特許第6752308号(P6752308)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6752308
(24)【登録日】2020年8月20日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】ランドセル
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20200831BHJP
【FI】
   A45F3/04 400P
   A45F3/04 400E
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-10235(P2019-10235)
(22)【出願日】2019年1月24日
(65)【公開番号】特開2020-116168(P2020-116168A)
(43)【公開日】2020年8月6日
【審査請求日】2019年1月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】391043756
【氏名又は名称】株式会社セイバン
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 加奈子
【審査官】 石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−104303(JP,U)
【文献】 実開昭55−001831(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 1/00−15/08
A45F 3/00
A45F 3/02
A45F 3/04
A45F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マチ部を含む収容部と、
前記収容部の前記マチ部に取り付けられたマチベルトと、
前記マチ部に着脱可能に取り付けられた支持部材とを備え、
前記マチベルトは、前記マチ部と前記マチベルトとの間の隙間に被支持物を支持可能に構成されており、
前記支持部材は、前記マチベルトから分離されており、かつ前記マチベルトに支持された前記被支持物を下方から支持可能に構成されており、
前記支持部材は、本体部と、内部空間とを有し、
前記本体部は、固定部と、開閉部と、一対の側面部とを有し、
前記固定部は、前記支持部材が前記マチ部に取り付けられた状態で、前記マチ部の表面に沿うように構成されており、
前記開閉部は、前記固定部に対して開閉可能に構成されており、
前記一対の側面部は、前記開閉部の開閉にあわせて開閉するように構成されており、
前記内部空間は、前記固定部と、前記開閉部と、前記一対の側面部とで取り囲まれた空間であり、
前記支持部材は、上下方向に折り畳み可能に構成されており、かつ折り畳まれた状態で前記マチ部に取り付けられるように構成されている、ランドセル。
【請求項2】
前記マチベルトは、第1ベルトと、第2ベルトとを有し、
前記第1ベルトは、第1ベルト部材と、バックルと、ピンとを有し、
前記第1ベルト部材の先端に前記バックルおよび前記ピンが取り付けられており、
前記第1ベルト部材の根元は前記マチ部に取り付けられており、
前記第2ベルトは、第2ベルト部材を有し、
前記第2ベルト部材は、前記マチ部に取り付けられており、
複数のベルト穴は、前記第2ベルト部材に設けられており、前記マチベルトが延びる方向に沿って互いに間隔をあけて並んで配置されており、
前記第1ベルトの前記バックルに前記第2ベルトを挿通させた状態で前記ピンを前記ベルト穴に係止させることで前記第1ベルトと前記第2ベルトとが連結されており、
前記マチベルトは、前記ピンと前記ベルト穴との位置を変更することによって前記マチ部と前記マチベルトとの間の前記隙間を調整可能に構成されている、請求項1に記載のランドセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランドセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ランドセルのマチ部にリコーダなどを収容したケースを着脱可能に取り付けることが提案されている。たとえば、実用新案登録第3132033号公報(特許文献1)には、リコーダを収容する長尺物ケースが記載されている。この長尺物ケースは、ランドセルの側壁部(マチ部)の前ベルト(マチベルト)に係止される第1係止部と、ランドセルの底面側で背負い紐または背負い紐の取り付け金具に係止される第2係止部とを備えている。この長尺物ケースは、ランドセルのマチ部に沿ってマチベルトの上方から底面の下方にわたって延びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3132033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報に記載された長尺物ケースでは、長尺物ケースがランドセルのマチ部に沿ってマチベルトの上方から底面の下方にわたって延びている。このため、長尺物ケースを軽量化することは困難である。したがって、ランドセルを軽量化することは困難である。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マチ部に被支持物を支持することができ、かつ軽量化することができるランドセルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のランドセルは、マチ部を含む収容部と、収容部のマチ部に取り付けられたマチベルトと、マチ部に着脱可能に取り付けられた支持部材とを備えている。マチベルトは、マチ部とマチベルトとの間の隙間に被支持物を支持可能に構成されている。支持部材は、マチベルトから分離されており、かつマチベルトに支持された被支持物を下方から支持可能に構成されている。支持部材は、本体部と、内部空間とを有している。本体部は、固定部と、開閉部と、一対の側面部とを有している。固定部は、支持部材がマチ部に取り付けられた状態で、マチ部の表面に沿うように構成されている。開閉部は、固定部に対して開閉可能に構成されている。一対の側面部は、開閉部の開閉にあわせて開閉するように構成されている。内部空間は、固定部と、開閉部と、一対の側面部とで取り囲まれた空間である。支持部材は、上下方向に折り畳み可能に構成されており、かつ折り畳まれた状態でマチ部に取り付けられるように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のランドセルによれば、マチベルトは、マチ部とマチベルトとの間の隙間に被支持物を支持可能に構成されている。支持部材は、マチベルトから分離されており、かつマチベルトに支持された被支持物を下方から支持可能に構成されている。したがって、マチベルトと支持部材とによりマチ部に被支持物を支持することができる。そして、支持部材はマチベルトから分離されているため、支持部材を軽量化することができる。これにより、ランドセルを軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態におけるランドセルの概略斜視図である。
図2図1のII部の拡大斜視図である。
図3図2に示される支持部材がマチ部から取り外された状態を示す拡大斜視図である。
図4図2に示されるマチベルトが伸ばされ、かつ支持部材が開かれた状態を示す拡大斜視図である。
図5図4に示されるマチベルトおよび支持部材に被支持物が支持された状態を示す拡大斜視図である。
図6図3に示される支持部材が取り外されたマチ部に装飾部が取り付けられた状態を示す拡大斜視図である。
図7】本発明に一実施の形態における変形例のランドセルでの図2に対応する部分の拡大斜視図である。
図8図7に示される支持部材がマチ部から取り外された状態を示す拡大斜視図である。
図9図7に示されるマチベルトおよび支持部材に被支持物が支持された状態を示す拡大斜視図である。
図10図9に示される支持部材が取り外されたマチ部に装飾部が取り付けられた状態を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下の図においては、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
【0010】
最初に本発明の一実施の形態におけるランドセルの構成について説明する。
図1を参照して、本実施の形態におけるランドセル100は、収容部1と、蓋部2と、一対の背負いベルト3と、副収容部4と、ポケット部5と、マチベルト10と、支持部材20とを主に有している。
【0011】
収容部1は、背部1aと、一対のマチ部1bと、正面部1cと、底部1dと、開口部OPとを有している。
【0012】
本実施の形態では、開口部OPが上側に配置されかつ底部1dが下側に配置された状態において、開口部OPと底部1dとが向かい合う方向を上下方向D1とする。また、開口部OPが上側に配置されかつ底部1dが下側に配置された状態において、一対のマチ部1bが互いに向かい合う方向を左右方向D2とする。また、開口部OPが上側に配置されかつ底部1dが下側に配置された状態において、背部1aと正面部1cとが向かい合う方向を前後方向D3とする。上下方向D1と、左右方向D2と、前後方向D3とは互いに直交している。
【0013】
収容部1の上端に開口部OPが設けられている。収容部1は、開口部OPに連通する収容空間を有している。収容空間は、背部1a、一対のマチ部1b、正面部1cおよび底部1dのそれぞれの内周面によって取り囲まれた空間である。収容部1は、開口部OPを通して収容空間に教科書等を収容可能に構成されている。
【0014】
背部1aは、使用者がランドセル100を背負ったときに使用者の背中に対向するように構成されている。背部1aには、一対の背負いベルト3のそれぞれの一端が接続されている。
【0015】
一対のマチ部1bは、左右方向D2において背部1aの両側に接続されている。一対のマチ部1bは、左右方向D2に底部1dを挟んで互いに向かい合うように配置されている。一対のマチ部1bは、左右方向D2において底部1dの両端から立ち上がるように構成されている。
【0016】
正面部1cは、一対のマチ部1bに接続されている。正面部1cは、前後方向D3に底部1dを挟んで背部1aと向かい合うように配置されている。底部1dは、上下方向D1に開口部OPと向かい合うように配置されている。底部1dには、一対の背負いベルト3のそれぞれの他端が接続されている。
【0017】
蓋部2は、開口部OPを開閉可能に収容部1に接続されている。具体的には、蓋部2は、収容部1の背部1aの上端に接続されており、背部1aの上端を基端にして開口部OPを開閉可能に構成されている。蓋部2は、図1に示される閉じられた状態で、収容部1の開口部OPおよび正面部1cならびに副収容部4およびポケット部5を覆うことが可能に構成されている。また、蓋部2は、図示しない開かれた状態で、収容部1の開口部OPおよび正面部1cならびに副収容部4およびポケット部5を露出させることが可能に構成されている。
【0018】
一対の背負いベルト3は、収容部1に接続されている。具体的には、一対の背負いベルト3のそれぞれの一端が図示しない連結部材を介して背部1aの上端部に接続されている。一対の背負いベルト3のそれぞれの他端が図示しない接続部材を介して収容部1の底部1dに接続されている。一対の背負いベルト3は、左右に1本ずつ設けられている。一対の背負いベルト3は、使用者がランドセル100を背負ったときに使用者の両肩に装着されるように構成されている。
【0019】
正面部1cの外側に副収容部4が設けられている。副収容部4の外側にポケット部5が設けられている。副収容部4およびポケット部5は文房具などを収容可能に構成されている。副収容部4およびポケット部5は蓋部2が閉じられた状態において蓋部2と正面部1cとの間に配置されている。
【0020】
図1および図2を参照して、マチベルト10は、収容部1のマチ部1bに取り付けられている。マチベルト10は、一対のマチ部1bおよび正面部1cに連続的に設けられている。マチベルト10は、上下方向D1において収容部1の中央よりも開口部OP側に配置されている。マチベルト10は、上下方向D1において副収容部4の上端とポケット部5の上端との間に配置されている。
【0021】
支持部材20は、上下方向D1においてマチ部1bの下部に配置されている。支持部材20は、マチベルト10から分離されている。支持部材20は、上下方向D1においてマチベルト10から離れて配置されている。つまり、支持部材20は、上下方向D1においてマチベルト10との間に隙間を空けて配置されている。支持部材20は、上下方向D1においてマチベルト10の下方に配置されている。
【0022】
図2および図3を参照して、支持部材20は、収容部1のマチ部1bに着脱可能に取り付けられている。支持部材20は、上下方向D1に折り畳み可能に構成されている。支持部材20は、折り畳まれた状態でマチ部1bに取り付けられるように構成されている。
【0023】
支持部材20は、本体部21と、突出部22と、内部空間23と、係止部24とを有している。本体部21は、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、上下方向D1に折り畳み可能に構成されている。本体部21は、支持部材20が折り畳まれた状態で閉じられ、支持部材20が伸ばされた状態で開くように構成されている。
【0024】
本体部21は、固定部21aと、開閉部21bと、一対の側面部21cとを有している。固定部21aは、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、マチ部1bの表面に沿うように構成されている。開閉部21bは、固定部21aに対して開閉可能に構成されている。開閉部21bは、支持部材20が折り畳まれたときに閉じられ、支持部材20が伸ばされたときに開かれるように構成されている。一対の側面部21cは、開閉部21bの開閉にあわせて開閉するように構成されている。
【0025】
突出部22は、支持部材20が折り畳まれた状態で、本体部21から上方に向けて突出するように構成されている。突出部22は、使用者が支持部材20を開閉する際に指で掴めるように構成されている。
【0026】
内部空間23は、本体部21の内部の空間である。内部空間23は、固定部21aと、開閉部21bと、一対の側面部21cとで取り囲まれた空間である。内部空間23は、固定部21a、開閉部21b、一対の側面部21cの内側端に設けられた開口25に連通するように構成されている。
【0027】
係止部24は、第1係止部材24aと、第2係止部材24bと、第3係止部材24cとを有している。第1係止部材24aおよび第2係止部材24bは、本体部21の固定部21aに取り付けられている。第1係止部材24aと、第2係止部材24bとは、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、前後方向D3に並んで配置されている。第3係止部材24cは、突出部22に取り付けられている。第3係止部材24cは、上下方向D1において第1係止部材24aおよび第2係止部材24bよりも上方に配置されている。
【0028】
マチ部1bに被係止部1eが設けられている。被係止部1eは、第1被係止部材1e1と、第2被係止部材1e2と、第3被係止部材1e3とを有している。第1被係止部材1e1は、第1係止部材24aに対応する位置に配置されている。第1係止部材24aは、第1被係止部材1e1に係止可能に構成されている。第2被係止部材1e2は、第2係止部材24bに対応する位置に配置されている。第2係止部材24bは、第2被係止部材1e2に係止可能に構成されている。第3被係止部材1e3は、第3係止部材24cに対応する位置に配置されている。第3係止部材24cは、第3被係止部材1e3に係止可能に構成されている。第1係止部材24aおよび第1被係止部材1e1、第2係止部材24bおよび第2被係止部材1e2、第3係止部材24cおよび第3被係止部材1e3は、たとえばスナップボタンである。
【0029】
図2および図4を参照して、マチベルト10は、長さを調整可能に構成されている。マチベルト10は、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPを調整可能に構成されている。
【0030】
マチベルト10は、第1ベルト11と、第2ベルト12とを有している。第1ベルト11は、第1ベルト部材11aと、バックル11bと、ピン11cと、環状部材11dとを有している。第1ベルト部材11aの先端にバックル11bおよびピン11cが取り付けられている。第1ベルト部材11aの根元はマチ部1bに取り付けられている。
【0031】
第2ベルト12は、第2ベルト部材12aと、複数のベルト穴12bとを有している。第2ベルト部材12aは、マチ部1bに取り付けられている。第2ベルト部材12aは、先端が自由端となるようにマチ部1bに取り付けられている。複数のベルト穴12bは、第2ベルト部材12aに設けられている。複数のベルト穴12bは、マチベルト10が延びる方向に沿って互いに間隔をあけて並んで配置されている。
【0032】
第1ベルト11と第2ベルト12とはバックル11bおよびピン11cによって連結されている。バックル11bおよびピン11cによってマチベルト10の長さ調整が可能となる。第1ベルト11のバックル11bに第2ベルト12を挿通させた状態でピン11cをベルト穴12bに係止させることで第1ベルト11と第2ベルト12とが連結されている。第2ベルト12の先端部は、環状部材11dに通されている。ピン11cとベルト穴12bとの位置を変更することによってマチベルト10の長さを調整することが可能となる。
【0033】
図2に示されるように支持部材20が折り畳まれた状態では、支持部材20は、第1係止部材24a、第2係止部材24bおよび第3係止部材24cによってマチ部1bに取り付けられている。他方、図4に示されるように支持部材20が開かれた状態では、支持部材20は、第1係止部材24aおよび第2係止部材24bによってマチ部1bに取り付けられている。また、支持部材20が開かれた状態では、第3係止部材24cは第3被係止部材1e3から外されており、第3係止部材24cと第3被係止部材1e3との係合は解除されている。
【0034】
支持部材20が折り畳まれた状態から開かれた状態に変形することにより支持部材20の内部空間23が拡大する。また、支持部材20が折り畳まれた状態から開かれた状態に変形することにより支持部材20の開口が拡大する。
【0035】
図4および図5を参照して、マチベルト10は、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPに被支持物200を支持可能に構成されている。マチベルト10は、被支持物200の形状および寸法にあわせて、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPを調整可能に構成されている。図5では、被支持物200の一例として飲料用ペットボトル201が示されている。マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPに飲料用ペットボトル201のキャップ201aが挿入された状態で、マチ部1bとマチベルト10とにより飲料用ペットボトル201のキャップ201aが挟まれている。このようにして、マチベルト10は、被支持物200の上部を支持している。
【0036】
支持部材20は、マチベルト10に支持された被支持物200を下方から支持可能に構成されている。支持部材20の開口25は、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、支持部材20が開かれたときに、上方に向けて配置されている。図5では、支持部材20の開口25から内部空間23内に飲料用ペットボトル201の下部が挿入されている。この状態で、飲料用ペットボトル201は、支持部材20に載置されている。このようにして、支持部材20は、被支持物200の下部を支持している。
【0037】
図3および図6を参照して、本実施の形態におけるランドセル100は、装飾部30を有している。装飾部30は、収容部1のマチ部1bに着脱可能に構成されている。具体的には、装飾部30は、マチ部1bの被係止部1eに係止可能に構成されている。装飾部30は、支持部材20がマチ部1bから取り外されたときに、被係止部1eに係止可能に構成されている。装飾部30は、被係止部1eを覆うように被係止部1eに係止可能に構成されている。装飾部30は、被係止部1eを覆った状態で、外側に装飾が施されている。
【0038】
本実施の形態では、装飾部30は、第1装飾部材31と、第2装飾部材32と、第3装飾部材33とを有している。第1装飾部材31は、第1被係止部材1e1に係止可能に構成されている。第2装飾部材32は、第2被係止部材1e2に係止可能に構成されている。第3装飾部材33は、第3被係止部材1e3に係止可能に構成されている。なお、第1装飾部材31、第2装飾部材32、第3装飾部材33のいずれかが第1被係止部材1e1、第2被係止部材1e2、第3被係止部材1e3のいずれかに互換可能に係止可能に構成されていてもよい。
【0039】
次に、本実施の形態におけるランドセル100の作用効果について説明する。
本実施の形態におけるランドセル100によれば、マチベルト10は、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間に被支持物200を支持可能に構成されている。支持部材20は、マチベルト10から分離されており、かつマチベルト10に支持された被支持物200を下方から支持可能に構成されている。したがって、マチベルト10と支持部材20とによりマチ部1bに被支持物200を支持することができる。そして、支持部材20はマチベルト10から分離されているため、支持部材20を軽量化することができる。つまり、支持部材20がマチ部1bに沿ってマチベルト10の上方から底部1dの下方にわたって延びている場合に比べて、支持部材20を軽量化することができる。これにより、ランドセル100を軽量化することができる。
【0040】
また、支持部材20は、マチ部1bに着脱可能に取り付けられている。このため、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことができる。このため、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことにより、ランドセル100をさらに軽量化することができる。
【0041】
また、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことにより、支持部材20が机などに引っかかることを防止することができる。
【0042】
なお、被支持物200を支持しないときとしては、被支持物200が飲料用ペットボトル201の場合には、たとえば冬季の気温が低いときが挙げられる。この場合には、水分補給のために飲料用ペットボトル201をマチ部1bに支持することへの要求が小さい。また、被支持物200を支持しないときとしては、被支持物200がリコーダケース202の場合には、たとえばリコーダを授業で使わない学年のときが挙げられる。この場合には、授業のためにリコーダケース202をマチ部1bに支持することへの要求が小さい。
【0043】
本実施の形態におけるランドセル100によれば、マチベルト10は、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPを調整可能に構成されている。このため、被支持物200にあわせてマチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPを調整することができる。したがって、マチベルト10で被支持物200をしっかりと支持することができる。
【0044】
本実施の形態におけるランドセル100によれば、支持部材20は、上下方向D1に折り畳み可能に構成されており、かつ折り畳まれた状態でマチ部1bに取り付けられるように構成されている。このため、被支持物200を支持しないときには、支持部材20が折り畳まれた状態でマチ部1bに取り付けられることで、支持部材20が机などに引っかかることを抑制することができる。
【0045】
本実施の形態のランドセル100によれば、支持部材20がマチ部1bから取り外されたときに、装飾部30により被係止部1eを覆うことができる。このため、装飾部30によってランドセル100の装飾性を向上させることができる。つまり、被係止部1eが露出されている場合に比べて、ランドセル100の装飾性を向上させることができる。
【0046】
次に、本実施の形態における変形例のランドセル100について説明する。なお、特に説明しない限り、本実施の形態における変形例のランドセル100は、上述した実施の形態のランドセル100と同様の構成を有するため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0047】
図7図10を参照して、本実施の形態における変形例のランドセル100では、上記の本実施の形態におけるランドセル100に比べて、支持部材20の構成が主に異なっている。また、被支持物200の一例として飲料用ペットボトルではなくリコーダケース202が示されている点で異なっている。さらに、装飾部30の装飾が異なっている。
【0048】
図7および図8を参照して、支持部材20は、収容部1のマチ部1bに着脱可能に取り付けられている。支持部材20は、カップ状に構成されている。支持部材20は、本体部21と、内部空間23と、係止部24とを有している。本体部21は、固定部21aと、周壁部21dと、底21eとを有している。固定部21aは、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態でマチ部1bに表面に沿うように構成されている。
【0049】
本体部21は、本体部21の上端に設けられた開口25から底21eに向けて先細るように構成されている。本体部21は、開口25から底21eに向けて開口25の面積が小さくなるように構成されている。本体部21は、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、開口25が前後方向D3に長軸を有する楕円形状を有するように構成されている。
【0050】
固定部21aと、周壁部21dと、底21eとの間に下部開口26が設けられている。下部開口26の開口面積は、開口25の開口面積よりも小さい。本実施の形態では、下部開口26は、前後方向D3において本体部21の両側に設けられている。
【0051】
内部空間23は、本体部21の内部の空間である。内部空間23は、固定部21aと、周壁部21dと、底21eとで取り囲まれた空間である。内部空間23は、開口25に連通するように構成されている。内部空間23は、下部開口26に連通するように構成されている。
【0052】
係止部24は、第1係止部材24aと、第2係止部材24bとを有している。第1係止部材24aおよび第2係止部材24bは、本体部21の固定部21aに取り付けられている。第1係止部材24aと、第2係止部材24bとは、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、前後方向D3に並んで配置されている。
【0053】
マチ部1bに被係止部1eが設けられている。被係止部1eは、第1被係止部材1e1と、第2被係止部材1e2とを有している。第1被係止部材1e1は、第1係止部材24aに対応する位置に配置されている。第1係止部材24aは、第1被係止部材1e1に係止可能に構成されている。第2被係止部材1e2は、第2係止部材24bに対応する位置に配置されている。第2係止部材24bは、第2被係止部材1e2に係止可能に構成されている。
【0054】
図9を参照して、マチベルト10は、マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPに被支持物200を支持可能に構成されている。図9では、被支持物200の一例としてリコーダケース202が示されている。マチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPにリコーダケース202の上部の一部が挿入された状態で、マチ部1bとマチベルト10とによりリコーダケース202の上部の一部が挟まれている。このようにして、マチベルト10は、被支持物200の上部を支持している。
【0055】
支持部材20は、マチベルト10に支持された被支持物200を下方から支持可能に構成されている。支持部材20の開口25は、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、常に上方に向けて配置されている。図9では、支持部材20の開口25から内部空間23内にリコーダケース202の下部が挿入されている。この状態でリコーダケース202は、支持部材20に載置されている。このようにして、支持部材20は、被支持物200の下部を支持している。
【0056】
図8および図10を参照して、本実施の形態における変形例のランドセル100は、装飾部30を有している。本実施の形態における変形例では、装飾部30は、第1装飾部材31と、第2装飾部材32とを有している。第1装飾部材31は、第1被係止部材1e1に係止可能に構成されている。第2装飾部材32は、第2被係止部材1e2に係止可能に構成されている。
【0057】
本実施の形態における変形例のランドセル100によれば、マチベルト10と支持部材20とにより被支持物200を支持することができる。そして、支持部材20はマチベルト10から分離されているため、支持部材20を軽量化することができる。これにより、ランドセル100を軽量化することができる。
【0058】
また、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことができる。このため、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことにより、ランドセル100をさらに軽量化することができる。
【0059】
また、被支持物200を支持しないときには、支持部材20をマチ部1bから取り外すことにより、支持部材20が机などに引っかかることを防止することができる。
【0060】
本実施の形態における変形例のランドセル100によれば、被支持物200にあわせてマチ部1bとマチベルト10との間の隙間GPを調整することができる。したがって、マチベルト10で被支持物200をしっかりと支持することができる。
【0061】
本実施の形態における変形例のランドセル100によれば、支持部材20の開口25は、支持部材20がマチ部1bに取り付けられた状態で、常に上方に向けて配置されている。このため、被支持物200の下部を支持部材20の開口25から内部空間23に挿入することが容易となる。これにより、被支持物200を支持部材20に載置することが容易となる。
【0062】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【符号の説明】
【0063】
1 収容部、1a 背部、1b マチ部、1c 正面部、1d 底部、1e 被係止部、2 蓋部、3 背負いベルト、4 副収容部、5 ポケット部、10 マチベルト、11 第1ベルト、11a 第1ベルト部材、11b バックル、11c ピン、11d 環状部材、12 第2ベルト、12a 第2ベルト部材、12b ベルト穴、20 支持部材、21 本体部、21a 固定部、21b 開閉部、21c 側面部、21d 周壁部、21e 底、22 突出部、23 内部空間、24 係止部、25 開口、26 下部開口、30 装飾部、100 ランドセル、200 被支持物、201 飲料用ペットボトル、202 リコーダケース、D1 上下方向、D2 左右方向、D3 前後方向、GP 隙間、OP 開口部。
図1
図2
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図6
図7
図8
図9
図10