(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6753012
(24)【登録日】2020年8月24日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備
(51)【国際特許分類】
B41F 35/00 20060101AFI20200831BHJP
B41F 35/04 20060101ALI20200831BHJP
【FI】
B41F35/00 E
B41F35/04
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-149211(P2019-149211)
(22)【出願日】2019年8月15日
【審査請求日】2019年12月12日
(31)【優先権主張番号】201910538586.X
(32)【優先日】2019年6月20日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520229264
【氏名又は名称】青島向帥广告科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】叶惠▲てい▼
【審査官】
加藤 昌伸
(56)【参考文献】
【文献】
特開平3−221177(JP,A)
【文献】
特開2019−10804(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第107956064(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/288894(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B1/00−13/00
B41F31/00−35/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄箱を含み、前記洗浄箱の中には前方に開口した洗浄空間が設置され、前記洗浄空間の左側内壁には左方に開口したスライド穴が設置され、前記洗浄空間の左右両側内壁には左右に延びたモーター軸がそれぞれ回転できるように連結され、前記モーター軸において対称中心に近接している一端には挟み装置が固定的に連結され、前記挟み装置が前記モーター軸に固定的に連結された挟み箱と、前記挟み箱の中に設置された挟み空間と、前記挟み空間の中に設置された揺動ロッドと、前記挟み空間にヒンジにより連結された挟みブロックを含み、前記揺動ロッドを利用し前記挟みブロックを連動させて挟み機能を実現し、前記洗浄空間の中には右側の前記モーター軸の前側に位置した連動装置が設置され、前記連動装置は前記洗浄空間の下側内壁にスライドできるように連結されたスライドブロックを含み、前記スライドブロックには前後対称な二つの回転ロッドがヒンジにより連結され、前記スライドブロックが前記回転ロッドを回転させることを利用しゴムロール洗浄運動をゴムロール乾燥運動に切り換えることを実現でき、
前記洗浄空間の中には前記挟み装置の前後両側に位置したゴムロールを早く乾燥できる前後対称の二つの高速乾燥装置が設置され、前記洗浄空間の中には左側の前記挟み装置の後側に位置した復帰装置が設置され、前記復帰装置は、前記スライド穴とスライドできるように連結され且つ前記洗浄空間の左側端面の外部まで延びた横ロッドを含み、前記横ロッドには前記洗浄空間の中に位置したラックが固定的に連結され、前記ラックが上へ移動することを利用し復帰運動を触発でき、前記洗浄空間の中には前記復帰装置の上側に位置した洗浄装置が設置され、前記洗浄装置が高圧水を利用しゴムロールを洗浄することを特徴とする印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項2】
前記洗浄空間の上側端面には水ポンプが固定的に連結され、前記水ポンプと外部水箱との間には水管が連通するように連結され、前記水ポンプと外部回収水箱との間には排水管が連通するように連結され、前記排水管と前記洗浄装置との間には入力管が連通するように連結され、左側の前記モーター軸には左側の前記挟み装置の左側に位置した主歯車が固定的に連結され、右側の前記モーター軸には前記洗浄空間の右側内壁に固定的に連結されたモーターが伝動できるように連結されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項3】
前記挟み装置は前記挟み空間の前側内壁にスライドできるように連結されたプッシュ板を含み、前記プッシュ板と前記挟み空間において対称中心から離れた側の内壁との間には圧着ばねが連結され、前記プッシュ板において対称中心に離れた側の端面には上下対称の二つのL型ロッドがスライドできるように連結され、前記挟み空間の上下両側内壁には上下対称の二つのフレームロッドが固定的に連結され、前記フレームロッドには連結ロッドがヒンジにより連結され、前記連結ロッドにおいて対称中心に近接した一端と前記揺動ロッドとがヒンジにより連結され、前記挟みブロックには摩擦ブロックが固定的に連結され、前記L型ロッドと前記連結ロッドと前記揺動ロッドとが一つの点にヒンジにより連結されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項4】
前記連動装置は前記洗浄空間の右側内壁に固定的に連結された固定ロッドと、前記固定ロッドにヒンジにより連結されたてことを含み、前記てこと前記固定ロッドとの間にはねじりばねが連結され、前記てこには前後に貫通したスライド溝が設置され、前記スライドブロックの右側端面には連結棒が固定的に連結され、前記連結棒には前記スライド溝とスライドできるように連結されたスライドピンが固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項5】
前記高速乾燥装置は前記洗浄空間の左右両側内壁にスライドできるように連結された左右対称の二つのスライド座を含み、右側の前記スライド座と前記回転ロッドとが互いにヒンジにより連結され、左右両側の前記スライド座の間には左右に延びた回転軸が回転できるように連結され、前記回転軸には前記主歯車と噛み合うように連結されることができる副歯車が固定的に連結され、前記回転軸には前記副歯車の右側に位置した拭い輪が固定的に連結され、前記拭い輪がゴムロールを高速に乾燥でき、後側の前記回転軸には前記副歯車の左側に位置した歯車が固定的に連結され、前記歯車が前記ラックと噛み合うように連結されることができることを特徴とする請求項2に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項6】
前記復帰装置は前記横ロッドの左端に固定的に連結された短ロッドを含み、前記短ロッドが前記洗浄空間の端面の外部に位置しており、前記短ロッドには円ピンが固定的に連結され、前記洗浄空間の左側端面には前記入力管の上側に位置したダンパーシリンダーが固定的に連結され、前記ダンパーシリンダーの中には上下に貫通したダンパー空間が設置され、前記ダンパー空間の中にはダンパーブロックがスライド可能に連結され、且つ前記ダンパー空間と前記ダンパーブロックとの間にはより大きいスライド抗力が存在し、前記ダンパーブロックの下側端面には前記入力管の下側端面の外部まで延びたダンパーロッドが固定的に連結され、前記ダンパーロッドの下端には前記入力管の下側に位置したプッシュブロックが固定的に連結され、前記プッシュブロックが前記円ピンと当接でき、前記ダンパーロッドには前記入力管の中に位置した折りロッドが固定的に連結され、前記折りロッドの左端には前記排水管の中にスライドできるように連結された止めブロックが固定的に連結され、前記止めブロックが前記排水管と外部回収水箱とを断路させることができることを特徴とする請求項2に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項7】
前記ダンパーブロックと前記ダンパー空間との間には一定のダンパーが存在しており、それにより前記ダンパーブロックが重力により下へ移動する過程を緩やかにさせ、それにより前記排水管が水をすべて排出する時間が十分あり、それにより前記洗浄装置が洗浄完了後に復帰できることを特徴とする請求項6に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【請求項8】
前記洗浄装置は前記洗浄空間の左側内壁に固定的に連結された第一伸縮シリンダーを含み、前記第一伸縮シリンダーと前記入力管とが連通するように連結され、前記第一伸縮シリンダーの中には第一伸縮空間が設置され、前記第一伸縮空間の中には前記第一伸縮空間の右側端面の外部まで延びた第二伸縮シリンダーがスライドできるように連結され、前記第二伸縮シリンダーの中には第二伸縮空間が設置され、前記第二伸縮空間の中には前記第二伸縮空間の右側端面の外部まで延びたプッシュロッドがスライドできるように連結され、前記プッシュロッドには前記第二伸縮空間の端面の外部に位置した平行移動座が固定的に連結され、前記洗浄空間の左右両側内壁の間には前記平行移動座とスライドできるように連結されたスライド軸が固定的に連結され、前記スライド軸が前記第一伸縮シリンダーの下側に位置しており、前記平行移動座には前記てこと当接できるL型の触発ロッドが固定的に連結され、前記L型の触発ロッドが前記スライド軸の下側に位置しており、前記平行移動座の下端には前記触発ロッドの下側に位置したU型の洗浄管が固定的に連結され、前記洗浄管と前記水ポンプとの間には水輸送管が連通するように連結され、前記洗浄管の下側端面には前記洗浄管と連通したノズルが環状に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゴムロール自動洗浄技術分野を取り上げて、具体的には印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備である。
【背景技術】
【0002】
ゴムロールの種類は色々あり、例えば、製紙用ゴムロールと、印刷染色用ゴムロールと、印刷用ゴムロールと、もみすり用ゴムロールと、冶金用ゴムロールがあり、それらのゴムロールを使用した後に汚れが生成され、作業中に加工される製品の品質を確保するために、ゴムロールを取り出して洗浄する必要がある。一般的な洗浄方法は、水に洗剤を入れて人力でブラシで洗浄するが、その洗浄方式は、洗浄時間が長く、洗浄面積が均一にではなく、ゴムロールを破壊しやいなどの欠点があり、人力労働強さが大きい。もう一つの方法は、ブラシ式の機械で洗浄することであり、そのような機械洗浄は、洗浄程度が足りなく、頑固な汚れを洗浄できなく、印刷染色ゴムロールの模様を破壊しやすい欠点がある。本願発明は上記問題を解決できる設備を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第107956064号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
技術問題:現在ゴムロールの洗浄は一般的に人力洗浄とブラシ式の機械洗浄であり、いずれも洗浄程度が足りなくて印刷染色ゴムロールの模様を破壊しやすい欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本願発明の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備は、洗浄箱を含み、前記洗浄箱の中には前方に開口した洗浄空間が設置され、前記洗浄空間の左側内壁には左方に開口したスライド穴が設置され、前記洗浄空間の左右両側内壁には左右に延びたモーター軸がそれぞれ回転できるように連結され、前記モーター軸において対称中心に近接している一端には挟み装置が固定的に連結され、前記挟み装置が前記モーター軸に固定的に連結された挟み箱と、前記挟み箱の中に設置された挟み空間と、前記挟み空間の中に設置された揺動ロッドと、前記挟み空間にヒンジにより連結された挟みブロックを含み、前記揺動ロッドを利用し前記挟みブロックを連動させて挟み機能を実現し、前記洗浄空間の中には右側の前記モーター軸の前側に位置した連動装置が設置され、前記連動装置は前記洗浄空間の下側内壁にスライドできるように連結されたスライドブロックを含み、前記スライドブロックには前後対称な二つの回転ロッドがヒンジにより連結され、前記スライドブロックが前記回転ロッドを回転させることを利用しゴムロール洗浄運動をゴムロール乾燥運動に切り換えることを実現でき、
前記洗浄空間の中には前記挟み装置の前後両側に位置したゴムロールを早く乾燥できる前後対称の二つの高速乾燥装置が設置され、前記洗浄空間の中には左側の前記挟み装置の後側に位置した復帰装置が設置され、前記復帰装置は、前記スライド穴とスライドできるように連結され且つ前記洗浄空間の左側端面の外部まで延びた横ロッドを含み、前記横ロッドには前記洗浄空間の中に位置したラックが固定的に連結され、前記ラックが上へ移動することを利用し復帰運動を触発でき、前記洗浄空間の中には前記復帰装置の上側に位置した洗浄装置が設置され、前記洗浄装置が高圧水を利用しゴムロールを洗浄する。
【0006】
優選的には、前記洗浄空間の上側端面には水ポンプが固定的に連結され、前記水ポンプと外部水箱との間には水管が連通するように連結され、前記水ポンプと外部回収水箱との間には排水管が連通するように連結され、前記排水管と前記洗浄装置との間には入力管が連通するように連結され、左側の前記モーター軸には左側の前記挟み装置の左側に位置した主歯車が固定的に連結され、右側の前記モーター軸には前記洗浄空間の右側内壁に固定的に連結されたモーターが伝動できるように連結されている。
【0007】
前記挟み装置は前記挟み空間の前側内壁にスライドできるように連結されたプッシュ板を含み、前記プッシュ板と前記挟み空間において対称中心から離れた側の内壁との間には圧着ばねが連結され、前記プッシュ板において対称中心に離れた側の端面には上下対称の二つのL型ロッドがスライドできるように連結され、前記挟み空間の上下両側内壁には上下対称の二つのフレームロッドが固定的に連結され、前記フレームロッドには連結ロッドがヒンジにより連結され、前記連結ロッドにおいて対称中心に近接した一端と前記揺動ロッドとがヒンジにより連結され、前記挟みブロックには摩擦ブロックが固定的に連結され、前記L型ロッドと前記連結ロッドと前記揺動ロッドとが一つの点にヒンジにより連結されている。
【0008】
前記連動装置は前記洗浄空間の右側内壁に固定的に連結された固定ロッドと、前記固定ロッドにヒンジにより連結されたてことを含み、前記てこと前記固定ロッドとの間にはねじりばねが連結され、前記てこには前後に貫通したスライド溝が設置され、前記スライドブロックの右側端面には連結棒が固定的に連結され、前記連結棒には前記スライド溝とスライドできるように連結されたスライドピンが固定的に連結されている。
【0009】
前記高速乾燥装置は前記洗浄空間の左右両側内壁にスライドできるように連結された左右対称の二つのスライド座を含み、右側の前記スライド座と前記回転ロッドとが互いにヒンジにより連結され、左右両側の前記スライド座の間には左右に延びた回転軸が回転できるように連結され、前記回転軸には前記主歯車と噛み合うように連結されることができる副歯車が固定的に連結され、前記回転軸には前記副歯車の右側に位置した拭い輪が固定的に連結され、前記拭い輪がゴムロールを高速に乾燥でき、後側の前記回転軸には前記副歯車の左側に位置した歯車が固定的に連結され、前記歯車が前記ラックと噛み合うように連結される。
【0010】
前記復帰装置は前記横ロッドの左端に固定的に連結された短ロッドを含み、前記短ロッドが前記洗浄空間の端面の外部に位置しており、前記短ロッドには円ピンが固定的に連結され、前記洗浄空間の左側端面には前記入力管の上側に位置したダンパーシリンダーが固定的に連結され、前記ダンパーシリンダーの中には上下に貫通したダンパー空間が設置され、前記ダンパー空間の中にはダンパーブロックがスライド可能に連結され、且つ前記ダンパー空間と前記ダンパーブロックとの間にはより大きいスライド抗力が存在し、前記ダンパーブロックの下側端面には前記入力管の下側端面の外部まで延びたダンパーロッドが固定的に連結され、前記ダンパーロッドの下端には前記入力管の下側に位置したプッシュブロックが固定的に連結され、前記プッシュブロックが前記円ピンと当接でき、前記ダンパーロッドには前記入力管の中に位置した折りロッドが固定的に連結され、前記折りロッドの左端には前記排水管の中にスライドできるように連結された止めブロックが固定的に連結され、前記止めブロックが前記排水管と外部回収水箱とを断路させる。
【0011】
優選的には、前記ダンパーブロックと前記ダンパー空間との間には一定のダンパーが存在しており、それにより前記ダンパーブロックが重力により下へ移動する過程を緩やかにさせ、それにより前記排水管が水をすべて排出する時間が十分あり、それにより前記洗浄装置が洗浄完了後に復帰できる。
【0012】
前記洗浄装置は前記洗浄空間の左側内壁に固定的に連結された第一伸縮シリンダーを含み、前記第一伸縮シリンダーと前記入力管とが連通するように連結され、前記第一伸縮シリンダーの中には第一伸縮空間が設置され、前記第一伸縮空間の中には前記第一伸縮空間の右側端面の外部まで延びた第二伸縮シリンダーがスライドできるように連結され、前記第二伸縮シリンダーの中には第二伸縮空間が設置され、前記第二伸縮空間の中には前記第二伸縮空間の右側端面の外部まで延びたプッシュロッドがスライドできるように連結され、前記プッシュロッドには前記第二伸縮空間の端面の外部に位置した平行移動座が固定的に連結され、前記洗浄空間の左右両側内壁の間には前記平行移動座とスライドできるように連結されたスライド軸が固定的に連結され、前記スライド軸が前記第一伸縮シリンダーの下側に位置しており、前記平行移動座には前記てこと当接できるL型の触発ロッドが固定的に連結され、前記L型の触発ロッドが前記スライド軸の下側に位置しており、前記平行移動座の下端には前記触発ロッドの下側に位置したU型の洗浄管が固定的に連結され、前記洗浄管と前記水ポンプとの間には水輸送管が連通するように連結され、前記洗浄管の下側端面には前記洗浄管と連通したノズルが環状に等間隔に配置されている。
【発明の効果】
【0013】
本願発明の有益な効果は:本願発明は移動式高圧水洗浄装置と回転機構との協働運動を通して、高圧水を利用しゴムロールを全面に洗浄し、徹底的に洗浄でき、また印刷染色ゴムロールの模様を破壊しにくく、洗浄完了後に、連動機構を通して乾燥機構を駆動しゴムロールを早く乾燥でき、乾燥完了後に、復帰装置は装置全体を復帰させて次回の洗浄作業に便利を与え、従って、本願発明は、洗浄程度が高く、印刷染色ゴムロールの模様を破壊しにくく、自動的に洗浄後のゴムロールを乾燥できる特徴を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0014】
下記に
図1〜5をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致する。
【0015】
【
図1】
図1は本願発明の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備の全体構造概略図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願発明は印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備に関わり、主にゴムロールの自動洗浄に応用し、下記に本願発明の図面に合わせて更に説明する:
【0017】
本願発明の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備は、洗浄箱11を含み、前記洗浄箱11の中には前方に開口した洗浄空間12が設置され、前記洗浄空間12の左側内壁には左方に開口したスライド穴66が設置され、前記洗浄空間12の左右両側内壁には左右に延びたモーター軸16がそれぞれ回転できるように連結され、前記モーター軸16において対称中心に近接している一端には挟み装置101が固定的に連結され、前記挟み装置101が前記モーター軸16に固定的に連結された挟み箱46と、前記挟み箱46の中に設置された挟み空間47と、前記挟み空間47の中に設置された揺動ロッド49と、前記挟み空間47にヒンジにより連結された挟みブロック54を含み、前記揺動ロッド49を利用し前記挟みブロック54を連動させて挟み機能を実現し、前記洗浄空間12の中には右側の前記モーター軸16の前側に位置した連動装置102が設置され、前記連動装置102は前記洗浄空間12の下側内壁にスライドできるように連結されたスライドブロック34を含み、前記スライドブロック34には前後対称な二つの回転ロッド39がヒンジにより連結され、前記スライドブロック34が前記回転ロッド39を回転させることを利用しゴムロール洗浄運動をゴムロール乾燥運動に切り換えることを実現でき、前記洗浄空間12の中には前記挟み装置101の前後両側に位置したゴムロールを早く乾燥できる前後対称の二つの高速乾燥装置103が設置され、前記洗浄空間12の中には左側の前記挟み装置101の後側に位置した復帰装置104が設置され、前記復帰装置104は、前記スライド穴66とスライドできるように連結され且つ前記洗浄空間12の左側端面の外部まで延びた横ロッド18を含み、前記横ロッド18には前記洗浄空間12の中に位置したラック13が固定的に連結され、前記ラック13が上へ移動することを利用し復帰運動を触発でき、前記洗浄空間12の中には前記復帰装置104の上側に位置した洗浄装置105が設置され、前記洗浄装置105が高圧水を利用しゴムロールを洗浄する。
【0018】
有益的には、前記洗浄空間12の上側端面には水ポンプ22が固定的に連結され、前記水ポンプ22と外部水箱との間には水管65が連通するように連結され、前記水ポンプ22と外部回収水箱との間には排水管20が連通するように連結され、前記排水管20と前記洗浄装置105との間には入力管55が連通するように連結され、左側の前記モーター軸16には左側の前記挟み装置101の左側に位置した主歯車17が固定的に連結され、右側の前記モーター軸16には前記洗浄空間12の右側内壁に固定的に連結されたモーター40が伝動できるように連結されている。
【0019】
前記挟み装置101は前記挟み空間47の前側内壁にスライドできるように連結されたプッシュ板51を含み、前記プッシュ板51と前記挟み空間47において対称中心から離れた側の内壁との間には圧着ばね52が連結され、前記プッシュ板51において対称中心に離れた側の端面には上下対称の二つのL型ロッド50がスライドできるように連結され、前記挟み空間47の上下両側内壁には上下対称の二つのフレームロッド64が固定的に連結され、前記フレームロッド64には連結ロッド48がヒンジにより連結され、前記連結ロッド48において対称中心に近接した一端と前記揺動ロッド49とがヒンジにより連結され、前記挟みブロック54には摩擦ブロック53が固定的に連結され、前記L型ロッド50と前記連結ロッド48と前記揺動ロッド49とが一つの点にヒンジにより連結され、前記挟み装置101が前記プッシュ板51の移動を通して前記L型ロッド50と前記揺動ロッド49を移動させ、それにより前記挟みブロック54にゴムロールを挟ませる。
【0020】
前記連動装置102は前記洗浄空間12の右側内壁に固定的に連結された固定ロッド41と、前記固定ロッド41にヒンジにより連結されたてこ38とを含み、前記てこ38と前記固定ロッド41との間にはねじりばね67が連結され、前記てこ38には前後に貫通したスライド溝37が設置され、前記スライドブロック34の右側端面には連結棒35が固定的に連結され、前記連結棒35には前記スライド溝37とスライドできるように連結されたスライドピン36が固定的に連結され、前記連動装置102は前記てこ38の回転を通して前記スライドブロック34と前記回転ロッド39とを移動させ、それによりゴムロール洗浄運動をゴムロール乾燥運動に切り換えることを実現する。
【0021】
前記高速乾燥装置103は前記洗浄空間12の左右両側内壁にスライドできるように連結された左右対称の二つのスライド座14を含み、右側の前記スライド座14と前記回転ロッド39とが互いにヒンジにより連結され、左右両側の前記スライド座14の間には左右に延びた回転軸42が回転できるように連結され、前記回転軸42には前記主歯車17と噛み合うように連結されることができる副歯車15が固定的に連結され、前記回転軸42には前記副歯車15の右側に位置した拭い輪33が固定的に連結され、前記拭い輪33がゴムロールを高速に乾燥でき、後側の前記回転軸42には前記副歯車15の左側に位置した歯車44が固定的に連結され、前記歯車44が前記ラック13と噛み合うように連結されることができ、前記高速乾燥装置103は前記副歯車15を通して前記拭い輪33を回転させてゴムロールを高速に乾燥する機能を実現する。
【0022】
前記復帰装置104は前記横ロッド18の左端に固定的に連結された短ロッド43を含み、前記短ロッド43が前記洗浄空間12の端面の外部に位置しており、前記短ロッド43には円ピン19が固定的に連結され、前記洗浄空間12の左側端面には前記入力管55の上側に位置したダンパーシリンダー21が固定的に連結され、前記ダンパーシリンダー21の中には上下に貫通したダンパー空間60が設置され、前記ダンパー空間60の中にはダンパーブロック61がスライド可能に連結され、且つ前記ダンパー空間60と前記ダンパーブロック61との間にはより大きいスライド抗力が存在し、前記ダンパーブロック61の下側端面には前記入力管55の下側端面の外部まで延びたダンパーロッド57が固定的に連結され、前記ダンパーロッド57の下端には前記入力管55の下側に位置したプッシュブロック56が固定的に連結され、前記プッシュブロック56が前記円ピン19と当接でき、前記ダンパーロッド57には前記入力管55の中に位置した折りロッド58が固定的に連結され、前記折りロッド58の左端には前記排水管20の中にスライドできるように連結された止めブロック62が固定的に連結され、前記止めブロック62が前記排水管20と外部回収水箱とを断路させることができ、前記復帰装置104は前記円ピン19の上への移動を通して前記ダンパーロッド57と前記止めブロック62とをプッシュし上へ移動させ、排水管20と外部回収水箱とを連通させ、それにより前記洗浄装置105の復帰運動を実現する。
【0023】
有益的には、前記ダンパーブロック61と前記ダンパー空間60との間には一定のダンパーが存在しており、それにより前記ダンパーブロック61が重力により下へ移動する過程を緩やかにさせ、それにより前記排水管20が水をすべて排出する時間が十分あり、それにより前記洗浄装置105が洗浄完了後に復帰できる。
【0024】
前記洗浄装置105は前記洗浄空間12の左側内壁に固定的に連結された第一伸縮シリンダー23を含み、前記第一伸縮シリンダー23と前記入力管55とが連通するように連結され、前記第一伸縮シリンダー23の中には第一伸縮空間24が設置され、前記第一伸縮空間24の中には前記第一伸縮空間24の右側端面の外部まで延びた第二伸縮シリンダー25がスライドできるように連結され、前記第二伸縮シリンダー25の中には第二伸縮空間26が設置され、前記第二伸縮空間26の中には前記第二伸縮空間26の右側端面の外部まで延びたプッシュロッド27がスライドできるように連結され、前記プッシュロッド27には前記第二伸縮空間26の端面の外部に位置した平行移動座28が固定的に連結され、前記洗浄空間12の左右両側内壁の間には前記平行移動座28とスライドできるように連結されたスライド軸30が固定的に連結され、前記スライド軸23が前記第一伸縮シリンダー23の下側に位置しており、前記平行移動座28には前記てこ38と当接できるL型の触発ロッド31が固定的に連結され、前記L型の触発ロッド31が前記スライド軸30の下側に位置しており、前記平行移動座28の下端には前記触発ロッド31の下側に位置したU型の洗浄管32が固定的に連結され、前記洗浄管32と前記水ポンプ22との間には水輸送管29が連通するように連結され、前記洗浄管32の下側端面には前記洗浄管32と連通したノズル45が環状に等間隔に配置され、前記洗浄装置105は前記第二伸縮シリンダー25と前記プッシュロッド27とを通して前記洗浄管32を移動させてゴムロールを洗浄する。
【0025】
下記に
図1〜
図5に合わせて本願発明の印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備の使用流れを詳しく説明する:
【0026】
初期状態では、第二伸縮シリンダー25とプッシュロッド27及び洗浄管32が左限界位置にあり、スライド座14が対称中心に離れた側の限界位置にあり、副歯車15と主歯車17とが噛み合っていなく、歯車44とラック13とが噛み合っていなく、てこ38が鉛直位置にあり、スライドブロック34が右限界位置にあり、横ロッド18と、止めブロック62及びダンパーブロック61が下限界位置にあり、また止めブロック62が排水管20と外部回収水箱を断路させ、洗浄待ちのゴムロールを左右両側の挟み空間47の中に取り付け、ゴムロールがプッシュ板51をプッシュし対称中心から離れた側に移動させ、プッシュ板51がL型ロッド50を通して揺動ロッド49と連結ロッド48とを回転させ、挟みブロック54と摩擦ブロック53とにゴムロールを挟ませ、ゴムロールの固定を実現する。
【0027】
作動するとき、モーター40と水ポンプ22を始動し、モーター40が右側のモーター軸16と、右側の挟み箱46と、右側のフレームロッド64と、右側の連結ロッド48と、右側の揺動ロッド49と、右側の挟みブロック54及び右側の摩擦ブロック53を通してゴムロールと左側のモーター軸16とを回転させ、水ポンプ22が水管65を通して外部から水を吸い、また高圧水を水輸送管29と、洗浄管32及びノズル45を通してゴムロールに噴射し、それによりゴムロールを洗浄すると同時に、水ポンプ22が排水管20と入力管55を通して水を第一伸縮空間24と第二伸縮空間26の中に送り、水流が第二伸縮シリンダー25とプッシュロッド27をプッシュし右に移動させ、プッシュロッド27が平行移動座28と洗浄管32とを右に移動させ、それによりゴムロールに対する全面洗浄を実現し、平行移動座28が右限界位置まで移動するとき、ゴムロールの洗浄作業を完了し、水ポンプ22の作動が停止し、触発ロッド31がてこ38をプッシュし回転させ、てこ38がスライド溝37と、スライドピン36と、連結棒35を通してスライドブロック34を左に移動させ、スライドブロック34が回転ロッド39を通して右側のスライド座14を対称中心に近接したところに移動させ、副歯車15と主歯車17とを噛み合うように連結させ、左側のモーター軸16が主歯車17を通して副歯車15と回転軸42及び拭い輪33を回転させ、それによりゴムロールを高速に乾燥し、歯車44とラック13とが噛み合うように連結され、後側の回転軸42が歯車44を通してラック13と横ロッド18及び円ピン19を上に移動させ、拭い輪33が乾燥作業を完成した後、ゴムロールの洗浄が終わり、円ピン19とプッシュブロック56とが当接してプッシュブロック56とダンパーロッド57とダンパーブロック61をプッシュし上に移動させ、ダンパーロッド57が折りロッド58を通して止めブロック62を上に移動させ、排水管20と外部回収水箱とを連通させ、第一伸縮空間24と第二伸縮空間26との中の水を排水管20を通して排出させ、それにより第二伸縮シリンダー25とプッシュロッド27及び平行移動座28を復帰させ、触発ロッド31とてこ38とが接触状態から離脱し、ねじりばね67がてこ38とスライドブロック34とを復帰させ、スライドブロック34が回転ロッド39を通してスライド座14を復帰させ、歯車44との噛み合いから離脱したラック13が重力の作用により下に移動して復帰し、ダンパーブロック61が重力の作用により緩やかに下に移動して止めブロック62を復帰させ、それにより装置全体を復帰させる。
【0028】
上記の方式により、当業者は本発明の範囲内で運用モードに基づいて様々な変更が可能である。
【要約】
【課題】本発明は印刷染色設備用ゴムロールの自動洗浄設備を開示した。
【解決手段】
洗浄箱を含み、前記洗浄箱の中には前方に開口した洗浄空間が設置され、前記洗浄空間の左側内壁には左方に開口したスライド穴が設置され、前記洗浄空間の左右両側内壁には左右に延びたモーター軸がそれぞれ回転できるように連結され、前記モーター軸において対称中心に近接している一端には挟み装置が固定的に連結され、前記挟み装置が前記モーター軸に固定的に連結された挟み箱と、前記挟み箱の中に設置された挟み空間と、前記挟み空間の中に設置された揺動ロッドと、前記挟み空間にヒンジにより連結された挟みブロックを含み、前記揺動ロッドを利用し前記挟みブロックを連動させて挟み機能を実現する。
【選択図】
図1