特許第6750834号(P6750834)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6750834
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】方法、プログラムおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20200824BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20200824BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20200824BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20200824BHJP
【FI】
   G06F13/00 510C
   H04M1/00 U
   H04M11/00 302
   G06Q30/02 380
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-564894(P2017-564894)
(86)(22)【出願日】2016年7月6日
(65)【公表番号】特表2018-528501(P2018-528501A)
(43)【公表日】2018年9月27日
(86)【国際出願番号】US2016041032
(87)【国際公開番号】WO2017007785
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2018年4月27日
(31)【優先権主張番号】15/201,916
(32)【優先日】2016年7月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】201510395406.9
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ツァン、チャオジュン
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−118614(JP,A)
【文献】 特開2012−070226(JP,A)
【文献】 特開平10−177532(JP,A)
【文献】 特開2006−108902(JP,A)
【文献】 特開2012−217053(JP,A)
【文献】 特開2005−121369(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 30/02
H04M 1/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートデバイスに接続された表示装置に2次元コード(2Dコード)を表示する段階であって、前記表示装置は、表示された前記2Dコードをモバイル端末デバイスがスキャンするのを可能にする、段階と、
前記モバイル端末デバイスが前記2Dコードをスキャンする場合に、前記スマートデバイスにおいて、前記モバイル端末デバイスと関連付けられた識別子(ID)を受信する段階と、
前記スマートデバイスを介して、コンテンツプロバイダからレンダリングするコンテンツを識別する段階であって、前記コンテンツは、メディアコンテンツおよびプッシュ情報を含み、前記プッシュ情報は、前記メディアコンテンツにおける時点を表すプッシュ時間と、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた情報とを含み、前記時点は、前記メディアコンテンツの開始時間および終了時間の間で発生する、段階と、
前記メディアコンテンツの再生中に前記スマートデバイスにより、前記メディアコンテンツの現在の再生位置が前記プッシュ時間と等しいことを検出する段階と、
前記スマートデバイスを介して、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報を前記モバイル端末デバイスに、前記IDを用いて通信する段階であって、前記通信は、前記モバイル端末デバイスに前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報をレンダリングさせ、前記スマートデバイスを介して前記モバイル端末デバイスへ前記プッシュ時間に通信される前記情報が、当該プッシュ時間を示す情報を含む、段階と
を備える方法。
【請求項2】
表示された前記2Dコードを前記モバイル端末デバイスがスキャンしているのを検出する段階であって、前記モバイル端末デバイスのIDは、表示された前記2Dコードを前記モバイル端末デバイスがスキャンしていることの前記検出の間に受信される、検出する段階を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
表示された前記2Dコードは、前記モバイル端末デバイスと関連付けられた特定のアプリケーションを介して、前記モバイル端末デバイスによりスキャン可能である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイル端末デバイスのIDは、前記スマートデバイスと前記モバイル端末デバイスとの間のネットワーク接続を可能にする接続情報を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記接続情報は、前記モバイル端末デバイスのインターネットプロトコル(IP)アドレス、前記モバイル端末デバイスのメディアアクセス制御(MAC)アドレス、前記モバイル端末デバイスのBluetooth(登録商標)ペアリング情報および前記モバイル端末デバイスのWi−Fi接続情報から成る群から選択されたネットワーク情報を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記モバイル端末デバイスの前記接続情報のタイプを決定する段階であって、前記スマートデバイスと前記モバイル端末デバイスとの間に確立された前記ネットワーク接続は、決定された前記タイプに基づいている、決定する段階を更に備える、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記プッシュ情報は、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報の識別子と、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報のユニフォームリソースロケータ(URL)とのうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記プッシュ時間の前記検出に応じて、前記情報を前記スマートデバイスがサーバから取得する段階を更に備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記スマートデバイスは、スマートテレビ(TV)である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
スマートデバイスのプロセッサに、請求項1から9の何れか1項に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラムロジックを自身に有形的に格納するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体と
を備えるシステムであって、前記プログラムロジックは、
スマートデバイスに接続された表示装置に2次元コード(2Dコード)を表示するための、プロセッサにより実行されるロジックであって、前記表示装置は、表示された前記2Dコードをモバイル端末デバイスがスキャンするのを可能にする、ロジックと、
前記モバイル端末デバイスが前記2Dコードをスキャンする場合に、前記スマートデバイスにおいて、前記モバイル端末デバイスと関連付けられた識別子(ID)を受信するための、前記プロセッサにより実行されるロジックと、
前記スマートデバイスを介して、コンテンツプロバイダからレンダリングするコンテンツを識別するための、前記プロセッサにより実行されるロジックであって、前記コンテンツは、メディアコンテンツおよびプッシュ情報を含み、前記プッシュ情報は、前記メディアコンテンツにおける時点を表すプッシュ時間と、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた情報とを含み、前記時点は、前記メディアコンテンツの開始時間および終了時間の間で発生する、前記プロセッサにより実行されるロジックと、
前記メディアコンテンツの再生中に前記スマートデバイスにより、前記メディアコンテンツの現在の再生位置が前記プッシュ時間と等しいことを検出する、ロジックと、
前記スマートデバイスを介して、前記プッシュ時間に前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報を前記モバイル端末デバイスに、前記IDを用いて通信するための、前記プロセッサにより実行されるロジックであって、前記通信は、前記モバイル端末デバイスに前記メディアコンテンツと関連付けられた前記情報をレンダリングさせ、前記スマートデバイスを介して前記モバイル端末デバイスへ前記プッシュ時間に通信される前記情報が、当該プッシュ時間を示す情報を含む、ロジックと
を備える、システム。
【請求項12】
前記モバイル端末デバイスが表示された前記2Dコードをスキャンしているのを検出するための、前記プロセッサにより実行されるロジックであって、前記モバイル端末デバイスのIDは、表示された前記2Dコードを前記モバイル端末デバイスがスキャンしていることの前記検出の間に受信され、表示された前記2Dコードは、前記モバイル端末デバイスと関連付けられた特定のアプリケーションを介して、前記モバイル端末デバイスによりスキャン可能である、ロジックを更に含む、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2015年7月7日に出願された"Method and System for Information Push"と題する中国特許出願第201510395406.9号、および2016年7月5日に出願された"Computerized System and Method for Pushing Information between Devices"と題する米国特許出願第15/201,916号に基づく優先権の利益を主張するものであり、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は通信技術分野、より具体的には、情報プッシュ機能を実行するためのコンピューティングシステムに非ネイティブ機能を提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
インターネット技術の急速な発達に伴い、人々がスマートテレビまたはスマートセットトップボックスを通じてサービスプロバイダにより提供される様々な動画を見ることができるようになるにつれて、スマートテレビおよびスマートセットトップボックスの使用が人々の日常生活において徐々に不可欠な要素になってきている。サービスプロバイダはまた、商品販売促進のために動画に販売促進情報を追加し得る。しかしながら、動画に追加された販売促進情報は、ユーザの視聴体験に影響を与え得る。その一方で、ユーザが製品情報を視聴したい場合は、再生中の動画が頻繁に中断される必要があり、このこともユーザの視聴体験に影響を与え得る。
【発明の概要】
【0004】
当技術分野における少なくとも前述された欠点に対して、本開示はデバイス間の情報をプッシュするためのシステムおよび方法を提供する。
【0005】
いくつかの実施形態によれば、本開示は以下の技術方式および機能の実装を通じて実現される。
【0006】
マルチメディアファイルを再生するための第1端末に適用される、情報プッシュ方法であって、本方法は、第2端末のプッシュ識別子を取得する段階と、
マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送することにより、プッシュされるべき関連情報を第2端末が表示するようにする、段階とを含む。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、プッシュ識別子は、第1端末を第2端末に接続するために用いられる情報であり、プッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する段階は、第2端末との接続を接続情報に基づいて確立する段階と、プッシュされるべき情報をその接続を通じて第2端末に伝送する段階とを含む。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、プッシュ識別子は、第2端末の登録情報であり、プッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する段階は、登録情報をサーバ側に伝送することにより、プッシュされるべき情報をサーバ側が登録情報に基づいて第2端末に伝送するようにする、段階を含む。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、第2端末によりスキャンされるべき2次元コード(2Dコード)を提供する段階を更に含み、第2端末のプッシュ識別子を取得する段階は、2次元コードのスキャンプロセスを通じて第2端末のプッシュ識別子を取得する段階を含む。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、プッシュされるべき情報は、プッシュ時点を含み、プッシュ時点は、マルチメディアファイルの再生時点であり、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する段階は、再生時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する段階を含む。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、第1端末は、スマートテレビまたはスマートセットトップボックスであり、プッシュされるべき情報は、マルチメディアファイルに関連する製品情報を含む。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、マルチメディアファイルを再生するための第1端末に適用される、情報プッシュデバイスが、第2端末のプッシュ識別子を取得するための識別子取得ユニットと、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送することにより、プッシュされるべき関連情報を第2端末が表示するようにするための情報プッシュユニットとを含む。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、プッシュ識別子は、第1端末を第2端末に接続するために用いられる情報であり、情報プッシュユニットは、具体的には、第2端末との接続を接続情報に基づいて確立し、プッシュされるべき情報をその接続を通じて第2端末に伝送する。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、プッシュ識別子は、第2端末の登録情報であり、情報プッシュユニットは、具体的には、登録情報をサーバ側に伝送することにより、プッシュされるべき情報をサーバ側が登録情報に基づいて第2端末に伝送するようにする。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、デバイスは、第2端末によりスキャンされるべき2次元コードを提供するための2次元コード提供ユニットと、具体的には、2次元コードのスキャンプロセスを通じて第2端末のプッシュ識別子を取得する、識別子取得ユニットとを更に含む。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、プッシュされるべき情報は、プッシュ時点を含み、プッシュ時点は、マルチメディアファイルの再生時点であり、情報プッシュユニットは、具体的には、再生時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、第1端末は、スマートテレビまたはスマートセットトップボックスであり、プッシュされるべき情報は、マルチメディアファイルに関連する製品情報を含む。
【0018】
1または複数の実施形態によると、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供され、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、実行されると、少なくとも1つのプロセッサに本明細書で述べられるような方法を実行させる、コンピュータ可読命令を非一時的コンピュータ可読記憶媒体に有形的に格納するか、有形的に符号化されたコンピュータ可読命令を非一時的コンピュータ可読記憶媒体に有する。
【0019】
1または複数の実施形態によると、そのような実施形態に基づいて機能を提供するように構成された1または複数のコンピューティングデバイス(「デバイス」とも呼ばれる)を含むシステムが提供される。1または複数の実施形態によると、機能は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスにより実行される方法の段階において具現化される。1または複数の実施形態によると、非一時的コンピュータ可読媒体の中に、非一時的コンピュータ可読媒体により、および/または非一時的コンピュータ可読媒体上で具現化された、1または複数のそのような実施形態に基づいて機能を実装するコンピューティングデバイスの、プロセッサにより、プログラムコード(または、プログラムロジックもしくはコンピュータ実行可能命令)が実行される。
【0020】
上記の説明から、本願の第1端末は、第2端末のプッシュ識別子を取得した後、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送することにより、ユーザの視聴体験に影響を与えることなく、プッシュされるべき情報を、第1端末を通じて第2端末にプッシュすることを実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
添付図面に示されるような実施形態の以下の説明から、本開示の前述および他の目的、特徴および利点が明らかになろう。ここで、参照符号は、あらゆる図を通して同じ部分を指す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、むしろ、本開示の原理を示すことに重点が置かれている。
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュ方法のフロー図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュ方法のフロー図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュ方法のフロー図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュデバイスが示される、第1端末のハードウェア構造図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュデバイスの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示はここで、添付図面を参照しながら以下でより十分に説明される。添付図面は、本明細書の一部をなし、実例として特定の例示的な実施形態を示す。しかしながら、主題は、様々な異なる形態で具現化されてよく、故に、包含されるまたは特許請求される主題が、本明細書に記載されるいかなる例示的な実施形態にも限定されないものとして解釈されることを意図している。例示的な実施形態は、単なる実例として提供される。同様に、特許請求されるまたは包含される主題の範囲が適度に広いことを意図している。主題は、数ある中でも例えば、方法、デバイス、構成要素またはシステムとして具現化されてよい。これに応じて、実施形態は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたは(ソフトウェア自体を除く)これらの任意の組み合わせの形態を取ってよい。故に、以下の詳細な説明が限定的な意味で解釈されることは意図していない。
【0023】
本明細書および特許請求の範囲を通して、用語は、明確に述べられた意味を超えて、文脈において示唆または暗示されたニュアンスでの意味を有してよい。同様に、本明細書で用いられる「一実施形態において」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指さず、本明細書で用いられる「別の実施形態において」という語句は、必ずしも異なる実施形態を指さない。例えば、特許請求される主題が例示的な実施形態の組み合わせを全体的または部分的に含むことを意図している。
【0024】
一般的に、用語は、文脈における用法から少なくとも部分的に理解されてよい。例えば、本明細書で用いられる「および」、「または」または「および/または」などの用語は、係る用語が用いられる文脈によって少なくとも部分的に決まる様々な意味を含んでよい。通常、「A、BまたはC」など、列挙を関連付けるために用いられる場合の「または」は、ここで排他的な意味で用いられる「A、BまたはC」だけでなく、ここで包括的な意味で用いられる「A、BおよびC」も意味することを意図している。加えて、本明細書で用いられる「1または複数」という用語は、少なくとも部分的に文脈に応じて、任意の特徴、構造、または特性を単数の意味で説明するために用いられてもよいし、特徴、構造、または特性の組み合わせを複数の意味で説明するために用いられてもよい。同様に、「1つの(a)」、「1つの(an)」、または「その(the)」などの用語は、ここでも少なくとも部分的に文脈に応じて、単数の用法を伝えるもの、または複数の用法を伝えるものと理解されてよい。加えて、「に基づき」という用語は、必ずしも一連の排他的要素を伝えることを意図するものではないと理解されてよく、むしろ、ここでも少なくとも部分的に文脈に応じて、必ずしも明示的に説明されない追加的要素の存在を許容してよい。
【0025】
本開示は、方法およびデバイスのブロック図および動作図を参照しながら、下で説明される。ブロック図または動作図の各ブロック、およびブロック図または動作図のブロックの組み合わせは、アナログまたはデジタルハードウェアおよびコンピュータプログラム命令を用いて実装され得ることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、ブロック図または1もしくは複数の動作ブロックで特定された機能/作用を実装するよう、本明細書で詳述されるようにその機能を変更する汎用コンピュータのプロセッサ、特定用途向けコンピュータ、ASICまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に提供され得る。いくつかの代替的な実装において、ブロックに記される機能/作用は、動作図に記されるものとは異なる順序で起こり得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよいし、関与する機能/作用に応じて、逆の順序で実行されることがあってもよい。
【0026】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、ブロック図または1もしくは複数の動作ブロックで特定された機能/作用を実装するよう、その機能を変更する汎用コンピュータのプロセッサ、特定用途向けコンピュータ、ASICまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に提供され得る。
【0027】
本開示の目的上、コンピュータ可読媒体(または、1もしくは複数のコンピュータ可読記憶媒体)は、機械可読形式でコンピュータデータを格納する。データは、コンピュータにより実行可能なコンピュータプログラムコード(またはコンピュータ実行可能命令)を含み得る。限定としてではなく例示として、コンピュータ可読媒体は、データを有形的にまたは固定的記憶装置としてのコンピュータ可読記憶媒体、またはコードを含む信号を一時的に解釈するための通信媒体を含んでよい。本明細書で用いられるコンピュータ可読記憶媒体は、(信号とは対照的に)物理記憶装置または有形記憶装置を指し、限定はされないが、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を有形的に記憶するための任意の方法または技術で実装される、揮発性および不揮発性の取り外し可能なおよび取り外し不可能な媒体を含む。以下で述べられる通り、コンピュータ可読記憶媒体は、限定はされないが、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他の固体メモリ技術、CD−ROM、DVDもしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または、所望の情報もしくはデータもしくは命令を有形的に格納するために用いられ得、かつ、コンピュータもしくはプロセッサによりアクセスされ得る、任意の他の物理媒体もしくは物質媒体を含む。
【0028】
本開示の目的上、「サーバ」という用語は、処理設備、データベース設備および通信設備を提供するサービスポイントを指すものと理解されるべきである。限定としてではなく例示として、「サーバ」という用語は、関連する通信機能を有する単一の物理プロセッサ、ならびにデータ記憶設備およびデータベース設備を指してもよいし、プロセッサならびに関連するネットワークデバイスおよび記憶デバイスの、ネットワーク接続またはクラスタ化された複合体だけでなく、サーバにより提供されるサービスをサポートする、オペレーティングソフトウェア、1または複数のデータベースシステム、およびアプリケーションソフトウェアを指してもよい。サーバは、構成または能力の点で広く多様であってよいが、概して、1または複数の中央処理装置およびメモリを含んでよい。サーバは、1もしくは複数の大容量記憶デバイス、1もしくは複数の電源、1もしくは複数の有線もしくは無線ネットワークインタフェース、1もしくは複数の入力/出力インタフェース、または、Windows Server(登録商標)、Mac OS X、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)もしくはFreeBSDなどといった、1もしくは複数のオペレーティングシステムも含んでよい。
【0029】
本開示の目的上、「ネットワーク」は、例えば、サーバとクライアントデバイスとの間、または、無線ネットワークを介して結合された無線デバイスの間を含む、他のタイプのデバイスの間などで、通信が交換され得るようデバイスを結合し得るネットワークを指すものと理解されるべきである。ネットワークは、例えば、ネットワーク接続記憶装置(NAS)、記憶エリアネットワーク(SAN)、または、他の形態のコンピュータもしくは機械可読媒体などの、大容量記憶装置も含んでよい。ネットワークは、インターネット、1もしくは複数のローカルエリアネットワーク(LAN)、1もしくは複数のワイドエリアネットワーク(WAN)、有線式接続、無線式接続、セルラ、またはこれらの任意の組み合わせを含んでよい。同様に、異なるアーキテクチャを使用し得る、または、異なるプロトコルに準拠もしくは適合し得る、サブネットワークは、より大きなネットワークの中で相互運用してよい。あらゆるタイプのデバイスが、例えば、異なるアーキテクチャまたはプロトコルの相互運用能力を提供するために利用されてよい。実例となる1つの例として、ルータは、それがなければ別個で独立したLAN間のリンクを提供してよい。
【0030】
通信リンクまたはチャネルは、例えば、ツイストペア線などのアナログ電話回線、同軸ケーブル、T1、T2、T3もしくはT4タイプの回線を含む完全なもしくは部分的なデジタル回線、総合デジタル通信ネットワーク(ISDN)、デジタル加入者線(DSL)、衛星リンクを含む無線リンク、または、当業者が知り得るような、他の通信リンクもしくはチャネルを含んでよい。更に、コンピューティングデバイスまたは他の関連する電子デバイスは、例えば、有線または無線の回線またはリンクを介するなどして、ネットワークに遠隔的に結合されてよい。
【0031】
本開示の目的上、「無線ネットワーク」は、クライアントデバイスとネットワークとを結合するものと理解されるべきである。無線ネットワークは、独立型アドホックネットワーク、網目状ネットワーク、無線LAN(WLAN)ネットワークまたはセルラネットワークなどを使用してよい。無線ネットワークは、無線リンクなどにより結合された、端末、ゲートウェイまたはルータなどのシステムを更に含んでよい。これらは、ネットワークトポロジが時には急激にすら変化し得るよう、自由かつランダムに動いてもよいし、任意で自身を編成してもよい。
【0032】
無線ネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)、WLAN、無線ルータ(WR)メッシュ、または第2、第3もしくは第4世代(2G、3Gもしくは4G)セルラ技術などを含む、複数のネットワークアクセス技術を更に使用してよい。ネットワークアクセス技術は、例えば、様々な可動度を有するクライアントデバイスなどの、デバイスのワイドエリアカバレッジを可能にしてよい。
【0033】
例えば、ネットワークは、移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、エンハンストデータGSM(登録商標)環境(EDGE)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、ワイドバンド符号分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))、Bluetooth(登録商標)または802.11b/g/nなどといった、1または複数のネットワークアクセス技術を介して、RFまたは無線式通信を可能にしてよい。無線ネットワークは、クライアントデバイスまたはコンピューティングデバイスなどの、ネットワーク間またはネットワーク内の複数のデバイスなどの間で信号が通信され得る、実質的にいかなるタイプの無線通信メカニズムも含んでよい。
【0034】
コンピューティングデバイスは、有線もしくは無線ネットワークを介するなどして信号を送信もしくは受信すること、または、メモリ内などの信号を物理メモリ状態として処理もしくは格納することが可能であってよく、故にサーバとして動作してよい。結果として、サーバとして動作することが可能なデバイスは、例えば、専用ラックマウント型サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、または、前述のデバイスの2つもしくはそれより多い特徴など、あらゆる特徴を組み合わせた統合デバイスなどを含んでよい。サーバは、構成または能力の点で広く多様であってよいが、概して、1または複数の中央処理装置およびメモリを含んでよい。サーバは、1もしくは複数の大容量記憶デバイス、1もしくは複数の電源、1もしくは複数の有線もしくは無線ネットワークインタフェース、1もしくは複数の入力/出力インタフェース、または、Windows Server(登録商標)、Mac OS X、Unix(登録商標)、Linux(登録商標)、FreeBSDなどの、1もしくは複数のオペレーティングシステムなども含んでよい。
【0035】
本開示の目的上、クライアント(または、消費者もしくはユーザ)デバイスは、有線または無線ネットワークを介するなどして信号を送信または受信することが可能なコンピューティングデバイスを含んでよい。クライアントデバイスは、例えば、デスクトップコンピュータ、または、携帯電話、スマートフォン、表示ページャ、無線周波(RF)デバイス、赤外線(IR)デバイス、近距離無線通信(NFC)デバイス、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、ファブレット、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、ウェアラブルコンピュータ、スマートウォッチ、もしくは、前述のデバイスの特徴など、あらゆる特徴を組み合わせた統合もしくは分散デバイスなどといった、ポータブルデバイスを含んでよい。
【0036】
クライアントデバイスは、能力または特徴の面で多様であってよい。特許請求される主題は、広範囲の潜在的な変形形態を包含することを意図している。例えば、スマートフォン、ファブレットまたはタブレットは、テンキーパッド、または、テキストを表示するモノクロ液晶表示装置(LCD)など、限定された機能の表示装置を含んでよい。しかしながら、これに対する別の例として、ウェブ対応クライアントデバイスは、1もしくは複数の物理キーボードもしくは仮想キーボード、大容量記憶装置、1もしくは複数の加速度計、1もしくは複数のジャイロスコープ、グローバルポジショニングシステム(GPS)もしくは他の位置識別型能力、または、例えば、タッチセンサ式カラー2Dまたは3D表示など、高度な機能を有する表示装置を含んでよい。
【0037】
クライアントデバイスは、Windows(登録商標)、iOS(登録商標)もしくはLinux(登録商標)などのパーソナルコンピュータオペレーティングシステム、または、iOS、Android(登録商標)もしくはWindows(登録商標)Mobileなどのモバイルオペレーティングシステムを含む、様々なオペレーティングシステムなどを含んでもよいし、実行してもよい。
【0038】
考えられる例をほんの幾つか提供すると、クライアントデバイスは、ソーシャルネットワークなどのネットワークを介することを含め、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)またはマルチメディアメッセージサービス(MMS)を介するなどして1または複数のメッセージを通信するといった、他のデバイスとの通信を可能にするクライアントソフトウェアアプリケーションなどの、様々な考えられるアプリケーションを含んでもよいし、実行してもよい。クライアントデバイスはまた、例えば、テキストコンテンツまたはマルチメディアコンテンツなどといった、コンテンツを通信するアプリケーションを含んでもよいし、実行してもよい。また、クライアントデバイスは、ローカルに格納もしくはストリーミング配信された動画、またはゲーム(ファンタジースポーツリーグなど)を含む、あらゆる形態のコンテンツの閲覧、検索、再生などの、様々な考えられるタスクを実行するためのアプリケーションを含んでもよいし、実行してもよい。前述の説明は、特許請求される主題が、広範囲の考えられる特徴または能力を含むことを意図していることを示すために提供される。
【0039】
本明細書で述べられる通り、本願で用いられる用語は非限定的であり、本願を限定するというよりはむしろ、特定の実施形態について説明することを意図しているに過ぎない。本願と添付の請求項において、単数形の「一種」、「当該(the said)」および「前記(the)」という用法は、文脈が特に明示しない限り、複数形を含むことを意図している。本願で用いられる「および/または(and/or)」という用語が、1または複数の関連する列挙事項の、任意または全ての考えられる組み合わせを意味し、かつ含むことも理解されるべきである。
【0040】
本願では「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」などの用語が、様々な情報を説明するために用いられてよいが、情報がこれらの用語に限定されるものではないことが理解されるべきである。これらの用語は、同じタイプの情報を互いに区別するためにのみ用いられる。例えば、本開示の範囲から逸脱していない限り、第1情報は第2情報と呼ばれてもよく、同様に、第2情報は第1情報と呼ばれてもよい。文脈に応じて、例えば、本明細書で用いられる、「ならば(if)」という単語は、「〜の時(at the time of〜)」または「〜するとき(when〜)」または「決定に応じて(in response to determining)」と解釈され得る。
【0041】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る情報プッシュプロセスのフロー図である。
【0042】
図1で開示される通り、情報プッシュプロセスは、第1端末に適用され得る。第1端末は通例、例えば、スマートテレビ(TV)およびスマートセットトップボックスなどといった、マルチメディアファイルを再生することが可能なスマートデバイスである。情報プッシュプロセスは、以下の段階を含み得る。段階101:第2端末のプッシュ識別子を取得する。
【0043】
いくつかの実施形態において、第1端末は、第2端末によりスキャンされるべき2次元コードを提供し得、第2端末による2次元コードのスキャンプロセスを通じて、第2端末のプッシュ識別子を取得し得る。いくつかの実施形態において、第1端末および第2端末は2つの異なる端末である。第1端末は、少なくともマルチメディア再生機能を有し、第2端末は、少なくとも情報表示機能を有する。いくつかの実施形態において、第1端末および第2端末は、同じローカルエリアネットワーク内の異なる端末であってもよいし、Bluetooth(登録商標)、赤外線の、および任意の他の既に知られている、または今後知られることになる、短距離通信プロトコルを介して接続された2つの異なる端末であってもよい。いくつかの実施形態において、第1端末および第2端末は、インターネットを介してサーバに接続された2つの異なる端末であってよい。例えば、第1端末はスマートテレビであり、第2端末はスマートフォンである。スマートテレビは、画面の隅に2次元コードを提供し、ユーザが2次元コードをスキャンするためにスマートフォンを介して用いるプロセスからスマートフォンのプッシュ識別子を取得し得る。もちろん、第1端末も、他のやり方で第2端末のプッシュ識別子を取得し得る。例えば、プッシュ識別子は、近距離無線通信(NFC)、赤外線の、および任意の他の既に知られている、または今後知られることになる、短距離通信技術を通じて取得され得る。上で述べられた通り、本願では2次元コードの提供および/または取得に関して特別な制限がなされないことが理解されるべきである。
【0044】
いくつかの実施形態において、プッシュ識別子は、例えば、第2端末のインターネットプロトコル(IP)アドレス、および第2端末のメディアアクセス制御(MAC)アドレスなどの、(第1端末に接続するための)第2端末の接続情報として用いられ得る。いくつかの実施形態において、プッシュ識別子は、例えば、ユーザによりサーバ側で予め登録されたアカウントIDなどといった、第2端末の登録情報でもあり得る。
【0045】
段階102:マルチメディアファイルに関連する情報をプッシュ識別子に基づきプッシュプロトコルを介して第2端末に伝送することにより、プッシュされた関連情報を第2端末が表示するようにする。
【0046】
いくつかの実施形態において、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報は事前に配置され得る。プッシュされるべき情報は、情報識別子、情報のユニフォームリソースロケータ(URL)アドレスおよびプッシュ時点などを含んでよい。いくつかの実施形態において、プッシュされるべき情報はまた、マルチメディアファイルに追加されてもよいし、個別に格納されてもよい。プッシュされるべき情報とマルチメディアファイルとのマッピング関係は、互いに関連付けて構成される。本明細書では、プッシュ情報およびマルチメディアファイルの、既に知られている、または今後知られることになるあらゆる配置が、本願の範囲から逸脱することなく用いられ得るので、本願では配置に関して特別な制限がなされないことが理解されるべきである。
【0047】
プッシュされるべき情報がマルチメディアファイルに追加される場合、この段階で、第1端末は、マルチメディアファイルからプッシュされるべき関連情報を分析し得る。プッシュされるべき情報が個別に格納される場合、この段階で、第1端末は、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をマッピング関係に基づいて取得し得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、第1端末は、第2端末のプッシュ識別子を取得した後、第2端末とのWi−Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)接続をプッシュ識別子に基づいて確立し、次いで、プッシュされるべき情報をその接続を通じて第2端末に伝送し得る。第1端末は、第2端末の登録情報をサーバ側に伝送してもよい。サーバ側は、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報を第2端末の登録情報に基づいて第2端末に伝送してよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、第1端末またはサーバ側は、マルチメディアファイルの再生プロセスの間に、プッシュされるべき情報を第2端末に伝送し得る。いくつかの実施形態によれば、プッシュされるべき情報に含まれるプッシュ時点は、マルチメディアファイルの再生時点であり得る。第1端末またはサーバ側は、再生時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報を第2端末に伝送し得る。例えば、第1端末またはサーバ側は、マルチメディアファイルの再生進捗状況を監視し得、プッシュされるべき何らかの情報のプッシュ時点でマルチメディアファイルが再生されるのを監視した後、プッシュされるべき情報を関連する(例えば、接続されたまたはアクセス可能な)コンピュータ可読記憶媒体から取得し、次いで、プッシュされるべき情報を第2端末に伝送し得る。別の非限定的な例として、第1端末またはサーバ側は、マルチメディアファイルが再生されているタイミングを計測するタイマーを開始し得、プッシュされるべき何らかの情報のプッシュ時点に到達した後、プッシュされるべき情報を関連する(例えば、接続されたまたはアクセス可能な)コンピュータ可読記憶媒体から取得し、次いで、プッシュされるべき情報を第2端末に伝送し得る。第2端末は、受信されたプッシュされるべき情報を表示することにより、プッシュされるべき情報をユーザに表示する。
【0050】
上記の説明から、結果として、本願の第1端末は、第2端末のプッシュ識別子を取得した後、マルチメディアファイルに関連するプッシュされた情報をプッシュ識別子に基づいて端末に伝送することにより、ユーザの視聴体験に影響を与えることなく、その情報を第1端末を通じて第2端末にプッシュすることを実現し得るということが明確である。
【0051】
本明細書で述べられる通り、本開示の実装プロセスは、特定の実施形態に従って説明されるであろう。しかしながら、そのような実施形態は、開示されるシステムおよび方法を限定するものと解釈されるべきではない。
【0052】
図2は、本開示のいくつかの実施形態に係る別の情報プッシュプロセスのフロー図である。
【0053】
図2において、開示される情報プッシュプロセスは、第1端末に適用されてもよいし、第1端末により適用されてもよい。第1端末は通例、マルチメディアファイルを再生することが可能な、スマートテレビおよびスマートセットトップボックスなどのスマートデバイスである。情報プッシュプロセスは、以下の段階を含み得る。
【0054】
段階201:第2端末によりスキャンされるべき2次元コードを提供し、2次元コードのスキャンプロセスで第2端末の接続情報を取得する。
【0055】
いくつかの実施形態において、第1端末の起動後、2次元コードが表示画面に提供(例えば、表示)され得、ユーザは、第2端末に予めロードされた関連アプリケーションを介して2次元コードをスキャンし得る。例えば、スマートテレビの起動後に2次元コードが画面の左下隅に提供され得る。ユーザに動画プログラム内の推奨製品を受信する気があれば、ユーザは携帯電話にロードされた関連アプリケーションを介して2次元コードをスキャンし得る。本実施形態において、予めロードされた関連アプリケーションは、第1端末により提供された2次元コードを検出および認識し得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、第1端末は、第2端末による2次元コードのスキャンプロセスの間に第2端末の接続情報を取得し得る。第2端末の接続情報は、第2端末のIPアドレス、第2端末のMACアドレスおよび第2端末のBluetooth(登録商標)ペアリング情報などを含んでよい。
【0057】
段階202:第2端末との接続を接続情報に基づいて確立する。
【0058】
上記の段階201に基づき、第1端末は、第2端末の接続情報を取得した後、第2端末との接続を確立し得る。いくつかの実施形態によれば、第1端末は、第2端末と同じローカルエリアネットワークの中に位置することを第2端末の接続情報に基づいて確認したとき、第2端末とのWi−Fi(登録商標)接続を確立し得る。第2端末の接続情報がBluetooth(登録商標)ペアリング情報を含むとき、第1端末は、第2端末とのBluetooth(登録商標)接続も確立し得る。
【0059】
段階203:プッシュされるべき情報のプッシュ時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報を接続を通じて第2端末に伝送する。
【0060】
いくつかの実施形態において、第1端末は、ユーザにより選択されたマルチメディアファイルをユーザの再生命令に基づいて再生し得る。マルチメディアファイルは、動画および音声などを含んでよい。サービスプロバイダは通例、マルチメディアファイルに関する、いくつかの商品のプッシュ情報をユーザに推奨されるべき情報として設定する。例えば、サービスプロバイダが映画の主役により着用される衣類の情報を追加することができ、衣類情報は通例、衣類の名称および購入アドレスなどを含む。いくつかの実施形態において、プッシュされるべき情報は、プッシュ時点を含んでよく、プッシュ時点は、プッシュされるべき情報をユーザにプッシュする時点、通例はマルチメディアファイルの再生時点である。例えば、映画が2種類のプッシュされるべき情報を含み、その情報がそれぞれヒーローにより着用されるシャツAおよびヒロインにより着用されるスカートBであり、これら2種類のプッシュされるべき情報のプッシュ時点が20分および40分であると想定すると、表示される画面は、この映画の20分にヒーローがシャツAを着用するのを示し、この映画の40分にヒロインがスカートBを着用するのを示し、スマートテレビは、20分の時点に映画が再生されると、シャツA情報をユーザの携帯電話に送信し、40分の時点に映画が再生されると、スカートB情報をユーザの携帯電話に送信する。
【0061】
この段階において、プッシュされるべき情報のプッシュ時点にマルチメディアファイルが再生されると、第1端末は、プッシュされるべき情報を段階202で確立された接続を通じて第2端末に伝送し、次いで、第2端末は、プッシュされるべき情報を表示することにより、プッシュされるべき情報をユーザにプッシュする。上記の場合を例として再び取り上げると、スマートテレビは、20分の時点に映画が再生されると、シャツA情報をユーザの携帯電話に送信することにより、プッシュされる製品情報と映画との同期を実現する。ユーザは、シャツAに関心があれば、携帯電話を通じてシャツAを閲覧および購入し得る。このプロセスで、第1端末は、ユーザの視聴体験に影響を与えることなく、マルチメディアファイルを再生し続ける。
【0062】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る別の情報プッシュプロセスのフロー図である。
【0063】
図3では、限定はされないが、以下の段階を含み得るプッシュプロセスの実施形態が開示される。
【0064】
段階301:第1端末が第2端末によりスキャンされるべき2次元コードを提供し、2次元コードのスキャンプロセスで第2端末の登録情報を取得する。
【0065】
いくつかの実施形態において、第1端末は通例、例えば、スマートテレビおよびスマートセットトップボックスなどの、マルチメディアファイルを再生することが可能なスマートデバイスである。第1端末の起動後に2次元コードが表示画面に提供され得、第1端末は、第2端末による2次元コードのスキャンプロセスの間に第2端末の接続情報を取得し得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、接続情報は第2端末の登録情報を含んでよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、ユーザアカウントをサーバ側に予め登録し、次いで、ユーザアカウントに基づき、第2端末にロードされた関連アプリケーションを介してサーバ側にログインし得る。この段階で、第1端末は、第2端末による2次元コードのスキャンプロセスを通じて、係る情報をユーザアカウントの識別子(ID)として取得し得る。段階302:第1端末が登録情報をサーバ側に伝送する。
【0067】
上記の段階301に基づき、第1端末は、第2端末の登録情報を取得した後、登録情報をサーバ側に伝送し得る。サーバ側は、登録情報を受信した後、マルチメディアファイルの再生プロセスで、登録情報に対応するユーザにプッシュ情報を受信する気があることを確認し得、次いで、登録情報を保存する。
【0068】
段階303:プッシュされるべき情報のプッシュ時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報をサーバ側が登録情報に基づいて第2端末に伝送する。
【0069】
いくつかの実施形態において、第1端末は、登録情報がサーバ側に送信されると、ユーザにより選択されたマルチメディアファイルに関する情報をサーバ側に提供し得る。例えば、第1端末は、ユーザのオンデマンド映画の名称をサーバ側に提供することにより、映画に追加されるべき情報をサーバ側が映画の名称に基づいて取得することができ、プッシュされるべき情報のプッシュ時点に映画が再生されると、プッシュされるべき情報を登録情報に基づいて第2端末に伝送する。
【0070】
いくつかの実施形態において、上記の段階302に基づき、サーバ側は、第1端末により伝送された登録情報を受信した後に、登録情報を伝送した第1端末によるマルチメディアファイルの再生状況を監視し得る。第1端末がマルチメディアファイルを再生するとき、サーバ側は、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報を取得し、プッシュされるべき情報のプッシュ時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報を登録情報に基づいて第2端末に伝送する。
【0071】
いくつかの実施形態において、上記の段階302に基づき、サーバ側は、第1端末により伝送された登録情報を受信した後、登録情報を伝送した第1端末によるマルチメディアファイルの再生進捗状況を監視し得る。サーバ側は、第1端末がマルチメディアファイルを再生するとき、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報を取得し、プッシュされるべき全ての情報を第2端末に伝送し、次いで、プッシュされるべき何らかの情報のプッシュ時点にマルチメディアファイルが再生されると、再生命令を第2端末に伝送する。第2端末は、再生命令を受信した後、プッシュされるべき情報を表示する。
【0072】
例えば、第2端末の登録情報が「タオバオ」アプリケーションからのアカウント名であると想定する。サーバ側は、アカウント名を伝送したスマートテレビにより映画が再生されると、映画に関連するプッシュされるべき全ての情報を取得する。映画に関連するプッシュされるべき情報がバックパックCであり、対応するプッシュ時点が50分であると想定する。サーバ側は、スマートテレビにより再生される映画の時間が50分の時点に達すると、バックパックC情報をユーザの携帯電話に伝送し、ユーザの携帯電話にロードされた「タオバオ」アプリケーションは、バックパックC情報をユーザにプッシュし、ユーザは、「タオバオ」アプリケーションを介してバックパックCを閲覧および購入し得る。このプロセスで、スマートテレビは、ユーザの視聴体験に影響を与えることなく、映画を再生し続ける。
【0073】
前述された情報プッシュプロセスの実施形態に対応して、本開示は情報プッシュデバイスの実施形態も提供する。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、開示されるシステムおよび方法により利用される情報プッシュデバイスは、第1端末であり得る。デバイスの実施形態は、ソフトウェアまたはハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを通じて実現されてもよい。ソフトウェアの実装を例として取り上げると、デバイスは、論理的な意味では、不揮発性メモリ内の対応するコンピュータプログラム命令がメモリに読み込まれ、第1端末のプロセッサを通じて実行されるように形成される。ハードウェアの点では、図4に示される通り、この図は本願の情報プッシュデバイスが位置するプッシュ側のハードウェア構造図である。当業者により理解される通り、デバイスがこの実施形態において位置する第1端末は、図4に示されるようなプロセッサ、メモリ、ネットワークインタフェースおよび不揮発性メモリに加えて、通例は第1端末の実際の機能に基づいて、他のハードウェアを含んでよい。
【0075】
図5を参照すると、本開示の例示的な非限定的実施形態に係る情報プッシュデバイスの構造図が示されている。情報プッシュデバイス400は、識別子取得ユニット401、情報プッシュユニット402および2次元コード提供ユニット403を含んでよい。開示されるシステムおよび方法の実施形態には追加的なまたはより少ないユニット(またはサブユニット)が適用可能であってよいので、本明細書で述べられるユニットは包括的でないと理解されるべきである。
【0076】
いくつかの実施形態において、識別子取得ユニット401は、第2端末のプッシュ識別子を取得し、情報プッシュユニット402は、マルチメディアファイルに関連するプッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送することにより、プッシュされるべき関連情報を第2端末が表示するようにする。
【0077】
いくつかの実施形態において、プッシュ識別子は、第1端末と第2端末とを接続するために用いられる接続情報であり、情報プッシュユニット402は、具体的には、第2端末との接続を接続情報に基づいて確立し、プッシュされるべき情報をその接続を通じて第2端末に伝送する。
【0078】
いくつかの実施形態において、プッシュ識別子は、第2端末の登録情報であり、情報プッシュユニット402は、具体的には、登録情報をサーバ側に伝送することにより、プッシュされるべき情報をサーバ側が登録情報に基づいて第2端末に伝送するようにする。
【0079】
いくつかの実施形態において、2次元コード提供ユニット403は、第2端末によりスキャンされるべき2次元コードを提供し、識別子取得ユニットは、具体的には、2次元コードのスキャンプロセスを通じて第2端末のプッシュ識別子を取得する。
【0080】
いくつかの実施形態において、プッシュされるべき情報は、プッシュ時点を含み、プッシュ時点は、マルチメディアファイルの再生時点であり、情報プッシュユニット402は、具体的には、再生時点にマルチメディアファイルが再生されると、プッシュされるべき情報をプッシュ識別子に基づいて第2端末に伝送する。
【0081】
いくつかの実施形態において、第1端末は、スマートテレビまたはスマートセットトップボックスであり、プッシュされるべき情報は、マルチメディアファイルに関連する製品情報を含む。
【0082】
上述されたデバイスにおける各ユニットの機能および役割の実装プロセスに関して、詳細については、上述されたプロセスにおける対応する段階の実装プロセスを参照されたい。
【0083】
デバイスの実施形態が上で述べられたプロセスの実施形態に実質的に対応するので、デバイスの実施形態の関連部分については、プロセスの実施形態を説明する部分から参照され得る。上で説明されたデバイスの実施形態は、単なる実例であり、別個の部分として説明されたユニットは、物理的に分離されてもされなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、これらは1つの場所に位置してもよいし、複数のネットワーク要素に分散されてもよい。本願の目的を実現するために、ユニットおよび/またはモジュールの一部または全てが実際の需要に基づいて選択され得る。当業者にとって、本開示は、本明細書で提示される開示に基づいて理解および実装され得る。
【0084】
本開示の目的上、ユニットまたはモジュールは、本明細書で説明されるプロセス、特徴および/または機能を(人間の相互作用もしくは補助をもって、またはそれなしで)実行または促進する、ソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェア(またはこれらの組み合わせ)システム、プロセスもしくは機能、またはこれらの構成要素である。モジュールは、サブモジュールを含み得る。モジュールのソフトウェア構成要素は、プロセッサによる実行のためのコンピュータ可読媒体に格納されてよい。モジュールは、1または複数のサーバと一体的であってもよいし、1または複数のサーバによりロードおよび実行されてもよい。1または複数のモジュールは、エンジンまたはアプリケーションに分類されてよい。
【0085】
本開示の目的上、「ユーザ」、「加入者」、「消費者」または「顧客」という用語は、データプロバイダにより供給されるデータの消費者を指すものと理解されるべきである。限定としてではなく例示として、「ユーザ」または「加入者」という用語は、データプロバイダまたはサービスプロバイダによりインターネットを通してブラウザセッションで提供されたデータを受信する人を指してもよいし、データを受信し、かつ、データを格納または処理する、自動化されたソフトウェアアプリケーションを指してもよい。
【0086】
当業者は、本開示の方法およびシステム(およびプロセス)が多くの方式で実装されてよく、それ自体としては前述の例示的な実施形態および例により限定されるべきでないことを認識するであろう。言い換えると、単一または複数の構成要素によりハードウェアおよびソフトウェアまたはファームウェアのあらゆる組み合わせで実行されている機能的な要素と、個々の機能とは、クライアントレベルもしくはサーバレベルのどちらか一方、またはその両方で、ソフトウェアアプリケーション間で分散されてよい。この点で、本明細書で説明される種々の実施形態の任意の数の特徴が単一または複数の実施形態に組み合わされてよく、本明細書で説明される特徴の全てより少ない、またはより多い特徴を有する代替的な実施形態が考えられる。
【0087】
機能は、既に知られている、または今後知られることになる方式で、複数の構成要素の間で全体的または部分的に分散されてもよい。結果として、本明細書で説明される機能、特徴、インタフェースおよび好ましいものを実現するにあたっては、ソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアの無数の組み合わせが考えられる。更に、当業者には現在も今後も理解される通り、本開示の範囲は、説明される特徴および機能ならびにインタフェースを実行するための従来知られている方式を包含するだけでなく、本明細書で説明されるハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの構成要素に対して行われ得る、これらの変形形態および修正形態も包含する。
【0088】
更に、本開示においてフローチャートで提示および説明される方法の実施形態は、本技術をより完全に理解できるようにするために例示として提供される。開示される方法は、本明細書において提示される動作および論理フローに限定されない。あらゆる動作の順序が変更され、かつ、より大きい動作の一部であると説明されるサブ動作が個別に実行される、代替的な実施形態が予期される。
【0089】
本開示の目的上あらゆる実施形態が説明されてきたが、そのような実施形態が本開示の教示をこれらの実施形態に限定するとは見なされるべきではない。本開示において説明されるシステムおよびプロセスの範囲内に留まる結果を取得するために、上で説明された要素および動作にはあらゆる変更および修正がなされてよい。
図1
図2
図3
図4
図5