(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750821
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】ガイド素子を有するガス発生器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60R 21/264 20060101AFI20200824BHJP
【FI】
B60R21/264
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-506179(P2018-506179)
(86)(22)【出願日】2016年7月26日
(65)【公表番号】特表2018-521899(P2018-521899A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】EP2016067788
(87)【国際公開番号】WO2017021215
(87)【国際公開日】20170209
【審査請求日】2019年6月18日
(31)【優先権主張番号】102015215025.9
(32)【優先日】2015年8月6日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518179461
【氏名又は名称】ジョイソン セーフティ システムズ ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ステルワーゲン,ミハエル
(72)【発明者】
【氏名】ベール,リュディガー
(72)【発明者】
【氏名】バイエル,カルル
【審査官】
森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−212753(JP,A)
【文献】
米国特許第05582427(US,A)
【文献】
特開平09−207705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16−21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のエアバッグのためのガス発生器アセンブリであって、
第1ハウジング部分及び第2ハウジング部分を有する発生器ハウジングと、
前記発生器ハウジング内に形成された、点火剤を収容するための燃焼空間であって、エアバッグモジュールのガスバッグを膨らませるためのガスは前記点火剤から燃焼によって生成される、燃焼空間と、
前記ガスバッグを膨らませるために前記燃焼空間で生成されたガスを放出できる、前記発生器ハウジングの少なくとも1つの出口開口と、
前記点火剤から生成されたガスをフィルタリングするために、前記発生器ハウジング内に配置された少なくとも1つのフィルターユニットと、
前記生成されたガスを前記少なくとも1つの出口開口までガイドする、前記発生器ハウジング内に配置されたガイド素子と、
を有するガス発生器アセンブリにおいて、
前記ガイド素子は、管状に形成されており、少なくとも1つの変形領域を有し、
燃焼空間内で生成されたガスが前記少なくとも1つのフィルターユニットを通過することなく、前記少なくとも1つの変形領域を介して前記少なくとも1つの出口開口に到達しうる流路をブロックするために、前記ガイド素子は、前記少なくとも1つの変形領域を介してガス発生器アセンブリの第2ハウジング部分に面状に気密に当接し、
前記少なくとも1つのフィルターユニットは、前記ガイド素子の、前記第1ハウジング部分に面する側の端部の外周に配置されている、
ことを特徴とする、ガス発生器アセンブリ。
【請求項2】
前記フィルターユニットは、前記発生器ハウジング内において、前記第1ハウジング部分の内面と、前記第2ハウジング部分の内面と、前記ガイド素子の外套面によって形成された空間内に配置されている
請求項1記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの変形領域は、前記発生器ハウジングの組立ての際に生成される、
請求項1又は2記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項4】
発生器ハウジングは、組み立て式に構成されている、
請求項1乃至3のいずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項5】
前記ガイド素子の前記少なくとも1つの変形領域は、前記発生器ハウジングを組み立てる際に、前記発生器ハウジングの前記第2ハウジング部分を前記ガイド素子に作用させることによって生成される、
請求項3又は4記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項6】
前記ガイド素子の前記少なくとも1つの変形領域は、前記発生器ハウジングの内部表面に当接する、
請求項1乃至5のいずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項7】
前記変形領域は、前記発生器ハウジングの前記出口開口に隣接して、前記内部表面に当接する、
請求項6記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項8】
前記変形領域は、ガス発生器アセンブリの部品に当接することによって、前記発生器ハウジングの壁に沿って前記出口開口に至る、前記燃焼空間内で生成されたガスの可能性のある流路を閉鎖する、
請求項1乃至7いずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項9】
前記ガイド素子は、燃焼空間を取り囲む、
請求項1乃至8いずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項10】
前記ガイド素子は軸方向の両端が開口している、
請求項1乃至9いずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項11】
前記ガイド素子は貫通開口を有し、ガスが、前記発生器ハウジングの前記少なくとも1つの出口開口まで到達するために、前記貫通開口を通り抜けて燃焼空間から出ることができる、
請求項1乃至10いずれか1項記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項12】
前記フィルターユニットは、前記燃焼空間から前記ガイド素子の前記貫通開口を介して流れるガスが、前記発生器ハウジングの前記少なくとも1つの出口開口に到達する前に、前記フィルターユニットを通過するように発生器ハウジング内に配置されている、
請求項11記載のガス発生器アセンブリ。
【請求項13】
ガス発生器アセンブリを製造するための方法であって、
前記ガス発生器アセンブリは、
第1ハウジング部分及び第2ハウジング部分を有する発生器ハウジングと、
前記発生器ハウジング内に形成された、点火剤を収容するための燃焼空間であって、前記点火剤から燃焼によってガスを生成可能である、燃焼空間と、
ガスバッグを膨らませるために前記燃焼空間で生成されたガスを放出可能な少なくとも1つの出口開口と、
前記点火剤から生成されたガスをフィルタリングするために、前記発生器ハウジング内に配置された少なくとも1つのフィルターユニットと、
を備え、
前記発生器ハウジング内にガイド素子が配置され、前記ガイド素子によって前記燃焼空間内で生成されたガスを前記少なくとも1つの出口開口へガイド可能である、
ガス発生器アセンブリを製造するための方法において、
前記少なくとも1つのフィルターユニットは、前記ガイド素子の前記第1ハウジング部分に面する側の端部の外周に配置され、
前記ガイド素子は、管状に形成されており、前記発生器ハウジングを組み立てる際に、前記燃焼空間内に生成されたガスの前記少なくとも1つの出口開口へ至る可能性のある流路を閉鎖するために、前記ガス発生器アセンブリの前記第2ハウジング部分に面状に気密に当接するように、変形する、
ガス発生器アセンブリを製造するための方法。
【請求項14】
前記ガイド素子は、前記発生器ハウジング内に配置するために前記第1ハウジング部分内にもたらされ、
前記ガイド素子の少なくとも1つの変形領域は、前記発生器ハウジングを組み立てる際に、前記発生器ハウジングの前記第2ハウジング部分が前記ガイド素子に作用することによって生成される、
請求項13記載の方法。
【請求項15】
変形領域の生成のためにかけられる力は、管軸に沿ってガイド素子に作用し、
その際、前記ガイド素子は前記変形領域の形成のために、前記管軸に沿ってかつ前記管軸に垂直に変形される、
請求項13又は14記載の方法。
【請求項16】
請求項1乃至12のいずれか1項記載のガス発生器アセンブリが製造される、
請求項13乃至15いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前段部分による車両のエアバッグモジュールのためのガス発生器アセンブリに関する。
【0002】
かかるガス発生器アセンブリは、
第1ハウジング部分及び第2ハウジング部分を有する発生器ハウジングを備え、
その中に、点火剤を収容するための燃焼空間が形成されており、エアバッグモジュールのガスバッグを膨らませるためのガスを燃焼によって点火剤から生成可能であり、
さらに、発生器ハウジング(1)の少なくとも1つの出口開口(18)を備え、そこを介して燃焼空間(R)で生成されたガスを、ガスバッグを膨らませるために放出可能である。
さらにまた、点火剤から生成されたガスを冷却し及び/又は有害物質から解放するために、発生器ハウジング内には少なくとも1つのフィルターユニットが配置されており、
フィルターユニットにガイド素子が割り当てられ、それにより、生成されたガス流がフィルターユニットを介して少なくとも1つの出口開口へと導かれるようにガイドされる。
【背景技術】
【0003】
例えば、この種類のガス発生器アセンブリは、EP1331143B1から公知である。
【0004】
かかる構成によって、発生器ハウジングから解放されるガスの可能な限り信頼できるフィルタリングを保証するために、燃焼室から生成される全てのガスは、(複数の)出口開口に到達する前に、フィルターユニットを通過するべきである。
このために、所望でないガス流路を排除するために発生器ハウジングの内部における所定の領域を密封することが必要でありうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許登録第1331143号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明は、燃焼室内で生成されたガスの信頼できるフィルタリングを可能にする簡便な手段を有する、冒頭に述べたタイプのガス発生器アセンブリを提供する、という課題に基づいている。
【0007】
この課題は、請求項1の特徴を有するガス発生器アセンブリを作製することによって解決される。
【0008】
そのために、ガイド素子は管状に形成され、少なくとも1つの変形領域を備え、発生器ハウジング内部のガスの可能な流路が閉鎖されるように、変形領域を介してガイド素子がガス発生器アセンブリの第2ハウジング部分に当接する。そうでなければ、そこを介して、燃焼室内で生成されたガスは、フィルターユニットを通過することなく、発生器ハウジングの出口開口へガイドされることができる。
【0009】
本発明による解決策は、発生器ハウジングの燃焼空間において生成されたガスが、発生器ハウジングの少なくとも1つの出口開口に到達する前に、フィルターユニットを通過することを保証するために、発生器ハウジングの所定の領域を所期のように密封することが、例えば両端が開口した、シンプルな構造及び相応に軽量なガイド素子によって可能になるという利点を有する。
【0010】
ガイド素子の少なくとも1つの変形領域は、(原成形及び/又は形成による(letzteres durch Urformen und/oder Umformen))ガイド素子の元々の成形の後、即ち、ガイド素子が発生器ハウジング内又はハウジング部分内に配置された後の追加の作業ステップにおいて生成される。
フィルターユニットを迂回して発生器ハウジングの少なくとも1つの出口開口へ向かうガス流を阻止するために、ガイド素子自身が、その変形領域で発生器ハウジングの部品に当接することで、ガイド素子の変形が所期のように行われることができる。
【0011】
ここで変形領域を得るためのガイド素子の局所的な変形は、例えば、ガス発生器アセンブリの製造の際、特に、発生器ハウジングの組み立ての際に、自動的に行われることができる。
このために、例えば、少なくとも2つのハウジング部分から発生器ハウジングを組み立てる際に、ガイド素子が1つのハウジング部分内に位置するようにし、その後そのハウジング部分にさらなるハウジング部分を所定の通りに配置する際に、さらなるハウジング部分がガイド素子に作用し、このガイド素子が変形して、従ってガイド素子の結果として得られる変形領域がガス発生器アセンブリのさらなる部品に、特にハウジング部分の1つの内壁に、気密に当接する、ように構成されることができる。
【0012】
所定のガス流路を排除するために、ガイド素子の所定の位置における変形領域の所期の形成のために、ガイド素子は外部応力の作用の際に先行して変形する弱化領域を有することができ、結果として、変形領域は所期のようにガス発生器アセンブリの部品に当接する。
この弱化領域は、例えば、ガイド素子の予変形及び/又は材料的に弱めること(Materialschwaechung)により形成されることができる。
【0013】
ガイド素子は好ましくは、ガス発生器アセンブリの燃焼空間を取り囲むように設計されており、さらに、ガス発生器アセンブリの点火装置がガイド素子によって取り囲まれた空間に突出する。
【0014】
ガイド素子は、特に管状のハウジング内への設置のために管状に形成されており、一実施形態によれば、(管軸に沿って見て)その両端部部分においてそれぞれ開口している。
具体的には、ガイド素子は実質的に中空円柱に設計され得る。
ガイド素子に形成された変形領域によって、例えば、ガイド素子の開口した上面を介して流れるガスが、フィルターユニットを通過することなく、ガス発生器アセンブリの出口開口に到達することが阻止されるべきである。
【0015】
フィルターユニットへのガスの所期の供給のために、ガイド素子は、例えば管状の包囲側壁に、少なくとも1つの貫通開口を有することができる。
【0016】
本発明によるガス発生器アセンブリを製造するための方法は、請求項13の特徴によって特徴づけられる。
【0017】
方法の有利な形態は、従属請求項により明らかになる。
【0018】
本発明の更なる詳細及び利点は、
図1を参照する例示的実施形態の以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】車両用のエアバッグモジュールのガス発生器アセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、発生器ハウジング1、点火装置2、ガイド素子3、及びフィルターユニット4を備えた、車両用のエアバッグモジュールのガス発生器アセンブリを示す。
【0021】
発生器ハウジング1は、複数の部分よりなる組み立て式(mehrteilig)に構成されている。実施形態においては具体的には2つの部分よりなる組み立て式に設計されており、2つの(それぞれ鍋状の)ハウジング部分10、15によって形成される。
両ハウジング部分10、15は、それぞれ底部11又は16と、ここから隆起し断面リング状に延在する側壁12又は17を有する。
両ハウジング部分10、15は、各底部11又は16のそれぞれに対して対向する上側(上面)において開口している。
【0022】
発生器ハウジング1は、軸Aに沿って延在する管状である。
ハウジング部分10、15は、それぞれ軸Aに関して回転対称に形成される。
【0023】
図1において、軸Aの左側には、両ハウジング部分10、15が、組み立て方向Mに沿って組み立てられるべき第1状態で示されている。
軸Aの右側には、両ハウジング部分10、15が完全に組み立てられた状態で示されている。
【0024】
組み立てられた状態において、両ハウジング部分10、15の両底部11,16は、相互に(軸Aに沿って)対向する位置にあり、
さらに、両ハウジング部分10、15は、それらの側壁12、17に互いに当接する位置にある。
具体的には、実施形態において、第2ハウジング部分15(ハウジング上部)の側壁17は、ハウジング部分10(ハウジング下部)内に突出し、その側壁12の表面10aに当接する。
【0025】
完全に組み立てられた状態において、発生器ハウジング1は内部空間を包囲し、内部空間内では、実施形態において、一方では点火装置2が突出し、他方では燃焼空間Rを形成する。燃焼空間内では、(点火装置2によって点火されるべき)点火剤Lの燃焼によって、ガス発生器アセンブリに割り当てられたガスバッグを膨らますためのガスを生成可能である。
【0026】
燃焼空間Rにおいて発生するガスを放出するために、発生器ハウジング1は、複数の出口開口を備え、
図1の断面図において、そのうちの1つの出口開口18が見て取れる。
それぞれの出口開口部18は、実施形態では接着されたバースト箔(Berstfolie)の形態の、バースト素子(Berstelementes)19によって閉鎖されている。
ガス発生器の点火の際に、それぞれのバースト素子は生成された高温ガスによって破壊され、その結果、ガスは(複数の)出口開口18を介して膨らまされるべきガスバッグ内に流れ込むことができる。
【0027】
発生器ハウジング1に配置される点火装置2は、発生器ハウジング1に突出するイグナイター22と、コンタクト領域24とを備え、点火装置2でガス発生器の点火を活性化することができるように、点火装置2はコンタクト領域を介して制御装置と(電気的に)接続される。
イグナイター22及びコンタクト領域24は、実施形態では、共通のイグナイターハウジング20内に配置され、イグナイターハウジング20は発生器ハウジング1に、より詳しくは底部11に固定される。
発生器ハウジング1内で、イグナイター22は、充填容器(Ladungsbehaelter)26によって包囲されており、充填容器には装薬(Ladung)が収容されている。
充填容器26は、複数の開口28を介して発生器ハウジング1の内部の燃焼空間と連通しており、従って、ここからガスバッグを膨らませるためのガスを生成するために、点火装置2の活性化の際には燃焼空間R内に配置された点火剤Lが点火される。
【0028】
燃焼空間Rは、発生器ハウジング1の内部にあり、ガイド素子3に取り囲まれている。ガイド素子3は実施形態では、管状に形成されている。
管状のガイド素子3は、発生器ハウジング1の軸Aに沿って第1端部部分31から第2端部部分32へと延在する。
第1端部部分31は、第1ハウジング部分10の底部11に配置され、第2端部部分32は、第2ハウジング部分15の底部16に隣接する。
ガイド素子3は、実施形態では、具体的には軸Aに関して回転対称に設計される。
ガイド素子3は、断面円形状に延在する境界壁30を有する、実質的に中空円筒状の形状を備える。
【0029】
ガイド素子3は、特に、(弾性的に変形可能な)金属材料、例えば鋼から成ることができる。
しかしながら、その他の材料、例えば耐熱プラスチック、繊維強化軽量材料(例えばカーボン)又は類似のものが、用いられることもできる。
【0030】
軸方向の両端部部分31、32において、ガイド素子3は、それぞれ開口した上面を有する。
このことは、燃焼空間R内で生成されたガスが基本的にガイド素子3の開口した上面を介して、ガイド素子3によって包囲されている燃焼空間Rから流れ出て、発生器ハウジング1の出口開口18へと流れることができるということを意味している。
しかしながら、かかる流路はここで意図したとおりに望まれていない。
むしろ、ガイド素子3の包囲境界壁30には、複数の貫通開口38が設けられており、そのうちの1つが、
図1の断面図に認められる。これらを介して燃焼空間R内で点火剤Lから生成されたガスは意図したとおり、発生器ハウジング1の複数の出口開口18へと到達すべきである。
【0031】
この場合、貫通開口38を介して流れるガスが発生器ハウジング1の出口開口18に到達する前に少なくとも1つのフィルターユニット4を通過するように、複数の貫通開口38には、ガス発生器アセンブリの少なくとも1つのフィルターユニット4が割り当てられる。
このために、本実施形態では、フィルターユニット4は、‐燃焼空間から見て‐それぞれの貫通開口38の後段に配置される。
より詳しくは、少なくとも1つのフィルターユニット4がガイド素子3の(複数の)貫通開口38を覆うように、フィルターユニット4はガイド素子3の包囲境界壁30と発生器ハウジング1の側壁12、17との間に設けられている。
このために、フィルターユニット4は、例えば断面リング状に(軸Aを)取り囲むように形成されることができる。
【0032】
燃焼空間R内で生成されたガスが、フィルターユニットを通過することなく、ガイド素子3の開口した上面を介して通り抜けて発生器ハウジング1の出口開口18へ到達するのを防ぐために、ガイド素子3は、特にその第2端部部分32において発生器ハウジング1に気密に当接すべきである。
なぜなら、そうでなければ、第2端部部分32において形成される上面を通り抜けて燃焼空間Rから放出されるガスが、フィルターユニット4を通過することなく、発生器ハウジング1の内部表面に沿って発生器ハウジング1の出口開口18に到達し得るからである。
【0033】
発生器ハウジング1の第2端部部分32の領域における、より詳しくは発生器ハウジング1の内壁(実施形態において具体的には第1ハウジング部分15の内壁15a)への、ガイド素子3の気密な当接を実現するために、ガイド素子3は、その第2端部部分32の領域内に弱化領域34を有する。
これは、
図1において軸Aの左側に見ることができ、発生器ハウジング1の両ハウジング部分10、15は、最終組み立て前の状態で示されている。
弱化領域34は、ガイド素子3の境界壁30の成形によって、外側に、すなわち、発生器ハウジング1の内部表面に向かう方向に形成されている。
実施形態では、弱化領域34は、環状、又は、より詳しくは円環形に、ガイド素子3の側方境界壁30上(an der seitlichen Begrenzungswand)に延在する(umlaufen)。
【0034】
ガイド素子3のこの弱化領域34は、発生器ハウジング1の組立ての際に‐
図1の左側から右側への移行に相応する‐、ガイド素子3が第1ハウジング部分10内に既に所定のように配置され、第2ハウジング部分15が所定のように第1ハウジング部分10に組み付けられる間、結果として生じる変形領域35が面状に気密に発生器ハウジング1の内部表面15aに、より詳しくは第2ハウジング部分15に当接するように、変形する。
それと同時に、充填容器26は、この結果として、その底部で発生器ハウジング1の内部表面の所において、より詳しくは第2ハウジング部分15の底部16において、で自身を支持する。
【0035】
ガイド素子3の変形のために(予め形成された)弱化領域34内で必要な変形力は、実施形態では、両ハウジング部分10、15の組み立ての際に、第2ハウジング部分15の(その底部16での)作用によって、ガイド素子3の第2端部部分32にかけられる。
この力は、取り付け方向Mに沿って作用する。取り付け方向Mは、発生器ハウジング1の軸であり、従ってガイド素子の軸でもある軸Aと一致する。
弱化領域34における半径方向外側に向かう成形によるガイド素子3の変形のために、この力は、結果的に、軸方向並びに(軸Aに垂直な)半径方向に変形させ、従って、
図1において右側に示される変形領域35が形成される。
この変形領域を介して、ガイド素子3は面状に(flaechig)かつ(放射状に外側にかつ環状に取り囲むように)気密に(dichtend)発生器ハウジング1の内部表面に当接する。
このことにより、ガイド素子3の第2端部部分にある上面を通って出てくる、燃焼空間Rに由来するガスが、発生器ハウジング1の内部表面に沿って出口開口18まで流れることができなくなる。
従って、所定の通りにガイド素子3の貫通開口38を介して通り抜け燃焼空間から出るガスだけが、その後フィルターユニット4を通過して、バッグを膨らませるために、発生器ハウジング1の出口開口18まで到達することが達成される。
【0036】
発生器ハウジング1の組み立ての際のガイド素子3の自発的な変形に代えて、ここでは、付加的なツールが用いられることができる。そのためには、いずれにせよガイド素子3の十分なアクセス性が相応の組み立てステップにおいて保証されなければならない。
【0037】
図1に示されるような、上述の、ガス発生器アセンブリの構成は多数の利点を有する:
1. 構成は、両端で開口した(管状の)ガイド素子3の構造様式を可能にし、それにより、ガイド素子の重量が低減され、さらに別のガス発生器部品(Gasgenerator-Komponent)が利用可能な構造空間が拡大する。
さらに、両端で開口したガイド素子3の構造様式は、燃焼空間R内に配置された点火剤と第2ハウジング部分15との直接的な接触を可能にし、従って、外部からもたらされる熱が迅速にかつ確実に点火剤の所期の自己発火(angestrebten Selbstausloesung)へと導く。
2. それはフレキシブルな組み立て順序を実現する。例えば、燃焼空間Rの点火剤による充填は、燃焼空間の軸方向の両端のそれぞれから行うことができる。
3. さらにまた、ガイド素子3の変形によって、ガイド素子3のハウジング部分10,15のうちの1つへの挿入の後に初めて、ガス発生器アセンブリの個別の部品の公差(Toleranzen)とは無関係に、発生器ハウジング1の内部表面10a、15aへの変形領域35の確実な当接が保証されうる。
4. 第2ハウジング部分15の底部16との充填容器26の確実な接触を保証することもできる。
したがって、車両火災において充填容器26内にある点火材料の所望の自動的トリガとそれに伴うガス発生を開始できる、熱的に良好な熱伝達可能性が確実にされる。