(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、以下で説明する実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
【0018】
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面の第1軸と平行な方向をX軸方向とし、第1軸と直交する所定面の第2軸と平行な方向をY軸方向とし、第1軸及び第2軸のそれぞれと直交する第3軸と平行な方向をZ軸方向とする。所定面はXY平面であり、本実施形態においては水平面であることとする。第1軸はX軸であり、第2軸はY軸であり、第3軸はZ軸である。Z軸とXY平面とは直交する。また、X軸を中心とする回転又は傾斜方向をθX方向とし、Y軸を中心とする回転又は傾斜方向をθY方向とし、Z軸を中心とする回転又は傾斜方向をθZ方向とする。
【0019】
図1は、本実施形態に係る電子部品実装装置100の一例を示す斜視図である。電子部品実装装置100は、基板Pに電子部品Cを実装する。電子部品実装装置100は、基板Pを搬送する基板搬送装置2と、電子部品Cを供給する電子部品供給装置4と、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル10を有し電子部品供給装置4から供給された電子部品Cを基板Pに実装する実装ヘッド7と、ノズル10及び実装ヘッド7を移動する駆動システム3と、基板搬送装置2及び駆動システム3の少なくとも一部を支持する基台1とを備える。
【0020】
本実施形態において、電子部品Cは、リードを有しないチップ型電子部品(搭載型電子部品)であり、基板Pに搭載されることによってその基板Pに実装される。
【0021】
また、電子部品実装装置100は、実装ヘッド7の移動経路に配置されノズル10に保持された電子部品Cの画像データを取得する撮像素子を含む撮像装置9と、基板Pに対する電子部品Cの実装において電子部品C及び基板Pの少なくとも一部の画像データを取得する撮像素子を含む撮像装置14とを備える。
【0022】
基板搬送装置2は、X軸方向に延在し基板Pが移動する搬送路2Rと、搬送路2Rにおいて基板Pを保持して位置決めする基板保持部とを有する。電子部品供給装置4は、基板Pに実装される電子部品Cを供給する。本実施形態において、電子部品供給装置4は、Y軸方向において搬送路2Rの両側に配置される。電子部品供給装置4は、X軸方向に配置された複数のパーツフィーダ5を有する。パーツフィーダ5は、複数の電子部品Cが保持するキャリアテープを収納し、そのキャリアテープを送り出すことにより、電子部品Cを順次供給する。
【0023】
駆動システム3は、実装ヘッド7をX軸方向に移動するX軸駆動装置6と、実装ヘッド7をY軸方向に移動するY軸駆動装置8と、ノズル10をZ軸方向に移動するZ軸駆動装置と、ノズル10をθZ方向に回転するθZ駆動装置とを有する。
【0024】
X軸駆動装置6は、実装ヘッド7をX軸方向にガイドするガイド部材6Gと、実装ヘッド7をX軸方向に移動するための動力を発生するアクチュエータとを有する。Y軸駆動装置8は、X軸駆動装置6をY軸方向にガイドするガイド部材8Gと、X軸駆動装置6をY軸方向に移動するための動力を発生するアクチュエータとを有する。Y軸駆動装置8によりX軸駆動装置6がY軸方向に移動することによって、X軸駆動装置6に支持されている実装ヘッド7がX軸駆動装置6と一緒にY軸方向に移動する。
【0025】
撮像装置9は、光学系及び撮像素子を含み、ノズル10に保持された電子部品Cを下方から撮影する。撮像装置9は、搬送路2Rと電子部品供給装置4との間の実装ヘッド7の移動経路に配置されており、ノズル10に保持された電子部品Cの画像データを取得可能である。ノズル10に保持された電子部品Cの画像データが取得されることにより、電子部品Cの識別及び位置検出が行われる。
【0026】
撮像装置14は、光学系及び撮像素子を含み、基板Pの少なくとも一部及び基板Pに実装された電子部品Cを上方から撮影する。撮像装置14は、実装ヘッド7に設けられており、実装ヘッド7と一緒に移動して、基板Pに実装された電子部品Cの画像データを取得可能である。基板Pに実装された電子部品Cの画像データが取得されることにより、基板Pに対する電子部品Cの位置ずれ検出が行われる。
【0027】
図2は、本実施形態に係る実装ヘッド7の一例を示す斜視図である。実装ヘッド7は、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル10と、ノズル10を支持するノズルシャフト11と、ノズルシャフト11を保持するホルダ17と、ホルダ17を支持するベース部材16と、ベース部材16に支持されホルダ17を移動することによりノズル10をZ軸方向に移動するZ軸駆動装置13と、ホルダ17に支持されノズルシャフト11をθZ方向に回転することによりノズル10をθZ方向に回転するθZ駆動装置12とを備える。
【0028】
ノズル10及びノズル10を支持するノズルシャフト11はそれぞれ複数設けられる。本実施形態において、ノズル10及びノズルシャフト11は4つ設けられている。なお、ノズル10及びノズルシャフト11は単数設けられてもよい。ノズル10は、電子部品Cを吸着する吸着ノズルであり、ノズルシャフト11の下端部に配置される。ノズル10の下端部には、気体を吸引する吸着孔が設けられている。ノズル10の下端部と電子部品Cとが接触した状態で、吸着孔から気体が吸引されることにより、ノズル10は、電子部品Cを保持する。また、吸着孔からの気体の吸引が停止されることにより、電子部品Cはノズル10から解放される。
【0029】
θZ駆動装置12は、ノズルシャフト11の上端部に接続されている。θZ駆動装置12は、サーボモータを含み、ノズルシャフト11をθZ方向に回転する。ノズルシャフト11がθZ方向に回転すると、そのノズルシャフト11に支持されているノズル10は、ノズルシャフト11と一緒にθZ方向に回転する。Z軸駆動装置13は、ボールねじ18を介してホルダ17に接続されている。Z駆動装置13は、サーボモータを含み、ボールねじ18を駆動して、ホルダ17をZ軸方向に移動する。ホルダ17がZ軸方向に移動すると、そのホルダ17に保持されているノズルシャフト11及びノズル10は、ホルダ17と一緒にZ軸方向に移動する。
【0030】
本実施形態においては、複数のノズル10及びノズルシャフト11のそれぞれに対して、ホルダ17、θZ駆動装置12、及びZ軸駆動装置13が配置される。複数のノズル10は、θZ駆動装置12及びZ軸駆動装置13の作動により、Z軸方向及びθZ方向に個別に移動可能である。
【0031】
X軸駆動装置6、Y軸駆動装置8、Z軸駆動装置13、及びθZ駆動装置12を含む駆動システム3の作動により、ノズル10は、X軸、Y軸、Z軸、及びθZの4つの方向に移動可能である。
【0032】
図3は、本実施形態に係る撮像装置14の一例を示す正面図である。撮像装置14は、複数のカメラ15を備える。複数のカメラ15のそれぞれは、光学系及び撮像素子を有する。撮像装置14は、基板Pに対する電子部品Cの搭載において、基板Pの少なくとも一部の画像データを取得する。本実施形態において、撮像装置14は、基板Pを斜め上方から撮像する。なお、カメラ15は、1つのノズル10に対して1つだけ設けられてもよいし、複数のノズル10に対して1つだけ設けられてもよい。
【0033】
また、本実施形態において、撮像装置14は、撮像装置14で撮像される基板Pを照明する照明装置を備える。照明装置は、照明光を射出して、撮像装置14の被写体である電子部品C及び基板Pの少なくとも一部を照明する。撮像装置14は、照明装置で照明された電子部品C及び基板Pの少なくとも一部の画像データを取得する。
【0034】
次に、本実施形態に係る電子部品実装装置100の動作の一例について説明する。
図4は、電子部品Cが基板Pに搭載される前の状態を示す図である。ノズル10に保持された電子部品Cが、基板Pの表面の搭載領域MAに搭載される。基板Pの搭載領域MAに半田ペーストHPが設けられる。
【0035】
撮像装置14は、基板Pの搭載領域MAに電子部品Cが搭載される前に、基板Pの搭載領域MAとその搭載領域MAの周辺の基板Pの周辺領域SAとを含む画像データを取得する。
【0036】
基板Pの表面の搭載領域MA及び周辺領域SAの画像データが取得された後、電子部品Cを保持したノズル10が下降し、基板Pの搭載領域MAに電子部品Cを搭載する。電子部品Cは、基板Pに設けられている半田ペーストHPと接続される。電子部品Cは、ボディCaと、ボディCaの両端部に設けられた電極Cbとを有する。電極Cbの少なくとも一部と半田ペーストHPとが接続される。
【0037】
図5は、電子部品Cが基板Pに搭載された後の状態を示す図である。基板Pに電子部品Cが搭載された後、ノズル10が上昇し、基板P及び電子部品Cから離れる。
【0038】
撮像装置14は、基板Pの搭載領域MAに電子部品Cが搭載された後に、電子部品Cの画像データ、及びその電子部品Cの周囲に配置されている基板Pの表面の画像データを取得する。電子部品Cの周囲に配置されている基板Pの表面の画像データは、周辺領域SAの画像データを含む。
【0039】
以下の説明において、撮像装置9及び撮像装置14の少なくとも一方によって取得される、電子部品Cを含むサンプル領域の画像を適宜、サンプル画像、と称する。サンプル画像は、電子部品C及びその電子部品Cの周囲の物体を含むサンプル領域の画像を示す。
【0040】
撮像装置9によって取得されるサンプル画像は、ノズル10に保持された電子部品C及びその電子部品Cの周囲の物体を含むサンプル領域の画像を示す。電子部品Cの周囲の物体は、例えばノズル10の一部又は実装ヘッド7の一部を含む。撮像装置9のサンプル領域は、撮像装置9の光学系の視野領域に相当する。
【0041】
撮像装置14によって取得されるサンプル画像は、基板Pに搭載された電子部品C及びその電子部品Cの周囲に配置されている基板Pの表面を含むサンプル領域の画像を示す。撮像装置14のサンプル領域は、撮像装置14の光学系の視野領域に相当する。
【0042】
サンプル領域は、XY平面と平行な領域である。サンプル画像は、XY平面と平行な2次元画像データである。
【0043】
図6は、本実施形態に係る電子部品実装装置100の制御システム200の一例を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、制御システム200は、コンピュータシステムを含む制御装置20を備える。制御装置20は、実装ヘッド7、駆動システム3、撮像装置9、及び撮像装置14と接続される。
【0044】
制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサと、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のような内部メモリ及びハードディスク装置のような外部メモリとを有する。
【0045】
制御装置20は、実装ヘッド7及び駆動システム3に制御信号を出力する実装制御部21と、撮像装置9及び撮像装置14の少なくとも一方で取得されたサンプル画像を取得する画像データ取得部22と、撮像装置9及び撮像装置14の少なくとも一方で取得されたサンプル画像に複数のグリッド領域を設定するグリッド領域設定部23と、複数のグリッド領域のうち閾値以上の濃度値の画素が存在する第1階級グリッド領域の座標を取得する濃度値取得部24と、複数のグリッド領域ごとに、そのグリッド領域に閾値以上の濃度値の画素が存在するか否かを判定する判定部25と、第1階級グリッド領域の座標に基づいて電子部品Cの中心位置が存在する可能性がある信頼領域を算出する推測統計処理部26と、サーチ領域を指定するサーチ領域設定部27と、電子部品Cを示すテンプレートを記憶する記憶部28と、サーチ領域に対してテンプレートを移動して、サーチ領域の一部の画像データとテンプレートとの相関値に基づいて電子部品Cを探索するテンプレートマッチング部29と、入出力部30とを備える。
【0046】
実装制御部21は、実装ヘッド7及び駆動システム3を制御するための制御信号を生成する。実装制御部21は、入出力部30を介して実装ヘッド7及び駆動システム3に制御信号を出力して、実装ヘッド7及び駆動システム3を制御する。
【0047】
画像データ取得部22は、撮像装置9及び撮像装置14の少なくとも一方によって取得されたサンプル画像を、入出力部30を介して取得する。
【0048】
グリッド領域設定部23は、撮像装置9及び撮像装置14の少なくとも一方で取得されたサンプル画像を、複数のグリッド領域に分割する。グリッド領域設定部23は、サンプル画像を、X軸方向に規定された複数のX座標、及びY軸方向に規定された複数のY座標のそれぞれに対応付けられたグリッド領域に分割する。
【0049】
本実施形態において、グリッド領域は、撮像装置9の撮像素子又は撮像装置14の撮像素子の複数の画素を含む。すなわち、1つのグリッド領域は、複数の画素の集合体である。なお、1つのグリッド領域が1つの画素で構成されてもよい。
【0050】
濃度値取得部24は、複数のグリッド領域のうち閾値以上の濃度値の画素が存在する第1階級グリッド領域の座標を取得する。画素の濃度値とは、画素に対応する画像の明るさを示す値である。画素の画像が明るい場合、濃度値は大きくなる。画素の画像が暗い場合、濃度値は小さくなる。画素の画像が明るいことは、画素の画像の色が白に近いことを示す。画素の画像が暗いことは、画素の画像の色が黒に近いことを示す。濃度値取得部24は、グリッド領域に含まれる画素の濃度値を判定し、閾値以上の濃度値の画素が存在する第1階級グリッド領域の座標を取得する。
【0051】
判定部25は、複数のグリッド領域ごとに、そのグリッド領域に閾値以上の濃度値の画素が存在するか否かを判定する。本実施形態においては、濃度値の最大値と最小値とが規定される。濃度値についての閾値は、その最大値と最小値との間の中央値、又は判別分析法等の閾値算出手法により求めた値に設定される。
【0052】
濃度値は、その最大値と最小値との間において複数段階に分類される。本実施形態においては、濃度値が8ビットで表わされ、256段階(256階調)に分類される。濃度値についての閾値は、最大値と最小値の中央値を用いた場合、256階調の半値、すなわち128に設定される。
【0053】
本実施形態においては、判定部25は、複数のグリッド領域を、閾値以上の濃度値の画素が存在するグリッド領域と、閾値未満の濃度値の画素が存在し閾値以上の濃度値の画素は存在しないグリッド領域とに分類する。すなわち、複数のグリッド領域は、そのグリッド領域に含まれる画素の濃度値に基づいて、2種類のグリッド領域に分類される。以下の説明においては、閾値以上の濃度値の画素が存在するグリッド領域を適宜、第1階級グリッド領域、と称し、閾値未満の濃度値が存在し閾値以上の濃度値の画素は存在しないグリッド領域を適宜、第2階級グリッド領域、と称する。
【0054】
上述のように、本実施形態において、グリッド領域は、撮像装置14の撮像素子の複数の画素を含む。判定部25は、1つのグリッド領域に含まれる複数の画素のうち少なくとも1つの画素の濃度値が閾値以上である場合、そのグリッド領域は第1階級グリッド領域であると判定する。例えば、1つのグリッド領域が(5×5)の画素からなる場合、少なくとも1つの画素の濃度値が128以上であれば、たとえ他の画素の濃度値が128未満であっても、そのグリッド領域は第1階級グリッド領域であると判定される。
【0055】
本実施形態において、濃度値取得部24は、複数のX座標ごとに、Y軸方向に設定された複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数(データ数)を取得する。また、濃度値取得部24は、複数のY座標ごとに、X軸方向に設定された複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数(データ数)を取得する。
【0056】
推測統計処理部26は、第1階級グリッド領域の座標に基づいて、サンプル画像において電子部品Cの中心位置が存在する可能性がある信頼領域を算出する。濃度値取得部24は、複数のX座標ごとに、Y軸方向に配置された複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数を取得し、複数のY座標ごとに、X軸方向に配置された複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数を取得する。推測統計処理部26は、複数のX座標ごとに取得された第1階級グリッド領域の座標の度数に基づいて、X軸方向における信頼領域の範囲を算出する。また、推測統計処理部26は、複数のY座標ごとに取得された第1階級グリッド領域の座標の度数に基づいて、Y軸方向における信頼領域の範囲を算出する。
【0057】
サーチ領域設定部27は、サンプル画像においてサーチ領域を指定する。サーチ領域は、サンプル領域よりも小さい。また、サーチ領域は、信頼領域の全部を含む領域であり、信頼領域よりも大きい。
【0058】
テンプレートマッチング部29は、サーチ領域に対してテンプレートを移動して、サーチ領域の一部の画像データとテンプレートとの相関値に基づいて、電子部品Cを探索する。すなわち、テンプレートマッチング部29は、濃度ベース又は形状ベースのテンプレートマッチング法に基づいて、サーチ領域の中から電子部品Cを探索する。電子部品Cを示すテンプレートは予め規定されており、記憶部28に記憶されている。
【0059】
次に、本実施形態に係る電子部品検査方法の一例について説明する。
図7は、本実施形態に係る電子部品検査方法の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、撮像装置14を使った電子部品検査方法の一例について説明する。すなわち、以下の説明においては、
図5を参照して説明したように、電子部品Cが基板Pに搭載された後、その電子部品Cが基板Pの表面の搭載領域MAに正しく搭載されたか否かを検査する例について説明する。
【0060】
図7に示すように、本実施形態に係る電子部品検査方法は、電子部品Cを含むサンプル領域の画像を示すサンプル画像を撮像装置14で取得するステップ(ステップS10)と、撮像装置14で取得されたサンプル画像を複数のグリッド領域に分割するステップ(ステップS20)と、複数の前記グリッド領域のうち閾値以上の濃度値の画素が存在する第1階級グリッド領域の座標を取得するステップ(ステップS30)と、第1階級グリッド領域の座標に基づいて推測統計処理を実施して、サンプル画像において電子部品Cの中心位置が存在する可能性がある信頼領域を算出するステップ(ステップS40)と、サンプル画像において、信頼領域を含みサンプル領域よりも小さいサーチ領域を指定するステップ(ステップS50)と、サーチ領域に対してテンプレートを移動して、サーチ領域の一部の画像データとテンプレートとの相関値に基づいて電子部品Cを探索するステップ(ステップS60)と、を含む。
【0061】
基板Pに実装された後の電子部品Cのサンプル画像が撮像装置14によって取得される(ステップS10)。
図8は、撮像装置14によって取得されたサンプル画像の一例を模式的に示す図である。
図8に示すように、搭載領域MAに搭載された電子部品Cと、その電子部品Cの周囲に存在する基板Pの周辺領域SAとを含むサンプル画像が取得される。
【0062】
サンプル画像は、電子部品Cを含むサンプル領域の画像を示す。サンプル領域は、撮像装置14の光学系の視野領域に相当する。
図8に示すように、サンプル領域は、XY平面と平行な領域である。
【0063】
図8に示すように、XY平面内における電子部品Cの外形は、実質的に四角形である。また、本実施形態においては、XY平面内における電子部品Cの外観は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれにおいて、実質的に線対称である。XY平面内における電子部品Cの中心位置AXを通り、Y軸と平行な基準線Lyに対して、電子部品Cの外観は、実質的に線対称である。同様に、中心位置AXを通り、X軸と平行な基準線Lxに対して、電子部品Cの外観は、実質的に線対称である。本実施形態においては、電子部品CのボディCaの+X側の端部及び−X側の端部のそれぞれに電極Cbが配置される。ボディCaの+X側の端部に配置されている電極Cbの外形及び寸法と、ボディCaの−X側の端部に配置されている電極Cbの外形及び寸法とは、実質的に等しい。また、基準線LyとボディCaの+X側の端部に配置されている電極Cbとの距離と、基準線LyとボディCaの−X側の端部に配置されている電極Cbとの距離とは、実質的に等しい。
【0064】
電極Cbの表面は金属製であり、ボディCaの表面は合成樹脂製である。電子部品Cが撮像装置14の照明装置で照明された場合、電極Cbの反射率は、ボディCaの反射率よりも高い。撮像装置14で取得されたサンプル画像において、電極Cbの画像データの明るさは、ボディCaの画像データの明るさよりも明るい。すなわち、サンプル画像において、電極Cbの画像データの濃度値は、ボディCaの画像データの濃度値よりも高い。
【0065】
次に、サンプル画像が複数のグリッド領域に分割される(ステップS20)。
図9は、複数のグリッド領域によって分割されたサンプル画像の一例を模式的に示す図である。XY平面内において、グリッド領域の外形は四角形である。複数のグリッド領域の外形及び寸法は同一である。
【0066】
複数のグリッド領域のそれぞれにX座標xi及びY座標yiが与えられる。本実施形態においては、グリッド領域は、X軸方向に19個設定され、Y軸方向に18個設定される。サンプル画像は、X軸方向に規定された複数のX座標x1〜x19、及びY軸方向に規定された複数のY座標y1〜y18のそれぞれに対応付けられた複数のグリッド領域で分割される。
【0067】
図9に模式的に示すように、本実施形態において、1つのグリッド領域は、撮像装置14の撮像素子の複数の画素を含む。本実施形態おいては、1つのグリッド領域において、画素は、X軸方向に5個配置され、Y軸方向に5個配置される。
【0068】
次に、複数の画素それぞれの濃度値が取得され、第1階級グリッド領域の座標が取得される(ステップS30)。上述のように、濃度値は、画像の明るさを示す値である。電極Cbが存在する画素の濃度値は高い。電極Cbが存在しない画素の濃度値は低い。電極Cbが存在する画素の濃度値は閾値以上であり、電極Cbが存在しない画素の濃度値は閾値未満である。
【0069】
例えば電子部品Cの周囲の基板Pの表面が汚れていたり基板Pの表面に異物が付着していたりした場合、その汚れ又は異物はノイズ成分となる。
図8及び
図9に示すように、サンプル画像のうちノイズ成分が存在するノイズ領域の反射率が高い場合がある。その場合、ノイズ領域が存在する画素の濃度値は高くなる。
【0070】
濃度値取得部24は、X軸方向に19個設定されY軸方向に18個設定された、合計で342個(19×18)のグリッド領域のそれぞれについて、画素の濃度値を取得する。また、本実施形態においては、1つのグリッド領域は、X軸方向に5個設定されY軸方向に5個設定された、合計で25個(5×5)の画素を含む。
【0071】
次に、複数(342個)のグリッド領域ごとに、そのグリッド領域に閾値以上の濃度値の画素が存在するか否かが判定される。濃度値は規定の階調数で表わされ、閾値はその階調数で表わされる最大値の半値、又は判別分析法等の閾値算出手法により求めた値である。上述のように、本実施形態においては、濃度値は256階調で表わされ、閾値は256階調の最大値の半値である128である。判定部25は、複数のグリッド領域ごとに、そのグリッド領域に閾値以上の濃度値の画素が存在するか否かを判定して、複数のグリッド領域を、閾値以上の濃度値の画素が存在する第1階級グリッド領域と、閾値未満の濃度値が存在し閾値以上の濃度値の画素は存在しない第2グリッド領域とに分類する。
【0072】
本実施形態において、判定部25は、1つのグリッド領域に含まれる複数(25個)の画素のうち少なくとも1つの画素の濃度値が閾値以上である場合、そのグリッド領域は第1階級グリッド領域であると判定する。すなわち、1つのグリッド領域に含まれる25個の画素の濃度値のうち、少なくとも1つの画像の濃度値が128以上であれば、他の画素の濃度値が128未満であっても、そのグリッド領域は第1階級グリッド領域であると判定される。第1階級グリッド領域が特定されることにより、第1階級グリッド領域の座標が特定される。濃度値取得部24は、第1階級グリッド領域の座標を取得する(ステップS30)。
【0073】
次に、濃度値取得部24は、複数のX座標ごとに、Y軸方向に配置される複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数を取得する。また、濃度値取得部24は、複数のY座標ごとに、X軸方向に配置される複数の複数のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域の座標の度数を取得する。
【0074】
図10は、第1階級グリッド領域の座標の度数のヒストグラムを示す図である。複数のX座標xiのそれぞれに、Y軸方向に配置される複数(18個)のグリッド領域が設定される。例えば、X座標x1にはY軸方向に配置された18個のグリッド領域が設定され、X座標x2にはY軸方向に配置された18個のグリッド領域が設定される。本実施形態においては、複数のX座標ごとに、第1階級グリッド領域の座標の度数が導出され、第1階級グリッド領域のX軸方向の度数分布を示すヒストグラムが作成される。
図10に示す例では、X座標x1〜x5には、第1階級グリッド領域は存在しない(度数はゼロである)。X座標x6には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。X座標x7には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が2つ存在する。X座標x8には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が5つ存在する。X座標x9には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が3つ存在する。X座標x10には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が2つ存在する。X座標x11には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。X座標x12には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が4つ存在する。X座標x13には、第1階級グリッド領域は存在しない。X座標x14には、Y軸方向に配置される18個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。X座標x15〜x19には、第1階級グリッド領域は存在しない。
【0075】
また、複数のY座標yiのそれぞれに、X軸方向に配置される複数(19個)のグリッド領域が設定されている。例えば、Y座標y1にはX軸方向に配置された19個のグリッド領域が設定され、Y座標y2にはX軸方向に配置された19個のグリッド領域が設定される。本実施形態においては、複数のY座標ごとに、第1階級グリッド領域の座標の度数が導出され、第1階級グリッド領域のY軸方向の度数分布を示すヒストグラムが作成される。
図10に示す例では、Y座標y1,y2には、第1階級グリッド領域は存在しない。Y座標y3には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。Y座標y4には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。Y座標y5には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が2つ存在する。Y座標y6には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が2つ存在する。Y座標y7には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が2つ存在する。Y座標y8には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が3つ存在する。Y座標y9には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が3つ存在する。Y座標y10には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が3つ存在する。Y座標y11には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。Y座標y12には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。Y座標y13には、X軸方向に配置される19個のグリッド領域のうち第1階級グリッド領域が1つ存在する。Y座標y14〜y18には、第1階級グリッド領域は存在しない。
【0076】
以上により、
図10に示すように、第1階級グリッド領域の度数分布を示すヒストグラムが作成される。
【0077】
次に、取得された第1階級グリッド領域の座標に基づいて推測統計処理が実施され、サンプル画像において電子部品Cの中心位置AXが存在する可能性が高い信頼領域が算出される(ステップS40)。
【0078】
本実施形態において、推測統計処理部26は、複数のX座標xi(x1〜x19)ごとに取得された第1階級グリッド領域の座標の度数に基づいて、X軸方向における信頼領域の範囲を算出する。また、推測統計処理部26は、複数のY座標yi(y1〜y18)ごとに取得された第1階級グリッド領域の座標の度数に基づいて、Y軸方向における信頼領域の範囲を算出する。
【0079】
本実施形態において、X軸方向における信頼領域の範囲の算出は、複数のX座標ごとに取得された第1階級グリッド領域の中心座標の度数より平均を算出して標本平均とし、推測するX軸方向における電子部品の中心位置を母平均とし、標本平均よりX軸方向における母平均を95パーセント信頼区間で区間推定することを含む。本実施形態において、X軸方向における信頼領域の範囲は、その区間推定したときの95パーセント信頼区間によって規定される。すなわち、その区間推定したときの95パーセント信頼区間が、X軸方向における信頼領域の範囲である。
【0080】
同様に、本実施形態において、Y軸方向における信頼領域の範囲の算出は、複数のY座標ごとに取得された第1階級グリッド領域の中心座標の度数より平均を算出して標本平均とし、推測するY軸方向における電子部品の中心位置を母平均とし、標本平均よりY軸方向における母平均を95パーセント信頼区間で区間推定することを含む。本実施形態において、Y軸方向における信頼領域の範囲は、その区間推定したときの95パーセント信頼区間によって規定される。すなわち、その区間推定したときの95パーセント信頼区間が、Y軸方向における信頼領域の範囲である。
【0081】
以下、X軸方向における信頼領域の範囲の算出について説明する。まず、複数のX座標ごとに取得された第1階級グリッド領域の座標の度数の標本平均が算出される。本実施形態においては、標本平均として加重平均が算出される。上述のように、本実施形態においては、第1階級グリッド領域は、X座標x6に1つ存在し、X座標x7に2つ存在し、X座標x8に5つ存在し、X座標x9に3つ存在し、X座標x10に2つ存在し、X座標x11に1つ存在し、X座標x12に4つ存在し、X座標x14に1つ存在する。したがって、第1階級グリッド領域の総数は、19(1+2+5+3+2+1+4+1)である。
【0082】
X座標xiに存在する第1階級グリッド領域の度数をmiとし、第1階級グリッド領域の総数をNとしたとき、推測統計処理部26は、以下の(1)式の演算を実施して、X軸方向における第1階級グリッド領域の度数分布の中心を算出する。
【0084】
本例では、(2)式の演算を実施することにより、X軸方向における第1階級グリッド領域の度数分布の中心が算出される。
【0086】
(2)式の解は、9.47である。したがって、X軸方向における第1階級グリッド領域の度数分布の中心のX座標は、x9.47である。本実施形態においては、この度数分布の中心のX座標x9.47を、X軸方向の第1階級グリッド領域の中心座標の度数分布の標本平均とする。
【0087】
本実施形態においては、X座標x9.47に基づいて、X軸方向における第1階級グリッド領域のX座標の母平均を、95パーセント信頼区間で区間推定する。第1階級グリッド領域の度数分布が正規分布に従う場合、一般に、母平均の95パーセント信頼区間は、(3)式で表される。
【0089】
なお、(3)式は、母標準偏差σ(母分散σ
2)が既知である場合の95パーセント信頼区間を導出する式である。母標準偏差σ(母分散σ
2)が未知であり、母平均を所定パーセントの信頼区間で区間推定する場合、以下の(4)式で示す一般式が使用される。
【0091】
kは信頼区間の所定パーセントを決めるパラメータである。信頼区間を95パーセントで推定するときには、kの値は1.96となる。信頼区間を80パーセントで推定するときには、kの値は1.96よりも小さい値となる。
【0092】
以上により算出された母平均の信頼区間が、X軸方向における信頼領域の範囲となる。
【0093】
Y軸方向についての第1階級のグリッド領域は、Y座標y3に1つ存在し、Y座標y4に1つ存在し、Y座標y5に2つ存在し、Y座標y6に2つ存在し、Y座標y7に2つ存在し、Y座標y8に3つ存在し、Y座標y9に3つ存在し、Y座標y10に3つ存在し、Y座標y11に1つ存在し、Y座標y12に1つ存在し、Y座標y13に1つ存在する。したがって、Y軸方向についての第1階級グリッド領域の総数は、20(1+1+2+2+2+3+3+3+1+1+1)である。(1)式より、Y軸方向における第1階級グリッド領域の度数分布の中心は、8.00である。したがって、Y軸方向における第1階級グリッド領域の度数分布の中心のY座標は、y8.00である。この度数分布の中心のY座標y8.00が、Y軸方向の第1階級のグリッド領域の中心座標の度数分布の標本平均である。Y座標y8.00に基づいて、Y軸方向における第1階級グリッド領域のY座標の母平均を、95パーセント信頼区間で区間推定する。Y軸方向における信頼領域の範囲の導出方法は、上述のX軸方向における信頼領域の範囲の導出方法と同様であるため、その説明を省略する。
【0094】
以上により、
図11に示すように、X軸方向における母平均の信頼区間と、Y軸方向における母平均の信頼区間とが算出される。信頼領域の範囲は、X軸方向における母平均の信頼空間とY軸方向における母平均の信頼区間とで規定される。
【0095】
信頼領域が算出された後、
図12に示すように、サンプル画像において、信頼領域を含みサンプル領域よりも小さいサーチ領域が指定される(ステップS50)。
【0096】
X軸方向のサーチ領域の寸法は、例えば、テンプレートの中心が信頼領域においてX軸方向に移動可能な寸法に規定され、Y軸方向のサーチ領域の寸法は、例えば、テンプレートの中心が信頼領域においてY軸方向に移動可能な寸法に規定される。
【0097】
XY平面内において、X軸方向の信頼領域とY軸方向の信頼領域とが重なる矩形領域にテンプレート中心位置が配置されるように、サーチ領域が指定される。
【0098】
サーチ領域が指定された後、
図13に示すように、サーチ領域に対してテンプレートを移動して、サーチ領域の一部の画像データとテンプレートとの相関値に基づいて電子部品Cを探索するテンプレートマッチングが実施される(ステップS60)。
【0099】
本実施形態においては、上述したテンプレートマッチング法に基づく電子部品Cの検出の前に、電子部品Cが基板Pに搭載される前の基板Pの搭載領域MAの位置がテンプレートマッチング法によって検出される。電子部品Cが基板Pに搭載される前の搭載領域MAの位置データと、基板Pに搭載された後の電子部品Cの位置データとに基づいて、電子部品Cが基板Pの表面の搭載領域MAに正しく搭載されたか否かが判定される。
【0100】
以上説明したように、本実施形態によれば、サンプル画像が複数のグリッド領域に分割され、複数のグリッド領域それぞれで閾値以上の画素が存在する場合はその中心座標を取得し、その第1軸方向及び第2軸方向の座標ごとの度数に基づいて推測統計処理が実施されることにより電子部品Cの中心位置AXが存在する可能性がある信頼領域が算出され、その信頼領域に基づいてサンプル領域よりも小さいサーチ領域が指定され、そのサーチ領域においてテンプレートマッチングが行われる。これにより、サンプル画像にノイズ領域が存在しても、サーチ領域の内側にノイズ領域が存在する可能性を低下させることができる。そのため、テンプレートがノイズ領域を移動する可能性は低下する。したがって、ノイズ領域の画像が電子部品の画像であると誤認識されることを抑制し、テンプレートマッチング法に基づいて電子部品Cを高精度で探索することができる。そのため、検査精度の低下が抑制される。
【0101】
図14は、テンプレートがサンプル領域の全部を移動する状態を模式的に示す図である。
図14に示すように、広範囲な領域についてテンプレートマッチングが実施される場合、電子部品Cの周囲にノイズ領域が存在すると、そのノイズ領域をテンプレートが移動したとき、ノイズ領域が電子部品Cであると誤認識されてしまう可能性がある。
【0102】
本実施形態によれば、推測統計処理により必要最小限のサーチ領域を決定することができるので、たとえノイズ領域が存在していても、そのノイズ領域に対してテンプレートが移動することが抑制される。
【0103】
また、本実施形態においては、電子部品Cは、画像データにおいて高い濃度値を示す電極Cbを有する。信頼領域は、電極Cbを含む第1階級グリッド領域の座標を特徴領域として算出される。これにより、電子部品Cの中心位置AXが存在する可能性が高い信頼領域を高精度に推定することができる。
【0104】
また、本実施形態においては、X軸方向及びY軸方向のそれぞれについて、第1階級グリッド領域の度数分布が算出される。その度数分布に基づいて信頼領域を高精度に算出することができる。
【0105】
また、本実施形態においては、母平均を所定パーセントの信頼区間で区間推定し、その信頼区間によって信頼領域を算出し、その信頼領域よりも大きくサンプル領域よりも小さいサーチ領域を指定し、そのサーチ領域の内側でのみテンプレートマッチングを実施するようにしたので、サンプル画像にノイズ領域が存在しても、そのノイズ領域を電子部品であると誤認識することなく、テンプレートマッチング法に基づいて電子部品Cを探索することができる。
【0106】
また、本実施形態において、電子部品Cの外観は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれにおいて線対称である。そのため、線対称に配置された2つの電極Cbを特徴点として中心位置AXを精度良く検出することができる。
【0107】
また、本実施形態においては、グリッド領域は、複数の画素を含むように設定され、1つのグリッド領域に含まれる複数の画素のうち少なくとも1つの画素の濃度値が閾値以上である場合、そのグリッド領域は第1階級グリッド領域であると判定される。そのため、第1階級グリッド領域であるか否かが容易に判定され、度数分布の算出及び区間推定などの演算処理の負荷が低減される。
【0108】
なお、上述の実施形態においては、基板Pに実装後の電子部品Cの画像を撮像装置14で撮像して、その電子部品Cが搭載領域MAに正しく搭載されているか否かを検査する例について説明した。ノズル10に保持され基板Pに実装される前の電子部品Cの画像を撮像装置9で撮像して、その電子部品Cの識別又は位置を検出するときに、上述の実施形態で説明した電子部品検査方法に基づいて電子部品Cの検査が実施されてもよい。撮像装置9は、ノズル10に保持された電子部品Cを下方から撮像する。その場合、電子部品Cの周囲のノズル10の一部が写り込んだり、実装ヘッド7の一部が写り込んだりする可能性がある。それらノズル10の一部又は実装ヘッド7の一部がノイズ成分となり、そのノイズ成分を電子部品Cであると誤認識してしまう可能性がある。上述の実施形態で説明した電子部品検査方法に基づいて、撮像装置9を使って基板Pに実装される前の電子部品Cを検査することにより、検査精度の低下が抑制される。
【0109】
なお、上述の実施形態においては、電子部品Cがリードを有しないチップ型電子部品が検査されることとした。
図15に示すような、リードを有するリード型電子部品(挿入型電子部品)が検査されてもよい。リード型電子部品は、基板Pの開口にリードが挿入されることによって基板Pに実装される。
図15に示す電子部品C2は、上述の実施形態で説明した電子部品Cと同様、ボディCa2と電極Cb2とを有する。XY平面内における電子部品C2の外観は、X軸方向及びY軸方向のそれぞれにおいて実質的に線対称である。XY平面内における電子部品Cの中心位置AXを通り、Y軸と平行な基準線Lyに対して、電子部品C2の外観は、実質的に線対称である。同様に、中心位置AXを通り、X軸と平行な基準線Lxに対して、電子部品C2の外観は、実質的に線対称である。
図15に示すような電子部品C2も、上述の実施形態に係る電子部品検査方法によって、高い検査精度で検査される。