(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6751121
(24)【登録日】2020年8月17日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】バリアパネルを含む立体映像表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20200824BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20200824BHJP
G09F 9/46 20060101ALI20200824BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20200824BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20200824BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20200824BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20200824BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20200824BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20200824BHJP
H04N 13/366 20180101ALI20200824BHJP
H04N 13/31 20180101ALI20200824BHJP
【FI】
G09F9/30 397
G09F9/00 313
G09F9/00 342
G09F9/00 357
G09F9/30 349E
G09F9/46 Z
G02F1/1347
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/14 Z
H05B33/02
G02B5/30
H04N13/366
H04N13/31
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-167765(P2018-167765)
(22)【出願日】2018年9月7日
(65)【公開番号】特開2019-70792(P2019-70792A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2018年9月7日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0114734
(32)【優先日】2017年9月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 釉▲庸▼
(72)【発明者】
【氏名】全 旭
(72)【発明者】
【氏名】林 希珍
(72)【発明者】
【氏名】李 龍求
(72)【発明者】
【氏名】張 珠訓
(72)【発明者】
【氏名】金 東淵
(72)【発明者】
【氏名】文 雲燦
【審査官】
石本 努
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第103163650(CN,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2007−0023849(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0036212(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0153653(US,A1)
【文献】
国際公開第2012/144434(WO,A1)
【文献】
特開2011−209346(JP,A)
【文献】
特開2005−070353(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/072193(WO,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2015−0026029(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0226094(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0229327(US,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2010−0048819(KR,A)
【文献】
特開2016−191890(JP,A)
【文献】
特開2016−191894(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/162995(WO,A1)
【文献】
国際公開第2015/059996(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0057575(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B27/00−27/64
G02F1/13
1/1343−1/1345
1/135−1/141
G09F9/00−9/46
G09G3/00−3/08
3/12
3/16−3/26
3/30
3/34−3/38
H01L27/32
51/50
H04N13/00−17/06
H05B33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルを駆動するディスプレイ駆動部;
前記表示パネル上に位置し、アクティブ領域を横切るチャネル電極と、前記アクティブ領域の外側に位置するリンク配線と、前記リンク配線の外側に位置する接地ラインとを含むバリアパネル;及び
前記リンク配線を介して前記チャネル電極を制御するバリア駆動部を含み、
各チャネル電極が横切る前記リンク配線の数は同一であり、
前記チャネル電極は、前記アクティブ領域内に透過領域と遮光領域を形成し、
前記リンク配線は前記チャネル電極と個別に連結され、各チャネル電極に印加される電圧は独立して制御され、
前記リンク配線は前記チャネル電極の一方の端部と連結される第1リンク配線及び前記チャネル電極の他方の端部と連結される第2リンク配線を含み、
前記チャネル電極が横切る前記第1リンク配線の数は該当チャネル電極と交差する前記第2リンク配線の数に反比例する、立体映像表示装置。
【請求項2】
前記第2リンク配線は前記アクティブ領域の側面に沿って前記チャネル電極に平行に並んで位置する領域を含む、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項3】
前記バリアパネルは前記チャネル電極の間に位置する、前記透過領域及び前記遮光領域のシフトによる輝線又は暗線の発生を防止するためのトリガー電極をさらに含み、
各トリガー電極が横切る前記リンク配線の数は各チャネル電極と交差する前記リンク配線の数と違う、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項4】
各トリガー電極と交差する前記リンク配線の数は各チャネル電極が横切る前記リンク配線の数より多い、請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項5】
隣接した二つのチャネル電極の間に並んで位置する第1トリガー電極及び第2トリガー電極を含み、
前記第2トリガー電極と交差する前記リンク配線の数は前記第1トリガー電極と交差する前記リンク配線の数と違う、請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項6】
視聴者の位置を感知する視聴距離感知部をさらに含み、
前記バリア駆動部は、前記視聴距離感知部の信号によって、前記リンク配線を介して前記チャネル電極に印加される信号を調節する、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルは、順に積層された下部表示基板、下部発光電極、発光層、上部発光電極及び上部表示基板を含む、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項8】
前記第1リンク配線と前記第2リンク配線は、第1の方向に延在する前記アクティブ領域の側面上で前記チャネル電極に連結される領域を含み、前記第2リンク配線のみが、前記第1の方向と垂直な第2の方向に延在する前記アクティブ領域の側面に沿って延在している領域を含む、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項9】
前面線形偏光板、後面線形偏光板及び1/4波長板をさらに含み、
前記1/4波長板は前記表示パネル及び前記前面線形偏光板と直接接触し、
前記表示パネルの外側表面上には前記後面線形偏光板がさらに位置する、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項10】
前面線形偏光板、後面線形偏光板及びイメージ線形偏光板をさらに含み、
前記前面線形偏光板及び前記後面線形偏光板は前記バリアパネルと直接接触し、
前記表示パネルの外側表面上には前記イメージ線形偏光板がさらに位置する、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項11】
前面線形偏光板、後面線形偏光板及びイメージ線形偏光板をさらに含み、
前記前面線形偏光板及び前記イメージ線形偏光板は 前記表示パネルと直接接触し、
前記バリアパネルの外側表面上には前記後面線形偏光板がさらに位置する、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバリアパネルを用いて立体映像を具現する立体映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディスプレイ装置は映像を具現する表示パネルを含む。例えば、前記ディスプレイ装置は液晶を含む液晶パネル及び/又は有機発光素子を含むOLEDパネルを含むことができる。
【0003】
前記ディスプレイ装置は視聴者の両眼の位置差を用いて立体映像を具現することができる。例えば、立体映像表示装置は両眼視差(Binocular Disparity)を用いて前記表示パネルによって具現された映像を視聴者の左眼と右眼に違って提供することができる。
【0004】
前記立体映像表示装置はシャッターを用いためがね方式及びバリアパネルを用いた無めがね方式を含むことができる。前記バリアパネルは前記表示パネルから放出される光の経路差を用いて、視聴者の左眼と右眼に提供される映像を分離することができる。例えば、前記バリアパネルは一定間隔で配置されたチャネル電極に印加される電圧を調節して透過領域と遮光領域を形成することができる。前記遮光領域は前記透過領域の間に位置することができる。
【0005】
前記バリアパネルは前記チャネル電極に信号を伝達するためのリンク配線を含むことができる。前記チャネル電極は、電圧降下による輝度偏差を防止するために、該当リンク配線と閉ループ(closed loop)を形成することができる。
【0006】
前記バリアパネルは視聴者の位置によって立体映像の適正視聴範囲をシフトすることができる。例えば、前記バリアパネルは視聴者の位置によって各チャネル電極に印加される電圧を個別に調節して透過領域と遮光領域をシフトすることができる。
【0007】
しかし、視聴者の位置によって立体映像の適正視聴範囲が自然に移動することができるように前記バリアパネル内に位置する前記チャネル電極の数を増加させれば、前記チャネル電極に信号を伝達するためのリンク配線の数が増加するので、アクティブ領域の外側に位置する周辺領域の面積が増加してバリアパネルの大きさが増加する問題点がある。また、前記チャネル電極及び前記リンク配線の数が増加すれば、前記チャネル電極と前記リンク配線の連結が複雑になり、前記リンク配線によって各チャネル電極に加わる負荷(load)に偏差が発生することがある。よって、前記立体映像表示装置は各チャネル電極に加わる負荷(load)の偏差による暗線(dim line)が発生する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、チャネル電極によって透過領域及び遮光領域が形成されるアクティブ領域の外側に位置する周辺領域の面積を最小化することができる立体映像表示装置を提供することである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の課題は、チャネル電極に加わる負荷(load)の偏差による暗線(dim line)の発生を防止することができる立体映像表示装置を提供することである。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は先に言及した課題に限定されない。ここで言及しなかった課題は下記の記載から通常の技術者に明確に理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想による立体映像表示装置は表示パネルを駆動するディスプレイ駆動部を含む。表示パネル上にはバリアパネルが位置する。バリアパネルはチャネル電極及びリンク配線を含む。チャネル電極はアクティブ領域を横切る。リンク配線はアクティブ領域の外側に位置する。リンク配線はバリア駆動部と連結される。バリア駆動部はリンク配線を介してチャネル電極を制御する。各チャネル電極が交差するリンク配線の数は同一である。
【0012】
リンク配線はチャネル電極と個別に連結されることができる。
【0013】
リンク配線は第1リンク配線及び第2リンク配線を含むことができる。第1リンク配線はチャネル電極の一方の端部と連結されることができる。第2リンク配線はチャネル電極の他方の端部と連結されることができる。チャネル電極が横切る第1リンク配線の数は該当チャネル電極と交差する第2リンク配線の数に反比例することができる。
【0014】
第2リンク配線はアクティブ領域の側面に沿ってチャネル電極に平行に並んで位置する領域を含むことができる。
【0015】
バリアパネルは、チャネル電極の間に位置するトリガー電極をさらに含むことができる。各トリガー電極が交差するリンク配線の数は各チャネル電極が交差するリンク配線の数と違ってもよい。
【0016】
各トリガー電極が交差するリンク配線の数は各チャネル電極が交差するリンク配線の数より多くてもよい。
【0017】
隣接した二つのチャネル電極の間には第1トリガー電極及び第2トリガー電極が並んで位置することができる。第2トリガー電極が交差するリンク配線の数は第1トリガー電極が交差するリンク配線の数と違ってもよい。
【0018】
視聴距離感知部によって視聴者の位置を感知することができる。バリア駆動部は、視聴距離感知部の信号によって、リンク配線を介してチャネル電極に印加される信号を調節することができる。
【0019】
表示パネルは、順に積層された下部表示基板、下部発光電極、発光層、上部発光電極及び上部表示基板を含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の技術的思想による立体映像表示装置は、各チャネル電極が同数のリンク配線と交差して、各チャネル電極にかかる負荷(load)の偏差を防止することができる。また、本発明の技術的思想による立体映像表示装置は、チャネル電極の他方の端部に連結されるリンク配線のみがアクティブ領域に沿って伸びることができる。これにより、本発明の技術的思想による立体映像表示装置はバリアパネルの周辺領域が最小化し、チャネル電極にかかる負荷(load)の偏差による暗線を防止することができる。よって、本発明の技術的思想による立体映像表示装置は製造効率及び立体映像の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施例による立体映像表示装置を概略的に示した図である。
【
図2a】本発明の実施例による立体映像表示装置の表示パネル及びバリアパネルを示した図である。
【
図3a】本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル上に位置する配線を概略的に示した図である。
【
図3c】
図3aのI−I’線及び
図3bのII−II’線に沿って切断した断面を示した図である。
【
図4】本発明の他の実施例による立体映像表示装置を示した図である。
【
図5】本発明の他の実施例による立体映像表示装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の目的と技術的構成及びこれによる作用効果についての詳細な事項は本発明の実施例を示している図面を参照する以下の詳細な説明によってより明らかに理解可能であろう。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想が充分に伝達することができるようにするために提供するものなので、本発明は以下で説明する実施例に限定されないように他の形態に具体化することができる。
【0023】
また、明細書全般にわたって同じ参照番号で表示した部分は同じ構成要素を意味し、図面において層又は領域の長さと厚さは便宜のために誇張して表現されることがある。また、第1構成要素が第2構成要素“上”にあると記載される場合、前記第1構成要素が前記第2構成要素と直接接触する上側に位置するものだけではなく、前記第1構成要素と前記第2構成要素の間に第3構成要素が位置する場合も含む。
【0024】
ここで、前記第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのもので、一構成要素を他の構成要素と区別する目的で使う。ただ、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で第1構成要素と第2構成要素は当業者の便宜によって任意に名付けられることができる。
【0025】
本発明の明細書で使用する用語は単に特定の実施例を説明するために使われるもので、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現された構成要素は文脈上明白に単数のみを意味しなければ複数の構成要素を含む。また、本発明の明細書において、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないことを理解しなければならない。
【0026】
加えて、他に定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使うすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味がある。一般的に使われる予め定義されているような用語は関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味があるものと解釈しなければならなく、本発明の明細書で明らかに定義しない限り、理想的に又は過度に形式的な意味と解釈されない。
【0028】
図1は本発明の実施例による立体映像表示装置を概略的に示した図である。
図2aは本発明の実施例による立体映像表示装置の表示パネル及びバリアパネルを示した図である。
図2bは
図2aのP領域を拡大した図である。
【0029】
図1、
図2a及び
図2bを参照すると、本発明の実施例による立体映像表示装置は、表示パネル100、バリアパネル200、ディスプレイ駆動部300、タイミング制御部400、視聴位置感知部500及びバリア駆動部600を含むことができる。
【0030】
前記表示パネル100は視聴者に提供する映像を具現することができる。例えば、前記表示パネル100は、順に積層された下部表示基板110、発光素子140及び上部表示基板180を含むことができる。前記発光素子140は、映像を具現するために、特定の色を示す光を生成することができる。例えば、前記発光素子140は、順に積層された下部発光電極141、発光層142及び上部発光電極143を含むことができる。前記発光層142は有機発光物質又は無機発光物質を含むことができる。例えば、本発明の実施例による立体映像表示装置の表示パネル100は有機発光素子を含むOLEDパネルであってもよい。
【0031】
前記表示パネル100は、前記下部表示基板110と前記発光素子140の間に位置する薄膜トランジスタ120、前記薄膜トランジスタ120を覆うオーバーコート層130及び前記下部発光電極141の縁端を覆うバンク絶縁膜150をさらに含むことができる。前記オーバーコート層130は前記薄膜トランジスタ120による段差を除去することができる。前記発光素子140は前記オーバーコート層130上に位置することができる。例えば、前記オーバーコート層130は前記薄膜トランジスタ120のドレイン電極を露出するコンタクトホールを含むことができる。
【0032】
前記表示パネル100は、前記発光素子140と前記上部表示基板180の間に位置する上部保護膜160及び接着層170をさらに含むことができる。前記上部保護膜160は外部衝撃及び水分から前記発光素子140を保護することができる。前記接着層170は前記上部保護膜160と前記上部表示基板180の間に位置することができる。前記上部表示基板180は前記接着層170によって前記上部保護膜160が形成された前記下部表示基板110と結合されることができる。前記接着層170は多重層構造であってもよい。例えば、前記接着層170は、下部接着層171及び上部接着層172を含むことができる。前記上部接着層172は前記下部接着層171及び前記上部表示基板180の間に位置することができる。前記上部接着層172は吸湿物質170pを含むことができる。前記下部接着層171は前記吸湿物質170pの膨張によって前記発光素子140に加わる応力(stress)を緩和することができる。
【0033】
前記バリアパネル200は前記表示パネル100上に位置することができる。前記バリアパネル200は前記表示パネル100によって具現された映像を分離して視聴者の左眼及び右眼に提供することができる。例えば、視聴者は前記バリアパネル200によって前記表示パネル100が具現する映像を立体的に認識することができる。
【0034】
図3aは本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200上に位置する配線を概略的に示した図である。
図3bは
図3aのR領域を拡大した図である。
図3cは
図3aのI−I’線及び
図3bのII−II’線に沿って切断した断面を示した図である。
【0035】
図1、
図2a及び
図3a〜
図3cを参照すると、本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200は、下部バリア基板210、上部バリア基板220、液晶層230、チャネル電極CH1〜CHn、バリア絶縁膜240、共通電極250及びリンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2を含むことができる。
【0036】
前記下部バリア基板210及び前記上部バリア基板220は絶縁性物質を含むことができる。前記下部バリア基板210及び前記上部バリア基板220は透明な物質を含むことができる。例えば、前記下部バリア基板210及び前記上部バリア基板220はガラスを含むことができる。
【0037】
前記液晶層230は前記下部バリア基板210と前記上部バリア基板220の間に位置することができる。前記液晶層230は外部から加わる電界によって回転することができる。例えば、前記液晶層230はTN液晶又はECB(electrically controlled birefringence)液晶を含むことができる。
【0038】
前記チャネル電極CH1〜CHnは前記下部バリア基板210と前記液晶層230の間に位置することができる。前記チャネル電極CH1〜CHnは一定間隔で配置されることができる。前記チャネル電極CH1〜CHnの間は前記バリア絶縁膜240によって絶縁されることができる。例えば、前記チャネル電極CH1〜CHnは前記バリア絶縁膜240によって分離される複層構造であってもよい。前記バリア絶縁膜240は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バリア絶縁膜240はシリコン酸化物又はシリコン窒化物を含むことができる。
【0039】
前記バリアパネル200は選択的に光を透過又は遮断することができる。例えば、前記チャネル電極CH1〜CHnは透過領域及び遮光領域が形成されるアクティブ領域AAを横切ることができる。前記チャネル電極CH1〜CHnは導電性物質を含むことができる。前記チャネル電極CH1〜CHnは透明な物質を含むことができる。例えば、前記チャネル電極CH1〜CHnはITO又はIZOを含むことができる。
【0040】
前記共通電極250は前記液晶層230と前記上部バリア基板220の間に位置することができる。例えば、前記共通電極250は前記上部バリア基板220上に形成されることができる。前記共通電極250は前記チャネル電極CH1〜CHnと垂直電界を形成することができる。前記液晶層230内に位置する液晶は前記チャネル電極CH1〜CHnと前記共通電極250の間に形成された垂直電界によって回転することができる。前記透過領域及び前記遮光領域は該当チャネル電極CH1〜CHnに印加された信号による前記液晶の回転によって形成されることができる。
【0041】
前記共通電極250は導電性物質を含むことができる。前記共通電極250は透明な物質を含むことができる。例えば、前記共通電極250はITO又はIZOを含むことができる。
【0042】
前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は前記アクティブ領域AAの外側に位置する周辺領域PA上に位置することができる。前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は前記チャネル電極CH1〜CHnと連結されることができる。各チャネル電極CH1〜CHnは前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の一つを介して前記バリア駆動部600と連結されることができる。例えば、前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は前記チャネル電極CH1〜CHnと個別に連結されることができる。
【0043】
前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は第1リンク配線LB1〜LBn及び第2リンク配線UB1〜UBnを含むことができる。前記第1リンク配線LB1〜LBnは前記チャネル電極CH1〜CHnの一側端部と連結されることができる。前記第2リンク配線UB1〜UBnは前記チャネル電極CH1〜CHnの他側端部と連結されることができる。前記第2リンク配線UB1〜UBnは前記アクティブ領域AAに沿って伸びることができる。例えば、前記第2リンク配線UB1〜UBnは前記アクティブ領域AAの側面に沿って前記チャネル電極CH1〜CHnに平行に並んで位置する領域を含むことができる。各チャネル電極CH1〜CHnの一側端部と連結される第1リンク配線LB1〜LBnの長さは該当チャネル電極CH1〜CHnの他側端部と連結される第2リンク配線UB1〜UBnの長さより短くてもよい。これにより、本発明の実施例による立体映像表示装置は、前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2が位置する周辺領域PAの面積が最小化することができる。よって、本発明の実施例による立体映像表示装置は前記チャネル電極CH1〜CHnによる透過領域及び遮光領域のシフトが効率的になされることができる。
【0044】
前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は前記チャネル電極CH1〜CHnと交差することができる。各チャネル電極CH1〜CHnが横切る前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数は同一 または一定であってもよい。例えば、第1チャネル電極CH1が交差する前記第1リンク配線LB1〜LBn及び前記第2リンク配線UB1〜UBnの数は前記第1チャネル電極CH1に隣接して位置する第2チャネル電極CH2が交差する前記第1リンク配線LB1〜LBn及び前記第2リンク配線UB1〜UBnの数と同一であっても良い。これにより、本発明の実施例による立体映像表示装置は、前記チャネル電極CH1〜CHnにかかる負荷(load)の偏差を防止することができる。よって、本発明の実施例による立体映像表示装置は負荷(load)の偏差による暗線(dim line)の発生を防止することができる。
【0045】
前記第1チャネル電極CH1が交差する前記第1リンク配線LB1〜LBnの数は前記第2チャネル電極CH2が交差する前記第1リンク配線LB1〜LBnと違ってもよい。前記第1チャネル電極CH1が交差する前記第2リンク配線UB1〜UBnの数は前記第2チャネル電極CH2が交差する前記第2リンク配線UB1〜UBnの数と違ってもよい。例えば、前記チャネル電極CH1〜CHnが横切る前記第1リンク配線LB1〜LBnの数は該当チャネル電極CH1〜CHnと交差する前記第2リンク配線UB1〜UBnの数に反比例することができる。
【0046】
前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は導電性物質を含むことができる。前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は相対的に高い伝導率を有する物質を含むことができる。例えば、前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2はアルミニウム(Al)のような金属を含むことができる。
【0047】
本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200は透過領域及び遮光領域のシフトによる輝線及び暗線の発生を防止するためのトリガー電極TC1、TC2をさらに含むことができる。前記トリガー電極TC1、TC2は前記チャネル電極CH1〜CHnの間に位置することができる。前記トリガー電極TC1、TC2は隣接するチャネル電極CH1〜CHnの間に並んで 位置することができる。例えば、前記トリガー電極TC1、TC2は前記アクティブ領域AAを横切ることができる。
【0048】
前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2は前記トリガー電極TC1、TC2と連結されるトリガー配線LT1、LT2、UT1、UT2をさらに含むことができる。前記トリガー配線LT1、LT2、UT1、UT2は前記トリガー電極TC1、TC2の一側端部と連結される第1トリガー配線LT1、LT2及び前記トリガー電極TC1、TC2の他側端部と連結される第2トリガー配線UT1、UT2を含むことができる。
【0049】
各トリガー電極TC1、TC2と交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数は各チャネル電極CH1〜CHnと交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数と違ってもよい。例えば、前記トリガー配線LT1、LT2、UT1、UT2は一定範囲のアクティブ領域に透過領域及び/又は遮光領域を形成する前記チャネル電極CH1〜CHnと連結されるリンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBnの外側に位置することができる。各トリガー電極TC1、TC2と交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数は各チャネル電極CH1〜CHnと交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数より多くてもよい。これにより、本発明の実施例による立体映像表示装置は、前記トリガー配線LT1、LT2、UT1、UT2によって前記チャネル電極CH1〜CHnに過度な負荷(load)が印加されることを防止することができる。各トリガー電極TC1、TC2と交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数は隣接したトリガー電極TC1、TC2と交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数と違ってもよい。例えば、第1トリガー電極TC1と交差する前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数は前記第1トリガー電極TC1に隣接して位置する第2トリガー電極TC2が横切る前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の数と違ってもよい。
【0050】
本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200は周辺領域PAに位置する共通電圧供給ラインVcom及び接地ラインGNDをさらに含むことができる。前記共通電圧供給ラインVcom及び前記接地ラインGNDは前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の外側に位置することができる。例えば、前記共通電圧供給ラインVcomは前記接地ラインGNDと前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2の間に位置することができる。
【0051】
前記共通電圧供給ラインVcom及び前記接地ラインGNDは前記チャネル電極CH1〜CHnと違う物質を含むことができる。例えば、前記共通電圧供給ラインVcom及び前記接地ラインGNDは金属を含むことができる。前記共通電圧供給ラインVcom及び前記接地ラインGNDは前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2と同一の物質を含むことができる。
【0052】
本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200は前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2、前記共通電圧供給ラインVcom及び前記接地ラインGNDを覆い、前記下部バリア基板210と前記チャネル電極CH1〜CHnの間に伸びるバリアバッファー膜215をさらに含むことができる。前記バリアバッファー膜215は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バリアバッファー膜215はシリコン酸化物を含むことができる。
【0053】
前記共通電圧供給ラインVcomは前記共通電極250と連結されることができる。例えば、本発明の実施例による立体映像表示装置のバリアパネル200は、前記液晶層230を密封するための密封材260が導電性物質を含むことができる。前記密封材260は前記共通電極250及び前記共通電圧供給ラインVcomと直接接触することができる。前記共通電極250は前記密封材260によって前記共通電圧供給ラインVcomと連結されることができる。
【0054】
前記ディスプレイ駆動部300は前記表示パネル100を駆動することができる。前記表示パネル100は映像を具現するための信号を前記ディスプレイ駆動部300から受信することができる。例えば、前記ディスプレイ駆動部300は、データ駆動部310及びスキャン駆動部320を含むことができる。
【0055】
前記データ駆動部310は前記表示パネル100にデータ信号を供給することができる。前記スキャン駆動部320は前記表示パネル100にスキャン信号を順次印加することができる。前記データ駆動部310によって供給されるデータ信号は前記スキャン駆動部320によって印加されるスキャン信号と同期することができる。
【0056】
前記タイミング制御部400は前記ディスプレイ駆動部300の動作に必要な信号を提供することができる。例えば、前記タイミング制御部400は前記データ駆動部310にデジタルビデオデータ及びソースタイミング制御信号を供給することができる。前記スキャン駆動部320は前記タイミング制御部400からクロック信号、リセットクロック信号及びスタート信号を受信することができる。
【0057】
前記視聴位置感知部500は視聴者の位置を感知することができる。例えば、前記視聴位置感知部500は前記表示パネル100及び前記バリアパネル200によって具現された映像を視聴する視聴者の位置情報を感知することができる。前記視聴位置感知部500はカメラを含むことができる。
【0058】
前記バリア駆動部600は前記バリアパネル200を駆動することができる。例えば、前記バリア駆動部600は前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2を介して前記チャネル電極CH1〜CHnに個別に電圧を印加することができる。前記バリア駆動部600は視聴者の位置によって前記バリアパネル200の前記チャネル電極CH1〜CHnを制御することができる。例えば、前記バリア駆動部600は、前記視聴位置感知部500の信号によって、前記チャネル電極CH1〜CHnと個別に連結された前記リンク配線LB1〜LBn、UB1〜UBn、LT1、LT2、UT1、UT2に印加される信号を調節することができる。
【0059】
結果的に、本発明の実施例による立体映像表示装置は、視聴者の位置によって立体映像の適正視聴範囲を自然に移動するために、前記チャネル電極CH1〜CHnの増加にもかかわらず前記バリアパネル200の周辺領域PAの面積が大きく増加しないことができる。また、本発明の実施例による立体映像表示装置は、前記チャネル電極CH1〜CHnにかかる負荷(load)の偏差を防止することができる。これにより、本発明の実施例による立体映像表示装置は、負荷(load)の偏差による暗線を防止することができる。よって、本発明の実施例による立体映像表示装置は、製造効率及び立体映像の品質を向上させることができる。
【0060】
本発明の実施例による立体映像表示装置は外部光の反射を防止するための構成を含むことができる。例えば、
図2aに示したように、本発明の実施例による立体映像表示装置は、表示パネル100と前面線形偏光板710の間に位置する1/4波長板800をさらに含むことができる。前記1/4波長板800は前記表示パネル100及び前記前面線形偏光板710と直接接触することができる。前記表示パネル100の外側表面上には後面線形偏光板720がさらに位置することができる。
【0061】
本発明の実施例による立体映像表示装置は発光素子140を含む表示パネル100上にバリアパネル200が位置するものとして説明した。しかし、
図4に示したように、本発明の他の実施例による立体映像表示装置はバリアパネル200が表示パネル100と発光素子900の間に位置することができる。例えば、本発明の他の実施例による立体映像表示装置の表示パネル100は液晶パネルであってもよい。前記発光素子900はバックライトユニットとして機能することができる。前面線形偏光板710及び後面線形偏光板720は前記バリアパネル200と直接接触することができる。前記表示パネル100の外側表面上にはイメージ線形偏光板730がさらに位置することができる。これにより、本発明の他の実施例による立体映像表示装置は、表示パネル100とバリアパネル200の相対位置に関係なく、視聴者の位置によって立体映像の視聴適正範囲が自然に移動することができる。
【0062】
本発明の他の実施例による立体映像表示装置は発光素子900と表示パネル100の間にバリアパネル200が位置するものとして説明した。しかし、
図5に示したように、本発明のさらに他の実施例による立体映像表示装置は、表示パネル100が発光素子900とバリアパネル200の間に位置することができる。発光素子900と表示パネル100の間にはイメージ線形偏光板740が位置することができる。イメージ線形偏光板740と前面線形偏光板710は前記表示パネル100と直接接触することができる。前記表示パネル100の外側表面上には 後面線形偏光板720がさらに位置することができる。これにより、本発明の他の実施例による立体映像表示装置は、多様な位置の表示パネル100とバリアパネル200で移動する視聴者に立体映像を円滑に提供することができる。
【符号の説明】
【0063】
100 表示パネル
200 バリアパネル
CH1〜CHn チャネル電極
LB1〜LBn 下端リンク配線
UB1〜UBn 上端リンク配線
Vcom 共通電圧供給ライン
GND 接地ライン