特許第6751421号(P6751421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6751421ウェーハ洗浄装置及びそれを用いたウェーハ洗浄装置のクリーニング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6751421
(24)【登録日】2020年8月18日
(45)【発行日】2020年9月2日
(54)【発明の名称】ウェーハ洗浄装置及びそれを用いたウェーハ洗浄装置のクリーニング方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20200824BHJP
【FI】
   H01L21/304 642Z
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-90420(P2018-90420)
(22)【出願日】2018年5月9日
(65)【公開番号】特開2019-36709(P2019-36709A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2018年5月9日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0104711
(32)【優先日】2017年8月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517354250
【氏名又は名称】エスケイ・シルトロン・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジェ・フワン
【審査官】 古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−075438(JP,A)
【文献】 実開昭61−179742(JP,U)
【文献】 特開2006−351574(JP,A)
【文献】 特開2016−005000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽;
前記洗浄槽内部に昇下降可能に設置され、前記洗浄槽の内壁にクリーニング液を噴射す
るクリーニングユニット;及び
前記洗浄槽内部の洗浄液が排出中であるか排出が完了すると、前記クリーニングユニッ
トを下降させて前記クリーニング液が噴射されるように制御する制御部を含み、
前記クリーニングユニットは
前記洗浄槽の内壁に隣接して配置される噴射管;
前記噴射管に前記クリーニング液を供給する供給管;及び
前記噴射管を昇下降させる昇下降部を含むウェーハ洗浄装置。
【請求項2】
前記噴射管は、水平方向に沿って配置される複数の噴射穴を有する、請求項1に記載の
ウェーハ洗浄装置。
【請求項3】
前記複数の噴射穴は、前記洗浄槽の内壁と向き合うように前記噴射管の外側に配置され
る、請求項2に記載のウェーハ洗浄装置。
【請求項4】
前記複数の噴射穴は、前記噴射管の水平線を基準として一定の角度傾斜するように配置
される、請求項3に記載のウェーハ洗浄装置。
【請求項5】
前記昇下降部は
前記噴射管と連結されるワイヤー;及び
前記ワイヤーの長さを調節する引き上げ手段を含む、請求項1に記載のウェーハ洗浄装
置 。
【請求項6】
前記洗浄槽は、上部が開放された直六面体形状を有し、
前記噴射管は長方形状を有する、請求項3に記載のウェーハ洗浄装置。
【請求項7】
前記ウェーハ洗浄装置は
前記洗浄槽の底面と連結される排水管;及び
前記排水管の開閉を調節する排水バルブをさらに含む、請求項6に記載のウェーハ洗浄
装置。
【請求項8】
前記クリーニングユニットは
前記供給管と連結されてクリーニング液の供給を調節する供給バルブをさらに含む、請
求項7に記載のウェーハ洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置に関するものであって、より詳細にはウェーハの洗浄またはリンス工程に用いられるウェーハ洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ウェーハは、スライシング(Slicing)工程、グラインディング(Grinding)工程、ラッピング(Lapping)工程、ポリッシング(Polishing)工程などの一連の工程を経て半導体素子製造用ウェーハとして生産される。工程が進行される過程において、ウェーハまたは外部環境などによってパーティクルと不純物など各種異物が発生してウェーハの表面を汚染させることがある。このような異物は、半導体素子の生産収率を低下させる原因になるので異物を除去するためにウェーハ洗浄装置を用いて洗浄工程、リンス(Rinse)工程を経ることになる。
【0003】
洗浄工程は、主に洗浄液による湿式洗浄方法を用いるが、洗浄槽内部にウェーハを投入し、SC1(standard cleaning−1)、SC2(standard cleaning−2)、Piranha、燐酸(phosphoric acid)等の洗浄液を洗浄槽内部に噴射してウェーハを洗浄する。
【0004】
リンス工程は、洗浄工程後のウェーハ表面に残留した洗浄液を別途の洗浄槽で超純水または、オゾン水などのリンス液を用いてすすぐ工程である。洗浄工程とリンス工程においては超音波を共に用いることもできる。
【0005】
図1は、一般的な実施例のウェーハ洗浄装置の断面図である。
【0006】
図1に示すように洗浄工程とリンス工程が終わると、洗浄液5またはクリーニング液5は、ウェーハW表面から分離した異物Pを含むようになる。
【0007】
したがって、洗浄工程とリンス工程で一定の回数で使用された洗浄液5またはリンス液5は、洗浄槽10の下の排水管20を通じて外部に排水されて洗浄槽10内部には汚染されていない新しい洗浄液またはリンス液が満たされなければならない。
【0008】
しかし、洗浄液5またはリンス液5が洗浄槽10下部に排水される過程で異物Pが洗浄槽10の内壁に付着していると、新しい洗浄液5またはリンス液5を満たしても異物Pが洗浄槽10内部に残存してウェーハWを汚染させる問題があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、洗浄工程とリンス工程で発生して洗浄槽の内壁に残留する異物を除去し得るウェーハ洗浄装置及びそれを用いたウェーハ洗浄装置のクリーニング方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、洗浄槽;及び前記洗浄槽内部に昇下降可能に設置され、前記洗浄槽の内壁にクリーニング液を噴射するクリーニングユニットを含むウェーハ洗浄装置を提供する。
【0011】
前記クリーニングユニットは、前記洗浄槽の内壁に隣接して配置される噴射管;前記噴射管に前記クリーニング液を供給する供給管;及び前記噴射管を昇下降させる昇下降部を含むことができる。
【0012】
前記噴射管は、水平方向に沿って配置される複数の噴射穴を有することができる。
【0013】
前記複数の噴射穴は、前記洗浄槽の内壁と向き合うように前記噴射管の外側に配置され得る。
【0014】
前記複数の噴射穴は、前記噴射管の水平線を基準として一定の角度傾斜するように配置され得る。
【0015】
前記昇下降部は、前記噴射管と連結されるワイヤー;及び前記ワイヤーの長さを調節する引き上げ手段を含むことができる。
【0016】
前記洗浄槽は、上部が開放された直六面体形状を有し、前記噴射管は長方形状を有することができる。
【0017】
前記ウェーハ洗浄装置は、前記洗浄槽の底面と連結される排水管;及び前記排水管の開閉を調節する排水バルブをさらに含むことができる。
【0018】
前記クリーニングユニットは、前記供給管と連結されてクリーニング液の供給を調節する供給バルブをさらに含むことができる。
【0019】
前記ウェーハ洗浄装置は、前記クリーニングユニットの動作を制御する制御部をさらに含むことができる。
【0020】
前記制御部は、前記クリーニング時に、排水バルブを開放させて前記クリーニングユニットを下降させ、前記供給バルブを開放させて前記洗浄槽の内壁にクリーニング液を噴射することができる。
【0021】
一方、本発明は洗浄槽;前記洗浄槽内部に昇下降可能に設置され、前記洗浄槽の内壁にクリーニング液を噴射するクリーニングユニット;及び前記洗浄槽内部の洗浄液が排出中であるか排出が完了すると、前記クリーニングユニットを下降させて前記クリーニング液が噴射されるように制御する制御部を含むことができる。
【0022】
一方、本発明は洗浄槽内部の収容された洗浄液が排出される段階;クリーニングユニットを下降させる段階;前記洗浄槽の内壁にクリーニング液を噴射する段階;及び前記洗浄槽の内壁下部に位置した前記クリーニングユニットを前記洗浄槽上部に上昇させる段階;を含むウェーハ洗浄装置のクリーニング方法を提供する。
【0023】
前記洗浄液が排出される段階は、排水バルブを開放させる段階を含み、前記クリーニングユニットを下降させる段階は前記排水バルブの開放動作と関連し得る。
【0024】
前記クリーニング液を噴射する段階は、供給バルブを開放させる段階を含み、前記クリーニングユニットが前記洗浄槽の内壁下部に位置する時まで前記クリーニング液の噴射が行われ得る。
【0025】
前記クリーニングユニットが前記洗浄槽の内壁下部に位置すると、前記クリーニングユニットを上昇させる段階を遂行する前に前記供給バルブを閉鎖する段階を遂行することができる。
【発明の効果】
【0026】
このように本発明のウェーハ洗浄装置及びそれを用いたウェーハ洗浄装置のクリーニング方法によると、洗浄工程とリンス工程に使用された洗浄液またはリンス液が排出中であるか排出が完了するとき、クリーニングユニットを用いて洗浄槽の内壁に残留する異物を除去して洗浄槽を清潔にすることができるので、ウェーハ洗浄効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】一般的な実施例のウェーハ洗浄装置の要部断面図である。
図2】本発明の一実施例によるウェーハ洗浄装置の要部断面図である。
図3図2のクリーニングユニットに対する斜視図である。
図4図2の平面図であってクリーニングユニットによって洗浄槽の内壁がクリーニングされる動作を示す。
図5】本発明の他の実施例によるウェーハ洗浄装置の要部断面図である。
図6】クリーニングユニットの噴射穴噴射ノズルの配置形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、実施例は添付された図面及び実施例に対する説明を通じて明白に示されることになるはずである。実施例の説明において、各層(膜)、領域、パターンまたは構造物が基板、各層(膜)、領域、パッドまたは、パターンの"上/うえ(on)"に、または"下/した(under)"に形成されるものと記載される場合において、"上/うえ(on)"と"下/した(under)"は"直接(directly)"または"他の層を介在して(indirectly)"形成されるものを全部含む。また、各階の上/うえまたは、下/したに対する基準は、図面を基準として説明する。
【0029】
図面において、厚さは説明の便宜及び明確性のために誇張されたり省略されたりまたは概略的に示された。また各構成要素の大きさは、実際の大きさを全面的に反映したものではない。また、同じ参照番号は図面の説明を通じて同じ要素を示す。以下、添付された図面を参照して実施例を説明する。
【0030】
本発明のウェーハ洗浄装置は、ウェーハに対する洗浄工程または、リンス工程を遂行することができる装置を総称する用語として使用される。したがって本発明のウェーハ洗浄装置は、ウェーハの洗浄工程とリンス工程を個別に遂行するそれぞれの個別装置を意味したり、洗浄工程とリンス工程を全部遂行する統合的な装置を意味することもある。
【0031】
図2は、本発明の一実施例によるウェーハ洗浄装置の要部断面図である。
【0032】
図2に示すように本実施例のウェーハ洗浄装置1は、洗浄槽100、排水管200、排水バルブ300、クリーニングユニット400、制御部500を含んで構成され得る。
【0033】
洗浄槽100は、洗浄液またはリンス液以下、洗浄液を収容し、ウェーハに対する洗浄または、リンス以下、洗浄を遂行することができる。洗浄液5は酸やアルカリなどのエッチング液または、各種不純物が除去された超純水(DIW、DeIonized Water)であり得、RCA洗浄方法に使用されるSC1(DIW + H22 + NH4OH)であり得る。
【0034】
洗浄槽100は、浴槽形状を有するのでバス(Bath)とも呼ばれ得る。例えば、洗浄槽100は内部に空いた空間が形成されて上部が開放された六面体形状であり得る。洗浄槽100は耐食性と超音波伝達性能が優れる石英、サファイアなどの材質から成り得る。洗浄槽100の底面の厚さは超音波発生部図示せずに発生した超音波の透過率が高くなるように超音波振動数の3の倍数に比例する3mm、6mm、9mm等で成り得る。
【0035】
排水管200は、洗浄工程が完了した後、洗浄液を外部に排水するために洗浄槽100の底面と連結されるように設置され得る。例えば、排水管200は洗浄槽100の中心領域の下部に配置され得、必要に応じて複数個が配置され得る。
【0036】
排水管200の下部には、排水管200の開閉を調節する排水バルブ300が設置され得る。排水バルブ300は洗浄工程の間には閉鎖され、洗浄液を排水するとき開放されるように動作することができる。
【0037】
詳しく図示しなかったが、洗浄槽100内部には支持部、洗浄液噴射部、超音波発生部がさらに設置され得る。
【0038】
支持部は、洗浄を遂行する間に洗浄槽100内部で複数個のウェーハWを支持することができる。例えば、支持部は複数のウェーハW、図1参照の下部領域を支持するスロット図示せずが形成された棒(bar)状部材を複数個含むことが出来、コーム(comb)と呼ばれ得る。
【0039】
支持部は、複数の棒状部材が長さ方向に並んで配置されて垂直で立てられた複数個のウェーハWを洗浄槽100内部で支持することができる。また、支持部は駆動手段図示せずを含んでウェーハWを回転可能に支持することができる。したがって、支持部は洗浄工程の間にウェーハWを円周方向に回転させて噴射される洗浄液と超音波発生部から伝達された超音波がウェーハWの表面に均一に接触するようにし得る。
【0040】
洗浄液噴射部は、洗浄槽100の内側上部または、下部からウェーハWに向かって洗浄液5を噴射する。洗浄液噴射部は、噴射装置、インジェクターと呼ばれ得る。洗浄液噴射部は、循環配管と連結されて洗浄液5の供給を受けて洗浄槽100内部に噴射することができる。
【0041】
超音波発生部は、洗浄槽100下部に位置して支持部に支持されたウェーハWに向かって超音波を発生させてウェーハWに伝達することができる。超音波発生部においては、それぞれ異なる振動数を有する少なくとも二つの超音波を発生させて洗浄能力を向上させることができる。例えば、超音波発生部は950 KHzの周波数を有する振動子(Mega−sonic)を少なくとも一つを含むことができる。
【0042】
超音波発生部から発生した超音波は、洗浄液5を介して上方向に伝播されてウェーハW表面に伝達されるに伴い、ウェーハW表面の汚染物質が洗浄液5と共に作用しながら除去され得る。
【0043】
このような構成を通じてウェーハ洗浄装置1は、洗浄液5を噴射すると同時に超音波を発生させてウェーハW表面の異物に対する洗浄を遂行することができる。
【0044】
図3は、図2のクリーニングユニットに対する斜視図であり、図4は、図2の平面図であってクリーニングユニット400により洗浄槽100の内壁がクリーニングされる動作を示す。
【0045】
図2ないし図4に示すようにクリーニングユニット400は洗浄槽100内部に昇下降可能に設置され、洗浄槽100の内壁にクリーニング液を噴射して洗浄槽100の内壁に付いている異物を除去することができる。
【0046】
ここでクリーニング液は、異物が除去できる多様な薬液が使用され得る。例えば、クリーニング液は超純水DIWであり得るが、これに限定されずに変形して実施可能である。
【0047】
クリーニングユニット400は、より詳細には噴射管410、供給管420、昇下降部を含んで構成され得る。
【0048】
噴射管410は、洗浄槽100の内壁に隣接して配置されて洗浄槽100の内壁に向かってクリーニング液の噴射を遂行することができる。噴射管410は洗浄槽100の形状に対応する形状を有することができる。例えば、前述した洗浄槽100が直六面体形状を有する場合、噴射管410は内部が空の長方形状を有するように配管が相互に連結されて長方形状に配置された構成を有することができる。
【0049】
噴射管410は、洗浄槽100と一定の距離だけ離隔した状態で洗浄槽100と同心円を成す形態に配置されて洗浄槽100の内壁を均一に洗浄することができるように配置され得る。
【0050】
噴射管410は、水平方向に沿って配置される複数の噴射穴411を有することができる。複数の噴射穴411は、図3及び図4に示すように洗浄槽100の内壁と向き合うように噴射管410の外側に配置され得る。したがって、噴射穴411を通過したクリーニング液は、洗浄槽100の内壁に噴射されて洗浄槽100の内壁の汚染物質を除去することができる。
【0051】
供給管420は、前述した噴射管410にクリーニング液を供給することができる。供給管420は噴射管410と連通して一定の長さを有し、クリーニング液を外部から供給を受けて噴射管410に伝達することができる。例えば、供給管420は、噴射管410の上部に連結された少なくとも一つの配管を含むことができる。供給管420は複数個であり得、直線または、曲線形状の配管を含むことができる。
【0052】
供給管420には、クリーニング液の供給を調節する供給バルブ450が設置され得る。すなわち、供給バルブ450が開放されると、供給管420にはクリーニング液が自動で供給され得、供給バルブ450が閉鎖されるとクリーニング液の供給が中断され得る。
【0053】
昇下降部は、前述した噴射管410を洗浄槽100の内部で昇下降させることができる。
【0054】
例えば、昇下降部は、噴射管410を連結するワイヤー430と、ワイヤー430を巻いたり広げながら長さを調節するモーターを含む引き上げ手段440で構成され得る。昇下降部は、噴射管410の垂直位置を変化させることができる基礎的な例示であるだけで、多様な形態に変形して実施可能である。
【0055】
昇下降部は、洗浄工程を遂行する場合には洗浄工程に邪魔にならないようにクリーニングユニット400、例えば噴射管410を洗浄槽100上部に位置するように上昇させることができる。
【0056】
そして、洗浄工程後に排水管200に洗浄液が排水される間、又は完全な排水が行われた以後にはクリーニングユニット400を洗浄槽100内部に下降させて洗浄槽100の内壁に対する異物の除去を遂行することができる。
【0057】
ここで、昇下降部は、噴射管410を徐々に垂直方向に下降させて洗浄槽100の内壁の上部から下の部分まで均一にクリーニング液を噴射させてクリーニングが行われるようにし得る。
【0058】
制御部500は、前述したクリーニングユニット400の動作を自動的に制御することができる。
【0059】
例えば、制御部500はクリーニング時に、排水管200の排水バルブ300を開放させてクリーニングユニット400を下降させ、供給バルブ450を開放させて洗浄槽100の内壁にクリーニング液を噴射するようにする一連の動作を制御することができる。
【0060】
制御部500は、クリーニングユニット400を下降させる動作は排水バルブ300の開放動作と連係させることができ、クリーニング液を噴射する動作は供給バルブ450を開放させる動作と連係させるようにし得る。
【0061】
そして、制御部500は、クリーニングユニット400が洗浄槽100の内壁下部に位置するときまでクリーニング液の噴射が行われるように制御することができる。
【0062】
このように本発明の実施例のウェーハ洗浄装置によると、洗浄工程とリンス工程に使用された洗浄液またはリンス液が排水中であるか排水が完了したとき、クリーニングユニットを用いて洗浄槽の内壁に残留する異物を除去して洗浄槽を清潔にすることができるのでウェーハ洗浄効率を高めることができる。
【0063】
図5は、本発明の他の実施例によるウェーハ洗浄装置の要部断面図であり、図6はクリーニングユニットの噴射穴噴射ノズルの配置形態を示す断面図である。
【0064】
以下においては、前述した実施例と異なる変形可能な実施例を中心に説明することにする。前述した実施例のウェーハ洗浄装置図2参照は洗浄槽100下部に位置した排水管200に洗浄液5が素早く排水されるので、クイックドレーンタイプ(Quick Drain Type)と呼ばれ得る。
【0065】
図5に示すように他の実施例のウェーハ洗浄装置1aは、洗浄槽10内部で溢れる洗浄液5、例えばSC1を外部に排出したり循環させる形態であってオーバーフロータイプ(Overflow Type)と呼ばれ得る。
【0066】
本実施例のウェーハ洗浄装置1aは、洗浄槽10の上部外側に洗浄槽10から溢れる(Overflow)洗浄液5を収容して循環させるように外部洗浄槽12がさらに設置され得る。外部洗浄槽12の下には洗浄槽10から溢れる洗浄液5を排出させる排出管25が形成され得る。排出管25は、循環配管50と連結されて外部洗浄槽12に移動した洗浄液5は循環配管50に沿って再び洗浄槽10の上部領域に再供給され得る。
【0067】
このように洗浄液5は、洗浄槽100内部で洗浄工程を遂行する間に外部洗浄槽12に溢れるようになると、循環配管50に沿って洗浄槽10に再び流入して再使用されるリサイクルを有することができる。
【0068】
本実施例のウェーハ洗浄装置1aにも前述したクリーニングユニット400を適用して洗浄槽10の内壁に対する洗浄を遂行することができる。すなわち、クリーニングユニット400は洗浄工程を遂行する間には洗浄槽10上部に位置することができ、クリーニング工程を遂行する場合、洗浄槽10内部に下降して洗浄槽10の内壁にクリーニング液を噴射して異物の除去を遂行することができる。
【0069】
ここで、クリーニングユニット400の噴射管410は、洗浄槽10内部に位置した洗浄液噴射管410を干渉しない位置まで下降したり洗浄槽10内部に位置した構成と干渉しないように形状を適切に変形させて製作することができる。
【0070】
図6に示すように前述したクリーニングユニット400でクリーニング液を噴射する複数の噴射穴411aは、噴射管410aの水平線を基準として一定の角度θ1、θ2傾斜するように配置され得る。すなわち、噴射穴は水平線を基準として上部θ1または、下部θ2に向かってクリーニング液を噴射するように角度が調節されて噴射管410aに配置され得る。噴射穴411aは噴射管410aに一列に配置され得るが、対角線、曲線、波形などで位置が異なるようにすることもでき、複数の列を成すように変形して実施可能であろう。
【0071】
また、噴射管410aに形成される複数の噴射穴411aは、クリーニング液の噴射圧力と直線度を高めることができるように噴射管に突出して結合される噴射ノズル410bに含まれるように変形して実施することもできる。噴射ノズル410bは、噴射管410aの内側から外側に行くほど噴射穴411aの直径が徐々に小さくなるようにしてt1>t2噴射圧力と直線度をさらに高めることもできる。本実施形態のように噴射穴411aの位置、形態などを適切に変形して実施すれば、クリーニング性能をさらに向上させることができる。
【0072】
以下、前述した図面を参照して、本発明のウェーハ洗浄装置を用いたクリーニング方法について説明することにする。
【0073】
ウェーハに対する洗浄工程が終わると、洗浄槽100、10内部に収容された洗浄液5が排出される段階が実行される。ここで、洗浄液5が排出される段階は、洗浄液5が排水管200を通じて外部に排出されて洗浄槽100、10から一定の高さの壁面が露出し始める段階であるか、排出が完全に完了して洗浄槽100、10の内壁がすべて現れた状態であり得る。
【0074】
洗浄液5が排出される段階は、排水バルブ300を開放させて排水管200を開放する段階を含むことができ、前述した動作は制御部500により制御され得る。
【0075】
洗浄液5が排出される段階以後には、クリーニングユニット400を下降させる段階が実行される。クリーニングユニット400を下降させる段階は前述した排水バルブ300の開放動作と連携して適切なタイミングを制御部500が計算して下降時点を決定することができる。
【0076】
続いて、洗浄槽100、10の内壁に洗浄槽100、10をクリーニングするためのクリーニング液5を噴射する段階が実行される。クリーニング液5は洗浄時に使用した洗浄液5と同一であり得、他の物質であることもある。
【0077】
クリーニング液5を噴射する段階は供給バルブ450を開放させる段階を含み、供給バルブ450が開放されると、クリーニング液5が供給配管に流入して噴射管410、410aの噴射穴411、411aにクリーニング液5を噴射できるようになる。
【0078】
クリーニング液5を噴射する段階は、クリーニングユニット400が洗浄槽100、10内壁の下部に位置するときまでクリーニング液5の噴射が行われ得る。クリーニングユニット400は、昇下降部によって洗浄槽100、10内壁の垂直下に移動しながら洗浄槽100、10の内壁を均一にクリーニングすることができる。
【0079】
クリーニングユニット400が洗浄槽100、10内壁の下部に位置すると、供給バルブ450を閉鎖してクリーニング液5の噴射を中断することができる。
【0080】
クリーニング液5の噴射が中断されると、クリーニングユニット400を上昇させる段階が実行される。本段階では洗浄槽100、10内壁の下部に位置したクリーニングユニット400を洗浄槽100、10上部に上昇させるようになる。
【0081】
そして、クリーニングユニット400は、洗浄槽100、10内壁をクリーニングする場合、上から下に一度だけ遂行できるが、必要に応じて垂直に何回も往復したり異物が多く付いている洗浄槽100、10内壁の位置においてはさらに長い間クリーニング液5を噴射するように制御され得るであろう。
【0082】
このように本発明のウェーハ洗浄装置のクリーニング方法によると、洗浄工程とリンス工程に使用された洗浄液またはリンス液が排水中であるか排水が完了するとき、クリーニングユニットを用いて洗浄槽の内壁に残留する異物を除去して洗浄槽を清潔にすることができるので、ウェーハ洗浄効率を高めることができる。
【0083】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にだけ限定される訳ではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0084】
1:ウェーハ洗浄装置 100:洗浄槽
200:排水管 300:排水バルブ
400:クリーニングユニット 410、410a:噴射管
411、411a:噴射穴 410b:噴射ノズル
420:供給管 430:ワイヤー
440:引き上げ手段 450:供給バルブ
500:制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6