特許第6751825号(P6751825)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6751825粘弾性ポリマーを備える医療用物品固定デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6751825
(24)【登録日】2020年8月19日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】粘弾性ポリマーを備える医療用物品固定デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/02 20060101AFI20200831BHJP
   A61M 25/02 20060101ALI20200831BHJP
【FI】
   A61F13/02 A
   A61F13/02 310D
   A61M25/02 502
【請求項の数】4
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-564066(P2019-564066)
(86)(22)【出願日】2018年5月15日
(65)【公表番号】特表2020-520714(P2020-520714A)
(43)【公表日】2020年7月16日
(86)【国際出願番号】IB2018053386
(87)【国際公開番号】WO2018211416
(87)【国際公開日】20181122
【審査請求日】2020年1月17日
(31)【優先権主張番号】62/508,497
(32)【優先日】2017年5月19日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ルール,ジョーゼフ ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン,ジェニファー エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】デミルゴス,ドン
【審査官】 塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−184390(JP,A)
【文献】 特表2011−518613(JP,A)
【文献】 特開2016−120642(JP,A)
【文献】 特表2012−509723(JP,A)
【文献】 特表2015−514498(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/00−13/14
A61F 15/00−17/00
A61M 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の主面と、前記第1の主面の反対側の第2の主面と、を有するポリマーフィルムであって、
少なくとも0.1mmの厚さ、
15℃以上45℃以下のガラス転移温度Tg、
少なくとも0.4のtanδmax、及び
動的機械分析によって試験したときに、30℃、1Hzで少なくとも10MPaの引張貯蔵弾性率E’、
を備えるポリマーフィルムと、
前記ポリマーフィルムの前記第2の主面上の粘着剤と、
を備える、固定デバイス。
【請求項2】
前記ポリマーフィルムが、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含む、請求項1に記載の固定デバイス。
【請求項3】
前記ポリマーフィルムが、医療用チューブの少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネルを含むように構成されている、請求項1に記載の固定デバイス。
【請求項4】
第1の主面と、前記第1の主面の反対側の第2の主面と、を有するベース層を更に備え、前記ポリマーフィルムの前記第2の主面上の前記粘着剤が前記ベース層の第1の主面に付着され、前記ベース層の前記第2の主面が皮膚接触粘着剤を含む、請求項1に記載の固定デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、医療用物品を患者の身体に固定するための、特に、様々なカテーテルシステム、チューブ、又は他の細長い装置を患者の身体に固定するための粘弾性ポリマーを備える医療用物品固定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な医学的処置の過程で、流体及び/又は液体薬物を患者の血管に直接導入することが必要な場合がある。簡便な末梢静脈(「IV」)カテーテルが、短期の一般的な使用では許容され得る。これらの末梢静脈カテーテルは通常、前腕に挿入され、テープ又は簡便な透明ドレッシング材で固定される。長期治療計画のための、身体の中心に挿入されることが多いカテーテルは一般に、皮膚に粘着される成形プラスチックデバイスなどの、より洗練された手段で固定される。
【0003】
カテーテル又は他の医療用ラインを処置の継続期間に適切に配置しておくために、医療用物品は様々な方法で患者に固定することができる。例えば、カテーテルを患者に装着するために、縫合糸を使用することができる。縫合糸を用いて、カテーテルが皮膚の上に縫合される。しかし、縫合糸は感染源になるおそれがあり、痛みや炎症を引き起こすことがあり、切開部位の周囲を清潔にすることがより困難になる場合がある。縫合はまた、行うのに時間と技術とを必要とし、瘢痕化を引き起こすおそれもある。他の固定システムは、例えばクリップ、又は射出成形されたクランプなどの剛性構成要素を使用することが多く、この剛性構成要素は、これを患者の皮膚に保持するために、形状適合性の粘着剤がコーティングされたバッキングと結合される。この剛性は、カテーテルチューブの確実な固定をもたらすが、市場によっては、このような固定システムのコストがその使用を妨げる場合がある。
【0004】
カテーテルを固定する一般的な低コストの方法は、カテーテル又は医療用ラインを患者の皮膚にテープ留めすることである。しかし、テープ留めによって得られる固定力は、他の固着手段と比較して小さく、むらがある傾向があり、一般には頻繁に取り外し、交換する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、一般に、医療用物品固定システム及び方法を対象とし、詳細には、医療用物品、特に細長い医療用物品を収容し、確実に固定するように適合された医療用物品固定システム及び方法を対象とする。本開示の医療用物品固定システム及び方法は、一般に使いやすく、医療用物品、例えばカテーテル又は医療用ラインを所望の治療期間、患者に確実に保持するために、適合性のある剛性構成要素の利点を取り込むように設計されている。本開示の一態様は、第1の主面と、第1の主面の反対側の第2の主面と、を有するポリマーフィルムであって、少なくとも0.1mmの厚さ、15℃以上45℃以下のガラス転移温度Tg、少なくとも0.4のtanδmax、及び動的機械分析によって試験したときに、30℃、1Hzで少なくとも10MPaの引張貯蔵弾性率E’、を有するポリマーフィルムと、ポリマーフィルムの第2の主面上の粘着剤と、を含む固定デバイスを提供する。デバイスは、ベース層を更に含むことができる。
【0006】
別の態様では、ポリマーフィルムを含む医療用チューブ固定デバイスが提供され、このポリマーフィルムは、第1の主面と、第1の主面の反対側の第2の主面と、形成された湾曲部であって、医療用チューブの少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネルを画定する、湾曲部と、チャネルと並ぶように、湾曲部に隣接するポリマーフィルムを貫通して形成されたノッチと、ポリマーフィルムの第2の主面上の粘着剤と、を有する。デバイスは、ベース層を更に含むことができる。
【0007】
本開示の他の特徴及び利点は、詳細な説明並びに添付の特許請求の範囲を考慮することにより更に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】粘弾性固定デバイスに結合された医療用物品を示す、本開示の一実施形態による粘弾性固定システムの実施形態の正面斜視図である。
図2図1の粘弾性固定システムの正面図である。
図3】本開示の別の実施形態による粘弾性固定デバイスの底面図を示す。
図4】本開示の別の実施形態による粘弾性固定デバイスの正面斜視図である。
図5】粘弾性固定システムに結合された医療用物品を示す、本開示の別の実施形態による粘弾性固定システムの一実施形態の正面斜視図であり、粘弾性固定システムは粘弾性固定デバイス及びベース層を含む。
図6】様々なポリマーのガラス転移温度(Tg)に対する粘着強度(N)のグラフである。
【0009】
明細書及び図面中で参照文字が繰り返して使用されているのは、本開示の同じ又は類似している特徴又は要素を示すことが意図されている。本開示の原理の範囲及び趣旨内に入る他の多くの変更及び実施形態は、当業者が考案できるものであることを理解されたい。図面は、原寸に比例して描かれていない場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
固定の改善のために剛性構成要素を使用するが、同時にテープ固定方法の簡便さ及び低コストをも維持している医療用デバイス固定システムの能力をヘルスケア専門家に提供することが望ましい。本明細書に開示されるように、本開示の粘弾性ポリマーを備える医療用物品固定システムは、固定システムを医療用デバイスの外形のまわりに形成できるので、剛性の構成要素を使用する固定システムの利点、例えば力が加えられたときの剛性を、テープ固定の利点、例えば適合性に加えて提供することができる。本開示のデバイスが患者の皮膚に置かれている何分間及び何時間などの比較的長い時間尺度で、粘弾性ポリマー層は柔軟で適合性のあるバッキングとして機能して、粘着剤を湿潤にすることを可能にし、縁部の持ち上がりを最小限にすることができる。しかし、偶発的な引張りがチューブに加わる、数分の1秒間などの比較的短い時間尺度では、同じ粘弾性ポリマー層が強固に作用して、医療用固定デバイスが皮膚から剥離することを許容し得る剥離前面の開始を防止する助けになることができる。
【0011】
「長手方向」及び「軸方向」という用語は、医療用物品が延びる方向に概ね平行であり、例えば、カテーテルラインに沿った流体流の全体的な方向に概ね平行である、方向又は軸を指すために用いられる。
【0012】
「横方向」という用語は、長手方向の軸又は方向に垂直である方向又は軸を指すために用いられ、医療用物品の左右の動きを表すために用いられる。
【0013】
「鉛直方向」及び「垂直方向」という用語は、医療用物品固定システムが患者の皮膚に結合されているときに、長手方向及び横方向の両方又は軸に対しても、患者の皮膚の表面に対しても垂直である方向又は軸を指すために用いられ、皮膚表面に向かう及び皮膚表面から離れる動きの方向を表すために使用される。
【0014】
本開示のいずれかの実施形態の詳細な説明に先立ち、本発明はその適用において、以下の説明に記載の、又は以下の図面に例示の、構成の詳細及び構成要素の配置に限定されるものではないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々な方法で実践又は実行することが可能である。また、本明細書において使用される語法及び専門用語は説明を目的としたものであり、限定するものとみなしてはならないことを理解されたい。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びこれらの変化形の使用は、その後に列記される項目及びこれらの同等物、並びに追加的な項目を包含することを意味する。特に特定又は限定されない限り、「連結された」という用語及びその変形は広義で用いられるものであり、直接的及び間接的な連結の双方を包含するものである。他の実施形態が利用されてもよく、また、構造的又は論理的な変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。更に、「前」、「後」、「上」、「下」などの用語は、各要素の互いに対する関係を説明するためにのみ使用されるものであり、装置の特定の向きを示すこと、装置の必要若しくは必須な向きを指示若しくは示唆すること、又は本明細書に記載される発明が使用時にどのように使用、装着、表示、若しくは配置されるかを指定することを目的とするものでは決してない。
【0015】
本開示は、一般に、粘弾性ポリマーを備える医療用物品固定システムと、医療用物品を患者の身体の所望の場所に安全かつ確実に固定するための方法とに関する。
【0016】
本開示の医療用物品固定システムと共に使用できる医療用物品の例としては、それだけには限らないが、コネクタ取付具、カテーテルシステム(例えば、カテーテル、カテーテルハブ、カテーテルアダプタを含む)、流体供給ライン、ドレナージチューブ、他の同様の物品、又はこれらの組み合わせが挙げられる。カテーテルシステムの例としては、それだけには限らないが、末梢静脈(「PIV」)カテーテル、中心静脈カテーテル(「CVC」)、末梢挿入中心カテーテル(「PICC」)、動脈カテーテル、尿道カテーテル、及び透析カテーテルを挙げることができる。
【0017】
ポリマーフィルム
本出願の実施形態において有用なポリマーフィルムには、粘弾性ポリマーが含まれ得る。本明細書で用いられる用語の「粘弾性ポリマー」は、弾性挙動と粘性挙動の両方を組み合わせたものを示す固体ポリマーを指す。このようなポリマーフィルムを作製及び分析する方法が当技術分野で知られており、例えば、Hal F.Brinson and Catherine L.Brinson,Polymer Engineering Science and Viscoelastic:An Introduction,Second Edition,Springer Science and Business Media,New York,2015に記載されている。本開示の実施形態において有用なポリマーフィルムには、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーが含まれ得る。いくつかの実施形態において、ポリマーフィルムには、エステル系脂肪族ポリウレタン、エーテル系脂肪族ポリウレタン、エステル系芳香族ポリウレタン、エーテル系芳香族ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリウレタンが含まれ得る。いくつかの実施形態において、ポリマーフィルムには、熱可塑性ポリウレタンが含まれ得る。
【0018】
本開示の実施形態では、ポリマーフィルムは、望ましくない変形及び引き裂きに耐えるのに十分な厚さでなければならないが、患者又は患者の皮膚に付けられる医療用物品の外形にポリマーフィルムが容易に適合しないほど厚くはない。加えて、ポリマーフィルムは、ある程度の水蒸気の透過を可能にするのに十分な薄さであるべきである。いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは、厚さが少なくとも0.1mm、少なくとも0.13mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.2mm、少なくとも0.3mm、又は少なくとも0.5mmであり得る。いくつかの実施形態では、バッキングの厚さは、1mm以下、0.9mm以下、0.8mm以下、0.75mm以下、0.7mm以下、又は0.6mm以下である。いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは、厚さが約0.1mm〜約1mm、約0.13mm〜約0.9mm、又は約0.15mm〜約0.8mmであり得る。
【0019】
ポリマーのガラス転移温度(「Tg」)とは、ポリマーが硬質のガラス状材料から軟質のゴム状材料に軟化する温度又は温度範囲のことである。本開示の実施形態において有用なポリマーフィルムのガラス転移温度Tgは、15℃以上、20℃以上、22℃以上、23℃以上、25℃以上、30℃以上、又は34℃以上である。いくつかの実施形態では、ガラス転移温度は、45℃以下、44℃以下、43℃以下、42℃以下、又は41℃以下である。いくつかの実施形態では、ガラス転移温度Tgは、約15℃〜約45℃、約15℃〜約44℃、約15℃〜約43℃、約15℃〜約42℃、又は約15℃〜約41℃である。
【0020】
本開示で使用されるTgはまた、動的機械分析(「DMA」)試験においてエネルギー散逸(tanデルタ(「tanδ」)値によって示される)が極大値に達する温度も指す。Tanδは貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比率であるので、tanδ信号の高い値は、DMA試験においてポリマーフィルム試料を変形させるために使用されたエネルギーが、システムに弾性的に戻されるのではなく、より高い程度まで失われることを示す。したがって、高いtanδ信号はまた、材料が変形するときのエネルギー散逸の能力がより高いことに対応し得る。特定の理論に束縛されるものではないが、このエネルギー散逸は、本開示のポリマーフィルムには重要であると考えられる。その理由は、エネルギーが、粘弾性ポリマーフィルムを変形させることによって消散されることがあり、したがって、粘着剤には実際上伝達されないからである。すなわち、粘着剤結合は、変形されるときにエネルギーを消散させない非粘弾性フィルムと比較して相対的に保護され、結果として、患者への医療用物品固定の粘着力が向上する。本開示の実施形態において有用なポリマーフィルムは、tanδmaxが少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、又は少なくとも0.7である。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーフィルムは、tanδmaxが2.0以下、1.9以下、1.8以下、又は1.7以下である。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーフィルムは、tanδmaxが0.4〜2.0、0.5〜1.9、又は0.6〜1.8である。
【0021】
引張貯蔵弾性率(「E’」)は、DMA試験において材料が変形されるときの材料の剛性の尺度である。30℃でのポリマーフィルムのE’は、ポリマーがヒトの皮膚にごく近接して使用される場合、特に重要である(ヒトの皮膚の通常の温度は約30℃である)。使用温度(すなわち、約30℃)におけるポリマーフィルムのE’値が低すぎる場合、この材料は非常に曲がりやすく又は伸びやすくなり、本開示の実施形態において使用するには適さない場合がある。その理由は、非常に曲がりやすいポリマーフィルムはあまりに容易に変形し、ポリマーフィルム及び粘着剤を試験基材から剥離させるからである。逆に、使用温度におけるポリマーフィルムのE’値が高すぎる場合、この材料は、患者及び/又は医療用物品への適合性が悪くなり得る。本開示の実施形態において使用するのに適しているポリマーフィルムは、動的機械分析によって試験したときに、引張貯蔵弾性率E’が、30℃、1Hzで少なくとも10MPa、少なくとも20MPa、少なくとも30MPa、少なくとも40MPa、又は少なくとも50MPaであってもよい。本開示の実施形態において使用するのに適しているポリマーフィルムは、動的機械分析によって試験したときに、引張貯蔵弾性率E’が、30℃、1Hzで2,000MPa以下、1,900MPa以下、1,800MPa以下、1,700MPa以下、又は1,600MPa以下であってもよい。本開示の実施形態において使用するのに適しているポリマーフィルムは、引張貯蔵弾性率E’が約10MPa〜約2,000MPa、約20MPa〜約1,800MPa、又は約30MPa〜約1,600MPaであってもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは、滑らかなテクスチャを有することができる。別の実施形態では、ポリマーフィルムは、表面改質部及び/又はミシン目により得られるパターン化されたテクスチャを有することができる。特定の理論に束縛されるものではないが、いくつかの用途では、ポリマーフィルムに対する表面改質部及び/又はミシン目により、望ましい取り扱い特性及び使用特性を有する、例えば医療用デバイスに関して操作が容易である固定デバイスを得ることができると考えられる。その理由は、表面改質部及び/又はミシン目により、水分の収集及び/又は放出が可能になり、固定デバイスが、患者の皮膚に接触するところで柔らかくなり得るからである。ポリマーフィルムの表面改質部及び/又はミシン目は、エンボス加工によって、又は当業者に知られている他の方法によって達成することができる。表面改質部及び/又はミシン目は、点、線(例えば、直線、波線)又は、例えば多角形(例えば、正方形、矩形、三角形、六角形)、円、楕円、星形、三日月など、若しくはこれらの組み合わせなどの規則的若しくは不規則な形状からなる規則的なパターン及び/又はランダムなパターンを含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムの表面改質部は、機械加工されたポストのアレイを有する板を含むエンボス加工ツールを使用することによって行われてもよく、各ポストは、高さが0.6mm、正方形の基部が0.2mm×0.2mmで正方形の先端部が0.1mm×0.1mmであり、正方形のパッキング及び0.3mmのピッチを有するアレイとして配置されている。
【0023】
いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは、例えば、固定のための医療用物品の少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネルを画定する湾曲部などの、形成された形状を有し得る。いくつかの実施形態では、湾曲部は、オーブン内でポリマーフィルムを約125℃で約30分間加熱し、続いて、所望の半径を有するロッド(例えば、木製又は金属円筒)の上にフィルムが配置されている間に室温まで冷却することによって形成されて、所望の半径を有するチャネルを含むポリマーフィルムを得ることができる。いくつかの実施形態では、湾曲部の所望の半径は、少なくとも0.5mm、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、少なくとも20mm、少なくとも25mm、少なくとも30mm、少なくとも35mm、又は少なくとも40mmであってもよい。いくつかの実施形態において、ポリマーフィルムは、2つ以上の形成された形状を含んでもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上の形成された形状が同じ寸法、例えば同じ半径を有してもよく、いくつかの実施形態では、2つ以上の形成された形状が異なる寸法を有してもよい。例えば、1つの形成された形状は、半径5mmを有する第2の湾曲部と平行な、2.5mmの半径を有する第1の湾曲部であってもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは、チャネルと並ぶように、湾曲部に隣接するポリマーフィルムを貫通して形成されたノッチを含み得る。いくつかの実施形態では、形成された湾曲部が無い状態でノッチがポリマーフィルムに存在してもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーフィルムは2つ以上のノッチを有し得る。いくつかの実施形態では、ノッチは、3.5cm×5cm又は5cm×6cmのポリマーフィルム上で、寸法が0.3cm×0.3cm、0.6cm×0.6cm、1.2cm×1.2cm、又は1.8cm×1.8cmであり得る。いくつかの実施形態では、ノッチ面積は、ノッチが形成される前のポリマーフィルムの総面積の50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、又は10%未満、又は5%未満である。
【0025】
粘着剤
一態様では、本開示の医療用物品固定システムにおいて使用するのに適している粘着剤としては、ヒトの皮膚に使用するのに許容できる粘着力が得られ、使用するのに適切である粘着剤が含まれ、(例えば、この粘着剤は、好ましくは非刺激性及び非感作性であるべきである)、本明細書では「皮膚接触粘着剤」と呼ばれる。好ましい皮膚接触粘着剤は、一般的に、皮膚(例えば、哺乳類の皮膚)に確実に、しかし解放可能に粘着又は結合することが可能な感圧性であり、特定の実施形態では、水分蒸発を可能にするために比較的高い水蒸気透過率を有することが好ましい。適切な感圧性粘着剤には、アクリレート、ポリウレタン、KRATON、及び他のブロック共重合体、シリコーン、例えば天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴムなどのゴムベースの粘着剤、並びにこれらの粘着剤の組み合わせが含まれる。感圧性粘着剤は、粘着付与剤、可塑剤、レオロジー調整剤、並びに例えば抗菌剤を含む活性成分を含有することもある。本開示の医療用物品固定システムにおいて好ましくは使用されてもよい感圧性粘着剤には、米国特許第RE24,906号に記載のアクリレート共重合体、米国特許第4,737,410号に記載のターポリマー、及び米国特許第3,389,827号、第4,112,213号、第4,310,509号及び第4,323,557号に記載の粘着剤などの、一般に皮膚に適用される粘着剤が含まれ得る。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,310,509号及び第4,323,557号に記載されるように、粘着剤に薬剤又は抗菌剤を含めることも想定される。
【0026】
別の態様では、本開示の医療用物品固定システムに使用するのに適している粘着剤には、皮膚以外の表面、例えば、医療用物品又は医療用物品固定システムの一部(本明細書では「接触粘着剤」と呼ばれる)に許容できる粘着力を与える粘着剤が含まれ得る。様々な粘着要件に対処する接触粘着剤が当該技術分野において知られており、当業者に知られている接触粘着剤が本開示のシステムに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、皮膚接触粘着剤、接触粘着剤、又はこれらの組み合わせなどの、2種類以上の粘着剤が本開示の医療用物品固定システムに使用されてもよい。
【0027】
医療用物品固定デバイス
本開示の医療用物品固定デバイスは、上述のポリマーフィルムを入手し、ポリマーフィルムの一方の面の少なくとも一部分を粘着剤でコーティングすることによって用意することができる。図1及び図2は、本開示の一実施形態による医療用物品固定デバイス100を示す。図1は、例示的な医療用物品50に結合された固定デバイス100を示す。単なる一例として、医療用物品50は、ある長さのチューブであるとして示されている。図2は、図1の固定デバイス100及び結合された医療用物品50の正面図を示す。固定デバイス100はポリマーフィルム200を含み、このポリマーフィルム200は、患者の皮膚から見て外方に向くように構成された第1の主面210(例えば、上面)と、第1の主面210の反対側の、皮膚接触粘着剤230を含む第2の主面220(例えば、下面)と、を有する。
【0028】
図1及び図2に示されるように、固定デバイス100は、医療用物品50の少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネル250を画定する湾曲部240と、チャネル250と並ぶように、湾曲部240に隣接するポリマーフィルム200を貫通して形成されたノッチ260とを含み得る。いくつかの実施形態では、固定デバイス100は、湾曲部240及びノッチ260に隣接する、ポリマーフィルム200の少なくとも1つの平坦部分270を含む。図1及び図2に示すように、いくつかの実施形態では、チャネル250を画定する湾曲部240及びノッチ260は、ポリマーフィルム200の2つの平坦部分270の間に位置する。ノッチ260は、ポリマーフィルム200から切り取られた長方形部分であるとして示されているが、例えば正方形、三角形、円形、又は楕円形などの、他の適切な形状とすることもできる。いくつかの実施形態では、固定デバイス100は、医療用物品50の少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネル250を画定する、2つ以上の湾曲部240を含むこともある。いくつかの実施形態では、固定デバイス100は、2つ以上のノッチ260を含むことがあり、その場合、ノッチ260は、対応するチャネル250と並べられてもよく、又はチャネル250と並ばない位置に置かれてもよい。
【0029】
図3を参照すると、いくつかの実施形態では、ポリマーフィルム200の第2の主面220の一部分は、1つ以上の皮膚接触粘着剤230及び1つ以上の接触粘着剤235で部分的に又は完全にコーティングされてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、医療用物品固定デバイス100は、それが保管のためのロール500を形成できるように製造されてもよく、個々の固定デバイス100を使用のためにロール500から切り離せるようにするミシン目400を含むことができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、チャネル250を画定する湾曲部240は、固定デバイス100が医療用物品50に付けられるときに形成してもよい。いくつかの実施形態では、チャネル250を画定する湾曲部240は、固定デバイス100が医療用物品50に付けられる前に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、湾曲部240及びチャネル250は、特定の医療用物品50又は医療用物品50の一部分を収容するように寸法設定される(図1及び図5参照)。
【0032】
図5に示されるように、固定デバイス100は、第1の主面310と、第1の主面310の反対側の第2の主面320と、を有するベース層300を含むことができる。ポリマーフィルム200(例えば、ポリマーフィルム200の第2の主面220)は、それだけには限らないが、1つ以上の粘着剤、凝集剤(cohesive)、磁石(magnet)、溶接(例えば音波[例えば超音波]溶接)、任意の熱結合若しくは熱封着技法(例えば、結合されるべき構成要素の一方若しくは両方に熱及び/若しくは圧力が加えられる)、他の適切な結合手段、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む様々な結合手段を使用して、ベース層300に結合することができる。いくつかの実施形態では、ポリマーフィルム200の第2の主面220の少なくとも一部分の接触粘着剤235は、ベース層の第1の主面310に付着させる。ベース層300の第1の主面310は、患者の皮膚から見て外方に向くように構成され、ベース層300の第2の主面320は、患者の皮膚に面して皮膚に粘着するように構成される。いくつかの実施形態では、ベース層300の第2の主面320は、皮膚に粘着するための皮膚接触粘着剤330を含むことができる。ベース層300の1つのみの形状が図示されているが、ベース層300は、医療用物品固定デバイス100、及び医療用物品固定デバイス100に結合される医療用物品50の、他の要素の形状及び構成に応じて様々な形状及びサイズをとることができることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ベース層300は、ファブリック、織布網、不織布網、編地、ポリマーフィルム、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む、積層構造を含む。いくつかの実施形態では、ベース層は、例えば、3M Company(St.Paul,Minnesota,USA)から入手可能なTEGADERM Flat Film Dressingなどの、ヒトの皮膚に粘着するように構成された市販のドレッシング材を含むことがある。
【0033】
いくつかの実施形態において、ベース層300及び皮膚接触粘着剤330を穿孔して、ベース層300の第1の主面310から第2の主面320及び皮膚接触粘着剤330を完全に貫通する開口を設けることができ、これにより、ベース層300の通気性を向上させることができ、ベース層300の下にある皮膚表面の水分蓄積を最小限にすることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、固定デバイス100は、固定デバイス100の使用前に皮膚接触粘着剤230、330又は接触粘着剤235に剥離層又は剥離面を形成することができる、1つ以上の剥離ライナー(図示せず)を更に含むことがある。本開示のシステムと一緒に使用するのに適するライナーの例としては、それだけには限らないが、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。このようなライナーは、フルオロケミカル、シリコーン、又は他の適切な低表面エネルギー材料などの剥離剤でコーティングすることができる。当業者に知られている、粘着剤と剥離ライナーの他の組み合わせが本開示のシステムに使用されてもよい。
【0035】
医療用物品を医療用物品固定システムに結合する方法
図1及び図5は、様々な医療用物品を図1〜5の医療用物品固定デバイス100に結合する方法を示す。様々な結合方法が様々なシステムに使用され得るので、図1及び図5に示された方法は、単なる例示の目的で挙げられている。
【0036】
図1及び図5に示されるように、医療用物品50が固定デバイス100に結合されるとき、その一部分は、湾曲部240によって画定されたチャネル250内に配置され、一部分は、湾曲部240に隣接するポリマーフィルム200を貫通して形成されたノッチ260を通過し、それによって、医療用物品50がポリマーフィルム200の第1の主面210に対して概ね垂直である方向に動くのを抑制し、すなわち、医療用物品50が患者の皮膚から引き離されるのを抑制し、更には、医療用物品50が他の方向(例えば、横、斜め)に動くことも抑制する。
【0037】
本開示の選択された実施形態
1.第1の主面と、第1の主面の反対側の第2の主面と、を有するポリマーフィルムであって、
少なくとも0.1mmの厚さ、
少なくとも15℃以上45℃以下のガラス転移温度Tg、
少なくとも0.4のtanδmax、及び
動的機械分析によって試験したときに、30℃、1Hzで少なくとも10MPaの引張貯蔵弾性率E’
を備えるポリマーフィルムと、
ポリマーフィルムの第2の主面上の粘着剤と、
を備える、固定デバイス。
【0038】
2.ポリマーフィルムが、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを含む、実施形態1の固定デバイス。
【0039】
3.ポリウレタンが、エステル系脂肪族ポリウレタン、エーテル系脂肪族ポリウレタン、エステル系芳香族ポリウレタン、エーテル系芳香族ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態2の固定デバイス。
【0040】
4.ポリマーフィルムが少なくとも約0.3mmの厚さを有する、実施形態1〜3のいずれかの固定デバイス。
【0041】
5.ガラス転移温度Tgが20℃以上である、実施形態1〜4のいずれかの固定デバイス。
【0042】
6.Tanδmaxが2.0以下である、実施形態1〜5のいずれかの固定デバイス。
【0043】
7.引張貯蔵弾性率E’が、動的機械分析によって試験されたときに、30℃、1Hzで最大2000MPaである、実施形態1〜6のいずれかの固定デバイス。
【0044】
8.粘着剤が皮膚接触粘着剤を含む、実施形態1〜7のいずれかの固定デバイス。
【0045】
9.固定デバイスが、粘着試験方法で試験されたときに少なくとも15Nのピーク荷重を有する、実施形態1〜8のいずれかの固定デバイス。
【0046】
10.ポリマーフィルムが、医療用チューブの少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネルを含むように構成されている、実施形態1〜9のいずれかの固定デバイス。
【0047】
11.チャネルが、ポリマーフィルムの少なくとも1つの平坦部分に隣接して位置する、実施形態10の固定デバイス。
【0048】
12.チャネルが、ポリマーフィルムの2つの平坦部分の間に位置する、実施形態10又は11の固定デバイス。
【0049】
13.チャネルと並ぶように位置決めされているノッチをポリマーフィルムに更に備える、実施形態10〜12のいずれかの固定デバイス。
【0050】
14.ノッチは、医療用チューブがバッキングの第2の主面からバッキングの第1の主面を通過できるように、医療用チューブの少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されている、実施形態13の固定デバイス。
【0051】
15.ポリマーフィルムの第1の主面が表面改質部を含む、実施形態1〜14のいずれかの固定デバイス。
【0052】
16.第1の主面と、第1の主面の反対側の第2の主面と、を有するベース層を更に備え、ポリマーフィルムの第2の主面上の粘着剤がベース層の第1の主面に付着され、ベース層の第2の主面が皮膚接触粘着剤を含む、実施形態1〜15のいずれかの固定デバイス。
【0053】
17.ポリマーフィルムを備える医療用チューブ固定デバイスであって、このポリマーフィルムが、
第1の主面と、
第1の主面の反対側の第2の主面と、
形成された湾曲部であって、医療用チューブの少なくとも一部分を受け入れるように寸法設定されたチャネルを画定する、湾曲部と、
チャネルと並ぶように、湾曲部に隣接するポリマーフィルムを貫通して形成されたノッチと、
ポリマーフィルムの第2の主面上の粘着剤と
を含む、医療用チューブ固定デバイス。
【0054】
18.湾曲部及びノッチに隣接する、ポリマーフィルムの少なくとも1つの平坦部分を更に備える、実施形態17の医療用チューブ固定デバイス。
【0055】
19.湾曲部及びノッチが、ポリマーフィルムの2つの平坦部分の間に位置する、実施形態18の医療用チューブ固定デバイス。
【0056】
20.ポリマーフィルムの第1の主面が表面改質部を含む、実施形態17〜19のいずれかの医療用チューブ固定デバイス。
【0057】
21.粘着剤が皮膚接触粘着剤である、実施形態17〜20のいずれかの医療用チューブ固定デバイス。
【0058】
22.ベース層を更に備え、粘着剤がベース層に付着され、ベース層が皮膚接触粘着剤を含む、実施形態17〜21のいずれかの医療用チューブ固定デバイス。
【0059】
23.医療用デバイスを固定する方法であって、
実施形態1〜22のいずれか1つの固定デバイスによって医療用デバイスを患者の皮膚に固定することを含む方法。
【0060】
本開示の目的及び利点は以下の非限定的な実施例によって更に示されるが、これらの実施例に引用される具体的な材料及びそれらの量、並びにその他の条件及び詳細は、本開示を過度に制限しないものと解釈されるべきである。
【実施例】
【0061】
特に記載のない限り、実施例及び本明細書のその他の箇所における全ての割合、百分率、比などは、重量によるものである。
【0062】
【表1】
【0063】
粘着試験方法
固定デバイスの実施例材料を使用してPVCチューブをABSプラスチック板に固定した。ABS板をINSTRON負荷フレーム(Instron Industrial Products(Norwood,MA,USA))内で90°剥離試験装置に装着し、チューブの端部を負荷フレームの上部グリップに固定した。試料を20インチ/分(50.8cm/分)の変位速度で試験して損傷モードを測定した。別途記載のない限り、2回の反復試験を実施し、平均ピーク荷重を報告する。
【0064】
動的機械分析(「DMA」)試験法
試料フィルムを幅6.2mmで長さが約4cmのストリップに切断した。各フィルムの厚さを測定した。フィルムを、Q800 DMA(TA Instruments(New Castle,DE,USA))の引張グリップに、17mm〜19mmの初期グリップ分離で装着した。次に、試料を0.2%のひずみ及び1Hzの振動で、少なくとも−20℃以下〜150℃にわたり毎分2℃の温度傾斜で試験した。tanδ信号が最大値に達した温度をガラス転移温度として記録した。
【0065】
調製例1
DiARY MM3520のペレットを単軸押出機で、幅20cm、厚さ0.6mm又は厚さ0.3mmのフィルムに押出成形した。
【0066】
調製例2
反応押出成形によりエステル系脂肪族ポリウレタンフィルムを調製した。FOMREZ44−111(45.2重量%)、1,4−ブタンジオール(10.4重量%)、グリセロール(0.3%)、BICAT8(0.1%)、及びDESMODUR−W(43.9重量%)の混合物からフィルムを形成し、厚さは0.13mmであった。
【0067】
調製例3
フィルムが厚さ0.05mmであったこと以外は調製例2と同じ方法で、エステル系脂肪族ポリウレタンフィルムを調製した。
【0068】
調製例4
テラタン650(46.0重量%)、1,4−ブタンジオール(8.8重量%)、及びCAPA3031(0.4%)、ネオデカン酸ビスマス(0.3%)、及びDESMODUR−W(44.5重量%)の混合物を反応混合することによってエーテル系脂肪族ポリウレタンを調製し、厚さは0.13mmであった。反応混合物を170℃で少なくとも5分間混合して、重合を生じさせた。次に、フィルムを液圧プレス機によって160℃でプレスして0.3mmの厚さを得た。
【0069】
調製例5
ポリエステルジオール(K−188、61重量%)と多官能性HDI系イソシアネート(DESMODUR N3300、39重量%)とジブチルスズジラウレート(0.1重量%)とを混合することにより、熱硬化性エステル系脂肪族ポリウレタンを調製した。次に、この混合物をポリエステルライナー間に0.6mmの厚さにコーティングし、70℃のオーブン内で完全に硬化させた。
【0070】
調製例6及び10〜18
表4に示す比率のFOMREZ 44−111と1,4−ブタンジオールとMONDUR MLQの混合物を反応混合することによって、一連の10個のポリウレタンを調製した。反応混合物を195℃で少なくとも5分間混合して、重合を生じさせた。次に、フィルムを液圧プレス機によって160℃でプレスして、表4に示す厚さを得た。
【0071】
調製例7〜9
反応押出成形によって、一連の3つの粘弾性架橋ポリウレタンフィルムを調製した。フィルムは、表4に示す比率のFOMREZ 44−111と1,4−ブタンジオールとMONDUR MLQの混合物から形成した。フィルムの厚さを表4に示す。
【0072】
調製例19
DiARY MM3520のペレットをModel2699液圧プレス機(Carver,Inc.(Wabash,IN,USA))によって、323°F(162℃)で30分間、厚さ1mmの木製シムを使用して20,000ポンド(89,000N)の力でプレスすることによって、粘弾性ポリウレタンのシートを調製した。次にシートを、機械加工されたポストのアレイ付き鋼板を含むエンボス加工ツール上に配置した。各ポストは、高さが0.6mmで、正方形の基部が0.2mm×0.2mm及び正方形の先端部が0.1mm×0.1mmであり、正方形のパッキング及び0.3mmのピッチを有するアレイとして配置した。粘弾性ウレタンシート及びエンボス加工ツールを液圧プレス機に323°F(162℃)の温度で20,000ポンド(89,000N)の力をかけて5.5分間置いた。冷却後、粘弾性ウレタンシートをエンボス加工ツールから取り出して、ツールのポストの寸法と一致するくぼみを一方の面に有するエンボス加工シートを得た。シートの厚さは1mmであった。このエンボス加工シートを直径が5mmのステンレス鋼管のまわりに、エンボス加工パターンを外側に向けて巻きつけ、このアセンブリを130℃のオーブン内で20分間加熱して、半径が管と同じであるエンボス加工シートが巻かれたものを形成した。ステンレス鋼管が依然として所定の位置にある状態で、このアセンブリの2つの端部のそれぞれをおよそ90度折り返し、ガラスジャー(直径6cm)にテープ留めした。その結果、シートの2つの外側部分がガラスジャーの輪郭をなぞり、シートの中心がステンレス鋼管のまわりに巻き付けられた。このアセンブリを130℃のオーブン内で加熱した。冷却後、アクリル粘着テープをエンボス加工されていないシートの表面に積層した。得られた積層体は、可撓性チューブによくなじむことが判明した。
【0073】
実施例1:ノッチ縁部付き0.3mm形成フィルム
調製例1の厚さ0.3mmのフィルム片を5cm×6cmの寸法に切断した。5cmの縁部に平行なシートの中心部分をポリエステルテープ片でマスキングした。次に、直径2mmの円筒形の木製アプリケータスティックのまわりにシートを、ポリエステルテープのバッキングが木に接触している状態で概ね180°巻き付けた。巻かれたものをバインダークリップで固定し、ポリマーシートの残りのフラップをポリエステルテープで鋼板にテープ留めした。この形状で125℃のオーブン内で30分間ヒートセットした。冷却後、シートは、ポリマーの中心ループがポリマーシートの残りの表面から約0.7cm上方に突き出る形状を保持していた。ポリエステルテープを取り除いた。形成されたシートの1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除して、「ノッチ」を形成した。図1に示すように、形成されたシートの内面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用してPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されるノッチ構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0074】
実施例2:0.3mm形成フィルム
積層体の1.2cm×1.2cmの区域を切除しなかったことを除いて、実施例1のものと同等の構築物を調製した。積層体を使用してPVCチューブをABS板に固定し、アセンブリを粘着試験方法で試験した。
【0075】
実施例3:0.6mm形成フィルム
調製例1の押出フィルムが厚さ0.6mmのフィルムであったことを除いて、実施例2のものと同等の構築物を調製し、試験した。
【0076】
実施例4:ノッチ縁部付きの架橋フィルム
調製例2のフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されたものと同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0077】
実施例5:架橋フィルム
積層体の1.2cm×1.2cmの区域を切除しなかったことを除いて、実施例4のものと同等の構築物を調製し、試験した。
【0078】
実施例6:フラットフィルム上のノッチ縁部付き形成フィルム
調製例1の厚さ0.3mmのフィルム片を5cm×3.5cmに切断した。5cmの縁部に平行なシートの中心部分をポリエステルテープ片でマスキングした。次に、直径2mmの木製アプリケータスティックのまわりにシートを、テープが木に接触している状態で概ね180°巻き付けた。巻かれたものをバインダークリップで固定し、ポリマーシートの残りのフラップをポリエステルテープで鋼板にテープ留めした。この形状で125℃のオーブン内で30分間ヒートセットした。ポリエステルテープを取り除いた。形成されたシートの1.2cm×1.2cmの区域を、3.5cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。467MP転写テープ片を、形成されたシートの内面に積層した。TEGADERMドレッシング材(6cm×7cm)をABS板に付け、TEGADERMドレッシング材の表面をテーププライマー94で拭いた。次に、形成されたフィルムを使用して、PVCチューブをTEGADERMドレッシング材の上部に固定して、図5に示すような構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0079】
実施例7:フラットフィルム上のノッチ縁部付き形成フィルム
調製例2のフィルム片を5cm×3.5cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、3.5cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。467MP転写テープ片をフィルムの一方の面に積層した。TEGADERMドレッシング材(6cm×7cm)をABS板に付け、TEGADERMドレッシング材の表面をテーププライマー94で拭いた。次に、粘弾性積層体を使用して、積層体をTEGADERMドレッシング材に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをTEGADERMドレッシング材の上部に固定して、図5に示された構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0080】
実施例8:ノッチ付きの0.3mmフィルム上のシリコーン粘着剤
調製例1の厚さ0.3mmのフィルム片を、0.1mmの間隙を有するナイフコータのもとでシリコーン粘着剤溶液(受け取ったままのもの)を用いてコーティングした。このコーティングを70℃のオーブンで10分間乾燥させた。このコーティングされたフィルム片を5cm×3.5cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、3.5cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。TEGADERMドレッシング材(6cm×7cm)をABS板に付けた。次に、コーティングされたフィルムを使用して、PVCチューブをTEGADERMドレッシング材の上部に固定して、図5に示すような構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0081】
実施例9:0.13mmフィルム
調製例1の厚さ0.3mmのフィルム片を液圧プレス機で圧縮して、厚さ0.13mmのフィルムを作製した。この薄いフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されたものと同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0082】
実施例10:エーテル系脂肪族ウレタン
調製例4の厚さ0.3mmのフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されたものと同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0083】
実施例11:熱硬化性エステル系脂肪族ウレタン
調製例5の厚さ0.6mmのフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1と同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0084】
比較例1:エラストマー
GENIOMER200のフィルムを液圧プレス機によって170℃で0.3mmの厚さに圧縮成形した。次に、このフィルムを実施例1と同様に形成し、試験した。
【0085】
比較例2:エラストマー
フィルムをST−3655の厚さ0.3mmの試料としたことを除いて、実施例1のものと同等の構築物を調製し、試験した。
【0086】
比較例3:PETフィルム
フィルムを厚さ0.05mmのPETフィルムとしたことを除いて、実施例4のものと同等の構築物を調製し、試験した。
【0087】
比較例4:ノッチ付きの形状を有するTEGADERMドレッシング材
TEGADERMフラットフィルムドレッシング材を最初に幅5cmのストリップに切断し、加えて、1.2cm×1.2cmの正方形のノッチをドレッシング材の1つの長縁部から切断した。次に、この修正されたドレッシング材を使用して、3.8cmだけの長さのチューブがフィルムによって覆われるように、ノッチがチューブ上に配置された状態でPVCチューブをABS板に固定した。次に、ドレッシング材の端部をトリミングして、5cm×5cmの領域を残し、これを再びチューブを中心として配置した。アセンブリを粘着試験方法で試験した。
【0088】
比較例5:TEGADERMドレッシング材(ノッチなし)
TEGADERMフラットフィルムドレッシング材を最初に幅5cmのストリップに切断し、次に、このストリップを使用してPVCチューブをABS板に固定した。次に、ドレッシング材の端部をトリミングして、材料の5cm×5cmの領域を残し、その下にチューブを中心に配置した。アセンブリを粘着試験方法で試験し、16.5Nのピーク荷重を得た。
【0089】
比較例6:0.05mmフィルム
調製例1の厚さ0.3mmのフィルム片を液圧プレス機で圧縮して、厚さ0.05mmのフィルムを作製した。この薄いフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されたものと同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0090】
比較例7:0.05mm架橋フィルム
調製例3からの厚さ0.05mmのフィルム片を5cm×6cmに切断した。積層体の1.2cm×1.2cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの一方の面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用して、積層体をABS板に粘着させるときに積層体をチューブのまわりに巻き付けることによってPVCチューブをABS板に固定して、図1に示されたものと同様の構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。
【0091】
実施例12〜16及び比較例8〜15:ノッチ付きの形状を有する形成フィルム
調製例4から調製例16のフィルム片を3cm×6cmに切断した。3cmの縁部に平行なシートの中心部分をポリエステルテープ片でマスキングした。次に、直径2mmの円筒形の木製アプリケータスティックのまわりにシートを、テープが木に接触している状態で概ね180°巻き付けた。巻かれたものをバインダークリップで固定し、ポリマーシートの残りのフラップをポリエステルテープで鋼板にテープ留めした。この形状で125℃のオーブン内で30分間ヒートセットした。冷却後、シートは、ポリマーの中心ループがポリマーシートの残りの表面から上方に突き出る形状を保持していた。ポリエステルテープを取り除いた。各シートの1.0cm×1.0cmの区域を、6cmの縁部のうちの1つの中心から切除した。形成されたシートの内面にアクリル粘着テープを積層し、この積層体を使用してPVCチューブをABS板に固定して、図1に示される構築物を形成した。このアセンブリを、フィルムのノッチ縁部からチューブを引っ張る粘着試験方法で試験した。実施例ごとに3つの複製物を試験し、平均結果を表4及び図6に示してある。表4及び図6のデータが示すように、ポリマーフィルムのTgとポリマーフィルムの粘着性能との間に予想外の相関関係がある。驚くべきことに、ポリマーフィルムのTgが最適範囲内、すなわち約15℃〜約45℃にあるとき、粘着性能は最大に達する。ポリマーフィルムが堅すぎる場合、すなわちTgが約45℃を超える場合、ポリマーフィルムは皮膚に適合せず、結果として粘着強度が低くなる。一方、ポリマーフィルムがあまりに柔らかい、すなわちTgが約15°未満である場合、ポリマーフィルムは、力が加えられると容易に切れて皮膚からはがれ得る。図6のデータは、ポリマーフィルムの粘弾性特性を特定の範囲に調整して、望ましい粘着特性を有する医療用固定デバイスを作製できることを示す。
【0092】
実施例1、4、10及び11、並びに比較例1、2、3及び4は全て、同様の形状及び面積を有する。これらの実施例をDMA試験方法及び粘着試験方法で試験し、結果を表2に示してある。
【0093】
【表2】
【0094】
表2のデータは、特許請求された粘弾性特性を有していないポリマーフィルム(すなわち、比較例1〜4)と比較して、特許請求された粘弾性特性を有するポリマーフィルム(すなわち、実施例1、4、10及び11)を使用する構築物の性能を示す。データが示すように、本開示によって調製されたポリマーフィルム(すなわち、実施例1、4、10及び11)は、比較例(すなわち、比較例1〜4)よりも良好な粘着性能を示す。
【0095】
実施例1、2、3、6、8、9及び10と比較例1は全て調製例1の材料から得られた。これらの実施例を粘着試験方法で試験し、結果を表3に示してある。
【0096】
【表3】
【0097】
表3のデータは、同じ一般的な材料を使用しながら様々に変化させたデバイス構築物の効果を示す。試料にノッチが存在することにより、一般に性能が向上し、ポリマーフィルムがより厚いと(すなわち、0.3mm以上)性能が向上する傾向がある。
【0098】
実施例4及び5と比較例7は全て、同じポリマー配合物(調製例2及び3)から得られた。これらの実施例を粘着試験方法で試験し、結果を表4に示してある。
【0099】
【表4】
【0100】
表4のデータは、同じ一般的な材料を使用しながら様々に変化させたデバイス構築物の効果を示す。データが示すように、試料のノッチは一般に性能を改善し、ポリマーフィルムがより厚いと性能を促進する傾向がある。
【0101】
実施例12〜16及び比較例8〜15は全て同様の寸法を有するが、系統的に変えられた粘弾性特性を有するポリマーから得られる。これらの実施例をDMA試験方法及び粘着試験方法で試験し、結果を表5に示してある。
【0102】
【表5】
【0103】
表5のデータは、単一の種類の構築物及び単一の組の原材料の効果を示し、材料の比は、対象とする粘弾性特性の全範囲に及ぶように系統的に変えられている。比較例8〜13は、最適な性能としては堅すぎる。実施例12〜16は、所望の範囲内にある。比較例14及び15は、最適な性能としては柔軟性が高すぎる。
【0104】
特許証を得るための上記特許出願において引用された全ての参考文献、特許又は特許出願は、その全体が一貫して参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参考文献の一部分と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、上記に記載の情報が優先するものとする。特許請求された開示を当業者が実践できるようにするために示された上記の説明は、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、本開示の範囲は特許請求の範囲及びその全ての等価物によって定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6