(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6752277
(24)【登録日】2020年8月20日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】抗微生物性表面コーティング材料
(51)【国際特許分類】
C09D 201/00 20060101AFI20200831BHJP
C09D 7/63 20180101ALI20200831BHJP
C09D 5/14 20060101ALI20200831BHJP
D21H 21/36 20060101ALI20200831BHJP
A01N 25/10 20060101ALI20200831BHJP
A01N 25/34 20060101ALI20200831BHJP
A01N 31/16 20060101ALI20200831BHJP
A01N 47/44 20060101ALI20200831BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20200831BHJP
E04F 13/02 20060101ALI20200831BHJP
A01N 59/16 20060101ALI20200831BHJP
A01N 43/40 20060101ALI20200831BHJP
【FI】
C09D201/00
C09D7/63
C09D5/14
D21H21/36
A01N25/10
A01N25/34 A
A01N31/16
A01N47/44
A01P3/00
E04F13/02 A
A01N59/16 Z
A01N43/40 101L
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-521264(P2018-521264)
(86)(22)【出願日】2016年10月21日
(65)【公表番号】特表2019-501232(P2019-501232A)
(43)【公表日】2019年1月17日
(86)【国際出願番号】TR2016050396
(87)【国際公開番号】WO2017074285
(87)【国際公開日】20170504
【審査請求日】2018年7月31日
(31)【優先権主張番号】2015/13357
(32)【優先日】2015年10月26日
(33)【優先権主張国】TR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512081166
【氏名又は名称】イェディテペ・ウニヴェルシテシ
【氏名又は名称原語表記】YEDITEPE UNIVERSITESI
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】サヒン フィクレッティン
(72)【発明者】
【氏名】イイグンドグドゥ ゼイネプ
(72)【発明者】
【氏名】デミール オカン
【審査官】
上條 のぶよ
(56)【参考文献】
【文献】
特表2015−517827(JP,A)
【文献】
特開2002−363502(JP,A)
【文献】
特開2014−129530(JP,A)
【文献】
特開2008−137913(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/070649(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 1/00−10/00
C09D 101/00−201/00
A01N 25/00−65/00
D21H 21/00
E04F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルコン酸クロルヘキシジン、ジンクピリチオン、トリクロサン、樹脂及び前記樹脂を含浸させた印刷用紙を含むことを特徴とする、表面コーティング材料。
【請求項2】
0.01〜5質量%のグルコン酸クロルヘキシジンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の表面コーティング材料。
【請求項3】
0.005〜10質量%のジンクピリチオンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の表面コーティング材料。
【請求項4】
0.01〜1質量%のトリクロサンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の表面コーティング材料。
【請求項5】
全ての固定及び可動家具、建物のファサードコーティング、ホテルの装飾、トイレ、シャワー及び更衣室、ドア、Telora(インサートフレーム)キャビネット、セパレーションキャビネット、オフィス装飾及びオフィス家具、台所及び浴室用キャビネットの扉、カウンター及びベンチ、壁コーティング、柱コーティング、天井コーティング、病院、研究室備品、学校用家具、白/黒板、並びに案内板などのコーティングが塗布される全ての材料における、請求項1に記載の表面コーティング材料の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗微生物(抗カンジダ、抗菌、抗真菌)特性を特徴とする表面コーティング材料に関する。
【背景技術】
【0002】
高湿度及び屋内環境において、屋内空気質の劣化の主原因の1つは微生物であることがわかっている。空気中微生物によって生じる空気質劣化並びに代謝廃棄物及び胞子は、空気と混合して、ヒトに重篤な健康問題を引き起こす場合がある。建築材料に使用される材料は、一般的に多孔性材料である。湿った空気は、微生物が上記材料上で増殖及び繁殖するのに適した環境を提供し得る(非特許文献1)。
【0003】
古典的な木材よりも安価な厚さ7〜8mmの中密度ファイバーボード(MDF)、高密度ファイバーボード(HDF)又はパーティクルボード表面は、物理的及び機械的特性を改良すること、耐薬品性を付与すること、装飾的外観を提供すること並びに摩滅を防止することを目的としてコーティングされている。この目的で使用される材料は、固体(積層ボード、積層品)表面コーティング材料と液体(ラッカー塗料、印刷プロセス)表面コーティング材料の2種類に分けられる(非特許文献2)。
【0004】
積層材料の内部(中間)層は、フェノール樹脂で飽和され、所望の色及びデザインに印刷された特殊品質紙を含み、その上層(1つ又は複数)は、アミノプラスチック樹脂(メラミンホルムアルデヒド)で処理された装飾印刷紙層(1つ又は複数)を含む(非特許文献3)。
【0005】
しかし、積層体表面は抗微生物性ではないことから、表面間での微生物の感染又はヒトへの直接移行による疾患のリスクを引き起こす。積層体表面上での微生物負荷増殖に関する過去の研究が存在する。Tamburiniらによる研究では、化学及び微生物学の研究室で使用される6種類の表面(ガラス、ステンレス鋼、陶器、二次成形積層体、高性能積層体及びエナメル鋼)上の微生物付着及び汚染を調査し、最も低い微生物濃度は陶器表面で観察され、最も高い微生物濃度が二次成形積層体及び高性能積層体の表面で観察されたと述べている(非特許文献4)。
【0006】
Charles River Laboratoriesが発表した論文では、家庭用品の表面を調査し、ステンレス鋼及び積層体表面は、最も高い微生物多様性に適応すると述べている(非特許文献5)。
【0007】
Scott及びBloomfieldの研究では、台所で使用される積層体表面上の細菌の生存及び他の表面への移行を調査し、グラム陽性菌及びグラム陰性菌は、汚染表面上で最長24時間生存し、食品と接触すると中毒の潜在的リスクを引き起こすと述べている(非特許文献6)。
【0008】
特許文献1は、抗微生物性コーティング材料を開示している。当該コーティングは、抗微生物性ペプチド及びナノ粒子を含有し、医療機器及び研究室の表面に使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/224225号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Verdier,T.,Coutand,M.,Bertron,A.,&Roques,C.(2014).A review of indoor microbial growth across building materials and sampling and analysis methods.Building and Environment,80,136−149.
【非特許文献2】インターネット<URL: http://www.artvin.edu.tr/files/user_files/129/files/KPSS/grvykslm/1−%20Mobilya%20ve%20Ahsap−Yapay%20Malzeme.docx>
【非特許文献3】Nemli,G.,Aydin,A.,Ozturk,I.(2004).Laminat Malzemelerde Dizayn Secenekleri.Kafkas Universitesi Artvin Orman Fakultesi Dergisi:1−2,96−101.
【非特許文献4】Tamburini,E.,Donega,V.,Marchetti,M.G.,Pedrini,P.,Monticelli,C.,&Balbo,A.(2015).Study on Microbial Deposition and Contamination onto Six Surfaces Commonly Used in Chemical and Microbiological Laboratories.International journal of environmental research and public health,12(7), 8295−8311.
【非特許文献5】Charles River,Microbial Hotspots and Diversity on Common Household Surfaces,2014,インターネット<URL:http://www.criver.com/files/pdfs/emd/accugenix/microbial_hotspots_and_diversity_on_common_househo.aspx>
【非特許文献6】Scott,E.,& Bloomfield,S.F.(1990).The survival and transfer of microbial contamination via cloths,hands and utensils.Journal of Applied Bacteriology,68(3),271−278.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、抗菌性表面コーティング材料を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、抗真菌性表面コーティング材料を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、抗カンジダ性表面コーティング材料を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、生物分解又は生物汚染を防止する表面コーティング材料を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、製造が容易かつ低コストの表面コーティング材料を提供することである。
【0016】
本発明の更なる目的は、表面媒介性のアレルギー疾患及び感染症を引き起こす病原体微生物及び作用剤を制御すること及び潜在的疾患を低減することを可能にする表面コーティング材料を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、生物腐食及び生物分解を防止する、持続性の表面コーティング材料を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、いかなる毒性又は刺激性の作用も人体に引き起こさない表面コーティング材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の目的を達成するために開発された「抗微生物性表面コーティング材料」を、添付の図に例証し、これらの図の詳細を以下に記載する。
【0020】
実験研究において使用される略語は以下のとおりである:ジンクピリチオン「ZP」、トリクロサン「T」、グルコン酸クロルヘキシジン「CG」。
【0021】
実験では、表面コーティング材料を積層体表面上に塗布する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】a:1%のCG及び0.2%のT、b:1%のZPを添加した積層体表面の黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する活性の図である。
【
図2】a及びbは、積層体表面の大腸菌(Escherichia coli)に対する活性の図である。
【
図3】a及びbは、積層体表面のカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)に対する活性の図である。
【
図4】a及びbは、積層体表面のアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)に対する活性の図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実験研究
本発明の実施形態において、表面コーティング材料は、異なる濃度及び組み合わせのジンクピリチオン、グルコン酸クロルヘキシジン及びトリクロサンを樹脂と混合し、それを印刷紙に特定の圧力及び温度下で含浸させることによって得られる。
【0024】
抗微生物性試験
改良ディスク拡散法:試験対象である各微生物に対するCG、T及びZPの抗微生物活性を測定するために、標準的なNCCLSディスク拡散法(Lalitha,M.K.and T.N.Vellore,“Manual on antimicrobialsusceptibilitytesting”,インターネット<URL:http://www.ijmm.org/documents/Antimicrobial.doc,2005.>)を改良して使用した。10
8cfu/mLの細菌、10
6cfu/mLの酵母及び10
4胞子/mLの真菌を含む溶液100μLを、新鮮な培養液を用いて調製し、それぞれを栄養寒天培地(NA)、サブローデキストロース寒天培地(SDA)及びポテトデキストロース寒天培地(PDA)上に塗抹法で接種した。20μLの滅菌水を空のディスクに滴下し、粉末トリクロサンを浸漬した。20μLのグルコン酸クロルヘキシジン及びジンクピリチオンを当該空ディスクに引き込み及び含浸し、接種済みのペトリ皿の上に置いた。滅菌水20μLを滴下した空のディスクを陰性対照として使用した。オフロキサシン(10μg/ディクス)及びナイスタチン(30μg/ディスク)を、それぞれ細菌及び真菌の陽性対照として使用した。改良ディスク拡散法を適用した接種済みのペトリ皿を、36±1℃で細菌については24時間、酵母については48時間、真菌については25±1℃で72時間インキュベートした。改良ディスク拡散法で試験した微生物に対する抗微生物活性を、阻害ゾーン(微生物が増殖しないゾーン)を測定することによって評価した。試験したCG、T及びZPの抗微生物活性試験結果を表1にまとめる。全ての試験を、少なくとも2回繰り返した。
【0025】
グルコン酸クロルヘキシジン、ジンクピリチオン及び/又はトリクロサンを含む表面コーティング材料の調製
溶融槽内で、メラミンホルムアルデヒド、樹脂及び硬化剤の混合物に、1重量%のグルコン酸クロルヘキシジンを添加した。表面コーティング材料の製造の含浸段階において、1m
2当たり56〜60質量%の樹脂混合物が存在し、粘度は14〜15cPであるように適用を実施した。23〜28℃の温度及び100bar/m
2の圧力の影響下で、クラフト紙を樹脂、メラミンホルムアルデヒド及びグルコン酸クロルヘキシジンに含浸し、それによって1%の活性成分を含有する表面コーティング材料を抗微生物性にした。樹脂混合物の温度が23℃未満に低下した場合は、再加熱した。樹脂コーティング槽内で沈殿が発生するのを防止するため、攪拌機を運転した。含浸段階において、回転速度を17m/分に調節した。上記の得られた表面に、抗微生物活性試験を実施した。
【0026】
− 本発明の実施形態において、好ましくは、グルコン酸クロルヘキシジン(0.01〜5%)、ジンクピリチオン(0.005〜10%)及びトリクロサン(0.01〜1%)の組み合わせを活性成分として使用した。
【0027】
調製した表面コーティング材料の抗微生物活性試験;
抗微生物性表面コーティング材料の抗微生物活性試験を、2つの異なる方法を用いて同時に実施した。
【0028】
第1の試験方法では、細菌の大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa);酵母のカンジダ・アルビカンス及びカンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)並びに真菌のアスペルギルス・ニガー、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、ペニシリウム・ビナセウム(Penicillium vinaceum)、リンゴ青かび病菌(Penicillium expansum)からの単離体を、好適な培地(それぞれNA、SDA及びPDA)を含有するペトリ皿に接種した。1×1cmの大きさに調製した表面コーティング材料を、接種済みペトリ皿上に置いた。接種済みペトリ皿を、36±1℃で細菌については24時間、酵母については48時間、真菌については25±1℃で72時間インキュベートした。表面コーティング材料の抗微生物活性を、その周辺に形成された阻害ゾーン(微生物が増殖しないゾーン)を測定することによって評価した。
【0029】
第2の方法では、1mLの培地を、空のペトリ皿上に置いた5×5cmの表面コーティング材料に注いだ。表面上に置かれた培地を、緩衝溶液内で新鮮培地から調製した溶液(10
8cfu/mLの細菌、10
6cfu/mLの酵母及び10
3胞子/mLの真菌を含む)100μLで汚染し、その上に、培地の溢流を防止するように、4×4cmの滅菌プラスチックフィルムを置いた。汚染された表面コーティング材料を、36±1℃で細菌については24時間、酵母については48時間、真菌については25±1℃で72時間インキュベートした。試験した表面コーティング材料を、10mLのPBS溶液で洗浄し、段階希釈法による再単離を実施して、その上に微生物増殖が存在するか否かを判定した。
【0030】
実験研究は、特定の真菌、酵母及び細菌種で実施した。これらの微生物のうち、細菌は、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、MRSA及びVREであった。実験研究で使用した酵母は、カンジダ・アルビカンス及びカンジダ・グラブラタであり、同研究で使用した真菌は、フザリウム・オキシスポラム、灰色かび病菌、ペニシリウム種(Penicillium spp.)、及びアスペルギルス・ニガーであった。
【0031】
実験結果
抗微生物性試験結果:
試験したトリクロサン、グルコン酸クロルヘキシジン及びジンクピリチオンの抗微生物活性試験結果を表1にまとめる。全ての試験を、少なくとも2回繰り返した。
【0033】
本発明の表面コーティング材料の抗微生物活性を、細菌(大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、MRSA及びVRE)、酵母(カンジダ・アルビカンス及びカンジダ・グラブラタ)及び真菌(アスペルギルス・ニガー、灰色かび病菌、フザリウム・オキシスポラム、及びペニシリウム種)単離体を使用することによって試験した。得られた結果によると、トリクロサン及びグルコン酸クロルヘキシジンを含有する積層体表面は、試験した微生物の全てに対して抗微生物活性を有することが認められた。得られた抗微生物活性試験結果を表2にまとめる。抗微生物活性試験結果に関連する実施例の画像を
図1〜
図4に示す。これらの数字によると、本発明の積層体表面の抗微生物活性は、その周囲に形成された阻害ゾーンによって証明された(
図1〜
図4)。
【0035】
適用した第2の抗微生物活性法において、逆隔離を適用した表面コーティング材料において、微生物の増殖は認められなかった。
【0036】
本発明の表面コーティング材料は、全ての屋内装飾及びコーティングが塗布されている全ての材料、例えば、全ての固定及び可動家具、建物のファサードコーティング、ホテルの装飾、水まわり(トイレ、シャワー及び更衣室)、ドア、Telora(インサートフレーム)キャビネット、セパレーションキャビネット、オフィス装飾及びオフィス家具、台所及び浴室用キャビネットの扉、カウンター及びベンチ、壁コーティング、柱コーティング、天井コーティング、病院、研究室備品、学校用家具、白/黒板、案内板など、に使用される。上記抗微生物性積層体材料は、いかなる毒性又は刺激性の作用も人体に引き起こさない。
【0037】
参考文献
1. Verdier,T., Coutand,M., Bertron,A., &Roques,C.(2014).A review of indoor microbial growth across building materials and sampling and analysis methods. Building and Environment,80,136−149.
2. インターネット<URL: http://www.artvin.edu.tr/files/user_files/129/files/KPSS/grvykslm/1−%20Mobilya%20ve%20Ahsap−Yapay%20Malzeme.docx>
3. Nemli,G.,Aydin,A.,Ozturk,I.(2004).Laminat Malzemelerde Dizayn Secenekleri.Kafkas Universitesi Artvin Orman Fakultesi Dergisi:1−2,96−101.
4. Tamburini,E., Donega,V., Marchetti,M.G., Pedrini,P., Monticelli,C., &Balbo,A.(2015). Study on Microbial Deposition and Contamination onto Six Surfaces Commonly Used in Chemical and Microbiological Laboratories.International journal of environmental research and public health,12(7),8295−8311.
5. Charles River,Microbial Hotspots and Diversity on Common Household Surfaces,2014, インターネット<URL: http://www.criver.com/files/pdfs/emd/accugenix/microbial_hotspots_and_diversity_on_common_househo.aspx>
6. Scott,E.,& Bloomfield,S.F.(1990).The survival and transfer of microbial contamination via cloths,hands and utensils.Journal of Applied Bacteriology,68(3),271−278.
7. Lalitha,M.K.and T.N.Vellore,“Manual on antimicrobialsusceptibilitytesting”,インターネット<URL:http://www.ijmm.org/documents/Antimicrobial.doc,2005.>