(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記認証装置は、前記USBケーブルの両端部に設けられた機器と接続するための第1および第2接続プラグの少なくともいずれか一方に設けられる、請求項1記載の半導体装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0014】
<A.構成>
<a1.半導体システム100の構成>
図1は、実施形態1に基づく半導体システム100の構成について説明する図である。
【0015】
図1を参照して、半導体システム100は、メンテナンス装置10と、USBケーブル30とを有する。
【0016】
メンテナンス装置10は、コネクタ11を備えている。
<a2.メンテナンス装置10およびUSBケーブル30の構成>
図2は、実施形態1に基づくメンテナンス装置10およびUSBケーブル30の内部構成について説明する図である。
【0017】
図2に示されるように、メンテナンス装置10は、認証チップ12と、PDコントローラ13と、USBコントローラ14とを含む。
【0018】
認証チップ12は、正規品と接続するための認証データを格納する。
USBコントローラ14は、メンテナンス装置10全体を制御するとともに、データ配線35を制御する。
【0019】
PDコントローラ13は、USBコントローラ14の指示に従って電源配線34、ポートコンフィギュレーション配線33、プラグ用電源配線37を制御する。
【0020】
USBケーブル30の両端部には、それぞれプラグ31、32が設けられている。プラグ31がコネクタ11に挿入される。なお、本例においては、プラグ32はいずれのUSBデバイスにも装着されていない。したがって、メンテナンス装置10とUSBデバイスとはUSBケーブル30を介して接続されていない状態である。
【0021】
USBケーブル30は、一例としてUSB Type−Cケーブルを利用することが可能である。
【0022】
本例においては、メンテナンス装置10はソース側デバイス(電源電圧供給側デバイス)あるいは、シンク側デバイス(電源電圧受給側デバイス)ともなり得る。
【0023】
また、USBコントローラ14は、外部の端末200とも通信可能に接続される。端末200は、USBコントローラ14に対して各種の指示を実行する。本例においては、端末200は、USBコントローラ14を介してPDコントローラ13に対してメンテナンス処理等の実行を指示する。
【0024】
USBケーブル30は、プラグ31,32と、電源配線34、ポートコンフィギュレーション配線33、プラグ用電源配線37、データ配線35および接地配線36を有している。
【0025】
ポートコンフィギュレーション配線33は、1つ又は1チャネルのサイドバンド信号線である、コンフィギュレーションチャネル線CC(以下、CC線とも称する)を含む。CC線は、ソース側デバイスとシンク側デバイス間等における通信を行なうために用いられる設定配線である。また、本例においては、認証コントローラとの通信を行うためにも用いられる。
【0026】
プラグ用電源配線37(VCONN線とも称する)は、プラグ31内に設けられている認識用チップ(内部装置)に対して電源を供給するための配線である。
【0027】
電源配線34は、1つ以上の配線からなる。電源配線34は、電源線VBUSを含む。電源線VBUSには、電源電圧規格内の複数の電源電圧から選択された1つの電源電圧が供給される。すなわち、電源線VBUSには、複数の電源電圧が選択的に供給される。
【0028】
電源線VBUSには、一例としてUSBデバイス機器間のパワーネゴシエーションに応じて、最大20V、5Aの電力が供給される。例えば、接続されるUSBデバイスの要求に応じて、5V、12V、20Vの電源電圧のうち一つを選択して、電源線VBUSを介してUSBデバイスへ供給する。なお、メンテナンス装置10は、規格上、5V〜20Vの範囲で、50mVステップで電圧を設定することが可能である。
【0029】
データ配線35は、2以上の配線からなり、USBデバイス機器間においてデータ通信を行う。データ配線35は、例えば、USB2.0通信用のD+/D−や、USB3.1通信用のTX、RXペア等である。
【0030】
接地配線36は1以上の配線からなり、接地線GNDを含む。
プラグ31は、逆流防止用のダイオードと、認証コントローラ50と、認証チップ40とを含む。
【0031】
プラグ32は、逆流防止用のダイオードと、認証コントローラ60と、認証チップ70とを含む。
【0032】
<a3.プラグ31の構成>
図3は、実施形態1に基づくプラグ31の構成について説明する図である。
【0033】
図3を参照して、プラグ31には、内部装置が設けられている。
具体的には、内部装置として認証コントローラ50(LSI)と、認証チップ40と、抵抗(Ra)57と、スイッチSWPとを含む。
【0034】
認証チップ40は、正規品と接続するための認証データを格納する。
抵抗(Ra)57とスイッチSWPとは、プラグ用電源配線37と接地配線36との間に直列に接続される。スイッチSWPは、認証コントローラ50により制御される。
【0035】
具体的には、スイッチSWPは、プラグ用電源配線37に電源が供給されていない場合には導通(オン)状態となっている。一方、プラグ用電源配線37に電源が供給された場合にはCPU55からの指示に従って非導通(オフ)状態となる。
【0036】
認証コントローラ50は、認証チップ40に格納されている認証データに基づいて認証処理を実行する。
【0037】
認証コントローラ50は、発振器56と、CPU55と、RAM54と、通信器51と、周辺ブロック52と、メモリ53と、抵抗57とを含む。各部は内部バスで接続されている。
【0038】
認証コントローラ50および認証チップ40は、プラグ用電源配線37および接地配線36と接続され、プラグ用電源配線37に対する電源供給に従って動作制御することが可能である。
【0039】
発振器56は、認証コントローラ50の内部クロックを生成する。
CPU55は、認証コントローラ50全体を制御する。
【0040】
RAM54は、CPU55のワーキングメモリとして機能するとともに、各種必要なデータを格納する。
【0041】
通信器51は、ポートコンフィギュレーション配線33と接続され、ソース側デバイスあるいはシンク側デバイスとの間でデータの授受を実行する。
【0042】
周辺ブロック52は、認証チップ40との間でのデータ処理を実行する。
メモリ53は、認証コントローラ50における各種処理を実行するためのプログラム、データ等を格納する。
【0043】
本例においては、メンテナンス装置10は、認証コントローラ50と通信して一例としてメモリ53に格納されているプログラムを更新する。
【0044】
なお、プラグ32の構成についてもプラグ31と同様の構成であるのでその詳細な説明については繰り返さない。認証コントローラ50と認証コントローラ60の構成については基本的に同様である。また、認証チップ40と認証チップ70についても基本的に同様である。
【0045】
図4は、実施形態1に基づくコネクタ11の内部構成を説明する図である。
図4に示されるようにコネクタ11は、スイッチSW1〜SW7(以下、スイッチSWとも称する)と、抵抗Rp1,Rp2と、抵抗Rd1,Rd2とを含む。
【0046】
スイッチSW1は、電源と電源配線34との間に設けられる。スイッチSW1がオンすることにより電源配線34に電源が供給される。
【0047】
スイッチSW2,SW3は、プラグ用電源配線37(VCONN線)に電源を供給するための配線である。
【0048】
スイッチSW2は、VCONN1線と電源との間に設けられ、制御信号VCONN1_DRVに従って導通/非導通に設定される。
【0049】
スイッチSW3は、VCONN2線と電源との間に設けられ、制御信号VCONN_DRVに従って導通/非導通に設定される。
【0050】
スイッチSW4は、抵抗Rp1と直列に電源とCC1線との間に設けられ、制御信号Rp1_enに従って導通/非導通に設定される。
【0051】
スイッチSW5は、抵抗Rd1と直列にCC1線と接地電圧との間に設けられ、制御信号Rd1_enに従って導通/非導通に設定される。
【0052】
スイッチSW6は、抵抗Rp2と直列に電源とCC2線との間に設けられ、制御信号Rp2_enに従って導通/非導通に設定される。
【0053】
スイッチSW7は、抵抗Rd2と直列にCC2線と接地電圧との間に設けられ、制御信号Rd2_enに従って導通/非導通に設定される。
【0054】
スイッチSW1〜SW7を制御する各制御信号は、PDコントローラ13から出力される。
【0055】
CC1線およびCC2線のうち一方がポートコンフィギュレーション配線33と接続され、他方がプラグ用電源配線37と接続される。
【0056】
なお、初期状態においてスイッチSWPは導通(オン)状態に設定されている。
コネクタ11は、プラグ31の表面および裏面のいずれの側での接続も可能に設けられている。
【0057】
コネクタ11とプラグ31の表面との接続の場合には、CC1線とプラグ用電源配線37とが接続される。また、CC2線とポートコンフィギュレーション配線33とが接続される。
【0058】
一方、コネクタ11とプラグ31の裏面との接続の場合には、CC1線とポートコンフィギュレーション配線33とが接続される。また、CC2線とプラグ用電源配線37とが接続される。
【0059】
スイッチSWの切り替えに従ってプラグ31の表面あるいは裏面のいずれに接続されているかを識別することが可能である。
【0060】
次に、メンテナンス処理について説明する。
図5は、実施形態に基づくメンテナンス処理のフロー図である。
【0061】
主にPDコントローラ13における処理である。
図5に示されるように、PDコントローラ13は、DRP動作を実行する(ステップS2)。DRP(dual role port)動作とは、USB規格で定義されている動作で、ある周期内でRd抵抗とRp抵抗のいずれかを有効とし、ソースポート(source port)とシンクポート(sink port)動作を切り替えることで、対向機器がソースポート(source port)、シンクポート(sink port)、DRPポート(drp port)のいずれが接続されても検出/通信可能とする動作である。
【0062】
次に、PDコントローラ13は、対向機器を検出したか否かを判断する(ステップS4)。
【0063】
ステップS4において、PDコントローラ13は、対向機器を検出したと判断した場合(ステップS4においてYES)には、検出した対向機器との間で通常処理を実行する(ステップS24)。そして、処理を終了する(エンド)。
【0064】
一方、ステップS4において、PDコントローラ13は、対向機器を検出しないと判断した場合(ステップS4においてNO)には、次に、所定期間が経過したかどうかを判断する(ステップS6)。
【0065】
ステップS6において、PDコントローラ13は、対向機器を検出しないと判断した場合にはステップS2に戻り所定期間上記処理を繰り返す。
【0066】
ステップS6において、PDコントローラ13は、所定期間が経過したと判断した場合(ステップS6においてYES)には、接続機器の確認動作を実行する(ステップS7)。
【0067】
具体的には、抵抗(Rp)を介してコンフィギュレーションチャネル線CC1,CC2に電源電圧を印加する(Rp抵抗ON)。
【0068】
図6は、実施形態に基づくRp抵抗を接続した場合のコネクタ11の内部構成を説明する図である。
【0069】
図6に示されるように、PDコントローラ13は、制御信号Rp1_en,Rp2_enを入力(一例として「H」レベル)してスイッチSWを導通させる。
【0070】
これに伴いCC1線、CC2線は電源とそれぞれ接続される。プラグ31のプラグ用電源配線37と接続されているCC線は抵抗57により所定の電圧レベルに設定される。他方のCC線はポートコンフィギュレーション配線33と接続される。
【0071】
PDコントローラ13は、CC線の電圧レベルを検出し、いずれのCC線がプラグ用電源配線37と接続されているかを検出する。一例としてPDコントローラ13は、抵抗Rpと抵抗Raとの抵抗分割に従う中間電圧を検出したか否かを判断する。
【0072】
本例においては、CC1線がプラグ用電源配線37と接続されていると検出する。
また、CC2線がポートコンフィギュレーション配線33と接続されていると検出する。
【0073】
再び
図5を参照して、PDコントローラ13は、接続機器を検出したかどうかを判断する(ステップS8)。具体的には、
図6で説明したようにCC1線、CC2線のいずれか一方が所定の電圧レベルに設定されるか否かを判断する。
【0074】
CC1線、CC2線のいずれか一方が所定の電圧レベルに設定される場合には、接続機器を検出したと判断する。また、所定の電圧レベルに設定されたCC線がプラグ用電源配線37と接続されたと判断する。他方のCC線はポートコンフィギュレーション配線33と接続されたと判断する。
【0075】
ステップS8において、PDコントローラ13は、接続機器を検出したと判断した場合(ステップS8においてYES)には、プラグ用電源配線37に電源を供給する(ステップS10)。
【0076】
一方、ステップS8において、PDコントローラ13は、接続機器を検出しないと判断した場合(ステップS8においてNO)には、処理を終了する(エンド)。
【0077】
図7は、実施形態に基づくプラグ用電源配線37に電源を供給する場合を説明する図である。
【0078】
図7に示されるように、PDコントローラ13は、制御信号VCONN1_DRVを入力(一例として「H」レベル)してスイッチSW2を導通させる。
【0079】
これに伴いCC1線は電源と接続され、プラグ用電源配線37に電源が供給される。
プラグ31内の認証コントローラ50は、プラグ用電源配線37に対する電源供給に従って起動する。認証コントローラ50の各部は、当該電源供給に従って活性化されて種々の機能を実行することが可能となる。
【0080】
なお、LSI50は、プラグ用電源配線37への電源供給に従ってスイッチSWPを非導通(オフ)状態に設定する。これにより抵抗(Ra)57を介する接地配線36への電流を遮断して消費電力を低減することが可能である。
【0081】
再び
図5を参照して、次に、PDコントローラ13は、SOP’のデバイス存在確認コマンドを発行する(ステップS12)。具体的には、PDコントローラ13は、ポートコンフィギュレーション配線33を用いて認証コントローラ50に対してSOP’のデバイス存在確認コマンドを発行する。
【0082】
PDコントローラ13と認証コントローラ50との間での情報交換は、VDM(Vendor Defined Message)等を利用することが可能である。VDMでベンダー独自のデータ列を定義し、その応答をベンダー独自のデータ列とすることで、PDコントローラ13と認証コントローラ50との間での相互確認を実行する。
【0083】
ベンダー定義メッセージ(VDM)としては、シーケンスの開始を示すSOP’(Start of Packet Sequence Prime)パケットを用いる。PDコントローラ13からポートコンフィギュレーション配線33を介してSOP’とともにデバイス存在確認コマンドが認証コントローラ50に送信される。
【0084】
認証コントローラ50は、SOP’のデバイス存在確認コマンドを受信した場合に応答信号をPDコントローラ13にポートコンフィギュレーション配線33を介して送信する。
【0085】
次に、ステップS14において、PDコントローラ13は、デバイスが有るか否かを判断する(ステップS14)。具体的には、PDコントローラ13は、SOP’のデバイス存在確認コマンドに対応する応答信号を受信したか否かを判断する。PDコントローラ13は、SOP’のデバイス存在確認コマンドに対応する応答信号を受信した場合にはデバイスがあると判断する。そして、次のステップS16に進む。
【0086】
ステップS14において、PDコントローラ13は、デバイスが有ると判断した場合(ステップS14においてYES)には、メンテナンス処理を実行する(ステップS16)。具体的には、PDコントローラ13は、ポートコンフィギュレーション配線33を介してSOP’パケットを用いて認証コントローラ50との間でメンテナンスに必要なデータ(メンテナンス情報)を送信する。認証コントローラ50は、PDコントローラ13からのメンテナンス情報を受信してメンテナンス処理を実行する。たとえば、認証コントローラ50は、メンテナンス情報に基づいてメモリ53に格納されている情報をアップデート(更新)する。あるいは、認証コントローラ50は、周辺ブロック52を介して認証チップ40にアクセスして、認証チップ40のデータをアップデート(更新)するようにしても良い。
【0087】
当該処理により、USBケーブル30内のプラグ31に設けられた認証コントローラ50にアクセスして認証コントローラ50の内部データを更新することが可能である。
【0088】
次に、PDコントローラ13は、SOP’’のデバイス存在確認コマンドを発行する(ステップS18)。具体的には、PDコントローラ13は、ポートコンフィギュレーション配線33を用いてプラグ32内の認証コントローラに対してSOP’’のデバイス存在確認コマンドを発行する。
【0089】
プラグ32内の認証コントローラ60は、SOP’’のデバイス存在確認コマンドを受信した場合に応答信号をPDコントローラ13にポートコンフィギュレーション配線33を介して送信する。
【0090】
次に、ステップS18において、PDコントローラ13は、デバイスが有るか否かを判断する(ステップS20)。具体的には、PDコントローラ13は、SOP’’のデバイス存在確認コマンドに対応する応答信号を受信したか否かを判断する。PDコントローラ13は、SOP’’のデバイス存在確認コマンドに対応する応答信号を受信した場合にはデバイスがあると判断する。そして、次のステップS20に進む。
【0091】
ステップS20において、PDコントローラ13は、デバイスが有ると判断した場合(ステップS20においてYES)には、メンテナンス処理を実行する(ステップS22)。具体的には、PDコントローラ13は、ポートコンフィギュレーション配線33を介してSOP’’パケットを用いて認証コントローラ60との間でメンテナンスに必要なデータ(メンテナンス情報)を送信する。認証コントローラ60は、PDコントローラ13からのメンテナンス情報を受信してメンテナンス処理を実行する。たとえば、認証コントローラ60は、メンテナンス情報に基づいてメモリ53に格納されている情報をアップデート(更新)する。あるいは、認証コントローラ60は、周辺ブロック52を介して認証チップ70にアクセスして、認証チップ70のデータをアップデート(更新)するようにしても良い。
【0092】
そして、処理を終了する(エンド)。
本実施形態に基づく方式により、メンテナンス装置10にUSBケーブル30を介して対向機器が接続されない場合であっても、USBケーブル30のプラグ31,32の認証コントローラ50,60に対してアクセスすることが可能である。具体的には、接続機器が有るか否かを確認し、接続機器があると判断した場合にはプラグ用電源配線に電源を供給して、認証コントローラ50,60を起動させる。
【0093】
そして、PDコントローラ13は、ポートコンフィギュレーション配線33を介してメンテナンス情報を認証コントローラ50,60に送信することにより認証コントローラ50,60のメンテナンス処理を実行することが可能である。
【0094】
これにより簡易な方式によりUSBケーブル内の内部装置にアクセスし、メンテナンス処理を実行することが可能である。
【0095】
なお、本例においては、プラグ31,32の両方に認証コントローラが含まれている構成について説明したがいずれか一方にのみ含まれる構成としても良い。その場合には、SOP’のみが用いられることになる。
【0096】
加えて、本例においては、コネクタ11内に抵抗Rp,RdならびにVBUS線、VCONN線、CC線を制御するスイッチを配置した構成について説明しているが、これらの部品のうちの一部もしくは全部をPDコントローラ13内に配置する構成としても良い。
(実施形態2)
図8は、実施形態2に基づく半導体システム100#の構成を示す図である。
【0097】
図8を参照して、半導体システム100#は、メンテナンス装置10#と、USBケーブル30A,30Bとを有する。
【0098】
メンテナンス装置10#は、複数のコネクタを備えている。本例においては、メンテナンス装置10#は、コネクタ11A,11Bを備えている。
【0099】
メンテナンス装置10#は、認証チップ12と、PDコントローラ13#と、USBコントローラ14#とを含む。
【0100】
認証チップ12は、正規品と接続するための認証データを格納する。
USBコントローラ14#は、メンテナンス装置10全体を制御する。
【0101】
PDコントローラ13#は、各種信号配線と接続され、PDコントローラ13#の指示に従って各種信号配線を駆動する。
【0102】
USBケーブル30A,30Bは、USBケーブル30と同様の構成であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0103】
USBケーブル30A,30Bのプラグ31A,31Bは、それぞれコネクタ11A,11Bとそれぞれ接続される。
【0104】
本実施形態2においては、コネクタ11A,11Bにそれぞれ接続されたUSBケーブル30A,30Bのプラグ31A,31Bに含まれる認証コントローラに対して、それぞれ並列的にアクセスすることが可能である。具体的には、接続機器が有るか否かを確認し、接続機器があると判断した場合にはプラグ用電源配線に電源を供給して、認証コントローラ50,60を起動させる。
【0105】
そして、PDコントローラ13#は、ポートコンフィギュレーション配線33を介してメンテナンス情報を認証コントローラ50,60に送信することにより認証コントローラ50,60のメンテナンス処理を実行することが可能である。
【0106】
これにより簡易な方式により複数のUSBケーブル内の内部装置にアクセスし、メンテナンス処理を実行することが可能である。
【0107】
なお、本例においては、プラグ31A,32A,31B,32Bの両方に認証コントローラが含まれている構成について説明したがいずれか一方にのみ含まれる構成としても良い。その場合には、SOP’のみが用いられることになる。
【0108】
<その他の形態>
本例においては、端末200とメンテナンス装置10とがそれぞれ独立に設けられた構成について説明したが端末200とメンテナンス装置10とが一体として設けられる構成とすることも可能である。
【0109】
本例においては、対向機器が検出されない場合として、メンテナンス装置10にUSBケーブルのみが接続された状態でメンテナンス処理を実行する構成について説明したが、対向機器が接続されている場合であっても対向機器のPDコントローラの状態により(メモリデータが初期状態かつ、抵抗Rp,Rdが有効にできない状態等)、
図5のステップS2におけるDRP動作でメンテナンス装置10が対向機器を検出しない場合においても同様のメンテナンス処理を実行するようにしても良い。
【0110】
以上、本開示を実施形態に基づき具体的に説明したが、本開示は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。