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特許6752246表示基板及びその製造方法、表示パネルと表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6752246
(24)【登録日】2020年8月20日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】表示基板及びその製造方法、表示パネルと表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/18 20060101AFI20200831BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20200831BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20200831BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20200831BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20200831BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20200831BHJP
【FI】
   G01L1/18 A
   G09F9/00 302
   G09F9/00 338
   G09F9/00 366Z
   G09F9/30 330
   H01L27/32
   H05B33/02
   H05B33/14 A
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-40428(P2018-40428)
(22)【出願日】2018年3月7日
(65)【公開番号】特開2019-20381(P2019-20381A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2018年3月23日
【審判番号】不服2019-7773(P2019-7773/J1)
【審判請求日】2019年6月11日
(31)【優先権主張番号】201710595628.4
(32)【優先日】2017年7月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518078142
【氏名又は名称】上海天馬微電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】盧 峰
(72)【発明者】
【氏名】重村 幸治
【合議体】
【審判長】 中塚 直樹
【審判官】 濱野 隆
【審判官】 岡田 吉美
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0353614(US,A1)
【文献】 特開2013−016777(JP,A)
【文献】 特開2012−033506(JP,A)
【文献】 特開2011−040726(JP,A)
【文献】 特開2004−109862(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0185211(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/18-1/22,5/00
H01L 29/84
G06F 3/03, 3/041-3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
前記表示基板は、表示領域と前記表示領域を囲む周辺領域とを備え、前記周辺領域に複数の圧力センサが設置され、前記圧力センサの材質は、1010/cm〜1015/cmの面ドーピング濃度のヘビードーピングされる多結晶シリコンであり、前記表示基板に垂直な方向において、前記圧力センサの所在するフィルム層は、下面が第1フィルム層と直接接触するように前記圧力センサの所在するフィルム層の下方に前記第1フィルム層が設置され、且つ、上面が第2フィルム層と直接接触するように前記圧力センサの所在するフィルム層の上方に前記第2フィルム層が設置され、前記第1フィルム層と前記第2フィルム層とのヤング率は、いずれも酸化ケイ素のヤング率よりも大きく、
前記圧力センサのそれぞれは、一体的な半導体構造であり、第1入力端、第2入力端、第1出力端及び第2出力端を備え、前記圧力センサのそれぞれは、矩形をなし、その対向設置された2つの辺がそれぞれ前記第1入力端と前記第2入力端であり、その対向設置された他の2つの辺がそれぞれ前記第1出力端と前記第2出力端であることを特徴とする表示基板。
【請求項2】
前記第1フィルム層と前記第2フィルム層との材質は、いずれも窒化ケイ素であることを特徴とする請求項1に記載の表示基板
【請求項3】
前記表示領域に多結晶シリコン層、第1酸化ケイ素層、第2酸化ケイ素層、第1窒化ケイ素層及び第2窒化ケイ素層が設置され、前記表示基板に垂直な方向において、前記第1窒化ケイ素層、前記第1酸化ケイ素層、前記多結晶シリコン層、前記第2酸化ケイ素層及び前記第2窒化ケイ素層は順次緊密に隣接して設置され、前記圧力センサの所在するフィルム層と前記多結晶シリコン層の所在するフィルム層とは、同一のフィルム層であることを特徴とする請求項2に記載の表示基板
【請求項4】
前記第1フィルム層と前記第1窒化ケイ素層は、同一のフィルム層であり、且つ両者の厚さが同じであり、前記第2フィルム層と前記第2窒化ケイ素層は、同一のフィルム層であり、且つ両者の厚さが同じであることを特徴とする請求項3に記載の表示基板
【請求項5】
前記第1フィルム層と前記第1窒化ケイ素層は、同一のフィルム層であり、且つ前記第1窒化ケイ素層と前記第1酸化ケイ素層との総厚さが前記第1フィルム層の厚さと同じであり、前記第2フィルム層と前記第2窒化ケイ素層は、同一のフィルム層であり、且つ前記第2窒化ケイ素層と前記第2酸化ケイ素層との総厚さが前記第2フィルム層の厚さと同じであることを特徴とする請求項3に記載の表示基板
【請求項6】
前記第1フィルム層と前記第2フィルム層とのうちの少なくとも一方の材質は、酸窒化ケイ素であることを特徴とする請求項1に記載の表示基板
【請求項7】
前記圧力センサの厚さは、50nm〜75nmであることを特徴とする請求項1に記載の表示基板
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示基板を備えることを特徴とする表示パネル。
【請求項9】
請求項8に記載の表示パネルを備えることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
表示基板製造方法であって、
前記表示基板を表示領域と前記表示領域を囲む周辺領域とに区画するステップと、
前記周辺領域に第1フィルム層を形成するステップと、
前記第1フィルム層が形成される前記周辺領域にアモルファスシリコンの層を直接形成するステップと、
アモルファスシリコンをレーザ結晶化し、材質が多結晶シリコンである複数の圧力センサを形成するステップと、
材質が多結晶シリコンである複数の前記圧力センサをヘビードーピングすることにより、各前記圧力センサの多結晶シリコンの面ドーピング濃度を1010/cm〜1015/cmにするステップと、
前記複数の圧力センサが形成される前記周辺領域に第2フィルム層を直接形成するステップとを含み、
前記圧力センサの所在するフィルム層の下面が前記第1フィルム層と直接接触し、且つ前記圧力センサの所在するフィルム層の上面が前記第2フィルム層と直接接触し、
前記第1フィルム層と前記第2フィルム層とのヤング率は、いずれも酸化ケイ素のヤング率よりも大きく、
前記圧力センサのそれぞれは、一体的な半導体構造であり、第1入力端、第2入力端、第1出力端及び第2出力端を備え、前記圧力センサのそれぞれは、矩形をなし、その対向設置された2つの辺がそれぞれ前記第1入力端と前記第2入力端であり、その対向設置された他の2つの辺がそれぞれ前記第1出力端と前記第2出力端であることを特徴とする表示基板製造方法。
【請求項11】
前記第1フィルム層と前記第2フィルム層との材質は、いずれも窒化ケイ素であることを特徴とする請求項10に記載の表示基板製造方法。
【請求項12】
前記表示領域に第1窒化ケイ素層を形成するステップと、
前記第1窒化ケイ素層が形成される前記表示領域に第1酸化ケイ素層を直接形成するステップと、
前記第1酸化ケイ素層が形成される前記表示領域に多結晶シリコン層を直接形成するステップと、
前記多結晶シリコン層が形成される前記表示領域に第2酸化ケイ素層を直接形成ステップと、
前記第2酸化ケイ素層が形成される前記表示領域に第2窒化ケイ素層を直接形成するステップとを、さらに含み、
前記多結晶シリコン層と複数の前記圧力センサは、同時に形成されることを特徴とする請求項11に記載の表示基板製造方法。
【請求項13】
前記周辺領域に第1フィルム層を形成し、前記表示領域に第1窒化ケイ素層を形成するステップは、
前記表示基板の前記周辺領域と前記表示領域に同時に窒化ケイ素の層を形成し、前記周辺領域に位置する窒化ケイ素を前記第1フィルム層とし、前記表示領域に位置する窒化ケイ素を前記第1窒化ケイ素層とし、前記第1フィルム層の厚さと前記第1窒化ケイ素層の厚さを同じにするステップを含み、
前記周辺領域に第2フィルム層を形成し、前記表示領域に第2窒化ケイ素層を形成するステップは、
前記表示基板の前記周辺領域と前記表示領域に同時に窒化ケイ素の層を形成し、前記周辺領域に位置する窒化ケイ素を前記第2フィルム層とし、前記表示領域に位置する窒化ケイ素を前記第2窒化ケイ素層とし、前記第2フィルム層の厚さと前記第2窒化ケイ素層の厚さを同じにするステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の表示基板製造方法。
【請求項14】
前記周辺領域に第1フィルム層を形成し、前記表示領域に第1窒化ケイ素層を形成するステップは、
前記表示基板の前記周辺領域と前記表示領域に同時に窒化ケイ素の層を形成し、前記周辺領域に位置する窒化ケイ素を前記第1フィルム層とするステップと、
窒化ケイ素の厚さの減少量が前記第1酸化ケイ素層の厚さとなるまで前記表示領域に位置する窒化ケイ素をエッチングして、前記第1窒化ケイ素層を形成するステップと、を含み、
前記周辺領域に第2フィルム層を形成し、前記表示領域に第2窒化ケイ素層を形成するステップは、
前記表示基板の前記周辺領域と前記表示領域に同時に窒化ケイ素の層を形成し、前記周辺領域に位置する窒化ケイ素を前記第2フィルム層とするステップと、
窒化ケイ素の厚さの減少量が前記第2酸化ケイ素層の厚さとなるまで前記表示領域に位置する窒化ケイ素をエッチングして、前記第2窒化ケイ素層を形成することを特徴とする請求項12に記載の表示基板製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特に表示基板及びその製造方法、表示パネルと表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ制御機能を有する表示パネルが、携帯電話、タブレットPC、公共の場所に設置された情報照会デバイスなどの各種の表示装置に広く応用されている。ユーザが指で表示パネル上の標識を押圧するだけで、当該表示装置を操作することができ、ユーザが他の入力デバイス(例えば、キーボードとマウスなど)を使用する必要がなくなり、ヒューマンコンピュータインタラクションが簡単になる。
【0003】
ユーザの需要を満たすために、通常、表示パネルにユーザが表示パネルを押圧する圧力の大きさを検出するための圧力センサが設けられ、これにより、表示パネルがタッチ位置情報を収集することができるのみならず、圧力の大きさを収集することもでき、タッチ技術の応用範囲が広くなる。
【0004】
表示パネルは構造が複雑であり、多くのフィルム層を備え、従来技術において、圧力センサの所在するフィルム層の上方と下方に設置されるフィルム層の材質がいずれも酸化ケイ素であり、そのヤング率が小さく、外力を受けたとき、弾性変形が発生するのみならず、非弾性変形も発生する。ここで、非弾性変形がフィルム層に残存し、回復できないため、圧力センサの所在する位置に応力がかからない場合でも、圧力センサには依然としてある程度の変形があり、圧力センサのベースラインがドリフトし、圧力センサが圧力を検出する精度に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明によれば、表示基板及びその製造方法、表示パネルと表示装置が提供され、圧力センサが圧力を検出する精度を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の形態では、本発明の実施例により表示基板が提供され、前記表示基板が表示領域と前記表示領域を囲む周辺領域とを備え、前記周辺領域に複数の圧力センサが設置され、前記圧力センサの材質が多結晶シリコンであり、前記表示基板に垂直な方向において、前記圧力センサの所在するフィルム層の下方に第1フィルム層が直接設置され、前記圧力センサの所在するフィルム層の上方に第2フィルム層が直接設置され、前記第1フィルム層と前記第2フィルム層とのうちの少なくとも一方のヤング率は酸化ケイ素のヤング率よりも大きい。
【0007】
第2の形態では、本発明の実施例により表示パネルが提供され、前記表示パネルは上記いずれか1つの上記表示基板を備える。
【0008】
第3の形態では、本発明の実施例により表示装置が提供され、前記表示装置は上述した表示パネルを備える。
【0009】
第4の形態では、本発明の実施例により表示基板製造方法が提供され、前記表示基板製造方法は、
前記表示基板を表示領域と前記表示領域を囲む周辺領域とに区画するステップと、
前記周辺領域に第1フィルム層を形成するステップと、
前記第1フィルム層が形成される前記周辺領域に、直接材質が多結晶シリコンである圧力センサを複数形成するステップと、
複数の前記圧力センサが形成される前記周辺領域に、直接第2フィルム層を形成するステップとを含み、
ここで、前記第1フィルム層と前記第2フィルム層とのうちの少なくとも一方のヤング率は酸化ケイ素のヤング率よりも大きい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示基板及びその製造方法、表示パネル及び表示装置が提供される。ここで、表示基板は表示領域と表示領域を囲む周辺領域を備え、周辺領域に複数の圧力センサが設置され、圧力センサの材質が多結晶シリコンであり、表示基板に垂直な方向において、圧力センサの所在するフィルム層の下方に第1フィルム層が直接設置され、圧力センサの所在するフィルム層の上方に第2フィルム層が直接設置される。従来技術において圧力センサの所在するフィルム層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質がいずれも酸化ケイ素であり、本発明の実施例において第1フィルム層と第2フィルム層とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素のヤング率よりも大きく、従来技術に比べ、第1フィルム層と第2フィルム層とのうちの少なくとも一方がより圧縮されにくく、非弾性変形しにくくなる。これにより、圧力センサの所在する位置に応力がかからないとき、圧力センサが変形せず、圧力センサのベースラインがドリフトすることを効果に防止し、圧力センサが圧力を検出する精度を向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の実施例または従来技術における技術案をより明瞭に説明するために、実施例または従来技術の記述に必要な図面を以下で簡単に説明する。明らかに、後述する図面は、本発明の幾つかの実施例に係るものである。当業者であれば、創造的労力を要しない前提で、これらの図面から他の図面を得ることができる。
図1】本発明の実施例に係る表示基板の平面図である。
図2】本発明の実施例提に係る図1に示すA-A´方向における断面を示す模式図である。
図3】従来技術において同じ大きさの圧力で表示パネルを2回押圧するときの圧力センサの出力信号を示す模式図である。
図4】本発明の実施例に係る図1に示すB-B´方向における断面を示す第1例の模式図である。
図5】本発明の実施例に係る図1に示すB-B´方向における断面を示す第2例の模式図である。
図6】本発明の実施例に係る表示基板の表示領域の平面図である。
図7】本発明の実施例に係る圧力センサの構造を示す模式図である。
図8】本発明の実施例に係る圧力センサの接続を示す模式図である。
図9】本発明の実施例に係る表示装置の平面図である。
図10】本発明の実施例に係る表示基板製造方法のフローチャートであるである。
図11】本発明の実施例に係る表示基板の第1例の製造プロセスを示す模式図である。
図12】本発明の実施例に係る表示基板の第2例の製造プロセスを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施例の目的、解決手段及びメリットをより明瞭にするために、以下では、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における解決手段について明確で全面的に説明する。明らかに、説明する実施例は、本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づき、創造的労力を要しない前提で得たすべての他の実施例はいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0013】
なお、可能な組合せの範囲において、本発明の実施例にかかる各特徴が互いに組み合わせることができる。以下では、図面を参照しながら、実施例に合わせて本発明を詳しく説明する。
【0014】
図1は本発明の実施例にかかる表示基板の平面図であり、図2は本発明の実施例にかかる図1に示すA-A´方向における断面を示す模式図である。表示基板1が表示領域Aと表示領域Aを囲む周辺領域Bを備え、周辺領域B内に複数の圧力センサ10が設置されている。圧力センサ10の材質が多結晶シリコンであり、表示基板1に垂直な方向において、圧力センサ10の所在するフィルム層の下方に第1フィルム層20が直接設置され、圧力センサ10の所在するフィルム層の上方に第2フィルム層30が直接設置されている。第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素(SiO)のヤング率(75GPa)よりも大きい。ここで、上述した「圧力センサ10のあるフィルム層の下方に第1フィルム層20が直接設置され、圧力センサ10のあるフィルム層の上方に第2フィルム層30が直接設置されている」とは、圧力センサ10のあるフィルム層の下面が第1フィルム層20と直接接触し、且つ上面が第2フィルム層30と直接接触する。
【0015】
ここで、圧力センサ10が圧力の大きさを検出する原理は以下のとおりである。表示パネルにおけるある位置に圧力をかける際、圧力センサ10の所在する位置に当該圧力による応力が存在し、当該応力によって、圧力センサ10に変形が生じる。これにより、圧力センサ10の抵抗が変わり、圧力センサ10の出力値が変わり、この変化に基づき、表示パネルにかかる圧力の大きさを計算して得ることができる。圧力センサ10に応力がかからないとき、圧力センサ10の出力値が圧力センサ10のベースライン(baseline)であり、上記圧力センサ10の出力値の変化量は、圧力センサ10に応力がかかるとき、対応する出力値とベースラインとの差分値である。上述した説明によりわかるように、圧力センサ10のベースラインがドリフトすると、圧力センサ10に応力がかかるとき、即ち、表示パネルに圧力がかかるとき、計算して得た圧力の大きさが正確でないため、圧力センサ10が圧力を検出する精度が高くない。圧力センサ10のベースラインがドリフトすることを引き起こす主な原因は、以下のとおりであり、即ち、表示基板が多くのフィルム層を備え、押圧を受けたとき、フィルム層に弾性変形と非弾性変形が発生し、非弾性変形がフィルム層に残る場合には変形が非可逆となり回復困難となる。この変形を伴う場合、圧力センサ10に応力が作用していなくても圧力センサ10には依然としてある程度の変形が残る。
【0016】
通常、材質が多結晶シリコンである圧力センサと、表示領域における薄膜トランジスタが備える材質も多結晶シリコンである活性層とは、同一のフィルム層において製造される。一般的に、酸化ケイ素と多結晶シリコンとの接触界面が優れるため、当該多結晶シリコンが良い半導体特性を有し、それにより薄膜トランジスタが良い電気的特性を有する。さらに、他のフィルム層(例えば、窒化ケイ素層)における水素が多結晶シリコンと接触することを遮断し、水素が多結晶シリコンの半導体特性に与える悪影響を回避する。従って、通常、活性層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質がいずれも酸化ケイ素であり、これに伴い、圧力センサの所在するフィルム層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質もいずれも酸化ケイ素となる。しかし、酸化ケイ素のヤング率が小さいため、外力が作用した際に、弾性変形が発生するのみだけでなく、外力の大きさに応じて非弾性変形も発生する。この非弾性変形がフィルム層に残存して回復できないため、圧力センサの所在する位置に応力が作用していなくても、圧力センサは依然としてある程度の変形が残り、圧力センサ10のベースラインがドリフトし、圧力センサ10が圧力を検出する精度が悪化する。
【0017】
図3は従来技術において同じ大きさの圧力で表示パネルを2回押圧する場合の圧力センサの出力信号を示す模式図である。図3に示すように、従来技術において、同じ大きさの圧力で(例えば、500g)表示パネルを2回押圧するとき、1回目の押圧(図3に押圧1で示す)中に、圧力センサの出力値とベースラインとの差分値がΔVである。応力が、表示パネルが備える各フィルム層に蓄積されるため、1回目の押圧後、圧力センサのベースラインがドリフトし、2回目の押圧(図3に押圧2で示す)中に、圧力センサの出力値とベースラインとの差分値がΔV´であり、それがΔVと比べ、大きな差異を有するため、圧力センサが圧力を検出する精度が低くなる。
【0018】
本発明の実施例において、第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素のヤング率よりも大きくなる。これにより、従来技術に比べ、第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうちの少なくとも1つのフィルム層がより圧縮されにくく、非弾性変形が発生しにくくなる。そのため、圧力センサ10のある位置に応力がかからないとき、圧力センサ10が変形せず、圧力センサ10のベースラインがドリフトすることを効果的に防止することができ、圧力センサ10が圧力を検出する精度を向上させる効果を奏することができる。
【0019】
なお、第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素のヤング率よりも大きいことは以下の3つの場合を含む。即ち、1つ目の場合、第1フィルム層20のヤング率のみが酸化ケイ素のヤング率より大きく、2つ目の場合、第2フィルム層30のヤング率のみが酸化ケイ素のヤング率より大きく、3つ目の場合、第1フィルム層20と第2フィルム層30のヤング率がいずれも酸化ケイ素のヤング率より大きい。上述した説明によりわかるように、通常、活性層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質がいずれも酸化ケイ素であり、これによって、圧力センサの所在するフィルム層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質もいずれも酸化ケイ素となる。そのため、本発明の実施例において、第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうち、1つのフィルム層のみのヤング率が酸化ケイ素のヤング率より大きいとき、もう1つのフィルム層の材質が酸化ケイ素であると選択することができる。これにより、圧力センサ10のベースラインがドリフトすることを防止する効果を奏することができ、圧力センサの検出精度を向上させる。さらに、第1フィルム層20と第2フィルム層30のヤング率がいずれも酸化ケイ素のヤング率より大きいとき、第1フィルム層20と第2フィルム層30がいずれも圧縮されにくく、圧力センサ10のベースラインがドリフトすることをより効果的に防止することができ、圧力センサの検出精度を向上させる効果がより優れる。
【0020】
ここで、ヤング率が酸化ケイ素のヤング率より大きい材質がいずれも本発明に適用することができる。例えば、窒化ケイ素(SiN)と酸窒化ケイ素(SiON)を適用することができる。これに基づき、本発明の実施例において、第1フィルム層20と第2フィルム層30のヤング率がいずれも酸化ケイ素のヤング率より大きい場合、第1フィルム層20と第2フィルム層30の材質の選択について、複数の選択が考えられる。例えば、1つ目の選択として、第1フィルム層20と第2フィルム層30の材質がいずれも窒化ケイ素である。2つ目の選択として、第1フィルム層20と第2フィルム層30の材質がいずれも酸窒化ケイ素である。3つ目の選択として、第1フィルム層20の材質が窒化ケイ素であり、第2フィルム層30の材質が酸窒化ケイ素である。4つ目の選択として、第1フィルム層20の材質が酸窒化ケイ素であり、第2フィルム層30の材質が窒化ケイ素である。本発明の発明者は実験により以下のことを見出した。窒化ケイ素が220GPaのヤング率を有し、且つ従来技術において表示基板にも窒化ケイ素フィルム層が設置されているため、本発明の実施例において、第1フィルム層20と第2フィルム層30とのうちの少なくとも一方の材質が窒化ケイ素であり、さらに、第1フィルム層20と第2フィルム層30の材質がいずれも窒化ケイ素であると選択することができる。
【0021】
図4は本発明の第1の実施例に係る図1に示すB-B´方向における断面を示す模式図であり、図5は本発明の第2の実施例に係る図1に示すB-B´方向における断面を示す模式図である。いずれの実施例においても、表示領域A内に多結晶シリコン層40、第1酸化ケイ素層50、第2酸化ケイ素層60、第1窒化ケイ素層70及び第2窒化ケイ素層80が具備されており、表示基板に垂直な方向に向かって、第1窒化ケイ素層70、第1酸化ケイ素層50、多結晶シリコン層40、第2酸化ケイ素層60及び第2窒化ケイ素層80が順次緊密に隣接して配置されている。更に、本発明の実施例においては、圧力センサ10のあるフィルム層と多結晶シリコン層40のあるフィルム層が同一のフィルム層であるとする。当該多結晶シリコン層40が表示領域Aにおける各薄膜トランジスタの活性層に対応する。これにより、表示基板1の製造プロセスを簡略化し、且つコストを抑えることを可能とする。
【0022】
本実施例では、第1酸化ケイ素層50と第2酸化ケイ素層60がいずれも多結晶シリコン層40に直接接触し、これにより、酸化ケイ素と多結晶シリコン層40との接触界面が優れるのみならず、当該多結晶シリコン層40が良い半導体特性を有し、それにより当該多結晶シリコン層40に対応する複数の薄膜トランジスタが良い電気的特性を有する。さらに、第1窒化ケイ素層70と第2窒化ケイ素層80における水素と多結晶シリコン層40との接触を遮断し、水素が多結晶シリコン層40の半導体特性に与える悪影響を回避することもできる。
【0023】
本発明の実施例にかかる圧力センサ10について、圧力センサ10の材質も多結晶シリコンであるが、利用する特性として、多結晶シリコンの半導体特性ではなく導電性であるため、その上方と下方に直接設置されるフィルム層が窒化ケイ素であることは、その性能に影響しない。圧力センサ10の性能を向上させるために、多結晶シリコンの導電性を高めてもよい。このため、本発明の実施例にかかる圧力センサ10の材質がヘビードーピングされる多結晶シリコンであっても良く、N型ドーピング又はP型ドーピングのいずれかであっても良い。選択的に、そのドーピングされる面ドーピング濃度が1010/cm〜1015/cmであり、上述した面ドーピング濃度を有する多結晶シリコンを用いると、信号の伝送と検出に有利であるために、圧力センサ10のひずみ抵抗の抵抗値が大きすぎないように保証することができれば、多結晶シリコンの格子構造が破壊されないように効果的に保護することもできる。
【0024】
さらに、表示領域Aに上記フィルム層を有することに基づき、本発明の実施例における第1フィルム層20と第2フィルム層30が以下の2種の方式で設置されてもよい。1つ目の方式として、図4に示すように、第1フィルム層20と第1窒化ケイ素層70が同一フィルム層であり、且つ第1窒化ケイ素層70と第1酸化ケイ素層50との総厚さが第1フィルム層20の厚さと同じであり、第2フィルム層30と第2窒化ケイ素層80が同一のフィルム層であり、且つ第2窒化ケイ素層80と第2酸化ケイ素層60との総厚さが第2フィルム層30の厚さと同じである。この場合、周辺領域Bにおける第1フィルム層20と第2フィルム層30との総厚さは、表示領域Aにおける第1酸化ケイ素層50、第2酸化ケイ素層60、第1窒化ケイ素層70、第2窒化ケイ素層80の総厚さと同じであり、これにより、上述した各フィルム層を有する表示基板の平坦度合いが良く、次の他のフィルム層の形成に有利である。
【0025】
2つ目の方式として、図5に示すように、第1フィルム層20と第1窒化ケイ素層70が同一のフィルム層であり、且つ両者の厚さが同じであり、第2フィルム層30と第2窒化ケイ素層80が同一のフィルム層であり、且つ両者の厚さが同じである。この場合、第1フィルム層20と第1窒化ケイ素層70が1回のパターニング工程で形成することができ、第2フィルム層30と第2窒化ケイ素層80は1度のパターニング工程で形成することができ、これにより、表示基板の製造プロセスが簡単であり、コストが低い。
【0026】
当然ながら、本発明の実施例にかかる第1フィルム層20と第2フィルム層30の設置方式が上記2種類に限らず、当業者が実際の需要に応じて選択することができる。
【0027】
選択的に、図4図5に示すように、本発明の実施例にかかる表示基板1の表示領域A内に、ゲート金属層90、第1絶縁層100及びソースドレイン金属層110がさらに具備されている。ここで、第1窒化ケイ素層70、第1酸化ケイ素層50、多結晶シリコン層40、第2酸化ケイ素層60、第2窒化ケイ素層80、ゲート金属層90、第1絶縁層100、及びソースドレイン金属層110が、表示基板1のベース基板に離間する方向において順次配置されている。
【0028】
図4図5を続いて参照すると、ゲート金属層90にゲート線と薄膜トランジスタのゲートGが設置され、ソースドレイン金属層110にデータ線、薄膜トランジスタのソースSとドレインDが設置され、薄膜トランジスタのソースSとドレインDが、それぞれ第2酸化ケイ素層60、第2窒化ケイ素層80及び第1絶縁層100を通すスルーホールにより、活性層41に接続されている。薄膜トランジスタのソースS及びドレインDと活性層41との接触抵抗を小さくするために、活性層41のチャネル領域41a以外の領域に対して、高濃度ドーピングしてもよく、2つのオーミックコンタクト領域41bを形成し、2つのオーミックコンタクト領域41bがそれぞれ薄膜トランジスタのソースSとドレインDに接続されている。
【0029】
表示領域Aに上述した構成を有する表示基板1が設置され、液晶表示パネル、有機発光表示パネル及びマイクロ型発光ダイオード表示パネルに適用される。上述した構成に基づき、本発明の実施例において、圧力センサ10の各入力端と各出力端が、ゲート金属層又はソースドレイン金属層と同一のフィルム層に配置される配線により集積回路に電気的に接続されてもよく、選択的に、図4図5に示すように、圧力センサ10の各入力端と各出力端が、ソースドレイン金属層110と同一のフィルム層に配置される配線111により集積回路に電気的に接続されている。
【0030】
なお、表示基板1が液晶表示パネルにおけるアレイ基板である場合、本発明の実施例にかかる表示基板1の表示領域A内に互いに絶縁される共通電極層と画素電極層がさらに設置されてもよい。図6に示すように、図6は本発明の実施例にかかる表示基板の表示領域を示す平面図であり、共通電極層120に複数の共通電極ブロック121が設置され、複数の共通電極ブロック121が、タッチ制御の際にタッチ電極として用いることができる。画素電極層130に複数の画素電極131が設置され、各画素電極131が上記薄膜トランジスタのドレインDに電気的に接続され、上記薄膜トランジスタのソースSがデータ線1101に電気的に接続され、上記薄膜トランジスタのゲートGがゲート線901に電気的に接続され、表示を行うとき、画素電極131と共通電極ブロック121との間に多次元電界が形成され、液晶分子が偏向することを制御する。なお、図6には、画素電極層130が共通電極層120の下方に位置し、共通電極121にスリットが設けられていることのみを例として示されているが、当然ながら、画素電極層130が共通電極層120の上方に位置するようにしてもよく、この場合、画素電極131もスリットを有するようにすればよく、本発明の実施例において、これについて、限定しない。
【0031】
また、本発明の発明者は以下のことを見出した。即ち、圧力センサ10のあるフィルム層の厚さが圧力センサ10の性能にも影響し、ここで、圧力センサ10のあるフィルム層の厚さが薄いほど、圧力センサ10のある位置に非弾性変形が発生しやすく、圧力センサ10のベースラインがドリフトしやすい。圧力センサ10のあるフィルム層の厚さが厚いほど、圧力センサ10のある位置に非弾性変形が発生しにくく、圧力センサ10のベースラインがドリフトしにくくなる。従って、本発明の実施例において、圧力センサ10の厚さを従来技術における圧力センサの厚さより大きくし、例えば、従来技術における圧力センサの厚さが45nmであり、本発明の実施例における圧力センサ10の厚さが50〜75nmである。なお、表示領域Aにおける多結晶シリコン層40の厚さが圧力センサ10のあるフィルム層の厚さと同じであってもよく、この場合、両者が1度のパターニング工程で形成することができ、これにより、表示基板1の製造方法を簡略化し、製造コストを抑えることができる。薄膜トランジスタの性能がよくなるように、表示領域Aにおける薄膜トランジスタがそれに備える活性層に対する要求に応じて、多結晶シリコン層40の厚さを単独で設置してもよく、本発明の実施例には、これについて限定しない。
【0032】
なお、図7に示すように、図7は本発明の実施例にかかる圧力センサの構造を示す模式図であり、圧力センサ10が一体的な半導体構造であり、それぞれの圧力センサ10がいずれも第1入力端I、第2入力端I、第1出力端O及び第2出力端Oを備え、圧力センサ10の形状が矩形である場合、その対向設置された2つの辺がそれぞれ第1入力端Iと第2入力端Iであり、その対向設置された他の2つの辺がそれぞれ第1出力端Oと第2出力端Oである。第1入力端Iと第2入力端Iが圧力センサ10にバイアス電圧信号を入力し、第1出力端Oと第2出力端Oが圧力センサ10から感圧検出信号を出力する。さらに、 圧力センサ10の形状が正方形であってもよい。
【0033】
圧力センサ10が表示パネル1にかかる圧力検出する際、圧力によって表示パネル1が変形し、圧力センサ10が変形し、これによって、第1出力端Oと第2出力端Oの出力信号が変化し、第1出力端Oと第2出力端Oの出力信号の大きさに基づき、表示パネル1にかかる圧力の大きさを計算して得ることができる。
【0034】
なお、図1に示すように、表示パネル1の周辺領域Bにおける対向設置された両側にそれぞれ4つの圧力センサ10が均一的に設置されている。図8は本発明の実施例にかかる圧力センサの接続模式図であり、図8に示される4つの圧力センサがそれぞれL1、L2、L3及びL4で示され、4つの圧力センサ10の第1入力端が同一の配線(図8にGND_Lで示す)により集積回路(図8に図示せず)に電気的に接続され、4つの圧力センサ10の第2入力端が同一の配線(図8にPow_Lで示す)により集積回路に電気的に接続され、4つの圧力センサ10の各出力端(即ち、図8に示すL1a、L1b、L2a、L2b、L3a、L3b、L4a、L4b)がいずれもそれぞれ対応する配線により集積回路に電気的に接続されている。なお、本発明の実施例において、表示パネル1の周辺領域Bにおける対向設置された両側にそれぞれ均一的に設置される圧力センサ10の数が4つに限らず、他の数、例えば3つ、5つなどであってもよい。
【0035】
本発明の実施例によれば、表示パネルが提供され、当該表示パネルがいずれかの上述した表示基板を備える。補足説明すると、本発明の実施例にかかる表示パネル1が液晶表示パネル、有機発光表示パネル又はマイクロ型発光ダイオード表示パネルであってもよく、本発明の実施例には、これについて限定しない。
【0036】
例示的に、表示パネル1が液晶表示パネルであり、当該液晶表示パネルが対向設置されるアレイ基板とカラーフィルム基板を備え、アレイ基板とカラーフィルム基板との間に液晶層が設置されている。アレイ基板に縦横方向に交差する複数本のゲート線と複数本のデータ線が設置され、複数本のゲート線と複数本のデータ線で複数の画素ユニットが区画され、それぞれの画素ユニット内に薄膜トランジスタと画素電極が設置され、薄膜トランジスタのゲートがゲート線に電気的に接続され、ソースがデータ線に電気的に接続され、ドレインが画素電極に電気的に接続されている。カラーフィルム基板が格子状のブラックマトリックス及びブラックマトリックスの開口内に設置され、アレイ配列される複数のカラー抵抗を備え、カラー抵抗が赤色カラー抵抗、緑色カラー抵抗及び青色カラー抵抗を含む。
【0037】
例示的に、表示パネル1が有機発光表示パネルであり、有機発光表示パネルがアレイ基板を備え、アレイ基板が複数の画素回路を備え、有機発光表示パネルがアレイ基板に設置される複数の有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode、OLED)をさらに備え、それぞれの有機発光ダイオードの陽極が対応的にアレイ基板における画素回路に電気的に接続され、複数の発光ダイオードが赤色光を発する発光ダイオード、緑色光を発する発光ダイオード及び青色光を発する発光ダイオードを含む。なお、有機発光表示パネルが、複数の有機発光ダイオードを覆う封止層をさらに備える。
【0038】
例示的に、表示パネル1がマイクロ型発光ダイオード表示パネルであり、マイクロ型発光ダイオード表示パネルがアレイ基板を備え、アレイ基板が複数の画素回路を備え、マイクロ型発光ダイオード表示パネルがアレイ基板に設置される複数のマイクロ型発光ダイオード(Micro Light−Emitting Diode、Mic−LED)をさらに備え、それぞれのマイクロ型発光ダイオードの陽極が対応的にアレイ基板における画素回路に電気的に接続され、複数のマイクロ型発光ダイオードが赤色光を発するマイクロ型発光ダイオード、緑色光を発するマイクロ型発光ダイオード及び青色光を発するマイクロ型発光ダイオードを含む。ここで、マイクロ型発光ダイオードは、成長基板に製造されてから、移転によりアレイ基板に移転されてもよい。
【0039】
本発明の実施例によれば、表示装置が提供され、図9に示すように、図9は本発明の実施例にかかる表示装置の平面図であり、表示装置が上述した表示パネル600を備える。ここで、表示パネルが液晶表示パネルである場合、表示装置がバックライトモジュールをさらに備え、バックライトモジュールが、液晶表示パネルが備えるアレイ基板のカラーフィルム基板から離間する側に位置し、バックライトモジュールが表示パネルに光線を供する。本発明実施例にかかる表示装置が、例えばスマートフォン、ウェアラブルスマートウォッチ、スマートメガネ、タブレットPC、テレビ、ディスプレー、ラップトップPC、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ、車載表示装置、電子書籍などのいずれかの表示機能を有する製品又は部材であってもよい。
【0040】
本発明の実施例によれば、表示基板製造方法がさらに提供され、当該製造方法で、図2に示す表示基板を製造する。具体的に、図10に示すように、図10は本発明の実施例にかかる表示基板製造方法のフローチャートであり、表示基板製造方法は、以下のステップを備える。
ステップS1であって、表示基板を表示領域と表示領域を囲む周辺領域とに区画する。
ステップS2であって、周辺領域に第1フィルム層を形成する。
ステップS3であって、第1フィルム層が形成される周辺領域に複数の圧力センサを直接形成し、圧力センサの材質が多結晶シリコンである。上述した「複数の圧力センサを直接形成する」とは、「第1フィルム層の上面に直接接触する複数の圧力センサを形成する」ことである。
ステップS4であって、複数の圧力センサが形成される周辺領域に第2フィルム層を直接形成する。上述した「第2フィルム層を直接形成する」とは、「複数の圧力センサの上面に直接接触する第2フィルム層を形成する」 ことである。
【0041】
ここで、第1フィルム層と第2フィルム層とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素のヤング率よりも大きい。
【0042】
選択的に、第1フィルム層と第2フィルム層のヤング率がいずれも酸化ケイ素のヤング率よりも大きく、これにより、第1フィルム層と第2フィルム層がいずれも圧縮されにくくなり、圧力センサのベースラインがドリフトすることをより効果的に防止することができ、圧力センサの検出精度を向上させる効果が優れる。さらに、窒化ケイ素が220GPaのヤング率を有し、且つ従来技術において表示基板にも窒化ケイ素フィルム層が設置されているため、本発明の実施例において、第1フィルム層の材質と第2フィルム層の材質をいずれも窒化ケイ素とする。
【0043】
表示領域A内にも複数種のフィルム層が設置されているため、例えば、図4図5に示すように、表示領域A内に、多結晶シリコン層40、第1酸化ケイ素層50、第2酸化ケイ素層60、第1窒化ケイ素層70及び第2窒化ケイ素層80が設置され、ここで、表示基板に垂直な方向において、第1窒化ケイ素層70、第1酸化ケイ素層50、多結晶シリコン層40、第2酸化ケイ素層60及び第2窒化ケイ素層80が順次緊密に隣接して設置されている。従って、表示領域における各フィルム層を形成するために、本発明の実施例において、表示基板製造方法は、
表示領域に第1窒化ケイ素層を形成するステップと、
第1窒化ケイ素層が形成される表示領域に、第1酸化ケイ素層を直接形成するステップと、
第1酸化ケイ素層が形成される表示領域に、多結晶シリコン層を直接形成するステップと、
多結晶シリコン層が形成される表示領域に、第2酸化ケイ素層を直接形成するステップと、
第2酸化ケイ素層が形成される表示領域に、第2窒化ケイ素層を直接形成するステップとをさらに備える。
【0044】
表示基板1の製造プロセスを簡略化し、コストを抑えるために、本発明の実施例において、多結晶シリコン層と複数の圧力センサが同時に形成するようにする。
【0045】
上述した説明よりわかるように、本発明の実施例にかかる表示基板製造方法には、周辺領域に材質が窒化ケイ素である第1フィルム層、材質が窒化ケイ素である第2フィルム層を形成する必要もあれば、表示領域内に第1窒化ケイ素層及び第2窒化ケイ素層を形成する必要もある。従って、表示基板の製造プロセスを簡略化し、表示基板のコストを抑えるために、本発明の実施例において、上記各フィルム層を形成する具体的な方法を複数提供する。
1つ目の方法であって、図11に示すように、図11は本発明の実施例にかかる表示基板の製造プロセスの模式図1であり、周辺領域B内に第1フィルム層20を形成し、表示領域A内に第1窒化ケイ素層70を形成するステップは具体的に、以下のステップを備え、即ち、
表示基板の周辺領域Bと表示領域Aに同時に窒化ケイ素の層を形成し、ここで、周辺領域B内に位置する窒化ケイ素が第1フィルム層20であり、
窒化ケイ素の厚さの減少量が第1酸化ケイ素層50の厚さとなるまで表示領域A内に位置する窒化ケイ素をエッチングして、第1窒化ケイ素層70を形成する。
【0046】
図11に示すように、周辺領域B内に第1フィルム層20を形成し、表示領域Aに第1窒化ケイ素層70を形成した後、まず、表示領域Aに第1酸化ケイ素層50を形成し、そして、周辺領域Bに複数の圧力センサ10を形成し、表示領域Aに多結晶シリコン層40を形成し、多結晶シリコン層40が表示領域Aにおける薄膜トランジスタに対応する活性層41を備え、活性層41がチャネル領域41aとオーミックコンタクト領域41bを備え、そして、表示領域A内に第2酸化ケイ素層60を形成する。
【0047】
図11を続いて参照すると、周辺領域B内に第2フィルム層30を形成し、表示領域Aに第2窒化ケイ素層80を形成するステップは具体的に、以下のステップを備え、即ち、
表示基板の周辺領域Bと表示領域Aに同時に窒化ケイ素の層を形成し、ここで、周辺領域B内に位置する窒化ケイ素が第2フィルム層30であり、
窒化ケイ素の厚さの減少量が第2酸化ケイ素層60の厚さとなるまで表示領域A内に位置する窒化ケイ素をエッチングし、第2窒化ケイ素層80を形成する。
【0048】
このとき、周辺領域Bにおける第1フィルム層20と第2フィルム層30との総厚さは、表示領域Aにおける第1酸化ケイ素層50、第2酸化ケイ素層60、第1窒化ケイ素層70、及び第2窒化ケイ素層80の総厚さと同じであり、これにより、上述した各フィルム層を有する表示基板の平坦度合いが良く、次の他のフィルム層の形成に有利である。
【0049】
2つ目の方法であって、図12に示すように、図12は本発明の実施例にかかる表示基板の製造プロセスの模式図2であり、周辺領域B内に第1フィルム層20を形成し、表示領域A内に第1窒化ケイ素層70を形成するステップは具体的に、以下のステップを備え、即ち、
表示基板の周辺領域Bと表示領域A内に同時に窒化ケイ素の層を形成し、ここで、周辺領域B内に位置する窒化ケイ素が第1フィルム層20であり、表示領域A内に位置する窒化ケイ素が第1窒化ケイ素層70であり、第1フィルム層20の厚さと第1窒化ケイ素層70の厚さが同じである。
【0050】
図12に示すように、周辺領域B内に第1フィルム層20を形成し、表示領域A内に第1窒化ケイ素層70を形成した後、まず、表示領域A内に第1酸化ケイ素層50を形成し、そして、周辺領域B内に複数の圧力センサ10を形成し、表示領域A内に多結晶シリコン層40を形成し、多結晶シリコン層40が表示領域Aにおける薄膜トランジスタに対応する活性層41を備え、活性層41がチャネル領域41aとオーミックコンタクト領域41bを備え、そして、表示領域A内に第2酸化ケイ素層60を形成する。
【0051】
図12を続いて参照すると、周辺領域B内に第2フィルム層30を形成し、表示領域A内に第2窒化ケイ素層80を形成するステップは具体的に、以下のステップを備え、即ち、
表示基板の周辺領域Bと表示領域A内に同時に窒化ケイ素を形成し、ここで、周辺領域B内に位置する窒化ケイ素が第2フィルム層30であり、表示領域A内に位置する窒化ケイ素が第2窒化ケイ素層80であり、第2フィルム層30の厚さと第2窒化ケイ素層80の厚さが同じである。
【0052】
このとき、第1フィルム層20と第1窒化ケイ素層70が1度のパターニング工程で形成することができ、第2フィルム層30と第2窒化ケイ素層80が1度のパターニング工程で形成することができ、これにより、表示基板の製造プロセスを簡略化し、コストが低い。
【0053】
当然ながら、第1フィルム層、第2フィルム層、第1窒化ケイ素層及び第2窒化ケイ素層の製造方法は上述した説明に限らず、当業者が実際の需要に応じて選択することができる。
【0054】
選択的に、第1フィルム層が形成される周辺領域に複数の材質が多結晶シリコンである圧力センサを直接形成するステップは具体的に、以下のステップを備え、即ち、
第1フィルム層が形成される周辺領域にアモルファスシリコンの層を直接形成し、
アモルファスシリコンをレーザ結晶化し、材質が多結晶シリコンである複数の圧力センサを形成する。
【0055】
さらに、圧力センサがより良い導電性を有するように、圧力センサの材質をヘビードーピングされる多結晶シリコンとしてもよく、これに対応して、表示基板製造方法はさらに以下のステップを備え、即ち、材質が多結晶シリコンである複数の圧力センサをヘビードーピングする。
【0056】
なお、上述した表示基板における各フィルム層に関する詳細はいずれも上述した表示基板に関する製造方法に適用することができ、ここで繰り返し述べない。
【0057】
本発明の実施例によれば、表示基板及びその製造方法、表示パネル及び表示装置が提供され、ここで、表示基板が表示領域と表示領域を囲む周辺領域を備え、周辺領域に複数の圧力センサが設置され、圧力センサの材質が多結晶シリコンであり、表示基板に垂直な方向において、圧力センサの所在するフィルム層の下方に第1フィルム層が直接設置され、圧力センサの所在するフィルム層の上方に第2フィルム層が直接設置されている。従来技術において圧力センサの所在するフィルム層の上方と下方に直接設置されるフィルム層の材質がいずれも酸化ケイ素であり、本発明の実施例において第1フィルム層と第2フィルム層とのうちの少なくとも一方のヤング率が酸化ケイ素のヤング率よりも大きいため、従来技術に比べ、第1フィルム層と第2フィルム層とのうちの少なくとも1つのフィルム層がより圧縮されにくく、即ち、それがより変形しにくく、非弾性変形しにくくなる。これにより、圧力センサの所在する位置に応力がかからないとき、圧力センサが変形せず、圧力センサのベースラインがドリフトすることを効果的に防止し、圧力センサが圧力を検出する精度を向上させる効果を奏する。
【0058】
上記各実施例は本発明の技術案を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。上記各実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば分かるように、上記各実施例に記載の技術案を変更し、またはその一部や全部の技術的特徴に対して均等置換可能である。これらの変更や置換があえてかかる技術案の要旨を本発明の各実施例の技術案の範囲から逸脱させることはない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12