(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750684
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】イオン分析装置
(51)【国際特許分類】
G01N 27/62 20060101AFI20200824BHJP
H01J 49/22 20060101ALI20200824BHJP
【FI】
G01N27/62 E
H01J49/22
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-550967(P2018-550967)
(86)(22)【出願日】2016年11月18日
(86)【国際出願番号】JP2016084272
(87)【国際公開番号】WO2018092271
(87)【国際公開日】20180524
【審査請求日】2019年1月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小寺 慶
(72)【発明者】
【氏名】細井 孝輔
(72)【発明者】
【氏名】志知 秀治
【審査官】
吉田 将志
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−089160(JP,A)
【文献】
特開2003−270208(JP,A)
【文献】
特開平09−045276(JP,A)
【文献】
特開2013−101918(JP,A)
【文献】
特開平07−161336(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0049350(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0163529(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/60−70、92
H01J 49/22
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料が載置される試料載置部と、
前記試料載置部に載置される試料の表面に対して垂直な中心軸を有する励起ビームを照射する励起ビーム照射部と、
前記中心軸に垂直な測定軸の方向から飛来するイオンを捕捉し、続いて予め決められた物理量に応じて該イオンを分離し測定する分析部と、
前記中心軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極と、前記測定軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極を備え、前記試料から生成されるイオンの少なくとも一部を前記測定軸方向に飛行させる偏向部と、
前記中心軸と同軸である光軸を有する、前記試料の表面を撮像する撮像部と
を備えることを特徴とするイオン分析装置。
【請求項2】
前記偏向部がさらに、
前記中心軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極及び前記測定軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極のうち前記イオンの飛行経路の内側に配置された電極に前記イオンと逆極性の電圧を印加する電圧印加部
を備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン分析装置。
【請求項3】
前記偏向部がさらに、
前記中心軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極及び前記測定軸を挟んで配置された1対のロッド電極又は平板電極のうち前記イオンの飛行経路の外側に配置された電極に前記イオンと同極性の電圧を印加する電圧印加部
を備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン分析装置。
【請求項4】
前記試料載置部、前記偏向部、及び前記分析部が所定の真空度に維持された空間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のイオン分析装置。
【請求項5】
更に、
前記試料載置部を移動させる移動機構
を備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン分析装置。
【請求項6】
前記励起ビームがレーザ光であることを特徴とする請求項1に記載のイオン分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光等の励起ビームを照射することにより試料からイオンを生成して分析する
、質量分析装置やイオン移動度分析装置等のイオン分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
質量分析装置において用いられる試料のイオン化法の一つにレーザイオン化(LDI: Laser Desorption/Ionization)法がある。レーザイオン化法は、試料の表面にレーザ光を照射し、該レーザ光のエネルギーによって分子を励起してイオン化する方法であり、試料の表面のうちレーザ光が照射される領域に存在する分子を選択的にイオン化する。また、レーザイオン化法の1つにマトリックス支援レーザ脱離イオン化(
MALDI: Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)法がある。マトリックス支援レーザ脱離イオン化法では、レーザ光を吸収しやすく、またイオン化しやすい物質(マトリックス物質)を試料の表面に塗布して試料分子を取り込んだマトリックス物質を微結晶化しておき、これにレーザ光を照射することによって試料分子をイオン化する。マトリックス支援レーザ脱離イオン化等のレーザ脱離イオン化法では、試料表面の測定対象領域
にレーザ光を照射し、該領域から生成されたイオンを質量分析する。また、レーザ光の照射領域を試料表面上で移動させつつ(すなわち、レーザビームで試料表面を走査しつつ)各領域から放出されるイオンの質量分析を行うことにより、試料表面における特定の質量を有する物質の分布を調べるという分析を行うこともできる。こうした手法はイメージング質量分析と呼ばれる。
【0003】
特許文献1には、レーザイオン化法を用いてイオンを生成するイオン源を備えた質量分析装置の概念的構成が記載されている。この質量分析装置の構成は、
図1に示すように、上面に光入射窓100が、下面にイオン入射孔112がそれぞれ設けられた筐体内の下方にイオン光学系108が、上方に質量分析部104が配置されたものとしてのみ(ブロック図としてのみ)開示されている。そして、その使用法は次のように記載されている。イオン入射孔112が試料載置台96に載置された試料110と対向するように上記筐体を配置し、レーザ光源92から発せられるレーザ光を光ファイバ98により光入射窓100に導入し、イオン入射孔112を通して試料110に照射する。レーザ光が照射された試料110の表面からはイオンが放出され、該イオンはイオン入射孔112より筐体内に入り、イオン光学系108で集束されて質量分析部104により質量分離され検出される。試料載置台96は水平方向に移動可能であり、該試料載置台96を移動させることにより試料110表面の測定対象領域にレーザ光を照射して質量分析を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6639217号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のとおり、特許文献1には、質量分析装置が概念的に記載されているのみであり、その具体的構成(特に、筐体内部の構成)は開示されていない。
図1に示すように、この質量分析装置の筐体内において、試料110に照射されるレーザ光の照射経路102と試料110から生成され質量分析部104に向かうイオンの飛行経路が同じであり、実際上、どのようにして両者の干渉を防ぎイオンを検出するかという問題がある。
【0006】
ここではレーザ光を照射して試料からイオンを生成する場合を例に挙げて説明したが、電子線やイオンビーム等の励起ビームを照射して試料からイオンを生成する場合も同様にそのイオン検出が課題となる。また、試料から生成したイオンをその移動度に基づいて分離し測定するイオン移動度分析装置等においても同様の課題がある。本発明は、これらの課題を解決するために成された。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために成された本発明に係るイオン分析装置は、
a) 試料が載置される試料載置部と、
b) 前記試料載置部に載置される試料の表面に対して垂直な方向から励起ビームを照射する励起ビーム照射部と、
c) 前記試料から生成されたイオンの少なくとも一部を前記励起ビームの照射経路から外れた方向に飛行させる偏向部と、
d) 前記偏向部により偏向されたイオンの飛行方向に配置され、予め決められた物理量に応じて該イオンを分離し測定する分析部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
前記励起ビームは、例えば、レーザ光、電子線、あるいはイオンビームである。前記垂直という文言は必ずしも試料表面に厳密に垂直であることを意味するのではなく、例えば±5度程度の多少の角度ずれは許容される。一般的には試料表面が水平になるように試料載置部に試料を載置し、励起ビームを鉛直方向に照射するが、それ以外の配置を採ることもできる。
【0009】
前記偏向部は、例えば、試料に照射される励起ビームの経路から外れた位置に配置される電極と、該電極に所定の電圧を印加する電圧印加部により構成することができる。より具体的には、励起ビームの経路から外れた位置に配置される電極と、該電極にイオンと逆極性の電圧を印加する電圧印加部により構成することができる。この場合、前記分析部は、励起ビームの経路に関して、電極と同じ側に配置される。あるいは、前記偏向部は、励起ビームの経路から外れた位置に配置される電極と、該電極にイオンと同極性の電圧を印加する電圧印加部により構成することができる。この場合、前記分析部は、励起ビームの経路に関して、電極とは反対側に配置される。
【0010】
前記予め決められた物理量とは、例えばイオンの質量電荷比であり、その場合、本発明に係るイオン分析装置は質量分析装置である。
【0011】
本発明に係るイオン分析装置では、試料の表面に垂直な方向から励起ビームを照射することにより、励起ビームの照射領域を小さくして空間分解能を高めることができ、また、該領域から高効率でイオンを生成することができる。そして、レーザ光の照射経路と干渉しないように、試料から生成されたイオンの一部を集束し、偏向して分析部に導くことができる。
【0012】
本発明に係るイオン分析装置では、前記偏向部が、前記励起ビームの経路と直交する方向にイオンを偏向させることが好ましい。これにより、偏向部の後段に位置する分析部を励起ビームの光学系から離して配置することが可能になる。また、励起ビームの光学系と分析部を直交配置することで、特定の一方向に装置を大きくすることなく全体をコンパクトに構成することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るイオン分析装置を用いることにより、試料に照射されるレーザ光の照射経路と試料から生成され分析部に向かうイオンの飛行経路の干渉を防いでイオンを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】特許文献1に記載されているイメージング質量分析装置の概念図。
【
図2】本発明に係る質量分析装置の一実施例であるイオントラップ型質量分析装置の要部構成図。
【
図3】本発明に係る質量分析装置の変形例であるイオントラップ型質量分析装置の要部構成図。
【
図4】本発明に係る質量分析装置の別の変形例であるイオントラップ型質量分析装置の要部構成図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係るイオン分析装置の一実施例である質量分析装置について、以下、図面を参照して説明する。本実施例の質量分析装置は、MALDI(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)イオン源で生成したイオンを、イオントラップ(IT)で質量分離するマトリックスレーザ脱離イオン化−イオントラップ(MALDI-IT)型の質量分析装置である。
【0016】
図2に、本実施例の質量分析装置10の要部構成を示す。この質量分析装置10では、水平及び垂直方向に移動可能な試料ステージ2上に載置された試料1に対し、レーザ光源3からのレーザ光を鉛直上方から照射してイオンを生成する。試料1には、予めレーザ光源3からのレーザ光を吸収しやすく、かつイオン化しやすいマトリックス物質が塗布され、マトリックス物質に試料分子が取り込まれた状態で微結晶化されている。レーザ光が照射されるとマトリックス物質分子とともに試料分子が気化及びイオン化される。生成されたイオンは引き出し電極4により上方に引き出され、イオンレンズ5により飛行方向が集束されて偏向部6に入射する。
【0017】
偏向部6は、4本のロッド電極61〜64が配置されており、ロッド電極61にはイオンと逆極性の電圧が、それ以外のロッド電極62〜64にはイオンと同極性の電圧が、それぞれ電圧印加部30から印加されている。これにより、
図2に矢印で示すようなポテンシャルの傾斜が形成される。偏向部6に入射したイオンは、これらのロッド電極61〜64で囲まれた空間に形成されたポテンシャルの傾斜に沿って、その飛行方向が水平方向に偏向される。
【0018】
水平方向に偏向したイオンは、イオンレンズ7によって飛行方向が集束されイオントラップ8に入射する。イオントラップ8の各電極には、予め決められた範囲の質量電荷比のイオンのみが内部にトラップされるような直流電圧及び高周波電圧が印加されている。イオントラップ8で選別されたイオンは所定のタイミングで放出され、その後段に位置するイオン検出器9により検出される。
【0019】
また、レーザ光の経路上にはハーフミラー11が配置されており、該ハーフミラー11を介して試料1の表面を撮像するカメラ12が設けられている。試料1の測定時には、マトリックス物質の塗布前に試料ステージ2上に載置された試料1の表面をカメラ12で観察して測定対象領域を決定しておき、該測定対象領域にレーザ光が照射されるように、試料ステージ2を適宜に移動させる。本実施例では、試料1の測定対象位置にレーザ光を照射してイオンを生成させるが、試料ステージ2を移動させることによってレーザ光の照射領域を試料1の表面上で移動させつつ、各領域から放出されるイオンの質量分析を行うことによりイメージング質量分析を行うこともできる。
【0020】
本実施例の質量分析装置10の構成要素のうち、レーザ光源3、ハーフミラー11、及びカメラ12を除く各構成要素は筐体20内に収容されており、該筐体20
の内部は図示しない真空ポンプによって所定の真空度に維持されている。
【0021】
本実施例の質量分析装置では、試料1の表面に垂直な方向からレーザ光が照射される。試料1の表面に垂直な方向からレーザ光を照射するとイオンの生成効率が高くなることが経験的に知られており、本実施例の構成を採ることにより質量分析の感度を高めることができる。また、試料1の表面に垂直な方向からレーザ光を照射するとレーザ光のスポット径が最小になる。そのため、イメージング質量分析を行う場合の空間分解能も高くなる。
【0022】
また、本実施例のイオントラップ型質量分析装置では、試料1から放出されたイオンを、試料1の表面に略垂直な方向に引き出す。この構成により、試料1の表面からは様々な方向に放出されるイオンを最も高効率で分析に供することができ、高感度の質量分析を行うことができる。
【0023】
さらに、本実施例のイオントラップ型質量分析装置では、偏向部6が、レーザ光の経路と直交する方向にイオンの飛行方向を偏向するため、偏向部6の後段に配置されるイオンレンズ7、イオントラップ8、及びイオン検出器9を励起ビームの光学系から離して配置することができる。これらの構成要素を励起ビームの光学系に直交する方向に配置することで、特定の一方向に装置を大きくすることなく全体をコンパクトに構成することができる。
【0024】
ところで、本実施例のようにレーザ光を照射してイオンを生成するイオン源と全く異なる原理でイオンを生成させる誘導結合プラズマイオン源等を備えた質量分析装置の中には、生成したイオンの飛行方向を偏向する構成を有するものがある。しかし、この偏向部は試料から生成されたイオンのみを電場によって偏向することにより中性粒子と分離するという目的を達成するための構成である。こうした構成には、本発明のように、試料の表面に略垂直な方向からレーザ光を照射し、かつ試料の表面に略垂直な方向に引き出したイオンを質量分析するという目的を達成するという技術的思想はない。
【0025】
図2に示す例では、偏向部6を4本のロッド電極61〜64で構成し、それぞれにイオンと同極性あるいは逆極性の電圧を印加したが、この配置は、偏向されるイオンの飛行経路の内側に配置した電極にイオンと逆極性の電圧を印加し、イオンの飛行経路の外側に配置した電極にイオンと同極性の電圧を配置するという技術的思想に基づく。この技術的思想に基づき上記実施例以外の構成を採ることもできる。そうした一例を
図3及び
図4に示す。なお、
図3のイオントラップ型質量分析装置10a、
図4のイオントラップ型質量分析装置10bの構成要素は偏向部を除いて
図2と同じであるため、偏向部6以外の構成要素には
図2と同じ符号を付して説明を省略する。
【0026】
図3に示す構成では、鉛直上方に向かうイオンの飛行経路の両側に1組の平板電極65、66を配置し、該飛行経路に対してイオントラップ8の反対側に位置する平板電極65にはイオンと同極性の電圧を、イオントラップ8と同じ側に位置する平板電極66にはイオンと逆極性の電圧を印加する。また、この1組の平板電極65、66と直交する方向にも別の1組の平板電極67、68を配置し、試料1側に位置する平板電極67にはイオンと同極性の電圧を、試料1と反対側に位置する平板電極68にはイオンと逆極性の電圧を印加する。これにより、
図3に矢印で示す方向にイオンを押すポテンシャルの勾配が形成され、上記実施例と同様にイオンの飛行方向を水平方向に偏向することができる。
【0027】
図4に示す構成では、1組の湾曲状電極69、70を用いる。イオン軌道の外側に配置される湾曲状電極69にはレーザ光の照射経路にあたる位置に開口71が形成されている。試料1から引き出されたイオンの飛行経路上に1組の湾曲状電極69、70の入口を配置し、イオンの飛行経路の外側に位置する湾曲状電極69にはイオンと同極性の電圧を、イオンの飛行経路の内側に位置する湾曲状電極70にはイオンと逆極性の電圧を印加する。これにより、
図4に矢印で示す方向にイオンを押すポテンシャルの勾配が形成され、上記実施例と同様にイオンの飛行方向を水平方向に偏向することができる。
【0028】
上記の各実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例はマトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI: Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)法によりイオンを生成するイオン源を備えた質量分析装置であるが、マトリックス物質を使用しないレーザ脱離イオン化(LDI: Laser Desorption/Ionization)法によりイオンを生成するイオン源を備えた質量分析装置でも同様に構成することができる。さらに、レーザ光に代えて分子ビーム、イオンビーム、電子ビームなどの励起ビームを用いることもできる。イオンビーム及び電子ビームは帯電粒子のビームであるが、一般に、これらの励起ビームは試料から生成されるイオンの運動エネルギーに比べて十分に大きな運動エネルギーを持つように加速されるため、偏向部に形成される、イオンの飛行方向を偏向するための電場の影響を受ける心配はない。
【0029】
上記実施例はイオントラップ型の質量分析装置であるが、イオントラップ以外の質量分析部(飛行時間型質量分析部、四重極型質量分析部等)を備えた質量分析装置においても上記同様に構成することができる。
また、質量分析装置以外のイオン分析装置(イオン移動度分析装置等)においても上記同様に構成することができる。
【符号の説明】
【0030】
10、10a、10b…イオントラップ型質量分析装置
S…試料
2…試料ステージ
3…レーザ光源
4…引き出し電極
5、7…イオンレンズ
6、6a、6b…偏向部
61〜64…ロッド電極
65〜68…平板電極
69、70…湾曲円筒状電極
71…開口
8…イオントラップ
9…イオン検出器
11…ハーフミラー
12…カメラ
20…筐体
30…電圧印加部