図10】同インサート成形部品の製造工程を示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜
図4は本発明の第1実施の形態に係るインサート成形部品10についての説明図である。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るインサート成形部品10を示す平面図、
図2はインサート成形部品10を示す縦断面図、
図3はインサート成形部品10の製造工程を示す縦断面図、
図4はインサート成形部品10の製造工程を示す縦断面図である。
【0011】
図1及び
図2に示すように、インサート成形部品10は、アクリル系エラストマ等の樹脂材製の一次成形部20と、シリコン系エラストマ等の樹脂材製の二次成形部30とが積層して形成されている。一次成形部20には、ベース部21が設けられている。このベース部21には、二段(多段)に形成された凹部22(下段)及び凹部23(上段)が設けられている。凹部22には、リチウムイオン電池(インサート部品)40が実装され、凹部23には厚さ0.3〜1mm程度のオレフィンシート材製の断熱部品50が配置されている。断熱部品50は平板状のベース部51を有している。リチウムイオン電池40の動作保証温度は60℃であり、60℃以下に維持することが好ましい。また、二次成形部30を形成するシリコン系エラストマは成形時の温度が150℃程度である。
【0012】
このように構成されたインサート成形部品10は、次のようにして形成される。すなわち、最初に一次成形部20を射出成形する。次に、
図3に示すように、ベース部21の形成後に切削等によって凹部22,23を形成する。次に、
図4に示すように、凹部22にリチウムイオン電池40を実装し、その上に断熱部品50を載置する。この際、接着等によって断熱部品50とリチウムイオン電池40を接合する。断熱部品50は凹部23内に収まるように配置する。
【0013】
次に、一次成形部20の上部に金型を設置し、二次成形を行って二次成形部30を形成する。二次成形部30は板状のベース部31から形成されている。また、
図4中Rは樹脂の流動方向を示している。この時、二次成形部30の材料であるシリコン系エラストマは190℃前後に熱せられている。このため、一次成形部20の断熱部品50の上面は高温に加熱されるが、断熱部品50の断熱性によってリチウムイオン電池40は60℃以上には加熱されない。このため、リチウムイオン電池40の動作保証温度を超えることがない。また、圧力についても断熱部品50によって遮断される。なお、断熱部品50は樹脂の圧力によって移動することが無いように抑え部品等によって押圧することが望ましい。
【0014】
また、成形時や成形後にリチウムイオン電池40に不具合が生じ、封止できなくなり、内部溶液が漏れた場合であっても、断熱部品50がリチウムイオン電池40の面積より広く配置されているため、断熱部品50の外周を回り込まなければベース部31に達しないため、安全性を確保することができる。
【0015】
なお、断熱部品50については、二次成形部30の熱量を基に熱容量を計算して材料及び厚さを選ぶことが望ましい。また、断熱部品50が一次成形部20のベース部31より上に突出すると二次成形部30の樹脂が入り込みやすくなるので、突出しない寸法とする。
【0016】
このように本実施の形態に係るインサート成形方法によるインサート成形部品10は、二次成形部30の成形に際して、リチウムイオン電池40を過度に温度上昇させることがなく、また高圧による影響を受けないため、特性劣化や破壊が起きることを防止できる。このため、リチウムイオン電池40のインサート成形を実現することができ、腕時計バンドやウェアラブル電子機器への適用が可能となる。
【0017】
図5は本発明の第2の実施の形態に係るインサート成形部品10Aを示す縦断面図である。
図5において
図1〜
図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0018】
インサート成形部品10Aは、凹部23の代わりに凹部24が設けられている。凹部24の二次成形部の成形時の流動方向Rに沿った下流側の壁面の位置は、凹部24の開口部から底部側にかけて下流側に傾いている。凹部24には断熱部品50Aが挿入されている。
【0019】
このように構成されていると、上述したインサート成形方法によるインサート成形部品10と同様の効果を有すると共に、樹脂の流動によって断熱部品50Aに圧力が加わっても、断熱部品50Aは凹部24の内部に食い込む方向に力が加わるため、断熱部品50Aが脱落しにくいという効果がある。
【0020】
図6は本発明の第3の実施の形態に係るインサート成形部品10Bを示す縦断面図である。
図6において
図1〜
図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0021】
インサート成形部品10Bにおいては、凹部23の代わりに凹部25が設けられている。凹部25の外周には溝が設けられており、複雑な外郭を有している。この凹部25には断熱部品50Bが配置されている。断熱部品50Bのベース部51から下部に突出した突出部53が設けられている。凹部25の溝部には突出部53が挿入される。
【0022】
このように構成されていると、上述したインサート成形方法によるインサート成形部品10と同様の効果を有すると共に、リチウムイオン電池40の内部溶液が漏れた場合であっても、複雑な形状の凹部24の外側を回り込む必要があるため、ベース部31に達することを防止し、安全性を確保することができる。
【0023】
図7は本発明の第4の実施の形態に係るインサート成形部品10Cを示す縦断面図である。
図7において
図1〜
図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0024】
インサート成形部品10Cにおいては、凹部23の代わりに凹部26,27,28が設けられている。凹部26には断熱部品50Cが配置され、凹部27には金属材等の伝熱部品60が配置され、凹部28には断熱部品50Dが配置されている。凹部22,26に比べて、凹部27,28の内径が大きく形成されている。すなわち、伝熱部品60が断熱部品50Cより外側に張り出して形成されている。
【0025】
このように構成されていると、上述したインサート成形方法によるインサート成形部品10と同様の効果を有する。さらに、二次成形部30を形成する樹脂からの熱が断熱部品50Dからリチウムイオン電池40側に伝わった場合に、伝熱部品60からベース部21側に熱を逃がすことができ、リチウムイオン電池40に伝わる熱量を軽減することができる。
【0026】
図8〜
図10は本発明の第5の実施の形態に係るインサート成形部品10Dの製造工程を示す縦断面図である。これらの図において
図1〜
図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0027】
図8に示すように、インサート成形部品10Dにおいては、断熱部品50の代わりに断熱部品70を用いている。断熱部品70は、凹部23に挿入されるベース部71と、このベース部71から二次成形部30側に突出形成された突出形成部72を備えている。さらに突出形成部72から樹脂の流動方向Rに平行な向きに形成された鍔部73が設けられている。
【0028】
このような断熱部品70を用いた場合には、
図9に示すように、追加の金型(抑え部材)80によって断熱部品70が樹脂によって移動することを防止した上で、二次成形部30のための射出成形を行う。金型80を取り出した後は、
図10に示すような構造を有するインサート成形部品10Dが形成される。
【0029】
このように構成されていると、上述したインサート成形方法によるインサート成形部品10と同様の効果を有する。また、ベース部71に触れる樹脂の量を減らすことで、リチウムイオン電池40へ影響する熱量を軽減することができる。さらに、断熱部品70が一次成形部20に加えて、二次成形部30内にも封止されることから、成形後の強度が大きくなるという効果がある。
【0030】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、インサート成形部品としてリチウムイオン電池を例示したが、熱に弱いデバイスとして有機ELや、異方性導電膜によって接合した電子製品等であっても、同様に適用できるのは勿論である。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
一次成形部の一の面に凹部を形成し、
前記一次成形部の凹部内に、底部側にインサート部品、このインサート部品に対し凹部の開口側に積層して断熱部品を配置し、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置されるように二次成形部を成形するインサート成形方法。
[付記2]
前記インサート部品は2次電池である[付記1]に記載のインサート成形方法。
[付記3]
前記一次成形部の凹部は多段に形成されている[付記1]又は[付記2]に記載のインサート成形方法。
[付記4]
前記インサート部品は、前記凹部の下段に配置され、
前記断熱部品は、前記凹部の上段に配置されている[付記3]に記載のインサート成形方法。
[付記5]
前記インサート部品の保証温度は、前記二次成形部の成形温度より低く設定されている[付記1]〜[付記4]のいずれかに記載のインサート成形方法。
[付記6]
前記凹部の前記二次成形部の成形時の流動方向に沿った下流側の壁面の位置は、開口部から底部側にかけて前記下流側に傾いている[付記1]〜[付記5]のいずれかに記載のインサート成形方法。
[付記7]
前記凹部の上段には、溝部が形成されている[付記3]に記載のインサート成形方法。
[付記8]
前記凹部の下段の底部側に前記インサート部品が配置され、開口部側に断熱部品が配置され、
前記凹部の上段の底部側に伝熱部材が配置され、開口部側に断熱部品が配置されている[付記3]に記載のインサート成形方法。
[付記9]
前記断熱部品は、前記二次成形部側に突出形成された突出形成部を有している[付記1]〜[付記8]のいずれかに記載のインサート成形方法。
[付記10]
前記断熱部品は、前記二次成形部側から突出した抑え部材によって抑えられている[付記9]に記載のインサート成形方法。
[付記11]
一の面に凹部が形成された一次成形部と、
前記一次成形部の凹部の底部側に配置されるインサート部品と、
前記一次成形部の凹部内に配置され、且つ前記インサート部品の上部に配置される断熱部品と、
前記一次成形部の前記一の面に接して配置される二次成形部と、
を備えるインサート成形部品。
[付記12]
前記インサート部品は2次電池である[付記11]に記載のインサート成形部品。
[付記13]
前記一次成形部の凹部は多段に形成されている[付記11]又は[付記12]に記載のインサート成形部品。
[付記14]
前記インサート部品は、前記凹部の下段に配置され、
前記断熱部品は、前記凹部の上段に配置されている[付記13]に記載のインサート成形部品。
[付記15]
前記インサート部品の保証温度は、前記二次成形部の成形温度より低く設定されている[付記11]〜[付記14]のいずれかに記載のインサート成形部品。
[付記16]
前記凹部の前記二次成形部の成形時の流動方向に沿った下流側の壁面の位置は、開口部から底部側にかけて前記下流側に傾いている[付記11]〜[付記15]のいずれかに記載のインサート成形部品。
[付記17]
前記凹部の上段は、溝部が形成されている[付記13]に記載のインサート成形部品。
[付記18]
前記凹部の下段の底部側に前記インサート部品が配置され、開口部側に断熱部品が配置され、
前記凹部の上段の底部側に伝熱部材が配置され、開口部側に断熱部品が配置されている[付記13]に記載のインサート成形部品。
[付記19]
前記断熱部品は、前記二次成形部側に突出形成された突出形成部を有している[付記11]〜[付記18]のいずれか記載のインサート成形部品。
【符号の説明】
【0032】
10,10A,10B,10C,10D…インサート成形部品、20…一次成形部、21…ベース部、22,23,24,25,26,27,28…凹部、30…二次成形部、31…ベース部、40…リチウムイオン電池(インサート部品)、50,50A,50B,50C,50D…断熱部品、51…ベース部、53…突出部、60…伝熱部品、70…断熱部品、71…ベース部、72…突出形成部、73…鍔部、80…金型。