【文献】
Woojin Ahn,UL-OFDMA procedure in IEEE 802.11ax, IEEE 802.11-15/0091r1,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0091-01-00ax-ul-ofdma-procedure-in-ieee-802-11ax.pptx>,2015年 1月13日
【文献】
Kaiying Lv,frame-exchange-control-for-uplink-multi-user-transmission, IEEE 802.11-14/1190r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/14/11-14-1190-00-00ax-frame-exchange-control-for-uplink-multi-user-transmission.pptx>,2014年 9月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サウンディングのための動作を実行するためにアクセスポイント(AP:access point)の1つ以上のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
前記動作は、
ユーザ局(STA:station)のグループに予約された第1のサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を送信し、
前記第1のサウンディングフィードバック期間中に、前記APにより送信されたヌルデータパケット(NDP:null data packet )の前記STAのグループにおける受信に基づいて第1のサウンディングフィードバックを受信し、
前記STAのグループから除外されたレガシーSTAに予約された第2のサウンディングフィードバック期間を示すポーリングメッセージを送信し、
前記第2のサウンディングフィードバック期間中に、前記レガシーSTAにおける前記NDPの受信に基づいて第2のサウンディングフィードバックを受信するように、
前記1つ以上のプロセッサを構成するコンピュータプログラム。
前記動作は、前記第1のサウンディングフィードバックの受信情報と、前記第2のサウンディングフィードバックの受信情報とを含むマルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)を送信するように、前記1つ以上のプロセッサを更に構成する、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明及び図面は、当業者が実施例を実施することを可能にするのに十分に具体的な実施例を示す。他の実施例は、構造的、論理的、電気的、処理的及び他の変更を組み込んでもよい。いくつかの実施例の部分及び特徴は、他の実施例のものに含まれてもよく、或いは置換されてもよい。請求項に記載の実施例は、これらの請求項の全ての利用可能な均等物を含む。
【0006】
図1は、いくつかの実施例による無線ネットワークを示す。いくつかの実施例では、ネットワーク100は、HEW(High Efficiency Wireless Local Area Network)ネットワークでもよい。いくつかの実施例では、ネットワーク100は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)又はWi-Fiネットワークでもよい。しかし、ネットワーク100のいくつかの実施例は、このようなネットワークの組み合わせを含んでもよいため、これらの実施例は限定的ではない。すなわち、ネットワーク100は、いくつかの場合にはHEWデバイスをサポートしてもよく、いくつかの場合には非HEWデバイスをサポートしてもよく、いくつかの場合にはHEWデバイスと非HEWデバイスとの組み合わせをサポートしてもよい。したがって、ここに記載の技術は、非HEWデバイス又はHEWデバイスのいずれかを示すことがあるが、このような技術は、いくつかの場合には非HEWデバイスとHEWデバイスとの双方に適用可能になり得ることが理解される。
【0007】
ネットワーク100は、マスター局(STA:station)102と、複数のユーザ局(STA)103と、複数のHEW局104(HEWデバイス)とを含んでもよい。いくつかの実施例では、STA103は、レガシー局でもよい。しかし、いくつかの実施例では、STA103は、HEWデバイスでもよく、或いはHEW動作をサポートしてもよいため、これらの実施例は限定的ではない。マスター局102は、IEEE802.11標準のうち1つ以上に従ってSTA103及び/又はHEW局104と通信するように構成されてもよい。いくつかのHEWの実施例によれば、アクセスポイントは、マスター局102として動作してもよく、HEW制御期間(すなわち、送信機会(TXOP:transmission opportunity))に媒体の排他的制御を受けるため、(例えば、コンテンション期間中に)無線媒体を競合するように構成されてもよい。マスター局102は、とりわけ、どのHEW局104がHEW制御期間中の通信にスケジューリングされているかを示すために、例えば、HEW制御期間の開始時にマスター同期送信又は制御送信を送信してもよい。HEW制御期間中に、スケジューリングされたHEW局は、非コンテンションに基づく多元アクセス技術に従ってマスター局102と通信してもよい。これは、デバイスが非コンテンションに基づく多元アクセス技術ではなく、コンテンションに基づく通信技術に従って通信する従来のWLAN通信とは異なる。HEW制御期間中に、マスター局102は、1つ以上のHEWフレームを使用してHEW局104と通信してもよい。HEW制御期間中に、HEWデバイスとして動作していないSTA103は、いくつかの場合には通信を控えてもよい。いくつかの実施例では、マスター同期送信は、制御及びスケジュール送信と呼ばれてもよい。
【0008】
いくつかの実施例では、AP102は、AP102によるヌルデータパケット(NDP:null data packet)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信してもよい。AP102は、複数のユーザ局(STA)のためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を送信してもよい。TFSは、STA103の識別子を含んでもよい。AP102は、サウンディングフィードバック期間中にSTA103の少なくともいくつかからサウンディングフィードバックを受信してもよい。これらの実施例について以下でより詳細に説明する。
【0009】
いくつかの実施例では、HEW制御期間中に使用される多元アクセス技術は、スケジューリングされた直交周波数多元アクセス(OFDMA:orthogonal frequency division multiple access)技術でもよいが、これは要件ではない。いくつかの実施例では、多元アクセス技術は、時分割多元アクセス(TDMA:time-division multiple access)技術又は周波数分割多元アクセス(FDMA:frequency division multiple access)技術でもよい。いくつかの実施例では、多元アクセス技術は、マルチユーザ(MU:multi-user)マルチプルインプット・マルチプルアウトプット(MIMO:multiple-input multiple-output)(MU-MIMO)技術を含む空間分割多元アクセス(SDMA:space-division multiple access)技術でもよい。HEW制御期間中に使用されるこれらの多元アクセス技術は、上りリンク又は下りリンクデータ通信のために構成されてもよい。
【0010】
マスター局102はまた、レガシーのIEEE802.11通信技術に従ってSTA103及び/又は他のレガシー局と通信してもよい。いくつかの実施例では、マスター局102はまた、レガシー802.11通信技術に従ってHEW制御期間外にHEW局104と通信するように構成可能でもよいが、これは要件ではない。
【0011】
いくつかの実施例では、制御期間中のHEW通信は、20MHz、40MHz若しくは80MHzの連続帯域幅又は80+80MHz(160MHz)の不連続帯域幅のうち1つを使用するように構成可能でもよい。いくつかの実施例では、320MHzのチャネル幅が使用されてもよい。いくつかの実施例では、20MHz未満のサブチャネル帯域幅も使用されてもよい。これらの実施例では、HEW通信の各チャネル又はサブチャネルは、複数の空間ストリームを送信するために構成されてもよい。
【0012】
実施例によれば、マスター局102及び/又はHEW局104は、ショートプリアンブルフォーマット又はロングプリアンブルフォーマットに従ってHEWパケットを生成してもよい。HEWパケットは、レガシー信号フィールド(L-SIG:legacy signal field)に続いて、1つ以上のHE(high-efficiency)信号フィールド(HE-SIG:high-efficiency signal field)及びHEロングトレーニングフィールド(HE-LTF:HE, long-training filed)を含んでもよい。ショートプリアンブルフォーマットでは、これらのフィールドは、より短い遅延スプレッドのチャネルのために構成されてもよい。ロングプリアンブルフォーマットでは、これらのフィールドは、より長い遅延スプレッドのチャネルのために構成されてもよい。これらの実施例について以下でより詳細に説明する。「HEW」及び「HE」という用語は、交換可能に使用されてもよく、双方の用語がhigh-efficiency無線ローカルエリアネットワーク動作及び/又はhigh-efficiency Wi-Fi動作を示してもよい点に留意すべきである。
【0013】
図2は、いくつかの実施例によるユーザ局(STA)及びアクセスポイント(AP)を示す。いくつかの実施例では、AP102は静止した移動しないデバイスでもよい点に留意すべきである。STA200は、
図1に示すSTA103として使用するのに適してもよく、AP250は、
図1に示すAP102として使用するのに適してもよい。さらに、STA200はまた、HEW局のような
図1に示すHEWデバイス104として使用するのに適してもよい。
【0014】
STA200は、物理レイヤ回路202とトランシーバ205とを含んでもよく、これらの一方又は双方は、1つ以上のアンテナ201を使用して、AP250、他のAP、他のSTA又は他のデバイスへの信号及びこれらからの信号の送信及び受信を可能にしてもよい。一例として、物理レイヤ回路202は、送信のためのベースバンド信号の形成及び受信信号の復号化を含んでもよい様々な符号化及び復号化機能を実行してもよい。他の例として、トランシーバ205は、ベースバンド範囲と無線周波数(RF:Radio Frequency)範囲との間の信号の変換のような様々な送信及び受信機能を実行してもよい。したがって、物理レイヤ回路202及びトランシーバ205は、別々のコンポーネントでもよく、結合されたコンポーネントの一部でもよい。さらに、信号の送信及び受信に関する記載の機能のいくつかは、物理レイヤ回路202、トランシーバ205及び他のコンポーネント又はレイヤのうち1つ、いずれか或いは全てを含んでもよい組み合わせにより実行されてもよい。
【0015】
AP250は、物理レイヤ回路252とトランシーバ255とを含んでもよく、これらの一方又は双方は、1つ以上のアンテナ251を使用して、STA200、他のAP、他のSTA又は他のデバイスへの信号及びこれらからの信号の送信及び受信を可能にしてもよい。物理レイヤ回路252及びトランシーバ255は、前述のSTA200に関して記載したものと同様の様々な機能を実行してもよい。したがって、物理レイヤ回路252及びトランシーバ255は、別々のコンポーネントでもよく、結合されたコンポーネントの一部でもよい。さらに、信号の送信及び受信に関する記載の機能のいくつかは、物理レイヤ回路252、トランシーバ255及び他のコンポーネント又はレイヤのうち1つ、いずれか或いは全てを含んでもよい組み合わせにより実行されてもよい。
【0016】
STA200はまた、無線媒体へのアクセスを制御するための媒体アクセス制御レイヤ(MAC:medium access control layer)回路204を含んでもよく、AP`250もまた、無線媒体へのアクセスを制御するための媒体アクセス制御レイヤ(MAC)回路254を含んでもよい。STA200はまた、ここに記載の動作を実行するように構成された回路206及びメモリ208を含んでもよい。AP250もまた、ここに記載の動作を実行するように構成された回路256及びメモリ258を含んでもよい。AP250はまた、他のAP102(
図1)を含む他のコンポーネントとの通信を可能にし得る1つ以上のインタフェース260を含んでもよい。さらに、インタフェース260は、ネットワーク100の外部のコンポーネントを含み、
図1に図示されていないことがある他のコンポーネントとの通信を可能にしてもよい。インタフェース260は、有線若しくは無線又はこれらの組み合わせでもよい。
【0017】
アンテナ201、251は、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、又はRF信号の送信に適した他の種類のアンテナを含み、1つ以上の指向性又は無指向性アンテナを含んでもよい。いくつかのマルチプルインプット・マルチプルアウトプット(MIMO)の実施例では、アンテナ201、251は、空間ダイバーシチ及び生じ得る異なるチャネル特性を利用するために効果的に離れてもよい。
【0018】
いくつかの実施例では、STA200又はAP250は、モバイルデバイスでもよく、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線通信機能付きのラップトップ若しくはポータブルコンピュータ、ウェブタブレット、無線電話、スマートフォン、無線ヘッドセット、ページャ、インスタントメッセージングデバイス、デジタルカメラ、アクセスポイント、テレビ、医療デバイス(例えば、心拍数モニタ、血圧モニタ等)のようなウェアラブルデバイス、又は無線で情報を受信及び/又は送信し得る他のデバイスのように、ポータブル無線通信デバイスでもよい。いくつかの実施例では、STA200又はAP250は、IEEE802.11標準に従って動作するように構成されてもよいが、実施例の範囲はこの点に限定されない。いくつかの実施例では、モバイルデバイス又は他のデバイスは、他のIEEE標準、3GPP(Third Generation Partnership Project)標準又は他の標準を含む他のプロトコル又は標準に従って動作するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、STA200、AP250又は他のデバイスは、キーボード、ディスプレイ、不揮発性メモリポート、複数のアンテナ、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、スピーカ、及び他のモバイルデバイス要素のうち1つ以上を含んでもよい。ディスプレイは、タッチスクリーンを含むLCDスクリーンでもよい。
【0019】
STA200及びAP250は、それぞれ複数の別個の機能要素を有するものとして示されているが、機能要素のうち1つ以上は、結合されてもよく、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)及び/又は他のハードウェア要素を含む処理要素のようなソフトウェアにより構成された要素の組み合わせにより実現されてもよい。例えば、いくつかの要素は、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、及びここに記載の機能を少なくとも実行するための様々なハードウェア及び論理回路の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、機能要素は、1つ以上の処理要素で動作する1つ以上の処理を示してもよい。
【0020】
実施例は、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアの1つ又は組み合わせで実現されてもよい。実施例はまた、コンピュータ読み取り可能記憶デバイスに記憶された命令として実現されてもよく、命令は、ここに記載の動作を実行するために少なくとも1つのプロセッサに読み取られて実行されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶デバイスは、機械(例えば、コンピュータ)により読み取り可能な形式で情報を記憶するためのいずれか過渡的でない機構を含んでもよい。例えば、コンピュータ読み取り可能記憶デバイスは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、並びに他の記憶デバイス及び媒体を含んでもよい。いくつかの実施例は、1つ以上のプロセッサを含んでもよく、コンピュータ読み取り可能記憶デバイスに記憶された命令によって構成されてもよい。
【0021】
いくつかの実施例では、STA200及び/又はAP250により使用される装置は、
図2に示すようなSTA200及び/又はAP250の様々なコンポーネントを含んでもよい点に留意すべきである。したがって、STA200(又は103若しくは104)を参照するここに記載の技術及び動作は、STAのための装置に適用可能でもよい。さらに、AP250(又は102)を参照するここに記載の技術及び動作は、APのための装置にも適用可能でもよい。
【0022】
いくつかの実施例では、STA200は、HEWデバイス104(
図1)として構成されてもよく、マルチキャリア通信チャネル上でOFDM通信信号を使用して通信してもよい。したがって、いくつかの場合には、STA200は、IEEE802.11-2012、802.11n-2009及び/又は802.11ac-2013標準を含むIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)標準及び/又は提案されたHEW標準を含むWLANのための提案された仕様のような、特定の通信標準に従って信号を受信するように構成されてもよいが、他の技術及び標準に従って通信を送信及び/又は受信するのに適してもよいため、本発明の範囲はこの点に限定されない。他の実施例では、HEWデバイス104として構成されたSTA200は、スペクトル拡散変調(例えば、直接拡散符号分割多元アクセス(DS-CDMA:direct sequence code division multiple access)及び/又は周波数ホッピング符号分割多元アクセス(FH-CDMA:frequency hopping code division multiple access))、時分割多重(TDM:time-division multiplexing)変調及び/又は周波数分割多重(FDM:frequency-division multiplexing)変調のような1つ以上の他の変調技術を使用して送信された信号を受信するように構成されてもよいが、実施例の範囲はこの点に限定されない。
【0023】
ここに開示の実施例は、IEEEタスクグループ11ax(TGax)で開発中のHE(High Efficiency)無線LAN標準仕様についての2つのプリアンブルフォーマットを提供する。
【0024】
実施例によれば、AP102は、AP102によるヌルデータパケット(NDP)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信してもよい。AP102は、複数のSTA103のためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS)を送信してもよい。TFSは、STA103の識別子を含んでもよい。AP102は、サウンディングフィードバック期間中にSTA103の少なくともいくつかからサウンディングフィードバックを受信してもよい。これらの実施例について以下でより詳細に説明する。
【0025】
いくつかの実施例では、チャネルリソースは、AP102による下りリンク送信及びSTA103による上りリンク送信のために使用されてもよい。すなわち、時分割双方向(TDD:time-division duplex)フォーマットが使用されてもよい。いくつかの場合には、チャネルリソースは、前述の20MHzチャネルのような複数のチャネルを含んでもよい。チャネルは、複数のサブチャネルを含んでもよく、複数のSTA103のための多元アクセスに対応するために上りリンク送信について複数のサブチャネルに分割されてもよい。下りリンク送信は、同じフォーマットを利用してもよく、或いは利用しなくてもよい。
【0026】
いくつかの実施例では、下りリンクサブチャネルは、所定の帯域幅を含んでもよい。非限定的な例として、サブチャネルは、それぞれ2.03125MHzの範囲に及んでもよく、チャネルは20MHzの範囲に及んでもよく、チャネルは、8個又は9個のサブチャネルを含んでもよい。例示目的のために2.03125MHzのサブチャネルに参照が行われることがあるが、実施例は、この例示的な値に限定されず、サブチャネルのためにいずれか適切な周波数範囲が使用されてもよい。いくつかの実施例では、サブチャネルのための周波数範囲は、802.11標準(802.11ax等)、3GPP標準又は他の標準に含まれる値に基づいてもよい。
【0027】
いくつかの実施例では、サブチャネルは、複数のサブキャリアを含んでもよい。これ自体に限定されないが、サブキャリアは、OFDM又はOFDMA信号の送信及び/又は受信のために使用されてもよい。一例として、各サブチャネルは、所定のサブキャリア間隔だけ離れた連続するサブキャリアのグループを含んでもよい。他の例として、各サブチャネルは、不連続なサブキャリアのグループを含んでもよい。すなわち、チャネルは、所定のサブキャリア間隔だけ離れた連続するサブキャリアのセットに分割されてもよく、各サブチャネルは、これらのサブキャリアの分散したサブセット又はインターリーブされたサブセットを含んでもよい。サブキャリア間隔は、78.125kHz、312.5kHz又は15kHzのような値を取ってもよいが、これらの例示的な値は限定的ではない。802.11若しくは3GPP標準又は他の標準の一部でもよく、或いは一部でなくてもよい他の適切な値もまた、いくつかの場合に使用されてもよい。一例として、78.125kHzのサブキャリア間隔では、サブチャネルは、26個の連続するサブキャリア又は2.03125MHzの帯域幅を含んでもよい。
【0028】
図3は、いくつかの実施例によるチャネルサウンディングの方法の動作を示す。方法300の実施例は、
図3に示すものに比べて更なる動作又は処理を含んでもよく、或いは少ない動作又は処理を含んでもよい点に留意することが重要である。さらに、方法300の実施例は、必ずしも
図3に示す時系列順に限定されない。方法300を説明する際に、
図1〜2及び4〜7への参照が行われることがあるが、方法300は、他の適切なシステム、インタフェース及びコンポーネントで実施されてもよいことが理解される。
【0029】
さらに、方法300及びここに記載の他の方法は、802.11又は他の標準に従って動作するSTA103及びAP102を参照することがあるが、これらの方法の実施例は、これらのデバイスだけに限定されず、HEW STA、HEW AP、eNB(Evolved Node-B)又はユーザ装置(UE:User Equipment)のような他のモバイルデバイスで実行されてもよい。いくつかの実施例では、方法300において記載のSTA103はHEW STA103でもよく、AP102はHEW AP102でもよい。方法300及びここに記載の他の方法はまた、様々な3GPP(Third Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution)標準に従って操作するように構成されたシステムを含む他の適切な種類の無線通信システムで動作するように構成された無線デバイスにより実施されてもよい。方法300はまた、STA103及び/又はAP102のための装置又はここに記載の他のデバイスを参照してもよい。
【0030】
方法300及びここに記載の他の方法のいくつかの実施例では、AP102は、「ビームフォーマ(beam-former)」でもよく、或いは「ビームフォーマ」として動作してもよく、STA103は、「ビームフォーミー(beam-formee)」でもよく、或いは「ビームフォーミー」として動作してもよいことが指摘されるべきである。すなわち、方法300は、いくつかの場合には、AP102(ビームフォーマ)とSTA103(ビームフォーミー)との間の下りリンク通信についてビームフォーミングされたパスの使用を可能にしてもよい。
【0031】
方法300の動作305において、AP102は、AP102によるヌルデータパケット(NDP)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信してもよい。動作310において、NDPは、NDP期間中に送信されてもよい。NDP通知はまた、「NDP-A」又は「NDP-Aメッセージ」と呼ばれてもよい点に留意すべきである。NDP期間はまた、「サウンディング期間」若しくは「チャネルサウンディング期間」又は同様のものとして呼ばれてもよい。
【0032】
NDPは、STA103がチャネル応答、信号品質、信号レベル、ビームフォーミング重み又は他の量若しくはパラメータを測定することを可能にするためのトレーニングシーケンス又はトレーニングパターンを含んでもよい。一例として、NDPは、特定のビットシーケンス、信号又は波形に基づいてもよい。STA103は、いくつかの場合には、このような測定を実行するために、NDPの所定の知識を使用してもよい。
【0033】
したがって、STA103は、測定についての干渉を低減又は最小化するために、NDP期間中に送信を控えてもよい。一例として、NDP-Aは、このようなサイレンス期間を通知する役目をしてもよい。他の例として、NDP-Aは、AP102をリスン(listen)していてもよいSTA103に対してNDP期間中に送信を控えるように命令してもよい。
【0034】
NDP-A及びNDPは、1つ以上の802.11標準又は他の標準の一部として含まれてもよいが、実施例はこれらの特定のメッセージに限定されない点に留意すべきである。一例として、他のメッセージが同じ機能又は目的を提供してもよく、802.11標準又は他の標準の一部でもよく、或いは一部でなくてもよい。他の例として、NDP-Aは、いくつかの場合には「サウンディング通知メッセージ」又は同様のものと呼ばれてもよい。他の例として、NDPは、いくつかの場合には「サウンディングメッセージ」又は同様のものと呼ばれてもよい。
【0035】
図4は、いくつかの実施例によるチャネルサウンディングのシナリオの例を示す。シナリオ400は、ここに記載の概念及び技術の一部又は全部を示す役目をしてもよいが、実施例は例示的なシナリオ400に限定されない点に留意すべきである。例えば、実施例は、図示のSTA103及びAP102の数に限定されず、図示のフレームの数又はタイプ(NDP-A、NDP、TFS、M-BA又は他のもの)にも限定されない。実施例はまた、
図4に示すフレームの順序、配置及びタイミングに限定されない。いくつかの実施例は、
図4に示すものより少ないフレームを含んでもよい点に留意すべきである。いくつかの実施例は、
図4に示されていない更なるフレーム又は他の要素を含んでもよい。
【0036】
NDP-A410は、AP102により送信されてもよく、STA#1、STA#2及びSTA#3としてラベル付けされたSTA103により受信されてもよい。SIFS415が経過した後、AP102は、NDP-A410により通知されたNDP420を送信してもよい。いくつかの場合には他の時間間隔が使用されてもよいため、ここでのSIFS415の使用及び
図4のどこか(425、435、436、445、446)でのSIFSの使用は限定的ではない点に留意すべきである。
【0037】
方法300の動作315において、サウンディング用トリガーフレーム(TFS)は、AP102により送信されてもよい。いくつかの実施例では、TFSは、複数のSTA103のためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示してもよい。サウンディングフィードバック期間は、STA103の少なくともいくつかからのサウンディングフィードバックの送信のために予約されてもよく、或いは割り当てられてもよい。したがって、TFSは、サウンディングフィードバック期間が利用可能であることをSTA103に通知してもよく、或いはSTA103に対してサウンディングフィードバックを送信するように命令してもよい。TFSはまた、開始時間又は他の時間のようなサウンディングフィードバック期間のタイミングを示してもよい。
【0038】
実施例は、別々のTFS及びNDP通知に限定されない点に留意すべきである。一例として、TFS及びNDP通知は結合されてもよい。他の例として、TFSは、AP102によるNDPの送信に予約されたNDP期間の指示のように、NDP通知と同じ機能のいくつかを提供してもよい。他の例として、NDP通知は、TFSに含まれてもよい。他の例として、NDP通知は、TFSを含んでもよい。
【0039】
さらに、いくつかの実施例では、複数のTFSが送信されてもよい。一例として、NDP通知において示されたSTA103のセットから、TFSの1つは、第1のサウンディングフィードバック期間中のサウンディングフィードバックの送信のためにSTA103のセットのサブセットにポーリングしてもよい。他のTFSは、第2のサウンディングフィードバック期間中のサウンディングフィードバックの送信のためにSTA103のセットの他のサブセットにポーリングしてもよい。いくつかの場合には、更なるTFSが使用されてもよい。
【0040】
他の例として、第1のTFSにおいて示されたSTA103は、NDP通知において示されたSTAのセットのサブセットでもよい。以降のTFSにおいて示されたSTA103は、第1のTFSにおいて示された1つ以上のSTA103を含んでもよく、第1のTFSにおいて示されていない更なるSTA103も含んでもよい。双方において示されたSTA103は、サウンディングフィードバックの不正確な受信又は他の理由により、再送信がAP102により要求されたか或いは必要とされるSTA103を含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施例では、TFSは、STA103及び/又はSTA103によるサウンディングフィードバックの送信に関する様々なパラメータを含んでもよい。いくつかの実施例は、STA103の識別子、使用される変調及び符号化方式(MCS:modulation and coding scheme)、使用される送信電力レベル、及びSTA103についてのチャネルリソース割り当てのような1つ以上のパラメータを含んでもよく、他の関係するパラメータも含んでもよい。いくつかの実施例では、TFSは、各STA103のパラメータを含んでもよく、STA103の全てを対象とした他のパラメータも含んでもよい。例えば、識別子、MCS、送信電力レベル及びチャネルリソース割り当ては、各STA103のために含まれてもよく、フレーム持続時間パラメータは、全てのSTA103により使用されるフレーム持続時間を示してもよい。
【0042】
いくつかの実施例では、TFSは、フレームカウンタ又はシーケンスカウンタに関し得るサウンディングダイアログトークン(sounding dialog token)を含んでもよい。サウンディングダイアログトークンは、NDP-Aフレームのような他のフレームに含まれるダイアログトークンと同じでもよく、或いはこれに基づいてもよい。例えば、NDP-A、NDP、TFS及び他のフレーム(以下に説明するM-BA等)は、サウンディングシーケンスに含まれてもよい。サウンディングダイアログトークン及び他のダイアログトークンは、サウンディングシーケンスの時間インデックス又はフレームインデックスを示してもよい。
【0043】
いくつかの実施例では、上りリンク送信のためにSTA103により使用されるチャネルリソースは、所定の帯域幅の複数のサブチャネルを含んでもよく、これらのうち1つ以上は、サウンディングフィードバック期間中のサウンディングフィードバックに使用されてもよい。一例として、各STA103は、サウンディングフィードバックの送信のために1つ以上のサブチャネルを割り当てられてもよく、これらのサブチャネルのインデックス(又は識別子)がTFSに含まれてもよい。
【0044】
図4の例示的なチャネルサウンディングのシナリオに戻り、TFS431は、NDP420の送信からSIFS425の持続時間が経過したときに送信されてもよい。TFS431は、第1のサウンディングフィードバック期間を示してもよい。さらに、第2のTFS441もまた、第2のサウンディングフィードバック期間に送信されてもよい。
【0045】
図5は、いくつかの実施例によるサウンディング用トリガーフレーム(TFS)の例を示す。実施例は、
図5に示すパラメータ及び情報の順序、フォーマット又は提示により限定されない点に留意すべきである。さらに、TFS500のいくつかの実施例は、図示のパラメータ及び情報の一部又は全部を含んでもよく、或いは含まなくてもよく、
図5に示されない更なるパラメータ及び情報も含んでもよい。いくつかの実施例では、TFS500に含まれるパラメータの一部又は全部は、1つ以上の802.11標準に含まれるパラメータと同様のもの又は同じものでもよい。しかし、実施例の範囲はこの点に限定されない。パラメータの値は、ビットが0/1を示すために使用され得るブール配置、yes/no又は同様のものを含み、いずれか適切な数のビットに関して指定されてもよい。
【0046】
TFS500に含まれ得る様々なパラメータについて以下で説明する。フレーム制御505は、プロトコルバージョン、フレームタイプ又はサブフレームタイプのような情報を示してもよい。持続時間510は、現在のパケット(すなわち、TFS500)に対して予想されるパケットの持続時間を示してもよい。RA515は、ブロードキャストアドレスを示してもよく、TA520は、AP102の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを示してもよい。上りリンク持続時間525は、圧縮ビームフォーミングフィードバックフレーム又は他のサウンディングフィードバックフレームのための持続時間を示してもよい。非限定的な例として、上りリンク持続時間525の値は、持続時間510内の値から、マルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)に使用される時間を減算し、2で乗算されたSIFS値を減算した値に等しくてもよい。
【0047】
TFS500は、STA#1のためのリソース割り当て情報ブロック530を含んでもよく、これは、
図5の下部により詳細に示されている。いくつかの実施例では、パラメータ531〜535は、
図5に示すリソース割り当て情報ブロック530にグループ化されてもよいが、実施例はこのようなグループ化に限定されない。例えば、いくつかの構成では、ブロック530内(並びに540及び550のような他のSTAのためのブロック内)に示すパラメータ又は情報の一部又は全部は、TFS500のどこかに含まれてもよい。
【0048】
リソース割り当て情報ブロック530に含まれ得る様々なパラメータについて以下で説明する。アソシエーション識別子(AID:association identifier)531又は他の同様の識別子は、リソース割り当て情報ブロック530が対象とするSTA103を識別してもよい。リソース割り当て情報ブロック530はまた、STA103によるサウンディングフィードバック送信のための様々なパラメータを含んでもよい。割り当てサイズ/NSTS532は、サウンディングフィードバック送信のためにSTA103に割り当てられたチャネルリソースの帯域幅及び/又は時空間ストリームの数(NSTS:number of space-time streams)を示してもよい。MCS533は、送信に使用される、割り当てられたか或いは想定される変調及び符号化方式(MCS)示してもよい。送信電力534は、送信に使用される、割り当てられたか或いは想定される送信電力レベルを示してもよい。リソース割り当て情報ブロック530はまた、STA103についてのリソース割り当てに関係してもよく、或いは関係しなくてもよい他のパラメータ又は情報535を含んでもよい。一例として、リソース割り当て情報ブロック530のための制御情報が535に含まれてもよい。
【0049】
TFS500は、他のSTA103のための更なるリソース割り当て情報ブロックを更に含んでもよい。一例として、STA#2のためのリソース割り当て情報ブロック540及びSTA#Nのためのリソース割り当て情報ブロック550が含まれてもよい。いくつかの実施例では、TFS500は、サウンディングフィードバック期間が予約されるか或いは割り当てられた各STA103のためのリソース割り当てブロックを含んでもよい。これ自体に限定されないが、いくつかの場合には、540、550等のような他のリソース割り当て情報ブロックも、リソース割り当て情報ブロック530と同様のフォーマットでもよい。
【0050】
TFS500は、フレームチェックシーケンス560を更に含んでもよく、フレームチェックシーケンス560は、巡回冗長検査(CRC:cyclic redundancy check)又はチェックサムと同様のもの又は同じものでもよい。さらに、TFS500は、チャネルサウンディング又はリソース割り当てに関係してもよく、或いは関係しなくてもよい他のパラメータ又は情報570を含んでもよい。一例として、TFS500のための制御情報が570に含まれてもよい。
【0051】
動作320において、AP102は、サウンディングフィードバック期間中にSTA130の少なくともいくつかからサウンディングフィードバックを受信してもよい。これ自体に限定されないが、サウンディングフィードバックは、TFSに含まれるSTA103のためのチャネルリソース割り当てに従って受信されてもよい。いくつかの実施例では、サウンディングフィードバックは、STA103におけるNDPの受信に少なくとも部分的に基づいてもよい。例えば、サウンディングフィードバックは、チャネル応答、信号品質、信号レベル、ビームフォーミング重み又は他の量若しくはパラメータのような前述のもののような測定を含んでもよく、或いはこれらに基づいてもよい。
【0052】
いくつかの実施例では、サウンディングフィードバックは、AP102とSTA103との間の1つ以上の送信パスに関するビームフォーミング測定を含んでもよい。一例として、特定のSTA103は、AP102と特定のSTA103との間の1つ以上の送信パスに関するビームフォーミング測定に関するサウンディングフィードバックを送信してもよい。いくつかの実施例では、ビームフォーミング測定は、1つ以上の圧縮されたビームフォーミングフレームを含んでもよく、これは、圧縮又は低減されたフォーマットでのこのようなビームフォーミング測定を含んでもよい。
【0053】
複数のSTA103からのサウンディングフィードバックの受信は、ビームフォーミング技術の使用を含んでもよいことが指摘されるべきである。一例として、AP102は、特定のSTA103についての1つ以上のアンテナパターンを決定してもよく、これにより、重複する時間及び/又は周波数リソースで送信された複数のSTA103からの合成信号の一部であっても、STA103からの信号が決定されてもよい。
【0054】
いくつかの実施例では、複数のSTA103からのサウンディングフィードバックは、少なくとも部分的に重複する1つ以上の期間中に受信されてもよい。すなわち、サウンディングフィードバックは、少なくとも部分的に重複する時間ウィンドウにおいて複数のSTA103から送信されたサウンディングフィードバックの寄与を含んでもよい。一例として、サウンディングフィードバックの第1の部分は、第1の期間中に第1のSTA103から受信されてもよい。サウンディングフィードバックの第2の部分は、第1の期間と少なくとも部分的に重複する第2の期間中に第2のSTA103から受信されてもよい。したがって、期間の重複する部分の間のサウンディングフィードバックは、第1のSTA103及び第2のSTA103からの個々のサウンディングフィードバックの寄与の組み合わせ又は和を含んでもよい。
【0055】
図4の例示的なチャネルサウンディングのシナリオに戻り、STA#1は、第1のサウンディングフィードバック期間中に個々のサウンディングフィードバック432を送信してもよい。STA#3もまた、第1のサウンディングフィードバック期間中に個々のサウンディングフィードバック433を送信してもよい。したがって、2つのSTA103は、重複する期間中にこれらの送信を実行してもよい。さらに、例示的なシナリオ400では、STA#2は、第2のサウンディングフィードバック期間中にTFS441に応じて個々のサウンディングフィードバック442を送信してもよい。
【0056】
動作325において、AP102は、TFSにおいて識別されたSTA103から除外された1つ以上の他のSTA103に予約された第2のサウンディングフィードバック期間を示すためのポーリングメッセージを送信してもよい。動作330において、AP102は、第2のサウンディングフィードバック期間中に他のSTA103のうち少なくとも1つからサウンディングフィードバックを受信してもよい。一例として、第2のサウンディング期間は、専用のサウンディング期間でもよく、他のSTA103のために排他的に予約されてもよい。他の例として、第2のサウンディングフィードバック期間が予約された他のSTA103のうち少なくとも1つは、TFSにおいて識別されていてもよい。例えば、いくつかの場合には、AP102は、TFSについてのサウンディングフィードバック期間中にこれらのSTA103からサウンディングフィードバックを受信しなくてもよい。これは、受信の失敗、これらのSTA103がサウンディングフィードバックを送信するのに失敗したこと又は他の理由のような理由で生じてもよい。したがって、AP102は、第2のサウンディングフィードバック期間中にサウンディングフィードバックを再び送信するようにこれらのSTA103をスケジューリングしてもよい。いくつかの場合には、動作325及び330は、TFSにおいて識別されたSTA103から除外された更なるSTA103のための更なるポーリングメッセージ及び専用のサウンディング期間のために繰り返されてもよい。いくつかの実施例では、動作325及び330は、レガシーSTA103のためのサウンディングを可能にするために実行されてもよいが、このような実施例は限定的ではない。いくつかの実施例では、ポーリングメッセージは、TFに含まれてもよい。いくつかの実施例では、ポーリングメッセージは、TFを含んでもよい。
【0057】
動作335において、AP102は、TFSにおいて識別されたSTA103から受信したサウンディングフィードバックの受信情報を含むマルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)を送信してもよい。いくつかの実施例では、M-BAは、TFSにおいて識別されたSTA103から除外された他のSTA103の受信情報を更に含んでもよい。
【0058】
図4の例示的なチャネルサウンディングのシナリオ400に戻り、M-BA434は、AP102により送信されてもよく、STA#1及びSTA#3により送信された個々のサウンディングフィードバック432、433に基づくフィードバックを含んでもよい。さらに、M-BA444は、AP102により送信されてもよく、STA#2により送信された個々のサウンディングフィードバック442に基づくフィードバックを含んでもよい。
【0059】
図4の例示的なシナリオ400は、TFS431と、第1のサウンディングフィードバック期間の上りリンク送信432、433と、M-BA434とを含む第1のシーケンス430を示す。さらに、第2のシーケンス440は、TFS441と、第2のサウンディングフィードバック期間の上りリンク送信442と、M-BA444とを含む。したがって、例示的なシナリオ400は、2つのサウンディングフィードバック期間を示すが、実施例はこの数に限定されない。一例として、単一のサウンディングフィードバック期間が使用されてもよい。他の例として、2つ以上のサウンディングフィードバック期間が使用されてもよい。他の例として、他のSTA103についてのポーリングメッセージ及びこれらのSTA103に対応するための更なるサウンディングフィードバック期間のような、更なるフレームが含まれてもよい。
【0060】
図6は、いくつかの実施例によるマルチSTAブロック確認応答(M-BA)の例を示す。実施例は、
図6に示すパラメータ及び情報の順序、フォーマット又は提示により限定されない点に留意すべきである。さらに、M-BA600のいくつかの実施例は、図示のパラメータ及び情報の一部又は全部を含んでもよく、或いは含まなくてもよく、
図6に示されない更なるパラメータ及び情報も含んでもよい。パラメータの値は、ビットが0/1を示すために使用され得るブール配置、yes/no又は同様のものを含み、いずれか適切な数のビットに関して指定されてもよい。
【0061】
いくつかの実施例では、M-BA600に含まれるパラメータの一部又は全部は、1つ以上の802.11標準に含まれるパラメータと同様のもの又は同じものでもよいが、実施例の範囲はこの点に限定されない。一例として、上りリンクマルチユーザ(UL-MU:uplink multi-user)ACKメッセージは、マルチユーザ802.11構成におけるパケットの上りリンク受信を確認応答するために使用されてもよい。UL-MU ACKメッセージに含まれるいくつかのメッセージは、M-BA600に含まれてもよく、或いはM-BA600に含まれるパラメータと同様のものでもよい。
【0062】
M-BA600に含まれ得る様々なパラメータについて以下で説明する。M-BAは、フレーム制御610と、持続時間/ID620と、RA630と、TA640と、FCS670とを含んでもよい。いくつかの実施例では、これらのパラメータは、
図5に示すTFS500において以前に使用されたパラメータに関係してもよく、或いは同様のものでもよいが、実施例の範囲はこの点に限定されない。持続時間/ID620は、いくつかの場合には
図5に示す持続時間パラメータ510と同様のものでもよい点に留意すべきである。しかし、持続時間/ID620はまた、フレーム持続時間情報に加えて、或いはその代わりに、識別子情報を含んでもよい。
【0063】
M-BA600は、
図6の中間部分により詳細に示されているブロックACK(BA)制御ブロック650を含んでもよい。いくつかの実施例では、パラメータ651〜657は、
図6に示すようにBA制御ブロック650にグループ化されてもよいが、実施例はこのようなグループ化に限定されない。例えば、ブロック650内に示すパラメータ又は情報の一部又は全部は、いくつかの構成では、M-BA600のどこかに含まれてもよい。
【0064】
M-BA600は、
図6の下部により詳細に示されているブロックACK(BA)情報ブロック660を含んでもよい。いくつかの実施例では、パラメータ661〜666は、
図6に示すようにBA情報ブロック660にグループ化されてもよいが、実施例はこのようなグループ化に限定されない。例えば、ブロック660内に示すパラメータ又は情報の一部又は全部は、いくつかの構成では、M-BA600のどこかに含まれてもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、
図6に示すパラメータの一部は、前述のUL-MU ACKメッセージに含まれるものと同様に機能してもよい。これらの実施例における他のパラメータは、M-BA600動作のために変更されてもよい。非限定的な例として、TID INFO656、TID値666、ブロックACK開始シーケンス制御662及びブロックACKビットマップ663のようなパラメータの一部は、いくつかの場合には変更されてもよい。例えば、特定のパラメータにおいて利用可能なビットの一部又は全部は、既知のパターンと置換されてもよく、破棄されてもよく、ランダムな値に設定されてもよく、或いは他の情報と共に生成されてもよい。したがって、UL-MU ACKメッセージにおいて通常使用されるビットのいくつかは、M-BA600動作のために「予備」又は「未使用」と考えられてもよい。
【0066】
一例として、M-BA600がサウンディングシーケンスの最終フレームである場合、TID INFO656、TID値666及びブロックACK開始シーケンス制御662が予備とされてもよい。他の例として、ブロックACKビットマップ663の最初のオクテットは、送信される部分のビットマップとして解釈されてもよく、残りのオクテットは予備とされてもよい。
【0067】
図7は、いくつかの実施例によるチャネルサウンディングの他の方法の動作を示す。方法300に関して前述したように、方法700の実施例は、
図7に示すものに比べて更なる動作又は処理を含んでもよく、或いは少ない動作又は処理を含んでもよく、方法700の実施例は、必ずしも
図7に示す時系列順に限定されない。方法700を説明する際に、
図1〜6への参照が行われることがあるが、方法700は、他の適切なシステム、インタフェース及びコンポーネントで実施されてもよいことが理解される。さらに、方法700の実施例は、AP、STA、eNB104、UE102、HEW AP、HEW STA又は他の無線若しくはモバイルデバイスを参照してもよい。方法700はまた、STA103及び/又はAP102のための装置又は前述の他のデバイスを参照してもよい。
【0068】
方法700は、STA103において実施されてもよく、AP102との信号又はメッセージの交換を含んでもよい点に留意すべきである。同様に、方法700は、AP102において実施されてもよく、STA103との信号又はメッセージの交換を含んでもよい。いくつかの場合には、方法300の一部として記載した動作及び技術は、方法700に関係してもよい。さらに、実施例は、AP102において実行されるここに記載の他の動作と逆であるか、あるいは同様であるSTA103において実行される動作を含んでもよい。例えば、方法700の動作は、STA103によるフレームの受信を含んでもよく、一方で、方法300の動作は、AP102による同じフレーム又は同様のフレームの送信を含んでもよい。
【0069】
さらに、様々な技術及び概念の前述の説明は、いくつかの場合には、NDP-A、ND、TFS、M-BA、サウンディングフィードバック及びサウンディングフィードバック期間を含み、方法700に適用可能でもよい。チャネルリソース、サブチャネル及びサブキャリアのような前述の他の概念もまた、方法700に適用可能でもよい。さらに、
図4に示す例示的なシナリオもまた、いくつかの場合には適用可能でもよい。
【0070】
動作705において、STA103は、AP102によるヌルデータパケット(NDP)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を受信してもよい。動作710において、STA103は、NDPを受信してもよい。動作715において、STA103は、STA103のグループのためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS)を受信してもよい。いくつかの場合には、STA103は、STA103のグループに含まれてもよい。
【0071】
動作720において、STA103は、サウンディングフィードバック期間中に、STA103におけるNDPの受信に少なくとも部分的に基づいてサウンディングフィードバックを送信してもよい。チャネル応答、信号品質、信号レベル、ビームフォーミング重み又は他の量若しくはパラメータを含む前述の測定が使用されてもよい。
【0072】
動作725において、STA103は、AP102からマルチSTAブロック確認応答(M-BA)を受信してもよい。いくつかの実施例では、M-BAは、サウンディングフィードバックの受信情報と、STA103のグループから除外された他のSTA103の受信情報とを含んでもよい。したがって、M-BAは、STA103のグループを対象とするだけでなく、グループから除外された1つ以上の他のSTAも対象としてもよい。いくつかの実施例では、他のSTA103は、レガシーSTA103でもよいが、このような実施例は限定的ではない。
【0073】
アクセスポイント(AP:access point)のための装置の例がここに開示される。この装置は、トランシーバ回路とハードウェア処理回路とを含んでもよい。ハードウェア処理回路は、APによるヌルデータパケット(NDP:null data packet)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信するように、トランシーバ回路を構成してもよい。ハードウェア処理回路は、複数のユーザ局(STA:station)のためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を送信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。TFSは、STAの識別子を含んでもよい。ハードウェア処理回路は、サウンディングフィードバック期間中にSTAの少なくともいくつかからサウンディングフィードバックを受信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。
【0074】
いくつかの例では、ハードウェア処理回路は、TFSにおいて識別されたSTAから除外された1つ以上の他のSTAに予約された第2のサウンディングフィードバック期間を示すためのポーリングメッセージを送信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。ハードウェア処理回路は、第2のサウンディングフィードバック期間中に他のSTAのうち少なくとも1つからサウンディングフィードバックを受信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。いくつかの例では、ポーリングメッセージは、トリガーフレーム(TF:trigger frame)に含まれてもよい。いくつかの例では、第2のサウンディングフィードバック期間は、TFSにおいて識別された少なくとも1つのSTAに更に予約されてもよい。いくつかの例では、サウンディングフィードバックは、STAにおけるNDPの受信に少なくとも部分的に基づいてもよい。いくつかの例では、サウンディングフィードバックは、APとSTAとの間の1つ以上のリンクに関するビームフォーミング測定を含んでもよい。いくつかの例では、サウンディングフィードバックは、TFSに含まれるSTAのためのチャネルリソース割り当てに従って受信されてもよい。
【0075】
いくつかの例では、サウンディングフィードバックの第1の部分は、第1の期間中に第1のSTAから受信されてもよい。サウンディングフィードバックの第2の部分は、第1の期間と少なくとも部分的に重複する第2の期間中に第2のSTAから受信されてもよい。いくつかの例では、TFSは、STAによりサウンディングフィードバックのために使用される変調及び符号化方式(MCS:modulation and coding scheme)及び送信電力を更に含んでもよい。いくつかの例では、ハードウェア処理回路は、サウンディングフィードバックの受信情報を含むマルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)を送信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。
【0076】
いくつかの例では、NDP通知、TFS及びM-BAは、サウンディングシーケンスに含まれてもよい。NDP通知及びTFSは、サウンディングシーケンスのフレームカウンタに基づくダイアログトークンを含んでもよい。いくつかの例では、M-BAは、TFSにおいて識別されたSTAから除外された他のSTAの受信情報を更に含んでもよい。いくつかの例では、AP及びSTAは、サウンディングフィードバックについて上りリンクビームフォーミングをサポートするHEW(high-efficiency wireless local area network)で動作するように構成されてもよい。いくつかの例では、この装置は、NDP通知の送信、TFSの送信及びサウンディングフィードバックの受信のために、トランシーバ回路に結合された1つ以上のアンテナを更に含んでもよい。
【0077】
サウンディングのための動作を実行するためにアクセスポイント(AP:access point)の1つ以上のプロセッサにより実行される命令を記憶した過渡的でないコンピュータ読み取り可能記憶媒体の例もまた、ここに開示される。動作は、ユーザ局(STA:station)のグループに予約された第1のサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を送信するように、1つ以上のプロセッサを構成してもよい。動作は、第1のサウンディングフィードバック期間中に、APにより送信されたヌルデータパケット(NDP:null data packet )のSTAのグループにおける受信に基づいて第1のサウンディングフィードバックを受信するように、1つ以上のプロセッサを更に構成してもよい。動作は、STAのグループから除外されたレガシーSTAに予約された第2のサウンディングフィードバック期間を示すポーリングメッセージを送信するように、1つ以上のプロセッサを更に構成してもよい。動作は、第2のサウンディングフィードバック期間中に、レガシーSTAにおけるNDPの受信に基づいて第2のサウンディングフィードバックを受信するように、1つ以上のプロセッサを更に構成してもよい。
【0078】
いくつかの例では、第1のサウンディングフィードバックは、少なくとも部分的に重複する期間中に受信された複数のSTAからのサウンディングフィードバックを含んでもよい。いくつかの例では、動作は、APによるNDPの送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信するように、1つ以上のプロセッサを更に構成してもよい。言う塚の例では、TFSは、STAのグループの識別子と、STAによるサウンディングフィードバックの送信のためのチャネルリソース割り当てとを含んでもよい。いくつかの例では、動作は、第1のサウンディングフィードバックの受信情報と、第2のサウンディングフィードバックの受信情報とを含むマルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)を送信するように、1つ以上のプロセッサを更に構成してもよい。いくつかの例では、TFSは、APによるNDPの送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を含んでもよい。
【0079】
アクセスポイント(AP:access point)において実行されるチャネルサウンディングの方法もまた、ここに開示される。この方法は、APによるヌルデータパケット(NDP:null data packet)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を送信するステップを含んでもよい。この方法は、複数のユーザ局(STA:station)のためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を送信するステップを更に含んでもよい。TFSは、STAの識別子を含んでもよい。この方法は、サウンディングフィードバック期間中にSTAの少なくともいくつかからサウンディングフィードバックを受信するステップを更に含んでもよい。いくつかの例では、この方法は、TFSにおいて識別されたSTAから除外された他のSTAに予約された第2のサウンディングフィードバック期間を示すためのポーリングメッセージを送信するステップを更に含んでもよい。この方法は、第2のサウンディングフィードバック期間中に他のSTAからサウンディングフィードバックを受信するステップを更に含んでもよい。
【0080】
ユーザ局(STA:station)のための例示的な装置もまた、ここに開示される。この装置は、トランシーバ回路とハードウェア処理回路とを含んでもよい。ハードウェア処理回路は、APによるヌルデータパケット(NDP:null data packet)の送信に予約されたNDP期間を示すためのNDP通知を受信するように、トランシーバ回路を構成してもよい。ハードウェア処理回路は、STAのグループのためのスケジューリングされたサウンディングフィードバック期間を示すためのサウンディング用トリガーフレーム(TFS:trigger frame for sounding)を受信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよく、STAは、STAのグループに含まれる。ハードウェア処理回路は、サウンディングフィードバック期間中に、STAにおけるNDPの受信に少なくとも部分的に基づいてサウンディングフィードバックを送信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよい。
【0081】
いくつかの例では、ハードウェア処理回路は、マルチSTAブロック確認応答(M-BA:multi-STA block acknowledgement)を受信するように、トランシーバ回路を更に構成してもよく、M-BAは、サウンディングフィードバックの受信情報と、STAのグループから除外された他のSTAの受信情報とを含む。いくつかの例では、APは、HEW(high-efficiency wireless local area network) APでもよく、STAのグループ内のSTAは、HEW STAでもよい。いくつかの例では、この装置は、NDP通知の受信、TFSの受信及びサウンディングフィードバックの送信のために、トランシーバ回路に結合された1つ以上のアンテナを更に含んでもよい。
【0082】
要約は、読者が技術的開示の本質及び要旨を確認することができることを要約に求める37 C.F.R Section 1.72(b)に準拠するように提供されている。これが特許請求の範囲又は意味を限定又は解釈されるために使用されないという理解で提示されている。以下の特許請求の範囲は、各請求項が別々の実施例として独立して、詳細な説明に組み込まれる。