特許第6752783号(P6752783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6752783
(24)【登録日】2020年8月21日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】2,5−ジクロロフェノールの合成方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 37/00 20060101AFI20200831BHJP
   C07C 39/30 20060101ALI20200831BHJP
   C07C 65/21 20060101ALI20200831BHJP
   C07C 51/367 20060101ALI20200831BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20200831BHJP
【FI】
   C07C37/00
   C07C39/30
   C07C65/21 A
   C07C51/367
   !C07B61/00 300
【請求項の数】17
【全頁数】70
(21)【出願番号】特願2017-517663(P2017-517663)
(86)(22)【出願日】2015年10月2日
(65)【公表番号】特表2017-530150(P2017-530150A)
(43)【公表日】2017年10月12日
(86)【国際出願番号】US2015053715
(87)【国際公開番号】WO2016054506
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2018年9月13日
(31)【優先権主張番号】62/058,886
(32)【優先日】2014年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/091,995
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501231613
【氏名又は名称】モンサント テクノロジー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100156122
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 剛
(72)【発明者】
【氏名】カム−トゥ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エイチ・アン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ドン・プロブスト
【審査官】 佐久 敬
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−116639(JP,A)
【文献】 米国特許第05648562(US,A)
【文献】 特開昭56−130233(JP,A)
【文献】 特開平09−255326(JP,A)
【文献】 特表2012−502876(JP,A)
【文献】 特開昭58−144330(JP,A)
【文献】 特開平03−031232(JP,A)
【文献】 特開平11−171809(JP,A)
【文献】 特開平01−268662(JP,A)
【文献】 米国特許第03013054(US,A)
【文献】 国際公開第2013/123299(WO,A1)
【文献】 SONIA ABELLO,ADRIANA BONILLA AND JAVIER PEREZ-RAMIREZ,Mesoporous ZSM-5 zeolite catalysts prepared by desilication with organic hydroxides and comparison with NaOH leaching,Applied Catalysis A: General,2009年,364,191-198
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法であって、前記ゼオライト触媒が35:1以下のSiO/Alモル比を有し、
前記ゼオライト触媒が、ペンタシル型ゼオライト、β型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト及びこれらの混合物からなる群から選択されるゼオライトを含んでなる、前記方法。
【請求項2】
前記SiO/Alモル比が23:1〜35:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記供給原料がさらに水を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ゼオライト触媒が脱シリカゼオライト触媒を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記脱シリカゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも50%大きいメソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積よりも50%〜500%大きい、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記ゼオライト触媒が少なくとも0.15cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記供給原料がさらに3,4−ジクロロフェノールを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、10:1〜50:1である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記異性化が、220℃〜550℃の触媒温度で行われる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が0.05kPa〜10kPaである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記ゼオライト触媒が500℃〜1000℃の範囲の温度で焼成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
さらに
2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び
前記ゼオライト触媒を250℃〜375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を含む、
請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法
【請求項16】
異性化ゾーンへの供給原料が、下記:
ヒドロキシル化ゾーン中、第1のゼオライト触媒の存在下で酸化剤を用いて1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化することで、2,5−ジクロロフェノールと2,4−ジクロロフェノールとを含むヒドロキシル化反応生成物を形成すること;及び
2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部を前記ヒドロキシル化反応生成物から分離すること
を含む方法により合成された2,4−ジクロロフェノールを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法に従って2,5−ジクロロフェノールを合成すること;
前記2,5−ジクロロフェノールのうちの少なくとも一部をカルボキシル化して2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を製造することと
前記2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸へとメチル化することとを含む、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、2,5−ジクロロフェノールの製造方法に関する。本発明の様々な方法は、ゼオライト触媒上で2,4−ジクロロフェノールを異性化して2,5−ジクロロフェノールを形成することを含む。本発明は、更に、1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化することを含む、2,5−ジクロロフェノールの合成方法にも関する。本発明は、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
ジクロロフェノールは、様々な化学製品の合成における中間体として有用である。特に、特定の除草剤はジクロロフェノールから合成される。例えば、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)は、2,4−ジクロロフェノールから合成することができる。米国特許出願第2,480,817号及び米国特許出願第2,651,659号を参照のこと。また、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(dicamba)は、2,5−ジクロロフェノールから合成することができる。例えば米国特許出願第3,013,054号及び米国特許出願第5,648,562号参照のこと。
【0003】
様々な作物にdicamba耐性形質が導入されるのに伴い、dicambaは益々重要な除草剤になってきている。しかし、dicambaの製造方法には課題が残ったままである。高い原材料コスト、低いプロセス変換率及び選択率、並びに大量の廃棄物が、これらの方法において残されている課題である。更に、出発物質の2,5−ジクロロフェノールは、高い原材料コストの大きな要因であると考えられている。したがって、プロセスの経済性を向上するための、2,5−ジクロロフェノールなどのdicambaの重要な中間体の改良された製造方法が未だ必要とされている。
【0004】
米国特許出願第4,568,777号では、特定の種類のゼオライト触媒を使用した、2,4−ジクロロフェノールなどのモノ−またはジクロロフェノールの異性化方法が提案されている。しかしながら、この方法は2,5−ジクロロフェノール異性体についての高い選択性を得ることはできなかった。そのため、原材料コスト及び廃棄物を低減し、2,5−ジクロロフェノールについて高い選択率である、商業的に実行可能な方法が未だ必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
簡潔には、いくつかの態様においては、本発明は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給気体または液体を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法に関する。様々な方法においては、ゼオライト触媒は約35:1以下のSiO/Alモル比を有する。様々な方法においては、ゼオライト触媒は約80:1以下のSiO/Alモル比を有する脱シリカゼオライト触媒を含む。様々な方法においては、脱シリカゼオライト触媒は、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きい、メソ−マクロ細孔容積(>20Å〜2500Å)を有する。様々な方法においては、ゼオライト触媒は、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する。様々な方法においては、供給原料は2,4−ジクロロフェノールを含み、更に水(例えば蒸気)を含む。様々な方法においては、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料は、3,4−ジクロロフェノールを更に含む。様々な方法においては、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料は、2,5−ジクロロフェノール及び3,4−ジクロロフェノールを更に含む。また、様々な方法は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料をゼオライト触媒と接触させることを一時中断することと、ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて触媒を再活性化することとを更に含む。
【0006】
別の態様においては、本発明は、ヒドロキシル化ゾーン中、第1のゼオライト触媒の存在下で酸化剤を用いて1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化することで、2,5−ジクロロフェノールと2,4−ジクロロフェノールとを含むヒドロキシル化反応生成物を形成すること;2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部をヒドロキシル化反応生成物から分離して2,4−ジクロロフェノールを含むフラクションを形成すること;及び、異性化ゾーン中、2,4−ジクロロフェノールを含むフラクションを酸形態の第2のゼオライト触媒と接触させることで少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させること;を含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法に関する。
【0007】
更なる態様においては、本発明は、本明細書に記載の様々な方法に従って合成された2,5−ジクロロフェノールの少なくとも一部をカルボキシル化して2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を製造することと、2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸へとメチル化/鹸化、または選択的メチル化することと、を含む、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造方法に関する。
【0008】
他の目的及び特徴は、ある程度は以降で明白になり、またある程度は以降で指摘されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例2に記載されている実験で得られた様々な結果を示す。
図2】実施例2に記載されている実験で得られた様々な結果を示す。
図3】実施例2に記載されている実験で得られた様々な結果を示す。
図4】実施例2に記載されている実験で得られた様々な結果を示す。
図5】実施例2に記載されている実験で得られた様々な結果を示す。
図6】異性化反応器への供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの様々な分圧での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率のグラフを示す。
図7】異性化反応器への供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの様々な分圧での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率のグラフを示す。
図8】異性化反応器への供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの試験した分圧での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3−及び4−クロロフェノールに対する2−クロロフェノールの比率のグラフを示す。
図9】異性化反応器への供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの試験した分圧での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3−及び4−クロロフェノールに対する2−クロロフェノールの比率のグラフを示す。
図10】様々な触媒温度での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率のグラフを示す。
図11】様々な触媒温度での、累積2,4−ジクロロフェノール変換率の関数としての、3−及び4−クロロフェノールに対する2−クロロフェノールの比率のグラフを示す。
図12】未変性ZSM−5ゼオライト、及び脱シリカZSM−5ゼオライトについての、2,5−ジクロロフェノール生産性を示す。
図13】未変性ZSM−5ゼオライト、及び脱シリカZSM−5ゼオライトについての、2,5−ジクロロフェノール選択率を示す。
図14】周期的な同時供給流あり及びなしの反応についての、2,5−ジクロロフェノールの収率を示す。
図15】同時供給流あり及びなしの反応についての、2,5−ジクロロフェノールの収率を示す。
図16】未使用の触媒(四角)及び再生した触媒(丸)についての、流通時間の関数としての2,4−ジクロロフェノール変換率を示す。
図17】未使用の触媒(四角)及び再生した触媒(丸)についての、流通時間の関数として2,5−ジクロロフェノール選択率を示す。
図18】特定の実施例で述べられている様々な実験についての反応器の構成を示す。
図19】実施例17で述べられている実験で得られた様々な結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の様々な態様は、2,5−ジクロロフェノールの製造方法に関する。本発明の他の態様は、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造方法に関する。
【0011】
本発明の1つの態様は、2,5−ジクロロフェノールへの高い選択性を有する2,4−ジクロロフェノールの異性化方法に関する。2,5−ジクロロフェノールへの高い選択性を有する方法によって、生成物からの分離及び廃棄、またはリサイクルのための更なる処理が必要とされるモノクロロフェノールや3,4−ジクロロフェノールなどの廃棄物の量が低減される。そのため、2,5−ジクロロフェノールについての向上した選択率を有する本発明の方法によって、方法の経済性が大幅に向上する。
【0012】
本発明の別の態様は、2,5−ジクロロフェノールの収率が改善された、2,4−ジクロロフェノールの異性化方法に関する。2,5−ジクロロフェノールのより良い収率を与える方法は、有利には生産速度を上げ、エネルギーコストを削減し、これによって方法の経済性が改善される。本発明の更なる態様は、従来の手順に比べて少ないエネルギー供給しか必要としない改良された触媒再活性化手順を含む2,4−ジクロロフェノールの異性化方法に関し、これも方法の経済性を改善する。
【0013】
本発明の別の態様は、1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化による2,5−ジクロロフェノールの合成方法に関する。1,4−ジクロロベンゼンは、様々な化学製品の製造において広く利用されている工業的な前駆体である。そのため、2,5−ジクロロフェノールの製造における出発物質として1,4−ジクロロベンゼンを使用することは、特には鍵中間体として2,5−ジクロロフェノールを使用する下流の工程に関して、試薬コストを減らし、方法の経済性を改善することが期待される。
【0014】
本発明のまた別の態様は、ヒドロキシル化反応で製造された2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部を分離することと、2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることとを含む、1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化による、2,5−ジクロロフェノールの合成方法に関する。副生成物の2,4−ジクロロフェノールを異性化することによって、有益なことには目的とする2,5−ジクロロフェノール生成物の全体としての収率が向上する。
【0015】
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の様々な方法によって製造される2,5−ジクロロフェノールからの、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の合成方法に関する。
【0016】
2,4−ジクロロフェノールの異性化
2,5−ジクロロフェノールを製造するための本発明の様々な方法は、2,4−ジクロロフェノールの異性化を含む。通常、方法はゼオライト触媒を使用することを含む。特には、2,5−ジクロロフェノールを製造するための本発明の異性化方法は、異性化ゾーン中で2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料をゼオライトと接触させることで、以下に示されるように少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む。
【化1】
2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料は、気体または液体として異性化ゾーンに供給することができる。
【0017】
好適なゼオライト触媒としては、中程度のまたは大きい細孔径のゼオライトが挙げられる。好適な中程度の細孔径のゼオライトとしてはZSM−5及びZSM−11などのペンタシル型ゼオライトが挙げられ、大きい細孔径のゼオライトとしては、β型ゼオライト、及びフォージャサイト型ゼオライト(Y型ゼオライト等)が挙げられる。したがって、ゼオライト触媒には、ZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトが含まれていてもよい。本発明の様々な異性化方法においては、ゼオライト触媒には、ホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトが含まれる。
【0018】
本発明の様々な異性化方法においては、ゼオライト触媒には、ゼオライトの酸形態が含まれる。例えば、ゼオライト触媒には、ZSM−5ゼオライト(例えばHZSM−5)などの中程度の細孔径のゼオライトの酸形態、または、β型ゼオライト、及びフォージャサイト型ゼオライト(Y型ゼオライト等)などのより大きな細孔径のゼオライトの酸形態が含まれる。ゼオライト触媒の酸形態(プロトン型または水素型としても知られている)は、高温でアンモニウム形態のゼオライト触媒を焼成することによって作成することができる。本発明の様々な方法においては、ゼオライトは少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成することができる。焼成温度は、約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲とすることができる。また、ゼオライト触媒の酸形態は、ゼオライトのナトリウム形態からも合成することができる。この手法では、ナトリウム形態はアンモニウム塩とイオン交換されることでゼオライトのアンモニウム形態を形成する。引き続き、アンモニウム形態は酸形態へと焼成することができる。
【0019】
本発明の様々な異性化方法においては、SiO/Alモル比は、ゼオライト触媒の重要な側面である。驚くべきことに、出願人らはSiO/Alモル比が約35:1以下の場合に、触媒の2,5−ジクロロフェノールについての選択率が大幅に向上することを発見した。同様に、いくつかの事例では、SiO/Alモル比が約35:1以下の場合には、有利なことに2,4−ジクロロフェノールの変換率を向上させることができる。SiO/Alモル比が減少すると、ゼオライト骨格の中に存在するアルミニウムの相対量が増加する。理論に拘束されるわけではないが、アルミニウムが異性化のための酸部位として機能すると考えられる。したがって、本発明の様々な異性化方法においては、ゼオライト触媒は約35:1以下のSiO/Alモル比を有していてもよい。ある方法においては、ゼオライト触媒は約30:1以下のSiO/Alモル比を有していてもよい。
【0020】
いくつかの事例では、SiO/Alモル比を約20:1未満または約23:1未満に減少させると、触媒の活性が低下することが更に見出された。例えば、SiO/Alモル比が約20:1未満または約23:1未満であると、30:1のSiO/Alモル比を有するゼオライト触媒を使用した変換率と比較すると、2,4−ジクロロフェノールの変換率が減少することが見出された。出願人らは、ゼオライト骨格中には複数の可能性のあるアルミニウム(活性部位)分布及び位置が存在し、これらはゼオライトの合成パラメーターだけでなくSiO/Alモル比にも依存すると考えている。理論に拘束されるわけではないが、出願人らは触媒の活性は比較的「隔離された」(あるいは近接若しくは隣接するアルミニウム種を有さない)酸部位の数に依存すると考えており、これは、隣接する活性部位が異性化に必要な活性化エネルギーを増加させるため(ひずんだ結合角、遷移状態安定化のための能力の変化により)、または、これらの隣接部位が2つの反応物分子の吸着性を高め、それによって異性化に関する追加的な立体障害が形成されるためと考えられる。したがって、本発明の様々な方法においては、ゼオライト触媒は、約35:1以下であるが少なくとも約23:1である(すなわち約23:1〜約35:1、または約23:1〜約30:1)SiO/Alモル比を有していてもよい。
【0021】
本発明のいくつかの異性化方法において、出願人らは脱シリカゼオライト触媒が高い選択性を有しており、2,5−ジクロロフェノールの収率を高めることを見出した。ゼオライト触媒の脱シリカ化は、例えば1つ以上のNaOH溶液を用いた浸出法によって行うことができる。浸出時に加熱してもよい(例えば65〜80℃での加熱)。浸出処理によって、酸(プロトン)形態の触媒からナトリウム形態へと変換される。そのため、ナトリウム形態は(NHSOなどのアンモニウム塩とイオン交換してゼオライトのアンモニウム形態を形成することができる。引き続いて、アンモニウム形態は酸形態へと焼成することができる(例えば、550℃で24時間、空気中で焼成することでゼオライトを酸形態(すなわちHZSM−5)へと変換)。
【0022】
脱シリカ化されたゼオライト触媒を用いる方法においては、ゼオライトのSiO/Alモル比は約35:1より大きくてもよい。例えば、ゼオライトのSiO/Alモル比は約80:1、約60:1、または約55:1(例えば約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1)程度に高くてもよい。脱シリカ処理によってメソ細孔容積は増加するが、メジアン細孔幅及びミクロ細孔容積は維持されると考えられる。したがって、容積は20Åより大きく2500Åにまで及ぶ直径を有する細孔に起因することから、脱シリカ化されたゼオライト触媒は、大きい本明細書で定義されるメソ−マクロ細孔容積を示す。完全には分かってはいないものの、脱シリカ化によって触媒のメソ細孔容積が増加することで、近づきやすい活性酸部位の濃度が増加すると考えられる。脱シリカ触媒を用いた際の著しく高い収率は、2,4−ジクロロフェノールの異性化における2,5−ジクロロフェノールの高い収率に、触媒の細孔入口領域にある酸部位が主に寄与していることを示唆した。脱シリカ処理によって、ゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積(>20Å、最大2500Å)を、脱シリカ化されていない最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積と比較して少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%増加させることができる。したがって、2,5−ジクロロフェノールの別の製造方法は、異性化ゾーン中で2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を酸形態の脱シリカゼオライト触媒と接触させることで少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることであって、脱シリカゼオライト触媒が脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(>20Å、最大2500Å)を有することを含む。
【0023】
脱シリカゼオライト触媒は、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも約50%〜約500%、約50%〜約400%、約50%〜約300%、約100%〜約500%、約100%〜400%、約100%〜約300%、約200%〜約500%、約200%〜約400%、または約200%〜約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(>20Å、最大2500Å)を有していてもよい。例えば、最初のSiO/Alモル比が55:1であるゼオライト触媒(例えばH−ZSM−5)については、脱シリカ処理によって、メソ−マクロ細孔容積(>20Å、最大2500Å)を、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gへと増加させることができる。脱シリカ触媒のメソ−マクロ細孔容積(>20Å、最大2500Å)は、0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gであってもよい。
【0024】
ゼオライト触媒に対する修飾にもかかわらず、ゼオライト触媒は、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有することができる。例えば、ゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積は、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gであってもよい。また、ゼオライト触媒のSiO/Alモル比は、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下であってもよい。例えば、ゼオライト触媒のSiO/Alモル比は、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1であってもよい。
【0025】
ゼオライトの比表面積は、S.Brunauer,P.H.Emmett,E.Teller,J.Am.Chem.Soc.1938,60,309−331中に記載されているBET法によって決定される。平均細孔幅及び細孔容積は、E.P.Barrett,L.G.Joyner,P.P.Halenda,J.Am.Chem.Soc.1951,73,373−380中に記載されているBJH法によって決定される。
【0026】
ゼオライト触媒のSiO/Alモル比に関係するのは、活性アルミニウム部位(第二隣接アルミニウム原子なし、すなわちAl−O−Si−O−Alの順序)の濃度である。本発明の様々な異性化方法においては、活性アルミニウム部位の数は、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超であってもよい。活性アルミニウム部位の数は、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gの範囲であってもよい。
【0027】
通常、異性化方法は、固定床などの公知の工業的な反応器形式で行うことができる。
【0028】
いくつかの異性化方法においては、異性化ゾーンへの供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量(供給原料に対する重量)は、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約5000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである。例えば、異性化ゾーンへの供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量は、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gであってもよい。
【0029】
本発明の異性化方法は、幅広い温度範囲で行うことができる。通常、触媒は約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の範囲の触媒温度で2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料と接触させられる。
【0030】
本発明の様々な方法においては、場合によっては450℃を超える温度で反応物が劣化し得ることと望ましくない生成物が生成し得ることが見出されたことから、触媒の温度は約450℃以下である。出願人らは、触媒温度を特定の範囲に制御した場合に、2,5−ジクロロフェノールの選択率が向上することを見出した。理論に拘束されるわけではないが、この温度範囲で生じる異性化反応と比較して分解反応が制限されると考えられる。異性化は分解反応よりも低い活性化エネルギーを有し得ることから、この制御された温度では熱分解よりも異性化の方が相対的に早くなることが見出された。更に、この温度範囲では、異性化反応における望ましい4→5塩素転位由来の2,5−ジクロロフェノールと比べて、2→3塩素転位由来の3,4−ジクロロフェノールは不利であると考えられる。したがって、向上した2,5−ジクロロフェノールの選択率は、触媒温度がこれらの温度範囲内で維持された場合に得ることができる。これらの範囲外の触媒温度では、3,4−ジクロロフェノール及び2,6−ジクロロフェノールなどの他の異性体が優先し、他の分解反応及び触媒の不活性化が促進され得る可能性がある。特に、触媒の温度が約250℃〜約375℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約285℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の範囲にある場合に、いくつかの方法において向上した選択率を得ることができる。また、様々な方法においては、触媒温度は300℃未満(例えば約290℃未満、または約285℃未満)であってもよいことが見出された。
【0031】
2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料は、気体または液体として異性化ゾーンに導入することができる。気体の2,4−ジクロロフェノールがゼオライト触媒を含む異性化反応ゾーンの中に導入される際、供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧は、少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、少なくとも約1kPaとすることができる。異性化反応ゾーンへの供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧は、約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaとすることができる。いくつかの場合においては、副生成物の3,4−ジクロロフェノールの形成は2,5−ジクロロフェノールの形成と比較して減少し得ると考えられることから、2,5−ジクロロフェノールの選択率は、2,4−ジクロロフェノールの分圧を高めることによって増加させることができる。これは、2,4−ジクロロフェノール(及び2,5−ジクロロフェノール)のOH基の隣の2位の塩素が、高い分圧でより「保護」され得ると考えられる(すなわち、高い分圧では、他の位置での脱塩素化と比較して2,4−ジクロロフェノール及び2,5−ジクロロフェノールの脱塩素化が不利になり得る)。
【0032】
異性化反応は、窒素ガスまたはアルゴンガスなどの不活性雰囲気で行うことができる。いくつかの場合においては、酸素と水の濃度を減らすと、有益なことにはモノクロロフェノールの形成が抑制されることが見出された。水がフェノールの塩素基と相互作用し、脱塩素化経路を加速すると考えられる。したがって、異性化反応は、酸素及び水が実質的に含まれない雰囲気で行うことができる。
【0033】
上述のことにもかかわらず、驚くべきことにいくつかの事例においては、異性化ゾーンの中に水が存在するとゼオライト触媒の活性が有利に高められることが見出された。したがって、2,5−ジクロロフェノール製造のための様々な異性化方法は、2,4−ジクロロフェノールと水とを含む供給原料を異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む。理論に拘束されるわけではないが、反応条件では、水は、触媒の活性部位と不可逆的に結合する大きい芳香族種と最も反応する、あるいはこれらの結合エネルギーを減少させる可能性が高く、それによって結合している分子がゼオライトから解離できると考えられる。
【0034】
水は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料と共に異性化ゾーンに供給されてもよく、別個の流れによって、または両方によって供給されてもよい。また、水は異性化ゾーンに連続的に供給されてもよいし、断続的に供給されてもよい。様々な場合においては、比較的低い流量で連続的に、あるいは断続的に水を供給すると、2,5−ジクロロフェノールの収率が向上する一方で、向上した水準の選択率が維持されることが見出された。
【0035】
通常、異性化ゾーンに供給される水の量は、触媒の重量と比較して相対的に少ない。したがって、1時間当たりの触媒対水の重量比は、典型的には少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である。触媒対水の重量比は、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1の範囲であってもよい。また、1時間当たりの供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比は、典型的には少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である。供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比は、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1の範囲であってもよい。
【0036】
水は、ゼオライト触媒の温度で異性化ゾーンに供給することができる。例えば、供給原料が気体の場合、水は約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度で水蒸気として異性化ゾーンに供給されてもよい。
【0037】
また、2,5−ジクロロフェノールの選択率は、3,4−ジクロロフェノールを異性化ゾーンに同時に供給することによって向上できることも見出された。したがって、2,5−ジクロロフェノールを製造するための本発明の別の方法は、2,4−ジクロロフェノールと3,4−ジクロロフェノールとを含む供給原料を異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む。3,4−ジクロロフェノールは、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料と共に異性化ゾーンに供給されてもよく、別個の流れによって、または両方によって供給されてもよい。また、3,4−ジクロロフェノールは異性化ゾーンに連続的に供給されてもよいし、断続的に供給されてもよい。3,4−ジクロロフェノールは、2,4−ジクロロフェノールを含むリサイクル流の成分であってもよく、これは異性化反応生成物の下流の分離工程で得ることができる。この場合、2,4−ジクロロフェノール及び3,4−ジクロロフェノールを含むリサイクル流は異性化ゾーンに供給することができる。異性化ゾーンへの供給原料には、少量の2,5−ジクロロフェノールも含まれていてもよい(例えば、2,4−ジクロロフェノールと3,4−ジクロロフェノールとの混合物を含むリサイクル流の成分として)。供給原料中に2,5−ジクロロフェノールが存在すると、2,5−ジクロロフェノールの3,4−ジクロロフェノールへの目的外の異性化が増加するため選択率が減少すると考えられている。しかし、異性化ゾーンに3,4−ジクロロフェノールを同時供給すると、有益なことにはこの選択率の減少が抑えられることが見出された。
【0038】
典型的には、異性化ゾーンに供給される3,4−ジクロロフェノールの量は、供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの量と比較して相対的に少ない。したがって、2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比は、典型的には少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である。例えば、2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比は、約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1の範囲であってもよい。
【0039】
説明したように、本発明の様々な異性化方法によって、通常は2,5−ジクロロフェノールについての向上した選択率が得られる。典型的には、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの異性化の選択率は、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である。2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの異性化の選択率は、約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%であってもよい。異性化反応における2,5−ジクロロフェノールについての選択率は、次式(A)によって定義される。
【数1】
分析上の限界のため、全てのフェノールと分解物の定量化は不可能な場合がある。そのため、2,4−ジクロロフェノール以外の全てのフェノールのモル数の合計は、2,3−ジクロロフェノール、2,5−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル数の合計で近似することができる。
【0040】
また、本発明の異性化方法は、通常、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%の2,4−ジクロロフェノールの変換率をもたらす。2,4−ジクロロフェノールの変換率の水準は、ゼオライト触媒の寿命と共に変化し得る。例えば、高い変換率(例えば40%超)は、未使用のゼオライト触媒を限られた流通時間使用した場合に得られることが観察された。流通時間が増加するにつれて、触媒は変換率を減少させる一定の程度まで不活性化(例えばコーキングにより)する場合がある。しかし、定常状態に達した後、大幅な不活性化なしで長期間(例えば4〜5日間)触媒を安定にできることが観察された。最終的には、許容できる変換率が維持できなくなった時に、触媒の再生が必要とされる場合がある。そのため、2,4−ジクロロフェノールの変換率は、所定の触媒充填量に対する流通時間の長さに依存し得る。したがって、触媒の流通時間のいくつかの時点では2,4−ジクロロフェノールの変換率は約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲の場合がある。2,4−ジクロロフェノールの変換率は、次式(B)によって定義される。
【数2】
反応生成物中の全てのフェノールのモル数の合計は、2,3−ジクロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,5−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル数の合計で近似することができる。
【0041】
異性化反応によって、3,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールなどの様々な目的外のフェノールが生成する場合がある。したがって、異性化反応生成物は、3,4−ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の目的外フェノールを含み得る。3,4−ジクロロフェノールは、生成する主要な目的外フェノールのうちの1つであることが見出された。異性化反応生成物中の3,4−ジクロロフェノールのモル収率は、典型的には約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%であってもよい。
【0042】
モノクロロフェノールも、別の主要な目的外生成物である。2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計は、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%であってもよい。
【0043】
本発明の異性化方法には、オンストリームでの使用期間の後にゼオライト触媒を高温(例えば少なくとも約500℃、または約500℃〜約600℃)で空気中で焼成する、触媒再生工程も含まれ得る。いくつかの場合においては、例えば約700℃以上の高温で蒸気を用いてゼオライト触媒を再生すると、2,4−ジクロロフェノールの変換率と、再生された触媒の2,5−ジクロロフェノールについての選択率の両方に悪影響が生じることが見出された。理論に拘束されるわけではないが、これらの悪影響は、脱アルミニウムプロセスによる活性酸部位の減少によって生じると考えられる。脱アルミニウム化は、欠陥(不活性)部位の濃度を増加させると考えられており、またSiO/Alの比率を増加させ得る。
【0044】
出願人は、本発明の異性化方法で使用されるゼオライト触媒が、代わりに比較的低温の再活性化工程を使用して再生できることも発見した。そのため、2,5−ジクロロフェノールの製造のための本発明の別の方法には、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させること;2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料とゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及びゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて触媒を再活性化すること;を含む。蒸気の温度は、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃(例えば約300℃)の範囲であってもよい。また、蒸気の温度は、異性化反応時の触媒温度と同じであってもよいし、ほとんど同じ(±5%または10%)であってもよい。
【0045】
供給原料との接触の中断は、様々な方法で行うことができる。例えば、異性化ゾーンへの供給原料を止め、次いで蒸気を異性化ゾーンに供給してゼオライト触媒を蒸気と接触させてもよい。あるいは、供給原料との接触を一時中断するためにゼオライト触媒を異性化ゾーンから取り出し、それから蒸気と接触させてもよい。再活性化の後、ゼオライト触媒を窒素などの不活性ガスでパージしてもよい。また、再活性化の後、ゼオライト触媒を異性化ゾーンに再配置(すなわち、2,4−ジクロロフェノールを含む供給流との接触を再開)してもよい。
【0046】
本発明の異性化方法に関して本明細書で記載されている任意の特徴及び態様は、単独でも組み合わせでも使用することができる。例えば、本発明による2,5−ジクロロフェノールの製造のためのある異性化方法は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料(気体または液体)を異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒(例えばHZSM−5ゼオライト)と接触させて、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることであって、ゼオライト触媒が約35:1以下のSiO/Alモル比(または約20:1〜約35:1)を有しており、異性化が約250℃〜約550℃、約275℃〜約550℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度で行われることを含む。
【0047】
更に、例えば、本発明による2,5−ジクロロフェノールの製造のための異性化方法は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料(気体または液体)を異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒(例えばHZSM−5ゼオライト)と接触させて、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含み、この方法は、以下の特徴のうちの1つ以上を含む。
・ゼオライト触媒が約35:1以下のSiO/Al2Oモル比を有する。
・ゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(>20Å、2500Åまで)を有する脱シリカゼオライト触媒を含む;
・ゼオライト触媒(または脱シリカゼオライト触媒)が、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する;
・2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料が水(例えば蒸気)を更に含む;
・2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料が3,4−ジクロロフェノールを更に含む;及び/または
・方法が、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料とゼオライト触媒との接触を一時中断することと、ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて触媒を再活性化することとを更に含む。
【0048】
2,5−ジクロロフェノールの合成
本発明の更なる方法は、1,4−ジクロロベンゼンからの2,5−ジクロロフェノールの合成に関する。概して、これらの方法には、ゼオライト触媒の存在下、ヒドロキシル化ゾーンで酸化剤を用いて1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化して2,5−ジクロロフェノールを含む反応生成物を形成することが含まれる。反応は、下の反応スキームに従って進行する。
【化2】
【0049】
通常、ゼオライト触媒は金属で活性化されたゼオライトまたは酸形態のゼオライトであってもよい。金属で活性化されたゼオライトとしては、例えば、TS−1及びTS−PQなどのチタンシリケート、V−Betaなどのバナジウム含有ゼオライト、並びにFe−ZSM−5及びFe−ZSM−11などの金属で活性化されたアルミノシリケートが挙げられる。金属で活性化されていてもよく、または酸形態であってもよい好適なゼオライトとしては、β型ゼオライト、ZSM型ゼオライト、Y型ゼオライト、及びこれらの混合物などのペンタシル型及びフォージャサイト型のゼオライトが挙げられる。ZSM型ゼオライトの酸形態としては、例えばHZSM−5及びHZSM−11が挙げられる。本発明の様々なヒドロキシル化方法においては、ゼオライトには金属で活性化されたアルミノシリケート、特にはFe−ZSM−5が含まれる。
【0050】
いくつかの方法においては、鉄で活性化されたゼオライト、特にはFe−ZSM−5が使用された場合、触媒の活性及び2,5−ジクロロフェノールについての選択率が大幅に向上することが見出された。触媒に鉄を担持させることは、活性及び選択率を向上させるための1つの重要な因子であると考えられる。鉄担持量は、典型的には全触媒重量の約2重量%未満、約1重量%未満、約0.8重量%未満、約0.5重量%未満、または約0.1重量%未満である。鉄担持量は、全触媒重量の約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約2重量%、約0.01重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約0.5重量%、または約0.01重量%〜約0.2重量%の範囲であってもよい。
【0051】
ゼオライト触媒の1つの態様は、SiO/Alのモル比である。様々なヒドロキシル化方法においては、SiO/Alのモル比は少なくとも約20:1、少なくとも約23:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約50:1とすることができる。SiO/Alのモル比は、約20:1〜約1000:1、約20:1〜約500:1、約23:1〜約500:1、約23:1〜約350:1、約30:1〜約350:1、約30:1〜約280:1、約50:1〜約350:1、または約80:1〜約280:1の範囲であってもよい。
【0052】
活性化の温度及び方法がゼオライト触媒の性能に影響を与え得ることも見出された。いくつかの場合においては、使用前または再活性化後の未使用のゼオライト触媒の焼成温度が高いほど、有益なことには、2,4−ジクロロフェノール及びモノクロロフェノールなどの目的外反応生成物への、2,5−ジクロロフェノール生成物の異性化及び分解が減少することが観察された。いくつかの場合においては、蒸気によって高温またはやや低温のいずれかで活性化された触媒は、有益なことには、ヒドロキシル化反応時の触媒の安定性を高め得ることが観察された。理論に拘束されるわけではないが、触媒の蒸気による触媒の活性化によって、ゼオライト構造中にメソ細孔が形成され、これが触媒のコーキングによる不活性化を防止し得ると考えられる。したがって、本発明の方法においては、ゼオライトを最初に焼成し、その後使用の前に再び活性化及び焼成してもよい。
【0053】
例えば、ある触媒の合成方法においては、ゼオライト(例えばNH−ZSM−5)を空気中で最初に焼成してゼオライトを酸形態の触媒へと(すなわち、H−ZSM−5)変換することができる。最初の焼成は、少なくとも約500℃、少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で行うことができる。金属で活性化されたゼオライト(例えばFe−ZSM−5)は、酸形態の触媒(例えばH−ZSM−5)のイオン交換で作製することができ、これは少なくとも約500℃、少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で焼成することができる。焼成温度は、約500℃〜約1000℃、約600℃〜約1000℃、約700℃〜約1000℃、約800℃〜約1000℃、約900℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲であってもよい。ゼオライト(例えばFe−ZSM−5)は、その後、少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で蒸気またはアルゴンガスを用いて活性化することができる。アルゴンガス下の触媒の活性化は、約800℃〜約1000℃、または約850℃〜約950℃の範囲の温度であってもよい。アルゴンガス下での蒸気を用いた触媒の活性化は、約600℃〜約800℃、または約650℃〜約700℃の範囲の温度であってもよい。活性化に続いて、触媒は、最後に少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で使用の前に窒素下で焼成される。焼成温度は、約600℃〜約1000℃、約600℃〜約900℃、約700℃〜約800℃、または約740℃〜約760℃の範囲であってもよい。
【0054】
本発明のヒドロキシル化方法は、幅広い温度範囲で行うことができる。通常、1,4−ジクロロベンゼンを含む気体は、約250℃〜約550℃、約275℃〜約500℃、約275℃〜約400℃、約275℃〜約375℃、約300℃〜約500℃、約300℃〜約450℃、または約350℃〜約400℃の範囲の温度で触媒と接触させられる。いくつかの場合においては、出願人は、触媒温度を特定の範囲に制御すると、1,4−ジクロロベンゼンの変換率が向上し、有利なことには2,5−ジクロロフェノールへの変換についての高い選択率を維持しつつも、競合する1,4−ジクロロベンゼンの異性化(例えば1,3−ジクロロベンゼンへの)を抑制できることを発見した。特に、これらの利点はいくつかの方法においては触媒の温度が約350℃〜約450℃、約375℃〜約425℃、または約385℃〜約415℃の範囲である場合に得ることができる。
【0055】
本発明のヒドロキシル化方法においては、様々な酸化剤を使用することができる。好適な酸化剤としては、過酸化水素、酸素分子、酸素/水素混合物、酸素/アンモニア混合物、及び亜酸化窒素が挙げられる。様々な方法においては、酸化剤として亜酸化窒素を使用することが特に有益であることが見出された。
【0056】
ヒドロキシル化反応では、1,4−ジクロロベンゼンに対してモル過剰の酸化剤(例えば亜酸化窒素)を使用してもよい。いくつかの場合においては、2,5−ジクロロフェノール生成の選択率を向上させ、2,4−ジクロロフェノール及びモノクロロフェノールなどの他の目的外反応生成物を抑制するために、限られたモル量の酸化剤対1,4−ジクロロベンゼンを使用してもよい。酸化剤対1,4−ジクロロベンゼンのモル比は、少なくとも約0.25:1、少なくとも約0.5:1、少なくとも約1:1、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、または少なくとも約5:1とすることができる。酸化剤対1,4−ジクロロベンゼンのモル比は、約0.25:1〜約10:1、約0.5:1〜約8:1、約1:1〜約5:1、約2:1〜約10:1、約2:1〜約5:1、約3:1〜約10:1、または約3:1〜約5:1の範囲であってもよい。
【0057】
上述したように、本発明のヒドロキシル化方法は、概して、2,5−ジクロロフェノールについての向上した選択率をもたらす。典型的には、1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへのヒドロキシル化の選択率は、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である。1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへのヒドロキシル化の選択率は、約50%〜約99%、約50%〜約90%、約60%〜約99%、約60%〜約95%、約60%〜約90%、約70%〜約99%、約70%〜約95%、約70%〜約90%、または約75%〜約95%であってもよい。
【0058】
ヒドロキシル化反応における2,5−ジクロロフェノールについての選択率は次式(C)によって定義される。
【数3】
1,4−ジクロロベンゼン以外の反応生成物中の全てのベンゼン及びフェノールのモル数の合計は、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロフェノール、2,5−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル数の合計で近似することができる。
【0059】
2,5−ジクロロベンゼンについての選択率の水準は、ゼオライト触媒の寿命と共に変化し得る。例えば、いくつかの場合においては、向上した選択率は、ゼオライト触媒が限られた長さの流通時間での使用で劣化した(すなわちオンストリームで使用された)場合に観察された。この理由は明らかではないが、1つの説は、低い選択率を生じさせる活性部位が最初に不活性化することである。
【0060】
また、本発明のヒドロキシル化方法は、通常、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、または少なくとも約20%の1,4−ジクロロベンゼンの変換率をもたらす。したがって、触媒の流通時間のいくつかの時点では1,4−ジクロロベンゼンの変換率は約5%〜約50%、約5%〜約40%、約5%〜約30%、約10%〜約50%、約10%〜約40%、約10%〜約30%、約15%〜約50%、約15%〜約40%、約15%〜約30%、約20%〜約50%、約20%〜約40%、または約20%〜約30%の範囲の場合がある。1,4−ジクロロベンゼンの変換率は、次式(D)によって定義される。
【数4】
反応生成物中の全てのベンゼン及びフェノールのモル数の合計は、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロフェノール、2,5−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル数の合計で近似することができる。
【0061】
ヒドロキシル化反応によって、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールなどの様々な目的外のフェノールが生成する場合がある。したがって、ヒドロキシル化反応生成物は、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロフェノール、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の目的外フェノールを含み得る。様々な条件下では、2,4−ジクロロフェノールは、生成する主要な目的外フェノールのうちの1つであることが見出された。ヒドロキシル化反応生成物中の2,4−ジクロロフェノールのモル収率は、典型的には約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、または約1%未満である。ヒドロキシル化反応生成物中の2,4−ジクロロフェノールのモル収率は、約0.01%〜約40%、約0.01%〜約35%、約0.01%〜約25%、約0.1%〜約20%、約0.5%〜約40%、約0.5%〜約35%、約0.01%〜約15%、約0.01%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.1%〜約1%、約0.5%〜約10%、または約0.5%〜約5%の範囲であってもよい。
【0062】
モノクロロフェノールも、ヒドロキシル化反応で生成し得る別の主要な目的外生成物である。いくつかの場合においては、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計は、約10%未満、約5%未満、または約1%未満である。ヒドロキシル化反応生成物中の2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計は、約0.1%〜約10%、または約1%〜約5%の範囲であってもよい。
【0063】
ヒドロキシル化反応は、窒素ガスまたはアルゴンガスなどの不活性雰囲気で行うことができる。いくつかの場合においては、酸素の濃度を減らすと、有益なことにはモノクロロフェノールの生成が抑制されることが見出された。したがって、ヒドロキシル化反応は本質的に酸素を含まない雰囲気で行ってもよい。
【0064】
流通時間が増加するにつれて、触媒は触媒活性が低下し得る一定の程度まで不活性化する場合がある。最終的には、許容できる変換率が維持できなくなった時に、触媒の再生が必要な場合がある。そのため、本発明のヒドロキシル化反応は、使用期間の後にゼオライト触媒を高温(例えば少なくとも約400℃、または少なくとも約500℃)で焼成して触媒を再生する触媒の再生工程も含んでいてもよい。
【0065】
本発明のヒドロキシル化方法は、少なくとも一部の2,5−ジクロロフェノールを他の反応生成物成分から分離することを更に含んでいてもよい。2,5−ジクロロフェノールを混合物から分離するための方法としては、米国特許出願第2,708,209号及び米国特許出願第3,462,498号に記載されているものが挙げられ、これらは参照により本明細書に援用される。追加的に、または代わりに、本発明のヒドロキシル化方法は、少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを他の反応生成物成分から分離する工程を更に含んでいてもよい。2,4−ジクロロフェノールを混合物から分離するための1つの方法は米国特許出願第5,118,876号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。
【0066】
2,5−ジクロロフェノールのヒドロキシル化反応生成物からの分離、または反対に2,4−ジクロロフェノールのヒドロキシル化反応生成物からの分離によって、2,4−ジクロロフェノールが濃縮されたフラクションが生成する。このフラクションは、2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと更に変換するために異性化工程に進めることができる。したがって、本発明のヒドロキシル化方法は、ヒドロキシル化工程で得られた2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部を異性化することを更に含んでいてもよい。本発明の様々な方法においては、ヒドロキシル化工程で得られた2,4−ジクロロフェノールの異性化は、本明細書に記載の本発明の異性化方法に従って行われる。
【0067】
したがって、2,5−ジクロロフェノールを製造するための本発明のもう1つの方法は、ヒドロキシル化ゾーン中、第1のゼオライト触媒の存在下で酸化剤を用いて1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化することで、2,5−ジクロロフェノールと2,4−ジクロロフェノールとを含むヒドロキシル化反応生成物を形成すること;2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部をヒドロキシル化反応生成物から分離して2,4−ジクロロフェノールを含むフラクションを形成すること;及び、2,4−ジクロロフェノールを含むフラクションを酸形態の第2のゼオライト触媒と接触させることで少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させること;を含む。
【0068】
3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造
本明細書に記載のいずれかの方法に従って製造される2,5−ジクロロフェノールは、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(dicamba)及びその塩またはそのエステルへと更に変換することができる。米国特許出願第3,013,054号(参照により本明細書に援用される)には、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸製造のための1つの方法が記載されている。大まかには、この方法には、2,5−ジクロロフェノールをカルボキシル化して2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を製造し、その後2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸へとメチル化することが含まれる。したがって、本発明のヒドロキシル化及び異性化方法は、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の様々な製造方法と更に組み合わされてもよい。
【0069】
本発明の方法に関連して本明細書に記載されている任意の特徴は、単独で、または組み合わせて使用することができる。
【0070】
本発明を詳細に述べてきたが、添付の請求項で規定される本発明の範囲から逸脱することなしに修正や変更を行えることは明白であろう。
【実施例】
【0071】
以降の非限定的な実施例は、本発明を更に詳しく説明するために与えられている。
実施例1:高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)分析法
A.クロロフェノールの決定のためのHPLC法
【0072】
異性化反応の組成をモニタリングするために使用したHPLC分析は、ダイオードアレイUV検出器を備えたAgilent 1260 Infinity Analytical HPLC System上で行い、220nmでモニタリングした。カラムは、プレカラムフィルターを有するX−Bridge C18,4.6×150mm,3.5ミクロンであり、カラム温度は30℃であった。HPLCは、下の表1−A1及び1−A2に記載されているとおり、移動相A(85%水,15%アセトニトリル)及び移動相B(100%アセトニトリル)で、2mL/分の流量で行った。
【表1】
【表2】
【0073】
B.クロロベンゼンの決定のためのHPLC法
ヒドロキシル化反応の組成をモニタリングするために使用したHPLC分析は、クロロベンゼン法と上述のクロロフェノール法の両方を組み合わせて行った。クロロベンゼンHPLC法は、ダイオードアレイUV検出器を備えたAgilent 1260 Infinity Analytical HPLC System上で行い、220nmでモニタリングした。カラムは、プレカラムフィルターを有するX−Bridge C18,4.6×150mm,3.5ミクロンであり、カラム温度は30℃であった。HPLCは、下の表1−B1及び1−B2に記載されているとおり、移動相A(85%水,15%アセトニトリル)及び移動相B(100%アセトニトリル)で、1.5mL/分の流量で行った。
【表3】
【表4】
【0074】
実施例2:様々なSiO/Alモル比の焼成ゼオライトを用いた2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの異性化
様々なSiO/Alモル比の市販のゼオライト(例えばNH−ZSM−5)を、ゼオライト販売会社から入手した。その後、これらの材料を、全ての有機テンプレートを除去するため及びゼオライトを酸(プロトン)形態に変換(すなわちHZSM−5)するために、空気中、550℃または900℃で24時間焼成した。様々なSiO/Alモル比のHZSM−5ゼオライトを固定床反応器の中に入れ、約300℃〜310℃に保持した。2,4−ジクロロフェノールは蒸気生成器の中に入れた。一定の温度で融解している2,4−ジクロロフェノールを通るように窒素を吹き込むことで、反応器への2,4−ジクロロフェノールの一定の蒸気状供給原料を得た。2,4−ジクロロフェノールの分圧は約0.3kPaであり、気体総流量は345cm/分であった。2,4−ジクロロフェノール及び反応生成物の濃度は、クロロフェノールHPLC法によって測定した。表2−A及び2−B、並びに図1〜5にこの実験の結果が示されている。
【表5】
【表6】
【0075】
結果は、SiO/Alモル比が減少するに伴い、またはゼオライトのアルミニウム含量が増加するにつれて、異性化による2,5−ジクロロフェノールについての触媒の選択率が全体的に増加したことを示している。これらの結果は、酸部位が異性化反応のための活性部位であることを示唆している。2,4−ジクロロフェノールの変換率は、SiO/Alモル比が30になるまではアルミニウム濃度が増加するに伴って系統的に増加していったが、この比率が23まで更に下がると活性は低下した。2,4−ジクロロフェノールの変換率を第二隣接アルミニウム原子なし、すなわちAl−O−Si−O−Alの順序のアルミニウム濃度と比較した場合、全ての試料で線形相関が認められた。これは、触媒の活性が、相対的に「隔離された」(あるいは近接するアルミニウム種を有さない)酸部位の数に依存し得ることを示唆しており、これは隣接する活性部位が異性化のための活性化エネルギーを増加させるため(ひずんだ結合角、遷移状態安定化のための能力の変化により)、または、これらの部位が2つの反応物分子の吸着性を高め、異性化のための追加的な立体障害を形成するためと考えられる。したがって、「活性な隔離された部位」の数がそれぞれ約600μmol/gから560μmol/g(アルミニウムの総濃度は約990及び1270μmol/gであった)に減少したために、SiO/Alモル比が30の試料から23の試料で触媒活性が低下したことが示唆される。
【0076】
実施例3:異性化の選択率及び変換率に対する流通時間の影響
SiO/Alモル比が30及び50のHZSM−5触媒を使用したことを除いては実施例2を繰り返した。触媒温度は300℃に維持した。反応の選択率と変換率の両方について、長時間の流通時間で評価した。この実験の結果は表3に示されている。
【表7】
【0077】
結果は、触媒が2,5−ジクロロフェノールについて一貫した選択率であること、及び2,4−ジクロロフェノールの変換率が長期の流通時間にわたって維持されることを示している。結果は、触媒が、著しく不活性化することなしに長期の流通時間にわたってこれらの反応条件で使用可能なことも示している。
【0078】
実施例4:異性化の選択率及び変換率に対する2,4−DCP分圧の影響
SiO/Alモル比が30のHZSM−5触媒を使用し、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.05kPa〜0.3kPaで変化させ、温度を300℃〜320℃で変化させたことを除いては実施例2を繰り返した。この実験の結果は表4に示されている。
【表8】
【0079】
結果は、2,4−ジクロロフェノールの分圧を増加させると2,5−ジクロロフェノールの選択率が増加したことを示している。図6及び7は、試験した2,4−ジクロロフェノールの分圧での3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率を示している。2,4−ジクロロフェノールの分圧が増えると、3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率が増加した。図8及び9は、試験した2,4−ジクロロフェノールの分圧での3−クロロフェノール及び4−クロロフェノールに対する2−クロロフェノールの比率を示している。2,4−ジクロロフェノールの分圧が増えると、(3−クロロフェノール+4−クロロフェノール)に対する2−クロロフェノールの比率も増加した。
【0080】
結果は、温度を下げると2,5−ジクロロフェノールについての選択率が上がることを示しており、これは目的外の異性化及び他の熱的な分解が低温で抑制されることを示唆している可能性がある。図10は試験温度での3,4−ジクロロフェノールに対する2,5−ジクロロフェノールの比率を示しており、図11は試験温度での3−クロロフェノール及び4−クロロフェノールに対する2−クロロフェノールの比率を示している。結果は、反応温度を下げると比率が上がることを示している。
【0081】
実施例5:異性化の変換率及び生産性に対する2,4−DCP分圧の影響
SiO/Alモル比が23のHZSM−5触媒を使用し、温度を300℃にし、気体流量を173cm/分〜345cm/分で変化させ、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.26kPa〜1.2kPaで変化させたことを除いては実施例2を繰り返した。2,5−ジクロロフェノールの定常状態の生成速度は、時単位の時間に対する触媒のグラムに対する2,5−ジクロロフェノールのmmolとして報告されている(すなわちmmol/g/h)。この実験の結果は表5に示されている。
【表9】
【0082】
結果は、2,4−ジクロロフェノールの分圧を2倍に上げると2,4−ジクロロフェノールの変換率は下がったものの、2,5−ジクロロフェノールの生成速度は劇的に増加したことを示しており、これは2,5−ジクロロフェノールの高い生産性と言い換えられる。結果は、2,4−ジクロロフェノールの空間速度(すなわち気体流量)を2倍に増加させると2,4−ジクロロフェノールの変換率は下がったものの、2,5−ジクロロフェノールの生成速度は劇的に増加したことも示している。変換率が増加するとリサイクル流の量が減少するため方法のコストに有益であると考えられる。しかし、2,5−ジクロロフェノールの高い生産性も方法の効率の点からは望ましい。
【0083】
実施例6:異性化の選択率、変換率、及び生産性に対する温度の影響
SiO/Alモル比が23のHZSM−5触媒を使用し、気体流量を173cm/分にし、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.59kPaにし、温度を300℃〜350℃で変化させたことを除いては実施例2を繰り返した。2,5−ジクロロフェノールの定常状態の生成速度は、時単位の時間に対する触媒のグラムに対する2,5−ジクロロフェノールのmmolとして報告されている(すなわちmmol/g/h)。この実験の結果は表6に示されている。
【表10】
【0084】
結果は、温度を下げると2,5−ジクロロフェノールについての選択率が上がることを裏付けている。結果は、2,4−ジクロロフェノールの変換率と2,5−ジクロロフェノールの生成速度の両方に温度があまり影響を与えなかったことを示している。(1)2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの正の異性化反応、(2)2,5−ジクロロフェノールから2,4−ジクロロフェノールへの逆の異性化反応、の2つの異性化反応が存在する。変換率と生成速度が温度に依存しないことは、異性化の正反応と逆反応共に同程度の活性化エネルギーを有しており、触媒の細孔の内部に主に位置する活性部位の近傍で局所的に平衡化されることを示唆した。
【0085】
実施例7:異性化の選択率に対する同時供給3,4−DCPの影響
SiO/Alモル比が30のHZSM−5触媒を使用し、温度を300℃にし、供給原料組成を約100%の2,4−ジクロロフェノールから、約10%の2,5−ジクロロフェノールと約90%の2,4−ジクロロフェノールとの混合物に、約10%の2,5−ジクロロフェノールと約87%の2,4−ジクロロフェノールと約2.6%の3,4−ジクロロフェノールとの混合物に変化させ、全ジクロロフェノールの分圧を0.26kPaにしたことを除いては実施例2を繰り返した。この実験の結果は表7に示されている。
【表11】
【0086】
結果は、供給原料中に2,5−ジクロロフェノールが存在することで、2,5−ジクロロフェノールの選択率が約6%減少したことを示している。供給原料中に2,5−ジクロロフェノールが存在すると3,4−ジクロロフェノールへの目的外の異性化が増加すると考えられる。結果は、2,5−ジクロロフェノールを含む供給原料混合物中に3,4−ジクロロフェノールを同時供給することによって、選択率を改善できることを示している。3,4−ジクロロフェノールを同時供給すると、有利なことには2,5−ジクロロフェノール生成が有利な方に平衡がシフトし得ると考えられる。
【0087】
実施例8:異性化の変換率に対する触媒のメソ気孔率の影響
触媒のメソ気孔率を増加させるために、実施例2の市販のゼオライト(例えばNH−ZSM−5)に対して、脱シリカ処理または脱シリカ−脱アルミニウム処理を行った。
【0088】
触媒は以下に述べる手順に従って脱シリカ処理した。脱イオン水を使用してNaOHの水溶液(0.2M、1.2L)を調製し、次いで65℃に加熱した。上述のNaOH水溶液が入ったフラスコの中にH−ZSM5ゼオライト触媒(SiO/Alモル比=55)(80g)を入れ、得られた溶液を65℃で30分加熱した。その後、冷却したスラリーを遠心分離し、水で洗浄し、乾燥した。得られた固体を、ゼオライト1g当たり25mLの濃度で(NHSO(1M)の水溶液の中に入れ、この溶液を80℃で2時間加熱した。遠心分離によって分離した後、固体を別の(NHSO溶液(1M)と共に80℃で更に2時間加熱した。遠心分離/洗浄サイクル後に得られた固体をオーブン中、80℃で乾燥させた。その後、全ての有機テンプレートを取り除くために、そしてゼオライトを酸(プロトン)形態(すなわちHZSM−5)へと変換するために、これらの材料を空気中、550℃で24時間焼成した。
【0089】
選択した触媒については、以下に述べる手順に従って脱アルミニウム処理も行った。上述の脱シリカゼオライトの一部を、60℃の酒石酸水溶液(1M、ゼオライト1グラム当たり20mL)の中に4時間入れておいた。固体を遠心分離し、脱イオン水で複数回洗浄した後、これらをオーブン中、80℃で乾燥させた。その後、異性化で使用する前に、これらの材料を空気中、550℃で24時間焼成して全ての有機テンプレートを取り除いた。
【0090】
市販の、脱シリカ化された、脱シリカ−脱アルミニウム化された、ゼオライトの表面積と気孔率の結果は表8−Aに示されている。
【表12】
【0091】
結果は、全ての元形態の、脱シリカ化された、及び脱シリカ−脱アルミニウム化されたゼオライトで同じメジアン細孔幅及びミクロ細孔容積が維持されつつも、脱シリカ処理によって、メソ−気孔率が元形態ゼオライトと比較して約2.75倍増加することを示している。表8−Bには、元形態(未変性)の、脱シリカ化された、及び脱シリカ−脱アルミニウム化されたH−ZSM−5ゼオライトの細孔容積分布が示されている。
【表13】
【0092】
元形態の、脱シリカ化された、及び脱シリカ−脱アルミニウム化されたSiO/Alモル比が55のHZSM−5触媒を使用し、温度を300℃にし、気体流量を345cm/分にし、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.26kPaにしたことを除いては実施例2を繰り返した。この実験の結果は表8−Cに示されている。図12及び13は、脱シリカ触媒(四角)及び元形態の触媒(ひし形)についての2,5−ジクロロフェノールの生産性及び選択率を示している。
【表14】
【0093】
結果は、脱シリカ触媒では同じ2,5−ジクロロフェノール選択率を維持しつつも2,4−ジクロロフェノール変換率及び2,5−ジクロロフェノール生成速度が約2倍増加したことを示している。しかし、脱シリカ触媒を更に脱アルミニウム化すると、脱シリカ触媒と比較して2,4−ジクロロフェノール変換率及び2,5−ジクロロフェノール生成速度に悪影響が生じた。元形態の触媒と脱シリカ−脱アルミニウム触媒の間では、メソ−ミクロ細孔容積が異なるにも関わらず、同様のSiO/Al比率に基づくと同様の収率が観察された。これは、拡散率及びメソ細孔の増加が、2,5−ジクロロフェノールの収率にわずかな影響しか与えなかったことを示唆している。完全には分かっていないものの、脱シリカによって触媒のメソ細孔容積が増加することで、近づきやすい活性酸部位の濃度が増加すると考えられる。脱シリカ触媒を用いた際の著しく高い収率は、2,4−ジクロロフェノールの異性化からの2,5−ジクロロフェノールの高い収率に、触媒の細孔入口領域にある酸部位が主に寄与していることを示唆していた。
【0094】
実施例9:異性化の選択率、変換率、及び生産性に対する水の影響
SiO/Alモル比が23のHZSM−5触媒を使用し、温度を300℃にし、気体流量を345cm/分にし、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.14〜0.26kPaで変化させ、蒸気処理を蒸気なしから実験9.2での反応器への周期的な同時供給蒸気に変化させた(水の同時供給方法についての表9−Bを参照)ことを除いては実施例2を繰り返した。この実験の結果は表9−Aに示されている。
【表15】
【表16】
【0095】
結果は、少量の水を同時供給すると2,5−ジクロロフェノールの選択率が減少し、目的外のモノクロロフェノールが増加したことを示している。水がフェノールの塩素基と相互作用し、脱クロロ化経路を加速すると考えられる。
【0096】
結果は、周期的に蒸気を同時供給しながら行った反応では2,5−ジクロロフェノールの収率が大幅に向上したことも示している。図14に示されるように、蒸気が触媒の著しい不活性化を防ぐようであることが観察された。スクラバー中の総供給原料当たりの2,5−ジクロロフェノールの最初の傾きは、異なる2,4−ジクロロフェノール分圧での水あり及びなしの反応で同様であったが、同時供給物として蒸気が用いられた反応のみがこの最初の傾きを維持した(図14の三角)。理論に拘束されるわけではないが、反応条件では、蒸気は、触媒の活性部位と不可逆的に結合する大きい芳香族種と反応する、あるいはこれの結合エネルギーを減少させる可能性が最も高く、それによって結合している分子がゼオライトから解離できると考えられる。
【0097】
実施例10:触媒の再活性化及び異性化に対する水の影響
SiO/Alモル比が23のHZSM−5触媒を使用し、温度を300℃にし、気体流量を345cm/分にし、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.26kPaにし、蒸気処理を蒸気なしから周期的な同時供給蒸気に(水の同時供給方法に関する図10−B参照)、及び低レベルでの連続同時供給蒸気に変化させたことを除いては実施例2を繰り返した。実験10.1、10.2、及び10.3の触媒に対しては、実施例8で述べた手順を用いて、0.2MのNaOH中で30分間、80℃で脱シリカ処理を行った。触媒の再生は、空気中、550℃で5時間行い、その後使用の前に約2時間550℃でNパージした。触媒の再活性化は、流れ(0.06g/分)の中で、300℃で1時間行い、その後使用の前に約2時間300℃でNパージした。この実験の結果は表10−Aに示されており、図15には、蒸気なし(三角)、周期的な同時供給蒸気(黒塗り四角)、0.02g/hの速度での連続的な同時供給蒸気(×)、及び0.077〜0.039g/hの速度での連続的な同時供給蒸気(白抜き四角)についての、スクラバー中の総供給原料当たりの2,5−ジクロロフェノールが示されている。
【表17】
【表18】
【0098】
図15中の実験10.1及び10.2の結果(R234及びR235)は、スクラバー中の総供給原料当たりの2,5−ジクロロフェノールの最初の傾きが、550℃で、空気中で再生した触媒及び300℃で、蒸気中で再活性化した触媒を用いた反応と同様であったことを示す。これにより、蒸気による再活性化法によって触媒の活性を完全に回復できることが実証された。触媒床を高温に加熱することなしに触媒を再活性化させることは、光熱費を大幅に下げ、反応器の流通時間を増加させるであろう。したがって、これは方法における反応器の運転に関して、よりコスト効率が優れているであろう。
【0099】
結果は、周期的に蒸気を同時供給した反応についてのスクラバー中の総供給原料当たりの2,5−ジクロロフェノールの収率が、蒸気なしの反応と比較して大幅に向上したことを裏付けた。表10−A(実験10.3及び10.2)及び図15(R237vs.R235)に示されているように、低レベルの蒸気を連続的に同時供給すると、周期的に同時供給するよりも一層効果的に2,5−ジクロロフェノールの収率が向上することが分かった。低レベルでの連続的な蒸気の同時供給は、高レベルでの周期的な蒸気の同時供給を使用するよりも活性部位の維持により有効に役立つと考えられる。観察された選択率の減少は、水の存在下でのモノクロロフェノールの生成によるものであり、これは前の実験結果と一貫している。しかし、0.02g/hという非常に遅い速度で蒸気を連続的に同時供給すると、蒸気なしのものと比べて約2%という最小限の選択率の減少で、2,4−ジクロロフェノールの変換率と2,5−ジクロロフェノールの生成速度の両方が約3倍増加した。表10−A(実験10.3の8gの触媒vs.実験10.4の15gの触媒)及び図15(R237vs.R239)に示されているように、触媒の量を増やすと、スクラバー中の総供給原料当たりの2,5−ジクロロフェノールの収率及び2,4−ジクロロフェノールの変換率を一層向上させることができる。この結果は、触媒の量に対する蒸気の割合は、蒸気洗浄によって触媒の安定性を最大限にする一方で、2,5−ジクロロフェノールの選択率に関しての重要な因子であり得ることも示している。全体として、2,4−ジクロロフェノールの2,5−ジクロロフェノールへの異性化時に蒸気を同時供給することは、使用済み触媒の再生、触媒活性の維持、及び2,5−ジクロロフェノールの生産性の向上に有効な方法であることが見出された。
【0100】
実施例11:触媒の再生及び異性化に対する水の影響
SiO/Alモル比が23のHZSM−5触媒にし、温度を300℃にし、気体流量を345cm/分にし、2,4−ジクロロフェノールの分圧を0.26kPaにしたことを除いては実施例2を繰り返した。実験11.2で使用した触媒は、使用の前に、N下で2〜3時間、蒸気(0.058g/h)としての水を用いて700℃で前処理した。この実験の結果は表11に示されている。
【表19】
【0101】
結果は、スクラバー中の総供給原料に対する2,5−ジクロロフェノールの収率、2,4−ジクロロフェノールの変換率、及び2,5−ジクロロフェノールの生成速度が、700℃で数時間、N下で水を用いて前処理された触媒を使用することによって大幅に減少したことを示している。触媒を水で前処理することによって生じた2,4−ジクロロフェノールの変換率と2,5−ジクロロフェノールの選択率の両方の低下は、脱アルミニウム化による活性酸部位の減少によって生じた可能性が最も高かった。脱アルミニウム化は、それに引き続いて欠陥(不活性)部位の濃度を増加させ、SiO/Al比率の上昇を生じさせ得ると考えられた。活性部位の減少が2,5−ジクロロフェノールの選択率の低下の原因となり、目的外のモノクロロフェノールの生成が有利になった。実施例9で前述したように、触媒中に残存する水がフェノールの塩素基と相互作用することによって脱クロロ化経路を加速させる可能性もある。
【0102】
再現可能な2,5−ジクロロフェノールの選択率、2,4−ジクロロフェノールの変換率及び2,5−ジクロロフェノールの収率で望ましい異性化の結果を維持するためには、使用前の高温(例えば700℃)での触媒の生成時に水/蒸気を排除することが重要である。
【0103】
実施例12:異性化の選択率及び変換率に対する再生触媒の影響
実施例2で使用した触媒を、550℃での空気焼成によってその場所のまま再生した。再生触媒を使用したことを除いては実施例2を繰り返した。図16は、流通時間の関数としての、未使用触媒(四角)及び再生触媒(丸)についての2,4−ジクロロフェノールの変換率を示している。図17は、流通時間の関数としての、未使用触媒(四角)及び再生触媒(丸)についての2,5−ジクロロフェノールの選択率を示している。結果は、再生触媒は未使用触媒に近い性能であったことを示している。
【0104】
実施例13:1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化のための触媒の作製
様々なSiO/Alモル比の市販のゼオライト(例えばNH−ZSM−5)を、ゼオライト販売会社から入手した。その後、これらの材料を、全ての有機テンプレートを除去するため及びゼオライトを酸(プロトン)形態(すなわちHZSM−5)に変換するために、空気中、550℃で24時間焼成した。いくつかの場合には、最初に室温で4時間撹拌し、その後混合物を約80℃で約12時間加熱することによって、Fe(NO水溶液を用いてゼオライト細孔を鉄でイオン交換した。その後、冷却したスラリーを遠心分離し、水で洗浄し、Nガスの存在下で約12時間、約70℃の減圧下で乾燥させた。乾燥した材料をペレット化し、空気中、550℃で24時間焼成した後、引き続き高温での活性化を行った。
【0105】
触媒の高温での活性化は、アルゴンガスの下で、最大950℃で4〜8時間、または約650℃のキャリアとしてのアルゴンガスを用いて蒸気と組み合わせて、のいずれかで行った。
【0106】
ヒドロキシル化反応のいずれの場合においても、全てのゼオライト触媒は、750℃の窒素中で2時間、反応器の中のまま焼成し、その後、使用の前に約12時間室温まで冷却した。
【0107】
実施例14:1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化
実施例13に記載のとおり、反応器中でのゼオライト触媒の高温焼成の後、気相の1,4−ジクロロベンゼンとNOを反応器に供給した。反応器の構成は図18に示されている。1,4−ジクロロベンゼンの供給速度は200℃で7.75cm/分であった。N中への酸化剤NOの供給速度は200℃で132cm/分であった。気相の反応器温度設定点は350℃〜400℃の範囲とし、1,4−ジクロロベンゼンに対するNOのモル比は4に設定した。
【0108】
最初の試験では、ZSM−5(SiO/Alモル比=80)と、対応するこれの鉄で交換した材料(名目上のFe担持量=0.4重量%)との性能を比較した。結果から、鉄で交換したZSM−5では、2,5−ジクロロフェノールについての選択率が約75%であると共に、ジクロロフェノールに対する活性が約10倍増加することが示された。ヒドロキシル化活性が、鉄の担持量に影響を受けることも観察された。その後の試験では、名目上のFe担持量が0.8重量%及び0.08重量%の、鉄で交換したZSM−5触媒について試験した。これらの触媒の2,5−ジクロロフェノールについての選択率は75〜90%の範囲であった。これらの結果は表14−A、14−B、及び14−Cに示されている。同じFe担持量での蒸気処理及び高温処理は、表14−Bの試験13及び試験14に示されるように、より安定な活性を生じさせるようであった。
【表20】
【表21】
【表22】
【0109】
もう1組の試験では、ゼオライト触媒(名目上のFe担持量=0.08重量%)は、総流通時間約26時間で4回再使用した。反応器の流れが1日目に遮られて触媒の性能を損なったものの(実験14.13)、試験全体を通じて約90%の2,5−ジクロロフェノールの選択率が得られた。2日目の終了時でもなお約7%の変換率が観察された(実験14.14)。これらの試験の結果は表14−Dに示されている。
【表23】
【0110】
実施例15:様々な触媒条件での1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化
触媒焼成温度、SiO/Alモル比、及びFe担持量を変更したことを除いては実施例14を繰り返した。表15にこれらの試験の結果が示されている。
【表24】
【0111】
実施例16:様々な反応器条件での1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化
触媒温度(反応温度)、キャリアガス、及び滞留時間を変更したことを除いては実施例14を繰り返した。表16にこれらの試験の結果が示されている。
【表25】
【0112】
実施例17:様々な温度での1,4−ジクロロベンゼンのヒドロキシル化
触媒床温度プロファイルを変更したことを除いては実施例14を繰り返した。床温度を約395℃に保持した場合、異性化が抑えられることにより1,4−ジクロロベンゼンの変換率は20%を超えた。異性化は、2,5−ジクロロフェノールへの1,4−ジクロロベンゼンの変換に対する競合反応であるだけではなく、触媒の長期的な性能に悪影響を及ぼすことも分かった。実験17.1〜17.3及び17.4〜17.6では、同じ方法(すなわちアルゴン中、900℃で4時間焼成)で同じ前駆体から2つの触媒を調整したが、触媒床温度プロファイルが異なっていた。その結果、実験17.1で6.34%の1,4−ジクロロベンゼンの異性化が観察された一方で、実験17.4ではゼロであった。1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへの変換に対して生じた影響は非常に大きかった。実験17.1では1,4−ジクロロベンゼンの変換率は約20%(3〜5時間)であったのに対し、実験17.4では41%(3〜6時間)であった。一方で、選択率は約66%で同じままであった。これらの試験の結果は表17に示されている。
【表26】
【0113】
流通時間が試験で継続された場合に2,5−ジクロロフェノールの選択率が増加する傾向が認められた。両方の連続した実験(実験17.1〜17.3及び17.4〜17.6)で、2,5−ジクロロフェノールの選択率は触媒が古くなるに連れて向上することが分かった。この結果の理由は明らかではないが、低い選択率を生じさせる活性部位が最初に不活性化され得ると推定される。
【0114】
もう1つの連続した実験では、触媒の長期的な性能を評価するために、長時間の流通時間にわたって395℃でのジクロロベンゼンからジクロロフェノールへの変換を観察した。全体で10時間の流通を行った。約75%の選択率で、約19%の1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへの定常状態での変換率が観察された。この系統では、ジクロロベンゼンの異性化は全体的に抑制された。図19参照のこと。
【0115】
実施形態
更に詳しく説明するために、追加的な本開示の非限定的実施形態を以下に説明する。
【0116】
例えば、実施形態A1は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法であって、前記ゼオライト触媒が約35:1以下のSiO/Alモル比を有する方法である。
【0117】
実施形態A2は、SiO/Alモル比が約30:1以下である、実施形態A1の方法である。
【0118】
実施形態A3は、SiO/Alモル比が約23:1〜約35:1、約20:1〜約30:1、または約23:1〜約30:1である、実施形態A1またはA2の方法である。
【0119】
実施形態A4は、SiO/Alモル比が約23:1である、実施形態A1〜A3のうちのいずれか1つの方法である。
【0120】
実施形態A5は、前記ゼオライト触媒が中程度のまたは大きい細孔径のゼオライトを含む、実施形態A1〜A4のうちのいずれか1つの方法である。
【0121】
実施形態A6は、前記ゼオライト触媒がペンタシル型ゼオライトを含む、実施形態A1〜A5のうちのいずれか1つの方法である。
【0122】
実施形態A7は、前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、実施形態A1〜A6のうちのいずれか1つの方法である。
【0123】
実施形態A8は、前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、実施形態A1〜A7のうちのいずれか1つの方法である。
【0124】
実施形態A9は、前記ゼオライト触媒がHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態A1〜A8のうちのいずれか1つの方法である。
【0125】
実施形態A10は、前記ゼオライト触媒がβ型ゼオライトを含む、実施形態A1〜A9のうちのいずれか1つの方法である。
【0126】
実施形態A11は、前記ゼオライト触媒がフォージャサイト型ゼオライトを含む、実施形態A1〜A10のうちのいずれか1つの方法である。
【0127】
実施形態A12は、前記ゼオライト触媒がY型ゼオライトを含む、実施形態A1〜A11のうちのいずれか1つの方法である。
【0128】
実施形態A13は、前記ゼオライト触媒がホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態A1〜A12のうちのいずれか1つの方法である。
【0129】
実施形態A14は、前記ゼオライト触媒がZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態A1〜A13のうちのいずれか1つの方法である。
【0130】
実施形態A15は、前記異性化が約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の触媒温度で行われる、実施形態A1〜A14のうちのいずれか1つの方法である。
【0131】
実施形態A16は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態A1〜A15のうちのいずれか1つの方法である。
【0132】
実施形態A17は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%である、実施形態A1〜A15のうちのいずれか1つの方法である。
【0133】
実施形態A18は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である、実施形態A1〜A17のうちのいずれか1つの方法である。
【0134】
実施形態A19は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲である、実施形態A1〜A17のうちのいずれか1つの方法である。
【0135】
実施形態A20は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、または少なくとも約1kPaである、実施形態A1〜A19のうちのいずれか1つの方法である。
【0136】
実施形態A21は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaである、実施形態A1〜A19のうちのいずれか1つの方法である。
【0137】
実施形態A22は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超である、実施形態A1〜A21のうちのいずれか1つの方法である。
【0138】
実施形態A23は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gである、実施形態A1〜A21のうちのいずれか1つの方法である。
【0139】
実施形態A24は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成される、実施形態A1〜A23のうちのいずれか1つの方法である。
【0140】
実施形態A25は、前記ゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態A1〜A23のうちのいずれか1つの方法である。
【0141】
実施形態A26は、3,4−ジクロロフェノールのモル収率が約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態A1〜A25のうちのいずれか1つの方法である。
【0142】
実施形態A27は、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態A1〜A26のうちのいずれか1つの方法である。
【0143】
実施形態A28は、前記ゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態A1〜A27のうちのいずれか1つの方法である。
【0144】
実施形態A29は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が液体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態A1〜A28のうちのいずれか1つの方法である。
【0145】
実施形態A30は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が気体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態A1〜A28のうちのいずれか1つの方法である。
【0146】
実施形態A31は、前記異性化ゾーンが前記ゼオライト触媒を含む固定床を含む、実施形態A1〜A30のうちのいずれか1つの方法である。
【0147】
実施形態A32は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約5000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである、実施形態A1〜A31のうちのいずれか1つの方法である。
【0148】
実施形態A33は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000g・s/g〜約150000g・s/g、約10000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gである、実施形態A1〜A31のうちのいずれか1つの方法である。
【0149】
実施形態A34は、前記異性化ゾーンに水を供給することを更に含む、実施形態A1〜A33のうちのいずれか1つの方法である。
【0150】
実施形態A35は、前記水が前記異性化ゾーンに連続的に供給される、実施形態A34の方法である。
【0151】
実施形態A36は、前記水が前記異性化ゾーンに断続的に供給される、実施形態A34の方法である。
【0152】
実施形態A37は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である、実施形態A34〜A36のうちのいずれか1つの方法である。
【0153】
実施形態A38は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1である、実施形態A34〜A36のうちのいずれか1つの方法である。
【0154】
実施形態A39は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である、実施形態A34〜A38のうちのいずれか1つの方法である。
【0155】
実施形態A40は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1である、実施形態A34〜A38のうちのいずれか1つの方法である。
【0156】
実施形態A41は、前記水が前記異性化ゾーンへ蒸気として供給される、実施形態A34〜A40のうちのいずれか1つの方法である。
【0157】
実施形態A42は、前記異性化ゾーンへ供給される前記蒸気が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度である、実施形態A41の方法である。
【0158】
実施形態A43は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する、実施形態A1〜A42のうちのいずれか1つの方法である。
【0159】
実施形態A44は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態A1〜A42のうちのいずれか1つの方法である。
【0160】
実施形態A45は、3,4−ジクロロフェノールを前記異性化ゾーンに供給することを更に含む、実施形態A1〜A44のうちのいずれか1つの方法である。
【0161】
実施形態A46は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である、実施形態A45の方法である。
【0162】
実施形態A47は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1である、実施形態A45の方法である。
【0163】
実施形態A48は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び前記ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を更に含む、実施形態A1〜A47のうちのいずれか1つの方法である。
【0164】
実施形態A49は、前記蒸気の前記温度が約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃である、実施形態A48の方法である。
【0165】
実施形態A50は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給流を、前記再活性化されたゼオライト触媒と接触させることを更に含む、実施形態A48またはA49の方法である。
【0166】
実施形態A51は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料との前記接触が一時中断された後に前記ゼオライト触媒が蒸気と接触させられる、実施形態A48〜A50のうちのいずれか1つの方法である。
【0167】
実施形態B1は、2,4−ジクロロフェノールと水とを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法である。
【0168】
実施形態B2は、前記水が前記異性化ゾーンに連続的に供給される、実施形態B1の方法である。
【0169】
実施形態B3は、前記水が前記異性化ゾーンに断続的に供給される、実施形態B1の方法である。
【0170】
実施形態B4は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である、実施形態B1〜B3のうちのいずれか1つの方法である。
【0171】
実施形態B5は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1である、実施形態B1〜B3のうちのいずれか1つの方法である。
【0172】
実施形態B6は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である、実施形態B1〜B5のうちのいずれか1つの方法である。
【0173】
実施形態B7は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1である、実施形態B1〜B5のうちのいずれか1つの方法である。
【0174】
実施形態B8は、前記水が前記異性化ゾーンへ蒸気として供給される、実施形態B1〜B7のうちのいずれか1つの方法である。
【0175】
実施形態B9は、前記異性化ゾーンへ供給される前記蒸気が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度である、実施形態B8の方法である。
【0176】
実施形態B10は、SiO/Alモル比が約35:1以下である、実施形態B1〜B9のうちのいずれか1つの方法である。
【0177】
実施形態B11は、SiO/Alモル比が約30:1以下である、実施形態B1〜B10のうちのいずれか1つの方法である。
【0178】
実施形態B12は、SiO/Alモル比が約23:1〜約35:1、約20:1〜約30:1、または約23:1〜約30:1である、実施形態B1〜B9のうちのいずれか1つの方法である。
【0179】
実施形態B13は、SiO/Alモル比が約23:1である、実施形態B1〜B9のうちのいずれか1つの方法である。
【0180】
実施形態B14は、前記ゼオライト触媒が中程度のまたは大きい細孔径のゼオライトを含む、実施形態B1〜B13のうちのいずれか1つの方法である。
【0181】
実施形態B15は、前記ゼオライト触媒がペンタシル型ゼオライトを含む、実施形態B1〜B14のうちのいずれか1つの方法である。
【0182】
実施形態B16は、前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、実施形態B1〜B15のうちのいずれか1つの方法である。
【0183】
実施形態B17は、前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、実施形態B1〜B16のうちのいずれか1つの方法である。
【0184】
実施形態B18は、前記ゼオライト触媒がHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態B1〜B17のうちのいずれか1つの方法である。
【0185】
実施形態B19は、前記ゼオライト触媒がβ型ゼオライトを含む、実施形態B1〜B18のうちのいずれか1つの方法である。
【0186】
実施形態B20は、前記ゼオライト触媒がフォージャサイト型ゼオライトを含む、実施形態B1〜B19のうちのいずれか1つの方法である。
【0187】
実施形態B21は、前記ゼオライト触媒がY型ゼオライトを含む、実施形態B1〜B20のうちのいずれか1つの方法である。
【0188】
実施形態B22は、前記ゼオライト触媒がホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態B1〜B21のうちのいずれか1つの方法である。
【0189】
実施形態B23は、前記ゼオライト触媒がZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態B1〜B22のうちのいずれか1つの方法である。
【0190】
実施形態B24は、前記異性化が約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の触媒温度で行われる、実施形態B1〜B23のうちのいずれか1つの方法である。
【0191】
実施形態B25は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態B1〜B24のうちのいずれか1つの方法である。
【0192】
実施形態B26は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%である、実施形態B1〜B24のうちのいずれか1つの方法である。
【0193】
実施形態B27は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である、実施形態B1〜B26のうちのいずれか1つの方法である。
【0194】
実施形態B28は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲である、実施形態B1〜B26のうちのいずれか1つの方法である。
【0195】
実施形態B29は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、または少なくとも約1kPaである、実施形態B1〜B28のうちのいずれか1つの方法である。
【0196】
実施形態B30は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaである、実施形態B1〜B28のうちのいずれか1つの方法である。
【0197】
実施形態B31は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超である、実施形態B1〜B30のうちのいずれか1つの方法である。
【0198】
実施形態B32は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gである、実施形態B1〜B30のうちのいずれか1つの方法である。
【0199】
実施形態B33は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成される、実施形態B1〜B32のうちのいずれか1つの方法である。
【0200】
実施形態B34は、前記ゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態B1〜B32のうちのいずれか1つの方法である。
【0201】
実施形態B35は、3,4−ジクロロフェノールのモル収率が約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態B1〜B34のうちのいずれか1つの方法である。
【0202】
実施形態B36は、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態B1〜B35のうちのいずれか1つの方法である。
【0203】
実施形態B37は、前記ゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態B1〜B36のうちのいずれか1つの方法である。
【0204】
実施形態B38は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が液体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態B1〜B37のうちのいずれか1つの方法である。
【0205】
実施形態B39は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が気体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態B1〜B37のうちのいずれか1つの方法である。
【0206】
実施形態B40は、前記異性化ゾーンが前記ゼオライト触媒を含む固定床を含む、実施形態B1〜B39のうちのいずれか1つの方法である。
【0207】
実施形態B41は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約5000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである、実施形態B1〜B40のうちのいずれか1つの方法である。
【0208】
実施形態B42は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000g・s/g〜約150000g・s/g、約10000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gである、実施形態B1〜B40のうちのいずれか1つの方法である。
【0209】
実施形態B43は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する、実施形態B1〜B42のうちのいずれか1つの方法である。
【0210】
実施形態B44は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態B1〜B42のうちのいずれか1つの方法である。
【0211】
実施形態B45は、3,4−ジクロロフェノールを前記異性化ゾーンに供給することを更に含む、実施形態B1〜B44のうちのいずれか1つの方法である。
【0212】
実施形態B46は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である、実施形態B45の方法である。
【0213】
実施形態B47は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1である、実施形態B46の方法である。
【0214】
実施形態B48は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び前記ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を更に含む、実施形態B1〜B47のうちのいずれか1つの方法である。
【0215】
実施形態B49は、前記蒸気の前記温度が約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃である、実施形態B48の方法である。
【0216】
実施形態B50は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給流を、前記再活性化されたゼオライト触媒と接触させることを更に含む、実施形態B48またはB49の方法である。
【0217】
実施形態B51は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料との前記接触が一時中断された後に前記ゼオライト触媒が蒸気と接触させられる、実施形態B48〜B50のうちのいずれか1つの方法である。
【0218】
実施形態B52は、前記ゼオライト触媒が脱シリカゼオライト触媒を含む、実施形態B1〜B51のうちのいずれか1つの方法である。
【0219】
実施形態B53は、前記脱シリカゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)を有する、実施形態B52の方法である。
【0220】
実施形態B54は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも約50%〜約500%、約50%〜約400%、約50%〜約300%、約100%〜約500%、約100%〜400%、約100%〜約300%、約200%〜約500%、約200%〜約400%、または約200%〜約300%大きい、実施形態B52の方法である。
【0221】
実施形態B55は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下のSiO/Alモル比を有する、実施形態B52〜B54のうちのいずれか1つの方法である。
【0222】
実施形態B56は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1のSiO/Alモル比を有する、実施形態B52〜B54のうちのいずれか1つの方法である。
【0223】
実施形態B57は、前記脱シリカゼオライト触媒が約55:1以下のSiO/Alモル比と、少なくとも約0.15cm3/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積とを有する、実施形態B52〜B54のうちのいずれか1つの方法である。
【0224】
実施形態B58は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態B57の方法である。
【0225】
実施形態C1は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態の脱シリカゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法であって、前記脱シリカゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)を有する方法である。
【0226】
実施形態C2は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも約50%〜約500%、約50%〜約400%、約50%〜約300%、約100%〜約500%、約100%〜400%、約100%〜約300%、約200%〜約500%、約200%〜約400%、または約200%〜約300%大きい、実施形態C1の方法である。
【0227】
実施形態C3は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下のSiO/Alモル比を有する、実施形態C1またはC2の方法である。
【0228】
実施形態C4は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1のSiO/Alモル比を有する、実施形態C1またはC2の方法である。
【0229】
実施形態C5は、前記脱シリカゼオライト触媒が約55:1以下のSiO/Alモル比と、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積とを有する、実施形態C1またはC2の方法である。
【0230】
実施形態C6は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態C5の方法である。
【0231】
実施形態C7は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法であって、前記ゼオライト触媒が、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する方法である。
【0232】
実施形態C8は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態C7の方法である。
【0233】
実施形態C9は、前記ゼオライト触媒が、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下のSiO/Alモル比を有する、実施形態C7またはC8の方法である。
【0234】
実施形態C10は、前記ゼオライト触媒が、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1のSiO2/Al2O3モル比を有する、実施形態C7またはC8の方法である。
【0235】
実施形態C11は、前記水が前記異性化ゾーンに連続的に供給される、実施形態C1〜C10のうちのいずれか1つの方法である。
【0236】
実施形態C12は、前記水が前記異性化ゾーンに断続的に供給される、実施形態C1〜C10のうちのいずれか1つの方法である。
【0237】
実施形態C13は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である、実施形態C1〜C12のうちのいずれか1つの方法である。
【0238】
実施形態C14は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1である、実施形態C1〜C12のうちのいずれか1つの方法である。
【0239】
実施形態C15は、前記ゼオライト触媒がペンタシル型ゼオライトを含む、実施形態C1〜C14のうちのいずれか1つの方法である。
【0240】
実施形態C16は、前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、実施形態C1〜C15のうちのいずれか1つの方法である。
【0241】
実施形態C17は、前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、実施形態C1〜C16のうちのいずれか1つの方法である。
【0242】
実施形態C18は、前記ゼオライト触媒がHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態C1〜C17のうちのいずれか1つの方法である。
【0243】
実施形態C19は、前記ゼオライト触媒がβ型ゼオライトを含む、実施形態C1〜C18のうちのいずれか1つの方法である。
【0244】
実施形態C20は、前記ゼオライト触媒がフォージャサイト型ゼオライトを含む、実施形態C1〜C19のうちのいずれか1つの方法である。
【0245】
実施形態C21は、前記ゼオライト触媒がY型ゼオライトを含む、実施形態C1〜C20のうちのいずれか1つの方法である。
【0246】
実施形態C22は、前記ゼオライト触媒がホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態C1〜C21のうちのいずれか1つの方法である。
【0247】
実施形態C23は、前記ゼオライト触媒がZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態C1〜C22のうちのいずれか1つの方法である。
【0248】
実施形態C24は、前記異性化が約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の触媒温度で行われる、実施形態C1〜C23のうちのいずれか1つの方法である。
【0249】
実施形態C25は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態C1〜C24のうちのいずれか1つの方法である。
【0250】
実施形態C26は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%である、実施形態C1〜C24のうちのいずれか1つの方法である。
【0251】
実施形態C27は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である、実施形態C1〜C26のうちのいずれか1つの方法である。
【0252】
実施形態C28は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲である、実施形態C1〜C26のうちのいずれか1つの方法である。
【0253】
実施形態C29は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、または少なくとも約1kPaである、実施形態C1〜C28のうちのいずれか1つの方法である。
【0254】
実施形態C30は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaである、実施形態C1〜C28のうちのいずれか1つの方法である。
【0255】
実施形態C31は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超である、実施形態C1〜C30のうちのいずれか1つの方法である。
【0256】
実施形態C32は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gである、実施形態C1〜C30のうちのいずれか1つの方法である。
【0257】
実施形態C33は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成される、実施形態C1〜C32のうちのいずれか1つの方法である。
【0258】
実施形態C34は、前記ゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態C1〜C32のうちのいずれか1つの方法である。
【0259】
実施形態C35は、3,4−ジクロロフェノールのモル収率が約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態C1〜C34のうちのいずれか1つの方法である。
【0260】
実施形態C36は、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態C1〜C35のうちのいずれか1つの方法である。
【0261】
実施形態C37は、前記ゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態C1〜C36のうちのいずれか1つの方法である。
【0262】
実施形態C38は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が液体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態C1〜C37のうちのいずれか1つの方法である。
【0263】
実施形態C39は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が気体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態C1〜C37のうちのいずれか1つの方法である。
【0264】
実施形態C40は、前記異性化ゾーンが前記ゼオライト触媒を含む固定床を含む、実施形態C1〜C39のうちのいずれか1つの方法である。
【0265】
実施形態C41は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約5000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである、実施形態C1〜C40のうちのいずれか1つの方法である。
【0266】
実施形態C42は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000gs/g〜約150000g・s/g、約10000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gである、実施形態C1〜C40のうちのいずれか1つの方法である。
【0267】
実施形態C43は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約0.15cm/g〜約0.3cm/gのメソ−マクロ細孔容積を有する、実施形態C1〜C42のうちのいずれか1つの方法である。
【0268】
実施形態C44は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が約0.2cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態C1〜C42のうちのいずれか1つの方法である。
【0269】
実施形態C45は、3,4−ジクロロフェノールを前記異性化ゾーンに供給することを更に含む、実施形態C1〜C44のうちのいずれか1つの方法である。
【0270】
実施形態C46は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である、実施形態C45の方法である。
【0271】
実施形態C47は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1である、実施形態C46の方法である。
【0272】
実施形態C48は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び前記ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を更に含む、実施形態C1〜C47のうちのいずれか1つの方法である。
【0273】
実施形態C49は、前記蒸気の前記温度が、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃である、実施形態C48の方法である。
【0274】
実施形態C50は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給流を、前記再活性化されたゼオライト触媒と接触させることを更に含む、実施形態C48またはC49の方法である。
【0275】
実施形態C51は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料との前記接触が一時中断された後に前記ゼオライト触媒が蒸気と接触させられる、実施形態C48〜C50のうちのいずれか1つの方法である。
【0276】
実施形態C52は、前記前記異性化ゾーンへ水を供給することを更に含む、実施形態C1〜C51のうちのいずれか1つの方法である。
【0277】
実施形態C53は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である、実施形態C52の方法である。
【0278】
実施形態C54は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1である、実施形態C52の方法である。
【0279】
実施形態C55は、前記水が前記異性化ゾーンへ蒸気として供給される、実施形態C52〜C54のうちのいずれか1つの方法である。
【0280】
実施形態C56は、前記異性化ゾーンへ供給される前記蒸気が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度である、実施形態C55の方法である。
【0281】
実施形態D1は、2,4−ジクロロフェノールと3,4−ジクロロフェノールとを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させることを含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法である。
【0282】
実施形態D2は、SiO/Alモル比が約35:1以下または約30:1以下である、実施形態D1の方法である。
【0283】
実施形態D3は、SiO/Alモル比が約23:1〜約35:1、約20:1〜約30:1、または約23:1〜約30:1である、実施形態D1またはD2の方法である。
【0284】
実施形態D4は、SiO/Alモル比が約23:1である、実施形態D1〜D3のうちのいずれか1つの方法である。
【0285】
実施形態D5は、前記ゼオライト触媒が中程度のまたは大きい細孔径のゼオライトを含む、実施形態D1〜D4のうちのいずれか1つの方法である。
【0286】
実施形態D6は、前記ゼオライト触媒がペンタシル型ゼオライトを含む、実施形態D1〜D5のうちのいずれか1つの方法である。
【0287】
実施形態D7は、前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、実施形態D1〜D6のうちのいずれか1つの方法である。
【0288】
実施形態D8は、前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、実施形態D1〜D7のうちのいずれか1つの方法である。
【0289】
実施形態D9は、前記ゼオライト触媒がHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態D1〜D8のうちのいずれか1つの方法である。
【0290】
実施形態D10は、前記ゼオライト触媒がβ型ゼオライトを含む、実施形態D1〜D9のうちのいずれか1つの方法である。
【0291】
実施形態D11は、前記ゼオライト触媒がフォージャサイト型ゼオライトを含む、実施形態D1〜D10のうちのいずれか1つの方法である。
【0292】
実施形態D12は、前記ゼオライト触媒がY型ゼオライトを含む、実施形態D1〜D11のうちのいずれか1つの方法である。
【0293】
実施形態D13は、前記ゼオライト触媒がホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態D1〜D12のうちのいずれか1つの方法である。
【0294】
実施形態D14は、前記ゼオライト触媒がZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態D1〜D13のうちのいずれか1つの方法である。
【0295】
実施形態D15は、前記異性化が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の触媒温度で行われる、実施形態D1〜D14のうちのいずれか1つの方法である。
【0296】
実施形態D16は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態D1〜D15のうちのいずれか1つの方法である。
【0297】
実施形態D17は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%である、実施形態D1〜D15のうちのいずれか1つの方法である。
【0298】
実施形態D18は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である、実施形態D1〜D17のうちのいずれか1つの方法である。
【0299】
実施形態D19は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲である、実施形態D1〜D17のうちのいずれか1つの方法である。
【0300】
実施形態D20は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、または少なくとも約1kPaである、実施形態D1〜D19のうちのいずれか1つの方法である。
【0301】
実施形態D21は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaである、実施形態D1〜D19のうちのいずれか1つの方法である。
【0302】
実施形態D22は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超である、実施形態D1〜D21のうちのいずれか1つの方法である。
【0303】
実施形態D23は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gである、実施形態D1〜D21のうちのいずれか1つの方法である。
【0304】
実施形態D24は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成される、実施形態D1〜D23のうちのいずれか1つの方法である。
【0305】
実施形態D25は、前記ゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態D1〜D23のうちのいずれか1つの方法である。
【0306】
実施形態D26は、3,4−ジクロロフェノールのモル収率が約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態D1〜D25のうちのいずれか1つの方法である。
【0307】
実施形態D27は、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態D1〜D26のうちのいずれか1つの方法である。
【0308】
実施形態D28は、前記ゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態D1〜D27のうちのいずれか1つの方法である。
【0309】
実施形態D29は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が液体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態D1〜D28のうちのいずれか1つの方法である。
【0310】
実施形態D30は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が気体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態D1〜D28のうちのいずれか1つの方法である。
【0311】
実施形態D31は、前記異性化ゾーンが前記ゼオライト触媒を含む固定床を含む、実施形態D1〜D30のうちのいずれか1つの方法である。
【0312】
実施形態D32は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである、実施形態D1〜D31のうちのいずれか1つの方法である。
【0313】
実施形態D33は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000g・s/g〜約150000g・s/g、約10000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gである、実施形態D1〜D31のうちのいずれか1つの方法である。
【0314】
実施形態D34は、前記異性化ゾーンに水を供給することを更に含む、実施形態D1〜D33のうちのいずれか1つの方法である。
【0315】
実施形態D35は、前記水が前記異性化ゾーンに連続的に供給される、実施形態D34の方法である。
【0316】
実施形態D36は、前記水が前記異性化ゾーンに断続的に供給される、実施形態D34の方法である。
【0317】
実施形態D37は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である、実施形態D34〜D36のうちのいずれか1つの方法である。
【0318】
実施形態D38は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1である、実施形態D34〜D36のうちのいずれか1つの方法である。
【0319】
実施形態D39は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である、実施形態D34〜D38のうちのいずれか1つの方法である。
【0320】
実施形態D40は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1である、実施形態D34〜D38のうちのいずれか1つの方法である。
【0321】
実施形態D41は、前記水が前記異性化ゾーンへ蒸気として供給される、実施形態D34〜D40のうちのいずれか1つの方法である。
【0322】
実施形態D42は、前記異性化ゾーンへ供給される前記蒸気が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度である、実施形態D41の方法である。
【0323】
実施形態D43は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する、実施形態D1〜D42のうちのいずれか1つの方法である。
【0324】
実施形態D44は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態D1〜D42のうちのいずれか1つの方法である。
【0325】
実施形態D45は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である、実施形態D1〜D44のうちのいずれか1つの方法である。
【0326】
実施形態D46は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1である、実施形態D1〜D44のうちのいずれか1つの方法である。
【0327】
実施形態D47は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び前記ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を更に含む、実施形態D1〜D46のうちのいずれか1つの方法である。
【0328】
実施形態D48は、前記蒸気の前記温度が約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃である、実施形態D47の方法である。
【0329】
実施形態D49は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給流を、前記再活性化されたゼオライト触媒と接触させることを更に含む、実施形態D47またはD48の方法である。
【0330】
実施形態D50は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料との前記接触が一時中断された後に前記ゼオライト触媒が蒸気と接触させられる、実施形態D47〜D49のうちのいずれか1つの方法である。
【0331】
実施形態D51は、前記ゼオライト触媒が脱シリカゼオライト触媒を含む、実施形態D1〜D50のうちのいずれか1つの方法である。
【0332】
実施形態D52は、前記脱シリカゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)を有する、D51の方法である。
【0333】
実施形態D53は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも約50%〜約500%、約50%〜約400%、約50%〜約300%、約100%〜約500%、約100%〜400%、約100%〜約300%、約200%〜約500%、約200%〜約400%、または約200%〜約300%大きい、実施形態D51の方法である。
【0334】
実施形態D54は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下のSiO/Alモル比を有する、実施形態D51〜D53のうちのいずれか1つの方法である。
【0335】
実施形態D55は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1のSiO/Alモル比を有する、実施形態D51〜D53のうちのいずれか1つの方法である。
【0336】
実施形態D56は、前記脱シリカゼオライト触媒が約55:1以下のSiO/Alモル比と、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積とを有する、実施形態D51〜D53のうちのいずれか1つの方法である。
【0337】
実施形態D57は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態D56の方法である。
【0338】
実施形態E1は、2,4−ジクロロフェノールを含む供給原料を、異性化ゾーンの中で酸形態のゼオライト触媒と接触させて少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させること;2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料と前記ゼオライト触媒との接触を一時中断すること;及び前記ゼオライト触媒を約250℃〜約375℃の温度で蒸気と接触させて前記触媒を再活性化すること;を含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法である。
【0339】
実施形態E2は、SiO/Alモル比が約35:1以下、または約30:1以下である、実施形態E1の方法である。
【0340】
実施形態E3は、SiO/Alモル比が約23:1〜約35:1、約20:1〜約30:1、または約23:1〜約30:1である、実施形態E1またはE2の方法である。
【0341】
実施形態E4は、SiO/Alモル比が約23:1である、実施形態E1〜E3のうちのいずれか1つの方法である。
【0342】
実施形態E5は、前記ゼオライト触媒が中程度のまたは大きい細孔径のゼオライトを含む、実施形態E1〜E4のうちのいずれか1つの方法である。
【0343】
実施形態E6は、前記ゼオライト触媒がペンタシル型ゼオライトを含む、実施形態E1〜E5のうちのいずれか1つの方法である。
【0344】
実施形態E7は、前記ゼオライト触媒がZSMゼオライトを含む、実施形態E1〜E6のうちのいずれか1つの方法である。
【0345】
実施形態E8は、前記ゼオライト触媒がHZSM−5ゼオライトを含む、実施形態E1〜E7のうちのいずれか1つの方法である。
【0346】
実施形態E9は、前記ゼオライト触媒がHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態E1〜E8のうちのいずれか1つの方法である。
【0347】
実施形態E10は、前記ゼオライト触媒がβ型ゼオライトを含む、実施形態E1〜E9のうちのいずれか1つの方法である。
【0348】
実施形態E11は、前記ゼオライト触媒がフォージャサイト型ゼオライトを含む、実施形態E1〜E10のうちのいずれか1つの方法である。
【0349】
実施形態E12は、前記ゼオライト触媒がY型ゼオライトを含む、実施形態E1〜E11のうちのいずれか1つの方法である。
【0350】
実施形態E13は、前記ゼオライト触媒がホウ素で活性化されたゼオライト、または、チタンシリケート、アルミノシリケート、鉄シリケート、及びガリウムシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態E1〜E12のうちのいずれか1つの方法である。
【0351】
実施形態E14は、前記ゼオライト触媒がZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態E1〜E13のうちのいずれか1つの方法である。
【0352】
実施形態E15は、前記異性化が約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の触媒温度で行われる、実施形態E1〜E14のうちのいずれか1つの方法である。
【0353】
実施形態E16は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態E1〜E15のうちのいずれか1つの方法である。
【0354】
実施形態E17は、2,4−ジクロロフェノールから2,5−ジクロロフェノールへの前記異性化の選択率が約50%〜約99%、約70%〜約99%、約70%〜約97%、約70%〜約95%、約80%〜約99%、約80%〜約97%、約80%〜約95%、約85%〜約97%、約85%〜約95%、または約90%〜約97%である、実施形態E1〜E15のうちのいずれか1つの方法である。
【0355】
実施形態E18は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、または少なくとも約25%である、実施形態E1〜E17のうちのいずれか1つの方法である。
【0356】
実施形態E19は、前記2,4−ジクロロフェノールの変換率が、約10%〜約65%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約10%〜約45%、約15%〜約65%、約15%〜約60%、約15%〜約50%、約20%〜約65%、約20%〜約60%、約20%〜約50%、または約20%〜約40%の範囲である、実施形態E1〜E17のうちのいずれか1つの方法である。
【0357】
実施形態E20は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が少なくとも約0.05kPa、少なくとも約0.5kPa、または少なくとも約1kPaである、実施形態E1〜E19のうちのいずれか1つの方法である。
【0358】
実施形態E21は、前記供給原料が2,4−ジクロロフェノールを含有する供給気体を含み、前記供給気体中の2,4−ジクロロフェノールの分圧が約0.05kPa〜約10kPa、約0.5kPa〜約10kPa、または約1kPa〜約10kPaである、実施形態E1〜E19のうちのいずれか1つの方法である。
【0359】
実施形態E22は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g超、約550μmol/g超、または約580μmol/g超である、実施形態E1〜E21のうちのいずれか1つの方法である。
【0360】
実施形態E23は、前記ゼオライト触媒上の活性アルミニウム部位の数が、約500μmol/g〜約650μmol/g、約550μmol/g〜約650μmol/g、約580μmol/g〜約650μmol/g、または約580μmol/g〜約600μmol/gである、実施形態E1〜E21のうちのいずれか1つの方法である。
【0361】
実施形態E24は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約450℃、少なくとも約500℃、少なくとも約510℃、少なくとも約520℃、少なくとも約530℃、少なくとも約540℃、または少なくとも約550℃の温度で焼成される、実施形態E1〜E23のうちのいずれか1つの方法である。
【0362】
実施形態E25は、前記ゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態E1〜E23のうちのいずれか1つの方法である。
【0363】
実施形態E26は、3,4−ジクロロフェノールのモル収率が約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態E1〜E25のうちのいずれか1つの方法である。
【0364】
実施形態E27は、2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約5%未満、約3%未満、約1%未満、または約1%〜約5%である、実施形態E1〜E26のうちのいずれか1つの方法である。
【0365】
実施形態E28は、前記ゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態E1〜E27のうちのいずれか1つの方法である。
【0366】
実施形態E29は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が液体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態E1〜E28のうちのいずれか1つの方法である。
【0367】
実施形態E30は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料が気体として前記異性化ゾーンに供給される、実施形態E1〜E28のうちのいずれか1つの方法である。
【0368】
実施形態E31は、前記異性化ゾーンが前記ゼオライト触媒を含む固定床を含む、実施形態E1〜E30のうちのいずれか1つの方法である。
【0369】
実施形態E32は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、少なくとも約1000g・s/g、少なくとも約5000g・s/g、少なくとも約10000g・s/g、少なくとも約20000g・s/g、少なくとも約50000g・s/g、または少なくとも約70000g・s/gである、実施形態E1〜E31のうちのいずれか1つの方法である。
【0370】
実施形態E33は、前記異性化ゾーンへの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノールの質量流量で割った触媒の質量が、約1000g・s/g〜約150000g・s/g、約5000g・s/g〜約150000g・s/g、約10000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約150000g・s/g、約20000g・s/g〜約120000g・s/g、約20000g・s/g〜約100000g・s/g、または約20000g・s/g〜約70000g・s/gである、実施形態E1〜E31のうちのいずれか1つの方法である。
【0371】
実施形態E34は、前記異性化ゾーンに水を供給することを更に含む、実施形態E1〜E33のうちのいずれか1つの方法である。
【0372】
実施形態E35は、前記水が前記異性化ゾーンに連続的に供給される、実施形態E34の方法である。
【0373】
実施形態E36は、前記水が前記異性化ゾーンに断続的に供給される、実施形態E34の方法である。
【0374】
実施形態E37は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、少なくとも約150:1、少なくとも約200:1、少なくとも約300:1、または少なくとも約400:1である、実施形態E34〜E36のうちのいずれか1つの方法である。
【0375】
実施形態E38は、1時間当たりの触媒対水の重量比が、約150:1〜約500:1、約150:1〜約400:1、約200:1〜約500:1、または約200:1〜約400:1である、実施形態E34〜E36のうちのいずれか1つの方法である。
【0376】
実施形態E39は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約20:1である、実施形態E34〜E38のうちのいずれか1つの方法である。
【0377】
実施形態E40は、1時間当たりの前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対水の重量比が、約5:1〜約30:1、約5:1〜約25:1、約5:1〜約20:1、または約10:1〜約20:1である、実施形態E34〜E38のうちのいずれか1つの方法である。
【0378】
実施形態E41は、前記水が前記異性化ゾーンへ蒸気として供給される、実施形態E34〜E40のうちのいずれか1つの方法である。
【0379】
実施形態E42は、前記異性化ゾーンへ供給される前記蒸気が、約220℃〜約550℃、約220℃〜約350℃、約220℃〜約300℃、約220℃〜約290℃、約220℃〜約285℃、約250℃〜約550℃、約250℃〜約350℃、約250℃〜約300℃、約250℃〜約290℃、約250℃〜約285℃、約270℃〜約350℃、約270℃〜約300℃、約270℃〜約290℃、約270℃〜約285℃、約275℃〜約550℃、約275℃〜約285℃、約200℃〜約450℃、約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃の温度である、実施形態E41の方法である。
【0380】
実施形態E43は、前記ゼオライト触媒が少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積を有する、実施形態E1〜E42のうちのいずれか1つの方法である。
【0381】
実施形態E44は、前記ゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態E1〜E42のうちのいずれか1つの方法である。
【0382】
実施形態E45は、3,4−ジクロロフェノールを前記異性化ゾーンへ供給することを更に含む、実施形態E1〜E44のうちのいずれか1つの方法である。
【0383】
実施形態E46は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、少なくとも約10:1、少なくとも約15:1、少なくとも約20:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約40:1である、実施形態E45の方法である。
【0384】
実施形態E47は、前記供給原料中の2,4−ジクロロフェノール対3,4−ジクロロフェノールのモル比が、約10:1〜約50:1、約10:1〜約40:1、約10:1〜約30:1、約10:1〜約20:1、約15:1〜約50:1、約15:1〜約40:1、約15:1〜約30:1、約15:1〜約20:1、約20:1〜約50:1、約20:1〜約40:1、または約20:1〜約30:1である、実施形態E46の方法である。
【0385】
実施形態E48は、前記再活性化工程での前記蒸気の前記温度が約250℃〜約375℃、約270℃〜約350℃、約280℃〜約325℃、または約290℃〜約310℃である、実施形態E1〜E47のうちのいずれか1つの方法である。
【0386】
実施形態E49は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給流を、前記再活性化されたゼオライト触媒と接触させることを更に含む、実施形態E1〜E48のうちのいずれか1つの方法である。
【0387】
実施形態E50は、2,4−ジクロロフェノールを含む前記供給原料との前記接触が一時中断された後に前記ゼオライト触媒が蒸気と接触させられる、実施形態E1〜E49のうちのいずれか1つの方法である。
【0388】
実施形態E51は、前記ゼオライト触媒が脱シリカゼオライト触媒を含む、実施形態E1〜E50のうちのいずれか1つの方法である。
【0389】
実施形態E52は、前記脱シリカゼオライト触媒が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約175%、少なくとも約200%、少なくとも約225%、少なくとも約250%、少なくとも約275%、または少なくとも約300%大きいメソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)を有する、E51の方法である。
【0390】
実施形態E53は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積(20Åより大きく最大2500Åである直径を有する細孔に起因)が、脱シリカ前の最初のゼオライト触媒のメソ−マクロ細孔容積よりも約50%〜約500%、約50%〜約400%、約50%〜約300%、約100%〜約500%、約100%〜400%、約100%〜約300%、約200%〜約500%、約200%〜約400%、または約200%〜約300%大きい、実施形態E51の方法である。
【0391】
実施形態E54は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約80:1以下、約60:1以下、または約55:1以下のSiO/Alモル比を有する、実施形態E51〜E53のうちのいずれか1つの方法である。
【0392】
実施形態E55は、前記脱シリカゼオライト触媒が、約23:1〜約80:1、約23:1〜約60:1、または約23:1〜約55:1のSiO/Alモル比を有する、実施形態E51〜E53のうちのいずれか1つの方法である。
【0393】
実施形態E56は、前記脱シリカゼオライト触媒が約55:1以下のSiO/Alモル比と、少なくとも約0.15cm/g、少なくとも約0.175cm/g、少なくとも約0.2cm/g、少なくとも約0.225cm/g、または少なくとも約0.25cm/gであるメソ−マクロ細孔容積とを有する、実施形態E51〜E53のうちのいずれか1つの方法である。
【0394】
実施形態E57は、前記脱シリカゼオライト触媒の前記メソ−マクロ細孔容積が、約0.15cm/g〜約0.3cm/g、約0.175cm/g〜約0.3cm/g、約0.2cm/g〜約0.3cm/g、約0.225cm/g〜約0.3cm/g、または約0.25cm/g〜約0.3cm/gである、実施形態E56の方法である。
【0395】
実施形態F1は、ヒドロキシル化ゾーン中、第1のゼオライト触媒の存在下で酸化剤を用いて1,4−ジクロロベンゼンをヒドロキシル化することで、2,5−ジクロロフェノールと2,4−ジクロロフェノールとを含むヒドロキシル化反応生成物を形成すること;
2,4−ジクロロフェノールの少なくとも一部を前記ヒドロキシル化反応生成物から分離して2,4−ジクロロフェノールを含むフラクションを形成すること;及び、
異性化ゾーン中、2,4−ジクロロフェノールを含む前記フラクションを酸形態の第2のゼオライト触媒と接触させることで少なくとも一部の2,4−ジクロロフェノールを2,5−ジクロロフェノールへと異性化させること;
を含む、2,5−ジクロロフェノールの製造方法である。
【0396】
実施形態F2は、前記酸化剤が、過酸化水素、酸素分子、酸素/水素混合物、酸素/アンモニア混合物、及び亜酸化窒素からなる群から選択される、実施形態F1の方法である。
【0397】
実施形態F3は、前記酸化剤が亜酸化窒素を含む、実施形態F1またはF2の方法である。
【0398】
実施形態F4は、酸化剤対1,4−ジクロロベンゼンのモル比が少なくとも約0.25:1、少なくとも約0.5:1、少なくとも約1:1、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、または少なくとも約5:1である、実施形態F1〜F3のうちのいずれか1つの方法である。
【0399】
実施形態F5は、酸化剤対1,4−ジクロロベンゼンのモル比が約0.25:1〜約10:1、約0.5:1〜約8:1、約1:1〜約5:1、約2:1〜約10:1、約2:1〜約5:1、約3:1〜約10:1、または約3:1〜約5:1の範囲である、実施形態F1〜F3のうちのいずれか1つの方法である。
【0400】
実施形態F6は、前記第1のゼオライト触媒が金属で活性化されたゼオライトまたは酸形態のゼオライトを含む、実施形態F1〜F5のうちのいずれか1つの方法である。
【0401】
実施形態F7は、前記第1のゼオライト触媒が、チタンシリケート、アルミノシリケート、及びバナジウム含有アルミノシリケートからなる群から選択される金属で活性化されたゼオライトを含む、実施形態F1〜F6のうちのいずれか1つの方法である。
【0402】
実施形態F8は、前記第1のゼオライト触媒が、ZSM、β、Y型のゼオライト、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のアルミノシリケートを含む、実施形態F1〜F7のうちのいずれか1つの方法である。
【0403】
実施形態F9は、前記第1のゼオライト触媒が、金属で活性化されたアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態F1〜F8のうちのいずれか1つの方法である。
【0404】
実施形態F10は、前記第1のゼオライト触媒が、鉄で活性化されたアルミノシリケートゼオライトを含む、実施形態F1〜F9のうちのいずれか1つの方法である。
【0405】
実施形態F11は、前記第1のゼオライト触媒が、Fe−ZSM−5ゼオライトを含む、実施形態F1〜F10のうちのいずれか1つの方法である。
【0406】
実施形態F12は、前記第1のゼオライト触媒が、HZSM−5またはHZSM−11ゼオライトを含む、実施形態F1〜F11のうちのいずれか1つの方法である。
【0407】
実施形態F13は、前記第1のゼオライト触媒が鉄で活性化されたゼオライトを含む、実施形態F1〜F12のうちのいずれか1つの方法である。
【0408】
実施形態F14は、前記鉄で活性化されたゼオライトの鉄担持量が、触媒の総重量の約2重量%未満、約1重量%未満、約0.8重量%未満、約0.5重量%未満、または約0.1重量%未満である、実施形態F13の方法である。
【0409】
実施形態F15は、前記鉄で活性化されたゼオライトの鉄担持量が、触媒の総重量の約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約2重量%、約0.01重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約0.5重量%、または約0.01重量%〜約0.2重量%の範囲である、実施形態F13の方法である。
【0410】
実施形態F16は、前記第1のゼオライト触媒が少なくとも約20:1、少なくとも約23:1、少なくとも約30:1、または少なくとも約50:1であるSiO/Alモル比を有する、実施形態F1〜F15のうちのいずれか1つの方法である。
【0411】
実施形態F17は、前記第1のゼオライト触媒が約20:1〜約1000:1、約23:1〜約500:1、約23:1〜約350:1、約30:1〜約350:1、約30:1〜約280:1、約50:1〜約350:1、または約80:1〜約280:1の範囲であるSiO/Alモル比を有する、実施形態F1〜F15のうちのいずれか1つの方法である。
【0412】
実施形態F18は、前記第1のゼオライト触媒が少なくとも約500℃、少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で焼成される、実施形態F1〜F17のうちのいずれか1つの方法である。
【0413】
実施形態F19は、前記第1のゼオライト触媒が約500℃〜約1000℃、約500℃〜約1000℃、約600℃〜約1000℃、約700℃〜約1000℃、約800℃〜約1000℃、約900℃〜約1000℃、約500℃〜約900℃、約500℃〜約800℃、約500℃〜約700℃、約520℃〜約600℃、約530℃〜580℃、または約540℃〜560℃の範囲の温度で焼成される、実施形態F1〜F17のうちのいずれか1つの方法である。
【0414】
実施形態F20は、前記第1のゼオライト触媒が少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で活性化される、実施形態F1〜F19のうちのいずれか1つの方法である。
【0415】
実施形態F21は、前記第1のゼオライト触媒が、約800℃〜約1000℃、または約850℃〜約950℃の範囲の温度で、アルゴンガス下で活性化される、実施形態F1〜F20のうちのいずれか1つの方法である。
【0416】
実施形態F22は、前記第1のゼオライト触媒が、約600℃〜約800℃、または約650℃〜約700℃の範囲の温度で、アルゴンガス下で蒸気を用いて活性化される、実施形態F1〜F20のうちのいずれか1つの方法である。
【0417】
実施形態F23は、前記第1のゼオライト触媒が、活性化の後使用の前に、少なくとも約600℃、少なくとも約700℃、少なくとも約800℃、または少なくとも約900℃の温度で焼成される、実施形態F20〜F22のうちのいずれか1つの方法である。
【0418】
実施形態F24は、前記第1のゼオライト触媒が、活性化の後使用の前に、約600℃〜約1000℃、約600℃〜約900℃、約700℃〜約800℃、または約740℃〜約760℃の範囲の温度で焼成される、実施形態F20〜F22のうちのいずれか1つの方法である。
【0419】
実施形態F25は、前記1,4−ジクロロベンゼンを含む供給気体が、前記ヒドロキシル化ゾーン中で、約250℃〜約550℃、約275℃〜約500℃、約275℃〜約400℃、約275℃〜約375℃、約300℃〜約500℃、約300℃〜約450℃、または約350℃〜約400℃の範囲の温度で前記第1のゼオライト触媒と接触させられる、実施形態F1〜F24のうちのいずれか1つの方法である。
【0420】
実施形態F26は、前記1,4−ジクロロベンゼンを含む供給気体が、前記ヒドロキシル化ゾーン中で、約350℃〜約450℃、約375℃〜約425℃、または約385℃〜約415℃の範囲の温度で前記第1のゼオライト触媒と接触させられる、実施形態F1〜F24のうちのいずれか1つの方法である。
【0421】
実施形態F27は、1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへの前記ヒドロキシル化の選択率が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%である、実施形態F1〜F26のうちのいずれか1つの方法である。
【0422】
実施形態F28は、1,4−ジクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェノールへの前記ヒドロキシル化の選択率が、約50%〜約99%、約50%〜約90%、約60%〜約99%、約60%〜約95%、約60%〜約90%、約70%〜約99%、約70%〜約95%、約70%〜約90%、または約75%〜約95%である、実施形態F1〜F26のうちのいずれか1つの方法である。
【0423】
実施形態F29は、1,4−ジクロロベンゼンの変換率が少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、または少なくとも約20%である、実施形態F1〜F28のうちのいずれか1つの方法である。
【0424】
実施形態F30は、1,4−ジクロロベンゼンの変換率が約5%〜約50%、約5%〜約40%、約5%〜約30%、または約20%〜約30%の範囲である、実施形態F1〜F28のうちのいずれか1つの方法である。
【0425】
実施形態F31は、前記ヒドロキシル化反応生成物中の2,4−ジクロロフェノールのモル収率が、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、または約1%未満である、実施形態F1〜F30のうちのいずれか1つの方法である。
【0426】
実施形態F32は、前記ヒドロキシル化反応生成物中の2,4−ジクロロフェノールのモル収率が、約0.01%〜約40%、約0.01%〜約35%、約0.01%〜約25%、約0.1%〜約20%、約0.5%〜約40%、約0.5%〜約35%、約0.01%〜約15%、約0.01%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.1%〜約1%、約0.5%〜約10%、または約0.5%〜約5%の範囲である、実施形態F1〜F30のうちのいずれか1つの方法である。
【0427】
実施形態F33は、前記ヒドロキシル化反応生成物中の2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約10%未満、約5%未満、または約1%未満である、実施形態F1〜F32のうちのいずれか1つの方法である。
【0428】
実施形態F34は、前記ヒドロキシル化反応生成物中の2−クロロフェノール、3−クロロフェノール、及び4−クロロフェノールのモル収率の合計が、約0.1%〜約10%、または約1%〜約5%の範囲である、実施形態F1〜F32のうちのいずれか1つの方法である。
【0429】
実施形態F35は、前記第1のゼオライト触媒を再生することを更に含む、実施形態F1〜F34のうちのいずれか1つの方法である。
【0430】
実施形態F36は、前記異性化が先行実施形態のうちのいずれか1つの実施形態に従って行われる、実施形態F1〜F35のうちのいずれか1つの方法である。
【0431】
実施形態G1は、先行実施形態のうちのいずれか1つの実施形態に従って合成される前記2,5−ジクロロフェノールのうちの少なくとも一部をカルボキシル化して2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を製造することと、前記2−ヒドロキシ−3,6−ジクロロ安息香酸を3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸へとメチル化することとを含む、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸の製造方法である。
【0432】
本発明の要素またはその好ましい実施形態(複数可)を紹介する際の、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「前記(said)」は、1つ又はそれ以上の要素が存在することを意味することが意図されている。用語「含有する(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」は包括的かつ非限定的であることが意図されており、列挙されている要素以外の追加的な要素が存在し得ること、及び列挙されていない要素又は工程が除外されないことを意味する。
【0433】
以上のことから、本発明の複数の目的が達成され、他の有利な結果が得られることが明らかであろう。
【0434】
本発明の範囲を逸脱することなしに上述の方法に対して様々な変更を行えることから、上の記載に含まれる全ての事項は例示的なものとして解釈すべきであり、限定的な意味で解釈すべきではないことが意図されている。
図1
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