特許第6752224号(P6752224)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6752224複数のガラスシートの輸送および/または保管用のコンテナー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6752224
(24)【登録日】2020年8月20日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】複数のガラスシートの輸送および/または保管用のコンテナー
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/48 20060101AFI20200831BHJP
【FI】
   B65D85/48
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-554495(P2017-554495)
(86)(22)【出願日】2016年4月14日
(65)【公表番号】特表2018-513070(P2018-513070A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】EP2016058168
(87)【国際公開番号】WO2016169830
(87)【国際公開日】20161027
【審査請求日】2019年3月26日
(31)【優先権主張番号】15164883.9
(32)【優先日】2015年4月23日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】510191919
【氏名又は名称】エージーシー グラス ユーロップ
【氏名又は名称原語表記】AGC GLASS EUROPE
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】スラシク, ダニエル
【審査官】 家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−527091(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0288664(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0168946(US,A1)
【文献】 特表2000−501052(JP,A)
【文献】 特開2010−153597(JP,A)
【文献】 西独国実用新案公開第07712501(DE,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D85/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
最大長さの複数のガラスシートを互いに平行に輸送および/または保管するためのコンテナー(30)であって、前記コンテナー(30)は、支持床(32)および複数の締結用直立柱(34、35、36、37)を有するフレーム(31)を含む、コンテナーにおいて、
− 前記床(32)および前記直立柱(34、35、36、37)には穴(40、41)が設けられており、および
− 前記コンテナー(30)は、さらに、前記ガラスシートを支持および/または締結するための可動支持および/または締結手段(42、43、44、45)を含み、前記支持および/または締結手段(42、43、44、45)は、前記穴(40、41)で支えられる複数の可動取付手段(46)によって前記フレーム(31)に固定されており、前記可動支持および/または締結手段(42、43、44、45)の箇所は、前記ガラスシートの寸法に合わせられること、および
− 前記フレームは、主長手方向を備える平行六面体形状を有し、
− 前記可動の支持および/または締結手段(42、43、44、45)は、前記ガラスシートを支持および/または締結するように配置されて、前記ガラスシートが前記コンテナー(30)内に置かれるようにして、前記ガラスシートの面が前記フレーム(31)の前記主長手方向に対して平行に置かれるようにし、および
− 前記コンテナー(30)は、前記ガラスシートが、前記フレーム(31)の前記主長手方向に対して直交する方向に従って積み込まれるように配置されることを特徴とする、コンテナー。
【請求項2】
前記可動取付手段(46)が取り外し可能である、請求項1に記載のコンテナー。
【請求項3】
前記フレーム(31)の前記床(32)が、穴(40)の行および列のマトリックス配列を含む、請求項に記載のコンテナー。
【請求項4】
前記可動支持および/または締結手段(42、43、44、45)が、前記ガラスシートを互いに平行に分離するめに、弾性材料製の少なくとも1つの分離パッド(57)を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のコンテナー。
【請求項5】
記分離パッド(57)が、前記ガラスシートを位置決めしかつ分離するために、複数の凹部(53)および突起(54)を備える刻み目(49、50、51、52)を含む、請求項に記載のコンテナー。
【請求項6】
記分離パッド(57)がエチレンプロピレンジエンモノマー製である、請求項に記載のコンテナー。
【請求項7】
記分離パッド(57)がポリウレタン製である、請求項に記載のコンテナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の硬質シート、特に、ガラスなどの壊れやすい材料で作製された複数のシートを輸送および/または保管するためのコンテナーに関する。
【背景技術】
【0002】
硬質シートの輸送、特に、例えば自動車用の板ガラス用のガラスシートの輸送は、様々な問題を引き起こす。
【0003】
主な問題は、ガラスシートの完全性および表面状態を完璧に保持することに関することが明らかである。このために、ガラスシートは、一般に、当業界ではコンテナーと呼ばれる特殊な支持体上で複数のバッチへとまとめられる。その後、これらのコンテナーは、輸送用のトラックに直接積み込まれる。
【0004】
図1は、従来技術のコンテナー10を示している。従来技術のコンテナー10は、実質的に平行六面体形状のフレーム11を含む。このフレーム11は、上部12aおよび下部12bを有する支持床12を含む。上部および下部12a、12bは、中心直立支柱12c、12dによって互いに接続されている。フォークリフトトラックを使用して、コンテナー10を運び得る。フレーム11は、さらに、床12に接続された4つの締結用コーナー直立柱(fastening corner upright)14a、14b、14c、14dを含み、これらが一緒に、実質的な平行六面体形状のフレーム11を形成するようにする。そのように形成された平行六面体のフレームは、高さH、幅Wおよび長さLによって規定される。4つの締結用コーナー直立柱14a、14b、14c、14dは、第1の対の締結用コーナー直立柱14a、14bおよび第2の対の締結用コーナー直立柱14c、14dに分配され、両対14a、14b;14c、14dは、平行六面体のフレーム11の長さLだけ離間されている。締結用コーナー直立柱は、フレーム11の剛性を保証するために、接続部材15、16、17によって剛結合されている。
【0005】
コンテナー10はまた、参照符号18、19、20によって指定される支持および/または締結手段を含む。これらの支持および/または締結手段18、19、20は、フレーム11に溶接されて、その一体部分を形成する。これらの支持および/または締結手段18、19、20は、ガラスシートを互いに対して実質的に平行に支持および/または締結するためのものである。支持および/または締結手段18、19、20は、それぞれ刻み目22、23、24が形成されている複数のレール21を含み、刻み目22、23、24は、複数の凹部25および突起26を提供して、ガラスシートが凹部25内に位置決めされ、かつ突起26によって互いに分離して維持され得るようにする。これらのレール21もフレーム11に溶接されている。複数の刻み目22、23、24は、フレーム11内のいくつかの箇所に置かれる。水平面上の刻み目22は、長手方向において、予め決められた距離だけ横方向に離間して、床12の上側に実質的に水平に置かれる。側部の刻み目23も、フレームの上部に実質的に水平に置かれる。最後に、上部刻み目24が設けられる。この上部刻み目24は、長手方向において実質的に水平に置かれ、および枢動リンク27のおかげで高さ方向に可動であるように配置される。
【0006】
この特殊な構成では、フレーム11は、少なくとも主長手方向を備える実質的に平行六面体形状を有し、およびガラスシートは、複数の刻み目22、23、24によって互いに分離して維持されて、ガラスシートの主表面が、フレームの主長手方向に対して直交して置かれるようにする。複数の刻み目22、23、24は、凹部25および突起26のおかげで、ガラスシートを固定できるようにし、かつ輸送中に破損が生じるのを回避できるようにする。コンテナー10へのガラスシートの積み込みの最中、上部刻み目24は、最大高さに維持される。その後、ひとたび積み込みが終了したら、上部刻み目24の垂直位置はガラスシートの高さに調整される。
【0007】
この典型的な従来技術の設計の問題は、以下の通りである。第一に、主長手方向に対して直角な、コンテナー内でのガラスシートの向きは、最適ではない。実際、そのようなコンテナーは、長手方向にのみ開放され得る。この向きにする結果、ガラスシートに到達することができる、コンテナー10の各側で隙間が失われる。この特定の向きによってそのようなコンテナー内でのガラスシートの寸法が制限されて、コンテナーの長さLによってではなく、その高さHまたは幅Wによって規定されることとなる。
【0008】
さらに、支持および/または締結手段18、19、20がフレーム11の一体部分であることによって、それらを異なるガラスシート寸法に適合させることが不可能となる。レール21がフレーム11に溶接されていることによって、刻み目の隣接する凹部25間の距離は、ガラスシート寸法に応じて、長い時間にわたって変更できない。ガラスシートの厚さに従って適合されるべき凹部の幅は、簡単には修正できない。
【0009】
最後に、従来技術のコンテナーの寸法は、一般に最適ではなく、およびトラックトレーラ内の空間占有率は、残念ながら低いことが多い。例えば、いわゆるMega Truck(登録商標)の規格、13.6m×2.47m×3mに従う、典型的なトラックトレーラの寸法を考えてみよう。そのようなMega Truck(登録商標)トレーラ内の2つの典型的な標準コンテナーの空間占有率を比較してみよう:
− タイプ1:1.2m×0.8m×1.25m、
空間占有率79%;
− タイプ2:1.55m×0.78m×1.26m、
空間占有率73%。
【0010】
上記の例から、コンテナーの空間占有率はまだ最適ではないことは明らかである。
【0011】
上述の全ての理由で、最大長さの複数のガラスシートを互いに実質的に平行に輸送および/または保管するための改良型コンテナーを提供するための解決法は提案されておらず、改良型コンテナーは、より良好な空間占有率を達成するために、およびガラスシートの寸法に従って、より詳細にはコンテナーの長手方向に従ってカスタマイズ可能であるように、配置される。同時に、改良型コンテナーは、ガラスシートの完全性および表面状態の完璧な保存を保証する必要がある。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、請求項1による、最大長さの複数のガラスシートを互いに実質的に平行に輸送および/または保管するためのコンテナーに関する。
【0013】
穴で支えられる複数の可動取付手段によってフレームに固定された可動支持および/または締結手段のおかげで、可動支持および/または締結手段の箇所を、ガラスシートの寸法に容易に適合できる。従来技術のコンテナーと比較して、これは、多数の異なる寸法のガラスシートの輸送および/または保管に1つの単一コンテナーを適合させて使用できるため、大きな利点である。
【0014】
本発明はまた、請求項2に記載の、最大長さの複数のガラスシートを互いに実質的に平行に輸送および/または保管するためのコンテナーに関する。
【0015】
コンテナーの特定の配置とコンテナー内でのガラスシートの特定の向きとを組み合わせることによって、ガラスシートの積み込みを、フレームの主長手方向に対して実質的に直交する方向に従うことを可能にすることは、コンテナー当たりのガラスシートの数を最大にすることが可能になる。上述したような従来技術では、コンテナーの各側面で、それぞれ、ガラスシートに到達できるようにするための、どちらかというと大きな隙間が失われる。本発明によるコンテナーでは、この捨てられた空間をここでは使用する一方で、ガラスシートへのアクセス可能性が維持される。さらに、本発明のコンテナーのおかげで、コンテナーの長さに対応する最大寸法のガラスシートが、保管および/または輸送され得る。
【0016】
最大長さの複数のガラスシートを互いに実質的に平行に輸送および/または保管するための本発明のコンテナーは、非常に大きなガラスのシートを収容するように適合される。穴で支えられる可動取付手段の使用、およびガラスシートの特定の向きは、双方とも、この共通の問題を解決する。
【0017】
好ましくは、極めて一般的な手段が、フレームに支持および/または締結手段を固定するための取り外し可能な取付手段として使用される。これには強い関心を引く。フレームがマトリックス配列の穴をおそらくは含むことによって、支持および/または締結手段は、コンテナー内のどこにでも配置され得、それゆえ、それらの箇所は、ガラスシートの寸法に簡単に適合され得る。コンテナーの内容物を変更するとき、すなわち、新しいガラスシートの束を積み込むとき、一人の作業者が、単に、取付手段を取り外して、それらの位置を変更し、かつそれらを再度別の場所に固定する。これは、非常に単純であり、かつ便利なプロセスである。
【0018】
好都合にも、コンテナーの異なる部分に固定された異なるパッドの使用によって、ガラスシートの完全性および表面状態を確実に完璧に保存できるようにする。
【0019】
これらのパッドの材料の選択はまた、関心となり得る。好ましくは、弾性材料を使用すべきである。それゆえ、コンテナーは、どちらかというと強い衝撃に、ガラスの破損のリスクなく、曝され得る。
【0020】
最後に、本発明のコンテナーの寸法は、好ましくは、トラック内に位置決めされるとき、空間占有率が95%以上となるようにされるであろう。それゆえ、1つの単一のトラック内により多くのコンテナーが運び込まれ、輸送コストを好都合に削減し得ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の他の利点および特徴は、添付の図面を参照すると、以下の詳細な説明から、より明らかとなる。
【0022】
図1】従来技術のコンテナーの斜視図である。
図2】本発明のコンテナーの第1の実施形態のフレームの斜視図である。
図3図2のコンテナーの斜視図である。
図4-5】図2のコンテナーの刻み目の2つの拡大図である。
図6】トレーラ内での図2のコンテナーのレイアウトを示す、概略的な上面図である。
図7図6のレイアウトの概略的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面に示すように、矩形のガラスシートが検討された。しかしながら、本適用例の範囲は、それに限定されるべきではない。
【0024】
コンテナー30は、実質的に平行六面体形状のフレーム31を含む。このフレーム31は、上部32aおよび下部32bを備える支持床32を含む。上部および下部32a、32bは、中心直立支柱32c、32dによって互いに接続されて、複数のアパーチャ33a、33b、33c、33dが中心直立支柱32c、32dと床32の上部および下部32a、32bとの間に形成されるようにする。これらのアパーチャ33a、33b、33c、33dによって、コンテナー30を運ぶために、フォークリフトトラックを使用できるようにする。フレーム31は、さらに、床32に接続された4つの締結用コーナー直立柱34、35、36、37を含み、これにより、実質的に平行六面体形状のフレーム31を形成している。そのように形成された平行六面体のフレーム31は、高さH’、幅W’および長さL’によって規定される。4つの締結用コーナー直立柱34、35、36、37は、第1の対の締結用コーナー直立柱34、35および第2の対の締結用コーナー直立柱36、37に分配され、両対34、35;36、37は、平行六面体のフレーム31の長さL’だけ離間している。各対の締結用コーナー直立柱34、35、36、37は、フレーム31の剛性を保証するために、接続部材38、39によって剛結合される。
【0025】
床32および直立柱34、35、36、37には、複数の穴40、41が設けられている。これらの穴40、41は、床32の上部32aの表面全体だけでなく、4つの締結用コーナー直立柱34、35、36、37に沿っても配置される。好ましくは、床32の上部32aは、穴40の行および列のマトリックス配列を含む。
【0026】
コンテナー30はまた、支持および/または締結手段42、43、44、45を含む(図3)。これらの支持および/または締結手段42、43、44、45は、ここでは、複数の取付手段46、好ましくは取り外し可能な取付手段によって、フレーム31に固定される。
【0027】
穴および対応する取付手段に関して、いくつかの見解を述べる必要がある。穴は、止まり穴とも、または通り穴ともし得る。穴はネジ付きとし得る。取付手段に関する限り、ボルト、ピン、スクリューなどとし得る。取付手段として、ストラップ、バンド、ブレース、クリップ等も提供され得る。
【0028】
支持および/または締結手段42、43、44、45は、ガラスシートを互いに実質的に平行に支持および/または締結するためのものである。支持および/または締結手段42、43、44、45は、それぞれ刻み目49、50、51、52が形成された複数のレール47、48を含み、刻み目49、50、51、52は、複数の凹部53および突起54を提供して、ガラスシートが、凹部53内に位置決めされ、かつ突起54によって互いに分離して維持され得るようにする。図4および図5に最もよく示すように、これらの刻み目49、50、51、52は、ここでも取付手段46によって、レール47、48にしっかりと接続される。
【0029】
レールは、ここでは、刻み目から離間した側部または長手方向脚を備え、そこを通して取付手段が延在する。
【0030】
複数のレール47、48は、フレーム31内のいくつかの箇所に置かれる。水平面上の刻み目50、51は、横方向において、予め決められた距離だけ長手方向に離間して、床32の上側に実質的に水平に置かれる。これらは、ガラスシートの重量を支持するように置かれる。レール48およびそれぞれの刻み目49も、ガラスシートを横方向に締結するために、実質的に水平に、およびフレームの上部に、横方向に置かれる。このレール48および対応する刻み目49は、それらが同じ対の2つの締結用コーナー直立柱34、35に接続されるように、配置される。最後に、上部刻み目52は、シートをさらに締結するために設けられる。この上部刻み目52は、横方向において、実質的に水平に置かれ、および枢動リンク55のおかげで高さ方向に可動であるように配置される。この可動の上部刻み目52は、同じ対の2つの締結用コーナー直立柱36、37に接続される。
【0031】
この特殊な構成では、フレーム31は、主長手方向を備える実質的な平行六面体形状を有し、およびガラスシートは、複数の刻み目49、50、51、52によって互いに分離して維持され、ガラスシートの面が、フレームの主長手方向に対して平行に置かれるようにする。複数の刻み目によってガラスシートを固定できるようにし、かつ輸送中の破損を回避できるようにする。ガラスシートは、凹部53内に位置決めされ、かつ突起54によって互いに分離して維持され得る。凹部53の幅は、ガラスシートの厚さ、例えば3〜6mmよりもわずかに厚くなるように選択される必要がある。コンテナー30は、ガラスシートがフレーム31の主長手方向に対して実質的に直交する方向に従ってコンテナーに積み込まれるように、配置される。
【0032】
フレーム31は、ガラスシートの少なくとも1つの縁を支持するための少なくとも1つの支持パッド56を含む。ガラスシートを互いに実質的に平行に分離するために、可動分離パッド57内に可動刻み目が形成される。両パッド56および57とも、弾性材料製とし得る。適切な弾性材料の選択は、好ましくは、コンテナーがどちらかというと強い衝撃に曝され得ること、およびガラスの破損のリスクがないことを保証する必要があることを考慮する必要がある。85±5ShAの硬さが好ましい。適切な材料は、例えばポリウレタン(PU)またはエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)とし得る。
【0033】
積み込みプロセスおよび積み下ろしプロセスは、以下の通り実施され得る。コンテナー30内へガラスシートの積み込みを行っている最中、上部刻み目52は、最大高さに維持される。ガラスシートは、フレーム31の主長手方向に対して実質的に直交する方向に従ってコンテナーに積み込まれる。その後、上部刻み目52の垂直位置は、ガラスシートの高さに調整される。積み下ろしは、単に逆のプロセスである。コンテナーの内容物を変更するとき、すなわち異なる寸法の新しいガラスシートの束を積み込むとき、作業者は、単に、取付手段46を取り外してそれらの位置を変更し、かつそれらを再度、他の場所に固定する。穴40、41の数が多いほど、取り得る構成の数は多く、および最終的なコンテナー30は軽くなる。それゆえ、穴40、41の数は多い、少なくとも取付手段46の数よりも多い必要があるが、例えば、上部床32aにある穴40の密度を決定するときには、耐荷重特性も考慮する必要がある。
【0034】
トラック内の、より詳細には標準的なMega Truck(登録商標)トレーラ内の本発明のコンテナーの空間占有率を最大にするために、本出願人は、好ましくはコンテナー30の寸法をより適切に調整するように決定した。
【0035】
Mega Truck(登録商標)規格による典型的なトラックトレーラ100の寸法は、13.6×2.47×3mである。本発明に従って、コンテナーの寸法を1.2×0.8×1mとなるように選択することにより、Mega Truck(登録商標)トレーラ内で、95%の空間占有率が獲得され得る。
【0036】
33個のコンテナーの3つの層が、Mega Truck(登録商標)トレーラ内に積み込まれ得る。
図1
図2
図3
図4-5】
図6
図7