特許第6753852号(P6753852)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6753852
(24)【登録日】2020年8月24日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】中心電極を有する点火プラグ
(51)【国際特許分類】
   H01T 13/20 20060101AFI20200831BHJP
   H01T 13/16 20060101ALI20200831BHJP
   H01T 13/39 20060101ALI20200831BHJP
【FI】
   H01T13/20 B
   H01T13/16
   H01T13/39
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-530156(P2017-530156)
(86)(22)【出願日】2015年12月3日
(65)【公表番号】特表2017-538270(P2017-538270A)
(43)【公表日】2017年12月21日
(86)【国際出願番号】EP2015078538
(87)【国際公開番号】WO2016096462
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2017年7月14日
(31)【優先権主張番号】102014226107.4
(32)【優先日】2014年12月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(72)【発明者】
【氏名】レッケライン,マンフレート
(72)【発明者】
【氏名】ベンツ,アンドレアス
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−208235(JP,A)
【文献】 特開平03−043982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 13/20
H01T 13/16
H01T 13/39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(2)と、該ハウジング(2)内に配置された碍子(3)と、該碍子(3)内に配置された中心電極(10)と、前記ハウジング(2)に配置された接地電極(5)とを有する点火プラグ(1)であって、前記接地電極(5)と前記中心電極(10)とは互いに、前記接地電極(5)と前記中心電極(10)とが火花ギャップを形成するように配置されており、前記中心電極(10)は電極ヘッド(4)で以って、前記碍子(3)の内側に構成された座部(3a)上に載っており、前記中心電極(10)が、電極ベース体(11)と該電極ベース体(11)内に配置されたコア(12)とを有しており、該コア(12)は、前記電極ベース体(11)の材料よりも高い熱伝導率を有する材料より成っている形式のものにおいて、
前記電極ベース体(11)が、1.7mmより大きくない直径(dE)を有しており、
前記中心電極(10)が、少なくとも1つの第1の領域(15)を有しており、該第1の領域(15)内で前記電極ベース体(11)と前記コア(12)とがそれぞれ一定の直径を有しており、
少なくとも1つの前記第1の領域(15)内において、前記コア(12)の横断面が、前記中心電極(10)の全横断面の少なくとも20%に相当し、且つ、前記中心電極(10)の全横断面の最大で65%に相当する
ことを特徴とする点火プラグ(1)。
【請求項2】
前記碍子(3)が、該碍子(3)の内側に形成された前記座部(3a)の領域に2mmより小さくない壁厚を有している
ことを特徴とする請求項1記載の点火プラグ(1)。
【請求項3】
前記電極ベース体(11)が、少なくとも0.15mmの周壁厚さを有している
ことを特徴とする請求項1または2記載の点火プラグ(1)。
【請求項4】
前記電極ベース体(11)の燃焼室側の端部(16)において、前記電極ベース体(11)の前記端部(16)と、前記コア(12)の燃焼室に面した端部(17)との間の間隔が、3.5mmより大きくない
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の点火プラグ(1)。
【請求項5】
少なくとも1つの前記第1の領域(15)が、前記電極ベース体(11)の直径よりも長い
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の点火プラグ(1)。
【請求項6】
前記電極ベース体(11)が、ニッケル含有合金を有している
ことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項記載の点火プラグ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は独立請求項の上位概念部に記載した点火プラグに関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンルーム内の燃焼室が次第に縮小されることに基づいて、例えば点火プラグ等の個別の構成要素のためにエンジンルーム内に僅かなスペースしか提供されず、エンジンルーム内の構成要素は縮小されなければならない。構成要素のいわゆるダウンサイジングの傾向によって、構成要素および点火プラグの構造において新たな課題が発生する。
【0003】
点火プラグおよびその構成要素のダウンサイジングによって、点火プラグおよびその個別の構成要素における熱的、電気的および機械的な負荷が上昇する。それと同時に、点火プラグは、ダウンサイジングされていない従来の点火プラグと同様の良好な点火信頼性および長い耐用年数を有していなければならない。
【0004】
碍子および中心電極をダウンサイジングによって発生した新たな要求に適合させることが課題である。碍子は、セラミックの性質に基づいて、金属の構成要素と比較して、機械的および電気的な負荷に関連して、点火プラグ内の繊細な構成要素である。
【0005】
本出願人の研究によれば、ハウジングと、このハウジング内に配置された碍子と、この碍子内に配置された中心電極と、ハウジングに配置された接地電極とを有する点火プラグにおいて、接地電極および中心電極は互いに、接地電極と中心電極とが火花ギャップを形成するように配置されており、中心電極は電極ヘッドで以って、碍子の内側に構成された座部上に載っており、中心電極が、電極ベース体とこの電極ベース体内に配置されたコアとを有しており、コアは、電極ベース体の材料よりも高い熱伝導率を有する材料より成っていて、碍子の機械的および電気的な形状安定性を保証するために、最小壁厚を下回ってはならない、ことが分かった。一方では碍子の形状安定性および熱伝導率と、他方では点火プラグ全体の熱伝導率並びに点火プラグの耐用年数との間の最適性を得ることが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、冒頭に述べた要求を満たすことができる点火プラグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1の特徴部に記載した本発明の点火プラグによって解決される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、中心電極が、コアを備えた電極ベース体として、電極ベース体の材料よりも高い熱伝導率を有する材料から構成され、電極ベース体が1.7mmより大きくない直径を有していることによって、この中心電極を備えた点火プラグが前記要求を満たすことができる。碍子は十分な壁厚を有して構成することができ、それによって点火プラグは、運転時の熱的、機械的および電気的な負荷に耐えることができる。
【0009】
中心電極若しくは電極ベース体は、様々な直径の領域を有していてよい。電極ベース体の直径のための前記限界は、それぞれ電極ヘッドを無視した電極ベース体の最大直径に関連している。電極ヘッドは、中心電極の、燃焼室とは反対側の端部に構成されている。点火プラグにおいて、電極ヘッドは、碍子の内側に構成された座部上に載っている。電極ヘッドは、碍子内側に構成された座部から、中心電極の燃焼室とは反対側の端部まで延在している。電極ベース体の横断面の幾何学形状が円形とは異なっている場合、直径は、電極ベース体の横断面の円形とは異なる幾何学形状の外接円に関係している。
【0010】
好適な発展形態によれば、電極ベース体の直径は1.5mmより大きくない。
【0011】
別の好適な実施態様は従属請求項の対象である。
【0012】
選択的にまたは追加的に、中止電極自体の形状安定性が損なわれることがないように、電極ベース体の直径は1mmより小さくなくてもよい。好適な形式で、電極ベース体はこの最小直径を有しているべきであり、それによって、電極ベース体の横断面は中心電極に沿った十分な熱伝導性のために十分に大きく、したがって碍子はその燃焼室側の端部において燃焼室から吸収される熱以外に中心電極によって吸収される熱によってさらに追加的に負荷されることはない。理想的には、燃焼室によって吸収される、中心電極内の熱は、燃焼室からさらに離れた従ってより冷たい領域内に伝導される。
【0013】
ハウジングおよび中心電極は様々な電位に晒される。碍子に形成された座部の領域内で中心電極およびハウジングは構造上の制限をうけて互いに最小の間隔を保っている。それにより碍子のこの領域は、電気的な絶縁破壊を非常に受けやすい。碍子におけるこのような電気的な絶縁破壊を阻止するために、碍子がその内側に形成された座部の領域内で2mmより小さくない壁厚を有していれば好適であることが分かった。追加的にまたは選択的に、電極ヘッドを包囲する碍子の領域が2mmより小さくない壁厚を有していてよい。これによって、碍子は、碍子に形成された座部の領域内で発生する高い電界およびそれに起因する電気的な絶縁破壊に耐えるために、十分に大きい壁厚を有することができる。
【0014】
好適な形式で、電極ベース体のコアは、電極ベース体の材料よりも高い熱伝導率を有する材料より成っている。これによって、電極ベース体内の熱伝導は促進される。コアの材料は好適な形式で、室温において少なくとも350W/mKの熱伝導率を有している。追加的にまたは選択的に、室温においてコアの材料の熱伝導率は、電極ベース体の材料の熱伝導率よりも少なくとも300W/mKだけ大きくてよい。
【0015】
電極ベース体は例えばニッケル含有合金を有している。好適な形式で、合金は、少なくとも20質量%のクロム、特に少なくとも25質量%のクロムを含有している。選択的なニッケル合金において、この合金は選択的または追加的にイットリウムを含有している。コアは例えば銅または銀若しくは銅および/または銀を含有する合金より成っている。本本出願人の研究によれば、例えば電極ベース体内の銅を含有するコアは、燃焼室に面した電極ベース体の端部における温度を50乃至80Kだけ減少することが分かった。
【0016】
さらに行われた本出願人の研究によれば、十分に良好な熱伝導つまり中心電極内の熱減少のために、コアの横断面が少なくとも第1の領域内における電極ベース体若しくは中心電極の横断面の20%よりも小さくなく、この場合、少なくとも1つの第1の領域内で電極ベース体およびコアがそれぞれ一定の直径を有している、ことが分かった。電極ベース体の横断面は、コアの横断面と周壁の横断面とから構成されている。
【0017】
好適な形式で、少なくとも1つの第1の領域は円筒形である。少なくとも1つの第1の領域は好適な形式で、この第1の領域内の電極ベース体の直径と同じかまたはこれよりも長い、中心電極の縦軸線に沿った長さを有しており、特に、少なくとも1つの第1の領域の長さは、電極ベース体の直径の少なくとも1.5倍の長さである。
【0018】
追加的にまたは選択的に、コアの横断面は、電極ベース体若しくは中心電極の全横断面の最大65%に相当するように構成されていてよい。これによって、中心電極が十分に大きい周壁厚さを有することが保証される。
【0019】
好適な形式で、電極ベース体は、コアよりも耐摩耗性の高い材料より成っているので、好適な形式で、電極ベース体は、中心電極が例えば少なくとも50000kmである十分に長い耐用年数を有するようにするために、最小周壁厚さを有する必要がある。
【0020】
電極ベース体が、0.15mmよりも小さくない最小周壁厚さ、特に0.25mmよりも小さくない最小周壁厚さを有していれば、好適であることが分かった。追加的にまたは選択的に、コアおよび電極ベース体の一定の直径を有する少なくとも1つの第1の領域内の周壁厚さが0.35mmよりも大きくない構成を有していてよい。
【0021】
本発明の好適な発展形態によれば、中心電極はその燃焼室側の端面に、電極ベース体材料よりも高い耐摩耗性を有する、貴金属を含有する火炎面を有している。火炎面からコアまでの間隔bは、0.2mm乃至2mmの範囲内の値を有している。
【0022】
本発明の選択的な発展形態によれば、中心電極は火炎面を有していない。この場合、電極ベース体の燃焼室側の端面からコアの燃焼室側の端部までの間隔bは、中心電極の十分に長い耐用年数を保証するために、少なくとも0.6mmの長さである。この間隔bは、好適な形式で、1mmよりも小さくなく、特に3.5mmより大きくない値を有している。
【0023】
好適には、コアの横断面および電極ベース体の横断面は同じ幾何学形状を有しており、この場合、特にコアは、横断面平面内で電極ベース体の中央に配置されている。これによって、電極ベース体は横断面平面内で均一な周壁厚さを有することが可能になる。
【0024】
ハウジングの減少された外径を有する点火プラグは、この出願の意図によれば、点火プラグはそのねじ山が14mmよりも小さい外径を有しており、例えばいわゆるM12点火プラグまたはM10点火プラグである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】中心電極のための2つの例を示す図である。
図2】中心電極の断面図である。
図3】中心電極を備えた本発明による点火プラグを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、中心電極10の2つの実施例のための概略図を示す。中心電極10は、電極ベース体11と、この電極ベース体12の内側に配置されたコア12とを有している。コア11は、電極ベース体11の材料よりも高い熱伝導率を有する材料より成っている。典型的には、電極ベース体11の材料はコア12の材料よりも高い耐摩耗性を有している。コア12は、銅、銀、若しくは銅および/または銀を含有する合金より成っている。電極ベース体11のための材料として、好適にはNi合金が使用され、この場合、合金にクロムおよび/またはイットリウムが含有されていてよい。
【0027】
製造方法、ここでは押し出し成形法に基づいて、ここでは断面して示された中心電極10のコアが少なくとも1つの第1のセクション15aを有しており、この第1のセクション15a内でコア12は比較的一定な直径dを有している。「比較的一定」とは、この明細書では、セクション内で値が最大5%変化する直径dのことを意味する。
【0028】
第2のセクション14a内でコア12の直径dは減少する。少なくとも1つの第1のセクション15aは、中心電極10の、燃焼室とは反対側に配置されており、この場合、図示していない電極ヘッド4は、第1のセクション15の、燃焼室とは反対側の端部に引き続いて構成されている。燃焼室に向かう方向で、第2のセクション14aは少なくとも1つの第1のセクション15aに続いている。基本的に、コア12は、一定な直径dを備えた複数の第1のセクション15aを有しており、この場合、個別の第1のセクション15aの直径dは様々である。これは特に、中心電極10若しくは電極ベース体11それ自体が、様々な直径dを備えた複数の領域を有している場合である。コアの複数の第1のセクション15aが設けられている場合、燃焼室の最も近くに位置するセクションは、コア12の連続的に減少する直径dを備えた第2のセクション14aである。
【0029】
図1に示された中心電極10は電極ベース体11より構成されていて、この電極ベース体11は、その長さに沿って一定な直径dを有しており、従って、中心電極10も一定の直径dを有している。電極ベース体11においては、少なくとも3つの領域13,14,15を区別することができる。第1の領域15で、電極ベース体11は、一定の直径dを備えたコア12を有している。第2の領域14aで、電極ベース体11は連続的に減少する直径dを備えたコア12を有している。第3の領域13で、電極ベース体11はコアを有していない。
【0030】
電極ベース体11の周壁の厚さcは、コア直径dに対する電極ベース体直径dの差の半分から得られる。第1の領域15内の電極ベース体11が一定の直径dE1を有していれば、この第1の領域15内の周壁厚さcは一定である。好適には、この第1の領域15内で電極ベース体11の周壁厚さcは、0.15mmよりも小さくなく、0.35mmよりも大きくなく、例えば周壁厚さcは、0.25mmと同じかまたはこれより小さい。
【0031】
第2の領域14で、電極ベース体11は一定の直径dE2を有しており、この場合、領域14内の周壁厚さcは、燃焼室に向かって次第に増大している。周壁厚さcは領域14内で少なくとも0.15mmの厚さである。
【0032】
ここには示されていない選択的な実施例において、第2の領域14内の電極ベース体11の直径dE2は同様に減少している。この場合、周壁厚さcのために、この周壁厚さcが好適には0.15mm乃至0.35mmの範囲内であることが妥当である。電極ベース体11の直径dE2は、コア12の直径dと同じ割合で変化するようになっていてよい。これによって、第2の領域14内の周壁厚さcが一定に維持される、という利点が得られる。
【0033】
電極ベース体11の第3の領域13内にはコアは存在しない、従って周壁厚さcは電極ベース体11の直径dE3の半分に相当する。第3の領域13は好適な形式で一定の直径dE3を有しており、この直径dE3は、第3の領域13への移行部における第2の領域14の直径dE2に相当する。
【0034】
電極ベース体11の第3の領域13は、コア12の燃焼室側の端部17から電極ベース体11の燃焼室側の端面16まで延在する長さbを有している。この長さbは、3.5mmより大きくない。中心電極10が貴金属を含有する火炎面19を備えて構成されている場合、この長さbは、図1bに示されているように、貴金属を含有する火炎面19を備えていない場合よりも短く構成されていてよい。図1aに示されているように、貴金属を含有する火炎面19が省略されると、貴金属ベース体12が中心電極10の十分に長い耐用年数のために十分な材料を有するようにするために、長さbは0.6mmの最小長さを有していなければならない。貴金属を含有する火炎面19を使用する場合、中心電極10の十分に長い耐用年数のために少なくとも0.2mmの長さbで十分である。
【0035】
図2は、中心電極10の横断面のための一例を示す。中心電極10および電極ベース体11の直径dは、1.7mmより小さい。中心電極10若しくは電極ベース体11の横断面の中央にコア12の横断面が配置されている。電極ベース体11の周壁の厚さcは、コア直径dに対する電極ベース体直径dの差の半分から得られる。好適な形式で、電極ベース体11およびコア12の横断面は同じ幾何学的形状を有している。
【0036】
図3は、本発明による中心電極10を備えた点火プラグ1の概略図を示す。点火プラグ1は、シリンダヘッド内で点火プラグ1を取り付けるためのねじ山を備えた金属製のハウジング2を有している。さらに、ハウジングは6角形のセクション9を有しており、この6角形のセクション9に、シリンダヘッド内に点火プラグ1を取り付けるための工具が嵌合される。ハウジング2内に碍子3が配置されている。中心電極10とターミナル7とは、碍子3内に配置されていて、抵抗素子6を介して電気的に接続されている。
【0037】
碍子3の内側に座部(3a)が形成されており、この座部上に中心電極(10)が中心電極ヘッド(4)で以って載っている。碍子(3)はその座部(3a)の領域内で2mmよりも小さくない壁厚を有している。
【0038】
中心電極10は、標準的な形式で点火プラグ1の燃焼室側の端部で碍子3から突き出している。中心電極は、ベース体10と、このベース体の燃焼室側の端部に配置された火炎面19と有している。ベース体10は、周壁11によって包囲されたコア12を有している。
【0039】
ハウジング2の燃焼室側の端部に接地電極5が配置されている。接地電極5は中心電極10と共に火花ギャップを形成する。接地電極5は、ルーフ形電極、サイド形電極またはU字形電極として構成されていてよい。
【符号の説明】
【0040】
1 点火プラグ
2 ハウジング
3 碍子
3a 座部
4 電極ヘッド
5 接地電極
10 中心電極
11 電極ベース体
12 コア
15 第1の領域
16 電極ベース体の燃焼室側の端部
17 コアの燃焼室側の端部
b 長さ
c 電極ベース体11の厚さ、周壁厚さ
電極ベース体直径
図1a)】
図1b)】
図2
図3